魔王「大体世界の覇王になって何するんだよ！」

勇者「決まってる！俺を認めなかった愚民共を跪かせる！そして俺が誰よりも偉くスゴい覇王になる！」

魔王「なんかもう理由がふっわふわしてねぇか！？ほとんど恨みだけじゃん！」

勇者「あと世界の女も俺のものだ」

魔王「あっそういうのは一応あるのね」

勇者「だから半分などいらん！全て俺のものだ！」

魔王「ダメだこいつ、まるっきり勇者じゃねぇ……」

魔王「おいお前たち！聞いたか！？コレが勇者の本性！お前たちが付いて来た男はこんなバカだぞ！」

戦士「あーまぁなぁ」

武闘家「昔からこんなだし」

魔王「昔から！？お前たち知ってて付いてきたの！？」

賢者「全ての女が勇者のもの、つまり私も勇者のものですから！」

魔王「ダメ男に引っかかってるよ君！明らかに間違えてるよ！」

戦士「第一俺らみたいな一般人にはさ、誰が王様でもそんなに変わらないんだよな、アホな事さえしなきゃ誰でも一緒だよ」

魔王「そのアホがコイツだよ！」

武闘家「それならむしろ勇者が王様の方が分かりやすいよな」

賢者「私は勇者とあんな事やそんな事が出来れば……きゃっ」

勇者「ふっよく分かってるなお前たち」

ｱｯﾊｯﾊｯ

魔王「アホだ！コイツら全員アホだった！」

勇者「まぁそういう訳だ魔王」

魔王「どういう訳だよ！」

勇者「大人しく我が覇道の礎となれ！」ﾁｬｷ!

戦士「うおおおおー！」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

武闘家「いくぜー！」ﾀﾞｯ

賢者「それで最後は勇者がこんな事までしちゃったりして、きゃっ恥ずかしい！」

魔王「一人おかしい！いや皆おかしいけど！」

勇者「覚悟しろ魔王！」

戦士「うおおおおー！」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

魔王「……破滅魔法」ｷﾞｭﾝ

戦士「うおおおおー！？」ﾄﾞｻｯ

勇者「……ん？」

魔王「まったく……人にしては中々やると思って、殺すのはもったいないと思ったんだがな、まさかこんな奴らだったとは」ﾊｧ

武闘家「せっ戦士？おい？」

戦士「……」

武闘家「ゆっゆゆゆ勇者！ヤバいぞ！ウチで一番体力のある戦士が一撃で！」

勇者「おっおおお落ち着け！戦士はあれだ！魔法防御低いから！だから一発だっただけだよ！」

賢者「そしてとうとうどんな事までしちゃったりなんかしてって……戦士さん！？いっ今回復して」

魔王「破滅魔法」ｷﾞｭﾝ

賢者「あふん」ﾄﾞｻｯ

勇者「……え？賢者？」

魔王「二人目、次はどっちだ？」

武闘家「ゆっゆゆゆゆゆ勇者！ヤバいぞ！ヤバすぎるぞ！ウチで一番魔法防御が高い賢者が！」

勇者「おっおおおあおお落ち着けけけ！賢者はあれだ！ほら！体力！体力低いから！」

武闘家「そっそうだよな！ウチで一番低いもんな！な！」

勇者「よっよし行くぞ武闘家」

武闘家「おっおう」

魔王「破滅魔法」ｷﾞｭﾝ

勇者「俺が先！？」ﾄﾞｻｯ

武闘家「勇者ー！」

魔王「さて最後か」

武闘家「えっとあのー？魔王ってこんなに強かったの？」

魔王「むしろこるくらい当然だろう？」

武闘家「……あのー？」

魔王「何だ？」

武闘家「世界の半分もらいます！」ﾃﾍｯ

魔王「破滅魔法」ｷﾞｭﾝ

武闘家「ぎゃぁぁぁ！」ﾄﾞｻｯ

魔王「……はぁ……こんな者が人間どもの希望とは……早く征服して救ってやらねば」

魔王「……というか女神、お前どうしてこんな奴を勇者にした？」

女神「あっそれ聞きたい？」

魔王「普通に話しかけてくんな！」

女神「いやね？こう人間たちを見ててね？」

魔王「見てて？」

女神「とにかく意志が強くてカッコイい男だったから！」ﾋﾞｼｯ

魔王「破滅魔法」ｷﾞｭﾝ

女神「きゃぁぁぁぁ！」ﾄﾞｻｯｽｩ

魔王「……あんなのが俺の宿敵なのかよ……はぁ……」