【Fate】FGO鯖で聖杯戦争【安価・コンマ】 (1000)


Fate/stay night
Fate/grand Orderの設定を利用した安価・コンマスレ

FGOスレですが全てのサーヴァントが出せるワケではありません
出せるサーヴァントは>>1のガチャ事情と育成事情により左右されます
ただし持っていなくてもストーリーで目立ってたら出したりするかも

前スレ
【Fate】FGO鯖で聖杯戦争【安価・コンマ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446027540/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1447594377

使用可能サーヴァント
(削ったり、増やしたりしました)

◆セイバー
・カエサル ・アルテラ ・ジル

◆アーチャー
・アーラシュ ・ダビデ ・エウリュアレ ・アルテミス(オリオン)

◆ランサー
・若ニキ ・ロムルス ・レオニダス一世 ・弁慶 ・ヘクトール

◆ライダー
・マルタ ・マリー ・ゲオルギウス ・黒髭

◆キャスター
・エリザベート ・アマデウス ・クーフーリン

◆アサシン
・ステンノ ・カーミラ ・マタハリ ・荊軻 ・サンソン ・ファントム

◆バーサーカー
・清姫 ・エイリーク ・カリギュラ ・アステリオス

二週目はやる予定です。主人公をどうするかは未定
GO鯖だけだと数が少ないですし一度でたのでもOKですよ

たて乙
間を取って自陣営関連で描写多いのは二週目無しとか?
ぶっちゃけ清姫とかマリーは出落ち過ぎたし

>>13
それがいいかもしれませんね
描写多い鯖は次回お休みでいきます

姉貴早熟タイプだから育成キツイですね……なかなかATKが1万超えてくれない


選べる鯖はFGO初出やapoリストラ組のような実質FGO初出組
あとはジーク(今は選べないけど)のような殆ど描写されていなかったようなサーヴァント等となってます

21時頃再開予定

リリィも出せますが……セイバーは星4なのもあってキャラクエ開放が辛く
メディアリリィもキャラクエ見ないとなのでガチャで当たらないと辛いですね……

3優しい凛


凛「……なんで泣いているか、察しはつくわ。今なにか起こったワケじゃない、既に起こっていたことが原因、そうなのよね」

士郎「遠坂――?」

 自分の身体の温かさを感じ、士郎は落ち着きを取り戻す。
 温かさの理由が分からない、涙で歪む視界を拭う。
 士郎の目の前から遠坂凛が消えていた。

 探そうと身体を動かそうとした、動かない。
 そこで士郎は気付く――自分が抱擁されている事に。

凛「こうすると、落ち着くでしょう?」

士郎「ああ、落ち着いた――ありがとう遠坂」

 冷静を取り戻したのを確認すると、密着した身体は離される。


凛「貴方ねぇ……苦しんでいるのなら、ちょっとくらいその素振りを見せなさい」

士郎「悪い、我慢してた自覚はなかったんだけどな……」

 人というのは自身でも知らずの内に抱え込んでいる事もある、士郎は忙しい毎日を過ごし、苦しみに気づく余裕もなかったのだろう。
 デートも楽しかったとして、とても楽しかっただろうが、忙しい事に違いはないのだ。

凛「辛いようなら辞退する? 教会にいけば保護してもらえるわ」

士郎「それは出来ない。アサシンの願いもあるからな……もし願いが叶うかどうか分からないって話だとしても、可能性があるならダメだ」

 士郎の目には強い意思があった。
 あのアサシンの為ならばと、止めるワケにはいかない。
 辛い気持ちよりも、勝たねばという意思の方がずっと強い。

 目から伝わる強き意思は、遠坂凛にも伝わった。

凛「……そう、分かったわ。ならこれ以上わたしに言えることはない、けどなにかあればちゃんとわたしに相談する事」

凛「同盟してる限りは、しっかり頼ってもらわないと困るんだからね?」


 そこまで言うと「この話はここまで」と言わんばかりに、凛は士郎へお茶の用意を支持した。
 快く了承した士郎は、早速テーブルにお茶受けとともに用意する。

凛「あちゃ、緑茶の方か。まあ確かに和風な家だし、当然といえば当然だけど……士郎、今度からは紅茶をお願いするわ」

士郎「そういえば、遠坂の家じゃ紅茶出されてたか……悪い。次は気をつける」

 テーブルに用意されたのは四人分、一応とサーヴァント達の分も用意したのだった。
 それに気付いた凛はセイバーに実体化を許し、アサシンも自分から実体化する。
 席にはそれぞれのペアが横に座り、向かい合う形となった。

凛「さて……せっかくのゆっくり話せそうな状況だし、なにか話したい事があれば聞くわよ?」

士郎「ん? ああ、そうだな……」

 話すことといえば――


会話選択・安価21:36↓1~2


士郎「なあ遠坂――サーヴァントと幸せな家庭って築けるのかな?」

凛「なるほどね、衛宮君。真に戦わなきゃいけない理由ってのが分かってきたわ」

 明らかに自分の事であるアサシンは「うふふ」と笑う。
 しかしそれと別の意味で凛も笑っていた。
 いや、笑っているが明らかに目が笑っていない。
 口角はピクピクと怒りを表している。

士郎「と……遠坂さん?」

凛「ええ、衛宮君。聖杯に願うなりしてサーヴァントを受肉させれば可能なんじゃないかしら? 願望器なんだものそれぐらい余裕よ」

 出来る、という回答に士郎は喜ぶ。

士郎「本当か? ならアサシン、お前が良ければそうして欲しいんだけど」

アサシン「わたしは元よりそのつもりよ?」

士郎「っ……!?」

 告白とも取れる言葉に了承したアサシン。
 途端に士郎は顔が赤くなる。
 二人に展開し始める桃色空間、それはテーブルを叩く音でストップがかけられた。

凛「あの、勝手におのろけ始めないで欲しいんだけど?」

 もはや悪魔でも取り付いていそうな、絶対零度の微笑を放つ遠坂凛がそこにはいた。
 恐怖のあまり、士郎は今の話はここで終わらせ、次の話へと切り替える。


士郎「えっと……ああ、そうだ。遠坂は他のサーヴァントをどれくらい知ってるんだ?」

凛「どれくらいって言ったって、消滅した三騎は消えたのを確認しただけで」

凛「あとは――」


直後コンマ
1~4アーチャーがここ辺りをウロウロしてるってぐらい
5~8キャスターの真名ぐらい
9キャスターが教会にいるって事くらい

4アーチャーがここ辺りをウロウロしてるって事くらい


凛「アーチャーがここ辺りをウロウロしてるって事くらいかしらね」

士郎「ぶっ……へ、アーチャー?」

 思わず士郎は口に含んでいたお茶を吹き出した。
 横目でアサシンを見ると、目を逸らされる。

凛「もしかしたら貴方、狙われているのかもしれないわ。この家には結界があるようだけど、狙撃されたらそれも意味がないわ」

士郎「そ、そうだな」

凛「わたしとしては、突然奇襲されても厄介だしここらでいっそ叩いておきたいんだけど……」

 士郎を心配しての事だろうという事は察せられる。
 だが、倒されてしまっては少々、というよりかなり困るかもしれない。

士郎「なあ、遠坂――」


セリフ安価22:25↓2
1実は魅了してて仲間なんだ
2多分悪いやつじゃないから大丈夫
3倒すのに賛成だ
4その他

魅了って言った時点で手の内ばれた気がするが大丈夫か

>>58
逆に手の内をばらさないと、ちゃんさんに斬られるかと
女には効かないなら、一旦は見逃ししてくれる可能性もあるわけで

1実は魅了してて仲間なんだ


士郎「実はアサシンには魅了の能力があるんだ、それで……」

凛「アーチャーは魅了されているってわけ?」

士郎「……ああ」

凛「サーヴァントに、しかも対魔力持ちのアーチャーに通用するってどんだけよ……」

凛「なにか一つぐらいは変わったスキルや宝具持ってると思ってたけど……予想外ね」

 アサシンは他にもスキルと宝具の存在があるが、今は話さずとも良いだろうと士郎は判断する。
 それよりもだ、戦力が低い点から信用されていた部分もある、これによって信用を失ったということはないだろうか。
 心配となり、士郎は聞く。

士郎「隠し事してて悪かった……遠坂、まだ信用してくれるか?」
 

直後コンマ
1~2衛宮君、貴方は魅了されてないの?
3~6わたし達には魅了を絶対に使わない、それが条件よ?
7~9贅肉

といっても、「魅了」はそもそも女を対象に出来ないんだけどねー

4わたし達には魅了を使わない、それが条件よ?


 少し考えた後、遠坂凛は口を開く。

凛「そのアサシンが行う魅了ってのがどういうものか分からないけど、わたし達には使わないこと。いいわね?」

 一般的な魔術師達は異性を対象とし魅了する。
 だがサーヴァントとなればそうと限るかは分からない、故に凛が出した答えはこれだった。
 衛宮士郎ならば約束すれば破らないだろう、という考えも理由の一つ。

士郎「ああ、分かった。約束するよ遠坂」

凛「よしそれじゃ……アーチャーを呼んでちょうだい。こちらとしてもなるべく戦力は確認しておきたいし」

 互いの戦力の確認は大事だ、士郎は頷き、アサシンはアーチャーを呼び出す。

一応、アルテラさん相手でもアーラシュさんは良い勝負できる可能性があるから
最悪宝具に頼らなくてもいける可能性はあるね


――

凛「……ステータスだけ確認したけど、強力なサーヴァントのようね。これで魅了されてなければ立派な大英雄なんでしょうけど……」

アーチャー「アサシンを守りし大英雄とは俺の事だ! よろしくな! ……っと、不味いな、アサシン分の摂取不足だ」

 フラついたように見せるアーチャー。
 すかさずアサシンにキックを受け、元気を取り戻す。

アーチャー「ありがとうございます!」

凛「本当に、元がどんな英霊だったのやら……いえ、ここまでヒドイと元からこうなのかしら」

 一瞬、アーチャーが哀しそうな表情を見せた気がしたが気のせいだろう。

プロトセイバーに「トリスタン卿にも並ぶ腕」と称される強さで
人格的にも極めて優れている大英雄です…
何週かしたら自鯖で使ってみたいなぁ


凛「ところでアーチャーの能力は確認してるの? いくら貴方でもそれくらいはしてるわよね」

 言われて士郎はハッとする。
 そういえばアーチャーの能力をまるで把握していない。
 知っているのは、弓を使うのが上手いという程度。

凛「まったく……その顔じゃしてないのね……今度ちゃんと聞いておきなさいよ?」

士郎「ああ、そうするよ」

凛「さて……今日はもう遅いわ。続きの話でもあれば明日にしましょう?」

 言われてみて士郎は時計を見る。
 気づけば日を跨いでいたようであった。

 そのままその場は解散となる。
 マスター二人とそれぞれのサーヴァントは寝室へ。
 アーチャーは周辺警戒へと移るのであった。


【四日目・夜終了】


【イベント判定までやって今日は終わります。ありがとうございました】


イベント判定・直後コンマ
1敵襲
2~6特になし
7~9衛宮邸にてサーヴァント会談

3特になし

【四日目終了】

現在状況
セイバー:アルテラ・遠坂凛:令呪3
ランサー:若ニキ・イリヤ:令呪3(敗退)
アーチャー:アーラシュ・間桐桜:令呪3
ライダー:マリー・間桐慎二:令呪3(敗退)
アサシン:マタハリ・衛宮士郎:令呪3
キャスター:兄貴・言峰綺礼:令呪0
バーサーカー:清姫・葛木宗一郎:令呪3(敗退)

【ではお疲れ様でした】

乙ー

姐さん最終いったのにボイスがバグって第二再臨のもの……ショック

今日はお休みです

なんと……!
俄然やる気出てきました

21時までメンテか……

21時30分頃再開予定です

【五日目・朝】


 朝、だらしない凛に遭遇なりするが、いつもとあまり変わらぬ食卓を迎えていた。
 違うところといえば、普段とは異なるベトナム料理(仮)がテーブルに並んでいた事ぐらい。

凛「あ、私は朝はパス」

 こんな事を言ってのける者もいたが、それによって余るはずの分も大河によって軽く片付けられた。
 そんなこんなあったが食事は終わり、大河は先に家を出て行った。

凛「さて……わたしは学校行こうと思ってるけど、貴方はどうするの?」

士郎「え? そうだな……」

 昨日の時点でしばらく休むかもしれないと、伝えてはある。
 遠坂も頼めばこちらの用事に付き合ってはくれるだろうが。


行動選択↓2
1登校する
2休む
3遠坂と共に休む
4その他
 

4一緒に登校


士郎「一緒に行かないか、遠坂?」

凛「一緒に? 別にいいけど」

 嫌がる様子もなく了承され、二人は共に登校する事となった。

 いつもは一人で行く道を二人で行く。
 それも男ではなく遠坂凛であることに、少しだが士郎は緊張する。

凛「ふふ、他の人から見られちゃ付き合ってるとも勘違いされかけない光景よね」

士郎「付き合って、って……!?」

 自分みたいなヤツが、遠坂みたいな娘と付き合えるわけがないと、一瞬考える。
 だとしても、周りから共に登校する様を見られた場合は、付き合っていると勘違いされる事もないわけではないだろう。
 そう思うと少しだが、士郎は恥ずかしくなり、気まずくなった。

 その様子を見て凛はニヤける。
 こうなるのを予想してのちょっとしたイジワルだったのだ。

士郎「そ、それより遠坂」

 気まずさを取り除くため、士郎は話を変えることにする。


会話安価↓2



士郎「今日は……その、いい天気だな」

 言葉が思いつかなかった、それがまるわかりのセリフを士郎は口から出した。
 それが今の照れた状態での精一杯。

 明らかな苦し紛れのセリフに凛は吹き出し、腹を抱えた。
 そして、笑いが治らぬまま喋り出す。

凛「あ、あはは、そ、そうね、ふふ、いい天気ね、あはは……あはははは!」

士郎「もう遠坂とは一緒に登校するもんか」

 腹を抱えたままその場を動けぬ凛を残し、士郎は早足で進んで行く。
 笑い過ぎて涙すら出てきた凛は、なんとか走り出し士郎へと追いつき、再び横を歩き始める。

凛「ごめん、ごめん。笑いすぎたと思って……ぷっ、あ、ごめんまた、ふふ、ふふふふ」

士郎「……」

 いつか仕返ししてやる、内心でそう誓う士郎なのであった。
 ようやく凛の笑いが止まった頃、穂群原へと辿り着く。


一成「ぬおおおお!? 衛宮、なぜ女狐と共に!? 貴様もしや、色仕掛けを!?」

 偶然、校庭にいた生徒会長に二人は遭遇した。

凛「あら、生徒会長さんじゃない。色仕掛けなんてしてないわ、むしろ一緒に行こうと誘ったのは衛宮君だしね」

一成「なにを、衛宮に限ってそんな事あるはずが……」

士郎「本当だぞ。俺が誘ったんだ一成」

一成「なにいいいいぃぃぃぃぃ!?」

 なにやら跪き、仏法を唱え始めた一成。
 声をかけようとする士郎だが、凛に「行きましょう」と言われその場を後にした。

一成「おのれ……何故だ衛宮……何故なのだ……」

 去り際には仏法ではなく恨み言を零していたのだが、士郎は特に気に止める事はなかったのだった。


 それから教室にお互い向かう際に、解散となる。
 何事もなく授業は進んでいき、昼休みを迎えた。

士郎「どこで弁当にしようかな」

 生徒会、教室、たまには屋上もいいなと考えつつ、昼休みをどう過ごすか士郎は考える。


選択安価↓2
1アサシンと会話
2凛が廊下で待っていた
3生徒会室へ
4ゆっくり過ごす(スキップ)
5その他

1アサシンと会話


 教室で弁当を食しつつ、アサシンへと念話をする事にした。

士郎『アサシン、そこにいるか?』

 パスの繋がりで一応は居ることは分かっているが、なんとなくだが見えないとそこに居るという実感がわかないのだ。
 
アサシン『ええ、いるわよ。どうしたのシロウくん?』

 士郎の頭の中に声が響く。
 結局姿がないため、返答されても実感はわかないままだが、話し始める事する。

士郎『少し話したいと思ってさ』


セリフ安価22:34↓1~2

遠坂は俺に信頼して油断している、[ピーーー]チャンスだと思っているのだが


士郎『なあ、アサシン。いや――マタハリ。この戦いが終わっても、俺の側にいてくれないか』

 強い想いの篭った言葉。
 それは告白だった。

アサシン『まあ、真名で呼んでくれるのね。けれど、せっかくなら次は本名の方で呼んでほしいかしら』

士郎『……』

 少しふざけてみせるアサシンだが、士郎はただ返答が来るのを待っていた。
 数秒の間があった後、真面目にアサシンは話し始める。

アサシン『もちろんよ。元よりそれが――私が聖杯に望む、願いだから』

士郎「願い……?」

アサシン『ええ、私の願い。もしも、奇跡が起きて勝利できたならば、その時だけはシロウくんが嫌だとしてもそうするつもりだったわ』


 嫌だと言うハズがなかった。
 嫌と言われるのではと怯えていた。
 しかし、二人は同じ想いを胸に秘めていた。

士郎『なら――』

アサシン『この戦いに勝てたなら、共に生きましょう。そして暖かい家庭を作るの』

士郎『ああ、勝とうマタハリ――その為に先ず』

 勝った後の事は定まった。
 ならば、次は勝たねばならない。
 勝つ為に、初めて真剣に勝利を考えた士郎が考えた策、それは。

士郎『俺に信頼している今なら、遠坂を殺すチャンスだと思うんだ……どうだろう』

 

直後コンマ
1~3アサシン賛成
4~6アサシンストップ
7~9告白成功してパニック起こしただけ


特殊判定
1~3DEAD
4~6ただのジョークだよ
7~9アサシン「やらないわ」士郎「そう言うと信じていた」

1DEAD


アサシン『賛成だわ。帰った後に決行しましょう』

 こうして、士郎とアサシンはクラス通りの暗殺を計画した。
 念話など――筒抜けという事も知らずに。


 下校しようとしていた士郎へ凛が声をかけ、帰りを共にする事となる。
 暗い中、二人は歩く。
 
凛「ねえ、衛宮君。わたしは貴方を信用していたわ。だって衛宮君ったら、小動物みたいにか弱いんだもの」

士郎「? 突然、なにを言い出すんだ」

凛「けど実は、貴方って爪を隠した鷹だったようね。ま、能はなかったんだけど」

 言葉の真意はつかめないが、背筋が冷えてくるのを士郎は感じた。
 ここで逃げなければマズイ、本能がそう告げている。

アサシン「逃げて、シロウくん!」

 実体化するのと同時、アサシンは叫び士郎と凛の間に入っていた。
 刹那、アサシンの身体を虹色の線が通り過ぎる。

アサシン「あ……そんな……」

 一撃だった。アサシンは消えていく。
 信頼仕切っていたのは凛ではなく、士郎の方。
 それが分かった時には既に――

凛「ごめんなさい衛宮君。信頼させてくれらからこそ、憎さ百倍なのよ?」

 士郎の胴には幾つもの穴が空いている。
 それはまるで、ガトリングで撃ち抜かれたような傷痕だった――



DEAD END

【カルデア道場】

マシュ「……」

所長「ちょっと何か言いなさいマシュ」

マシュ「……はい、タイガー道場に代わりカルデア道場を務める所員一号のマシュです」

所長「所長のオルガマリーよ。死因だけど」

マシュ「この状況で裏切っちゃうのはマズイと思います。後にギルガメッシュ戦も控えてるんですから」

所長「今回はそれだけね。他には特に言う事もないけど、次からはあからさまなモノは>>1判断で弾くわよ」

マシュ「即deadなのは令呪撤退しても状況超悪いじゃんという理由だそうです」

所長「それじゃここまで。もう忙しいんだから来ないでよ!」

マシュ「それでは良き聖杯戦争を」

【カルデア道場おしまい】

再開場所ですが、多数決で決めたいと思います
あまり戻りすぎても面倒なのでこのスレの中までで戻りたい場所を指定して下さい
>>127を指定した場合は、>>121を下にした場合で進行します


再開場所23:50から先に3票集まった場所から再開

【安価だけ出して今日はここまでに。ありがとうございました】

>>119把握です

来ましたねノッブとおきた!
ぐだぐだ本能寺が今から楽しみです

20:30頃再開予定

>>119


 教室で弁当を食しつつ、アサシンへと念話をする事にした。

士郎『アサシン、そこにいるか?』

 パスの繋がりで一応は居ることは分かっているが、なんとなくだが見えないとそこに居るという実感がわかないのだ。
 
アサシン『ええ、いるわよ。どうしたのシロウくん?』

 士郎の頭の中に声が響く。
 結局姿がないため、返答されても実感はわかないままだが、話し始める事する。

士郎『少し話したいと思ってさ』


セリフ安価20:36↓1~2


士郎『アーチャーに情報を集めさせる事は出来ないか?』

 現在、士郎達には情報が不足していた。
 どのような敵サーヴァントがいるのかは分かっていても、それ以外はほとんど分かっていない状態である。
 ならば、アーチャーが情報を収集するという事に長けているはずと、士郎は考えた。

アサシン『出来るわ。彼なら千里眼もあるし、わたしに気を取られでもしない限りは、有用な情報を集めてきてくれるはずよ』

士郎『そうか、敵の居場所を見つけてくれたらいいんだけど』

 一度、アサシンはその場を離れアーチャーへ指示を出しにいく。
 アサシンの警備一本から、警備兼情報収集へと役割を移るようだ。

 少ししてアサシンは戻り、会話を再開する。


士郎『少し聞きたい事があるんだが、いいか?』

アサシン『どうしたのシロウくん? なんでも聞いていいわよ』

 先ほどまでと声色が違い、士郎は真剣な様子だった。
 明るい風だが、士郎に合わせ少し落ち着いてアサシンは返答する。

士郎『なぁアサシン……いや、マタハ……マルガレータ――』

アサシン『っ!』

 急に本名を呼ばれたアサシンは目を丸くする。
 生前、真名である芸名で呼ばれる事が普通となっていた、本名など忘れかけていたアサシンにとって、
 その名を呼ばれるのは驚きであり、喜び。
 仄かにアサシンの頬が朱に染まる。

士郎『この戦いが終わっても――俺のそばにいてくれるか?』


 願いは『愛した者(エミヤシロウ)と幸せな家庭を築く事』。
 二人の願いは同じモノ。
 願いたかった事を相手から願われた、ならば否定する理由はソコに存在しない。

アサシン『わたしから言おうと思っていたのに、ちょっとズルいかしら』

アサシン『ふふ、もちろんいいわ。それに――わたしの聖杯にかける願いも同じモノだから』

士郎『それって……』

アサシン『この戦い、絶対に勝ちましょう。そして、幸せを二人に』

 教会の鐘でもなるかのように、このタイミングでチャイムが鳴った。
 会話はそれにより、終わりを迎える。


 下校時間がやってくる。
 士郎と凛はそれぞれ衛宮邸へと帰り、大河も合流した。

 そしていつものように食事が済むと、大河は帰っていく。
 残るのは士郎と凛。

凛「さて、そろそろ情報が欲しいところだけど……」

士郎「そういえば、今日はアーチャーに情報収集させてたんだ。ちょっと呼んでみ――」

アーチャー「俺に用みたいだな?」

 こちらの会話内容でも把握しているのか、呼び出す前にアーチャーは現れた。

士郎「……あー、何か情報は掴めたか?」


直後コンマ
1~3アサシンの身長は165cm
4~6教会怪しそう
7~9神父はマスター

4教会怪しそう


アーチャー「っ……」

 突然苦しみだすアーチャー。
 凛と士郎は心配する素振りを見せたが、直ぐにそれは呆れへと変わる。
 アサシンが実体化し、セクシーポーズを取るだけで元気百倍と言わんばかりに、アーチャーのテンションは上がった。

アーチャー「眼福、眼福、眼福だぁ! よし情報だが教会、あそこは怪しい! 透視してみたが変な部屋だらけ、マズそうな地下室も見つけた!」

凛「綺礼の趣味じゃないの? マズそうな地下室って言っても何がマズそうなのよ」

 一応は綺礼に信頼を置いている凛は、怪しいと言われて、はいそうですかと納得は出来なかった。

アーチャー「地下室で子供を……ってキレイ……? どこかで聞いた」


直後コンマ
1~4アサシンの宝具にテンション上がりすぎていまいち聞いてなかった
5~9キャスターから聞いてたよ

6キャスターから聞いてたよ


アーチャー「……キャスターが去り際に残していた言葉。確かキレイという名を呼んでいたな」

アサシン「キャスターって……あの時かしら?」

凛「な、それじゃキャスターと綺礼に関係が……?」

 そんなはず、という驚きの表情を凛はしている。
 
アーチャー「となると、キャスターのマスターは教会の神父かもな。それで地下室で子供から魔力を絞り上げていたのにも納得いく」

凛「……綺礼がそんな事するワケが……」

 ない、そう言い切りたかったが、現に人智を越えしサーヴァントがそう告げていた。
 否定できる根拠もない。

 凛は頭を抑え始めた。
 懸命に否定理由を探す、しかし見つけられない。

士郎「……大丈夫か遠坂?」


直後コンマ
1~3凛ちゃん少し休む
4~6怒り心頭
7~9冷静

7冷静


凛「ええ、大丈夫よ士郎。心配しないでいいわ。よく考えてみたら綺礼ってそういう事しそうだもの」

 表情は一転、いつも通りに戻っていた。
 短い間で踏ん切りがついたようである。

凛「これで敵がどこにいるかは決まったようなものよ。いつでも攻め込んでやれるわ。観念しろっての!」

士郎「げ、元気みたいで良かったよ遠坂」

アーチャー「さて、俺からの情報はおしまいだ。また用があれば言ってくれ、引き続き偵察を続け……くっ」

 へたり込んで四つん這いになるアーチャーのケツを、アサシンが思い切りふんずける。
 するとアーチャーは、ジェット噴射かのように飛び出し、何処かへ消えていった。


凛「……もうアレの変態さにも見慣れたわね」

セイバー「変態……悪い文明だな」

 いつの間にかセイバーは実体化していた。
 手には変わった風貌の剣らしきモノが握られている。

 変態は確かに文明かもしれないが、悪い文明とも限らない。
 大抵の偉人というのは、少なからずどこか変態なのだ。
 そう考え、士郎はセイバーにストップをかけておいた。


士郎「アーチャーの報告で少し遅れたが――」

 夜の行動が残っている。
 情報は掴んである、今から教会に攻め込むのも手だろう。
 もしくは準備を整えておくというのも選択肢の一つだ。


行動選択↓2


士郎「もう一度来てくれアーチャー」

 去ったばかりだが、再びアーチャーはやって来る。

アーチャー「どうした! アサシンに危険が!?」

士郎「そうじゃない、お前のマスターに協力を頼めないかと思ってさ」

 士郎は人手は多い方が良いと考えた。
 もしかすればアーチャーのマスターも役に立つかもしれない。

 しかし、アーチャーはバツの悪い顔をする。

アーチャー「マスターか……アレは協力してくれそうに――」


直後コンマ
1~3ない
4~6念話が来た
7~9出向いてきた


特殊判定・直後コンマ
1~3臓硯ピンチらしいよ
4~6援軍に蟲を総動員
7~9マキリ・ゾォルケン

!?

特殊判定・直後コンマ
1~3アーチャーが魅了されてたと思った?残念!演技でした!
4~6臓硯には慎二から奪っといた令呪があるらしい
7~9上+マキリ・ゾォルケン

1アーチャーの魅了は演技



アーチャー「……っと、その前にお前達に明かしておかなければならない事がある」

士郎「?」

アーチャー「俺は――魅了されていない」

 衝撃の真実だった。
 その場にいた、セイバーを除く全員が驚いている。
 アレだけ変態的な姿を晒しておいて、まるで信じられない。

凛「……ならどうするっていうのよ。わたしのセイバーと戦うんならタダじゃ済まさないわよ」

 確かにそうだ、セイバーが強力であるということはアーチャーも理解しているはず。
 ならここでバラす必要性がない。


直後コンマ
1~3臓硯も魅了されていなかった。令呪ブースト
4~6提案がある
7~9とりあえずは現状維持

9とりあえずは現状維持


アーチャー「セイバーでも、敵うか怪しい第八のサーヴァント」

アーチャー「それをどうにかするまでは手を組もう、けどその後は別だという事を言っておきたくてな」

凛「……唐突に裏切るとかじゃダメだったの?」

 士郎も凛の言葉を聞いてハッとした。
 もしかすると真っ当な英霊だからこそ、このいつ戦いになってもおかしくはないタイミングで言ったのかも、と。

アーチャー「裏切るのはダメだ。偵察の為に仕方なく潜入はしていたが、そういうのはしたくない」

 予想は的中していたらしい。

アサシン「わたしは誰も魅了に成功してない……のかしら……」

 ホッとする士郎と凛の横で、アサシンは悲しい顔をしていた。
 それはもう遠い目を。


【今日はここまで。ありがとうございました】

特殊って楽しいけど難しいですね
いつも判定表に時間かけて申し訳ない


まだイベが始まってすらいないのに規制きました
気づかぬところで通信量消費してるから怖いですね

21時頃再開予定です


士郎「ほ、ほらアサシン! 俺はお前の事、好きだぞ」

アサシン「……そうね。本命一人に成功していればそれでいいかしら」

凛「けどそれってサーヴァントとしてどうなのよ」

アサシン「うっ……」

 一瞬立ち直ったアサシンだが、凛によって先ほど以上に落ち込んでしまった。
 もう泣き出しそうな雰囲気である。

凛「あちゃ、余計な事言っちゃったわね……っと、今はそれより――」

 凛は目線をアーチャーへと移す。

アーチャー「俺が良くてもそっちがいいとは限らないのは分かってるさ。答えられることは答える、それから俺の対処を決めてくれ」

 アサシンを慰めようとしていた士郎だったが、話が変わったことを悟り、会話に参加する事にした。
 聞いておくことは、何があるだろう。


会話内容・安価21:08↓1~2



士郎「マスターが変わったと前に言っていたのは本当か?」

アーチャー「本当だ」

士郎「なら、変わった事に何か意味はあるのか? 無意味に変える必要なんてないハズだ」

 アーチャーは少し考え、口を開く。
 答えていいモノと判断したようだ。
 
アーチャー「よし、話そう――」


直後コンマ
1~4桜より自分の方が勝てそうな気がしたらしい
5~9桜がマスターやりたくないらしいから

7桜がマスターやりたくないらしいから


アーチャー「どうやらサクラがマスターをやりたくないという気持ちを汲んだみたいだったな。それでマスターを変えたらしい」

凛「まあ、戦おうとしてないマスターじゃ役に立たないでしょうしね。当然の判断とも言えるわ」

 そんなものか、と士郎は納得し次の質問にいく。

士郎「お前たちの望みはなんだ? 戦っているからには何かあるんだろ」

アーチャー「マスターは直接は口にしてくれなかったからな、俺が言ってもいいもんか……」

アーチャー「兎も角、マスターの願い自体は他人に害ある事じゃない。それで俺の願いは――」


直後コンマ
1~3秘密
4~6とりあえずはマスターに願いを叶えさせる事
7~9特にない


特殊判定・直後コンマ
1~3来たよ金ぴか
4~6世界平和、かな
7~9アサシンの幸せ

9アサシンの幸せ


アーチャー「アサシンの幸せだ」

『――――は?』

 凛、士郎、アサシンの声が重なった。
 さっきの魅了されていない宣言はなんだったのか、そういう驚きである。
 
士郎「えっとだな……魅了されてないんだよな」

アーチャー「ああ、されていないさ」

 三人の思考回路はまるで追いついていかない。
 混乱する頭の整理に、数分の沈黙が流れる。

アーチャー「そろそろ落ち着いてくれたか?」

士郎「……ああ、悪い。どういう事か教えてくれ」


アーチャー「別に俺はアサシンに惚れたというわけじゃないぜ? 敢えて言うならお前たち二人に惚れたんだが」

 二人というのは士郎とアサシンの二人のことだろう。
 
アーチャー「お前たちに着いて行ってから、ずっとお前たちを観察していた。俺には会話は筒抜で、念話すら心を覗けば内容を知れたさ」

 まるでストーカーのようだなと、士郎は背筋に冷たいものを感じるが、今は言わずにおく。

アサシン「まるでストーカーみたいだわ」

 士郎は言わずに置いたのだが、アサシンより無慈悲な言葉がかけられた。
 意気揚々と語っていたアーチャーは、顔を少し暗くさせながらも話を続ける。


アーチャー「……えっとだな、会話からアサシンの真名は知れた。それで聖杯の知識からアサシンの過去も知れる」

アーチャー「そしてシロウ、お前と共にいるアサシンは心から喜んでいた。楽しんでいたんだ」

凛「それがいったいどうしたっていうのよ。早く本題に入ってもらいたいんだけど」

 まるで話が見えてこない、本題に入って欲しいというのは士郎も同意見だった。
 
アーチャー「なら本題だ。生前不幸だった”人間”をだ、このエミヤシロウという男なら救ってやれるかもしれない。それを俺は応援してやりたいんだ」


士郎「――?」

 なぜ? 士郎にはどうして、ただの他人。ただの敵である相手を応援するのか。
 救おうとしているのかが分からなかった。

凛「貴方、意味が分からないって顔してるけどねぇ……普段のアンタ、あんな感じよ?」

士郎「……へ?」

凛「一応、そんな事しようとしてる理由を聞いていいかしら?」

アーチャー「ああ、俺は大英雄だ。たくさんの人間を救って見せたさ。だからこそ、一人の人間の幸せを掴ませてやらなきゃ嘘になるんだよ」

アーチャー「今を生きてる人間なら今から幸せになれる可能性も多い。けど英霊ってのはそうもいかないからな……生前不幸なら無理矢理で掴ませるしかないんだ」


アーチャー「さて、これだけだぜ。俺の願いは」

 この男は――大英雄だ。
 その場の全員がそう感じとる。
 話をいまいち分かっていないセイバーすら、そう感じてしまうほどに大英雄だった。

 たった一人を救う、スケールの小さい話だというのに、この男はとても大きく見える。

アーチャー「それじゃ、魅了にかかった振りというのはもうゴメンだが、それ以外はいつも通り、周囲警戒とさせてもらうぜ」

 話は終わったと感じたのか、自ら会話を打ち切ると、アーチャーは周辺へと消えていった。

 その夜は士郎たちの、アーチャーへの認識を大きく変えられた、あっという間の夜だった。


【五日目・夜終了】


イベント判定・直後コンマ
1襲撃
2~6何もなし
7~9衛宮邸でサーヴァント達の会話

1襲撃

直後コンマ
1~3同時
4~7ギルガメッシュ
89キャスター

【早いですが今日はここまでに。ありがとうございました】



次回のFateは!
「恐怖のウィッカーマン! 灼ける衛宮邸」
「キャスターが死んだ! この人でなし!」
「肉塊降臨! 慎二in泥聖杯」の三本でお送りします


【今日はお休みです。おそらく明日も休み】


明日始まりますね!イベント!

21時再開予定です


キャスター「アンサズ――!」

 それは突然の事だった。
 確かに目を周囲一帯に向けていたアーチャーだったが、キャスターの接近には気付くことが出来なかった。
 不意打ちを受けたアーチャーは高台より吹き飛ばされ、キャスターの思惑通りに衛宮邸の庭へと叩き落される。

キャスター「サーヴァントの気配が三騎、キレイの言ってた通りか。内の二騎は対魔力持ちだったか……やりにくいが仕方ねえ」

 アーチャーを追い、衛宮邸の庭へと足を着けたキャスターは詠唱を開始した。
 杖は大きく動き、小さく動き、細かく動き、目の前には様々なルーンの文字が描かれていく――


――

 衛宮邸に突如鳴り響く警鐘。
 ほぼ同時、庭で大きな音がした。
 士郎は目覚め、アサシンは実体化し、庭の様子を見にいこうとする。

凛「戦闘よ、士郎達は離れてなさい!」

 部屋を出ると、ちょうど士郎を探しに来ていた凛と出くわし、そんな事を言う。
 返事も待たずに、凛は急ぎ外へ出て行く。そのすぐ後ろにはセイバーの姿もあった。


――

キャスター「来やがったなセイバー! 以前のようにこちらに枷はねぇ、今回は全力で行かせてもらう!」

 庭にセイバーと凛が現れた時、アーチャーはようやく立ち上がったばかりで、キャスターは既に詠唱を完了させていた。
 キャスターへと膨大な魔力が集まっている事は、その場の全員が感じている。

凛「宝具……! セイバー、キャスターを止めて!」

 その言葉が終わるよりも早く、セイバーは駆け出していた。
 だが――間に合わない。

キャスター「遅ぇ!! 焼き尽くせ木々の巨人――灼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)!!」

 突如キャスターとセイバーの間へ現れる、10mはあろうかという木製の巨人。
 ソレは激しく燃え盛っていた。
 


 拳を振り下ろし、踏み潰そうとし、巨人はセイバーへと攻撃を行う。
 対し、セイバーは大振りな攻撃を躱し、斬撃での反撃を試みていた。
 だがあまりのサイズ差、決定打を与えるにはそれこそ対軍以上の宝具が必要となる。

 戦いへと援護をすべく――ではない。
 あの巨人へと必殺の一撃を加えるべくアーチャーは弓を引き絞っていた。

アーチャー「あんなのはタダの木偶の坊だ、俺の矢なら――」

 アーチャーの矢ならば、山すらも削れるだろう。あの程度の巨人は確実に葬れる、しかしそれも――撃てなければ意味はない。

キャスター「させねえ!」

 邪魔が入る事でアーチャーの弓を引く動作は中断させられた。
 その邪魔が、仮にいつもの炎弾だったなら対魔力に軽減されるダメージは薄い、続行する事は出来ていただろう。
 
アーチャー「キャスターが――白兵戦か」

 邪魔となった攻撃とは、杖による――殴打だった。
 


――

士郎「待ってろ……って言われてもな」

アサシン「まあ……行ったところで、邪魔になるかしらね」

 凛とセイバーが外へ行って、一分も経過していない。
 外からは様々な戦闘音が聞こえ、強い魔力の流れを感じていた。

士郎「けど、ジッとしてられるか」

 庭へ行こうとする士郎を、アサシンが止める。
 
アサシン「待ってシロウくん。ただ行くだけじゃ邪魔しちゃうかもしれないわ、行くにしても考えてから行きましょう」

 言われて士郎は短い時間だが黙り、考える。
 

行動安価21:37~↓2
1とりあえず行く
2考えがある上で行く(理由も)
3行かない
4その他


 考えてみれば、この状況は総力戦と言ってもいい状況だ。
 本来の七クラス、その最後の三……いや四騎が集まり戦っている。
 この状況の後に残るのは、消耗したサーヴァント達だ。
 となれば――

士郎「アサシン、第八のサーヴァントが近くにいるかもしれない」

アサシン「え?」

士郎「この戦闘が終わって、消耗しきった俺達は狙うには絶好の機会のハズ。近くに潜んでいるかもしれない」

アサシン「……確かにありえるかしら。第八が本当にサーヴァントなら、わたしでも気配を読み取れるわ」

 集中し、周囲に気配を感じるか、アサシンは確認を行う。
 サーヴァントはサーヴァントの気配を感じる事が出来る。
 超長距離にいるか、気配遮断を持つサーヴァントでもない限りは探知が出来るはずだ――


直後コンマ
1???
2~6いないよ
7~9いるよ

7いるよ


アサシン「――いた……」

 いなければ良かった、いないならば連戦の必要も、横槍を危惧する必要もなかった。
 しかし、見つけてしまった。

士郎「っ……マズイな。遠坂達が危ない」

 ここは一度、庭へ出て遠坂達へ伝えるべきか。
 衛宮士郎は一瞬の内に判断する。


行動安価↓3
1庭に出て凛達に伝える
2第八に動きがあれば伝える
3その他

1庭に出て凛達に伝える


 士郎は庭へと飛び出した。
 目の前には燃える巨人と打ち合うセイバーと、キャスターと白兵戦するアーチャーの姿。
 戦闘音は激しく、大きく。普通に声を出しただけでは耳に届く事はなさそうだった。

士郎「第八のサーヴァントが近くにいる!! 気を付けろ!!」

 自分でも驚く程の大きな声。
 ほんの刹那、戦闘は停止し、全員が衛宮士郎を見る。

凛「嘘……!? 厄介ねぇ、もう!」


直後コンマ
1~4警戒してくれる
5~9キャスター「本当かボウズ?」
 

3警戒してくれる


凛「聞こえたわね? セイバー、アーチャー! いつ来るか分からないわ、警戒しておきなさい!」

セイバー「警戒する。任せてほしい、戦ではそういうのはよくあった。慣れてる」

 目視にてアーチャーは金髪の男の姿を確認する。

アーチャー「確かにいるぜ。キャスター、お前はそれでも戦うか?」

 回答とばかりにキャスターは杖を振り、アーチャーへと攻撃を開始した。

キャスター「ワリィが、来たなら来たでその時だ。それまで楽しませてもらうぜ!」

 白兵戦に影響するステータスに大きく差があるキャスターとアーチャー。
 それでも拮抗出来ているのはキャスターのルーンによる、強化。
 衣(ローブ)と杖に施された硬化。
 そして、元々持っている技量がキャスターを互角へと押し上げていた。


アーチャー直後コンマ
1~3不利
4~6互角
7~9有利

セイバー↓2コンマ
1~3不利
4互角
5~7有利
89宝具

アーチャー5互角
セイバー9宝具


 アーチャーとキャスターの戦いは完全に拮抗状態となっている。
 共に得意ではない距離での戦い、そして、どちらも――”しぶとい”。
 どちらかの攻撃がヒットしたところでどちらもまるで動じる事はない。

 なら、アーチャーの戦いに期待するのは無駄だろうと凛は判断する。
 セイバーと巨人の戦いも拮抗しており、延々と同じ状況が繰り返されるのみ。

凛「このまま続けても消耗するだけ、なら――セイバー、宝具を使いなさい!」

 決断を下した。
 宝具で魔力を消費するよりも、このまま続けた方がアーチャーもセイバーも消耗が激しい、凛はそう考えたのである。
 


セイバー「ああ――アレは”悪い文明”だ」

 周囲の魔力がセイバーへ、そしてセイバーの持つ剣へと流れ込む。
 カラフルな色の剣は、輝き、光を放ち始める。

キャスター「なに、宝具か!? ウィッカーマン、止めろ!」

 巨人はセイバーの宝具を使わせぬ為に右手をセイバーの頭上から振り下ろす。
 その手はセイバーに当たる事なく、セイバーの横へと落ちた。
 
 手首部分をセイバーによって切り落とされていたのである。
 すでに左手も、両方の足も間に合わない。

セイバー「命は壊さない、その文明を粉砕する――軍神の剣(フォトン・レイ)!!」

 真名の解放が終わる。
 人形ながらに「危険」と感じたのか、巨人は決死の攻撃をする。
 ただ、セイバーへ向かって倒れこむ。単純だが、それこそが最も強力で、攻撃後の隙の大きい諸刃のワザ。

 次の瞬間、巨人は――虹色に包まれた。


 虹色に包まれた巨人は、人の腹部に当たる箇所に巨大な穴が開いている。
 そして巨人は崩れ落ちていき、みごとに粉砕され、破壊され、消えていった。

セイバー「――他愛ない」

 無感情に、無機質に、セイバーは巨人がいた場所の背後に立っている。

キャスター「ウィッカーマンがやられただと……チッ、あの宝具は対軍……いや対城宝具か……」

 これで二対一、キャスターへのチェックメイトだ。
 狂犬のように歯を剥き出し、今だにキャスターは戦闘続行の意思を示す。

 セイバーとアーチャーは狂犬へとトドメを刺すべく構えた。


直後コンマ
1~3面白い見世物だったぞ雑種
4~8キャスター消滅
9キャスター「そろそろキレイのヤツを驚してやるか」

【一旦ここまで。眠気に勝てれば遅くに再開します】

特殊判定・直後コンマ
1~3ギル襲来&綺礼が衛宮邸侵入
4~6アーチャーの狙撃タイム。キャスターは消滅
7~9キャスニキ、実は元から裏切るつもりだった

6アーチャーの狙撃タイム。キャスターは消滅

次回、シューティングゲーム。

【今度こそ一旦ここまで】


アサシンは彼女でサーヴァントはアーチャー感

0:45再開予定です


 どうにか数度。
 二騎による攻撃を防ぐのはそれがせいぜいだった。
 セイバーの剣は全てを切り裂く、キャスターの硬化のルーンをかけられた杖は途端に微塵と化し、
 キャスター自身も胴の部分で真っ二つに斬られてしまった。

キャスター「ガッ……ここまでか。楽しかったぜ、次がありゃ槍を持って来たいもんだがよ」

 恨み節を口にする事もなく、決着の後は清々しい顔をし、キャスターは消えていった。
 


アーチャー「さて――」

 消滅を見届けたと同時、アーチャーは弓矢を構える。
 矢の方向は無論、第八のサーヴァント。

アーチャー「目が合っているか……先手はこちらが撃たせてもらうぜ!」

 視線の先には、確かにアーチャーを見返す男の姿があった。
 男の目を睨みつつ、矢に魔力は込められていく。
 そして、英霊を殺すと云えどそれでも、過剰過ぎる威力を誇る一撃が、弓より放たれる――!


直後コンマ
1~5防がれる
6~8防ぎきれず
9致命打

アーチャー行動・↓2コンマ
1迎撃宝具展開+ヴィマーナ
2~6ヴィマーナ
7~9動かず

アーチャーじゃなくてギル行動ですねすみません

狙撃6防ぎきれず
ギル2ヴィマーナ

――

ギル「ハッ、雑種が」

 飛んでくる音速を超えた矢。
 数門の扉を展開すると、矢へ向け弾丸を以って迎撃した――矢は止まらない。

ギル「何ぃ!? ガッ……おのれぇ!!」

 アーチャーが狙撃を始めた時に、一応と着込んだ鎧ごと腹部は抉り取られていた。
 自らに傷を負わせた、英雄王は憤怒する。

 今直ぐにでも怒りをぶつけなくては収まらない、足としてヴィマーナを呼び、搭乗した。
 手始めに、空襲の用意として船の周囲には多数の門が出現する。


アーチャー直後コンマ
1~4GOBの対処で狙撃終了
5~7セイバーがGOB対処し狙撃続行
89ステラアアア!!

9ステラアアア

――

アーチャー「アレを耐えるか――!?」

 矢は確かに対象へと届いた。
 しかし、威力は大きく落とされ、更に鎧に阻まれ致命打を与えるには至っていない。

アーチャー「船……なんでもアリだな」

 耐えた男は船に乗り、こちらへ凄まじい速度で向かってくる。
 先ほど矢へ向かって砲撃を行った門も、迎撃時とは比べるまでもない数が展開されていた。
 アレと真っ向から衝突すれば、勝率は五分。勝ったとしても被害はとても大きいだろう。
 
アーチャー「……ふぅ」

 なにか決心を付けたようにアーチャーは小さくため息を吐く。
 


アーチャー『マスター、お前が惚れ込んでいるアサシンがピンチだぜ。令呪を回してくれ、全部だ――ありがとう』

 膨大な魔力が身体に流れてくるのをアーチャーは確かに感じる。
 コレより放つはアーチャーの最期にして最大の一撃。

士郎「アーチャー、お前」

 別れの顔、それを士郎は悟ったのだろう、アーチャーに声をかけた。

アーチャー「勝利を確実にするだけだ。俺を止めるな、大英雄としての仕事をするだけさ」

 そこまで言うと危険だから離れろと、手振りで合図し、士郎はアーチャーから離れる。

アーチャー「幸せにしてやれよ、エミヤシロウ――流星一条(ステラ)ァァァ!!!!」

 究極の絶技――アーチャーの身体を犠牲にその矢は放たれた。
 

直後コンマ
12エア
3~9よもやそこま――

3よもやそこま――


――

 矢は真っ直ぐと天へと伸びていった。
 空気を震えさせ、雲を裂き――船を穿つ。

 英雄王ギルガメッシュであっても、その矢を目視する事は適わない。
 船が沈んでいると、矢を受けたと、気付いたのは自らの身が滅び始めた時だった。

ギル「よもやそこま――」

 何が起こったか理解しようとするが、理解が追い付くよりも早く、その身は早々に消滅していた。


――

 アーチャーの身体は四散している。
 流星一条――その宝具の反動はあまりにも大きく、自らすらも滅ぼした。

 反動の大きさ故、衛宮邸の庭には半径10m程のクレーターが出来ている。
 クレーターの中心にはアーチャーが居り、士郎はそこへと駆けていく。

 衝撃は衛宮邸の中まで響いたらしく、戦闘の終わりを察したアサシンも庭に現れ、事態に気付きアーチャーの元へ駆け寄る。

アーチャー「やったみたいだな……良かった」

 消滅が始まっているアーチャー。
 表情はとても安らかだった。

アサシン「なんで……?」

アーチャー「大英雄だから……な」

 即答だった。こんな事をこの状況で簡単に言ってのける、コレこそが大英雄なのだろう。

士郎「アーチャー、お前――」

 言っておかねばならない事が、士郎にはある。
 それをアーチャーに伝えなければならない。

台詞安価2:00~↓2


士郎「貴方のような大英雄に会えて良かった――ありがとう、アーチャー」

 考える必要もなかった。
 その言葉は自然と口から溢れ、伝えられる。

アーチャー「礼はまだ早いさ……そうだな――結婚式の時にでも俺の事を思い出してくれ」

 結婚式という単語に、士郎とアサシンは顔を見合わせ、頬を赤らめる。
 それを最後の言葉とし、二人の様子に微笑みつつアーチャーは消えていった。


凛「消えたのね、アーチャー……」

 話が終わったのを確認し、凛は士郎に声をかけた。
 そして、柳洞寺の方を指差す。

凛「早速で悪いんだけど……様子がおかしいのよね。行ってみたいと思うんだけど」

士郎「ああ、もう大丈夫だ。俺たちも一緒に行く」

凛「そう、分かったわ」

 二人と二騎は、柳洞寺で発生した異常を確認する為に向かう。


直後コンマ
1~7黒
89白

【人もいなくなったようなので今日はここまでに。遅くまでお疲れ様でした】
【安価は下で】

>>490
まあこの面子が使えばまず間違いなく汚染されるだろうけどな

イベントは明日からのようですね(真顔)


確か受肉って聖杯の中身呑まなきゃですよね
>>499の方が言うように、黒聖杯だと普通の鯖は受肉しても汚染されたり、黒化されたりするんだったような

【22:00より再開予定です】


――

 柳洞寺に辿り着いた。
 長い階段を登り、大きな門をくぐる。
 そして――ソレは目前にあった。

アサシン「アレは……何かしら」

凛「……なんて濃い魔力。何よアレ……」

 本来柳洞寺の池があるはずの場所には、黒い泥が敷き詰め、その上には巨大なナニカが浮かんでいる。
 ナニカはまるで生き物のように脈打ち、鼓動していた。

 三人は驚き、戸惑う。
 その中、セイバーだけは迷わず剣を手に取り、ナニカへとまっすぐに向けた。
 今にも斬りかかろうという雰囲気のセイバー。

 そこへカツ、カツ、という音と共に何者かが現れる。


  「おや、衛宮士郎に凛か。とすれば、ギルガメッシュは破れたようだな」

 現れた男は、士郎達を一瞥しそう言った。
 凛は現れた男の顔を見て、目を丸くする。
 驚きのあまり、凛は半歩ほど後ろへと下がりながら口を開く。

凛「な――なんでアンタがここにいるのよ、綺礼!」

綺礼「そう驚く事もあるまい。”聖杯”をそこに出現させたのは私なのだからな」

凛「聖杯……? まさか綺礼、アンタアレが聖杯だって言うの」

綺礼「そうとも、アレは――聖杯だ」

 そんなわけがない、士郎はそう思った。
 あんなものは、どう見たって願いを叶えるようなものではなく、別のナニカ。
 仮に願いを叶えたとして、とても良い結果を与えるものではないと言い切れる。

 士郎だけでなく、全員が同じ事を考えた。


凛「セイバー! 聖杯でも構わない、アレを破壊しなさい!」

セイバー「アレは紛れも無く、悪い文明だ。指示を受けるまでもない」

 戦闘態勢となり、破壊目標を確かに定める。
 後は宝具を発動させ、粉砕すれば終わるだろう。
 だがその前に――綺礼が問いをかけた。

綺礼「まあ待て、お前達にも願いがあるはずだ。ソレを捨ててもいいのかね?」

凛「あんなのにまで掛けたい願いなんて、わたしには――!?」

 迷わせるためだけの言と、凛は切り捨てる事が出来る。
 セイバーもあの悪しき文明を粉砕する為ならと、願いなど捨てた。

 しかし――士郎とアサシンは違う。


士郎「願い――アサシンを……」

 明らかに、士郎は動揺していた。
 アサシンと交わした約束。
 アーチャーが死に際に残した言葉。
 それらが、士郎の脳裏で繰り返し再生されていく。

凛「士郎……くっ」

 士郎へと強い言葉をかけるべきだった。
 けれど、アサシンとの仲を見せられて、願いを聞かせられて、アーチャーの宝具を使う直前の言葉を聞いて。
 願うのを止めろ、という方が無理がある。
 
 綺礼による、問いかけは実に効果的だった。
 そして追い打ちをかけるように、綺礼より次は凛へと言葉がかけられる。
 


綺礼「凛、あの聖杯の核はなんだと思うかね?」

凛「核って、何の話よ!」

 それどころではない、凛は声を荒げ、綺礼へと返した。
 フフッ、と笑い、気にせずに綺礼は続けて話す。
 
綺礼「アレには核が必要なのだ。本来ならアインツベルンのホムンクルスのハズだったが……英雄王が心臓だけ持ち帰ってしまってな」

綺礼「仕方なく、その心臓を――間桐慎二へと埋め込ませてもらっている。今ならまだ助かるかもしれんな」

凛「な……この外道――!」
 


 凛は士郎の方を見る。

士郎「くそ……」

 変わらず、苦悩している。
 凛がいなければ、いざというとき止められないかもしれない。
 それでも、正しい選択をすると凛は信じ、その場を離脱する。

凛「セイバー、貴女は宝具の用意をして待機! 信じてるわよ……士郎」

 向かう先は、異形の聖杯。
 

アサシン直後コンマ
1~3悩んでる
4~6少し動揺
7~9冷静
 

ここでか

特殊判定・直後コンマ
1~3泥……アレを呑めば……
4~6アサシンの張り手
7~9現界しておける策を思いつく

4アサシンの張り手


綺礼「さて、答えを聞かせてもらおう衛宮士郎! 叶えるべき願いがあるのだろう!」

士郎「俺は……俺の願いは――」

 揺さぶられる士郎。
 悩み、考え、遂に願いが口を出る――その時、乾いた音が周囲へと響いた。

士郎「あ――」

アサシン「冷静になったかしらシロウくん?」

 士郎の頬にはじんと熱さと痛みが残っている。
 すぐ目の前にはアサシンの姿があり、こちらへ優しく微笑んでいた。


 呆然とする士郎の顔を見て、正気に戻ったとアサシンは判断する。

アサシン「もういいの、もういいのよシロウくん」

士郎「だけどアサシン、お前は……俺はお前を幸せに――」

アサシン「幸せにならなっていたわ。すでにもう、充分に――幸せよ」

 そう言うアサシンの顔は、本当に幸せそうな笑顔で、嘘偽りが無い事が直ぐに分かった。
 だからこそ、士郎は悔しい。
 この幸せを続けさせてやれない事が。

士郎「悪い……すまない、アサシン」

アサシン「貴方が謝る事じゃないわ、シロウくん」
 


 その様はまるで思惑通りでなく、訝しげにする者がいる。

綺礼「良いのか? アサシン、貴様にも願いがあるのだろう」

アサシン「あなたの言葉に耳を傾けるつもりはないわ!」

 二人は別れの覚悟を決めた。
 今更、綺礼の言葉に揺さぶられる事はない。

綺礼「なに……? 衛宮士郎とアサシンは、強い願いを持っているモノと予想していたが……アテが外れたという事か」

 ならばと、言峰綺礼は突然、構えを取った。
 アサシンのステータスが低い事は、綺礼は分かっている。
 通常の人間の域を出た綺礼ならば、正面からでもアサシンを打ち破る事が出来るだろう。

 しかし――綺礼は次の一手を撃つ事なく、急に糸の切れた人形のように、地に伏した。
 綺礼の横には、満足気なセイバーの姿がある。

綺礼「っ……私としたことがセイバーの存在を忘れていた、か……」
 


 気付けないのは無理もなかった。
 先ほどまで確かに、セイバーはその場を一時的に離脱していたのだ。
 その間、気配は確かになかったのだから。
 会話に夢中となっていた綺礼は、離脱に気付かず、セイバーがいないという違和感にも気付けていなかったのである。

――

 凛は、慎二を聖杯から引き剥がす事には成功していた。
 問題はその後の離脱。
 核を失った聖杯は、核を取り戻そうと躍起になっており、慎二を逃さんとする。

 そして、凛へ窮地が訪れていた。
 触手とも呼べるモノが、凛と慎二の周囲へ集まっている。
 逃げ場はない。

凛「……取っといて良かったわ。令呪を以って告げるわ――来なさいセイバー!」

凛「続けて告げるわ――わたし達を連れてここから離脱して!」

 こうして令呪によりセイバーは転送され、剣戟によって触手を一掃。
 そして、セイバーは士郎達の元へと帰還した。

――


凛「どうやら吹っ切れたみたいね……覚悟は決まった?」

 気付けば戻ってきていた凛と、グッタリした慎二の姿を士郎は確認する。

士郎「ああ、心配かけた。もう大丈夫だ」

 それが言葉だけの事でなく、心からの声と、凛は士郎の目を見て判断した。

凛「そう……それじゃやるわね――セイバー! 聖杯を破壊しなさい!」

 凛の手から最後の令呪が消える。
 そして虹色の光と共にセイバーが突撃し、聖杯は破壊され、池を覆っていた泥も消滅していく。


 それに伴い、サーヴァント達の身体も徐々に透けていく。

アサシン「楽しかったわ、シロウくん」

士郎「俺も楽しかったよアサシン」

 最後だというのに、最後だからか、うまく言葉が出てこない。
 そんな士郎よりも先にアサシンが口を開く。

アサシン「初夜の事……覚えてるかしら?」

士郎「な!?」

 突然の事に、士郎は吹き出し顔を赤くした。
 アサシンはくすくすとイタズラっぽく笑う。

アサシン「てっきり、最初がああだったからまた身体を求められると思ってたわ。けどシロウくんは違った」

アサシン「照れ屋なだけかと思ったけど、ただ優しかったのよねシロウくんは。最初はそこに惹かれたの」

【こんな時に離席です。すみません】


 面と向かって言われると照れくさいもので、士郎は自分の後頭部に自然と手を添える。

アサシン「その内、いろいろな面に惹かれていったの! デートなんて特に楽しかったわ」

士郎「はは、俺もアサシンが楽しそうなのを見て、凄く楽しかったよ」


 別れの前、とは思えぬ雰囲気で二人は談笑した。
 たった数日の間という時間はとても短い、それでも二人には多くの思い出が出来ている。

アサシン「――それから……あっ」

 思い出の半分もまだ話していない、しかし元より最後の時間は少なかった。
 もう僅かな時で消える事を、アサシンは悟る。

士郎「……そうか」

 その様子を見て、士郎も気付いた。


 お互い、次が最後の言葉になるだろう。
 二人はその最後の言葉を決めた――いや、決まっていた。

士郎「アサシ――マルガレータ! 俺はお前に会えて――」

アサシン「シロウくん、わたしはあなたに会えて――」



      『 幸せだった 』      


 
  

【本編終了。エピローグは明日か明後日に】
【今日はここまで。ありがとうございました】

ちびノブがノブノブかわいすぎてメンテも許せたよ
ノッブのくぎゅうボイスも最高ですね

そういえばフレの宝具3オルタが宝具5にパワーアップしてたんですがなんででしょう(遠い目)


今日はお休みにします

ピックアップにオルタいなくね?

ストーリーガチャ引いたんでしょ
おそらく寝ぼけたとかで間違えて

>>615
てっきり沖田目当てで沢山引いたものと思ってました……
>>618があり得るかもしれない

21:30再開予定です

終わりは切ないがよくまとまったな(英雄王犠牲者から目そらし)
次回の舞台は続けて五次かそれとも四次か、最初より槍増えたから楽しみ


 聖杯戦争が集結し、数ヶ月が経過していた。
 学年が一つ繰り上げられるその日、遠坂凛は登校し、教室の自分の席から窓を見ている。

凛「アイツ……別に中退なんてしなくたって、卒業してからでも遅くないのに」

 一人で儚げにつぶやく。
 アイツとは衛宮士郎の事だ。
 士郎は聖杯戦争が集結した時、目的が出来たらしく、数ヶ月間用意を続けていた。
 そして今日この日、その目的の為に海外へと旅立って行ったのである――

  


――

 20XX年、近未来的な施設。
 そこは紛れもない国の重要な研究施設であった。
 警備は厳重、スペシャルな兵が多く配置され、時代に見合わぬセキュリティマシン、データは何重にも暗号化されている。
 いかなモノであろうと、決して入れず、決して何も盗めず、決して脱出は許さない。
 

 ――本来ならば。
  


 施設の外、10m程しか離れていない場所に赤毛の男はいた。
 手にはメモリーチップがあり、表情は満足気。
 コレが意味する事は、既に施設からデータは抜き取られたという事だった。

「まだ気づいてないみたいだな。この様子じゃ、明日まで気付きそうにないか」

 急ぐ必要はないと、のんびり男はその場を去ろうとする――その時。
 右耳につけていた小型のイヤホンから、ピピピと連絡通知が知らされ、続けて声が聞こえてくる。


 声から知らされる内容に、男はうんざりとばかりに肩を落とす。

「……なんでさ」

 仕事が終わり、今日ぐらいは休もうと考えていた矢先に、「次の任務だ」と知らされたのだ。
 しかし行き先を聞かされ、男は目に元気を取り戻す。

「ロシア……か。確か■■■■がスパイをやってた所だったよな」

 思い出すのはかつて共に戦い、共に幸福を誓った女性。
 この男がスパイになるきっかけとなった女性。

 彼女と同じ事――は男の彼には出来なかったが、せめてと現在はソレに近い事をしていた。
 そうしていれば、彼女が近くにいる気がするから。
 彼女が生前何を考え、何を思っていたのかを想像し、彼女と話している気になれたから。


 出発の前に腹ごしらえを済ませようと、男は作ってきていた弁当を広げる。
 おかずの一つ、メトヴォルストをかじりながら思う。

「オランダ料理って、地域によって違うんだよな。そういえば■■■■はどの辺りに住んでたんだ?」

 ただ調べるのでは味気ない、今度はオランダに派遣するよう今度頼む事にする。
 そんなことを考える内に食事は片付いた。
 男は立ち上がり、出発する事にする。先ずは空港に行かなくては。


 今日も、明日からも、男はスパイを続けるだろう。
 彼女の側にある為に。
 彼女と話す為に。
 彼女を識る為に――




            True End......

トゥルールート(FROM RUSSIA WITH LOVE)

トゥルールート(FROM FUYUKI WITH LOVE)

第一部完!
ありがとうございました!
諜報適正がもったいなかったのでここで使用する形に

22時頃より次の設定を決めていきたいと思います
時代は4次か5次から選択にしましょうか
質問あればなるべく答えます

トゥルーエンド乙乙
んじゃ出禁の鯖とか教えてくだちい


もしもアサシンと一緒になれたらどんなエンドになっていましたか?

5次やるならギル枠もFGO鯖から決めたいな

一旦乙です
第4次でやる場合、プレイヤーはケリィになるん?それとも選択?

乙でした、四次なら一部ワカメみたく参加マスターが変更されるのはある?

>>637
忘れてましたすみません
マタハリ、アルテラ、アーラシュは次回お休みです

>>638
結婚式エンドだったんじゃないかな……?

>>639
面白そうですね。採用します

乙、まさかのスパイ化かw

そういや次回はノッブや沖田の参戦とかもありかな?

>>640
龍ちゃんは難しそうなのでそれ以外から選択にします

>>641
組み合わせによってはアトラスみたいになりそうですしその場合にのみ

>>646
あの二騎は……まあapoリストラ枠でいいかな

そういえばセイバーリリィが再臨いけたので追加します

改正版サーヴァント表

◆セイバー
・カエサル ・アルテラ ・ジル ・沖田総司 ・アルトリアリリィ

◆アーチャー
・アーラシュ ・ダビデ ・エウリュアレ ・織田信長

◆ランサー
・若ニキ ・ロムルス ・レオニダス一世 ・弁慶 ・ヘクトール

◆ライダー
・マルタ ・マリー ・ゲオルギウス ・黒髭

◆キャスター
・エリザベート ・アマデウス ・クーフーリン

◆アサシン
・ステンノ ・カーミラ ・マタハリ ・荊軻 ・サンソン ・ファントム

◆バーサーカー
・清姫 ・エイリーク ・カリギュラ ・アステリオス


今回禁止枠
アルテラ
アーラシュ
マタハリ

では決めていきます

時代安価↓3
五次か四次か

4次ですね

では主人公となるマスターを多数決で決定します

安価↓1から先に3票入ったマスター
1切嗣
2ウェイバー
3ケイネス
4時臣
5綺礼
6雁夜

2ウェイバー

王道ストーリーになりそうな予感
では適当な順でサーヴァントを決めていきます

切嗣のサーヴァント↓3

切嗣×ヘクトール

相性良さそうですね。怖い陣営
次はランサー以外から選択です

時臣のサーヴァント↓3

時臣×ダビデ

モテる二人
次はランサー、アーチャー以外から選択

ケイネスのサーヴァント↓3

ケイネス×マリー

嫉妬するフラウが見られる可能性が……?
次はランサー、アーチャー、ライダー以外から選択

綺礼のサーヴァント↓3

綺礼×ファントム

綺礼がクリスティーナになるそうです
次はランサー、アーチャー、ライダー、アサシン以外から選択


ウェイバーのサーヴァント↓3

ウェイバー×アルトリアリリィ

未熟者ペアですね。圧倒的主人公組感
ランサー、アーチャー、ライダー、アサシン、セイバー以外から選択

龍之介のサーヴァント↓3

龍之介×アマデウス

これはどうだろうか
結局雁夜おじさんはバーサーカーで苦しむ定め

雁夜のサーヴァント↓3

雁夜×清姫

消費低そうなバサカきた!これでおじさんもかつる!

龍之介判定・直後コンマ
1~4外道はNO
5~9一応好きなタイプ

3アマデウスさんは龍ちゃんの行為をお気に召さない様子

続けて判定・直後コンマ
1~3龍之介死亡
4~9不仲っぽい

陣営まとめ
セイバー:リリィ・ウェイバー:令呪3
ランサー:ヘクトール・衛宮切嗣:令呪3
アーチャー:ダビデ・遠坂時臣:令呪3
ライダー:マリー・ケイネス:令呪3
アサシン:ファントム・言峰綺礼:令呪3
キャスター:アマデウス・雨生龍之介:令呪3
バーサーカー:清姫・間桐雁夜:令呪3

決める事はこれだけだったはず
今日は設定だけ決めて終了にします。ありがとうございました

今日と明日はお休みします
ですが少し判定だけ

触媒判定・直後コンマ
1~8ただの円卓関係の何か
9鞘

6ただの円卓関係の何か

鞘は無しですね

クリスティーヌ判定・直後コンマ
1~7綺礼
89偶然見かけた葵さん

5綺礼

綺礼がクリスティーヌですね
精神汚染状態だし仕方ないね

臓硯判定・直後コンマ
1~3嘘は吐かなかった模様
4~6一旦殺された
7~9積極的に殺しに来る。怯える臓硯


特殊判定・直後コンマ
1~3間桐家に危機?
4~6爺が安珍認定されたらしいよ
7~9臓硯が完全に死んだ!

8臓硯が完全に死んだ!

あれ、これ桜ちゃん救われた?


では今日はこれくらいで終了に
ありがとうございました


マタハリちゃんに延々と魅了されるコャスター
魅了効くんだと驚きました


【21:30より開始します】

【すみません少し遅れます】

【改めまして22時に再開します】


酉変わってるで

>>845
しまった
助かります


 冬木の人気が無い木々の中に、少年――ウェイバー・ベルベットはいた。
 地面には鶏の血で描かれた円形の陣が描かれ、その陣の端にウェイバーが立っており、その反対側には何かの欠片らしきものが置かれている。

ウェイバー「――閉じよ、閉じよ、閉じよ、閉じよ、閉じよ」

 詠唱を重ねていくウェイバー。
 陣は徐々に光を放ち始める。

ウェイバー「――抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ――!」

 その節を最後に詠唱は完了した。
 より一層と陣は輝き始め、光は数メートルの高さまで柱のように伸びる。
 そして――光よりソレは現れた。
 
セイバー「召喚に応じやってきました。貴方が私のマスターですか?」

 声の後、徐々に光が消えていき姿が現れていく。
 現れた姿、それは――可憐にして美しい少女であった。


台詞選択・安価↓2
1ああ、そうだ!僕がお前のマスターだ!
2ああ、そうd……僕がおmれのマスt……だ!
3その通り、ぼ、私が貴様のマスターだ
4その他

1ああ、そうだ!僕がお前のマスターだ!


ウェイバー「ああ、そうだ! 僕がお前のマスターだ!」

 問いに対して、そう答えられるとセイバーは礼儀正しくお辞儀をする。
 スカートを持ち上げて礼をする様は、正にお姫様という感じであった。

セイバー「初めましてマスター。半人前の剣士ですが、これから末長くよろしくお願いします」

 先ほどの返事は反射的に返したものの、英霊というのは大柄の男でも召喚されるのだろうとウェイバーは思っていた。
 しかし、現れたのは少女。
 少しの動揺と同時に、半人前という単語も合わせ不信感があった。
 本当に戦えるのだろうかという疑念が浮かぶ。


 マスターならサーヴァントのステータスを覗く事が可能だ。
 ウェイバーは早速、目の前の少女のステータスを確認する。

【ステータス】
〈筋力〉C 〈耐久〉C 〈敏捷〉B 〈魔力〉A 〈幸運〉A+ 〈宝具〉B


ウェイバー「確か……Cが平均、だよな?」

 高めのステータスである事は確認できた。
 それでもデータを見ただけでは、いまいち強さというのは実感出来ないものである。
 疑念は未だ晴れぬままだ。

セイバー「どうかしましたかマスター? 難しい顔をしていますよ」

 疑われているのも知らず、セイバーはニコニコとしながら訊ねる。
 訊ねられたのをきっかけに、ウェイバーはいくつか会話を交わす事とした。


台詞安価22:30↓1~2


ウェイバー「僕はお前のマスターのウェイバーだ。サーヴァントであるお前の真名と宝具、それから願いを教えてくれ」

 とりあえず、今思いつく知っておいた方がいいだろう事は全部教えてもらいたいと、複数の情報の提示を要求する。
 
セイバー「そういえば自己紹介がまだでしたね。クラスはセイバー、真名はアルトリア・ペンドラゴンです」

ウェイバー「アルトリア・ペンドラゴン……?」

 似たような名前を聞いた事がある気がすると、ウェイバーは一瞬考え止める。
 すぐに思い出せない英霊ならそこまで有名ではないのだろうと思ったのだ。

セイバー「そして宝具ですが、私はいまいち使いこなせなくて……これなんでけど」

 実体化させ、セイバーはウェイバーにそれを見せる。


ウェイバー「黄金の剣……?」

 見せられたのは金色に輝き、これ自体が宝物かのようにいくつかの宝石が埋め込まれた剣。
 綺麗だなと感じつつ、黄金の剣というものに何か思い出しそうになる。

セイバー「勝利すべき黄金の剣(カリバーン)と言うのですが、これが私の宝具です」

 そして――思い出させられた。

ウェイバー「カリバーンって……あの!? じゃあアルトリア・ペンドラゴンってまさか、お前アーサー王か?」

 予想外の事に驚き、ウェイバーは取り乱す。
 だがまだそうと決まったわけではない、第一アーサー王は男であり――

セイバー「えっと……そうですね」

 目が点となった。
 本当だとするならば、もしかするとすれば、僕は最高の英霊を引き当てたかもしれない。
 ウェイバの胸は強く高鳴る。


セイバー「ま、マスター、大丈夫ですか!?」

 突然、呆然と硬直してしまったマスターにセイバーは声をかけた。
 ウェイバーの目の前に手をぱたぱたとさせ、必死に正気へ戻そうと試みる。
 
 それによってウェイバーは平静に戻り、ジト目で手をぱたぱたさせるセイバーを見る。

ウェイバー「僕は大丈夫だ」

セイバー「ああ、良かったです。私が迂闊なばかりにマスターが敵の術にかかったのかと思い、焦ってしまいました」

 文字通りに、セイバーは胸を撫で下ろす。
 


セイバー「では次は願いですが、王たる人間になる事――ではさすがに怠けが過ぎますよね……?」

 セイバーは意気揚々と語り出し、反省したように肩を落とす。
 
セイバー「ですから、聖杯自体への願いはありません。この戦いの中で王としてヒントが得られたらな、と考えています」

ウェイバー「……お前って騎士王だよな? もう勉強なんてしなくてもいいんじゃないのか」

 当然の疑問だった。
 アーサー王ほどの王ならば、既に王としての完成系の一つなのではないだろうか。
 だというのに、これ以上何を学ぶというのだろう。

セイバー「すみません、私はその騎士王……? というモノになる前の存在らしくて……」

 さっき言っていた「半人前」というワードを思い出す。
 なるほど、とウェイバーは納得した。
 そして次に、カリバーンの件を思い出し頷く。
 確信する、このセイバーが言っている事は真実だろう。

 だからこそ、ウェイバーはこう思う。
 もしかしたら、当たりのようなハズレを引いてしまったのかもしれないと。

【開始二日前・終了】
【今日はここまでに。ありがとうございました】

桜の魔術回路=魔翌力量は人類屈指だね。刻印継承した分だけ、凛にはやや劣るだろうけど。
UBWのセイバー残留ルートで、現界維持しつつ時計塔で普通に魔術使ってるっぽいから、もうどうとでもなるんじゃね?

清姫「娘です」
桜「先輩、嘘、つかないでくださいね?」

頑張れ士郎(投槍)

セイバーデータまとめ

真名:アルトリアリリィ
属性:秩序・善

【ステータス】
〈筋力〉C 〈耐久〉C 〈敏捷〉B 〈魔力〉A 〈幸運〉A+ 〈宝具〉B

【クラススキル】
◆対魔力:B
 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 
 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。

◆騎乗:C
 いろいろ乗れそう。

【固有スキル】
◆直感:B
 戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を”感じとる能力”。
 研ぎ澄まされた第六感はもはや未来予知に近い。
 視覚・聴覚に対する妨害を半減させる。
 しかし、勘がいいのも考え物。とにかく目のつく人の悩みを敏感に感じ取ってしまうため、
 会う人会う人、つい手助けをしてしまう事に。

◆魔力放出:A
 武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。 
 いわば魔力によるジェット噴射。 

◆花の旅路:EX
 不明。

【宝具】
◆『勝利すべき黄金の剣(カリバーン)』
 ランク:B(条件付きでA+) 種別:対人宝具

 カリバーン。
 本来は王を選定するための剣。
 対人宝具の「対人」は敵ではなく、これから所有するものに向けられたもの。
 その持ち主が王として正しく、また完成した時、その威力は聖剣に相応しいものとなる。

〈ここから下はメタ部分〉

 本来、カリバーンは式典用のもの。
 これを武器として用い、真名を解放すればエクスカリバーと同規模の火力を発揮するが、
 その刀身はセイバーの魔力に耐えられず崩壊するだろう。


【21時再開予定です】


【0日目・朝】

セイバー「朝ですよウェイバー。朝食としましょう」

 体を揺さぶられながらそう言われ、ウェイバーは目を覚ます。
 
ウェイバー「ああ、おはようセイバ……ってなんでお前が起こしているんだよ」

 ぶつぶつ言いながら起き上がりつつ、一つ気づいた。

ウェイバー「朝食としましょう……ってまるでお前も食べるみたいじゃないか」

セイバー「ええ、私も一緒に食べます。おじいさんに許可は頂きました!」

ウェイバー「なにやってるんだよバカ!」

 元々は霊体化してもらって、二人にはセイバーの事は隠しておこうとウェイバーは考えていた。
 だというのにセイバーは自ら挨拶に言っていた様子、ウェイバーは大きくため息を吐く。
 そしてまた気づいた――あり得ないと思いつつも、セイバーに聞いた。

ウェイバー「なあセイバーお前……昨日から霊体化してない気がするんだけど……」

セイバー「あ……申し訳ありません。説明を忘れていましたが、実は出来ないのです……」

ウェイバー「……嘘だろ」

 少し悪びれた様子で言うセイバー。
 朝起きて早々にウェイバーは頭を抱える。


 そうこうしていると、ウェイバーを呼びに行ったセイバーが帰ってこないもので、マーサが呼びにやって来た。
 ドアをノックしてウェイバーとセイバーを呼んでいる。

ウェイバー「今行くよ!」

セイバー「時間をおかけしましたマーサさん。さあ行きましょうマスター!」

 話を続けたいウェイバーだったが、セイバーはウェイバーの手を引き多少強引に連れて行く。
 セイバーがドアを開けると既にマーサの姿はなく、二人で一階へと下りていく。

 一階の食卓に着くと、マッケンジー夫妻――マーサとグレンは席で待っていた。
 ウェイバーはゆっくりと、セイバーはサッと席へ着く。


 現代での料理が珍しいのか、セイバーはとても美味しそうに料理を平らげていく。
 その様子は凄まじく、次々と「おかわりをお願いします」という言葉が発せられ、嬉しそうにマーサが用意をする。
 五度程繰り返されると、おかわりは尽きたらしく、マーサは申し訳わけなさそうにしつつも満足そうにしていた。

セイバー「大変美味しい食事でした。このじだ……この国の料理は素晴らしいですね」

ウェイバー「今のは洋食だ。そしてここは日本、この国の料理じゃないぞ」

マーサ「まあまあ、いいじゃない。今度はもっと作るからね」

セイバー「本当ですか!?」

 目をキラキラとさせるセイバー。
 マーサはとても嬉しそうだ。


マーサ「ところでセイバーちゃん、格好はいつもそうなのかい?」

 それを聞き、ウェイバーは改めてセイバーの姿を確認する。
 召喚直後にはあった鎧部分は消えているとはいえ、その格好はドレス。
 とても普通の服装ではなかった。

セイバー「はい、マーリ……知り合いの魔術師がこの格好の方が変装になると――」

 説明を始めるセイバーだが、変な事を言い出している。
 マズイと、ウェイバーは急ぎ言葉に割り込んだ。

ウェイバー「そこだけ言い直しても意味ないだろバカ! えっと……お婆ちゃん、セイバーはそう言う趣味なんだ。」

ウェイバー「けどこれじゃ一緒に出歩けないから、お婆ちゃんの服借りたいんだけどいいかな」

 誤魔化すのと一緒に、服の手配も済ます。
 霊体化出来ないなら服は必要だろうし、かといって用意する金もあるわけではない。


 直ぐにマーサは承諾し、セイバーは奥の部屋へと連れて行かれた。
 二人きりにするとまた変な事を喋らないか心配になるウェイバーだが、さすがに着替えを覗くわけにはいかない。
 ただただ、祈っていると十分程でセイバーは帰還する。

セイバー「どうでしょうか?」

 とてもにこやかな女性陣二人。
 セイバーはどこでも出かけられるような格好へと変貌していた。

ウェイバー「ん……まあいいんじゃないか」

 普通の格好をすれば、よりセイバーの美しさは増すものがある。
 一瞬、ウェイバーは見とれつつも返事を返した。

 それから、マーサがセイバーに譲ってくれた十着ほどの衣服を二階へと運び、そのままウェイバーとセイバーは二階に座り込む。


ウェイバー「そろそろ聖杯戦争の為に動くぞ。明日から始まるんだからな」

セイバー「そうですね……けどまだ明日ですし、ゆっくりしててもいいんじゃないでしょうか?」

 むっとしつつも、それもいいかもしれないと考えるウェイバー。
 聖杯戦争の前日、先ずは何をしようかと考える。


行動選択↓3


ウェイバー(ここもいつ攻められるか分からないよな)

 とりあえず、拠点に結界を張る事に決めた。
 あまり強力なモノを作れるとは思えないが、授業で習った事をそのまま行えば簡易的な結界程度は作れるはず――


直後コンマ
1~4作れなかったよ……
5~8警報装置完成。ただし魔術師とサーヴァントは無効化余裕
9衛宮邸の結界級

6警報装置完成。ただし魔術師とサーヴァントは無効化余裕


 マッケンジー邸へと結界が張り巡らされる。
 しかし、ウェイバーは自分でも気づく。
 あえて考えないようにはするが――

セイバー「結界ですか……もう少し丁寧に作った方がいいんじゃないでしょうか?」

ウェイバー「これが僕の全力なんだよ悪いかー!」

 容易くセイバーは傷を抉ってくれた。
 涙目になり、顔をプイッとするウェイバー。

セイバー「す、すみませんマスター……マーリンは一分もあれば強固な結界を展開していたので簡単なものと……」

ウェイバー「一分で……? 僕はこの結界に四時間もかけたってのに……」

 ただただウェイバーが落ち込むだけで朝の時間は終了した。


 昼になり、家に残っていたため再びマッケンジー夫妻と食卓を共にし、腹は膨れる。
 二人はまた二階の部屋へと行き、行動決めへと移った。

セイバー「お昼はどうしましょう。結界を作り直しますか?」

ウェイバー「うるさい! なんだよ、なら次はお前がやってみるか?」

セイバー「それもいいですね」

 提案に頷くセイバー。
 何故かやる気はありそうだ、しかしウェイバーは断っておく。
 これで上手に作られた日には、完全に挫けてしまいそうだからである。


行動選択↓3


 ――と思ったが、ウェイバーは考えを改める。
 明日からは常に危険と隣り合わせ。
 出来ることはなるべくやっておいた方が良いかもしれない。

ウェイバー「……ならやってみてくれよ」

セイバー「分かりました、やり方は分かりませんが先ほどのマスターを真似してみます」

 結界を作り出していくセイバー、手順は先ほどのウェイバーと似ているが、ところどころアレンジして組み上げられていく。


直後コンマ
1~3途中で飽きた
4~6ウェイバー君と同レベル
78衛宮邸レベル
9誰でも感知可能

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月04日 (金) 00:42:27   ID: _RUztOmL

何がトゥルーだ。
マハさんと結ばれてないからやりなおし

2 :  SS好きの774さん   2015年12月04日 (金) 10:47:27   ID: vqKNbKh1

未熟なマスターとステ低い鯖でどう戦うんだろうとワクワクしてたのに一切戦わなかったな…

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