続 ジャック・アトラス「どうして俺のデッキは強化されないのだ!」 (35)

―ネオドミノシティのガレージにて―

ジャック「これで終わりだ!レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトでダイレクトアタック!」

遊星「くっ・・・罠発動!くず鉄のかかし!」

ジャック「惨憺たる悪あがきだ!レッド・デーモンズ・アビスの効果によりくず鉄のかかしは無効!」

遊星「うおおぉぉ!!」LP→0 ピーッ!

クロウ「すげぇぜジャック!ついに遊星を負かしやがった!」

ジャック「見たか遊星!この俺の新たなる力を!」

遊星「やるな、ジャック。今回ばかりは完敗だよ」

アキ「まだ一度しかやっていないとはいえ遊星に勝っちゃうなんて・・・ほんとに強くなったのね、ジャックのデッキは」

クロウ「ああ、あんなデッキがホントにツヨクナッタナー」

ブルーノ「これまでが嘘みたいにデッキの回転率が上がってるねー。あのデッキがよくぞここまで。」

ジャック「・・・貴様らの物言いが気になるがまあいい、今は機嫌がよいから許してやろう」


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遊戯王5Dsのssです。HSR発売記念に。以前投稿した『ジャック・アトラス「どうして俺のデッキは強化されないのだ!」』の続編という形ですが別に見なくとも大丈夫だと思います。多分。最終回後の設定にもかかわらずチームのみんながシティにいますが気にせずにしてはいけません。

勝つだけなら以前ほど絶望的では無くなったといったところでしょうか
さすがに他の満足メンバーに勝ち越すというのは難しいでしょうね
>>1の勝負もたまたま勝ち取った1勝みたいなつもりです

遊星「しかしジャックのデッキパワーが以前よりも上がっていることは確実だ。俺もうれしく思っている。」

ジャック「ふん。まだまだ非チューナーの層が薄いのが気にはなるがな。自分で言うのもあれだがあの状況からここまでレベルアップしたものだ。これでお前たちとも多少なりとも正面から張り合える。」

アキ「ジャックとクロウはアークファイブにまで出演しちゃったものね。二人ともそろそろあっちにも慣れた?」

クロウ「最初はシティの雰囲気とか設定に戸惑ったもんだがな、もう馴染んだぜ。新規BFも貰えるしうれしい限りだ。」

ジャック「お前は貰いすぎだ。俺はあのひよっこを蹴散らしたらあとはひたすら高い椅子から見下ろすだけの仕事だからな。こちらのあれこれと比べれば今のところ何もしていないに等しい。」

ブルーノ「あはは。むこうでもキングになってるもんね。またそのうち引きずり降ろされるんじゃない?」

ジャック「貴様ぁ!またとは何だまたとは!」

クロウ「元元元キングってか。ややこしいったらありゃしないぜ」

アキ「もうブルーノったら。それはジャックが決められることじゃないでしょ。ところでジャック、私もあなたと戦ってみたいのだけどいいかしら?」

ジャック「愚問だ。キングはチャレンジャーの挑戦を断らんものだ。」

遊星「アキ、あのデッキを使うのか」

アキ「ええ、教えてもらった通りやってみるから見ててね。」

クロウ「遊星、お前アキにどんなデッキレクチャーしたんだよ」コソコソ

遊星「アキが植物シンクロにマンネリを感じてきたというんでな、ならばエクシーズ中心の植物デッキがいいだろうと森羅を勧めておいた。」コソコソ

クロウ「おま、よりによって森羅かよ」コソコソ

ブルーノ「しかも先生は不動性ソリティア理論の使い手とはね・・・」コソコソ

遊星「(どうしたんだ二人とも、その訝し気な目は)」

ジャック「準備はいいか?」

アキ「いつでも」

ジャック・アキ「「デュエッ!」」

アキ(先行)「ロンファを召喚!」

ジャック「(植物デッキか・・・何を呼んでくる?)何もないです。」

アキ「レギアssホドコシハツドウレギアコウカハツドウピースオチタノデロンファssコウカデレギアssコウカハツドウ・・・」

ジャック「」

ジャック「(俺は植物デッキと戦っていたはずだ・・・)」

ジャック「(しかし今の十六夜の盤面・・・)」

|サック|トークン|トークン|フェルグラ|  |

ジャック「(俺はいつの間にか征竜を相手にしていたようだ)」

アキ「カード2枚伏せて(強脱、サイク)エンドまで」

ジャック「や、やるな十六夜、しかし俺のデッキの真価を侮ってもらっては困る」

ジャック「いくぞ!ど、どろー!」

案の定負けた

アキ「やったわ、遊星!教え通りにできたかしら!?」ピョンピョン

遊星「ああ、ちゃんとできていたよ。やったなアキ。」

ジャック「」

クロウ「気にすんなジャック。あの布陣はインチキでもねえ限り無理だ。」

ブルーノ「インチキ・・・魔導征竜・・・うっ記憶が・・・」

ガチャ
龍亞「遊星!いるー!?」

龍可「もう龍亞ったら・・・ごめんね皆うるさくして」

遊星「いや気にしなくていい。・・・龍亞、その箱はまさか」

龍亞「そのまさかだよ!8月22日に発売されたばかりの新ブースターパック『ハイスピード・ライダーズ』!シンクロ召喚がテーマのパックで、このパックだけでシンクロ召喚を楽しめちゃうよ!収録テーマは高速シンクロが得意なスピードロイドやトリッキーな戦術を用いるサイキック族のSPYフレーム、さらにはなんとジャック・アトラスのカードも多数収録されてるから5Dsは知ってるけど今やってるARC-Vを知らない人にもおすすめできちゃうあのハイスピード・ライダーズを買ってきちゃったんだ!」

クロウ「宣伝乙」

龍可「(えっ今なんて・・・?ジャックのカードが・・・?)」

ブルーノ「SRもいいよね。僕のTGに混ぜてみようかなって思ってるんだ。」

遊星「ベイゴマックスは特に優秀だからな。確かにブルーノや俺のデッキに入れてみるのもいいかもしれないな。」

アキ「PSYフレーム・・・少し難しそうだけど興味あるわね。」

ジャック「そういえば十六夜はサイキックと縁があったな。俺の性には合わんが」

クロウ「相手ターン中にシンクロできるってのはアキのブラックローズと相性いいかもな」

龍可「(ジャックのデッキが・・・強化されたの・・・?)」

龍亞「?どうしたんだよ龍可?気分でも悪いの?」

龍可「なんで・・・ジャックのデッキだけが・・・」ウルウル

クロウ「あっ・・・(察し)」

ジャック「俺のデッキが何だ?」

龍可「ジャックだけは仲間だって信じてたのに!!」バッ タッタッタッ

ジャック「!?」

龍亞「おーい!龍可―!!」

クロウ「またこのパターンかよ・・・」

――

遊星「Dホイールに乗せて連れ帰ってきた」

クロウ「遊星って意外と無理やりなところあるよな」

アキ「(遊星に無理やり・・・)」

ブルーノ「あの、アキさーん?」パタパタ

龍亞「で!なんで急に帰ろうとしたんだよ!龍可!」

龍可「龍亞には絶対分からないわよ・・・」グスン

龍亞「俺は龍可の兄貴なんだぞ!分からないことなんてあるもんか!」フンス

龍可「・・・じゃあ一つ聞くけど。龍亞のデッキ最近少し強くなったよね」

龍亞「スマホンのこと?確かにあいつは役に立つね!アド取りやすいし何よりライフストリームドラゴンが出しやすくなったんだ!」

ブルーノ「(こないだはライフストリームどころかクェーサー出されたけどね)」

龍可「・・・そこだよ」

ジャック「・・・」ウム

龍亞「・・・え?」

龍亞「龍可のディフォーマ―は未だに強化されてるんだよ。直接的にも間接的にも。」

龍可「対して私のデッキと言ったら何?」

龍可「雰囲気だけで効果は統一性のかけらも見当たらないモンスターばかりだし!」

龍可「クリボンなんかクリボー系列のくせにキモイなんて言われるし!」

龍可「エースのエンシェントフェアリーはソリティアワンキルにしか使われないし!」

龍可「そもそも劇中のデュエル回数が少なすぎてデッキ組むことすらできない状況だし!」

龍可「メインキャラなのにTFとかのゲームでシモッチバーン渡された時の気持ちがわかる!?」

龍可「せめて『フェアリー』とかそれっぽいカテゴリ作ってよ!」

龍可「・・・」ハァハァ

アキ「・・・全部吐き出せたかしら?」

龍亞「・・・龍可ごめん。俺そんなに龍可が悩んでるだなんて知らなくて・・・」

龍可「・・・ううん、いいの。私がわがまま言っちゃっただけだから・・・皆も今のは聞かなかったことにして・・・」

龍亞「でも・・・」

ジャック「龍可。」

龍可「・・・?」

ジャック「俺が羨ましいか?強化をもらったこの俺が妬ましいのか?」

龍可「・・・羨ましいよ。けど私なんかにはもう・・・」

ジャック「お前は大人びているとはいえまだ子供だ。羨望や嫉妬の感情は誰にでも湧くが子供はその感情を顕著に顔や言葉に出すものだ。」

ジャック「しかし、中途半端に大人びているからこそ、感情をまた抑えつけてしまう。それが今のお前だ。」

龍可「・・・」

ジャック「お前の性格については何を言うつもりもない。人の性格に関しては俺が言えたものではないからな。」

ジャック「だが、このまま感情を抑えつけたままでいいのか?それでお前は満足なのか?」

ジャック「先ほど言った通りお前はまだ子供だ。自分の欲望を素直に吐き出すことを誰も咎めはしない。」

ジャック「人の欲望、それは言い換えれば人の望みともいえる。龍可、改めて問うがお前の望みは何だ?」

龍可「私の望み・・・」

ジャック「お前の望みは『もっと強くなりたい。もっと精霊の仲間たちを活躍させたい。』そういったところだろう。」

ジャック「かつてのアーククレイドルでお前や龍亞とともにアポリアと繰り広げた死闘。その中で言ったはずだ。『俺たちの希望は遊星にある。だから俺たちは絶望しない』と。」

ジャック「今のお前の希望はどこにある?」

龍亞「私の希望・・・」

ジャック「『お前の希望はデッキにある。デッキに託した希望を捨ててしまっては未来は変えられない。自分のデッキを信じてこそ、未来はきっと変えられる。』そうだな、遊星?」

議長「はぁい」

遊星「ああ、その通りだ。お前がそうだったようにな、ジャック。」

クロウ「おい今の」

ジャック「ふん。というわけで、龍可。俺の言いたいことはそれだけだ。」

龍可「・・・うん。私もあの時の気持ち思い出したよ。もう私絶望なんてしない!」

龍亞「やったー!龍可が元に戻った!ありがとうジャック!」

ジャック「・・・ふん。」

龍可「ジャック!私とデュエルしてくれない?今は勝ち負けなんていい、自分のデッキの希望を一つ一つ確認したいの!」

ジャック「よかろう!キングは子供からの挑戦でも決して避けたりはしない!」


ジャック・龍可「「デュエッ!」」


ブルーノ「何とか落ち着いたね。」

クロウ「やれやれだな。」

アキ「それにしても昔と比べるとジャックも変わったものね。もちろんいい意味で。」

遊星「人はいつでも成長していくものさ。人生という名のライディングデュエルの中でな。」

龍可(先行)「私のターン!」

龍可「! カードを4枚セット!さらにクリボンを召喚してターンエンド!」

ジャック「(4枚セットか・・・だがすでに握っている羽箒で一掃してくれる!)」

ジャック「俺のターン!ドロー!」

龍可「ギフトギフトギフトシモッチアザッシター」

ジャック「」

終われ

龍可編といったところでしょうか これにて終わりです
チーム5Dsで唯一の紙束となってしまった龍可ちゃんも何とか救済してほしいものです それにしてもあの髪型でカワイイって奇跡だよね
見返すと龍亞と龍可間違えてる箇所がありました やっぱり深夜はだめだね
明日の夜にhtml依頼出してきます

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