Last of Daylight(178)

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↑の番外編です。



ロックンローラー・ゲームス 会議室

ガチャ


レイン「ウッスー」

イアン・ディートリッヒ「よく来てくれた。 好きな所に座ってくれ」


椅子にではなく、なぜか会議テーブルに胡坐をかいだ。

イアンは苦笑いしつつ話を進めた。


イアン「実は… おりいって頼みたい事があるんだが」

レイン「なに?」



イアンの頼み事から3日後

銀魂の世界 万事屋


銀時「なぁに~オンラインゲームだー?」

リョウ「だいぶ前にプレイしたモンキーハンターみたいな奴をオンラインゲームって呼ぶんです」

銀時「あっー ハイハイ~ アレね」

リョウ「で、レイン。 そのグランド・ハード・オート V オンラインに何があったんだ?」

レイン「私が作ったMODがオンラインを荒らしまくってるんだって」


リョウ・銀時「へぇっ?」

ガラガラ


神楽「ただいまヨ~」

信女「父さん、ただいま」

エレン「レイン、買出しから戻ったー ん?」

ミカサ「どうしたの? エレン」


銀時「ちょいちょい、どういう事? ギンさん全然理解できないだけど」

レイン「だからー 」

「私が創り上げたMODをどっかの馬鹿がセーフガード解除してオンラインに使った結果」

「グランド・ハード・ハード オンラインは世紀末になったの」

銀時「待て待て。 専門用語が多すぎんだろーが」


リョウ「あっ、おかえり」

神楽「いったいどうしたネ」

信女「珍しい2人が言い争いしてるわね」

リョウ「レインのネット用語混えた説明に銀さんが悪戦苦闘してるんだ」

ミカサ「仕方ない。レインの説明を理解するのに普通の人は6時間かかる」


アルミン「僕が代わりに説明しましょうか?」

リョウ「頼めるかい…… あのやり取りをかれこれ1時間 続けてるんだ」

エレン「一応、俺たちはことの詳細をレインから聞いてますから」

アルミン「任せて下さい。 レイン、ボクが代わりに説明するよ」

レイン「いいの? アルミン」

銀時「是非‼︎」


神楽「銀ちゃんが、かなり老け込んだアル」

信女「その割にレインはツヤツヤしてるけどね」

レイン「ん?」キラキラ

リョウ「レイン ちょっと散歩に行こうかー」

レイン「なんで? まだ、説明の」

エレン「アルミンが代わりを務めるから大丈夫。 だから、気にしなくていい」

レイン「ふーん……」


訝しがりつつもレインはリョウと散歩に出掛けた。


2分後


銀時「ハァ…ハァ… 死ぬかと思った」

エレン「すみません、何かに熱中するとレインって周りの生気を吸収しちゃうみたいなんで」

神楽「なんで、銀ちゃんの生気だけを吸収したアルか?」

ミカサ「話し相手だから… 」

信女「ついて無かったのね」

銀時「なんで会話してるだけで生気吸われなきゃならねーだよ」

エレン「銀さん、悪気があってやったんじゃないからカンベンしてくれ」


銀時「つーか、アイツが話してたアレ…… 」

アルミン「もしかしてMODの事ですか?」

銀時「そうそう、それだわ」

アルミン「MODというのは」

「パソコンゲーム用の改造データです」


銀時「チートみてぇなヤツか?」

アルミン「似てますが… ちょっと違います」

「チートは、ズルや不正などの意味でゲーム内の難易度を下げるのを意味しますが」

「MODはデータ・プログラム全体を改変してしまうんです」

銀時「すっげぇモン…… アイツは造ったのか」

アルミン「最近はアプリをダウンロードしてパソコン持ってさえいれば誰でも造れなくないですよ」

アルミン「それで…… これがレインの創ったMODです」


スマホの画面を銀時に観せた。


『公式MOD! リアルな暴動が起きるMOD‼︎』

『LAST OF US 非公式。 インフェクテッド・パニックMOD !!』


銀時「自業自得じゃね?」

アルミン「レイン曰く」

レイン『セーフガードしてたハズなのになぁ』

「ってボヤいていました」

銀時「つっても、俺たちに頼られた所で……」

アルミン「実は江戸で発売中止になったOweeと同じく意識をゲーム内に飛ばせるんです」

銀時「おいおい、また発売中止オチか」


アルミン「そこも考慮して身体を睡眠状態にして意識だけ覚醒させ、プレイできるようにしたそうです」


ガラガラ


レイン「ただいま~」

神楽「御帰りネ」

信女「おかえり」

レイン「おみやげだよ~」


レインはドーナツと酢昆布を2人に渡した。

信女「」もぐもぐ

神楽「」カプッ


リョウ「ところで話は纏まったのかい?」

アルミン「だいたいは……って感じですね」


銀時「てか、おめーら全員」

「レインについて行く前提で話してんのか」

エレン「あたりまえです。ボディガードだから」

リョウ「姪っ子なんで…」

神楽「友だち一人をいばら道に向かわせる訳にはいかないヨ」

信女「可愛い可愛い姪っ子を虎穴にねじ込むなんてマネは、流石にできない」


ミカサ「エレンと同じ」

アルミン「ボクも……」


レイン「銀さんはどうする?」

全員に見つめられてやむなく


銀時「分ぁったよ。 やればいいんだろやれば」

レイン「へへへっ 投げやりだけど 乗ったね」


神楽「銀ちゃん、説得できたから さっさと始めるヨロシ」

アルミン「じゃ…… 準備します」

5分後


レイン「えーと、この眼鏡をまず掛けて…」

銀時「これかけなきゃなんねぇの?」

アルミン「これを掛けないと’ダイブ”出来ないんで」


レインに言われるままに眼鏡を全員掛けた。


レイン「アルミン、PCの様子は?」

アルミン「うん… 順調」

レイン「んじゃ~ キャラを創りましょう」


銀時「めんどくせぇからランダムでいいんじゃね?」

レイン「皆はそれでいい?」


一同「別に…… イイけど」

レイン「じゃ…… 始めますか」

「アルミン! 起動させて‼︎」


アルミン「それでは開始3秒前。 1…」

レイン「はい、みんな枕に頭を乗せたら目を閉じて」


レインの指示に従い、寝転び眼を瞑った。


アルミン「3!」


ギュイン


アルミンを除く一同の意識がブラックアウトした。

同時刻、LSD 本社 ダイブ室


常森 レイ「で…… 姉さんがこうなった事に対する言い訳はあるの?」

シンジ「ない… です」


グランド・ハード・オート オンラインで起きている<事態>の調査の為に常森 朱がダイブしたが

見事に意識不明になった。

タイミング悪く、本社に来たレイに詰め寄られるハメになったシンジはある作戦を考えていた。


シンジ「ひとつ…… 提案なんだけど」

レイ「なに?」


半分怒りながら聞くレイにシンジはある提案をした。


シンジ「僕たちもダイブしよう」

レイ「……」


少し考えるとレイはこう返答した。

レイ「少隊レベルの編成で、天界 公安課 にも協力を要請して」


シンジは苦笑いしながら


シンジ「了解」


と敬礼した。

ゲーム内 ロサントス群 国際空港 出入口前


レイン「おっ……」

?「よぉ、ブラッ…… シスター!」


緑のベースボールキャップを被る黒人がレインに馴れ馴れしく近づいて来た。

それはゲームの主要キャラ、ラーマ・ジョシュワだった。


ラーマ「シスター‼︎ よく来たな! お前にプレゼントだ‼︎」


レインにタウルス PT92 (改)を渡した。

だが


ジャキッ


レイン「ありがとう…… ラーマ」


ドン!ドン!

試しに腰だめでラーマの腹部に2発、銃弾を撃ち込んだ。


ラーマ「ゴフッ…… 」


ドン! ドン!ドン!


倒れたラーマに無表情で近付き心臓に2発と額に1発、続けて撃ち放った。


周りを見渡すと生き絶えたラーマの身体を弄り、財布と車のキーを強奪した。


レイン「さてと……」


MODを発動させ、銃器類と金銭を上限限界までに上げ次にゲーム内で買い取れる建物の中で収入が高いモノだけを全て買い占めた。


レイン「まずは'アミュネーション”に行こうかな~」


そんな事を考えながらラーマの白バンに乗りアクセル全開で空港から離れた。

サンディス海岸 酒屋 1階


?「おい」

リョウ「うんっ……」


目が覚めた時に眼に映ったのは

緑のゴム手袋とエプロンを装着したスキンヘッドの男がいた。


リョウ「誰ですか?」

ジェフ「ジェフだ。 ダニー・ブラック工業にようこそ」つタウルスPT92


リョウ「リョウだ…… 拳銃は必要ない」


自分が愛用しているコルト パイソン4in (改)を見せた。


ジェフ「用意がイイな」

リョウ「'備えあれば憂なし” ですから」


そう言いながらリョウは立ち上がった。

ガシャン‼︎


?「イャホー‼︎」

ジェフ「どうやら…… 社長が来たみたいだ」

赤のカイザー・ジープ M715で駆け付けたのは<オフライン>主人公の1人であるダニー・ブラックだった。


ダニー「よぉ、ジェフ‼︎ 」

ジェフ「ダニー。新入りを紹介する、リョウだ」


ダニー「…… 」


ダニーは舐め回すようにリョウを ジロジロと眺めてこう言った。


ダニー「テストだ。10万ドルを手に入れろ」


リョウはダニーの眼を見つめながら笑みを浮かべた。


リョウ「1時間だ。 60分でカタをつける」


そう言って酒屋を出た。

ボックス・ヒル <武器屋>アミュネーション

ウィーン


店員「いらっしゃい……ませ」

レイン「」キョロキョロ



店員は困惑した。

まさか、幼い子供がアミュネーションに来るという思いもしない状況にどうするべきか迷っていた。


レイン「おじさん」

店員「ん?なんだいお嬢ちゃん」


本能が囁く。

『この娘に逆らってはいけない』と。

レイン「なんか、地図的なヤツと……」

「リカーブボウあります?」


店員「あるよ……」


全力で愛想笑いしながら銃器類が飾られたガラス製のケース・ボックス台からサアドレアス州全体が、見える地図を取り出した。

その地図には<隔離地域>と<非隔離地域>がマークされていた。

レインはアイテム欄にリカーブ・ボウ共に加えた。


レイン「ありがとう。御礼にコレをあげるね」

店員「っ?!」


レイン「」

レインが渡したのは

金の延べ棒3つだった。


唖然とする店員を置いてレインは口笛を吹きながらアミュネーションを後にした。

フォーム・ドライブ アパート前


ギャング1「すっげぇ…… オレの女よりでっけぇな」

ギャング2「隣のヤツも見ろよ。いいケツしてるぜ」

ギャング3「どうだ? 襲っちまうか?」

ギャング1「」

ギャング1「ヒュー!!」

ギャング2「よぉ!兄ちゃん!!」


クライヴ・オー○ェン似のプレイヤー「」

クライヴ・オー○ェンっぽいプレイヤー(PC)「なんだい」

ギャング2「エロいねーちゃん二人も…」


その時、ギャング2こと〈イエローモンキーズ〉のチンピラの左目に激痛が走った。


『いいケツしてる』と評された眼鏡を掛けた阪○真綾をモデリングにしたPCがボールペンで突き刺したのだ。



チンピラ2「っあぎゃあああ?!」


左目からあふれでる鮮血を両手で押さえながら後ろに倒れた。

残りの1と3が動揺している隙に

クライヴ・オー○ェンをモデリングしたPCがガランビットナイフを背後から取り出した。


チンピラ1「やっ?!」



1が何かを言い終わる前に間合いを詰め、一瞬で二人の喉笛を斬り裂いた。


噴水の如く吹き出る血が歩道と近くの庭を血に染めた。

クライヴっぽい人「ユイ様。お怪我はありませんか」

ユイ「ありがとう、大丈夫だから早く行きましょう」



"ユイ"と呼ばれた、真○よう子をモデリングしたPCはそう言って何事もなかったかのようにあるアパートに足を進めた。

アパート"チャクソンディック"1階


?「来やがったな……クソが」



窓から3人が近付いてくるのを確認した元"グリーン・ブラザーズ"の幹部はソードオフに改造した水平散弾銃を扉の前で構えた。



碇ユイ「……」

クライヴっぽい「どうしましたか?」

「」

ユイ「ねぇ、マリちゃん」

真希波・マリ・イラストリアス「なんですか?碇さん」


ユイ「横にさがったほうがいいかも」

マリ「へっ?」


ジャカ


クライヴっぽい「はぁ……」


ドン!ドン!


マリ「うわっ?!」


扉を撃ち抜いて放たれる12ゲージをクライヴっぽい人こと夜神月がマリの奥袖を引っ張り、回避させた。


?「チッ!」


ユイはアイテム欄から閃光手榴弾を窓から投げ入れた。

バン!!

キーン……


?「クソッタレが?!」


ガシャン!


マリが扉を蹴破り、パラオーディナンスP-13(改)をチャップマン・スタンスの構えで突入したライトが元幹部に銃口を向けた。

遅れて右手にCZE Vz61(改)を持ったユイが笑みを浮かべながら現れた。

ユイ「T、いきなりだけど"女神"はどこへやったの?」

T「テメェで探しな」



ユイは満面の笑みでボールペンをTの両膝に突き刺した。


T「ッアギャアアア?!」


ユイ「T…もう一度だけ、聞くわね」

「」

「貴方が手引きして逃がした女神はどこなの?」


T「クククッ…どんな事されても絶対に答えねぇよ」


ユイ「あら、そう」

ユイは台所からハンドミキサーを見つけるとTに近づき頭頂部に先端を押し付けた。


T「あんたは……マトモじゃねぇ」

ユイ「どういたしまして」


カチッ

ギュイイイイイイッ!!


T「あぎぎぎぎぎっ」


頭頂部を砕き、大脳をミンチしてかき混ぜながらミキサーは脳幹に到達した。

Tの黒く日焼けした顔は鮮血によって真っ赤になった。


ライト「これからどうします?」

ユイ「うん…… とりあえず」

「近所の皆さんには"絵具"になって貰いましょうか」

マリ「<アニマルズ>も呼びますか?」

ユイ「そうね。彼らにも手伝って貰いましょう」


ライト「何を書くつもりなんですか?」


ライトが質問するとユイは笑みを浮かべて


ユイ「"生命の樹"」


と答えた。

<隔離地区> パシフィック・ブラス ビーチ


「ちっくしょう⁈ なんなんだよあのガキは‼︎」


イモータル・ジョーの格好したPCは右腕を押さえながら逃げていた。

その背後からスキップしながら口笛を吹く<last of us>の主要キャラ、エリーをモデリングしたPCが徐々に迫っていた。


イモータル・ジョーもどき「来るな! バケモノめ‼︎」

「バケモノ?」

エリーのPCは少し悩むとアイテム欄からリカーブボウを出してサイトをジョーもどきの右尻に合わせた。


「あなたに言われたくない」


そう言って全力疾走するジョーの右尻、目掛け矢を放った。


ジョーもどき「グギャアアアアッ⁈」

「よし!」


あまりの激痛に前に倒れたもどきを見てガッツポーズしながらエリーPCはゆっくり近づいて行った。

這いずり状態で逃げようとするジョーもどきの背中を踏みつけ仰向けに転がして新SKB MJ7 (改)を顔面に向けた。


ジョーもどき「クソッタレ‼︎」


ドン!


ジョーもどき「アギャッ?!」


左耳を撃ち抜くともどきに質問した。


エリーPC「ねぇ、ここの元締めは誰?」

もどき「えっ~と」

エリーPC「答えて」


MJ7の銃口を向けられて萎縮しながらジョーもどきは答えた。


もどき「イグナーだ。ボックス・ヒルに居る」

エリーPC「ふーん」

ドン!


エリーPCは何故か、MJ7を上空に撃ち放った。


エリーPC「ありがと。じゃ、バイバイ」

ジョーもどき「えっ?」


カッ、チッ

ペッ

カカン、ジャコ。



手慣れた様子でリロードするとその場から離れた。

安堵するジョーもどきの元に


ランナー「がるるるるっ」

ジョーもどき「クソッタレ……」

インフェクテッドのランナーが銃声に誘われ集まってきた。

ランナー「キシャアッ‼︎」

ジョーもどき「あぎゃああああ‼︎‼︎」

3日後(現実で3時間)ロックフォード・ビルズ IBB本部ビル 73階


カタカタ……カタン


カレン「ずいぶんと……大胆ね」


IBB捜査官 カレンは自分のデスクに座るレオナルド・ディカプリオをモデリングしたPCに蔑むように言った。

PC「イブロン・プログラム教祖、クリス・オマージュ変死。 その後……」

「信者が一斉に心中するがそこに謎の女が劇的に登場-」

「そして心中を止める。 その女が後々に」

「イブロンを変貌させ、<新世界秩序>を誕生させた」


「なかなか、良く調べたね」

カレン「それはどうも」


チャキ

ジャッジャッジャッジャッ


気付けばカレンの部下の捜査官たちに囲まれていた。

ディカプリオPCは気にせず、スティックシュガーを咥えた。

カレン「拘束しなさい」

捜査官1「了解」


sig p226(改)を構えながらディカプリオPCこと碇 シンジに近づいた。

左こめかみに銃口を向けられているのにも関わらずシンジは笑みを浮かべていた。


シンジ「IBBではこめかみを狙うんだね」

捜査官1「はぁ?」


カレン「何してるの。はやく……」


カレンが言葉を言い終える前に1の鳩尾に右肘を打ち込み、P226のスライドを外した。


捜査官1「っ⁈」

シンジ「こめかみは止めた方がいいよ。 弾が逸れるから」

カレン「……」

シンジ「どうする? 全員まとめて相手するけど」


捜査官2「オラァ‼︎」


右フックを身を沈めてかわすとその勢いのまま、回転を加えたアッパーカットを顎に食らわせた。

白目を向いて後ろに倒れる捜査官2を眺めながら視線をカレンに変えた。


シンジ「まだやる?」

唖然とするカレンをよそに残った2人がシンジに襲いかかった。


捜査官3「この野郎‼︎」


袖口を掴んできた3の右手首を握り無理やり捻った。

そのまま左襟首を掴み、近くのデスクに身体を叩きつけた。

そのどさくさに紛れて殴りかかった4の右脇腹に鉄槌を打ち込んだ。

体制を崩した所に鳩尾に前蹴りをくらわせ、両膝を付いた4の頭部を鷲掴みして顎を蹴り上げた。


捜査官1「クッソ……」


さっきまで倒れていた1が起き上がろうとした瞬間に膝蹴りを左頬にくらわせた。

シンジ「ねぇ」

カレン「あっ、はい。なんでしょう」


息を飲んで冷汗をかきながら怯えた目でシンジを見つめた。

優しい笑顔を浮かべながら近付きこう言った。


シンジ「謎の女は…… 多分」

「僕の母だよ」

カレン「えっ?」

シンジ「それよりもゴメンだけどなんか、硬い捨てられる物ある?」

カレン「ちょっと…探してみます」


カレンは自分のデスクに駆け寄り、3分ほど探すと

カレン「あのー」

シンジ「見つかった?」

カレン「はい。これを」


異様にデカイ懐中電灯をシンジに渡した。

懐中電灯のデカさにやや戸惑いつつアイテム欄からH&K USP(改)を取り出し防弾硝子にアイソセレスの構えで3発、460S&Wマグナム弾を撃ち込んだ。


シンジ「また…どこかで」

「お疲れ様でした」


撃ち込んだ箇所にデカイ懐中電灯を投げ、硝子を割りそのまま行き良いよく跳躍で飛び降りた。

ロックフォード・ビルズ 路肩


~♪


松○菜々子をモデリングしたPCがジョニー・キャッシュの”Johnny Cash-The Man Comes Around”を聴きながら<ある人物>を待っていた。

コンパクト・カー、イッシー(ホワイト)のボンネットの上にガラス片がパラパラと落下していた。

それと同時にSUVのビージェイ XLのルーフ(屋根)に上から落下してきたシンジが激突した。

ガシャーン‼︎‼︎‼︎

ガチャッ


PC「大丈夫?」

シンジ「イタタタ……」


頭から血を流しながら逆にまがった右腕を無理矢理、元に戻しありえない方向に曲がっている指も同じ方法でもどしながらイッシーのドアガラスを飛び越えて助手席に乗った。


シンジ「マヤさん… これを」


松○PCこと天界 公安課所属の伊吹マヤに乱闘中にドサクサに紛れて持ち出したUSBメモリーを渡した。

マヤ「シンジ君…… 病院に」

シンジ「大丈夫ですよ。 これくらい」

「さぁ、はやく行きましょう。 追手が来ますから」


なんとも言えない顔をしながらマヤはイッシーのエンジンをかけ走らせた。


その頃ー

スタプシティ ロストMC(ミュージカル・クレイジーズ)のアジト

ぶるん!ぶるん!


ロスト構成員「なんだ♪」

リョウ「すいませーん。ダニー・ブラック工業の者ですけど」

ロスト構成員「ちょっと待ってろ~」


?「上手くいくかな?」

リョウ「ウェイン、君は”コト”が始まったら隠れてろ」

ウェイン・ハーバード「わかった」


ロスト構成員「ジョニー、取引相手だ♪」

ジョナサン・クレイン(ジョニー)「よぉ~ 良く来たな♪」

リョウはクルーザー・バイクのデーモンから降りるとヤク中のロストMC ボス、ジョニーとの<取引>を開始した。


ジョニー「まずはブツをみせろ」

リョウ「オーライ」


ヤク中特有の虚ろな眼でリョウを見つめながらそう指示した。

リョウは笑顔でスーツケースを開け、中身を見せた。

ジョニーは更にこう指示した。


ジョニー「一袋、投げろ」

リョウ「分かった……」


右手でサムズアップすると同時に何故が両腕を上げた。

謎の行動にロストMC達は理解できなかったが

5秒後、その意味を身を持って知るハメになる。

ドンッ‼︎


ロスト構成員「うわっ?♪」

ロスト構成員2「ジョニー‼︎?」


ジョニーの額を.408 チェイタック弾が撃ち抜いた。

実は近くの給水塔に登り準備していた、ダニーのチェイ・タック M200(改)よって狙撃されたのだ。


ロスト構成員達が動揺している隙にリョウはベレッタSC70/90 (改)をアイテム欄から取り出し瞬時に周りの構成員を殲滅した。


ロスト構成員「ジーザス‼︎?」


ドドドドン‼︎‼︎


ロスト構成員「クソヤロー♪」

ウェイン「ひっ⁈」

背後のトレーラーハウスに隠れていたロスト構成員が水平二連射式散弾銃でウェインに襲いかかった。


リョウ「伏せろ!」


ドン!

ドドドドン‼︎‼︎


ダニーの.408 チェイタック弾とリョウの7.62x51mm NATO弾が構成員を蜂の巣にした。


ダニー『ヒュー‼︎ エクセレント‼︎』

リョウ「ダニー、仕事がまだ済んでないぞ」

ダニー『なに?』


リョウは興奮気味のダニーを落ち着かせ、逃走しようとするロストMC達にフルオート射撃を浴びせた。


ズドドドドドドンン‼︎‼︎‼︎


ロスト構成員「覚えてろ~♪」

ウェイン「腰が抜けた……」

リョウ「ダニー、ロンをここに向かわせてくれ。ウェインが立てなくなった」

ダニー『イェーイ‼︎』


リョウはそう通信で伝えると水平二連射散弾銃をウェインに渡してデーモンに跨り、給水塔に向かいダニーを拾ってロストMCの残党を追った。

グレイヴ・シート 空き家


ロスト 残党「殺さないでくれ~♪」

ダニー「ハァン‼︎ どうする? リョウ‼︎」


グレイヴ・シートまで逃走したが結局、ダニーによって壊滅的打撃を受けたロストMCの残党にリョウはこう言った。


リョウ「よし…… コインで決めよう」

ロスト 残党「コイン?」


コインを高く上げ、左拳頭の背部に落下させその上に右手を添えた。


リョウ「裏か表か」

ロストMC「…… 表だ」


リョウ「すまない…… 裏だ」


ドカッ‼︎

ダニーのIMI デザートイーグル(改)がロスト残党の額を撃ち抜いた。

額に大穴が空き、後頭部から脳の破片が鮮血と共に壁にかかった。


カチッ、ジュボ!

すぅ~ フゥー


リョウ「次はどうする?」

ダニー「次か? 次はオルガを殺る‼︎」

リョウ「オーライ」


サンディス海岸を含む非隔離地区 <グレイヴ群>の元締めであり、メキシカン・ギャングのアステカのボスであるオルガを”ついで”に始末することが一瞬で決まった。


煙草を咥えながらリョウは空き家を出るとデーモンに跨り、ダニーは後ろに跨るとオルガの元に向かった。

サンディス海岸 アミュネーション


店員「いらっしゃ…… ませ」


唖然とした。

店員は生まれてこの方、初めて経験する異常事態にどうするべきか。

迷っていた。


黒い革ジャンを羽織り、穴だらけのGパンを履いたサングラス掛けた少女が入店して来たのだ。

身なりも異様な少女は早歩きで店員に近づきこう言った。


少女「おじさん」

店員「あっ…… 何かお探しかな?」


そう聞くと少女は笑顔でこう返答した。


少女「レミントン M870をちょうだい」

店員は戸惑いつつ、更に質問した。


店員「お金は持ってるのかい?」

少女「うん」


そう言うとカウンター式のガラス製の棚の上に


店員「っ⁈」


金延べ棒を一つ置いた。

少女「お釣りは要らないから」


お釣りは要らないから……出せる釣りがねぇよと店員は思いつつ


店員「分かった。ちょっと待っててくれ」


と言った。


店員は店の奥からレミントン M870を持ってきた。


少女「あっ、それと…」


少女は更に追加注文した。


店員は少女に頼まれた”品”を全て用意した。


少女は嬉しいそうな顔で手を振りながら店を出た。


店員「はぁ~」

店員は両膝をついて冷汗をかきながら積立られた4つの金延べ棒を見て少しニヤついた。


数時間後

ザクード川 オルガのトレーラーハウス前

ガチャン


リョウ「……」

ダニー「先に客が押し入ちまった」


2人がたどり着いた時ー

トレーラーハウスの前の硝子に血がこびり付いていた。


リョウ「中に入るか?」

ダニー「YES‼︎」


ダニーは嬉しそうにモスバークM500 ピストルグリップ(改)を片手に扉を蹴破り、中に入っていた。

リョウも後に続いた。

トレーラーハウス

プワッ~


リョウ「うわっ」


トレーラーハウスの中からしてくる異臭に流石のリョウも口を押さえた。


中を更に見渡すと


ダニー「見ろ! オルガだ‼︎」


ダニーは腐敗して頭蓋骨がはみ出したオルガの生首を持ちながら自慰を始めた。

それを無視しつつ、リョウは中を探索すると


リョウ「なんだ……コレは」


先ほどの血がこびり付いていた硝子になにか文字が書かれていた。

リョウには見憶えがあった。

リョウ「シュメール語だ」


ぼやくようにそう呟いた。

だいぶ前にレインに教えてもらった超古代文字、”シュメール語”が何故こんなところにあるのか。

リョウには理解出来なかったが何となく読めなくもない状態で書かれていたのでメモを出し翻訳してみた。

そこに書かれていたのは


<新しき神よ、我らの罪深い欲を許したまえ 新世界秩序の使者>


と翻訳できた。

それを訳してリョウは思った。


リョウ(頭がヘンになりそうだ)

リョウ「ダニー」

ダニー「なんだ、リョウ」


オルガの生首で眼窩姦をしていたダニーに苦笑いしつつ撤収することを提案し、ガソリンをまいてトレーラーハウスに火をつけた。


ドゴォオオオン‼︎‼︎




リョウ「さて帰るか」

数時間前

ボックス・ヒル ランナタワー 最上階


イグナー「やぁ、お嬢さん。 よく来たね」

レイン「はじめまして、イグナーさん。レインと言います」


パシフィック・ブラスの元締めであり、実業家のイグナー・サーチにあることを”尋ねる”ためにレインは出向いていた。


イグナーは自らの”力”を示すためにロサントスで1番高いビルを貸し切りにしてレインと会食する事にしたのだ。


更にレインが自分を殺すかも知れないと部下を階層、全てに配置した。


席に座ると笑みを浮かべながらレインはさっそくある事を尋ねた。

レイン「元締めのリストって持ってらっしゃいますか?」

イグナー「リスト?」


イグナーは不気味な笑みを浮かべながら


イグナー「確かに持っているが…… なぜ、そんなモノを?」

レイン「確認したいコトがありまして。 それが今、必要なんです」


イグナー「フフフフッ…… タダでは見せられんな」


イグナーはテーブルの下からニッケルメッキ仕様のコルト M1991A1(改)をそれを置いた。


イグナー「もう少し…… 用心するべきだったなお嬢さん」

レインは動揺したかの<ような>表情をしつつ、こう聞いた。


レイン「何が望み?」


満面の笑みでイグナーはこう答えた。


イグナー「全裸でオナニーしろ」


M1991A1の銃口を向けながらレインにそう命令した。


レインは顔を赤らめた恥ずかしそうな表情で服を脱ぎはじめた。

それを眺めながらズボンのチャックをさげ、”マグナム”を取り出し弄り始めた。

レイン「っ////……」

イグナー「どうした? 早く下着を脱げ」シコシコ


マグナムをしこり奮い立たせながらイグナーは目を大きく開かせつつ

レインがパンティを脱ぐ瞬間を見届けようとしていた。


ジャカ


イグナー「ん?」


だが、イグナーが望む展開にはならなかった。


ドカン‼︎

イグナー「ッアギャアアアアア‼︎?」


断末魔の悲鳴がランナ タワー全体に響いた。

レインは革ジャンから抜き出した ソードオフに改造したレミントンM870 のフォアアームを前後に引き、服を急いで着た。


部下1 「ボス‼︎」


前からイグナーの部下ふたりが駆け寄ってくるのをしゃがみながら眺めていたレインは、股間を押さえながら悶絶しているイグナーに2人が近づいた瞬間


ドカ‼︎

ジャカ、ドカ‼︎‼︎


1の左顔面を粉砕し、残った片方の喉仏に8ゲージ弾をくらわせた。

2人を始末して口笛を吹きながら悶絶するイグナーに近寄った。

レイン「~♪ 」

ジャカ


イグナー「ひっ⁈」


片手でコッキングするとイグナーの両手を蹴り払い、股間を右足で踏みつけた。


イグナー「ギャアアアア‼︎‼︎」

レイン「うるさいなぁ…黙ってられない?」


M870の銃口を左手だけで向けながら質問した。


レイン「リストは持ってるの?」

イグナー「ここにあります……」


イグナーは右懐からリストを取り出した。

中身を確認すると右懐にしまいそのまま


レイン「バイバイ」


ドカ‼︎

グシャッ‼︎‼︎


イグナーの頭部8ゲージによって消滅した。

ランナ タワー 1階 エレベーター前

チーン


部下「っ⁈」


1階担当のイグナーの部下が降りてきたエレベーターの中から広がる光景はまさに

惨劇だった。


25人近くの部下の屍がエレベーター内部で築き上げられていた。


部下3「他のヤツを呼んでこい‼︎」


数分後


部下3「これで全部か」

部下4「ああ」


1階担当者、全員を呼び寄せ死体を引き摺り出した。

その作業が終わり掛けた時


レイン「アロハ~」


エレベーターの天井から逆さ宙吊りの状態でレインがタウルスPT92 (改)を2挺拳銃で構え乱射した。

いきなりの事で対処できず、その場で部下たちは皆殺しされた。


レイン「さて……次はどこかな?」


リストを眺めながら預かり所に向かい自分の愛用する”銃”たちを回収した。

レインがランナタワーでの虐殺を繰り広げてから数分後

ザクード川 オルガのトレーラーハウス


オルガ「待ってくれよ。なぁ、話を聞いてくれよ なぁ?」


ライト「どうしますか?」

ユイ「」ニコッ


トレーラーハウスにあった包丁を砥石で研ぎながらユイはオルガに微笑んだ。

包丁を振りながらソファに座らされたオルガの頭に手を置きながらこう言った。


ユイ「ダーメ♥︎」


そう言って喉仏に包丁を突き刺した。


”作業”を終えるとトレーラーハウスの後ろの窓にこびり付いた血で何かを書いた。

マリ「何を書いてるんですか?」


とマリが質問した。


ユイは笑みを浮かべながらこう答えた。


ユイ「ダイイング・メッセージ」


シュメール語で書いた<ダイイング・メッセージ>を残してトレーラーハウスを後にした。

その後ー

ポート ドライブ 宝石店<ヴァルゲリゴ>


ジリリリリリ


女性客「キャー‼︎」

強盗「落ち着け、テメーら」

「俺たちはただ~ 」

強盗2「動くじゃねぇ! 下手に勇敢だと命を縮めるぞ‼︎」


強盗「るせーな。テメーのせいで客ビビってるじゃねーか」

強盗3「いや、それが強盗じゃ……」


強盗「あのな、メルシェ君。こういうのは紳士的にやっとけば」

「捕まった時にちょっと刑期が短縮されんだよ」

強盗2「あれ?捕まる前提で話してんの?」

強盗「もうめんどくせぇな……」

そうぼやきながら強盗は目出し帽を脱いだ。

青い天パで顔はヴァ○サン・カッセルをモデリングにしたPCは素顔を晒した状態で目出し帽を店長に投げ渡した。


PC「やるよ、にーちゃん。 これで有名になれるぜ」


そう言ってヴァ○サン・カッセル改め坂田 銀時は店を出た。


強盗2「なに、考えてんだ……」


呆れながら強盗2は店内の宝石全てを3ことメルシェと共にリュックサックに詰めた。

ヴァルゲリゴ 前


坂田 銀時「おいっ……」

アンドリュー・J・ウ○ストPC「やあ」


満面の笑みで近付いてくるPCに呆然とする中いきなり


ドドン‼︎‼︎


PCはアイテム欄からワルサーP99(改)を取り出し新八っぽい逃走ドライバーに2発の.50AE弾をくらわせた。

銀時はランチャーXLの助手席側に隠れた。

アイテム欄からニッケルメッキ仕様のコルトM1911A1(改)を2挺、取り出した。

警官「動くな!」


ドッドドドン‼︎‼︎


PC「」ピュー


巡回中の警官を射殺するとPCは近くに停めてあるミニバンから仲間を呼んだ。


助手席からクリス・コイをモデリングにしたPCがAKM スケルトン・ストック(改)でランチャー目掛け連射した。


ズドドドドドドン‼︎‼︎‼︎


銀時「スッゲーな…… オイ」

強盗2「クソッタレ⁉︎ 何が起きてんだ‼︎」

銀時「よぉ、遅かったな」


ドン!ドン!


ブラインドファイアを繰り出しながら銀時は隠れていた。


強盗2のことオフラインの主人公、マイケル・デ・サタがH&K HK416(改)で応射した。


銀時「メルシェ! 運転やれ‼︎ 援護してやるから‼︎」

メルシェ「了解‼︎」


イングラムM-10(改)を横撃ちしながら運転席に駆け寄った。


アンドリューPC「逃がすか……」


アンドリューPCはAKMSU スケルトン・ストック(改)で運転席に7.62mm×51弾をフルオートで浴びせた。


メルシェは新八っぽいのを盾にしながらエンジンを掛けた。

つまんな

アンドリューPC「グリズリー! 運転席を狙え‼︎」

クマ・マスク(グリズリー)「了解‼︎」


グリズリーはAKM 折畳みストック(改)でメルシェを銃撃した。


ブォオン‼︎


メルシェ「エンジンが掛かった‼︎」


ガシャン‼︎


マイケル「後部ドア、ぶっ壊れたぞ⁉︎」

銀時「早く乗れ‼︎ 逃げるぞ‼︎」


後部右ドアから2人は乗り込んだ。

それを見たアンドリューPCは


アンドリューPC「マコト!」

クリスPCこと伊藤誠はミニバンのバックドアを開き、置いてあったAKMS ドラムマガジン (改)をランチャーにフルオートで連射した。


バララララララッ‼︎‼︎‼︎


銀時「うぉっ⁈ マジかよ‼︎」

マイケル「車をだせ! 速く‼︎」


ギュルルルルッ

ブゥーン‼︎‼︎‼︎


アンドリューPC「マズイな……」

マコト「どうする?」

アンドリューPC「追うぞ。まだ、遠くには行けてないハズだ」


そう言ってミニバンに乗り込み、銀時たちを追った。

>>86、確かにクソつまんないですね。

書き直しますね。

それではやり直します。


「同人から成功したゲーム会社はわりと変態が多い」



万事屋 応接間


銀時「あん?ゲームを作るから何か意見を聞きたいだぁ?」


レイン「うん。皆の意見を参考にゲームをつくろうかなーって」

リョウ「レイン、こんなこと言うのもアレなんだが」

「俺達はゲームに関してはズブの素人だ。あまり参考にならないと思うぞ」


レイン「ズブの素人だからこそ、参考にしなきゃ」

「つーことでエレン」

エレン「」コロコロ


リョウ「悪いね」

エレン「仕事ですから。気にしないで下さい」

レイン「ありがとうね、エレン。それでは第1回ー」


『チキチキやってみたい絶対おもしろいゲーム選手権』


「おっ開催しまーす」


銀時「第二回あんの?」

レイン「うーん…… ゴニョゴニョ」

エレン「えっ?……あっ、そうか。分かった」

「状況次第だ、そうです」


銀時「それ、耳打ちする必要あんの?」

レイン「まぁ~細かい事は気にせずやりましょうよ」


銀時「いや、気にしろよそこは」



リョウ「そんなこんなで」フゥー



信女「手当たり次第に人を斬りまくるゲームなんかどう?」

レイン「なるほど」カキカキ

それでは、書き直します。


『フィアー・ザ・ブレイク』


地獄 防衛省(元閻魔庁) 会議室


冷灯「許可できませんね、それは」

スカルフェイス「なぜですかな?」

冷灯「確かに…… 元中央内務省 長官代理、」

>>94、少し訂正


地獄 防衛省(元閻魔庁) 会議室


冷灯「許可できませんね、それは」

スカルフェイス「なぜですかな?」

冷灯「確かに…… 元中央内務省 長官代理、パス・オルテガ・アンドラーデことパシフィカ・オーシャンは」

「”三ヶ月前”のバイオテロで消えました。それで、その責任を長官代理に全てなすりつけるのも分からなくはないです」

スカルフェイス「では……」

冷灯「ですが、それであなたを長官代理として任命するのはそれとこれとは話は別です」

スカルフェイス「私の”過去”が理由ですか……」

冷灯「その通り。あなたはパスさんの凶行の<遠因>になっている可能性があります」

「それに元々は地獄に流されるハズの人間です、”半悪魔”になれただけでも奇跡だと思って下さい」

拳を震わせながらスカルフェイスは立ち上がり捨て台詞は吐いた。


スカルフェイス「あなたは必ず、後悔するだろう…… いや」

「必ず後悔させてやる」


そう言って会議室を出た。


「どうしますか?」


光学迷彩を解除して現れた部下で相棒の、じんたんこと宿海仁太が問いた。

冷灯「世をあまねく裁かるる御身が、 不正義を行いたまうか?」

じんたん「?」


冷灯は<創世記18章15節>を引用し、ぼやきながら自殺したパスにやや同情しつつスカルフェイス対策に”ある男”に連絡を取った。


二ヶ月後……

椚ヶ丘市 バス停


レイン「ウィース~ 帰って参りました‼︎」

エレン「まだまだ、学校には遠いぞ」

エレン「でも、椚ヶ丘には帰ってきたよ。エレン」

エレン「そうだな……」


レインはエレンの手を引きながら待ち合わせ場所に向かった。

今日は<暗殺教室>で共に過ごしたクラスメイト達と再会できる日。

そう、同窓会である。


かつて3年E組の生徒として潜り込んでいたエレンと

ある”目的”のためにE組の面々と仲良くなったレインが数年ぶりに椚ヶ丘市に戻ってきた。

レイン「あっ、エレン!エレン!」

エレン「ん?」

レイン「ほら、あそこ……」


指差した方向に腕を組みながら不機嫌そうな顔をする寺坂 竜馬が居た。


レイン「リョーマ兄ぃ~ 」

寺坂 竜馬「なんだ、テメーらが3番目か」


そう言って、少しだけ嬉しそうな顔をしつつレインの頭を強く撫でた。


レイン「他の皆はまだ来てないの?」

竜馬「遅れるつーの連絡してきたのは」

「竹林、杉野、奥田、原寿だけで……」

レイン「渚兄ぃは書類業務を終わらせてから来るって。正義兄ぃも同じでリッちゃんは……」

竜馬「リッちゃん?」

エレン「律のことだ」

竜馬「うぉっ⁈ 脅かすなよ‼︎ 」

『うふふっ相変わらず変わりませんね、寺坂さんは』


寺坂はエレンが持つPDAの画面を見た。

そこにはピースする律こと自律思考固定砲台が居た。


寺坂「よく…… 連れて来れたな」

律『レインちゃんがマスターと話を着けてくれました』

レイン「指を一本ずつ削いでいったら……」


寺坂「聞きたくねーから話なくていい」

レイン「りょーかい」

レイン「アレ? そういえばカルマ兄ぃは……」

「ここに居るよ、レイン」


レインの左隣から光学迷彩を解除して赤羽 業が現れた。


エレン「カルマ、来てるなら連絡してくれよ」

カルマ「する必要あんの?ソレ」

エレン「ほぼ無いが、建前上やってくれ」


寺坂「ねーのかよ」

「なんだ、意外と早いじゃん」

レイン「あっ、莉桜姉ぇ! それに有希子姉ぇも‼︎」


遅れてきた中村 莉桜を筆頭に神崎 有希子などの19名が遅れつつも到着した。


レイン「全員ってワケじゃないけど揃ったのかな?」

カルマ「渚は?」

エレン「書類を処理してから来るそうだ」

カルマ「ふーん」


レイン「やっぱり、心配? 恋人だから」


レインの言葉に何故か顔赤らめながらカルマは頭を鷲掴みにしようしたが

逆にアームロック仕掛けられた。

レイン「ゴメンよ、カルマ兄ぃ。ちょっとふざけ過ぎたね」

カルマ「あががががっ⁉︎ わかった!わかったから‼︎ 解除して‼︎」


レインはすぐさま、アームロックを解除した。

カルマは極められた方の腕を回しながらこう言った。


カルマ「じゃ、そろそろ行こうか…… 俺たちのかつて学舎に」


寺坂「大丈夫か?」

カルマ「なんとかね……」


レイン「それじゃ会いに行こうよ! 殺せんせーに‼︎」


レインはスキップしながら椚ヶ丘中学校に向かった。

E組の面々も後について行った。

その頃……

地獄 外事課専用 セーフハウス


リカルド・バレンシアノ・リブレ(チコ)「……」


死んだ目をしながらエナジードリンク、”レッド・ジル”を飲みつつ

ランドールM12を研いていた。


そんなチコに突如


ドゴォオオオッ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎

鬼灯の私兵「手を上げろ!」

チコ「」カチッ

ジュボ!

ジリジリ……


チコ「」フゥ~


鬼灯の私兵たちに囲まれている状況下でもチコは気にせず煙草に火を付けた。

そんな中、私兵の1人がマルチカム仕様のヘルメットを外して近づいた。


じんたん「リカルドさん」

チコ「ジンタか…… 珍しいな」


煙草を吹かしながらチコはそう呟いた。

じんたん「鬼灯様がお呼びです。御同行を」

チコ「ああ…… 」


M12を鞘に戻すとバックサイド・ホルスターをじんたんに渡し鬼灯の元に向かった。


防衛省 食堂

鬼灯「」モグモグ

ルシファー「ホントにあいつが引き受けるとおもうか?」

鬼灯「引き受けますよ、必ず」

ルシファー「……」


ルシファーがなんとも言えない顔しているうちにチコがじんたんに連れられて現れた。

じんたん「お連れしました」

鬼灯「ご苦労様です」

チコ「これはこれは……防衛省長官と内務調査課 課長がお揃いで」

鬼灯「何か、食べますか?」

チコ「要らないんで早く本題に入りましょうよ」


鬼灯は鋭い目付きで見つめたがチコは意に介さず煙草を口に咥えた。

その様子に鬼灯は薄ら笑みを浮べて話を始めた。

鬼灯「まずは……確認なんですがスカルフェイスさんとはお知り合いですよね」

チコ「知り合いじゃないですよ、たまたま仕事場いっしょなだけです」
スーハー


鬼灯「あなたが潜入捜査をしていた地獄中央内務省は今や解散し功労者であるあなたは私の元に戻ってきましたが」

「内務省を隠れ蓑に暗躍していた連中が台頭し始めました」


そう言って鬼灯は1枚の写真をテーブルに置いた。

そこには元、地獄中央内務省長官だった<碇 ユイ>とスカルフェイスが写っていた。


鬼灯「どうやらこの半年の間にかなりの頻度で会ってるみたいです」

チコ「で、俺にこの2人を暗殺しろって言いたいんですか」

鬼灯「あなたに”謀殺”してもらいたのは……こちらの方です」


鬼灯はそう言ってスカルフェイスの方に人差し指を置いた。

鬼灯「あなたにやって貰いたのは」

「台頭を始めた新世界秩序の分派である、<希望の星>の壊滅と教祖を始末していただきたい」


チコ「フハハハハッ‼︎‼︎‼︎」


狂ったように高笑いするとこう切り返した。


チコ「鬼灯さん……アンタ、俺とこのハゲの間にある因縁を利用して」

「ついでに自分達と敵対してる組織を壊滅させよう真面目そうな顔してとんでもないワルだな。アンタって」

鬼灯「その通り。ですが、あなたにとっても悪くない話だと思いますけどね」

チコ「なめるなよ……」


そう言ってチコは立ち上がると食堂を後にした。

防衛省 庭


金魚草「」ゆらゆら

チコ「」ふ~

金魚草「あんぎゃ!あんぎゃ!あんぎゃ!あんぎゃ!あんぎゃ!」


「「何してるの?」」

チコ「金魚草にタバコの煙、吹き掛けてるんだ」


いきなり背後に現れた座敷童子の一子とニ子にそう言うと金平糖を渡し走り去る2人を見送った。


「意外だな」


光学迷彩を解除して現れたのは内務調査課 捜査官、マース・ヒューズだった。

チコ「ヒューズさん……」

ヒューズ「飲むか?酒」


チコ「……」


黙ってチコはヒューズが淹れた日本酒に口をつけた。


チコ「旨いな」

ヒューズ「おおっ? なかなか呑める口じゃねぇかぁ~ほらよ」


更に注がれる酒を眺めながらこう言った。


チコ「ルシファーさんに頼まれたんですか? 説得するように」

ヒューズ「バレたか? いつから気づいっ……」

チコ「来た時からです」


チコにそう言われてヒューズは照れ笑いした。

チコ「別に引き受けないって明確に言ったワケじゃありませんよ。 ただ」

ヒューズ「ただ?」

チコ「俺は機械じゃない……全ての仕事を完璧にやり遂げられるとは限らない」

ヒューズ「そうだな……お前も俺も機械じゃない。あの人も分かってるさ、それら含めて」


『緊急アナウンス、緊急アナウンス』


ヒューズ「おいおい……お次はなんだ」


『チャンネル4に合わせろ。繰り返す…チャンネル4に……』


チコ「食堂に向かいましょう」

ヒューズ「おう」

食堂


間宮 千昭「……マジかよ」

ヒューズ「おい、何があった?」

ジャン・ハボック「スカルフェイスの野郎が…… 遂にヤりがったんです」


食堂に置かれたTVに映っていたのは

裸ジャケットで黒いレインコートを羽織ったスカルフェイスが演説していた。


スカルフェイス『時は満ちた。世界は新しい神を欲しいている』

『2人の女神と純粋さを失わない天使の死によって』

『新しき神は生まれる‼︎』


アナウンサー『えっ…… この映像がネットに流れてから3分後』

『椚ヶ丘市にて暴動が発生した模様…… 負傷者が… えっ?わかりました』

『只今、自衛隊によって椚ヶ丘市が封鎖されたみたいですね。フェーズレベル4のバイオテロが発生した可能性があり……』


ピッ

鬼灯「悩んでるヒマはありませんよ」


背後からじんたんを連れて鬼灯が遅れて現れた。

チコは自嘲気味に笑いながらこう言った。


チコ「ホント…… 貧乏くじばっかだよクソッタレ」

椚ヶ丘市封鎖、30分前

椚ヶ丘学園正門


レイン「ソウスケ兄ぃ……」

菅谷創介「ん?どうした?」


レイン「椚ヶ丘学園ってさぁ~」

「こんなに汚かったけ?」


エレン「いや、普通の学園よりも綺麗だレイン」



レイン達が見た椚ヶ丘学園は大きく姿を変えていた。

全体的に黒く変色したモノが全体にこびりついていた。


カルマ「とりあえずE組に行ってあのタコに話を聞くしかないね」

レイン「居るのかな?殺せんせーは」

律『レイン、斜め右に僅かに生体反応があります』

レイン「人間?動物?」


律『人です。しかも体温がかなり下がって危険な状態な可能性があります』


レイン「カルマ兄ぃ!」
 
カルマ「もう、見つけたよ。寺坂、手を貸して」

寺坂「おう…」


E組へ向かう森の中でカルマが発見した人物は


レイン「吉田さん…だっけ?」

エレン「違う。鶴田さんだ」

鶴田「はぁ…はぁ…」



かつて暗殺の教官だった、防衛省所属の鳥間惟臣の部下の1人

鶴田博和だった。

レインは鶴田の容態を調べた。

脈も少なく確かに体温も冷たかった。


更に見たことがない噛み傷が右脇腹と左肩に見受けられた。


レイン「鶴田さん、ジェヴォーダンの獣に襲われたの?」

鶴田「はぁ…はぁ…違う」


鶴田は息を荒げながら否定した。


鶴田「逃げるんだ…」

神崎「そんな…置いて逃げるだなんて」

鶴田「逃げろ……っ!!うがぁああア"ア"ア"」

「おぼろろろろ"ロ"ロ"ロ"ロ"ロ」


鶴田は絶叫と共に謎の"黒い液体"を嘔吐した。

それから全身に黒い枝のようなモノが皮膚の上から浮き上がり始め

眼が黒く染まるとふらふらと鶴田は立ち上がった。

神崎「鶴田さっ……」

元鶴田「キシャア"ア"ア"ア"ア"ア"」

レイン「危ない!」


神崎に襲いかかった鶴田にドロップキックを顎に食らわせた。


転がって木にぶつかりそのまま、動かなくなった。


寺坂「死んだか?」

レイン「多分、元から死にかけてたから今さら腕折れようが内臓破裂しようが死なないでしょ」

中村「凄いコト言ってない?アンタの<義妹>」

エレン「まだ、マシな方さ」


神崎「大丈夫?レインちゃん」

レイン「有希子姉ぇこそ、怪我ない?」

神崎「ありがとう。私は大丈夫だから」

レイン「よかった~それなら早くE組に向かわなきゃっ」


元鶴田「グルルルッ……」

菅谷「おいおい…嘘だろ」


顎が外れながらもふらふらと立ち上がり、ゆっくりと左脚を引きずりながらレイン達に近付いてきた。


その様子を見てため息つきながらレインはカルマとエレンにこう訊ねた。


レイン「二人ともチャカ持ってるよね?」

エレン「ああ……」

カルマ「……」


ふたりは冷や汗かきながらバックサイド・ホルスターから

SIG1911 タクティカル・オペレーション(改)とH&K HK45コンパクト(改)を抜き出した。

それを見てレインも立ち上がり、H&K USP コンパクト(改)をホルスターから取りだし鶴田に銃口を向けた。

レイン「あなたとは……正直」

「話した事は数回しかないけど」

「多分、あなたを失ったら悲しいと思うかも知れない。だからバイバイ…」

「鶴田さん」



ドン!!……

鶴田射殺から、30分後

椚ヶ丘市 出入口前


クリス・レッドフィールド「高速道路も分断していますし、ネズミ一匹も容赦なく始末してます」

伊吹マヤ「御苦労。担当場所に戻っていいわ」

クリス「はっ!」


BSAA隊長クリス・レッドフィールドは状況報告後、敬礼して天界公安課捜査官伊吹マヤの元を離れた。


椚ヶ丘市にて発生したアウトブレイクの情報が国会にもたらされたのは2時間前。

だが、天界公安課は30分前にアウトブレイクの全容を理解した為に

情報規制を実行しよう首相に対して"先代LSD社長"は圧力かけた。

それと同時に自衛隊のレンジャー、第一空挺団、中央即応連隊などを借り椚ヶ丘市全体を封鎖した。


今現在、壁を<召喚>して海陸空すべてを包み込んだ。

更に天界傘下である対バイオテロ部隊、BSAAも呼び寄せ自衛隊との共同で椚ヶ丘市の出入口を警備している。

"諸事情"で現場を離脱した先代に代わり、マヤが指揮を執っていた。 

そして-


ピアーズ・ニヴァンス「落ち着いて下さい!お気持ちは分かりますが……いまは」

碇シンジ「ごめんね、ピアーズ君。僕はどうしても現場を指揮してる人に会わなくちゃならない」


マヤは薄ら笑みを浮かべた。

アウトブレイクが発生前に椚ヶ丘市に入った娘、レインを救出する為に先代の義理の息子であり現LSD社長

碇シンジが元相棒で親友の志村新八こと冴羽 ?と鳥間惟臣に

シンジの直属の部下たちを引き連れてマヤの元に現れた。

マヤ「何か飲む?」

シンジ「要りません……それよりも」

マヤ「ダメよ」


冴羽

冴羽?「即答かよ」

烏間惟臣「では……」

マヤ「あなたもよ」

烏間「理由をお聞かせ願いたい」


マヤは首を回しながらシンジたちを見つめるとこう言った。


マヤ「あなた達の目的は薄々分かってるし、理解もしてるつもりよ」

衞宮士郎「では…」


マヤ「私にも理解されてるって事は敵もあなた達の動きを読んでるってことよ」

「それに危険地帯<ホットゾーン>に行かせるなってあなたのお母様に命令されたのよ」


シンジはマヤの言葉に少し考えると

シンジ「わかりました。"今日"は止めときます」

リョウ「おい……」

鈴原トウジ「ホンマにええんか?」


シンジ「仕方ないよ、母さんの指示だ。逆らえない」


シンジの言葉にやむなく一同はテントを出た。

椚ヶ丘市 出入口前線基地



トウジ「なぁ、ホンマにええんか?」

シンジ「帰らないよ……レインを助けるまでは」

相田ケンスケ「大丈夫か?社長にバレたら大目玉どころじゃすまないぞ」

シンジ「覚悟の上さ」


そう言ってスティックシュガーをくわえたシンジの眼に

レンジャー隊員が銃器類を台車でコンテナに運んでいる所が映った。 


それを見てシンジはほくそ笑んだ。

ガチャンッ!!


リョウ「ふぅ~これは凄いな」

烏間「食料やサバイバル用品ともに銃器類を一ヶ所に集めるとは……」

シンジ「まるで盗んで下さいって言ってるようなものだよね」


リョウ「早く必要なモノをかっぱらって椚ヶ丘市に潜入だ」

シンジ「必要なモノねぇ……」


コンテナの通気口から侵入した3人は文字通り必要な"モノ"を掻っ払い始めた。


リョウ「US MK3…おっM67もあるな」

シンジ「リョウ!」

リョウ「んっ……おっとと」

「AKMか…懐かしいな」


烏間「……」ジャキッ!



3人はそれぞれの<得物>を手に取るとリュックサックに必要品を入るだけ詰め込んだ。


その時


ウィーン


「よぉ、随分と大胆だな」


烏間は瞬時にアーマライトAR-18(改)の銃口をコンテナの出入口に向けた。

逆光に背を向けた"訪問者"は両手を上げながら徐々に3人に近付いて行った。


リョウ「レントン…」

レントン・サーストン「また会ったな~親バカコンビども」

リョウ「誰が親バカコンビだ……それよりも捕まえに来たのか」

レントン「ちっげーよ。ホラ」

シンジ「?」


天界公安課"ストライク・チーム"班長のレントン・サーストンは茶封筒をシンジに渡した。


レントン「マヤさんからの"プレゼント"だ」

シンジ「マヤさん………」


少し頬を緩ませながら茶封筒の封を切った。


中身は


シンジ「感染者のデータと写真か」

レントン「役に立つぜ。オマケに希望の星の皆さん方に関する資料だ」

「必要なもん、かっぱらったらさっさと娘さん助けに行け。高速道路方面の警備手薄にしてるからよ」

シンジ「わるいね……ここまでして貰って」

レントン「気にすんな。<無瀬の仁義>だ」

礼を言ってシンジは茶封筒を左懐にしまい、先に二人を通気口から脱出させると


シンジ「メチャクチャ痛いから…」

レントン「心配すんなって。撃たれるのは慣れてる」


ドン!


シンジはコルトパイソン6in ステレンス(改)でレントンの右膝を撃ち抜いた。

申し訳なさそうな顔をしつつ通気口から脱出した。


レントン「クソッタレ……」


ブーン、ブーン、ブーン

レントン「あい?もしもし?」

『どう?巧くいった?』


レントン「いきましたよ……巧くね」


LSD本社 社長室


先代社長「ありがとうね。わざわざ手伝ってくれて」

レントン「別にいいッスよ、後で給料倍にして下さいよ社長」

先代「オーライ。じゃ、マヤには後々連絡しとくから適当に負傷しといてね」

レントン「もう……してますって…」

先代「あっゴメン。じゃあバイビー」

レントン「うっす」


ピッ

先代は大型デスクに脚を置きながら煙草をくわえた。

火を付け、煙を吹かしているとノックする音が聞こえた。


常守朱「先代、"ローン・レンジャー"を名乗る方がお見えです」

先代「朱ちゃーん、入れてちょうだい」

朱「はっ。どうぞ、こちらです」

「失礼します」

朱ともに入ってきたのは

アメリカ特殊作戦軍(US.SOCOM)に所属し、NSA(アメリカ国家安全保障局)指揮下で活躍していた特殊部隊

通称"グレイフォックス襲撃群"隊長を務める男--

シェーン・J・キャクストン少佐が社長室に入室した。


先代「おひさ~少佐。ちょっと若返った?」

シェーン・J・キャクストン少佐「おかげさまで……少し」

先代「へぇー流石、"わたしの血"ね」

シェーン「はははっ……」


NSAの指揮下を離れ、今は天界公安課実働部隊兼先代の私兵としてグレイフォックスは活動している。


先代「いきなりで悪いんだけど-」

シェーン「はっ」


<椚ヶ丘市の対策マニュアル>と書かれたファイルをシェーンに渡した。

先代「椚ヶ丘市に潜入して……私の息子と孫娘を救出して」

「失敗は許されないわよ」


シェーン「必ず、あなた様のご子息とお孫さんを助けて見せましょう」


それを聞いて先代は笑顔で


先代「任せたわよ、少佐」


と言った。

E組専用通学路 


レイン「備えあれば憂いなしだね~エレン」

エレン「そうだな…」


嬉しそうなレインを後目にエレンはなんとも言えない顔をしつつ背負っていたリュックサックから銃器類を外に出し始めた。


カルマ「ホント、備え憂いなしって言葉が身に染みるねー寺坂」

寺坂「俺にふるんじゃねーよ」


エレン「ハイハイ~御好きな得物を選んでね、みんな」


カルマ以外のその場に居たE組の面々は無言で銃器類を選び始めた。

レインは何となく寺坂に近付きこう言い放った。


レイン「人間だと思っちゃダメだよ、リョーマ兄ぃ」

寺坂「あっ?」

レイン「さっきの鶴田さん、見たでしょ?人間じゃなくなってた」

「眼が黒くなって身体中から黒く変色した血管を浮き上がらせて…」

「私たちに襲い掛かってきた。アレは"人間じゃない"そう自分に言い聞かせてね、リョーマ兄ぃ」

寺坂「おぉ、おぅ……」


少し引き気味に寺坂が頷くの見て次は速水凛香に近付いた。


レイン「凛香姉ぇ、得物は選べた?」

速水凛香「一応……選べたけど」

レイン「ヒュー!!ファマスじゃん!イかすね!!」
 
エレン「レイン」


凛香が持つGIATファマスG2(改)を見てテンションを上げるレインにエレンは人差し指を唇に当てて<静かに>とジェスチャーした。

レインはやや申し訳なさそうな顔をしつつ、続けて凛香に質問した。


レイン「サイドアームはどんなの?」

速水「拳銃は……」


レイン「ほほぉ~ベクターを選ぶなんて、凛香姉ぇは相変わらずCOOLだね」


ベクターCP1(改)を見せただけで絶賛するレインに凛香は苦笑いした。


そんな最中


タァーン

タタタタタ

キシャアアアアアッ!!!!


菅谷「E組方面からだぞ?!」

レイン「ありゃりゃ~パーティーが始まったみたいだよ、エレン」

エレン「少し出遅れたな」

エレンはそう言いながらNRSストック付のモスバーグM500(改)のフォアエンドをコッキングした。


カルマ「じゃあさぁー途中参戦といこうか」

レイン「フゥー!」


いつの間にかストック無しベネリM3スーパー90(改)を持っていたカルマと右懐から新SKB MJ7を取り出したレインがE組の教室めざして走り出した。

エレンも呆れつつもふたりの後を追った。

残りのメンバーも3人を追って駆け出した。

E組 教室


感染者「シャアアアッ‼︎‼︎‼︎」

千葉龍之介「クソッ…弾が……」

ht

磯貝悠馬「フン!」


千葉に飛び掛かった感染者を磯貝が椅子でフルスイングした。

窓から外に吹っ飛ばされた感染者はゆっくりと立ち上がり、また唸り声をあげながら教室に駆け寄った。


磯貝「殺せんせー!」

殺せんせー「木材です!早く壁に貼り付けましょう‼︎」

片岡メグ「キリがない……」


ドン!


そう呟いた瞬間、銃声と共に片岡メグの左頬に生暖かい<何か>が飛び散った。

左人差し指で何かを触ってみるとそれは粘り気がある黒い液体だった。

左側に視線を寄せると眉間に穴が空いた感染者が右腕を伸ばしたまま活動を停止していた。

イリーナ・イェラビッチ「しっかりしなさい」

メグ「ビッチ先生……」


ガシャン‼︎


感染者「ウガァアアアッ‼︎‼︎‼︎」

2人「っ⁈」


窓に貼り付けられた板を破壊して感染者が2人に襲いかかった瞬間


「はーい」


ドンッ‼︎

感染者の頭部が粉砕し脳味噌と頭蓋骨の破片が2人の顔にかかった。


エレン「道を切り開け‼︎」


ドン‼︎ ジャカッドン‼︎


エレンの掛け声ともにカルマ達は感染者の一掃を始めた。

腰が抜けたイリーナとメグは安堵した表情でその光景を眺めていた。

レイン「頭を狙って‼︎」

カッ

チッ

ポポン、ペッ

ヂャッ……カカン

ジャコ


レイン「ほーい」


ドン‼︎‼︎


頭を狙えと声をあげるとレインは慣れた手付きでMJ7のリロードをおこない、近づいてきた感染者の頭を粉砕した。

寺坂「なめんじゃねーぞ、クソッタレ‼︎」


寺坂は自分に襲い掛かってきた、感染者の顔面をタクティカルライト装着のレミントンM870 ポリスマグナム(改)のストックで動かなくなるまで殴り続けた。


バスッ


寺坂「うおっ?!」


気を取られていた寺坂を襲い掛かろうとした別の感染者を凛香が狙撃した。


凛香「少しズレたけど……当たった」

寺坂「あっ…ありがとよ」


珍しく礼を言った寺坂に意外そうな顔をしつつ、近付いてきた3体の感染者の額を瞬時に撃ち抜いた。


5分後

感染者「キシャアッ‼︎」


ジャキッ

ドン!


レイン「これで全員?」


S&W M629 パフォーマンスセンターカスタム風コルト・パイソン 4in(改)で最後だと思われる感染者の左目を撃ち抜いた。

500マグナムS&W弾の威力で後頭部が9割粉砕した。


エレン「よし…… 安全確認だ」


エレンの指示によってE組 後方グループは教室付近の安全確認した。


カルマ「クリアだ。’’誰もいない”」

エレン「こっちもだ、教室に入るぞ」


エレン「ウィ~」

感染者「キシャアッ‼︎」


ジャキッ

ドン!


レイン「これで全員?」


S&W M629 パフォーマンスセンターカスタム風コルト・パイソン 4in(改)で最後だと思われる感染者の左目を撃ち抜いた。

500マグナムS&W弾の威力で後頭部が9割粉砕した。


エレン「よし…… 安全確認だ」


エレンの指示によってE組 後方グループは教室付近の安全確認した。


カルマ「クリアだ。’’誰もいない”」

エレン「こっちもだ、教室に入るぞ」


レイン「ウィ~」

エレンとカルマを先頭に後方グループが教室に入室した。

レインは窓からイリーナとメグが居る方向に乗り込んだ。


レイン「ビッチ先生、メグ姉ぇ、おひさ~」

ビッチ「よくこんな状況で呑気な挨拶できるわね」

レイン「まぁ、いわゆる慣れだよ。それにこんな状況だからこそ~”エンジョイ&エキサイティング”しないとねぇ」

メグ「エンジョイ&エキサイティングって……」

レイン「ところでさぁー」

「なんで、こんな所に<五英傑>が居るの?」


荒木鉄平・小山夏彦・瀬尾智也(C

エレンとカルマを先頭に後方グループが教室に入室した。

レインは窓からイリーナとメグが居る方向に乗り込んだ。


レイン「ビッチ先生、メグ姉ぇ、おひさ~」

ビッチ「よくこんな状況で呑気な挨拶できるわね」

レイン「まぁ、いわゆる慣れだよ。それにこんな状況だからこそ~”エンジョイ&エキサイティング”しないとねぇ」

メグ「エンジョイ&エキサイティングって……」

レイン「ところでさぁー」

「なんで、こんな所に<五英傑>が居るの?」


荒木鉄平・小山夏彦・瀬尾智也「」ビクッ


教室の隅で縮こまっていた五英傑の3人をレインは睨みつけながらそう言い放った。

PC風パイソンのシリンダー回転させながら五英傑の3人に近付いた。

笑みを浮かべながら話し始めた。


レイン「ねぇ…… <野獣死すべし>って映画知ってる?」

荒木「”松田優作”が出てた…」

レイン「そうそう、それでね」

「あるシーンで…優作さんがある物語を話し始めるの」


メグ「物語?」

レイン「確か題名は……”リップ・ヴァン・ウィンクル”だったと思うな~」

「簡単に言えばアメリカ版浦島太郎だね」


レインは喋りながらPC風パイソンのシリンダーから弾を一つ”残して”

再装填した。

レイン「どんな話か、気になるでしょ?」

3人「はい」


笑みを浮かべながら質問するレインのなんとも言えない威圧感に五英傑の3人は瞬時に<はい>と答えた。


レイン「独立戦争から間も無い頃…… 恐妻家の木こり、リップは」

「ある日… 愛犬と共に狩りに出かけていました。ですが道に迷い、深い森に入ってしまいました」

「すると不思議なことに…… 彼の名を呼ぶ声が聞こえてきました」

「その声に導かれて歩いていくと老人に巡り会いました。老人に連れられて歩くと広場みたいな場所に着きました」

「そこでボディビルダーみたいな妖精たちが、ボウリングしています。リップは彼らと仲良くなり愉しく酒盛りを繰り広げました」

「その時、呑んだ酒の名前は……なんだけ? まぁ後で思い出せばいいや」


シリンダーを回転させながら3人に向けた銃口を揺らしながら話を続けた。

レイン「酔っ払ってぐっすり眠ってしまいました。朝、起きるとすぐさま自分が暮らす町を目指したら……」

「あらま、ビックリ! 親友は全員ジジイとババアになり、しかもアメリカは独立してるではありませんか‼︎ 」

「オマケ、妻が死んでるぜ! ヤッフー‼︎‼︎」

「ていう…… 話なんだけど」

「今、思い出したんだけど酒名前は確か」


ビッチ「”X・Y・Z”」

レイン「流石だね。てか、ビッチ先生この話知ってるの?」

ビッチ「うろ覚えだけど……それよりその3人をどうするつもり?」

レイン「私は特に”なんもしないよ”」


含みのある言い方でそういうとレインまた、シリンダーを回転させた。

レイン「瀬尾”さん”って確か、帰国子女だよね?」

瀬尾「は、はい」

レイン「じゃ、意味知ってるよね?X・Y・Zの」


レインの無茶ぶりに息を呑んで答えた。


瀬尾「もう…… <後が無い>です」

レイン「そういう意味もあるね。でも…」


話しながらシリンダーを横に振り出し、更に弾を”2発”装填した。


レイン「優作のおじさんはこう意味もあるって言ってたなぁ~」


シリンダー回転させながら瀬尾に銃口を向けて


レイン「”これで終わり”……」

ビッチ「やめなさい」


イリーナはレインの左こめかみにワルサーPPK の銃口を向けた。

レイン「ビッチ先生…… ダメだよ。こめかみに銃を向けちゃうと弾がそれるって」

「ロヴロのおじさんに言われなかった?」

ビッチ「えっ…」


イリーナが少し動揺した隙をつき、銃口を蹴り上げ弾倉を抜いた。


レイン「ね?」

ビッチ「っ……」


「ヌルフフフ…… 相変わらず、お強いですねぇ レインさん」

レイン「いつから見てたんだよ、殺せんせー」

殺せんせー「貴女がリップ・ヴァン・ウィンクルの話を始めた辺りです」

レインは笑みを浮かべながらパイソンPCを右懐に戻した。

それと同時タイミングでエレンとE組のクラスメイト達が入室した。


中村「落ち着きなよレイン。ぶっちゃけ、その3人に殺す価値もないって」

小山「なんだと‼︎」


レイン「チッ……」

小山「スミマセン……」


レインに舌打ちされて萎縮した小山をスルーしつつエレンはレインに近づいた。

エレン「レイン…… お前の気持ちは痛いほど分かる。だが、今の状況を考えてくれ」

「コイツ等が蛆虫なのは事実だが、そんな奴らに銃弾を使うのは勿体無いだろ?」

レイン「じゃ…… 死ぬまで殴り続ける」つネイルハンマー


穴だらけのGパンの左ポケットからネイルハンマーを取り出し3人に殴りかかろうとするレインを制止しながらエレンは説得を続けた。


エレン「レイン…… 今、始末する必要は無い」

「使えない奴らじゃないから奴隷の如く利用して使えなくなったら身捨てればいい」

レイン「私は<KKK>のメンバーじゃない」


エレンを睨みつけながらレインはハンマーを左ポケットにしまった。

それでもなお、腕を組みながら3人を睨みつけるレインに寺坂がこう言った。

寺坂「テメーが俺らのコトを大切に思んてんのは重々承知してるつもりだけどな…」

「俺等はなぁ、自分で選んでココに居んだよ」

「コイツ等もヤりたくて差別してるワケじゃねーよ。学校が決めたルール……」


レイン「ルールだから差別していいの?」

寺坂「いやっ…だから……」


寺坂はレインの”問い”に言葉に詰まった。


レイン「選択する権利はあったのに理事長の言葉を鵜呑みにして」

「”E組だから”ってだけで差別するの?」

「肌の色が違う…… 言葉が通じないってだけで差別するの? 相手の事を理解しようとする努力もせずに」

エレン「……」


エレンを含めたE組の面々がなんとも言えない顔をしつつレインの言葉を黙って聞いた。

レイン「それすらも考えるのを止めちゃったら…… 私達はただのクッソノータリンになっちゃう」

「私はだから……人の話は出来る限り”考えて”聞いてるよ」

「クッソノータリンになりたく無いから」


そう言って3人に近づこうとするレインに殺せんせーは優しく語りかけた。


殺せんせー「確かに貴女の気持ちはわからなくはありません」

「ですが、彼等は貴女が言うノータリンではありませんよ」

レイン「なんで…… そう言えるの?」

殺せんせー「それは彼らが成長したからです」

意外そうな顔で殺見つめるレインに殺せんせーは更に話を続けた。


殺せんせー「人を含めて生き物は失敗から学び、成長します。彼らもE組と対決を繰り返すごとに」

「学び、成長しました。確かに」

「かつてはノータリンだったかも知れません、ですがもう違います」

「1人の人間として考え、悩み、学ぶ…… 一人前とは言えないかもしれないですが」

「個人としてはE組の皆さんとタメを張れるぐらいに成長していますよ」


殺せんせーの言葉にレインは少し悩むと3人に優しく語りかけた。

レイン「お父さんが言っていた…… <戦わずして未来を語るな>って。だから、選んで」

瀬尾「えっ」

レイン「ここで射殺されるか、一緒に戦うか……選んで」

3人「戦います」


レインの問いに3人は瞬時に<YES>と答えた。

その返答に笑みを浮かべるレインと

なんとも言えない顔をするエレン達。

殺せんせーは不安な面持ちで教え子たちを慈悲深い眼で眺めた。

椚ヶ丘市 市役所


小麦袋「歩け」

チコ「はいはい……ってなにアレ?」

ヒューズ「祭壇かーありゃ」


「イヒヒヒヒ……」

小麦袋「隊長、怪しい四人を連れて来ました」

隊長「良くやったぞ~イヒヒヒヒ」


市役所内部に左頬が焼け爛れ右は引っ掻き傷だらけの大男が祭壇に座っていた。

隊長「イヒヒヒヒ…… コイツ等はなんだ?」

小麦袋「はっ。空から降ってきた妙な連中です」


高男「妙な連中って… 酷い言われようですね」

千昭「まぁ、間違ってないからな。仕方ないだろ」

ヒューズ「どうすんだよ? これから」

チコ「俺に聞かれても……」


隊長「おい、”例の”連れてこいイヒヒヒヒ」

小麦袋「よろしいのですか?」

隊長「コイツ等は使えそうだからな~イヒヒヒヒ。柔軟してやんのさイヒャヒャヒャ」

小麦袋「了解」


小麦袋は奥から鎖を引きずる音ともに

虚ろな眼をした全裸の元防衛省特務部所属だった園川雀が現れた。

それを見た瞬間、4人の表情が強張った。

チコ「おい…… 」

隊長「ん?なんだ?」

チコ「こりゃ、どういうつもりだ」

隊長「イヒヒヒヒッ、俺の部下になりゃ…コイツを好きなだけ犯れるぜ~」

園川雀「……」


園川の眼をチコは見つめながら隊長に近付いた。


チコ「あはははっ‼︎ オーケーオーケー‼︎‼︎」

「仲間に……」


高笑いしながらチコは


隊長「おげぼっ⁈」

チコ「……ならねぇよ」


隊長に右アッパーカットを顎にくらわせた。

チコは園川を庇うように背後から抱き締めるとそれと同時にヒューズが背中から投げナイフを抜き、左側にいた小麦袋の眼球を斬り裂いた。


小麦袋「ジーザス⁈」


その場にいた数人の小麦袋達が持っていたM16 SP1(改)とノリンコ 56(改)のチャージング・ハンドルを後ろに引いた。


千昭「伏せろ‼︎」


ズドドドドドッ‼︎‼︎

ドド‼︎ドドドドッ‼︎!

チコは近くのデスクを蹴り上げ、園川と共に伏せた。


ヒューズ「ああ、クッソ⁈」

高男「大丈夫ですか?」


右腕に7.62mm×39mmを被弾したヒューズに駆け寄ろうとする春日にハンドサインで制止した。


ヒューズ「チコ!」

チコ「仕方ねぇ…… 応戦しろ‼︎」

3人「了解!」

ヒューズは左手で右腕の傷口を押さえながら、寝そべりながらチコ達の元に駆けつけた。


ヒューズ「はぁ…はぁ…大丈夫か?」

チコ「その台詞、アンタにそのまま返すぜ。つかスーツの機能を起動させなよ」

ヒューズ「今、起動させてる最中だ」


そう答えて左脇にぶら下げたショルダー・ホルスターからウィルソン・コンバット プロ・コンパクト(改)でブラインドファイアを繰り出してるヒューズに園川を任せ、チコは

バックサイド・ホルスターからパラオーディナンスP18-9(改)を二挺ぬき出した。

チコ「ハデにやろうや‼︎」

高男「チコさん!」



チコは引きとめようとする春日を無視して跳躍し、レインストームを繰り出した。

抵抗できぬまま小麦袋の一団は殲滅された。


ガシャン‼︎


チコ「アミバッ?!」



しかし、受身に失敗してひとり垂直落下式ブレンバスターをする羽目に。


高男「チコさん‼︎」

千昭「おい……クソッ!」



チコを心配して飛び出す春日とそれを制止する事を出来なかった千昭が駆け寄ってきたが

その背後の祭壇から銃口が照準を定めていた。

高男「大丈夫ですか?」

チコ「あゝ…… なんっ」


隊長「舐めんじゃねぇぞ‼︎ クソガキャ‼︎‼︎」


鬼の形相で隊長はジェリコ 941 (改)をチコ達に向けたが


ドン!


隊長「あっ……」


ドン!ドン!

ガン、キューン!


ドサッ

チコ「ナイスショット」

ヒューズ「いい腕だろ?」

千昭「普通じゃないっすか、コレくらいは」

ヒューズ「マジかよ……」

高男「それより、さっきの人はどこです?」

ヒューズ「お嬢さんなら心配ないぜ。あそこに居る」


ヒューズはすみで縮こまっている園川を親指で指差した。

血まみれの顔でチコは園川に近付いた。


チコ「大丈夫か?」

雀「はい…… 助けていただき感謝します」

チコ「アンタ、もしかして政府の人間か?」


煙草を咥え、チコは園川に質問した。

園川は少し訝しみつつ答えた。

雀「部署は言えませんが…… 防衛省に勤めています」

チコ「心配すんな、アンタの部署には興味ねぇよ」


煙草に火を付けそう言ってニヤついた。

チコ「ところでアンタ、名前は?」

雀「園川……雀です」


煙草を吹かしながらチコは名乗った。


チコ「リカルド・バレンシアノ・リブレだ…… チコって呼んでくれ」

雀「…よろしくお願いします」


2人はなんとなく握手した。

それに続いて残りの3人も園川に名を教えた。

それを眺めながらチコは


チコ(本当に……めんどくせぇコトに首を突っ込んだな、俺達)


改めて思った。

~LSD外伝 タイチくん最強伝説 怒りの幽麗塔編~


人間は

完全でない限り

夜ごと夢を見続けるだろう。

ポール・ニザン

【第1章 性転換した人間核弾頭】


コン、コン


-LSD 本社 社長室


碇シンジ「どうぞ」


ガチャッ


常守レイ「ウッス」

シンジ「あっ、久しぶり。連絡なかったけど何してたの?」

レイ「ちょっと、再上映(リバイバル)巻き込まれてー」

シンジ「あとで報告書、送ってくれないかな?」

レイ「気が向いたら送るよ」


シンジは椅子から立ち上がり、珈琲を煎れるとソファに座るレイの元にコーヒーを置いた。


レイ「ふぅ…」

シンジ「そういえば今日は確かー」

「青柳さんの……」

レイ「母さんの命日。なんで知ってんのさ」

シンジ「そりゃ、有名だからね。”メンタルケア施設 大虐殺事件”は」

レイ「……」


珈琲を飲みながらなんとも言えない顔するレイにシンジは優しくこう言った。


シンジ「君のお母さんが死んだのは、誰のせいでも無い。強いて言うなら悪いのはシビュラだから責任を感じる必要はないよ 」

レイ「ねぇ…… 知ってる?幽霊塔でのことを」



シンジ「一応、報告書は一通り読んだけど」

「実を言うと詳細は知らないんだよね」

「ただ、レイがテツオ君や山科君と巡り会ったのは幽霊塔がきっかけだよね」

レイ「そう……私がまだ天野 太一”だった”頃に」


起きたんだー


数年前、LSD本社 社長室

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