勇者「娘に過去がバレまして」娘「伝説のおちんちん!」(1000)

パラ―

娘「……ふわー、すっごい」

パラパラ―

娘「ふんふん……パパって昔は超つよかったんだ……」


「……見られてしまったか」―キィィィ

娘「ぱ、パパっ!? あ、あの、これはその……」ササッ

「隠さなくてもいい。地下室で見つけたんだろ?」

娘「……うん。探検してたら見つけたの。ここにパパの名前が入ってたから、それで……」ツンツン

「そりゃ『冒険の書』だからな。パパが若い時のお話がたっぷり詰まってるんだ」

娘「ぼうけんのしょ……?」

娘「!」ピコンッ

娘「パパって勇者だったの!?」

勇者「ああ。元、だけどな」

娘「すっごい! すっごいよパパっ! じゃぁここに書いてあることってぜんぶ本当のことなんだ!」

勇者「まぁ女神様の自動筆記だからな。起こったことがそのまま記されるのさ」

娘「じ、じどうひ……なに?」

勇者「ああ、ええと。つまり全部本当ってことさ」ナデナデ

娘「じゃ、じゃあパパは持ってるの?」ワクワク

勇者「持ってる?」

勇者「!」

勇者「ああ、アレか。勿論持ってるさ」

娘「すっごい! パパ見せてっ! 見せてよパパっ!」ピョンピョン

勇者「今すぐか? 今すぐは厳しいな」

娘「えーっ! なんでーっ!」

勇者「教会の地下に祀られているし、そう簡単には持ち出せないよ」

娘「そうなんだ……すっごいがっかり……」ズーン

勇者「……明日見に行こうか?」

娘「本当っ!? やったー! 見れる見れるー! パパのが見れるー!」ピョンピョン

勇者「ははっ。やはり血は争えないな。正直、お前の年頃くらいの女の子が興味を持つモノじゃないぞ?」

娘「そんなことないもん! きょうみバリバリあるもん!」プンプン

娘「はー…楽しみだなぁ」パタパタ

娘「パパの……」

娘「おちんちん……」ウットリ







勇者「……は?」

娘「そうだ! 早く明日になるように今日はもう寝よー! おー!」

勇者「いや、待て」

娘「どうしたのパパ? お顔こわいよ?」

勇者「気のせいかもしれんが……今、おちんちんって言わなかったか?」

娘「うん! 明日見せてくれるんでしょ? わたしすっごい楽しみだよ! だから早く寝ようよ!」グイグイ

勇者「待て待て待て! お前が見たいのは『聖剣』のことだろう!?」

娘「せいけん……? それはおちんちんなの?」

勇者「ある意味でそうかもしれな――違う。て言うかその前に教会の下にあるって俺言ったよな。おかしいよな」

娘「うん、わたしもビックリしたよ。今日いっしょお風呂入ったときにはパパにおちんちんついてたのにー、って」

勇者「えー……我が娘から耳を疑うような観察報告が……」

娘「でもパパのおちんちんはとくべつだから、とったりつけたりできるんだね!」キラキラ

勇者「できないできない。それ違う意味での勇者だから」

娘「…………」

ガシッ

勇者「ァオゥッ!」ビクン

娘「ほんとだ! パパにおちんちんついてる!」

勇者「む、娘よ……放しなさい……そ、その手を放しなさい……」

娘「あ、はいパパ」パッ

勇者「……フー。そこはこの世に存在するすべての男の弱点でもある……扱いはソフトにな」

娘「お ち ん ち ん は 、そ ふ と に あ つ か う……」カキカキ

勇者「メモを取らなくていい。むしろ忘れてくれ」

娘「…………」ワキワキ

勇者「その手つきもやめなさい」

娘「……パパのおちんちんはここにあるのに、教会の下にもパパのおちんちんがあるの?」

勇者「だからない! 教会の下に置いてあるのは聖剣!」

娘「ここにあるのがパパのおちんちん!」サワッ

勇者「ォゥ……ソフトなタッチ――ってコラ」

娘「パパどうだった? わたしのおちんちんのあつかい」ニギニギ

勇者「子供は本当に吸収が早――まず、触っちゃダメ。あと扱いを覚えるのは大人になってからでいいから」

娘「……おちんちん、触っちゃダメなの?」

勇者「ダメ」

娘「この本におちんちん触る女の子いっぱい出てくるのに?」サッ

勇者「冒険の書にそんなこと書いてあるわけが――」

『裏・冒険の書』

勇者「う、裏……?」

勇者「……ちょっと、それを貸しなさい」

娘「はいパパ」スッ

ペラ…

――――――――

パンッ! パンッ!

魔法使い『んっひぃぃぃっ!』プシィッ

勇者『はい8回目ー』

魔法使い『もう……む、無理……』ビクビク

勇者『あと92回イけば終わりだから、頑張れ頑張れ魔法使い』グリグリ

魔法使い『あひっ……お、お願い……許して勇者……』ビクンッ

勇者『……分かった。そこまで君が言うなら。……抜くね』ニュポポ

魔法使い『んっ……ありが――』

勇者『なぁんちゃって♪』

スパァン!

魔法使い『――とほぉおぉっ♪』プシャァ

――――――――

勇者「…………」

娘「パパどうしたの? お顔こわいよ?」

勇者「何たることだ……」

勇者「俺の……俺の過去が……」

勇者「封印すべき人生の恥部が……」

勇者「何故だか冒険の書に記されている……!」ガクッ

娘「パパ? パパどうしたの? ぽんぽん痛いの?」

勇者「そしてそれを娘に読まれてしまった……! 最悪だ……! 人生ワースト1位……! 対魔王戦で片キンになりかけた時を軽々押しのけて堂々の1位だ……!」

勇者「…………」

娘「パパ?」

勇者「……娘よ。ここには書いてあることは全部嘘なんだ」キリッ

娘「……でも」

勇者「ん?」

娘「パパさっき全部本当のことだって言ってたよ?」

勇者「ヴァァァァァァァッ!!」ダンダン

娘「パパのおちんちんってすっごくつよいんだね!」キラキラ

勇者「……その強いってのはまさか」

娘「森を通る為に双子のエルフのお姫さまを、おちんちん一つで説得したり」

勇者「ゴフゥ」

娘「おちんちんの突きがはやすぎて、火を噴くドラゴンさんがお潮を噴いて降参したり」

勇者「オボゥ」

娘「それから女戦士さんのお口をふさいで、お外でムグゥ」モガモゴ

勇者「……それ以上はやめなさい。やめてください。心が折れそう。いや、もう中折れしてる」

娘「フンフフフファ、フフンフハフファフェフノ?」モガモゴ

勇者「……何だって?」パッ

娘「わたしのお口をふさいだってことはパパのおちんちん入れてくれるのっ!?」

勇者「挿入る訳ないだろ! ――じゃなくて挿入れるわけないだろ! どんな闇堕ちしたらそんな勇者になるんだ!」

娘「なぁんだ。すっごいがっかり……」シューン

勇者「ああ、ヤベェ。娘がおかしな方向に急成長し始めた……」

勇者「クソッ……女神よ……どうか我を導き、たま……」ピタッ

娘「タマ?」

勇者「…………」

勇者「冒険の書は女神様の自動筆記……」

勇者「…………」

勇者「じゃあ諸悪の根源女神じゃねぇか!」ボーン

  『誰が諸悪の根源ですか』

勇者「!?」

勇者「そ、その声は……!」バッ

ボフゥン

女神「……魔王封印以来でしょうか。久しぶりですね、勇者」

勇者「魔王封印の時に力を使い果たして光の粒になって消えたはずの女神様、お久しぶりです」ニ゙ッゴリ゙

女神「先ほどからやたらとトゲのある物言いですね。何か言いたいことでもあるのですか?」

勇者「コレだよ!」バッ

女神「……冒険の書ではないですか。これが何か?」

勇者「裏・冒険の書ってのはどういうこった! こんなものがあるせいで娘の思想理念は確実に捻じ曲がっちまったぞ!」

娘「ふんふん。おちんちんは赤ちゃんのお部屋をノックするためのもの……」カキカキ

勇者「ホラ! 何か余所見してたら凄まじいスピードで成長してる!」

女神「血は争えませんね」ニッコリ

勇者「うるせぇな! うるせぇな!」

女神「まぁ先ほどの質問に答えましょう。あなたが指摘した通り、冒険の書は二冊存在します」

勇者「そんなん聞いてないんですけど」

女神「聞かれませんでしたし……何より最初に『あなたの冒険をすべて記録します』とちゃんと私は宣言しました。あなたも承知したはずです」

勇者「フツー『何か英雄譚が紡がれるのかなー』とか思いませんか?」ビキビキ

女神「立派な英雄譚だと……私は思いますよ」パァァァ

勇者「後光背負えば何でも許されると思うなよ! 大体裏があるなら表はどこなんだ!」

娘「パパ。パパ、これ」クイクイ

勇者「ん?」

『冒険の書』

勇者「あった! 表あった! 娘よ、そっちのバッチィ冒険の書じゃなくてこっちを読んで――」

ペラーン

勇者「薄ッ!?」

勇者「え、何これ……え……紙1枚、いや2枚か? 中身はどうなって……」

ペラ…

――――――――

 ゆうしゃ は まおう を ふういんした 。

                   お わ り

――――――――

勇者「ふざけンな!」スッパァァァン!

勇者「旅立ちどころか全行程カットかよ! そしてラストバトルも究極に雑だ! これ以上簡略化しようがない!」

娘「そっちは面白くなかったよ」

勇者「だろうな!」

女神「私も筆が進みませんでした」

勇者「見れば分かる! あと自動筆記なのに進まないってどういうことだよ!」

女神「力の割り振りの問題です。私が裏・冒険の書に注力した結果……表・冒険の書には最早二行分の女神力しか残されていなかったのです」

勇者「何で裏に注力したんですか……」

女神「私が後世に遺すべきと判断したからです」

勇者「女神様は俺に恨みでもあるんですか?」

女神「まさか。救世の徒であり、人類で最も私の教えを忠実に守るあなたを恨むなど……むしろ全力で祝福していますよ」ニッコリ

勇者「絶対嘘だ……俺の不埒な淫行三昧を本当は快く思って無くて勇者の社会的信用をあえて今から失墜させるつもりなんだ……」

女神「……どうやら、あなたに話さねばならない時が来たようですね」

勇者「女神様……?」

娘「ところでパパこの人だーれ?」

勇者「女神様より裏本読書優先してたうちの娘本格的にヤバいな」

女神「はじめまして。私は女神。世界の均衡を保ち、争いを止める者を祝福する神の一柱です」

娘「はじめまして女神さま! わたしは娘って言います! パパとママの子どもで、好きなものはおちんちんです!」

勇者「好きなものがカブトムシからおちんちんに変貌とか悲しすぎる……」クゥ

娘「?」

娘「あっ」

娘「好きなものはパパのおちんちんです!」

勇者「いやいやその限定はマズい! まだおちんちんだけの方が健全だ!」

女神「あの反り、大きさ、太さ、硬さ、タフネス……魅了されてしまうのも致し方ありません」ニッコリ

勇者「ああそうか。俺全部女神様に見られてたんだ。死にたいなぁ。スライムに顔突っ込んで死にたいなぁ」

女神「はて? 確か突っ込んでいたのは顔ではなくておちんちんだと記憶していますが……」パラパラ

勇者「そんな事まで記述されてるの!? 死ねない! その恥辱ブック滅殺するまで絶対に死ねない!」

娘「スライムってあのぷよぷよスライム? パパすっごい! スライムにもずぼずぼするんだ!」ピョンピョン

勇者「グホゥッ」

女神「さて、自己紹介も終えたことですし話を戻しましょう」

勇者「ありし日のメスライムファックから離れられるのならもうホントどんな話題でもいいです……」グダー

女神「これはかなり大胆なカミングアウトです。場合によっては世界の均衡が崩れるクラスの」

勇者「良くない。まだ剣魔法現役で使える時期に第二第三の魔王とかホントやめてください」ガバッ

女神「違います。魔王や他次元の破壊神といった類ではなく、私個人に関する秘密です」

勇者「さらっと聞いたことのない奴がいた気がしますが、スルーしましょう」

女神「私、実は……」

勇者「……ッ」ゴクリ

女神「『戦』の女神ではないのです」

勇者「……え?」

女神「ふぅ……やっと言えました。胸の荷がようやく下りた気がします」ドタプン

勇者「それを言うなら肩の荷です。嫁の前で絶対それやらないでくださいよ」

娘「……おっぱいおおきいままだよ?」ポヨポヨ

勇者「さらっと触るな。下手したら人類史上初の女神へのセクハラだぞ」

女神「私が本当に司っているのは『子孫繁栄』――つまり孕まセックスの女神なのです」フンッ

勇者「――――」

娘「パパー?」フリフリ

勇者「あ、ごめんなさい女神様。俺、今日疲れてるせいかとんでもない空耳キメちゃってたみたいで」アハハ

勇者「もう一度言っていただけます?」

女神「私は孕まセックスの女神なのです」

勇者「空耳であって欲しかった」

勇者「や、ちょっと待ってください。四天王の黒騎士が実の親父だった時より衝撃走ってますよ俺」

勇者「僧侶だったらショックのあまり死んで転生して更にもう一回死んでるレベルですよ」

勇者「女戦士ですら鼻クソほじるのやめて目ぇ見開きますよ。ひょっとしたら力加減誤って鼻血出してるかもしれないですよ」

女神「ですから大胆なカミングアウトなのです」

勇者「確かに信徒を導く戦女神がセックス神だったとか碑文叩き割って邪教に目覚めそう」

女神「私が最初に喚ばれ、降臨した時……何故か戦の女神として祀られてしまって……」

勇者「何故そこで正さなかったんですか」

女神「あれ程信仰されたことがなかったのでテンパってしまいました……」

勇者「確かに世界全体でセックス信仰とか絶対ありえないですもんね。でも腐っても女神様なんですからテンパらないでください」

女神「実にいい気分でした……」ホゥ

勇者「共感しつつも、女神様のイメージ破壊が止まらない」

女神「……私は」

女神「世界の均衡を保ち、争いを止める者を祝福する神……などではなく」

女神「世界の性交を促し、淫らに交わる者を祝福する神だったのです……!」パァァァ

勇者「後光がついにピンク色になりやがった……」

女神「ですので魔王封印までは大変長く苦しい戦いでした」

勇者「つまり魔王は専門外の女神に舐めプレイで封印されてしまったのか……」

女神「いえいえ。無理をしたからこそ私は最後に光の粒になって吹き飛んでしまったんですよ?」

勇者「あの時みんなで泣いたんだけどなぁ……今となってはぎこちない笑みしか浮かばない……」

女神「おかげで随分と長い間眠ってしまったようです」

勇者「……僧侶には神託でも何でもいいんで、話しておいてください。一番心配していましたから」

女神「……分かりました。では早速――」パァァァ

勇者「カミングアウトは無しで」

女神「えぇー……」ブー

勇者「神に神託で殺されるとか聖職の死因としては最悪でしょう。冒険の書関係は神殿も関わってるんでマジで伏せてください」

女神「自信作なんですけどね……」シュン

勇者「たった1ページだけで俺のチンコ聖騎士団になます斬りにされますよ?」

女神「知らぬがゴッデス。伏せておきましょう」コクリ

勇者「女神様の天秤が真実よりチンコに傾くってどういうことなの……」

勇者「……ん? そう言えば女神様ってどうやって復活したんですか?」

女神「極めて強力な言霊から力を得て復活できました。神殿に漂うホタルのような何かから大復活です」ブイッ

勇者「極めて強力な言霊? あ、僧侶が何か大規模な祈祷とかやったんですか?」

女神「いえ、それではピクリとも反応しませんでした」

勇者「僧侶ォー! 今からでも遅くないから改宗しろォー!」

女神「言霊の主は――」

スッ

女神「あなたの娘さんです」ビシッ


娘「おちんちんってちんぽとも言うんだ。どっちのがカッコいいかな……」ウーン

勇者「嫌な予感がする」

女神「娘さんが叫ぶ言霊、『おちんちん』は凄まじいエネルギーの奔流となって私を貫きました……」ハフゥ

勇者「ですよねー! 女神復活させたうちの娘すンごいけど何ひとつ自慢できなーい!」アハハー!

女神「そして勢い余って実体化しました」タプン

勇者「そういやさっき娘がおっぱい触ってたもんな……デケェな……自重でスゲェいい具合に歪んでるな……」チラッ

女神「ですから……フフ♪ はいどうぞ」ムニィ

勇者「…………」

スゥッ

勇者「ハッ!?」

ガシィ

勇者「クゥッ! 静まれ俺の右手ェ!」ググググ

女神「……? 揉まないんですか?」

勇者「揉む――揉ま――揉みッ――揉まないッ!」ググググ

女神「……ああ!」ポンッ

女神「その剛直を私が挟むパターンですね! では……」スッ

勇者「いやいや! しない! 何もしないから!」ググググ

娘「パパがったいするの!? わたし見たいっ! ちんぽが女神さまに入ってるところ見たいっ!」ピョンピョン

勇者「ここぞとばかりに食いつくうちの娘ェ!」ググググ

女神「いえ、それはまだ先の話ですよ娘さん。まずは軽く胸で愉しんで、それからです」ニッコリ

勇者「オイ女神クラァ! これ以上娘の知識を加速させるんじゃぁない!」ググググ

勇者「いいか……? しない……俺は……セックスを……俺の嫁……以外と……」ゼェー…ハァー…

女神「フフ、面白い冗談ですね勇者。千人斬りと謳われたあなたがたった一人で満足できるはずが――」

勇者「…………」

女神「……え」

女神「え?」

女神「えぇーっ!?」

女神「ほ、ほほっ、本気で言っているんですか!?」

勇者「おうよ……」ヘヘッ

女神「し、信じられません……!」クラッ

女神「挨拶したら合体。スレ違いざまに合体。はては戦闘中の馬車の中でさえ合体していたあなたが……! あ、ありえない……!」

勇者「結婚を機にヤメたんだよ。そういうの全部」

女神「『世界すべてに現地妻と性奴隷作ってヤる』ってゲスく輝いていたあなたがそんなっ!?」

勇者「ケジメもつけてきた。……当然、死にかけたし殺されかけたし何度か死んだけどな」

女神「わ、私が眠りについている間にそんなことが……」

女神「…………」

女神「そ、それじゃ……」

女神「私の……」

女神「私のこの火照ったカラダはどうすればいいんですかっ!」ダプンッ

勇者「あ、そこに着地するんだ」

女神「実体化なんてこの先何百、何千年先にもあるか分からないレアイベントなんです! て言うか女神やって長いですけど初ですよ初!」

女神「しかもそのタイミングで性道を極めた勇者が目の前にいる! 淫水を吸う度に硬さと大きさを増す最強のおちんぽ様を備えたあなたがです!」ハァハァ

勇者「この背筋が寒くなる感じ……久し振りだ。淫魔級……いや九尾級か?」ゾワッ

女神「もう見ているだけでは満足できません……!」シュル

女神「裏・冒険の書の新章は……」パサッ

女神「私との蕩けるような初体験で……」ニマァ

女神「膜を開け――」

ボフゥン

女神『――る、の、です……?』

女神『…………』

勇者「…………」

女神『……とうっ!』ガバッ

スカッ

女神『……じっ』

女神『実体化が解けて元通りの半透過ボディに!?』

勇者「助かったー……」

女神『何故、前触れもなく、こんな……』

娘「パ、パ……」ムニャムニャ

勇者「あ、お眠の時間か。もう結構遅いからな。――っしょっと」

娘「むにゃ……パパのおちんちんもう入らないよ……」スピー

勇者「おっそろしい夢見てんなオイ」

ボフゥン

女神「あれ?」

勇者「」

勇者「娘で両手が塞がって……これは……」

女神「…………」ニッコリ

勇者「いわゆる――ピンチってやつだな」

女神「おちんぽォォォォ!」ゴォォォォ

勇者「超低姿勢のタックル!? 流石に夜の格闘技には明るいか……!」

娘「あ、カブトムシだ……待てー……」ムニャ

ボフゥン

女神『えっ!?』

スカッ

勇者「――っとっと?」

女神『また実体化が解けて……一体これは……』

勇者「…………」

勇者「……パパのおちんちんはこっちだぞー」ボソボソ

娘「パパのおちんちん……」ムニャ

ボフゥン

女神「あっ! 戻りま――」

勇者「カブトムシがあっちへ行ったぞー」ボソボソ

娘「カブトムシー待てー……えへへ」ムニャ

ボフゥン

女神『また元に……』

勇者「……なるほど」フム

勇者「女神はおちんちんという言霊力によって復活を遂げたが」

勇者「それはうちの娘の煩悩力に依るところが大きかった……ってところか」

女神『……つ、つまり?』

勇者「娘がエロいこと考えてないと実体化できない」

女神『極上おちんぽが……うぅッ』ホロリ

勇者「なんて汚い女神の涙なんだ……」

――――――――

女神『落ち着きました。私はもう大丈夫です』

勇者「失った信用は戻ってこないけどな」

女神『よく考えれば私は復活したのですから、これからいくらでもセックスの機会があるわけですし』

勇者「立ち直った理由がひどすぎる。あと機会なんぞない」

女神『……勇者。何やら先ほどから言葉遣いが随分と乱暴ですが……』

勇者「アレだけひどい目に会えば敬愛の気持ちなんて粉微塵なんだよなぁ」

女神『いえ。あなたと私の距離が縮まったように感じられて下腹部がキュンキュンするんです。むしろ推奨です』モジモジ

勇者「分かりました。適度な距離感を保持します」

女神『言ったそばからそんな!』

勇者「とにかく今日はもう遅いんで寝ますよ。この子もこの通りですし」

娘「クワガタとったどー……」ムニャ

女神『……分かりました。私はどうすれば?』

勇者「とりあえず地下室にいてください。処遇は明日になってから決めます」

女神『…………』モジモジ

勇者「何ですか?」

女神『女神なのに地下室に閉じ込められちゃうなんて……落差に胸がトキメいちゃいます……』ポッ

勇者「おやすみなさい」

女神『あぁ……ここにある道具で勇者が私にひどくてステキな事を――』

バァン!

――――――――

ギィッ ギィッ…

勇者(抜き足差し足……)

「……パパ?」

勇者「ひッ!?」ビクッ

「こんな真夜中に娘ちゃん抱えて……どうしたの?」

勇者「お、起きてたのか魔法使い……」

魔法使い「目が覚めたら隣に二人共いないんだもの。心配するでしょ?」

勇者「い、いやそりゃ当然だよな。ごめん」

魔法使い「……で?」

勇者「へ?」

魔法使い「さっきの質問に答えてない。こんな遅くにどうしたの?」

勇者「ええと、だな……」

――――――――

魔法使い「あの子が冒険の書を……そう」ナデナデ

娘「虫カゴいっぱいだー……」ムニャ

勇者「若い時のことは全然話してなかったしな、俺達。だから余計に気になったんだろう」

勇者(娘が(裏・)冒険の書を読んで(おちんちんに)興味津々になり(ついでに女神が復活し)、話さざるを得なかった)

勇者(……嘘はついていない!)

魔法使い「あの子をあたし達みたいな危険な目に合わせたくなかったし」

勇者「……そうだな」

魔法使い「…………」

魔法使い「……ごめん、嘘」プイッ

勇者「ん?」

魔法使い「……パパの若い時って、さ」

魔法使い「あたしにとってはわりと苦々しいと言うか、つらい思い出が多いんだ」

勇者「う゛……それってもしかして」

魔法使い「そうよ。女癖が悪くて常時浮気モードだったパパさん?」ジロッ

勇者「返す言葉もございません……」

魔法使い「そういうの思い出しちゃうから、意図的に避けてたんだけど……」

魔法使い「…………」

魔法使い「……でも」

魔法使い「あなたは最後にあたしを選んでくれた」ギュ

勇者「……ああ」

魔法使い「ふふ。結婚前にケジメつけるって言い出した時は、思わず鼻で笑ったけど」

勇者「ひでぇな。マジだったのに」

魔法使い「うん。マジだった。本当にやってのけて、しかもプロポーズまでしてた」フフ

魔法使い「散々毒吐いたけどさ……あたし嬉しかったんだ」

勇者「嬉しい?」

魔法使い「だって……あたし一筋になってくれたから」スリ…

勇者「おう」

魔法使い「結婚後も、あの子が産まれた後も、今だって……あたしだけを見てくれてる」

勇者「お、おう」

魔法使い「好きよ……勇者……」ハァ

勇者「……俺も好――」
サワッ

勇者「――きッ!? ちょっ、魔法使い!?」

魔法使い「……やっぱり勃ってた」サワサワ

勇者「何故バレた……」

魔法使い「さっきあたしのこと『ママ』じゃなくて『魔法使い』って呼んだでしょ?」サワサワ

勇者「な、何となく名前呼びしたい日だってあるだろ?」

魔法使い「んーん。勇者が名前呼びする時ってね」シュッ

魔法使い「溜まり過ぎてすごくえっちな気分になってる時か……」シュニッ

魔法使い「……精神的にすごく動揺してる時、なんだよねぇ」シュニッ シュニッ

勇者「ッ!?」ビクンッ

魔法使い「……されるがままなんて珍しいね」コスコス

勇者「そ、そうか?」

魔法使い「うん。いつもだったらとっくに反撃してる」コシュッ コシュッ

勇者「まぁ、タマには弄ばれるのもいいかなー、なんて」アハハ

魔法使い「…………」ピタッ

魔法使い「勇者、何か変」

勇者「え゛」

魔法使い「勇者は女性上位は絶対に許さない。調子に乗った女は必ず屈服させるし、従わせる」

魔法使い「やめてと懇願してもやめない。最後は相手に委ねる。自分から言わせて、退路を断つ」

魔法使い「……初めて会った時から、今までずっとそう。あたしにもそうだったし、他の女にだってそうだった」

魔法使い「鋼の意思と、従わせるだけの肉体と技巧を持つ男。絶対のご主人様。それがあなた」

魔法使い「……その勇者が、『弄ばれるのもいい』? 変。絶対に変」

魔法使い「何かあった? それとも――」

魔法使い「――女?」ゴゴゴゴ

勇者「」

魔法使い「勃ってたのってまさか、あたし以外の女とヤったの……? スッキリしたからあたしを襲わないの……?」フルフル

勇者「た、たんまたんま! 落ち着いて魔法使い! それはないから! ホラ、魔法使いなら嗅げば分かるだろ?」

魔法使い「……嗅ぐ」

勇者「そう。魔法薬作るのに、材料厳選するのと同じ要領で。以前もやったろ?」

魔法使い「あれは別に勇者の精液で酩酊状態になろうとしただけで……」

勇者「同じことだよ。俺からその匂いするか?」

魔法使い「……スゥゥゥゥゥゥッ」

魔法使い「…………」モムモム

魔法使い「……ハァァァァァ……」


魔法使い「……確かに、しない。するのは我慢汁の香りだけ」

勇者「信用してくれた?」

魔法使い「……ごめん」

魔法使い「憶測で、しかも感情的に決めつけた。あたし、最悪だ……」シュン

勇者「や、俺前科てんこ盛りだし、しょうがないって」ナデ

魔法使い「……じゃぁ、しよっか」ヌギヌギ

勇者「え?」

魔法使い「仲直りックスしよう? こういう時って却って燃えるものだし」パサッ パサッ

勇者「いや大歓迎なんだけど今日はちょっと……ホラ」チラ

魔法使い「?」


娘「むふふ……むにゃ……」スピー

魔法使い「……そっか」

魔法使い「可愛い娘が一緒のベッドじゃ……激しいのは無理だね」ナデナデ

娘「えへへぇ……」スピー

勇者「だろ? だから今日は寝て――」

魔法使い「明日。お隣さんのところで娘がお泊り会できるか掛けあってみるね」ギラッ

勇者「おっと真夜中コース」

魔法使い「あ、体にまったく害はないけどやたらめったら一部分が元気になるお薬新作あるから」ギララッ

勇者「明け方コースだったかー」

――――――――

トントントントン…

勇者(……んあ)

勇者(包丁の音……朝か……)

勇者(何度味わっても、嫁さんの朝支度で目覚めるってのは最高だ……)

勇者(昔だったら殺気で包丁回避するまでが目覚ましで)

勇者(剣一つとシーツ掴んで素っ裸で出発するのが日常だったもんなぁ)

魔法使い「……ん? パパ起きた?」

勇者(ビバ日常。見返りエプロンが神々しいぜ)

勇者「今まさに。おはようママ」

魔法使い「おはようパパ。もうすぐ朝ごはんできるから、娘ちゃん呼んできて」

勇者「……珍しいな。いつもだったらまだベッドに潜ってるだろ」

魔法使い「あたしが起きた時にはもう起きてた」

魔法使い「クレヨン握ってたから絵でも描いてるんじゃないかな」

勇者「ほいほい。呼んでくるよ」

勇者(……平和だ)

勇者(昨夜の出来事は俺の見た悪夢だったのかもしれない)


娘「んーしょ。これがー、カリくびでー、パパのは確かすっごい太くてー……」カキカキ

勇者「夢であってくれよ」

娘「あ! パパおはよう! 見て見て! わたしパパのおちんムグゥ」モゴモゴ

勇者「ごめんパパね、色々な意味で頭痛いんだ。声は小さくして欲しいな。頭痛的にも。対ママ的にも」

娘「パパ頭チクチクするんだ。じゃぁわたし小さく喋るよ」ヒソヒソ

娘「あのね……パパのおちんぽをね、いっしょうけんめい描いたの」ヒソヒソ

勇者「うん。荒削りながらも特徴を捉えていて、娘の描きたい! って気持ち伝わってくるね。チンコだけど」

娘「どう? 似てる? パパのおちんぽとそっくり?」キラキラ

勇者「似てるってかもう完全にチンコだよコレ。画力どうしてこんなに上がっちゃったの。お前の絵は説明無しじゃ何描いてるか分からなかったのに。何がお前をここまで……」クゥッ

娘「似てるんだ! やったー! じゃあママにみせてくるね!」ダッ

ガ ッ シ

勇者「 待 と う か 」

娘「なんで? よく描けたからママに見せたいよパパ」

勇者「そんなことしたらパパはママに怒られるよ。最悪死に至るよ。もしくはチンコもげる」

娘「おちんぽが!? そんなのやだ!」

勇者「ママならやりかねない。いや絶対にやる。結婚してからの愛の重さパないもの。もがれる」

娘「よくわからないけどわかったよパパ。おちんぽもげちゃったらズボズボしてもらえないもんね」コクコク

勇者「もげなくてもズボズボしないよ?」

娘「……バコバコ?」

勇者「なぜ悪化する。あと昨日のことも勿論ヒミツだぞ。むしろ絵よりそっちがチンコバニッシュ一直線だからな」

娘「……ヒミツ」

娘「パパとわたしだけのヒミツ……!?」キラキラ

勇者「納得いかないけど効果大だな! そうだ! パパと娘だけのヒミツだ!」アッハッハッ!

女神(私もいますよ)

勇者(しれっと念話で混ざらないでください。帰れ)

娘「女神さまと、冒険の書と、パパのおちんぽはナイショだね。えへへ、だーれにも話さないよ」シーッ

勇者「ああ。特にママには絶対ヒミツだ。家庭の平和とパパのチンコがかかってる。頼むぞ」

――――――――

勇者「あんなに緊張した朝ごはんってないな。何食べたか全然覚えてないよパパ」

娘「バナナとちびオムレツとコンソメスープ! あとうさぎりんご!」

勇者「そうだったね。娘がバナナをチロチロ舐めだした時はパパ窓突き破って逃げようかと思ったよ」

娘「ママにおぎょうぎ悪いって、めっ、されたよ……」シュン

勇者「……聞きたくないけど、確認するぞ。娘は何故バナナを舐めたのかな?」

娘「おちんぽをなめる練習だよ? たんれんあるのみってパパも稽古の時言ってるもんね」レロレロ

勇者「…晩……たった一晩なんだ……一晩でここまで到達したんだ……ひょっとしてもう娘の成長速度がグラフだと垂直になっているのではないか……もしそうならその後に訪れるのは……」

女神「舐めるのも結構ですが、頬張る練習も必要です」スッ

勇者「バナナ出さないでください。息荒くして皮を剥かないでください。舌を突き出して涎垂らさないでください」

女神「ほぉやっへ……」エロォ

勇者「……何とか女神と冒険の書も次元の狭間に封印したい。魔王と一緒にくくりつけて葬りたい」

娘「ほぉ?」レロォ

勇者「……いやそれより時の砂だ。砂漠の盗賊王女まだ持ってたりしねぇかな……」

――――――――

勇者「では作戦会議を始めます」

娘「はいパパ隊長!」

女神「ああ、何だか懐かしいですね。魔王戦の前夜を思い出します」

勇者「……まだ魔王戦の前夜の方が希望に満ちてたかもしれない」

女神「皆さんのお腹も子種で満ちてましたしね」ニッコリ

勇者「ッグワァァァッ!」グネェ

娘「? どういうこと?」

女神「明日死んじゃうかもしれないって状況が最高のスパイスになって勇者は全員とまぐわガボォ」モゴモゴ

勇者「はーい女神様はバナナ食べましょうねー。女神様バナナ大好きだもんねー」ゴッチュゴッチュ

女神「んぇっ……んごっ……うぇっ……」ポーッ…

娘「……なんか苦しそうなのに気持ちよさそうだね女神さま」

勇者「バナナが大好きだからな」グリリッ

女神「んぶぅッ♪」ビククッ

勇者「さて」ボプッ ボプッ

勇者「ママは魔法薬の移動販売に出かけたから今がチャンス」

娘「ちゃんすだ!」

勇者「状況をまとめよう」

勇者「まず娘は今日の夜お隣さんでお泊まり会」ビッ

娘「赤髪ちゃんのおうちにお泊まりだー! 青髪ちゃんもくるんだよ! すごい楽しみ!」ピョンピョン

勇者「オーケイ。俺は夜にママと村のレストランで食事をする。デートってやつだな」

娘「いつもの席といつものメニュー!」

勇者「お、ごねないのか?」

娘「うん。わたしもお泊まり楽しみだし、パパママも楽しみだからおんなじー」ンヒヒ

勇者「成長したなぁ……」ホロリ

娘「……でもパパのおちんぽから離れるのはちょっと寂しいな」シュン

勇者「成長しちまったなぁ……」ツーッ

勇者「ほいっと」グンッ

ガポッ

女神「ッゲホッ……ゴホッ……ハァー、ハァー」ブルブル

勇者「ママと広場と噴水の前で待ち合わせをしているわけだが……」

勇者「ママはこういう時必ず先に出るんだ。しかも1時間は前に」

娘「ママはパパをまだかな~まだかな~って待ってるの好きだもんね」

勇者「こっち見つけた時の表情の変化も最高だしな」

女神「の……ろ、け……ご、ちンゴホッ……」ケホケホ

勇者「まぁともかく。ママが待ち合わせへ出て、俺が合流するまでの時間……この家は完全にフリーになる」

娘「おうちおるすになるね」

勇者「つまり? はい女神様」ビッ

女神「た、短時間ではありますが……」ハァハァ


女神「私と勇者の愛の巣になる……と」コクリ

勇者「不正解。バナナの刑」ボヂュッ

女神「ん゛ぅーっ!?」ガクガクッ

勇者「今この家で一番危険なのは女神様とその裏・冒険の書です」ズポッ ズポッ

勇者「だから今回の比較的セーフティーな時間を使って危険な一柱と危険な一冊を家から出して」ブッ ブプッ

勇者「魔法使いとの史上最悪の邂逅を避けるのが」ズロロロッ…

女神「んぇっ……ふーっ、んふーっ……」ンッ ンッ

勇者「正!」ブヂュゥッ!

女神「んぶふっ♪」ビクッ

勇者「解!」ゴヂュゥッ!

女神「おごぉっ♪」ビククッ

勇者「なんですよ?」グリグリグリ

女神「~~~~ッ!」ッビクン…

…ヌパァ

勇者「分かりました?」

女神「は、はひ……」ピクピク

勇者「分かればよろしい」ニッ


娘「……バナナを……ほんとうはおちんぽで……すっごい! すっごいな!」シュババッ カキカキカキッ

勇者「村の山道のつきあたりに小さな祠があるんです」

女神「ほ、祠……ですか……?」

勇者「女神様をそこに一時的に避難させます」

女神「そこで私はナニをすれば」

勇者「ナニもしないで結構です。隙を見て僧侶のいる王都へ追放――送り届けます」

女神「そんな!? 何故僧侶の元へ! 私に百合趣味はないんですよ!? ギブミーおちんぽ! ノーおちんぽノーライフ!」ブンブン

勇者「誰もそんな事は言ってません。それに王都へ行けばおちんぽよりどりみどりですよ?」

女神「え……?」ピタッ

勇者「大陸一の都市ですから旅行者も多いですし……魔王軍と平和協定を結んでからは異種族の出入りも盛んです」

女神「い、異種族も……?」

勇者「テキトーに裏路地で1回1G木の看板でも首にかけていれば……」ヒソ

女神「か、かけていれば……?」ゴクリ

勇者「……さぁ? かけた事ないですから分かりません」

女神「…………」

勇者「ただまぁ。ナニが起こるかは知りませんが……」

勇者「知りたければ、試してみることです。……ナニ事もね」

女神「王都……異種族……裏路地……」ブツブツ

勇者「王都へ行く気になりました?」


女神「……平和になった世界を旅して」

ピチョーン

女神「人々の笑顔を探してみるのも、いいかもしれませんね」パァァァ

勇者「…………」

女神「まずは私を祀っている神殿がある、王都を目指すことにしましょう!」パァァァ!

勇者「仰せのままに」ニッ

勇者「さて。それじゃ今から人目につきにくい道を探してきますから、地下室で待っていてください」

女神「王都へ行く前の軽い青姦の為ですね」コクリ

勇者「女神様のあきらめの悪さハンパないですね」

女神「専門外の魔王退治をガッツで片付けた私を舐めてもらっては困ります。舐めてください」

勇者「嫌です。村のゴシップハンター兼専業主婦に見られたら家庭崩壊一直線なのでひたすら隠密行動です」

女神「お忍びックスなら是非口をこう……こんな感じで手で塞いで私の嬌声を抑えつつ陵辱感を出して欲しいですね」

勇者「しないっつってんだろ。で、後で迎えに来るんでこれ着ておいてください」サッ

女神「これは……見覚えがありますね……。昔魔法使いが着ていたローブですか?」

勇者「ええ、昔着てたお馴染みの黒いやつです。今日は魔法使いもそれ着てるんで、万が一見られてもカモフラージュになります」

女神「? どうしてまた?」

勇者「……初めて会った時の格好で会ったら夜燃えるよな、って釣っておきました」

女神「相変わらず勇者は相手を意のままに操りますね」

勇者「……ノーコメントで。よって俺も勇者スタイル復活です」スッ

女神「……っ」ゴクリ

勇者「女神様は燃えなくて結構です」

勇者「まぁ、女神様のが若干背高いんですけど……黒帽子目深にかぶって隣に俺がいれば余裕で誤魔化せます」

女神「あの……」

勇者「はい?」

女神「この服、その、胸の部分が……」タプン

勇者「……さらしで潰してください。そこはどうしようもないんで……本当に……どうしようもないんで……それだけは……」

チョンチョン

勇者「ん?」

娘「パパ隊長! わたしにもおーだーを!」

勇者「……うーん。女神様は何とかなりそうにしても……」

勇者「お前の肥大化してしまった性知識は最早隠す隠さないのレベルじゃないんだよな……」

娘「おほめにあずかりこうえいです!」

勇者(……えーと。夜中にトイレに起きてしまった娘が)

勇者(俺と魔法使いの裸の格闘戦を目撃してしまい)

勇者(好奇心が振り切れて早すぎる思春期に突入してしまった)

勇者(俺にこだわるのは幼少期特有の父性への憧れとかナントカ……よしイケる。いやそう信じてゴリ押すしかない)

娘「パパ隊長!」

勇者「はいはい」

勇者「……君の任務は無事お泊まりを成功させることだ」

娘「はっ!」

勇者「晩御飯を食べた後はおやつは食べないこと。寝る前に歯を磨くこと。枕をサンドバッグにしないこと。そして何より大事なのは……」

娘「大事なのは!」

勇者「お泊まりを存分に楽しむことだ。……君の健闘を祈っているぞ」ビシッ

娘「らじゃー!」ビシッ

勇者「お隣さんに迷惑かけるなよ。持ってくものは準備できてるのか?」

娘「もうできてるよ! パジャマとー、歯ブラシとー、タオルとー、クレヨンとー、それからえっとねー」ヒョイヒョイ

勇者「しまったのに広げなくていいから。あと虫取りアミと虫取りカゴは置いていけ。お隣にカブトムシはいない」

娘「えー……あとコレ! 裏・冒険の書!」テテーン

勇者「危ねぇぇぇ!」バシィッ

娘「あぁー! 何するのパパー!」ピョンピョン

勇者「油断も隙もないな。万が一お隣さんに見られでもしたらお隣さんがお隣さんやめてお隣の村のお隣さんになるんだぞ。いいのか」

娘「だってパパが外に出すって……」

女神「私は中に出すべきだと思います」

勇者「危ないから外に出すって言ってるだろ! あんたはさらし巻いてろ!」

娘「赤ちゃんができないように?」

勇者「話混ざってる混ざってる。って言うかもうそこまで踏み込んだのか。理解してしまったのか。どこまで行ってしまうんだうちの娘は」

娘「まだイッたことはないよパパ。今度ためしてみるね」ムフー

勇者「試すな。パパでさえ一人遊び覚えたのもっと後だぞ」

娘「どうして? ちゃんと準備しないとパパのおちんちんおむかえできないよ?」

勇者「……娘よ。まず第一にパパのチンコは迎えてはいけないんだよ」

娘「……パパわたしのこと嫌いなの?」ウルッ

勇者「まさか。大好きさ」

娘「わたしもパパだーい好き! だからおちんちんいいよね!」

勇者「異端審問官も真っ青な誘導尋問だな」

勇者「んー、どうしたものか……あっ」ポンッ

勇者「娘よ。お前はまだ体が小さいからパパのチンコは無理なんだ」

娘「え……?」

勇者(実際問題、物理的に無理だし。パパの竜殺しは拡張専門であって変幻自在ではないからな)

勇者(ルールや倫理が通じない以上、これが最良手……! 娘よ、これで詰みだ)カッ

娘「でも、パパこれ……」パラパラ

――――――――

ボコォ!

妖精姫『ひぎぃッ!』ピィーン

勇者『アハッ! ねねっ、見た今? すごいねー! 俺のカタチ外からでも分かっちゃうじゃん! ホラッ! ホラッ!』ドチュッ ドチュッ

妖精姫『あ゛っ!? がっ! うぅ……勇者のアレがぁ……うちの、は、入っちゃダメなところに――イ゛ッ!?』プシャァ

勇者『アレじゃなくてチンポって言えって教えたよね? ホント何度言えば分かるの、かっ! なっ!』ブヂュッ ブヂュッ

妖精姫『あっ! あぐっ! 勇者のぉ、ち、ちんぽがぁっ……うちの、うちの赤ちゃんの部屋ん゛ひぃっ!』ミチミチィッ

――――――――

勇者「詰んだ」

娘「妖精さんってわたしくらいの大きさだから、わたしもおちんぽ平気だよね!」ムフー

勇者「い、いや、その、妖精は人よりかなり丈夫と言いますか、体の構造がですね、種族間で驚く程の差がありましてですね」オロオロ

娘「わたしもパパの稽古受けてるから丈夫だよ! 木から落ちたってへっちゃらだもん!」ムンッ

勇者「よ、妖精の寿命は長いから、見た目小さそうでも大人って言うか、むしろ年上で合法なわけでして、ええはい。あ、合意かどうかは慎重に協議する必要がありますけどもはい」アセアセ

娘「? でもパパがズボズボしたのはカラダが小さい妖精さんでしょ?」

勇者「痛恨の一撃ッ! はい死んだ!」

娘「大人のカラダじゃなくても、パパはちゃんとおっきするんだね」フフッ

勇者「痛恨の一撃ッ! 死体蹴りだ!」

娘「だからわたしのカラダでも、パパはおっきできるってことだよね!」ワクワク

勇者「痛こ――それは違う」

娘「……パパ、わたしのこと嫌いなの?」グスッ

勇者「まさか。大好――」ハッ!

勇者(だ、駄目だ。思わず娘のあの潤んだ瞳に従いそうになってしまう……)

勇者(何故だ……魔法使いの面影があるからか……? つい反射的に……)

勇者(…………)

勇者(そうか……)

勇者(魔法使いの幼い頃はこんな感じだったのかもな……)ジッ

娘「?」

勇者(…………)

勇者(そう考えれば……意外と……)





勇者(ハッ!?)

勇者(……バッ)

勇者(バカヤロウ! 『意外と……』何だ!? 俺は一体ナニを考えているんだ!)

勇者(クソッ! 何もかんもあの裏本のせいだ! つまりは全部俺のせいだ! 反省しろ俺!)


勇者(そうだ……落ち着け……冷静になれ……)フー…

勇者(これはアレだ……しばらく射精してないと何でも良くなってきてその内そよ風で射精ちゃう感じのヤツなんだ……だからさっきのは事故……不慮の事故……)ブツブツ

勇者(俺は娘に劣情を抱く変態などではない……嫁さん一筋の変態なんだ……嫁さんは一筋なんだ……)ブツブツ

勇者「自己催眠完了」シャキーン

娘「あ、パパおっきしたの? フルぼっきしたの?」

勇者「どこにフル勃起要素あった。してないよ」

娘「むー……じゃぁどうすればフルぼっきするの?」


勇者「……なぁ娘よ」ポムッ

娘「なぁにパパ? フルぼっき見せてくれるの?」ヘヘヘ

勇者(勇者処世術奥義……!)

勇者「続きは明日にしよう」ニッコリ


勇者( 【 保 留 】 )


勇者(その後の処理をミスれば更なる地獄へハイキングするはめにはなる。が)

勇者(うまく処理すればこれ程優れた選択肢もない……! うまく処理さえできれば……!)

勇者(……何しろ断トツで危険なのはあのエロ神なんだ。娘の対応はその後でも遅くないはず)チラッ

ギュッ ギューッ

女神「あっ、さらしの締め付けが思いのほか……イイですね……」ポッ

娘「……うん。分かった」コクリ

娘「今日はお泊まりあるし、フルぼっきのお話は明日にするよ」

勇者「よしよし。偉くないけど偉いぞ」ナデナデ

娘「えへへ」


勇者「さぁ。そろそろ魔法使いも帰ってくるだろうし解散だ」パンパン

娘「はい!」

勇者「ん?」

娘「こういう時って、手を重ねてちかいの言葉を言うんでしょ?」

勇者「こんな情けない状況と目標の時は普通しない」

娘「えー……やろうよパパ! わたし、やったことないしやりたいやりたい!」ピョンピョン

勇者「分ーかった。分かったよ。えーと、それじゃぁ……」ポリポリ

勇者「……家庭の平和の為に」スッ
娘「パパのおちんぽをわたしにおさめる為にっ」スッ
女神「思い出に残る処女喪失とまだ見ぬチンポの為にっ!」スッ

娘・女神「「おーっ!」」バッ!

勇者「…………ォー」ヌーン

――――――――

赤髪「だぁかぁらぁ!」

赤髪「勇者先生がさぁ。こう、グォーってガーってやるじゃん!」バッ ババッ

赤髪「そこでガッとしてブオーンでゴシャァ! 分かったか?」

青髪「ぜ、全然分からないよ~赤髪ちゃーん……」

赤髪「……うーん伝わらないか。やっぱ一人じゃ無理だな。おーい娘~こっち来~い」チョイチョイ


娘「後でー」カキカキ

赤髪「はぁ? 後でって何だよ。何してんだお前?」

青髪「む、娘ちゃん……お絵かきしてるみたいだよ……?」

娘「そうだよー。お絵かきしてるの。だから描き終わるまで待っててー」カキカキ

赤髪「…………なぁ」ジーッ

赤髪「コレ。何描いてるんだ?」

娘「ないしょー」ヘヘヘ

赤髪「ないしょ? ……うーん、何か気持ち悪いし怖い感じだな。モンスターか?」

娘「ブブー」カキカキ

青髪「…………」

青髪「ね、ねぇ娘ちゃん」

青髪「こ、これってまさか……お、男の人の……おち、おちん……うぅ、言えないよぅ……」モジモジ

娘「そうだよ。おちんぽだよ」

青髪「おち……ッ!!」ボッ
赤髪「おちんぽ?」

娘「っあー! コレないしょだったのに! 駄目だよ! ないしょだからね! 誰にもナイショだよ!」シーッ!

青髪「う、うん、な、ないしょするよ。……恥ずかしいし」

クイクイ

赤髪「なぁなぁ。おちんぽってなんだ?」

青髪「え、えぇ? え、えと、その……」モジ

赤髪「おい、娘と青髪だけ分かってるのずるいだろ。わたしにも教えろよ」

青髪「お、おち……」ボソボソ

赤髪「なに? 声小さくて聞こえねーって。何?」

青髪「お、おちんちんの……こと、だよ」ボボッ

赤髪「……ちんちん?」

青髪「う、うん」ボボボッ

赤髪「……コレがか?」

娘「そう! りっぱなおちんぽだよ!」エッヘン

赤髪「…………」

赤髪「プーッ!」ブハッ

青髪「あ、赤髪ちゃん……?」

赤髪「ばーっかでー! こんなのちんちんな訳無いだろ!」アッハッハ

赤髪「この前男どもがしょんべんとばしっこしてたの見たけどよー、ぷぷっ」

赤髪「こぉぉーんな小さくってさぁ……おまけに見た目は脱皮失敗したいも虫みてぇだったぜ?」ケラケラ

赤髪「こんな鉄みてーでクソデカくて何かさきっちょがキノコの傘みてぇに気持ち悪くて青虫みたいな筋が浮き出てるのがちんちんのわきゃねー!」ワハハッ

青髪「た、確かにお父さんのお風呂で見た時……こんなに大きくなかったし硬そうじゃなかった……カタチは少し似てるけど……」

赤髪「だろ? 親父だって似たようなもんだったしなー」

娘「それはねー、これは大人のおちんぽだからだよ」チッチッチ

赤髪「うそこけ。娘が勝手にそーぞーして描いただけだろ」ハンッ

娘「違うもん! 本当にこうだもん! 皆のパパは小さいかもしれないけど! パパのはこんなにすっごいんだもん!」プンプン

赤髪「……は?」ピタッ

娘「しかもこれはパパの本気じゃなくて、フルぼっきしたらもっと大きくてバキバキになるんだもん!」ガーッ

赤髪「……ふざけんなよ。勇者先生の股にこんな気持ち悪いもんついてるわけねーだろ」

娘「ついてるよ。それにおちんぽは気持ち悪いものじゃなくて気持ち良いものだからっ」

赤髪「ついてねー! それになんだよ気持ち良いって! 気持ち悪いだろーが!」

娘「ついてるよ! だってわたしはお風呂でちゃんと見たんだから! 赤髪ちゃんはパパとお風呂入ってないから分かるわけないでしょ!」

赤髪「ゆ、勇者先生と……お風呂……?」ポ

ブンブンッ

赤髪「ふ、ふざけたことぬかしてんじゃねー! 勇者先生はカッコ良くて強いんだ! だからついてねーったらついてねー!」

娘「パパはカッコ良くて強くて、さいきょーのおちんぽついてるのっ!」

赤髪「ついてねぇ!」
娘「ついてるの!」

赤髪「つ・い・て・ね・え!」
娘「つ・い・て・る・の!」

青髪「あわわわ……ね、ねぇ二人共ケンカはやめようよぉ……」オロオロ

赤髪「ぬーーっ!」ガルルルッ
娘「むーーっ!」プンプンッ

青髪「あーうー……」ハラハラ


娘「……わかった」

赤髪「はぁ?」

娘「パパにすっごいおちんぽついてるってしょうこ。二人にだけ見せてあげる」

青髪「え、えぇー!? あ……わ、わたしは、べつに……そんな……興味とかは……」チラチラ

娘「そのかわり絶対にないしょだよ? だれにもしゃべっちゃだめだよ? ひみつなんだから」

赤髪「……しょ、証拠あるのかよ?」

娘「あるよ。すっごいのが」

赤髪「……この目で見るまで信用はしねーからな。勇者先生にあんなのなんて……しねーからなとにかく!」

娘「すぐ持ってくるから。ちょっと待っててね」

青髪「も、持ってこられるもの……? な、何だろう……」ソワソワ

娘「……赤髪ちゃん」

赤髪「……なんだよ」

娘「おちんぽはね。すっごいんだよ」

赤髪「…………」

娘「パパのおちんぽはたくさんの命を救って、たくさんの人を幸せにしたんだよ」

赤髪「ち、ちんちんが、命? 幸せ?」

娘「きっと『アレ』を読めば、赤髪ちゃんにもわかるよ」

タッタッタッ…


赤髪「…………」

赤髪「あいつ、聖剣とおちんぽ間違って覚えてんじゃねぇか?」

青髪「ち、違うと思う……けど……絵もとても剣には見えないし……」

ピラ

赤髪「……クソ。認めねぇぞ……勇者先生の股にこんなもんが……こんな……!」プルプル

青髪「こ、これが勇者先生のお股に……ほ、本当についてるのかな……ついてたら……ど、どうしよう」ボボボッ

――――――――

ガチャッ

キィィィッ

トットットッ…

女神「あ、勇者。ちょうどいいところに……」モソモソ

シュタッ

娘「パパじゃないよ。わたしだよー」

女神「あら娘さん、お泊まりだったのでは?」モソモソ


娘「……女神さま。パパのおちんぽってすっごいよね?」

女神「私の知る限り、人類最強クラスのおちんぽです。……急にどうしたのですか?」モソモソ

――――――――

女神「……なるほど。二人にいかに勇者のおちんぽが素晴らしいか説きたいと」モソモソ

娘「うん。それには裏・冒険の書を見せればいいと思ったんだけど……」ゴソゴソ

女神「今は勇者が持ってますからね。それに……」モソモソ

娘「パパと約束したもんね。裏・冒険の書は赤髪ちゃんのところへ持っていかないって。だから――」ゴソゴソ

パッパパー!

娘「わたし作! 『パパのおちんぽマイふぇいばりっと!』」

女神「ほほう。それは実に興味深いですね」モソモソ

娘「これはねー。すっごいと思ったパパのおちんぽのお話をわたしが頑張って写したやつなんだよ!」バッ

女神「どれどれ……これは……なるほど。文章の合間に娘さんの絵が入っていますね」モソモソ

娘「えへへー。だってこうした方が絵本みたいで読みやすいでしょ?」

女神「……盲点でした。このスタイルは私も取り入れるべきかもしれませんね……」フーム

女神「ハッ!」モソモソ

女神「なるほど! 勇者が禁止したのは裏・冒険の書ですから……コレを使えば約束を破らずに勇者おちんぽの布教ができるわけですね!」モソモソ

娘「うん! これならパパのさいきょーおちんぽ、二人にも伝わると思うんだ」

女神「素晴らしい心がけです。私も影ながら応援させていただきますよ」モソモソ

娘「ところで女神さまはどうして縛られてるの?」

女神「気が付かれましたか」モゾモゾ

女神「さらしで巻くことが思いのほか気持ちが良かったので」モソモソ

女神「どこまで自分で縛れるかチャレンジしていましたら……」モソモソ

女神「このように脱出不可能な謎の縛りに成功してしまいまして……」モッソモソ

女神「途方に暮れていたところだったのです」モソモソ

娘「じゃぁわたしがほどいてあげるよ女神さま」

女神「助かります。ではお願いしますね」モソモソ

娘「んっとー……うわ。これかちかち結びになってるよ」

女神「本当ですか? 道理で解けないはずです……」モソモソ

娘「これは無理だからナイフで斬っちゃうね」チャキッ

女神「え」

ズパァッ

娘「パパ直伝、勇者スラァッシュ! これでさらしはみじん斬りだー!」ドヤッ

女神「す、素晴らしい剣術です。助かりました。……ですが」


女神「私の胸は一体何で押さえつければ……」ダプン

娘「……あ」

――――――――

勇者(多少時間はかかるがここは迂回した方が良さそうだな)

勇者(見られる可能性は極限まで減らすに越したことはない)

勇者(…………)

勇者(まさか青姦千里眼がこんな形で役に立つことになろうとは……)

勇者(経験は決して無駄にはならないんだな)

勇者(…………)

勇者(苦境に立ってる原因は過去のせいだった)ハァ

勇者(……さて、そうなると早めに女神様を連れ出した方が良さそうだ)

勇者(魔法使い待たせてまた疑い持たれでもしたら危ないし)

勇者(…………)

勇者(……魔法使い)

勇者(初めて会った時は花でくどいたんだよな。で、食事まで持っていって……それからつけてたペンダント褒めて……)

勇者(…………)

勇者(うん、帰りに花屋に寄っていこう)

――――――――

魔法使い(……ちょっと早すぎたかな)ソワソワ

魔法使い(まぁ、いいけど。待つの嫌いじゃないし、どちらかと言えば好きだし)

魔法使い(……待ち合わせは村の中央広場、噴水の前)

魔法使い(あたしと勇者が初めて出会った場所……)


魔法使い(フフ……)

魔法使い(そうそう。あたしを見るなり露店の花を買って声かけてきたんだ)

魔法使い(勇者だって言うからパーティーの勧誘だと思ったら……)

魔法使い(お茶のお誘いなんだもの。初対面で花なんて順番があべこべだし、軽そうだったから断ろうと思ったのに)

魔法使い(気がついたらもうレストランの中。何故か好みの紅茶とか当てられたりして……)

魔法使い(それで、そう。ペンダントを褒められたんだ)

魔法使い(自信作の魔除けだったから、すごい嬉しかった……。こだわった部分をちゃんと見てくれて――)

魔法使い(――ペンダント?)

スッ

魔法使い(……あたし、つけて、ない)

魔法使い(ハァ……結婚指輪をはずすところまでやっておいて……こんな重要なことを忘れるなんて……)

魔法使い(浮かれていたせいだ。……気付いたのが早くて本当に良かった)

魔法使い(時間もまだ余裕がある。取りに戻ろう)

魔法使い(勇者があたしより早く来たことはないし、今戻っても余裕で間に合うはず)


魔法使い「――『飛翔』」

フワァ

魔法使い(…………)ヒュォッ

魔法使い(……ペンダント、ペンダントか)

魔法使い(どこにしまったかな)

魔法使い(思い出の品だからって、魔王封印の旅の後大切にしまって……)

魔法使い(…………)

魔法使い(……ああ、思い出した)

魔法使い(あれはそう、確か――)



魔法使い(――地下室の宝箱)

――――――――

ガサッ ドサッ …パカッ

娘「ダメだー。がらくたとか本はあるけど……お洋服とか布っぽいのはないよ……」

女神「困りましたね……」

パカッ

娘「あ!」

女神「ありましたか!」

娘「見てコレすっごいキレイ!」ピカー

女神「これは……ペンダントですね。魔除け――にしては随分と凝った意匠な気がしますが……」

娘「ママのかな? わたしもこういうの欲しいなー」

娘「…………」

娘「ねぇねぇ女神さま」

女神「なんでしょう?」

娘「お胸をつぶせればなんでもいいの?」

女神「そうですね。贅沢を言えば荒縄か革のボンテージがいいのですが……今は非常時ですし」

娘「だったら……」

娘「お出かけする服をそのまま着ればいいんじゃないかなー?」

女神「え?」

パサッ

娘「ママはお胸ぺったんだからね。ボタンとめちゃえばたぶんお胸つぶせるよ、ホラ」

女神「ああ、言われてみれば確かに! 早速やってみましょう」

――――――――

ムチィ…

女神「くっ……こ、これは……苦しっ……」ハァハァ

娘「大丈夫女神さま?」

女神「でも、この締め付けが……たまりません……!」ハァハァ

娘「大丈夫そうだね女神さま」

娘「……うーん」

女神「ど、どうしました……?」ミチィ

娘「お胸はつぶせたけど……なんだかママっぽくないね」

女神「と、言いますと……あっ……」ムチィ

娘「えっとね、帽子はこうふかーくかぶって」

女神「こ、これだと顔がほとんど見えませんけど……うぅ」ピチィ

娘「ママはこうしてたよ? なんか魔法にしゅーちゅーできるんだって」

女神「そ、そうです、か……アッ」ブルッ

娘「うん、ぽくなった!」

娘「あとは髪がちがうね。わたし赤髪ちゃんと青髪ちゃんにいつもやってるからまかせて!」

女神「ふっ、くぅ……お、お手柔らかに……」プルプル

――――――――

娘「できた!」フー

女神「……ッふ、ふー……ふー……」ボー

娘「ふかめにかぶった黒帽子、髪形、ママのローブ……これでこーでぃねーと完了ーっ」パッパパー!

女神「ど、ど……どうで、しょう……」フー… フー…

娘「ちょっとお尻がおっきいけど、かなりママっぽいよ!」

女神「そ……それは、良かった、です……」フー フー

娘「……うーん」

娘「でも、なにかもうヒトオシがほしい気がするなぁ……」

女神「ひ、ひとおし……このぽっちを一押しされたら……私はもう立っていられま、せん……」フルフル

…ピカリ

娘「あ!」

娘「女神さまコレつけようコレ!」

女神「ペ、ペンダント……ですか?」ハァハァ

娘「そのお洋服ならピッタリだと思う! 今つけたげるね!」

女神「ま、待ってくださ……い、今胸付近は絶妙なバランスで保っていて……んッ♪」


娘「できた! へへー。やっぱり思った通り似合ってるよ!」

女神「あ、ありがとうござい――」

ギチチッ

女神「――あっ」

ミリッ

バツンッッッッ!!!


…バルルンッ

女神「…………」タユン

娘「……すっごい」

娘「おっぱいでぼたんがぼーんって、とんでっちゃった……」

女神「ど」

女神「どどどどどどどうしましょう!?」オロオロ

女神「こ、このままでは胸をはだけっぱなしで、その、あの」

娘「せくしー! おおきい! フルぼっき!」

女神「ですよね! こ、このままでは魔法使いを真似るどころではなく勇者を悩殺コースです! あぁ、谷間なんて魔法使いにはないのに……!」

娘「女神さま女神さま。ピンチのときほどおちつけってパパいってた。だから女神さま、おちつこう?」

女神「はい。ヒッヒッフー……ヒッヒッフー……」

娘「似たお洋服あるはずだし、パパが戻ってくればきっとお胸もお洋服も大丈夫だよ」ニッ

女神「……ええ。そうですね。確かに勇者はここぞと言うタイミングではずした記憶がありません。射精も含めて」コクリ

娘「でしょー? パパはすっごいんだから」エッヘン


…ガチャッ

キィィィッ

娘「あ! パパ帰ってきたよ!」

女神「良かったです……」ホッ

バタンッ

トッ… トッ… トッ…

娘「パパー、あのねー」

タタッ

ピタッ


娘「……あれ?」



娘「……ママ?」

女神「~~ッ!?」ビクゥッ


トッ…

トッ…

トッ…


魔法使い「…………」

魔法使い「……ねぇ」

魔法使い「……あなた――」


魔法使い「――だァれ……?」

女神「ひッ」

魔法使い「……それ」

ビッ

魔法使い「あたしの……帽子……」

ビッ

魔法使い「あたしの……ローブ……」

―キラリ


魔法使い「あたしの……」


魔法使い「ペン……ダン、ト……?」


娘「……あっ!」

バッ

娘「ママっ! これは違うのっ!」

女神「そ、そうですっ! ここ、これにはとても深い訳がありまして……!」

魔法使い「娘ちゃん……?」

娘「えっと、えっとね」

娘「これはその――」


娘「――ヒミツなの!」

女神「娘さんッ!?」

魔法使い「……ヒミ、ツ……?」

娘「ヒミツ! パパとわたしだけのヒミツで、誰にも知られちゃいけないの!」

女神「」

娘「だからママもパパにナイショしないと、パパと約束したヒミツがヒミツじゃなくなって……」

娘「…………」

娘「あれ?」

魔法使い「……娘ちゃん。パパに……勇者に秘密にしろって……そう言われたの……?」

娘「うん。じゃないとパパのおちんぽが――あっ、これもナイショだった!」ハプッ

女神「あわわわわわ」サーッ



ガチャッ

勇者「お待たせしました。それじゃちゃっちゃと終わらせちゃいま――」

女神「ゆ、勇者……」

娘「パパっ!」

魔法使い「…………」

勇者「――しょ……う……?」



勇者(う)

勇者(うあッ)

勇者(うおおぉおあおぉおおぁおおあおおおおぁッッ!)

勇者(何故魔法使いがここにいるんだッ!)

勇者(何故娘がここにいるんだッ!)

勇者(何故、女神は勝手にローブを改造しておっぱいをはだけているんだッ!?)

女神「~~っ」タユン

勇者(そしてあの格好は……マズい、最高にマズいぞ。これ以上ないって感じのマズさだ……ッ!)


魔法使い「……フフッ」

魔法使い「あたしの帽子」

魔法使い「あたしのローブ」

魔法使い「あたしの、ペンダント……」

魔法使い「そしてあたしよりずっとばいんばいんで勇者好みのワガママボディ……」

魔法使い「……それで『お待たせ』で『さっさと終わらせる』、ね」

魔法使い「…………」

魔法使い「プフッ」

魔法使い「アハハハッ!」

魔法使い「そう。そういうこと」

魔法使い「あたしの『上位互換』と致すのに、あたしが邪魔だったんだね。そっかそっか、なるほどね」

勇者「ま、魔法使い。これは……」


―ゾワッ


娘「……? あれれ? 寒くないのになんで鳥肌?」ブツブツ

魔法使い「でも、娘ちゃんは知ってたんだ。あたしは知らないのに」ヒキッ

魔法使い「その牛乳女を娘ちゃんはかばってたよ。何でかな?」

勇者「そ、そん――」

魔法使い「あたしを捨てて、三人で暮らす予定だったのかな?」

勇者「いやいやいや、そんなまさ――」

魔法使い「娘ちゃん、おちんぽって言ってたよ? 二人でしてるところ、娘ちゃんに見せたのかな?」

勇者「魔法使――」

魔法使い「それとも、あれかな」

魔法使い「――実の娘に手を出したのかな?」

勇者「待――」

魔法使い「そんなの。だって。あたしだけって」

魔法使い「あなたが、言う、から」

魔法使い「あた、し、は」ズズ…


勇者「ッ!」

勇者「――『加速』ッ!!」カチッ

ガシッ ガシッ

――――――――

―パッ

女神「……は、え? 外?」

娘「わー! パパはっやーい!」

勇者「……フー」

勇者「来い、聖剣ッ!」


―ヒュォッ

パシィ!

娘「すっごい! 聖剣飛んできた! パパすっごい! すっごいよパパ!」ピョンピョン

勇者「――『結界』」

ブゥン…

女神「あ、あの、勇者……? 何を……」

勇者「簡易だけどな……聖剣媒体だからそれなりに保つ。ないよりマシだ」

勇者「……娘よ」

娘「なぁに! なぁにパパっ!」キラキラ

勇者「これを持って、お隣に戻りなさい」

娘「……パパ? これって裏・冒険の書だよ? いいの?」

勇者「ああ。大切に持っていてくれ。ただし今すぐお隣に戻るんだ」

娘「えー、わたしパパのカッコ良いところもっと見たいよ……」

勇者「……フル勃起」

娘「」ピクッ

勇者「約束を守れたら、パパのフル勃起を見せる」

娘「わたし約束守れる!」ビシィッ

勇者「……明日迎えにいくまで、いい子にしているんだよ」ナデナデ

娘「はい! わたしいい子でお泊り会する!」ダッ

ガチャバタァンッ


勇者「…………」

女神「ゆ、勇者?」

勇者「……森まで走るぞ。『加速』はもう使えない」

――――――――

女神「ゆ、勇者……待っ……」ゼェハァ

勇者「女神、実体化って解除できないか?」

女神「な、何度も試してますが……自分の意思じゃどうにも……」

勇者「薄々感づいてはいたけど、やっぱりそうか」

勇者「……昨日から出ずっぱで、今もってことは……」

――――――――

赤髪「う、嘘だろッ!? い、痛いのに気持ち良いなんてことあんのかよ……?」プルプル

娘「パパはそういうのとっても上手みたい。ホラ、こことかたっぷりじらした後にぱしーんて……」フンス

青髪「そ、それで、その後どうなるの娘ちゃんっ」フンフン

――――――――

勇者「蛙の子は蛙なんだろうなぁ……」ハァ


―パキキッ メキィッ

勇者「……もう来たか。足止めにすらなってないとか……流石俺の嫁」ハハ

女神「ま、魔法使いの周り……心なしか歪んでいませんか……?」ブルブル

勇者「ま、ここなら多少ハデにやりあっても平気だしな」

勇者「覚悟決めるか……」チャキッ

女神「ゆ、勇者大丈夫ですよねっ!? 勇者がいればへっちゃらですよねっ!?」ガタガタ

勇者「……?」

女神「そこで『何が?』って顔しないでください! 勇者は無敵で無敗なんでしょう!? だから――」

勇者「何か勘違いしてるみたいだから、言っておくが」

勇者「俺が最強、無敵、無敗なのは――」


勇者「――ベッドの上だけだ」


女神「…………え?」

勇者「……本当に道中チンコしか見てなかったんだなアンタ」

勇者「魔法使いには模擬戦だろうとケンカだろうと」

勇者「一度だって勝ったことはない。会ってから今日に至るまでずっとだ」


女神「え……? え……?」

勇者「俺の聖なる力は対魔物にはドン引きするぐらい良く効く」

勇者「が。対人間となるとまるで役立たず。つまり地力の勝負になるわけだ」

勇者「で。知っての通り魔法使いは千年に一度の魔法の大天才。俺はせいぜいが身体強化と雷をちょろっと出せる程度で、奥の手はさっき使っちまった」

勇者「加えてあいつはトンデモなく良い目+俺への執着から生まれる超観察力で……こっちの体術と剣術は全部読まれる。この時点で力押しも不可だ」

勇者「な? 絶望的だろ?」ハハ

女神「いやいやいやいやいやいや笑ってる場合じゃないですよ! だったらやっぱり話し合いで……!」ブンブン

勇者「話してみる?」ビッ


ヒュォォォゥッ
ゴォォォゥッ
ピシッ パキパキッ
ピシャーンッ

…ガギャァァッ ギャリギャリギャリッ!

魔法使い「ソの牛乳女ハ……殺ス。千々に引き裂いテ、コロス」ギヌロ

魔法使い「勇者ハ殺しテ、ずっト一緒、なル。今度こソ」ギヌロ


女神「ぴィッ」

勇者「……あれじゃぁもう声は届かない」

勇者「そら最大魔法を同時詠唱とかもう思考スペースギチギチにもなるよ。それに多分殺意と愛情もギッシリ詰まってる」

女神「で、でもでも――」

勇者「最終決戦。魔王弱らせたり、攻撃受け止めてたのは俺だけどさ」

勇者「……魔王を次元の狭間に封印する術式をきっちり完成させた上で、バッチリ発動させたのって……誰だったか覚えてる?」

女神「…………」

女神「ま、魔法使い……!」サーッ…

勇者「そう。だからこっちに出来るのはせいぜい」

ピッ
勇者「①死を受け入れる」

ピッ
勇者「②魔力切れまで逃げる」

ピッ
勇者「③奇跡を信じて挑む……くらいしかない」

女神「①は絶対に嫌です! ③も遠慮したいです! ②! ②にしましょう勇者!」

勇者「ああ。でも②は女神のせいで無理なんだ」

女神「え?」

勇者「森まで走ってくるだけで体力切れする貧弱で専門外な女神がいるせいで無理なんだ」

女神「ぐぅッ」

勇者「カスっただけで全身持ってかれるような魔法……避け続ける体力も技術もないでしょ?」

女神「ってことは……ってことはですよ……!」ガタガタ

勇者「絶望的だけど、挑むしかない」

女神「一度も勝ったことがないのにですかッ!?」

勇者「……今度は勝つかもしれない」

女神「あー! 『こっちには女神がついているんだぜ』ってヤツですか! イケそうな気がしてきました!」

勇者「負けそうだ……」

女神「勇者ァーっ!? そこは嘘でも不敵に笑うところですよ!」ブンブン

勇者「ちなみに死ぬとクッソ痛いからな。体感で言うと金的の百倍。生き返る時はもっと痛い。その十倍は痛い」

女神「勇者ァーっ!? 何故今そんな豆知識をっ!?」

勇者「あ、復活させてもらえなかったら苦痛一回で済むな。良かったな女神」ハハ

女神「勇者ァーっ!? 私死ぬの前提なんですかっ!?」

ゴゴゴゴ…

勇者「……来るぞ女神。目を逸らすなよ」

女神「ゆ、勇者」

勇者「心配しなくても最初の一撃はいなせる。聖剣さまさまだな」


女神「わ、私を……」

女神「私を置いては……逃げないんですか……?」


勇者「……それな」

勇者「まぁ変態でも孕まセックス司ってようと女神様は女神様だし」

勇者「嫁さんに神殺しの汚名を着せるわけにもいかないし」


勇者「あと女置いて逃げるって選択肢、俺にはないし」

女神「ゆ、勇者ぁ……」フニャァ

勇者「だからせめて戦闘中は協力的に――」

女神「私をちゃんと女として意識していたんですね!」キラキラ

勇者「ここまでくると逆にスゲェよアンタ」

ギュォォォォッ

女神「ッひゃァァァッ!? あの真っ黒い球体絶対ヤバいです! 何か触れたそばから木が跡形も無くなってます!」ゾゾッ

勇者「……ハァ」

勇者「ま、娘に迎えに行くって約束したからな」

勇者「生きて帰ろらないと」チャキッ


魔法使い「ゆ、ウ、シャ、ァ……」ズズズズ

ガギャァッ! ギャリギャリギャリ… ギュォォォォッ


勇者「……しっかしまぁ」

勇者「こんなんなっても魔法使いは……」


勇者「イーイ女だなぁ……」ニヘッ

女神「勇者ーっ!? ノロけてる場合じゃ――」

カッ―

女神「――あっ」

――――――――

――――――――

赤髪母「娘ちゃーん? お父さん迎えに来てるわよー?」

娘「パパ来たーっ! はーいっ」


ドタドタドタッ

バッ

娘「とぉぅっ!」

ギュッ

勇者「っとっと」

娘「えへへー♪」スリスリ

勇者「いい子にしてたか?」

娘「してたよ! わたしすっごいいい子だったよ!」ハイッ

勇者「……うちの娘おとなしくしてました?」ボソ

赤髪母「うふふ、元気いっぱいにいい子にしてましたよ」

勇者「すいません毎度毎度騒がしくて……お世話になりました」グシグシ

娘「ひゃー! 髪がわちゃわちゃになるー!」ケラケラ

…コソッ

赤髪「…………」

赤髪母「あら、起きてたの? 娘ちゃん帰るって、バイバイしなさい。それから勇者先生にちゃんと挨拶しないと」

勇者「おはよう赤髪ちゃん。昨日は娘と仲良くしてくれてありがとうな」

赤髪「……ゆ、ゆっ」

勇者「ん?」

赤髪「ゆ、ゆしゃ、せん、せい、は……」モジモジ

赤髪「~~ッ!」ボフンッ

赤髪「ッッウワァァァァァァ!」

ダダダダッ…

赤髪母「あ、コラ! 挨拶もしないであの子はもう!」

勇者「いえいえ。元気が何よりの挨拶ですから。それじゃぁ、帰るとしましょ、う……か?」

青髪「…………」モジッ

勇者「あれ? 青髪ちゃん? どうしたの?」

青髪「わ、わたし……あ、あの……」

青髪「だっ、大丈夫ですからっ!」

勇者「へ?」

青髪「む、娘ちゃんと勉強して、へ、平気になりましたからっ!」

青髪「き、来て、も、ど、どどっ……」


青髪「……どッ」―ボッ

青髪「や、やっぱりまだこ、心の準備がーっ!」

タターッ

勇者「…………」

娘「二人共、まだまだだねー」ヘヘーン

――――――――

娘「ねぇねぇパパ、ママはー?」

勇者「……ママなら女神と絶賛お話中。多分死なない程度のスキンシップが炸裂してるんじゃないかな」

娘「へぇーもう仲良しさんなんだ。さっすがママ」

勇者「いや、女神様とママは普通に知り合いなんだよ。勇者一行を導いてたわけだから当然なんだけど」


勇者「……知り合いだから余計にマズいんだよなぁ」

娘「マズい?」

勇者「何でもないよ」ポンポン

娘「ん? えへへー」

――――――――

ガチャッ

娘「ただいまーっ!」

クルッ

娘「おかえりーっ!」

勇者「ふふっ。ハイ、ただいま」

娘「さぁさぁ、こちらへどうぞ」グイグイ

勇者「おぉ? どしたどした?」

娘「はいココ! パパはココに座るの!」ポフポフ

勇者「はいはい。……ほい、座ったよ」

娘「パパっ」キリッ

娘「わたし! 言われた通りいい子でお泊まりしてたよ!」

勇者「…………」

勇者「あー……」ポリポリ

娘「だから約束!」ブンブン

娘「パパのフルぼっき! パパのばっきばきおちんぽ!」ブンブン

娘「見ーせーてー、く~ださいなっ」キラン

勇者「……それなんだけどな」

娘「うん!」キラキラ

勇者「……ごめん。約束守れなくなった」


娘「…………え?」パチクリ

勇者「とにかく、無理なんだ。ごめんよ」

娘「……」

娘「……パパ、うそ、ついたの?」

勇者「……ごめん」

娘「…………」

娘「うそついちゃいけませんって、パパもママも言ってたよ……?」

勇者「…………」

娘「う……」ウリュッ


娘「……!」ハッ

グシグシ

娘「わかった! パパ今フルぼっきじゃなくて甘だちなんだ!」

勇者「……甘勃ち……か」

娘「わたしに任せて!」パァッ

娘「きのうね赤髪ちゃんと、青髪ちゃんと、一緒にたくさん勉強したからばっちりなんだよ!」フンス!

勇者「…………」

娘「おててだけじゃなくて、台所にあったバナナも使ってね、こういう感じでお稽古してたの!」コシュッ コシュッ

勇者「…………」

娘「だから今は元気無くてもね、わたしがぜったいにバキバキにして――」スッ





―スカッ





娘「…………ふぇ?」

勇者「…………」


娘「パ、パパ……?」カタカタ

勇者「……何かな」

娘「パパの、おちんぽ……おちんこ……おちんちんは……」

娘「とったり、つけたり、できないんだよね?」

勇者「……そうだな」


娘「じゃあ、なんで、どうして……」ブルブル

娘「パパの、パパのおまたに――」






娘「――おちんちん、ないの……?」





―ザァッ…

勇者「…………」

勇者「……答えよう」


娘「パ、パ……?」


勇者「パパが約束を守れなくなった、その理由を」


娘「パパ……」




勇者「……いいかい?」

勇者「パパのチンコは……もう……」







勇者「 こ の 世 に 存 在 し な い ん だ 」





――――――――

ホー… ホー…


娘「…………」コソッ

ゴソゴソ

娘(――火打ち石、ろうそく、ナイフ、お鍋、ロープ、スコップ)サッ サッ

娘(お着替えとタオル……それから地図にコンパス、釣り竿、虫取りアミ……)ピタッ

娘(……虫取りアミは、なしにしよう)スッ

ギュッ ギューッ

娘(お肉のくんせいとお塩は入れたから……)

娘「うんしょっと」

――――――――

コソコソ

娘「…………」

―チラ

勇者「う、うぅ……うーん……」

ダキィッ

魔法使い「むにゃ……」ギュゥゥゥゥゥ

勇者「あぁ、やめっ……それ、だけは……」プルプル

勇者「俺の……チンコが……」


娘「パパ……」


――――――――

――――――――

娘『――うそだ!』

勇者『……嘘じゃないよ』

娘『だってわたし昨日さわったもん! フルぼっきしてなかったけど大きかったもん!』

娘『パパのおちんちんはっ』

ガシッ

―ズルッ

娘『ここにっ! あるん……だ……』

娘『もん……?』


ズズズズズ…
シュゴォォォォ…
ヴゥゥゥゥゥン…


娘『パ、パパ……?』

娘『これ、なに……? この黒い、渦みたいなの……?』


勇者『……これはね。ママ特製の多重連結立体構造の魔法陣だよ』

娘『まほうじん?』

勇者『ああ。おまけにママの渾身の呪いがこれでもかっってくらいかかってる』

娘『の、呪い?』ゴクリ


ズズズズズ…
アァアァァァアァァ…
オォォオォオォォォ…


勇者『術式そのものの基本原理は魔王封印に使われたのと同じもので』

勇者『次元に裂け目を作り、凍てついた時間で満たされている次元の狭間への『門』を作ることが可能になるんだ』

娘『???』

勇者『えーと、簡単に今の状態を言うとだな』ポリポリ


勇者『……今。パパのチンコは次元の狭間に突っ込まれてるんだ』

娘『パパのおちんちんは次元のはざまをズボズボしてるの……?』

勇者『ハハッ。ズボズボはしてないな。ガッチリ根本はくわえ込まれてはいるが』ハッハッハッ


勇者『……スゴイだろ? こうやって次元に開いた穴ってのは本来閉じるものなんだ』

勇者『開いたとしても一瞬で……そうそう、魔王戦の時もそれが大きな問題だった』

娘『……パパ』

勇者『倒せない魔王をどうにかするにはココに押し込んじまう他なかったんだが』ピッ

勇者『長い時間、門を作って保持しておく方法が存在しなかった。そもそも、誰も試みたことがなかった』

勇者『……だけど魔法使いは作っちまった。短時間だけど次元の狭間への門を開き、安定させる術式を』

娘『パパ』

勇者『それでもスゴ過ぎるってのに……今はコレだ! 今は短時間どころか開けっ放しで、しかも前より安定してると来てる。これは――』

娘『パパッッ!!』

勇者『…………』

娘『……パパのおちんちん、そこから出せないの?』

勇者『出せない』

娘『――ッ』

勇者『これはただ単に次元の狭間にチンコが突き出てるだけじゃない』

勇者『封印魔法を幾重にもかけた上で、それらすべてが刻一刻と変化を続ける。つまり解除する『鍵』が存在しない』

勇者『仮にそれに対応できる鍵があったとしても……封印の鍵穴にあたる部分の術式は呪詛で埋め尽くされてる。……鍵はあっても入らない』

勇者『加えてそのすべての魔法が魔法使いに改造され尽くしてる。原型なんてほとんどない。ほぼほぼオリジナル。俺の嫁、天才だからね』

娘『…………』

勇者『最後にダメ押しなんだが……』

勇者『……実は魔法使い、この魔法のこと全然覚えてないんだ』


娘『!』

勇者『怒りに身を任せてアドリブで創っちゃったもんだから……』

勇者『魔法使い自身も解けない魔法が完成しちゃったんだなー……』

娘『パパ……』

勇者『あぁ、ごめんね。難しい話だから分からないよね』

勇者『……要はさ』

勇者『パパのチンコを出すには鍵が必要なんだけど』

勇者『鍵もないし、鍵穴もない。そして鍵の作り方も分からないから――』


勇者『――二度とチンコがこの穴から出せないってことなんだ』

娘『……パパのおちんちんに……』

娘『もう、会えないの……?』

勇者『そうだね』ヘラ

娘『――っ!』キッ

娘『パ、パパはそれでいいのっ!?』

勇者『いいも悪いも……』

勇者『全面的にパパが悪いしなぁ……』

勇者『疑われてもしょうがないこと山程してきたし』

勇者『とっさに隠そうとしたのも良くなかった……いやー、若い頃の癖は抜けないもん――』

娘『パパっ!!』

勇者『ん?』

娘『本当のこと、言ってっ!』

勇者『……これで、良かったんだよ』

娘『…………』

勇者『もう一生分チンコは使っただろうしさ。これから変な間違いを起こすこともないわけで』

勇者『まぁ、魔法使いを抱けないのはちとつらいけど……』

勇者『……うん』

勇者『後悔はない』ポンポン

娘『……っ』ウリュッ


娘『パパの――』

娘『――パパの大うそつきっ!!』


―ダッ


勇者『…………』

勇者『後悔は、ないんだ』

――――――――

勇者「チ、チンコがァ……」ウーン




娘(……パパ)

娘(必ずわたしがパパのおちんちん助けるから)

娘(待っててね)


勇者「次元の……裂け、目にィ……」ウーン


娘(……おちんちん入るところは)

娘(次元のはざまじゃなくて、わたしのここだもん)サスサス

娘(だから……)


娘「……いってきます」


キィィ… パタン

――――――――

タッタッタッタッ…

娘「ハッ……ハッ……」


「こんな夜更けにどこへ行くつもりですか?」

―ヌッ

娘「ミイラだっ! しッ!」シュッ

―ドゴォ

「オボォッ! 親子揃って凄まじくいいパンチ……! これが血統が成せる極上の腹パン……!」ゥップ

娘「あれ? その声ってひょっとして……女神さま?」

女神「ええ、そうです。みんなの孕まセックス神、女神ですよ……」ボロォ…

娘「……ごめんなさい女神さま。全身包帯でぐるぐる巻きだからミイラだと思って殴っちゃった……」

女神「この姿じゃ分からないのも無理はありません。今わたしと分かる要素ってココくらいしかないですし」タプン

娘「どうして女神さまはぐるぐる巻きなの?」

女神「……ッ」ブルッ

女神「その話はまた今度にしましょう。……今は少し、いえかなり傷に響きます……」

女神「それより娘さんです。そんなに大きいリュックを背負って、一体どこへ行くつもりですか?」

娘「……王都へ行くの」ギュッ

女神「……何のために?」

娘「……パパの」

娘「パパのおちんちんを助けるために」

女神「……勇者のおちんぽを、ですか」


娘「……昔ね。ずっと昔でわたしがもっとちっちゃい頃」

娘「二人のお姉ちゃんが村へ遊びへ来てくれたこと、思い出したの」

女神「二人の女性……」

娘「きんにくがスゴいお姉ちゃんは、わたしを高い高いしてお空を飛ばせてくれた」

娘「くびれがスゴいお姉ちゃんは、わたしが森で拾ったお人形さんの――」

娘「――『呪い』を解いてくれた」

女神「……その二人は」

娘「うん。この裏・冒険の書を読んだ今なら分かるよ。あの二人のお姉ちゃんは、女戦士さんと僧侶さんだったって」

娘「……パパと一緒に、世界を救った人たちだって」

娘「……わたし、剣術と体術はすっごいとくいだけど、魔法とか、おまじないとか苦手なんだ」

娘「だからわたし、パパのまほうじんのことよく分からない」

娘「……でもパパ。『呪い』って言ってた。ママの呪いがパパのおちんちんにかかってるって、そう言ってた」

娘「もしそうなら、王都にいる僧侶のお姉ちゃんなら……お姉ちゃんなら呪いを解けるんじゃないかなって」

娘「……そう思ったの」

娘「だから、王都へ行くの」


女神「駄目です」

娘「…………」

娘「……女神さまがダメって言っても、わたしは行く。絶対に行くよ」グッ

女神「それでは半分です」

娘「……え?」

女神「『鍵穴』をどうにかしても、肝心の『鍵』が無ければ『門』は開きません」

娘「女神さま……?」


女神「私も同行します、娘さん。あなたと同じく勇者のおちんぽ転移を憂う者として」

娘「い、いいの女神さま?」

女神「いいも何も……お忘れですか? 今の私は娘さんのおかげでここにいられるのです」

女神「つまりは恩人であり、更に志まで同じとなれば……共に王都へ向かうことは最早運命と言えます」プルン

女神「……それに」

女神「もし再び次元の狭間へ『門』を開くとなれば、わたしの『女神力』も必要になるはずです」

娘「……めがみぢから?」

女神「本来、『門』は膨大な魔力を必要とします。かつての魔王戦においては、その圧倒的不足分を私の『女神力』で補っていました」

女神「魔王の大きさまで空間を裂くのも、『門』を維持するのも、その術式に尋常ではない魔力――もとい女神力を流し込むことが必要だったのです」

娘「ええっと、ええっと……女神さまがいないと『もん』が開かないってことかな? ……アレ? でも、今回、ママはひとりで……」

女神「ええ、その通りです。前回私が存在を失う程の魔力を必要とした『門』は……今回小規模とは言え魔法使いの魔力のみで構成できました」

女神「ですがいかに魔法使いが魔法の天才とは言え、無いものを創り出すことはできません。神とてそれに逆らうことはできないのですから」

女神「となれば魔法使いが無理やり一部が不完全な状態で魔法陣を稼動させている可能性があり、もしそうなら私の女神力を――」

娘「うう、女神さま……お話むつかしいよ……」グルグル

女神「あぁ、失礼しました。簡単に言うと」


女神「私自身は専門外で役には立ちません。が、女神力は役に立ちます。勇者のおちんぽも勃たせます。そういうことです」コクリ

娘「わかった! めがみぢからはすっごくて、パパのおちんちんさいこーってことだね!」ピョンッ スッ―

女神「はい。勇者のおちんぽサイコーです」スッ―

―パッシーン


女神「……王都へ行きましょう、娘さん」

女神「勇者のおちんぽの無い世界は、退屈で、寂しくて……性欲を持て余します」ハァハァ

娘「……うん。わたしもそう思う。パパもズボズボできないから、きっと苦しいと思うし」シュン


女神「勇者のおちんぽを助け出す。その為には――」

女神「――『鍵』と『鍵穴』、そして『門』が必要です」

娘「『鍵穴』は王都の僧侶お姉ちゃんが、『門』は女神さまが……」

娘「……『鍵』は……どうしよう……」


女神「……うふふ」

女神「あなたは探さなければなりません。あなたの知らない世界で、あなたの知らない方法を」パァァァッ

娘「女神さま! なんだかピカピカしてる!」キラキラ

女神「……これは使命を帯びた新たな冒険。新たな旅立ち……」パァァァッ

女神「……答えなさい。勇者の子、娘よ」パァァァッ

女神「汝は何が為、誰が為に危険を冒し、困難に寄り添い、歩き続けるのか」


娘「わたしは……」

娘「パパのためにっ!」

娘「パパのおちんちんを助けたいっ!」

娘「そしてっ!――」



娘「――パパとセックスしたいのーっ!!!」


女神「……汝の思い、女神が聞き届けた」パァァァッ

女神「女神は孕まセックスを司り、子孫繁栄と全生物絶頂を願う者」

女神「汝が信ずる姦淫を求むるならば、女神は全身全霊をもってそれを祝福する者なり……」リィィ…ィィン

キラキラ… フワァ

女神「……私が照らします。あなたの行く道を。……あなたがあきらめない限り。そして――」

―キュピーン

女神「――この『剣』が道を切り拓くでしょう」

シャキーンッ!

娘「わーっ! 聖剣だっ!」

―パシィッ

娘「――ふっ」ヒュォッ

フォンッ

娘「あははっ! かるいかるーいっ! まるで羽みたいっ!」シュパァッ

…ピタッ

娘「あれ? でも聖剣ってパパのだけどいいの?」ヒュラァ…

女神「……聖剣は相応しい持ち主でなければ振るうことは愚か、持ち上げることすら叶わぬ聖なる剣」

女神「このように」


―ハラリ


女神「わたしの包帯だけを斬れる腕前のあなたは……聖剣に認められたのです。次代の継承者として」ポイン

娘「じゃぁ今日からわたしが聖剣のつかいてなんだっ! やったーっ!!」ピョンピョン

女神「うふふ。では、行きましょうか。僧侶と路地裏が冷めてしまいます。色とりどりのチンポだってカリを太くして待っているはずです」フンスフンス

娘「…………」

女神「どうしました?」

娘「……そこが森のはしっこ」ピッ

娘「わたし、そこから先はまだ行ったことないの」

女神「……未知の世界というわけですか」

娘「……わたし、お稽古いっぱいしたけど……モンスターと戦ったことって一回もないから……」

娘「だから、へへ。ちょっぴりおなかがチクチクしてきちゃった……」テヘヘ


女神「…………」

女神「あなたの心に燃える決意――聖なる剣――そして、私の加護」

女神「何も恐れることはありません。勇気をもって踏み出しましょう」


女神「……その一歩から、あなたの物語は始まるのですから」ニコッ


娘「女神さま……!」パァッ

娘「うん! わたし、初たいけんをたくさんするよ! いろーんな初たいけんして、ステキなオトナになる!」バッ

ダダッ

娘「はじめの――」

タンッ

娘「――ちーんぽっ!」

―タンッ

娘「えへへー。……でちゃった♪」ニコニコ

女神「うふふ。ええ、大変勢いよく外へ出ましたね」ニッコリ


ガササッ!

娘「あっ! モンスターかな!」チャキッ

女神「逃走も視野に入れて挑みましょう。未知の相手に油断は――」


ガサッ…

オーク兄「こォんな夜中にピーチクパーチクとうるせェなァ。一体どこのどいつだァ?」ブヒィ

オーク弟「フゴッ! フゴッ! 兄貴ィ、メスの匂いがするぜ。それも二匹も!」ブヒィ


女 神 「 初 手 オ ー ク で す か 」 ハ ゚ ァ ァ ァ ッ

>>257
娘「はじめの――」
娘「――ちーんぽっ!」

酷すぎるわww
吹いたじゃねーかww

娘「女神さま、オークってどんなモンスターなの?」

―パァァァッ

女神「説明しましょうッ! オークとはッ!」ビシィッ

女神「濃緑の体皮に禿頭ッ! 筋骨隆々で超スタミナに耐え難い体臭ッ!」

女神「そしてッ!」

女神「雄しか存在しないというッ! 実に偏ったモンスターなのですッ!」

女神「では雄しかいないのに一体どうやって繁殖するのかッ!」

女神「正解はッ!」

女神「他種族の雌を孕ませるッ! これのみッ! これだけッ! これ以外に存在しなァいッ!」

女神「しかも種が強すぎるせいか産まれるのもこれまたオークッ! 産まれたオークも当然母を雌と認識して孕ませますッ! 以下ルゥゥゥゥプッ!」

女神「手当たり次第に他種族を犯すその姿はまさにナチュラルボーンセックスモンスターッ!」

女神「がしかしッ! オークをオークたらしめているのは種族の特異性でも繁殖条件でもないのですッ!」

女神「オークをオークたらしめている理由ッ! それこそがッ!」

女神「『オークちんぽ』ォッ!」

娘「オークちんぽ?」ピクッ

女神「交配を複雑に繰り返しッ! 様々な種族の特性を引き継ぎ世代を重ねたオークはッ!」

女神「ついには媚薬を分泌しッ! かつ巨大で硬度とスタミナに溢れたオークちんぽを備えるに至りましたッ!」

女神「オークちんぽの与える快楽のあまりッ! 解放された後も同種族の性交で満足できずにオークの集落へ戻ってしまう女性も多いとか何とかッ!」

娘「そんなにすっごいおちんぽなんだ! こ~~~っんなに大きいのかな?」グワー

女神「…………」

女神「それが……」

女神「私も一度も見たことはないので……」

娘「女神さまは見たことないの?」

女神「勇者たち……オークとか瞬殺しますから……」シュン

女神「誰かヤられる要素とか……まるで無かったので……もう本当に悔しくて……」ポロポロ

女神「でも……」

女神「そんなつらい日々にさよならですよ! まさかこんな出会いがあるなんて!」パァァァッ

娘「女神さまがそんなに言うならきっとすごいおちんぽなんだね!」ワクワク


オーク兄「……何だァ? あいつらイカれか何かか?」ブヒ

オーク弟「あ、兄貴ィ……もう辛抱たまらねェよォ……さっさとヤッちまおうぜェ……」ブヒィ!

娘「ふんす!」ズシッ

オーク兄「……まぁご丁寧に食料まで持ってやがるし」

女神「ふんす!」タプンッ

オーク兄「それにトンデモねェデカ乳女だ……へへっ、こんな上玉にはそうそうお目にかかれねぇぞォ」

オーク弟「あ、兄貴ィ……俺ァあの小さいガキがいいなァ、あァ柔らかそうでよォ、俺ァ……俺ァ……!」ブヒブヒィ!

オーク兄「あんな熟れてもねぇガキのどこがいいんだか……大体オメェは孕ませる前に壊しちまう癖によぅ」

オーク弟「も、もう我慢できね――」

オーク兄「オメェは後だ! 俺が先にあのデカ乳をヤる。……オメェは俺が終わるまでガキを抑えとけ、いいな?」

オーク弟「わ、分かったよ兄貴ィ……早く、早くしてくれよォ、た、頼むぜェ……」

オーク兄「まァ焦るな弟よ。夜はまだ長いんだ……じっくり楽しもうじゃねぇか……」

グッ

娘「あ、こし布取ろうとしてるよ女神さま!」

女神「ええ見てますよ娘さん! 見てますとも! あの布をどければオークちんぽとついにご対面です! 長かった……! ここまで本当に長かったです……!」ウルウル

―グイッ


娘「わーっ!」グッ
女神「おおーっ!」グッ


―バサァ


娘「わぁぁぁぁぁっ!!」ググッ
女神「おおぉぉぉぉぉぉっ!!」ググッ


―ビキビキッ


娘「わぁぁぁ……ぁぁ……ぁ……?」
女神「おぉぉ……ぉ……ぉぉ……?」


オーク兄「どうだァ? コイツが今からお前らをヒーヒー言わせる肉棒さまだぜぇ?」ブッヒィ

娘「…………」
女神「…………」

オーク弟「おっかなくて声も出ねェか? フゴッ! 無理もねえ! 兄貴のちんこはスゲーからなァ!」ブヒュィ

娘「…………」



娘「なんか」



娘「ちっちゃいね」



―ザグゥッ

オーク兄「――――」

娘「女神さま。オークちんぽ、パパのフルぼっきじゃない時よりちっちゃいよ」


―ザシュゥッ

オーク兄「ち、ちっちゃい……」


女神「ええ……何か……何と言いますかアレですね……期待ハズレですね……」


―ドグシュゥッ

オーク兄「き、期待、ハズレ……」


女神「種族的に考えて、最低限勇者と同等か、それ以上を期待していたのですが……」

娘「アレってたってる状態でしょ? じゃぁもう大きくならないよね?」

女神「勇者のを見慣れ過ぎたせいですかね……そうなるとテクニックでカバーするしかないのですが……」

娘「てくにっく! パパがやってたしきゅー責めみたいなの?」

女神「オークの知性と気性を考えるとそれも期待薄ですし……あ、媚薬も考えると……でも媚薬はあくまでサブですから、メインがこれでは……」

娘「えー……ダメだよ女神さま。こてさきで勝負するひとはここぞって時に負けるってパパもママも言ってるもん」

女神「いえいえ、これは期待をかけ過ぎたせいであって、決してオークちんぽが悪いと言う話ではなくてですね……」

娘「でも女神さま、がっかりしてない?」

女神「……それは、その」

女神「夢見ていたものとは、だいぶ……」

女神「…………」

女神「はい、がっかりしました……がっかりちんぽです……」シュン


―ズパッ

オーク兄「がっかり、ちんぽ……」

ガクッ

オーク弟「あ、兄貴ィーッ!!」


女神「これだったらせめて10人位の複数に責められないと……せっかく私の処女を散らすわけですし……やはり思い出になるセックスにしたいという気持ちはありますよね……」

娘「じゃぁもういい女神さま? たき火するからもう少し開けた場所探さないといけないんだ」

女神「大丈夫です……これなら王都の路地裏で1G看板の方がよっぽど思い出ックスできますから……ハァ」カクーン

娘「っしょっと」ズシッ

娘「じゃあね、ええと……」ンー

娘「!」


娘「ちっちゃいおちんぽのオークさん!」



―ゾンッッッ

オーク兄「――――」


娘「ばいばーい」ブンブン

女神「やはり無理をしてでも勇者と……いえもしシていたら魔法使いはアレどころではない暴力を……いやしかし……」トボトボ


ガササッ……


オーク弟「……ブ、ブヒィ」

オーク弟「な、何だったんだアイツら……なァ兄貴」


オーク兄「…………」

オーク弟「ありゃ本当のイカれで……あァきっと悪い病気でも持ってたに違ェねェ。し、しなくて良かったなァ兄貴」

オーク兄「…………」

オーク弟「ハ、ハハ……き、気分悪いしよ……どっかの村でも襲って口直しでも……」

オーク兄「…………」

オーク弟「……兄貴?」


オーク弟「ヒエッ……!?」

オーク弟「た、勃ったまま……」

オーク弟「し、死んでる……!」

オーク兄「…………」

オーク弟「あ――」

オーク弟「兄貴ィィーッッ!!」

――――――――

パチ…パチ…

娘「パ~パのおちんぽデッカイぞー♪ オ~クのおちんぽちっちゃいぞー♪」フンフーン

女神「ふみゅぅ……」スヤスヤ

――――――――

サァァァ…

ピーヒョロロロ…


「…………」


神官「あぁ僧侶様。やはりこちらにおられましたか」


僧侶「…………」

神官「……僧侶様?」


僧侶「……今日も、聞こえませんね」


神官「僧侶様……」


僧侶「最後に言葉を交わしたあの日も……風が強く、よく晴れた日でした」

―スクッ

僧侶「……今日のような天気の日は『もしや』と思わずにはいられません」

神官「……お祈りを邪魔してしまい申し訳ありません、僧侶様」スッ


僧侶「……私は腹を立てていますよ神官」

神官「も、申し訳ありません。今後このようなことが二度とないよう――」

僧侶「あなたは何故、私にまた『様』をつけているのですか?」プンプン

神官「――は?」

僧侶「私は何度も言いました。私は女神に仕える身で、あなたたち神官と何ら変わりはないと」

僧侶「様をつけるのは女神と私以外の目上の人だけで結構です、と。更に付け加えるなら今はあなたと私以外誰もいないのですよ?」

神官「し、しかし僧侶様は救世の英雄です! 私などの一介の神官が僧侶様を呼び捨てなど恐れ多く――」

僧侶「……また言いました。それも2回も」ジーッ

神官「は、あ、いえ、その……」

神官「僧侶…………」

僧侶「!」パァッ

神官「……様」

僧侶「~~ッ」ガクッ

神官「ど、どうかお許しを。ど、努力は致します……僧侶……さ、ん……ッ様ッ!」

僧侶「……いじわるを言ってしまってごめんなさいね」

神官「いえ、そんないじわるだなんてとんでもないです! むしろ光栄です僧侶さ……ま」

僧侶「……フフッ」

僧侶「ただこうも皆にうやうやしく扱われると……」

僧侶「どうにも昔が懐かしくなってしまって」


僧侶「……遠慮なんて欠片もしなくて、マナーがなってなくて、どこまでも失礼で」

僧侶「……でも、とてもステキな人達がいた……あの頃を」

神官「僧侶……様」


サァァァ…

僧侶「……ひょっとしたら」

神官「え?」

僧侶「……光となって消えてしまった女神様は、この世界と一体となって――」

僧侶「――風や日の光、降り注ぐ雨や生い茂る草木となり……」

僧侶「こうして、ずっと私たちに語りかけていたのかもしれません」

神官「僧侶様……」


サァァァ…

僧侶「……いい風ですね」

神官「……はい。心が洗われるようです」

サァァァ…




《――ぉ――……――》


僧侶「!」


《――……ち――……》


神官「僧侶様? どうかなさいましたか?」

僧侶「……今、確かに女神様の声が」

神官「…………」

神官「め、女神様の……ッ!?」

神官「すッ、すぐに大神官様に報告して参ります!」

タッ―


《……――……ん――》


僧侶(……間違いなく女神様の声です)


《――……――……ぽ》


僧侶(途切れ途切れではありますが……)


《……お……ち――……》


僧侶(何かを、強く訴えているような……)


《――――……ん……ぽ》


僧侶(あるいは何かを求めているような……)

僧侶(もう少し深くに『潜れ』ば、明瞭に聞こえるかもしれません……)


―キュィンッ


僧侶(これで私の『耳』は格段に――)


《お……》


僧侶(お?)


《おぉぉぉ……!》


僧侶(おおおお?)



《 お―― 》



《 お お ぉ ち ん ん ん ん ぽ ォ ォ ォ ォ ォ ! ! 》







僧侶「」





―ザ

ザァァァァッ!!



…ピーヒョロロロ

――――――――

――――――――

娘「でっっっっ――」

娘「――かぁぁぁぁいっ!」ピョンピョン


ザワザワ ガヤガヤ…


娘「ふわー……!」キラキラ

娘「こんなに大きい壁初めて見た! わたしの村の教会の……3倍くらいある!」

娘「人もいっぱいだ! あ、人じゃないのもいっぱいだ! 角だ! あっちはウロコだ! あっちは何かぬるぬるしてる!」

娘「あのおったってるのがお城かな? 絵本で見たのよりすっごい尖ってる! カッコいい! あ、あっちにデッカイ女神さまがいるよ!」

娘「石をカンカンして作ったのかな? あんなにでっかい石あるんだ……どうやって持ってきたのかな……やっぱり王様かな……」

娘「はぁ~……王都、すっごいね女神さま!」クルッ


女神「~~~~ッ!」フルフル

娘「女神さまどうしたのプルプルして。……おしっこ?」

女神「……すいません、あまりの種族の網羅っぷりに感動してしまいまして」クゥッ

女神「思わず心の中でおちんぽシャウトをキメてました」グッ

娘「女神さまずっと楽しみにしてたもんね」

女神「……徒歩に全力疾走、木登りに崖登り、水泳、釣り、山菜取り、火起こし、罠設置――」

女神「この数日間、慣れない実体で恐ろしくツラァいチャレンジに耐えられたのはっ!」

女神「王都によりどりおちんぽがあるからこそ……!」フシュー

女神「そしてこの期待を裏切らないバリエーション豊かな異種族さんいらっしゃいな環境……! 滾る! 滾ります!」

女神「更に騎士団も黙認するという、大陸でも一位二位を争う規模の風俗店が王都には建ち並ぶと聞いています!」

女神「つまりセックス目的の男性が王都にはたくさんいるわけです! しかし風俗はお金がかかります! お金が無くて男性は股間から涙を流すわけです!」

女神「そんな状況でもし私が風俗街近くで裏路地1G看板をしたら……もう……もうっ……!」ハァハァ


娘「わー……この石すっごいキレイだ」

行商人「お、嬢ちゃん渋いねぇ。その年でその石の良さが分かるたぁ大したもんだ」

娘「うーん、キラキラもいいけどツヤツヤの方が好きだよ」

行商人「どうだい? いい趣味の嬢ちゃんには安くしておくぜ?」

娘「……お金持ってない」

行商人「……嬢ちゃん子どもだろ? そっちにいる母ちゃんにねだっちまえよ」ヒソヒソ

娘「この人わたしのママじゃないよ? あとお金もないよ?」

行商人「へ? あんないい身なりで金が――」

女神「すみませんっ」

行商人「へ、へい何でしょう?」

女神「……ふ」モジッ

女神「風俗街は……ど、どちらにあるのでしょう……」


行商人「…………」

行商人「!」ピーン

行商人「風俗街……親子でない……お金がない……」

行商人「そうか……そういうことか……躯を売ってその子を……」クッ

女神「?」

行商人「……よく見りゃあんたの服ボロボロだな、いや悪かった」

女神「は、はぁ……」

行商人「事情は深くは聞かねぇが……あんた色を売りに来たんだろ?」

女神「はい。よく分かりましたね?」

行商人「……残念だがよ、ここじゃもう色は売れねぇんだ」

女神「……え?」

行商人「王都の風俗街はもう無くなっちまったんだ」

女神「…………え?」

行商人「僧侶様が行った浄化運動ってヤツでキレイさっぱりさ」

女神「………………え?」

行商人「まぁオアシスの街じゃ立派な職業だが……ここじゃ出どころ真っ黒の犯罪稼業でしかねぇからな」

行商人「治安悪いわ、裏路地歩いてるだけで犯されるわ、城の奴らは弱み握られてだんまりだわで、ろくなこと無かったのよ」

行商人「で、そこをバビッと僧侶様がバッサリ。片っ端から黒幕をとっ捕まえてお縄よ」

女神「……僧侶、が……」

行商人「そんな訳で今王都にゃ風俗街がない。教会と騎士団が睨みきかせてるから新しい夜商売も勿論できねぇ」

女神「…………」

行商人「だが安心しな姉ちゃん。あんた王都に流れてきたのは本当に運が良いぜ」

行商人「ここにはありとあらゆる種族に対してのありとあらゆる仕事斡旋所があるのさ」

行商人「聞いた話じゃ僧侶様が私財投げ売って作ってくれたらしい。……立派なお人だよ」

行商人「まぁ、つまりだな。風俗街で働いてた連中も、職にあぶれてた連中もみーんな僧侶様が救っちまったわけだ」

行商人「……だからよ、あんたもそこに行けばまともな仕事が」

行商人「…………」

行商人「アレ? 姉ちゃんと嬢ちゃんどこ行った?」

――――――――

タッタッタッ―

女神「…………」

娘「女神さま急にどしたの?」

女神「……予定変更です。まず僧侶に会わなければなりません……」

娘「僧侶お姉ちゃん! 呪いゆうせんだね!」

女神「それもありますが……僧侶には先に聞かなければならないことがありますから……」

娘「ふーん?」


女神「事と次第によっては……僧侶の孕み率を100%にする――そういった対応を必要になるでしょう……」

――――――――

リィィ…ィィン

僧侶(……はぁ)

僧侶(あれからくじけずに――)

僧侶(神聖文字に置き換えてみたり、碑文と照らし合わせて隠れたメッセージが浮き上がらないか努力してみましたけど……)

僧侶(成果は無し。半ばあきらめてはいましたが……いや、あきらめては駄目ですよね……けど4文字で粘るって相当無理が……うーん)

僧侶(となると、やはり私の『耳』がおかしくなってしまったことを疑いたいのですが……)

リィィ…ィィン

僧侶(むしろ今日は好調なんですよね。鳴らない鈴、8つどころか――11、12は聞こえそうな気配ありますし)

僧侶(…………)

僧侶(もし私の『耳』がまともで、特に解読の必要がない、まさにあの4文字のままの意味だとすると)

僧侶(…………)

僧侶「お、おちんぽだなんて……そんな」

娘「おちんぽ?」

僧侶「うひゃあぁぁぁぁぁッ!?」ビクゥッ

僧侶「だ、だっ! ど、どなたで……す……か?」


娘「んひひー」ニカッ

僧侶「む、娘ちゃんっ!?」

娘「僧侶お姉ちゃーん!」ピョーン

僧侶「わわっ」

―パフッ

娘「ひさしぶりー! うおー、ママにはないふにふにだー!」ギュー

僧侶「ひゃっ……ど、どうして娘ちゃんがここにいるんですか?」

娘「王都に来たからだよっ!」ブイッ

僧侶「いや、そういうことではなくてですね……ええと勇者さんと魔法使いさんはどちらに?」

娘「パパとママは来てないよ」

僧侶「え……? で、では娘ちゃん一人で王都に来たんですかっ!?」

娘「二人で来たよ」

僧侶「? どなたと一体――」

―ザァァァァッ

「…………」


僧侶「…………」

僧侶「女神……さ、ま……?」


女神「……久しぶりですね僧侶」パァァァ


僧侶「女神様……!」バッ

僧侶「あぁ……! 再びこうして会える日を、私は一日千秋の思いで待ちわびていました……!」


女神「……僧侶。顔を上げてください」


僧侶「は、はい……!」


女神「何故――」

女神「何故、あなたは私からおちんぽを遠ざけたのですか?」


僧侶「――――」

僧侶「め、女神様? い、今なんと……?」

女神「おちんぽです」

僧侶「おちっ!?」

女神「私の路地裏1G看板デビューを飾るおちんぽが」

女神「あなたによって王都から一掃されたと聞きました」

僧侶「……ろ、路地裏? 1G看板? 一体何の――」

ガシッ

僧侶「めッ、女神様ッ!? かッ、肩を掴めるのですか!? まさか実体化されてあ痛たたたたたたたッ!」ギシィ


女神「長く苦しい道中を……」プルプル

女神「思い出に残る処女喪失が出来ると――ただそれだけを糧にして進んできたのです……」

女神「恐ろしいペースで進む娘さんについていく事ができたのも……」

女神「ド定番のオークちんぽを見送ったのも……森の触手花やスライムをスルーしたのも……」

女神「すべては路地裏1G看板子宮タップタプ思い出ックスがあったからこそなのです……!」ワナワナ

僧侶「処女ッ!? オークちんぽッ!? しきゅっ――」

女神「おちんぽを! 私のおちんぽを返してください! 今すぐに! 早急にです!」ユッサユッサ

僧侶「女神様ッ!? 女神様ーッ!?」ガクガク

――――――――

僧侶「……ゴフッ」ツーッ

娘「僧侶お姉ちゃん大丈夫? 口から血が出てるよ?」

僧侶「え、ええ……軽く循環器系と内臓系がやられただけです……『回復』……」スッ スッ

ポワァ…

僧侶「……話をまとめましょう」

僧侶「まず女神様は戦を司る女神ではなく……子孫繁栄を司る女神だった」

女神「孕まセックスです。性交も司っていますので」

僧侶「し、子孫繁栄を司る」
女神「孕まセックス」

僧侶「…………」

僧侶「……は、孕ませオ゛フッ」ゲホォ

娘「さっきより出た!」

僧侶「か、『回復』……」ポワァ…

僧侶「孕ま……セ、セックスの……女、神……」ゼェゼェ

女神「はい♪」

僧侶「対魔王戦において力を使い果たした女神様は、娘ちゃんの言霊によって復活を遂げられ」

娘「ぱわーわーど! おちんちん!」シュバッ

僧侶「おち――そ、そして様々な紆余曲折を経て」コホン

僧侶「魔法使いさんは勇者さんが浮気をしたと勘違いし、壮大なる夫婦喧嘩の末に……」

僧侶「勇者さんの、その……体の一部分が次元の狭間に封印されて――」

女神「おちんぽです」

僧侶「きょ、局部が――」

娘「おちんぽだよ」

僧侶「お……ちん、ぽが封印されてしまった、と……」ウゥ…

僧侶「……解放するには魔法使いさんが組み上げた『鍵』、『鍵穴』、『門』を攻略する必要があり」

僧侶「『鍵穴』に関しては『呪い』が――つまり私の力が必要であり、女神様と娘ちゃんは王都を訪れた――」

僧侶「――ここまで間違いないでしょうか?」ケフッ

女神「いえ、抜けていますよ僧侶。私の路地裏1G看板処女喪失デビューを目指したくだりがありません」

僧侶「」グルンッ

娘「僧侶お姉ちゃん白目になっちゃった!」

――――――――

娘「僧侶お姉ちゃん大丈夫?」

僧侶「一瞬死んでしまいましたが、大丈夫です。問題はありません」

僧侶「大丈夫です。大丈夫なんです。物理的なダメージ以外で死んでしまったのは今日が初めてですが大丈夫です大丈夫」

女神「私の最終的な目標は勇者とのセックスです」

僧侶「」ギシッ

女神「そしてそれには勇者のおちんぽを解放しなくてはなりません」

僧侶「」ビクンッ

僧侶「――ッハァ!」ブハァ

娘「……僧侶お姉ちゃん大丈夫?」


僧侶「だ、大丈夫です……問題はありません……3回までなら……」ハァ…ハァ…

娘「……あの、お願いします僧侶お姉ちゃん。パパのおちんぽの呪いをといて欲しいの」

僧侶「む、娘ちゃん……」

娘「わたしもパパとおちんぽズボズボしたいの」

僧侶「」ガンッ

娘「僧侶お姉ちゃんもパパとまたズボズボしたいよね?」

僧侶「――はえッ!?」ビクッ

娘「だから一緒に……どうしたの僧侶お姉ちゃん? お顔真っ赤だよ?」

女神「……フフッ」

娘「女神様?」

女神「娘さん。まだまだ裏・冒険の書の読み込みが足りないようですね」

僧侶「う、裏・冒険の書……?」


娘「…………」サッ

パララララララ

娘「…………」

娘「!」

娘「大変だ! 僧侶お姉ちゃん、パパとズボズボしてないよ!」

僧侶「ちょッ、ちょっと待ってください! 一体何ですかその本は!」バシッ

――――――――

グチュ… クチュッ…

僧侶『あぁ……何てイヤらしいのでしょう……』フー フー

僧侶『……勇者のあの腰つき……スパートをかけるつもりですね……』

僧侶『んっ……余裕を保っていられるのは今の内ですよ氷の女王……』

僧侶『勇者の種付けプレスで絶頂しなかった女性はいないのですから……』

クチッ グヂュッ

僧侶『あぁ……!』

僧侶『あんなに……あんなに泡立って……!』フッ フッ

僧侶『あぁ……イッているのに更にイかされるというのはどんな境地なのでしょう……!』

僧侶『どこまでも続く天にも昇る心地なのでしょうか……! それともいつ果てるともしれない奈落に落ちるような……ああ!』ビクッ

僧侶『勇者……勇者……!』―クンッ

僧侶『~~~~ッ♪』ッピィーン

――――――――

僧侶「」

女神「そうです。僧侶は未だ清い身……私達と同じく処女なのです」

僧侶「なァァァァッ!?」

女神「勇者の性交を物陰から隠れてガン見しつつただ自慰行為に勤しんでいただけで未貫通なのです」

僧侶「ひィァァァァァッ!?」

女神「ただし勇者に貫いて欲しいという本心と挿入れたいという欲求が激しく衝突した結果、お尻の方は自ら貫通済みです」

僧侶「ふわァァァァァァァッ!?」

女神「むしろ旅の後半はそちらに夢中になっていたせいで開発済みでもあります」

僧侶「ふにゃァァァァァァァァッ!?」

女神「しかしそこまでしておきながら勇者の前ではどうしても聖職として、清き僧侶として振る舞ってしまう――」

女神「――内心は犯されたくてしょうがないと言うのにっ!」ジャンッ!

僧侶「――ッ! ~~ッ!」パクパク

女神「セックスに興味津々にも関わらず勇者一筋なのも実に乙女。自動筆記フルパワーで記録させていただきましたよ僧侶」パァァァ

僧侶「な、あ、私、女神様に、全部、見られて……」サーッ

娘「……でも女神さま、何でパパは僧侶お姉ちゃんをズボズボしなかったの? パパは僧侶お姉ちゃんじゃフルぼっきしなかったの?」

僧侶「…………」ズーン

女神「娘さん、それは違います。こんなにメリハリが効いた異性ガン誘いくびれボディを勇者が見逃すはずないじゃないですか」

娘「じゃぁ、どうしてなの?」

僧侶「…………」チラチラ

女神「そこも含めて、勇者は既にプレイを展開していたのです」

僧侶「……え?」

女神「勇者は僧侶と初めて会った瞬間に、僧侶の内に秘められた淫猥な本性を見抜いていました」

僧侶「ひゃいっ!? な、ないですっ! そんなもの秘めてません私っ!」ワタワタ

女神「抑圧された環境下で異性との関わりを断ち、清くあれ、光であれと育てられた僧侶は――」

女神「――かえって並々ならぬ性への執着を抱いてしまったのです。……本人もそれと気付かぬ内に」

僧侶「あ、う……」

女神「だからこそ勇者は僧侶に対して性的なアプローチを迫りませんでした」

女神「あえて『勇者に犯されてしまった』という免罪符を無くすことで、僧侶に決定権を委ねる……」

女神「何故なら自身を縛る身分や障害を超える時、隔たりや境界を踏み越える時が――」

女神「――最も気持ち良いことを知っていたからです」ニコ

僧侶「……ッ!」

女神「……ただひとつ勇者にとって誤算だったのは、僧侶がその予想の斜め一つ上に着地してしまったことでしょう」

僧侶「な、斜め……?」

女神「まさか覗き自慰そのものにドハマリしてしまうとは思ってもみなかったはず」ニコリ

僧侶「~~~~ッ!」ボシューッ!

女神「結果。セックスの機会は訪れず、旅は終わってしまいました」パラ…

女神「私が消えた後も稼動し続けていた裏・自動筆記を見る限り、僧侶についての追記もありませんし」パタン

僧侶「…………」

女神「ですから」

女神「おちんぽを解放しましょう僧侶」ポムッ

僧侶「……は、はいっ!? 何が『ですから』、なんですか女神様! 話の前後がまったく繋がっていませんよ女神様!」

女神「無念ではありませんか?」

僧侶「む、無念だなんて……そんなはず……ないじゃ、ないですか……」

女神「私は無念です」フゥ

女神「あんなおちんぽと超絶技巧を持ち合わせた人間が、果たしてこの先千年で現れるかどうか分かりません。……あるいは現れないのかもしれません」

僧侶「うぅ……べ、別に勇者さんの魅力はそこだけではなくて……」

女神「後悔しませんか?」

僧侶「後悔……でも、その、勇者さんには……魔法使いさんがいますから……」


娘「……僧侶お姉ちゃん」

僧侶「娘ちゃん?」

娘「わたし、知ってるんだ」

娘「パパのおちんぽがさいきょーなんだって」ギュッ

僧侶「……え、えぇ?」

娘「がっこーで習ったよ」

娘「大昔。魔王がいなかった時でも……人間はエルフとか、ドラゴンとか、とにかく色んな種族と戦ったって」

娘「なんか、どっちもゆずらないから、せんそーになっちゃって、どっちもいっぱいいっぱい死んじゃったって、わたし聞いたよ」

僧侶「…………」

娘「えっとね」

娘「人間がエルフさん達の森を通ろうとしたら、『しんりゃくだー』ってせんそーになって」

娘「ドラゴンさんは巣作りするのにワラを集めてたら、『しんりゃくだー』ってせんそーになったんだって」

僧侶「……ええ。悲しいことに、確かに一時期この大陸は些細な事で戦争が起きていました」

娘「でもね、パパすごいんだよ」

娘「パパはエルフさんの森も通ったし、ドラゴンさんのおうちも通ったけど」

娘「誰も死んでないんだよ」

僧侶「……へ?」

娘「パパのおちんぽがあったから、みんな死ななかったんだよ!」キラキラ

僧侶「……は、はい!?」

娘「しかも、ここと……ここに書いてあるけど」パラパラ

娘「エルフの双子のお姫様も、火を噴くドラゴンさんもみんな幸せになってるんだよ!」キラキラ

娘「すごい! すっごいよパパのおちんぽ! パパのおちんぽは平和のおちんぽなんだ!」フン!

僧侶「そ、それ勇者さんに性的に屈服させられてるだけじゃ……!」オロオロ


娘「……でも」

娘「でもパパのおちんぽ、次元のはざまに行っちゃった」

僧侶「娘ちゃん……」

娘「……おちんぽは次元のはざまをズボズボするものじゃないのに」

娘「女の子をズボズボして幸せにするものなのに」

娘「だから、次元のはざまから出してあげなきゃ」

僧侶「……ど、どうなんでしょう? 結果としてそれが最良――」

娘「――そうじゃないとわたしもズボズボできないし」サスサス

僧侶「自分に素直過ぎるあたり親子そっくりですね……いえ、そもそも親娘で――」

娘「――それにパパ悲しそうだった」


僧侶「……――ッ」

娘「……こーかいしてないって言ってたけど、絶対ウソだもん」

娘「パパおちんぽでズボズボするの大好きだもん……」

娘「ママを――」

娘「ママをズボズボできないって――セックスできないって、悲しそうにしてたんだもんっ!」


僧侶「え、えぇぇぇ……」

娘「ママもパパのことが大好きで」

娘「パパもママのことが大好き」

娘「ママもパパとズボズボしたくて」

娘「パパもママとズボズボしたい」

娘「それなのにズボズボできないなんて、変だよ、おかしいよ」

娘「……ママは間違ってる」

娘「ママだって、パパのおちんぽがさいきょーだって知ってるのにっ!」


僧侶「む、娘ちゃん……」


娘「パパのおちんぽは――」


娘「たくさんの命を救って、たくさんの女の子を幸せにするためにあるんだ!」


娘「だからわたし頑張るッ!」


娘「絶対にッ! パパのおちんぽを助けるんだッッ!」

ガカァッ!

僧侶「――ッ」

僧侶「…………」パクパク

娘「……助けるの!」フンッ

僧侶「…………」

僧侶「……ハァ」

僧侶「分かりました。力を貸しましょう、娘ちゃん」

娘「僧侶お姉ちゃん……!」キラキラ

女神「僧侶……!」キラキラ

僧侶「勘違いしないでください。私は――」

女神「やはりあなたもおちんぽを……!」パァァァ

僧侶「勘違いしないでくださいって言ってるじゃないですか女神様! ……あのですね」コホン

僧侶「まず魔王封印より強力な魔法が勇者さんに使われていることも大問題ですし、何より強力な呪いは周囲に多大な影響を与えてしまうものです」

僧侶「いくら魔法使いさんとはいえ、暴走した状態で呪いを記してしまったとしたら、何らかの漏れがある可能性も否めません……」

僧侶「勇者さん自身だけでなく村や周囲の森にでも広がってしまったら、取り返しのつかない事態に陥るかもしれないんです」

僧侶「……ですから引き受けましょう。『鍵穴』と勇者さんと周囲のケア――対呪いと回復呪文ならば私もそれなりに心得がありますから」

女神「……でもあわよくば?」ヒソ

僧侶「ないですっ! 全然っ! これっぽっちも! 本当に本当です!」ブンブン

娘「僧侶お姉ちゃん!」ギュー

僧侶「は、はい?」

娘「――ありがとうっ」ニカッ

僧侶(……それに。例えどんなに理由が意味不明で煩悩にまみれていたとしても)

僧侶(こんなに必死になって……)

僧侶(誰かを助けたいと願う人を、私は放っておけません……)


娘「僧侶お姉ちゃんも仲良くズボズボしようねっ」ニシシ

女神「私たち全員で思い出に残る破瓜ックスしましょう!」パァァァ


僧侶(そしてこんなに危険なコンビを放っておくこともできませんっ!)

僧侶「ゴフッ……だ、『大回復』っ」コプッ


僧侶「……急ぎましょう――私の胃と魂がどうにかなってしまう、その前に」リィィ…ィィン

――――――――

――――――――

娘「黒のクレヨンで~、ふんふふ~♪」グシグシ


娘「できたー!」ペカー

娘「どう僧侶お姉ちゃん? これ役に立つ?」ハイ

僧侶「役に立つどころではないですよ娘ちゃん。これは解呪の答えそのものと言って差し支えありません」ナデナデ

娘「やったー!」

僧侶「やはり魔法使いさんは、魔法学の基礎を娘ちゃんに教えていたのですね」

娘「? しらないよそんなの」

僧侶「……はい?」

娘「見たまま描いただけだよ! ……魔法むつかしいからわたし全然わかんないし」

僧侶「……魔法使いさんの複雑な表情が目に浮かびますね」クスッ

女神「これは……!」

僧侶「気付かれましたか女神様」

女神「竿だけでなく玉までも次元の狭間に……!」クワッ

僧侶「……エ゛フッ」コプッ

娘「僧侶お姉ちゃん?」

僧侶「大丈夫です。大丈夫。少し、慣れて、きました」ツーッ

娘「お口拭くね」ゴシゴシ

僧侶「……娘ちゃんの魔法陣の模写が非常に精密だった為、分かったことがあります」

僧侶「『鍵穴』を塞いでいる呪いの――この部分を見てください」

娘「……みみず? せんぼん?」

女神「これは……神聖文字ですね」

僧侶「その通りです女神様。本来、呪いに使われるのは古代文字ですが……ここに使われているのは神聖文字なんです」

女神「呪いを構成する文字に、聖なる力を持つ神聖文字を……?」

僧侶「……この際、何故これで呪いが成立してしまうのかは置いておきます。魔法使いさんのことですしね」

僧侶「一番重要なことは――このままでは私が『鍵穴』を解呪できない、という点です」

娘「!」
女神「!」

僧侶「呪いの浄化のメカニズムは単純です。『聖なる力で、篭められた邪悪なる力を退ける』これだけです」

娘「かんたん!」

僧侶「より強く邪悪なる力を退けるには、それに伴って強靭な媒体が必要になりますが……」

僧侶「……何故かここに、私の知る限り最強最良の媒体――聖剣がありますので、そこについては問題ありません」

娘「しゃきーん!」ヒュラァ…

僧侶「……ですが神聖文字は聖なる力を擁するもの。今度は先ほどとは逆の発想――」

僧侶「――即ち、『邪悪なる力で、篭められた聖なる力を退ける』ことが必要になります」

僧侶「私が生まれつき持ちあわせ、長けているのは聖なる力……」

僧侶「邪悪なる力を理解し、支配する術は持ちあわせてはいないのです」

娘「うーん……」

女神「……こうして解呪されることを見越しての神聖文字……! 何という執念でしょう……!」クッ

僧侶「…………」

僧侶「しかし、手がないというわけではありません」

娘「ホント!?」


僧侶「……『九尾狐』と『邪剣』」

僧侶「この一匹と一振りが揃えば……恐らく解呪が可能になるでしょう」

女神「九尾……まさかアノ九尾ですか!?」フシュー

僧侶「……ええ、『アノ』――」

僧侶「――協調性が無くていつも人を小馬鹿にしたような態度でフェロモンを振り撒いている九尾で間違いありません」コクリ

女神「独特な言葉遣いと、攻めの和装! そしてトランジスタグラマーな肢体と獣耳、当然やわふわの9つのしっぽ!」

女神「九尾は裏・冒険の書でも五指に入る程のセックスバウトを勇者と繰り広げた方でもありますね」フシュー

娘「わたし九尾お姉ちゃんのお話好きだよ!」フシュー

僧侶「オ゛ブッ……」パタタッ

僧侶「……きゅ、九尾の得意とする符術は邪悪なる力が基礎」フキフキ

僧侶「魔法陣や術式に関しては、私より遥かに明るいはずです。『鍵穴』だけでなく『鍵』についての対策も、彼女なら知っている可能性があります」

娘「僧侶お姉ちゃんと九尾お姉ちゃんの合体パワーで『鍵穴』をじょーかできるんだね!」

僧侶「……彼女が素直に協力してくれれば、の話ですが……」

女神「大丈夫です僧侶」

僧侶「女神様……」

女神「九尾は必ず私たちに力を貸します。何故なら――」


女神「――そこにおちんぽがあるから」パァァァ

僧侶「何て……屈託の無い……笑顔……ガフッ」ポタポタ

女神「邪剣は媒体にするのですか?」

僧侶「はい。聖剣と対になるよう打たれた一振りですから、最良……と言うよりはむしろ最凶の媒体になるはずです」フキフキ

娘「僧侶お姉ちゃん、邪剣はどこにあるの?」

僧侶「女戦士さんに預けてあります」

娘「女戦士お姉ちゃんは邪剣を使えるんだ!」―フォンッ

僧侶「……果たしてあれを使えると言っていいものかどうか……」

娘「?」ヒュパッ

僧侶「いえ。女戦士さんは、あの――あそこに見える山で木こりをしています」

僧侶「山肌が禿げ上がっていますから、麓の小屋にいるとは思うの、ですが……」チラ

女神「? どうしました僧侶?」

僧侶(……大丈夫ですよね。私の負担は女戦士さんと半分こで胃腸も頭痛も快調って感じになりますよね)

娘「たぁ! 種付け削岩突き!」ガッ ガッ ガズンッ

女神「あら、素敵な技名ですね」ウフフ

娘「でしょー! パパの得意技からとったの!」エッヘン

僧侶(……2倍になるってことはないですよね……ない……ないと祈りたい……祈ります……!)キリキリ

――――――――

僧侶「着きました」

娘「馬車ガタゴトして楽しかったー!」

女神「……馬……流石に馬が初体験と言うのは……いえ、むしろ逆にプレミアム感があるという考えも……」ブツブツ

僧侶「えぇと、女戦士さんは……」キョロキョロ

―ッカァァァン


…メキッ

メキメキメキィ…


…ッドドォーン


僧侶「いましたね。さぁ行きま――って何してるんですか女神様ッ!?」ワタワタ

女神「いえ、馬はアリかナシかで言うなら、どちらかと言えばアリ寄りで、じゃぁいいかと思いまして」ジーッ

僧侶「ナシですっ! 一個もよくありませんからっ! ほら女戦士さんのところに行きましょう!」グイグイ

女神「しかしやはりあの長さは捨てがたいモノが――」

僧侶「ダメです! そんな事になったら私復活できる自信がありませんからっ! 行きますよ!」グイッ

――――――――

「…………」

「何か片手でも意外といけちまったなぁ」

「んじゃ次は人差し指と親指だけで――」グッ


僧侶「――女戦士さーんっ」


女戦士「ん?」

女戦士「……おお! 誰かと思ったら僧侶じゃねーか!」

僧侶「お久しぶりです、女戦士さん」

女戦士「ひっさし振り久し振り、えぇと大祈祷以来だっけか? まぁ茶でも飲んでけよ。出涸らししかねぇけどよ」アッハッハッ

ヒョコッ

娘「……女戦士お姉ちゃん?」

女戦士「…………」

女戦士「……娘? お前娘か! うおー! でぇっかくなりやがって! もうこんなに育ったかこのこの!」グシグシ

娘「えへへー」

女神「……壮健そうで何よりです、女戦士」ニコッ


女戦士「…………」


女戦士「おいおいマジか……! おいおいマジかよおい……!」


女戦士「女神様生きてたのかよ! なぁおい……!」


女神「復活したのはつい数日前ですが……はい。この通り私は健在です」パァァァ

女戦士「ッかーっ! おいおいこりゃめでてぇな! 出涸らし出してる場合じゃねぇな! こりゃ酒だ酒! 酒以外ねぇなこれ!」

僧侶「……いえ、あの、女戦士さん、その前にですね」

女戦士「分ぁかってるって! ちゃんと酒以外もあるから安心しろって僧侶! 葡萄ジュースあるぞ葡萄ジュース」ポンポン

僧侶「いや、それ絶対中身ワインですよね」

女戦士「や! や! 前は勝手に発酵してただけだって! 今度は飲んでも顔が赤くなるだけだから大丈夫だって!」

僧侶「やっぱりワインじゃないですか! いえ、そんな事より早急にお話したいことが――」

女戦士「にしても無事なら無事って知らせてくれよ女神様ー」

女戦士「僧侶すげぇ心配してたんだ――」

女戦士「――ぜっ」ブンッ

メシャァ―

女神「へぶっ!」

ズシャァァァァァァァァァ…


女戦士「…………」

女戦士「……ん? ……ん?」

女戦士「今私……女神様に触った、のか? え?」

僧侶「……女戦士さん、少し長くなりますが、説明します」


女神「く、う……力任せの素直な腹パン……女戦士の人柄が感じ取れる濃密な一打……グッドです……!」プルプル


僧侶「……色々含めて、説明、します……うぅ……」ツツー

女戦士「……僧侶、お前目から血ぃ出てるけど大丈夫か?」

――――――――

――――――――

女戦士「アーッハッハッハッハッ!」

女戦士「こいつぁ傑作だ! 私らが戦の神として崇めてた女神様が――」

女戦士「――よりにもよってセックスの神様だったってか!」

女神「はい。孕まセックスの女神だったんです♪」ウフフ

女戦士「しかも、プッ、ククッ、復活の呪文が……プッ、おちんちんとか……アハハッ! 駄目だ! 笑い死んじまうって!」ゲラゲラ

娘「わたしのおかげなんだよ! すごいでしょ!」エッヘン

女戦士「スゲースゲー! しかも勢い余って実体化とか……プッ、お、おちんちんが復活の呪文……ひー!」ゴロゴロ

僧侶「く、くれぐれも内密に……もしこの事が世に知れ渡ってしまったら混乱どころで済まないですから……!」

女戦士「分ぁかってるって、ここだけの話ここだけの話っと」グビッ

女戦士「プハーッ……やー、僧侶が血ィ吐くわけだ。清楚で凛々しい女神様が蓋を開けたら、だもんな、クックク!」フルフル

僧侶「もう既に前の冒険で受けたダメージを上回った感はありますよ……」キリキリ

娘「女戦士お姉ちゃん、パパのおちんぽなんだけど……」

女戦士「あー、気の毒だったなぁ。セックスする前に勇者ちんぽ封印されちまってよ」


僧侶「………………え?」

女戦士「ん? どした?」グビッ

僧侶「あ、いえ、どした、じゃなくてですね」

僧侶「娘ちゃんは父である勇者さんと、その、事に及ぼうとしてるんですよ?」

女戦士「おう。さっき聞いたぜ」

僧侶「…………」

僧侶「いやそこは『駄目ですよ』って諭すところですよね!? なんでさらっと流してるんですか女戦士さん!」ブンブン


女戦士「いやー、なんでって……」グビッ

女戦士「あんなイイちんぽ目の前にあったら、無理だろ。我慢するとか」

女神「…………」コクコク


僧侶「……神よ!」ガクッ

女神「何でしょう?」

僧侶「目の前にいました……」ズーン


女戦士「で、なんだっけか」

女戦士「ちんぽ引きずり出すのに、九尾と邪剣がいるって話だっけか」グビッ

娘「だよ!」

女戦士「ま、邪剣はここにあるぜ」ガシッ

―ズンッッ

娘「黒くて太い! お姉ちゃん、これって昼間に木切ってたヤツ?」

女戦士「そっ。今は私の商売道具ってわけだ」

娘「女戦士お姉ちゃんは邪剣に認められたんだね」ヘー

女戦士「うんにゃ?」

娘「……?」

僧侶「……あのですね、女戦士さんはその……邪剣に使い手として選ばれてはいないんです」

女戦士「今も絶賛拒否られ中だぜ。よっと」ズボッ

―ブォンッ

女神「はて? 認められていないのならば、振ることは愚か地面から抜くこともままならないはずですが……」


女戦士「筋肉」

女神「きんにく?」

―グォンッッ

女戦士「そそ。どうしても抜けなかったから……鍛えた」ムキッ


僧侶「……ハァ」

僧侶「何とも無茶苦茶な話なのですが……女戦士さん、鍛えて筋力で無理矢理使いこなしてるんです……」

女戦士「意外とイケるって。昔は両手でもキツかったけどさ」

―ズンッッッ

女戦士「今じゃ片手でもこの通りよ」グビッ

娘「女戦士お姉ちゃんすっごい! 腕細いのに! 不思議!」ムニムニ

女戦士「すごいだろー。サイズでかいとスピード落ちるかんな。体型はそのまま密度で勝負って寸法よ」

僧侶「いや、女戦士さんのは密度とかサイズどうのこうのもう超えてますよ……」

娘「腹筋たくさん割れてる! ガッチガチだー!」ツンツン

――――――――

女戦士「……んで、だ」グイッ

女戦士「っぷは。……この邪剣な、もう本来の力とっくに失ってるのさ」

僧侶「……どういうことでしょう?」

女戦士「もう長いこと血を吸ってない。だから媒体として使うなら、このままじゃアウトってわけだ」

僧侶「……私の吐血で何とかなります?」

女戦士「ならないなー。人に換算するってんなら、ざっと千人ぐらい斬らねーと駄目なんじゃねーか?」

僧侶「千ッ……!? だ、駄目ですよ! 斬っちゃ駄目ですからね女戦士さん!」

女戦士「まぁだからアレだ、クリアしなきゃなんねー課題が三つあるわけだ」


女戦士「1つ。媒体となる邪剣の復活」ピッ

女戦士「2つ。邪悪なる力に精通した術者」ピッ

女戦士「3つ。それらを探して運ぶ足」ピッ

僧侶「……仰る通りです」

女戦士「……私ならその3つ、まるごと解決できるぜ?」グビッ

娘「ホント!?」

女戦士「ただし、だ」

女戦士「タダ働きは御免だ。仲間のよしみっつっても、今回はヘビー過ぎるからな」

僧侶「報酬、ですか?」

女戦士「おう。差し当たって報酬は――」




女戦士「――『勇者と一日セックス券』ってところか」ニタァ




僧侶「…………」

僧侶「えっ、えぇぇぇぇぇっ!?」ガーン

女神「ほう……!」キラキラ

娘「むふー!」キラキラ


女戦士「ふふっ……新たな冒険に、今再びの勇者ちんぽ、か……」トクトク…

ゴッ ゴッ ゴッ―

女戦士「ぷっはーっ! 酒がウメェ!」

女戦士「今夜は本当にめでたい! ああ最高の夜だぜ!」カーッ!

女戦士「ンフッ……フフッ……アーッハッハッハッハッ!」

グビッ―

――――――――

――――――――

ザッ ザッ ザッ

僧侶「で、ですから女戦士さん。その報酬は勇者さん抜きでは決められませんよ……!」

女戦士「1年でもなく1ヶ月でもなく1週間でもなく、1日だぞ? 1時間ってのは流石に勇者を舐めすぎだろ」

僧侶「時間の問題ではありません! 行為そのものです! そもそも今回の騒動の発端を考えたらとてもじゃないですけど……」チラチラ

女神「?」
娘「?」

女戦士「んー……」

女戦士「あのな、僧侶。私は納得してたんだよ」

僧侶「な、納得……?」

女戦士「おう。今日まで納得して生きてきた。何年前だか忘れちまったけど、納得したんだ。あー仕方ねーなって」

僧侶「はぁ……」

女戦士「が、今回の話聞いて、私は納得できなくなった」

女戦士「だから人助けならぬちんぽ助けをする。そんで勇者とセックスする。魔法使いにも一言言ってやる」

女戦士「そうすりゃ私は納得する。それが報酬だ」

娘「……むつかしいお話してるね?」

女戦士「……あー、そうだな。難しい話だなー」ポンポン

女戦士「ま、勇者とセックスしたいってことでいいぜ」ニッ

娘「分かりやすい!」

女神「やはりそこに尽きますよね」ウンウン

僧侶「え、えぇぇぇ……?」

女戦士「どっちにしろ今回魔法使いはやり過ぎだ。ちんぽ助けることは僧侶の腹ん中でも決まってるだろ?」

僧侶「そ、それは、そう、ですけども……あと助けるのは勇者さんですからっ」

女戦士「ならそれでいいじゃねぇか。僧侶は僧侶の心の声に従えばいいのさ」

僧侶「……私、うまくあしらわれてません?」

女戦士「ああ」

僧侶「女戦士さん!?」

女戦士「そうこうしてる間に着いたぜ」


娘「ほら穴? でっかいねー」

女神「ぽっかりと戻りきらない穴が口を開けていますね」

僧侶「……あれ、この洞窟……何か見覚えがあるような……?」

女戦士「邪剣の血の話だがな」

僧侶「はい?」

女戦士「人だろうが魔物だろうが千単位いるって話だ」

僧侶「でもそれは……」

女戦士「一滴」

僧侶「……え?」

女戦士「たった一滴で十分なヤツがいるんだ」

僧侶「…………」

僧侶「ま、まさかこの洞穴は……!」

女戦士「懐かしいだろ?」

女戦士「邪剣を復活させて、なおかつこのクソ重い剣抱えて『飛べる』っつったらこいつ位しかいねぇだろ」

コキコキッ

女戦士「……さてと」

女戦士「耳塞いどけよみんな」

スゥゥゥゥゥゥゥッ


僧侶「! 女戦士さんから離れてください! あと耳もきっちり塞いでください!」

娘「こう?」サッ

女神「何故耳を……」サッ

僧侶「すぐに分かります!」サッ


女戦士「~~ッ……」ピタァ



女戦士「 ワ゛ ア゛ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ッ ! ! ! ! ! 」


娘「すっごい!」キィィィン
女神「なッ!?」キィィィン
僧侶「うッ!」キィィィン

―バササササッ

ギャー! ギャー!

―ガサッ ガサササッ

ピィー! キュイッ! キュィッ!

パラパラ…

女戦士「……っと、こんなもんか」


ズシンッ ズシンッ

女戦士「お、来た来た」

ズシンッ ズシンッ

娘「ほら穴の奥から何かくるよ! 何かな!」ワクワク

女神「……なるほど、確かに懐かしい相手ですね。こういう形でまたお会いするとは思いもしませんでしたが」ウフフ


ズシンッ ズシンッ

「……デケェ声で叫びやがって、どこのどいつだ? あァ?」

「踏み潰されてぇのか? 噛み砕かれてぇのか? 燃やされてぇのか?」

「度胸試しか? 竜狩りか? それとも脳の足りてねェ馬鹿なのか?」

「何にせよオレの昼寝を邪魔したんだ……タダじゃぁ返さねぇぞクソが……!」

ズシンッ ズシンッ


女戦士「……紹介するぜ」

ズシンッ―


「炙るぞテメェ。ミディアムレアにして食べ頃にすっぞ、アァン!?」ボォゥッ



女戦士「勇者と交尾してから人形態性交にハマって同族と交尾できなくなっちゃった古の変態竜――」

女戦士「――紅竜だ」ビッ



紅竜「だッ――」ボボゥッ

紅竜「誰が変態だクラアァァァァァァァァァァァッッ!?」クワッ


娘「……ドラゴンのお姉ちゃん?」

女神「……鱗、角、翼、瞳。要所は押さえつつ、人の性的象徴を多めに盛り込むことでひと味変わったおちんぽ直撃コースを演出する、と」クイッ

女神「高身長に筋肉質なボディという選択も素晴らしいですね。あえて勇者より大きい体に設定して、被征服感をより高みに押し上げることにも成功しています」クイクイッ

女神「屈強な女性がおちんぽ負けする……嗚呼、考えただけでも子宮が煮えてきます! その路線もやはり捨てがたい! 即堕ちも可!」パァァァ


僧侶「嘘ですよね……夢ですよね……」カクンッ

僧侶「また……1人……いえ、1頭増えて……? 私1人で、この……アレ……なんだか視界が赤く……」ツツーッ

紅竜「テメッ、女戦士じゃねぇか! さっきの大声はテメェだな! うるせぇぞ死ね! あとオレは変態じゃねぇ!」

女戦士「いや変態だろ。竜族の求婚拒否ってる癖にたまに人間の男攫ってきては逆レイプとか変態以外の何者でもねーよ」

紅竜「なッ、何でお前がんな事知ってやがるッ!? さては覗きかクソ変態がッ!」

女戦士「それは僧侶の領分。そりゃ、お前の山から降りてくる男共が『天国と地獄を同時に味わった』ってカサカサになってりゃねぇ」

僧侶「…………」

僧侶「えっ!?」

紅竜「クソが……クソがッ!」ボォゥッ

女戦士「でどうだった?」

紅竜「……何か10回くらい射精すとぐったりして反応しなくなるし勇者と違って全然気持ち良くはって何言わせる気だコラァッ!」ボボゥッ

紅竜「大体テメェら何の用でここに来やがった! 僧侶に女神まで揃えてオレをバカにしに来たのかクソがッ!」ボォゥッ

僧侶「ち、違います! 私たちは紅竜さんにお願い事があってここに来たんです! ね?」

女戦士「おう。とりあえず――」


女戦士「――この邪剣でお前斬らせろ」ブンッ

紅竜「――ッ」ビキッ

僧侶「女戦士さん説明ーッ!?」ガーン

紅竜「ケンカ売りに来たならそう言えやクソ雌猿……」ゴゴゴゴ

娘「…………」ジーッ

紅竜「牙と爪でバラバラに引き裂いてウェルダンにしてやるよ……」ゴゴゴゴ

娘「…………」ジーッ

紅竜「…………」

娘「…………」ジーッ

紅竜「……おい。このちんまいのは何だ?」スンスン


紅竜「う゛っ!?」ビクッ

紅竜「……すげぇ好きな匂いと、反吐が出る程嫌いな匂いがすんぞ……まさか……」

娘「こんにちわ! わたし娘って言います! 紅竜お姉ちゃんにパパのおちんぽを助けるの手伝って欲しいの!」

紅竜「もしかしなくてもこのチビ、勇者と魔法使いのガキか……ッ!」


紅竜「…………」

紅竜「……今何つった?」

――――――――

僧侶「――と言う訳なんです」

紅竜「……なるほどな」

女戦士「ブッ飛んでるが現状そんな感じだ。把握できたか?」

紅竜「ああ。とりあえず魔法使いをブッ殺せばいいんだな」スクッ

僧侶「把握できてなーい! 全然違いますよ! 要は勇者さんのアレを救出して、話し合いを――」

女神「おちんぽです」
娘「おちんぽだよ」
女戦士「ちんぽだな」

僧侶「ゆ、勇者さんの性的象徴を――」

女神「おちんぽ」
娘「おちんちん!」
女戦士「ちんぽ」

僧侶「……おちん、ぽを……救出するのが目的……です……うぅ……」シクシク

紅竜「……だから魔法使いをブッ殺せばいいんだろ?」ボォゥッ

僧侶「頑なですね!?」

女戦士「ブチブチにキレてるな」

紅竜「当たり前だクソがッ!」

紅竜「オレはなァ……! あの魔王が封印された後になァ……! 竜族のプライドもなんもかなぐり捨ててなァ……!」

紅竜「つがいになってくれって……オメェの卵産みてぇって、勇者にオレの気持ち伝えたんだぞ……!」ボボゥッ

娘「ひゅーっ!」

僧侶「ざ、斬新なプロポーズですね……」

紅竜「したら魔法使いとつがいになるって、ケッコンするってアイツ言うじゃねぇか……」プスン

女戦士「旅の終盤の勇者は気持ち固まりかけてたしなぁ……ラストバトル後はもう覚悟完了済だったし、ご愁傷様な」

紅竜「じゃぁ2番目でいいから愛竜として置いてくれっつったらよ……」

紅竜「それも魔法使いが悲しむからダメだって勇者は言ったんだ……」プスン

紅竜「……もう」

紅竜「そこまで言われちまったらもう……引き下がるしかねぇだろうが……違うかクソッ……」ボォゥッ


紅竜「だってのに……!」プルプル

紅竜「勇者のチンポ封印だと!? あのちっぱい黒帽子ホント何考えてんだ!?」ゴォゥッ

紅竜「テメェもチンポ味わえねぇことして一体何の得になるんだ!? ニンゲンってのは本当に意味ワカンネェことばかりしやがる!」

紅竜「使わねーならよこせ! むしろ勇者ごとよこせ! そんで巣作りだ! 超豪華なヤツ! 交尾! 卵! 超交尾!」

女戦士「まーまー落ち着けって」

紅竜「あァ!?」

女戦士「なっちまったもんはしょうがねぇ。むしろこれからどうするかの方が重要だろ?」

紅竜「…………」ボォゥッ

女戦士「魔法陣の『鍵』、『鍵穴』、『門』、あと魔法使いさえどうにかすりゃ……勇者のちんぽは帰ってくる」

紅竜「……帰ってくるからなんだってんだよ」プスン

女戦士「ちんぽ奪還の成功の暁には、『勇者と一日セックス券』が貰える」

紅竜「何ッ!?」クワッ

女戦士「私はな。自分で決めた」

紅竜「……自分で……そういうの、アリなのか?」

女戦士「ああアリだ」

僧侶「ナシです! 浮気を疑っただけで次元の狭間へ封印ですよ!? 実際そんな事をしてしまったら……!」ブルブル

女戦士「そうだ。下手すりゃ死ぬ。勇者の為なら世界を敵に回せるような、ブッチギリでイカれた奴が相手だからな」

紅竜「…………」フシュー…

女戦士「……だからこそだよな。……未練、まだあるだろお前。……違うか?」

―チョンッ

紅竜「ん?」


娘「……お願いします、紅竜お姉ちゃん」

紅竜「あん?」

娘「パパのおちんぽを助けるのに、お姉ちゃんのちからが必要なの」


紅竜「……テメェの為にか?」

娘「うん」

娘「わたしのため。パパのため。ママのため――みんなみんな、パパのおちんぽ好きな人のためだよ!」


紅竜「…………」

紅竜「……フフッ」ボォッ

紅竜「面白ぇなチビ。……ああ、確かにお前は紛れも無く勇者のガキだ」


―ガリッ

紅竜「そして決めたぜ女戦士」

ポタッ… ポタッ…

女戦士「おっ。よっこらせっと!」ブォンッ

―ポツッ  …ズキュンッ! ズキュッ ズキュッ ズキュッ!

女戦士「おぉ吸う吸う! ……とりあえずこれで邪剣は完成か」ニッ


紅竜「――オレもこの旅に加わる!」

紅竜「九尾んとこでも、世界の果てでも……どこへでも連れてってやるぜ! オレの翼でな!」


紅竜「……で、まぁ……その、見返りなんだが……」モジッ

紅竜「……オ、『オレが卵を孕むまで交尾する券』で、一つ……頼むぜ」ヘヘッ


女神「おおー! 私が存分に力を振るえそうですね♪ ハイッ」―スッ

娘「みんなにひろがる、おちんぽのわ! はいっ」―ピョン スッ

―パッシーン

僧侶「何か……大きな歯車の音が聞こえます……動き出したが最後……止まることのない運命のオ゛ッブェッ!」ゲホァ

―パタタッ!  ズキュッ…

――――――――

――――――――

ボシュゥゥゥゥ…

紅竜「さぁ乗れ」バサァッ

娘「でっっかぁぁぁぁい!」ピョンピョン

女戦士「相変わらず蒸気すげぇな」

僧侶「お、お邪魔しま熱ァッー!?」ジュッ

紅竜「鱗に直接触るなよ。ヤケドすんぞ」

僧侶「もうしてますよっ! もっと早く言ってください! ――『回復』」ポワァ

娘「わたし頭の上がいいっ!」ピョーンッ

女戦士「邪魔するぜ」

―ズシィィィ…


紅竜「…………」

紅竜「クッソ重ぇな。何だ? 女戦士は邪剣にまだ拒否られてんのか?」

女戦士「さっきまではな。今は私を乗っ取ろうとしてるぜコイツ」パシパシ

僧侶「女戦士さんそれって結構マズくないですかッ!?」

女戦士「何か頭の中で『力が欲しいか……』とか『我に身を委ねよ……』とかしきりに囁いてるぜ」

僧侶「あぁ、その程度ならまだ……」

女戦士「あと触れている部分から侵蝕しようとしてくる。ホレここら辺とか黒ずんできてる」

ズズズズ…

僧侶「危なーッ! 勇者さんのお父様みたく黒騎士にされますよ!? 早く体から離してください!」

女戦士「その必要はないぜ。……――ふんッ!!」グッ

―パァンッ!

僧侶「…………」

僧侶「今何をしたんですか?」

女戦士「力んだ」

僧侶「力む」

女戦士「おう。こう、グッとな」グッ

僧侶「グッと」

女戦士「ああ。こーいう手合に乗っ取られるのはな、目的の達成の為には手段を選ばないタイプって相場が決まってるんだ」

紅竜「どんな手段を使っても、ってヤツか」

女戦士「そうそう。その点私は筋肉以外信用してないから問題ない」

僧侶「きんにく」

女戦士「借り物の力で達成したって何も面白く無いからな。力むだけで防げる」

僧侶「力む」

女戦士「太くてデカくて壊れない。まぁ具合のイイちんぽみてぇなもんだな!」アッハッハッ

…オォォォ

僧侶「あ、今邪剣さんの思っていること私分かる気がします……」

娘「ねー、早く行こうよー」

紅竜「このチビの言う通りだ。オラ僧侶さっさと乗れや」バサァッ

僧侶「は、はいすみません!」ヨジッ

女戦士「で、どう行くつもりだ紅竜」

紅竜「九尾んとこの近くはやたらめったら雨が降る。だから途中から雲の上を行く」

僧侶「さ、寒そうですね」

紅竜「なんだ? 燃やしてやろうか?」ボォゥッ

僧侶「け、結構です! ダメージとかもう間に合ってますから!」ブンブン

紅竜「……まぁしがみついてりゃやり過ごせる。凍死しねぇ程度には温めてやんよ」

娘「やっさしー!」ナデナデ

紅竜「あァ!? テメッ、頭勝手に撫でるんじゃねー! オレの頭撫でていいのはなァ!」ボォゥッ

女戦士「いいのは?」ニヤニヤ


紅竜「…………」ボボゥッ

紅竜「これから九尾んとこ行くと……大体着くのが夕飯時になる」

紅竜「だから多分アイツが飯食ってる時に着くことになるんだがよ……」ギョロ

僧侶「ど、どうしました?」

紅竜「まぁこのチビと女戦士はともかくとして……」

紅竜「なぁ女戦士、僧侶はどうなんだ? 苦手かもしんねぇぞ、九尾の飯」

僧侶「え? え? 何がですか?」

女戦士「ああ全然平気だろ。むしろガッツリ見たいんじゃねぇか」

紅竜「……そうなのか? なら別に問題ねぇな」

僧侶「???」

――――――――

――――――――

「ホホ。なぁお主、今日で射精を禁じて何日目じゃ? ホレ言うてみぃ」

「365日……ッ! 8760時間……ッ! 今日で丁度1年にございます九尾様ァッ!!」ハァハァ


九尾狐「ホホッ、そうじゃったそうじゃった」カラカラ

九尾狐「今日まで子狐共の寸止め地獄を受け続けさせたのは儂じゃったのぅ。今の今まですっかり忘れておったわ」

子狐小「しゃせぇかんりぃ、たぁくさんしたよっ」
子狐中「……クスッ」
子狐高「九尾様ったらもう、フフッ♪」

「ひッ……」ビクンッ

九尾狐「して、つら~い1年間を我慢した暁にお主は儂にナニをどう出来るんじゃったかのぅ? ん?」


「いッ、1年間我慢した後ッ、最後の試練を超える事が無事出来たならばッ――」

「――九尾様に好きなだけ中出し種付け出来ると聞いて耐え抜きましたァッ!!」


九尾狐「ふふ、必死じゃのぅ。そんなに儂の膣に精を注ぎたいのかえ?」

「そッ、注ぎたいですッ! 九尾様を孕ませたいですぅッ!!」

九尾狐「うむ、良い返事じゃ。ではお主に与える最後の試練を明かすとするかのぅ」

「は、はいィィッ!」

九尾狐「それは――」

スゥッ―

九尾狐「――足じゃ」

ワキワキ


「あ、足……ですか……?」

九尾狐「そうじゃ。儂の足技に1時間耐えられたら、好きなだけ儂にずぼずぼさせてやろうぞ♪」クネッ

「…………」

「足コキッ!? むっ、無理ですッ! 今ももう暴発寸前で、触られただけでもどうにか……ッ!」

九尾狐「聞く耳もたーん。子狐ども、こやつを動かぬように押さえ付けよ」

「「「はーい♪」」」

ガシィッ

「あッ! 待ッ! 無理ッ! 無理ですッ! あぁ……九尾様のお御足が……ち、近づいてぇッ!」


ピトッ

「あ゛アアアァァァァァァァァッッ!!!!」

―ビュビィッ!!

ピチャッ

九尾狐「む」

九尾狐「本当に触れただけでとは……情けないのぅ」ハァ

九尾狐「じゃが手にかかるまでの勢いは認めるぞ。どれ、味見をば……」ンロォ

九尾狐「…………」

九尾狐「不味い」

「ハッ、ハッ……あぅ……え……?」

プッ

九尾狐「不味いと言うておる。奥行きがある味わいも無ければ、脳を膿みそうな程強烈な臭気も無い」

九尾狐「おまけに1年も溜めておきながら濃さもいまいちじゃ」

「そッ、そんな……!」

九尾狐「……2年じゃな」

「え?」

九尾狐「次は2年の間お主の射精を制限するのじゃ。質が望めない以上、せめて臭気を強くせねば……あぁ飯を臭くしようかの」

「え、え? 待って……そんな……!」

九尾狐「子狐共」

「「「はーい」」」

九尾狐「寸止めは日に8時間ではなく、24時間に変更じゃ。今までよりもっときつく、気が狂うほどにやれぃ」

子狐小「しゃせぇかんりぃ、たぁくさんするよぉ」
子狐中「……仰せのままに」
子狐高「はぁい♪ 壊すほどにがんばります♪」

「ひィッ!? あれ以上ヤられたら本当に死――あ、待ってくださいッ! そこの方々どうか私を助け――」

九尾狐「なぁにすぐに慣れるじゃろ。さ、連れてゆけ子狐共」

「「「はーい」」」

ズルズル……

「もう寸止めは嫌ッ――」


―キィィィ、バタァンッ!

九尾狐「自分から来ておいて嫌とは何じゃまったく。ちゃんすも快楽も飯も充分与えてやっておろうが」プンプン

九尾狐「……3年に変更じゃな、うむ」

九尾狐「さて待たせたの」

九尾狐「許せ。飯は3食決まった時間に取らねば調子が出ぬのじゃ」

九尾狐「……とは言うてもあれでは腹が膨れぬからのぅ。……もう一人連れてこねばな」ブツブツ

九尾狐「まぁ良い。して何用じゃ? 面子からして、遊びに来たという訳でも無さそうじゃが……」


紅竜「……火急の用事ってヤツだ」ボォゥッ

女戦士「よっ、久し振り。あいも変わらず絶好調だな九尾」アッハッハッ

僧侶「ゆ、勇者さん以外の……」

僧侶「初めて……見て……うぅ……」

僧侶「~~ッ!!」ボッ


九尾狐「……ふむ?」スンスン

九尾狐「この芳しい香り……」

九尾狐「おお! 勇者も来ておるのか!」ピコピコッ

九尾狐「こうしてはおられぬ! 今夜は宴なのじゃ!」

九尾狐「鰻に牡蠣にればーに韮に大蒜に山芋じゃ! 厨房に精力1億倍こーすを作らせるのじゃ!」

九尾狐「玩具とろーしょんと媚薬も……おおそうじゃ、ありったけの回復薬も用意せねばならんのぅ♪」ウキウキ


娘「こんにちわ!」

九尾狐「…………」

九尾狐「何じゃこの童は」

娘「わたし娘って言います! 好きなものはパパのおちんぽです! 特技はお絵描きです!」

九尾狐「…………」スンッ

九尾狐「……うぬぅ」ヘニョ

九尾狐「勇者の匂いと、あの黒帽子の匂いもするのじゃ……」

九尾狐「ではお主は勇者の娘じゃな……」

娘「です!」ハイッ

娘「今日は九尾お姉ちゃんにお願いがあって紅竜お姉ちゃんに乗ってきたの」

九尾狐「……とりあえず宴はきゃんせるじゃな」シュン

――――――――

――――――――

九尾狐「……なるほどのぅ」

紅竜「な? 勇者独占しておいてコレだぜ? やっぱあいつ殺そうぜ」ボボゥッ

九尾狐「ハァ……あの黒帽子め、こじらせおってからに。あれだけ勇者の近くにいながら何も見えておらんのじゃな」

女戦士「だよなー。それだよなー」

九尾狐「天才と馬鹿は紙一重と言うが、あやつは天才で馬鹿じゃ。大馬鹿者じゃ」

九尾狐「よりにもよって勇者の太魔羅を次元の狭間などに……そこは挿入れるところでも射精すところでもないわ!」

娘「わたしもそう思うよ!」


女神「…………」

女戦士「どした女神様。ここ来た辺りから黙りっぱなしじゃねぇか。調子悪いのか? 生理か? つわりか?」

女神「つわりなら大歓迎なのですが……いえ、それが腑に落ちないことがありまして……」

女戦士「腑に落ちない?」

女神「……女戦士、子どもはいますか?」

女戦士「は?」

女神「子どもです。勇者との間に子どもは産まれましたか?」

女戦士「見りゃ分かるだろ。ないない。……言われてみりゃ、あれだけ中出しキメられてんのに孕まなかったなぁ」

女神「……ですよね」

女神「お二人はどうです? 九尾と紅竜は勇者とセックスして孕みましたか?」

紅竜「孕んでねぇよ! そもそも竜族は孕みにくいんだよ! だから回数がいるんだ!」

紅竜「とびきりの巣作って何日も何週間もヤり続けて、ようやっとなんだよ! アァー! 勇者とヤりてぇなチクショー!」ボォゥッ

九尾狐「ご先祖様の系譜を見る限りでは儂らと人の相性はそう悪くないはずなのじゃが……儂も子を設けられんかったわ」

九尾狐「……あの満月の晩も超弩級の危険日をわざわざせってぃんぐしたのにのぅ。口惜しや……」フサァ

女神「……私がいれば妊娠率は常在効果で高く上昇するはず……いえ、あの時は魔王が健在でしたから何らかの干渉を受けていた可能性も否めませんね……」ブツブツ

女戦士「まぁ勇者の子を孕もうにも、今はどうにもできないってこった。で、どうなんだ九尾?」

九尾狐「儂か? 乗るに決まっておるわ。この魔羅奪還作戦にも、勇者の腰の上にも、じゃ♪」

女戦士「おー! そう来なくっちゃな!」

僧侶「ゴボッ……となると封印の見立ても立ったということでしょうか?」

九尾狐「うむ。この娘の描いた絵がずばりそのまま答えじゃったからの」ナデ

娘「えへへー」

九尾狐「おかげで儂の符術を基礎に、白目を剥く程の改造を施して神聖文字と関連付けたことまで分かったのじゃ」

紅竜「つまり……びっくりもじってことだな」コクリ

九尾狐「あとは僧侶と儂の力を合わせれば解呪は楽勝じゃの」

僧侶「……良かった。これで勇者の封印を解くことができ――」

九尾狐「――『呪いに』関してだけは、じゃが」スゥッ

僧侶「……え?」

九尾狐「『鍵』は儂にはどうこうできんのじゃ」

女戦士「……ほう。その言い方だとアテがあるように聞こえるぜ?」

九尾狐「あるぞ女戦士。じゃが、ここにその手段もその使い手もおらん。それだけの話じゃ」

女神「はて……変化を続ける『鍵穴』に対応できる『鍵』と術者ですか……」

九尾狐「ホホッ、うってつけがおるぞ。あの――」


九尾狐「――森の双子姫共じゃ」キラーン

女戦士「あー!」
紅竜「げぇ……」
僧侶「」

娘「ひょっとして……エルフのお姫様っ!?」ピョンピョン

九尾狐「そうじゃ。当然の如く勇者によって子宮完堕ちしておるからの、今回の顛末を聞けば協力は間違いなしじゃしのぅ」

僧侶「えっ、待ってください、その、勇者さん抜きでエルフの森に行くのは大変危険ですしもう私の胃は限界ゥエ゛ッ!」ゴポッ

…ズキュッ

紅竜「いやー……あいつら苦手なんだよな……未だにオレを殺そうとしてくるしさぁ……」

女戦士「そりゃ昔森焼いたお前が悪い。……つっても喧嘩っ早さは紅竜以上だしなぁ、そもそも森へ入れてくれねぇだろ」

娘「お空からは行けないの?」

紅竜「無理無理。死ぬほど矢と魔法が飛んできて撃ち落とされるぜ」プスン

九尾狐「……儂に良い考えがある」ムフ

僧侶「……すごい嫌な予感がします」

九尾狐「儂の転送魔法でエルフの宮殿の玉座の間に直接わーぷするのじゃ♪」

僧侶「それって空から強襲するより遥かにマズくないですかッ!?」

女神「焦らしておちんぽを突くより、ふいうちでおちんぽを突く方が効果的な場合があるのです」

僧侶「女神様例えーッ!?」

女戦士「あー」
紅竜「あー」

僧侶「伝わるんですかそれでッ!? ……うぶっ」  …ズキュッ

九尾狐「ふむ、この人数ならぎりいけるじゃろ……あとそうじゃ」

パンパンッ

―シュッ

子狐中「ハッ。九尾様、ここに」シュタッ

九尾狐「しばらく留守にするぞ。後は頼んだのじゃ」ヒラヒラ

子狐中「……承りました」コクッ

子狐中「勇者様の太魔羅様がこの世に戻られるよう、子狐一同応援しております」ペコリ

九尾狐「任せておけ。……うまくいけばお主らにもわんちゃんあるかもしれぬしのぅ」カラカラ

子狐中「…………」ピコピコ

―シュッ

娘「お耳ぴこぴこだっ」

九尾狐「ほれ、もそっとくっつけ。……そう、そんな感じじゃ」

九尾狐「足元が一瞬消えたり、激しい嘔吐感に襲われるかもしれぬが……まぁ些細なことじゃの」スゥッ―


九尾狐「――『 縮 地 』」―ヒュインヒュイーン

――――――――

――――――――

ヒュインヒュイーン…

九尾狐「着いたぞ。寸分狂いなく玉座の間ど真ん中じゃ。皆大丈夫かの?」

僧侶「ウプッ! オエェェ……」パタタタ
紅竜「うーあー。耳が変だー。何かボワンボワン言ってるぜ……気持ち悪……」クラクラ
女戦士「……転送は乗り心地最悪だな。口の中酸っぺぇ」ウプ
娘「もういっかいやりたーい!」ピョンピョン
女神「この浮遊感は性的絶頂ではなくて落下によるものですね……」シュン


「…………」
 「…………」

「ニンゲンよお姉さま」
 「ニンゲンだけではないわ。竜に狐、おまけに女神までいるわ妹」

「森も門も通らず、結界も越え」
 「玉座の間に、わたくし達の目の前に突然現れるなんて……」

「お姉さま。これは戦争行為かしら?」
 「ええ、妹。これは戦争行為に違いないわ」

「なら、これから戦争ねお姉さま」スクッ
 「ええ、これから戦争よ妹。……たっぷりとエルフ流の『もてなし』を味わってもらいましょう」キュィィィ―

――――――――

――――――――
娘「――だからエルフのお姉ちゃんたちのところへ来たの」

エルフ妹「そんな……! 御主人様の陰茎が……何て事でしょう……!」クラッ
エルフ姉「妹、気をしっかり持って……嗚呼、勇者様、愛しいわたくし達の御主人様が……!」クラッ

紅竜「……おい」プスプス

エルフ妹「お姉さま、御主人様の危機とあらば致し方ありません。この者たちの非礼は許してしかるべきかと」
エルフ姉「ええその通りね妹。許してしかるべきだわ。むしろこの者達に褒美を取らせなくては――」

紅竜「おいコラァッ!」プスプス

エルフ妹「……汚らわしい言葉遣い、嫌ですわお姉さま」
エルフ姉「……獣臭くて暑苦しくて、本当に嫌ね妹」

紅竜「こんのクソエルフ共がッ!」プスプス

紅竜「オレに大魔法無詠唱でかましておいて詫びの一つもないのかアァンッ!?」ビキビキ

エルフ妹「今この場で殺さないことが温情ですわチリチリフェイス」
エルフ姉「口を開けるだけありがたいと思いなさいアフロ・ザ・ドラゴン」

―プッツゥン

紅竜「……上等だ……テメェらアフロどころか――」

紅竜「――その金髪一本残らず消炭にしてやんぜェェッ!!」ゴバァッ!

僧侶「あわわわわ……! せ、説得、いえ、ここは『障壁』ッ!? でもでも両方守るなんて――」

娘「ダメーーッッ!!」

キィィィン…

娘「みんななかよく! 今はパパのおちんぽがさいゆうせん!」プンプン


エルフ妹「……仰る通りですわ娘様。わたくし達は頭に血が昇っていたようです」
エルフ姉「今成すべきは御主人様の陰茎を救出すること……禍根があろうと今はお互い手を取るべきですわ」

紅竜「……チッ。チビに免じて炎は収めるぜ」


僧侶「…………」

僧侶「結果オーライじゃないですか……そうですよ丸く治まって良かったじゃないですか……過程なんてどうでもいいじゃないですか……グスッ」ブワッ


九尾狐「話は終わったかの? で、実際娘の絵を見てどうじゃエルフの姉妹。変わり続ける『鍵穴』に合う『鍵』は創れるのかの?」

エルフ妹「……結論から述べますと」
エルフ姉「可能ですわ」

娘「本当っ!?」

エルフ妹「ええ。娘様のスケッチが大変精緻なものでしたから」ナデ
エルフ姉「東西の魔法をエルフの古代文字で組み替えて構成したものだとすぐに分かりました」ナデ

娘「えへへー」

エルフ妹「ですが……」
エルフ姉「わたくし達の力で『鍵』を創れたとしても……恐らくそのままでは『解錠』は不可能ですわね」

女戦士「……そりゃどういうこった?」

エルフ妹「合う『鍵』を創った次の瞬間には変化している――」
エルフ姉「――つまり『鍵穴』を回すことが出来ないからですわ」

九尾狐「黒帽子め、恐ろしい仕組みを作りおってからに……」ガジガジ

女神「……エルフの姫達よ、『そのままでは』と言いましたか?」

エルフ妹「ええ。悔くて堪りませんが、わたくし達の力だけでは『鍵』を回せません。不可能です」
エルフ姉「ですが幾らかのマジックアイテム――秘宝を手にすることができれば、それは可能となりますわ」

紅竜「……おたからか?」

エルフ妹「例えば『時の砂』。時を戻す事ができるこの秘宝は――」
エルフ姉「――加減次第で時を止めることが可能ですわ」

九尾狐「! なるほどのぅ! それで『鍵穴』自体を停止させてしまえば良いのじゃな!」

エルフ妹「そして『賢者の石』。通した力を増加させるマジックアイテム――」
エルフ姉「――魔力を増加させて『鍵』をより安定させる他、女神力の増幅にも一役買うことでしょう」

女神「女神力を増幅させて『門』を大きく開け放ち、長く維持できるようになれば……勇者のおちんぽを引き抜くのが容易になります!」

エルフ妹「更に『反魂の媚薬』。死者でさえ陰茎がそそり勃つと言われる淫魔の秘宝」ポッ
エルフ姉「飲む。塗る。嗅ぐ。いずれの方法でも絶大な効果を発揮する究極の媚薬。……僅か1雫でも7日7晩睦み合えると聞き及んでいますわ」ポッ

僧侶「ちょっと待ってください! それ明らかに魔法陣に関係ありませんよね!?」

女戦士「……『時の砂』持ってたのは確か盗賊王女だったな」

紅竜「『賢者の石』はアレだ、あの引きこもりの……ああ! 錬金術士だ! あのジメジメしたヤツが持ってるはずだぜ!」

九尾狐「『反魂の媚薬』は当然淫魔じゃな。儂の顔も利くじゃろうし、ノリノリで参加するのは間違い無しじゃの」ホホッ

僧侶「ですからッ! 媚薬はいりませんよねッ!?」

僧侶「もう私お腹いっぱいなんですッ! 血で溢れそうなんですッ! 淫魔さんとか真打ち登場本当もう無オ゛ボッ!」…ズキュッ

エルフ妹「それ以外にも、御主人様を強靭にするアイテムはあるだけあっても困らないでしょう」
エルフ姉「一撃必殺の魔法が飛び交う状況の最中、出力のかかる解錠作業となると……御主人様への負担、加えてダメージが飛び火することも十二分に考えられますわ」

僧侶「ゲホッ……何で……魔法使いさんとの交戦前提なん、ハァッ、ですか……?」ハァハァ

紅竜「あのクソ帽子が封印したチンポどうにかしようってんだ。黙って見過ごすはずねぇだろ」

女神「……そうです。私を庇いながらとは言え、聖剣を持った勇者を圧倒したわけですから……今度は一体どうなるか想像も……」

女戦士「そうなると守るのにある程度頭数いるか」

九尾狐「……正直これ以上仲間が増えるのは勘弁なのじゃが。一人あたりの勇者との交合時間が減って敵わん」

僧侶「何故報酬がソレ前提――って今挙がった人たち皆勇者さんと関係持ってる人じゃないですかー! 嫌ぁぁぁ!」ブンブン

娘「……やらなきゃいけないこと、見えてきたね!」ムンッ

女戦士「……だな」ブォンッ
紅竜「へっ」ボォゥッ
九尾狐「じゃのぅ」ホホッ
エルフ妹「ええ」
エルフ姉「ですわね」

僧侶「か、『回復』ッ! 『大回復』ッ! 『大回復』ーッッ!」ポワッ ポワワッ

女神「……私は孕まセックスを司り、子孫繁栄と全生物絶頂を願う者」

女神「汝らが信ずる姦淫を求むるならば、私は全身全霊をもってそれを祝福する者なり……」リィィ…ィィン

キラキラ… フワァ

女神「……征きましょう、皆さん」

女神「私たちの旅路の果てに――天をも衝く勇者のおちんぽがそびえ勃っているのですから」

娘「……うん。いこう、女神さま、お姉ちゃんたち」ヒュラァ…

娘「めざすはパパのおちんぽだっ! しゅっっぱーつ!」シャキーンッ


―ビシャァッ

…ズキュンッ!

――――――――

――――――――

盗賊王女「……ふむ、そういう事情とあらば力を貸そう。勇者の娘よ」

盗賊王女「だがこの秘宝『時の砂』は決して安い代物ではない。例え砂一粒だとしても金塊では吊り合わぬ、そういった秘宝なのだ」

盗賊王女「……だから取引を申し出たい」

盗賊王女「砂漠で重要なのは水だが……それよりも濃く温かい水――血が最も重んじられる。つまり絆だ」

盗賊王女「……その血よりも濃い、勇者の精を私の器に注いで欲しいのだ――新たな絆を育む為に」

盗賊王女「それが取引だ。……どうだ? 受けるか?」

盗賊王女「……最も、受けるまで巻き戻すがね」クスッ

――――――――

錬金術士「も、勿論いいよ。ゆ、勇者の為だもの……ウシュッ」

錬金術士「で、でも今『賢者の石』はないんだ……」

錬金術士「ゆ、勇者のホ、ホムンクルスを造るのに、つ、使っちゃったから……し、失敗しちゃったけど……ウシュシュ」

錬金術士「だ、だから材料集めてくれれば……賢者の石、錬成するよ」

錬金術士「……あと、さ、三角フラスコいっぱいの、元気な精子、と……ウシュッ」

錬金術士「……で、出来ればセ、セックス。こ、交尾。が、合体を……い、一回だけでいいから……」

錬金術士「ゆ、勇者としたい、な……も、もう一度、だけ……ヘヘ……」モジモジ

――――――――

妖精姫「ふーん、その石ころ作るのに『千年樹の琥珀』がいるの?」

妖精姫「まぁうちそういうの疎いからアレだけどさ。とにかく勇者をそれで助けられるのね?」

妖精姫「だったら分けてあげる――け・ど! タダってわけにはいかないよね」

妖精姫「別名『妖精の涙』とも呼ばれる妖精族の秘宝中の秘宝……」

妖精姫「本当は欠片だって里の外に持ち出しちゃダメなものを融通するわけだからさ」

妖精姫「……だからね」

妖精姫「1日――ううん3日間、うちを勇者のちんぽケースにして欲しいの」

妖精姫「……またうちの腹をボコォって、して欲しいんだ……初めて会った、あの日みたいに……」ハァッ

――――――――

…バカラッ バカラッ バカラッ

ヒヒィンッ! ブルシュシュッ…

女騎士「どう、どう!」

女騎士「女戦士より『勇者の肉棒の危機』と連絡承り馳せ参じた!」

女騎士「魔法使いとの正面衝突が避けられぬと言うならば、対魔法に長けたディフェンダーは必須だ!」

女騎士「私ならばその役目を存分に果たせるだろう! よってこの隊列に加わりたい!」

女騎士「……否! 本心を述べるなら! 私はドサクサに紛れて勇者にブチ犯されたいだけだ! 悪いか!」

女騎士「可能ならば! フルアーマー鎖拘束からの鎧剥がしに抵抗しつつ最低の屑と罵倒した私をメチャクチャにして欲しい! それだけだ!」

女騎士「正直もうオークは飽いたッ! ええいっ! 私を弄んだ責任はやはり取って貰うぞ勇者ッ!」ヒヒィンッ!

――――――――

ミノタウロス娘「ミノ、ココ通さない。迷宮の奥で湧く『ミスリルの仙水』守る、ミノの役目」

ミノ娘「錬金術士も、もう通さない。お前、約束した、一度だけ言った」

ミノ娘「……でも、勇者大変分かる。その小さいヤツの悲しい、勇者の悲しい、ミノ分かる」

ミノ娘「変な石作れば、勇者の悲しい、消える。それはミノ嬉しいこと」

ミノ娘「前、錬金術士来た時、ミスリル汲む代わりに、この欠けない斧くれた」

ミノ娘「だから交換なら、ミノ許す。ミスリル、水の鉱石、汲んでいい」

ミノ娘「……ミノ、勇者とくっつきたい。あの熱い棒、ミノのココ欲しい」

ミノ娘「勇者とくっつく、交換。ミノ、それならお前ら通す。そしてミノもついてく」

ミノ娘「……迷宮の守り? ……汲んだミスリルも守る。ミノ、間違えてない」フシュー

淫魔「え、マジなの? 勇くんのおチンポ次元の狭間に挿入?」

淫魔「うわやっぱマジなんだ? すっご~い、レベル高すぎぃ♪ 魔法使い頭湧いてるのかな♪」

淫魔「――殺してぇ♪ って返り討ちで殺されるの多分ワタシだ、アハァッ♪」

淫魔「あーうんいいよいいよー。『反魂の媚薬』でしょー、流石の勇くんでもこの人数キッツいっしょ?」

淫魔「……いやさー、ワタシもさー。ニンゲン相手に、ってか勇くん相手に? 性的に大敗北とかー後輩たちに示したたないじゃんさー」

淫魔「で、各地のニンゲンの英雄だとかー、豪傑にー、セックス仕掛けてみたわけー、ワタシ超殊勝っしょー♪ 淫魔の鑑的な?」

淫魔「したらさ、アハッ♪ 1回やっただけでみ~~んな骨抜き♪ 愛玩動物? ってか今はぶっちゃけ性奴隷♪」

淫魔「やっぱ勇くんが特別だっただけみたいでさー、ワタシを性的に屈服させた唯一のニンゲン――ってヤベー淫紋超疼いてきたー♪」

淫魔「そそ。ワタシも退屈してたしー、いい機会じゃん? 魔法使いに恵まれた環境思い知らせてさー、皆で超乱交しよー、ねー♪」

淫魔「……あ、想像しただけで軽くイッちった♪ 早くイこイこ、勇くんにワタシの新技お見舞いしたいー♪」キャルッ

――――――――

ヒュオォォォォ…

僧侶「…………」

錬金術士「そ、僧侶? ま、まだ効かない、か? ダ、ダメなら超胃薬もっと改良する……ぞ?」アセアセ

僧侶「……大丈夫です錬金術士さん。効いてます、効いてますよ……」ヘヘッ

錬金術士「そ、そうか? で、でも僧侶、顔色悪いぞ?」

僧侶「胃痛でも吐血でもないんですよ……これはどちらかという頭が痛いと言いますか……」

女戦士「じゃぁ頭痛薬だな」

錬金術士「! そ、そうか! じゃ、じゃぁ今からず、頭痛薬改良して超頭痛薬、は、配合してくる……!」タタッ

僧侶「……あっ、錬金術士さん……そういうことじゃ――行っちゃいましたか……」ハァ

女戦士「どした僧侶。顔色悪いぞ」

僧侶「悪くもなりますよ……この状況なら悪くなって当然なんですよ女戦士さん……私たち、一体どうして――」

ヒュオォォォォ…

僧侶「――飛空艇に乗っちゃってるんですかーーッ!?!?」

女戦士「そりゃ船長が乗っけてくれたからだろ」

僧侶「いやっ! ですからっ! まずこの飛空艇って浮遊島を攻略した後分解して海に沈めましたよねっ!?」

僧侶「こんな危険な古代兵器は世界の危機以外じゃ、在ってはならないって! 夕日に黄昏てましたよねっ!?」

女戦士「今まさに世界の危機だろ」

僧侶「危機なのは勇者さんの股間であって世界じゃないですっ!」

女戦士「どっちかって言うと魔法使いを相手取る方だ」

僧侶「…………いや、確かに魔王級の……でも、やっぱり飛空艇まで引っ張り出すのは……」

女戦士「そうは言ってもなー。これだけ増えたパーティー収容して、移動できるっつったら……この船以外ないだろ?」

九尾狐「露天風呂付きじゃからのぅ、儂はこの船大好きなのじゃ」

淫魔「ワタシもお風呂好きー。結構広いしー今なら他種族の娘の裸見放題♪ 眼福ぅ♪」

氷の女王「…………甲板は冷えてて、好き」

ワイワイ… ガヤガヤ…


僧侶「や、やっぱり、こんなのオカシイですよ……飛空艇だけでなく、人も……人以外も集まり過ぎですし……ウプッ」ォェ…

女戦士「まぁ勇者の人望――ならぬ肉棒ってヤツだよな! アッハッハッハッ!」ゲラゲラ

女神「……おかしいですね」フムゥ

僧侶「えッ!? 女神様ッ!? 女神様もオカシイと思ってくれるんですかッ!? そうですよね! オカシイですよね!」

女神「ええ、おかしいです。これだけ勇者に中出しされた娘たちがいるのに――」

女神「――誰1人として孕まず、子を産んでいないなんて……奇妙です。おかしいです……」

僧侶「……女神様に期待した私がンェップ」ゥグ…

ピーピー ガーガー…

『アーアー、こちら船長。船内もしくは甲板にいる皆に連絡する。メイド隊と最後の物資の積み込みが完了したよ』

『これより船は進路を変更し、最大船速で勇者邸へと向かうよ。各自飛ばされないよう何かに掴まっておいてね』

オオー… ドヨドヨ… ガヤガヤ…

『それと最後に船長であるボクから、対魔法陣解除戦について一言――』

『――死なないで』

『生き抜いて……勇者とセックスしよう、みんな』

……

オオォォオォォオォォォォォォッッ!!

『じゃぁ行くよ。……機関室、エンジン8基まとめてフルバースト。後の事は考えなくていい。ボクがすべて責任を取る』

キィィィィィン…


僧侶「…………」


キィィィィィン…

コォォォォォォ…


僧侶「……勇者さん」

僧侶「勇者さん……私……精一杯頑張りました……でも……私にはどうしようも出来ませんでした……だから――」


―ッ

ドンッ―

―シュゴォォォォッ!!


僧侶「――後はよろしくお願いしまぁぁぁぁぁぁアオ゛ボゲェッ!!」ドブシャァッ


キラキラキラ…


――――――――

――――――――

勇者「――ックシュ!」

魔法使い「勇者? どうしたの? 風邪? 寒いの?」スリスリ

勇者「いや全然。誰か噂でもしてたんだろ」

魔法使い「……ならいいけれど」スリスリ

勇者「…………」ナデナデ

魔法使い「……娘ちゃん、帰ってこないね」

勇者「心配するなって。『カブトムシ探してくる』って書き置きあっただろ?」

魔法使い「そうだけど……」グリグリ

勇者「前に新種引っさげて帰ってきた時も1ヶ月は帰ってこなかったし、大丈夫さ」

魔法使い「…………」ギュー

勇者「可愛い子には旅をさせよって言うしな。……それに俺と魔法使いの娘だろ?」

魔法使い「そう、だね」

魔法使い「あたしと、勇者の愛の結晶……あたしと勇者が育てた自慢の娘だもの……」ウフフ…

勇者「…………」

勇者(今日で娘がいなくなってから丁度2週間経つ)

勇者(……娘が消えたあの日)

勇者(台所にあった『本物』の『描き』置きは、黒のクレヨンで力強く描かれた――)

勇者(――チンコの絵だった)


勇者(そして食料庫から消えてしまった保存食と、冒険に必要な道具諸々)

勇者(いつの間にか消えてしまった女神様)

勇者(娘の部屋にあったクレヨンで描かれた王都への地図)

勇者(導き出される答えは――)





勇者(――王都でチンコ漁り、だな。うん)


勇者(俺は言うまでもないが、魔法使いも相当に性欲が強い方だ)

勇者(娘はそんな俺達のハイブリッド)

勇者(異様に性の目覚めが早く、且つ性欲が強かったとしても不思議はない)

勇者(そんな性に興味津々の娘の前に現れた――チンコ)

勇者(立場を入れ替えて考えてみても……新しい世界が拓けたような興奮が駆け抜けていたに違いない)

勇者(加えて裏・冒険の書、女神自身によって性知識は拡大の一途を辿り――)

勇者(チンコへの興味、やがてはセックス性交への興味と推移し……自らも体験したいと欲するようになった)

勇者(……あの年頃に抱きがちな、親への尊敬と好意をごちゃ混ぜにして)


勇者(……その後に事件は起こった)

勇者(俺のチンコ消失。グッバイマイサン。ハロー次元の狭間貞操帯)

勇者(……娘の喪失感は相当なものだったはずだ)

勇者(身近で味わえたはずの快楽は消え、男性の象徴を失った単なる父親が残ったわけだからな)

勇者(だがそうなっても、性への衝動は消えない。むしろ出来ないと分かった後の方が、より渇いてより飢えるもの)

勇者(ならば俺以外のチンコで――)

勇者(――と言うのが俺の思春期を考慮に入れた推測だが……大方当たってるだろう)

勇者(俺も性に目覚めた時はとにかく突っ込むことしか考えない猿だったからなぁ……)

勇者(……本当は娘がチンコ漁りとか、かなり凹む事態だけど……)

勇者(父親のチンコ求めるよかよっぽど健全だよな……)

勇者(経験無くて相手にいいように振り回されるよか、ある程度経験して主導権握れるようになった方が後々いいと思うし)

勇者(……ただやっぱり早熟過ぎだよなぁ。もう少し大きくなってからでないと……今相手してくれんの変態オンリーな気が……)

勇者(……まぁ)

勇者(剣術、護身術、脚力はたっぷり鍛えてあるから下手な拳法家よかよっぽど強い)

勇者(毒薬、睡眠薬だとか薬品に関しても、魔法使いが小さい頃から少量ずつ摂取させてるから対抗はある)

勇者(……あ、媚薬の対抗がないのか。……一番危ないじゃん。むしろ進んで飲むまでありそうだぞうちの娘)

勇者(いざとなったら女神様を囮にすれば万事解決するかな……?)

勇者(……あ、それにそうだ。王都には僧侶がいるじゃないか)

勇者(風の噂じゃ王都の風俗は全部僧侶が撲滅したらしいし……僧侶がいるなら安心だ)

勇者(うん。きっと理想の危なくないチンコを見つけて、素敵な初体験を完遂するに違いない)


勇者(……チンコを封印されるような人生を送ってきたパパに道徳をどーのこーの言う資格はないんだ)

勇者(せめてお前の初セックスがうまくいくようにパパは祈っているよ……)ホロリ

勇者(…………)

勇者(……しかし)

勇者(あの朝、俺が見たあの描き置きは――)

勇者(――どう見ても『俺のチンコ』だった……)

勇者(…………)

勇者(……まさか、な)


魔法使い「――勇者? どうしたの? 急に黙って……誰のことを考えてたの? あたし? 娘ちゃん? それとも……」ギュゥゥ

勇者「いやいや。娘のことだよ。今頃どうしてっかなー、って」

魔法使い「……無事に早く帰って来て欲しいね」

勇者「……だな」ナデ

魔法使い「……あたしと勇者と娘ちゃんはずっと一緒」ギュゥ

魔法使い「このまま幸せにずーっと暮らすの。誰にも邪魔されずに、あたし達だけでずっと……」スリスリ

勇者「…………」

勇者「……ああ。幸せに暮らそうな」ナデナデ


―コンコン

「パパー! ママー! たっだいまー!」


勇者「お、噂をすれば何とやらだ。はいはーい」


トッ トッ トッ…


ガチャッ―


勇者「おかえ……――」









勇者「――……は?」



―ズラァァァァァァァァァァァァ…

女戦士「よっ。おひさ勇者」
紅竜「……よ、よう。しばらく振りだな勇者」
九尾狐「相も変わらずイイ男よのぅ。久方振りじゃの、勇者」
エルフ姉妹「「御主人様。お久しぶりでございます」」
盗賊王女「……これもまた風の巡り合わせ。また会えたな勇者」
錬金術士「ゆ、勇者……あう……フヒッ! ウシュシュッ!」
妖精姫「やっほー勇者ー! 早速だけど肩貸してー。長旅で羽の付け根コチコチだからさー」
女騎士「くっ……! 勇者っ! 決して私は会った簡単にキュンキュンする安い女では……ハウッ!」
ミノ娘「勇者に会えた。ミノ嬉しい。……ミノ、嬉しい」
淫魔「んふっ♪ グッドスメル勇くん♪ どもー♪ あなたの淫魔でーすっ♪」
氷の女王「…………好き」
船長「エンジン弄ってたから、油塗れでごめんね。元気そうで何よりだよ勇者」
ポニテ侍「殿! 壮健そうで何よりでござるな! 某はこの通りのきゅーてぃくるでござるよ! ワハハッ!」
メイド長「旦那様、ご機嫌麗しゅうございます。メイド隊メイド長でございます」
商人「やーやーどーもーどーも勇者さん。ご無沙汰しておりましたー商人ですー。今日はちょいと勇者さんに商談がありまして、へへっ」
武闘家「ハッ! ヤッ! ホワッチャーァ! どしてる勇者! 功夫積んでるか! ハイィィッ!」
狼少女「ご主人ーっ! ワゥフッ! ワフゥンッ! ハッハッハッハッハッ!」
踊り子「だぁり~ん♪ あれから本当に一度も会いに来てくれないからぁ……来ちゃった☆」
アサシン「……我が主よ。王都内に蔓延る悪は狩り尽くした。私に新たなオーダーを」
二角公女「勇者様ぁぁぁん! 再び会えるこの日が来ることを私は一日千秋の思いで待っておりましたわぁぁぁ!」
自動人形「マスター。マスターの事を思考し続けた結果、腹部内部に不明なユニットが追加されましタ。これは何ですカ?」
鳥人娘「お久しぶりッス先輩! お土産に新鮮産み立て卵持ってきたッスよ! あ、モチ無精卵ッス! 安心してくださいッス!」
料理人「鮮度も大事だが、寝かせた肉や調味料だって美味い。……さぁ! あたいの熟成した愛情料理、特と味わいな!」
スライム娘「……ユ、シャ♪ ユゥ、シャ♪」
女将軍「……おじんになった貴様を見て、過去を吹っ切るつもりが……更にストライクゾーンとか貴様一体どういうつもりだ。答えろ」
吸血鬼「あ゛ー……太陽つら過ぎ……でも勇ちゃんの笑顔で元気百ば――ごめんやっぱ血ぃ吸わせてぇ……」
巫女「無数に張り巡らされた運命の糸。その中で一際真紅に輝くものが一つ。……勇者様、それを手繰り寄せる無礼をどうかお許し下さい……」
……

勇者「…………」

勇者「――なッ」

勇者「何でお前らここにッ……!?」


―スッ

娘「わたしがお姉ちゃんたちにお願いしたからだよ!」

勇者「む、娘……?」

娘「……あのね。わたしとお姉ちゃんたちは――」


娘「――パパのおちんぽを助けにきたんだよ!」



勇者「――――」



勇者「パパの……」

勇者「チンコ……?」


娘「うん!」

娘「わたし一人じゃ何もできないし」

娘「お姉ちゃんたちも一人じゃまほうじんをどうこうできないんだって」

娘「……でもね、みんなの力を合わせれば……まほうじんをどうこうすることができるんだよ!」

勇者「……あ、あ……あぁ……」ヨロ

娘「だからわたし、パパのおちんぽを助けてくれるお姉ちゃんたちを探したの!」

娘「砂漠! 密林! 氷島! 空の上! 海の中! 火山の中! 古代遺跡! 世界中を周ったんだよ! 大冒険っ!」

娘「すごいよパパ! みんなパパのために――パパのおちんぽのためについてきてくれたんだよ!」

娘「やっぱりパパのおちんぽはさいきょーなんだ!」

勇者「ま、待ってくれ……ちょっと色々本当に……アルティメットに待ってくれ……」ヨロ


娘「みんな、パパのおちんぽを知ってるから」

娘「パパがみんなをズボズボして幸せにしたから」

娘「パパのおちんぽがさいきょーだから」

娘「仲が悪くても一つになれるんだね……力を合わせることができるんだね!」キラキラ

娘「パパ! これがおちんぽのわ……『絆』、なんだね!」キラキラキラキラ

勇者「違う。絶対に違う。それ性欲だから。心じゃなくて下半身で繋がろうとしてるだけだから」

ポムッ

娘「ふみゅっ」

女戦士「そうさな。仲がいいわけでもねぇが、間接的に繋がってはいる。つまり――」

淫魔「――竿姉妹?」アハァ

女戦士「それだ」ニカッ

九尾狐「切っても切れぬ、離れたくても離れられぬ縁――と言う意味では立派に絆じゃと儂は思うがのぅ」

紅竜「……こいつらと姉妹とか灰になってもごめんだが……勇者のチンポ諦めるって選択肢はありえねーからな」ボォッ

エルフ妹「あら、同感ですわ」
エルフ姉「初めて意見が合いましたわね」


勇者(……あ、ありえないッ!)

勇者(1億歩譲って俺のチンコの為に集まったのは認めるとしても――)

勇者(――このメンバーでまったく争ってないってのは明らかにおかしい……!)

勇者(中には種族単位で戦争やらかすような奴だって混じってるんだぞ! それがどうしてこうも和やかに……)


勇者(…………)

勇者(娘の、素質……)

勇者(仲間を集め、力を一つにまとめあげる――勇者としての天性の素質が……)

勇者(このどうしようもなくチンコ塗れで色欲メガ盛りの初めてのおつかいによって、開花してしまったとでも言うのか……?)

勇者(それも、こんなに幼い内に……!)


僧侶「勇者、さん……」

勇者「僧侶、一体何があったうわあぁあああぁぁあぁっ!!」ビクゥ

僧侶「どうか、しましたか……?」ダクダク…

勇者「どうしたもこうしたもあるかよ! 血! 血だよ血! 鼻と口どころか目と耳――いや全身か!?」

僧侶「ああ……もう、慣れました、から……えへへ……」ダクダク…

勇者「慣れるってお前……」

僧侶「あの、この血は、ですね。ストレス、による、あぁ」フラフラ

僧侶「女神様がですね、戦女神でなくて、ですね、あ、娘ちゃんを、止めようとはしたんですけど」クラクラ

僧侶「でも、勇者さんを助けたいのは、本当で、私が。ただ平和的に、あ、皆を止められなくて、ごめん、なさい」ダクダク…

僧侶「私も、汚れてるから、ごめん……なさい……」ダクダク…

勇者「もういい僧侶! 何か分かった! 分かったよ!」

僧侶「勇者、さん……」

勇者「全員だろ? あの恐ろしく濃い連中に対してたった独りで頑張ったんだな? そうだろ僧侶!」

僧侶「…………」

勇者「僧侶! 僧侶はよくやった! よくやったよ! だから今は休め! なっ!」

僧侶「勇者さん……」ウルッ

勇者「今『回復』してやるからじっとし――」


―ポワァ ポワァ ポワァ…

勇者(――発動、済みだと? 僧侶の『回復』は既に発動しているのか? しかもこの発動の間隔の短さでか?)

勇者(それでこのダメージ量って事は――)

僧侶「……勇者さん」ピタッ

勇者「……え、あ、何だ?」

僧侶「あなたを助けたいという皆の気持ち――娘ちゃんの気持ちは、本物です」

僧侶「だから、その、アレを助け出したら魔法使いさんと……」

僧侶「ちゃんと話しあっ……て……あ、ごめん、なさい……私、もう……げんか……」カクッ

勇者「……僧侶?」

僧侶「…………」

勇者「おい、僧侶、嘘だろ、そんな……返事をしろ僧侶っ!」

錬金術士「だ、大丈夫」

勇者「うおあああぁあぁぁぁ!」

錬金術士「そ、僧侶、気絶しただけ」チャッ

プスッ プスッ プスッ

勇者「……錬金術士、それ何だ?」

錬金術士「ちゅ、注射器に充填した、超増血剤Zと、超胃薬Zと、超頭痛薬Z、超治癒因子薬Z、だよ」

勇者「……それ人に打って平気なもんだよな?」

錬金術士「だ、大丈夫。むむ、むしろ強くなる、よ。ウシュッ」

勇者「つ、強く?」

錬金術士「そ、僧侶、いっぱい傷ついた。で、でも傷が治る時、そ、そこは前より強くなる」

錬金術士「そ、僧侶の体、『超回復』を何度も引き起こして、る」

錬金術士「だ、だから体が勝手に、回復するように、なった。も、もうこれは、ちょ、超高速の治癒能力って言えるかも、ウシュッ」

錬金術士「こ、このお薬ちゃんたちは、それを、て、手伝うんだ。も、もっと安定、も、もっと高速……ウシュシュッ!」

勇者(……その境地に達するほどの、冒険とは……一体……)ジワァ

―トントン

勇者「……女戦士」

女戦士「積もる話もあるが、ま、それは後回しだな」

女戦士「私は魔法使いに話がある。そこをどいてくれ、勇者」

勇者「…………」

女戦士「あー、平和的にいくつもりだぜ? こっちはな」

女戦士「……後な」

女戦士「我慢すんなよ。夫婦だろお前ら」

勇者「……!」

女戦士「言いたいことは言えよ。怒る時は怒れよ。叱る時は叱れよ。対等だろ、もう。結婚した時からよ」

勇者「俺は、そんな……」

女戦士「あぁ、負い目あるからな。そう簡単にはいかないだろうさ」

女戦士「……だから」

女戦士「私ら『他人』のお節介。素直に受け取っとけよ」ポスッ

勇者「女戦士……」

ザッ

女戦士「よう、魔法使い。その後の夫婦生活はどうだい、ええ?」

魔法使い「…………」

女戦士「聞いた話じゃ……勇者のちんぽを次元の狭間へ封印しちまったらしいけどさ」

魔法使い「…………」


女戦士「…………」

女戦士「いいか、よく聞けよ」

女戦士「私が――いや、私らが勇者から手を引いた理由は2つだ」

女戦士「1つ。勇者が魔法使いに本気で惚れちまったこと」

女戦士「2つ。魔法使いが勇者に本気で惚れちまったこと」

女戦士「な? びっくりする位シンプルだろ?」

女戦士「まぁ惚れてる点については各々方言いてぇことはあるだろうがよ」

女戦士「……あん時の魔法使いの覚悟を決めた姿には……私らを退かせるだけの凄みがあった」

魔法使い「…………」

女戦士「あれだけ浮ついた男をまるごと受け入れようっつー器のデカさってのかな……」

女戦士「まぁ有り体に言うなら……」

女戦士「愛だな。愛」

魔法使い「…………」

女戦士「とにかくまぁ、私らは無理だと思った。こいつには勝てない。物理的にも勝てないってな!」ハハッ!

女戦士「…………」

女戦士「あと、まぁ……勇者を任せられるとも思ったのさ」

女戦士「ああ、こいつなら大丈夫だ。きっと勇者を幸せにできるってな」

女戦士「…………」

女戦士「それが、これだ。なぁ?」

魔法使い「…………」

女戦士「そりゃ間違ってるぜ魔法使い」

女戦士「お前、何でも思い通りになる勇者が欲しいのか?」

女戦士「それって本当に勇者なのか? 勇者じゃなくてもいいんじゃねぇのか?」

女戦士「そのちんぽだけが目当てっつーなら……」

女戦士「私らとそう変わらねーぞ?」

魔法使い「…………」ピクッ

女戦士「まるで別人だぜ、魔法使い。あの時のお前とは全然違う」

女戦士「とんでもなくでかかったお前の器……」

女戦士「今は小さすぎて何も見えねぇよ」

魔法使い「…………」フルフル

女戦士「こんなやり方は間違ってる。他に道はあったはずだ。そうだろ? なぁ?」

女戦士「……少なくとも、だ」

女戦士「今のお前には危なっかしくてとてもじゃねぇが――」

女戦士「――勇者を任せられないな」

魔法使い「…………」

女戦士「……どう思うよ、魔法使い」

魔法使い「…………」

魔法使い「……確かに」

魔法使い「確かに、あたし、間違ってた」

魔法使い「頭に血が昇ってたとは言え……」

魔法使い「勇者のおちんぽ封印するなんて、どうかしてたよ……」

女戦士「…………」

魔法使い「……あたしが」

魔法使い「あたしが本当にしなくちゃいけなかったのは――」


魔法使い「――皆殺し、だ」ニタァ


女戦士「……ハァ」


魔法使い「あたし以外の、ありとあらゆる女を、雌を」

魔法使い「皆殺し。鏖。ミナゴロシ。みんなみんな、消せば良かったんだ」

魔法使い「勇者を傷つけるなんて、間違ってた」

魔法使い「……そう。女戦士の言う通りだ。あたし、バカだった」


魔法使い「お礼に、貴女を消すのは最後にしてあげる」

―ゴゴゴゴゴ…

魔法使い「手始めに、そこにいる女の子達を消して」


ヒュォォォゥッ
ゴォォォゥッ

魔法使い「世界中の女の子達を消して回って」


ピシッ パキパキッ
ピシャーンッ

魔法使い「最後の最後に消してあげる」

魔法使い「感謝の意味を込めて、あたしの最強の技で葬ってあげるよ、女戦士」

…ガギャァァッ
ギャリギャリギャリッ!


娘「……ママっ!」

魔法使い「…………」

魔法使い「娘ちゃんは別だよ。大丈夫。あたしの可愛い可愛い愛娘……」ニコ





娘「……ママ」

娘「わたしも」

娘「パパとセックスしたいの」キッ


―パキッ


魔法使い「な……に……?」


女神「……魔法使いさん」

女神「私も」

女神「勇者とイチャックスしたいです」ポッ


―ピキッ パキキッ


魔法使い「…………」

魔法使い「そう」

魔法使い「例え」


魔法使い「娘でも」


魔法使い「女神でも」


魔法使い「あたしから勇者を奪おうとするなら――」


魔法使い「――消えて」


―ギュォォォォッ


勇者「……娘と女神は諦めるとして……何故煽った」

紅竜「……これでいいんだよ。ったく、ニンゲンは本当に面倒だぜ」

九尾狐「勇者も黒帽子も、床の上では色々と饒舌じゃと言うのに……日常は気恥ずかしさが勝ってだんまりじゃからのぅ」

女戦士「溜めに溜め込んでこうなるのさ。適度に出さないと気が狂うのは……男のお前の方が心得てるだろ?」

勇者「ぐっ」

エルフ妹「思いの丈ぶっかけ――ぶちまけさせて」
エルフ姉「ぶつけどころのない暴力をぶっかけ――発散させて」

淫魔「賢者タイムでピロ~ト~ク~♪ ってやつ~♪ アッハァ♪」

錬金術士「で、でも仕上げには、や、やっぱり勇者が必要、ウシュシュッ!」

勇者「俺の……」

勇者「俺の愛が必要――」

女戦士「あー違う違う」

女戦士「必要なのはお前のちんぽ」

勇者「何でだよッ!? 何でそこで俺のチンコなんだよッ!? 愛だろッ! 愛で解決しなきゃ駄目だろうがッ!」

娘「だいじょーぶだよパパ。パパのおちんぽはさいきょーだから」ブイッ

女神「――おちんぽで始まった物語は、やはりおちんぽで終わらせなければなりません」

女神「勇者のおちんぽはΑでありΩであり――始まりであり終わりであり――最先と最後なのです」ブイッ

女戦士「安心しろ。こちとら世界規模で有能なヤツらをありったけ集めてきたんだ」

女戦士「勝てる算段はついてるさ」

勇者「女戦士……」

女戦士「3%くらい」

勇者「女戦士ッ!?」

女戦士「アハハッ! 冗談だよ! ……3%くらい」

勇者「女戦士ィッ!?」

女戦士「あ、あと言うの忘れてたんだが……」

女戦士「この戦いが終わったら、皆の相手してくれよ勇者」

勇者「相手って……」

女戦士「もちろん性的な意味で」

勇者「何言ってんのお前。何言ってんのお前」

女戦士「私もだからな。ちなみにここにいない面子は飛空艇で控えてるからそのつもりで頼むな」

勇者「待てコラァ! そのつもりって何だ! 飛空艇に控えてるってどんだけいるんだよ!」

女戦士「船室は満室。つか溢れて甲板でぎゅうぎゅう詰めでキャンプ状態だ」ブイッ

勇者「おまッッッ……!」




魔法使い「あたしの……前で……」フルフル


魔法使い「あたしの……勇者と……」プルプル


魔法使い「イチャイチャしてんじゃねェェェェェェッッ!!」ギャカッ!


魔法使い「こンのォ――腐れビッチ共がァァァァァァァッッ!!」ギャリギャリギャリィッ!

―ビリビリビリッ

女戦士「――おーおー来るぜビッチ共。ケツの穴絞めろ。勇者のちんぽ以外はお断りって示してみせろ」ブオンッ

紅竜「ったりめーだクソが」ボォゥッ

九尾狐「下品な発破じゃ。……じゃが儂らにはお似合いかのぅ」ホホ

エルフ妹「御主人様以外に」スッ
エルフ姉「体を許す奴隷などもってのほか。当然ですわ」スッ

僧侶「…………」ポワァ ポワァ ポワァ…

女神「勇者のおちんぽを信ずる者に……祝福――あれ!」リィィ…ィィン

娘「よーし! みんなー! イッくよー!」

娘「パパのおちんぽはさいきょー!」

―ウオォオオォオォォォオオオォォォオオォォォォオッッ!

娘「みんなもママも! パパのおちんぽで幸せー!」

―ウオォオォオォォォオォォォオオォォオッッ!

娘「ぜんぐんとつげきー! パパのおちんぽをおたすけだー!」シャキーン

―ウオォオオォオォォォオォォォオホオォォォォオッッ!

――――――――

――――――――

女将軍「相手はあの魔法使い。耐久力を除けば、その攻撃力は勇者をも凌駕する」

女将軍「決して相手を人だと思うなよ。魔王と対峙しているつもりで戦いに挑め」

聖騎士団長「ハッ!」バッ

女将軍「……だが勝利すれば勇者の逸物は目の前だ。……決して死ぬな。死んでしまえばもう二度と天国にはイけないのだから」

聖騎士団長「ハッ!! 必ずや生きて勇者様を迎え入れてみせます!」

女将軍「よろしい。既に戦局は開始されている。血の気の多い連中は既に魔法使いの真正面だろう」スッ

女将軍「我々は妖精姫の念話を通じて連携を取り、このように陣形を展開する」ススッ

女将軍「両翼の先端は回避に専念し回り込め。最終的に円形に陣を整え、絶え間ない攻撃を――」

――――――――

料理人「はい禁欲勇者白濁風餡掛けチャーハン4人前上がりィッ! 5番テーブルへ運んでおくれッ!」ドンッ

メイド隊長「かしこまりました」―シュッ

―シュッ

メイド隊長「お待たせしました。禁欲旦那様白濁風餡掛けチャーハンでございます」トトトトッ

―パクッ

武闘家「こ、これは……この料理は一体どーしたことか……!」パァァ!

鳥人娘「初めて食べたのに……何故か懐かしい感じがするッス! いや自分この味間違いなく食べた事あるッスよ!?」バクバクッ!

女騎士「咽るような栗の花の香りと、喉が詰まりそうなごてっとした粘り――そして脳をシェイクするようなこの強烈なえぐみは……!」オホォ…

料理人「あんたらのやる気を引き出すのも料理人たるあたいの役目さっ!」ジュァァァァッ!

料理人「錬金術士特製のスパイスで能力も一気に上昇っ! さぁさぁ食い終わった奴から戦線へ出なっ!」ドジュゥゥゥゥッ!

料理人「何しろあんたらの求めてる『究極の食材』は勝たなきゃ手に入らないんだからな!」カカカカカーッ!

―ドンッ カランカラーン

九尾狐「おかわりなのじゃ!」ムフー

――――――――

ポニテ侍「拙者の鞘にぴたりと嵌まる殿の賜物~♪ 納め抜き放てば忽ち白き閃光が迸る~♪」ベベベンッ

ポニテ侍「ワハハッ! 拙者の詩ときゅーてぃくるは今日も絶好調! 従って拙者の居合も絶好調でござる!」

ポニテ侍「……魔法使い殿。殿の名刀を再び拝借したく、拙者はこの地へ参った次第。どうか手合わせ願いたいでござるよ」チキッ

二角公女「教えて差し上げますわ魔法使い! わたくしにあって貴女に足りないもの! 貴女とわたくしの圧倒的な種族差! それは――」


二角公女「――このイラマハンドルですわ!」バァン

二角公女「勇者様は喉の奥の奥の奥まで犯すのがたまらなく好きな御方……わたくしの角をしっかと握ってまるでモノを扱うかのように腰を打ち付け、わたくしの頭を激しく前後させるのが大好きな御方……♪」クネクネ

ミノ娘「……ミノの角も、いらまはんどる、か?」

二角公女「あら素敵で立派なお角ですこと。勿論そうですわ。わたくしとお仲間ですわね。さぁ、あの憎き魔法使いを倒して一緒にえずき倒しましょう!」オーッホッホッホッ!

ミノ娘「いらまはんどる。勇者気持ちいい、ミノ気持ちいい。ミノそれ試したい。ミノ戦う」フシュー

吸血鬼「……口の中に入ってるとついつい噛みたくなっちゃうからねぇ……おねーさんは勇ちゃんに種付けプレスされつつ首に甘噛みしたいかなぁ……」ジュル

吸血鬼「とゆーわけでぇ……おねーさん本気出しまーす。魔ーちゃん、昼だからっておねーさん甘く見ないでねぇ」―シャガッ

紅竜「ブッ殺す」ゴォォォゥッ

狼少女「グルルルッ! アオーンッ! アオーンッ! アオーンッ! アオーンッ! アオーンッ!」イエスッ

自動人形「……全段直結……固定……加圧中……回転開始……」ピッピッピピピピピ―

――――――――

―カッ!

ビシュゥゥゥゥゥ―

勇者「うわぁ自動人形あんなの使えたのか……まぁ古代兵器だからそんなにおかしくはな……え?」

勇者「……え? 今の魔法使い逸らせるの? ……あいつすンげぇなマジで……」

錬金術士「ゆ、勇者」ヌッ

勇者「うおあああああぁぁぁ!」

錬金術士「ウシュッ……こ、これ飲んで」チャプッ

勇者「嫌だ」

錬金術士「フヒッ!? な、何で?」

勇者「いやそんな緑色に光る液体とか無理だろ」

錬金術士「だ、大丈夫。ふ、普通の人は死んじゃうけど、ゆ、勇者は大丈夫」

勇者「死が漂う時点で全然大丈夫じゃない。大体それ何が入ってるんだ」

錬金術士「え、えぇと……聖炎の塗薬に、ミスリルの仙水、千年樹の琥珀、オリハルコン白金――」

勇者「口にしていい素材一個もねぇな。あともう顔に近づけるだけで目が痛い。涙出てきた」クゥッ

淫魔「――そ・れ・と♪ 反魂の媚薬とー♪ ワタシの体液がた~っぷり入ってるんだー♪」シナッ

錬金術士「ブツブツ……あ、あと僧侶の血液……ウシュシュッ!」

勇者「そんな危険物ばっかり入っ――僧侶の血液ィ!? 何でそんなもん入ってるんだ!」

錬金術士「……え、えと……も、門を開けるのにゆ、勇者がそのままだと、あ、危ない」

錬金術士「ゆ、勇者の体、お薬ちゃんで強化すれば……門を開ける余波だとか流れ魔法とかで、勇者ダメージ受けなくなる」

錬金術士「そ、僧侶の血液中にある治癒因子が、このお薬ちゃんと勇者の体、安定させるんだ。だ、だから入ってる」

錬金術士「だ、だから……ゆ、勇者……これ、飲んで欲しい」チャプッ

勇者「うっ……」

女戦士「うわー魔法使いの服が弾けてスリングショットの水着が露わにー」キャー

勇者「あの平坦さでスリングショットとか正気かよッ!」クルッ

女戦士「ほい隙あり」トクトクッ

勇者「ゴボォッ!! ――ゲェッホ! エ゛ェーッホッ! ゲホォッ! ヴェェェ……ェウッ……」


僧侶「…………ハッ!」

ガバッ

僧侶「勇者さん大丈夫ですか!? 『回復』しましょうか!? それとも『大回復』ですか!?」オロオロ

勇者「お゛がっ……うぷっ……おかえり、僧侶……」ォェー…

僧侶「へ? あ、た、ただいま……です?」

女戦士「どんな味だった?」

勇者「……マズいとかそういう話じゃなくて滅茶苦茶痛ぇ……錆と糞がごっそりこびり付いた剣で舌を滅多刺しにされてる感じだ……」ゥォェ…


錬金術士「…………」ジーッ

錬金術士「せ、成功した! 勇者ッ! ウシュッ! ウシュシュシュッ!」

勇者「え?」ボワァー…

僧侶「勇者さん……オ、オーラが……緑色のオーラが勇者さんの周囲に……!」

勇者「何これ恐い。際限なく力が溢れてきて、内側から爆発しそう」シュゥゥゥ…

女戦士「……うし。じゃぁ前線組が踏ん張ってる間にサクサクやっちまおうぜ」ブォンッ

娘「らじゃー! まずは『呪い』をやっつけよー!」シャキーン

九尾狐「プフー、満腹満腹じゃぁ……。さて、腹もくちくなったことじゃし始めるとするかのぅ。ほれ、僧侶も準備をせぬか」

僧侶「は、はい。……何か体がすこぶる軽かったり、いつの間にか魔法使いさんが真剣モードになってたりでよく分からないですけど……頑張ります」ムンッ

勇者「…………」

勇者「……まさかお前ら……この魔方陣をどうにかする方法、本当に見つけて来たのか?」

娘「だよ! パパっ! まずねー、こうやって聖剣とー……」シャキーン

女戦士「邪剣をだな、こんな感じで――」

娘・女戦士「――よいしょっ」ヒュッ
勇者「ウワアアアァァァァァァッ!!」

娘「――ってこのモヤモヤに突き刺すんだよパパ」

勇者「先に言ってくれよ! 思わず叫んじまったよ! チンコ根本からぶった斬られるかと思ったよ!」

九尾狐「聖剣と邪剣。二振りを媒体として用いて、儂らが解呪するのじゃ」

僧侶「それにその、勇者さんの……アレは封印自体が守ってくれるので傷つくことはありません。大丈夫です」

勇者「守る守らない以前に俺のチンコスレスレに刃物がある状況が……って――」

勇者「――呪いが、解けるのか……」

勇者「……だが例え呪いが解けたとしても――」

盗賊王女「――鍵穴の中の時間は私が止める。この時の砂を使ってな」

勇者「か、鍵は……」

エルフ妹「お姉さまが内部を探索魔法でサーチした後――」
エルフ姉「――妹が鍵を瞬時に構築しますわ」

錬金術士「ま、魔力は、賢者の石を経由して増幅……」

氷の女王「…………安定させて、回す」

錬金術士「こ、今度は女神力を賢者の石に通して増幅……」

女神「私の女神力で門を開け放ち……勇者のおちんぽを救出するのです!」パァァァ

勇者「…………」

勇者「俺のチンコが……戻ってくるのか……この股間に……」

娘「パパ」

勇者「娘……」

娘「パパのおちんぽは――」

娘「たくさんの命を救って、たくさんの女の子を幸せにするためにあるの」

娘「……だから」

娘「まずはママを幸せにしてあげよう?」

勇者「魔法使いを、幸せに……」

娘「……パパのおちんぽなら、できるよ。だって――」


娘「――パパのおちんぽはさいきょーなんだから!」ニカッ

――――――――

――――――――

ボゴォォォンッ!

吸血鬼「――グアァァァァッ!!」

―ズシャァァァッ

吸血鬼「……かはっ。す、吸った血液2000リットル近く使い込んでこれとか……おねーさん超ショックで棺桶引きこもりそう……」ボロッ

二角公女「わたくしの角は何度も貴女に直撃したはずですわ……! だと言うのに貴女は何故……一体どんな手品を使いましたの!?」ボロッ

ミノ娘「ミノ達、頑張った。でも、魔法使い、無傷。魔法使い……無傷……」ボロッ

狼少女「クゥーン……」ボロッ

自動人形「ダメージ……80%オーバー……痛くも痒くも……痛いです……マスター……」ボロボロッ


ポニテ侍「ワハハ……成る程、そうでござったか」ボロッ

ポニテ侍「魔法使い殿が魔王と交えたあの一戦。拙者達は鬼神の如き強さを目にし……」

ポニテ侍「あれが魔法使い殿の全力だと思い込んでしまったのでござるな……」

ポニテ侍「……しかしあの時の魔法使い殿の真の目的は、門を開き、魔王をそこへ閉じ込めること……」

ポニテ侍「つまり、あの強さでさえ……謂わば『片手間』の強さであった……」

ポニテ侍「……そういうことでござるな? 魔法使い殿」

ゴゴゴゴゴ…

魔法使い「……モウ、終ワリ?」


女騎士「お、終わりなものか……! 私はMだ! ドMなんだ! この程度のダメージで……ましてや勇者以外のお仕置きでイくなど……!」クッ

武闘家「右腕一本くらい折れてもどうってことないね。まだ両足も左腕も、心も折れてないね!」ババッ

聖騎士団長「何度でも。何度でも立ち上がります。護るべきモノの為に……何度でも!」ザンッ


魔法使い「デモ……ソレデモ……アタシニ傷一ツ、ツケラレナイ」


鳥人娘「うぐっ……確かに自分らは服は鎧も消し飛んで満身創痍ッス……」

アサシン「……暗器も大方破壊された」

紅竜「だってのにッ! オレらは……あいつの帽子1つ吹き飛ばせやしねぇッ! チクショウ……! チクショオォォォォ!」ガンッ


魔法使い「……無駄ナ足掻キダッタ。サァ、遊ブノニモ疲レタコトダシ、終ワリニシマショウ」

―ガギャァァァッ!

魔法使い「……精々、自ラノ弱サヲ後悔シテ……消エテユキナサイ」

…ギャリギャリギャリッ―

ギャリッ ギャリッ ギャリギャリギャリッ…




ポニテ侍「――ワハハハハハッ!!」


魔法使い「…………」

魔法使い「何故……笑ウ……?」

ポニテ侍「いや失敬。確かに拙者らは魔法使い殿には勝てなかったでござる」

ポニテ侍「が、しかし。拙者達の足掻きは、決して無駄ではござらん。むしろ――」

ポニテ侍「――大成功でござる」ニッ

魔法使い「ナニ……?」

ポニテ侍「……勝てなくても、魔法使い殿にかすり傷さえ負わせられなくても……」

ポニテ侍「拙者たちは、存分に『時間』を稼げたからでござる」

魔法使い「……!」

ポニテ侍「お分かりか魔法使い殿。拙者達の目的は最初から魔法使い殿を倒すことではござらん――」

ポニテ侍「――殿の珍宝を救い出すこと。それこそが拙者達の真の目的でござるよ」

魔法使い「何……ダト……」

魔法使い「アタシヲ倒シテ魔法陣ヲ解除サセルノデハナク……」

魔法使い「魔法陣ヲ、オ前達ダケデ解除スルツモリ……!?」

ポニテ侍「その通りでござる」

魔法使い「馬鹿ナ……ソンナ事ハ不可能ダ……!」

魔法使い「オ前達ハ身勝手デ! 勇者ノチンポヲ自分ノモノニスルコトシカ考エナイ腐レビッチノハズ!」

魔法使い「ソノオ前達ガ……協力シテ……勇者ノチンポヲ救イ出スナンテ、アリエナイッ!」

吸血鬼「……ところがぎっちょん」グググ…

二角公女「あ、ありえるのですわ……」ヨロッ

紅竜「何しろテメェが勇者に仕掛けた封印が凶悪過ぎたせいで――」バサァッ

女将軍「――我々は協力せざるを得なくなったのだからな」ジャキッ

ポニテ侍「殿の魔法陣を解く為に集った数百を超える英傑達……」

ポニテ侍「そう。如何に魔法使い殿が優秀であれど体はたったの一つ」

ポニテ侍「拙者達がここで魔法使い殿を食い止めている限り……」


ポニテ侍「魔法使い殿は決して殿の元へ到達することはないのでござるよッ!」

―ピカッ

魔法使い「アノ光……! マサカ鍵穴ノ呪イガ……!」

ポニテ侍「……まずは第一関門突破でござるな」

魔法使い「…………」

魔法使い「……ナラ」

魔法使い「オ前達ヲ……マトメテ消シ飛バスマデダ……!」

―ガギャァァァッ!


ポニテ侍(……女戦士殿、残念ながらこれ以上は時間を稼げそうもないでござる)

ギャリッ ギャリッ―

ポニテ侍(拙者達の力が及ばず……無念でござる)

―ギャリギャリギャリギャリギャリギャリッ!

ポニテ侍(拙者……死ぬ前にもう一度……殿の珍宝を味わいたかったでござるよ……拙者の舌と御陰で……思う存分……)

ポニテ侍(…………)

ポニテ侍(殿……! おさらばでござる……ッ!)

ギュオッ―



―ガッシィィィン!


ポニテ侍「――ッ」

ポニテ侍「……?」


ミキッ グググググ…

「よく耐えたなお前ら」


魔法使い「ナッ!?――」


ポニテ侍「――お、女戦士殿!」


女戦士「悪いな。解呪に思いのほか時間かかっちまってよ……」グググ…

―ミキィッ!

女戦士「フヌァッッッ!!!」ブォンッ

―カッキーン!

女戦士「……おーおー我ながらよく飛ぶもんだ。山超えたんじゃ……お、超えたなー」パチパチ

魔法使い「女戦士……アタシノ魔法ニ一体何ヲ……!?」

女戦士「筋肉」

魔法使い「キン、ニク……?」

女戦士「力んで邪剣でフルスイングしたら、あの黒い魔法がどっか飛んでった――」…ブォンッ

女戦士「――それだけだぜ」


魔法使い「……コレハ……邪剣ノ波動……?」


女戦士「おうよ」ブォンッ

ズンッッッ!

女戦士「竜の血を啜り……更に、汚れ無き処女の生き血を吸いも吸ったりざっと千人分」

女戦士「より長く、より太く、より黒々と禍々しさを増した邪剣の真の姿……」

女戦士「モチロン対魔法性能は今までとは段違い。ご覧のとおり、お前さんの魔法だって弾けるんだからな」

魔法使い「……クッ!」


女戦士「……来な魔法使い。次は私が相手だ」ブォンッッ

――――――――

――――――――

九尾狐「も、もう流石に舞えぬ……へろへろなのじゃ……御札も邪悪力も空っぽなのじゃぁ……」グテー

巫女「私も巫力がもうありません……魔法使い様の呪力がまさかこれほどとは……」ハァハァ

踊り子「二人の真似してたら何かドッと疲れちゃった……スタミナには自信ある方なんだけどなぁ……」クテン

僧侶「え、えーと……あれだけの呪いとの激しい解呪合戦をして……な、何故私はこんなに元気なのでしょうか……?」ダラダラ


女神「……これは……何と……そうだったのですね。これで謎はすべて解けましたよ、皆さん」

僧侶「女神様?」

女神「僧侶、あれが見えますか?」

僧侶「そ、その……若干モヤが晴れて……勇者さんの勇者さんの輪郭が少しハッキリと……」モジモジ

女神「いえ、竿ではありません」

僧侶「はい?」

女神「玉です」

僧侶「……ハイ?」

女神「睾丸。陰嚢。タマタマ。ふぐり。お稲荷さん。もしくは――」

僧侶「分かりました! 分かりましたから別称ありったけ並べるのやめてください!」

女神「僧侶、玉袋の付け根付近をよく見てください」

僧侶「よく見るのは、その、抵抗が……」

女神「散々勇者の種付けプレスを股間サイドから見てオナっていた僧侶はむしろ見慣れているはずで――」

僧侶「見ます! 見ますからっ!」

僧侶「~~ッ」チラッ

僧侶「……!」

僧侶「何ですか……あの黒いリングは……? 時々ブレて見える感じからして、何らかのエネルギーでしょうか」

女神「…………」

僧侶「め、女神様……一体何が――」

―ピキーンッ!

僧侶「ハッ! 分かりました! 分かりましたよ女神様!」

僧侶「あの黒いリングは魔王が残していった呪いか何かなんですね!? 確かにそれならすべてのことに説明がつきます!」

僧侶「あの黒いリングを宿した勇者さんと交わってしまった人たちは皆頭がおかしくなってしまいっ!」バッ

僧侶「長い間交わっていた魔法使いさんはその呪いを身に受け続けたせいであの邪悪の化身のようなモードにっ!」ババッ

僧侶「そうです! そうに違いありません! 私がおかしい訳じゃなくてっ! 私以外のすべてがおかしかったんですよっ!」コクコクコクコクッ

僧侶「でなければ勇者さんの勇者さんの為に飛空艇満杯のメンバーが押しかけた挙句魔法使いさんと決戦を繰り広げるなんてありえません!」バンッ

僧侶「みーんなみんな魔王のせいだったんですね! そうですよね女神様!」フシュッ


女神「ええ」コクリ


女神「全然違います」

僧侶「ふぐぅぅぅぅッ……!」プルプル

女神「あの黒いリングこそ――」


女神「魔法使い以外、誰も孕まなかった原因そのものなのです!」パァァァ


僧侶「…………」

僧侶「すごく……どうでもい――」

九尾狐「何じゃとぉぉぉぉぉぉッ!? 女神それは本当かえッッ!?」ガバッ

女神「間違いありません。あのリングが精子が外に出ることを阻んでいるプチ封印です」

九尾狐「通りで孕まぬわけじゃ! あれだけ特濃の子種を儂の子宮に受けて孕まぬのは妙じゃと……」

九尾狐「…………」

九尾狐「女神よ。勇者の本当の子種は出ておらぬと、お主はそう言っておるのか?」

女神「ええ。恐らく魔法使いとの間に娘を設けた時以外は、あの黒リングが発動していたのでしょう」

九尾狐「で、では……今までの勇者の子種は……」フルフル

女神「先走りと言うより、上澄み。……本来の精子の露払いのようなモノなのでしょうね」

九尾狐「……ほ、本物は……アレよりこくまろでくっさい子種じゃと……!?」パタパタパタッ

エルフ妹「で、では御主人様の……」ドキドキ
エルフ姉「あの黒リングを……」ドキドキ

盗賊王女「解いてしまえば……」ワナワナ

((2週間も禁欲したあげく、錬金術士特製淫魔エキス配合飲み薬兼媚薬を飲んだ勇者の特濃孕み汁が……!))ゴクリ

―ゾワッ

勇者「……んあ? 何だ何がどうなって……うわ寒っ!」ブルル

勇者「何でこんなに寒おわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」ビクゥッ

勇者「何で俺すっぽんぽんになってるんだッ!?」スポーン

僧侶「ゆ、勇者さん! 気がつきましたか!」

勇者「僧侶! 服! 服はどこいった!」

僧侶「す、すいません……解呪した瞬間に溢れた魔力溜りで服は千切れ飛んでしまって……」

勇者「マジかぁ……なら何でもいいから布切れを……」

九尾狐「勇者ー! 儂のぱんつ! もしくはふんどし! どろわーずもあるのじゃ! 全部使用済みじゃが使うが良いぞ!」ポイポイポイポイ

踊り子「だ~ぁりん♪ 私のパンティーあげちゃーう♪」ヌギッ

勇者「布面積低過ぎるし絵面が最悪だ! まだ真っ裸のがマシだろうが!」

九尾狐「真っ裸でいいのならそれはそれで眼福なのじゃ♪」
踊り子「ねー♪」
巫女「……見事な大胸筋、腹筋、上腕二頭筋……美しいです勇者様……」ウットリ

勇者「ええいクソッ! 寒いしチラ見したら魔法使いエラいことになってるからさっさと終わらせるぞ!」

盗賊王女「……分かった。ではこれから時の砂で鍵穴の中の時間を止める」サラサラ…

勇者「……頼む」

盗賊王女「…………」サラサラ…

勇者「どうした? 何か問題でもあるのか?」

盗賊王女「モヤ越しでも分かる。やはりお前の男根は美しい」サラサラ…

勇者「早くしろ」

――――――――

ガギッ ギィンッ

女戦士「――自分の娘すら勇者を繋ぎ止める為の鎖とはなぁ」

ガギョンッッ!

女戦士「っとぉ! 流石にそこまで周到に準備されてるとは思ってなかったぜ」

ギャリッギャリッギャリッ…

魔法使い「……アタシ以外ニ子供ガ産マレナケレバ、勇者ハ家ニ必ズ帰ッテクル」

魔法使い「勇者ハ優シイカラ、アノ娘ヲ捨テルナンテデキナイモノ」

魔法使い「…………」

魔法使い「マサカソノ娘スラ、アタシノ障害ニナルトハ思ッテモミナカッタケレドネェ……」ヒキッ

ガギッ ギリギリギリギリギリギリ…

女戦士「……自分の娘を障害呼ばわりねぇ」

魔法使い「……アタシハ『持タザル者』」

魔法使い「『持ツ者』ニハ、到底理解デキナイデショウネ……!」

女戦士「ハンッ。娘こさえといて何が持たざる者、だ」フンッ

―カキーン!

女戦士「……魔法使い。今のお前相当感じ悪いぜ」

女戦士「ぶっちゃけ嫌いだな、うん」ムキッ

魔法使い「……気ガ合ウワネ。アタシモ貴女ノコトガ大嫌イ。昔カラズット、ネ」

魔法使い「自由デ、自分ニ自信ガアッテ、迷惑カケル癖ニ笑ッテ謝ル貴女ガ……大嫌イダッタ」


魔法使い「……ソレヲ、勇者ガ許スノモ……! アタシハ気ニ入ラナカッタ……!」

女戦士「そうかよ、悪かったな。でもよ――」


女戦士「――昔のお前は好きだったぜ」

魔法使い「……ナニ?」

女戦士「悪ぶる癖に、きっちり筋は通す」

女戦士「褒められたい癖に、さも当然と強がる」

女戦士「不器用な癖に……一生懸命なところとかな」

魔法使い「……ッ!」

――――――――

『……あたしの、どこが好きになったの?』

『んー……一生懸命なところかな。あと――』

――――――――

魔法使い「……ダ」プルプル

女戦士「だ?」

魔法使い「……ダ、だマれ……!」

魔法使い「あタシのナかに、はいッテくるナ……!」

魔法使い「ソれを……オまえガ……いうンじゃナイ……!」

魔法使い「そレハ……アタしだけノ……あたシダケの……モノなんダ……!」

女戦士「……何の話だ?」

魔法使い「オ前……達に……理解ルはずなんて……!」

魔法使い「持ッて、いる……お前達ガ……アたしの何を……!」ブルブル

女戦士「…………」

女戦士「……何が言いてぇんだ、魔法使い。言いたいことがあるなら言えよ、なぁ?」ブォンッ―ピタァ

魔法使い「あた……しには……」

魔法使い「あたしには……!」ググッ











魔法使い「おっぱいがないッッ!!」

―ビリビリビリッ









女戦士「…………は?」

魔法使い「筋肉質でもないッッ!!」

魔法使い「料理も上手くないッッ!!」

魔法使い「製薬も上手くないッッ!!」

魔法使い「スタイルも良くないッッ!!」

魔法使い「名器でもないッッ!!」

魔法使い「テクニックもないッッ!!」

魔法使い「スタミナもないッッ!!」

魔法使い「フェロモンも出てないッッ!!」

魔法使い「イラマハンドルもないッッ!!」

魔法使い「一番小さいわけでもないッッ!!」

魔法使い「双子でもないッッ!!」

魔法使い「卵も産めないッッ!!」

魔法使い「変身できないッッ!!」

魔法使い「変形できないッッッ!!」

魔法使い「子宮脱できないッッッ!!」

――――――――

ビリビリビリッ…

勇者「魔法、使い……」


―バチッ! バチバチッ!

エルフ妹「お姉さまッ!! ピースはあと1つですわッ!!」ズズズズ…
エルフ姉「ええ知ってますとも。……よくって妹? チャンスはたった一度きりよ……!」ズズズズ…

錬金術士「け、賢者の石を起動するよ……フヒッ!」ヴゥゥゥン…

氷の女王「…………スタンバイ、してる」キランッ

――――――――

魔法使い「あたしには……!」

魔法使い「勇者を喜ばせる才がない……!」

魔法使い「あたしにあるのは……」ギュ


魔法使い「こんな……どうでもいい……破壊の才だけ……」ギャリギャリッ


女戦士「…………」


魔法使い「あたしより魅力的で才を持つ女が……勇者の近くにいたら……!」

魔法使い「勇者は行ってしまう……!」

魔法使い「あたしを捨てて……勇者は……あたしを……捨て、て……」


魔法使い「嫌だ……」

魔法使い「嫌ッ! そんなの嫌ッ!」ブンブン

魔法使い「嫌だ嫌だッ! 嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌ーーーーッッ!!」ガクガク


女戦士「……魔法使い」

―ピタァ

魔法使い「……だから」

魔法使い「これしかないの」

魔法使い「勇者があたしを捨てないように」

魔法使い「捨てることがないように」

魔法使い「捨てることが出来ないように」

魔法使い「あたし以外の女をすべて――」


魔法使い「――消すしかないの」


女戦士「…………」ミキキッ

魔法使い「この……役に立たない破壊の才が……」

ギャリッギャリ…

魔法使い「それが役立つ為の……」

魔法使い「たった1つのヤり方なの……」

ギャリッギャリッギャリッ…

――――――――

ズゴゴゴゴゴ―

―ガチッ

氷の女王「…………鍵が、回っ……た!」


九尾狐「今じゃ女神! 門を開けぇぇぇぇぇいッ!」

錬金術士「け、賢者の石……最大っ! 出力っ! ウシュシュシュシュッ!」ヴゥゥゥゥゥゥゥ―!


女神「さぁ!」パンッ

女神「今こそ見せましょう、女神力の真髄を……!」パァァァ

女神「次元の狭間を――」グンッ―


女神「 ―― お っ ぴ ろ げ ッ ! ! 」―カッ

――――――――




魔法使い「…………」

魔法使い「……『加速』」

カチッ―

フッ…



女戦士「――――」

女戦士「――なッ!?」

女戦士「あいつ……! ついには勇者の技までパクりやがった……!」

女戦士「ちっくしょう! これじゃ時間がまるで足りねぇ! 邪剣飛べオラァッッ!」ブンッッッ!

―シュゴォッ

女戦士「とぅッ!」グォン

―シュタッ

女戦士「クソックソックソッ! これだけは筋肉じゃどうにもならねぇ! 向き良し! 着弾地点良し!」シュゴォッ

女戦士「一瞬だけでもいい……! 頼む、誰かあれを防いでくれ……!」ミキッ

――――――――


(……ごめんね勇者)


女神「おっ――――」


(あなたの技をこんな事に使いたくはなかったけど)


女神「ぴ――――」


(あたしにはもう……これしか方法がないの)


女神「ろ――――」


(あなたのおちんぽは、必ず次元の狭間から出してあげる……あたしの手で)


女神「げ――――」


―ギャリギャリッ!

(この世のすべての女を消し尽くしてから……ね)

――ガギャァァァッ!





(…………)

(……!?)

(何、これ……)

(あたしの暗黒球体が止まっている……一体これは……)


「――『けっかい』」


(誰ッ!?)

(この速度について来れるのは勇者以外にいないはず……! でも勇者はそこに――)





娘「……ふー、あぶなかったー」シャキーン


魔法使い「む、娘ちゃん!?」


娘「えへへー♪」

娘「みようみまねだけど、わたしにもできたよママっ!」

娘「パパのおくの手――」

娘「――そのなも『かそく』っ!」ブイッ


娘「……まだぜんぜんすっごくないけどね」イシシ


――――――――

――――――――

魔法使い(まさか……まさかまさかまさか! 娘ちゃんがそこまで成長していたなんて……!)

魔法使い(一度見た技や魔法を忘れない『絶対記憶』は――あたしの遺伝)

魔法使い(経験不足を補う天性のバランス感覚は――勇者の遺伝)

魔法使い(精度と出力は欠くものの……)

魔法使い(聖剣を媒体とした『結界』と、自身の速度を限界まで増す『加速』を並行で……かつ破綻することなく処理できている!)

魔法使い(間違いなくこの子は今あたしが対峙しうる相手の中で一番の敵……)

魔法使い(つまり……あたしから勇者を奪おうとする……最強の敵だ……!)


娘「…………」―スゥッ


魔法使い(あの黒い本は何……? 魔道書? あたしが知らない魔道書なら……危険だわ。先手を――)


娘「ママ」

魔法使い「……何かしら、娘ちゃん」

娘「これは『裏・冒険の書』って言うの」パラララ…

魔法使い「裏……冒険の書ですって?」

娘「これにはね、パパが今まで冒険の中でしたセックスすべてが記録されているの!」

魔法使い「冒険の書ってことは……」

娘「うん! 女神さまのじどーひっき、ってやつだよ!」

魔法使い「あの腐れ女神……! そんなものを……!」

娘「でね、こっちが『パパのおちんぽマイふぇいばりっと!』」サッ

魔法使い「な、に、何なの、それは……?」

娘「これはねー。すっごいと思ったパパのおちんぽのお話をねー、わたしが写したやつなんだよ! 絵もそーぞーだけど描いたんだよ!」パラララ…

魔法使い「……一体……何がしたいの、娘ちゃん……」

娘「えっとねー……」パラララ…

ピタッ

娘「わたしが一番好きなパパのおちんぽ話は……これなの!」―バッ


魔法使い「――――」

魔法使い「それは……」

魔法使い「それは……勇者と……」

魔法使い「あた、し……?」

娘「そうだよ! えへへ、うまく描けてるでしょ? これがわたしが一番大好きなセックスなんだー」

魔法使い「…………」

魔法使い「どうして……」

娘「……うーん」

娘「あのね。わたしまだ子どもだから、知らないこといっぱいだし、分からないこともいっぱいなんだ」

娘「だからね、わたしパパのおちんぽのことが気になってしょうがないから、パパのおちんぽのことをいっぱい勉強したの」

娘「パパにおちんぽ見せてもらおうとしたり……」

娘「パパとセックスした色んな人たちにお話を聞いたり……」

娘「裏・冒険の書を何度も読んだり……」

娘「……それでね、わたし、分かったの」

魔法使い「何が……」

娘「分からないけど、分かったの」

娘「あのね、ママ」

娘「ママとパパのセックスと、みんなとパパのセックス……違うんだよ?」

魔法使い「え……?」

娘「パパは気持ち良くなろうとして、ズボズボするよね?」

娘「みんなはね、『勝手』に気持ち良くなっちゃうだけなんだよ」

魔法使い「勝手、に……?」

娘「でもママとのズボズボは違うんだよ」

娘「パパは、ママを『気持ち良くさせよう』としてるんだよ」


魔法使い「…………え」


娘「裏・冒険の書の最初の方はね……うん、パパが気持ち良くなりたいだけ」パラララ

娘「でもだんだん……」パラララ

娘「ほら、だんだん変わっていくの。冒険が終わりに近づけば近づくほど……パパのセックスは変わっていくの」パラララ

娘「みんなのセックスと、ママのセックスは、違うんだよ?」


魔法使い「あたしと……みんなと……違う……?」


娘「不思議だね」フフッ

娘「不思議。ママもみんなも気持ち良いはずなのに、同じ気持ち良いじゃないんだ」

娘「ママとのセックスが違うのは分かったけど」

娘「それが何の違いか、わたしには分からないんだ」

娘「だから分からないけど、分かったの」


魔法使い「……ッ」


娘「わたしは知りたい」

娘「ママとみんなの違いはなーに?」

娘「それはパパとセックスすれば分かることなのかな?」

娘「パパのおちんぽがココにはいれば分かることなのかな?」サスッ


魔法使い「娘ちゃん……!」


娘「女神さまに聞いてみたらね」

娘「その違いは『愛』ですよ、だって」


魔法使い「――ッ」

娘「……愛って何だろう?」

娘「愛が分かれば、わたしもみんなと違うセックスができるのかな?」

娘「それとも愛が分かっても、みんなと同じセックスなのかな?」

娘「……えへへ、やっぱり分からないことだらけだ」ポリポリ

娘「……わたしが今分かるのはね、ママ」

娘「パパのおちんぽでズボズボすると気持ち良いってことと!」クルクル

娘「パパのおちんぽは幸せと平和のしょーちょーってことと!」クルクル


娘「――ママが逃げてるってことだけだー!」ビシッ


魔法使い「な゛ッッ……!?」


娘「『戦う前から負けることを考えちゃ駄目よ』」キリッ

魔法使い「それはッ……!」

娘「『迷っている時間があるなら、一歩踏み出しなさい』」キリッ

魔法使い「ぐっ……!」

娘「みんなみーんなママが教えてくれたことだよ?」

娘「だからわたしはママの言ったこと守ってる!」

娘「負けない! 全部勝つつもりでいどんでる!」

娘「分かんないけど、前に進む!」

魔法使い「娘、ちゃん……」


―ギョーーーーーン…


娘「あ、時間切れだ。ちぇー、パパみたいにうまくいかないや」

魔法使い「…………」

娘「……ママはどうするの?」


娘「ママは幸せがくるの、待ってるの?」


娘「ママは幸せをつかむ為に、前に進むの?」


魔法使い「……あ、あたしは――」

――――――――

――――――――

女神「 ―― げ ッ ! ! 」―カッ

メギッ
メギメギッ

―ズズズズズ…!

勇者「開いた……! 次元の狭間の締め付けが緩んだぞ……!」

九尾狐「でかした女神! 勇者! そのままぶっこ抜くのじゃ!」ブンブン

勇者「いやまだ駄目だッ! 女神ッ! このままだと狭すぎて俺のチンコのカリ首が引っ掛かっちまう! もう少し何とかできねぇか!」

女神「ひゃ、百も承知です……! 女神力はここから……! ここからなんです……!」ググッ

女神「勇者ッ! 耐えてくださいッ! しばらく尋常じゃない力が吹き荒れますよ……!」グググッ

女神「くぅぅぅぅ――」

女神「――ぱァァァァァァァァァァッッッ!!」パァァァッ!

―ミギメギバギバギィッ!!

勇者「ぐッ……うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉッッ!!」バリバリバリッ!

―ズッ…ズズッ…

――――――――

――――――――

ズリ…

ポニテ侍「殿……! 抜いてくだされ……!」

聖騎士団長「抜き放つのです! 勇者様!」

紅竜「抜け。抜いちまえ勇者!」

二角公女「勇者様、どうか抜いてください……!」

武闘家「抜くよ! 今勇者抜くしかないよ!」

アサシン「抜け、主殿」

吸血鬼「ばびっと抜いちゃいなー勇ちゃーん」

ミノ娘「勇者、抜け。ミノ、勇者の抜く、応援する」

女騎士「今抜かずしていつ抜くと言うのだ勇者ーッ!」

狼少女「ご主人抜き抜き! ワウワウッ!」

鳥人娘「先輩の抜きどころ、見届けるッス!」

自動人形「抜刀を、マスター」

女将軍「抜くのだ勇者。それが我々への……手向けだ」


――――――――

ヒュインヒュインヒュイン…

船長「……抜いて勇者。僕らの為に。……そして、魔法使いの為にも」

――――――――

――――――――


《 ……け 》

《 ……抜け 》

《 ……抜けっ 》

《 ……抜けっっ 》

《 ……抜けッッ!! 》

《 ……抜けッッ!! 抜けッッ!! 》

《 ……抜けーーッッ!! 抜けーーッッ!! 》


《 ――ッッ抜けェェェェェェーーーーーーーーーッッッ!!! 》


――――――――


―リィィ…ィィン


勇者「――ッ!!」

勇者「ッうお゛ら゛あ゛ァァァァァァァァァァァァァァッッッ!!!!」ズズッ!

―ズリッ!

―ズルッ!

―ギチチッ!

―ズズッ…

フッ―










―― ス ッ ポ ー ン ッ !

>女神「くぅぅぅぅ――」
>女神「――ぱァァァァァァァァァァッッッ!!」パァァァッ!
はがぱに変わるだけで印象がこうも変わるものか

――――――――


魔法使い「あ……あぁ……」フラッ…


魔法使い「勇者の……おちんぽが……」ヨロッ…


魔法使い「抜けちゃっ……た……」


―ヘタリ

―クルクルクルクル


シュタッ

勇者「…………」

スクッ

―ベチィッ!


女将軍「立ち上がる。……ただそれだけの動作で何と神々しいことか」フシュッ

(反り返って腹に当たった……。ベチッて、ベチッて音した……)ザワザワ

淫魔「うっそー……前に見た時より一回り? ううん二回りは大きいかもー♪ ヤッベー♪ 貫かれたーい、心底貫かれたーい♪」クネクネ

(アレ90度以上イッてない……? イッてるよね……?)ザワザワ

九尾狐「勇者に服など不要じゃな。これ程美しく艶っぽい躯に、ごんぶとの大魔羅様……嗚呼、眺めているだけで果てそうじゃ」ハフゥ

(ビキビキ青筋に、膣内刮ぐ気マックスのカリ首……濡れそう……濡れた……)ザワザワ

エルフ妹「お姉さま、わたくし……」モジッ
エルフ姉「双子ですもの、分かりますわ。陰茎ビンタからのノーハンドでのご奉仕がしたいのでしょう?……わたくしも同感です」モジッ

(2週間洗ってない……つまり臭いも味もたっぷりのごちそうチンポ……)ザワザワ

タタッ―

僧侶「ゆ、勇者さん! ご無事ですか!? どこか痛いだとかおかしい部分はありますか!? すぐに回復しますよ!」

―クンッ

勇者「…………」―ベチィッ!

僧侶「……あ、あの……その腫れは……ケガだとか、病気ではないですから……私ではちょっと治せませんよ……」アハハ…

勇者「…………」

勇者「…………」―ギラッ

――――――――

《 ズチュッ ヌチュッ ゴリュッ ドプッ… 》

《 ゴポッ… 》

――――――――

僧侶「――ひッ!?」

カクッ

―ペタン

僧侶「え、今、私、勇者さんと……ええっ! 一体何が……んひッ!?」―キューン

僧侶「う、嘘……! 何で、濡れッ――う、ぐっ」―キューン

女神「説明しましょう」

僧侶「め、女神様!」

女神「勇者は今――」


女神「――あなたにイメージを叩きつけたのです」

僧侶「……イ、イメージ?」

女神「そう。勇者が『犯す』と言う意思を全身から発し、あなたに向かってそれを放ったのです」

僧侶「……! た、確かに勇者さんと致したことも無いのに……その、あの、そういう感じのアレが視界いっぱいに……」キュゥゥゥ…

僧侶「…………」キュゥゥゥ…

僧侶「……え? そもそも何故勇者さんは私にイメージを叩きつけたんですか?」

女神「……ご覧なさい、アレを」

―ベチィッ!

女神「いえ、竿ではなく玉です」

―ズッシリ

女神「そうです。……分かりましたか、僧侶」

僧侶「……い、いっぱい詰まってそうだなとは、思いますけど、それ以上は……」

僧侶「…………」

僧侶「……黒」

僧侶「くっ、黒いリングがありませんよ女神様!?」

女神「その通り。つい先程、私が女神力の出力を上げた際に……」

女神「うっかり不可抗力で為す術もなく女神力を全開にしてしまい、その余波でぷち封印が吹き飛んでしまったのです」

僧侶「強制的に解呪、ですか……それで勇者さんの精神系統に少し異常が――」

女神「いいえ僧侶。勇者はまともです。精神に異常はありません」

女神「むしろ今は一番『自然』だとさえ言えるでしょう」

僧侶「し、自然……? 勇者さんが……アレを反らせてアピールしているのが自然……?」

女神「……あのぷち封印には、恐らくもう一つの役目があったのです」

女神「即ち――『性欲減退』」

僧侶「せ、性欲減退!?」

女神「いいですか僧侶? 溜まり続ける精子は性欲を増大させます」

女神「そのままでは勇者がいつ、どこで、誰と交わるか見当も付きません」

女神「そこで魔法使いは、性欲減退を『ステータス異常』として黒いリングに付した――」

女神「――それならば、この勇者の状態に説明がつきます」

僧侶「…………」

僧侶「プチ封印を解除したことで……精子だけでなく……性欲の枷もはずれてしまった……」

僧侶「そしてそれは2週間溜め込まれた性欲ではなく……」

僧侶「それこそ過去の冒険から溜め込まれた……積りに積った性欲の塊……!」ゴクリ

女神「そう……あれが……あれこそが……! 勇者の真の姿なのです……!」パァァァ


―クンッ

勇者「…………フシュルルルッ!!」―ベチィッ!

――――――――

――――――――

(口の端から蒸気が立ち昇っている……最早……勇者は人……なのか……?)

(か、完全に理性を失ってしまっているではないか!)

(……だがッ!)

(……そう、だから)

(そう。故に、じゃ)

(理性を失い、性欲の権化となった勇者が……)

(今ここにいる誰を犯したとしても……)

(それは単なる、『不幸な事故』に過ぎない……!)

(勇者の暴走する性欲に巻き込まれてしまった、哀れな被害者に過ぎない……!)

(事故なら仕方がない……! 誰も悪くはない……! 勇者も、私たちも、甘んじて受けるしかないのだ……! 事故なのだから……!)

(これは起こるべくして起こった必然……運命なのだから……!)

(言うなればそう――)

(――これは神の采配なのだから……!)

女神「……ウフフ」ニマァ

九尾狐「……ふー、今日は蒸すのぅ」グイッ チラッ

エルフ妹「あぁっ、偶然お姉さまと同時に躓いて」コケッ
エルフ姉「不本意ながらお尻を突き出しつつ膝をついてしまいましたわぁ」フリフリ

淫魔「汗で気持ち悪いからー……ここで着替えちゃおー♪」パサッ… パサッ…

女神「勇者? 体の調子はどうですか? 私に出来ることがあれば……何でもしますよ、勇者」タユンッ


僧侶「み、皆さん! 勇者さんを刺激してはいけませんっ! 今勇者さんは極度の興奮モガァーッ!」モゴモゴ

女戦士「……黙って見てな」

僧侶「……モゴ?」


―クンッ

勇者「…………」―ベチィッ!

ズチャッ…

ズチャッ…

ズチャッ…

(( 来る……こっちへ……来るっ……!! ))

ズチャッ…

ズチャッ…

ズチャッ…

(儂じゃ。儂の元へ来い勇者)

(ウシュッ。で、でも私なんかじゃ……あ、で、でも、来て欲しい、けど……)

(んちゅ~、おいで~勇ちゃんこっちこっち~)

(準備おっけー♪ いきなりズッポシでも構わないよーぅ勇くーん♪)


スーッ―

ズチャッ…

ズチャッ…

ズチャッ…


(( ………… ))

(( ……え? ))

ズチャッ…

ズチャッ…

ズチャッ…


女戦士「……行ってこい勇者」

娘「えっへへー♪ いってらっしゃいパパっ!」

僧侶「モゴ……? モガモゴ?」


ズチャッ…

ズチャッ…

ズチャッ…

――――――――

魔法使い「うっ……くっ……」ギュゥ


―ポツッ…


魔法使い「……ひっく……ぐすっ……」

魔法使い「勇者が……勇者が行っちゃう……ぐすっ」

魔法使い「行っちゃったら……もう……勇者は……帰ってこない……ひっく」

魔法使い「あたしの元へなんか……勇者は……もう……」


ズチャッ…

ズチャッ…

ズチャッ…


魔法使い「……え? ……勇、者……?」

勇者「…………」

スッ―


―チュッ

魔法使い「んむっ……!?」

勇者「…………」

魔法使い「ふはっ……。ゆ、勇者? あの、今の――」

―ンジュルッ

魔法使い「んぶっ!? んっ、んんっ……んふぁっ、いやっ、んむぅっ……んっ……」ジュルルッ

魔法使い「んぐっ、やめっ――んちゅ、ちゅぶぶっ、んはっ、皆見てんむぅっ!?」ビクッ

魔法使い「んちゅ……んふ、んっ……んんっ! ……ふぅ、ふぅ、はぷっ、ぷあっ……んあっ!」ビクビクッ

魔法使い「んんんんーっ! ん゛っ! ん゛むぅっ! ……んはっ……はぁー、はぁー……んぐっ!? ん゛んーっ!?」ビクンビクンビクンッ

魔法使い「……はぁ……ふ……あむっ……ん……ちゅ、ちゅむ、ん……ぇあ……ふ……んむっ……ん……んぅ……」クタァ…



吸血鬼「……ふわ~……魔法使い体跳ねまくりぃ……あのべろちゅーいいなぁ……」ジュルリ…

僧侶「……ハァ……ハァ……」



―ヌチュッ

魔法使い「んむっ!?」

魔法使い「っぷはぁ……はぁ……ま、待って勇者、今そこは――」

―ミヂィッ

魔法使い「はひッ!?」ビクンッ

グッチュ ヌッチュッ ニュズズッ…

魔法使い「ふぅッ……んッ! んぅッ! ん゛んッ!――」


―グリッ!

魔法使い「いぎィッ!?」プシッ


魔法使い「……は~~っ……はぁ~~っ……あはぁっ……」ショロロロ…



九尾狐「じぃすぽっとを狙いすまして一撃……見事じゃ。儂もぐりぐりされたいのぅ……」ホゥ

僧侶「……フゥ……フゥ……」モジモジ

魔法使い「は~~っ……はぁ~……」ピクンッ

勇者「…………」―クンッ

…ベチィッ!


スッ―

…ノシィッ


―クチュッ

魔法使い「んぇっ……?」

ヌチッ…グチッ…

魔法使い「ん゛ッ、ん゛ぁッ!?」ビクビクッ

ヌチュッ…グチュッ…  ―ズヌッ、ヌプッ…ヌププ…

魔法使い「ま、待っへぇ勇、者ぁ……あッ……それッ、だけはッ、待って……!」

勇者「…………」

魔法使い「み、皆、見てるから……ッう……! み、見られてるから……あっ……」

魔法使い「それだけは……許して……お願い……」

勇者「…………」


スッ―


―チュポッ…

ツツーッ…

魔法使い「んっ……ありが――」



―ズパァンッ!!



魔法使い「――とほぉおぉッッッ♪」ブシャァァァァッ!!



紅竜「フェイクからの子宮口を一気に叩く第一打……! 始まるぜぇ……勇者の種付けプレスがよぉ……!」フルフル

僧侶「……フッ……フッ……」クチッ…クチッ…

――――――――

ズチュッ ヌ゙チュッ ヌ゙ヂュッ

魔法使い「やッ! 駄目ッ……だめぇッ!」

――――――――

ズプッ ノジュッ ヌポッ―ドチュッ!

魔法使い「んッ! ぎひィッ! んいッ!」

――――――――

バスッッ! バスッッ! バスッッ!

魔法使い「」

バチュンッ! バチュンッ! バチュバチュバチュバチュッッ!

魔法使い「はあ゛ぁあ゛ぁあッ! イグッ、イグイグイグイッちゃうぅッ!」

ヌ゛ロォォォォォ―

魔法使い「はァッ、あッ、あ゛ぁ~~~~~~♪――」

―ゴリュンッ

魔法使い「――んひいッ♪」


―ドクッ

ドグッ ビュクッ ドブッ―

ドビュッ ビューッ ビュルルルルッ ビュグンッ―

―ドビュルルルルルルルッッッ!!!

魔法使い「あづっ! せぇしっ、ゆーしゃのせぇしでへるぅっ! イッへるのぉっ!」

魔法使い「ぎぼぢ良いっ、ゆぅしゃのしゃしぇぇ、ぎぼぢ良いでひゅぅっ!」


ドッ――ビュチィッッ


魔法使い「――――」


魔法使い「ふわあぁああぁああぁぁあん♪」

―ッピーンッ!
ビクビクッ! ビククッッ!
ガクガクガクガクッ!
プシャァァァッ!

ビュクッ… ビュ…

ピュ…

 ―ズン ズン ズン―

ドピュルッ…

 ―ヌッチュ…ノッジュ…ノッジュ…グリリッ…

ドプ…


 ―ズリュ…


 ヌリュリュリュ…


 ヌポッ


―ブピッ

…ゴプッ

ゴポ…ブピュッ…ゴポポッ…


ゴポォッ……

>>685 修正
×魔法使い「」
○魔法使い「あ゛がっ! あ゛え゛っ! え゛うっ!」

魔法使い「……は~~っ……は~~っ……」ビクッ…ビクビクッ

勇者「…………」

―チュッ

魔法使い「ん……」

魔法使い「んむっ……んちゅっ……あむっ……ちゅー、じゅるっ、じゅるるる……ぷあっ」ハー…ハー…


勇者「…………」

勇者「……魔法使い」

魔法使い「んぁ……? ゆーしゃだぁ……なぁにぃ? えへへ~」ピクッピクンッ


勇者「……す」


勇者「……好きだ」ボソッ


魔法使い「えへっ……まりゃイッへ――」

魔法使い「――…………」

魔法使い「んひっ!?」ビクンッ

勇者「…………」

勇者「……あ」

勇者「その……あ、愛……してる」ボソッ

魔法使い「ひぐぅっ!!」ビクビクンッ


勇者「あー……」

勇者「……駄目だ。駄目だ駄目だ駄目だ! 全然うまく言えねぇ!」

魔法使い「ゆ、ゆ……勇者?」ピクッ ピクッ

勇者「ヤッてる時はスムーズに言えるんだがなぁ……やっぱそれって性技の括りってだけだったのか」ハァー…

魔法使い「え、えっ……と?」ピクンッ

勇者「んー……」

勇者「あのな、魔法使い」

勇者「俺は……数えきれない程の女と出会って、数えきれない程交わった。……それは事実だ。変えられない過去だ」

魔法使い「…………」

勇者「うまくヤリクリするのにまぁ……色々やったし、有無を言わさず従えさせたことなんてザラだったし……」

勇者「だから、『それら』を間近で見てきた魔法使いが……俺を信頼しようがないことも、分かってる」

魔法使い「…………」

勇者「言葉は嘘かもしれない。行動までもが嘘かもしれない」

魔法使い「……ッ」

勇者「だから、そんな俺の口から……いくら『好き』だの『愛してる』だの言おうが……」

勇者「いくら最高の性技を尽くして体を重ねようが……」

勇者「……魔法使いには、届かない。……のかもしれない」ポリポリ

魔法使い「……勇、者……」ピクンッ


勇者「……けど」

勇者「俺にだって、届くものが――」―クンッ

―ベチィッッッ!!

勇者「――ある」


魔法使い「~~~~ッ♪」キュゥゥゥゥゥ…

勇者「……いつだったか、魔法使いが俺に言ったよな」

―サァッ…


ビキビキッ…

勇者「自分のどこが好きになったのか、ってさ」


魔法使い「……!」


――――――――

『……あたしの、どこが好きになったの?』

――――――――

勇者「俺は答えた。いつでも一生懸命なところが好きだ、って」

勇者「……そして――」


――――――――

『んー……一生懸命なところかな。あと――』

『――もうこれは好きとか、嫌いの次元の話でもなくってさ』

『魔法使いのいる場所が……いや、魔法使い自身が――』

――――――――


勇者「――俺の帰るところなんだよ。って」



魔法使い「――――」



サァァッ―


ベチィッ…

勇者「星の数ほど女を抱いた」

勇者「もう一度ヤりたいと思った女だって山ほどいる」


勇者「……でもな」

勇者「……帰りたい。戻りたい」

勇者「そう感じた女は――魔法使い、お前が初めてだったんだ」


クンッ―

―ベチィッッ

勇者「いつでも。どんな時も。俺の心と体は、お前を求めてる」―ビキッッ


勇者「俺の帰る場所はこの世でたった一つだ」―クンッッ


勇者「魔法使い……お前だけなんだよ」―ベチィッッ!!


魔法使い「勇、者……」

魔法使い「勇者……!」

魔法使い「あたしっ……! あたしっ……!」ウリュッ

―ポスッ

勇者「……不安にさせて、悪かったな。魔法使い」ナデ…


魔法使い「~~っ」ブワァ

魔法使い「うっ……! ひぐっ! あ゛ーーんっ! う゛わ゛ーーんっ! ゆ゛う゛じゃーー! ごべーーん!――」


――――――――


魔法使い「ひっく、ぐすっ……勇者……ごめん……ごめんなさい……あたし……」ック…ヒック…

勇者「……落ち着いたか?」

魔法使い「……うん。何とか……」

勇者「……あのさ。俺はまぁ、色々ひっくるめて自業自得だと思ってる」

勇者「だから魔法使いがまず謝らなきゃならないのって、俺じゃないと思うんだ」

魔法使い「……あ」

クルッ


―ボロォ

「「……………………」」ボロッボロッボロロォッ…

魔法使い「あの、えっと……」

勇者「な? だからまず謝ろう、魔法使い」


魔法使い「……っ」ギュッ

魔法使い「正気を失っていたとは言え、皆さんを手に掛けようとした事は事実です……」

女戦士「…………」

魔法使い「実際……何人かは殺すつもりで技を繰り出していました……」

吸血鬼「…………」

魔法使い「だから……ごめんなさい」バッ

魔法使い「許してくれとは言いません。どうか、皆のお気に召すよう、あたしに罰を……どんな罰でも構いません……」

九尾狐「…………」

九尾狐「……ほほ」ニマァ

九尾狐「そんなもの許すに決まっておるじゃろう! わはは!」カンラカンラ

魔法使い「え……?」

九尾狐「惚れた異性を殺し合いで奪い合うなど、大自然では日常茶飯事じゃ!」

九尾狐「儂らはその程度で目くじらを立てたりはせん。……のう皆の者?」

紅竜「……フンッ」

淫魔「異議なーしっ♪」

魔法使い「みんな……!」ウルッ


九尾狐「――じゃが」ビッ

九尾狐「お主が儂らを葬ろうとしたのは事実じゃ。じゃから詫び……と言う形ではなく――」

九尾狐「――『誠意』は見せて欲しいのじゃ……こう、儂らに明確に分かるかたちでのぅ……」ニヤニヤ

魔法使い「明確に……分かる……カタチ……」チラッ

―ビキビキッ

九尾狐「そう。明確に分かるかたちで、じゃ」チラッ

―ギンギンッ

魔法使い「…………」チラッ

勇者「……ああ」

勇者「俺はいいよ。皆のおかげで俺のチンコ出せたわけだし……」

勇者「それに奥さんのトラブルフォローするのも、旦那の役目だろ?」

魔法使い「うぅ……」

九尾狐「……のぅ黒帽子。儂らはのぅ、お主の本妻の座を脅かす気はないのじゃ」

魔法使い「……え?」

九尾狐「と言うより無くなったと言うべきかのぅ……」フー…

九尾狐「何しろ……理性を失った勇者が、儂らをぜーんぶするぅしてお主と交尾をしたのじゃ」

九尾狐「……その意味が分からぬお前ではあるまい?」

魔法使い「九尾……」

魔法使い「…………」

魔法使い「分かった。勇者と気の済むまで交尾していいよ、皆」

九尾狐「ほほぉ! 気の済むまでとな!」

―ゥオォォオオォオォォォオォォォーッ!!


魔法使い「……あたし、勇者を『信じてる』から」

魔法使い「どんな女のところへ行っても――」

魔法使い「――必ずあたしのところへ『帰ってくる』って……もう理解ったから」チラッ

勇者「……ああ」ニッ


タッタッタッタッ…

娘「パパーっ!!」―ダンッ

ダキィ

勇者「っとっと」

娘「ほら! やっぱりパパのおちんぽさいきょーだったでしょ!」

勇者「いやまぁそう簡単な話じゃ――」

魔法使い「――さいきょーだったわ、娘ちゃん」

勇者「……魔法使い」


魔法使い「あのね……」

魔法使い「……娘ちゃん、ごめんね」


娘「ちっちっち♪」

娘「こういう時はありがとう、って言うんだよママ!」ニパッ


魔法使い「……ありがとう。娘ちゃん。本当に……ありがとう」

娘「えっへへー♪」


…ブォン

女戦士「ったく……この幸せ者どもが」

勇者「……女戦士」

女戦士「いい、いいって。感謝の気持ちがあるなら、そいつはピストンに込めろ。私はそれで充分だからな」ニシシッ

勇者「女戦士……」

僧侶「ゆ、勇者さん、魔法使いさん、色々とその、お疲れ様でした……」ハハ…

勇者「……僧侶。顔赤いけど大丈夫か?」

僧侶「えェッ!? これはッ! 別にまだイッてないとかそんなんじゃないですよッ!? ええ大丈夫ですッ! 大丈夫ですともッ!」ワタワタ

勇者「そっか。……僧侶には特に迷惑かけた。感謝してる。ありがとう」

僧侶「いえ私はそんなデヘヘ――ハッ! あ、いや、それより勇者さん……その……そろそろ服をですね……着た方がその……」ツンツン

勇者「……悪い。言われてみりゃ真っ裸のままだったな。家に服を取りに――」







―ゾクッッ!!!!!




勇者「――ッ!?」

勇者「おい女神ッ!!」

女神「くふぅ……呼び捨ては子宮に効きますねぇ!」アハーン

勇者「『門』は……『門』は閉じたのか!?」

女神「はい?」

勇者「『門』は閉じれたのかって聞いてんだよッ!」

女神「え、えぇ……? 閉じるも何も……」


女神「私、閉じる方法なんて知りませんよ?」キョトン


勇者「な、何だって……!?」

女神「今回『門』をこじ開けるのですらやっとこすっとこだったんですから」

女神「閉じるなんてとてもとても……」

勇者「…………」

女神「……勇者?」

勇者「……みんな、アレを見ろ」

魔法使い「勇者?」

勇者「俺のチンコが突っ込まれていた……次元の狭間への『門』を見るんだ……」


女戦士「……何だぁ? 何だか『門』から黒い霧みてぇなのが噴き出してるみてぇだが……」

魔法使い「……闇が……溢れてきている……?」





勇者「……小便だ」ゴクリ

紅竜「ハァ?」

勇者「小便の話だ。次元の狭間へチンコが封印されたって、それだけは変わらなかった」

エルフ妹「……御主人様――」
エルフ姉「――一体何の話をなされて……」

勇者「尿意が高まれば……いつだって次元の狭間に垂れ流してた」

勇者「そうする以外なかったからな……」

ポニテ侍「と、殿は一体何が言いたいのでござるか? 某にはさっぱり……」

勇者「……小便をする時」

勇者「僅かだが……ほんの僅かではあるが……」

勇者「『跳ね返り』があったんだ」

錬金術士「は、跳ね返り?」

勇者「そう、小便の飛沫の跳ね返りが……ほんの少しだけ亀頭に当たっていたんだ……」

盗賊王女「……跳ね返るには、そこに何か物が無い限り……跳ね返りはしないな」

勇者「ああ、その通りだ。次元の狭間という極めて広大な空間で――」

勇者「――『何か』そこに無ければ……跳ね返りは有り得ないんだ」


魔法使い「…………」

魔法使い「……そんな……まさか……嘘ッ……! まさかそんなッ……!」ガタガタガタ…

女戦士「お、おい魔法使い?」

勇者「そのまさかなんだよ魔法使い……」ツツーッ

―ズグロォ…

――――――――

勇者「思えば、俺のチンコの周りはいつも寒かった」

――――――――

ズズズズズ…ズオォォォォ…

――――――――

勇者「凍れる時で満たされている――それのせいだと思い込んでいたが……」

――――――――

―ガシンッ!!

――――――――

勇者「違っていたんだ。あれは凍れる時なんかじゃない。『誰か』の凍てつく視線――」

――――――――

―ガシンッ!!

――――――――

勇者「――純然たる殺意……そのものだったんだ」

勇者「俺のチンコの座標と……」

勇者「『お前』の座標がまったく同じだなんて……」ツツーッ…

…ピチョンッ


―ズシンッッ!!

―ズシンッッ!!

ズァァァァァァ…

勇者「ハハ……まるで悪い冗談みてぇな話だな……」





勇者「……なぁ、『魔王』」

―ゴアァァァァァッ…
オォオオォォオォォオォォォォ…
アァアアァアァアァアァァアァ…
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…


魔王「…………」ポタッ…ポタッ…

―ピチョッ…ピチョンッ


魔王「…………」ポタッ…

魔王「……久しいな、勇者」ポタッ…


―ビリビリビリ…!


女戦士「……地の底から響くようなしゃがれ声」

魔法使い「生き物のように蠢き、全身を覆い尽くす漆黒の『瘴気の衣』……」ビクンッ

僧侶「その闇の奥に爛々と赤く灯る『闇紅の瞳』……!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

九尾狐「そして気を抜けば即腹痛になりそうな圧倒的ぷれっしゃー……ま、紛れも無く魔王じゃ……!」


魔王「…………」ポタッ…

ズズ…

魔王「女戦士に、僧侶」ポタッ…

魔王「……そして魔法使い」ポタッ…

魔王「……ふむ」ポタッ…

紅竜「うぐ……!」

ズズ…

魔王「ほう。誰も彼も見知った顔ばかりではないか」ポタッ…

魔王「……我の下僕も含めて、な」ポタッ…


九尾狐「ひ、ひぇぇなのじゃ」ゾゾー…
吸血鬼「げげげー……」ォェー
二角公女「お、おほ、おほほほ……ほ」サッ


魔王「…………」ポタッ…

魔王「……フフ」ポタッ…

魔王「ククッ……ハハッ……」ポタッ…

魔王「ムハハハハハハハハハッッ!!」パタタッ…

―ピチョンッ




魔王「――鬱陶しいわァッ!!」―カッ

ジュッ―


― ド ン ッ !

ゴォッ―

妖精姫「ひぃぃぃぃぃ! ふ、吹き飛ばされるーー!!」シュゴー

ポニテ侍「むぅ! 凄まじい衝撃! 一体何事でござるか!」

錬金術士「ゆ、勇者のおしっこが一瞬で気化して水蒸気爆発を起こしたんだ……!」

女将軍「これほどの熱を、一瞬で……それも予備動作も無しにだと……!?」


―シュゥゥゥゥ…


魔王「…………」

魔王「……我は」

魔王「不滅の肉体へと進化を遂げ……」

魔王「闇紅の瞳を得……」

魔王「瘴気の衣を創り出した……」

魔王「我は手に入れたのだ……先代魔王を遥かに上回る――戦闘能力と魔力を……」

魔王「力を……この世で最強の力を……神をも屠る力を、我は手に入れた――」


魔王「――はず、だった」


魔王「フフ……」

魔王「……まさか我を倒すこともなく」

魔王「『この世』から消し去る術があろうとはな……」

魔王「……なぁ、魔法使い?」クク…

ズズ…

魔法使い「ハァー……ハァー……」ビクンッ

魔王「――次元の狭間」

魔王「魔法の発動を一切許さない空間に……お前の『魔力の枷』を我に施し、『門』を閉じる」

魔王「枷をはずすには解呪の法を使わねばならぬが……魔法は使えん」

魔王「仮に枷をはずしたとしても、『門』を開く術式を起動することすら出来ぬ……」

魔王「――完璧だ。非の打ち所がない戦術だ」


魔王「……そう、我は敗れたのだ。我よりも遥かに劣るはずのニンゲン共にな」ゴゴゴ…

魔王「……我は誓った」

魔王「例え数百年――いや数千年かかろうとも……必ず次元の狭間を抜け出し」

魔王「……ここへ戻ってくるとな」

ズズ…

僧侶「ひぃぃ……」


魔王「そして、その時がやってきた」

魔王「五体を満足に動かせず、瞑想を続ける我の前に――」


魔王「――その『穴』は現れた」

―ゴォ


女戦士「『瘴気の衣』が大きく……!? あんな形態がまだあったのかよ……!」


魔王「夕焼けの光――太陽……森が放つ香り……」

魔王「我が欲した世界。我が帰るべき世界」

魔王「そこには、我が狂おしい程に望んだ世界への扉が……小さくも開かれていたのだ」

魔王「……だが」

ゴゴ…

魔王「だが……」

ゴゴゴ…

魔王「だがッ……!」ゴゴゴ―


魔王「歓喜に震える我の前に現れたのはッ……!」ゴゴゴ―


魔王「あろうことかッ……!」ゴゴゴ―


魔王「――――」



魔王「―― チ ン ポ ッ ! !」ゴッ―


―ゴアァァァァァッ!
オォオオォォオォォオォォォォ…!
アァアアァアァアァアァァアァ…!


魔法使い「負の感情に『瘴気の衣』が呼応して、成長している……!」ビクビクッ

魔王「下等種族であるニンゲンの生殖器がッ……! 我の目の前にッ……!」ゴァァァ―

魔王「それも……そのチンポは……!」ギシィ―

魔王「聖なる力を纏っていたのだッ……!」ギラッ


僧侶「ゆ、勇者さんの勇者さんです……!」


魔王「我が一族を苦しめ続けてきた勇者の血統――聖なる力の気……!」

魔王「我が衣に、我が肉体に、剣を突き立てた男の気を……決して忘れるものかッ!」

魔王「その滅ぼすべき勇者の……!」ワナワナ

魔王「下賤なニンゲンの生殖器が……!」ギリギリ

魔王「勇者のチンポが……!」ビキビキ

魔王「我の……魔を統べる王である我の……!」プルプル


魔王「我の目の前に突き出されたのだッッ!!!」ゴッ―


オォオオォォオォォオォォォォ…!
アァアアァアァアァアァァアァ…!
オォオオォォオォォオォォォォ…!
アァアアァアァアァアァァアァ…!

魔王「しかもッッ!!」

魔王「突き出すだけに飽きたらず……! ただそれだけでも万死に値する行いにも関わらず……!」

魔王「この勇者はァ……!」

魔王「勇者のチンポはァ……!」

魔王「我にィ……!」


魔王「我にィッッ……!」


魔王「ッ浴びせたのだッッ……!」

魔王「我に、あのッ、排泄物をォ……! 小――」

魔王「――――」



魔王「――ガアアアアアアァァァァァーーーーッッッ!!」パキンッ―


―ドグンッ



―コォォォォォ…


魔王「…………」コォォォォォ…


魔王「勇者。貴様だけは楽には殺さぬ」


魔王「我に仇なす者をすべて葬り去り、世界を破壊し尽くし……最後に貴様を殺してやろう」


魔王「勇者としての無力さを噛み締めながら――」


魔王「――死ぬがよい」


ゴゴゴゴゴゴゴゴ…!


魔王「手始めに……」


ギュァッ―


魔王「貴様を慕う者達からな……!」


ズズズズズズ―

――――――――

ザワザワ… ザワザワ…

勇者「……聞いてくれ、皆」

シン―

勇者「今の状況、分かってるよな?」

僧侶「は、はい……! 大大大大ピンチってことは分かってます……!」コクコク

勇者「……そうじゃない。そうじゃないんだ」フルフル

勇者「今、お前達が――違うな。俺達がしでかしたことは……」



勇者「たかだか1人の男のチンコを取り戻す為に――」


勇者「――魔王をこの世に復活させちまった……」


勇者「……そういうことなんだぜ」



―ゾッ

勇者「このままじゃ……史上初、魔王を復活させた上に世界を滅ぼした勇者一行一直線だ」

女戦士「……シャレに、なって……ないな」

勇者「ああ。だから手前の不始末は手前で片付けるしかない」

僧侶「そ、それって……」ゴクリ


勇者「……魔王を、もう一度封印するんだ」


ザワザワザワザワ…!


勇者「やるしかない。魔王を倒せない以上、それしか方法はないんだ」

スクッ―

魔法使い「……ええ。もう一度、魔王、を……?」フラッ

ヘタッ…

魔法使い「あ、あれ……? 腰に力が……」ビクッ


錬金術士「!」

錬金術士「ま、魔法使い、ちょっとごめん」スッ

魔法使い「何を――」

―ツプッ

魔法使い「あひんっ♪」ビクッ

ペロッ…

錬金術士「こッ、これは……!」

九尾狐「あ、こら! 何を勝手に中出しされた勇者の精を飲んでおるのじゃー! なら儂も舐めるのじゃ!」ツプッ
淫魔「あ、じゃぁわたしもー♪」ツプッ

魔法使い「んひぃッッ♪」ビクビクッ

ペロペロッ…

九尾狐「っくぅ! 底抜けにうまいのじゃぁ! じゃがこれはッ……!」ハッ

錬金術士「び、媚薬……! 勇者の精液に極めて強い媚薬効果が加わってる……!」

淫魔「……これやっばいよー。だってワタシ媚薬効かないのに効いちゃってるもん……やべー♪ 勇者すごすぎー♪」アハァン

勇者「なッ……! 錬金術士、解毒する方法は!?」

錬金術士「せ、成分を調べないと無理……魔法使いの体がイキ過ぎて、まともにデータ取れそうもないし……」

錬金術士「し、しかも魔法使い、この濃度で子宮に直接受けちゃってるから……す、すぐには難しいよ……」

勇者「くっ……」ギュッ


娘「パパ……」


勇者「……娘」

勇者「…………」

勇者「僧侶」

僧侶「はっ、はいっ!?」

勇者「負傷したやつらを回復してくれ。少しでも戦闘要員が増えれば戦いが楽になる」

僧侶「わ、分かりましたっ! びっくりする程皆さんを元気にしてみせますっ!!」

勇者「女戦士」

女戦士「ん」

勇者「……魔法使いを、死守してくれ」

女戦士「……心得た」ブォンッ

勇者「戦闘に明るくない者たちは、援護と救援を。魔法で状態を強化できる者は自分か、俺にかけて欲しい」

メイド隊長「承知致しました」シュッ―
巫女「仰せのままに、勇者様」シャラン

娘「パパは……?」ギュゥ

勇者「ちょっくら世界を救ってくる――」ポンッ


勇者「――為の時間稼ぎ、だな」ナデ…

娘「パパ……?」

勇者「なぁ、娘」ナデ…

娘「なぁに、パパ」

勇者「お前は言ってくれたよな」

勇者「パパはさいきょーだ。ってさ」

勇者「……今でもそう思ってるか?」

娘「うん! パパはいつだってさいきょーだもん!」エヘヘ

勇者「……そうか」

勇者「じゃぁパパを信じてくれ」

勇者「パパがたっぷり時間を稼げば……」

勇者「……つよーいママが魔王を封印してくれるからな」

勇者「お前の聖剣、借りるぞ」パシッ

娘「パパ……」

勇者「ハハ、そんな顔するなよ」

勇者「パパはさいきょーだからなー」ヒュンヒュン―

勇者「ママに頼らなくたって……魔王を倒しちまうかもしれないぜ?」―シャキーン

娘「…………」ギュッ

勇者「……負けないさ」

勇者「お前がパパを信じてくれるなら、パパはいくらでも強くなれる」

娘「……パパはさいきょー」

勇者「おう」

娘「パパはさいきょー! パパのおちんぽだってさいきょー!」フンス

勇者「アハハッ、そうだな! その通りだ!」

―ポンポンッ

勇者「――いってきます」

娘「……いってらっしゃい、パパ」

スッ―

勇者「……女神」ヒソッ

女神「はい」

勇者「俺の加護に女神力を割きすぎるな。『門』の為に女神力を温存するんだ」

女神「勇者、それは――」

勇者「――分かったな?」

女神「…………」

女神「分かりました」

勇者「……なら、いい」クルッ

女神「勇者」

勇者「…………」ピタッ

女神「……ご武運を」パァァァ…

勇者「……皆を、頼んだぜ」

僧侶「勇者さんっ!」

勇者「ああ僧侶、すまないが錬金術士と連携を取って魔法使いの治療にも協力してくれ」

僧侶「そ、それはモチロンそうしますっ! そうじゃなくてですね!」

勇者「頼んでばかりで申し訳ない。余裕があれば俺に回復を飛ばしてもらえると助かる」

僧侶「当たり前です! 私ができることはすべてやります! でもですね――」

勇者「――ありがとう」

僧侶「へあっ!?」キュンッ

勇者「娘から、女神から何から……いや、昔パーティーを組んでいた時から僧侶には世話になりっぱなしだ」

僧侶「あ、あの……その」モジッ


勇者「――手を出さなかったのは……その方が魅力的だから、な?」ヒソッ


僧侶「…………え?」

勇者「僧侶はイイ女だ。もっともっと自分に自信を持っていい」ニッ

僧侶「~~~~ッ!」ボンッ


勇者「……じゃぁな、僧侶」シュッ―


僧侶「…………」ボー

僧侶「勇者さん……」

僧侶「…………」キュ



僧侶「……あぁっ!?」

僧侶「そうじゃないっ! ときめいてる場合じゃなくてっ!」

バッ―

僧侶「ゆ、勇者さーーんっ!!」

僧侶「防具を着ないとーっ! 危ないでーすっ!」

僧侶「せめて服を……! せめて下着だけでも着てくださーいっ!」


僧侶「ゆ、勇者さんの勇者さんが……その、もう色々とアレでーすっ!!」カァッ


―ブルンブルン…
ビキビキィ…
ベチン…ベチィ…!

――――――――

――――――――

ズズズズズズ…

魔王「……来たか」

勇者「……わざわざ待っていてくれるとはな」


魔王「ほう? 貴様には我が待っているように見えるのか?」

ズズズズズズ…

勇者「天空に……暗黒の球体……」

魔王「あの忌々しい魔法使いが放っていた魔法だ」ギュルッ―

魔王「『門』を開く術の出来損ない――触れたものを粉微塵にして次元の狭間へ送る性質があるようだな」

魔王「かつては我の『瘴気の衣』を削る程度で、我には通用しなかった魔法……だが」

魔王「――実に我好みの魔法だ」

魔王「これを我の魔力と邪悪力の続く限り大きくすれば……この辺りには何も残るまい」クックックッ

勇者「魔王ッ!」

魔王「……勇者、貴様と女神には一つだけ感謝することがある」

勇者「……感謝、だと?」

魔王「我を封じていた魔力の枷は……貴様の生殖器から放たれる女神力によって破壊されたのだ」

勇者「なッ……!」

魔王「貴様の罪は贖いきれぬが……それだけは礼を言っておくぞ、勇者」


魔王「……さて」コォォォォォ―

魔王「貴様が全裸なのは何故だ? 我の全能の力に対する諦観か? それとも――」


魔王「――防具すら必要ないという……我に対する単なる侮蔑か?」パキキッ―


勇者「……直撃すれば即死する打撃と魔法を腐るほど持ってるお前に、防具なんてあっても無くても対して変わらないさ」

勇者「それに、だ」―ヒュンッ

―ピタァ

勇者「最後に殺すのは俺なんだろ?」

勇者「力を加減しないと、あっさり死んじまうぜ? 何しろ――」クンッ―

―ベチィッ!

勇者「――全裸なんだからな!」シャキーン

―ゴゴゴゴゴゴゴゴ…!


魔王「……我は」ピシッ

魔王「……侮蔑と」ビシッ

魔王「……受け取った」パキーンッ―

―メラァァッ!

魔王「まずはその目障りなチンポを……焼き斬ってやろう」

ボォゥッ
ゴォゥッ
ゴゴォォォォゥッ!!

魔王「先端から徐々に徐々に、薄く薄く、根本までな……」


魔王「魔王呪文――『 火 』」

―ゴバァァァァァァァッ!!!


魔王「殺さないとは言ったが……五体満足でいられるとは、我は言っておらぬ」メラメラ…

魔王「崩壊魔法が発動するまでの良い余興だ」

魔王「我が。貴様で。……遊んでやろう」ギラァ

――――――――

ゴバァァァァァァァッ!!!
―ヂュインッ!

 ゴゴォォォォゥッ!!
 ―ヂュィンッ!


女戦士「……勇者の奴、すんでのところで弾いてやがる――なぁッッとォ!!」ブォン

―ガンッ

女戦士「ケッ……全然弾けねぇな。手の痺れもスゲェ……」ビリビリ…

女戦士「流れ弾でこの威力ってことは……私の筋肉の成長以上に、魔王の力も増しているってことか」

女戦士「……しかもコレで本気じゃない。……だよな? 魔法使い」

ビクンッ

魔法使い「え、ええ……今、魔王は崩壊魔法に力を集約させているから……」ハァハァ

魔法使い「通常の魔法は……大きく、威力を削がれているはず……」ハァハァ

魔法使い「合わせて勇者が……翻弄、してくれれば……時間を……ひんっ♪」ビクッ

女戦士「……おい錬金術士、どうなってるんだ。アレから大分時間が経つのに良くなる気配がまるでねぇぞ」

錬金術士「あ、あの……さ、さっき勇者に飲ませた飲み薬あったでしょ……?」

女戦士「ああ。無理矢理飲ませたやつな」

錬金術士「う、うん。そ、それで、さっき勇者がすっぽんぽんの時に、女神様が女神力を勇者に流したよね……?」

九尾狐「勇者が大層苦しそうだったのぅ」

錬金術士「そ、その時に、勇者の体内に流れる薬効成分と治癒因子に女神力の過負荷がかかったみたいで……」

錬金術士「そ、それで……ゆ、勇者の体質が変化して……精液が媚薬化しちゃったんだけど……そ、その……」

女戦士「……何だ?」

錬金術士「う、うん……お、驚かないで聞いて欲しい……」

錬金術士「せ、成分を調べたんだけど……勇者の精液……」


錬金術士「媚薬成分なんか、これっぽっちも入ってないんだ……」

ザワ…

淫魔「……うっそ。それマジ? ワタシの舌と体感だとパーペキ媚薬だったよ?」

錬金術士「ほ、本当。構成している成分は……ひゃ、100%精液なんだ」

九尾狐「では何故儂らは媚薬効果を感じ、魔法使いは骨抜きになっておるのじゃ?」

錬金術士「で、でも……勇者の精液に、確実に媚薬効果はあるんだ……」

氷の女王「…………意味、不明」

錬金術士「こ、これは……私の推測なんだけど……」

錬金術士「この精液――精子自体が……新たな機能を備えてしまったんだと……私は思う……」

錬金術士「パ、パッと見は精液なんだけど……目に見えない小さいレベルでまったくの別物と言うか……」

錬金術士「せ、精子であって精子でなくて……未知の物体が連結することによって……一種のエネルギーラインを構成して……」

女戦士「……すまん。バカにも分かりやすく説明してくれ」

錬金術士「あ、あ、ご、ごめん。つ、つまり何が言いたいかって言うと――」


錬金術士「――この精液による媚薬効果は、治療することができない……」


魔法使い「……う……そ……」ビクッ

錬金術士「ま、まったく未知な精子そのものが機能を持っているせいで……じゅ、従来の治療アプローチが役に立たないんだ……」

錬金術士「む、むしろ細胞が活性化してるから……じょ、状態異常と言うより、むしろ身体的にはプラスの状態で……だから多分僧侶の治癒も効かないし……」

錬金術士「け、研究すれば治療可能なものかもしれないけど……い、今そんな施設も道具もないし、その時間もない……」

錬金術士「ま、魔法使いのイく回数が減ってきているから……じ、時間経過で良くなるのは間違いないんだけど……」


   ゴバァァァァァァァッ!!!
   ―ヂュインッ!

 ゴゴォォォォゥッ!!
 ―ヂュィンッ!


錬金術士「……こ、この速度じゃ……その……」

女戦士「…………」

女戦士「今の私たちにとっちゃ、解毒できない猛毒みたいなもんか……」

錬金術士「う……」

錬金術士「……う、うん。ご、ごめん……私の、ち、力不足……」シュン


魔法使い「……がう」

九尾狐「……魔法使い?」

魔法使い「……違う」ハァハァ

魔法使い「これは……勇者があたしに授けてくれた……信頼の証……!」ハァハァ

魔法使い「あたしの心を狂気の淵から連れ戻してくれた……勇者の魂……!」ハァハァ

魔法使い「毒なんかじゃ……ないッ……!!」キッ

女戦士「魔法使い……」

魔法使い「……既に開いているあの『門』を拡げるなら……時間も労力も少なく済む……」

魔法使い「だから、九尾狐、氷の女王、エルフ妹、エルフ姉……あなた達の力を、貸して……」

魔法使い「あたしの体はもうまともに魔力を練れないけど……術式を組むくらいなら何とかできる……」

九尾狐「ふむ、なるほどのぅ。儂らを魔力のたんく代わりにするわけじゃな?」

氷の女王「…………それで『門』を、拡げる」

エルフ妹「計5人の術師の同調――随分と簡単におっしゃいますわね。ねぇお姉さま?」
エルフ姉「でもわたくし達に出来ないことはなくってよ、妹」

淫魔「そーそー♪ ヤればデキるッ♪ この世の真理ねー♪」

女戦士「……何だか、妙な話だがよ」

魔法使い「なに……?」

女戦士「ようやくお前に再会できた――そんな気がするぜ……!」ミキィッ

――――――――

オォオオォォオォォオォ…!
アァアアァアァアァアァ…!

ミノ娘「ふんッ!!」

―ザンッ

―ォォ…

オォオオォォオオォォォォ…!
アァアアァアァアァアァァアァ…!

ミノ娘「……この黒いうねうね。強い。斬っても、斬っても、また生える」

武闘家「気を流し込んでも止まりすらしないね。あとうるさいね」

紅竜「燃やせねぇってのはどういうこった! 焦げ跡どころか炎が吸い込まれちまう……クソがっ!」

自動人形「ピピッ……それぞれの瘴気のオーラがこちらの動作、攻撃パターンを学習している模様」

ポニテ侍「しかも魔王は微塵もこちらを気にしてないということは……これらの反応はすべて自動的に行われてるのでござるな」

盗賊王女「……時の砂の干渉を受けない。この『瘴気の衣』には時が流れていないのか……?」

女騎士「実体かどうかすら分からないとは! これならまだ触手の方が可愛げがあるものを! てやぁーっ!」


女将軍「……残された手は最終手段のみ、か。通用することを祈るしかあるまい……」

――――――――

ゴバァァァァァァァッ!!!
―ヂュインッ!

魔王「どうした勇者? もう息が上がっているではないか」

勇者「はぁー……はぁー……」

魔王「……ふん。やはり粗製の息子は粗製か」

勇者「……っ! はぁー……」

魔王「貴様の父は邪剣の力に溺れるような心の脆弱な勇者だったが……」

魔王「それでもお前よりは優れた男だった。……我に忠義を尽くす四天王としてな」

勇者「はぁー……! はぁー……!」

魔王「聖なる力も、技も、体力も……何もかも貴様は下だ」

魔王「正直、貴様なぞ魔法使いがいなければ……救世の徒として祭り上げられることもなかっただろう……」ククッ

勇者「はぁー……! はぁー……!」


魔王「フフ……いいぞ……その苦しそうな顔を我にもっと見せるのだ……!」

魔王「貴様の苦しみは……我が喜び! この胸の疼きは貴様でしか癒やすことは叶わぬ! もっとだ……もっとだ勇者!」

――――――――

勇者「はぁー……! はぁー……!」

勇者(クソッ……駄目だ……)

勇者(体が……まるで言うことを聞かない……! ああッ!――)



勇者(―― チ ン コ の イ ラ イ ラ が 全 然 止 ま ら ね ぇ !)


勇者(さっきから痛い位に勃起してるし、金玉が張ってしょうがねぇ!)

勇者(さっきあんだけ出したのに……いや、むしろさっきより性欲が強まってる気がする……!)

勇者(クソッ! あれか、反魂の媚薬やら淫魔の体液の影響か……そりゃそうか、1雫でエラいことになるもんガブ飲みしてるんだもんな……)

勇者(ただ……以前の俺なら、それでも性欲をコントロールできていたはずだ……)

勇者(ましてや今は世界滅亡一歩手前……性欲に飲まれてる場合じゃないってのに……!)

勇者(何でもいいから……穴があれば突っ込みたい……そんな衝動が頭の中を埋め尽くしそうだ……!)

勇者(魔王が何かを言ってはいるが……それもよく聞き取れない程に……チンコの脈動が全身を駆け巡っている……!)

勇者(非常にマズいぞ……こんな状態で長時間耐えることができるのか……俺ェッッ!!)

勇者「はぁー……! はぁー……!」―ビキビキ

――――――――

魔王「フフ……趣向を変えてみるか……次は――」

―フッ

魔王「――何だ?」

勇者「はぁー……あ……?」

勇者「なんッ……あ、あれは……!」


勇者「――飛空艇ッ!?」

――――――――

鳥人娘「やったッスよ船長! 奇襲成功ッス! 高空で気流つかまえての高々度からの進入、大正解ッス!」

アサシン「こちらの総攻撃と勇者の挟撃で『瘴気の衣』を分散できた成果でもある。おかげで機が生まれた」

妖精姫「うちがシルフ達に頼んで風の流れを隠していたのも効いたね。魔王は勇者にご執心だったし」

吸血鬼「ぶへー……おねーさんが一番しんどかったよー……飛空艇全体を覆うコウモリ出した上に保護色とかー……ぶぇー貧血ー」

船長『みんな、協力ありがとう』

吸血鬼「……で、船長さんさー、本気でやる気ー? おねーさんは別にいいけどさー」

船長『ええ。予定に変更はありませんよ』

船長『このまま飛空艇ごと――』


船長『――魔王へ体当たりします』


吸血鬼「……ふへー、やっぱニンゲンって面白いなー。おねーさん感心しきりだよー」

船長『船体自体の頑強さに加えて……船体を覆う超魔導装甲は、魔王の呪文と言えどそう簡単に貫けないでしょう』

船長『これほど膨大な質量の体当たりであれば、『瘴気の衣』を通り越して魔王本体へダメージを与える確率は高いはずです』

鳥人娘「自分らはもう離脱するって聞いてるッスけど……」

船長『ええ。それも予定通りに行ってください』

船長『ボクは船体の制御の為にギリギリ最後まで残る必要がありますから、お先にどうぞ』

アサシン「……勇者に当てるなよ」

船長『ボクの操舵術であれば、舳先でコインを射抜くことも可能です。むしろ……勇者ならこのチャンスを最大限活かせるはず』

妖精姫「それもそうね! じゃぁうちらは行くね。船長さんと吸血鬼さん、地上で待ってるから」フワァ
アサシン「……死ぬな」シュッ―
鳥人娘「健闘を祈るッスよー!」バッサバッサ

船長『ええ。待っていてください』

吸血鬼「はいはーい」ヒラヒラ

―ヒィィィィィン…―

―キィィィィィン…―


船長『……ギリギリで頼みますよ』

吸血鬼「分かってるってー、本当にヤバくなったら脱出でしょー? おねーさんに任せといてー」

船長『よろしくお願いします』

ビーッ… ビーッ… ビーッ…

船長『安全装置、停止。リミッター全解除。フルバーストモード、待機……』

船長『この船が出せる、たった一度きりの最高最大船速……』

船長『…………』

吸血鬼「……寂しー?」

船長『……ええ。ほんの、少しだけ』

吸血鬼「……おねーさんも寂しーよ。ここの倉庫お気に入りだったのにさぁ……」

―フフッ

船長『……いきましょう』

ガコンッ―

――――――――

ド ン ッ ―


魔王「!!」


勇者(船長……無茶しやがって……)

勇者(だがよくやった……!)

―シュゴォォォォッ!!

オォオオ―
アァアアァ―

勇者(――魔王はあの巨体を『瘴気の衣』で受け止めきれていないッ!)

勇者(このチャンスを活かさない手は――)




魔王「……鬱陶しい蝿め。我の楽しみの邪魔を――」スッ―

魔王「――するな」ブンッ―


ピィィィンッ――

―ズパッ…


勇者(……船体が)


ズズ…


勇者(割れた……!?)


――――――――

ビーッ!! ビーッ!! ビーッ!!

船長「動力炉はまだ生きている……! 補助区画に迂回させればまだ――」

―トスッ

船長「うっ……」ガクッ

吸血鬼「よっ、と」ヒョイッ

吸血鬼「……勇ちゃん。任せたよ」

シュバッ―

――――――――

勇者(魔法でも何でもない、ただの手刀で……!)

勇者(……いや怯むなッ!  ――『加速』ッ!!)カチッ


―ギョォォォォン…


勇者(『瘴気の衣』の大半が飛空艇へ向き――)

ダンッ―

勇者(魔王が攻撃を放ったことで生まれた僅かな隙――)

グンッ―

勇者(俺の『加速』なら引き伸ばせるッ!――)

ヒュラァ―

勇者(背面の一点ッ! ここ――)



魔王「……ククッ」ズズ―


勇者(――動い……ッ!?)

ズズ―

魔王「……我に」

魔王「同じ技が何度も通用すると思うな……」

魔王「――勇者ァッ!!」


― ド オ ン ッ 


勇者「ガハッ!!」

―ギョォォォォン…


ドッ

ドッ


ズシャァァァァァ……


…パラパラパラ


勇者「く……む……」

魔法使い「ゆ、勇者っ!?」ビクンッ

エルフ妹「御主人様の『加速』が……」
エルフ姉「破られるなんて……そんな……」

女戦士「『瘴気の衣』が……爆発だと……!?」

九尾狐「力の割きようで、矛にも盾にもなるのじゃな……おのれ……!」


氷の女王「…………飛空艇が、落ちる」


―ズ

ズ ド ド ド ド ド ッ ! !

―ボ ゴ ォ ン ッ ! !


メラメラ…


魔王「……ふん。我に剣すら届かぬとは……他愛もない」

魔法使い「よくも……! よくも勇者を……!」ハァハァ

魔王「お前たちの考えていることも、我には手に取るように分かる……」

魔法使い「一体何を……!」ハァハァ


魔王「ふむ。確か……」

魔王「こう――であったかな?」ズズ―


メギッ

メギメギッ―


―フッ…


九尾狐「……何、じゃと……」

エルフ妹「……も、『門』が……!」
エルフ姉「開いていた……『門』が……!」


魔法使い「閉じ、た……?」

魔王「勇者たちが時間を稼ぎ、その間にお前たちが『門』を開き……」

魔王「我を再び次元の狭間へ封印する魂胆だったのだろうが……」

―オォオオォォォ…!
―アァアアァアァ…!

魔王「……我に術を一度見せていたことが仇になったな、魔法使い」


魔法使い「……そん……な……」ビクッ

僧侶「ま、魔法使いさんっ!」

魔法使い「勇者……あたし……あたし……」ビクッ ビクンッ




ギャリッギャリッギャリッ―

魔王「……崩壊呪文も頃合いか」

ズシンッ…

ズシンッ…

ズシンッ―

――――――――

―ズシンッ

魔王「……まだ死んではおらぬだろう、勇者」

勇者「う……」

魔王「さぁ立ち上がれ。眼を開け」

勇者「ぐ……」

魔王「貴様の故郷と仲間が、崩壊呪文によって消し飛ばされる様を……特等席で見せてやろう」

勇者「やめ……ろ……」

魔王「貴様は死なん。我がこの『瘴気の衣』で守ってやるのだからな」クク…

勇者「ま……おう……!」

―ガギャァッ! ギャリギャリギャリ… ギュォォォォッ!!!!

魔王「さぁ、勇者よ――」

―オォオオォォォ…!
―アァアアァアァ…!

魔王「――我の腕の中で……絶望に染まるがよい」

グパァ…

――――――――

勇者(体が……動かない……)

勇者(世界が……終わりそうな時に……)

勇者(仲間が……俺の愛する人が……愛する娘が……死ぬって時に……)

勇者(何もできない……)

―ギリッ

勇者(――俺が……弱いから……!)

勇者(勇者として……出来損ないだから……!)


勇者(クソ……クソッ……)

勇者(何でだよ……)

勇者(それなのに……! 何で……! 何でこんな状況なのに……!)


―ビキビキッ


勇者(――俺のチンコはギンギンなんだッ……!!)

勇者(生存本能だかなんだか知らないが……!)

勇者(チンコに血液送ってる場合じゃないだろうが……俺ッ……!)


《 ――勇者 》


勇者(魔法使い……? 何だ今度は幻聴かよ……)


《 ――愛してるわ。勇者 》


勇者(……俺は愛される資格なんかないよ魔法使い)

勇者(肝心な時に、何ひとつ役に立たないクズ勇者なんだ……)


《 ――パパ 》


勇者(娘……。パパはさいきょーなんかじゃなかった)

勇者(負けないなんて、嘘ついて……ごめんな)

《 ――パパ 》


《 ――パパのおちんぽは、さいきょーなんだよ! 》


勇者(…………)

勇者(例え俺のチンコがさいきょーだとしても……)

勇者(世界は……救えないんだ……)


フワァ―

勇者(ぐぅっ!?)

ビキビキバキバキッ!

勇者(そうか……分かったぞ……)

勇者(女だ……雌の香りだ……)

勇者(こいつのせいで……俺のフル勃起が止まらないんだ……)

勇者(これだけ戦場に女が溢れてれば……当然か……)


勇者(……最後の最後まで……俺は……情けない男だな……)


―スンッ

勇者(…………)

―スンスンッ

勇者(これは……一体誰の香りだ……?)


勇者(俺は……知らないぞ……)


勇者(一度抱いた雌の匂いは忘れないのに……)


勇者(誰だ……誰なんだ……この香りは……)


勇者(…………)


勇者(………………)


勇者(……――)



勇者(――まさかッ!!)

――――――――

―ガバッ


勇者「ハァー……ハァー……!」


魔王「……ほう。まだ立ち上がる気力があったとはな」


勇者「プッ……」

勇者「ククッ……」

勇者「アハッ、ハハッ……」


魔王「…………」


勇者「アハッ!」

勇者「アハハハハハハハハハハハハハッッ!!」


魔法使い「ゆ、勇者……?」ビクンッ

娘「パパ……?」

魔王「……随分と早く壊れてしまったな」

魔王「父親に負けず劣らず心が弱かったようだ」

魔王「だが我は容赦――」


―ビシィッ


勇者「おい魔王」


―ビキッ


勇者「お前――」


―ビキッバキッ




勇者「――女だな?」



― ベ ッ ッ チ ィ ン ッ !

―チ ィ ン ッ…

―チィンッ…

―ィンッ…

―ッ…


魔法使い「……魔王が」

僧侶「じょ、女性……?」

女戦士「……おいお前ら」

九尾狐「いやいや知らぬ知らぬ! 儂も初耳じゃぞ!? そもそもあのしゃがれ声で女だと思うほうが難しいわ!」

二角公女「……でも考えてみればわたくし、魔王が『瘴気の衣』をはずしているところを見たことがありませんわ」ゴクリ

女戦士「……待てよ。もし魔王が……」

女戦士「魔王が本当に女なら――」

――――――――

魔王「…………」


勇者「何故分かったのか?」

勇者「……匂いだ、魔王」


魔王「…………」…スンッ


勇者「今までお前を覆っていたのは『瘴気の衣』が放つ死の香りだった」

勇者「だが。さっきお前が『瘴気の衣』を開いた時――」

勇者「――確かに香ったんだ」

勇者「瘴気の死臭に混じる……濃密な雌の匂いがな」




魔王「……我が女だとして、それが一体何になると言うのだ、勇者」


魔王「この圧倒的に不利な状況を……性別で覆せるとでも言うのか?」ハッ

魔王「我は先代魔王――父上より遥かに強いのだぞ……」―ズォォォ

勇者「…………」

勇者「……俺は弱い」

勇者「歴代勇者の中でもブッチギリの落ちこぼれだ」

勇者「力もそこそこ」ピッ

勇者「魔力もそこそこ」ピッ

勇者「聖なる力もそこそこ」ピッ

勇者「時ひとつろくに止められない」ピッ

勇者「魔王を倒すことは愚か……」

勇者「傷ひとつ負わせることもできない」ピッ


魔王「……己の弱さを自慢気に並べ立てるか。お前を勇者と崇める者たちが憐れでならんな」フンッ



勇者「……でもな、魔王」



ザゥッ―








― ス ッ ポ ォ ォ ォ ォ ォ ン ッ !







魔王「――――」


魔王「――きゃッ!? き、貴様一体何をッ!!」





勇者「ことセックスにかけちゃ――」


勇者「――俺は最強なんだぜ」

――――――――

魔法使い「ま、魔王の『瘴気の衣』が……!」ビクンッ

僧侶「へあっ!? ゆ、勇者さんが破壊したんですかっ!?」

女戦士「いや違うッ! 上だッ!」


―オォオオォォォ…?
―アァアアァアァ…?


僧侶「しょ、『瘴気の衣』がまるごと……何であんな空中に……?」


女戦士「……脱げたんだ」

僧侶「は、はい?」

女戦士「いや、脱がしたんだ」


女戦士「――勇者がな」

僧侶「ど、どういうことですか? 脱げ……え?」

――――――――

魔王「くッ……!」

―ササッ


―ジィィィィ…

九尾狐「滑らかな褐色肌に、つやっつやの銀髪ろんぐじゃっ!」

二角公女「わたくしより……わたくしより更にエレガントなイラマハンドルがっ!? きーっ!」

盗賊王女「切れ長の双眸。紅に輝く瞳。意思の強さを感じる凛々しい眉……」

自動人形「ピピッ。……H198。B113。W69。H101――」

淫魔「超爆乳~♪ んで少し開き気味のばいんぼいんの汗ばみ乳房と~陥没乳首に大きめの乳輪セット~♪」

踊り子「むっちもっちのぴかぴかどたぷる汗ばみ巨尻にー♪ 筋肉がうっすら見える腹部と腰・回・り♪」

ポニテ侍「少々厚ぼったい唇が実に蠱惑的でござるな。ちらりと覗く犬歯の白さがより欲情を掻き立てるでござる」

巫女「意外にも、毛の手入れはなされているのですね……いえ、あれは……そもそも生えていないのでしょうか」

エルフ妹「きゃっ、って……随分とカワイイ声を……ねぇお姉さま」
エルフ姉「衣を通した声なのか、魔力で声を変えていたのでしょう、妹……普段はクールで知的な声のようですわ」

――――――――

勇者「……魔王」

―ットーン… ットーン…

勇者「俺が懇切丁寧に」

―パキパキッ

勇者「たっぷりと教えてやる」

―コキコキッ


勇者「敗北する快楽――を、な」

…ブランブラン

―ベチィィィィンッ!



勇者「さぁ――」ググググ…!



勇者「――俺を悦ばせろ、魔王」

―ギンッッッ

>>825
修正
×自動人形「ピピッ。……H198。B113。W69。H101――」
○自動人形「ピピッ。……T198。B113。W69。H101――」

――――――――

僧侶「破壊でも無効化でもなく、あの『瘴気の衣』を脱がせたって一体……! どういうことなんですか女戦士さんっ!」

女戦士「そうか。僧侶は勇者とガッツリハメ合ったことも――いや、そもそもハメられたことすら無かったよな」

魔法使い「……あたしが説明するわ」ビクッ…

僧侶「魔法使いさん。知っているのですか? 勇者さんの秘奥技的な何かを……」ゴクリ


魔法使い「勇者は基本的に着衣での性交を重んじる……」ハァー…フゥー…

僧侶「…………」

僧侶「えっと、あの、魔法使いさん?」

魔法使い「最後まで聞いて」

魔法使い「勇者は相手の服飾も個性と認めた上で……その象徴ごと犯したり、汚すのが堪らなくちんぽにクるタイプなの」

魔法使い「あとは1つずつ丁寧に……靴下や下着、装飾類を外してその過程や変化を愉しんだりすることも好き」

僧侶「は、はぁ……。それはよく知ってますけど……」

魔法使い「でも……」

魔法使い「勇者自身の獣性が抑えきれなくなった時……もしくは対象の女性を堕とすのに『それ』が最適解だと勇者が判断した時」

魔法使い「勇者はこだわりを捨てて――世の理を超える」

僧侶「世の理を……超える……?」

魔法使い「即ち今の技に限れば――」


魔法使い「――『強制脱衣』」


僧侶「きょーせー……だつい……」ヘラ

魔法使い「何その半笑いの顔は。いい? これは本当にトンデモない技なの」

九尾狐「――どんなに固いぶらのほっくじゃろうが、ぎちぎちに結んだ紐ぱんの紐じゃろうが」

女騎士「――かしめた鎧の留め具でも、溶接してある篭手でも」

錬金術士「――と、取られまいと全力で白衣を押さえこんでいても……」

女戦士「脱がされちまうんだよなー、これが」

魔法使い「――それも、そっくりそのままね。ホックは外れず、紐は解かれず、当然留め具も緩まないの」

僧侶「……え、っと? わざわざ一度外して、戻してるってことですか?」

魔法使い「だから。『そのまま』、よ」

僧侶「…………」

僧侶「え゛……?」ツーッ…

魔法使い「……最初は本当に単なる早脱がせだったのかもしれない」

魔法使い「でも幾度も繰り返し、鍛錬を重ね続け、最小限最効率の脱衣を極めた結果――」

魔法使い「――ついには一瞬で衣服が体を通り抜けるまでに至ったの」

僧侶「そっ! そんなことありえるんですか!?」

魔法使い「勇者がやったことは、『脱がす』を極限まで圧縮することで『脱げた』に辿り着くこと」

魔法使い「……ありえない」

魔法使い「そんなこと魔法でだってできっこない。そもそも理論的に説明すらできないから、術式も組めない」

魔法使い「……でも勇者はやってのける。やすやすと。いとも簡単に。満面の笑みで」

僧侶「世の理を超える……脱衣……?」ゴクッ


女戦士「勇者ってのはな、僧侶。理由や説明のつかないような……大抵ブッ飛んだ力を備えてるもんなんだよ」

女戦士「歴代勇者の中には時を止める能力だったり、世界の半分が吹き飛ぶ程の魔力保持者だったり、人ヤメてるんじゃねーのかって奴らがウヨウヨいる」

女戦士「そのブッ飛んだ力があいつの場合……『セックス』だったんだ」

僧侶「そんな破廉恥な力が……勇者さんの勇者力……」

魔法使い「……セックスに限り、人ならざる力を解放できる力」

魔法使い「それは自身の性技の研鑽に合わさることで、更に超悦楽的に力を増す――セックス最強の限定能力」

僧侶「で、では今まで私が見てきた数々のセッ――せ、性交は……!?」

女戦士「人知を超えた勇者の能力が存分に駆使された、全部勇者にしかできないセックスだぜ」

魔法使い「派手な性技でない限り、ただあたし達が喘いでいるようにしか見えないけれどね」

九尾狐「気付いている者もおれば、気付いていない者もおる。もっちのろんろん儂は前者じゃがのぅ!」カラカラ

淫魔「ワタシは知らなかったー♪ 勇くんのおチンポ咥えたり挿入れたりするだけで即頭ン中お花畑でそれどころじゃねーって話ー♪」アハァ

魔法使い「……どちらにせよ。この能力は、勇者自身が語っていた通り、役立たずの力だった」

魔法使い「セックスで無ければ解放できない力なんて……普通の戦いでさえ活用できないから……」

娘「でもパパはおちんぽで色んな人や国を幸せにしたもんね!」

魔法使い「……それは副次的なものだけれど、確かにそう。戦う前に終わらせることができた例もあるし……かなりあるし……すっごいあるし……くっ」

魔法使い「……ふー。とにかく、単純に戦うことにおいて、勇者の力は当然ながら発揮できなかった」

魔法使い「加えて魔王は先代魔王や先々代魔王……更にその前の魔王達と歴代勇者達との戦いを研究し尽くし……」

魔法使い「不滅の肉体と絶大なる魔力、そして最凶の矛と盾を手に入れてしまった」

魔法使い「……だからあたし達は魔王を倒すのではなく、封印する手段を取らざるを得なかった」

魔法使い「それほどまでに、魔王は強かった」


魔法使い「……だけど」

魔法使い「魔王が『女』なら――」

魔法使い「――あたし達と魔王が信ずる『力』の概念は完全に崩壊するわ」

魔法使い「痛みと死から切り離された新しい『力』の概念が――『セックス』の概念が加わることでね」

僧侶「そんな……え、えっちなことが加わっただけでですか……?」

女戦士「さっきの服剥ぎ、ってか『瘴気の衣』剥ぎだってその一端だろ?」

女戦士「勇者はあの意味不明の防具を『衣服』と認識することで全裸にできたんだからな」

僧侶「……あっ!」

女戦士「しかもこれは始まりでしかない。あれを見てみな」クイッ

――――――――

魔王「貴様一体どうやって『瘴気の衣』を……!」ドタプンッ

勇者「おほー、すげぇな。腕で抱えてなおこぼれてしまう大ボリューム。ホント隠していたのが勿体無いぜ」ワキワキ

魔王「おのれェ……おのれ勇者ァ!」ギリギリッ

―ズォォォ

魔王「衣を剥いだところで貴様達と我の絶望的な差は埋まらぬ!」ダプンッ

魔王「我にはまだ不滅の躯と溢れんばかりの魔力があるのだからな!」バルンッ

魔王「魔王呪文――」ズズズズ…!

――――――――

僧侶「い、いけません! あのままでは勇者さんが魔王級の呪文をまともにくらって――」

女戦士「くらわないさ」

僧侶「……え?」

女戦士「何しろ先手を取ったのは――勇者だからな」

――――――――

―ゾクンッ

魔王「――んくっ……!」ビクンッ

魔王(な、何だ……!?)

魔王(今の得体の知れない感覚は――)

―ビリッ

魔王「くぅっ……!」ビクッ

魔王(痛み――ではない。麻痺――ではない)

魔王(例えるなら、小さな雷のような、あるいは太陽の熱にも似たこの痺れは一体……!?)

勇者「な・る・ほ・ど~♪」ウンウン

魔王「貴様ッ……!」

勇者「魔王の弱点は……耳と首筋、あとはちょっと引っ込み思案な乳首さんってわけだな?」ピッ

魔王「貴様は何の話をしているのだッ! 不滅の肉体をもつ我に弱点などないッ!」

―…ムクッ

魔王「なッ!?――」

魔王(何故我の乳首が――埋もれていた乳首が外に露出しておるのだッ!?)

――――――――

僧侶「え? え? 何で魔王のおっぱいさんのアレが尖ってるんですか? た、戦って興奮するとかそういうアレなんですか?」ワタワタ

女戦士「私はそうだが、アレは違う」フン

女戦士「アレは勇者が衣を剥いだ段階で、魔王の皮膚に『超愛撫』を打ち込んだからだ」

僧侶「あ、愛撫をですか!?」

女戦士「私の目に見えたのはせいぜい2ヶ所まで。それ以上は分からん」

淫魔「いつも通りだと12ヶ所かなー♪ たぶんワタシクリちゃんを外してると思うんだよねー♪ 勇くんえぐいから~♪」

魔法使い「……当然ながら、『超愛撫』もあたし達の常識を遥かに超越する技よ」

魔法使い「肉体に愛撫によって快楽の『波』を与え、任意の箇所に快楽の『波』を集約させる」

魔法使い「肉体の中での『波』の反射を利用すれば、時間を遅らせることすら自由自在」

魔法使い「更に指先で得た情報と、身体の内部から発露する快楽への反応を合わせることで、瞬時に相手の性感ポイントを把握する」

魔法使い「……これだけのことを、勇者は脱がしたその刹那に終わらせてるの」

女戦士「そしてその結果、見事に魔王の詠唱は中断された。多分勇者の狙い通りだろうよ」

九尾狐「ホホ♪ この後も断続的に甘い痺れが襲ってくるはずじゃて。甘美よのぅ♪」

僧侶「……ッ」ゴクッ

僧侶「勇者さんが……魔王を圧倒している……!」ゴクンッ

僧侶「せ、性交、で、え、えっちな感じで魔王を……!」ギョクンッ


魔法使い「……あの『力』には可能性がある」

魔法使い「――魔王を『倒せる』可能性が……勇者と勇者のおちんぽには宿っている」

魔法使い「そして……」

《…パァァァ》

魔法使い「……僧侶、感じない? ……ううん。あなたなら感じるどころか見えるはずよ」

僧侶「見える……?」

《…パァァァ》

僧侶「ッ!?」

僧侶「こッ、これは聖なる力の奔流です! し、しかも――」

《…パァァァァァァァァァァ!!》
《…パァァァァァァァァァァ!!》
《…パァァァァァァァァァァ!!》

僧侶「――こんなにたくさん! どこからこんなに聖なる力が……」

僧侶「…………」

僧侶「まさ、か……!」フルフル…


魔法使い「……『彼女』は勇者と同じく役立たずだった」

魔法使い「戦う力もなく、加護も弱く、女神力もギリギリ神の体面を保てる程度」

魔法使い「それもそのはず……彼女は『戦』の『女神』ではなかったから」

魔法使い「間違えられた『女神』が司っていたのは――」

魔法使い「――『孕まセックス』。子孫繁栄を旨とする謂わば豊穣の女神だったのだから」

僧侶「ではこれは女神様の……!」

魔法使い「……ええ。そう、彼女は――」

魔法使い「――間違えられた女神では無くなった」

《…パァァァァァァァァァァ!!》

魔法使い「神の一柱としての本来の力を取り戻したのよ」

《…パァァァァァァァァァァ!!》

魔法使い「天界から自らの神体へ、聖なる力と女神力をほぼ無限に引き出せる……女神本来の力をね」

《…パァァァァァァァァァァ!!》

女神「…………」シュォォォォ…


僧侶「女神様へ……聖なる力の奔流が流れ込んでゆく……」

魔法使い「あれこそが女神の真の姿」

魔法使い「……そして」

魔法使い「『セックス最強』の勇者と最も相性が良い……『セックス極孕』の女神」

《…パァァァァァァァァ――》

―フッ…

真女神「…………」キラキラ…

真女神「……勇者は私に言いました」

真女神「『女神力を、来るべき時まで温存せよ』、と」

真女神「……それは勇者の自己犠牲から生まれた、悲しい悲しい言葉でした」

キラキラ…

真女神「その女神力は今、ここにあります」キラキラ…

真女神「そしてそれ以上の性なる力と女神力が、私に次々と流れ込んできています」


真女神「……勇者、これは偶然などではありません」

真女神「あなたが――あなた達が――あなた達の過ごしてきたすべての時間が――」

真女神「私をここまで導いてくれたのです」

真女神「勇者と、私が存分に力を発揮できる……この場所まで」キラキラ…

― パ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ッ ! !


真女神「女神は孕まセックスを司り、子孫繁栄と全生物絶頂を願う者……」リィィ…ィィン


真女神「それは魔王とて例外ではありません」キラキラ… フワァ


真女神「……与えましょう」

―キュピーン


真女神「勇者には――性なる力の加護を」


真女神「魔王には――雌として生きる悦びを」


…キラキラッ

真女神「――そして……共に、イきましょう」


真女神「すべては、おちんぽが導く先にあるのですから……!」

パァァァッ―

――――――――

――――――――
―ズクン…

魔王(我の乳首が熱をもっている……)

ソヨソヨ…

魔王「んっ、ぅん……」

魔王(くっ、何故だ……! 驚く程我の乳首が敏感になっているではないか……!)

魔王(たかがそよ風程度で、乳房の芯までジンとした痺れと熱が駆け抜けるとは……!)

魔王(しかもこの痺れがより我の乳首を硬化させ、より敏感に変化していくという悪循環……!)

フー…

魔王(武闘家共が使う気の概念と似てはいるが……まったくの別物だ)

魔王(何しろ、殺気が皆無だ。それどころか闘気すら感じぬ。……そもそも破壊しようとする意思すら読み取れぬ)

魔王(では麻痺や毒といった状態異常か?――いや、それも考えにくい)

魔王(我が不滅の肉体は、我を害そうとするありとあらゆる状態異常に耐性があり)

魔王(同時に受けた傷も高速で修復する力も持ち合わせている)

魔王(例え心の臓を貫かれても、頭が吹き飛ばされても、全身の血肉が粉微塵になったとしても……)

魔王(肉片一つあれば瞬時に復活ができる程の回復能力を有しているのだ)

魔王(更に『闇紅の瞳』が我の両目に灯っている限り……幻術や分身といった幻惑技はすべて相殺する)

魔王(超速度程度であれば追える程の超動体視力も備え……条件が整っているなら相手の技を完璧に真似ることすら可能なのだ)

魔王(…………)

魔王(無敵ではないか……)

魔王(過去歴代魔王達が苦戦してきた歴代勇者達の力、戦略にすべて対応できる究極の形態ではないか……)

魔王(……だと言うのに――)


勇者「ナンバー1は……順当に胸。いや、尻も凄まじいな……いや太腿も……むしろ鼠径部か」


魔王(――我の『瘴気の衣』は、『闇紅の瞳』が灯った状態で正体不明の技に剥がされ……)

魔王(同じく正体不明の技で、正体不明の状態異常――呪文の詠唱が困難になる程の『何か』に毒されている……)

魔王(何だ……この勇者は一体我に何をしたのだ……?)

―ズクン…

魔王「は、あ……!」ギュゥッ…


―クチュッ

魔王(…………何だ?)

魔王(出血……ではない……?)スッ―

ニチュッ…ニュルッ…

魔王(色は透明、粘性が有り……匂いは……極微かに。この粘液が勇者の攻撃の正体か……?)

―ツツーッ

魔王(……違う。この粘液は我の股から出ているものだ。こんなに大量に滴って――)

ガシッ

魔王「――んぐぅっ!?」

―ビリビリッ

魔王(なッ、何だ今のは!? 電撃魔法か稲妻が我の脳に直撃したような――いや、閃熱魔法を腹の中で炸裂させたような……ぐっ)

ヒクンッ…

魔王(これは……肉の――芽か? 何故我の股ぐらにこのようなものが生えておるのだ!?)

魔王(そうかッ! 勇者はこれを我に埋め込んで攻撃を仕掛けたのだな! どう衣と瞳を欺いたかは知らぬが、これが原因ならば――)


魔王(――引き抜いてくれるわっ!)

―グッ

魔王(――――――――)



魔王「――ぎひぃッ!?」ビグンッ!



魔王(痛ッ――――痺ッ――――熱ッ――――)



魔王(は、んッ――……)

ビリビリ…

勇者「あー、ダメダメ。そこはそんなに乱暴に扱っちゃ駄目だろ魔王」

魔王「勇、者……貴ッ様……我に何を埋め込んだのだ……!」ハー…ハー…

勇者「は? いやいや、それ元から魔王についてるもんだから」

魔王「嘘をつくなッ! 我の体にこんな……こんな体をおかしくする肉の芽など生えておらんかったわ!」

勇者「っあー、じゃぁ普段結構深めに皮被ってるんじゃないの? だったら尚更優しく、ソフトに、育てるように撫でたりシゴいたり……って言うかやっぱり――」

勇者「――何も知らないんだ、魔王」


――ゾクンッ

魔王(……何だ、この感覚は……)ゾクゾクッ

魔王(まさか……これが――)



魔王(――『恐怖』、なのか……?)ツッ―


――――――――


女戦士「……魔王のやつ恐ろしく神妙な顔をしてやがる。絶対に何か勘違いしてるぜありゃぁ」

九尾狐「ホホッ、まさか魔王がひとりえっちも致さぬおぼこちゃんだったとはのぅ」カラカラ


キラキラ… フワァ

女神「……充填完了です。そして勇者に性の加護、同時にこのフィールド全体に感度アップの加護を発動しました」

僧侶「……え?」

女神「大丈夫です。勇者には感度アップの加護はかかっていませんよ」ニッコリ

僧侶「え、全体ってことは私たちも……ですよね?」

女神「力加減を間違っ――魔王の気持ちになりきることで見える戦局があるかもしれませんので」ニッコリ

魔法使い「……はっ、ぅ、くぅッ……!」ビクビクビビクゥッ!

僧侶「…………」

女神「さぁ、どんどんイきますよぉ!」クルクル…

キラキラ…

女神「女神魔法――『ぷち・天地創造』」

僧侶「て、ててッ!? 天地創造ッ!?」

紅竜「ンだぁ? ぷちってのはよ」


キラキラッ!

―ガゴンッ! ドギャァッ! メギョメギョンッ! シパァァァッ!


錬金術士「お、恐ろしい勢いで何かが創られている……こ、これは建造物?」

エルフ妹「……と言うより、部屋だけを創っているように見えますわ、お姉さま」
エルフ姉「恐らく正解よ妹。アレを御覧なさい。わたくし達がいる側の壁だけ取り払われた――寝室よ」

女神「……ウフフ、ラストバトルには相応しいステージが必要ですから♪」クルクル…

――――――――

―シャカカカカカッ! パタンパタンパタンッ!

魔王「バ、バカなッ! あれは……あれは父上の肖像画ではないかッ!」バッ

魔王「この絨毯は……! あの燭台は……! あのッ……天蓋付きのベッドは……!」バッ




魔王「ここは……我の寝室ではないかッッ!?」



――――――――

魔法使い「……んっ……く」ヒソヒソ

女戦士「あ? ああ。分かった。そのまま伝えればいいんだな?」

女戦士「女神、見事よ。戦いの際に零れる記憶の残滓を辿って魔王の寝室を構築したのね」

女戦士「驚くほど無駄遣いだけれど、今は有効よ」

女戦士「個人の寝室はプライベートの空間で、ある種聖域のようなもの」

女戦士「そこに勇者が全裸で入り込んできて、隙あらば性知識皆無の魔王を犯そうとしている――」

女戦士「――部屋に残る思い出や歴史と共に、ね。筋肉最高だぜ」ムキッ

女神「正解です魔法使いさん。あのすごく大きいベッドのスプリングが、ピストンと好相性というのも勿論あるのですが……」

女神「……この状況なら、『驚き』一つで充分な働きをできると思いまして♪」

――――――――

―ボフンッ

魔王「クソッ! またしても一瞬でベッドの上にッ!!」ギシッ…

勇者「おおー、いいスプリング。これならよく弾むなぁ。流石に魔王のベッドだけあるわ」ギシッ… ギシッ…

魔王「……貴様、我に一体何を……んっ……するつもりだ」ピクッ

勇者「どーするもこーするも」グンッ

―ベヂィッ!!!


勇者「俺のチンコで魔王をひーひー言わせちゃおっかなー、って」ニッ



魔王「…………」


魔王「プッ、クッ……ムハハハハハハハハッ!!!」

魔王「我を散々翻弄しておいて……ククッ……」

魔王「そのチンポで我を倒すだと……ハハハハハハッ!」

―ギラッ!

魔王「バカめッ!」ブルン

魔王「ただ排泄物を垂れ流すだけの器官でッ!」タユン

魔王「我をどうこう出来るはずがないわッ!」ダプルン

勇者「……ふーん」ペチッ

魔王「んんっ! ふ、ぅ……無駄だ。そんな生殖器では肉の芽ひとつすら刈り取れんぞ」

勇者「……じゃあ、アレか」

勇者「俺のチンコには負けないと、魔王はそう言うわけだ」ググッ―

クチッ…

魔王「んふぁっ……ふん。聖剣ならまだしも、肉体に――しかもその単なる肉の棒に何ができる」

勇者「…………」シュッ…シュッ…

魔王「どうやら我の目が曇っていたようだ。このような狂える全裸の弱者に、少なからず危機感を抱いてしまうとはな」ククッ

勇者「…………」シュッ…シュッ…

魔王「フフ、宣言しよう愚かな勇者よ」ビシッ


魔王「――我は貴様のチンポになどに絶対に敗けはせぬ。絶対に、な」クックック…

――――――――

魔王「んぐひぃぃいいぃぃいぃぃぃッ!?」

―ブシャァッ!!

魔王「はッ――あ゛っ、かッ――はッ――」

ッピーン―

魔王「~~~~ッ」

プルプルプル―

―クタァ…

魔王「はッ……! はッ……! はーッ……! はーッ……!」

ヒクッ…ヒクンッ…


勇者「んっんー、いい締め付け。うなじ、背中、尻と眺望もいいし、バックもまた格別だね」ヌヂッ…

ヌッヂュ…ニッヂュ…

魔王「ん゛あ゛っ!? んぐぅぅ……!」ビクビクッ

勇者「どう? 今度こそイッたっしょ? これだけ潮噴いて、こんなにヒクヒク締め付けてるわけだし?」グリンッ

魔王「ひあっ……うっ……くっ……わ、われ、は……」ハー…ハー…

勇者「うん?」―ヌロォォ…

魔王「ひあんっ! わ、我は……って……など……」ハー…ハー…

勇者「……ごめん聞こえない。出来ればもっと大きな声で――さぁっ!」

―ズパァンッ

魔王「あひぁあぁぁッッ!!」―プシッ

勇者「そうそう。そんな感じそんな感じ。で?」グプッ グプッ

魔王「ん、くぅっ……わ、我は……我は……断じて……!」ブルッ…


魔王「 ―― イ ッ て な い ッ ! ! 」キッ


―ゴリュッ


魔王「ん゛お゛ッ♪」

勇者「イッてなかったかー。また俺の勘違いだったみたいだねー、ごめんごめん」パンッ パンッ

魔王「ひぐっ! あぐぅっ!」ビグッ ビクンッ

勇者「いやさー、イッてるとさ、射精した時キツいでしょ? だから小休止入れようと思ってたんだけど」パンッ パンッ

魔王「だッ、射精すッ!? またアレを我の膣内に――」

―パァンッ

魔王「んひぃぃいぃぃぃッ!」ビグンッ

勇者「アレじゃなくて精液、もしくはザーメン、ねっ」コリュッ

魔王「ひんッ! そのっ、我のっ、に、肉の芽をつまむなァ……!」

勇者「ク・リ・ト・リ・ス。いい加減覚えなって。で、話戻すけど」クリッ

魔王「ちひッ、乳首も、つ、弄るでな、い、ひィッ!?」

勇者「イッてないならー、また俺が射精すまで付き合ってもらうから。悪いね早漏で」ヌルゥ…

魔王「うくっ……ふぅぅぅっ……!」ブルブル

勇者「しっかし、笑っちゃうよね。その不滅の肉体? ――の再生力がさぁ」パチュッ パチュッ


勇者「処女膜にまで適用されるなんて……ねぇ? ハハッ」ヌルォォォ…

魔王「だッ……まッ……れぇッ……!」フッ フッ…

勇者「まぁ、おかげで締め付けがいつまでも処女だし、膜を破る時のあのプチプチッとした味わいが何度も味わえるしで……」―グッ

プッ―プツッ…

―ズリュゥゥゥゥッ

魔王「んおおぉおぉおぉぉっ……!」

勇者「こっちは良いこと尽くめなんだけど」―ゴチュッ…

魔王「ん゛っ――ふー……! ふー……!」プルプル

勇者「……あぁ、違うか」グリグリ…


勇者「魔王も痛いの好きみたいだし、お互い良いこと尽くめだね」

魔王「――ッ!?」ビクッ

勇者「バレてないとでも思ってた?」パムッ パムッ

魔王「すふっ……好きなッ、あっ、好きなはずがっ……んんっ!」

勇者「破れるたびに小さく絶頂してるでしょ? 最初気ぃ使ってわざわざ痛みやわらげてたの余計なお世話だったみたいでさ、何かごめんねー」ッパァンッ!

魔王「ひぎッ――貴ッ、様がッ、勝手に言ひッ!?」ビクッッ!

勇者「いやいや、嫌いだったら乳首こんなに捻っても感じないし」ギリッ

魔王「ひぐぅぅッ!?」ビクンッッ!

勇者「クリトリスつねってこんなに悦んだりしないから」グチッ

勇者「……さぁて、まったくもってこれっぽっちもイッてないドMな魔王さん」ヌロォォ…

魔王「ん゛いぃぃぃ……! そッ、そんなに抜いたらッ、我の膜がぁ、またぁ……!」フルッ

勇者「今度は一気に奥まで貫くってのはどうかな?」グンッ―

――――――――

女戦士「……カウント幾つだ」

錬金術士「え、えっと……大小合わせて147回で……な、中出し回数は12――」


「あぐぅうぅぅううぅうぅぅぅぅッ!!」


錬金術士「……148回で、13回、かな」

女戦士「……真夏でキンキンに冷えた麦酒を目の前で飲み干されてる気分だな」ムラムラ

九尾狐「……熱々の勇者の精を目の前で飲み干されてる気分なのじゃ」ムラムラ

紅竜「……まんまじゃねーかよ。つか感度弄られなくたってツライってのに……クソが……」ムラムラ

吸血鬼「延焼防ぐのに森林薙いで帰ってきたらこれだもん……おねーさん泣きそう……火照ってアソコ超つらい……」ムラムラ

エルフ妹「お、お姉さま、この際魔法で御主人様の張り型をですね……」ムラムラ
エルフ姉「は、早まってはいけないわ妹……ここで発散してしまっては極上の性交が……でも、ちょっとだけなら……いえでも……」ムラムラ

魔法使い「世界を救うために必要なことだから世界を救うために必要なことだから世界を救うために必要なことだから世界を救うために必要なことだから」ムラムラ

僧侶「フッ……フッ……フッ……」グッチ グッチュ グチッ


女戦士「……ハァ。ま、何にせよ。勝ったも同然だからな」

淫魔「アハッ♪ アレだけイッておいてー♪ まだイッてないとか強がれるとかワタシ以上に貪欲じゃーん♪ でも勇くんだからねーご愁傷様ー♪」

錬金術士「び、媚薬効果も全身に回ってるみたいだし……ゆ、勇者に屈服するのも、あと少し……ふひっ」

女戦士「だからさー女神。この感度アップの加護もう切ってもいいんじゃねぇかなって……」

女戦士「…………」

女戦士「……女神?」

女神「…………」

女神「皆さん、コレを見ていただけますか」

―ヴォン

《 ズップ ズッチュ ゴチュッ ゴリュッ 》

女戦士「うおっ!? 何だこりゃ?」

魔法使い「これは……魔王の体の断面図……?」

女神「正解です。勇者のおちんぽが直に触れているおかげで、こう言った映像をおちんぽを介して投影できるわけです。……裏・冒険の書のちょっとした応用ですね」


僧侶「勇者さんの……勇者さんが出たり……入ったり……肉を押しのけて……出たり……入ったり……」《 ヌポポポ―パヂュンッ 》

僧侶「……断面図……イイ……」グチュゥ…

女神「勇者のおちんぽによって明らかになった……この魔王の断面図のココ――魔王の子宮の内部上方を見ていただけますか」

九尾狐「……何じゃ? 青黒い渦というか球というかよく分からぬモヤがあるのじゃ」


女神「――その青黒いモヤこそ、魔王の第二の心臓と言うべき器官なのです」


二角公女「何ですってっ!? そ、それでは勇者様のおチンポ様は大丈夫なのですかっ!?」

女戦士「……大丈夫? その心臓が何かヤベえのか?」

二角公女「ヤベえも何もありませんわっ! 魔王の第二の心臓は――」

魔法使い「――邪悪力を生み出し続ける炉のようなものだから、よ」

女戦士「邪悪力ってぇと……」ブォン

魔法使い「そんな邪剣では比較にならない程のエネルギーと瘴気」

魔法使い「……それこそ直に触れたら死んでしまう程の」ギュッ

女戦士「死ってお前……勇者のちんぽはそこ目掛けてピストンしてんだぞ!? ヤベェじゃねぇか!」

女神「勇者自身と勇者のおちんぽは私の加護で完全にガードしています。死の危険はありません」

女戦士「な、何だよ驚かせやがって……」

女神「……今すぐには、の話ですが」

―ポツッ… パタタッ…


女戦士「……お、おい、女神、それ、血じゃ……」

女神「うふふ、破瓜の血ではありませんよ」

魔法使い「女神? 神である貴女が何故ダメージなんか……?」


女神「……私は天界から聖なる力と女神力をほぼ無尽蔵に引き出すことが可能になりました」

―ポツッ…

女神「以前の私であれば、自在に使いこなし、勇者を守護るなど容易いことだったのですが……」

―パタタッ…

女神「……『実体』を持ってしまったことが、まさかこのような弊害を生んでしまうとは……」

―ブシュッ…

女神「……折角孕める体になれたと言うのに……皮肉なものですね」ニコッ


魔法使い「まさか……!? 『実体』を得たことで力の使役にリミッターが課せられてしまったの!?」

女神「……ええ。力の器が人に近しい状態まで下げられているようで……このままだと私の肉体が確実に崩壊します」

女神「そうなれば加護は解け、勇者は死に、魔王は再び立ち上がり、世界は闇に包まれるでしょう……」

女戦士「じゃ、じゃぁアレだ! 実体化を解けば元に戻って女神は力使い放題ってことだよな!?」

女神「その通りですが……」

女戦士「確か実体化の条件は……『娘がエロいことを考えている』だったよな? だったら――」―クルッ


娘「おおー! イッけーパパー! そこでつっこんでぐりぐりだー!」フンス! フンス!


(((( ………………… ))))

(((( ……無理だ…… ))))


女戦士「……娘」

娘「やったー! あっ! 今の見た女戦士お姉ちゃん! パパがこーうじゅるるーってやった後にね――」

女戦士「――すまん」

トスッ―

娘「あうっ」カクッ

ポスッ…

女戦士「悪いな。お前の親父の為だから、我慢してくれよ」

女戦士「……よし。これで女神が元に――」


―ブシュッ


女戦士「――戻らねぇ……な、何で……!?」

女神「……私は娘さんと共に村を旅立ち、寝食を共にし、楽しいことも苦しいことも分かち合い、冒険を続けてきました」

女神「最初こそ、ふいに実体化が解けることもありましたが……」

女神「気付けば実体化が解けることは無くなっていました。……食事、学習、絵、それどころか睡眠の時ですら、です」

魔法使い「そんな……無意識下まで……いえ、気絶してもなおこの子の脳内ではエロい事を考えているとでも言うの……?」

娘「…………」スヤァ

女神「私の実体化が解けないのがその証拠です。勇者との性交をひたすら夢見て……くっ」

―ミキッ

女神「……良くない兆候です。魔王がイけばイく程、第二の心臓は活発化しているようですね……」ピシッ

九尾狐「……何か手はないのかえ?」

女神「手というよりおちんぽですが、あります。……勇者の射精です」

紅竜「だァかァらッ! それだったらさっきから何発も中出ししてるだろッ!?」

女神「アレでは駄目です。もっと強烈で、濃厚で、究極の射精で無ければいけません」


女神「……魔法使いさんが受けたような――」

女神「――何年も溜め込んだ特濃おちんぽ孕み汁で無ければ……」


女戦士「それは全部吐き出しちまったろうが! 今さっき! 魔法使いの子宮になぁ!」

魔法使い「…………」サスリ

女戦士「今の中出しでも回数を重ねれば何とかイケるんじゃねーのか!?」

女神「駄目です」フルフル

女神「必要なのはたった一撃……理性――いえ、人格すら吹き飛ばすような最強の射精なのです」

女神「……聖なる力、女神力、勇者の媚薬化ザーメン……この3つが混ざり合った孕み汁――」

女神「それらが勇者の杭打ちの速度を乗せた状態で圧縮され、射精ち出され――」

女神「子宮口をこじ開け、子宮を破裂させる勢いで満たしつつ――」

女神「更に魔王の第二の心臓に最強汁が直撃すれば……魔王は間違いなく陥落するはずです」

女神「恐らく、史上最強の絶頂と共に……」


女戦士「……だから、無理だろ。ないもんねだったってしょうがねぇだろ……もう……もう……ないんだから、よ……」クッ

女戦士(このままじゃ……女神は吹き飛んじまう。勇者は死んじまう。世界が終わっちまう……!)

女戦士(戦闘策も取れない……今、魔王が勇者に圧倒されているのはセックスだからだ……!)

女戦士(下手に攻撃しようもんなら、あの空間と躯を支配しているバランスが崩れて、優位がひっくり返っちまう……!)

女戦士(クソッ、手は何かないのか……門、は駄目だ……魔王は倒――せない……私には何が出来る? ……クソックソッ! 何か手は……!)


魔法使い「――あるわ。女戦士」

女戦士「マジか!? そいつを教えてくれ魔法使い!」


魔法使い「……勇者の射精。それも特濃のヤツ」


女戦士「ッそれはねぇってさっき言っただろッ!? それ以外で何かないかって私は言ってんだ!」

魔法使い「……ないなら――」


魔法使い「――創ればいい」


女戦士「…………な……に……?」

魔法使い「ないのなら、勇者の特濃精液を創ればいいのよ」

女戦士「待て待て待て待て待て……何? 勇者の……精液を……創る……だって?」

魔法使い「その通り。勇者の特濃精液を創り、勇者の精巣――金玉にチャージすれば可能な話よ」

女戦士「……それ……本気で言ってるのか?」

魔法使い「あたしは本気で言っている。だって――」



僧侶「ンッ……フゥ……ウッ……クゥ……」ニュッチ…ニュチニュチニュチニュチニュチニュチニュチニュチニュチニュチッ!!


魔法使い「――それを可能に出来る人物がここにいるから」

女戦士「私たちの内の……誰かが……?」



僧侶「スー……ハー……フゥー……」―ツヤツヤ


魔法使い「……僧侶さん」

僧侶「はひィッ?! だッ、な、ななななな何でしょうッ!?」トロォ…ポタタッ…

魔法使い「……貴女の力が必要なの」


僧侶「……え? わ、私の力が……ですか?」ポタタッ…

――――――――

>>938
修正
×魔法使い「……僧侶さん」
○魔法使い「……僧侶」

――――――――

僧侶「ゆゆっ、勇者さんの精液を……私が創るッ!?」

魔法使い「ええ。貴女なら出来るはず」

女戦士「あーなるほど! 金玉に『回復』かければいいってことか! それで精液満タンと!」

僧侶「全然違いますよ! それだと勇者さんの……ふ、袋さんの疲労を回復させるだけですから……」モジッ

女戦士「……ん? 何が違うんだ?」

僧侶「私の『回復』能力はあくまで聖なる力と自らの生命力を消費して、対象を『元へ戻す』だけです……」

僧侶「例えば目を治せたとしても、涙を元に戻すことは私の『回復』ではできないんです……」

錬金術士「な、なるほど……い、陰嚢のダメージを癒せても、精子は創れるわけではないのか……」

錬金術士「だ、だったら……精巣を僧侶の魔法で活性化させるのは、ど、どうだろ?」

魔法使い「肝心な精液の元がないのなら、活性化させたとしても無意味」

錬金術士「せ、精液の絶対量が足りないのか……元となるタンパクを含む栄養源と製造スピードから差引くことの現状維持の為の中出しと……」ブツブツ

魔法使い「……それと時間、ね」チラッ

ミキィッ―

女神「……ええ。残念ながら、私に残された時間は決して多くありません」パタタッ…

魔法使い「……だから貴女が創り出し、勇者の金玉へ充填するの」

僧侶「ででですからっ! 私にそんな事はできっこないんですっ! 私は単なる僧侶でっ――」


魔法使い「――『復活』を使っても?」


僧侶「――――」

僧侶「……復活を……?」

魔法使い「基本は『回復』と同じ原理だけれど……その効果が段違いに強力な神聖魔法」

魔法使い「魂を呼び戻し、死人をこの世に蘇らせる究極の奇跡――」

魔法使い「――『復活』」

魔法使い「……ではもしこの『復活』が力尽き、役目を終えた――」

魔法使い「――『精子たち』にかけられたとしたら?」サス…


「「「「――ッッ!?」」」」


魔法使い「そしてその『精子たち』を……勇者の金玉へ転送する術があるとしたら?」

―ズズッ…

錬金術士「ハヒッ――カヒィッ!」ゾクゾクゾクゾクゥッ!


錬金術士「も、『門』ッ……け、『賢者の石』ッ……!」


錬金術士「あ、あァ……そうか……! な、何て発想を……ウシュッ!」


錬金術士「ま、魔法使い、き、君は……! き、君自身に注がれた精液を……! お、同じ精液を使って……ウシュシュッ!」


錬金術士「き、君が絶頂した『その』ッ、せ、精液で……! ももッ、『もう一度』ッ!」



錬金術士「ま、魔王を絶頂かせるってッ……! そッ、そう言ってるんだなッ……!」フシッ



魔法使い「……ええ。僧侶の力を借りて、ね」

―サス

魔法使い「この『精子たち』なら……必ず魔王を堕とせる」

魔法使い「あたしの身体が何よりの証明よ……」サスリ

僧侶「…………」ゴクリ

僧侶「……た、確かに、魔法使いさんの仰る通り、原理的に不可能ではないと思います……」

僧侶「ですが……」

僧侶「『復活』は……自身の生命力を分け与える術式故に、術者の生命力を大きく失う神聖魔法……」

僧侶「もし、『精子』を一つの生命と見なすならば……」

僧侶「何十億――何百億、いえ、何千億の命を復活させるのに必要な生命力は一体如何ほどなのか、見当もつきません……」

僧侶「恐らく、私の力だけではどうにも……」ギュッ


魔法使い「顔を上げなさい、僧侶」


僧侶「え……?」


魔法使い「貴女の目には、誰も映っていないの?」


―ズラァァァァァァァァァァァ
ァァァァァァァァァァァァァァァァ
ァァァァァァァァァァァァァァ…


僧侶「皆、さん……?」

魔法使い「1人で足りないと言うならば――」


魔法使い「――その人数を増やすまでよ」


僧侶「ま、まさか……!」


魔法使い「あたし達の生命力、貴女にすべて預けるわ」

ザワッ…!

女戦士「……なるほどな。ここにいる血の気の多い連中の生命力を、限界まで集めきれば――」

エルフ妹「――より多くの御主人様の精子を復活させることが可能になりますわね、お姉さま」
エルフ姉「加えてここに集まった者たちは、いずれも実力者揃い……更に並外れた生命力を単体で有している種族も多くいるわ、妹」

紅竜「今はクソの役にも立ちゃしねぇオレの有り余る力も……僧侶に預けりゃ勇者の役に立つってことか」


僧侶「ままっ、待ってくださいっ!」


女将軍「どうした僧侶? 実質、覗き部屋で勇者と魔王の交合を見学しているだけの役立たずの我らを活かす、これとない案だと私は思うが……」

僧侶「た、試したこともない神聖魔法の為にっ! 皆さんの命を『使用』して、もし失敗してしまったらどうするんですかっ!?」

僧侶「注いだ生命力を失うだけならまだしも、収束させる加減を間違えれば死ぬことだってありえるんですよっ!?」

僧侶「それに私は『復活』を使いこなせるようになるまで……本当に数えるのが嫌になる位、死にかけましたっ!」

僧侶「私は失敗するんです! たくさんたくさん失敗するんです!」

僧侶「私は呆れる程の失敗を繰り返しようやく、皆さんが既に通り過ぎた場所にたどり着くんです……!」

ギュ…

僧侶「私は人間です……ただの僧侶なんです……魔法使いさんや、女戦士さん、紅竜さんたちとは違うんです……私は……」

僧侶「そんな平凡な僧侶に……皆さんの命を預かることなんて……」

僧侶「出来るはずが――」

吸血鬼「――ねぇ、僧侶」ズイッ

僧侶「へ?」

吸血鬼「ごめんねー」―ブォッ

―ドズッ


僧侶「が……はっ――」

―ゲホァッ!

―ズボッ

僧侶「何、で……吸血、鬼……さ……」ボタボタボタッ…

吸血鬼「いやさー、おねーさんちょっと疑問でさー」ペロペロ


吸血鬼「その腹の穴即埋めちゃうようなあんたが……平凡な僧侶なのかな、って」ンマー♪


僧侶「え……?」

―シュゥゥゥゥ…

吸血鬼「おねーさんからすれば、あんたってばもうおねーさん寄りだよ?」

僧侶「わ、私の体が勝手に修復を……!?」

吸血鬼「それに魔ーちゃんの性格忘れてなーい?」

僧侶「魔法使いさんの……?」

吸血鬼「そそ。魔ーちゃんはねー、出来ると思ったヤツにしか頼まないから」

僧侶「あっ……!」

吸血鬼「あんたは自分を過小評価し過ぎ。本当に平凡で弱い僧侶ならねー」

吸血鬼「世界を一度だって救えないしー、ここにだって立ってないんだよねー」レロォ

僧侶「吸血鬼さん……」

吸血鬼「もちろん、おねーさんの手刀で貫かれて無事じゃないし、何事も無かったように会話もできないねー」チュルッ

僧侶「私は……」

吸血鬼「いい加減自信持ちなよ。ホラ皆の顔見てみてー?」

吸血鬼「どう? 不安な顔の連中いる? どう見たってさー――」

吸血鬼「――あんたなら大丈夫って顔してなーい?」


僧侶「……ッ!」フルフル


吸血鬼「おねーさんは自分を幾らでも再生できるけどさー」

吸血鬼「自分以外を癒すなんてひっくり返っても無理なわけ」

吸血鬼「だからー、あんたは特別で、素晴らしいって……」

吸血鬼「そろそろ自分で思ってあげなよー」チュピッ


僧侶「わ、私、っは……!」プルプル


吸血鬼「……あなたが生涯をかけた『回復』の力で――」

吸血鬼「――あなたの大好きな勇者を救えるんだよ」


僧侶「――――」


吸血鬼「私が幾らやりたくっても……」

吸血鬼「できないんだよ、僧侶」


僧侶「吸血鬼……さん……」


吸血鬼「…………」

吸血鬼「だからー、おねーさんの代わりにちょっと頑張ってよー」

吸血鬼「ホラ、おねーさん吸血鬼だからさー、1人でものっそい量の生命力あげられるからー」

吸血鬼「んねっ、僧ちゃーん」


僧侶「…………」

僧侶「魔法使いさん」

魔法使い「……何かしら」

僧侶「私が『復活』を成功させれば……」

僧侶「勇者さんの金玉に『精子たち』を『充填』することが可能になるんですね?」

魔法使い「ええ。それも貴女の聖なる力を介して復活する――極めて聖なる精子たちがね」

僧侶「…………」

―ザァッ…!

僧侶「……皆さん」

僧侶「どうか私に……力を貸してください」

僧侶「皆さんの命を……私に預けてください」

僧侶「……必ず」

僧侶「必ずや勇者さんの精子をすべて蘇らせて……勇者さんの『金玉』へ届けます……」


―カッ

僧侶「いえっ……! 違いますっ……! そうではありませんっ……!」ブンブンッ


僧侶「私自身が……! 皆さんが……! 私たちが……!」


僧侶「『金玉』なんですっ!」


僧侶「力を束ねっ! 溜めっ! すがめっ! 勇者さんのおちんぽに精液を迸らせる――『金玉』なんですっ!!」


僧侶「……だからっ! 私に力を貸してくださいっ!」


僧侶「世界平和の為にっ! 勇者さんを救う為にっ!」


僧侶「最強の『金玉』に成らんが為にッッ!!!」―グッ


―オ゙オ゙オ゙ォ゙オ゙オ゙オ゙ォ゙オ゙オ゙オ゙ォ゙オ゙オ゙オ゙ォ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ーーッッ!!
――――――――

一介の読者でしかないはずなのに、ここまでついてきていることに何とも言えない誇らしさを感じてしまう

今更だけど靴下の人?

二角公女って「角が二本生えた貴族の娘」って認識で合ってる?

>>969
多分な
立派なイラマハンドルですね

>>961
です
私事でこっち書いてます、申し訳ない

>>969
>>971
はい

――――――――

シュォォォォッ…!!

僧侶(皆さんの生命力が私の中に流れ込んできます……!)

僧侶(何て凄まじい生命の奔流でしょうか……! 少しでも気を抜くと五体が引き裂かれそうな……ッ!)

僧侶(……ですがッッ! 今の私なら十二分に耐えられますッッ!)

僧侶(度重なる吐血と、想像を絶するストレスによる胃の崩壊を繰り返して辿り着いた――『超回復』を備えたこの体ならばッ!)

――
―――――
――

錬金術士『ウシュッ……い、今の僧侶の体、ちょ、超強靭。ちょ、ちょっとやそっとやどころじゃなくたって、へっちゃら……フヒ』

僧侶『後衛職としてはとっても複雑な気分です……』

錬金術士『で、でもそのお陰で、僧侶の力の『器』が擬似的に拡張されるんだ……わ、私の見立てだと再生のスピードが崩壊速度を上回るはず……』

僧侶『ええと、私の体内に発現した『治癒因子』の効果――でしたよね?』

錬金術士『そ、そう。し、しかもその『治癒因子』が『転送』の肝になるんだ……それについては魔法使いから』

魔法使い『……私たちの作戦は簡単にまとめればこうよ』スッ

魔法使い『――精子を復活させ、勇者の金玉へ送り込む』ピッ

魔法使い『復活についてはさっき話した通り』

魔法使い『そう、問題は……『転送』ね』

僧侶『具体的にはどう勇者さんの金玉へ送り込むんですか? やはり九尾狐さんの転送魔法を使うのでしょうか?』

九尾狐『駄目じゃ駄目じゃ。勇者の精への負担が大きすぎるのでのぅ。転送時の影響は僧侶も知っておるじゃろ? ぐわんぐわんのべろべろじゃ』

僧侶『あ、そうですね……ではどうやって――』

―スッ
―スッ

魔法使い『……二つ『門』を開けるの』

僧侶『二つ……?』

魔法使い『一つはあたしの子宮内部……もう一つは――』

魔法使い『――勇者の金玉の中に』

僧侶『……えぇっ!?』

魔法使い『『門』を開き、次元の狭間を経由することで精子をダイレクトに金玉へ充填するの』

魔法使い『次元の狭間の空間の偏りを術式でうまく突けば、線での移動ではなく、点から点へ直接移動させることが可能になる』

魔法使い『更に次元の狭間に満ちているのは『凍れる時』――であるならば当然、精子の状態も保存されることは間違いない』

魔法使い『結果、精子にダメージを負わせず、転送と同じくほぼノータイムで勇者の金玉へ辿り着ける』

僧侶『すごいですっ。それなら勇者さんへ復活した精液を安全に送り込めますねっ!』

魔法使い『……でもそれを成功させるには、正確な『座標』が不可欠』

僧侶『『座標』、ですか?』

魔法使い『『門』を開く位置――『座標』。間違った『座標』を指定してしまえば……最悪、宙空に勇者の精液を撒き散らすことだってありえるわ』

僧侶『あの……私ならともかく……魔法使いさんが間違った『座標』を指定する心配なんてしなくても……』

魔法使い『…………』

―スッ

僧侶『?』

魔法使い『アレを見なさい僧侶』

――――――――

勇者『オラァッ!!』ズパァンッ

魔王『お゛ほっ』ビクーンッ

―ズチュッ ズチュッ グチィッ

――――――――

僧侶『……ッ』ゴクリ

魔法使い『分かる?』

僧侶『えぇ……あのグラインド、とっても気持ちよさそ――』


魔法使い『――勇者の金玉は、常に動いているのよ?』


僧侶『――はッ!?』

魔法使い『ピストン、抽送スピードの変化、体位の変更、金玉自体の不規則な振り子運動にバウンド……』

魔法使い『一つとして静止している時間がない以上、『座標』の指定は困難を極めるわ』

僧侶『言われてみれば……!』

魔法使い『更に勇者自身の性技能の高さが追い打ちをかける』

魔法使い『相手を快感に慣れさせない為に、勇者はパターン化を避ける傾向がある……それが予測をより難解で複雑なものに変えてしまうから……』

僧侶『常に動いている上に、不規則な性交パターンの構築……うぅん……』ムゥ


魔法使い『……だから』


魔法使い『『座標』の指定は貴女に任せるわ』


僧侶『…………え?』

魔法使い『『治癒因子』は勇者の体の中にも流れている……今なら貴女はそれを感じ取れているはずよ』

僧侶『確かにそうですが……! やはり予測となると私よりも魔法使いさんが適任なはずですよ!?』

僧侶『一番夫婦生活が長いお二人だからこそ、次の一手が読めるというものでは……!』

魔法使い『……それは大きな間違いよ、僧侶』

魔法使い『貴女は、仮に、勇者のおちんぽが挿入されている状態で――』


魔法使い『――勇者の金玉の動きを見ることができる?』


僧侶『……あぁ』

僧侶『あぁっ……!!』


魔法使い『ごく限られた体位と、おちんぽ越しに微かに見える程度……全体を把握することなんて到底できない』

魔法使い『自分の性交を見ることは叶わないし……よしんば乱交をしたとしても』

魔法使い『挿入されている女に対する嫉妬か、次挿入れて貰えるおちんぽのことで頭の中は埋め尽くされている……』

魔法使い『心に残るのはおちんぽばかりで……金玉は記憶の外縁へと追いやられてしまう……』


魔法使い『……でも、貴女は違う』

魔法使い『誰よりも多く』

魔法使い『誰よりも長く』

魔法使い『誰よりも濃く』

魔法使い『勇者と――自分以外の『誰か』との性交を覗き続けてきた貴女は違う』


僧侶『……!』


魔法使い『そのすべてを目に焼き付けてきた貴女なら、きっと……』

魔法使い『……いえ』

魔法使い『必ず』

魔法使い『……勇者の金玉の正確な『座標』を割り出せるはず』


魔法使い『どんなに金玉が自由に揺れ動いていても、どんなに複雑なピストンプログラムだとしても――』

魔法使い『――貴女なら、『座標』を手に入れられる』


僧侶『…………』

僧侶『私……だからこそ……?』

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年11月12日 (木) 07:11:01   ID: i5F4Tvys

続きはよ!

2 :  SS好きの774さん   2015年12月18日 (金) 22:54:52   ID: Z_nwHvJh

くそ面白い
続き宜しくお願いします

3 :  SS好きの774さん   2015年12月26日 (土) 00:13:10   ID: gorJb1K_

魔王ずっと勇者の小便かけられてたのかwwww

4 :  SS好きの774さん   2016年01月18日 (月) 14:07:26   ID: puNz5VHg

即落ち2コマ目あく書いてください何でもしますから!

5 :  SS好きの774さん   2016年01月30日 (土) 01:08:47   ID: JSwcz-JP

お願いしますお願いしますお願いしますお願いしますお願いします早く続きを書いてくださいお願いしますお願いします神様仏様お願いしますあなたは神ですお願いします靴も舐めます肛門も舐めますだからお願いしますつづきをお願いしますお願いしますお願いしますお願いしますお願いしますお願いします

6 :  SS好きの774さん   2016年02月15日 (月) 18:12:51   ID: DGTckgHj

http://ssmatomesokuho.com/thread/read?id=303723
勇者「娘に過去がバレまして」娘「伝説のおちんちん!!」
次スレあるなら>>1000になる前に誘導入れてくれよ>>1

7 :  SS好きの774さん   2016年02月18日 (木) 17:56:24   ID: DO2pJPNx

荒らしで埋まったんじゃね、更新間隔空いてたし

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