金剛「英国生まれのモイーズ提督デース」 (88)

注意

究極の思いつきなので
書き溜めは当然ないし着地点も当たり前のように見えない
そんな酷いスレ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1398180100



――大事なのは、自分の職業に対して情熱を見せることだ。
   仕事の内容によって、情熱、真剣さに相違があってはならない。

                      ロベルト・バッジオ(サッカー選手・元イタリア代表)

「おじさん、こんなとこで何してんの?」

背中から唐突にかかった少女の声に、呆然と立ちすくむ男――
ややくたびれた長身痩躯の壮年の男だ――は、肩を竦め拒絶のジェスチャーを示した。
彼は今酷く憂鬱で、誰とも話をしたくない気分だったからだ。

「ねえ、おじさん。こんな寒い日に、うちみたいな田舎の村の片隅で何してたのよ」

聡明にも、男の意図を明確に読み取ったのだろう。
だがそれで怯むこともなく、不機嫌そうな声で少女は無遠慮に質問を繰り返す。
面倒になった男は、ため息を一つ吐いて少女の疑問に答えることにした。
と言っても、大した意味のある答えではなかったのだが。

「ふうん……変わってるのね」

今にも消え入りそうな声で海を見ていた、と答えた男に対し、少女の返答は酷く素っ気ないものだった。
きっと期待していたよりも遥かに退屈な答えだったのだろう。だが、自分が退屈な人間だというのは、男は痛いほど知っていた。
彼は彼で、返事の代わりにそうかもねとでも言わんばかりにもう一度肩を竦め、海を眺め続ける。
後ろから退屈そうな欠伸が一つ、少女の喉から漏れたのが男の耳にも届いた。

それっきり、二人の会話は途切れる。これで二人の会話は終わり。
もう二度と二人が会話することも、再会することもないだろうと男は考える。
それも当然。彼は、この村には長い旅行の途中で立ち寄っただけなのだから。

冷たい潮風にさらされて、やることも考えることも無くした男は、なんとなしに先ほどの少女との会話に思いを馳せる。
酷く退屈な会話だった。きっと少女も退屈していたのだろう。
退屈な村で退屈していた少女は、退屈を紛らわす術を探して退屈な男に出会い
不幸にも退屈な会話を交わし、さらに退屈な気分になって退屈な気分で家路に着くのだろう。

申し訳ないことをしたと思う。
自分がせめて、多少の冗談でも言える人間なら、彼女を少しは退屈から解放してやれただろうに。

「ねえ。おじさんって、もしかして、あれ?」
だが男の予想からは外れ、少女は男から離れようとはしなかった。
先ほどまで男の背後にいた彼女はいつの間にか男の隣に立ち、男と同じように退屈そうに海を眺めながら言った。

「あれでしょ。ほら。その。ガイジンってやつ。英語はわかるみたいだけど、どこの国の人?」
そこで男は初めて気付いた。
少女が自分の母国の言葉を使っているということに。
その旨を告げてやると、少女は誇らしげな顔で笑った。

「へへん。珍しいでしょ。この国じゃ、さ。ま、最近はそこそこ増えてきてはいると思うんだけどね」
嬉しそうに驚いた顔の男の顔を覗き込み、悪戯っぽい顔で少女が笑う。
「ま、職業柄ってやつ?一応、私ってば仮にも軍艦だからさ。英語使えなきゃ話になんないんだ」

もっとも、そんなに上手ではないから帰国子女の先輩に教わってる最中なんだけど。
そう言って、再びおかしそうに笑う。

「ん?どうかした?」

男が不思議そうな顔をしているのに気がついた少女が尋ねてくる。
だが、すぐにその理由に見当が付いたのだろう。

「ああ。ガイジンさんは私らの顔なんか知らないか。私ね、艦娘なんだ」

「そう。私ね、川内型軽巡洋艦1番艦。川内」

 



「もしもおじさんにやることが無いんなら、お願いがあるんだ」



 

提督が鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮をとります!

暁「うう~眠い~……」

響「ほら暁、しっかり歩いて。もうすぐ食堂だよ」

雷「急がないと赤城さん達にみんな食べられちゃうわ」

電「それは困るのです。演習の途中でお腹が空いたら力が出ないのです」

暁「う~ん~むにゃむにゃ……」

雷「立ったまま寝ちゃ駄目よ!」

響「仕方ない。ちょうど近くに4人分空いてる席があるから、このまま引きずっていこう」

暁「すぴ~」

電「手のかかるお姉ちゃんなのです」

雷「あ、隣が龍田さんと天龍さんだわ。ごめんなさい、相席いいかしら?」

龍田「あ、みんな~。うん、いいよ~……ふあ~あ。眠い~」

電「龍田さん、おはようなのです!」

龍田「電ちゃんだ~。うん、おはよう~」

雷「おはよう、龍田さん。今日は随分眠そうだわ。大丈夫?」

龍田「はい他の暁型のみんなもおはよ~。ううん、大丈夫じゃないかも~」

響「龍田さんただでさえ低血圧なのに、今日はいつもよりだいぶ酷いね。夜更かしでもした?」

龍田「したっていうか、させられたのかな~。ねえねえ、聞いてよみんな~。天龍ちゃんったら酷いんだよ~」

暁「むにゃむにゃ…ねむねむ」

響「まあ、暁も眠そうだけど。これはいつものことだね。……天龍のせいなの?」

雷「天龍がなにかしたのかしら?」

電「雷ちゃん、響ちゃん。天龍さんはあれでも一応軽巡の先輩なので、呼び捨てはちょっと失礼なのです……」

龍田「それがさ~。天龍ちゃんったら、昨日の夜にやってたサッカーの試合に興奮しちゃって」

電「サッカーですか?そんな時間に?」

響「ああ、外国のリーグの試合だね。ヨーロッパとは時差があるから。そうか、相部屋の天龍が騒いで眠れなかったんだね」

雷「ああ、なるほど。そういえば遠征の時とか、移動中の暇な時間によくどこそこのチームがーって言ってるわね」

龍田「いつもは耳栓してれば大丈夫だったんだけど、昨日はそれでもカバーしきれなくて~」

響「それは大変だったね。でも、昨日はそんなに興奮するようなゲームがあったかな?」

龍田「私もサッカーはよくわからないんだけど、なんでも天龍ちゃんが応援してたところがすごく久しぶりに優勝しそうなんだって~」

雷「だからって龍田さんに迷惑かけるなんて、天龍ったら本当天龍ね」

響「まったくだ。天龍らしいけどね」

電「だから二人共……」

龍田「ね~?まったく、天龍ちゃんったら本当に天龍ちゃんなんだから~」

電「龍田さんまで……」

雷「で、龍田さんの睡眠不足の原因の、当の本人は何やってるのかしら?さっきから凄く静かだけど」

響「確かに。どうしたの?天龍」

天龍「フフフ……」ニヤニヤ

雷「変な顔でニヤニヤしながらスマホ弄ってるわ」

響「さっきまでの隣での会話も全然聞いてなかったみたいだね」

電「怖いのです……」

響「スマホで何見てるの?」

龍田「昨日のサッカーの試合結果の記事と、試合のハイライトの動画をず~っと見てるんだよ~」

雷「ああ。贔屓のチーム、勝ったのね」

電「天龍さん……」

天龍「フフフ……フーフフー♪フーフーンフーフー↑♪うぉーくおーん♪」

雷「歌い出したわ」

電「怖いのです」

天龍「フーフフー♪んーんー」

雷「鼻歌に戻ったわ」

電「きっと歌詞を覚えてないのです」

天龍「あーんどゆーるねば……。ん……お?おお、お前らおっす。はよーさん」

龍田「あ、気付いた~」

雷「おはよう天龍。龍田さんにあんまり迷惑かけちゃダメよ」

電「おはようございますなのです。とりあえず、えーっと、はい。電も同感なのです」

響「おはよう天龍。リバプールのファンだったんだね」

天龍「ん?なんだ響、お前サッカー知ってるのか」

響「そんなに詳しくはないけど」

天龍「そうかそうか、お前なかなか話せるやつだな。オレの他にサッカー好きの艦娘なんているとは思ってなかったぞ」

響「いやだからそんなに詳しくは…うん、まあいいや」

電「響ちゃん響ちゃん」

響「ん?どうしたの電」

電「どうして響ちゃんは、天龍さんの好きなサッカーチームがわかったんですか?」

響「ああそれは…」

天龍「フフフ、知りたいか?」

電「あ、別にそこまでは」

天龍「いいだろう、そこまで知りたいなら教えてやろう!」

電「……手短にお願いするのです」

雷(語りたいのね)

天龍「いいか?なぜ響がオレがサポーターしているクラブを言い当てたかというとだな。それは俺が歌っていたチャントにヒントが有る!」

響「っていうか答えそのものだけどね」

電「サポーター?チャント?」

天龍「なんだ?そこから説明しなきゃか?」ニヤニヤ

雷「やっちゃったわね電。これは罠だわ」

天龍「しょうがねーなー!サッカードシロウトのお前らにもわかるように、まずは基本的な用語の解説から……」

龍田「あれ~?金剛さんが前に出てきたよ~?」

天龍「そうそう、ゴンゴールね、ゴンゴール。日本サッカーを語る上では欠かせない用語の一つだけど……」

響「誰か知らない男の人が後ろにいるよ」

雷「誰かしら?」

電「おっきい人なのです。武蔵さんくらいあるのです」

天龍「あん?」

金剛「ハーイみんなー!ブレックファーストの途中で申し訳ないケド、ちょーっとお時間失礼するヨー!」

電「金剛さん、お元気なのです。嬉しそうなのです」

響「本当だ。昨日まであんなに塞ぎこんでたのに」

龍田「まあ、せっかく秘書艦任されてたのに、提督があんなふうになっちゃったらね~……」

暁「むにゃ……はっ!?え!?え?なにごと?」

雷「おはよう、暁」

天龍「ってことは、もしかして後ろの男は……」

雷「凄い。目が青いわ」

龍田「外人さんね~」

電「あわわ、英語ちゃんと話せるかな、なのです」

暁「出撃できなかった間金剛さんがずっと教えてくれてたじゃない。なんとかなるわ」

響「ロシア語なら完璧なんだけどなぁ……」

天龍「ん?あれ、あの男どっかで見たことあるような…」

龍田「天龍ちゃん?」

天龍「どこで見たっけかなぁ…うーん、なんかすっげー身近なとこでみた記憶があるような…」

金剛「皆さん知っての通り、昨日まで我が艦隊は暫くの間、提督が不在だったデース」

金剛「それもこれも、秘書艦のワタシの不甲斐なかった故ヨ。本当に申し訳ないネー……」

金剛「でも今日この度、ついに新しい提督が前任の提督の後を引き継ぐ形で着任してくださることになったネー!」

金剛「提督さえいれば、我が艦隊はまた戦えマース!それはみんなが、艦娘としての役目を果たせるということにも繋がりマース!」

金剛「だからみんな!新しい提督を歓迎してくださいネ!」

金剛「ではあんまりもったいぶってみんなをソワソワさせるのも申し訳ないから、早速紹介するヨ!新しい提督!」

金剛「なんとワタシとも不思議なご縁で繋がってるヨ!」

金剛「英国生まれのモイーズ提督デース!」

天龍「あ、わかったわ」

今回はここまで
はい。おそらくお察しでしょうが、スレタイだけ思い浮かんで勢いで立てて、あとは出落ちでした
今日帰ってきてモイーズが解任されたと聞いたのでどうしても立てたくなったんじゃよ……

ストーリーを一切思い描かずにスレ立てしてたのは流石に初めてです
あまつさえその場その場の思いつきだけでリアルタイム進行してみたという暴挙

とりあえずワールドカップイヤーなので、もうちょっとだけ書いてみようと思います
あとモイーズ提督でシリアスとかルーニーがロン毛になるくらい無理なんで、今後は完全にコメディでいくでち

おやすミンチョル(元巨人)



――仕事がしたいし、仕事が欲しい……。私にできるのは待つ事だけだ。

                                 ラファエル・ベニテス(SSCナポリ現監督)

天龍「なんであのおっさんがこんなとこに……」

雷「知ってるの?」

電「天龍さん」

天龍「ま、まあな。っていうかよりによってなんでこのおっさんなんだよ。ついこの間ユナイテッド解任されたのは確かだけど……」ブツブツ

龍田「ねえねえ、どこでなにしてた人なの~?もしかして天龍ちゃんのお知り合い~?」

天龍「ん~……いや、オレが一方的に知ってるだけだけど……軍人でもねーのに……」

暁「珍しいわ。天龍なのに歯切れが悪い」

天龍「いや、ほんとなんなんだろうな。同じ監督でもマガトならちょっと納得行ったけど」

雷「監督?提督の間違いじゃなくて?」

天龍「えーっとな……あー……」

響「あの人はデイヴィッド・モイーズ元マンチェスターユナイテッド監督だね」

雷「知ってるの?」

電「響ちゃん」

天龍「お?響も知ってたか。そうそう、あのおっさんはこの間ユナイテッドの監督クビになったおっさんで…」

響「私はあまり詳しくはないけれど、彼は確かスコットランド・グラスゴー出身の元サッカー選手で、今は監督業をやっている人だよ。
  現役時代のポジションはセンターバック。2002年3月にイングランドプレミアリーグのエヴァートンというクラブの監督に就任して以来、
  2013年からマンチェスターユナイテッドの監督に就任するまでの11年間もの間同一チームの監督を続けていた人なんだ。
  この記録はプレミアリーグおよびイングランドのサッカーリーグにおいてファーガソンとベンゲルに次いで3番目に長く指揮を取っていた監督ということだね。
    モイーズ監督の指揮の下、エヴァートンは2005年にチャンピオンズリーグの出場権を獲得し、2009年にはFAカップ決勝に進出している。
  エヴァートンの監督としての10周年に際しては、アレックス・ファーガソンやアーセン・ベンゲル、ケニー・ダルグリッシュといった多くの同業者から
  限られた予算にもかかわらずエヴァートンで達成した実績に対して称賛を得たという実績の持ち主だよ。
  当然プレミアリーグでは高い評価を得ており、2003、2005、2009年にリーグ監督協会が選出する年間最優秀監督に選出されているね。
  マンチェスターユナイテッドでは残念ながら振るわず、つい先日解任されてしまっている。そんな彼がなんでこんなところにいるんだろうね、天龍」

天龍「……さあな」

暁「へー」

龍田「今の響ちゃんの話、そうなの?天龍ちゃん」

天龍「お、おう。そうだよ。ちょうどこの間解任されたんだよ。チャンピオンズリーグ圏内に入れなかったのとバイエルンに負けたのがトドメで」

龍田「天龍ちゃんは詳しいのね~」

天龍「…」

セホーン「俺にもオファーくれていいんだぜ?」

アーノルド「俺も俺も」

あかん
始めようと思ったら呼び出しかかったけん、中断あるいは今日はここまで

天龍「で、あれから結局モイーズ監……提督は金剛さんに引っ張られてさっさと執務室に引っ込んじまったわけだが」

龍田「うんうん~。暁ちゃん達もご飯終わって自室戻ったね~。私達もそろそろお部屋に戻ろ?」

天龍「いいや。悪いけど龍田、お前は一人で先に帰っとけ」

龍田「え~?駄目だよ~。任務がない時は自由時間以外、自室待機が基本だよ~?」

天龍「心配ねーって。どうせ金剛さんはこれから提督に仕事の説明とかするので執務室から離れらんねーだろうし」

龍田「それはそうだと思うけど……」

天龍「オレは、これからちょっと他の艦娘で話せそうなやつと相談をしなきゃいけねー」

龍田「相談~?」

天龍「ああ。はっきり言うぞ、龍田」

龍田「?」

天龍「あの提督はまずい」

天龍「……って、言ってもな~。サッカー知らない奴にあのか、提督のヤバさを説明してもわかんねーだろうし」

天龍「かと言ってオレが説明しても、ちゃんと伝えられる自信ねーんだよな。あんまいないとは思うけど、サッカー知ってそうな艦娘探してみるかな」

天龍「くっそー。本当は知らないやつを洗脳して同じとこのサポにするのが楽しいのに……」

天龍「でもそんなこと言ってらんねーよな。モイーズのヤバさ知ってる艦娘がいたら、そいつらと協力してあの提督が本格始動する前にお引き取り願わねーと」

天龍「鎮守府が崩壊する危険性がある……!」

天龍「こうしちゃいられねえ。まずはどこに行くかな」



※話がおもいつかないので安価頼り
天龍ちゃんが真っ先に頼るのは誰?↓

天龍「うん、霧島の姐さんがいいな」

天龍「しっかり者だし、発言力も強いし、頭いいし、いろんな事に詳しいからもしかしたらあのおっさんについても知ってるかもしんねーし」

天龍「提督来てからはしゃいでる金剛さんの妹ってのがちょーっと気がかりだが……」

天龍「いや、身内だからこそあの人が説得してくれりゃ、一番説得しなきゃいけねー金剛さんを説得できるかもだ」

天龍「よし、そうと決まったら戦艦寮に行くぜ!」

戦艦寮
金剛姉妹の部屋

天龍「って訳で来たんっすけど……」

霧島「ふむふむ」

天龍「どうっすか?姐さん。ついこの間成績不振でサッカークラブ解雇されたようなのが提督って、ヤバくないっすか?」

霧島「そうね~」

天龍「…」

霧島「ま、なんとかなるんじゃない?」

天龍「軽っ!?」

霧島「だって、別に今更。サッカークラブの監督が提督になるくらい別に大したことじゃないでしょ」

天龍「いやいやいや大問題っすよ。監の字が提に変わるとか超大問題っすよ」

霧島「でも最初から職業提督な人と比べたら……」

天龍「それ以上はいくら姐さんでもマズイっす!」

霧島「……コホン。とにかく。金剛お姉さまが喜んでいらっしゃる以上、私霧島はモイーズ提督の着任に対し異議などございません」

天龍「う~……」

霧島「それに、元サッカー監督が提督だっていうことは、あれよね」

天龍「はい?」

霧島「戦闘で敵に直撃を決めたら、やっぱり誰かが現地でゴーーーール!!って叫ばなきゃでしょ?」

天龍「はぁ」

霧島「会場のDJのマイクって、物凄い響くのよね。それに実況と解説だって必要だわ。マイクの出番が引っ張りだこね。これから忙しくなるわよ~」

天龍「いや別にそんな必要は……」

霧島「解説の天龍さん。今の金剛お姉さまの動きにはどんな意味があったのでしょう?はい実況の霧島さん。今の動きには相手を引きつけるデコイの意味がありました」

天龍「いや聞いてくださいよ」

霧島「なるほど、つまり囮の動きをした金剛お姉さまの動きに釣られ陣形を崩した相手を榛名比叡両お姉さまが狙い撃ちにすることで
    敵に壊滅的なダメージを与えることに成功したわけですね。ええそうです、金剛選手の自己犠牲精神が産んだ好プレーですね」

天龍「選手ってなんっすか」

霧島「おっとー!ここで金剛選手が榛名選手から返ってきたクロスをダイレクトでシューート!!枠内!ヲ級取れません!ゴーーーーール!!!!」

天龍「完全にサッカーになってるじゃないっすか!!」

霧島「ゴーーール!!ゴーーール!!ゴルゴルゴルゴルゴルゴルゴオオオオオオオオル!!!ゴーーーール!!ゴーーーーール!!」

天龍「船越!?」

霧島「……いい感じだわ」

天龍(駄目だ。この人マイク思う様使い倒したいだけだ……)

天龍「はあ、まあいいです。霧島さんはあの提督でいいんっすね。後悔しても知らないっすよ」

霧島「はいはい。でも大丈夫よ。そりゃあマンチェスターユナイテッドで不振で解雇されたとはいえ、仮にもプレミアの監督を10年以上続けてた人よ?」

天龍「……霧島さん結構サッカー知ってたんすね。あんまり会話することないから知りませんでした」

霧島「そうねー。天龍ちゃんも詳しいみたいだけど、ちなみに聞いていい?どこのサポ?」

天龍「レッズっす」

霧島「浦和?」

天龍「……リバポの方」

霧島「……ああ。……うん。ふーん。今季調子いいらしいしねー」

天龍「……なんですかその意味深な反応」

霧島「いやなんでもないわ」

天龍「ちなみに霧島さんはどこサポか聞いてもいいっすか?」

霧島「あ、それ聞いちゃう?んふふ~」

天龍「なんか嬉しそうっすね。そっちも今季いい感じっすか?」

霧島「うんうん!」

天龍「おっ!いいっすねえ!どこどこ?」

霧島「そりゃあ勿論!ロアッソよ!」

天龍「へ?」

霧島「もー!今季はほんといい感じ!これもしかしたらプレーオフ圏内狙えちゃう?とかとか!増資も成功して借金なんとかなりそうだし!」

霧島「なんてったって、前季はなんとか1千万の黒字だったのよ!2012年の大赤字考えたらすっごい進歩!!」

天龍「……J2っすかぁ」

霧島「そうそう!でももし万が一なんとかしてプレーオフで頑張っちゃったりなんかしたら、J1だって狙えるのよ?徳島見てたら血も凍るけど!」

天龍「あー……はぁ……」

霧島「でもでもやっぱりJリーグのサポになったからには、J1のステージで戦う自分のとこのクラブの勇姿は見てみたいって思うのが人情じゃない?」

天龍「まあ……そうっすねぇ。オレんとこは今季プレミアで優勝争いしてるんであんまわかんねー感情っすけど」

霧島「…」

天龍「霧島さん?」

霧島「……まあ、いいわ。とにかく、私はあの提督の解任には反対。絶対にはではないし、あなたがどうしてもって言うならあなたを止めようって気にもならないけれど」

天龍「わかりました。それじゃあオレ行きますんで、すんませんけど失礼します」

霧島「はーい」

天龍「おじゃましましたー」

天龍「駄目だったか……」

天龍「でも霧島さんはやっぱサッカー知ってたな。むしろ無駄に濃かったな」

天龍「意外とオレの知らねえとこでサッカーファンいるのかもなぁ」

天龍「よし、気を取り直して仲間探そう。2人くらい仲間にできたら直談判だ」

天龍「直感だけど、次当たってみた奴はなんだかオレの仲間になってくれる気がするんだよな」


天龍ちゃんが次に頼るのは誰?↓

天龍「今度は空母行ってみるかな。正規空母寮だ。あそこの人らは発言力たけーしな」

天龍「でもちょっとこえーから、その中でも一番優しそうな翔鶴さんにあたってみよう」

天龍「自分で決めといてなんだけど、あんまあの人がサッカー見てるイメージ湧かねーなー……」

天龍「ま、いいか。とりあえず行ってみるわ」

正規空母寮
談話室

天龍「……って、思って来たはずなのになー」

瑞鶴「だーかーらー!一番はレアルだっつってんでしょうが!クリロナこそ世界最高のサッカー選手よ!」

加賀「あんな顔だけのナルシストのどこがいいのかしら。メッシこそが世界No.1ってもうとっくに証明されてるのだけど」

瑞鶴「はっ!今季全然じゃない!百歩譲ってちょっと前まで多少弱いとこ専でゴール荒稼ぎしてたからって、もう終わっちゃった選手なんじゃない!?」

加賀「誰でも不振な時期っていうのはあるの。そんなのもわからないの?ダイバーのファンは流石性格も悪いわね」

瑞鶴「アンタにそれ言われちゃお終いよ!そっちこそ劇団バルサのくせに!」

加賀「ネイマールとかいう名前だけのブラジル人にいくら無駄金つぎ込んだのかしら」

瑞鶴「そっちこそシャビイニもう衰えてきてるしオワコンなんじゃないの!?」

加賀「早くディ・マリア売って完全に崩壊すればいいのに。ゴミフロントと仲悪いんでしょう?」

瑞鶴「そっちは大変ね。子供の人買いやった制裁でしばらく補強できないんだって?ざまぁ」

加賀「口の減らない子ね。頭にきました」

瑞鶴「こっちこそもう我慢の限界よ!!」

赤城「まあまあまあ」

翔鶴「二人共抑えて抑えて」

天龍「なんっすかこれ……」

翔鶴「あ、天龍ちゃん」

赤城「はぁ……格好悪いところを見られてしまったわね」

天龍「お二人が仲悪いのは知ってたっすけど、内容がまさかのどっかで聞いたことあるような喧嘩してません?」

翔鶴「最初は二人共サッカーに興味無かったんですけどね」

赤城「私が深夜にたまたまやっていたサッカーを肴にみんなでパーティーしようなんて言い出さなければ……」

天龍「そんだけのことで、なんでこんななってるんっすか」

翔鶴「その日はたまたまクラシコやってんです」

赤城「それで、当然のようにこの二人は違う方のチームを応援することになったんだけれど」

天龍「はあ」

翔鶴「試合が進むに連れて段々ヒートアップしてきちゃって。楽しかったのは楽しかったのだけれど、その後二人がお互いのクラブのことを悪しようにけなし始めたんです」

天龍「オレも人のことあんま言えねーっすけど、あの二人口悪いっすからね」

赤城「そうして相手に自分お応援しているクラブを悪しように言われる度に、自分はそのクラブを擁護しつつ相手のクラブを貶すために知識を蓄え始めて……」

翔鶴「気付いたら瑞鶴はレアルマドリードとシャルケとニューカッスル。加賀さんはバルセロナとドルトムントとサンダーランドを応援するようになってました」

赤城「ダービーが近づくと大体嬉々として喧嘩始めてるわ」

天龍「なんつーか、ある意味これ以上ないってくらい全力でサッカー楽しんでるっすね」

翔鶴「おかげで私達もそれなりのサッカー知識を得てしまいました」

赤城「ちなみに私は今やFC東京のサポーターです」

翔鶴「私はプレミアだとアーセナルはベンゲル監督が渋くて格好良いので好きですね。Jだと清水エスパルスと、今年からはマリノスも気になっています」

天龍「なんでそのチョイス……」

赤城「ふふ、ちゃんとそれっぽい理由があります。当ててごらんなさい。褒めてあげます」

天龍「はあ…いや、そんなこと言ってる場合じゃないっす。大丈夫っすかあの二人。今にも両者レッドカード食らいそうな感じのつかみ合い起きそうですけど」

赤城「あの二人は大丈夫よ?どうせ今季はアトレティコに仲良く持ってかれるんだから」

天龍「レアルはまだわかんないっすよ!?」

翔鶴「ところで、何故天龍ちゃんがうちの寮に?」

赤城「そういえば珍しいわね」

天龍「そうだった。翔鶴さんがプレミア見てるんだったら話早い。ついでに赤城さんも」

翔鶴「何?真面目なお話?」

赤城「だったらあの二人も呼びましょうか?」

天龍「いや、あの二人は巻き込むといらん騒ぎ起きそうなんでいいっす」

翔鶴「それで、話っていうのは」

天龍「モイーズ提督」

翔鶴「……ああ」

赤城「ああ。そういえば翔鶴も同じこと言っていたわね。不安だって」

翔鶴「それは……はい。その、申し訳ないのですが、昨季の優勝チームをあそこまで崩壊させて人に提督を任せるのは……」

天龍「そう!それっすよオレが言いたかったこと!!」

赤城「さっきも言ったけれど、心配しすぎなのではない?確かにファーガソン監督の功績は素晴らしいけれど、もういい加減戦術に限界が見えてきていたのも確かだし」

天龍「でも!いくらなんでもチャンピオンズリーグ圏内逃すってのは!」

赤城「それで、どうしたいの?」

天龍「本格始動される前に直談判して辞任。ないしは退任してもらおうと思います!」

赤城「様子を見てからでも遅くないと思うけれど……」

天龍「甘いっす!それをしたのが今季のユナイテッドなんっすから!」

翔鶴「勇気あるのね……。そうね、私も危ないと思っていたの。天龍ちゃんも同じ気持なら、私も微力ながら協力させてもらいます」

天龍「助かります!めっちゃ心強いっす!」

赤城「うーん……。翔鶴も反対派なのね。私は面白いかもって思ってたんだけどなぁ」

翔鶴「甘いです先輩!アーセナルはあの人のユナイテッドに勝ててないんですよ!」

赤城「ちょっと私怨入ってるじゃない」

天龍「翔鶴さん!そしたら、あとはもう一人くらい仲間増やして早速直談判行きましょう!」

翔鶴「わかったわ!それじゃあ行きましょう天龍ちゃん!」

赤城「聞いてないし」

天龍「よーし!次は誰にあたってみるかなー!」

赤城「そう簡単に賛同者は増えないと思うわよー?」


天龍翔鶴が次に頼るのは誰?↓

天龍「翔鶴さん、他にサッカー知ってそうな奴に心当たりあります?」

翔鶴「そうね……あ、利根さんとかどうかな?」

天龍「利根ぇ?」

翔鶴「ええ。利根さん」

天龍「あいつかぁ。サッカーなんて知ってるかねぇ」

翔鶴「あら。でも、前に私達が寮の外で話をしていた時に会話に入り込んできたことあるわよ?」

天龍「あいつの場合知らなくても『知っておるぞ!』とか知ったかぶりして首突っ込んできそうだからなぁ……まあいいや、それじゃせっかくだし重巡寮言ってみますか」

翔鶴「ええ。それじゃあ、行ってきますね、赤城さん」

赤城「うーん……まあいいけれど。直談判と言ってもあまり提督に失礼のないように言うのよ」

天龍「わかってますって!行ってきます!」

今回はここまで
モイモイ全然出てこないけど、今は鎮守府の雰囲気紹介編って感じですので

一応各艦娘の好きなクラブは多少の共通点というか、簡単な理由付けをしてあります
別に深い理由ではないのですが、もし良かったら考えてみてください
当たったら褒めたげる

重巡寮
玄関

天龍「着いたぜ!重巡寮!」

翔鶴「うん?玄関のほうが騒がしいわ」

天龍「ん?マジっすね。なんだぁ?誰か暴れてんのか?」

翔鶴「穏やかじゃないわ」

天龍「なんだなんだ?」

翔鶴「みなさーん、どうしたんですかー?」

妙高「あら。翔鶴さんに天龍さん」

利根「ええい離せお主ら!吾輩は行かねばならぬ!!一刻も早くあの無能提督を解任せねば!!」

筑摩「落ち着いてください姉さん!」

那智「利根!お前いい加減に少し落ち着かんか!」

利根「これが落ち着いておれるか!!これは鎮守府崩壊の危機じゃぞ!!!」

天龍「これはどうゆう状況だ?利根が筑摩さんと那智の姐さんに抑えつけられて暴れてやがる」

青葉「これはこれはお二方。随分と珍しい組み合わせで」

天龍「げ。青葉」

翔鶴「青葉ちゃん。これはどういう状況なの?もし良かったら教えてほしいわ」

青葉「かしこまりました!それでは不肖青葉!状況の説明をさせていただきます!」

天龍「先に釘刺しとくけど、盛るなよ?」

青葉「(無視して)事の始まりは今朝のモイーズ提督電撃就任でした」

天龍「おい、聞いてんのか!?」

青葉「いやあ、あの時は流石の私も驚いちゃいましたよ。なにせ、ある日突然、起きて朝ご飯を食べていたらあのモイーズ元監督が上司になるっていうんですから」

翔鶴「あら?青葉ちゃんあの人知ってるの?」

天龍「他人の口から改めてオレらの境遇を聞くと、やっぱりとんでもねー状況だよなこれ……」

青葉「勿論知ってますよ!彼の人が解任された日は、Twitterでも世界のトレンドになっていたくらいです。情報通の私がそんな大事なキーワードをチェックし損なうとでも?」

天龍「へえ、で、どれくらい知ってるんだ?」

青葉「彼は先日までかの有名なフットボールクラブ、マンチェスターユナイテッドの監督を務めていたデイビット・モイーズ監督。ただし成績不振が原因で先日解任されています」

天龍「おう」

青葉「監督末期は相当選手との確執が多かったそうですね。気に入らない選手は干したり、とにかく融通の効かないところで選手やコーチ陣の不平を買っていたとも聞きます」

天龍「ああ、らしいな」

青葉「ハーフタイムに選手に『お前たちは俺をクビにするつもりか!』と顔を真っ赤にして怒鳴り散らしたり」

天龍「おう」

青葉「他には選手の顔にスパイクをぶん投げて流血させたり、試合中ずーーっとガムをクッチャクッチャさせてたせいで
    審判から退場を申し渡されたり、競馬大好きで馬を買っちゃったりしていたとも聞きます。怖いですね」

天龍「うん。大体お前の情報精度ならそんなとこだろうと思った」

翔鶴「違う監督の話も混じってるわ。しかも微妙なところで盛ってる……」

青葉「むっ!私がさきほど急遽調べあげた情報に誤りが!?まいりました、先程青葉新聞の号外をもう印刷に回したばかりなのに……」

天龍「やっぱそんなに知らねーんじゃねーか!!」

翔鶴「あのね?青葉ちゃん。これは色んな人に何回も言われていると思うけど、推測や希望で記事を書いたりしないほうがいいと思うの」

青葉「ま、情報に多少の誤差はつきものですよね。他にもちょっと筆が乗ったせいで『本田圭佑、ミランと喧嘩別れ!?レアルマドリードと直接交渉!』とか
   『メッシ、パリサンジェルマンへ移籍か?』とか『バートン逮捕』とか書いちゃいちゃいましたけど、未来の可能性は無限に広がってるわけですし」

天龍「こいつ殴りてえ……!」

翔鶴「…」

青葉「えーっと、何の話してるんでしたっけ。ああ、利根さんの話でしたか」

天龍「そうそう。なんで利根が暴れて……これはわりといつものことっぽいけどよ。それを筑摩さんと那智の姐さんが抑えてんだよ」

青葉「原因はモイーズ提督です」

天龍「それはさっきも聞いた」

青葉「もっと言うと、利根さんはモイーズ監督が嫌いだったのです」

天龍「っていうと?」

青葉「更に詳しく言うと、利根さんはあるサッカー選手を輝かせられないモイーズ監督の采配にイライラしていたのです」

天龍「なんでさっきからそんな勿体ぶってんだよ……情報小出しにしないでわかりやすくまとめろよ」

青葉「利根さんは、ある日サッカー日本代表の香川真司選手のファンになりました。それで試合を応援するようになっていたのです。これは重巡の間では結構有名ですよ?」

天龍「オレら重巡じゃねえし……」

翔鶴「初耳だわ……」

青葉「ですが、今季は彼、さっぱり結果を出せていないみたいじゃないですか。それで、利根さんは最近結構イライラし続けていたみたいなんですが」

天龍「ああ。まあな。なんか今季の香川、持ってねーんだよな…アシストもうちょい付いてても不思議じゃねーんだけど……」

翔鶴「最近なんて完全にリンクマンになっちゃってたわね」

青葉「香川選手が所属してるということで昨年からは当然チームも応援してますし、昨季は優勝してご満悦だったのが今季は振るわなかったのも一因であると考えられます」

翔鶴「クラブじゃなくて、選手を入り口にしてサッカーを見るようになったのね」

天龍「はっはっは。あいつキャラによらずミーハーだなぁ」

青葉「つまりそういった諸々の事情から、利根さんはモイーズ監督のことが世界で一番嫌いな監督でして。彼が提督などワガハイが認めん!と大暴れしているのです」

天龍「なるほど、ならオレらと主旨は一緒か」

那智「まったく。ドルトムント時代は応援などしておらんかったくせ、にクロップならもっと香川を上手く使えるだのファギーが引退してなければだの、これだからニワカは」

利根「ぐう……」

天龍「那智の姐さん」

那智「おお、天龍か。すまんな。見苦しいところを見せた」

筑摩「姉さんったら、今にも提督のところに殴りこみに行きそうだったんだから」

翔鶴「あ。鎮圧された」

那智「大体、利根はブンデスを軽く見てるのが気に食わん。何がモイーズの代わりにクロップ引き抜いて来いだ。ブンデスはプレミアの植民地ではないんだぞ」

青葉「青葉情報ですが、那智さんはブンデスリーガのファンなのです」

青葉「ちなみに関係ない補足情報ですが、足柄さんはあれです。那智さんに勧められながらもそこまでサッカーには興味なかったのですが、ベッカムに一時期ドハマりしたクチです。ついでに今季からセレ女です」

足柄「失礼ね!他にちゃんと応援してるクラブあるわよ!ヴォルフスブルク!あと他にクリロナとかトーレスも好きよ!」

天龍「マジで関係ねえっすそれ」

利根「吾輩は……認めんぞぉ……」

天龍「おい、利根」

利根「モイーズめ…絶対に認めん。吾輩の香川の1年を無駄に浪費させおって。絶対に…って、む?天龍か?はて、何故こんなところに」

翔鶴「私もいます」

利根「翔鶴もか。珍しい組み合わせじゃの。ふん。情けないところを見られたようじゃな。気が狂ったとでも思ったか?だが吾輩は正気じゃ。なんと言われようと、鎮守府のために一人でも断固戦うからな」

翔鶴「その件なんですが……」

天龍「まあ、なんだ。この状況だとあんま大きな声じゃ言えねーが、オレらも実はお前と同じような目的で集まってんだよ」

利根「なんと!?」

天龍「いきなり喧嘩腰だと、さっきのお前みたいにつまみ出されるってのは予想付いたから、最初は穏やかに話し合いで行くことにするけどよ。最終的には、やっぱあのおっさんにはその……な?」

翔鶴「双方納得の上で、今回は穏やかにお引き取りいただければ……と思うのですが……」

利根「ふむ……」

天龍「オレらこれから直談判に行くんだ。お前がさっきまでみたいに感情的に暴れないって言うんなら、なんだかんだお前発言力あるし、一緒に来てもらって欲しいんだが……」

利根「成る程のう。ふむふむ……」

天龍「……どうだ?」

翔鶴「…」

利根「……よかろう」

筑摩「姉さん?」

利根「筑摩。それにお前たち。すまなんだ。先程は取り乱してしまった。吾輩としたことが、いくら嫌いな相手とはいえ現状上司相手にあの物言いは無かったのう」

那智「なんだ?急にやけに物分かりが良くなったな」

利根「だがしかし、やはり吾輩は1年間あの監督をテレビで見てきて、不信感があることも事実じゃ。
    信用できぬ提督に自分の、ましてや大切な仲間の命を預けるわけにもいくまい?ついては、これよりやはり、吾輩は提督の元へ向かおうと思う。
   先程までのように頭ごなしに辞めろと言いに行くわけではないぞ?話をしに行くのじゃ。相手がどんな男か、実際に話をしてみねばわからぬ部分も多々あろう?どうじゃ?これくらいは許してくれぬか?」

天龍(よくもすらすらとこんなセリフが出てくるなこいつ)

那智「ふむ……」

妙高「そこまで考えているのでしたら、私は……」

足柄「私はどうでもいいわ」

筑摩「…」

利根「うむ。どうやら異論はないようじゃな。安心せい。吾輩の他に天龍と翔鶴にも付き添ってもらう。この二人なら、例え吾輩が暴走しようとぶん殴ってでも止めてくれるであろうよ。な?」

天龍「お?お、おう。ま、まかせとけ」

翔鶴「あ、あははは……」

利根「よし!では二人共、吾輩に続け!いざ提督の元へ行かん!!」

今回はここまで
岡崎選手、今季ほんと凄いね

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom