天龍「フフフ……耳かきしてやろう」【ウエット型向け】 (26)


今回の耳かきシーンは竹棒でカリカリではなく綿棒でゴソゴソです。
作者はドライ型なので、「ウエットの耳かきは本当はこんな感じだよ」「こういう風だと良い」
といった指摘・アドバイスがあればお願いします。


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<執務室>


コンコン
ガチャッ

天龍「入るぜー」

龍田「失礼しま~す」

提督「これはお揃いで。どうしたね?」クリクリ

天龍「今さっき遠征から帰って来た。その報告書だ」

龍田「帰還がほぼ同じだったから、一緒に行こうって~」

提督「なるほど……じゃあちょっと拝見……」チョリチョリ


提督「……おぉ、これで燃料は一定数溜まったな。後で建造に回そうか……」クリクリ

天龍「おい提督」

提督「ん? なんだ」カリカリ

天龍「さっきから耳に指突っ込んで何してるんだ」

提督「ん? おぉ、つい無意識に……ちと耳が痒くてな……」

天龍「だったらフツーに耳かきすりゃいいだろ」

提督「人前で耳かきなんてするものじゃないだろ? だからこうやって痒みを誤魔化してる」

龍田「人前で耳に指を突っ込むのも同じだと思いますよ~?」

天龍「寧ろ余計にアレだと思うが」


提督「ん? 穴の中には入ってないぞ、よく見ろ。耳の周りを掻いてるだけだ」チョイチョイ

天龍「それも同じだっつうの!……よし分かった。俺が耳かきしてやる」

龍田「!!」

提督「何、天龍がか?」

天龍「耳クソの為に気ィ散って仕事が遅れられたらこっちも困るんだよ」

提督「それは尤もだな……よし、折角だからやって貰おうか」

龍田「て、提督~……やめておいた方が、良いと思いますよ~……?」アセアセ


提督「む? 何でよ?」

龍田「え、えぇと、その~……」

提督「まぁ確かに、天龍が耳かき上手には見えんがな」ハハハ

天龍「試してみるか? 何なら龍田にやって見せようか」

龍田「わ、私は良いからっ!」

提督「何を慌てているのやら……まぁいい。お願いしようか」

天龍「まっかせとけ!」


<龍田は先に部屋へ戻りました>


提督「よもや天龍に膝枕される日が来ようとは」

天龍「俺だって提督を膝枕するとは思わなかったぜ」グイッ

天龍「さてと……うぉぅ、こいつぁ……」

提督「どうした、そんなに酷いのか」

天龍「酷いのもそうだが、提督は湿型だったのか」

提督「そうなんだよ。お蔭で耳かきでうまく掬えんからいつもスッキリしねぇ」

天龍「だったら今度からコイツを使うんだな」つ綿棒

提督「綿棒? それってヘソ掃除に使うものじゃないのか?」

天龍「そっちにしか使わないヤツの方が珍しいだろ……始めるぞ」

提督「あぁ」


ゴシュッ……グッグッ
ズズーッ

天龍「初めは耳たぶからだ」

ズッズッ
シュッ、シュシュシュッ

天龍「案外この辺はそんなには汚れてねぇな」

提督「指でやってるからな、その辺りは」

天龍「威張んなよ、ちゃんと道具使え道具」

ゴシゴシ
シュッ、シュシュッ

天龍「うお、急に出て来た。皺の奥には丸々残ってやがる」

提督「あぁ、確かにそんなところまで掻いた事はなかった」

ゴシゴシ
ズズッズズッ

天龍「まぁこんなもんか。中入れるぞ」

提督「おう」


ゴシュッ
ゴシュシュッ

提督「うおぅ」ビクッ

シュッ
ゴシュッ、シュッ、シュッ

天龍「うわぁ、もう片側使えなくなっちまった。どんだけ貯めてたんだよ」クルッ

ゴッ、ゴシュッ
ゴシゴシ

提督「さぁ……? あぁ、そこだ」

天龍「ん、ここか?」

ゴッ、グググッ
グリッグリッ
グッグッ

提督「あぁぁ……」

天龍「へっ、だらしねぇ顔しやがって」

ゴシュッ、ゴシュッ
グリグリ
ズゴゴゴッ

提督「ほっとけ……ぉぉっ……」


ズズッズズッ
ザリザリザリッ

提督(明らかに、綿棒が通るたびに耳の中がすっきりして行く……)

ザザッ
ズ、ズボッ
ゾゾゾッ

提督(汚れが、消えて行く……)

天龍「あぁ、また交換だ……これ見ろよ、すげぇぞ」

提督「おわぁ、真っ黄だな……」

天龍「今度から定期的にやっとけよ?」

ゴシゴシ
ゴシュゴシュ

提督「そうする……おぉぉ」


ゾリゾリ
ゴソゴソゴソ

ザリッザリッ
ガサガサ

天龍「よし、終わりだ。転がれ」

提督「良いのか? このまま回っても?」

天龍「転がるだけならな。変な事したら脳ミソまでブチ抜くぞ」

提督「うへぇ、くわばらくわばら」グルッ


天龍「こっちも大概だな……」

ズズーッ
ザザッ、ゾゾッ、ザザザッ

提督「どれくらいだ?」

ゴジュッゴジュッ
ガザガザガザッ

天龍「そうだな……」

ゴゾッ
ゴッゴッ、ゴシゴシ

天龍「……普通を1-4とすると、これは2-4くらいか」

提督「大変な事になってるじゃねぇか」

天龍「だからさっきからそう言ってんだろ!」


ゴゾッ、ズッズッ
ジュッジュッ、ザッ

天龍「って言うかよ」

提督「何だ?」

ザザッ、ザザー、ザザー
ゴシュゴシュ、ジュッ

天龍「その、何だ……気持ちいいか?」

ザリザリ、ゾリゾリ
ジャッ、ジャッ

提督「あぁ、凄く良いぞ。ガキの頃お袋にしてもらった時に匹敵するぐらいだ」


ジョリジョリ、ズズッ
ゴゾゴゾ、ゾゾッ、ザザザッ

天龍「……あのな、こういう時は一番良いって言うモンだぞ」

提督「何言ってやがる。10年母親やった女と、人になってほんの2、3年の女とじゃ年季が違わい」

ゴズゴズ、ゴゴッ
ザッザッ、ゾザザザッ

提督「そうだ、何なら俺がママにしてやろうか。そしたらもっと--」

--ゴッ!

提督「ぎゃあっ!」

天龍「おっと、手が滑っちまった。で、何だって?」

提督「な、何でもない……」ジンジン

天龍「まったく……」

コショリ、コショリ
スッスッ


ガガガッ
ザッザザザ

天龍「しかしこれ……綿棒足りるか……?」

提督「一包丸々使い切る程溜まってたのか!?」

グリングリン
グググッ

天龍「流石にそれはねぇよ。元々残り少なかったのを持ってきたからだ。一包で200本とか入ってんだからな」

提督「ははっ、まぁそりゃそうだな」

ゴシゴシゴシ
シュッ、シュッ、シュッ

天龍「いや、大丈夫そうだ。やっと終わりが見えて来たぜ」


ジュッ、ジュッ
ゴリゴリゴリ
ゾゾゾッ

提督「おぉ、そういえばかなりスッキリしてきた……」

ゾッ、ズゾッ、ザザザッ
ザリザリザリッ

天龍「そろそろ仕上げだな」

ゴシッゴシッ
ズズズッ

提督「終わりとなると、ちと名残惜しいな」

グリグリグリッ
ズッズッズッ
ビッ

天龍「また今度してやるよっと」

クリクリクリッ

カリッ、コリッ

ピッ、ピッ

コショッ……コショッ……

コシッ、コシコシ……

コシュッ……



ふぅーーーーっ……





天龍「おし、これで両耳完了だ。起き上がって良いぞ」

提督「あぁぁ……すげぇ、ほんの数十分前とは頭ン軽さがちげぇな」

天龍「もうあんなに溜めんじゃねぇぞ? 綿棒2、3本しか残ってねぇ」

提督「わかったよ。それより……」

天龍「あん?」

提督「またしてくれるって本当か?」

天龍「……あぁ。その代わり、もう人前で耳ほじんなよ」


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<その日の夜 天龍・龍田部屋>


もふもふ
ふわっふわっ

ふぅーっ……

龍田「んふっ……ふぅぅっ……///」ビクビク

天龍「よし、こっちは終いだ。逆見せろ」

龍田「はぁーい……」

カリカリッ
カッカッ、ココッ

龍田「あっ……そこ、良いっ……///」トロン…

天龍「……いつも耳かきしてやってるのに、何で此間のあの時だけ嫌がってたのか分かったぜ」

コリコリ
カッカリッ

天龍「『こうなる』って知られたくなかったのか?」

龍田「んっ……内緒、だからね……///」

天龍「さぁ、どうすっかなー……」ニヤニヤ

龍田「そんなぁ……///」










この(しばらく)後(また天龍に)滅茶苦茶(丁寧に耳かき)し(てもらっ)た

おわり


ヘタレてない天龍と耳かきSSのステマでした。
皆々様ありがとうございました。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年07月20日 (月) 09:48:49   ID: Y7YW5Nwb

他の耳かきのも見ました。
耳かきしてるときの音が気持ちいい!

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