木場「からかい上手の高木さんだって!?」 (26)

海堂「勘違い~…フフフ~ン…♪」

木場「…海堂のやつ、随分とご機嫌だね」

結花「はい。海堂さん、啓太郎さんに教えてもらったマンガにはまったみたいで…」

木場「漫画?」

結花「なんでも、『これは俺の中の恋愛辞書の常識を塗り替えた、素晴らしい傑作だよ』って」

木場「へぇ…珍しいな、あの海堂が」

木場「海堂、ちょっといいか?」

海堂「い~た~いの~…っと。あ?なんだよ」

結花(海堂さん、やっぱり歌も上手だなぁ)


草加「からかい上手の高木さん?」
草加「からかい上手の高木さん?」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1521534585/)

↑の一応続き。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1521707366

木場「その…君の歌ってる曲はなんだ?どこかで聞いたような…」

海堂「…知りたいか?知りたいっちゅーなら、しょうがねえ!」

海堂「この歌は俺が読んだ中でも今世紀最大のラブ、ラブ、ラブマンガ!!」

海堂「からかい上手の高木さんのアニメのOPだ!」

木場「何だって、それは本当かい!?」

結花(それ口癖なんですか木場さん)

海堂「おうともよ。啓太郎がオススメって俺に見せてくれたんだけど、これがもうたまんねえんだよ!ああ…俺も生まれ変わったら西片になりてぇぜ!」

結花「いや、海堂さん一回死んで…「んんっ!」

木場「やめよう、今の彼は自分をオルフェノクだとは微塵も思っていない」

木場(それに、これで海堂の人間嫌いが直ってくれるのなら万々歳だ)

海堂「そ、お、だ!お前らにも高木さんがどんなもんか見せてやんねーとな!」ガサゴソ

結花「えっ、本当ですか!?」

木場「えーっと…気持ちは嬉しいけど、俺は遠慮しておくよ」

海堂「なにぃ?おいおい、俺様のせっかくの善意を受け取れねーってのかぁ?」

結花「そうですよ!海堂さんだって私たちのために…」ガミガミ

木場「わ、分かったよ。すまない海堂」

海堂「うんうん、分かればいいのだよ分かれば。はっはっはっは!」

木場「あ、あはは…」

海堂「おっ、あったぞ!これだ!いけね、ほこりついてら…」パンパンッ

結花「楽しみですね!」

木場「うん…」

木場(長田さんは、海堂のことになると一生懸命になるなぁ)

海堂「ほい、木場。結花にも」

木場「ありがとう」

結花「わぁ、これがからかい上手の高木さん…」

海堂「どうだ、表紙も青春って感じでいいだろ?」

結花「はい!表紙だけでごはん三杯はいけます!」

海堂「そーかそーか!」

木場「ん…このおでこが広くて綺麗な女の子…これが高木さんかな?」

海堂「そうそう。んで、主人公の男が…こいつ、西片だ」

結花「見た目はとってもピュアに見えますけど…」

海堂「そのとーり!西片はピュアピュアアーンドピュアな男の子だ、高木さんの魅力はこの西片が主人公だからという点もあるんだぜ!いいだろ?」

結花「はい!西片だけでごはん五杯はいけます!」

海堂「そ、そーかそーか…」

木場「…ふふっ、なるほど、高木さんがこの西片くんが好きで、ついからかっちゃうってマンガなんだね」

木場「からかいって言ってもかわいいものだし、なんだか心がほっこりするよ」

結花「高木さんの好きな子をいじめたくなっちゃう気持ち、分かるなあ」

木場「でも意外だな、君ってもっとグイグイいくほうが好みかと」

海堂「木場…俺は心を入れ換えたんだ」

木場「え?」

海堂「グイグイいくだけじゃあ女は着いてこねえ!むしろ強気な肉食系に引っ張ってもらうのが、今のトレンドなんだぜ!」

木場「はぁ…」

海堂「ふふん、確かにお前は弱気でシャイで、母性本能をくすぐる天性の才能を持っているそれは否定しないだが!」

海堂「俺様もやろうと思えば…」クワッ

海堂「ね、ねえ…よかったら…さ、僕と、一緒に…帰らない?」

木場「…」

海堂「…どうよ?」キラッ

結花「す、素敵です海堂さん!」

海堂「マジか!?いやー、やっぱすげえなあ、俺様は!」

結花「はい!すごいです!」

海堂「そうだろそうだろ!?なっはっはっはっは!」

木場(見てはいけないものを見た気がした…)

木場「良かったな海堂、じゃあ俺はもう疲れたから…」

海堂「待て待て木場、ここからが本番なんだ」

木場「本番?」

海堂「啓太郎から聞いたんだけどよ、乾達が面白そうなことやっててな」

木場「面白そうなこと?」

海堂「あいつら、自分達でオリジナルの高木さんを考えて、お互いに見せ合いっこしてるらしいぜ」

木場「ぶふぉっ!?」

結花「きゃっ!?」

海堂「うわぉ!大丈夫かよ?」

木場「けほっ…い、乾君が?」

海堂「おう!っちゅーか、その反応ならびびっときたみたいだな!」

木場「? 何が?」

海堂「ありゃっ、ダメなのか」

海堂「つまりあれだ、俺達も乾達みたくなんか考えてやってみよーぜって話」

木場「…俺が?」

海堂「そ、お前」

結花「海堂さん私は…」

海堂「あー、お前はなんちゅーか…ダメだ。さすがにこの集まりに女は反則だぜ」

結花「むぅ…」

木場「海堂、俺はそういうのは…」

海堂「んだよ、断る理由もないだろうが。よし決まり、明日から頑張ろうな」ヒラヒラ

木場「な、おい!」

海堂「俺様は英気を養うために、今からおやすみタイムに入る!起こしたら承知しねーからな!」バタン

結花「…良かったですね、木場さん」

木場「お、長田さん?」

結花「いいんです、どうせ私は仲間外れですから…」バタン

木場「そんなぁ…参ったな…」

ちと休憩

木場「…一通り読んでは見たけど、何も思いつかないな」

木場「考えただけで頭がもやもやする。どうしたら…」

木場「そうだ、乾君に電話してみよう」ピッピッ

巧《あー、もしもし》

木場《もしもし、乾君かい?》

巧《なんだ、アンタか。どうした、なんかあったのか?》

木場《実はね…》

巧《啓太郎が…あの野郎、後でとっちめてやるぜ》

木場《はは…それで、相談なんだけど》

巧《つってもなぁ、アドバイスが欲しいなんて言われても、自信ないし》

巧《分かってたんなら最初からんなもん断ってりゃよかった…って、アンタの性格じゃ無理か》

木場《まあ…いつも通り強引だったけど、あいつがあんなにイキイキしてるのは滅多になかったから》

巧《アンタは確かに優柔不断だけど、そのアンタの優しさはいつも他人に向けたもんだ。俺にはないもんだ、胸を張っていいと思うぜ》

木場《そうかな、君に言われると何故だか嬉しいよ》

巧《やめろ、男同士で気味悪い》

木場《ふふ…うん、そうだね》

巧《…あっ》

木場《どうしたの?》

巧《これ、アドバイスになるかは微妙だけどよ》

巧《題材が出てこないなら、アンタの恋愛経験を元にして書いてみたらどうだ?》

木場《ーーー!》

『勇治!』

巧《アンタなら俺と違って、彼女の一人や二人いただろ。探してみればのろけ話でもなんでもあるんじゃないのか?》

『あいつです!あいつが犯人です!』

木場《あっ…はあっ…!》

巧《だったら…おい、木場?》

木場《ああ…あああ……!》

『あのまま、死んでいればよかったのに…』

木場《うっ、ううああ…!!!》


巧《木場!!!》


木場《…はっ!!?》

巧《大丈夫かよ!?うめき声が聞こえたから、急に気分でも悪くなったのかってな。もしかして、俺のアドバイスのせいか?》

木場《あ、ああ…少し吐き気がしてね…ごめん、心配かけて。安心して、別に乾君のせいじゃないんだ》

巧《…そうか、ならここまでにしとく。アンタも余計なもんに悩まないで、ゆっくり休んだほうがいいぜ》

木場《うん…じゃあ、また》

巧《おう》プツッ

木場「…」

木場「…俺の過去のこと、か」

[菊地クリーニング]

海堂「なー啓太郎?」

啓太郎「何、海堂君」

海堂「どーして高木さんはあんなにかわいいんだろうなぁ」

啓太郎「またその話題?ここに来てもう8回目じゃない」

海堂「バカ野郎!8回崇めたぐらいじゃ、高木さんのファンを語れっかよ!」バァン!

啓太郎「海堂君、俺よりどっぷりはまってるよね」

海堂「仕方ねーだろぉ?高木さんが、俺のハートを射止めちまったんだからよ!」

啓太郎「そっか。でも海堂君には一生高木さんも真理ちゃんも振り向かないと思うよ」

海堂「うるせー!そういや、その真理ちゃんやら乾やらはどこ行ったんだ?」

啓太郎「たっくんはここに居るよ、真理ちゃんは美容院見習いだって」

海堂「ほーん…別に聞きたかねーが、あのムカつくキザ野郎はどした?」

啓太郎「ああ、草加さんなら…」

草加「皆さん!からかい上手の高木さんをよろしくお願いしまーす!」キコキコ

「うわ!あれ見て…バイトの可愛い女子高生に混ざって、男の人が自転車こいで宣伝してるんだけど…」
「ウッソ!キモー!」
「あんなの、高木さんのイメージ崩れるよね~」

草加「クソクソクソッ…俺が、どうしてこんな屈辱を受けないといけない…!」キコキコ


澤田「草加…そこまで落ちぶれたか。…違うな、元のいじめられっ子に戻っただけか」

草加「クソッ…やってやる!どけ貴様ら!高木さんを好きにならない人間は邪魔なんだよォ!」キコキコ



海堂「えげつないことさせんなお前…」

啓太郎「勝負は勝負だからね!」

木場「ああ、そうか。俺が高木さんを書けなかったのは、何も思いつかないからじゃなかったんだ」

木場「俺自身が、触れたくない真実から逃げていただけだったんだな」

木場「…だったら、俺のやれることは一つしかない」

木場「…」カキカキ

数日後

木場「海堂」

海堂「おお木場!ついに出来上がったのか?」

木場「海堂。書き終わってから言うのもあれなんだけど俺の作品、気合いが入りすぎたかもしれない」

海堂「…へっ」

木場「海堂?」

海堂「まさか…お前の口からそんな言葉が出てくるなんてよ…木場、俺達は高木さんで紡がれたソウルブラザーズだぜ!」

木場「…」

海堂「じゃあ、楽しみはとっておくとするか…まずは俺から行かせてもらうぜ」

木場「…うん」

≪ギター≫

テレビ【…以上、話題沸騰中の新曲、A piece of dreamでした~!来週もお楽しみに~!】
西片「はわぁ…」

西片「かっこいい…!」キラキラ

西片「ギターってすごいかっこいいじゃん!俺もあんな風に弾いてみたいなぁ~」

西片「…ギター、欲しいなぁ」

翌朝

高木さん「おはよ、西片」

西片「おはよ~」

西片「ねぇ高木さん、昨日の「昨日の歌番組、面白かったね」

西片「と、特に「特にカズヒコのギターのソロ、凄かったよね」

西片「そうなんだよ!あのギターがもうすっごく…はっ!」

高木さん「ふふ…」ニヤニヤ

西片「な…」

高木さん「西片、ギターに興味あったんだね」

西片「ま、まあね」

西片「高木さんはギターに興味あるのかい?」

高木さん「いやー、あんまり。もしかして、西片ってギター弾けるの?」

西片「…い、いずれ弾けるようになるつもりだよ」

高木さん「ふーん…どうして?」

西片「どうしてって…か、かっこいいし…」

高木さん「んー…でも、西片にはギター似合わないと思うな」

西片「え!?なんで!?」

高木さん「だって、想像できないもん。西片がギター弾く所。私は、西片にはウクレレとかが似合ってると思うな」

西片「ウクレレ…俺、そんなイメージなの?」

高木さん「ダメ?ウクレレ」

西片「ダメじゃないけど」

高木さん「ていうか、私たちにはまだそういう楽器は早いんじゃない?」

西片「むっ、そんなことないよ!」

高木さん「楽器なんて、リコーダーぐらいしか持ってないくせに」

西片「お、俺はおこづかい貯めてギター買う!」

高木さん「あれ、買っちゃうの?ギター」

西片「俺は流行に乗る男だからね!今のうちに完璧にマスターして…」

高木さん「流行に乗るってよりそれ、ミーハーじゃん。後で使わなくなって後悔するよ?西片の大切なおこづかいがもったいないよ」

西片「…そんなの、俺の勝手でしょ」

高木さん「…」

西片(言い過ぎたかな…)

高木さん「…じゃ、約束しよっか」

西片「約束?」

高木さん「西片がギター練習して弾けるようになったら、私に聴かせて」

西片「ええ!?」

高木さん「あれだけ見栄張ったんだから、買わないのは無しだからね。あ、曲はなんでもいいよ」

西片「無茶だよ!」

高木さん「私、楽しみにして待ってるから」

西片「ちょっと!高木さんってば~!」

先生「うーし、出席とるぞー」

高木さん「ほら、この話はおしまい。また今度ね」

西片「ねえ、俺の負けでいいからさ…」

高木さん「ん?これは勝負じゃないから」

西片(どうしよう…)

西片「お母さん!ギター買って!」

西片母「ギター…?あんた、この前あげたおこづかいで、新作ゲーム買ったんだーって言ってたじゃない」

西片「それとこれとは別なの!ね、お願い母さん!」

西片母「ダーメ。無駄使い厳禁」

西片「そ、そんな…」

西片(これじゃあ、ギター練習するどころかエアギターだよ…)

西片(…俺の全財産で買うしかない)

眠いから寝る
また起きてから書きます

オチがないしグダりそうなので、ここエタります。
期待してくれた方には申し訳ないです。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom