八幡「早い同窓会」 (65)



結衣「ヒッキー、同窓会だよっ同窓会!」

八幡「はあ…」

結衣「ちょっと、リアクション薄すぎるよ」


八幡「といってもな…高校卒業してまだ2年くらいだし…早くね?」

結衣「早いのかな?ま、いいじゃん。優美子からのお誘いだし」

八幡「あーしさんかよ…俺も行くの?」

結衣「行こうよ、楽しいよ」

八幡「…わかった」


結衣「さすが、ヒッキー。なんだかんだでOKしてくれるし」

八幡「今3月だし…ちょど2年か」

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八幡(もうすぐ大学生活も3年目か)

八幡(そろそろ就職先、本格的に考えないと駄目な季節…)

八幡(俺はまだ…決めかねていた)


結衣「就職とか考えてる~?」

八幡「心の中読むなよ」

結衣「へ?本当に考えてたんだ」


八幡「まあ…自分がなにしたいとかわかんねぇし」

結衣「だよね」

八幡「でも、高卒の連中はとっくに働き始めてるしな」

結衣「あたし達もいよいよか~」

八幡「もう面倒だから、バイト生活もありなんじゃないかって思えてきた」

結衣「それ一番駄目な考えじゃん、就職する前からバイトとか」


八幡「俺のバイト先には、ある程度年配のバイトの先輩がいるぞ」

八幡「日数入ってるから、稼いでらっしゃる」

結衣「だから、最初からその考え駄目だって」

八幡「冗談」

結衣「ホントかな~?」


八幡「一応、金融の勉強しつつ、経済新聞を毎日読んでる」

結衣「へえ、そうなんだ」

八幡「投信とかの不労所得で」

結衣「また、道が逸れてるし」


八幡「由比ヶ浜は?考えてるのか?」

結衣「あたしは…えっと、アパレル関連かな?」

八幡「由比ヶ浜なら、似合ってるな」

結衣「え、ホント?えへへ」

八幡(不覚にもかわいいと思ってしまった)


八幡(そう言えば、由比ヶ浜は大学のミスコンで優勝している)

八幡(俺と同じ大学に通ってるが、あの時は嬉しかったかな)


結衣「みんなどうしてるかな~久しぶりだし」

八幡「だからまだ2年だけどな」

結衣「この2年でも色々あったし」


八幡「まあそうだけど」

八幡(確かに色々あったな)

結衣「優美子たち以外にも彩ちゃんとかも来るしさ」

八幡「戸塚か、久しぶりに会いたい」

結衣「…」

八幡「一色も来るとか…」

結衣「みたいだね、あとは…」

八幡「平塚先生かな」

結衣「先生どうしてるんだろ?もう結局学校には残ってるらしいけど」

八幡「婚活どうなったんだ…決まったのか?」

結衣「さあ?でも、そろそろあぶないよね」


八幡「ゆいゆいがディスってらっしゃる」

結衣「違うよ、ゆいゆいはリスペクトです」

八幡「自分でゆいゆい言うなよっ」


結衣「なははははは」

八幡「まあ、楽しみかもな…戸塚とか平塚先生に会えるし」

八幡「雪ノ下は来るのか?」


結衣「ゆきのんも来るみたいだよ~東京の方行ってるけど」

八幡「まあ、簡単に戻れるしな」


結衣「ゆきのんに会うのも久しぶりだよ、どうしてるかな」

八幡「そうだな、2年振りか」

結衣「奉仕部の面子再開だしっ」


八幡「そういえば…奉仕部なんてあったな」

結衣「ちょっ、忘れるの早すぎだし?ゆいゆいみたいになってるし?」

八幡「お前、自分がバカだって言ったぞ、自分で…」

結衣「ちょ、あたしのことバカにし過ぎだしっ!」


八幡「逆切れかよ…もういいや」

八幡「とにかく、葉山とかその辺りがくるんだろ」

結衣「うん、そういうこと」


八幡「まあ…偶にはこういうのもいいか」

結衣「ヒッキーが乗り気になるとか珍しいよね」


八幡「たまにはな」

結衣「ありがと、ヒッキー。楽しみにしてるよあたしっ!」

自宅

小町「そっか、同窓会か~楽しみだね、今度の日曜日でしょ」

八幡「そうだよ」


小町「小町もお兄ちゃんと同じ大学だし、同じように同窓会しそうだけど」


八幡「お前も来月から、俺のところか。由比ヶ浜もいるけどね」

小町「結衣さん、ミスコン優勝したんだよね。2年連続だっけ?」

八幡「確かそうだろ」


小町「可愛いもんねあの人、胸も大きいし」

八幡「まあな」

小町「本当になんで付き合ってないのか不思議だよ~」

小町「同じ大学通ってて、一番近くにいて…」

八幡「…」


小町「お互いそれなりに気も合うみたいだし」

八幡「…」

小町「周囲は付き合ってると勘違いしてるんでしょ?」

八幡「まあ…いい虫除けになってるな俺は」

小町「虫除けって…なんで付き合わないの?」


八幡「それは…色々あるんだよ」

小町「またはぐらかされた」

八幡「ミスコンっていうのがね」

小町「え?」

八幡「なんでもないっての」

小町「お兄ちゃんもさ、告白くらいしてみればいいのに」


小町「ミスコンっていうのは、高嶺の花って思ってるってことでしょ?」


八幡「聞いてるじゃねぇか…高嶺の花か」

小町「案外OKしてくれるかもよ?」


八幡「付き合ってた奴がいたんだよ」

小町「あ…そ、そうなんだ…」

八幡「小町も知ってるかもな、同じ学校の奴で」

小町「うん…」

八幡「で、仲良くしてたけど、3年の最後の卒業式の時に捨てられて」

小町「え~~?」

八幡「その後、ちょっとゆいゆいは人間不信になっちゃいましたとさ」

小町「…3年の時」


八幡「ゆいゆいは今の今まで新しい彼氏は作ってません。俺は虫除け役買って出たって感じだな」

小町「お兄ちゃんが、結衣さんゲットしてればさ、そういうことには…」

八幡「俺は雪ノ下に告白したからな…」

小町「あ…うん…だよね」


八幡「陽乃さんから、結婚話とかも出てたけど…」

八幡「由比ヶ浜がああなって…俺たちも瓦解してしまったな…」

小町「そうだったんだ…」

八幡「あれから、雪ノ下とは会ってない」

小町「だからかな?ちょっと結衣さん、雰囲気が」

八幡「殻にこもったっていうか…アホの子に磨きがかかってるな」

小町「ひどい…」


八幡「まあ、ひどい別れ方みたいだったしな…付き合ってる時も変態だったらしいしそいつ」

小町「うわ…」

八幡「ミスコン…か」

小町「お兄ちゃん…今のは、小町でも怒るよ…そういう意味で言ってたの?」

八幡「違う…別に…とにかく俺のせいでもあるし…」

小町「それで、守ってるんだ」

八幡「まあ、そうなるな」

小町「なんとかならなかったの?当時さ」


八幡「奉仕部のあの状態では…きつい」

八幡「由比ヶ浜は変わらないことを願ってたけど…多分」

八幡「いや、雪ノ下もか?」

小町「…」


八幡「俺が破った。雪ノ下と付き合って」

八幡「それでいいと思ってたし、自分の気持ちに素直になってみたんだよ」

小町「雪乃さんの方が好きだったんだ」

八幡「し、知らね…」

小町「お兄ちゃん、そこ、ごまかしても無意味だよ~」

八幡「とにかく、それから…由比ヶ浜は…何か月かして彼氏作ったな」

八幡「奉仕部にも最後まで来てたし」

八幡「毎日、彼氏と帰ってたけど」

小町「お兄ちゃんは雪乃さんと帰ってたんでしょ?」


八幡「まあ、そうだな」

小町「それでマンションにしけ込んで」

八幡「こら」

小町「帰りが遅い時もあったよね」

八幡「うるさいうるさい」

小町「モテ気だったんだ、お兄ちゃん」


八幡「今は見る影もないけどな」

小町「そうなの?同窓会あるんだしさ、色々狙ったら?」

八幡「面倒…」

小町「お兄ちゃん」

八幡「わかったよ」

小町「よろしい、小町も彼氏できたし~~」

八幡「…ん?」


小町「じゃね、同窓会がんばって~~」

八幡「ちょっ?相手は誰だ?太志か!?それは許さんっ!」

今日はこの辺りでやめときます

同窓会 会場


八幡「普通に高校の教室使うって…こんなもんか?」


結衣「どうだろね?懐かしいし、いいじゃん」


八幡「椅子が粗末なのが気になる。焼き鳥屋とかそういうところでしないのか」

結衣「やっぱそういうところは10年くらい経ってからとかさ」

八幡「なに、そのイメージ」

結衣「だって2年しか経ってないし、まだ誰も社会人とかなってないし。ほとんど変わってないし」


八幡「それはそうだろうけど」

ガラガラ

海老名「やっはろ~、結衣、ヒキタニくん。」

結衣「やっはろ~、姫菜っ!久しぶり!」

八幡「や、やっはろ~」

海老名「ん、ヒキタニくん。心なしかノリが良くなった?」


結衣「いや、変わらないよ、ヒッキーは全然。暗いままだしさ」

八幡「おい…」

結衣「就職いきなりバイトがいいとか言っちゃうくらいだもん」

海老名「ありゃ、それはそれは」

八幡「ばらすなよ…海老名さんに知られただろ」

結衣「ホントのことだし」

海老名「でも、ヒキタニくんはバイトか~、じゃあ、結衣に養ってもらわないとね」


八幡「へ?」

結衣「へ?」

海老名「だから、ヒキタニくんは別れないように細心の注意を」

結衣「ちょ、ちょっと待って、姫菜!」

海老名「なに?」


結衣「いきなりどうしたの?話が見えないし」

海老名「え、だって付き合ってるんじゃないの?」

八幡「あ~」

結衣「つ、付き合ってないし…!」


海老名「え~?ホントに?」

結衣「うん…」

海老名「結衣、付き合ってる人別にいるの?」

結衣「いないけど…」

海老名「あれ…じゃあ、同じ大学でなんでって…あ、そういうことか」

結衣「…」


海老名「ごめんね、あんまり思い出したいことじゃないよね」

結衣「ううん、大丈夫だよ」

海老名「よかった」


八幡「で、そっちは彼氏いんの?」

海老名「それが、まだ」

八幡「いないのか」

海老名「よかったら、ヒキタニくん、付き合ってくんない?」

海老名「君となら、うまくいくかもしれないし」


八幡「え…い、いや…それは…」

海老名「冗談冗談、動揺してるよ」

八幡「し、してないし…」

結衣「ヒッキー…顔が赤いよ」

八幡「これは元々だ」

結衣「そうだっけ?」

海老名「あはは」


ガラガラ

「ウィ~~ッス」

結衣「あ、みんな来たよ、やっはろ~~~!」

優美子「あんた、相変わらずその挨拶だし~」

結衣「優美子~会いたかったよ、ゆいゆいはっ!」ダキ

優美子「わっ!暑苦しいって…」

葉山「やあ、久しぶりだね」

八幡「葉山か、久しぶり」


結衣「隼人くんも懐かしいねっ」

優美子「ヒキオもいんじゃん」

八幡「おう」

優美子「結衣もヒキオもあんま変わってないように見えるし」

八幡「あれお前は…ショートにしてんのな」

優美子「ちょっと短くしただけだから、ショートじゃないけど」

優美子「でもそこに気付くとか…結衣と付き合って女学んだ~?」


八幡「え?いや、付き合ってないし」

優美子「はあ~?マジで?なにやってんのあんた?不能?」

八幡「違うわっ」


優美子「ちゃんとしとかないと、すぐ奪われるよ。結衣可愛いし」

八幡「わかってるっての…」

結衣「ちょ…なによ二人とも…あたし可愛くないし…」

優美子「2年連続のミスコン優勝者が何言ってんの?皮肉~?」


結衣「ううう~」

葉山「ミスコン優勝か、さすが結衣だね」

結衣「あ、ありがとう、隼人くん」

海老名「知らなかったよ~」

結衣「久しぶりだし、恥ずかしいもん…」


ガラ

戸塚「こ、こんにちは…」


八幡「戸塚…戸塚…!」

優美子「ヒキオ、食いつき良すぎてキモイ…」

海老名「よし、警察の準備はOKだよ」

八幡「こらこら、勘弁してね?」

戸塚「八幡…会いたかったよ…本当に」

八幡「戸塚…俺は今まで生きててよかった」


優美子「へえ、よかったじゃん」

海老名「これはキマシタワ~」


八幡「あれ?戸塚からならいいの?なにこれ虐め?」

葉山「なんだか漫才見てるようだ。比企谷がこんなに溶け込んでるなんて…」

八幡「なんでお前は成長した息子を見届ける父親目線なんだ」

結衣「彩ちゃん、やっはろ~~!」

戸塚「こんにちはっ」


いろは「こんばんわ~~~!」

八幡「一色…」

葉山「いろはか、早いね」

いろは「葉山先輩っ!会いたかったです~~!」

葉山「そ、そうか…嬉しいよ、ありがとう」


優美子「隼人…」ギロ

葉山「う…目線が…」

いろは「先輩もついでに会いたかったです」

八幡「はいはい、葉山のついででありがとう、ありがとう」

いろは「なんですかそれ~~って相変わらずですね」

八幡「お前もな」

戸部「おお~~もう、集まってるじゃん~~」

葉山「来たか、みんな」


八幡「葉山グループも揃ったかな」

結衣「みたいだね」


ツンツン

いろは「せんぱい」

八幡「なに?」

いろは「はい、飲み物。色々ありますよ」

八幡「これスーパーで買ったんだろ…なんか原始的だ…」

結衣「しかも食べ物もあとで注文するらしいもんね、あはは」

八幡「なんとなく平塚先生なら、考えそうだけどな」


いろは「先輩って最近どうですか?就職とか」

八幡「俺か…俺は」

今日ここまでそれでは

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年11月09日 (月) 22:21:23   ID: z7fdw6us

太志wwwww

2 :  SS好きの774さん   2015年11月09日 (月) 23:49:00   ID: VrJCnPRy

マジで最近俺ガイルssはNTR風味なのばっかりできつい。

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