【遊戯王】遊戯「安価で」十代・遊馬「「デュエル!」」遊星「その2」 (1000)



前スレはこちら↓

遊馬「『安価』って何?」十代「ドラ焼きに挟まってる……」遊戯・遊星「それは餡子」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1387543051/)


・遊戯王の安価SSです。

・安価で登場するデュエリストを決めます。

・マイナー過ぎて>>1がよく知らないキャラ、そもそもデュエルしてないキャラ等は安価下となります。

・アニメオリジナルカード、禁止カードも使わせます。

・舞台はご都合謎空間です。


↓現在の登場キャラ↓

【DMから 遊戯・闇遊戯・ペガサス】
【GXから 十代・ユベル・明日香】
【5D'sから 遊星・アキ】
【ZEXALから 遊馬・アストラル・アンナ】

となっております。


以上を理解した上で、お暇な方はどうか見てってください。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1396883869



>>1ですこんばんわ。

今夜8時に、安価前までの日常パート投下します。

ちなみに今回はいつもよりちょっと長いです。

そして若干、エロいです。



もう一度言います。エロいです。


つまりはサービス回です。


安価はいつ頃になりそうですか?
出来れば参加したい……


>>35

8時から投下を始めるので、その時間からスレに張り付いててくれれば……

安価地点まで、具体的にどれくらいの時間がかかるかはちょっとわかんないです。すみません。



遊星の電撃責めだのベクターの触手だの、みんな普段の遊戯王に毒されすぎワロタ。

安心しなさい、今回はそういうアレじゃないから。(アレじゃないのが求められてるかどうかは知らん)

というわけで投下します。



・・・・・・・・・・・


アキ「お茶が入りましたよ。どうぞ、明日香さん」

明日香「ありがとう。いただくわ」

アキ「ペガサスさんもどうぞ?」

ペガサス「センキュー、いただきマース」

アキ「それにしても、さっきのデュエル、本当に凄かったです。儀式モンスターをあそこまで使いこなす人、私初めて見ました!」

ペガサス「アキガールの言うとおりデース。元々扱いが難しい儀式召喚をメインに据えるデッキ……」

ペガサス「ましてやそれに融合のギミックまで取り入れて、あそこまでデッキを回せるとは、本当に大したものデース!」

明日香「恐縮です。自分では、まだまだ未熟者だと思ってるんですけど」

ペガサス「……真の決闘者たるもの、限界を定めず、ただ更なる高みを目指し続けるもの」

ペガサス「自分を未熟だと思えるということは、まだまだ強くなれる証。良いことだと私は思いマース」

明日香「……ありがとうざまいす」フフッ

アキ「ところで明日香さん、ここに来たとき確か、海外に留学してるって言ってましたけど、何か夢とかがるんですか?」

明日香「……えぇ。実は私、教師を目指してるの。デュエルの講師を」

アキ「え!? 先生ってこと!? 凄いじゃないですか!」

ペガサス「ほう……デュエル・アカデミアで学んてきたことを、今度は自分が教える……というわけデスね!」

明日香「正直、向こうでは難しいことばかりで、アカデミアで『女王』なんて呼ばれて、ちょっといい気になってた自分が恥ずかしく思えたわ……」

アキ「でも、明日香さんだったらなれると思ますよ。誰かに何かを教えること、向いてそうだもの!」

明日香「フフ、そうかしら……そうだといいけど。……そういうあなたは? 何か、夢とかあるの?」

アキ「はい。私、医者を目指してるんです。今は医学校で猛勉強中」

明日香「い、医者!? 凄い……! 勉強、大変でしょう?」

アキ「えぇ、とっても! ついていくので精一杯です」

ペガサス「……となると、2人は『先生』違いの同じ公務員を目指していることになりマスネ!」

明日香「あっ、そういえばそうですね! じゃあ、似た夢を持った仲間ってとこかしら?」

アキ「そうですね! 私、明日香さんとはいい友達になれる気がしてるんですっ!」

明日香「フフ、ありがとう。実は、私もそんな気がするの。良かったら、友達になってくれるかしら?」

アキ「はいっ! 喜んで!」

明日香「……あ、でも、友達になるなら、敬語はやめましょう? 私たち、そんなに年も離れてないし」

アキ「あっ、そうですね。……じゃ、なくて、そうね。こんな感じでいい?」

明日香「えぇ。改めてよろしくね、アキさん」

アキ「こちらこそ、よろしく、明日香さんっ」

明日香(……思えば、対等な立場で話せる女の子の友達って、これが初めてかも)

明日香(ジュンコやももえは、世話の焼ける妹分みたいな感じで、友達っていうのとは、またちょっと違ったしね……)

ペガサス(……時を越えた友情、デスカ……こうして出会うはずの無い者同士が出会ったのは、果たして良いことなのか、それとも……)ズズッ




ペガサス「……ところで、明日香ガールは十代ボーイのところに行かなくて良いのですか?」

明日香「……本当はそうしたいんだけど、私、ゲームとかあまりやったことなくて……」

アキ「いいじゃない。案外やってみれば面白いかもしれないわよ?」

明日香「まぁ、そうなんだけど……その、今やってるモノの……『内容』が内容なだけに、ね……」

アキ「内容?」

ペガサス「……おや、もう先ほどやっていたものとは違うゲームをプレイしているようデース」





TV『カツン……カツン……カツン……』




十代「つ、次はどこに行けばいいんだ!?」カチャカチャ

遊馬「え、えっと、さっき銀色の鍵を手に入れたから、前の入れなかった部屋に行けるはずだけど……」

アンナ「うぅぅ~~……!! あそこ絶対なんかいるってー! ガタガタ音してたしぃ!」ブルブル

十代「行きたくねー……!!」カチャカチャ

遊戯「あ! ここだよ、さっき開かなかった扉!」

十代「アイテム画面で……銀色の鍵を……『使いますか』、『YES』、と……」




TV『ギィ~~……』




遊馬「また薄暗いところだなぁ……」ゾォォ~

十代「あっ! なんか光ってる! アイテムだ!」

アンナ「やめとけって!! 絶対罠だぜ!!」ブルブル

アストラル『だが、イベントの進行に必須なものだったりしたら、手に入れないわけにはいかないぞ』

十代「えぇいままよ! 取った!!」




TV『ピロン! 「ショットガンの弾を手に入れた」』




十代「よっしゃ!! ショットガンの弾だっ!!」

遊馬「ショットガン持ってないけどな……!!」

遊戯「イベントには関係無さそうだね……」

十代「他になんか無いかな……って、あれ!?」

遊星「どうしたんですか?」

十代「動かない! ボタン押してんのに!」

遊馬「な、なんか、カメラのアングルが、窓ガラスを映してるけど……」

闇遊戯「……イベントが発生したんじゃないか?」

アンナ「ま、まさか……!!」



TV『バリィィーン!!』

ゾンビ『うぼぉあぁぁぁ……』



十代・遊馬・遊戯・アンナ「「「「ぎゃあああーーーーっっ!!!!」」」」



闇遊戯「お、ゾンビだ」

アストラル『ゾンビだな』

遊星「ゾンビですね」

遊馬「十代さあん!! 早く撃ってぇぇ!!」

十代「分かってるよぉ!!」カチカチカチ

アンナ「うわあぁぁ遊馬ぁぁぁ!!」




TV『バンバンバンバンッ!! カチンッカチンッ』




十代「げぇ!? 弾切れぇ!?」

遊戯「ちょっとぉ!?」


ゾンビ『うぼおぉあぁぁ……』

TV『ガブッ! ムシャムシャ……ブシュウゥゥーー!』




十代「アッーーー!!?」

遊馬「うわああぁぁ!!?」

アンナ「うわあああぁぁ!!」(泣)

遊戯「…………う、うっぷ……」




TV『YOU ARE DEAD』




闇遊戯「死んだぞ」

アストラル『死んだな』

遊星「死にましたね」




十代「ちっくしょう!! またゲームオーバーだぁ!!」

遊戯「十代君、どうでもいいところで無駄撃ちしすぎなんだよ……! ナイフで十分なところでも構わずバンバン使っちゃうんだもん……!」青ざめ

十代「そ、そうは言っても、いざアレが出てくると銃使いたくなっちゃうんですってー! 安心感あるっていうかさぁ!」

遊馬「それで重要な場面で弾切れおこしてたらどうしようも無いっての!」

アンナ「ううぅぅ……もう十代の操作じゃ安心できないぜ!!」

十代「えー!?」

アストラル『「バイ○ハザード」……なかなかどうして奥深いゲームだな』

闇遊戯「あぁ、銃弾も限りがあって、どこかで調達できればいいが、できなければ節約して切り抜けるしかないっていうのは、リアリティがあって面白いぜ」

遊星「ただ、こういったいわゆるホラーゲームを、この大人数でプレイするというのは、ずるいというか何というか……」

闇遊戯「まぁ、それでも十分に恐怖を味わっているみたいだぜ」





明日香「……ああいうゲームは、その、ちょっと……」

アキ「あー……わかるわかる。私もああいうのは苦手だわ。1人でなんて絶っ対できない!」

ペガサス「ホラーゲームデスカ。なるほど、確かに女性には少し抵抗がありそうデスネ」

アキ(……あ、でも、遊星と一緒に遊んだら、『キャーこわーい!』な感じで、遊星に、だ、抱きついたりしちゃったりできるかも……/////)

明日香(十代と2人だったら、やってあげないことないのになぁ……さすがに他にも人がいるところで抱きついたりなんかできないもの……)ハァ

ペガサス(……千年眼が無くとも、2人の考えていることが手に取るようにわかってしまいマスネ……)

ペガサス(なんとも素直でわかりやすい……良い子たちデース)フフッ





明日香「……ねぇ。今になって気がついたんだけど、遊戯さんとそっくりな人がいるけど、もしかして双子なの?」

ペガサス「おや、気づいてなかったのデスカ?」

明日香「その、十代と喧嘩して、頭がそれでいっぱいだったので……」

アキ「それが本人曰く、どうも兄弟とかじゃないらしいの」

明日香「……じゃあ、片方は、遊戯さんの熱狂的なファン、とか?」

ペガサス「ノーノー、そういうことでもありマセーン。彼らは本来2人で1人の存在なのデース」

ペガサス「どういうわけか、ここでは2人の人間になっているようデスがね」

アキ「? どういうとですか?」

ペガサス「……まぁ、ユーたちになら、話しても左程問題は無いでショウ」

ペガサス「武藤遊戯は、1つの体に2つの人格を宿しているのデース」

ペガサス「普段表に出ているのが、先ほど明日香ガールがデュエルした、器の遊戯ボーイであり」

ペガサス「今そこで十代ボーイたちと混ざってゲームをしている、目つきの鋭い方が、デュエリスト・キングとしての、もう1つの人格の遊戯ボーイということデース」

アキ「! ひょっとしてそれって、あの『名も無きファラオ』の噂の……!?」

明日香「え!? あれって、ただの噂じゃなかったの!?」

ペガサス「イェス。遊戯ボーイが組み立てた千年アイテムの内のひとつ、千年パズルの中に宿っていた3000年前のファラオの魂。それが、ファラオの遊戯ボーイなのデース」

ペガサス「基本的に遊戯ボーイが残した偉業は、ほとんどがファラオの遊戯ボーイによるものデース」

明日香「そんなことが、現実にあるだなんて…………」

明日香「……え? ちょっと待って、私がデュエルした遊戯さんじゃなく、もう1人の方の遊戯さんが、デュエリストキング?」

ペガサス「イェス」

明日香「じゃ、じゃあ、もう1人の遊戯さんは、私が闘った遊戯さんよりも強いってことですか!?」

ペガサス「……ふむ……2人の力の差はそんなに開いたものでは無いとは思いますが、その考えで間違いは無いデショウネ」

明日香「あ、あれより強いって……!? いったい、どんなデュエルを……」

アキ「……どんな気持ちなのかしら……自分の中にもう1つの心があるって……」

ペガサス「……いわゆる精神分裂、多重人格と呼ばれる人格障害とはまったく違うので、ユーが懸念しているようなことは無いでしょう」

ペガサス「器の遊戯ボーイにとって、ファラオの遊戯ボーイは心の支えであり……」

ペガサス「またファラオの遊戯ボーイにとっても、器の遊戯ボーイは、いつも隣にいなくてはならない、友であり、兄弟なのデショウ」

ペガサス「互いが互いを補い、守り、強くしていく……彼らにとってもう1人の自分は、決して断ち切ることの出来ない絆で結ばれた、掛け替えの無い存在なのデース」

明日香「…………確かに、まるで親友みたいに仲がいいみたい」

アキ「3000年も昔のエジプトの王様が、現代の人間と出会って、絆を紡ぐ……なんだかロマンチックな話ねぇ……」

明日香(……ひょっとして、さっき遊戯さんが言ってた『大事な人』っていうのは……)






遊星「さて、次は誰だっただろう?」

闇遊戯「時計周りでやっていたから、次は……神月、出番だぜ!」

アンナ「うぇ!? あ、う、オ、オレいい!! パス!!」

十代「あぁ! ずりーぞ! 自分ばっかりそんなの!」

アンナ「うるせー! 元々急にこれやり出そうとしたの十代だろ! オレ別にやりたいなんて言ってねーし!」

遊馬「お前だけ逃げ出すってのかよ! 卑怯だぞアンナ!」ブーブー

遊戯「遊馬君、あんまり無理にやらせるのもかわいそうだよ。いいよ神月ちゃん。僕たちでやるから、向こうに……」

アンナ「今更ここ離れられるかよぉ! 怖いじゃねーか!? 1人でもうトイレも行けねーんだぞ!!」

アストラル『アキや明日香に頼めばいいではないか』

アンナ「そ、それは、そうだけど…………俺は遊馬といる方が落ち着ける、から……////」ボソリ

遊馬「? なんだって?」

遊戯「あー……」

遊星「じゃあ、アンナがパスとうことは順番的に……俺か」

遊馬「よーし、やっちゃえ遊星さん!」

遊星「さっきのところからだな。……とりあえず、ショットガンの弾は回収しておこう」カチャカチャ

アンナ「え!? また襲われるぜ!?」

遊星「冷静に対処すれば大丈夫だ」





TV『バリィィーン!!』

ゾンビ『うぼぉあぁぁぁ……』



十代「うわぁ! 出たあぁ!?」

遊星「まず、足を狙って倒れさせる」カチッ



TV『バンッ!』

ゾンビ『うぼおおぁぁ……』



遊星「その後銃はしまって……倒れたところを後ろから、ナイフで切り刻む」カチカチ



TV『ザシュ! ザシュ! ザシュ! ザシュ!』

ゾンビ『うぼおぉぉあ……』



遊星「ハンドガンで倒すよりはちょっと時間はかかるが、弾も節約できるし、これが一番確実なはずだ」カチカチ



TV『ザシュ!』

ゾンビ『あ゛ぁ゛ぁぁ……』



十代「た、倒した……」

遊戯「凄い……今初めて動かしたはずなのに、動きに無駄が無い!」

遊星「隣で見てましたから」カチャカチャ

遊馬「た、頼もしいぜ遊星さん……!」




ボーーン! ボーーン!




明日香「? 何の音?」

アキ「時計だわ。……え!? もうこんな時間!?」

ペガサス「夜の9時……相当な時間ここにいたことになりマスネ」

明日香「どうりでなんだか眠いはずだわ……今日はもう皆休んだ方がいいんじゃない?」

アキ「そうね……あっ! その前にお風呂入らなきゃじゃない!」

明日香「あ、そういえばそうだわ! デュエルして汗もかいたし、シャワーくらい浴びたいんだけど……ここ、お風呂あるのかしら……?」

アキ「それについては問題ないわ。遊星たちの話しだと、結構広いお風呂場があるみたいよ」

明日香「そうなの? 良かった……じゃあ、先に入っちゃいましょうか。えっと、一緒でもいいかしら?」

アキ「構わないわ。女同士だもの。……あ、そうだわ!」





ユベル『…………十代』

十代「ん? どうしたユベル」

ユベル『……その、君の友人のことなんだが……』

十代「明日香がどうかしたか?」

ユベル『……ここはどういうわけか、僕が精霊化していても、周りの人間には半透明な状態で見えてしまう』

ユベル『こうして気配を消して大人しくしてはいるが、その内彼女も僕の存在に気がついてしまうだろう』

ユベル『そうなるとその……君も色々と面倒なことになるだろう?』

ユベル『かつて自分たちを陥れて、いいように操っていた張本人が、自分の一番の友人と同化してるなんて知ったら、どんなことになるか……』

十代「あー……そういえば、まだ誰にもユベルのこと話てないもんなぁ……」

ユベル『どうにか彼女に知られない方法を考えたいんだが……』

十代「……いや……ちゃんと話すしかないだろ。これから先ずっと黙っておくわけにもいかないだろうし……」

ユベル『話して納得してくれるかどうかもわからないんだぞ……? 許して欲しいと思ってるわけではないが、許してもらえるとも思えない』

十代「……それでも、ちゃんと説明すべきだと思う。もうお前は俺の一部なんだ。お前の罪は、俺の罪だ。一緒に謝ろう」

ユベル『……君がそういうなら、それに従うが……知らないぞ。最悪、彼女が僕と一緒にいる君のことを嫌悪するようになるかもしれないぞ?』

十代「大丈夫だって。明日香は話せばわかってくれるやつだよ。……悪い皆、ちょっと用事があるから、向こうに行ってくるな」

闇遊戯「? そうか、わかった」





アキ「ねぇ! アンナちゃん! ちょっとこっち来てくれないかしら!」

十代「!」

アンナ「? 悪い、オレもちょっと行ってくるぜ」タタタッ

遊馬「? なんだ?」

遊戯「さぁ、なんだろう?」


>いわゆる精神分裂、多重人格と呼ばれる人格障害とはまったく違うので
精神分裂だと、多重人格とは別の病気になりますね。
精神分裂病は、今では統合失調症とよばれています。
多重人格障害は、今では解離性同一性障害という名称ですね。

>>55

おう……詳しい方いらっしゃった……適当に知ったかで物を書いた結果がこれだよ!




アンナ「なんだ? アキ姉ちゃん」

アキ「あのね、もうこんな時間だし、私たち今からお風呂入りに行こうと思うんだけど、アンナちゃんも一緒にどう?」

アンナ「えっ!? ふ、風呂!? 一緒に!?」

明日香「そうよ? あなたも、デュエルしたんでしょう? 疲れを癒すには入った方がいいわ」

アンナ「い、いいよ! オレ後で1人で入るから!」

明日香「恥ずかしがらなくてもいいのに。同じ女同士なんだから」

アキ「それに、あのゲームをやった後で、1人で入れるかしら?」ニヤリ

アンナ「うっ……! それは……」

明日香「いいじゃない、減るもんじゃないし。私、あなたともゆっくりお話ししたいと思ってたの」

アンナ「! ……じゃ、じゃあ、うん……わかった……」

アキ「決まりね! ペガサスさん、遊星たちに、私たちお風呂に行ってくるから、出たら皆も入るように伝えてもらえますか?」

ぺガサス「オーケー、承りマシタ。伝えておきまショウ」

明日香「ありがとうございます。行きましょ? えっと……」

アンナ「あ、オレ、神月アンナ。アンナって呼んでくれ」

明日香「アンナちゃんね。よろしくね?」

アンナ「うん!」




十代「あっおい、明日香! ……行っちゃったぜ……」

ユベル『タイミングを逃してしまったな……まぁ、戻ってきたときに話せばいいだろ』

十代「……仕方ない、戻るか」




遊馬「おーい! 十代さん! 遊星さんがショットガン手に入れたぜ!」

十代「お!? マジか!!」

アストラル『これで先ほど手に入れた弾が使用できるな』

闇遊戯「……また止まったぜ?」

遊星「イベント発生ですね。多分敵が出てくるんでしょう」



ボス『キシャーーッ!!』



遊戯「う、うわぁ、なんかグロイの出てきた……!」

十代「動きが速いぞ!? 当たるのかこれ!?」

遊星「…………」カチカチカチ



TV『ドガンッ! ドガンッ! ドガンッ!』

ボス『ギャシャーーーッ!!』



遊馬「す、すげぇ! あんなに速いのに、的確にショットガン撃ち込んでる!?」

遊戯「一発も撃ち損ねてない……!」

遊星「落ち着いて観察すれば、問題ありません。攻撃してくる時に一瞬動きが止まるので、そこを狙えば……」カチカチ



TV『ドガンッ!!』

ボス『シャーー……』バタリ



遊星「勝てない相手じゃあない」フッ

十代「カ、カッコイイ……!!」キラキラ

遊戯「頼もしすぎるよ遊星君……!」





ペガサス「…………私はトゥーンこそ嗜好の作品だと思っていましたが、この日本のライトノベルというのもなかなか興味深い」

ペガサス「……おっと、明日香ガールたちに伝言を頼まれていたのデシタ」





闇遊戯「この扉を開けるにはパスワードが必要らしいぜ」

アストラル『どうやら何かの謎解き要素があるようだ』

十代「こういうときって絶対、まず適当に数字入れてみるよな」

遊戯「ははは、あるある」




ペガサス「…………集中しているようデスし、伝えるのは後でいいでショウ」

ペガサス「しかし、少し騒々しいデスネ……続きは向こうの部屋で読むことにしマショウ」スッ



・・・・・・・


カポーン……


ザバァーー……




明日香「んーー、気持ちい……」チャプ

アンナ「ふぅ~~、生き返る~~……」

アキ「ホントね~……それにしても広いお風呂。後5人は平気で入れそうだわ」

アンナ「設備も整ってるし湯加減も調度いいし、至れり尽くせりってやつだぜぇ……」ふにゃ~

明日香「本当、何から何まで生活には困らないようになっていて……一瞬誘拐されてるのを忘れそうになっちゃう」

アキ「まったく、私たちを連れてきた人は、いったい何を考えてるのかしら……」

明日香「考えてもわからないわね……何かしようとしてるなら、とっくに仕掛けてきてもいいはずなのに、何も無いし……」

アンナ「……オレはもう、なんかどーでもいいぜ……ここの生活、案外悪くないかも……遊馬もいるし」

アキ「駄目よそんなこと言っちゃ。お父さんやお母さんいるでしょう? アンナちゃんの帰りを待ってる人は、沢山いるんだから」

アンナ「まぁ……そーなんだけどさー……」

明日香「……私たち、帰れるのかしら……」

アキ「きっと大丈夫よ。私たちには、遊星や十代さん、遊戯さんたちがついてるもの!」

アンナ「遊馬もな!」ニッ

アキ「えぇ♪」

明日香「……そうよね。彼らがいてくれたら、何とかなりそうな気がするわ」

アキ「希望を持ちましょう。それまでは、皆で仲良く、ね!」

明日香「フフ、えぇ」




アンナ「…………それにしてもさー……」

アキ「? 何?」

アンナ「…………」ジッ

アキ「?」

アンナ「…………」ジッ

明日香「? どうしたの?」




アンナ「2人とも……でっかいよなぁ、と思って」




明日香「え? …………!?////」バシャッ

アキ「も、もうっ! 何言い出すのよアンナちゃん!////」

アンナ「だってさー! 2人ともすっげぇじゃん! ばいんばいんだぜ! メロンかよ!」

明日香「メ、メロ……!? た、確かに、同年代の子にも結構言われたけど……!」

アキ「そ、そういうアンナちゃんだって、その年の子にしてはかなりのものだと思うわよ?」

アンナ「んー、やっぱそうなのかなー。小鳥もオレに比べたら全然だったもんなー」ふにふに

アンナ「なぁ、大きいとなんかいいことあるのか?」

明日香「い、いいこと? うーん……」

アキ「……まぁ……男の人は、大きいのが好きな人が多いみたいだから……モテたい気持ちがあったりするなら、いいことになる、かしら?」

明日香「でも、こんなのデュエルするときは邪魔だし、肩は凝るし、その……だ、男子の視線とかもあるしで、いいことなんか無いわよ」

アンナ「でも、大きいと、できることは多いって、海未姉ちゃんから聞いたぜ?」

アキ「で、できることって?」

アンナ「えっと、確か……意味はわかんねーけど、例えば挟んだりとかー」

明日香「ぶはっ!!?////」

アキ「は、はは、はさ、挟む!?//// な、何を!? ナニを!?////」

アキ「さぁ? なんだろーなー?」

明日香(顔も知らない海美さん……!! あなたは子供に何を教えてるんですか……!?)

アキ(挟む……挟む……!)悶々




アンナ「なぁ、ちょっとさ、触ってもいい?」

アキ・明日香「「えっ!!?」」

アンナ「いいじゃん減るもんじゃなし! えいっ!」



むにゅうっ



アキ「ひゃあ!?////」

アンナ「おおぉ! オレのともまた違う感触だなぁ! ハリがあって柔らかい!」むにむに

アキ「ちょ、アンナちゃんっ! ひゃっ!////」ビクッ

アンナ「ははは! すげー! 指が埋まっちゃうぜ!」むにゅむにゅ

アキ「あうっ、アンナちゃん! も……やめ……! あっ!」ビクンッ

明日香(う、うわぁーーー……////)

アンナ「やっぱこんだけでかいと触っても迫力が違うな! じゃ、次明日香姉ちゃんな!」ワキワキ

明日香「え!? ちょ、まっ――」

アンナ「問答無用! とりゃっ!」



ぐにゅうっ



明日香「うひゃあっ!?////」

アンナ「うおおぉ! こっちはこっちで弾力が強くて押し込んでも押し返されるぜ!」ぐにぐに

明日香「やっ! ちょっと、アンナちゃん! そんな力入れないで……!? はうっ!////」ヒクッ

アンナ「一体何食ったらこんなになるんだ? やっぱあれか? 牛乳飲むといいのか?」ぐにゅんぐにゅん

明日香「し、知らないわよぉ!//// んぁっ!?////」ビクッ

アキ(……無邪気って恐ろしい……!)

アンナ「はぁ~……2人ともすげぇーなぁー! なんかいい体験しちゃった気分だぜ!」ニシシ

明日香「…………アンナちゃん?」

アンナ「? 何だ、明日香姉ちゃ――!?」

明日香「私……やられっぱなしなのは、あまり好きじゃないの……!」ニジリニジリ

アンナ「えっ、え?」

アキ「奇遇ね、明日香さん、私もよ……!」ワキワキ

アンナ「ひっ……!! オ、オレそろそろ上がろうかなー!?」ザバァッ

アキ「逃がさないわッ!!」ガバァッ!

明日香「覚悟ぉ!!」ガバァッ!

アンナ「うにゃああぁぁーーー!!?」





・・・・・・・・・




遊馬「遅いなぁ……アンナのやつ。もうほとんどクリアしちまうぜ」

十代「明日香たち、何やってんだろう?」

闇遊戯「トイレじゃないのか?」

遊星「それにしては長いような……」

アストラル『トイレ……ひょっとしてこれが、遊馬の言っていた「連れション」というものか』

アストラル『いや、時間がかかっていることを考えると、大きい方――』

遊戯「ちょ、やめなよ! 女の子に対して失礼すぎるでしょ!」

アストラル『? すまない』

十代「そろそろこれも飽きてきたな……」

遊馬「遊星さんが全部淡々とこなしてくから、恐怖心も薄れてきちまったぜ……」

十代「あー、デュエルしたいなー。もしくは見たい」

ユベル『君がやったのも含めれば今日でもう4回も見てるじゃないか……』




パアアアァァ……!




遊馬「あっ! また新しい奴が来た!」

十代「おっ!? ってことは、デュエルが見れる!?」

遊星「今度はどんな人物が……」

闇遊戯「……悪い奴じゃないといいが……」





以上です。

ここから+5で王様の対戦相手を決めます。


十代たちがやってた某ホラーアクションゲームの内容は大分適当です。
うろ覚えで書いてるので、色々とごっちゃになってる。


……さて、俺のファンサービスは喜んでいただけたかなぁ!?
希望を与えて、それを奪……わない! それが俺のファンサービスだ!! 受け取れぇ!!
やっちゃった感はあるが反省はしねぇ! 後悔もしねぇ!

こういうのは初めて書いたけど、ひょっとすると>>1はえっちぃ描写も行けるのかもしれない……。
これが俺の新たなる境地……! クリアマインドか!!(覚醒)

ところで十代って、ユベルのことみんなに言わなかったっけ?オネストの件で。

俺去年の外国版カード使用禁止ルール追加で使っていた殆どのデッキにキムチ入れてたからデュエリスト卒業してたんだ…アークファイブから再開してみようかと思った矢先ペンデュラム召喚の方法のややこしさに加え新ルール追加、更には血の代償禁止によって愛用していた代償ガジェも動かなくなり……本気で見切りつけようかと悩んでた時このスレ見つけたんだ。前スレ読んでてよく分かった、俺やっぱデュエリストだわ。遊戯王熱再燃してきたからデュエリスト再入門する。長くて臭くなったけど、要するに俺に遊戯王の楽しさ思い出させてくれて>>1ありがとう、そう言いたい

>>92

マジか……

GXは過去に一回見ただけで、見逃したまま見てない回とかあるし、色々とうろ覚えなんだよなぁ。

スレ立てする前に全部見ておくべきだったろうか……

それ、何話目とかわかるでしょうか? よければ教えてもらいたんですが。

>>112
今確認したけど、やっぱりオネストの件で「ユベルはオレの魂の一部になった」って言ってるシーンがあるよ。ちなみに160話。
あと本編全部見返すと大変なことになるよ。時間的な問題で。



うおぉ……何やら凄い話になってきましたね……

こんな>>1の駄文ごときに専用の雑談スレだと……!?

>>1的には、他の人に迷惑がかからないのであれば全然OKです。というか恐縮です、はい。



>>104

こんなミスだらけのSSなんかが誰かのデュエル復帰のきかっけになるとは……作者冥利に尽きます。
これからも完結までご一緒していただけたら嬉しいです。


>>132

おぉ、教えてくださりありがとうございます。次までに確認しときますね。
ほんと、わざわざありがとうございます。



さて、闇遊戯VSジャック、デュエル部分は少ないけど投下します。



ジャック「うっ、く……! なんだ、何が起きた……!?」

遊戯「!? あの人は……!」

闇遊戯「さっき見た映画の……!!」

十代・遊馬「「ジャック・アトラスだぁ!!?」」

遊星「なっ、ジャック!?」




ジャック「……!! その声……遊星か!?」

遊星「ジャック! 大丈夫か!」ダダダッ

十代「え!? 遊星って、キングの知り合いなのか!?」

遊馬「マ、マジで!? やっぱり遊星さんてすげぇ人なんだな……!」

遊戯「遊星君の知り合いだったんだ……」

闇遊戯「あれだけ強い遊星だ。友人にキングがいても、そんなに驚くことじゃないかもしれないぜ」






ジャック「遊星! 何がどうなっている!? ここは何だ! どうしてお前がこんなところに!」

遊星「落ち着けジャック。ここが何なのかは俺達にもよくわからない。お前と同じで、皆気がついた時にはここに連れて来られていた」

ジャック「皆……? ……そこの奴らはなんだ」

遊馬「お、俺九十九遊馬ってんだ! すげぇぜ本物のキングに会えるなんて!!」

十代「俺は遊城十代! あんたのデュエルすげぇな! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》だっけ!? カッコイイよな!!」

ジャック「ん? ……フン、なんだ、俺のファンか。確かに、この俺のデュエルは常にあらゆるものの先を行く。カッコよくて当然だ!」

十代「なぁなぁ! 俺とデュエルしようぜ! どっちが強いか勝負だ!!」

遊馬「あっ! ずりーよ十代さん! 俺もキングとデュエルしてーよ!」

ジャック「うむ、俺は誰もが憧れる存在。デュエルをしたくなるのも分かるが、俺はそう安々と誰とでもデュエルするわけではない」

ジャック「俺と闘いたければ、せめて上位のプロ入りするなりしてからだな」

遊馬「えー!? いいじゃんかよぉ! あんたのシンクロ召喚と俺のエクシーズ召喚で対決してーんだよ! なぁアストラル!」

アストラル『うむ。あの全てを力でねじ伏せる豪快なデュエル、目を見張るものがあった。私も是非手合わせ願いたい』

ジャック「!? な、何だ貴様は!?」

遊馬「こいつは俺の連れのアストラルだぜ! 人間じゃないけど、デュエルがすっげぇつえーんだ!」

アストラル『アストラルだ。よろしく』スッ

ジャック「ゆ、遊星こいつは……」

遊星「大丈夫だ。危険な存在じゃない。俺が保障する」

ジャック「…………お前がそういうのならば……」

アストラル『で、どうなのだ。デュエルはしてくれないのか?』

ジャック「……今俺はリーグ終えて帰ってきて床につくとこだったのだ」

ジャック「そんなにどうしてもデュエルしたければ相手してやらんことも無いが、今は疲れているから、また次の機会に――」

十代「えぇー!? なんだよー! ここに来たってことは、嫌でもその内デュエルさせられんだから、どうせなら今すぐ俺と戦おうぜ!」



ジャック「……? 『デュエルさせられる』? どういうことだ?」

遊戯「どうやら僕たちをここに連れてきた人物は、とにかく僕たちにデュエルさせたいらしいんです」

闇遊戯「今の所、あんたのようにいきなりここに現れたタイプの被害者は、連れてこられてすぐデュエルをするよう要求される」

ジャック「なんだと……? それは、何かよからぬ仕掛けがあるのでは無いだろうな……!」

遊星「それも考えたが、今のところそういったことは何も無い、健全なデュエルしかやっていないな」

ジャック「……そうか。いったいそいつは何が目的でこんな真似を……」

十代「そんなん考えても始まらねーし、いいからデュエルしようぜー! 俺のHEROデッキとあんたのパワーデッキ、きっといい勝負になるぜ!?」

ジャック「……! おい待て、お前、名はなんといった」

十代「? 遊城十代だぜ?」

ジャック「遊城十代で……HERO使い……? ……! まさか!?」

遊星「多分お前の考えている通りだ。彼はあの伝説のHERO使い、遊城十代さんだ」

ジャック「な、なんだと!? 馬鹿な! 遊城十代はもう大分昔のデュエリストだぞ! 仮に存在していたとしても、俺達よりずっと年上のはずだ!」

ジャック「こいつはどうみても俺より年下ではないか!」

遊星「ここには1つの時代からだけでなく、様々な時代からあらゆるデュエリストが召喚されているらしい」

遊星「時代を超えているだけじゃない。世界すら……平行世界の人間すらも呼び出されいてる」

遊馬「俺、その平行世界? の人間なんだ」

ジャック「! それは、イリアステルのような……!?」

遊星「時間移動だけでなく、世界の移動すら可能にしている点を考えれば、イリアステルよりも厄介かもしれない」

ジャック「…………」

遊馬「なーなー! いいからデュエルやろうぜ! 生の『レッド・デーモンズ』見てーよー!」

ジャック「人の話を聞いていたのか! 今度だ今度! 今度付き合ってやるから、今は少し休ませ――」

十代「大丈夫だって! そんなに時間はとらせないからさぁ!」

遊馬「おう! なんならすぐ終わらせるって!」

ジャック「!! ……貴様ら、それはどういう意味で言っている!? 俺にすぐ負けると言う意味か! それとも、まさか、俺をすぐに負かすという意味か!」

十代「そりゃあ勿論、後者だぜ?」

遊馬「やるからには勝つ気でやるに決まってるぜ!」

ジャック「き、貴様ら……!! 伝説のデュエリストの遊城十代はまだしも、どこの馬の骨ともわからん小僧まで……!!」

ジャック「このジャック・アトラスを前にいい度胸だな……!!」ピキピキ



遊戯「ちょ、落ち着いて下さいアトラスさん! 十代君も遊馬君も、失礼なこと言っちゃだめでしょ!」

ジャック「お前は黙っていろ! 俺はこいつらと話をしているのだ!!」

遊星「おいジャック、遊戯さんに『お前』呼ばわりなんて失礼だぞ。キングになろうというものが、最初のキングに敬意を払わなくていいのか」

ジャック「……『遊戯』……だと? 最初のキング……?」

遊星「あぁ」コクリ

ジャック「…………武藤遊戯のことか!? あの、初代決闘王の!?」

遊星「そうだ。こちらの2人が、武藤遊戯さんだ」

遊戯「えっと、武藤遊戯です」

闇遊戯「よろしく頼むぜ。ジャックでいいか?」

ジャック「……おい、何故2人もいるんだ」

遊星「正確にいうと、片方は遊戯さんのもう1つの人格だ」

ジャック「もう1つの……人格? ……! まさか、あの名も無きファラオの魂とやらか!?」

闇遊戯「あぁ、その通りだぜ」

遊馬「親しみをこめて『王様』って呼んでやってくれよな!」

闇遊戯「いや遊馬、そこはファラオでいいとおm――」

ユベル『ついでだから僕も名乗っておこうか。ユベルだ』ギュン

ジャック「なっ!!? ゆ、遊星!!」

遊星「大丈夫だ。十代さんの持つカードの精霊だ」

ジャック「か、カードの精霊……!? 龍可がよく言っていた!? これがか!?」

ユベル『聞いた通りだよ。僕はカードの精霊だ。いつも十代と共に行動している』

ジャック「…………」

十代「……どうしたんだよユベル。急に自分から姿現して名乗りだすなんて」

ユベル『後で見つかって騒がれるよりは、最初から理解させておいた方がいいと思い始めてね』

ユベル(それに、その騒ぎに連鎖して天上院に見つかったら厄介だし)



十代「ふーん……まぁ、それはそれとして、俺とデュエルしようぜ! デューエール! デューエール!」パン♪パン♪

ジャック「だから貴様は何なんだ!? さっきから思っていたが、初対面の人間にやけに慣れ慣れしいな!!」

遊馬「デューエール! デューエール! 」パン♪パン♪

ジャック「おい小僧!! お前もだ!! 何を一緒になって謎デュエルコールをしている!!」

アストラル『デューエール。デューエール』パン♪パン♪

ジャック「……えぇぇいやかましい!! わかったからそれをやめろ!!」ウガー!

十代・遊馬「「やったー!! イェーイ!!」」ハイタッチ

ジャック「遊星!! なんなのだこいつらは!!」

遊星「……すまない、彼らはここにいるデュエリストの中でも特にデュエルが好きなんだ。それに、それだけお前のデュエルに惹かれるものがあったんだろう」




遊馬「あっ! でもデュエルできんの1人だけだろ!? どっちがデュエルするんだ!?」

十代「ん~……良し! デュエルで決めようぜ! 勝ったほうがジャックとデュエルできるってことで!」

ユベル『おい待て、キリが無いだろう。いったい何回デュエルする気だい』

十代「む~……仕方ない、じゃんけんで決めよう! 文句なしの一回勝負だ!」

遊馬「いいぜ! 俺が勝ったらキングとデュエルさせてもらうらな!」

アストラル『遊馬! 絶対に勝つのだ! このデュエル、逃すわけにはいかない!』

遊馬「おうよアストラル!! いくぜ十代さん!!」

十代「負けても恨みっこ無しだからな! じゃーんけーん……ぽい!!」

遊馬「あいこか!? あーいこーで……」

ジャック「…………俺の意思は完全に無視か!!」

ユベル『諦めて一戦付き合ってやれよ。まさか負けるのが怖いわけでもあるまい?』

ジャック「当然だ! 昔の俺ならいざ知らず、数々の試練を乗り越え、武者修行を終えた今の俺に、遊星以外に勝てん相手などおらんわ!」

遊戯「えっ? 遊星君に、負けたことがあるんですか?」

ジャック「……不本意ながらな。こいつは俺が認めた最強のデュエリストだ。今でも遊星から勝利をもぎ取るのは、至難の技だろう」

闇遊戯「……ということは……ジャックがキングというのは……」

ジャック「……昔の話だ。キングの座は、今は遊星に明け渡している。もっとも! 俺がキングに返り咲くののも、最早時間の問だ――」

アストラル『ということは、本当のキングは遊星の方か!』

十代「お前科学者のチーフでキング・オブ・デュエリストってことかよ!! すげーなデュエルしてくれ!!」

遊馬「遊星さんサインください!!」ペコーッ

ジャック「な!? お、お前たち、俺とデュエルしたいのでは――」

十代「あっ、もういいぜ。遊星とデュエルするから」

遊馬「遊星さんやろうぜ!!」

ジャック「気が変わったぁーーッ!! 貴様らそこに並べ!! 2人同時に相手してやる!! 一瞬で葬り去ってくれるわぁ!!」

遊馬「えー、俺現キングとデュエルしてーよ」ブーブー

十代「元キングは後で付き合ってあげるから、そこでゲームでもしててくれよ」シッシ




元キング

元キング

キング……キング……キング……(エコー)



ジャック「」プッチーン




ジャック「決めたぞ!!! 貴様ら絶対にただでは置かんッ!!! ボロ雑巾にしてこぼした牛乳を拭いてそのまま腐らせてくれる!!!」

遊戯「な、何それ……」

アストラル『仕方がない。では、現キングとやる前のイメージトレーニングというとで』

十代「ほら、早くディスクセットしろよ」

ジャック「……ッ……っ……!!!」ビキビキッ

遊戯(ア、アトラスさんがものっ凄いヤバイ顔してる……!)

遊星「ま、まずい……ジャックが本気でキレている……」

闇遊戯「さすがに謝ったほうがいいのでは……」

ユベル『……いや、これは多分……』





十代・遊馬(( か か っ た な ア ホ が ! ! ))ニヤァ…





十代(初めから怒らせてこっちに意識を向けさせる作戦だったんだよーん!)

遊馬(これでジャック・アトラス、元、だけどキングとデュエルできるぜぇー!!)

アストラル(計画通り!!)




ユベル『……っていうことだと思う』

闇遊戯「…………」

遊戯「そ、そうまでしてデュエルしたかったの……」

遊星「まんまと乗せられたわけか……ジャック……」





遊馬「行っくぜー!?」

十代・遊馬「「デュエ――」」



<ピンポンパンポーン!>



遊戯「あっ」

闇遊戯「ん……」



<安価が選択されました。デュエルを開始します>

<闇遊戯とジャックアトラスは、リングに上がってください>




十代・遊馬「「ええぇぇぇーーっ!?」」

ジャック「何だ!? 俺は今からこいつらを叩き潰さねばならんのだぞ!!」

遊星「……やっぱりこういう展開になったか……」

遊戯「確か、アナウンスで呼ばれた人以外の参加はできないんだよね? っていうか、『闇遊戯』っていうのは……」

闇遊戯「多分俺のことだろう。やはりさっきのデュエルは相棒を指定していたんだな」

アストラル『つまり……我々ではなくファラオがジャックとデュエルするということか!?』

遊馬「そんなぁ!? せっかく作戦通りに行ったのにぃ!?」

十代「ジャックと闘いたいけど……! 王様のデュエルも見てぇ……!! ぬあーーっ! どーすりゃいいんだよーー!!」

ジャック「何をゴチャゴチャ言ってる!! 俺は今貴様ら以外とデュエルする気は……おい待て小僧! 作戦とはどういうことだ!!」

遊馬「やだーっ! 元キングとデュエルしてーよォ! なんとかならないのかよアストラルゥ!」

ジャック「貴様また……!? 俺を元キングと呼ぶのをやめろォ!!」

アストラル『……非常に残念だが、今までアナウンス通りデュエルが進められてきたのも事実』

アストラル『ここで命令に背いても、何が起こるか分からない。どうやら諦めるしかないようだ……』

ジャック「おい!! 自然にスルーするんじゃなあない!!」

十代「あーあ、しょうがない。ここは素直にジャックと王様のデュエルを楽しむしかないな」ハァ…

ジャック「ぬがああぁぁぁ!!?」




遊星(……ジャックが口からクリムゾン・ヘルフレアを出しそうな勢いだ……)

闇遊戯「行こう、ジャック。ここの支配者は俺達の闘いがお望みらしい」グイッ

ジャック「知らぁん!! 俺はこいつらとケリをつけねばならんのだぁ!! お前に構っている暇は無ぁい!!」

闇遊戯「そう言うな。十代たちとデュエルがしたければ後ですればいい。今は素直に向こうに従って俺とやろう」ガシッ

ジャック「なっ!? お、おい、貴様!! 離せ!! 離さんかぁ!! 引き摺るな……というか何故引き摺れる!? おい!!」ズルズル



遊星「ジャックが連れいかれた……」

遊戯「もう1人の僕……大丈夫かなぁ……?」

ユベル『さて、名も無きファラオの伝説が上か、現在(いま)を生きていく未来のキングが上か……見ものだね』

遊馬「頑張れよ王様ー!」

十代「ジャックも気ぃ抜くなよー!」

アストラル『初代決闘王VS現代の決闘王……これはこれで心躍るな!』



ゴゴゴゴゴゴ……ガシャン!


ブウゥン……




闇遊戯「さぁ、手合わせ願おうか! 未来の元キング・オブ・デュエリストの実力、興味があるぜ!」

ジャック「貴様も言うか!! ぐぬぬぬ……!! 致し方あるまい……あのバカ共の前に、まず貴様から蹴散らしてやろう!!」

闇遊戯「その意気だぜジャック! 全力でかかってこい!!」






闇遊戯「……久々に、楽しめそうだ……!!」ズアッ!

ジャック「……ッ!? ……!!」ギリッ

闇遊戯「……フッ……!」





遊馬「……あれ? なんか、ジャックの雰囲気が変わった?」

遊戯「真っ赤になって怒ってたのに、急に冷静になったみたい……」

アストラル『なるほど……さすがキング・オブ・デュエリスト。最強の名は伊達ではないということか』

十代「……どういうことだ?」ブルッ

遊星「……ジャックは本当に強いデュエリストだ。今まで沢山の人間とデュエルしてきた」

遊星「そんなヤツだからこそ、対峙した時点で『理解』したんだろう。王の実力を、本能的に察知したんだ」

遊戯「!」

遊星「ここからでも分かる……王が、ジャックにとてつも無い殺気を放っているのが……!」ギュッ

十代「殺気……! さっきからなんか体がビリビリするのはそのせいだったか……!」ブルッ

遊星「恐らくジャック自身も、もう気がついているはずだ。目も前に立つ人物が、自分より上にいることを……!」

ユベル『ビビってるってわけか。大丈夫なのかい?』

遊星「……だからといって、臆するような奴じゃないことも、俺は知っている」

遊星「相手が自分より高みにいるのなら、全力で喰らいついて引き摺り下ろし、自分がそこに立つ……あいつはそんな男だ!」






<参加者は、デュエルディスクをセットしてください。30秒後、デュエルを開始します>




ジャック(…………そうだったな……この男は、あの伝説のデュエリスト、武藤遊戯が宿していたファラオの魂……!!)

ジャック(前座どころか、メイン中のメイン! 下手をすればこちらが余興扱いされてもおかしくないレベル!!)

ジャック(……だがッ!!)

ジャック「だからこそ……超える価値がある!!」

闇遊戯「……準備はいいか……王(キング)!!」

ジャック「よく覚えておけ……! 俺の名はジャック・アトラス……王(ファラオ)ッ!! お前を倒す男の名だッッ!!」




<デュエル開始まで、5・4・3・2・1……>




闇遊戯・ジャック「「デュエルッ!!」」




【闇遊戯 LP 8000】

【ジャック LP 8000】




【闇遊戯 LP 8000】

【ジャック LP 8000】



ジャック「む……8000ポイントだと?」

闇遊戯「ここでの特別ルールだぜ!」

ジャック「……フン、なるほどな。まぁいい、ライフが8000だろうがなんだろうが、一瞬で焼き尽くしてくれよう!」




TURN-1




闇遊戯「俺の先攻だぜ! ドロー!」



【闇遊戯 LP 8000】手札6




闇遊戯「……俺はモンスターを裏守備表示で召喚!」

闇遊戯「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」




【闇遊戯 LP 8000】手札4

モンスター

裏守備1体

魔法・罠

伏せ1枚



TURN-2


ジャック「俺のターンだ! ドロー!」



【ジャック LP 8000】手札6



ジャック「俺は手札から《アックス・ドラゴニュート》(ATK 2000)を召喚!」



アックス『グルゥオォォ……!』


ジャック「バトル! 《アックス・ドラゴニュート》(2000)でセットモンスターに攻撃!」

ジャック「!!」


アックス『グルァァァ!!』


ズバァッ!!



グルンッ!


ゴオオォーーッ!!


ジャック「!? これは……!」


遊馬「なんだぁ!? 裏守備モンスターが表になったら……周りの景色が変わってくぜ!」

アストラル『これは……図書館……!?』



闇遊戯「セットモンスターは《王立魔法図書館》! 守備力は《アックス・ドラゴニュート》の攻撃力と同じ2000! 破壊はされないぜ!」



ガギンッ!!


ジャック「チッ……まぁよかろう。《アックス・ドラゴニュート》(DEF 1200)は、攻撃した場合、ダメージステップ終了時に守備表示となる」


ジャック「俺はカードを2枚伏せて、ターンエンドだ!」



【ジャック LP 8000】手札3

モンスター

《アックス・ドラゴニュート》(DEF 1200)

魔法・罠

伏せ2枚




TURN-3



闇遊戯「俺のターン! ドロー!」



【闇遊戯 LP 8000】手札5



闇遊戯「手札から魔法カード、《召喚師のスキル》を発動! デッキからレベル5以上の通常モンスター1体を、手札に加える!」

ジャック「!」

闇遊戯「俺が手札に加えるのは……《ブラック・マジシャン》!!」



遊馬「《ブラック・マジシャン》!! 王様はあの伝説のモンスターを使うのか!!」

十代「早速手札に加えてきたってことは……!」

遊星「えぇ! あの時と同じですね!」




闇遊戯「この瞬間《王立魔法図書館》の特殊能力発動! 自分、または相手プレイヤーが魔法を発動するたび、このカードに魔力カウンターを置く!」



コオオォォ……!



《王立魔法図書館》(魔力C 0 → 1)




闇遊戯「そして手札から、魔法カード、《古のルール》発動!!」

ジャック「ぬぅ……!!」

闇遊戯「この効果で、手札のレベル5以上の通常モンスターを、特殊召喚する!!」

闇遊戯「来い!! 《ブラック・マジシャン》(ATK 2500)ッ!!」



ギュオンッ!!

ザザンッ!!




ブラマジ『ふん……はぁ!!』ドン★




遊馬「出たぁぁーー!! マジモンの《ブラック・マジシャン》!! 初めて見たぁ~!!」キラキラ

アストラル『いったいこれでどんなタクティクスを見せてくれるのか……!』wktk

十代「王様の《ブラック・マジシャン》の扱いのうまさは半端じゃないぜー!?」(誇らしげ)




闇遊戯「魔法が発動されたことで、《王立魔法図書館》に魔力カウンターが乗るぜ!」



《王立魔法図書館》(魔力C 1 → 2)



闇遊戯「さらに永続罠、《漆黒のパワーストーン》発動!」

闇遊戯「発動後、このカードに魔力カウンターを3つ置く!」



《漆黒のパワーストーン》(魔力C 0 → 3)



闇遊戯「そして自分のターンに1度、このカードに乗っている魔力カウンターを1つ取り除き!」

闇遊戯「フィールド上に表側表示で存在する魔力カウンターを置くことのできるカードに、魔力カウンターを置くことできる!」

ジャック「……つまりはそのカードの魔力カウンターを他のカードに移し変える、とうわけか」

闇遊戯「俺は《漆黒のパワーストーン》の魔力カウンターを1つ取り除き、《王立魔法図書館》に移し変える!」



《漆黒のパワーストーン》(魔力C 3 → 2)

《王立魔法図書館》(魔力C 2 → 3)



闇遊戯「《王立魔法図書館》の特殊能力発動! このカードに置かれた魔力カウンターを3つ取り除くことで、デッキからカードを1枚ドローする!」シュバッ


《王立魔法図書館》(魔力C 3 → 0)





闇遊戯「さらに俺は《磁石の戦士β》(ATK 1700)を召喚するぜ!」



β『はっ!!』




闇遊戯「行くぜ!! バトルだ!! 《ブラック・マジシャン》で――」

ジャック「待てい! そのバトルフェイズ開始時に、俺は罠カードを発動させてもらう! 《威嚇する咆哮》!!」

闇遊戯「!」




マッド『グルウウォォオアーーッ!!』


ゴオオォォッ!!



ジャック「このターン、相手は攻撃宣言を行うことができない!」

闇遊戯「フッ……そう簡単に通るわけはないか。俺はカードを1枚伏せ、ターンエンドだ」




【闇遊戯 LP 8000】手札2

モンスター

《ブラック・マジシャン》(ATK 2500)
《磁石の戦士β》(ATK 1700)
《王立魔法図書館》(DEF 2000)

魔法・罠

《漆黒のパワーストーン》(魔力C 2)

伏せ1枚




十代「う~ん……! ブラマジの攻撃は見れなかったかー!」

遊馬「ジャックの場には《マッド・デーモン》が残ったままだ!」

遊戯「レベル4のチューナーを召喚すれば、すぐに《レッド・デーモンズ・ドラゴン》のシンクロ召喚ができる……!」



TURN-4



ジャック「俺のターン! ドロー!!」


【ジャック LP 8000】手札4


ジャック「! 俺は手札から魔法カード、《コール・リゾネーター》を発動!!」

ジャック「自分のデッキから、『リゾネーター』と名のつくモンスター1体を手札に加える!」

ジャック「俺はデッキから、《フレア・リゾネーター》を手札に!」

闇遊戯「魔法が発動したことで、《王立魔法図書館》に魔力カウンターが置かれるぜ!」



《王立魔法図書館》(魔力C 0 → 1)



ジャック「好きにしろ! 俺は今手札に加えた《フレア・リゾネーター》(ATK 300)を召喚!!」



チーン……

ボオオォォォォ……!



フレア『キシシシシ!』




アストラル『! レベル、3……レベル4ではない!』

ユベル『……ということは……』

遊星「《レッド・デーモンズ・ドラゴン》では、ないな」



ジャック「行くぞ! 俺はレベル4《アックス・ドラゴニュート》に、レベル3の《フレア・リゾネーター》をチューニング!!」



マッド『グルァ!!』

フレア『キシシシシッ!!』




ジャック「王者の叫びがこだまする!! 勝利の鉄槌よ、大地を砕けッ!!」



キュピーン! キュピンキュピンキュピン……!


カンコーン★




ジャック「羽ばたけ!! 《エクスプロード・ウィング・ドラゴン》(ATK 2400)ッ!!」


ボゴオオォォンッ!!


エクス『ギャオオオォンッッ!!』




闇遊戯「ハッ、いいのか? 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を召喚しなくて!」

ジャック「フン! お前のようにいきなりエースを召喚していては、観客を沸かせられん!」

ジャック「ここぞというときに出すのが真のエース! 俺のデュエルは、エンターテイメントでなければならない!!」

ジャック「お前を倒すのに、本当に我が魂が必要かどうか、まずはこいつで見極めさせてもらおう!!」

ジャック「《フレア・リゾネーター》のモンスター効果発動! このカードがシンクロ召喚の素材となった場合、そのシンクロモンスターの攻撃力は、300ポイントアップする!!」

闇遊戯「300……!! 《エクスプロード・ウィング・ドラゴン》の攻撃力は2400……!!」

ジャック「そう! +300で、攻撃力は2700!! お前の《ブラック・マジシャン》の攻撃力を上回る!!」



エクス『ギャアアオオオォン!!』



《エクスプロード・ウィング・ドラゴン》(ATK 2400 → 2700)




ジャック「バトルだ!! 《エクスプロード・ウィング・ドラゴン》(ATK 2700)で、《ブラック・マジシャン》(ATK 2500)を攻撃!!」



エクス『ギャアオオォォン!!』




ジャック「この瞬間!! 《エクスプロード・ウィング・ドラゴン》のモンスター効果発動!!」

ジャック「このモンスターが相手モンスターとバトルした時に発動! 相手モンスターの攻撃力がこのカードの攻撃力より低い場合!」

ジャック「ダメージ計算を行わずに相手モンスターを破壊し! その攻撃力分のダメージを与える!!」

闇遊戯「!!」




十代「モンスターの攻撃力分!?」

遊馬「それじゃ王様は、《ブラック・マジシャン》の攻撃力、2500ポイントのダメージを!!」



ジャック「喰らうがいい!! 『キング・ストーム』ッ!!」



ギュバアアァァッ!!


ブラマジ『うぐぅおあ!?』


ドガアァァン!!




闇遊戯「この瞬間カウンター罠発動!! 《地獄の扉越し銃》!!」

ジャック「なっ!? 何ぃぃ!?」

闇遊戯「その反応は知っているみたいだな! 自分に与えられる効果ダメージを、代わりに相手に与える!!」




ギュバアアァッ!!

ドゴオオォンッ!!



ジャック「ぬうおぉぉおぉ!?」



【ジャック LP 8000 → 6500】



アストラル『効果ダメージを、跳ね返した!?』

遊星「さすがだ! ジャックの効果によるダメージを見越していたのか!」

ユベル『ああいうピンポイントなカードを使われるのは、やられた側としては結構悔しいだろうねぇ』



ジャック「ぐっ……おのれ……!!」

闇遊戯「そう慌てるなよジャック。ゲームはまだまだこれからだぜ!」

闇遊戯「で、どうだ? 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を使う気になったか?」

ジャック「……フン! 俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ!!」



【ジャック LP 6500】手札2

モンスター

《エクスプロード・ウィング・ドラゴン》(ATK 2700)

魔法・罠

伏せ2枚




ここまでです。


>>1はARC-VのOPが早くも中毒と化しています。


それはそうと、サービスシーンに関しての書き込みが全く無くて、なんか、いや、非常に悔しい。
まさかとは思うが、女性の読者が多かったりするのかな?

それともあれか、お前たち皆そろって実はホm(ry

ジャックのLP5500じゃね?

乙 サービスシーンなんて別に頼んでないから…微妙だったし

乙 
ところで>>207の咆哮でマッドデーモンが吼えてたり>>212で遊馬がマッドデーモンが残ったままって言ってたりするんだが…
アックスドラゴニュートさんの存在感がミストボディだぜ


>>224

あ、しまった。おっしゃる通りLPは5500です。


>>232

そうかぁ!! 頼んでなかったか微妙だったかぁ!!
道理でみんな何も見てないかのようにスルーしてたわけだ!!
合点がいったぜ!!
>>1が1人で勝手に盛り上がってただけか!!


orz


これからは自重しよう……



>>234

やっぱりこういうミスやってたよ畜生。

実は最初アックスさんじゃなくてマッド・デーモンで書いてたんですが
途中で「あ、これエクスプロード出せないじゃん」ってなって修正したはずだったんですが……
正しくは全部《アックス・ドラゴニュート》です。スイマセン。


生きてる!! まだ生きてるよぉ!!


お久しぶりです。そしてごめんなさい。>>1です。
気づけば4週間放置してたのか……


ここ最近、家やら近所やらでの催し物というか集まり事的なのが立て続けにあって
それの準備や後片付けとかやってたら書いてる暇が無かったとです。

まだ更新はできませんが、生存報告だけしときます。
今週中には続きを投下できる……はず。


後、雑談スレの件ですが、>>181での「ぜんぜん構わない」ていうのは、雑談スレを立てることに対してのつもりでした。
ここで雑談するなと言うつもりは全くありませんが、折角立てて頂いたので、あちらのスレも活用してもらえると>>1的に嬉しいです。

話題は……例えばほら、現時点でどのデュエルが一番好きー、とか。

えぇ>>1が聞きたいだけですよ。



どうもこんばんわ。>>1です。

長らくお待たせいたしました。

ちょっと時間が遅いけど、王様VS元キング、パート2、投下します。


……実はまだ切りのいいところまで書けてないんですが、まぁ、投下しながら書いてなんとかします。



TURN-5



闇遊戯「俺のターン、ドロー!」



【闇遊戯 LP 8000】手札3



闇遊戯「! 魔法カード発動! 《おろかな埋葬》! 自分のデッキからモンスター1体を墓地へ送る!」

ジャック「サーチカードか……」

闇遊戯「俺はデッキから《磁石の戦士α》を墓地に送るぜ!」

闇遊戯「そして魔法カード発動により、《王立魔法図書館》にカウンターが置かれる!」



《王立魔法図書館》(魔力C 1 → 2)



闇遊戯「さらに《漆黒のパワーストーン》の効果! 自身に置かれた魔力カウンターを《王立魔法図書館》に移す!」



《漆黒のパワーストーン》(魔力C 2 → 1)

《王立魔法図書館》(魔力C 2 → 3)



闇遊戯「『魔法図書館』の特殊能力! 3つのカウンターを取り除き、デッキからカードを1枚ドロー!」



《王立魔法図書館》(魔力C 3 → 0)



闇遊戯「! 速効魔法、《手札断殺》を発動! 互いのプレイヤーは手札を2枚捨てて2枚ドローする!」

ジャック「!」

闇遊戯「俺達の手札は互いに2枚! 手札は総入れ替えだぜ!」

ジャック「……2枚捨て、2枚ドロー!」

闇遊戯「ドロー! 魔法カードの発動で、『魔法図書館』にカウンターを置く!」



《王立魔法図書館》(魔力C 0 → 1)




闇遊戯「手札から魔法カード発動! 《地割れ》!!」

ジャック「ぬっ……!?」

闇遊戯「相手フィールド上の1番攻撃翌力が低いモンスター1体を破壊する!!」

闇遊戯「もっとも、あんたのモンスターは《エクスプロード・ウィング・ドラゴン》1体だけ! 必然的に《エクスプロード・ウィング・ドラゴン》が破壊されるぜ!!」


ズゴゴゴゴゴ……!



遊戯「あれ? でも、ドラゴンだから飛べるよね。どうなるんだろう」



バギャンッ!


ズオォッ!! ガシィッ!!


エクス『!? ギャオオオォ……!!?』


遊馬「!? 割れた地面から鬼の手みたいのが!?」



ズゴゴゴゴゴ……


十代「ひ、引きずり込まれて消えた……」

遊戯「そういう演出になるのか……」



ジャック「チィ……! 俺のモンスターをこうもあっさりと……!!」

闇遊戯「魔法発動により、さらに『魔法図書館』にカウンターを置く!」



《王立魔法図書館》(魔翌力C 1 → 2)





闇遊戯「そして! 俺は《磁石の戦士β》を生贄にし! 現れろ!! 《デーモンの召喚》(ATK 2500)!!」



ピシャアァンッ!!

バチバチバチッ!!


召喚『グゥゥオオォォ……!!』



ジャック「……攻撃力、2500か……!」




遊馬「おぉ……あれが本物の《デーモンの召喚》かぁ! トゥーンと違ってさすがにおっかねー顔してんな……!」

遊戯「特別な能力を持たない通常モンスターだけど、僕たちの時代では、結構レアなカードなんだよね」

遊星「俺の時代でもかなりレア……というか、もうとっくの昔に絶版になっているうえ、あの武藤遊戯が使っていたとされるカードですから、かなりのプレミア物になってますね」

遊戯「そ、そうなの?」

十代「そんなカードを手に入れられる遊戯さんたちは、やっぱカードに愛されてんだなぁ!」




闇遊戯「バトル!! 《デーモンの召喚》(ATK 2500)で、プレイヤーにダイレクト――」

ジャック「これ以上ダメージを喰らってやる気など有りはせん! 俺は永続罠、《スクリーン・オブ・レッド》を発動!!」

闇遊戯「!」

ジャック「このカードが存在する限り、相手モンスターは攻撃宣言を行うことができない!」




ユベル『カード1枚で永続的に攻撃を封じる罠か……』

遊戯「《グラビティ・バインド-超重力の網-》みたいに、すり抜ける方法があるわけでもないのに、カードがある限り攻撃できなくなるなんて……!」

遊星「でも、あのカードにもデメリットはあります。あれには維持コストが必要で、自分のエンドフェイズ時にライフを1000払わなけばならないんです」

遊星「これは任意ではなく強制なので、何らかの方法でフィールドから無くならない限り、ジャックは毎ター1000ポイントライフを払うことになるんです」

遊馬「へぇー……」



闇遊戯「……なるほどな。なら俺はこれで、ターンエンドだぜ」



【闇遊戯 LP 8000】手札0

モンスター

《デーモンの召喚》(ATK 2500)
《王立魔法図書館》(DEF 2000)(魔力C 2)

魔法・罠

《漆黒のパワーストーン》(魔力C 1)




TURN-6



ジャック「俺のターン! ドロー!!」



【ジャック LP 5500】手札3



ジャック「……俺は手札の《バイス・ドラゴン》(ATK 2000)を特殊召喚!!」



バイス『クアアァッ!!』



ジャック「《バイス・ドラゴン》は、自分フィールド上にモンスターが存在せず相手フィールドにのみモンスターがいる場合、手札から特殊召喚することができる!」

ジャック「この場合、《バイス・ドラゴン》の攻撃力と守備力は、半分の数値となる!」



《バイス・ドラゴン》(ATK 2000/DEF 2400 → ATK 1000/ATK 1200)



ジャック「さらに俺は! チューナーモンスター《ダーク・リゾネーター》を通常召喚!」



チーーン……!


ダーク『キヒヒヒッ!』




闇遊戯「! レベル3のチューナーとレベル5のモンスター……!」



アストラル『レベル合計は……8!』

十代「今度こそ来るか!?」



ジャック「俺は、レベル5の《バイス・リゾネーター》に、レベル3の《ダーク・リゾネーター》をチューニング!!」



バイス『クオォアアッ!』

ダーク『キヒヒヒ!』



ジャック「王者の決断……今赤く滾る炎を宿す、真紅の刃となる! 熱き波濤を越え、現れよ!!」


遊星「……! いや、違う! 『レッド・デーモンズ』じゃない!」

遊馬「え?」




キュピーン! キュピンキュピンキュピン……!


カンコーン★



ジャック「シンクロ召喚ッ!! 炎の鬼神、《クリムゾン・ブレーダー》(ATK 2800)ッ!!」



ブレーダー『フォオオォォ!! ハアァッ!!』



闇遊戯「……まだ出してこないか」

ジャック「この程度で俺が全力を出すと思ったか! 甘い! まだまだ真打の登場には早いわ!!」

ジャック「それにだ。この《クリムゾン・ブレーダー》も、攻撃力こそ下回るが、能力面では我が魂にも劣らぬ力を有しているのだ!!」

ジャック「バトル!! 《クリムゾン・ブレーダー》(ATK 2800)で《デーモンの召喚》(ATK 2500)に攻撃!!」

ジャック「『レッドマーダー』ーッ!!」



シャキン! シャキン!

ジャキンッ!!



ブレーダー『フゥン!! トゥアァーッ!!』

召喚『ググウオオォ……!?』



ズバァッ!!

ドゴォンッ!!




闇遊戯「っ……!」



【闇遊戯 LP 8000 → 7700】






ジャック「フン、伏せカードも手札も無し。さすがに防ぐ手立ては無かったようだな!」

ジャック「この瞬間、《クリムゾン・ブレーダー》の効果発動!」

ジャック「このモンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊して墓地へ送った時に発動する!」

ジャック「次の相手のターン、相手はレベル5以上のモンスターを召喚・特殊召喚することができない!!」

闇遊戯「!! 何……!?」




十代「レベル5以上のモンスターが、召喚できない……!?」

遊馬「それって、そんなにまずいか? レベル4以下なら召喚できるんだろ?」

アストラル「忘れたのか遊馬。ファラオはモンスターエクシーズを持っていないデュエリストだ」

アストラル「我々のように、低いレベルを持つモンスターをそろえてエクシーズ召喚、というわけにはいかないのだ」

遊馬「あっ、そうだった……」

遊戯「《クリムゾン・ブレーダー》……もう1人の僕のデッキは、上級モンスターが沢山入ってるから、この効果は結構痛いかも……」




ジャック「俺はこれで、ターンエンド!」

ジャック「そしてこのエンドフェイズ時、俺は《スクリーン・オブ・レッド》の維持コストとして、1000ポイントライフを支払わなければならない! うっく……!」




【ジャック LP 5500 → 4500】手札1

モンスター

《クリムゾン・ブレーダー》(ATK 2800)

魔法・罠

《スクリーン・オブ・レッド》

伏せ1枚






【闇遊戯 LP 7700】手札1



闇遊戯「《漆黒のパワーストーン》の効果発動! このカードの魔力カウンターを《王立魔法図書館》に移す!」


ポワッ……


《漆黒のパワーストーン》(魔力C 1 → 0)

《王立魔法図書館》(魔力C 2 → 3)



闇遊戯「自身の魔力カウンターが無くなったことで、《漆黒のパワーストーン》は破壊されるぜ」


バリンッ!


闇遊戯「《王立魔法図書館》の特殊能力を使う! カウンターを3つ取り除き、カードを1枚ドロー!」



《王立魔法図書館》(魔力C 3 → 0)



闇遊戯「……俺は、ターンエンドだ!」



【闇遊戯 LP 7700】手札2

モンスター

《王立魔法図書館》

魔法・罠

無し



TURN-8



ジャック「フハハハ! 打つ手なしか! ならばこのまま押し切ってくれる!! 俺のターン、ドロー!!」



【ジャック LP 4500】手札2



ジャック「! フフ、俺は《エンシェント・ドラゴン》(ATK 1400)を召喚!」



エンシェント『キャオォォーン!』バサバサ



ジャック「バトル!! まずは《クリムゾン・ブレーダー》(ATK 2800)で、《王立魔法図書館》(DEF 2000)を攻撃!!」



ブレーダー『ハッ!! トオォッ!!』



ズバッズバァッ!!


グラッ……

バサバサッ(←本が落ちる音)

ガタガタガタ……

ズゴゴゴゴゴ……!!




遊馬「あぁっ! 図書館がっ!」

十代「崩れ落ちていく……!」



ズズウゥゥン……!!





ジャック「これで再び、お前は次のターン、レベル5以上のモンスターを召喚できない!」

ジャック「おまけに今お前の場はがら空きだ! 行くぞ!! 《エンシェント・ドラゴン》(ATK 1400)でダイレクトアタック!!」



エンシェント『キシャアァーッ!!』


ボオォッ!!



闇遊戯「うぐっ……!!」



【闇遊戯 LP 7200 → 5800】



ジャック「直接攻撃に成功したこの瞬間、《エンシェント・ドラゴン》のモンスター効果が発動できる!」

ジャック「このカードのレベルを1つ上げ、攻撃力を500ポイントアップさせる!」



《エンシェント・ドラゴン》(ATK 1400 → 1900)(★ 4 → 5)



闇遊戯「…………」

ジャック「ふむ、俺の場には攻撃力2800の《クリムゾン・ブレーダー》がいる上、その効果によってお前は上級モンスターを召喚できない……」

ジャック「もはや『これ』は必要あるまい。手札から魔法カード発動! 《マジック・プランター》!」

ジャック「自分の場の永続罠カード1枚を墓地へ送ることで、カードを2枚ドローする!」

ジャック「俺は《スクリーン・オブ・レッド》を墓地へ送り、カードを2枚、ドロー!」シュバッ!



アストラル『うまく《スクリーン・オブ・レッド》を処理したか!』

遊馬「カードもドローできて一石二鳥ってわけか……!」



ジャック「……俺は、これでターンエンドだ!」



【ジャック LP 4500】手札2

モンスター

《クリムゾン・ブレーダー》(ATK 2800)
《エンシェント・ドラゴン》(ATK 1900)

魔法・罠

伏せ1枚




TURN-9



闇遊戯「……俺のターン! ドロー!!」





闇遊戯「…………俺は、ターンエンドだ!!」



遊馬「えぇっ!?」

十代「お、王様……!?」



【闇遊戯 5800】手札3

モンスター

無し

魔法・罠

無し



TURN-10


ジャック「ハハハハハッ!! 相当《クリムゾン・ブレーダー》の能力が枷になっているようだな!」



十代「……王様、大丈夫かな……ジャックが《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を出す前に負けるなんてこと、まず無いとは思うけど……!」

ユベル『もし今ドローしたのが上級モンスターなら、封じられている以上何もできない』

ユベル『かといって下級モンスターなら、一時的な壁にすることはできるが、それではまた《クリムゾン・ブレーダー》の効果が発動してしまう』

ユベル『そうなれば、「戦闘で破壊したとき発動」する効果を成立させないために、召喚せず手札に残しておくだろう』

遊星「だがその選択は、ジャックに対しては命取りになる……!」



ジャック「お前の場はがら空き! ライフは5800と少々多めだが、この場の状況を考えれば、1ターンで削りきるのはわけない!!」

ジャック「俺のターン!! ドロー!!」



【ジャック LP 4500】手札3



ジャック「手札から《ランサー・ドラゴニュート》(ATK 1500)を通常召喚!!」



ランサー『グルルル……!』



アストラル『攻撃力、1500……!!』

遊馬「お、王様の残りライフは5800……2800+1900+1500は……!」

遊戯「……6200、だね」

十代「こ、このままじゃ……!?」

遊戯「大丈夫だよ、十代君」

十代「え……?」





ジャック「バトル!! まずは《ランサー・ドラゴニュート》(ATK 1500)で、ダイレクトアタック!!」



ランサー『グルァ!!』


ヒュオォ――

ズバァッ!!



闇遊戯「うぐぅ……!?」



【闇遊戯 5800 → 4300】



ジャック「続いて! 《エンシェント・ドラゴン》(ATK 1900)でダイレクトアタック!!」



エンシェント『キシャアァーッ!!』


ボオオォッ!!



闇遊戯「ぐぅぅ……!!」



【闇遊戯 LP 4300 → 2400】



ジャック「この瞬間《エンシェント・ドラゴン》のモンスター効果を発動! レベルをひとつ上げ、攻撃力を500アップ!」



《エンシェント・ドラゴン》(ATK 1900 → 2400)(★ 5 → 6)



ジャック「とどめだ!! 《クリムゾン・ブレーダー》で、お前にダイレクトアタックッ!!」

ジャック「喰らえ!! 『レッド・マーダー』ッッ!!」



ブレーダー『フォオオォォォ!!』


ジャキッ!

ゴオォッ!!



ジャック(……この程度、なのか……? 見掛け倒しだったか……)

ジャック(……だが、先ほど感じたあの殺気は……)




闇遊戯「…………それはどうかな?」ニヤリ



ジャック「ッ!?」




闇遊戯「さぁ! お前の出番だぜ! 《クリボー》ッ!!」



クリボー『クリクリッ!』


わしゃわしゃわしゃわしゃわらわらわら……!!



クリボー軍団『クリクリクリクリクリクリクリクリクリ――――』


ブレーダー『!? クッ……!?』



ジャック「な、なんだ!? これは!?」

闇遊戯「俺のデッキの中にいるモンスターでも、特に頼りになるやつさ!」




遊馬「なんじゃこりゃあ!? モンスターが、王様の周りを埋め尽くしてく!?」

アストラル『《クリムゾン・ブレーダー》がファラオを見失っているようだぞ!』

十代「《クリボー》!! ドローしたのはクリボーだったのかぁ!!」グッ

遊星「確かに、《クリボー》なら場に召喚せずとも攻撃を防ぐことができる!」

遊戯「ね? 大丈夫だったでしょ?」





闇遊戯「《クリムゾン・ブレーダー》の攻撃が当たる瞬間、手札の《クリボー》の効果を使ったのさ!」

闇遊戯「こいつは、自分が戦闘ダメージを受けるとき、手札から捨てることで、そのダメージを1度だけ0にすることができる!」

ジャック「くっ、かわされたいうのか……!?」

闇遊戯「助かったぜ、《クリボー》。やっぱりお前は『最強』のカードだぜ!」

クリボー『クリクリ♪』

闇遊戯「さて……今度は、《クリムゾン・ブレーダー》は俺のモンスターを破壊していない!」

闇遊戯「すなわち、次のターンは上級モンスターを召喚できる!!」

ジャック「ぐっ……! 俺は、カードを1枚伏せ、ターンエンドだ!!」



【ジャック LP 4500】手札1

モンスター

《クリムゾン・ブレーダー》(ATK 2800)
《エンシェント・ドラゴン》(ATK 2400)
《ランサー・ドラゴニュート》(ATK 1500)


魔法

伏せ2枚




TURN-11


闇遊戯「行くぜ……! 反撃開始だ!! 俺のターン、ドロー!!」



【闇遊戯 LP 2400】手札3



闇遊戯「やっとこいつが使えるぜ……! 手札から魔法カード、《黙する死者》を発動!!」

闇遊戯「自分の墓地の通常モンスター1体を、守備表示で特殊召喚する!!」

闇遊戯「蘇れ、《ブラック・マジシャン》(DEF 2100)!!」



ブラマジ『おおぉ!! はぁっ!!』



ジャック「……っ、しかし《ブラック・マジシャン》は守備表示!」

ジャック「攻撃はできん上に、仮に攻撃表示だったとしてもその数値は2500!」

ジャック「《クリムゾン・ブレーダー》には及ばん!!」

闇遊戯「……誰も、戦闘で倒そうなんて思ってないぜ?」

ジャック「……!?」

闇遊戯「このカードは、場に《ブラック・マジシャン》が存在する場合のみ、発動できる!」

闇遊戯「手札から魔法カード発動! 《千本ナイフ》ッ!! 場のモンスター1体を選択し、破壊する!!」

ジャック「な、なにぃ!?」

闇遊戯「破壊するのは当然、《クリムゾン・ブレーダー》!!」

闇遊戯「行け!! 《ブラック・マジシャン》!!」



ジャキジャキジャキジャキジャキジャキジャキィィン!!


ブラマジ「フゥ……! はぁぁっ!!」バッ!


ヒュンヒュンヒュンヒュン!!


ザクザクドスドス!!


ブレーダー『グ、オオォ……!! ゴフッ!!』


ズバァァァンッ!!




ジャック「ぬううぅぅ……!!」

闇遊戯「さぁ行くぜ!! バトルだ!! 《ブラック・マジシャンズ・ナイト》(ATK 2500)で、残った《ランサー・ドラゴニュート》(ATK 1500)に攻撃!!」



ナイト『うおおおぉぉ!!』


ダダダダダッ!


ナイト『はあぁっ!!』


ザシュウッ!!


ランサー『グルルルァ……!?』


バグオオォン……!!



ジャック「ぐうおぉ……!?」



【ジャック LP 4500 → 3500】



遊馬「す、すっげぇ!! 場ががら空きの状態から、逆にジャックのモンスターを全滅させちまった!!」

アストラル『《ブラック・マジシャン》を利用した今のコンボの、なんと理想的なことか……!!』

アストラル『今のはドローしたカードが《騎士の称号》でなければ成り立たないもの!』

アストラル『それを容易く、ただのドローで呼び込むとは……引きの強さにも王の風格を感じるぞ!』



闇遊戯「形勢逆転だな! 俺はこれで、ターンエンドだぜ!!」



【闇遊戯 LP 2400】手札0

モンスター

《ブラック・マジシャンズ・ナイト》(ATK 2500)

魔法・罠

無し




TURN-12



ジャック「……俺のターン、ドロー!!」



【ジャック LP 3500】手札2



ジャック「……やはり、俺の目に狂いは無かったようだ」

ジャック「お前は、このジャック・アトラスの人生で出会ってきたデュエリストの中で、最強に位置する男らしい」

闇遊戯「フッ、未来のキングにそういってもらえるとは、光栄だぜ!」

ジャック「フン……良かろう! お前は、我が魂を使うに相応しい! 完膚なきまでに焼き尽くしてくれる!!」

ジャック「永続罠発動!! 《強化蘇生》!! 自分の墓地のレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する!!」

ジャック「現れろ!! 《アックス・ドラゴニュート》(ATK 2000)!!」



アックス『グルルル……』ジャキッ



ジャック「この効果で特殊召喚したモンスターは、攻撃力と守備力が100ポイントアップし、レベルが1つ上がる!」



《アックス・ドラゴニュート》(ATK 2000 → 2100)(★ 4 → 5)



ジャック「そして手札から、チューナーモンスター《クロック・リゾネーター》(ATK 1200)を召喚!!」



クロック『ニシシシ!』



十代「レベル5のモンスターと、レベル3のチューナーが揃った!!」

遊戯「ということは……!!」

遊星「来る……!!」



やっちまったよ!!

>>428>>430の間に↓で……





ジャック「チィ……!? ……だが! どちらにしろ攻撃は不可能!」

ジャック「次のターン、攻撃力2400の《エンシェント・ドラゴン》でまた墓地送りにして――」

闇遊戯「だったら! 攻撃表示のモンスターを召喚すればいいんだろう?」

ジャック「!! な、何を――」

闇遊戯「ここで今ドローした魔法カード、《騎士の称号》発動するぜ!!」

闇遊戯「自分フィールド上に存在する《ブラック・マジシャン》1体を生贄にすることで発動!!」

闇遊戯「手札・デッキ・墓地から、このモンスターを特殊召喚する!!」

闇遊戯「現れろ!! 《ブラック・マジシャンズ・ナイト》(ATK 2500)ッ!!」



ビュン! シュバッ!

シャキィン……!


ナイト『フッ……はっ!!』



ジャック「ブ、《ブラック・マジシャン》が……変化した……!?」

闇遊戯「こいつは《騎士の称号》の効果でのみ召喚できる、《ブラック・マジシャン》の戦士族としての姿だ!」

闇遊戯「特殊召喚に成功したこの瞬間、《ブラック・マジシャンズ・ナイト》の特殊能力が発動!!」

闇遊戯「フィールド上のカード1枚を、破壊する!!」

ジャック「なっ、また効果破壊だと!?」

闇遊戯「俺が破壊するのは、《エンシェント・ドラゴン》だ!!」



ナイト『おおぉぉ……! はぁぁっ!!』


ギュバアァーーッ!!


エンシェント『キシャァーッ!?』


ドゴオォンッ!!



ここから>>435の続きです。




ジャック「俺は!! レベル5となった《アックス・ドラゴニュート》に、レベル3、《クロック・リゾネーター》をチューニング!!」



アックス『グルルルァ!!』

クロック『ニシシシシッ!』



ジャック「王者の鼓動……今ここに列を成す……!! 天地鳴動の力を見るがいいッ!!」



キュピーン! キュピンキュピンキュピン……!


カンコーン★



ジャック「シンクロ召喚!! 我が魂……《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)ッッ!!」



ギュッボオオォッ!!


レモン『グルルルァオオオオォォォッッ!!』




遊馬「うおおおぉ!! 出た出た出たぁ!! 生の《レッド・デーモンズ・ドラゴン》!! かっけぇぇ!!」

十代「あぁ!! すげぇ迫力だ……!! ここまで熱気が伝わってくるようだぜ!!」





闇遊戯「ようやくお出ましか! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》!!」

ジャック「折角主役が登場したのだ! 満足に活躍するまで、簡単にやられてくれるなよ!!」

闇遊戯「ハッ! 上等だぜ……! かかってきな!!」

ジャック「バトルだ!! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)で、《ブラック・マジシャンズ・ナイト》(ATK 2500)に攻撃!!」

ジャック「『アブソリュート・パワーフォース』ッッ!!」



レモン『グルルルァオオオオォォ……!!』


バサアァッ!! ギュオオオォッ!!

ドゴッシャアァッ!!


ナイト『がああぁ……!?』


ズドオオオォッ!!



闇遊戯「ぐううぅ……!!」



【闇遊戯 LP 2400 → 1900】



ジャック「……さて、この状況、いったいどうする? 場はがら空き、手札は0」

ジャック「ライフは2000を切り、次のターンモンスターを引けなければ、壁を立てることもできずお前は敗北するぞ!」

闇遊戯「……確かに、この状態はあまりいいものじゃない。だが、俺は自分のデッキを信じている!」

闇遊戯「この状況を打破する手が来ると、俺は確信している!」

闇遊戯「デュエリストが己のデッキを信頼している限り、デッキは持ち主を決して裏切らない!!」

ジャック「……フン! ならば見せてもらおうか! お前の、デッキとの絆というものを!!」

ジャック「俺はこれで、ターンエンドだ!!」



【ジャック LP 3500】手札1

モンスター

《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)

魔法・罠

《強化蘇生》(対象無し)

伏せ1枚




TURN-13


闇遊戯(デッキよ……俺の声に応えろ!!)

闇遊戯「……俺のターン!! ドロー!!」



【闇遊戯 LP 1900】手札1



闇遊戯「!! ……来たぜ……! 俺は魔法カード、《光の護封剣》を発動!!」

ジャック「チッ……! やはり引き当ててくるか!」

闇遊戯「このカードは相手のターンで数えて3ターンの間フィールドに残り続ける!」

闇遊戯「《光の護封剣》がある限り、あんたのモンスターは攻撃宣言することができないぜ!」

闇遊戯「俺はターン終了だ!」




【闇遊戯 LP 1900】手札0

モンスター

無し

魔法・罠

《光の護封剣》(カウント0)




TURN-14


ジャック「俺のターン……ドロー!」


【ジャック LP 3500】手札2


ジャック「俺は手札から魔法カード、《紅蓮魔竜の壺》を発動!」

ジャック「このカードは俺の場に《レッド・デーモンズ・ドラゴン》が存在する場合にのみ発動できるカード!」

ジャック「デッキからカードを2枚ドローする! ただし、このカードを発動する場合、次の相手ターンが終わるまで、モンスターの召喚、特殊召喚はできない!」



十代「モンスターが出せなくなる代わりに2枚ドローする魔法か……」

遊戯「《レッド・デーモンズ・ドラゴン》がいないと発動できない上に、その《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を召喚したターンには発動できないことを考えると、ちょっと扱いづらいね」

ユベル『未来では《強欲な壺》が禁止カードに指定されているらしいが……カードをドローするのも一苦労ってわけだ』



ジャック「俺はカードを2枚、ドロー!!」シュバッ!

ジャック「……! クククク、どうやら、俺のデッキも、お前に打ち勝ちたがっているようだ!」

闇遊戯「!」

ジャック「手札から2枚目の《紅蓮魔竜の壺》を発動! 更にデッキから2枚ドローする!!」

闇遊戯「!! 2回連続……!?」

ジャック「このカードは『1ターンに1枚しか発動できない』などの制約が無いからな!」

ジャック「召喚できなくなるデメリットも、一度に発動してしまえば軽減できるというものよ!」シュバッ!

ジャック「……ふむ」

ジャック(《光の護封剣》を破壊するようなカードは来なかったが、悪くない手札だ……!)

ジャック「俺はカードを2枚伏せ、ターンエンド!」



【ジャック LP 3500】手札2

モンスター

《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)

魔法・罠

《強化蘇生》(対象無し)

伏せ3枚




TURN-15


闇遊戯「俺のターン! ドロー!」

闇遊戯「……カードを1枚伏せて、ターンエンド!」



【闇遊戯 LP 1900】手札0

モンスター

無し

魔法・罠

《光の護封剣》(カウント1)

伏せ1枚



TURN-16


ジャック「俺のターン、ドロー!」

ジャック「……ターンエンドだ!」



【ジャック LP 3500】手札3

モンスター

《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)

魔法・罠

《強化蘇生》(対象無し)

伏せ3枚



遊馬「……? なぁ、なんでジャックはモンスターを召喚しないんだ? もう《紅蓮魔竜の壺》のデメリットは消えてるだろ?」

遊戯「あ、それ僕も思った。《光の護封剣》で攻撃できないとはいえ、モンスターは召喚しておいて損は無いはずなのにね」

十代「んー……単純にモンスターが手札にいないからとかかな」

遊星「いえ、あれは、召喚しても意味が無いからかと……」

アストラル『どういうことだ?』

遊星「《レッド・デーモンズ・ドラゴン》には、自身以外の攻撃を行っていない自分の場のモンスターを、エンドフェイズ時に全て破壊してしまうデメリットがあるんだ」

遊馬「そ、そうなのか?」

ユベル『味方に対しても攻撃的なモンスターだな』

遊戯「なるほど……《光の護風剣》があるから、攻撃はできない。その状況でモンスターを出しても、無駄に破壊させてしまうことになるんだね」




TURN-17


闇遊戯「俺のターン! ドロー!」

闇遊戯「……このまま、エンドだぜ」



【闇遊戯 LP 1900】手札1

モンスター

無し

魔法・罠

《光の護封剣》(カウント2)

伏せ1枚



TURN-18



ジャック「俺のターン! ドロー!!」

ジャック(……チッ、結局除去カードは来ないか……)

ジャック「俺は、何もせずターン終了だ! そして、3ターン経過したことで、《光の護封剣》は消える!」



バリンッ!



【ジャック LP 3500】手札4

モンスター

《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)

魔法・罠

《強化蘇生》(対象無し)

伏せ3枚





ユベル『さて、《光の護封剣》はもう無い。ここで何か引き当てられなければ、君の相棒は敗北まで一直線なわけだが、どう思う?』

遊戯「んー……どう思うも何も、もう1人の僕は負けないよ。確かに、アトラスさんは凄く強い。それでも、もう1人の僕は勝つ」

十代「そうだぜ! 俺達の王様が負けるわけないって!」

アストラル『……信頼しているのだな。彼を』

遊戯「……信頼っていうか……確信、かな?」




TURN-19



闇遊戯「俺の……ターン!! ドロー!!」



【闇遊戯 LP 1900】手札1



闇遊戯「!! 手札から魔法カード、《天よりの宝札》を発動!!」

闇遊戯「互いのプレイヤーは、手札が6枚になるようデッキからカードをドローする!!」

ジャック「む……!《天よりの宝札》……! ……なるほど、お前の時代を考えれば、まだ出回っていた頃か……」

闇遊戯「俺の手札は0! よって6枚ドロー!!」

ジャック「俺の手札は4枚……2枚ドローする」




ジャック「……自分の手札が0で、相手の手札は多い状況で発動……《天よりの宝札》の使い方としては理想的だな」

ジャック「俺の時代ではとっくに絶版の禁止カードだが……当時のカードプールを考えれば、調度いいハンデだ」

ジャック「もっとも! いくら手を増やして仕掛けてこようが、俺の《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を超えることなどできんがな!」

闇遊戯「……フフッ! そうでもなさそうだぜ?」

ジャック「! 何だと?」

闇遊戯「リバースカードオープン! 罠カード、《補充要員》!」

闇遊戯「自分の墓地の効果モンスター以外の攻撃力1500以下のモンスターを、3体まで選択して手札に加える!」

闇遊戯「俺は墓地の、攻撃力1400、《磁石の戦士α》! 攻撃力1500、《磁石の戦士γ》! そして攻撃力1500、《クィーンズ・ナイト》を手札に!」



遊馬「あれ!? 《磁石の戦士α》は、《愚かな埋葬》で墓地に送ってたからいいとして、『γ』と、《クィーンズ・ナイト》はいつの間に墓地に!?」

アストラル『良く思い出せ遊馬。その後彼が何をしたのか』

遊馬「え? その後?」

十代「えっと、確か……そうだ! 《手札断殺》を使ってたぜ! ……あ、これか」

遊馬「え? え?」

遊星「《手札断殺》の効果は、互いの手札を2枚捨て、新たに2枚ドローするカードだ」

遊馬「! そうか! その捨てた手札が今のカードだったのか!」



――――

すいません、PCの調子がおかしいので、再起動してまた来ます。




闇遊戯「さらに手札から魔法カード、《闇の量産工場》を発動! 墓地の通常モンスター2体を手札に加える!」

闇遊戯「俺は《磁石の戦士β》と、《デーモンの召喚》を手札に!」

ジャック「フン! 何の能力も持たない通常モンスターばかり回収したところで何になる!」

闇遊戯「こうなるのさ! 俺は手札の、《磁石の戦士α》、『β』『γ』の3体を生贄にし!!」

ジャック「!? 手札からリリース……!?」


α・β・γ『……!!』


バチバチバチ……!

ガシン! ガシン! ガシン!



闇遊戯「合体召喚!! 出でよ!! 《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》(ATK 3500)ッ!!」


ズズゥーーン……!!


バルキリ『…………』


遊馬「さ、3体の『磁石の戦士』が、合体して別のモンスターに!?」

十代「おぉ出たぜ! 『マグネット・バルキリオン』!! 正規の方法で召喚されるのは初めて見るぜ!!」

遊星「攻撃力3500……!! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を上回っている!!」




闇遊戯「さぁ、戦闘開始だ!! 《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》(ATK 3500)で、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)に攻撃!!」

闇遊戯「『電磁剣』ッッ!!」



バルキリ『…………!!』


ジャキッ!!

ゴオォォォッ!!



ジャック「この程度で屈する俺の『レッド・デーモンズ』ではない!! 見せてやろう!! 王者の更なる姿をなッ!!」

闇遊戯「……!?」

ジャック「罠カード発動!! 《バスター・モード》ォッ!!」




十代「《バスター・モード》……!?」

遊星「あのカードは……!!」

遊馬「い、いったいどういう効果なんだ!?」

遊星「《バスター・モード》……自分の場のシンクロモンスター1体をリリースして発動する罠カードだ!」

遊星「リリースしたモンスターのカード名が含まれる、『/バスター』と名のつくモンスターを、デッキから特殊召喚する……!」

遊星「早い話が、シンクロモンスターを進化させるカード……さっき王が《ブラック・マジシャン》に使った《騎士の称号》のようなものだ!」



ジャック「俺は《レッド・デーモンズ・ドラゴン》をリリースする!!」



レモン『グルァアオオォ……!!』



ジャック「さぁ!! 『レッド・デーモンズ』よ!! その身に『鎧』纏いて、全ての敵を薙ぎ払え!!」

ジャック「今夜の特別ゲストだッ!! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》(ATK 3500)ッッ!!」




ガシィン!! ガシガシ、ガチィン!!


レモン/『ッグルルルァアオオオォォォンンッッ!!!』




闇遊戯「っ……攻撃力3500……!! 『マグネット・バルキリオン』と同じ数値……!!」

ジャック「さぁ! どうする! 相打ち覚悟で攻撃を仕掛けてくるか!!」

闇遊戯(……ここで攻撃をしなかったら、次のターンで別のモンスターを召喚され、追撃を受ける可能性が高い……)

闇遊戯(ここは『バルキリオン』で相打ちに持っていくのが理想……)

闇遊戯(しかし、あの『/バスター』とかいう『レッド・デーモンズ』の進化系の能力がわからないと危険だ……!)

闇遊戯(…………いや、臆して後手に回るわけにもいかない! ここはあえて攻め込んで、相手の手の内を見るぜ!!)

闇遊戯「バトルは続行だ!! 《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》(AKT 3500)で、《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスターに》(ATK 3500)攻撃!!」

ジャック「やはりそう来たか……! だがっ!! 俺のデュエルは常に相手の2歩先を行く!!」

ジャック「罠カード発動!! 《シールドスピア》!! フィールド上のモンスター1体の攻撃力・守備力を、エンドフェイズまで400ポイントアップさせる!!」

闇遊戯(やはり通らないか!!)

ジャック「俺が強化するのは、当然! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》だ!!」



ジャキィン……!!


レモン/『グルルル……!!』



《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》(ATK 3500 → 3900/DEF 2500 → 2900)


TURN 17を手札1枚で終わったのに、
TURN 19でドローしても、手札一枚のままなのか?



ジャック「迎え撃て《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》!! 『エクストリーム・クリムゾン・フォース』ッッ!!」



レモン/『グルルァアオオオォォォッ!!!』


ボオオォッ!! ゴオオオォッ!!


バルキリ『……ッ!! ……!!』


バチバチィ……!

ズバアアァァンッ!!



闇遊戯「ぐあああぁぁッ!!」



【闇遊戯 LP 1900 → 1500】



ジャック「『マグネット・バルキリオン』……撃破!!」

闇遊戯(カードは1枚使わせたが……肝心の『/バスター』の能力は分からないか……!)

闇遊戯「手札から魔法カード発動! 《一時休戦》! 互いのプレイヤーはカードを1枚ドローする!」

闇遊戯「そして、次の相手ターン終了時まで、お互いが受ける全てのダメージは0になる!」

ジャック「……フン、それで次の攻撃を防ぐつもりか。……ドロー!」

闇遊戯「カードドロー!!」

闇遊戯「!」

闇遊戯(《死者蘇生》……! 強力なカードではあるが、今使っても蘇生させたモンスターは壁にしかならない!)

闇遊戯「……俺は、カードを1枚伏せ、ターン終了!」



【闇遊戯 LP 1500】手札5

モンスター

無し

魔法・罠

伏せ1枚



>>456

またこういうミスを……すいません、天よりの宝札でのドローは5枚ドローだったということで……




TURN-20


ジャック「俺のターンだ! ドロー!!」


【ジャック LP 3500】手札8


ジャック「フフハハ! お前のおかげで手札が8枚にもなったぞ! 取れる選択肢が多くて迷う迷う!」

闇遊戯「それじゃあ折角だから、一番面白くて派手な戦術が見てみたいものだぜ! あんたのデュエルはエンターテイメントが基本なんだろう?」

ジャック「慌てるな。今はまだそのときではない。どのみち、このターンはダメージは与えられんのだからな」

ジャック「……俺は、カードを3枚伏せ、ターンエンドだ!」


【ジャック LP 3500】手札5

モンスター

《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》(ATK 3500)

魔法・罠

《強化蘇生》(対象無し)

伏せ4枚



TURN-21


闇遊戯「俺のターン……ドロー!!」



【闇遊戯 LP 1500】手札6



闇遊戯「リバースカードオープン! 罠カード、《凡人の施し》を発動!」

闇遊戯「デッキからカードを2枚ドローし、その後手札の通常モンスター1体をゲームから除外する!」

闇遊戯「俺は2枚ドローし、手札の《クィーンズ・ナイト》をゲームから除外!」シュバッ!

闇遊戯「! 手札から魔法カード、《闇の誘惑》発動! カードを2枚ドローした後、手札の闇属性モンスター1体を除外する!」

闇遊戯「俺は、《デーモンの召喚》を除外!」

ジャック「手札、7枚……!!」

闇遊戯「……行くぜジャック!! 俺は《ホーリー・エルフ》(ATK 800)を召喚!!」



パアアァ……!


ホーリー『フフ……』



闇遊戯「そして手札から、速効魔法《ディメンション・マジック》を発動!!」

闇遊戯「これは、自分の場に魔法使い族モンスターが存在する場合にのみ発動できる速効魔法!」

闇遊戯「自分の場のモンスター1体を生贄とすることで、手札の魔法使い族モンスターを特殊召喚する!!」

闇遊戯「俺は、《ホーリー・エルフ》を生贄にし!」



ギイィィィ……!

バタンッ!



ジャック「!! 棺……!?」

闇遊戯「現れろ……《ブラック・マジシャン・ガール》(ATK 2000)!!」



ギイィィィ……!



BMG『あは♪ とおっ!』パチン☆






遊馬「おおぉぉ!! 今度は本物の《ブラック・マジシャン・ガール》だぁ!!」

アストラル『《ガガガガール》と、色々と似てるな』

十代「いやー、相変わらずかわいいよなぁ!」

ユベル『…………』ジロッ

遊戯「よし! 《ディメンション・マジック》を使った! これで……!」



ジャック「何を出すかと思えば、《ブラック・マジシャン》の弟子とかいう小娘か!」

ジャック「墓地に《ブラック・マジシャン》がいれば、その数だけ攻撃力が上がるらしいが……確かその数値は大したものじゃなかったはずだな」

闇遊戯「あぁ……《ブラック・マジシャン・ガール》の攻撃力アップ効果は、《ブラック・マジシャン》1体につき300ポイント……」

闇遊戯「師の攻撃力には届かないし、あんたの『/バスター』にも遠く及ばない」

BMG『ううぅ……』ショボン


ジャック「ならば何故わざわざカードを消費してその小娘を出した? この状況でカード自慢がしたかったわけでもあるまい!」

闇遊戯「ハッ、あたりまえだぜ! 俺は《ディメインション・マジック》の効果そのものが使いたかったのさ!」

闇遊戯「さぁ、《ディメインション・マジック》の、第二の効果を使うぜ!!」

ジャック「! 第二の効果……?」

闇遊戯「モンスターの特殊召喚が終わった後、フィールド上のモンスター1体を破壊できる!!」

ジャック「! そういうことか……」

闇遊戯「俺は、《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》を破壊する!!」



ギイイィィ……!

ジャラジャラジャラジャラ……!

ガシィッ!!


レモン/『グルルルァオオォ……!?』


バタンッ!!



遊馬「うお!? なんかでかい棺に『/バスター』が引きずり込まれた!?」

十代「これが決まればジャックのエースがいなくなるぜ!!」

遊星「いや、それは違います十代さん!」

十代「え? なんで?」

遊星「『/バスター』モンスターは、全て共通してある効果を持っているんです!」

遊戯「ある効果……?」



ギチギチッ……!!

バッグオオォォンッ!!




闇遊戯「これで、あんたの場はがら空きに――」

ジャック「……フン! 無駄なことを!」

闇遊戯「……!!」

ジャック「我が『レッド・デーモンズ』が、ただでやられることなど……ありえないということを知るがいい!!」


ズオオオォォ……



闇遊戯(!? 爆煙の中に……何かいる!!)



オオオォォ……



レモン『グルルルァオオオオォンッッ!!』ドン★



闇遊戯「なっ、破壊されて……いない……!?」

闇遊戯「……いや、違う! 纏っていた装甲が無い……これは、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》か!!」

ジャック「その通り! 『/バスター』モンスターは、自身が破壊された時、元となったシンクロモンスターを墓地より復活させることができる効果を持っているのだ!」

闇遊戯「……なるほど、な……まったく、退屈しないデュエルだぜ……!!」

ジャック「さぁ、どうする! その非力な小娘ではどうすることもできんぞ!」

闇遊戯「非力? それは違うな! 確かに攻撃力はそう高くないが、《ブラック・マジシャン・ガール》の本当の力は、これだけじゃないぜ!」

闇遊戯「最上級の魔術師からその力を受け継いだ弟子は、師と力を合わせることでその真価を発揮する!!」

ジャック「力を、合わせるだと?」

闇遊戯「手札から魔法カード、《思い出のブランコ》発動!! 自分の墓地の通常モンスター1体を特殊召喚する!!」

闇遊戯「蘇らせるのは……《ブラック・マジシャン》(ATK 2500)だッ!!」



ブラマジ『うおぉ! はぁっ!!』





闇遊戯「これで、2人の魔術師が揃った……!」

ジャック「何を、する気だ……!?」

闇遊戯「魔法、発動……! 《黒・魔・導・連・弾(アニメオリジナル)》ッ!!」

闇遊戯「場の《ブラック・マジシャン》と《ブラック・マジシャン・ガール》を選択して発動する!!」

闇遊戯「選択した《ブラック・マジシャン・ガール》の攻撃力分だけ、《ブラック・マジシャン》の攻撃力をアップさせる!!」

ジャック「!!」



BMG『師匠!!』

ブラマジ『うむ……!!』



遊馬「ぶ、ブラマジガールの攻撃力分だけってことは……2000ポイントも!?」

アストラル『2000+2500で、攻撃力4500!!』

十代「よっしゃあ!! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》の攻撃力を上回ったぜ!!」



闇遊戯「戦闘だ!! 《ブラックマジシャン》(ATK 4500)で、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》に攻撃!!」



ブラマジ『私に合わせろ!!』

BMG『はいっ!!』

ブラマジ『ブラック――』

BMG『ツイン――』

ブラマジ・BMG『バーストオォーー!!!』


ギュゴオオオオォォォッ!!


レモン『グルァオオオォン……!!』


ゴバアアアァァァァンッ!!



ジャック「ぬおおおぉぉぉッ!?」



【ジャック LP 3500 → 2000】




闇遊戯「まだ《ブラック・マジシャン・ガール》の攻撃が残ってるぜ!!」

闇遊戯「ジャック! あんたのライフは2000! そして《ブラック・マジシャン・ガール》の攻撃力も2000!! これでジャストキルだぜ!!」

闇遊戯「行け!! 《ブラック・マジシャン・ガール》!! プレイヤーに、ダイレクト――」

ジャック「させると思うか!! 永続罠、《強化蘇生》を発動!!」

闇遊戯「くっ……!? 2枚目……!!」

ジャック「自分の墓地のレベル4以下のモンスター1体を、レベルを1つ上げ、攻撃力を100アップさせた状態で復活させる!!」

ジャック「来い!! 《アックス・ドラゴニュート》(ATK 2000)」



アックス『グルルル……!』



《アックス・ドラゴニュート》(ATK 2000 → 2100)(★ 4 → 5)



BMG『うわわわっ!?』



ジャック「これではバトルは終了せざるをえまい! さっさとターンを終了するがいい!」

闇遊戯「まだだ!! まだバトルフェイズは終了しない!!」

闇遊戯「速効魔法、《光と闇の洗礼》、発動!!」

ジャック「な、何……!?」

闇遊戯「自分フィールド上の《ブラック・マジシャン》1体を生贄にし! デッキ・手札・墓地から《混沌の黒魔術師》(ATK 2800)を特殊召喚する!!」



ズオオオォォ……!!


混沌『…………』




闇遊戯「《混沌の黒魔術師》の特殊能力発動!! 召喚・特殊召喚に成功した時、自分の墓地の魔法カード1枚を手札に加えることができる!!」

闇遊戯「俺は墓地の《天よりの宝札》を手札に!!」

ジャック「チッ……また大量ドローする気か!」

闇遊戯「行け! 《混沌の黒魔術師》よ!! 《アックス・ドラゴニュート》に――」

ジャック「通さないと言っている!! リバースカードオープン! 速効魔法、《Re-BUSTER》発動ォ!!」

闇遊戯「!!」

ジャック「自分の墓地の《バスター・モード》1枚をゲームから除外して発動!!」

ジャック「墓地に存在する『/バスター』と名のつくモンスターを、召喚条件を無視して、効果を無効化し特殊召喚する!!」

ジャック「再び雄たけびを上げよ!! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》(ATK 3500)アァッ!!」



レモン/『ググルルルァアオオォォッ!!!』



十代「うわあぁ!? またせっかく倒したのにまた出てきたぁ!?」

遊馬「で、でも、効果は無効になってるんだから、そんなに警戒しなくてもいいよな!?」

遊戯「ううん……効果が無効になっていると言っても、それはフィールド上の話だけ……」

遊戯「破壊された時に進化前のモンスターを蘇らせる効果は無効にはならい……だよね、遊星君」

遊星「その通りです遊戯さん。……さすがジャックだ……あの王を相手に、一歩も引かないどころか押している……!」



闇遊戯「っ……攻撃は中断だ! メインフェイズ2に移るぜ!」

闇遊戯「俺は手札を1枚伏せ、《天よりの宝札》発動! 互いのプレイヤーは手札が6枚になるようカードをドローする!!」

ジャック「俺は1枚ドロー……!」

闇遊戯「俺は6枚ドローだ!」シュバッ!

闇遊戯「! …………カードを3枚伏せて、ターンエンド!!」



【闇遊戯 LP 1500】手札3

モンスター

《ブラック・マジシャン・ガール》(ATK 2300)
《混沌の黒魔術師》(ATK 2800)

魔法・罠

伏せ4枚(内1枚《死者蘇生》)




TURN-22


ジャック「俺のターン、ドロー!」


【ジャック LP 2000】手札7


ジャック「どうしたファラオ! お前の実力はそんなものか!!」

闇遊戯「どうかな? 実はまだ本気を出してないかもしれないぜ?」

ジャック「フッ、戯けたことを……バトルだ!! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》(ATK 3500)で、《ブラック・マジシャン・ガール》(ATK 2300)を攻撃!!」

ジャック「 『エクストリーム・クリムゾン・フォース』ッッ!!」



レモン/『グルルァアオオオォォッッ!!!』


ゴッバアアァァァァッ!!



闇遊戯「させないぜ!! 罠カードオープン!! 《魔法の筒》!!」

ジャック「っ!!」

闇遊戯「相手モンスター1体の攻撃を無効にし、その攻撃力分のダメージを相手に与える!!」



ギュポンッ!!

ズゴゴゴゴ……

ドバアアァッ!!



遊馬「うわあぁ出た!! 《魔法の筒》!!」

十代「これが通れば王様の勝ちだ!!」

ユベル『どうかな……これで終わったら、所詮そこまでのデュエリストだったと言えるが……』

遊星「まぁ、かわすだろう。こんな幕切れで満足するようなあいつじゃない」



ジャック「小ざかしい真似を……! 罠カード発動! 《デストラクト・ポーション》!!」

闇遊戯「! 序盤に伏せてずっと使っていなかったカード……!」

ジャック「自分フィールド上のモンスター1体を破壊して、その攻撃力分ライフを回復する!!」

ジャック「俺は『/バスター』を破壊し、その攻撃力、3500ポイント回復だ!!」

ジャック「《Re-BUSTER》の効果で特殊召喚した『/バスター』は、フィールドから離れる場合、ゲームから除外される!」


バキィィーーンッ!


【ジャック LP 2000 → 5500】




ジャック「対象を失った《魔法の筒》の効果は無効となり、ダメージは発生しない!」



遊星「やはりかわしたか!」

遊馬「すっげぇえ!! ライフを3500も回復しちまったぁ!!」

十代「あわわわ、王様ぁ……!!」

アストラル『「/バスター」が「破壊」されたと言うことは……!』

遊戯「うん……! また来るよ!」



ジャック「《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》効果発動!! 墓地の進化前のモンスターを復活させる!!」

ジャック「戻って来い!! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)ッ!!」



レモン『グルルァオオォォン!!』



ジャック「俺は手札から速効魔法、《月の書》を発動! フィールドの上モンスター1体を裏守備表示にする!!」

闇遊戯「! 何……?」

ジャック「俺は《混沌の黒魔術師》を裏守備表示に!」



ブゥゥン……



十代「な、なんだ? 王様のモンスターをわざわざ守備にしたぜ!」

遊馬「何を狙ってるんだ……?」

遊星「……! もしや、あの伏せカード……!」



ジャック「バトルは続いている! 《レッド・デーモン・ズ・ドラゴン》(ATK 3000)で、セット状態の《混沌の黒魔術師》(DEF 2600)を攻撃!!」

ジャック「『アブソリュート・パワーフォース』ッ!!」



ゴオオォォォォ……!

ゴバアアァァァ!!


混沌『うおおおぉぉ……!?』


ズドオォォンッ!!



闇遊戯「ぐぅっ……!!」


なんで攻撃中断したんだ? 戦闘巻き戻しでアックス・ドラゴニュートを破壊してダメージを与えられたのに


>>471

あっ、しまった、『自分の場の全モンスターを破壊してから特殊召喚』の記述を忘れてました。

《Re-BUSTER》の効果でアックスさんは破壊されてます。




ジャック「そしてこの瞬間!! 罠カード発動!! 《破壊神の系譜》!!」

闇遊戯「《破壊神の系譜》……!?」

ジャック「相手の守備表示モンスターを破壊したターン、自分のレベル8モンスターを選択して発動する!」

ジャック「このターン、選択したモンスターは、1度のバトルフェイズに2回攻撃できる!!」

闇遊戯「!! 複数回攻撃……!!」


遊星「やはりか……《破壊神の系譜》……!」

アストラル『なるほど……! 追撃の罠カードの発動条件を満たすために《月の書》を使ったのか!』

十代「こ、これじゃ王様は700のダメージを受けて、残りライフ800に……!!」

遊馬「しかも場はがら空きなるぜ!?」



ジャック「今一度、灼熱の炎をその身に受けよ!! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)で《ブラック・マジシャン・ガール》(ATK 2300)を――」

闇遊戯「罠カード発動!! 《マジカルシルクハット》ォ!!」

ジャック「ぬぅ!?」



ボワン! ボワン! ボワン!


BMG『よっと!』



遊星「あれは……シルクハット? 3つのシルクハットが出てきたぞ!」

遊馬「1つの中に、《ブラック・マジシャン・ガール》が隠れたぜ!」

遊戯「《マジカルシルクハット》……相手のバトルフェイズ中にだけ発動できる罠カードだよ」

遊戯「デッキから魔法・罠カード2枚選んで相手に見せて、それらを攻守0のモンスター扱いで、自分の場のモンスター1体と合わせてシャッフルして、裏守備でセットするんだ」

遊戯「この効果でセットした魔法・罠カードは、ターンの終わりに破壊されちゃうけどね」

アストラル『これはつまり……囮を生み出すカードというわけか!』


Re-BUSTER 速攻魔法
自分の墓地に存在する「バスター・モード」1枚をゲームから除外して発動する。
自分フィールド上に存在するモンスターを全て破壊し、
自分の墓地に存在する「/バスター」と名のついた
モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、
リリースする事もできず、フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。

だからアックス・ドラゴニュートはフィールドに存在しない



闇遊戯「俺はデッキから、2枚の《速効魔力増幅器》をセットし、《ブラック・マジシャン・ガール》と合わせてシャッフルする!!」


グルグルグルグル……!

ピタッ!


闇遊戯「そしてこの瞬間、罠カード、《ホーリー・エルフの祝福》を発動!」

闇遊戯「場のモンスター1体につき、300ポイントライフを回復する!」

闇遊戯「場にはあんたの《レッド・デーモンズ・ドラゴン》と、俺の3体のセットモンスター!」

闇遊戯「合計4体! よって1200ポイント回復するぜ!!」



【闇遊戯 LP 1500 → 2700】



ジャック「バカめ!! ダメージは免れたようだが、我が《レッド・デーモンズ・ドラゴン》の前に、壁モンスターなど無意味だ!!」

ジャック「《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)で、守備モンスターに攻撃だ!!」



レモン『グルルァオオオォォンッ!!』


バゴオオォ!!



闇遊戯「あんたが選んだのは《速効魔力増幅器》! 外れだぜ!」

ジャック「知ったことか!! この瞬間《レッド・デーモンズ・ドラゴン》のモンスター効果発動!!」

ジャック「このカードが守備表示モンスターに攻撃した場合、そのダメージ計算後に、相手の守備表示モンスター全てを破壊する!!」

ジャック「『デモン・メテオ』ォ!!」



レモン『グルルァアオオオォォ!!』


ギュッボオオォォオォッ!!


BMG『きゃあああぁ……!?』


ズドドドドォォォンッ!!





ジャック「どうだファラオよ! 我が魂の強力無比なこの能力! 身に染みたであろう!!」

闇遊戯「……あぁ、やはり侮れない効果だぜ。映画を見ていたおかげで、いくらか助かった」

ジャック「? 映画? なんのことだ?」

闇遊戯「それは後でいいだろう。それよりデュエルだ! この瞬間、破壊された2枚の《速効魔力増幅器》の効果発動!!」

ジャック「!! なんだと!?」

闇遊戯「フィールド上のこのカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合、デッキから《速効魔力増幅器》以外の速効魔法を1枚手札に加えられる!!」

闇遊戯「破壊されたのは2枚なので、2枚の速効魔法を手札に加えさせてもらうぜ!」

闇遊戯「俺はデッキから、《月の書》と《融合解除》を手札に!」

ジャック(《融合解除》? こいつ、融合のギミックも入れているのか……!)

ジャック「……俺はカードを2枚伏せ、ターンエンド!」



【ジャック LP 5500】手札4

モンスター

《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)

魔法・罠

《強化蘇生》(対象なし)
《強化蘇生》(対象なし)

伏せ2枚



TURN-23



闇遊戯「俺のターン……!!」




ドクンッ……




闇遊戯「!!」


闇遊戯「…………来たぜ、ジャック……」

ジャック「……?」

闇遊戯「お前の強さが、俺のデッキに眠っていた『神』を呼び覚ましたぜ……!!」

ジャック「! 神……!?」



十代「!! 神、って……!!」

遊戯「もう1人の僕……本気の本気だ……!!」

遊星「神……? ま、まさか……!?」

遊馬・アストラル「『???』」




闇遊戯「ドロォーーッ!!」シュバッ!



【闇遊戯 LP 2700】手札6




闇遊戯「リバースカードオープン!! 魔法カード、《死者蘇生》発動!!」

ジャック「!! ここで、《死者蘇生》!?」

闇遊戯「自分、または相手の墓地から、モンスター1体を特殊召喚する!!」

闇遊戯「蘇れ! 《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》(ATK 3500)!!」



バチバチバチ!


バルキリ『…………!』



ジャック「『バルキリオン』……! そいつで俺の『レッド・デーモンズ』を倒すつもりか……」


闇遊戯「いいや、違うぜ……俺は、『バルキリオン』の特殊能力を使う!!」

闇遊戯「このカードを生贄にすることで、墓地の《磁石の戦士α》、『β』、『γ』を特殊召喚する!!」

ジャック「何……!?」

闇遊戯「合体解除だ!!」



バチバチバチバチ!!


α・β・γ『…………』



ジャック「何のつもりだ!? 高攻撃力のモンスターを犠牲にわざわざ下級モンスターを呼び出すなど――」

闇遊戯「決まってるだろ? ……更に強力なモンスターを出すだけだッ!!」




闇遊戯「俺は!! 『α』、『β』、『γ』の3体全てを生贄にし!!」




ジャック「――――ッ!?」ゾクッ

ジャック(なん……だ……? 体が、震えて……!?)






闇遊戯「 《 オ シ リ ス の 天 空 竜 》 (ATK ?) を 召 喚 す る !!!」


ここまでです。


投下終わるまで大分時間がかかってしまった……。
やっぱり書きながらの投下は無理がありますな。
ミスも多いわでまったく……すみません。

ここにいるやつの中で?

いや純遊星デッキはそもそもがクェーサー出せないだろ・・・

>>539
ボルト墓地又は手札ドッペル、手札クイックジャンクスティーラーから
スティーラー墓地クイックssジャンクnsスティーラーssボルトorドッペルssスティーラーボルトクイックでロードシンクロロードef星1チューナーssロード対象スティーラーss星1スティーラーでフォーミュラssロード対象スティーラーssジャンクスティーラーでエイドssエイドロードフォーミュラでクェーサーオラァ!!

そこまで準備しなくてもクイックスティーラーエクスプローラーの三枚で出せるんだよなあ

クロウ「やることがきたねーぞ!!」(初手で旋風を2枚張ってアドとりつつシンクロしながら)

ドルべ「姑息な手を…」(ルーラーシャイニングを並べて警告を伏せながら)


>>544
スティーラー切ってクイックssクイック対象スティーラーssスティーラークイックでジャンウォssジャンウォ対象スティーラーssエクスプnsエクスプefクイックssエクスプスティーラークイックでロードssロードefアンノウンssロード対象スティーラーssスティーラーアンノウンでフォーミュラssロード対象スティーラーssジャンウォロードフォーミュラでクェーサーオラァ!か

続き書けてるとかでなくても時折コメントしてくれればありがたいと思う

カイト「ハルトォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」(フェルグラプレアデスを立てながら)

遊馬「かっとビングだぜ!!俺ー!!」(阿修羅ヴィクトリーしながら)


こんばんわ。>>1です。


今日は投下の予告だけしに来ました。

明日の夜6時辺りに、王様VSジャックのラストパートを投下します。

また前回から間が開いてしまい、申し訳ない。


なんか、最終的に今までのデュエルで一番長くなっちゃったけど、その分内容は熱くなってる……と思います。


ちなみに、王様のデッキ何枚なのって書き込みがありましたが……
えっと、ほら、あれだよ、初代主人公なだけ使ってるカード多いから、60枚ギリギリとかなんだよ……(震え声)


>>553

そうですね、書けてなくても、一週間に一度は現状報告したほうがいいですかね。


あ、あと、/バスターのタイミング逃す件についてですが、まさにその通りですすいません。

でもあそこでレモンがいないと話が成立しなくなるので、このSSではタイミング逃さない優秀なカードってことで……

許してくださいごめんなさい。



時間ですので、投下開始します。



闇遊戯「俺は!! 『α』、『β』、『γ』の3体全てを生贄にし!!」


ジャック「――――ッ!?」ゾクッ

ジャック(なん……だ……? 体が、震えて……!?)




闇遊戯「 《 オ シ リ ス の 天 空 竜 》 (ATK ?) を 召 喚 す る !!!」




ズオオオオォォォォォォ……!!

ピカァッ!!

ゴロゴロゴロゴロ……!!




遊馬な、何だ……!? 天上に、黒い雲が……!! これは、雷雲!?」

アストラル『こ、この悪寒は、いったい……!? 全身の毛が逆立つようだ……!!』ゾワッ




ピカッ!!

ピシャアアァァンッ!!

ズドオオオォォンッ!!




ジャック「くあぁ!? ら、落雷……!?」




遊星「うっ!? ま、眩しい……!!」

十代「っ……! 爆煙で、何も見えない……!」

遊馬「うぅっ……、…………!!? ア、アストラルッ……!!」

アストラル『!! なんだ、どうした遊馬!!』

遊馬「い、今、煙の中で何か影が動いた!! でかいぞ!!」

アストラル『何……!?』





???『ギャアアァァオオオオォォオォンッッッ!!!!』



ギュゴオオオオォォォンンン!!!



ジャック「ぐわあぁぁぁッ!!?」ギュオォッ!


ドサァッ!!



遊星「うぐぁ!! み、耳が……!? くっ、ジャックは……!?」

アストラル『ぐうっ、ジャ、ジャックは吹き飛ばされた!! しかし、これは一体なんだ!?』

遊馬「うわあああぁ!!?」ゴロゴロ

遊戯「こっちも吹っ飛んだ!? って僕も危ない……!?」ヨロヨロ

十代「うっ、く……! ユベル!!」

ユベル『仕方ないなぁ……』ギュン!



パシィッ!



ユベル『ほら、捕まれ』

遊戯「あ、ありがとうユベル……! ……えっと、遊馬君の方は……?」

ユベル『アレはもう無理だ。遠い』

遊馬「ぬああああぁぁぁ!!?」ゴロゴロゴロ





ゴオオオオォォッ!!!



ジャック(か、風か!? い、いや、違う!! 今聞こえたのは、咆哮!! 『何か』の声だ!!)

ジャック(咆哮だけで空気が震えて烈風を引き起こしている!?)

ジャック(ぐうぅ……!! 目が開けん!! この俺が……立つだけで精一杯だというのか!?)

ジャック「いったい、何が――」



オオォォォ……



ジャック(! 空気の振動が薄れてきた!)

ジャック「今なら見え――――!!?」ゾワァッ




オシリス『ギャルルルォオオォォォォ……!!』ドン★




ジャック「……な、な……ん……!!?」ブルブル

闇遊戯「……これが、『神』……《オシリスの天空竜》……だ!!」




遊星「こ、これが……本物の、神……!?」

十代「出やがった……!! 《オシリスの天空竜》……!!」

遊星「十代さん、見たことがあるんですか!?」

十代「一度だけな……! 遊戯さんとデュエルした時、遊戯さんと入れ替わった王様が出してきたんだ……」

遊馬「痛ててて……十代さん、アレと戦ったのか!?」←(戻ってきた)

十代「あぁ……とんでもなく強力なモンスターだ」

アストラル『遊戯、君はあれがなんなのか知っているのか!?』

遊戯「……《オシリスの天空竜》……『神のカード』と呼ばれる3枚のカード、『三幻神』の内の1体だよ」

遊馬「三幻神……?」

アストラル『神のカード……だと……!?』

遊戯「うん……僕もあんまり詳しくは言えないけど、3枚とも、とてつもなく強力な効果を持ってるんだ」

遊戯「全て共通して、『通常召喚するには3体の生贄が必要』っていう重い条件があるけど……」

遊戯「1度召喚さえできてしまえば、その圧倒的な力で相手を捻じ伏せる……」

遊戯「手にしたデュエリストに、尋常でない力をもたらすカード。それが三幻神、神のカード」

遊戯「その内のひとつが、今もう1人の僕が召喚したあの赤い竜……《オシリスの天空竜》なんだ」

アストラル『こんな……こんなカードが存在するとは……!! ただ存在しているだけなのに……このプレッシャー……!!』




遊戯「ただ、この三幻神、かなりのいわく付きというか、なんというか……」

遊馬「いわく……? どういうことだ?」

遊戯「……カード自身が、持ち主を選ぶんだ。資格のある人間にしか、うまく扱えないんだよ」

遊戯「資格の無いものが無理に使おうとしたり、あるいは、カードを侮辱するような行為を行った者には、決まって災いが起きる……呪いみたいなものだね」

遊馬「の、呪い……」ブルッ

遊戯「それに、今言った、呪いのような類の超自然的力だけじゃない」

遊戯「三幻神のカードパワーそのものがあまりに強力だから、誰も彼もが、それを自分のものにしようとしたり、力を悪用したりで、存在するだけで争いの火種になる……」

遊戯「ペガサスいわく、『三幻神を生み出したのは最大の過ちだった』らしい……」

遊戯「とにかくもう、色んな意味で危険なカードなんだ」

アストラル『そんなカードを使っていて、ファラオは大丈夫なのか!?』

遊戯「もう1人の僕には、神を従える資格がある。『王』だからね。もう1人の僕が三幻神を手にしている限り、周りに危害が及ぶようなことも無いと思う」

遊戯「……僕らが狙われたりは、するかもしれないけどね」

アストラル『…………待て、遊戯。今、「三幻神を手にしている限り」……と言ったか……?』

遊戯「? うん」

アストラル『それはつまり……その単体でも強大すぎる三幻神全てを、ファラオは従えているのか!?』

遊戯「そうだよ。まぁ、もう1人の僕の元に3枚全てが集まるまで、紆余曲折あったんだけど、なんとか全て手に入れることができたよ」

アストラル『……神のカードを巡っての攻防で、今日まで生き抜いてきたというわけか……』

アストラル『それなら、ファラオのあの圧倒的なまでの覇気にも説明がつくな……』

遊馬「誰も彼もが狙うほどの力って……! いったいどんな効果が……!?」

遊星(……ジャック……!)




ジャック「……これが……神のカード……!!」ブルブル

ジャック(……ふ、フフハハ……! か、体の震えが止まらん……!!)ブルブル

闇遊戯「どうした、ジャック! 震えてるぜ? さすがのあんたも、神には臆するか……!」

ジャック「…………フ、フフフフ」

闇遊戯「! …………」

ジャック「ククク、ハハハ……! ハァーーッハッハッハッハハハハ!!」




十代「な、なんだぁ……!? ジャックが突然笑い出したぜ!?」

ユベル『恐怖で頭がおかしくなったか?』

遊星「…………いや、違う、そうじゃない。あいつは……!」




ジャック「クックククハハ……!! ……ファラオよ……感謝するぞ……!!」

闇遊戯「……感謝……?」

ジャック「あぁ……! これほどまでに、この俺に対して、押し潰れんばかりのプレッシャーを放つ
モンスターとデュエリストに出会ったのは、初めてだ!!」

ジャック「……お前のような絶対的な強者に出会えたことに、俺の前に立ちふさがったお前自身に感謝しよう!!」

ジャック「この途方も無く巨大な壁を乗り越えてこそ!! 『王(キング)』を名乗れると言うもの!!」






ジャック「お前を屠って王者の頂点に君臨できるかと思うと……武者震いが収まらんッッ!!!」ニヤァ!






遊星「あいつは勝つ気でいる! 《オシリスの天空竜》を倒して、王に打ち勝つ気だ!!」

十代「……お、おおおぉぉ!! なんかカッコいいぜジャック!! 俺も初めてオシリス見たときはワクワクしたけど……ジャックも同じ気持ちなんだなぁ!!」

遊戯「……やっぱり、アトラスさんって、本当の意味で『強い』んだね……うらやましいよ遊星君。あんな凄い人が友達だなんて」

アストラル『この重圧を前にしてなお臆することなく笑みまで浮かべられるとは……! 彼もまた、本物の決闘者か……!!』

遊馬「やばいどうしよう……マジでファンになっちゃいそう……!!」キラキラ




闇遊戯「……フッ! そういうことか……! なら超えてみせなッ!!」

闇遊戯「《オシリスの天空竜》の攻撃力と守備力は、俺の手札の枚数×1000ポイントの数値となる!!」

闇遊戯「俺の手札は5枚!! よって『オシリス』の攻撃力は、5000!!」




《オシリスの天空竜》(ATK ? → 5000)




遊馬「手札枚数×1000……!? ってことは、手札が増えればもっと強くなるのか!!」

アストラル『だが、これだけが全ての能力ではない……そうだろう、遊戯』

遊戯「うん。手札によって攻撃力が変動するのは、『オシリス』固有の能力……でも、アレの強さの根本は、他にある」




ジャック「攻撃力5000、か……!!」

闇遊戯「行け!! 《オシリスの天空竜》(ATK 5000)よ!! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)に攻撃ッ!!」

ジャック「だがさせん!! 永続罠、《闇の呪縛》発動!!」

ジャック「フィール上のモンスター1体を選択して発動する!! 選択したモンスターは攻撃を行えなくなり、攻撃力は700ポイントダウンする!!」



ジャラジャラジャラジャラジャラ!!




十代「あぁーーっ!! それじゃ駄目だジャック!!」

遊星「! 駄目とは……!?」

遊戯「神のカードが、どうして『神』なんて呼ばれているのか、それは、その耐性力にあるんだ……!!」




※言い忘れてましたが、オシリスは原作効果です。





闇遊戯「無駄だだぜ!! 神に小細工は通用しないッ!!」

ジャック「!?」

闇遊戯「《オシリスの天空竜》は、あらゆるモンスター、罠カードの効果を受け付けず!! 魔法カードの効果も1ターンしか受け付けない!!」

ジャック「なっ、なにぃ!?」

闇遊戯「喰らえ!! 『超電導波サンダー・フォース』ッッ!!!」



オシリス『ギャアアァァオオオォォ……!!!』


ギュゴゴゴゴゴゴゴ…………!!

ドッッバアアアアアァァァッッ!!!


レモン『グルルァアオオォォン!?』


ドゴオオオォォォッッ!!!



ジャック「ぐわあああぁぁぁぁッ!?」



ボゴォンッ!!

ドシャアッ!!



【ジャック LP 5500 → 3500】




ジャック「う、ぐ、おおぉ……!!」

ジャック(な、なんてパワーだ……!? あまりに簡単に体が吹っ飛ばされたぞ!?)グググ

ジャック(それに、なんだこれは……!? 僅かだが、実際にダメージが発生している! 攻撃が実体を持っている!!)

ジャック(もしも、こんなもでダイレクトアタックでも喰らったら、気絶してもおかしくはない……!!)




遊馬「あ、あらゆるモンスター効果も罠も受け付けないぃ!?」

アストラル『魔法の効果も1ターンのみ……!? なんだこの耐性の強さは!?』

遊戯「これが、神が神と呼ばれる所以だよ」




闇遊戯「どうしたジャック!! 早く立ちなっ!! 俺を超えるんじゃなかったのか!!」

ジャック「っ……言われるまでもないわ!! お前が俺を地に伏せさせようというのなら、俺は何度でも立ち上がろう!!」ガバッ

闇遊戯「そうこうなくちゃな! 俺はカードを1枚伏せる!」

闇遊戯「手札が減ったことで、『オシリス』の攻撃力が変動するぜ!」



《オシリスの天空竜》(ATK 5000 → 4000)



闇遊戯「俺はこれでターン終了だ!!」


【闇遊戯 LP 2700】手札4

モンスター

《オシリスの天空竜》(ATK 4000)

魔法・罠

1枚伏せ




遊馬「攻撃力はさっきよりは下がったけど……!」

十代「それでも攻撃力4000……!! 超えるにはまだ数値が高いぜ!!」

遊戯「……ねぇ、遊星君」

遊星「? はい、なんでしょう?」

遊戯「遊星君もアトラスさんも、シンクロ召喚が主体のデッキなんだよね」

遊星「? えぇ。俺は相性の良さそうなカードならなんでも、ジャックはパワーよりのカードが多いという違いがありますが」

遊戯「シンクロ召喚って、レベルの低い、攻撃力の低いモンスターを場に揃えて、強力なシンクロモンスターを呼び出す……それが基本だよね……?」

遊星「はい。デッキにもよると思いますが、シンクロを主体としている以上、低ステータスのモンスターがデッキのモンスターの大半を占めると思います」

アストラル『……それがどうかしたのか?』

遊戯「ひょっとすると、アトラスさん…………もう詰んでるかもしれない」




TURN-24




ジャック「俺の……ターン!! ドロー!!」


【ジャック LP 3500】手札5


ジャック「……あらゆるカードの効果を寄せ付けない……すなわちカードの効果で除去することは不可能……確かに、『神』と呼ぶに相応しい強力なモンスターだ」

ジャック「……だがッ!! 戦闘で破壊することは可能なわけだ!! ならばパワーが主体の俺のデッキで倒せない敵ではない!!」

ジャック(『アレ』を召喚すれば、一気にゲームエンドまで持っていくもこともできるだろう!)

ジャック「俺は手札から魔法カード、《マジック・プランター》を発動! 俺の場の永続罠カード1枚を墓地へ送ることで、カードを2枚ドローする!」

闇遊戯「2枚目か……」

ジャック「俺は《強化蘇生》を墓地へ送り、カードを2枚ドロー!!」シュバッ!

ジャック「……そしてチューナーモンスター、《バリア・リゾネーター》(ATK 300)を召喚!!」



バリア『ギシシシッ!』




闇遊戯「チューナー……か。またシンクロ召喚を行う気か」

ジャック「その通り!! お前が『神』なら、俺は『荒ぶる魂』で迎え撃つ!!」

闇遊戯「……残念だぜ、ジャック。お前の言う『荒ぶる魂』とやら、どうやら拝めそうにないな……!!」

ジャック「……! なんだと?」

闇遊戯「相手フィールドにモンスターが召喚されたこの瞬間、『オシリス』の特殊能力が発動するッ!!」

ジャック「!? このタイミングで何を……!!」

闇遊戯「その召喚・特殊召喚されたモンスターの攻撃力を、2000ポイントダウンさせ!! 更にこの効果で攻撃力が0になったモンスターを、破壊する!!」

ジャック「な、なぁっ!!?」

闇遊戯「やれ『オシリス』!! 『召雷弾』ッッ!!」




オシリス「ギャアオオォォォオオォォオ!!」


ゴバアァァッッ!!


バリア『ギシッ……!?』


バグォオオォンッ!!



ジャック「ぐぬううぅぅ……!?」




遊星「ば、馬鹿な……!? 攻撃力を2000もダウンさせる永続効果だと!?」

遊馬「し、しかもそれで攻撃力0になったモンスターは破壊されるってことは、攻撃力2000以下のモンスターは問答無用で破壊ってことだろ!?」

アストラル『……そういうことか……! シンクロ召喚を行うには、低ステータスのモンスターを場に揃えなければならない……』

アストラル『だが、今の「召雷弾」がある限り、そもそも場にモンスターを留めておくことすらできない!!』

アストラル『仮に何らかの手段で上級モンスターを呼び出せたとしても、攻撃力を2000もダウンさせられては、それこそ低ステータスモンスターと変わらない!!』

遊星「もうジャックが詰んでいるというのは、こういうことだったのか……!!」

遊戯「うん……これが、《オシリスの天空竜》の最大の特徴にして最強の武器……『召雷弾』……!!」

遊馬「こ、こんなモンスター、一体どうやって倒せば……!?」



ジャック(なんという…………なんという凄まじいモンスターだ……!!)

ジャック(これは、かなりマズイぞ……!! これではシンクロ召喚が封じられたも同然……!!)

ジャック(『アレ』が出せなければ、俺はこのまま……!!)

ジャック「……俺は、カードを1枚伏せ、ターン終了……!!」



【ジャック LP 3500】手札4

モンスター

無し

魔法・罠

《強化蘇生》(対象無し)
《闇の呪縛》(対象《オシリスの天空竜》※効果無し)

伏せ2枚




TURN-25



闇遊戯「俺のターン! ドロー!!」



【闇遊戯 LP 2700】手札5



闇遊戯「手札が増えたことで『オシリス』の攻撃力は1000ポイントアップ!!」



《オシリスの天空竜》(ATK 5000)



闇遊戯「……ジャック、あんたはかなりの腕のデュエリストだった。だが、ここまでだ!」

闇遊戯「あんたの場はがら空き! 仮になんらかのカード効果でモンスターを特殊召喚しても、攻撃力2000以下は破壊!」

闇遊戯「さらに神である『オシリス』に罠は通じない……その伏せカードで攻撃を防ぐことは不可能!」

闇遊戯「残りライフは3500……今の『オシリス』でダイレクトアタックすれば、ライフは0!!」

闇遊戯「この勝負、貰ったッッ!!」

闇遊戯「バトルだ!! 《オシリスの天空竜》(ATK 5000)で、プレイヤーに攻撃!!」

闇遊戯「『超電導波サンダー・フォース』ッ!!!」



オシリス『ギャアアアァァアオオォォオオォンンッッ!!!』


ギュッバアアアァァァァッッ!!!



ジャック「…………!!」



ドッゴオオオォォォンンンッ!!



遊馬「うわぁっ!! 衝撃の余波が……!!」バサバサ

十代「や、やったか……!?」

遊星「ジャ、ジャック……!!」

遊戯「……さすがに、いくらアトラスさんでも、『オシリス』でシンクロを封じられたら、何もできない……か……」

アストラル『…………!! いや、待て!! あれを見ろ!!』

遊戯「……!?」



ヒュオオオォォ……



ジャック「……う、ぐぅ……!! ハァ、ハァ……!!」フラフラ



遊戯「なっ!?」

遊馬・十代「「た、立ってるぅーー!!?」」

アストラル『ジャックはまだ、敗北していない!!』




ジャック「ぐっ……こ、攻撃を喰らう……直前に、俺は速効魔法、《非常食》を、発動……していた……!!」

闇遊戯「ひ、《非常食》……!!」

ジャック「このカードは、自分の場の魔法・罠カードを、任意の、枚数……墓地へ送ることで……」

ジャック「墓地に送ったカード1枚につき、1000ポイント、ライフを……回復する……!!」

ジャック「これにより……俺は場に残っていた、《強化蘇生》と《闇の呪縛》を墓地に、送り……」

ジャック「2000ポイントのライフを、回復したのだ……!!」




【ジャック LP 3500 → 5500 → 500】




遊馬「そ、そうか!! ライフの回復なら、別に『オシリス』を対象にしているわけじゃないから通用する!!」

十代「神の攻撃を……ギリギリ凌いだ……!!」

遊戯「で、でも……!! どちらにしろ攻撃自体は喰らっている! 攻撃力5000の神のダイレクトアタックを受けて、平気なはずが……!! 体の方が持たないよ!!」

遊戯「中断したほうがいいんじゃ……!!」

遊星「……あいつなら、大丈夫です。そにれに、今更危険だからやめろなんて、聞き入れる訳が無い」




闇遊戯「……驚いたぜ。まさか神の攻撃を真っ向から受けて立っていられるほどの精神力とは……」

闇遊戯「やはりあんたは、キングの名に相応しい決闘者だぜ」

ジャック「……ハッ、そういう台詞は、お前が負ける時まで、取っておいて欲しいものだ……!!」ガクガク

闇遊戯「……しかし、もう同じ手は通用しない。次は無いぜ……!!」

闇遊戯「俺はカードを2枚伏せ、ターン終了だ!!」



【闇遊戯 LP 2700】手札3


モンスター

《オシリスの天空竜》(ATK 3000)

魔法・罠

伏せ3枚




遊馬「で、でも、これからどうするんだ!? 《オシリスの天空竜》の『召雷弾』の効果はまだ続いてるんだぜ!?」

アストラル『あぁ……! これをどうにかしない限り、シンクロ使いの彼に勝機は無い……!!』

十代「だけど、それはつまり『オシリス』を除去しなきゃいけないってことだろ!? でもオシリスはモンスターの効果も罠の効果も通用しない!」

十代「単純に攻撃力の高いモンスターを出して超えようにも、『召雷弾』がある……!!」

遊星「……八方塞がり……か……!」




TURN-26



ジャック「……ハァ……ハァ……!」ブルブル

ジャック(ぐぅ……! 何というパワーだ……!! 予想はしていたが……やはり、ダメージが大きい……!!)

ジャック(今にも、意識が飛びそうだ……!!)ガクガク

ジャック「う、う……! うおおおぉぉッ!!!」



バシッ!バシバシッ!! ←(足を叩く音)



ジャック(しっかりしろ!! まだ、まだ倒れれるわけにはいかんのだ!!)

ジャック(これほどの極上の獲物を前にして、眠りこける獅子がいてたまるか!!)

ジャック(考えるのだ……!! ヤツを……神を倒す手段を!!)

ジャック(『完璧』、『完全』などというものはこの世に存在しない! どんなに強力なカードでも、必ず付け入る隙はあるはずなのだッ!!)

ジャック(弱点を……『オシリス』の弱点を考えろ!! 何か……何かがあるはず!!)

ジャック(……攻撃力が手札に依存していることか!? 確かに、奴の手札が減れば攻撃力は下がる……)

ジャック(……が、しかし……! 攻撃力を下げることができたとこで、『召雷弾』がある限り、こちらのモンスターは例外なく攻撃力を2000下げられる!!)

ジャック(上級モンスター級の攻撃力3000程度のものを出せても、結果は攻撃力1000……!)

ジャック(『オシリス』を倒すには、奴の手札が0でもない限り無理だ!!)

ジャック(それに、どうやって手札を減らす!? 俺のデッキに手札破壊を行うようなカードは入っていない!)

ジャック(それに、シンクロモンスター以外のメインデッキに入っているモンスターで、3000近い打点を持っているようなモンスターもいない……!!)

ジャック(今の状況で、攻守が手札に依存していることは、弱点にはならないか……!!)




ジャック「ハァッ……ハァッ……!」

闇遊戯「どうしたジャック!! デッキからカードを引けよ! それとも、もう降参か!? 」

ジャック「やかましい!! 今観客を最高に沸かせる手を考えているだけだ!! 黙って待っていろ!!」

ジャック(くっ……!! どうすれば!? どうすればいい!! 俺に残された手は!?)



オシリス『ギャアアオオォォオオォォ…………』



ジャック「……チィィ……!!」ブルッ

ジャック(弱点……本当に存在するのか……? アレに、隙など……)

ジャック「……!!」ハッ

ジャック(いかん!! 最後まで諦めてなるものか!! 思考を停止させるな!! 考えろ……考えろ!!)

ジャック(……《オシリスの天空竜》……召喚する際に3体のリリースが必要……)

ジャック(手札の枚数×1000が攻守となる……相手の召喚されたモンスター全ての攻撃力を2000下げ、その効果で攻撃力が0になったものを破壊……)

ジャック(あらゆるモンスター、罠カードの効果を受け付けず、魔法カードも1ターンしか受け付けな――――)

ジャック「!!!!」ビリッ!

ジャック(『魔法カードも1ターンしか受け付けない』……!?)

ジャック(……それは……つまり……『1ターンなら受け付ける』ということ!?)

ジャック「……ふ、フフハハ、ハハハハハ!!!」

闇遊戯「!」

ジャック(俺はバカかッ!!? 何故こんな簡単なことにもっと早く気づかなかった!!)

ジャック(最初の『あらゆるモンスター、罠の効果を受けない』というインパクトに引きずられて、魔法の効果も意味がないと、勝手に頭に刷り込ませていたか!!)



ジャック「……見えたぞ……僅かな光……突破口がッ!!」

闇遊戯「!!」



アストラル『なっ……!?』

遊馬・十代「「なんだってぇぇーーっ!?」」

遊星「この状況を打破する方法を、思いついたのか!?」

遊戯「そんな……!! 一体どうやって!?」






闇遊戯(気づいたか……ジャック。神の弱点に……)

闇遊戯(そう……魔法カードは1ターンだけならばその効果を受け付ける)

闇遊戯(それはつまり、《地砕き》のようなモンスター破壊の魔法であれば、破壊さてしまうということ!)

闇遊戯(……だが、その手もすでに想定済みだぜ!!)

闇遊戯(俺が今伏せたカードの内1枚は、速効魔法《我が身を盾に》!!)

闇遊戯(こいつはモンスターを破壊する効果が含まれるカードの発動を、1500ポイントライフを払うことで、無効にするカード!)

闇遊戯(モンスター破壊の魔法カードを使ってきた瞬間、これで無効にする!!)



ジャック(『オシリス』撃破の道筋は見えた!! だが肝心のそのカードが手札にに無い……!)

ジャック(このドローで、必ず引き当てる!!)



ジャック「俺の……俺の、ターン!!」

ジャック「ドロオォォーーーッ!!!」シュバァッ!




カン★コーン




【ジャック LP 500】手札5






ジャック「!!!」


ジャック「……来たぞファラオ。お前の神を打ち倒す、魔法カードが!!」

闇遊戯(やはり来るか!!)

ジャック「俺は手札から装備魔法、《愚鈍の斧》を発動!!」

闇遊戯「……!? 装備魔法、だと……!?」



遊戯「ここで、装備魔法!?」

十代「え、えぇ!? 装備って、今フィールドにいるモンスターは……!!」



ジャック「俺はこいつを、《オシリスの天空竜》に装備させる!!」

ジャック「さぁ!! 受け取れぇ!!」ブンッ!



ブォンブォンブォン!!


オシリス『!! ギャアアオオォォオォンン!!』


ガッチィィン!!



遊馬「う、上の口でくわえたー!?」

十代「オシリスに魔法カードを装備して、何をする気なんだ!?」

遊星「……!! 待てよ、あのカードの効果は確か……!?」


ジャック「このカードを装備したモンスターの攻撃力は、1000ポイントアップする!!」

闇遊戯(モンスター破壊の魔法じゃ、ない……!?)

闇遊戯「どういつもりだジャック! わざわざオシリスを強化するような真似を何故……!?」

ジャック「強化? フンッ、それは違うなぁ! よく見ろ!! オシリスがどうなっているか!!」

闇遊戯「何!? ……!!」



オシリス『ギャオオオォオォォォオ…………!?』


ドシャアアァァァンッ!!



闇遊戯「なっ!? オ、オシリス!!?」



十代「オ、オシリスが……地面に倒れたぁ!?」

遊馬「な、何がどうなって……・!?」





ジャック「《愚鈍の斧》の効果……それは、装備したモンスターの攻撃力を1000上げる代わりに、そのモンスターの効果を、無効にするというもの!!」

闇遊戯「!!! 無効、だと……!?」

ジャック「これにより、《オシリスの天空竜》は、一時的にだが全ての能力を失い! 手札枚数による攻撃力もダウンする!!」



《オシリスの天空竜》(ATK 3000 → 0 → 1000)



闇遊戯「ぐっ……!?」



アストラル『ま、魔法カードによる、効果無効化!! その手があったか!!』

遊戯「無効ってことは……! 『召雷弾』も!!」

十代「今なら召喚したい放題じゃねーか!!」

遊星「良し!! 行けジャック!!」



ジャック「……待たせたな……俺の魂を……今一度その心に焼き付けてくれよう!!」

ジャック「俺は手札から魔法カード、《死者蘇生》を発動!! 蘇るがいい……《レッド・デーモンズ・ドラゴン》(ATK 3000)!!」



レモン『グァルルルゥゥウウオオォォンッ!!』


オシリス『ギ……ギャア……オォォ……!!』



闇遊戯「『召雷弾』が、発動しない……!!」

ジャック「ハッ! 力を奪われた挙句、口が塞がっていては自慢の『召雷弾』も出せまい!!」

ジャック「まだまだ行くぞぉ!! 罠カードオープン!! 《スカーレッド・カーペット》!!」

ジャック「フィールド上にドラゴン族のシンクロモンスターが存在する場合、自分の墓地の、『リゾネター』と名のつくチューナーモンスター2体を、特殊召喚する!!」

ジャック「現れろ!! 《フレア・リゾネーター》(ATK 300)!! 《バリア・リゾネーター》(ATK 300)!!」



フレア『キシシシ!』

バリア『ギシシシ!』





遊馬「おおおぉ!! 一気にモンスター3体も!!」

十代「でも、シンクロ召喚するなら、レベルはいくつだ!? 『レッド・デーモンズ』とレベル1の《バリア・リゾネーター》で、レベル9とかかな!?」

遊星「…………いえ、レベル12です……!!」

遊戯「!? 12!? それって、デュエルモンスターズの最高レベルじゃ……!!」

遊星「はい! 《フレア・リゾネーター》も足しての、レベル12のシンクロモンスター!!」




闇遊戯(くっ……まさかこんな方法で『召雷弾』を無力化するとは!!)

闇遊戯(どうする!? 前のターンに伏せた《月の書》を使うか!?)

闇遊戯(シンクロ召喚は表側表示のモンスターしか素材にできないはず……!!)

闇遊戯(恐らくジャックがやろうしているのは、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を素材に含めるシンクロ召喚!)

闇遊戯(素材となるモンスターの内1体だけでも、《月の書》の効果で裏守備にしてしまえば、シンクロ召喚は防げる……!)

闇遊戯(…………いや、駄目だ!! 俺が《月の書》を手札に加えたのはジャックもわかっている!!)

闇遊戯(俺が《月の書》を伏せているのはバレているんだ! それをジャックが何の対策もしないでモンスターを展開するはずが無い!!)

闇遊戯(もし表示形式を変更するカードを握っていたら、この段階での《月の書》の発動は無駄撃ちになる……!!)

闇遊戯(ここは温存しておくしかない……!!)




ジャック「おののくがいい!! ひれ伏すがいい!! そして崇めるがいい!! 俺の、『あらぶる魂』を!!」

ジャック「俺はッ!! レベル8の《レッド・デーモンズ・ドラゴン》に、レベル3、《フレア・リゾネーター》と、レベル1の《バリア・リゾネーター》を……!!」

ジャック「ダブルチューニングッッ!!」

闇遊戯「だ、ダブルチューニング!?」



レモン『グァルルウウゥゥオオオォォンンッッ!!』

フレア『キシシシ!』

バリア『ギシシシ!』




ジャック「王者と悪魔、今ここに交わる! 荒ぶる魂よッ! 天地創造の叫びを上げよ!!」



ボゴオォッ!!

ボオオオォォォオォォ……!!



闇遊戯(い、いつものシンクロと同じじゃない!! 炎のリング!? こ、この気配は……!?)




ジャック「シンクロ召喚ッ!! 出でよ!! 《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》(ATK 3500)ッッ!!!!」



スカノヴァ『…………グルルルォォォ……グルァアアアァァアァオオオオォォォッッ!!!!』


ギュボオオォオォォォッッ!!!




闇遊戯「ぐううぅぅ……!? こ、これは……!!?」



遊馬「な、な、な、なん……っじゃこりゃあああ!!?」

十代「あ、熱い!! 熱気が、ここまで……!? 力が僅かに実体化している……!!」

ユベル『へぇ……』

アストラル『か、神にも匹敵するほどの威圧感……!? なんだこれは!!』

遊星「これが、ジャックの切り札だ……! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》の最強の進化形態……《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》!!」

遊戯「す、凄いよ……!! まだこんな力を持っていたなんて……!?」




ジャック「《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》の能力は、お前の『神』にも劣らない!!」

ジャック「こいつは、相手の魔法・罠・モンスター効果では、破壊されない効果を持つ!!」

闇遊戯「!! カードによる破壊を受け付けないというのか……!?」

闇遊戯(それは……もはや神と同等レベルの力じゃないか!!)

ジャック「そして!! 『スカーレッド・ノヴァ』の攻撃力は、自分の墓地のチューナーモンスター1体につき、500ポイントアップする!!」

闇遊戯「な、何ッ!?」

ジャック「俺の墓地には、《フレア・リゾネーター》、《バリア・リゾネーター》、《ダーク・リゾネーター》、《クロック・リゾネーター》、そして《ドレッド・ドラゴン》の、計5体のチューナーがいる!!」

闇遊戯「!? 《ドレッド・ドラゴン》!? そんなものいつ墓地に――――」

闇遊戯「……!! 俺の《手札断殺》かっ……!!」

ジャック「その通り!! 500×5で、攻撃力は2500ポイントアップッ!!」



スカノヴァ「グァルルルゥゥウウオオォォオ…………!!」


《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》(ATK 3500 → 6000)



闇遊戯「攻撃力、6000……!!」

ジャック「それだけではない!! シンクロ素材に使った《フレア・リゾネーター》の効果で、更に300ポイントアップ!!」



《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》(ATK 6000 → 6300)




アストラル『今の《オシリスの天空竜》の攻撃力は僅か1000ポイント!!』

ユベル『そして王様のライフは2700……攻撃力6300の攻撃を喰らったら、ダメージは5300……とても耐え切れないな』

十代「そんな、まさか……王様に、勝っちゃうのか……!?」

遊戯「……ううん、大丈夫。少なくともこのターン、《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》の攻撃は通らない」

遊馬「え……?」



ジャック「バトルッ!! 《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》(ATK 6300)で、《オシリスの天空竜》(ATK 1000)に攻撃ぃ!!」

ジャック「『バーニング・ソウル』ッッ!!!」




ガシンッ! ガシン、ガシン、ガシィィンッ!


ギュンッ!!

ギュゴオオオオォォ……!!



スカノヴァ『グァァルルァァ……!!』



闇遊戯「チッ……! リバースカードオープン!! 速効魔法発動!! 《月の書》!!」

ジャック「やはりそれは《月の書》か……!!」

闇遊戯「フィールドに表側表示で存在するモンスター1体を、裏側守備表示にする!!」

闇遊戯「俺は《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》を裏守備に変更!!」



スカノヴァ『…………!!』


スウウゥゥ……



闇遊戯「これにより、《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》は攻撃できない!!」



遊馬「あそっか!! そういえば『オシリス』を召喚する前のターンで、《月の書》を手札に加えてたっけ!!」

アストラル『ジャックの攻撃を凌いだぞ!!』




ジャック「やはりこの攻撃は通らんか……だがそれも所詮ただの延命処置に過ぎん!!」

ジャック「例えお前が俺の魂を、『月』という闇で覆い隠したとしても!! 『太陽』とは必ず昇るものだ!!」

ジャック「手札から魔法カード発動!! 《太陽の書》!! 場の裏側守備モンスター1体を、表側攻撃表示に変更する!!」

闇遊戯「やはり持っていたか……! 表示形式変更のカード……!!」

ジャック「俺は裏守備の《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》を再び攻撃表示に!!」

ジャック「さぁ起きろ!! 眠りにつくにはまだ早いぞ!!」



スカノヴァ『……!! グァルルゥゥオオォォ……』



ジャック「一度裏守備になったことで、《フレア・リゾネーター》による攻撃力アップは消える!」

ジャック「……《月の書》をシンクロ妨害に使わなかったのは褒めてやる!」

ジャック「もし使っていたら、お前は『スカーレッド・ノヴァ』の攻撃を防ぐ手段を失っていたわけだからなぁ!」

ジャック「俺はカードを1枚伏せて、ターン終了!!」



【ジャック LP 1500】手札1

モンスター

《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》(ATK 6000)

魔法・罠

《愚鈍の斧》

伏せ1枚




闇遊戯「っ……だが、このターンが終わったことで、『オシリス』に装備された《愚鈍の斧》の効力も切れる!!」

闇遊戯「再びその攻撃力と『召雷弾』が復活するぜ!!」



オシリス『ギャギギギ……!!』


バキョオォッ!!



十代「おぉ! 《愚鈍の斧》を噛み砕いた!」

遊馬「ワ、ワイルドだなぁ……」



《オシリスの天空竜》(ATK 1000 → 3000)




TURN-27



闇遊戯「俺のターン!! ドロー!!」



【闇遊戯 LP 2700】手札4



闇遊戯「手札が増えたことで、『オシリス』の攻撃力がアップする!!」



《オシリスの天空竜》(ATK 3000 → 4000)


ジャック「それがどうしたぁ!! 我が《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》の攻撃力は6000!! 足元にも及ばんわ!!」

闇遊戯「……それはどうかな? バトルだ!! 《オシリスの天空竜》(ATK 4000)で、《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》(ATK 6000)に攻撃!!」

ジャック「!!」



遊馬「なっ!? 攻撃力は2000ポイントも差があるのに、攻撃をしかけたぁ!?」

アストラル『いや、ファラオはわざわざ自滅の道を行くようなデュエリストではない! 何か手があるのだ!!』

遊戯「…………!!」



闇遊戯「この瞬間罠カード発動!! 2枚目の《補充要員》だ!!」

ジャック「《補充要員》……!! 墓地の効果を持たない攻撃力1500以下のモンスターを3体まで手札に加える罠カード!!」

闇遊戯「そう!! つまり、3枚も手札が増えるってことさ!!」

闇遊戯「俺は墓地の《磁石の戦士α》と《磁石の戦士γ》、そして《ホーリーエルフ》を手札に加える!!」

闇遊戯「新たに3枚のカードが手札に加わったことで、『オシリス』の攻撃力も3000ポイントアップだ!!」



オシリス『ギャアアアァァアァァオオオォォオォォンッッ!!!』



《オシリスの天空竜》(ATK 4000 → 7000)



遊馬「こ、ここ、攻撃力、7000!!?」

アストラル『ジャックの《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》の攻撃力を1000上回った!!』

十代「よっしゃああーー!! ぶちかましてください王様ぁーー!!」

遊星(くっ!! 《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》には、自身を除外することで相手モンスター1体の攻撃を無効にする効果があるが……!!)

遊星(『神のカード』にモンスター効果は通じない……!!)

遊星(これを喰らったらライフは0……!! 絶対に防ぐんだジャック!!)グッ






ジャック「…………そう来ると……思っていた……!!」



闇遊戯「!?」

ジャック「お前なら必ず、手札を増やして、『オシリス』の攻撃力を上げるだろうと思っていたぞ!!」

ジャック「せいぜい《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》と並べて、相打ちに持って行こうとする程度かと思っていたが……」

ジャック「まさか3枚とはな……! 超えてくるとは考えてなかった……」

ジャック「だがッ!! 俺は更にその上を行くッ!! 罠カード発動!! 《ライジング・エナジー》ーッ!!」

ジャック「手札を1枚捨てることで、発動ターンのエンドフェイズ時まで、フィールド上のモンスター1体の攻撃力は1500ポイントアップする!!」

闇遊戯「なっ、なん、だと……!!?」

ジャック「俺が攻撃力を上げるのは当然!! 《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》だぁ!!」




スカノヴァ『グアァルルルルウウゥオオォォ……!!』


《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》(ATK 6000 → 7500)




遊戯「そ、そんな……!! 『オシリス』の攻撃力を……!?」

遊馬「更に超えてきたぁーーっ!!?」

十代「う、嘘おぉぉーーー!?」

遊星「や、やった!!」




ジャック「覚悟しろ『オシリス』!! この俺の『荒ぶる魂』で、灰も残さず燃やし尽くしてやろうッッ!!」

ジャック「やれ《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》(ATK 7500) !! 返り討ちにしてやれぇ!!」

ジャック「『バーニング・ソウル』ウウゥーーッッ!!!!」



スカノヴァ『グァルルルウウゥゥオオォォッッ!!!!』

オシリス『ギャアアァァアァオオォオォォンッッ!!!!』


ドバァアアァァアァァッ!!! (←オシリスのサンダーフォース)


スカノヴァ『ガルルルァァ!!!』


ギュンッ!! (←ギリギリでサンダーフォスをかわすスカノヴァ)

ギュオオオォッ!!


スカノヴァ『グァルァッッ!!』


ガシイィッ!! (←オシリスの首を掴む)


オシリス『ギャアアァオオォ……!?』ジタバタ


ゴオオォッ!!(←反対の掌に炎を纏うスカノヴァ)


スカノヴァ『グァルルルウウゥゥオオオォォォオンッッ!!!!』


ドゴオオォッ!!!(←掌底)


オシリス『ギャグァアオオォ……!!?』

スカノヴァ『グァルルルオオオォォオォォ!!!!』


ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴオオォォッッ!!! (←掌底連打)


スカノヴァ『ギャググルァオオォオォォォンン!!!!』


ドバッッゴオオオォォォォッッ!!!! (←止めの一撃)


オシリス『ッ……!! ……ッ……!!』


ズドオオォォォオォォンッッッ!!!!



闇遊戯「ぐっああぁぁーーッッ!!?」



ドサァッ!!



【闇遊戯 LP 2700 → 2200】



ジャック「…………《オシリスの天空竜》……粉砕ッッ!!!」




遊馬「あ、あ……か、神、を……倒したああぁぁーーーっ!!!」バンザーイ

遊戯「し、信じられない……!! 真っ向勝負でオシリスに勝っちゃった……!!」

十代「す、すげぇ…………」ボーゼン

アストラル『な、何という攻防だ……!! ここまで手に汗握る勝負は、初めて見たかもしれないぞ……!!』

ユベル『なんだ……映画を見たときは、ただのお山の大将に見えたが、神を屠るとは、やるじゃないかアイツ』

遊星「良くやったジャック!! そのまま押し切ってしまえ!!」



ジャック「どうだファラオ!! これが俺の本当の力だぁ!!」

闇遊戯「…………本当に、オシリスを倒すとは、な……! さすがの俺も驚きが隠せないぜ……!!」

闇遊戯「……だがそれ以上に、嬉しい気持ちでいっぱいだ!!」

ジャック「……! 嬉しいだと?」

闇遊戯「あんたと一緒さジャック。自分をギリギリまで追い込む強敵に巡りあえたこと……そして、それに打ち勝つことができることに対する喜びさ!!」

ジャック「……フン、最強のしもべを失っても尚その強気な態度を崩さないか……!」

ジャック「それでこそ俺が倒す価値がある!! この決闘、勝つのは俺だッ!!」

闇遊戯「いいや!! 勝利は譲らないぜ!! 俺はモンスターを裏側守備表示でセットし、カードを1枚伏せて、ターン終了だ!!」




【闇遊戯 LP 2200】手札6

モンスター

裏守備1体

魔法・罠

伏せ2枚(内1枚《我が身を盾に》)





TURN-28



ジャック「これでラストターンにしてやろう!! 俺のターン、ドロー!!」



【ジャック LP 500】手札1



ジャック「!! ……フフハッハハハハ!! ファラオ、お前の壁モンスターは意味を成しそうにないぞ!!」

ジャック「そのセットモンスターは、先ほど《補充要員》で手札に加えた《ホーリー・エルフ》だろう?」

闇遊戯「!」

ジャック「回収した3枚モンスターの中では一番守備力が高いからな! それも2000という数値!」

ジャック「リリース無しで召喚できる下級モンスターでは、少々突破しずらいステータスだ……」

ジャック「俺がこのドローで引いたカードが、下級モンスターだったとしても、まず先に《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》で攻撃せざる終えず、お前の残りライフは2200……」

ジャック「残った下級モンスターで攻撃しても、いくらかライフは残る……」

ジャック「俺が勝負を焦って、下級モンスターで先に攻撃してくれればそれも良し……そう考えているな?」

ジャック「甘いッ!! そんなチンケな戦略でこの俺の進撃を止められると思うな!!」

ジャック「俺は《ランサー・デーモン》(ATK 1600)を召喚する!!」



ランサーデーモン『フゥンッ! ハァッ!』ジャキッ




十代「『ランサー』……ってまさか!!」

遊星「えぇ! 貫通効果持ちです!!」




ジャック「相手フィールド上に存在する守備表示モンスターに自軍のモンスターで攻撃宣言した時に発動できる!!」

ジャック「その攻撃モンスターの攻撃力が対象の守備モンスターの守備力を超えていれば、その数値の差だけ、戦闘ダメージを与える!!」

ジャック「つまり、攻撃力6000の《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》に、貫通効果を与えることができるのだッ!!」

ジャック「行くぞぉッ!! バトル!! 《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》(ATK 6000)で、セットモンスターに攻撃!!」

ジャック「そしてこの瞬間《ランサー・デーモン》の効果発動!! 貫通効果を『《スカーレッド・ノヴァ』に与える!!」

ジャック「喰らえぇい!! 『バーニング・ソウル』ッッ!!!」



スカノヴァ『グァルルァオオォォン……!!』


ギュオオオォォ……!!


闇遊戯「永続罠発動!! 《スピリットバリア》!!」

ジャック「ぬっ……!?」

闇遊戯「自分の場にモンスターが存在する限り、俺への戦闘ダメージは全て0になるッ!!」


クルッ!


ホーリーエルフ『っ……!! はあぁぁ……!!』


ガキィィンッ!!


ホーリーエルフ『くうぅ……!!』


ズバアアァァン!!




闇遊戯「っ……・残念だったな! まだラストターンにはならないぜ!!」

ジャック「チィ……仕留めそこなったか……! だが次の攻撃は防げまい! 行け《ランサー・デーモン》(ATK 1600)!! ダイレクトアタックだ!!」



ランサーデーモン『トゥアアッ!!』ジャキィン!


ドスウゥッ!!



闇遊戯「ぐううっうう……!!」



【闇遊戯 LP 2200 → 600】



ジャック「フハハハハッ……!! 風前の灯……というヤツだな……!!」

闇遊戯「…………お互いに、な……!」

ジャック「俺はこれで……ターン、終了だ……!!」



【ジャック LP 500】手札0

モンスター

《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》(ATK 6000)
《ランサー・デーモン》(ATK 1600)

魔法・罠

無し




TURN-29



遊星「あと、あと少しだ……!! 頑張れジャック!!」

十代「うううぅ……!! 負けないでください王様ぁーー!!」

アストラル『……ユベル、この勝負君はどう思う?』

ユベル『……そうだね、今の場の状況を考えれば、ジャックの方が圧倒的に有利だろう』

ユベル『……だが、多分、王様が勝つと思う』

遊馬「えぇ!? この状況で、まだ王様に勝ち目があるのか!?」

遊馬「場にモンスターがいればダメージは受けないかもしれないけど、通常召喚は1ターンに1回だけ……」

遊馬「特殊召喚するにしても、手札のカードはずっと使ってないことを考えれば、そういうカードじゃないだろうし……」

遊戯「でも……もう1人の僕は……きっと勝つよ……!」

ユベル『僕が思うに……ジャックが今のターンで決め切れなかったのは、致命的だと思うよ』

アストラル『……そうか。……実は私も、なんとなくだが、最後に立っているのはファラオの方な気がする……』

アストラル『場の形勢だけ見れば、確かにファラオは不利だ。だが、彼の手札は次のドローで6枚だ』

アストラル『その内の2枚は《補充要員》で回収した通常モンスターだが……彼なら……!』




闇遊戯「…………ジャック」

ジャック「……なんだ」

闇遊戯「きっと、このドローで全てが決まる。もう次は無い」

ジャック「…………そうか」

闇遊戯「俺はこの1枚に、俺の全てを賭ける!! だから……あんたにも最後まで、自分の全てを賭けて、全力で闘ってもらいたい」

ジャック「ハッ、愚問だな! 俺は己の魂の炎が消えるその瞬間まで、全力で生き抜くだけだ!!」

ジャック「お前の最後の一手とやら、このジャック・アトラスにぶつけて見せるがいい!!」

闇遊戯「……あぁ!! 行くぜジャック!! 俺のターン、ドロオォーーー!!!」



【闇遊戯 LP 600】手札6




闇遊戯「…………いいデュエルだったぜ、王(キング)」

ジャック「あぁ……いいデュエルだったぞ。王(ファラオ)」

闇遊戯「俺は手札から魔法カード、《死者転生》を発動!! 手札1枚をコストに、墓地のモンスター1体を手札に加える!!」




十代「手札のカードと墓地のモンスターを入れ替えるカード!!」

遊馬「まさか、また神を!?」

遊星「いや、残りの手札のことを考えれば、神を再び召喚するための3体のリリース要員が確保できるほどの余裕があるとは思えない……」

ユベル『となると、彼がここで手札に戻すカードは……』

遊戯「……『アレ』しか、いないよ」



闇遊戯「俺は手札の《磁石の戦士α》を捨て、墓地の《ブラック・マジシャン》を手札に!!」

ジャック(……やはり……そうだろうな……お前の真のエースは、神などではない……!)

闇遊戯「そして!! 手札から魔法カード、《融合》を発動ッ!!」



十代「うおおおぉぉ!! 《融合》キターーーッ!!」

遊星「ま、まさか、《ブラック・マジシャン》を融合するのか!?」



闇遊戯「手札の《ブラック・マジシャン》と、《バスター・ブレイダー》で、手札融合ッ!!!」


ブラマジ『……はっ!!』バッ

ブレイダー『……フゥン!!』バッ



ギュウウゥゥゥン……!!



闇遊戯「融合召喚ッ!!! 現れろ!! 《超魔導剣士-ブラック・パラディン》(ATK 2900)ッッ!!!!」



ブオン! ブオン!

ジャッキィィン……!


ブラパラ『うおおおぉぉぉ……!! はあぁっ!!』ドン★




十代「こ、これが、《ブラック・マジシャン》の融合体……!!」

遊馬「で、でも攻撃力が……!! 2900……全然足りないぜ!!」

遊戯「ううん……攻撃力なら十分に足りるよ!!」

遊星「! どういうことです……!?」

遊戯「あのモンスターは、アトラスさんのデッキに対しては天敵となる!!」



ジャック「これが、お前の最後の一手か……!!」

闇遊戯「『ブラック・パラディン』の特殊能力!! 互いのフィールド、墓地に存在するドラゴン族モンスター1体につき、500ポイントアップする!!」

ジャック「!!! ドラゴン族……だと……!!?」

闇遊戯「今墓地にいるドラゴン族は、《アックス・ドラゴニュート》、《エクスプロード・ウィンド・ドラゴン》……」

闇遊戯「《バイス・ドラゴン》、《エンシェント・ドラゴン》、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》、《ドレッド・ドラゴン》の6体!!」

闇遊戯「さらに今場にいる《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》も追加して、計7体!!」

闇遊戯「よって攻撃力は3500ポイントアップして……!!」




ブラパラ『フウウゥゥゥン…………!!』



《超魔導剣士-ブラック・パラディン》(ATK 2900 → 6400)



ジャック「攻撃力…………6400……!!!」



十代「うおおおぉぉ!! 《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》を400上回ったぁ!!」

遊星「ド、ドラゴン族の数だけだなんて……!?」

遊馬「で、でも!! ジャックのライフは500!! 削りきるには100足りない!!」

ユベル『フィールドを良く見ろ。「スカーレッド・ノヴァ」の他に、攻撃対象にできるモンスターがいるだろう』

遊馬「……あぁ!! 《ランサー・デーモン》!!」



闇遊戯「終わりだジャック!! 《超魔導剣士-ブラック・パラディン》(ATK 6400)で、《ランサー・デーモン》に攻撃!!!」

闇遊戯「『超・魔・導・烈・波・斬』ッッ!!!!」




ブラパラ『うおおおぉぉぉッ……!!!』


カッ!!

ズアアァァァッ……!!



ジャック「まだだ……!! まだ終わらせわせん!! 《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》の更なる効果発動!!」

ジャック「相手モンスターの攻撃宣言時、このカードをゲームから除外し、その攻撃を1度だけ無効にできる!!!」

闇遊戯「!!」



スカノヴァ『グァルルゥゥアアオオォォ……!!』


ブウゥゥン……!


ブラパラ『……!? くっ……』チャキッ




遊星「良し!! 『ブラック・パラディン』の攻撃を止めた!!」

遊馬「ま、まだそんな効果を隠し持ってたのかよ!?」

十代「これでも決まらないのかぁーー!?」

ユベル『だが、どちらにしろ……』

遊戯「うん……もう1人の僕の……勝ちだ!」



闇遊戯「これでもまだ通らないとは……本当に流石だな。だが、忘れているようだな……俺の手札にある、『あのカード』のことを!!」

ジャック「…………!!」

闇遊戯「手札から速効魔法!! 《融合解除》、発動ッッ!!!」



遊星「!!?」

十代「ゆ、《融合解除》おぉ!!!」

アストラル『……《速効魔力増幅器》で、《月の書》と共に手札に加えていたのだ』

遊馬「うわああぁーー!? そうだ忘れてたぁぁ!?」




闇遊戯「『ブラック・パラディン』の融合を解除するぜ!! 来い!! 《ブラック・マジシャン》(ATK 2500)!! 《バスター・ブレイダー》(ATK 2600)!!」



ブラマジ『フッ……!』

ブレイダー『ムウゥン……!』




ジャック「………………」

闇遊戯「バトルフェイズ中に特殊召喚されたモンスターは、バトルに参加できる……」

闇遊戯「…………俺の、勝ちだ!!!」



ジャック(……負けた、か……)



闇遊戯「これで、本当に最後だ!! 行け!! 《ブラック・マジシャン》(ATK 2500)!! 《ランサー・デーモン》(ATK 1600)に攻撃!!」



闇遊戯「 『 黒 ・ 魔 ・ 導 』 ッッ!!!!」



ブラマジ『おおぉぉ……!! はああぁっ!!!』


ギュバアアァァーー……!!


ズドオオォォォンッ!!




【ジャック LP 500 → 0】



【WINNER★闇遊戯】




ジャック「…………」(←大の字)

ジャック(《融合解除》の存在を失念していたわけではない……)

ジャック(ただ、分かっていても、最後まで、足掻いてみたかった……)

ジャック(……フッ、我ながら、つまらん意地を張ったものだ……)

闇遊戯「……ジャック」

ジャック「…………してやられた、な……」

闇遊戯「そうでもないさ。どこかで何か1つでも違うことが起きていたら、俺が負けていたかもしれない」

ジャック「だが、勝ったのはお前だ。……真の王者の座……今はお前に預けておこう」

闇遊戯「……その内、またやろうぜ。俺も、今よりもっと強くなる。そして、今日より強いあんたと、デュエルがしたい」スッ

ジャック「……フン、いいだろう。だが次は俺が勝つ! それまで首を洗って待っているがいい!」スクッ

闇遊戯「フフ、楽しみにしておくぜ」




遊馬「おーーい!! 王様ーーっ! ジャックーー!」ダダダ

ジャック「む……」




遊星「ジャック……惜しかったな。本当にあと一歩だった」

ジャック「……あと一歩、か。……たった一歩の差が、これほど大きく、遠く感じたはことは無いな……」

遊戯「2人ともお疲れさま。アトラスさん、凄かったよ! 強いのは分かってたけど、まさか神を倒せるほどだとは思って無かったよ!」

アストラル『うむ。あの目まぐるしい闘いぶり、まさに君の「荒ぶる魂」を体言していたな』

ユベル『せいぜい、王様に傷一つでもつけられれば上出来程度に思っていたが、評価を改める必要がありそうだ』

十代「お、珍しいな。ユベルが人を認めるなんて」

ユベル『まぁもっとも?十代にはとても適わないだろうし、僕が戦っても負けはしないと思うがね』

十代「……またそうやって余計なことを……」

ジャック「……フン、ならば今度、貴様に相手をしてもらおうか。一瞬で消しとばないよう、隣の主人に支えてもらいながらでも構わんぞ?」

ユベル『ほぉ、言うじゃないか……』

遊戯「もう、2人ともよしなよ、そんな喧嘩腰な言い方」

遊星(……珍しいな。ジャックがああいう返しをするとは……)

遊星(いつもならああいうことを言われたら、食ってかかりそうなものだが……)

遊馬「しっかしすっげぇぜ!! あんな要塞みたいなモンスターを突破しちまうなんてさぁ!!」

十代「あぁ!! 一度効果を無効にしてその間にモンスターを展開するとは、考えたよなぁ~!!」

ジャック「フハハハ! もっと褒めろ! そして敬え! 俺は未来のキング・オブ・デュエリスト……ジャックアトラスなのだからなぁ!」

遊馬「よっ! 元キングだけど神を倒した男!!」ヒラヒラ

十代「よっ! 元キングだけど初代決闘王をギリギリまで追い詰めた男!!」ヒラヒラ

ジャック「貴様らは俺を尊敬しているのかバカにしているのかどっちだ!? 元キングは余計だあぁぁっ!!」ウガー!






遊戯「……どうだった? もう一人の僕。楽しかった?」

闇遊戯「あぁ。久しく感じていなかった、あの張り詰めた緊張間、切迫した空気……心から楽しかったと言えるデュエルだったぜ!」

遊戯「……そっか。良かった」ニコリ

遊戯「最近もう一人の僕、純粋に楽しめるデュエル、してなかったもんね……」

闇遊戯「……そうだな。こういうことがあるなら、ここに連れてこられたことも、案外そう悪いことばかりじゃないかもしれない」

遊戯「あっ、駄目だよそんな考え持っちゃ。確かにデュエルは楽しいけど、僕らを待ってる人だって沢山いるんだから!」

遊戯「必ず皆で、元の世界に帰らなきゃ!」

闇遊戯「わかっているさ。……ただ、時を越えた先の人間と触れ合うことができるっていうのは……とても幸せなことなのかもしれない……そう思っただけさ」

闇遊戯「……未来にも……あんな決闘者がいるんだな」

遊戯「……うん。きっと、人の数だけ……もっと沢山、色んなデュエリストがいるんだよ」

闇遊戯「フッ……デュエルモンスターズの未来は明るいな!」

遊戯「うん!そうだね!」






十代「ところでさぁ……あんな熱いデュエル見てたせいかなぁ。なんか汗かいちまってちょっと気持ち悪いぜ」

遊馬「あ、俺も俺も! 今日は見てただけじゃなくて俺もデュエルしたしなぁ」

闇遊戯「確かに、今のデュエルはかなり精神を消耗したしな……汗もべたついてる……」クンクン

遊星「それなら、風呂に入って休みましょう。確か部屋を出た向こうに浴場があったはずです」

十代「お、いいなそれ! 皆で一風呂浴びてさっぱりしようぜぇ!」

アストラル『ふむ……他人同士で入浴することで、さらに絆を深める……これが、「裸の付き合い」と言うものか』

ユベル『十代が行くなら僕も――』

十代「ユベルは外で待っててくれな!」

ユベル『チッ……』

遊戯「あ、それじゃあ僕、ペガサス呼んでくるよ。いつの間にかいなくなってるし」

闇遊戯「あぁ、頼むぜ。ジャックはどうする?」

ジャック「……俺は遠慮しておく。風呂に入る気力も無い……心底疲れた。今日はもうとにかく寝たい……」

ジャック「一応ここにくる前にシャワーは浴びているし、風呂は明日の朝にでも入るとしよう」

ジャック「……明日もここに閉じ込められていればの話だがな」

闇遊戯「そうか……わかった。ベッドならあそこにあるから、どれでも好きなのを使えばいい」

遊馬「あ! 二段ベッドの上は俺のだからな!」

ジャック「わかったわかった。さっさと行ってこい」

十代「よーし! そんじゃ風呂場にレッツゴー!!」ダッ

遊馬「おーー!!」ダッ

遊星「おい、走ると危ないぞ!」ダッ

闇遊戯「……やれやれ」






遊戯「ペガサス、いる?」

ペガサス「おや、遊戯ボーイ。ゲームは終わりましたか?」

遊戯「ゲーム? あぁ、TVゲームね。とっくに終わったよ。あの後また新しいデュエリストが来て、もう一人の僕とデュエルしたんだ」

ペガサス「そうでしたか……それは気がつきませんでシタ。思いのほか読書にのめりこんでいたようデース」

遊戯「凄い強い人だったよ。もう一人の僕が出したオシリスを倒した上に、あと一歩まで追い詰めたんだ」

ペガサス「……ワッツ!? 神を倒したのですか!? その人物は何者デース!?」

遊戯「遊星君の時代の人で、遊星君の知り合い。未来のキング・オブ・デュエリストなんだ」

ペガサス「アンビリーバボー……そんなデュエリストが、未来にもいるのデスカ……!」

ペガサス「惜しいことをしまシタ……そんなデュエルを見逃してしまうとは!」

遊戯「それでね、今皆でお風呂に入ろうと思ってるんだけど、ペガサスも一緒にどう?」

ペガサス「バスタイムですか……私は基本的に、入浴は一人でしかしたことがありまセンが……」 

ペガサス「まぁ、いいデショウ。何事も経験デース」

遊戯「そっか。じゃあ行こう。皆はもう先に行ってるから」

ペガサス「OK、行きまし……ん……?」

遊戯「? どうしたの?」

ペガサス「……何デショウ……風呂……何か大事なことを忘れているような気が……」




ペガサス「………………ハッ!!?」

ペガサス「い、いけマセーン!? 今浴場には……!!」

遊戯「?」





―――――――――


★大浴場★



アキ「ほらほらっ! ここがいいの? ここがいいのっ!?」

アンナ「ちょ!? うひゃひゃひゃひひひ!? や、やめ、くすぐったいってぇ!!」

明日香「だーめ!! 私たちばっかり触られて不公平じゃない! お返しよ! うりうりうりー!」

アンナ「だ、だからって、もうどんだけ続けてるとおもってんだよーっ!? あひっ!?」

アキ「っていうか、アンナちゃん肌柔らかいわね! 流石中学生……!」

アンナ「も、もう許してよぉ~~!!」

明日香「なんのまだまだぁ! ここからが本番――――」




――――ガラガラッ!




十代「俺いっちばーん! おおぉでけー風呂、だ……な……?」←(腰にタオル1枚)

遊馬「俺2ばーん! うっひょお! ほん、と……だ……?」 (←同じく)

遊星「風呂場ではしゃぐと怪我をするぞ。ほどほど、に…………」(←同じ)




アキ「」

アンナ「」

明日香「」



十代「」

遊馬「」

遊星「」





闇遊戯「? おい、3人とも急に固まってどうし…………ぶっ!!?」

十代「オジャマシマシター」クルッ

遊星「オレハナニモミテイナイ」クルッ

遊馬「お、お、お、おあああわわわわ!!?////」(←指の間から見てる)



アキ・アンナ・明日香「「「キャアアアアァァァァーーーッッ!!!!」」」



ブンッブンッブンッ!!



十代「やっぱそうなるよなぁーー!?」ダッ

遊馬「うわああぁぁーー!? 石鹸やら桶やらが飛来してくるぅぅーー!?」ダッ

遊星「な、なぜだ……!! どうしてこうなった……!?」ダダダッ



ズドドドドドドドッ!!



明日香「十だああぁぁいッッ!!!」

十代「げぇ!? は、速い!?」

明日香「『グリザード・スラッシュ』(飛び蹴り)ッッ!!!」



ドゴオオォッ!!



十代「ぐええぇぇぇぇっ!!?」



ヒュルルルル……ドシャアッ!!




遊馬「じゅ、十代さーーん!?」

アンナ「『ビッグ・ギャノン』(体当たり)ッッ!!!」



バギイィィッ!!



遊馬「ぐべええぇーー!!?」


ベチャアァンッ!!



遊星「ゆ、遊馬までやられた!? お、王!! 俺達はどうすれば――」

遊星「…………い、いない!? ……ハッ!?」クルリ



アキ「………………」ズオオォォ




遊星「ア、アキ!? ま、待ってくれ!! 俺達は何も覗きにきたとかそういうことじゃないんだ!! というかちゃんと前を隠せ!!////」アワワワ

アキ「…………冷たい炎が世界の全てを包み込む……」

遊星「!!? ア、アキ!?」

アキ「漆黒の華よ……開け……!!」

遊星「お、おい、ちょ、ちょっと待て……! サイコデュエルは、洒落にならな――」



バゴオオオォォォンッ!!!




<ギャアアアァァァァ……




遊戯「!? い、今の悲鳴は……!?」

ペガサス「……遅かったようデース……」

闇遊戯「相棒おおぉーーっ!!」ダダダッ

遊戯「も、もう一人の僕!? どうしたの!? そんな半裸の状態で!?」

闇遊戯「ハァ、ハァ……!! お、鬼だ……!! 修羅が出た!! 対峙しただけでわかる! 俺はアレには勝てない……!!」

遊戯「な、何言ってるんだよ!? 鬼!?」

闇遊戯「十代も遊馬も遊星もやられた……!! 俺だけ各当する人間がいなくて助かったが……くっ……!!」



明日香「王様ぁ……?」



闇遊戯「!!?」ゾワァ

アキ「どこに行くつもりですか……?」ゴゴゴゴ

アンナ「逃がさないぜ……?」ゴゴゴゴ



十代「」(←ボロボロで明日香に引きずられている)

遊馬「」(←ボロボロでアンナに以下略)

遊星「」(←黒焦げでアキに以下略)



闇遊戯(ま、まさかの三対一の図式……!!?)



遊戯「ちょ、ちょっと待ってよ!? 状況が見えないよ!? どうして明日香さんたちがもう一人の僕を……!?」

アキ「なんでもありません。ただ彼が遊星たちと一緒に、私たちの入浴中に乱入してきただけですよ」ニコリ

遊戯「(ゾクッ)ら、乱入……? …………あぁ……(察し)」

ペガサス「…………」ススス…

闇遊戯「た、助けてくれ相棒……!! 俺一人では到底どうすることも……!!」

明日香「遊戯さん? そこを退いてくれますか?」

遊戯「あ、はい」

闇遊戯「!? あ、相棒!?」

遊戯「ゴメンもう一人の僕。僕にはどうすることもできない……速やかに八つ裂きにされて安らかに眠ってね……」ホロリ

闇遊戯「相棒!? 相棒ぉッ!!」

アキ「さぁ王様。あっちに逝きましょう?」ガシィッ

闇遊戯「相棒おおぉぉぉぉぉ……!!!」ズルズル




ガチャリッ

ギィーー……バタンッ!!




<グアアアアァァァァァ……




ジャック「…………ぬぅ、なんの騒ぎだ……! うるさくて眠れんではないか!」

遊戯「……良かったねアトラスさん……僕らはギリギリで地獄を見ずに済んだよ……」

ジャック「はぁ……?」





これにて闇遊戯VSジャック戦は終了です。


……前に自重するとは言ったが、お風呂突入→制裁の流れは絶対やっておきたかったんだ。
でないとわざわざペガサスを別室行きにした意味が無くなるしね……許せ。


あと、オシリスとスカノヴァの最後の戦闘シーンがやたら長かったり、説明文が入ってた件についてですが、
やっぱり「神を倒す最上級モンスター」のシーンなので、できるだけ派手にして他のバトル時とは差別化しようと試みたのですが、
いかがだったでしょう?

くどいわ! もっとサックリでいいよ! と思ってたりする方がいたらすみません。


さて、次回からいよいよ、呼び出せるキャラが2人になります。
ユベルも指定すればたたかわせることができますので。

ブルーノ「僕はマシンガジェ」
アンチノミー「私はTG」



こんばんわ>>1です。


明日の土曜夜7時に、キャラ選択安価まで投下します。


次回の日常パートは、ちょっとお下品というか、遊戯王本来のサービスシーン♂というか……
下品は下品でもクレしん的な下品というか、とにかく、前にやったのアレほどではないとは思いますが、
一応ご注意を。


そして、今回から登場させられるキャラが2人になりますが、あくまで1レスにつき1キャラです。
いっぺんに2人指定することはできません。

さらに、アニメ本編で既に対戦したことのある組み合わせになってしまう場合、
最初に指定したキャラを『A』とし、その後指定したキャラを『B』として、『B』のキャラを安価下させてもらいます。


次回の更新についてはこんなところです。


明日の安価呼び出し、ぜひ参加してください!



>>1です。時間なので投下します。



アキ「まったく、遊星たちったら……女性の入浴中に飛び込んでくるなんて!」

遊戯「いやー、でも、何もあそこまですることはなかったんじゃ……遊星君たちは、アキさんたちがいるのを知らなかっただけなんだし……」

明日香「……まぁ、今にして思えば、ちょっとやりすぎだったかしら……で、でも! 女が男に裸を見られたのよ! 悪気が無かったとしても、多少の罰は必要ですよ!」

遊戯(……多少……?)

アキ「しかも相手は知り合いだったわけだし……私たちが冷静になれなかったとしても、仕様がないじゃないですか!」

遊戯「いや、まぁ、うん……」

アンナ(……冷静に考えたら、オレ、遊馬に見られたんだよなぁ……)

アンナ(うー……!! くっそー、今になってめちゃくちゃ恥ずかしくなってきやがったぁ……////)カァァァ

アキ「それに元はと言えば、私たちがお風呂に行ったことを伝えておくように言ったのに、それを忘れてたペガサスさんが悪いじゃないですか!」

ペガサス「ソ、ソーリー……本当にすみまセーン……」

明日香「…………まぁいいわ。もう済んだことだし、これ以上ペガサスさんや十代たちを責めるのは無しにしましょう。……私たちも、ちょっと度が過ぎた気もするし」

アキ「……そうね。後で遊星には謝……るには、もう今日は遅いわね……遊星たちがお風呂から上がる頃には11時過ぎるだろうし」

アンナ「……謝るのは明日にしとこうぜ」

アンナ(っていうか今は顔なんて合わせられねぇよ! 絶対無理!! ////)


アキ「……それにしても……」





ジャック「……zzz……」(←ベッドで寝ている)





アキ「まさか私たちがいない間にジャックまで来てたなんて」

明日香「そういえば……誰なの? あの人。アキさんの知り合い?」

アキ「まぁね。と言っても、私はまだ出会ってから数年しか経ってないけど」

アキ「遊星とジャックは、もう随分長い付き合いになるんじゃないかしら。何しろ子供のころから一緒に育ったって聞いているし」

アンナ「? あそこで寝てる長身金髪の話か?」

遊戯「うん。凄かったよアトラスさん! 流石は未来のキングって感じのデュエルだったよ! もう一人の僕に神まで出させて、その上戦闘で破壊しちゃうくらいだもの」

明日香「……!? 神って、三幻神の!?」

遊戯「うん。その内の1体をね。オシリスを真っ向勝負で超える人なんて、僕初めて見たよ」

アンナ「……さんげん……?」

明日香「あそこで寝てる、彼が……?」




ジャック「……zzz………カーリー……zzz……」




明日香「……今一ピンと来ないんだけど……」

アキ「そりゃあそうでしょうねぇ……ジャックって、デュエルは強くても、他は色々とダメだから」

ペガサス「? ジャックボーイは、普段はどんな人物なのでショウ?」

アキ「……なんていうか、細かいことをしたり、頭を使うことが苦手なタイプっていうか、融通が利かないっていうか……不器用?」

遊戯「そ、そうなの? デュエルしてる時は、なんていうか、『誇り高い獅子!』って感じで、カッコいい人だなぁなんて思ったんだけど……」

アキ「だからそれはデュエルの時だけなんです。私生活はズボラで協調性が無くて、そのくせプライドだけは高いから、無駄に周りに迷惑かけて……」

遊戯「へ、へぇ……」




アキ「何より問題なのが、デュエルに関係すること以外の仕事ができないってことかしら」

明日香「仕事ができない?」

アキ「今も言ったけど、ジャックって不器用で協調性が無くてプライドが高いから、まともに職に就けないのよ」

アキ「仮に仕事に就けても、その傍若無人っぷりのせいですぐにクビになったりして……」

アキ「なのにわざわざ高いお金払って、一杯3000円もするコーヒーを毎日飲んだり……」

アンナ「い、一杯3000円!? なんだそりゃどんだけ高いんだよ!? って言うかどこからそんな金が……」

アキ「ジャックの仲間が稼いだお金よ。特にクロウっていう、私たちの仲間が汗水流して働いて手に入れた、ね」

アキ「当然そんなことしてれば周りから、――特にそのクロウって人ね――から反感も買うんだけど……」

遊戯「けど?」

アキ「一度クロウがジャックに詰め寄ったことがあったらしいのよ。『真面目に働け!』って」

アキ「そしたら彼、その一杯3000円のコーヒーを飲みながらこう言ったんですって」

アキ「『俺に合う仕事が無い以上、仕方あるまい!』って」

ペガサス「……oh……」

明日香「……あの、こういうこと言うのもアレなんだけど、それってつまり、その、ニートっていうやつじゃ……」

アキ「もっとも、今のは昔の話よ。今はもうプロデュエリストになって、一からキングを目指してるわ」

アキ「まぁ、だからといって、今他の仕事ができるわけではないと思うけど……」

アンナ「……つまり……あいつは駄目人間ってわけか!」

遊戯「アンナちゃん! 駄目だよそんな大きな声で言っちゃ! 指もささないで!」

アキ「……悪い人ではないんだけどね。仲間内では、問題児として通ってるわ」




ジャック「ぶぇぇっクシッ!! ……zzz……」





遊戯「……人って見かけによらないんだね」

明日香「アキさんも遊星さんも、苦労してるのね……」

アキ「……さてと、思いの他ジャックの株が降下しちゃったみたいだけど、それはそれとして、そろそろ休みましょう」

アンナ「あぁ、そっか、もうとっくに夜だっけ……ふあぁ……眠……」コスリコスリ

明日香「私たちはあっちの部屋で寝るわ。遊戯さんたちは今からどうします?」

遊戯「あ、じゃあ、僕は皆がいる内にお風呂入って来るよ。ペガサスはどうする?」

ペガサス「あぁ、そうでシタネ、ご一緒しマース」

アキ「あの、遊戯さん、良ければ、遊星たちに私たちが謝っていたと……」

遊戯「うん。伝えとくよ。おやすみアキさん、明日香さん、アンナちゃん」

明日香「はい、おやすみなさい遊戯さん、ペガサス会長」

アキ「おやすみなさい」

アンナ「お休みぃ……」ヒラヒラ




バタンッ




遊戯「じゃあ、行こうか」

ペガサス「……遊星ボーイたちは大丈夫でショウか……?」

遊戯「……どうなんだろうね」






★大浴場★



カポーン……




十代「……酷い目に逢ったぜ……」ボロッ

遊馬「女を怒らせると怖ぇってのは知ってたけど、まさかここまでされるなんてなぁ……うぅ、タックル喰らったとこが痛い……」ボロッ

遊星「……俺なんかモンスターの実態ダメージを食らったぞ……あれは今まで喰らったアキのサイコデュエル能力の中でも得に痛かった……」コゲコゲ

十代「……遊星、頭が燃えたのか知らないけど、アフロみたいになってるぜ……」

遊星「……分かってます……後で髪を洗えばなんとかなると……思います……」モサモサ

十代「くっそー、明日香めー……! いくら俺たちが裸見ちまったからって、飛び蹴り食らわすことはねーだろーにさー!」

アストラル『だが、事前に中に誰かいる可能性を考慮しなかったのは君たちの不注意だ。まったく君たちに非が無いわけでもない』

十代「まぁ、そうだけどさー……」

アストラル『それに加えて、彼女たちは知っての通り女性だ。異性に裸を見られて冷静でいられるほど、彼女たちは擦れてもいなかったわけだ』

アストラル『多少行動の度が過ぎていたとしても、大目にみてやるべきだろう』

遊星「……さっきから思っていたんだが……どうしてアストラルがここにいるんだ」

アストラル『私は常に遊馬に憑依している。遊馬が風呂に行くと言うのなら、私もついて行かざるをえない』

遊星「そうなのか?」

遊馬「あぁ。……まぁ、ある程度は離れられるし、距離を考えれば、脱衣所で待ってることもできるよな?」

アストラル『まぁ……可能といえば可能だな』

遊星「じゃあ、なぜここまで?」

アストラル『一人で脱衣所にいるのも退屈だろうと思ってな……君たちと共にいる方が、有意義に時間を過ごせると思ってな』

十代「……つまり、一人じゃ寂しかったってわけか~?」ニヤリ




アストラル『…………そうかもしれないな』

遊馬「! …………」




アストラル『遊馬に出会って、遊馬と共に生き、共に戦っている内に、遊馬の生き方、その在り方に、知らず知らず影響を受けていた』

アストラル『遊馬だけではない。遊馬の友人や、デュエルした仲間たちとも、遊馬を通して繋がることで、「友」というものを学び、そして「友」になった』

アストラル『出会ったばかりの頃は、そんなものの存在など知らず、興味すら無かったというのに、今はもう、それを失うのが、とても怖い……』

十代「…………」

遊馬「……アストラル……」

アストラル『目的のためなら手段を選ばないような思考の持ち主だったこの私が、今となっては、隣に誰かが……いや、遊馬がいないと、落ち着かない…………』

アストラル『変わるものだな、心というものは』フフッ

アストラル『私は今、一人にされるのが、嫌だったのだろう』

遊星「…………」

アストラル『……む……すまない、無駄な話を聞かせてしまったな』

十代「そんなことないさ。 ……信頼し合ってるんだな、お前ら」

遊馬「あぁ! 俺とアストラルは、これからも、ず~~っと、一緒だぜ!!」ニカッ

アストラル『……あぁ。そうだといいな……』

遊星「……ところで……」

遊馬「? どったの?」

遊星「……王はいつ目を覚ますんだろうか……」




闇遊戯「」プカー




遊馬「……暫くは駄目かもなぁ……」

十代「明日香たち、俺たちを一人ずつ狩ったとこでやめときゃいいのに、残った王様にリンチ仕掛けたからな……一番ダメージが残ってるはずだぜ」

アストラル『まるで川に捨てられて浮かんでいる死体のようだな……』



闇遊戯「」プカー



ガラガラッ



遊戯「お邪魔しまーす……って、どうしたのもう一人の僕!?」

ペガサス「大丈夫では、ないようデスネ……」

十代「あ、遊戯さん! 来たんですか!」

遊戯「う、うん……あの、もう一人の僕はいったい……」

遊星「半裸のまま外に放置しておくのもどうかと思って、ここまで連れてきたんですが、まだ目を覚まさなくて……」

遊戯(いったい彼女たちに何をされたんだもう一人の僕……)

遊戯「おーい! 起きてよもう一人の僕! のぼせちゃうよ!」ペシペシ

闇遊戯「」プカー

ペガサス「……駄目デスね」

アストラル『顔に冷水でもかけてみたらどうだろう』

遊馬「えっと、桶どこだ桶。お、あった。水入れてと……」ジャー

遊馬「そぉい!!」



バシャアァッ!!




闇遊戯「ぶふはっ!? ……ハッ!? 俺はいったい……」

ペガサス「起きマシタかファラオボーイ!」




闇遊戯「……ここは、浴槽? いつの間に俺はここまで……?」

十代「俺たちが連れてきたんですよ。裸で気絶してたら風邪ひいちゃうでしょう?」

闇遊戯「気絶? なぜ俺は気を失って……?」

遊馬「? 何言ってんだよ。俺たち風呂入ろうとして、そんでアンナたちにお仕置き喰らったんじゃねーか」

闇遊戯「お仕置き……? なんのだ?」

遊星「覚えてないんですか?」

闇遊戯「……確か皆で風呂に入ろうと脱衣所まで行ったことは覚えてるんだが、それ以降のことがよく思い出せない」

遊戯(あまりの衝撃に記憶が飛んでいる!?)

十代(記憶が無くなるレベルって……明日香たち、いったいどんな罰を……)ガクブル

闇遊戯「いったい何があったんだ?」

遊星「……思い出せないならその方がいいと思います。いろんな意味で……」

闇遊戯「……?」






遊馬「まぁ、何はともあれ、これで全員揃ったわけだし、そろそろ……やろうぜ!」

ペガサス「? やる? 何をデース?」

遊馬「男同士で風呂に入ったらやることなんて一つだろ?」

十代「……! おぉ! そっかそっか! そうだな! 折角遊戯さんや遊星と裸の付き合いしてるんだし、俺もやりてーぜ!」

アストラル『いったい何をしようというのだ、遊馬』




遊馬「ズバリ…………比べっこだ!!」ババーン




遊戯「比べ……? ……ぶふっ!?」

闇遊戯「? 何を比べるんだ?」

遊星「まぁ多分、ナニを、でしょう」

闇遊戯「ナニ?」

十代「だーかーらー! ○○○ですよ○○○! 誰が一番でっかいか勝負しようぜってことです!」フンス

アストラル『……それは、何か意味があるのか?』

遊馬「意味なんかねーよ! でも自分のが大きかったら嬉しいだろ?」

闇遊戯「そうなのか? 相棒」

遊戯「僕に振らないでよ!////」

十代「ほらほら! 皆立った立った! 腰のタオルも取って! どーんと見せ付けるんだ!!」ドーン

ペガサス「あの、それは私も参加しなければいないのデスか……?」

遊馬「もちろん!」

遊星「フッ、懐かしいな……子供の頃、ジャックやクロウとそんなことをしたな……」

遊戯「ぼ、僕はいいよ!? やるなら勝手に十代君たちだけでやりなよ!」

闇遊戯「どうしてだ相棒。決闘者たる者、挑まれた勝負はどんなものでも受けるのが真の決闘者だぜ!」

遊戯「え!? 何、もう一人の僕は乗り気なの!?」

闇遊戯「相棒がやらないなら俺がやるぜ!」ザバァッ!

遊馬「お! いいね王様! その意気だぜ!」

遊戯「やめてよ!! 君の体は僕の体なんだよ!? 君が見られるってことは僕が見られることと一緒じゃない!!」

闇遊戯「何をそんなに恐れているんだ相棒」

遊戯「単純に恥ずかしいんだよ!!」




十代「まーまーいいじゃないですか遊戯さん! これも絆を深める儀式みたいなもんですって!」

遊星「そうですよ遊戯さん。もっと俺たちの絆を強固なものにしましょう!」ザバァッ!

遊戯「遊星君までやる気なの!?」

遊馬「ほら皆! こっち来て並べよ!」

十代「ほーらー遊戯さーん!」グイグイ

遊星「行きましょう遊戯さん」グイグイ

闇遊戯「行こう相棒!」グイグイ

遊戯「……もうどうにでもなれ……」

ペガサス「…………」ススス…




遊馬「じゃあ、審査役は任せたぜアストラル!」

アストラル『……良く分からないが、承知した。要は全員のソレのサイズを見極めればいいのだな』

十代「おう! 頼んだぜ!」

アストラル『…………ふむ……』ジー

遊戯「……うー……」

闇遊戯「どうだアストラル、誰が一番なんだ?」

アストラル『順に並べるとすると、遊星、十代、遊戯とファラオ、遊馬の順になるな』

遊馬「な、なにーーっ!? 俺が一番下かよぉ!?」

十代「まぁ、子供だからなぁ」

遊馬「ちょっと遊星さん見せてみろよ! ……おぉ……本当だ……! くっ、負けた……!!」

遊星「…………」(←誇らしげ)

闇遊戯「完全に年功序列だな。体の年齢的に」

アストラル『遊戯とファラオは完全に一緒だな。まぁ、当たり前だが』

遊馬「あっ、ちょっと待てよ! 確かにこの状態じゃあ俺が一番小さいかもしれないけど! 倍率は結構いいと思うぜ俺!」

遊戯「ば!? ば、倍率って遊馬君!!」

遊星「そ、それはつまり、ぼっ……コホン、大きくしてもう一度比べようというのか?」

アストラル『何? 男性の局部は肥大化するものなのか?』

十代「そうだぜ? 朝起きたときとかな」

遊馬「いや、それ以前にエロいもの見たときとかだろ?」

アストラル『エロいもの……? エロいとは何だ?』

十代「んー、そうだなぁ……アカデミア時代に俺の後輩の剣山ってやつが、『エロは人類の進化の源ザウルス!』って言ってたな」

アストラル『人類の進化……!? そんな壮大なことに繋がるものなのか、エロというものは!』

遊戯「ちょっと!? 変な知識吹き込むのやめなって!!」

遊馬「まぁ、早い話が、女の裸とかさー、そういうのだよ」

遊星「し、しかし、この場で皆に、その、自分のそうなったそれを見せるのは、さすがに抵抗があるぞ……」

十代「今更何言ってんだよ遊星! デカくなってようが小さくなってようが同じだよ!」

遊戯「僕は嫌だからね!! 絶対嫌だからね!!」



遊星「で、ですが、その……そ、そうだ! そうするためには、そうなるような、『対象』が無ければいけないでしょう? ここにはそういった物は無いわけですし……!」

遊馬「なーに言ってんだよ! それならさっき丁度いいもの見たじゃ~ん!」ニヤニヤ

遊戯「!? ゆ、遊馬君まさか……!!」

遊馬「まぁ、痛い目にはあったけど、それに見合うものではあっただろぉ?」ニシシ

十代「そういえばそうだったなぁ! お仕置きはキツかったけど、こんな所で役に立つなんてな!」

遊星「いやそれは駄目ですよ人として!! というか十代さんの言ってることは何かおかしい気が!?」

闇遊戯「? 何を見たというんだ?」

遊馬「あ……そうか、王様は忘れてるんだっけ。じゃあいいや、適当に昔見たエロ本とか思い出してくれよ!」

闇遊戯「! それなら相棒がこのあいだ城之内君にピンクな本を借りていたな。どんな内容だっか聞かせてくれ相棒」

遊戯「そういうのは人に伝え聞くようなもんじゃないでしょ!! っていうか何で知ってるの!? なんで暴露するの!? やめてよほんとに!!」

闇遊戯「そうか……」

遊馬「じゃ、俺たちだけで、せーのでさっきのを思い出そうぜ!」

十代「わかったぜ!」

遊星「い、いや待ってくれ……!」



遊馬「むむむ……」(←目閉じ)

十代「う~ん……」(←同じく)




遊馬(アンナのやつ、いつも外で飛び跳ねて暴れてる割には綺麗な肌してたなぁ……中一なのにアレだよ!)

遊馬(小鳥と年が同じだなんて今でも信じられねぇぜ!)グイーン

十代(ごめんな明日香! お前きっと知ったら怒ると思うけど、これも友情のために必要なことだから!)キリッ

十代(んー……今まであんまり意識したことなかったけど、明日香っていわゆる『ナイスバディ』ってやつだったんだなぁ。そりゃモテるわけだよなー)グイーン



アストラル『おおぉ……!! 本当に見る見る大きくなっていく!? まるでモンスターが《巨大化》を装備した時のようだ!』





遊星(十代さんたち……本気で自分の知り合いのを想像しているのか!?)

遊星(では俺は、アキで……!?)

遊星(……アキの……)

遊星(…………初めて会った時から色々と成長したし、元から美人だしで、さっき見てしまった時は、まるで一つの芸術品かのように美しく思えたが……)モンモン

遊星「って俺は何を考えている!? 大事な仲間に対してそんな…………ハッ!?」



遊星Jr『♂』



アストラル『この勝負……遊星の勝ちだな。次いで十代、遊馬の順だ』

遊馬「だぁーー!! 結局俺一番下かよぉーー!!」

十代「くぅ~……!! やっぱ大人には勝てねぇのか!?」

遊星「orz」

アストラル『どうしたのだ遊星。なぜ君が跪く』

遊星「……何でもない……ただちょっと、自己嫌悪してるだけだ……」

ペガサス「……さ、さて、私は体を流しに……」

十代「待てぇーーいっ!!」ガシッ

ペガサス「!? ワッツ!?」

遊馬「一人だけ見せないのは良くないぜ! 正々堂々勝負しろー!」

ペガサス「や、やめてくだサーイ!! なぜこんな馬鹿馬鹿しいことをしなければならないのデース!?」

遊馬「馬鹿馬鹿しいことに一生懸命になるのが男ってもんだぜ!!」

十代「そーだそーだ! それにペガサス会長が伝言を忘れてたせいで俺たちはあんな目に逢ったんだ! ちょっと位のわがままは聞いて当然だぜ!!」グイグイ

ペガサス「ちょ、タオルを引っ張らな……あっ」

十代「取ったぁ!! さぁ拝見させてもらうぜペガサス会ちょ……!!?」

遊馬「? 十代さん、どうし……!!?」

アストラル『!! な、なんということだ、これは……!?』



ペガサス昇天Jr『ハーイ』



闇遊戯「っ……デ、デカイ……!!!」

十代「これ、通常サイズだよなぁ!? 俺たちのおっきいモードと同じ位じゃねーか!!」

遊馬「が、外国人ってすげー……!!」

ペガサス「やめなサーイ!! 囲ってまじまじと見るんじゃありマセーン!!」



<ギャーギャーヤンヤンヤ




遊戯「…………出よ」





★一方その頃の女性陣★



アンナ「…………ぅんぅ……むにゃむにゃ……」

明日香「…………アキさん、寝た……?」

アキ「……ううん、起きてるわ。なんだか眠れないの……」

明日香「私も……急に環境が変わったせいかしら……」

アンナ「…………zzz……zzz……」

アキ「……アンナちゃんはぐっすりみたいだけどね」

明日香「よほど疲れたのね。なんだかんだで今日一日、知らない場所で知らない人たちと一緒にいたわけだし……」

アキ「一見馴染んでいるようにも見えるけど……きっと不安もたくさんあるはずよね……」ナデナデ

アンナ「……んみゅう……遊馬ぁ……」

明日香「……フフ、まぁ、それでも近くに大好きな人がいるんだから、少しは不安も和らぐでしょう」

アキ「……それ、もしかして自分がそうだから?」クスクス

明日香「なっ、何のことを言ってるのよ!」

アキ「好きなんでしょう? あの人のこと♪」

明日香「だ、誰が十代のことなんか!!」

アキ「……私、十代さんとは言ってないわよ?」

明日香「え? あっ……あーもう……!!////」

明日香「そういうアキさんだって、遊星さんのことが好きなんじゃないの!? 傍から見てたらただの夫婦よ夫婦!」

アキ「えっ!? ふ、夫婦だなんてそんな、わ、私たちまだそんな関係じゃ……!」

明日香「まだぁ~?」

アキ「う、うぅ~……!」

明日香「……あははは!」

アキ「……フフフフ!」




明日香「……不思議ね、あなたとは今日会ったばかりなのに、なんでも話せちゃいそう」

アキ「私も……チームの仲間にもこんなこと話たこと無いのにね……この特殊な状況がそうさせるのかしら?」

明日香「かもしれないわね……でも、きっと悪いことじゃないと思うわ」

アキ「……ねぇ、もしここから元の世界に帰れるときが来たとして……それはつまり……」

明日香「……もう会えないかもしれない?」

アキ「……えぇ」

明日香「……仕方ないわよ。元々私たちは違う時代に住む人間……出会うはずの無い人間同士なんだもの……」

明日香「……でも、例え元の世界に帰っても、私はあなたのこと忘れないわ。もう友達なんだから」

明日香「もちろん、アンナちゃんもそうだし、他のみんなも、絶対忘れない!」

アキ「……ありがとう明日香さん。私も、もし戻っても忘れないわ。いつ帰ることになるのかわからないけど……それまで、楽しい思い出作りましょ!」

明日香「えぇ!」

アキ「じゃあ、さっきの話の続きしましょ♪」

明日香「え、えぇ!?」

アキ「私、こうやって女の子同士で恋の話とかするの、憧れてたの! いいでしょう?」

明日香「え、えーと、その」

アキ「えー? 今なんでも話せちゃいそう、って言ってたじゃない」

明日香「そ、それは、なんていうか、自分の夢というか、目標的なもののことであって、恋愛関係は、なんていうか……」

明日香「そ、そうだわ! どうせするなら、アンナちゃんも一緒のときにしましょう? アンナちゃんの話も聞きたいし!」

アキ「……なんだかうまくかわされちゃった気がするけど……まぁいいわ。それじゃあ、明日の夜はアンナちゃんも交えて恋バナ大会ね!」

明日香「あ、あはは……わかったわ。それじゃ、明日に備えて、そろそろ寝ましょう」

アキ「えぇ、おやすみなさい」




★一方その頃のジャック★



ジャック「……zzz……」




――――――――――



 
闇遊戯『ぐぅっ……!!』


【闇遊戯 LP 500】


ジャック『これで……!! これで止めだぁ!! 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》で!! プレイヤーにダイレクトアタック!!』

ジャック『アブソリュート……』




――――――――――



ジャック「……パワーフォオオォォォーース!!!」ガバァッ

ジャック「ふははは!! 勝った!! 勝ったぞファラ……オ……?」

ジャック「………………なんだ夢か……」ドサッ

ジャック(…………まさか夢に出るほどとは……自分で思っている以上に、本能が『悔しい』と言っているのか?)

ジャック(……まったく、今になって、超えねばならん男が一人増えてしまうとは……やれやれ)

ジャック(……もし元の世界に戻ったら、二度とやつとデュエルする機会は無いのだろうな……)

ジャック(ならば、帰る前に、もう一度戦わねばならんな……しかしすぐには駄目だ。しっかりと対策を練らなければ……)

ジャック(……次は……必ず……勝……)

ジャック「……zzz……zzz……」








――――謎の空間に集められたデュエリストたちに、夜が訪れた。

しかし、全てが静まり返るこの時間にも、騒がしい未知なる来訪者は、望まずして足を踏み入れるのだった。




遊星と遊馬に普通に性欲があるのに違和感がすごい



すいません、PCがフリーズしたので再起動してました。
この肝心なときにまったく……

とりあえず今回はここまでです。


ここから+5でAのキャラ、+7でBのキャラです。

何度もいいますが、ユベルも指定可能です。



>>740

デスヨネー。

風呂での男たちによるくだらない馬鹿騒ぎを書くために、
そういうことと無縁そうなやつらまでこんなことに……スマヌ

アドバンス「【帝】以外で俺が使われる場面を殆ど見ないんだがどうすればいいんだ…っと」

>>844
威光&虚無「告訴も辞さない」

>>845
アドバンス「やめてください、私のライフが0を超えてマイナスになってしまいます」

うわ、やっちゃったよ。

念のため、トリップ変えときますね。

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