先生「今からドラゴンとの契約を行います!」 (11)


先生「一年生の皆さん、入学おめでとうございます。今日を楽しみにしていた人も多い事でしょう」

先生「今日は自身の生涯のパートナーとなるドラゴンを召喚し、魔法の契約を結ぶ日です。例えば……」

カエン「ゴォオッ!!」

先生「先生のパートナーであるカエンドラゴンは、『自然創設系』と呼ばれる種族になります。自然の中にあるものを具現化したり、その力を高めたりする種族です」

先生「当然魔法も撃てます。それっ!」

カエン「ガァアッ」ボォオッ

先生「簡単なものなら一瞬で燃やせるでしょうね。それくらいドラゴンの力は強力なのです」

カエン「フシュウゥウ―――」

生徒「すっげーーー……!!」

先生「そこ、静かに。カエンは3mと大きいですが、ドラゴンの大きさは様々。もっと大きいのも居れば、掌サイズの小さいドラゴンも先生は見た事があります」


先生「ドラゴンの性質は皆違いますが、子のドラゴンは親のパートナーであるドラゴンと似た性質を持つことが多いです。性質によって、種類はある程度分けられますがね」

生徒「先生、早くドラゴン召喚したいです!!」

生徒「僕も!!」

生徒「私も!!」

先生「これ、私語は……、いえ、いいでしょう。召喚しながらの説明の方が覚えますかね」

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先生「陣の前で、ドラゴンと共に叶えたい願いを言うのです」

生徒「えーと……『我、龍を友とする者なり。誰よりも速く飛べる友を求む』」ヴォン

エーラ「ピぃいいイイイッ!!」

先生「……珍しい種が早速出ましたね、『能力系』のエーラドラゴンです。他のドラゴンより翼が大きく、速く飛べます」

生徒「『我、龍を友とする者なり。美しく歌う友を求む』」ヴォン

メロディア「クゥ――――ッ!!」

先生「『能力系』メロディアドラゴン。美しい声は攻撃にも防御にも、楽しみにも」

生徒「『我、龍を友とする者なり。何物にも動じぬ友を求む』」ヴォン

ゴーレム「ヴォロロロロ……」

先生「『自然創設系』ゴーレムドラゴン。土や岩を媒介として魔法を使う種です」

はよ!


生徒「……創造する友を求む』」

テクノ「キコゴゴオオオオ……」

先生「ほう、金属から機械を構築できるテクノドラゴン。このように人間の文化と融合した種を『機神系』と言います」

生徒「先生、ドラゴンの種類は全部でいくつですか?」

先生「6つです。自然界の者を操る『自然創設』、龍本来の能力を強化する『能力』、人間の文化と融合した『機神』、記憶や精神に介入できる『古代』、戦う事や、戦うための武器に特化した『戦場』、どこにも属さない『絶』。『絶系』なんて、歴史でも数体しか確認されてませんがね」

生徒「あ、俺知ってるよ!サ」

先生「口にしてはいけません。災いが降りかかります」

生徒「っ……」

先生「それでは皆さん召喚を終え……おや?最後の一人ですか」

ぼっち「……はい」

先生「それではこちらに来て、召喚を行ってください。願いを言えばいいのですよ」

ぼっち「はい……」

生徒(あいつかー、どうせロクなの召喚しないだろうな)

生徒(人間の性質に比例するからな……ミミズみたいなのがでるぞ、きっと)

ぼっち「『我、龍を友とする者なり。……』」

先生「?」

ぼっち「……友を求む』」ヴォン

ほう


??「ぴゅーいっぴゅーいっ!」

ぼっち「……え?」

先生「え?」

??「ぴゅーいっぴゅーいっ!」

ぼっち「先生、このドラゴンは何系で何て名前ですか……?」

先生「……すみませんが、この場では分かりませんね。文献にないです」

先生(外見は白を基調として、羽毛にも見える鱗はグリフォンドラゴンを彷彿とさせるが……にしては大きさが小さすぎる。体長は50cm程度……か。胸に光ってるペンダント状の物体は何だ?)

先生(明らかにどの種とも違うが……まさか絶系か? しかし人類史で最も優秀な魔導士でさえ、召喚は極めて困難とされているあの絶系をこの子が?……有り得るのか?)

ぼっち「あの……」

先生「後で調べた資料を送ります。すみません、今は本当に……先生も見た事がないのです……」

生徒(ちんちくりんなドラゴンが出てきたな……強そうには見えないけど)

生徒(見た目可愛くないか? 強そうには見えないけど)

先生「では今日はここまで!各自進級試験に向けて、ドラゴンとの対話を深めておくように!各々のドラゴンと共に家に帰りなさい!」

生徒「はーい」ゾロゾロ

ぼっち「……ふふ」


ぼっち「よろしくね」

??「ぴゅーいっ!」


ぼっち「……ただいま」

薄暗い部屋には誰もいない。

??「ぴゅーいっ」

ぼっち「今日から僕とお前の部屋になるね。よろしく」

??「ぴゅーいっ!」

ぼっち「ねえ……! あ、そっか、お前の名前が分からないんだ」

??「ぴい?」

ぼっち「いや、名前なんて何でもいいか。やっとできた友達なんだ。よろしく……」

??「……?」

ぼっち「あはは、やっぱり名前がないと呼びづらいね。そうだな……『イル』、おいで」

イル「ぴゅーい!」


翌日。
今日は魔法の授業。

一年生はドラゴンと共に行う魔法の基礎から学びます。

先生「良いですか皆さん!魔法は人一人、ドラゴン一体で行うべきものではありません!では秀才さん、何故ドラゴンと魔法を行うのですか?」

秀才「はい先生、人間には魔法を放出する器官が備わっておらず、ドラゴンには魔法を構築する器官が存在しないからです」

先生「その通り! 更に言えば、野生のドラゴンの魔法は基本的に『撃ち止め』です。一発放てばそれでおしまい。歴史に名を遺すドラゴンなら一撃必殺にもなるでしょうが、普通のドラゴンにそのような威力を出せる魔法は放てません」

先生「ではハゲ、魔法を構築する器官とはどこでしょう?」

ハゲ「肝臓っす!」

先生「……ぼっち、代わりに答えなさい」

ぼっち「……あの、えと、魔臓……だと、思い、ます」

先生「その通り。魔法は魔臓で立ち上げから構築までを行います。故に魔臓の存在しないドラゴンという生物は、魔法を構築することが出来ません」

ハゲ「なー先生!なんでドラゴンには魔臓がねーの?」

先生「性格には、戦場系と絶系以外のドラゴンには魔臓がありません。彼らは身体が非常に丈夫である為、人間のように魔力によって身体機能を維持する必要がありません。むしろ溜まった魔力は体内で暴発する恐れがあるため、魔力を『火』や『水』や『音』、『念動力』などに変換して撃ち出す機能が備わっているのです」

ふむ

突っ込んではいけない的なあれか

先生「要するに、ドラゴン単体で放つ火炎や水流は魔法ではなく、魔力放出だという事です。また人間単体で魔法を行おうとするとどうなりますか、美少女?」

美少女「んーと、魔力枯渇!」

先生「正解です。身体機能維持に使っている魔力を魔法に回そうとするため、魔力枯渇が起きて自滅します」

先生「……では」

ここまでは基礎とも言えない当たり前の事実だ。
頬杖をついている生徒も居た。

先生「ドラゴンの魔力と放出器官を借りて、人間が魔法を行使する仕組みは分かりましたね?」

生徒「「「はーい」」」

先生「赤目、ドラゴンと人間が魔法を使用する一番の危険を答えなさい」

赤目「……アンシンクロ」

先生「そうですね」

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