モバP「メイドの仕事がきたぞ」芳乃「ほー」 (29)


芳乃「冥土のお仕事とはー、また奇妙な因果でしてー」

モバP(以下P)「まあ今までの芳乃のイメージとは少し違った仕事だな」

芳乃「して、わたくしはどのような装いでー?」

P「まあメイドなんだしメイド服だろうな、着慣れていないだろうけど」

芳乃「冥土服……鬼や閻魔のような身なりでしょうかー」

P「ん?普通にフリフリのかわいい服だと思うが」

芳乃「おやー?」

P「んー?」


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芳乃「冥土ではなかったのですねー」

P「メイドを知らなかったとは思わなんだ」

P「簡単に言うと女性の使用人の事だな、家の掃除や炊事を担当する人のことだ」

芳乃「お手伝いさんと似ていましてー」

P「ほとんど似たような感じだな」

芳乃「人に仕えし身となるのもー、これまた一興でしてー」

P「頑張ろうな……と言いたいところだが、芳乃はあんまりメイドについてわかってないだろうし」

P「まずは少し勉強するところからだな」

芳乃「そういたしましょうー」


【服装】

P「まずなんといってもメイドと言ったらメイド服だな!」

芳乃「そなたー、着替え終わりましてー」

http://i.imgur.com/niVnK66.jpg

P「……」

芳乃「そなたー?」

P「素晴らしい……!」


P「白と黒を基調にしたシックな色使い!」

P「定番のカチューシャにフリルワンピース、そしてフリルエプロン!まさに王道!」

芳乃「そなたー」

P「スカートはミニ、ロングで意見が分かれるところではある もちろんロング派も多いことだろう」

P「しかしミニスカートによって際立つ純白のサイハイソックス、そして絶対領域……!」

P「これらはロングスカートには出せない魅力であると言えるだろう!」

芳乃「そなたー、そなたー」

P「更に袖口と襟が分離しているのもいい」

P「これによりお固いイメージを保ちつつ腕や胸付近を露出することによってアンバランスさによる」

芳乃「……そなたー」ゴスッ

P「うぐっ…… はっ、つい熱くなってしまった」


芳乃「語るのも良いですがー、目の前にわたくしがー」

P「ごめんな しかし……うん、似合ってるな」

P「普段は和服が多いが洋服もかわいらしくていいと思うぞ」

芳乃「そなたがそう言うならば安心でしてー」

P「前の赤ずきんもそうだが……和服に限らず色んな衣装でいけそうだな」

芳乃「そなたが見立てる装いならばー、わたくしはどのようなものでもー」

P「ふむ ならば水着、体操服……いや、ナース服というのも……」

芳乃「そなたー……」


【掃除】

P「ところでその手に持っているそれだが」

芳乃「わかっておりましてー、つまるところこれが心の穢れを祓う祭具でありー」

P「うん、幣じゃないんだなそれ ほこり取りだ」

芳乃「ほぉー……心の穢れではなく部屋のけがれをはらうのですねー」

P「うむ、まあできるとは思うけどとりあえず練習してみるか?」

芳乃「せっかくですのでー」

芳乃「けがれをはらうのは得意でしてー」

P「じゃあ事務所の掃除でもしてみるか……見てるだけなのもなんだし俺も一緒にやるか」

芳乃「では共に参りましょー」


芳乃「さささー」

P「あっちの机の上も頼めるか?」

芳乃「おまかせをー」

芳乃「さささー」

P「……」

P(掃除でテンション上がってるかわいい)

芳乃「そなたー、次はどこをはらえばよろしいのでー?ねーねー」

P「あー、じゃあそっちの棚を頼む」

芳乃「わたくしにおまかせあれー」

芳乃「さささー」

P(かわいい)


芳乃「ぴかぴかとー、完璧でしてー」

P「おー、ほこりひとつないな」

芳乃「そなたー、わたくしのはらいはいかがでしてー?」

P「ばっちりばっちり、芳乃は掃除上手だな」

芳乃「もっと褒めるがよいでしょー」

P「よしのんすごい!掃除上手!綺麗好き!」

芳乃「……言葉だけでは伝わらないこともありー、つまりは行動がー」

P「あー よしよし、さすがだな」

芳乃「そなたー、もう少し優しくー」

P「はいはい」


【料理】

P「掃除ときたら洗濯といきたいところだが洗濯はカットだ」

芳乃「なぜでしてー?」

P「需要が低いから」

芳乃「やらねばならないことだと思いましてー」

P「というわけで次は炊事、料理だな!」

芳乃「そなたもなかなか強引でしてー」


P「仕事ではやらないだろうけどせっかくだし何か料理に挑戦してみるか」

芳乃「良い機会ゆえー、そのようにー」

P「今回は定番中の定番であるオムライスを作っていこうと思う」

芳乃「とても美味しい料理でしてー」

P「食べたことはあるんだな」

芳乃「以前響子殿が作られていましたのでー」

P「参考までに料理をしたことは?」

芳乃「包丁は危ないとばばさまがー」

P「オーケー、一からゆっくりやっていこう」

芳乃「手順を踏めば問題はないかとー」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

P「よし、そこにご飯を入れて炒める」

芳乃「ほー」

P「適度に混ざったらケチャップを入れてー」

芳乃「まぜまぜとー」

P「よし、チキンライスはそんな感じで大丈夫だな」

芳乃「思ったよりも力を使いましてー……」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

P「まずは卵を割ってボールに」

芳乃「コンコンとー……むー、存外に固いものでしてー」

P「ああ、平面で割るよりは机の角とかで割ったほ」グシャア

芳乃「……そなたぁ」

P「大丈夫大丈夫、まだ卵いっぱいあるから」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

P「卵を溶いたらフライパンに流し込む」

芳乃「早さが肝心でしてー」

P「あんまり焦らなくても大丈夫だぞ」

P「表面をかき混ぜながら端が固まってきたら少し浮かすように」

芳乃「くるくるぺりぺりとー」

P「ある程度たったら火を止めて、さっきのチキンライスを真ん中に乗せる」

芳乃「よい……っとー」

P「そしたらフライパンを斜めにしてくるっと丸め込むようにお皿に盛り付ける!」

芳乃「少し……重いのでして」

芳乃「はっ、ほっ……おー」

P「お、上手くできたなー これで完成だな」

芳乃「これはー大きな達成感を感じましてー」


P「最後にケチャップをかけるわけだが、メイドさんはこれで文字をかいたりするんだ」

芳乃「ほー、してどのような言の葉をー?」

P「猫の絵だったり、食べてもらう相手の名前だったり……わりと自由だな」

芳乃「では『そなた』とー」

P「後はメイドさん特有の美味しくなるおまじないがあってだな」

芳乃「おまじないならおまかせをー」

芳乃「オムライス、美味しくなりたまえー」

P「なんか不思議な力が宿りそうだがそれは置いといて」

P「こういう手の形にしながら萌え萌えキュンキュン、と言うそうだ」

芳乃「ほー……?萌え萌えキュンキュンとは、どういう意味なのでー?」

P「……あんまり深く考えなくていいぞ」

芳乃「祝詞のようなものでしょうかー」

芳乃「では、萌え萌えキュンキュンー」

P「あ、なんかすっごいいい 言葉にできないけどとてもいい」


芳乃「そなたー、召し上がれー」

P「いただきます」

芳乃「口をー」

P「あーん……」

芳乃「……いかがでしてー?」

P「おいしい……おいしい!すごいおいしいぞ!」

芳乃「そなたが笑顔で何よりー、わたくしも自然と笑みにー」

P「芳乃も食べてみ、ほらあーん」

芳乃「あーむっ……」

芳乃「……わたくしには料理の才があったのかも知れませぬ―」

P「自分で作った料理って殊更おいしく感じるよな」

芳乃「今度は他の料理もそなたに食べていただきたくー」

P「おー、料理の特訓か?楽しみにしておこう」

芳乃「日々の積み重ねが大事なのでしてー」

P「毎日は流石に大変だと思うぞ」


【挨拶】

P「メイドは仕える主人をご主人様と呼ぶそうだ」

芳乃「ほー」

P「では主人が帰ってきたときはどうする?」

芳乃「お帰りなさいませでしてー」

P「そこにご主人様をつけてほしい」

芳乃「お帰りなさいませ、ご主人さまー」

P「ただいまああああああああ」

芳乃「そなたは先よりこの場所に共にいましてー」

P「つい」


芳乃「そなたはご主人さまと呼ばれるのが好きなのでー?」

P「特別そうというわけではないが」

P「なんというかメイド姿でいわれるとくるものはあるな」

芳乃「ほー……ねーご主人さまー」

P「あーいい」

芳乃「ご奉仕いたしましょー」

P「何をしてくれるんだー」

芳乃「では体の疲れを取り除く秘技をー」

P「おー、マッサージか?じゃあお願いしようかな」

芳乃「では肩に掌をあてがいましてー」

P「ふむふむ」

芳乃「はー」

P「ふおおっ!?」

芳乃「終わりましたがいかがでしてー?」

P「す、すごい体が軽くなった……!」

芳乃「疲れた時はいつでもわたくしにー」


芳乃「ふむー……」

P「どうした、考え事か?」

芳乃「これからそなたのことをご主人さまと呼んだ方がよろしいかどうかとー」

P「なんかいろいろ誤解を受けそうだしやめておこう」

芳乃「ではそのようにー」

P「それに芳乃のそなたって呼び方は好きだしそっちの方がいいかな」

芳乃「……そうですかー」

P「うん」

芳乃「心がほっこりとー、致しまするー」


P「色々やったしこれで当日も大丈夫だろう」

芳乃「立派なメイドを務めて見せましょー」

P「今回のメンバーの中では一応年長者にあたるわけだしみんなの面倒も頼むな」

芳乃「そなたー、その一応はどういった意味でしてー?」

P「決して深い意味はない」

P「あと当日俺は一緒には行けないんだ、ごめんな」

芳乃「おやー?他の方の予定が入っているようには見えずー」

芳乃「そなたー、もしやファンのみなにまぎれー……」

P「うっ、鋭い」

芳乃「……そなたはわかっていないのでしてー」

芳乃「そのようなことをせずともー」



芳乃「わたくしが心より仕える主人は、決まっているのですよー」


おしまい
メイドよしのんボイスかわいすぎてお迎えが止まらない
見てくれた人はありがとう

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