[東方]未来の世界 (19)

霊夢「ん?」

霊夢は目を覚ました。
そしていま自分が何処に居るのかを確認した。

霊夢「あれ?確か神社で宴会をしてて·····」

霊夢「此処は·····何処?」

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???「あら、やっと来たの?」

霊夢「誰!?」

???「私よ、私。紫。」

霊夢「紫?」

紫「ええ、紫よ。」

紫がそう言うと虚空を裂くように空間に隙間が開き、そこから彼女が出てきた。

霊夢「紫、此処は何処なの。」

紫「此処?無論、幻想郷よ。」

霊夢「嘘。」

紫「嘘じゃないわ。正真正銘、幻想郷よ。」

霊夢「嘘じゃないなら、あれはなに?」

そう言いながら霊夢は自分の後方を指差した。
そこはまるで、人、動物、家、そして土でさえも
全てが消滅したように底の見えない大穴があいていた。

紫「あれ?あれは·····正直、分からないわ···」

霊夢「はあ?なんで分かんないのよ?」

紫「さあねえ···あの大穴は誰が張ったか分からない結界が
張られているみたいで入る事が出来ないのよ。」

霊夢「あんたでも···?」

紫「ええ。」

霊夢「なら私が試してみるわ。」

霊夢は大穴に入ろうと近づいた。
だが···

霊夢「·····これは···」

紫「分かった?」

霊夢「ええ。あの強さは異常よ。あんな結界···みたことない。」

紫「まあ、いいわ。取り敢えず私の家に来なさい。そこで
全て説明するわ。」

霊夢「···分かったわ。」

紫「じゃあ、いきましょうか。」

霊夢は紫が空間に開いた隙間に入った。
そして、隙間の中を抜けると質素な部屋に出た。

霊夢「随分とシンプルねぇ」

紫「まあ、今はね·····」

霊夢「まあ、いいわ。紫、説明して。」

紫「·····端的に言うわ。霊夢、貴女が今居るこの幻想郷は、貴女が元
居た幻想郷の十年後よ。」

霊夢「········どういうこと···?」

紫「十年前、貴女は突如として幻想郷から消えた。そして、その二日後にあの
大穴、いえ、あれだけでなく幻想郷の一部にあの大穴が開いた。」

もしやメルトタイムズの企画モノって……

霊夢「あんな大穴がいくつも···?」

紫「ええ。そして、その三日後には全ての人間が消えた。」

霊夢「人間が!?」

紫「そうよ。人間、つまり咲夜や魔理沙もね。」

霊夢「·····そう。」

紫「でも、重要なのはこれからよ。」

紫「人間が消えた後残ったのは当然、妖怪や妖精だけだった。
でも妖怪だって食料は要る。けど、その食料は消えた。つまり次に妖怪が死んでいった。私と一部の者を除いてね。」

霊夢「·····」

紫「そして私は貴女を待ち続けた。今日まで。」

霊夢「私に何をさせるつもり·····って聞くのは愚問ね。」

紫「···ありがとう。」

霊夢「!!」

霊夢は驚嘆した。
驚くのも無理は無いだろう。あの紫が礼を言ったのだ。

霊夢「ねえ、紫。」

紫「なにかしら?」

霊夢「辛かった···?」

紫は沈黙した。
それを見た霊夢は紫を静かに抱き締めた。

>>8.メルトタイムズってなんでしょうか?

霊夢「·····ごめんね。」

そのまま二人は深い眠りに落ちた。




霊夢「ん、紫?」

紫「おはよう、霊夢。」

霊夢「···おはよう。」

紫「それでこれからどうする?」

霊夢「···まずは、計画を建てないと。生き残ってるのって誰が居るの?」

紫「そうねぇ、私以外には、紅妹、輝夜、永琳、アリス、パチュリー、青娥、華仙、神子、妖夢、幽々子ぐらいかしらねぇ。」

霊夢「そう···なら全員此処に呼べる?」

紫「多分平気よ。少し待ってて。」

霊夢「分かったわ。」

紫は隙間の中へと消えた。
そして霊夢はこの状況を頭の中で整理していた

霊夢「(私は十年前に突如として消えた···どういうこと···?)」

霊夢「考えていても仕方ないわね。」


今日は終わりにします。

藍しゃまぐらい何とかしてやれよ

???「何が考えていても仕方ないんだ。」

霊夢「···あんたは···紫の式ね。」

藍「ああ。」

霊夢「で、なに?」

藍「なに、とは?」

霊夢「···どうせ、紫になんか頼まれたんでしょ。」

藍「ふむ···まあ、頼まれてはいるな。」

霊夢「···やっぱりそうじゃないの。」

藍「ふふっ、すまんね。」

霊夢「···はぁ、まあ、いいわ。何を頼まれたの···?」



>>16.すいません。
素で忘れてました(-_-;)

藍「ここ十年の幻想郷の有り様を事細かに霊夢に説明しなさい、と言われたな。」

霊夢「事細かに、ってさっき紫が言ってた事以外にもまだなにかあるの····?」

藍「紫様が言っていたのは極一部だよ。」

霊夢「あれで一部って···」

藍「まあ、あれ以上大きな出来事はなかったよ。」

霊夢「···そう。」

藍「ああ、だがそれでも被害は大きかった。
人間が消えた次の日からは一年間、嵐が続いた。」

霊夢「嵐ですって···?しかも一年間?」

藍「···正直、あの時はどうなるかと思ったよ。」

霊夢「あの、大穴と関係無いわけないわよね。」

藍「十中八九そうだろうな。···話を続けようか。」

藍「そして、その長い長い嵐が終わると草木花なんかの自然が全て消滅した。つまり、妖精の消滅だ。」

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