【完結】海原雄山「カップラーメンでも食べてみるか」山岡「えっ!?」 (21)

雄山「もぐもぐ」

士郎「・・・・・・・・・・・・・・・」

雄山「ぺっ」

士郎「?!」

雄山「うがいをしただけだ」

ゆうこ「ひどいわっ」

雄山「こんな不味いもの、喉を通るわけがないだろう」

士郎「俺も同感だが、こんなものしか食えない連中のことも考えろ」

ゆうこ「そうよそうよ」

士郎「ゆうこみたいに」

ゆうこ「ひどいわ!ひどいわ!」

雄山「うわっはっは。このような下衆なモノで満足出来るとは、めでたい奴だ」

ゆうこ「ふぇぇぇん」

―翌日、海原邸―

士郎「おい、究極の料理を持ってきたぜ」

雄山「よし、出せ」

雄山「もぐもぐ、むぐぅ。おお、これは・・・・・・絶妙な歯ざわり。
程よい焼き加減、うむ。実に豊潤な香りだ」

ゆうこ「何て名前の料理なの?」

士郎「野良犬の糞だ」

ゆうこ「きゃあああああああああああああああああああ」

雄山「きゃああああああああああああああああああああ」ゴックン

―翌日、夕方―

士郎「あー、腹へった。適当にどっかで食べるか。ん?」

ゆうこ「あら?」

士郎「雄山がおでんの屋台を引いてるぞ」

ゆうこ「ホームレスかと思っちゃった」

雄山「士郎か。寄っていけ」

士郎「なんだよ。昨日の仕返しか? 大人げないぜ」

ゆうこ「あたし、犬のウンコなんて食べたくないわ?」

雄山「心配に及ばん。ごく普通の素晴らしいおでんだ」

士郎「嘘だ。どうせ、野良犬のウンコとか入ってるんだろ!」

ゆうこ「もしくは、もっと汚いもの」

雄山「やれやれ。お、いらっしゃい」

サラリーマンA「えーと、大根とタマゴと、白滝」
サラリーマンB「俺は、チクワとハンペンと、こんにゃく」

雄山「まいどあり」

サラリーマンA「もぐもぐ、はふっ。うんめぇ!」
サラリーマンB「うん。寒い日はおでんだよな!ばくばく」

サラリーマンA「あー、食った食った。お勘定」

雄山「お二人で、60万5000円になります」

サラリーマンA・B「ぎゃああああああああああああああああああああ」

士郎「ボッタかよ」

ゆうこ「きっちり払わされてるわ・・・・・・サラ金で」

雄山「このわしが、適当な材料で料理するわけないだろう! 卵も
 大根も、全て特級品を使っておるからな」

ゆうこ「高くなるわけだわ・・・・・・」

士郎「今の二人が気の毒だ。よーし」

―翌日、海原邸―

士郎「おい、雄山、ちょっと付き合ってくれ」

雄山「昼飯でも食いに行くのか?」

士郎「そんなところだ」

雄山「せいぜいうまい店に案内することだな」

士郎「着いたぜ。この店だ」
雄山「回転寿司ではないか! 貴様、わしを舐めておるな」

士郎「この店は別格ですよ。きっとアンタもキャーキャー言う」

雄山「俺がキャーキャー言う程旨い寿司なのか」

―店の中―

雄山「ほう。確かに回転している。中央に握り場があるのだな」

士郎「おい、頼んだぜ」

雄山「え?」

プロレスラー「おりゃああああああああああ」

<投げ飛ばされた雄山が、回転するレーンの上に乗りかかる>

雄山「うおっ、わしは寿司ネタじゃない! 早く降ろせ!」

士郎「回転速度を上げろ!」

店員「よしきた!」ポチッ

雄山「うわあああああああああ、目が回るううううううううう」グルグルグル

士郎「ぎゃははは。いい気味だ」

雄山「キャーキャー!」グルグルグルグル
 
 ガッシャーン!(遠心力で雄山が振り落とされた)

―翌日、東西新聞社前―

雄山「ううっ。何だか二日酔いの気分だ」
ゆうこ「あら、雄山じゃないの」

雄山「おお、栗田か。丁度よかった。今から遊園地に行こう。チケットがある」

ゆうこ「?!」

雄山「いや何、美食倶楽部でビンゴをやってな。その景品だ」

ゆうこ「山岡さんは? 彼、今残業中なんだけど」

雄山「後から呼べばよい。さ、行くぞ」

ゆうこ「なんだか援助交際みたい」

―遊園地―

雄山「よし、栗田。まだ何も食ってないだろう。わしがなんでも
おごってやる」

ゆうこ「えっ、うれしい。じゃあ、焼きソバと、うどんと、クレープと・・・・・・」

雄山「腹いっぱい食べるといい。俺はいいから」

ゆうこ「わーい。おなか空いてたの」

―30分後―

ゆうこ「ふー、おなかいっぱい」

雄山「よし、今からコーヒーカップに乗ろう」

ゆうこ「えっ!?」

雄山「不服か! この雄山とコーヒーカップに乗るのがそんなに嫌か?!」

ゆうこ「そうじゃなくて、さすがに食べた後に、回り物に乗るのは・・・・・・」

遊園地スタッフ「コーヒーカップ動きます」

雄山「ほら、乗れ!」ドンッ

ゆうこ「きゃっ、私ひとりで?!」

回りだすコーヒーカップ。

ぐるぐるぐるぐるるるるるるる

ゆうこ「うっ、ふへっ。気持ち悪い・・・・・・吐きそう」

ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる!!!!!!!!!

ゆうこ「ううううう、もうだめぇ・・・・・・・・・山岡さん助けてええ~」

るるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる

雄山「うわっはっはっはっは!」

ゆうこ「ぐはっ」

ゆうこは気を失った・・・・・・

―翌日―

山岡「雄山め! 絶対に許さないぞ」
富井「栗田くん、今日は休みだね」

山岡「しばらく休養を取らせたほうがいいな」

―数日後―

ゆうこ「山岡さん」
山岡「ゆうこ、体調はどうだ」

ゆうこ「あたし、妊娠しているみたい」

山岡「?!」

富井「山岡、貴様という奴は! もう栗田君とそういう仲だったのか!
 出既婚になるのか! そうか!」

山岡「俺はまだ童貞ですよ」

富井「嘘をつくな! 見苦しい!」

ゆうこ「いいえ。山岡さんは嘘付きじゃないわ?」

富井「は? じゃあ誰が栗田くんの夫になるんだね?」

ゆうこ「海原雄山・・・・・・」

山岡・富井「なんだってえええええええええええええええええええ」

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