夜神月「一般人のキラ」 (19)


ドラマ版は見ていませんが、夜神月が一般人設定のようですね

その設定を元にした『Death Note』SSです

おバカな月を許せる方は、お進みください

それでは投下していきます



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1438090813


月「あ、黒いノートが落ちている。何となく拾って帰ろう」

月「ふむふむ、英語か。エキサイト翻訳さんの出番だな」ポチポチ

月「なるほど、名前を書くと人が死ぬのか」

月「おっ! 今人質立てこもり犯のニュースが流れているな」カキカキ

月「さあ、どうだ!」イマタテコモリハンガ・・・

月「おっ、成功したんじゃね、これ?」

月「一応、事故死とかも試しておくか」コンビニイコウ

シブタク「俺、渋井丸拓男。そこの姉ちゃん、遊びに行こうぜ!」

月「ふん、クズが!! このであすのての力を見せてやる!」

月(しぶいまるたくおってどう書くんだ?)

月(渋井○卓夫、渋胃○拓雄、渋医○卓男、しぶい○たくお、渋井○卓央、シブタク、渋い○宅尾、事故死)カキカキ

月(よし! これだけ書けばどれかは当たるだろう! さて、どうなる!?)

月「クソッ! 死なない!」

シブタク「何!? 彼氏が借金を押し付けようとしている!?」

シブタク友A「許せねえッス」

シブタク友B「タクさん、オレも同じ気持ちだぜ!」

シブタク「よし! 俺たちがクズ野郎をフルボッコにしてやるぜ!」

お姉さん「シブタク、さん……」ボロボロボロ

月「ふ、ふん! 最初から偽物だって分かっていたに決まっているじゃないか!」

月(はぁ。結局立てこもり犯は偶然かぁ……)ショボン

コンビニアルバイト(あの人うるせえな、早く帰んねえかな)



リューク「おい、そのノート使わないのか?」

月「うわぁっ!?」ドタンバタン

リューク「……驚き過ぎだろ?」

月「こ、コスプレか!? ここはコミケ会場じゃないんだぞ!」

リューク「俺は死神リューク。そのデスノートの落とし主だ」

月「死神? てすのーと? 何のことだ?」

リューク「1回使っただろ? それで人が死んだ。だから、そのデスノートは本物だ」

月「待て! ですのーととは何だ?」

リューク「そのノートの表紙に書いているだろ?」

月「であすのてとしか書いていないだろう!」

リューク(……こいつ、バカなのか?)

リューク「英語でデスノートって読むんだよ」

月「ちょっと待て! エキサイト翻訳さん……死注だと!? シチューなのか!?」

リューク「いや、死のノートでデスノートだ」

月「しかし、エキサイト翻訳さんが!」

リューク「話が進まないから、とりあえずそれはデスノートだ。信じろよ」

月「オーケー。ふっ、最初から読めていたさ。これはデスノート、決してであすのてではない」ドヤッ

リューク(こいつ、殴りてぇ)

月「それで、その死神様が何の用なんだ? はっきり言うぞ。僕の魂の価値は200億兆円だ! それが準備できなければ、魂は渡さないぞ!」

リューク(200億兆円、確かに無理だな。こいつの頭が悪過ぎて)

リューク「いや、お前の魂なんていらねえ。せっかく、そのノートを手に入れたんだから有効活用しないのかと思って来てみたんだ」

月「待て! そのノートで本当に人が死ぬのか? シブタクは死ななかったろ!?」

リューク「お前、当てずっぽうにしてももう少しまともに書けよ。なんで全部に○を入れているんだよ?」

月「ち、違うのか?」

リューク「逆に○を使う名前の人と会ったことがあるのか、お前?」

月「ない」キッパリ

リューク「つまりお前は名前を間違った。だから、そいつは死ななかった」

月「なんだと!?」

リューク「もしデスノートを使わないのだったら、別の奴に持っていくぞ?」

月「使う! 使います! 使うとも!」

リューク「……まぁ、その気になったのなら良いさ」

月「よし、これを使って僕は新世界の神となる!」

リューク(こいつ、詐欺とかに騙されそうだな)



月「ふはは! 見ろよリューク! インターネットで僕はキラと呼ばれているぞ!」

リューク「ふーん、良かったな」

月「はははっ、キラだけど何でも質問に答えますってスレでも立てようかな」

リューク「止めておけ。お前ほどインターネットを使いこなせない奴も珍しいからな」

月「まぁ、キラ様が早々人前に出るわけにもいかないからな!」

月「よし! とりあえずNARUTOでも見るか」

リューク「お前、テレビはアニメしか見ないよな?」

月「失礼な奴め! アニメのあとのニュースはたまに見るぞ!」

リューク(その影響でネットで上がった奴か、その時間のニュースの奴しか殺さないんだよな)

月「やっぱり、NARUTOは面白いな。ん?」

L『私の名前はL。キラ、お前を私は許さない!』

月「何だと!?」

月(L。エル。える。えるたそ)カキカキ

月「ふっ、完璧だ。……何故、死なない!?」ガーン

リューク(こいつある意味面白だよな?)

L『宣戦布告をしよう! 私の名前はリンド・L・テイラー! お前を裁く者! キラ、お前は悪だ!』

月「くっくっく。こいつバカか」

月(りんどるていらー、リンドルテイラ、りんどるていら、リンドルテイラー)カキカキ

月「今度こそ完璧だ! ……何故、死なない!?」ガビーン

リューク(リンド・L・テイラーって字幕も出ているのに、何故それを書かないんだ? あ、バカだからか)

月「あ、番組がNARUTOに戻った。クソッ! 話が飛んでいるじゃないか!? L、絶対に許さないからな!」



L「ワタリ、キラは私の挑発には乗りませんでしたね」

ワタリ「冷静な相手とは、厄介ですなぁ」

L「はい。私も全力で対応しなければなりません」

L(判明している点は2つ。午後4時から5時の時間に犯罪者の心臓麻痺が集中していることから、学生の可能性がある。最悪、小学生かもしれない)

L(2つ目。ネット上の犯罪者は炎上スレが立つとすぐに心臓麻痺が起きている。キラはニートの可能性も視野に入れなければならないだろう)

L(しかし、私の挑発に乗らない知性も持ち合わせているようだから、犯人捜しは困難を極めるだろう。しかも、犯行方法は未だに不明だ)

L(まずは16時から18時の間の放送規制、次にネット上の話題操作から始めよう)

L(キラ、お前はまさかここまで読んで行動しているのか? そうだとしたら、本当に厄介な敵が現れたものだ)



月「なぁ、リューク。最近、犯罪者少なくねぇ?」

リューク「お前が犯罪を減らしたんじゃないのか?」テキトウ

月「ふっ、流石はキラ! 新世界にどんどん近づいているぞ!」



ワタリ「キラの被害は減りましたなぁ」

L「どう思うワタリ?」

ワタリ「そうですなぁ。キラは一般人並みの情報原しか持っていないか、罠でしょうな」

L「やはりそう思うか。私も同じ意見です。前者なら何とかなるでしょうが、後者だった場合、私の予想を遥かに超えてくるでしょう」

ワタリ「どうします?」

L「一番最初の立てこもり事件、そこに私は全てを懸けようと思います」

ワタリ「日本の東京ですな」

L「はい。あの事件は東京の17時台に流れたものです。今までの傾向からその時間のテレビを見ていた者が犯人である可能性が一番高い」

ワタリ「しかし、キラは誘いに乗らなかったことから、東京までしか範囲は絞りこめておりません」

L「分かっています。それでも、私は東京に向かいます。きっと手がかりを見つけることができるでしょう」

ワタリ「かしこまりました」

L(キラ、お前の好きなようにはさせない!)



月「なぁ、リューク?」

リューク「なんだ?」

月「新世界って何をすれば良いんだ?」

リューク「お前が言っていたことだろう? 俺は知らない」

月「新世界、新世界……なんかめんどくさくねぇ?」

リューク「知らんって」

月「あーっ! キラも飽きたな」

リューク(報道規制滅茶苦茶かかっているからな)

月「リューク、デスノート返すわ」

リューク「マジで!?」

月「ああ。最初は楽しかったけど、最近マンネリだしな」

リューク「お、おう!」

リューク(今度はまともな奴に拾ってもらおう)

リューク「ちなみにノートを手放すと、デスノートに関する記憶は消えるぞ」

月「別に良いよ」

リューク「よし! それじゃあな、ライト! マリカだけは楽しかった」

月「おう! 元気でやれよ! ……あれ? 僕は何をしていたんだっけ? そうだ! 今日はジャンプの発売日じゃないか!?」


*こうして夜神月はデスノートの所有権を放棄した。



L「くっ! 予想以上にマズイ展開になっている!」

ワタリ「L! キラの犯罪者裁きが止まりません!」

L「やはり罠だったか! あえて愚かに見せることで、ここまで効果的に私たちの手を塞いだ! 認めるしかない、キラは私に匹敵する最悪の敵だ!」



リューク「凄いな、お前。前のキラとは大違いだ」

シブタク「前のキラに興味なんかねぇよ。俺は、ただ本当にクソでクズな奴を裁く。ただそれだけだ!」

リューク(何気にこいつ、名前を4回以上間違っているからデスノート無効なんだよな)

シブタク「キラとか崇拝する奴は勝手にしていろ! 俺はクズを潰す! それ以外に興味はねえ!」


*後年、記された書物によると、世界一の探偵Lに対して唯一完全勝利を収めた者がキラだと言われている。

*シブタク亡き後も、キラは神聖化され、犯罪者は一世紀前の半数以上も激減したと言う。


お・わ・り(シブタクエンド)



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