下セカ

朧「……夕張さんがお薦めしてくれた本なんですけどね」
朧「『下セカ』って本です」

朧「ジャンルは……ライトノベルになるのかな」
朧「正式には『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』っていうらしいです」

朧「タイトルからして、まぁ……ライトノベルらしいですよね」
朧「なんでも、法律によって下ネタが禁止された世界、らしいです」

朧「……あたし自身はあんまりそういうのは好きじゃないけど」
朧「隼鷹さんとか、夕張さんとか、漣とか……すぐに捕まっちゃいそうです」ｸｽｯ

朧「え？　あたしはまだ読んでないです」
朧「ライトノベルは、つい遠ざけちゃって……」


朧のお薦め
>>6

家畜人ヤプー

朧「えーと……明石さんのお薦めなんですけど」
朧「『家畜人ヤプー』って本です」

朧「物凄いSFですよ。未来に行くってお話ですけど」
朧「その未来の世界が凄いんです」

朧「女権主義で、差別主義の大帝国です」
朧「日本人は人じゃないんですよ。家畜扱いされてて」

朧「……本当に家畜ですよ？」
朧「なんていうか、犬と牛と馬と……なんでしょう、飼われてる動物の扱いは大体全部受けてる気がします」

朧「あ、えっと……正直に言うと、気持ち悪かったです」
朧「流石に人肉を食べたりはちょっと……」

朧「戦争してたって、艦として戦争してるんですからね」
朧「……そんな、生々しく戦争してないですから」


朧のお薦め
>>9

ドグラ・マグラ

朧「あ、そうだ」
朧「『ドグラ・マグラ』はどうですか？」

朧「……評判を聞く限り読んでみたい気持ちと読みたくない気持ちが葛藤を？」
朧「確かに……日本三大奇書なんていわれてますし」

朧「あたしも読んでみたけど、何度読んでもちょっと理解が出来なかったです」
朧「なんていうか、要約出来ないんです。読んでみてもらうしか……」

朧「え？　誰か理解出来た人は居ないかって？　うーん……」
朧「……あ、扶桑さんは分かったって言ってましたよ」

朧「え？　扶桑姉妹はまともじゃないから？」
朧「もう、どうしてそんなこと……反論出来ない……」


朧のお薦め
>>11

ジゼル・アラン

朧「うーん……潮がお薦めしてくれた漫画ですけど」
朧「『ジゼル・アラン』はどうですか？」

朧「あたしもまだ読んでないんですが」
朧「表紙の絵柄は可愛かったですよ」

朧「図書室には置いてないので、潮に借りようと思ったら、潮も那珂さんから借りてたみたいなんです」
朧「それで、那珂さんに聞きに行ったら、那珂さんは榛名さんから借りてたんですって」

朧「その先は追ってないです。又貸しはちょっと良くないと思いますけど……」
朧「それだけ、面白い本なのかも」


朧のお薦め
>>13

陽炎抜錨します

朧「『陽炎、抜錨します！』は読んだことありますか？」
朧「……あるんですね。一巻だけ？」

朧「うーん、あたしも二巻まで読んで、それ以降は読んでないです」
朧「漣や夕張さんも全部読んでないみたいなので、誰に聞けば良いのか……」

朧「一応、あたし達艦娘を題材にされてるんですよね」
朧「うちじゃ考えられないくらいみんなかっこよく描かれてますけど」

朧「潮と曙は出てるけど、あたしや漣も出てくるのかな」
朧「……あ、そういえば」

朧「曙や潮の性格の違いがちょっと面白かったです」
朧「別基地の子がモデルになってるんでしょうけど、似て非なる、って感じですよね」

朧「ほら、例えばあの作品の曙は駆逐艦嫌いじゃないですか。えっと、孤立無援で生き残ったのがトラウマで」
朧「うちの曙は寧ろ駆逐艦に対しては優しいんですよ。あんなにつんけんしてるの、提督に対してだけなんです」

朧「潮も、しっかり者として描かれてますけど、うちの潮はなんていうか……」
朧「妹、っぽいんですよね。こう、魂が妹っていうか」

朧「あたしや漣、曙が何か言うとすぐ従っちゃうんですよ。綾波や敷波に何か言われてもそうかもしれないけど」
朧「艦娘になる前から、末っ子だったんでしょうか」

朧「陽炎は……そういえば、あんまり話したことないかも」
朧「いつも遠征してますし、食堂でも殆ど会わないし……」

朧「……あ、でも、あそこまで熱血漢な感じではないかも」
朧「……今気付いたんですけど、提督って育ててる子が偏ってますよね」

朧「綾波型を重用してくださっているのは分かるし、嬉しいんですけど……」
朧「……陽炎型や、朝潮型も育ててあげてください」


朧のお薦め
>>16

大東亜戦争「敗因」の検証―「帝国海軍善玉論」の虚像

朧「えっと……これは物語じゃないんですけど」
朧「『大東亜戦争「敗因」の検証』っていう本が」

朧「あ、お読みになったことがないんですね。意外」
朧「えっと……“陸軍悪玉論”ってあるじゃないですか」

朧「逆に“海軍善玉論”っていうのもあって“あの戦争は陸軍の暴走だ”っていうので共通してますよね」
朧「でも、実際には海軍にも大きな問題があって、陸軍ばっかりが悪いってことは決してない、っていう内容です」

朧「……あたし達はあくまで艦の姿と能力を受け継いだ、ただの後世の人間ですけど」
朧「やっぱり、あの戦争のことは未来永劫なんらかの形で語り継がないといけないと思います」

朧「……時々艦の記憶が語りかけるんです」
朧「忘れないでほしいって、語り継いで欲しいって」

朧「戦争を忘れた時が、次の戦争が起こる時だって」
朧「その為に、歴史の研究が大事だって……実家の近所に住んでた大学生の受け売りですけど」

朧「陸軍が悪い、海軍が悪いとは言えないです。だって、あたし自身があの時代に生きたわけじゃないですし」
朧「……朧は、まだまともに戦っていた頃に沈んだから、戦争の最後の方は記憶になくて、よく分かりません」

朧「それでも、開戦前からの海軍の体質には問題があったのは分かるし、陸軍にも似たような問題があったとも思います」
朧「この本だと、海軍の悪いところばっかり出てきちゃってますけどね」

朧「史料の一つとして読んでみるのも、いいと思います」
朧「……勿論、他の史料もいっぱい読んで、考察してください。どっちかばっかりが悪いわけでもないので」


朧のお薦め
>>20