銀時「また、ゲームでトラブルか」(27)

万事屋


レイン「うん……私が制作に関わったロックンローラー・ゲームズの」

「DJANGO-ロスリベンジ-ていうゲームのオンラインに問題が起きて……」

銀時「いやーホント時代は変わったんだ~なんせオンライン繋げばパツキンオパイプルプルねぇちゃんと話せるんだからな」

新八(リョウ)「まぁ……それよりもレイン。そのゲームのジャンルは?」

レイン「オープンワールド型のアクションゲームだよ、パパ」

神楽「オープンワールド?」
 
新八「神楽ちゃん、オープンワールドってのは自由にそのゲーム内を歩けたり働いたり悪さしたりする事ができるゲームだよ」

神楽「素昆布お腹いっぱい食べれるアルか!?」

レイン「確かゲーム内のアジア人街に売ってる設定にしたような……」

神楽「銀ちゃん!!」

銀時「落ち着けって……まずは何が問題なのかちゃんと聞くべきだろうが」

レイン「問題は……オンラインプレイをしてる人達がゲームを止めることが出来ないって事」

新八「つまり……」

レイン「オンラインに繋いだら死ぬまで永遠にゲーム世界をさまようハメになる」

銀時「……ったくなんでまたそんな事になったんだか」

レイン「考えられる原因は」

銀時「うん?」

レイン「獏かな……って」

銀時「獏?ああ~獏ね~はいはいバクバク」

新八「銀さん……もしかして忘れてますか?」

銀時「いや~そんなワケないじゃんちゃんとおぼえてますよ~銀さん」

神楽「じゃあ、獏って何か言ってみろヨ」

銀時「え~と確か……」

銀時「ウィルス・○ス?」

新八「違います。獏とは新種の電脳ウィルスで一度たまさんが感染して一寸法師になって除去したじゃないですか」

レイン「‥‥…今回その獏が何らかの形でゲームに入ったんじゃないかなって疑ってんだよね」

神楽「で、どうするアルカ?」

レイン「3ヶ月前にお母さんが作り上げたワクチンと一緒にゲーム世界に意識を飛ばす」
 
「報酬はロックンローラー・ゲームズの社長が60億円出すとのことです」

銀・神「……」

新八「どうしたですか?二人共」

銀時「よーし、ほんじゃ始めるか!!」

レ・神「おぉー!!!」

新八「あのぅ……銀さん」

銀時「何だよぱっつぁん?」

新八「俺たちだけで、ゲーム世界に入るの少し危険な気がします」
 
神楽「怖じ気づいたのか」

新八「違います………何か嫌な予感がするからLSDの奴等に連絡したから来るまで待ちましょうよね?」

レイン「確かに‥…一理ある」

銀時「ぱっつぁんよぉオメーにとって60億円は大した額じゃないかもしれねぇ……だけどな」

「納豆ご飯しか喰ってねぇっ!俺達には大金なんだよ!!」

レイン(60億の話はするべきじゃなかったな……)

新八「判りました……ただしヤバくなったら隠れて下さい」

銀時「なめんじゃねぇよ。こっちとら数々の修羅場をくぐり抜けたんだぜ」 

神楽「とっと始めるネ」

レイン「え~まずは両手首に赤色のグリップを装着します」

銀時「こうか?」

レイン「そうです……で次に」

「XCOX380にDJANGOのディスクを挿入して電源を入れる」

新八「もうできてる」

レイン「後はオンラインに接続するだけなんだけど……その前に」

神楽「その前になにアルか?」

レイン「このオレンジ色のペン型注射器を首筋に打って下さい」

銀時「なんだ?コレ」

レイン「獏を除去するワクチンだよ、銀さん」

銀時「ふーん」プスッ

神楽「時代の流れがスゴイアルな」プスッ

新八「後は……」プスッ

レイン「5秒間、目を瞑るだけ」

レイン「それじゃ~始めます」プスッ

「5……4……」

「3………2………」

「1」

銀時「ん……どこだ?ここは」

「おはっよーゲームの世界にようこそ!!」

銀時「アンタだれ?」


銀時の目の前にいたのはPS3の細菌で崩壊したアメリカを舞台にしたゲームの重要人物であるエリーという少女が何故かいた。


エリー?「解らない?」

銀時「こんなアメリカンガールは俺は知らないけど」

レイン「レインだよ」
 
銀時「おいおいそんな……マジで?」

レイン「マジだよ。ほら銀さんも自分の姿見てみたら?」スッ


レインは手鏡を銀時に向けた。

そこに映っていたのはスキンヘッドで黄ばんだTシャツとボロボロGパンを履いたハリウッド俳優、マッ○・デイモンだった。


銀時「どうなってやがんだ……」

レイン「言いそびれちゃってごめんなさい」

「実はこのゲーム、キャラクターメイキングていう機能があってそれで」

「ゲームに入る前に……それをやらなかった結果」

「ランダムでこんなことになってしまいました……ごめんなさい」
 
銀時「いや~このまま合コン行けば俺モテるな」  

レイン「まぁ……それよりも神楽ちゃんとパパを見つけないと」

銀時「どこに行ったんだ?あいつら」

レイン「とりあえず……ここは確かハンヴィー砂漠ていう所だから東に歩いて行けばラスベス市にたどり着くね」

銀時「めんどくせ~ラスベスについたら車テキトーにグランドセフトオートしようぜ」

レイン「うーん別にいいけど……手配度ついちゃうよ」

銀時「所でオマエなんか、武器持ってる?」

レイン「現実世界の銃器とか持ってるよ」

銀時「どうやったら手に入いの?」

レイン「チートを使っただけだよ……教えようか?」

銀時「ああ、頼む」


レイン「まずは……何がほしいの?」

銀時「何ってそりゃあいつものヤツだろ」

レイン「洞爺湖だね~了解」


レインは黒いGパンの右ポケットからスマホを取り出し、弄って閉まった。

レイン「銀さん~洞爺湖をイメージしてみてー」

銀時「おう……」ギュイン


銀時が洞爺湖をイメージすると本当に右手に出現した。


銀時「スッゲ……」

レイン「なんか、いろいろやってたらラスベスについちゃった」

コンコン

ウィィイイン


ドライバー「なんだい?」

レイン「まず最初に……ごめんなさい」

ドライバー「え?」


ドライバーが、きょっとんした顔をしてるうちにレインは顎目掛けて右ストレートをくらわせた。


ドライバー「おこ“こ“こ“ご」

レイン「ドア開けますね~」ガチャッ


砕けた顎を押さえてる内にドライバーは車内から車道に引きずり出された。


レイン「銀さん~」

銀時「おぉ~終わったか?」


銀時は首を回しながらレインに近づいて行った。

銀時「で、運転手どうすんだ」

レイン「まぁ……置き去りにしとけばいずれ救急車が来るよ」

銀時「運転手はさんざんだな、オイ」

レイン「銀さんが手案したことじゃんか」

「まぁ……脚は手に入れたからパパと神楽ちゃんを見つけてとっと原因を突き止めよう」

銀時「それよりも先になんか甘いもの食わせてくんねぇか?」

「糖分キレてきた」

レイン「うーん……確かこの近くにパフェを食べられる所あった気がする」

銀時「なんか、不安なんだけどこの娘」

「ホントに製作に関わってんのかよ」

レイン「10割で言ったらそりゃ……4割だけども」 

銀時「残りの六割どうした?!なんでそんな中途半端な関わり方しちゃったの?!」

レイン「とりあえず車をうごかすねぇ~」ギュルルル‥‥ギュイン

銀時「無視すんじゃねぇええええ!!」

銀時「で、どこに向かってんだ?」

レイン「ビリーヒルズだよ。そこに当てがある」

銀時「知り合いでもいんのか」

レイン「まあねぇ?」

廃墟みたいな二階建ての家から少女を出迎えてのはハリウッド俳優のウィル・○ミスになっている“”

廃墟みたいな二階建ての家から少女を出迎えたのは、ハリウッド俳優のウィル・○ミスになっている“狂乱の貴公子”こと桂小太郎だった。


桂「遅かったではないか、チャイ」

チャイ「ちょっと……いろいろあってな」

「それより朗報だ」

桂「朗報?」

チャイ「万事屋が来るってさ」

桂「そうか……銀時が」

チャイ「それまで待つか?」

桂「場所は伝えているんだな」

チャイ「勿論」

桂「では、待つとしよう」

チャイ「オーライ」


実はチャイは少女ではなく……本当は少年だ。

ピッ……ピッ……ピッ


アリス「フゥ……フゥ……」

チャイ「」スッナデナデ

「よお」

チャイ「うぉっ?!オレルド!!何してんだよ!」

オレルド「何してんだよって……見舞いに来ただけだが」

「それより、お前寝てるか」

チャイ「寝れるかよ……アリスがこんな状況なのに」

オレルド「意識不明になってからはや5ヶ月か……」

チャイ「原因も不明。八方塞がりだな」

「所で、ランデルやマーチスはどうした?」

オレルド「あっああ……確か……」


ウィ~ン

「チャイ久しぶりだな」

チャイ「なんで……オマエがこんなとこにいんの?」

オレルド「お前の知り合い?」ボソ

花神旺里(オーリ)「どうも初めまして、チャイの元相棒だった花神旺里です」

「以後お見知り置きを」

オレルド「どうも……元パンプキンシザーズのオレルドっす」

チャイ「目的を教えろよ、オーリー」

オーリ「なぁ……5ヶ月前にキミの彼女が妙な行動とらなかったか?」

チャイ「妙な行動?」

オーリ「何かヘンな絵を描いたりとか」

チャイ「………」


チャイは一つだけ思い当たるフシがあった。

シャカシャカ……プッシュー


チャイ「アリス~初めてフランス料理作ってみたんだが……ちょっと味見して欲しいだけど」

「……アリス?」


シャカシャカ………プッシュー


チャイは居間から聞こえる何かにスプレーを吹きかけている音の方向に近づいて行った。


チャイ「アリス、何してんの?」

アリス「」シャカシャカ……プッシュー


チャイはアリスに話かけたが、反応がなくただひたすら赤色のスプレーを壁に吹きかけていた。


チャイ「おーい」パチンパチン


アリスの耳元で指を鳴らしてもまるでチャイがいないかの如く赤色のスプレーで、壁に何かを描いていた。

チャイ「なんで……こんなモノ描いてんだ」


壁に描かれていたのは錬金術師達が使う錬成陣だった。   
 
しかも、人体錬成という禁忌と教えられているかなり危険なシロモノであった。

チャイは訳が分からなかった。


彼女のセカイの錬金術はこんな簡要な物ではないし

それに彼女がやり方を知っていると聞いたという話も教えられたとも聞かされた事がなかった。

チャイ自身が教えたことも一度もなかった。 


それにアリスが描いている錬成陣はどう見ても『鋼の錬金術師』のセカイの錬成陣であった。

何故……別セカイの主人公であるはずの彼女が描けるのかチャイには理解できない。


パン!!


チャイ「っ?!」

アリスは手と手を合わせ、錬成陣に手をつけようとしていた。

このままでは錬成陣が発動してしまう……チャイはすかさず背後に回り左腕を首に巻き付け

彼女を締め落とした。

――――

―――

――

チャイ「……ワケで彼女はこの状態だ」

アリス「フゥ……フゥ……」

チャイ「意識が混濁する程締め落としたつもりはないけど……」

「もしかして、オーリーとこも似たような感じ?」

オーリ「ああっ……こっちは手を付けてしまった」

チャイ「星村さん無事か?」

オーリ「五体満足だが口から泡を吹いて意識不明になってしまった」

「俺のカンなんだが多分……彼女たちが描いたモノは錬成陣なんてシロモノなんかじゃない」


オレルド「錬成陣じゃなきゃっそれは一体なんなんですか?」

チャイ「……まさか」

オーリ「多分、あれは改訂版・ネクロノミコンに書かれていた邪神復活の呪文を錬成陣風に描いたものだ」

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