【完全】安価でぼくらの【オリジナル】 (284)

それでは始めていきましょう

まずは15人の子供の名前を募集


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1438697129

次は子供たちのキーワードを



徳川豊姫:勇気

の様に

一レスにいくつでも書いていただいて結構です
被った子供は一つ厳選、逆に一つも無かった子供は上がっていたものを厳選して付けます

上げ忘れ

時間は55分までで

23時まで延長

間違えた24時まででした

全員決定。
敢えてここではキーワードを明かさないでおきます

それでは年齢設定を

中学1年から高校3年の間で好きなのを一つ

↓2を採用します

決定

それでは簡単なキャラ紹介とプロローグを行きましょう

中学三年。進路を決める時期、人生の分岐点の最初、ただ日ごろの成果を出すだけ
色んな見方があるけど。私たちがバラバラになるのは確実だと思う

まだ4月だけど……

だから私たちはある子の企画で卒業旅行ならぬ進級旅行に来た
参加したのは16人。
仲の良い子とかいろいろ集めてるうちにこんな大人数に…

しかも友達が友達を誘ったりしたから全く別の学校の子とかも居た…
というより殆ど別の学校の子だった…


でも。それでも貴重な思い出づくりの一つ。

これで友達が増えればな――――





???「ね。自己紹介…しない?」


その一言で私たちのほとんどに面識がない事に改めて気づいた

エ「私はリエ。片仮名二文字でリエって言うの」

手話の動き?をしながらその子はそう言った
真っ黒なワンピースが凄い目立つ、人形みたいな女の子

リエ「そうだなー。今は命を懸けるゲームをしてて、私は皆をそれに誘いに来た異星人!です!」


一言そう付け足した、変な子

不思議ちゃんって言う子かな?


リエ「じゃあ次は君が!」

↓2

誰が指さされた?

久世「よっす!俺は久世唯一、よろしくな!」

リエ「えー…それだけ?なんか一言無いの?一応一日過ごすんだしさ」

久世「んあー…そだな。警官目指してるぜ!」

久世って言う子は色が黒くて背が高い。んーイケメンって感じ?
あ。でもスポーツマン系で勉強は出来なさそう!


久世「困ったことあったら俺に言えよ!って…一日だけの付き合いか」

リエ「はーい!お疲れ様でーす」

リエ「じゃあ次久世君!指名してください!」


↓2

誰が指さされた?(久世以外)

久世「じゃあそこのムスッとしてるお前!」

おお…これまた怖そうな……。勇気あるなー久世君。

緋色「どうも。緋色唯です」

リエ「ズコーッ!それだけ!?」

緋色さん。腰まである長いポニーテールの女の子。
何だかクールな雰囲気と見た目…。と言うより…背が大きい…

緋色「それだけ」


リエ「ありゃりゃ……。まあじゃあいいよ!次の子指定して!」

↓2

誰が指さされた?(久世・緋色以外)


緋色「じゃあ隣の人」

落合「えっ?僕かい?」

次に指名されたのは地味ーな男の子。
眼鏡に短髪…うん。なんかクラスに一人は良そうな子だよね。パッとしなーい

落合「僕は落合長治って言います。えーと…んー…吹奏楽部です」

リエ「面白くない!もっと面白い事!」

落合「えっと……皆でその。仲良くなりたいです!」

うーん…見た目と一緒で言う事も地味だ!ダメダメだ!


リエ「はいはいお疲れ様!」

リエ「次行ってみよー!」

↓2

誰が指さされた?(久世・緋色・落合以外)

落合「あ…じゃあ。その…お願いします」

リエ「え!?なんでそんな緊張!?まさか一目ぼれかぁっ!?」

花巻「あー。皆さんどうも!花巻牧です!って知ってるか」

牧ちゃんだ!って誰でも知ってるよね。アイドルの牧ちゃん。
最近テレビとかによく出ててー……。えっと…それと――――

とにかく牧ちゃんは芸能人で凄い!…多分

花巻「アイドル…やってます。って。これもいらないかな?」

リエ「ほうほう…アイドルか」

花巻「リエさん。もういいかな?」

リエ「仕方無ーい!」

↓1

誰が指さされた?(久世・緋色・落合・花巻以外)

花巻「じゃあ!君!」

工藤「あーい」

ギャルギャルしてるなー…この子
と言うより髪の毛金髪?え?でも毛先紫だし…何色!?

工藤「工藤哀でーす。夢はー億万長者かな?」

リエ「キャラ濃い!因みにその髪の毛の色は何色?」

工藤「え?ゴージャスゴールドにぃ~ストロベリーパニックのミックス的な?」

なんかもう訳分かんないけどなんかすごい!
とにかく毛先の色がパニック!なんだね??


工藤「んじゃアタシのはこれくらいで」

工藤「次はー」

リエ「ちょ…勝手に進めないで!」


↓2

誰が指さされた?(久世・緋色・落合・花巻・工藤以外)

誰が指さされた?(久世・緋色・落合・花巻・工藤以外)

工藤「んじゃ。そこの子!」

おっと…次に指定されたのは奏かぁ
佐倉奏はお婆ちゃんと二人暮らしで、「慈愛の民」?とかいう団体の一人

佐倉「佐倉奏と申します」

佐倉「ええと…みんなと仲良く楽しく過ごせることを願っております」

三つ編み眼鏡のタマちゃんみたいな子。
常に胸に団体のバッチ付けてるちょっと変わった子

リエ「なんか大人しいねー」

佐倉「いえいえ…そんな事はありませんよ」

リエ「じゃあ次!」

↓1

誰が指さされた?(久世・緋色・落合・花巻・工藤・佐倉以外)

佐倉「お願いします」

真島「ん?あー。ウチか」

次は黄色いカチューシャの女の子。
顔は可愛いけど…服がダサい。なんか汚い

真島「真島エリです。えーと…見ての通り!だっさださです!」

リエ「おーっと!自虐ネタかぁぁ!?」

真島「テヘペロリンッ!」

あ…でも面白そうな子!仲良くなりたいかも!

真島「それじゃあ一日よろしくです!」

リエ「はーい。よろしくねー」

誰が指さされた?(久世・緋色・落合・花巻・工藤・佐倉・真島以外)

↓1

真島「じゃあね!次は君に決めた!」

徳川「おうふ!」

おっと!ここで私か!

徳川「徳川豊姫ですです!趣味は寝る事!以上!」

リエ「ダメ人間かよ!」

徳川「良い人間です!」

――――徳川豊姫
サイドテールで低身長。場合によっては小学生高学年に見られることも―――
明るさが取り柄の女の子


リエ「面白い!じゃあ次指定!」

徳川「もっと話したい!」

リエ「ダメ!」

誰が指さされた?(久世・緋色・落合・花巻・工藤・佐倉・真島・徳川以外)
↓1

徳川「じゃあ次は。えっとそこの子!」

瑞実「????」

私が指定したのは前に座ってるおかっぱの女の子
けど…。なんか通じてない?
あれ?外人?それとも無視されてる!?

緋色『自己紹介』

横に座ってた緋色さんが紙にそう書いて見せた。あ…この子耳が――――

緋色「この子は瑞水羽音。耳がちょっと不自由なの」

瑞水『瑞水羽音です。皆さん迷惑かもしれないけど。よろしくお願いします』

紙をもってニコッと笑ってお辞儀する瑞水さん
なんか健気…と言うより緋色さんの知り合いだったんだ…

誰が指さされた?(久世・緋色・落合・花巻・工藤・佐倉・真島・徳川・瑞水以外)
↓1

残りは南方・榊・夢路・木場・逢見
であってるか?

>>75
yes

瑞水「――――」

瑞水さんがトントンって、横の子の肩を叩く
お…ちょうど自己紹介してなかった子じゃん!

真咲「えーと。真咲瑠璃です」

真咲「特に特徴は無いしなー…何話そう」

リエ「初恋の話とか―?とにかく恋バナ!」

真咲「それはまた今度」

リエ「えー…あたしもう時間無いのにー」

黒髪ロングな清楚な子が真咲さん…ね。
よし覚えたぞー!

女の子はこれで全部終わりかな?

誰が指さされた?(久世・緋色・落合・花巻・工藤・佐倉・真島・徳川・瑞水・真咲以外)
↓1

真咲「じゃあそこの人」

逢見「よ!逢海日夜っつう」

リエ「お!バリバリのツッパリ!?」

見るからにヤンキー…な子じゃーん
怖いなぁ…と言うよりなんか軽そうー

逢見「ツッパリ?んだそれ?俺はマイルドだぜ!」

リエ「スギちゃんかよ」

逢見「誰がだよ!しかもアイツはマイルドじゃねえワイルドだ!」

リエ「はーいキレのある突っ込みどーもー。次行こう」

誰が指さされた?(久世・緋色・落合・花巻・工藤・佐倉・真島・徳川・瑞水・真咲・逢海以外)
↓1

逢見「んじゃ次お前。つか机に足のせんなよ、きったねーな」

木場「はぁ…僕か。僕は木場真一郎」

なにこれ!凄いイケメン!!やばいやばいやばい!
…けどなんか態度わるーい、ナルシスト間半端ない…

木場「他に何か聞きたいことある人」

リエ「はいはいはい!」

木場「何?」

リエ「彼女は!?」

木場「募集中…かな?」

おおおお!しかもさり気なく横の緋色さんの肩に手を!

緋色「やめて」

あ…一発叩かれて終わった。かっこわる!

リエ「ぷふっ!次」

誰が指さされた?(久世・緋色・落合・花巻・工藤・佐倉・真島・徳川・瑞水・真咲・逢海・木場以外)
↓1

木場「はぁ。辱めを受けたよ!」

ふてぶてしく指さされたのは…なんかこれまた真面目そうな子
眼鏡に短髪…勉強できそー……

南方「私は南方たかお。今回この旅行を有意義なものにしたいと思っている」

南方「皆さんぜひ仲良くしてくれ」

なんか真面目!堅苦しい!むさ苦しい!
でもでもまあまあ、こういう人もいいかもねー。


南方「以上で終わりです」

リエ「真面目か!」

リエ「次!」

誰が指さされた?(久世・緋色・落合・花巻・工藤・佐倉・真島・徳川・瑞水・真咲・逢海・木場・南方以外)
↓1

南方「おねがいします」

夢路「いえーす!俺は夢路!夢路月久!」

何あの髪型…何?え?フランスパンいっぱいぶら下げてる?
ああいうのドレッシングヘアー?ドレッドヘアー?とかいうんだよね

うわー…後で触らせてもらおう

夢路「学校行ってねー!各地を放浪してるんだぜ!」

リエ「おおお…なんか初パターン」

夢路「自由気ままにゴーマイウェイ!」

リエ「濃いな!!」

リエ「まあいいわ。じゃあ最後はそこの地味な子!」

榊「さ…榊…征人」

男なのに髪の毛長い…しかも目隠れてるし…
すごい陰険な感じだよね…苛められっ子的な?


榊「よろよろよろ…しく」

ドモリ過ぎでしょ…誰が誘ったんだろ…

リエ「よし!じゃあ全員分自己紹介は終わりだね!」

リエ「次は仲良くゲームでも…してみるか!」


佐倉「ゲーム?」

リエ「最初に言ったでしょ。忘れた?」

久世「おー…なんか言ってたなー」

リエ「今から皆さんには。巨大なロボットに乗って、地球を守る戦いを―――してもらいます」

工藤「なにそれダッサ」

リエ「いいからいいから!聞いて聞いて!」

リエ「勇敢な戦士求む!ということで。戦ってくれる方はこの白いボードの上で手を翳して!氏名を!」

工藤「こっくりさんかよ!ウケる」

真島「でも良く無い?こういうの」

工藤「んー…アタシは良いけど」


リエ「じゃあ早速!」


真島「真島エリ」

『ピコン』

真島「へー…凄い。ちゃんと音なった!」

工藤「マジ!?アタシもやる!」

なんかみんな勢いで次々やっちゃってるよ…大丈夫?
というか、私も登録?しちゃったんだけどねー

リエ「よし。全員登録完了かぁ」


リエ「チュートリアル。かな?」


逢見「んだ?つぎはどんな設定なんだ?」

木場「はははっ。良いじゃないか面白い」




佐倉「――――――――あれ。なんですか?」



皆で集まってた建物の窓から見えたのは。山
ううん。じゃなくて!山の前に……何アレ!?


リエ「言ったじゃん。話はちゃんと聞こうね」







自機ロボットのフォルム
1人型
2獣型

↓2

それではモチーフにしてるものを
↓3から一つ採用

人型の羊ね。

それでは特徴を一つ


ジアースを上げると両手両足が尖ってるとか


↓2まで採用


――――――パフォン


瞬きしたら…どこココ?!?
え…何。ロボットとか全部うそだと思ってたけど…なにこれ!


緋色「なにこれ」

リエ「今からチュートリアル!どう言う風に戦うか見せてあげる」

真っ黒な椅子に座ってるリエちゃん。
なにこれなにこれ!すっごい楽しそう!


リエ「念じたら動くそれだけ」


シュインッ

急に壁だったところが無くなって外の景色が見えた…
凄い…大きい山と同じ目線だ


リエ「…ふぅむ。なんか厄介そうなのだね」


目の前に見えるロボットは…何これ?
大きな兎?でも…大きすぎ!!



ピョンッ

あ…兎が飛んだ!!って…消えた!?

リエ「高く飛んだ!?面倒」

シュインッ

真上の壁みたいなのが亡くなって空が見えた。
太陽が照ってるのに眩しくない!


リエ「上…か」

おお…確かに上に兎が居る!
でもちょっと待って、こんなのにのしかかられたらまずくない?潰れちゃう!」


リエ「ああもう!最後の最後に変な戦い方してくるんだから!」


おお…兎を掴んだ!私たちが乗ってるロボットって結構力持ち?

リエ「刺され!」

それをそのまま自分の体に当てた!?
え?何やってんの?負けちゃうよ!?


リエ「それじゃ!とどめ行くよ!」

どこかに当てた兎を再度持ち上げて――――
おお…投げた!?って何時の間に兎に穴が?

あ…角!?角で刺しちゃった感じ!?
凄い大きい穴空いてる――――

リエ「つぶれろ!」


なんかこのロボット腕に巻き付け始めてる!?
毛?毛なの?白くて…けどなんか堅そう!ごつごつしてる!



―――――メシャアンッ


リエ「…あ。終わっちゃった――――」


うわぁ。凄い……頭パンチでペッちゃんこ…
動かなくなっちゃったよ?死んだの?


徳川「あ…消えてってる」

リエ「うん。終わったら消えるの」

リエ「私もね」

徳川「え?」

リエ「なんでもなーい」

花巻「ちょ…ちょっと待って!これ現実?ドッキリ?」

リエ「んー。一応現実」

リエ「あ…そうそう。最後にちょっと言う事が」

真島「…最後?」

リエ「まず次の試合からは私じゃないナビゲーターが付きます。良いナビゲーターだといいけど」

リエ「あと。座席も用意されます」

リエ「次のパイロットは――――――――」







徳川「あれ?誰か今私の事呼んだ?」









リエ「―――――――頑張ってね。徳川さん」

徳川「う…うん?」


シュンッ

あ―――。リエちゃんが…消えた?















『徳川豊姫編』






















あの後の進級旅行は全部おじゃん!
なんかロボットのせいみたい……

だからとりあえずあのメンバーで町のカラオケに行ってー
歌い明かしたって感じかなー

徳川「ねえ。奏ー」

佐倉「はい?」


徳川「戦うって。なんだろね」

佐倉「さあ…。というより私にはあれがまだ…信用できないというか」

徳川「でも…ニュースとか凄いよ!ユーフォーか!とか言ってるし!」


あれが現実で、私はそれに乗ってて…。
うん、夢みたいだけど全部本当の事なのね!ヒーロー気分!

私が皆を守るパイロットか…。なんかカッコいい!早く戦いたいかも!

今日はここまでです

投下開始してもよろしい?

佐倉「でもやっぱり危ないよ。やめよう、今からでも止めさせてもらおう?」

徳川「えー…なんでやめるの?」

佐倉「だって危ないよ?」

徳川「考えすぎだって!いっつも奏はそうなんだから!」

奏ってすごーく良い子なんだけど、たまにこういう感じなんだよね
うん。嫌いじゃないけど、こういうのって苦手かな
私のためを思ってって言うのは分かってるけどさー


佐倉「……」

徳川「ね?頑張ろ!地球まもろ!」

佐倉「…うん」

授業は退屈。いっつも私は外ばっかり見てる
だからノートは白紙!テストも出来ない!
奏が居なかったら私留年してたかも!って。中学に留年は無かったか

教師「おーい徳川!聞いてるか!」

徳川「はーい…」

はぁ…家に帰っても授業もなーんにも楽しくなーい

けど毎日は楽しい!
なんでって?なんでだろ…

奏にも一回聞かれたことあったけど……何て言ったんだっけ?

とにかく私。毎日楽しい!
それに今は…ヒーローになってるわけだし


誰も知らない秘密のヒーロー……か


教師「おい!徳川!」

徳川「っ!はい!!」

――――――――――

徳川「お母さん!ただいまー!」

母「おかえりー」

徳川「あれ?お父さんは?」

母「今日も遅くなるって」

家に帰ったらお母さんが大抵いる。お父さんは居ない
いつも残業。私達のために頑張ってくれてる

母「お母さんもちょっと出かけるから。夕飯食べててね」

ここ最近お母さんも夜は家に居ないことが多い、お父さんが帰ってくることには帰ってくるけどー
どこ行ってるんだろーね


徳川「…うーん。分かったー」


母「じゃ。行ってきます」



はーあ。まーた一人かー。なんか退屈

徳川「だから私がパイロットー」

徳川「ふふふふんっ」

テレビじゃあ突然現れた巨大ロボットについてどこもかしこも騒ぎ立ててる
中には宇宙人が乗ってる?地球侵略の第一歩?

ちがうちがうぜーんぶ真逆!私が乗ってるの!私が戦うの
みーんなを守る為なんだから。気づいてよねー

―――――ピーンポーン


徳川「はーい!」

佐倉「あ…豊姫ちゃん。私です」

徳川「ああ奏!」

佐倉「今日も一人?」

徳川「そうだよっ!ロンリネス!」

最近なんか奏がちょくちょく家に来る
何か心配されてる?全然大丈夫なのにー

ほんとこいつぁいい嫁になるぜ!

佐倉「あの…ね。その…えっと」

佐倉「この前言ったことなんだけど…気にしないでほしい」

この前?この前?この前?あー!!あのなんかお母さんに似た人を見たって奴か!
わざわざそれを謝りに来たの?!

徳川「いーよ!そんなの!それにお母さんによく似た人なんて結構いるし。ほら、お母さんくらいの年齢であんな見た目の人いっぱいいるでしょ?」

佐倉「……豊姫ちゃん」

徳川「なんで泣きそうになってるの!そこまで追い詰めてた!?」

佐倉「ううん…何でもない」

徳川「あ…ご飯食べてきた?」

佐倉「うん…。今日は食べてきた」

佐倉「ごめんねなんか。それじゃあ…また明日」

あ…なんだよー。結局帰るのかよ!
夕飯一人なんだからちょっとくらい付き合ってくれてもいいのになー

釣れない奴

――――――――――――

――――ガチャッ

父「ただいまー」

徳川「あ。おかえりー」

お父さんが帰ってきた…遅いけどいつもより早い
仕事…早く終わったんだろうね

父「あれ?母さんは?」


徳川「あ…えーっとね」

徳川「奏ちゃんの家。お婆ちゃんの体調悪くなっちゃったから看病に行ってる」

父「そうか。奏ちゃんは大丈夫なのか?」

徳川「うん。よくある事みたいだから」

父「豊姫。あのな、ちょっと大事な話があるんだけど」


徳川「え?あー…今日じゃないとダメ?勉強したいし寝たいしお風呂入りたい」

父「……一週間ずっとそれじゃないか」


徳川「受験生は忙しいんだってば」

そうそう受験生は忙しい―のだ!

――――――ガチャッ

母「ただいまー…って。アナタ」

父「ああ…今日は仕事が早く終わってな」

父「それより佐倉さんのお婆さんは大丈夫なのか?」

母「…え?ええ…」

父「………そうか」

お母さんとお父さんが帰ってきた。
なんか険悪な感じだよね……


父「この前話したことなんだけどな」

母「ええ…」

父「やっぱり豊姫にはおまえが話してほしい」


母「なんでよ…いっつもそう言う事アタシに任せて…」


徳川「あー。二人とも帰ってたの??何々なんか険悪だねっ」

母「あ…豊姫。別に?いつも通りじゃない?そうよねアナタ」

父「ああ。と言うより勉強は良いのか?」

徳川「息抜き。喉渇いたんだー」

徳川「お母さん。奏ちゃんのお婆ちゃん…大丈夫だった?」

母「え…ええ。元気だったわ」

徳川「そっかー。よかった!ごめんねありがとう!」

母「良いのよ。奏ちゃんにはいつもよくしてもらってるんだし」

徳川「出来の悪い娘を持つと苦労しますなー」

母「ふふっ。バカ言ってないで早く寝なさい」

徳川「はーい!おやすみー」

母「おやすみなさい」

――――――――――――――

徳川「おっはよ!」

佐倉「おはようございます」

いやあ。晴れだね!いい天気だ!清々しいー
ま…これから向かう場所が学校ってのはちょっと気が滅入るけど…

佐倉「豊姫ちゃん宿題―――――――」

徳川「ああああああ!!!やってない!!!」

徳川「移させて!お願い!!!」

佐倉「いや…その。書き取り問題だから…」

徳川「はぁぁぁぁぁぁ!」

マズいマズいマズい!これはかなり怒られるよ!!
書き取り問題なんて嫌いだよ!バーカバーカバーカ!


佐倉「一時間目に提出だけど…」

徳川「うへぇ…終わった」

―――――――――――――

徳川「ふへぇ。何とか間に合ったよ」

佐倉「もう…次からはちゃんと書かないとダメだよ!」

徳川「うん!次からは頑張る!そう明日から!」

そのうち奏ちゃんにも愛想尽かされそ……はぁ……
ダメダメ!こう言う所からきっちりしとかないと!私もう普通の学生じゃないんだし


徳川「ねえ。もしさーこの前みたいな敵がドドーンって来るじゃんか」

佐倉「うん」

徳川「それをばびゅーんってやっつけるでしょ」

徳川「もしやっつけれなかったらどうなるんだろ」

そう…もし私が負けちゃえばどうなるのか…それはすっごい気になる
もしかしてだから15人も人数が居るの!?


なんか…リアルな感じ…。でも負けなきゃいい話だし!
連戦連勝!大丈夫だって!出来る出来る

徳川「はぁ。早く戦いたいなー」

徳川「あんなおっきなロボット動かすんだよ?ドッカンドッカンって!」

佐倉「けど…それを人のいる場所ですると…」

人のいる場所?あ…そうだ。確かに危険?
いやいやいや…。さすがになんか何もない所にまで呼ばれるでしょ!
でも何のために?相手は何なんだろう…

んー。難しい。難しすぎる!考えるの止めた!



徳川「…はぁ」

あれ?私何でため息なんかついてるんだろー
こういうのって幸せが逃げるから良く無いんだよ!

ダメダメ!私!ため息なんてつくなっ!

―――――――――――――


徳川「……あれ?」

今まで教室にいたはず…なのに、…あれ?

榊「ひ…ひぃっ!?…」

久世「おおお…マジかよ。マジで俺ら戦うのかよ」

だよね…ここに呼ばれたって事は――――
うん…そういうことだよね、この前のリエちゃんみたいに

夢路「お?俺の椅子じゃーん」

ビールケースが椅子?あ…でもアレ…私の椅子だよね
ピンクのちょっとおしゃれな回転椅子。私の部屋にあるのと一緒だ

あ…あの座椅子は奏ちゃんの家で見た事ある

徳川「とりあえず…座る?」

落合「けど…どうするの?ちゃんとした説明とか…それに…」

木場「はぁ…誰か説明できる人はいないの?」

緋色「ねえ…アレ」

緋色さんが指さした先に居るのは…マスコット?
なんか携帯のストラップとかでありそうな、可愛い動物みたいなのが浮いてる


もしかしてあれが?え?でもそれ以外に…

ナビゲーターの見た目

↓2

性格
↓1

名前
↓1

敵の外見
1人型
2獣型
3無機物型

↓1

モチーフ

↓1

特徴
↓2まで採用

ノドグロ「へぇ。貴方がたが今回のパイロットね」

ノドグロ「若い子ばっかり捕まえたのですね」

木場「喋った…」

南方「……うそだろう?」

ノドグロ「嘘じゃないわよ」

ノドグロ「とりあえず全員席に座ってください。」

何か本当にすごい事になってるな…。こういうのアニメでしか見た事ないや
でも私は今それが出来て…―――
何だかすごい!やっぱりすごい!


ノドグロ「……今回のパイロットは?」


私の椅子が一歩前に動く、これがコックピット?
へぇ…なんか特殊な機械とか…無いんだ。本当に念じるだけ?

ノドグロ「動かし方は…聞いてる?」

徳川「うん!念じるんでしょ!びゅばばーんって!」

ノドグロ「そうそう。その通り」


徳川「で?今回の敵は」

ノドグロ「見て見たら?」

徳川「……」

念じるんだよね?えっと…前よ見えろ見えろ見えろ!

――――シュパァンッ

徳川「凄いっ!!…」

あれ…えっと…ここ学校近く?しかも前にあるのって…タイヤ?車輪?
なんか黒くて回転してる…けど

佐倉「…豊姫ちゃん」

徳川「だいじょーぶだって!らくしょーらくしょー!」

椅子に座って。リエちゃんがやってたみたいにとりあえずタイヤにパンチ!

――――ゴンッ

うんともすんともしない……
と言うより全く動かない?

―――――ギュルギュルギュルッ


徳川……おっそ!」

タイヤがちょっと動いたけど…遅い…歩くスピードと一緒位
でも…私に攻撃してこない?

徳川「って!何してるの!?」

タイヤが街を壊してる!?人が引かれてる…!!
何で!?なんでそんな事…関係ない人じゃん!

佐倉「きゃあああ!」

榊「うわぁぁぁぁっ!」

小さくて良く見えないけど……
赤いシミみたいなのが地面にいっぱい…

徳川「や!やめてっ!!!」

――――シュンッ

徳川「!!…レーザー!?」


タイヤが回転しながらレーザーを撃ってきた
そんな事されたら……近づけないじゃん!

佐倉「豊姫ちゃん!止めて!!」

徳川「分かってるけど近づけないの!!」

徳川「どーしよう…」

徳川「ノドグロ!どうすればいい!?」

ノドグロ「念じれば何でもできるわよ。はい頑張って―」

念じれば?じゃあレーザーとかも…
出ろ!出ろレーザー!相手の事をやっつけろ!

―――――ピュンッ


出た!レーザーがちゃんと出た!


けど…タイヤの黒い部分に当たって…何にもなってないじゃん
これじゃあ街の人が!

徳川「……もっとぉぉぉ!!」


―――パスッ

佐倉「穴が開いた!」

タイヤの黒い部分じゃない所。銀の部分にレーザーが当たった
あそこはちょっと柔らかいらしい。攻撃するならここ?

徳川「当たれ!当たれ当たれ!」

緋色「ちょっと!ちゃんと狙いなさい」

がむしゃらに撃つけどレーザーは全く当たらない
緋色ちゃん!分かってるからちょっと静かにして!


徳川「ああ…もうっ!!!」

―――――キュルキュルキュル

――――メシャメシャメシャッ

佐倉「豊姫ちゃん!」

徳川「分かってるって!分かってる!!」

佐倉「違うの!あれ!よく見て!」

徳川「何!?」

奏ちゃんが焦ってる……何?何が見えてるの…
近づけ!もっと視界!人に近づいて!!

徳川「………」

徳川「…え」

あれ…なんで?なんでお母さん?お母さんだよね?
けどなんで横に…その人誰?

久世「ちょ!どうしたんだよ!!!」

佐倉「…」

徳川「え……ウソ…」


あの男の人誰?私知らない……
知らないし……今日。パートだって

逢見「おいコラ!!何ぼーっとしてんだよ!」

徳川「……う…うん!大丈夫!」

徳川「ごめんごめん!なんでもない!」

そうだよ。あれはお母さんによく似た人なんだよ!
だってお母さんは今日パートだし、あんな男の人の知り合いいないし
それになんだかんだ言ってお父さんとお母さん中良いし

そんなことより…


そんなことより…


今はあのタイヤみたいなのやっつけないと!

仮にあの人がお母さんだとしても…あいつをやっつけないと!
丁度いいこと思いついたし!


徳川「よし!倒すぞ!」

―――ガシンッ
―――ガシンッ


黒い部分が邪魔なんだったら。倒しちゃえばいいじゃん!
銀の面を上にしたら…動けなくなるし!

真島「ちょ!レーザー!レーザーめっちゃ当たってるって!」

徳川「いいから!大丈夫だから!」

よし!掴んだ!
これを持ち上げて―――――


工藤「あ…。もしかしてそれする感じ!?」

徳川「そーいうこと!!」


――――ドッシャアアアアアアン


よし!!倒した!
これで終わり!後はボッコボコにすれば



―――――キュルキュルキュル



――――――ビイイイン

―――――キュルキュルキュルキュル

―――――ビイイイイイイン


徳川「――――!?」

落合「回転しながら…レーザーを…酷い」

横倒しになったタイヤは回転しながら…色んな所にレーザーを
さっきまでとは比にならないくらい…町が…学校が…



徳川「!!!――――お母さん!!!」


――――シュゥン


徳川「――――――」

佐倉「いやあああああああっ!!!」

真咲「…うっ」

――――――――――――え。なんで?なんで?

徳川「このっ!!!!」

――――ボコンッ

徳川「このっ!!![ピーーー]!!死んじゃえ!!」

――――ボコンッ!
―――ボコッ


徳川「止まって!止まってってば!!!!」

――――――ビイイイン

―――――キュルキュルキュルキュル

―――――ビイイイイイイン



徳川「やめてえええええっ!!!」


―――――ドゴオオオオンッ

――――シュウウン
―――キュル――キュル―――キュル――――


徳川「…やった…」

徳川「やった!!!勝った!」

動かなくなったタイヤ。消えてってる…
勝てた!!!やった!

―――――やった?


佐倉「豊姫…ちゃん。お母さん―――」

徳川「え…違うよ?…違う。お母さんじゃない」

そうだよ。やっぱりお母さんじゃないよ。
よく似た人。救えなかったのは残念だけど…


徳川「これを機に!次から頑張ればいいんじゃん!」

徳川「もう戦い方は熟知したし!私一人でも上手く行けるって感じかな?」


ノドグロ「…次?」


徳川「え?これで終わり?もっといっぱい色んな敵が―――」


―――――――ドタッ

ノドグロ「聞いてないの?こんな大きなの動かす代償」

ノドクロ「それは命。地球を救って死ぬ」

ノドグロ「はぁ…肝心なこと聞かされてないんだね」


佐倉「豊姫ちゃん!!」

真島「ちょっと!どう言う事よ!」


ノドグロ「そう言う事よ。勝っても死ぬし負けても死ぬの」

久世「……おい!貧血とか…だろ?」


緋色「脈…止まってる」


ノドグロ「…そう言う事よ」


佐倉「なんで!!もうやめさせてください!」

ノドグロ「一回契約したんなら、無理よ」

次のパイロット

↓3まで
コンマで判定

―――――――――

木場「……おい…誰だよ。僕を―――呼んだの」

こんな選ばれた力。僕に相応しい
けど命を失う…それは嫌だ。だって僕が死ぬんだぞ?他の奴らならまだしも


木場「こういう時に変な悪戯は止せよ」


ノドグロ「…次のパイロットおめでとう」



僕が…僕がパイロット!?
僕が戦うのか?この力で?このロボットで?

誰かを救うとか[ピーーー]とかどうでもいい、僕が…死ぬのか?


木場「僕がか?」


それでは次回は木場編
とりあえず今日中の投下を目安に


自機
MERRY
黒くて細いボディの上に攻防一体に使えるクッション性の高い白い特殊繊維が敷き詰められている
下半身はロングスカートの様な黒い物で覆われている
頭には丸目の角が付いている。
スリットは曲線的

腕は丸く貫くよりは潰す方に向いている



徳川編
敵機
VOLVIT
まんまタイヤ。巨大なタイヤ
銀の部分にスリットがあり、15本中7本光が付いていた
攻撃方法は回転とレーザー
主に町を破壊し、回転しながらレーザーを放ち敵を牽制する戦法を好む

母を殺され激昂した徳川にボコボコにされて敗北

夜の更新

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『木場真一郎編』












あの初戦から数週間。
僕の日常に変わったことはない、相変わらず僕は僕だ

木場「おい!なんでこんなのも出来ないんだ」

そんなボクをいつもイラつかせるのは…僕の戸籍上の母
僕の母はいつもバカでグズで鈍間で…ゴミのような人間だ

こんな人間と今まで数年間暮らしてきたなんて信じられない


母「ごめ…ごめんなさい」

木場「謝るんだったらさっさとしてくれよ!」

父も父でどうしてボクにこんな奴の世話をさせるんだ…
確かに父は会社の役員で実力はあるかもしれないが、僕には及ばない

僕は何もかも恵まれている。良い意味での変異種なんだ

母「…怖いね。芽吹市で――――」

木場「それくらい知ってる。街がボロボロなんだろ?」

母「気を付けてね…真くん」

木場「チッ…うるさい」

ああ。僕はそれを見ていた
僕があの町の生殺与奪をしたんだ、僕が――――

いや…違う。あれは僕がしたんじゃない。バカな女がしたんだった
僕ならもっとうまくやるのに、まあいい。今は僕の番だ

母「ねえ真くん。今度お父さんとどっかいこっか」

木場「ふざけるな!お前らで勝手に行けばいいだろ?」

馬鹿が。どうしてこの僕が…
血も繋がっていないゴミみたいなお前と一緒に…

母「ごめんなさい」

木場「謝るなよ!鬱陶しい!」

――――パリィンッ

ムカつくからコイツの愛用してるマグカップを床に叩き付けてやった
ムカつくんだよ。全部が全部


木場「部屋行ってくる」

木場「お前…ここ片付けとけよ」


母「う…うん」


木場「勝手に入ってきたら殺すから」

この家で僕の居場所と言えば。自分の部屋だけ
唯一完璧な僕が完璧で居れる場所

僕はここで一つの考え事をしている
それはどうすればあのルールから抜け出せるか。

操縦した後には死ぬ。そのルールをどう覆すか

僕が死ぬなんて事はあり得てはならない
僕が死ぬんだ。他の人間じゃない、僕がこの世からいなくなる
そんなのこの世界にとって大きな損失だ。僕はそう思う


木場「はあ。ノドグロ」

ノドグロ「何?呼んだ?」

こいつは僕達のナビゲーターを務めるらしい謎の生き物
不気味な奴だが、他の奴らよりかは話が通じる
そして呼び付ければすぐに飛んでくる。勝手の良い奴だ


木場「おい。正直に答えろ」

ノドグロ「またあの話?無理よ。死ぬ。ルールだもん」

木場「代理に死ぬ人間を立てる…とかはダメなのか?」

ノドグロ「それは駄目、けど人数を増やすことは出来る」

木場「人数を増やす?」

ノドグロ「パイロットのね」

ノドグロ「それをすると15人から16人に増える訳だけど。戦わないといけないのは15戦」

ノドグロ「上手く行くと一人生き残る」

木場「それじゃあ意味がない!!!!」

ノドグロ「まあパイロットを変える方法はない」

ちっ…僕がパイロットになる前にこの話を聞いてたら
馬鹿な女1人を契約させてたのに…。少しは生き残る確率が上がったのに

クソが…


木場「で…?次の戦闘はいつだ?」

ノドグロ「それは未定」

ノドグロ「急に決まるから」

木場「なんだそれは…」

ノドグロ「それにしても。母親に随分冷たく当たるじゃない」

木場「母親?アレがか?」

ノドグロ「違うの?」

木場「アレは急に家に居着いたガンのような生き物だ」

木場「頭も良く無いし容姿も良く無い。生きていても意味のない人種だ」

ノドグロ「酷い言いよう」

木場「ふ…若いだけが取り柄の生ごみだよ」

ノドグロ「いくつなの?」

木場「さあな。30前半じゃないか?」

木場「興味がない」

ノドグロ「ふうん」

木場「……もう良い帰れ」

無駄な事を話してしまった。
聞きたい事を聞けなかったんだ、もうこいつに用はない

――――――――――

木場「はあ…今日も学校か」

あれから一晩考えたが、僕の知らない世界の事だ。さすがの僕にも答えは出せない
眠れないまま朝を迎えた


母「真くん!ご飯出来てるよ」

木場「捨てとけ」

家も学校も地獄。僕のレベルに見合わない馬鹿ばかり
どうして僕はこんなに苦しまないといけないのだろう


母「でも朝は食べないと」


わざわざお盆に粗末な料理を乗せて部屋の前までやってくる女
目障りだ


――――クルッ

――――ボトッ


腹が立つのでお盆を受け取ってひっくり返す
…少しも気が晴れない

父さんはまだ帰ってこない。最近は仕事が忙しいようだ
対して高い給料も貰ってないくせに。時間だけを無駄に削ってる中年
まあ親だから仕方ない。それにあいつも俺しか血の繋がってる奴しかいない

つまりは俺の事が愛おしくてたまらないんだ

だから俺は少しばかり目を瞑る


真咲「おはよ。何だか機嫌悪そうだね」

通学路。同じ制服のこいつが声をかけてくる
こいつもバカな女の一人…だが。他よりかはマシだ

少しくらい口をきいてやる事はできる


木場「なんだ?」

真咲「大丈夫?…その。パイロット」

木場「お前に心配されるほど落ちぶれた覚えはない、それにお前は他人事だからそんなに余裕を持てるんだ」


真咲「…そんなことない…けど」

木場「分かったら去れ。目障りだ」

こいつに誘われてあの旅行に行った。
結果として得れたのは命と引き換えのロボット操縦権
あとは御友達…とかいう生産性のない何か

木場「……クソだな。ほんとに」

俺がロボットに乗ったら。この町を無茶苦茶に壊す
いや…一人一人選定するのもいいかもしれないな
この町に、いや…俺に見初められた人間だけを生かす

まるで神だ。俺に相応しい

まず殺すのはあの女。次にクラスメイト。
両方馬鹿ばかり。死んでも世界は回る

逆に誰を生かそう。
父親はまあ決定だ、真咲もパイロット候補……


いや……殺したらどうなるのか、どういう結果が――――
ってそれは出来ないか。アイツは外に居ないんだからな



―――――――――――――

女「ねえ!木場君!今日一緒に勉強しなーい?」

木場「ははは。ごめんよ、今日はお母さんの手伝いをしないと」

女「えー。偉ーい!」

木場「母には僕が必要だからね!」

女「えー。あこがれるー」

放課後。僕にたかってくるのはこばえのような女たち
ハエはハエらしく生ごみにでもたかっていればいいのに、全く身の程をわきまえないゴミだ

木場「それじゃ!」

やっと逃げれた…と言っても家に帰ったらゴキブリが待ってる
ああ…憂鬱だ



――ガチャッ


父「おかえり」

木場「あ。父さん今日は早いんだね」

父「ああ。久しぶりに早く上がれてな」

今日は父さんがいてくれてる…何て気分がいいんだ
やっとまともな人間と口が利ける

父「そうだ。さっき母さんと話してたんだがな」

父「今度の日曜日、三人で出かけないか?」

木場「あ…ああ。」


ちっ…あの女。面倒なことを父さんに吹き込みやがって…
日曜日なんだ、休ませてやれよ…気の利かないクズが


木場「ごめん。その日はちょっと」

母「そう…なんだ」

台所からひょこっと顔を出す女。残念そうな顔をしている
ああ…ムカツク…死ねばいいのに

父「残念だな…その日は」

母「あ…あなたっ。」

女が少し悪戯気に父さんに微笑みかける
ムカつく女だ…死ねばいい。なんだその浮ついた顔は…虫唾が走る


母「じ…じゃあ。夜は早く帰って来てくれる?」

父「?どうなんだ?」

木場「分かったよ」

一体なんだ?今まで僕がしてきたこと。全部告げ口するつもりか?
浅はかな考えの女だ。僕とお前なら父さんは絶対に僕を取るに決まってるだろう

ああ…でもそうしてくれた方が良いかもな、この女がこの家からいなくなるんだったら


母「じゃあ…久しぶりに。皆で夕飯…食べない?」

父「お。良いな!」

母「今日は貴方も帰ってくるの早いって言うから腕によりをかけたの!」

いつもだったら目の前で三角コーナーに入れてやるんだけどな…
今日は何を持ってくる?

母「ほら!見て!美味しそうでしょ」

机に並べられるのはいつも通りの料理…
少し品数が多いけど、それ以外はパッとしない料理


父「お!真一郎!お前の好きなオムライスがあるぞ」

母「うん。アナタから小さい頃真くんはオムライスが好きって聞いてたから」

母「私も子供が出来たら食べてもらいたい料理だったし…。練習したの」

父「ははっ!ほんとにお前は努力家だな」


なんだ…何が腕によりをかけただ…
こんなの……こんなの…!!



――――ドンッ!

母「!?」

父「どうしたんだ?」


木場「ごめん。今日お腹痛いからご飯良いよ」

母「大丈夫?お粥作る?」

木場「いい」

母「でもなんか取らないと…。お薬飲めないし」

木場「いい!寝てれば治るから!」


母「そっか…残念だね。」


母「オムライス…またつくるからね。」

ああ…手を上げなかった僕。褒めてやりたい
ここまでイラつかせられるなんて…まったく。あの女は一体何なんだ

―――――

むかむかし過ぎて眠れない。
考え事をする気分でもない……

―――コンコン

ドアをノックする音…あの女か


母「…真くん。大丈夫?お薬とお水置いとくね」

母「あのね…私真くんの事。自分の子供だって思ってるから…何か悩んでたり辛かったり…相談があるんなら」

母「まだ真くんは慣れてくれないかもしれないけど…私いっぱい頑張るからね」

何だこの女は…そこまでして僕に擦り寄りたいのか?気持ち悪い

さっさといなくなればいいのに。

――――――――

気が付いたら朝だった…
…今日は学校に行かなくていい

だが家に居てもあの女が居る…
部屋から出なければいいだけの話だが


――――コンコン


母「真くん。おなかは大丈夫?」

母「お粥さんつくったから。置いておくね」


寝起き一発目であいつの声…気分が悪い…

お粥?誰がそんなもの食べるか


母「あとね…明日はね。早く帰ってきてほしいな」

母「あ…もし明日も体調治らなかったら…その。ちょっとお話があるから」

話って…なんだ。僕の貴重な時間を割いてまで聞く話なのか?
まったくこの女は…部屋に入ってきたら蹴り飛ばしてやろう

決めた。明日はそうする


母「あ…母さんね。その…真くんが酷い子だって思ったことはないのよ」

母「真くんは優しい子だって思ってる」

また始まった…扉の前での一人語り
誰が聞いているわけでもないのに一人でぶつぶつぶつぶつと…気持ち悪い



母「あのね…その。お母さんね」

木場「ああもう余計気分が悪くなる黙れ!」

木場「自分の子供?そんなの父さんと作ればいいだろ!鬱陶しい」

木場「ああそうか!お前みたいな奴父さんに相手にしてもらえないのか!」

木場「だから必死でこの僕に擦り寄るんだな!気持ち悪い」

木場「さっさとこの家から出ていけ。鬱陶しい!」

母「……ごめんね。真くん」

木場「だからその真くんってのも止めろ!クソが!」

木場「馴れ馴れしいんだよ!」

母「………」

なんだ?次は泣いてるのか?
ドアの前で泣くなよ気持ち悪い、お前の涙でぬれた床なんて不潔だ

図星だからと言って泣くことしかできなくなったのか

哀れな女め。可哀そうな奴だ

ああ…やっと静かになった。
けど明日話があるって何だ?やっぱり離婚を突き付けられたか?

やはりな。父さんがあんな女…
少なくとも僕の父だ、あんなゴミみたいな価値のない女
きっとわかったんだろう。それが

でもあいつは律儀にそんな事を僕に告げに来るのか…


その時は大いに喜んでやろう。初めて母さんと呼んでやろうか

この僕をずっと苛々させ続けてきた報いだ。虐めて虐めて苛め抜いてやろう


そう考えれば明日が楽しみでもある。

――――――――――

――――コンコン

夜になるとまた部屋がノックされる
なんだ?またお粥か?察しろよ。食うつもりなんてない

母「お粥食べなかったんだね」

母「…あのね。明日父さんも来てくれるって」

母「良かったね」


だから何が良かったんだよ。でもあの様子からすると…離婚じゃないのか

じゃあなんだ?子供でもできたか?
これで鬱陶しいあの女から解放されるのか?

でもまたうるさいゴミが増えるのか…

それは勘弁してくれよ…。僕が死んでしまう



母「じゃあ…おやすみなさい」

おやすみなさい…か。
毎晩毎晩飽きないな。僕に喋ったって何とも帰ってこないのは分かってるはずなのに。

きっと脳に何か障害か何かあるんだろう

じゃないとあそこまで馬鹿なことは出来ない。

ああ…またアイツの声を聞いたせいでイライラしてきた


眠たいうちに寝て忘れよう


――――――

父「おい真一郎!体調は大丈夫なのか?」

今日の朝は父さんの声で起こされた
何て目覚めがいいんだろう。さすがは最低ラインの人間の声だ

ごみとは大違い


木場「うん、そこそこね」

父「じゃあ下に降りてきなさい!」

なんだろう…昨日の話とかいう奴か?

それを考えると憂鬱になるな…
一体どんな不幸な報せがあるんだ?


もうこれ以上僕が不幸にならないといいけど―――


木場「何?父さん?」

父「まあ。そこに座りなさい」

ああ…父さん今日は日曜出勤なんだ。
スーツにネクタイ…。いつもなら急いで家を出てるのに…


そこまでして話したい話?

やっぱりこの僕に兄弟ができた…とかか?

ああ…考えただけで気が遠くなって血が抜けていく感覚に襲われる…


父「いや……実はだな」


父さんがスッと右手を上げる



――――パァンッ


それと同時に僕の後ろ側から大きな破裂音。それに何かひらひらした物が当たる
これは一体…なんだ?

母「おめでとう!」

父「おめでとう!」


は?なんだ?何を言ってるんだ?僕が祝われてるって何だ?

母「今日は真くんのお誕生日でしょ?ほら。お父さんもちょっと落ち着いて…初めて二人でおめでとうって言えるから」

母「だからね。ちょっとサプライズ!」

父「ははは。父さんもすっかり忘れてたよ」

母「あのね。ケーキもあるんだよ」

父「父さんは今から仕事だけど…昼には帰ってくるから」

母「今日は家族三人でお祝いしようね!」

父「って…もうこんな時間じゃないか。ちょっと仕事に行ってくる!」

父「早く終わらせて早く帰ってくるからな!」

母「うん。行ってらっしゃい貴方」

――――ガチャッ

父さんが家を出ていった。


木場「どういうつもりだよ」


母「え?びっくりしてくれた?」

母「プレゼントはまだ渡せないけど。ケーキは先食べちゃおっか」

母「お父さんの分も残しておいて」


木場「…だからどういうつもりだって聞いてるんだよ!」


――――ドンッ


母「きゃっ!!」

ついコイツに手を上げてしまった
大げさに地面に倒れる女、それでもムカつきは収まらない


木場「誰が僕を祝えって?誰が言った!?頼んだ!?」

木場「おい!答えろって!!」


台所にはご丁寧にプレートが刺さったケーキがおいてある
お誕生日おめでとう?クソが!バカにしやがって!


木場「ああもう鬱陶しい!!」


持ってきたケーキを思いっきり女に投げつける


木場「なあ!もう死ねよ!鬱陶しいな!」


木場「大っ嫌いなんだよ!お前みたいな女!!」

木場「いつから俺の母親になったんだよ?あ?」

木場「もう勘弁してくれよ!」

木場「お前が本当に僕の事自分の子供だと思ってるんだったら今すぐ僕の前から消えてくれ!」

木場「それが僕にとって一番うれしい事だ!」

朝からここまで怒鳴らせやがって…気分が悪い…

母「…ご…ごめんね」

母「よ…汚れちゃったから。片付けるね…」

ほら始まった。泣きながらケーキを掃除している
泣けば僕が何とかなると思ってるのか?

母「…お…お母さん……。ううん…私。これ掃除し終わったら…出ていくね」


母「いままでありがと…ね」

そう言うと言葉通り家から出ていった女
ふう…これで我が家に平穏が訪れた…


あの女が戻ってくるまでの暫くの間…だけだが…


木場「……ふぅ」

一安心して目を瞑ってため息をついた――――

―――――

――――

―――


ノドグロ「はい。いらっしゃい」


あ…ああ。ついにか!!ついに僕が戦うのか…
いや…僕が死ぬのか…


突如転送された空間。僕の寿命宣告

いや…これもいいかもしれない。最後に強大な力を奮って好きにできる
まさに僕に相応しい



相応しいじゃないか!

それでは戦闘パート
またロボットの安価取りますね

その前に少し休憩を。一気に書き上げて肩が痛い

それでは敵の見た目を
1人型
2獣型
3無機物型

↓2

モチーフ
↓2

特徴
↓3まで採用

木場「おい!早速始めるぞ!」

ノドグロ「今から死ぬってのに。ずいぶん楽しそうね」

木場「楽しくないのか?巨大な力だ!」

ああ…身震いする。なんだこれは……
そうか、俺は今から神に近づくんだ!


木場「ほら!お前ら!早く席に着け!」


ノドグロ「仕切ってるし…」

落合「楽しそうだね…」

木場「お前らにはわからんだろうな!」

俺の椅子がグイッと前に出る
これから俺の時間俺の為の世界づくりだ…

木場「鳥か?」

両手が大きな羽になっている青色の敵。あれは鳥か?
全体的に線が細く羽衣の様な物を纏っている…

ふ…雑魚だな。


木場「さっさと終わらせ…。いや…終わらせる直前まで行くか」

――――ドンッ

―――スカッ


早い!?避けられだと?この俺の攻撃がか?
おい…どうなってるんだ!俺だぞ??


工藤「ちゃんと狙いなよ!」

木場「黙ってろ!!!」


そうだ…これは所撃だから牽制だ。仕方ない事だ

―――――シュルシュルシュル

―――――ゴンッ
―――ガンッ
―――――ゴンッ


敵が羽衣の様なものを振り回す。
当たるたびに中が大きく揺れる…それもすごい勢いで

逢見「おい!ちゃんとかわせ!!」

何をこれくらいでムキになってる!僕だぞ!勝つに決まってるだろ!
ちょっと手こずってるだけだ!

真島「狙って!ちょっと!」


木場「うるさいんだよっ!黙ってろ!!」


そうだ…レーザーだ。レーザーを思いっきり

木場「残念だったな!これでも食らえ!」


――――ビュオンッ

放つレーザー。これさえ当たれば―――


―――バサッ

は!?飛んだ!?ふざけるな!そんなこと聞いてないぞ!
クソが!


―――シュルルル

――――ドンッ

――――バキイィッ


飛んでそのまま急降下してくる敵
細い棘の様な足が……僕の操縦する機械の頭を貫く

佐倉「キャアッ!」

緋色「…」

ノドグロ「口の割に大したことないのね…」

ノドグロ「あと数センチずれてたら負けてたわよ」

クソが!僕はまだ本気を出してないだけだ!
本当の僕はこんな雑魚一瞬で倒せる!そうなんだよ!


―――シュゥ

敵は器用に羽ばたいて足を抜く


久世「ちゃんと戦えや!」

落合「お…落ち着いて!」


…良いこと思いついたぞ。

木場「はははははは!!!」

花巻「なにっ!?おかしくなった?」

僕はやっぱり天才だ

――――――ビュオン

もう一回レーザーを放つ。

――――バサッ

敵は今さっきと同じで空に羽ばたいて…
そこから急降下


――――グサアアァッ

次は首よりちょっと下に貫通したみたいだ

ノドグロ「ちょっと…敵にコックピットがどこか悟られてるじゃない…」

真島「ねえ!マズいって!」

木場「黙ってろ!これで行けるんだ!」

―――――スッ

相手が体を抜こうとした…その時に僕は動く

木場「よし!捕まえた!」

そう。このとき相手は遅くなるんだ。僕は一回でそれに気づいた
だから同じ過ちをあえて繰り返した!


木場「この雑魚が!!煩わせやがって!!!」

木場「死ね!!」

――――バキッ

まずは邪魔な足を両方とも折ってやった
これで相手はもう貫けない。ざまあみろ僕を攻撃するからだ


木場「次はこれだ!」

――――メシィッ
―――バキイイッ


次に羽。両方の羽を引き千切る。
これで飛べもしないしあるけもしない。移動手段を奪ってやった

木場「はははははっ!これも取ってやる!」

僕を殴りつけた羽衣も取ってくちゃくちゃに丸めてレーザーで穴だらけにした
後は腕か…

落合「やめなよ。残酷だよ」

木場「ウルサイ!これは罰だ!」


そうだ僕を殴るから。僕を煩わせるから!

死ね死ね死ね!早く死ね!


――――ボギイイィィッ

最後に両腕を潰す。これで相手はダルマだ。
ただの大きくて細いダルマ

これで僕のしたいことが出来る

まずは学校だ。学校を潰そう
馬鹿の集まりだからな。仕方ないよ。死ね


――――ビイイイインッ

――――ビインッ

―――ビイイイイイ


何発も何発もレーザーを撃つ。
念じれば学校にズームできた。凄いぞ…僕!あの学校がもう更地じゃないか


佐倉「やめて!!やめてください!」

落合「やり過ぎだよ!!」

南方「意味が分からない!やめるんだ!」

木場「僕に指図するな!!!!」

破壊した。むちゃくちゃにしている
この町を。僕が!僕の手で。僕が生殺与奪をしている

凄い凄い凄い!まるで神様だ!

僕に相応しいじゃないか!!


後残るは…


一人一人選んだのにどうしてもあの女が見つからない。

もう街の外まで逃げたか?

本当にゴキブリみたいなやつだな

後父さんも…。ああ。父さんは仕事か

ふ…それにしても愚かだな。こんなにボロボロだ。
僕の家も――――


――――――――僕の家??

僕の家のあったであろう場所。ボロボロになった家の数々

そこにあいつが居た


母「真くん!どこ!居たら返事して!!真くん!!!真くん!!!」


…あいつは…あいつは…僕を探してる?
こんなに近くに敵がいるのに?こんなに近くに居るのにか?


アイツの顔は泣いてた…今まで俺が泣かしてきた顔じゃない。必死な顔で

ノドグロ「あら…お母さんじゃないの」

ノドグロ「殺す?」

殺す?あいつは苦しめて殺す…そうだ。僕のしたい事
僕のしたい事…


そうだ忘れてた…。僕はこいつを―――


―――ビュン

レーザーを撃った。

真島「アンタ!!!何してんの!!!」


土煙が立つ


これで僕は―――終わらせれる。

ははははは…最高だ

木場「じゃあ。これで終わりだ」

――――ドンッ

敵の心臓部分を思いっきり殴る。
鈍い音が聞こえた―――気がした


ノドグロ「勝ったじゃない。おめでとう」


勝った?当然だ。当然の事だ

僕だぞ?この僕だ!
負けるなんてそんな無様なことがあるはずない!


木場「…おい。ノドグロ…俺が死んだら死体はどこに行く」



ノドグロ「どうしたの?急に」

木場「良いから…良いから答えろ。時間がない」


ノドグロ「そうね。大抵は転送前に居た場所」

ノドグロ「貴方だと瓦礫の下…かな?」

ノドグロ「…あと希望するなら。ここに保管って言うのもできる。もちろん別室だけど」


木場「…それで頼む」

ノドグロ「あら?死体を見られたくない?」

木場「ああ……」

僕が死んだ姿なんて誰にも見せたくない
この僕の弱い姿を誰にも見せるわけには行かない!

木場「それに。母さんに見せたくないんだ。僕の死体を」





あの女には絶対に見られたくない。
絶対に絶対に絶対に。これは死んでも譲れない




ノドグロ「…泣いてるの?」



――――シュンッ


――――――――――――

―――――

――――

――





――――――――――――――

それでは次の操縦者を

↓3から一人
コンマ判定

緋色決定

それでは次のパイロットは緋色で行きますが
その前に少し後日談と言うかアナザーストーリーと言うか

其方の予告と投下を
多分安価は無いです


木場一香編「私の子供」


それでは今日はここまで

また明日!

おつおつ

あの~、奇数巻はいつからですかね(震え声)

>>237
奇数巻とは?{無知}

それなるたるネタでしょ、鬼頭莫宏作品の偶数巻だとめっちゃ暗い展開が来るとかいう

>>240
教えてくれてありがとう

今回の敵機


SALTATOR
両手が巨大になった線の細い青い鳥
首元にスリットがあり、15本中4本光が付いていた
主に身に纏った羽衣での殴打や、羽ばたきからの急降下で相手を貫く戦法を使う
因みに羽衣はシールドとして有能で、レーザーを防ぐことも可能

貫き攻撃の隙を突かれ、四肢をもがれた上に木場にコックピットを潰された

因みにキーワード

徳川:ボジティブ

木場:傲慢


でした

因みに番外編は物凄く短いです
ゲームとかである。手記みたいな感じです

20分後に投下開始

今回は木場の母の手記の様な物です

私は…木場一香。

木場康文の元に嫁いだ。30歳の女
康文さんとは職場で出会った

私は…一度結婚している

いや。その手前まで来ていた。けど―――
けど…だめだった

私が悪いんだ。私が。

あの人は子供を心待ちにしてたのに。私は産めなかった
いや…そう言う体質だった、それに気づかされた

医者に夫の前でそれを宣告された

今でも覚えている。
あの時の夫の顔。人から何かが抜け落ちる瞬間の顔


それからは早かった
全てが全て絶望に上手い事転がって行った

それから数年。暫く経って康文さんと出会った
康文さんは奥さんを亡くしてた。話しているうちに子供がいることが分かった
康文さんは子供が大好きみたい、きっとかわいい子なんだろうな

私が康文さんとお付き合いするまでは。そう時間はかからなかった

ううん…きっと。康文さんに引かれたんじゃないのかもしれない
私は母親を亡くした康文さんの子に引かれたのかもしれない


もしかしたらその子の親になれるかもしれない


そんな浅はかな願いがなかったと。完全に否定はできない

私は希望を求めたのだ

真一郎君と出会ったのは。康文さんと結婚してから
最初会ったときは小学六年生だった。

私が挨拶しても何も返してくれない、何をしても反応してくれない

きっと新しい母親…。ううん、突然やってきた私に慣れていないんだろう
そんな風に勝手に解釈した。

一時でも早くあの子の親になろうと、理想の母親になろうと
私はいろんなことをした。


だけど一向に何も変わらない。
じっと見つめる真一郎の目は、まるで私の焦りを見透かしてるようで

少しだけ、怖かった

真一郎が私にひどい言葉を浴びせかけるようになったのは。いつからだっただろう
康文さんの仕事が忙しくなってから…だから。

きっと中学二年生くらい…だったか

よくある反抗期だと思った。どの家庭にでもよくあることだと

でもそうじゃなかったみたいだ、ウチのは特にひどかったみたいだ

色んな人に相談した。色んな人に怒るべきだと言われた
でもそんなこと言えない。

だってもしあの子が「母親じゃないくせに」なんてそんな事を口にすれば
私は現実に引き戻される。私があの子の母親になれない事を宣告される

それだけは避けたかった。


幸いまだあの子はそんな言葉を口にはしていない、それだけが救いだ
後は耐えればいい。耐えて耐えて耐え抜けば、きっと変わる

――――――――――

芽吹市で巨大な怪獣が出たらしい。いや…正式な存在は分からないみたいだから怪獣ってニュースでは報道されてた
政府は羊に似たそれをメリーと名付けて読んでいる。

評論家は地球外生命体だとか、敵国の侵略だとかいろんなことを言っている
けど実際のところ正体は分からないみたい

メリーが現れるのは二回目らしい。
一回目は真一郎が出かける予定だった旅行先、二回目は近くの市
どんどん真一郎に近づいている気がした

そんな漠然とした不安が私の身を揺らした


真一郎には全くそれが伝わらなかったけど―――――

誕生日をお祝いしようと康文さんに持ち掛けたのは私だった。
康文さんはその日も仕事を入れていた、あの子の誕生日なんて忘れてたみたい

私は忘れた事が無い。誕生日は何かを察してほとんど家に居ないあの子。
それを久し振りに祝ってやれるチャンスだ

だから私はその日のために入念に準備をした。
オムライスだって上手く作れるようになったし、美味しいって評判のケーキ屋さんでケーキも買った
きっとあの子が喜んでくれると思って


あの子は体調が悪いと部屋に籠っていた。
心配だった。ここまで準備した

あとは日曜日が上手く行けばいい

――――――

日曜日。康文さんは仕事で出かけてしまった
きっとあの様子だと夜まで帰ってこないのだろう…

けど、良い。何としてでも今日は成功させる

どんなにひどい言葉を吐かれても、耐え抜いて見せる
だって私のたった一人の子供なんだから


だけど…今日は違った。

あの子が私に初めて手を上げた。



その時。私の中で何かが音を立てて崩れる音がした
今まで頑張って頑張って築き上げた私の中の幻想の壁が壊れて、現実が見えた
ああ…もうダメなんだな。何をしても駄目なんだな。


もう…諦めるしか道はない…みたい


家を出てすぐの事だった。
メリーが。メリーが街に現れたのは

一瞬で街は破壊されて、道は無くなり。壁は崩れた
必死で逃げ惑う人が目の前で潰されて。おぞましい声だけが私の耳に残った


だから私も逃げた。必死で逃げたけど―――――


気が付いたら家があった場所に居た。


そうだ…私の子供はまだ中に居る


助けないと。もう二度も…二度も子供を失いたくない

瓦礫の中を必死で必死でかき分けた。
必死で――――



けど居ない


居ない居ない居ない。居ない。居ない


真くんが。真くんが居ない。

ふっと顔を上げた。私を影が包んだ。
ああ…私。ロボットに殺されるんだ、それが分かった

けど…まだ真くんが居ない

居ない

居ない



もし私がここで殺されたら。
もし瓦礫の下に真くんが居たら


真くんまで巻き込んでしまうかも――――――――







――――ドンッ








―――――――――――


康文「一香!!!一香!!!!!」

目が覚めると病院だった
管が数本。ピッピッピと命の音が聞こえる

ああ…助かったんだ


康文さんが泣きながら私の手を握る

暖かい…。横を見ると康文さんがいる
康文さんがしっかりと私の手を握っている


真一郎は―――――――――



居なかった


番外編終了です

今日中に頑張って緋色編も書き上げようという予定です

緋色編投下してもよろしい?
今回は長くなりそうだからすぐには終わらないかもです

















『緋色唯編』











私が指名された。
次に死ぬのは私だ。だから――――何?

私は緋色唯。
中学三年生で一人暮らし、いや。ほぼ一人暮らし
両親は居るけど、ほとんど家に帰ってこない。と言うより外国に家を借りてそこで暮らしてる

私が小学生の時からずっと

昔は家政婦の女の人が居たけれど、今はそんな人すらいない
でもいい。私一人で何でもできるから


何も悲しい事なんてない。私には力が備わってるから

私はあの二人の戦闘を経て考えて居た事がある。
敵は一体何なのか

ただの高機能なAIが地球外の何かにより送り込まれているだけなのか
それとも中には宇宙人が?
どれもこれもしっくりこない。そして一番しっくりきた考えそれは

あの中にも私達みたいな人間が乗っている。そんな仮説

私達のメリーだって、外から見ればただの怪獣
だけど、中には私たちが乗っている

もしかするとあの機械の中にも


でもそう考えれば一つだけ謎な部分が上がる

それはどうして私達と戦うのか。どうしてなのか
勝ち進めば何かある?いや…そんな風には聞いてない

それに全部一緒なら操縦後に死ぬはずだ

いや…もしかすると。死ぬのは私達だけで―――
それも変だ。きっと最初に戦ったリエとかいう女の子

死んだところを見たわけではないけど、きっと戦闘後に何か良く無い事があるのは明白

だとしたら…どうして?


緋色「…ノドグロ」

ノドグロ「あら?珍しい。なに?」

緋色「私たちは何と戦ってるの?」

少し癪だけど、コイツに聞こう。こいつが一番知識を持ってる

ノドグロ「んー。アンタの考えてることとほとんど一緒よ」

緋色「そ。でも、どうして?同じ人間なのに」

ノドグロ「住む次元が違うからよ」



緋色「何それ」

住む次元が違うから戦う?益々訳が分からない
どういうこと?出鱈目を言われてる?

緋色「ありがとう。もう帰っていいわ」

これ以上話してても私の頭が追いつくことはない
だからもう帰ってもらおう、やっぱり一人で考えて居た方が頭が回る。

羽音は面白い事を言ってた。いや…書いてた

敵は地球人。別世界の
そう、今さっきノドグロが言ってたのと似てる

羽音曰く私たちが戦ってるのは「パラレルワールド」の住人
そのパラレルワールドの住人は自分の地球を守るために戦う、私達と同じで何も気づいていない
ましてや中に人が。私たちがいるなんて事


本が好きな羽音らしい考察だと思うけど、確かに当たってる気もする
いや…ノドグロと言っている事は似ている。

もしかすると本当にそうなのかもしれない

でも一つ疑問がある。
どうして敵は私たちの所にばかり現れるのか。私たちの地球で負けると言う事は何になるのか
少なくとも死ぬのは機械を操縦していた人だけ

いや…死にたくないから戦うの?

でも死んでしまえば戦いは終わる。過去にそんな事例は?

まあ良い。私に戦いを終わらせる権利なんてないし。ましてや残りのメンバーの命を好き勝手に操作なんておこがましい
木場のバカの二の轍は踏まない



―――――ピーンポーン



緋色「どちらさま?」

ドアを開けて外を見ると、羽音と……誰だったっけこの子
確かパイロットの――――

夢路「夢路月久だよっ!!」

ああ。その汚い身なりで思い出したわ。


緋色「何?」

夢路「いやぁ。泊まるとこなくって…羽音に相談したらここが開いてるってよ!」

緋色「下手な嘘は止めて。羽音は話せないし音も聞こえな―――」

夢路は羽音に流暢な手話を見せている。
意外ね…貴方みたいな教養のかけらもない人が―――


夢路「ということで!一晩!」


緋色『羽音。どうして?なんでコイツを』

瑞水『ごめんなさい。道端で死にそうな顔してたからついつい声かけちゃって』

緋色『まあいいけど。羽音…一応私も女の子よ?こんなのと一緒に…ねえ。ちょっとは危険だと思わないの?』

瑞水『大丈夫!私も一緒だから!二人ならいける!』

夢路『おいおいおい!漏れてる漏れてる!俺そんなヤバい奴じゃないってば!!』

久しぶりだわ。羽音以外の人を家に居れるのって
いいえ…羽音以外のこと話すのは本当に久しぶり


瑞水『今日は私が作るね』

緋色『ええ。楽しみだわ』

夢路『お!なんかうまそうな予感!』


室内で無言の会話が繰り広げられてる。きっと何も知らない人が見れば奇妙でしょうね


瑞水『何が食べたい?』

緋色『何でもいいわ。羽音が作りたいもので』

夢路『に!く!』

瑞水『ハンバーグにしようか』

――――――――――――

夢路『いやぁ!マジでうめえうめえ!』

羽音の料理は本当においしい。これだけのせいで死ぬのが少し嫌になる程
いえ…それは言い過ぎね。

夢路『いやあ!最後の晩餐だな!』


貴方じゃないでしょ。次のパイロットは
はぁ…普段ならこんな煩いのと行動するなんて考えれない

やっぱり死ぬ人間は変な行動を取るって本当なのね、実証できてるわ


瑞水『でも。唯ちゃん以外の人とお話しできるの久しぶり。とっても楽しいな』

夢路『いやいや。これくらい一般教養だべ』

ふうん。謙遜できるほど脳はあるのね

夢路『気になってたんだけど…この家。一人暮らし?』

瑞水『……』

緋色「ええ。そうよ、私はずっと一人。けどその方が気儘で楽よ」

羽音が言ってはいけない。と言ったふうに口を噤む
だから私も羽音に聞こえない音で夢路に言った


夢路「なんでだよ?」

緋色「さあ。私の事死んだと思ってるのよ」

羽音に口を読まれないよう、出来るだけ唇を動かさない
それは夢路も同じ。

緋色「死のうとしたことがあるの。私」

ずっとずっと前。私の祖母が死んだ
初めて人が死んだ。私は悲しいとかそんな感情の前に。死ぬという事象に興味が湧いた
死後の世界とは何か。死んだらどこに行くのか。死んだ時の感覚は。死ぬこと自体。それは希望か絶望か


迷いはなかった。私はその日のうちに湯船にお湯を張って手首を切った
テレビでやってたサスペンスの真似事だ。


ちゃんと遺書も書いた

母と父はそれを見て私を怖がった。
命こそ助かったものの、母と父が私から離れるに時間はそういらなかった
私を心のない子だと母は私を罵り、父は打ちひしがれた

死ぬことは悪い事だとも言われた。けどそれが理解できない

どうしてその思考に至るか、どうしてダメなのか、どうしてそれが異常なのか。誰も教えてくれない
人に聞けば人は離れていく


夢路「なんでだ?」

緋色「死について知りたかったからよ」

結局わかったことは一つしかなかった。
死ぬ前には訳の分からない気分になる、今まで経験したことのないような気分

その気分の名前が分からない。分からないことだらけだ
知ろうとしているうちに私の周りの人は居なくなっていた

だから私はまずその気分の名前を探すために生きることにした
もしかしたら生きていたら分かるかもしれない、それまでは死ねない

いや…死ねなかったから生きている


でも今回は死ぬことについて大義名分が付く
これでもしかしたら何か分かるかもしれない

私だって人間だ。人を守って死ぬ。その行いは私にどんな感情をもたらすのだろう
どんな死を迎えさせるのだろう


胸が高鳴った

けれど、パイロットに選ばれた時私は何も感じなかった
死刑宣告を突き付けられたというのに…

ああ…きっともう心が麻痺してしまっているんだ
もう何も感じれないんだ。そう思ったら少しどうでもよくなった

短いですが今日はここまでで

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