真姫「犬になっちゃった…。」 (8)

真姫「ヴェェ…、薬の試作品を試飲するものじゃないわね…。」

ある日にこちゃんをペットにしようと企み作った薬を自ら試飲して犬になった愚かな西木野真姫、それが私。

真姫「学校どうしよう…。」

いつまでこんな姿かも分からない、これからどうすればいいのか。

真姫「でも言葉は話せるのね、流石は天才真姫ちゃん。」

自画自賛しても虚しいだけである。

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真姫「とりあえず家を出ないとパパやママに見つかったら大変だわ…。」

大変も何も追い出されるのがオチである。

真姫「早く部屋から出ない…と…。」スカッスカッ

しかし無情にもドアノブが回せない、スタートダッシュから詰んでいる。

あぁ、産毛の小鳥ならばいつか空へ羽ばたけたのに…、考えるだけ虚しさは増していくばかり。

真姫「そうだ、窓があった!!」

その時一筋の光。壁があったら壊せばいいのよ!!

真姫「この天才真姫ちゃんならいけるわ、勝機よ!!」

その時脳裏を駆け巡るメロディ。

壁は Hi Hi Hi 壊せるものさ!!

真姫「ギャンッ!!」ドサッ

調子に乗っていたら着地失敗したよね。

しかし挫けない西木野真姫、立ち上がる。

真姫「ヴェェ…、なんとか出れたわね…。」

天才真姫ちゃん、負傷を負うも見事脱出の瞬間である。

真姫「でも四足歩行って慣れないわね…。」

おぼつかない足取りで学校へ向かう西木野真姫、違和感の塊である。

真姫「いいわ、もう立っちゃおう。」

しかしてこれが誤算となる。

真姫「ヴェッ!?」グキッ

西木野真姫痛恨のミス、犬の二足歩行は命取りだった!!

思ったより器用ではなくその場でダウン、これは痛い。

真姫「さっきからなんなのよぅ…。」

真姫「ヴェェ…。」

後左脚を引き摺りながらも学校へ向かう学生の鑑、西木野真姫。

するとそこへ見慣れた顔が。

にこ「ん、野良犬かしら。」

矢澤にこ、オトノキザカ学園3年、アイドル研究部の部長である。

にこ「でも野良にしてはやけに綺麗ね。赤毛なんて珍しいしくるくるの巻き毛…。ん…?」

すると矢澤、なにかに気付く。

にこ「それにこの目、ピンポイントで誰かさんに…。あっ!!」

真姫「ヒッ。」ビクッ

にこ「もしかして真姫ちゃん家の犬…?」

真姫「違うわよ、その真姫ちゃんよ!!」

思わず声を張り上げる西木野真姫、犬だろうとそんなことは関係ない。

にこ「ヒエッ!?しゃ、喋った~~~~~!?」

某CMのようにハイテンションではない、悲鳴である。

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