前川みく「みくがいじられキャラだという風潮」(103)

・アニメ設定です

みく「納得いかないにゃ」

未央「なんで?」

みく「いや、なんでって」

凛「それもキャラの一つでしょ?」

みく「みくのキャラは猫一つだけにゃ」

卯月「なんで今更そんな話を?」

みく「今更ってなんにゃ!?」

未央「ほら早速いじられてるもんね」

凛「一々反応しちゃうのがいけないんだよね」

卯月「割と雑な感じでいじっても拾ってくれますからねえ」

みく「不本意だにゃ。みくは可愛い猫アイドルとして売っていきたいのに、このままじゃバラドルまっしぐらにゃ……」

未央「えー、でもみくにゃんはもういじられキャラとして結構定着しちゃってるよね」

凛「もう割り切ってその方面で売っていけばいいのに」

卯月「可愛くて面白いのもいいと思いますよ」

みく「お断りにゃ! みくは決めたにゃ。今のみくの扱いに猛抗議すると!」

凛「何? またカフェでストライキでもするの?」

卯月「あー、そんな事もありましたねえ」

未央「あの勘違いから嫉妬に狂って各方面に迷惑かけたやつね」

みく「みくの古傷抉るのやめてくれない? そもそも未央チャンだって大概だよね? 勘違いで脱退騒動やらかしたよね?」

未央「うぷ……おええっ……吐きそう……」

みく「どうしたの突然!?」

卯月「大変です! 未央ちゃんのトラウマスイッチが!」

凛「やめたげてよ! あれ以来未央は『辞める』とか『抜ける』とかそういう言葉に対して拒否反応が出るようになったんだから!」

みく「豆腐メンタル過ぎにゃい!? それだいぶ日常生活に支障出るよね!?」

未央「私はダメなやつです……申し訳ございません……許してください……」ブツブツ

卯月「そもそも誰に対して抗議するんですか?」

みく「え、これ放置して話進めるの?」

凛「大丈夫。いつものことだから」

卯月「少ししたら落ち着きますよ」

みく「ああ、そうなんだ……じゃあまずはニュージェネレーションズの三人からだにゃ」

未央「え、私達に? なんかあったかなぁ……?」

みく「うわほんとだ立ち直りはやっ」

凛「でしょ」

みく「えーと、今の未央チャンの嘔吐未遂で思い出したんだけどね」

卯月「それアイドルがしていい話題ですか?」

未央「アウトじゃないかな」

凛「アウトだと思う」

みく「前にバスで一緒に移動したことあったでしょ?」

卯月「ああ、収録が一緒だった時ですね」

みく「そうそう。で、その時みくが車酔いしちゃったんだにゃ」

凛「あー……思い出した。李衣菜がずっと背中さすってたね」

みく「そうだにゃ。で、みくが気持ち悪くなってた時に未央チャンなんて言ったか覚えてる?」

未央「覚えてないなあ」

みく「『大丈夫みくにゃん? 毛玉吐きそうなの?』って言ったんだにゃ」

卯月「あ、思い出しました。あの状況でもみくちゃん『そんなもん吐かないにゃあ!』ってツッコんでましたよね」

未央「そんな事もあったねえ。いやー、みくにゃんの芸人魂には頭が下がりますなあ」

みく「芸人じゃないにゃ!」

凛「それで大声出したせいで更に吐き気がヤバくなったんだったね」

みく「しかもそこから『プロデューサー!みくにゃんがMK5!マジで毛玉吐く5秒前!』とか言い出して」

みく「それでみく笑いながら吐いちゃったにゃ」

未央「毛玉をね」

みく「毛玉じゃなくてゲロをだにゃ」

卯月「それ訂正しなくていいんじゃないですか」

凛「でも待ってよ。それなら私と卯月は関係ないんじゃない? 未央だけが悪いんであって」

みく「いやいや同罪だにゃ。笑い吐きしたみくを見て二人共笑ってたでしょうが」

卯月・凛「「あははは」」

みく「『あははは』じゃないんだよ」

卯月「笑い吐きなんて滅多に見ることが出来ないものなので……」

凛「まぁ未央も心配してやった事なんだよ。許してやってよ」

みく「心配の仕方が歪み過ぎだにゃ。サイコか」

未央「ともかくみくにゃんはそんな感じの扱いをやめてほしいわけだ」

みく「そういうことだにゃ。こんな感じで各ユニットを糾弾していくわけだにゃ」

凛「糾弾するの? 抗議じゃなかったっけ?」

みく「どっちも似たようなもんだにゃ」

未央「似たようなもんかなあ」

卯月「というか各ユニットをって事は、みくちゃん全員に同じ扱い受けてるんですか?」

みく「まぁ……」

凛「それいじめじゃないの。大丈夫なの」

未央「え、みくにゃんいじめられてるの? 私からプロデューサーとかちひろさんに言ったげようか?」

卯月「悩みとかあったら遠慮なく相談してくださいね?」

みく「まるで自分達はいじめてないみたいな口調だけど、ニュージェネレーションズは皆サイコなのかにゃ?」

未央「まぁまぁ。えーと今日のスケジュールだと今事務所にいるのは……ラブライカの二人だね」

みく「よーし! 早速あーにゃんと美波チャンの所に行くにゃあ!」

とりあえず今日はここまで

未央「おっと何故か私達も付いていく流れだ」

みく「みく一人で行ったらただのピエロでしょ」

凛「私達が付いていってもピエロだよ」

みく「そんな事ないにゃ! 凛チャン、いくら中二病だからって自分を卑下しないで!」

凛「あれ? それなんかおかしくない?」

みく「いろんな人にタメ口きいてちょっと痛い感じだけど、ピエロなんかじゃないにゃ? 自信持って?」

凛「面白いジョークだね。みくも面白いこと言えるんだ」

みく「凛チャンはあれなの? 狂犬キャラ目指してるの? みくと犬猫ユニット組む?」

凛「遠慮しとくよ。色モノアイドルは一人で充分でしょ」

卯月「わあ。なんかギスギスしてきました」

未央「ストップストップ。このままじゃキャットファイトに発展しちゃうよ」

卯月「それも見てみたいですけどね」

未央「しまむーは享楽的だなあ」

凛「はぁ……まあいいよ。一緒にいくよ」

みく「そうこなくちゃにゃ」

未央「じゃあ早速行こうか。レズ二人組のところへ」

卯月「ぶん殴られますよ未央ちゃん」

みく「あーにゃん意外と武闘派だからにゃ」

凛「初めて聞いたよそれ」

未央「私もだよ。なんか怖くなってきた」

卯月「そうこうしている間に二人の所に着きましたよ」

凛「じゃあ、みく。先陣切って」

みく「たのもうにゃあ!」ドカン!

未央「ドア蹴り開ける前にせめてノックしようよ」

美波「びっくりした……何事……?」

アーニャ「四人とも、どうか、しましたか?」

みく「我々はラブライカの二人を糾弾しに来たにゃ」

凛「私達は巻き添えなんだけどね」

美波「え、糾弾?」

アーニャ「キュウダン……とは、なんですか?」

卯月「悪い事した責任を問い質すことですかね」

美波「えっと、心当たりがないんだけど」

みく「今の聞いたかにゃ!? もう日常的にみくをいじってるってことだにゃ!」

未央「流石に被害妄想じゃないかなそれ」

アーニャ「私、そんなにみくのこと、いじりましたか?」

凛「そもそもアーニャは『いじる』の意味わかってるのかな」

みく「ともかくみくはいじられキャラを払拭したいわけにゃ」

美波「そうなの……でも、もう無理じゃないかしら……?」

みく「無理じゃないにゃ! とにかくラブライカの罪状を述べるにゃ」

卯月「罪状って」

みく「それはある日のことだったにゃ……」

凛「回想が始まった」

みく「みくと李衣菜チャンはラブライカの二人と一緒にお仕事だったにゃ」

美波「ああ、テレビの収録だったね」

アーニャ「ダー。歌の番組でした」

みく「みくがよく言う『みくは自分を曲げないよ!』っていうのあるでしょ」

卯月「ああ、あの決め台詞ですね」

みく「あれに対してあーにゃんがこう言ったにゃ」

アーニャ『みくは、曲がらない、ですか?』

みく「そしてみくはこう言いました」

みく『もちろんにゃ! みくは絶対自分をぎにゃああああああ!!!????』

未央「なにがあったの!?」

みく「いつの間にかみくはあーにゃんにキャメルクラッチを極められていたにゃ」

凛「うわあ。ブロッケンマン」

卯月「ブロッケン前川」

未央「前川ブロッケン」

みく「いじるのやめてって言ってる最中にいじり出すのやめてくれない?」

美波「そんな事もあったね」

未央「こんなに衝撃的な事を忘れてたみなみんも相当だよね」

アーニャ「みくが曲がらない、と言うので試しました」

みく「曲がらないというのは信念的な意味であって、肉体的物理的ではないにゃ」

美波「『みくの腰はそっちに曲がらないにゃああああああ!!!』って絶叫してたね」

アーニャ「日本語、難しいですね」

みく「人の関節は逆方向には曲がらないなんて日本どころか世界共通認識だにゃ」

凛「ちなみに李衣菜はその時何してたの」

みく「『いきなりプロレス技極めるなんて、なんかロックじゃん!』って言って目を輝かせてたにゃ」

未央「彼女はすごいよね」

卯月「李衣菜ちゃんのロックの定義ってなんなんでしょうね」

美波「若者が言う『ヤバい』と同じくらいの意味じゃないかしら」

みく「ともかくあーにゃんはプロレス技禁止にゃ」

アーニャ「そんな!」

凛「あ、ショックなんだ」

未央「というかこれいじられてるの? なんか違うよね?」

アーニャ「あ、みくのいじり方、一つ知ってます」

卯月「わあ、聞きたいです」

みく「聞かなくていいにゃ!」

アーニャ「みくにゃんの、ファン辞めます」

未央「おえええええ」トシャシャー

アーニャ「」

美波「未央ちゃんが吐いた!?」

みく「あ、トラウマスイッチ」

卯月「不意打ちでしたね」

凛「大丈夫だよ。未央はいつどこで吐いてもいいように、エチケット袋を持ち歩いてるからね」

アーニャ「アナスタシアよ。フッ、あなたロシア語も分からないのに私に話しかけたの?」

みく「こっちはなんか急に日本語が流暢になったんだけど!?」

美波「大変! アーニャちゃんが未央ちゃんの嘔吐にショックを受けて初期のキャラになってしまったわ!」

凛「あれ、そういえば歌番組の収録はどうなったの? まさか収録中にやられたの?」

みく「まさか。収録前の楽屋でだにゃ」

卯月「そうなんですか。ならセーフですね」

みく「この一件で腰を痛めて出演出来なかったにゃ」

卯月「アウトでした」

凛「でもこれ美波は関係ないんじゃないの? そもそもいじられたのとは違うし」

みく「あの時の美波チャンはみくを心配するより『アーニャちゃんすごーい』ってなってたから同罪」

美波「気をつけます……」

凛「じゃあ行こうか。未央、行くよ」

未央「ああ、うん」

みく「ほんと立ち直り早すぎでしょ。形状記憶メンタルかにゃ」

美波「あの、アーニャちゃんがまだ正気に戻らないんだけど」

みく「ウォッカでも飲ませとけにゃ」

未央「いやー、えらい目にあったよ」ブンブン

みく「ちょ、未央チャン内容物の入ったエチケット袋振り回すのやめて」

卯月「次は誰の所に行くんですか?」

みく「えーと次行くところは……凸レーションだにゃ」

凛「……凸レーションにまでいじられてるの?」

みく「三人はよくご存知だと思うけど、デビュー前みくは莉嘉チャンとみりあチャンと良くつるんでました」

みく「そして実際デビューしたのが早かったのは莉嘉チャンとみりあチャンでした」

未央「あっ……」

みく「きっとあの二人は心の中でみくの事見下してるんだにゃ……」

凛「それほんとに被害妄想じゃん」

みく「莉嘉チャンとみりあチャンはみくの腰巾着だと思ってたのに……飼い猫に手を噛まれた気分にゃ……」

卯月「腰巾着だと思ってたんですか」

本日はここまで
こんな内容のもの書いてるけど僕はアイドルマスターシンデレラガールズが大好きです

みく「という訳でね。調子こいたガキ二人組に大人の怖さを教えてやるにゃ」

未央「みくにゃんもなかなか歪んでるよね」

卯月「いじられキャラの払拭というか、私怨を晴らす方向にシフトしていってますね」

凛「少し落ち着きなよネコ男爵」

みく「誰がネコ男爵だ」

未央「あの子達はまだ子供なんだからさ。多少手加減してあげなよ?」

みく「……確かにそうだにゃ。ちょっと大人の余裕を見せていこうかにゃ」

卯月「そうですね。むしろ先にデビューおめでとうくらいの気持ちでいきましょうよ」

みく「わかったにゃ。じゃあ凸レーションのいる部屋に着いたから、軽くお話だけするにゃ」

凛「そうだね」

みく「往生せいやロリコンのオナペット共がぁ!!」ドカン!

未央「なにもわかってねえじゃねえか」

きらり「にょわっ!?」

莉嘉「な、なに!?」

みりあ「みくちゃん?」

みく「そこへ直れ。今日という今日はお前たちを凹レーションにしてやるにゃ」

凛「言ってる意味はわからないけど、怒りだけは伝わってくる」

未央「気を付けて三人共。今日のみくにゃんは狂犬だから」

莉嘉「え、猫なの? 犬なの?」

みりあ「間を取ってタヌキでどうかなぁ」

きらり「みくポンとか可愛いにぃ」

みく「ほーら出たにゃこういうの」

卯月「ゴリッゴリのいじられてるじゃないですか」

みく「今日はね。もうそういう扱いにピリオドを打ちに来たにゃ」

莉嘉「ええー…・・もう無理じゃないかなあ」

みく「無理とか言わないで」

きらり「受け入れてハピハピしようよぉ」

みく「ハピハピなのはそっちだけなんだにゃ!」

みりあ「ねえみくちゃん。タヌキどうかな? タヌキ」

みく「タヌキから一回離れて!」

未央「うわやっばい。この三人すごい」

卯月「悪意が全く無さそうなのがまたキテますね」

凛「ごめんみく。ちょっとほんとに不憫になってきた」

みく「えー、じゃあまずきらりチャンの罪状から」

未央「裁判めいてきたなぁ」

みく「はいきらりチャン。とりあえず立って。スタンダップにゃ」

きらり「おっすおっす」ズモッ

みく「あ、ごめん。やっぱり座ったままでいいにゃ。圧迫感がすごい」

凛「間近で見るとやっぱりきらりの威圧感すごいよね」

未央「勝てる気しないもんね」

卯月「コブラとダンテとケンシロウが目の前に立ってて、更に後ろから両津勘吉が追いかけてきたくらいの勝てない感ですね」

きらり「んもー。身長の事は少し気にしてるんだから言ったらメッ! ぷんぷんだよ!」ストン

みく「はいじゃあきらりチャンの罪状ね。えー、みくがおトイレ行こうとした時に言ったこの一言です」

きらり『みくちゃん猫砂でオシッコすると思ってたにぃ』

凛「うわぁ」

みく「どんな変態性癖の持ち主なんだって話だにゃ」

卯月「需要はあると思いますよ。猫砂でオシッコする女の子」

みく「需要があろうが供給してたまるか」

きらり「みくちゃん猫キャラのイメージ大事にしてるから、そういうとこも徹底してるんだと思って……」

みく「そんな事してたらただの狂人でしょ」

莉嘉「え!? しないの!?」

みく「しないにゃ!」

みりあ「ねえねえ未央ちゃん。その袋なあに?」

未央「これ? エチケット袋(中身入り)だよ」

凛「いい加減捨てなよそれ」

一旦ここまで
こんな内容のSS書いてるけど本当に僕はシンデレラガールズが大好きなんです

みく「次は莉嘉チャンとみりあチャン」

みりあ「はーいっ!」

莉嘉「はいはーい☆」

みく「二人にはちょっと正直に答えて欲しいんだけどね」

みりあ「うん……?」

莉嘉「なに?」

みく「みくより先にデビューした時どう思ったかにゃ? 前川だっせーとか思ったかにゃ? ざまみろとか思ったかにゃ?」

みりあ「」

莉嘉「」

未央「やめーや」

凛「みく、何か目がグルグルしてるよ」

卯月「みくちゃん落ち着いてください」

みく「みくはいたって冷静だにゃ」

未央「尚更たち悪いよ」

みく「いつも引き連れてた年下の子達に先を越された時のみくの惨めさわかるかにゃ? わかんないかにゃ? どっちかにゃ?」ガッシガッシ

みりあ「」ユッサユッサ

莉嘉「」ユッサユッサ

凛「とりあえず二人の肩掴んで揺さぶるのをやめなさい」

みく「わかるのかにゃ!? わかんないのかにゃ!? どっちなのかにゃあ!?」ガッシンガッシン

みりあ「」ガックンガックン

莉嘉「」ガックンガックン

卯月「すごいです。ヘドバンしてるみたいですよ」

きらり「みくちゃんストップストォ~ップ! 莉嘉ちゃんとみりあちゃんの頭が取れちゃうにぃ!」

みく「頭取れたらなんか……それはそれで面白いからいいでしょ」

凛「よくないよ」

みく「飛頭蛮アイドルとかそんな感じで売り出せばいいにゃ」

未央「新しすぎるよ。一生時代が追いついてこないよ」

莉嘉「びっくりした……私の首ついてる……?」

みりあ「頭取れた……多分もうみりあの頭取れた……」

卯月「大丈夫ですよ。二人共まだ頭付いてますよ」

きらり「今日のみくちゃんの発言、大分キテるにぃ」

凛「きらりに言われるとなると相当だよ」

みく「ふぅー……もう大丈夫。落ち着いたにゃ」

卯月「落ち着いて、ゆっくり気持ちを伝えましょう?」

みく「うん……ごめんにゃ二人共。みく、ちょっと二人に置いてかれた気がして寂しかったんだにゃ」

みりあ「みくちゃん……」

莉嘉「ううん……私達の方こそごめんね?気持ちに気づいてあげられなくて……」

みく「二人共……!」

未央「ええ話や」

きらり「きらり、なんか泣きそうだよぉ……」

みく「で、実際のところ莉嘉チャンはみくより先にデビューしてどうだったのかにゃ。ちょっと優越感みたいなのあったのかにゃ」

凛「オイこら前川」

莉嘉「え、えっとぉー……そ、そんな事ないよぉ~☆」

みく「ほんと? ほんとに? ちゃんとみくの目を見て答えてみて?」

莉嘉「え~……えっとねぇ~…………思ってないよぉ~☆」

みく「……」

莉嘉「……えへっ☆」

みく「嘘つけこのガキャア!! 目が泳いでるじゃん! もう目がバタフライしてんじゃん!」

未央「まずい! しまむー! みくにゃんを取り押さえるんだ!」

卯月「合点です!」

みく「チクショウ! なんなんだにゃその語尾に星付けた喋り方! 今日日そんな喋り方するのは、ハンタのヒソカか城ヶ崎姉妹くらいなもんだにゃ!」

きらり「ごめんねみくちゃん、きらりも割とよく語尾に☆入るんだぁ」

凛「ほらみく。どうどう」

みく「チクショウ……チクショウ……莉嘉チャンとみりあチャンなんて所詮ロリコン共の性のハケ口なんだにゃ……」

凛「やめなさい」

みく「ちょっと考えてもみてよ。二人は11歳と12歳だにゃ。そんな年齢の子をいい大人が追いかけてるのって絵面的にどうよって話だにゃ」

未央「いやなんか、そういうのじゃないから。この世界のファンは皆純粋にアイドルを応援してくれてるから」

みく「んなわけないにゃ! みりあチャンがいい証拠だにゃ!」

みりあ「えっ」

みく「みりあチャンは11歳だにゃ。でも年齢よりかなり幼い感じでしょ?」

凛「うんまぁ……言われてみれば」

きらり「純粋ってことなんじゃないのかなぁ」

みく「いや、これはきっと世にはびこる変態共の卑猥な視線から自分の心を守る為にやってることなんだにゃ」

莉嘉「なんかぶっ飛んできた」

みく「周囲のイヤらしい目線から自分の心を守るため、彼女は自分の心に蓋をしたんだにゃ。『自分はまだ子供だ』『自分はまだ子供だからそんな視線には気付かないんだ』と」

みく「そうやって自分を騙し続けた結果、実年齢よりも遥かに幼い精神が形成されてしまったんだにゃ……現代社会が生んだ闇だにゃ……」

卯月「生々しい話やめましょうよ」

みりあ「ち、違うよ……みりあはみりあだよ……?」

みく「本当に? 本当にみりあチャンは今の自分が本当の自分であると断言できるのかにゃ? 何を持ってしてみりあチャンはみりあチャンなのかにゃ?」

みりあ「み……みりあは……本当のみりあじゃない……? だとしたらみりあは……みりあは……」

凛「ヤバい。みりあが自我崩壊しかかってる」

未央「きらりん! 頼んだ!」

きらり「おっすおっす!」キュッ

みりあ「ナウッ!?」キュウ

莉嘉「出た! きらりちゃんのスリーパーホールド!」

卯月「ふう……なんとか自我が崩壊する前に意識をシャットアウト出来たみたいですね」

未央「次に目覚めた時にはこの記憶も失い、いつも通りのみりあちゃんになっていることだろう……」

みく「うーん。ちょっと驚かせすぎちゃったかにゃ?」

凛「ちょっとどころじゃなく、間違いなく外道の所業だったよ」

みく「じゃあみく達帰るにゃ」

凛「悪いけど、みりあのこと頼んだよ」

きらり「おっけー! きらりにおまかせー!」

莉嘉「またねー☆」

未央「じゃーねー」ブンブン

卯月「未央ちゃん、エチケット袋持った方の手でバイバイするのはやめてください」

みく「いやぁ、人って案外脆いもんにゃ」

凛「次はどこに行くの?」

みく「スケジュール的に次は蘭子チャンなんだけど……ぶっちゃけ蘭子チャン何言ってるか分かんないからスルーだにゃ」

未央「まぁ仮にらんらんからいじられてたとしても、何言ってるか理解できないもんね」

卯月「それなら通訳でみりあちゃんを……ああ、今気絶中でしたね」

みく「そういうことにゃ。じゃあ蘭子チャンはスルーして……」

蘭子「えっ?」

みく「あっ」

今日はここまで。前川宗教裁判ももう後半戦
前川みくの明日はどっちだ

蘭子「瞳に選ばれた乙女達……約束の地へ向かうのか?(皆集まって、お仕事か何かですか?)」

みく「ダメだわかんないにゃ」

凛「多分『皆何してんの』みたいなニュアンスだと思うけど」

未央「らんらん、悪いんだけど標準語で喋ってもらえないかな」

蘭子「ら、らんらんではないというのに」

卯月「関係無いですけど、凛ちゃんのしぶりんってあだ名、お尻がぶりんぶりんしてるみたいで可愛いですよね」

凛「うん、ごめんね卯月。ちょっと黙っててね」

卯月「はい」

みく「今みく達はみくのいじられキャラのイメージを払拭しているところにゃ」

未央「だんだんよく分かんなくなってきてるけどね」

蘭子「よもや、そのような外法を侵す事を望むか(え、そんなこともう無理じゃないかな)」

みく「今なんか失礼な事言ったかにゃ?」

蘭子「猫耳よ。己を焦がす灼熱に魂を委ねるのもまた一興(いじられキャラっていうのも悪く無いんじゃないかな)」

凛「蘭子の言葉は難しいなあ」

卯月「『そのままでいいんじゃないか』みたいなこと言ってるっぽいですね」

みく「よかないにゃ! みくはいじられキャラなんてまっぴらごめんにゃ!」

未央「でもいじられキャラ払拭なんてしたら、みくにゃんのただでさえ薄い個性が更に薄まっちゃうよ」

みく「元から薄くないから大丈夫」

蘭子「翼をもがれた偶像は忘却の彼方へ(いや、いじられキャラ無くしたら印象に残らないよ)」

みく「おー今なんかこっちが分からないのをいい事に、確実に失礼なこと言ったにゃ?」

蘭子「言の葉は不得手……(なんの事かな……)」

みく「言いたいことあるなら標準語で言えにゃ!」

凛「なんでそう誰にでも食って掛かるの」

卯月「蘭子ちゃん、今日のみくちゃんはちょっとおかしいから言うこと聞いといたほうがいいですよ」

蘭子「し、しかし……」

みく「いいから標準語喋れにゃそのスケッチブック禁断の炎にくべてやろうか」

蘭子「はい」

未央「やっぱり今日のみくにゃんはキレてるぜ」

凛「キレてるっていうかキてるっていうか」

卯月「今日のみくちゃんは狂犬ですから」

蘭子「猫なのに?」

みく「そのくだりもうやったから」

未央「手慣れた返しだ」

みく「とりあえず蘭子チャンはもうちょい普通の喋り方したほうがいいにゃ。事務所内ならまだしも、お仕事とかでもそれだと今後困るにゃ」

蘭子「よりによってみくちゃんに『普通に喋れ』ってあまり言われたくないんだけど……」

卯月「ああ、正論ですね」

みく「いやいやみくのと蘭子チャンのは違うでしょ全然。こっちはそもそもコミュニケーション不可能じゃん?」

未央「まぁ同じ日本語喋ってるはずなのに理解できないのは困るかなあ」

みく「でしょ? だからユニットでもぼっちにされるんだにゃ」

蘭子「禁忌に触れるな(やめろ猫野郎)」

凛「確かにプロデューサーがメンバーのバランスを考えてユニットを組んだ結果蘭子だけソロってことは」

みく「相性が良いと思われる相手がいなかった。つまりPチャン公認のぼっちアイドルにゃ」

卯月「あっ……」

蘭子「『あっ……』じゃないよ」

凛「中二発言もほどほどにした方がいいよ」

未央「しぶりんがそれ言う?」

卯月「『好きな色ってある? 私は蒼が好きかな』」

みく「青じゃなくて蒼なところがミソだにゃ」

蘭子「魂の波動の共鳴(シンパシー感じちゃうなあ)」

凛「違うから。そういうんじゃないから」

未央「でもしぶりんやたらポエミィじゃん。『ヴェニスに消えない音を刻みたい』とか言うし。これもう完全に中二病でしょ」

凛「『私もうアイドル辞める』」

未央「おええええええ」ベシャシャー

蘭子「」

みく「流石にトラウマスイッチ押して黙らせるのは可哀想でしょ」

凛「これが一番手っ取り早いんだよ」

卯月「未央ちゃんさっき吐いたばかりなのに、まだ吐けるものあるんですね」

蘭子「ヴォエエエ」シャララー

みく「あっ、蘭子チャンがもらいゲロして傷付いた悪姫ゲロンヒルデに」

凛「ローゼンブルクエンゲロ」

卯月「あ、蘭子ちゃんお昼にスパゲッティ食べました?」

みく「なんで他人の嘔吐を見てそんな反応が出来るんだにゃ。マジもんのサイコか」

凛「卯月はそういう子だから」

みく「そういう子だからで片付けられる問題じゃないにゃ? 鉄格子の付いてるタイプの病院連れてくかにゃ?」

今回はここまで。アニメセカンドシーズン開始までに完結させられたらいいなぁ

卯月「あはは。みくちゃんそれはステレオタイプですよ。最近のそういう病院は白を基調として、安心感を与える作りなんですから」

卯月「まぁ扉や窓には厳重にロックがかけられますけどね」

みく「なんでそんな事知ってるの」

卯月「あはは」

みく「その濁った目と乾いた笑いが怖いにゃ」

未央「私も知ってるよ」

凛「未央はトラウマ脱却のために病院通ってるもんね」

みく「聞きたくなかったにゃあそんな事……」

蘭子「あ……あう……」ビクンビクン

卯月「あ、蘭子ちゃんどうしましょう。ショックで放心しちゃってますけど」

未央「うーん。らんらんはもう少しメンタル鍛えたほうがいいかな」

凛「まぁ幸いここは事務所内だし、転がしといても誰かが拾ってくれるでしょ」

卯月「そうですね。じゃあ蘭子ちゃんはここに置いといて、次のところ行きましょうか」

みく「みく、一回Pチャンにニュージェネレーションズ皆の精神鑑定を提案してみるにゃ」

卯月「私達は正常ですよ!」

みく「異常者はみんなそう言うんだにゃ」

未央「あ、私が使ったこのエチケット袋もらんらんの隣に置いとこ」スッ

凛「そうだね。きっと蘭子が嘔吐したものだと思って、見つけた人が処理してくれるよ」

卯月「わぁ。未央ちゃんが二回使用したから、袋ダッポンダッポンになってますね」

みく「そういう言動が異常者のそれだっつってんだにゃ」

未央「いや、みくにゃんに言われたくないよ」

凛「同感」

卯月「右に同じです」

みく「はぁ!? みくのどこが異常だっていうんだにゃ!」

凛「さっき醜態を晒しておいてよくもまぁ」

みく「あれはちょっと興奮しただけにゃ! 普段は大丈夫だから!」

卯月「はいはーい落ち着いてくださいねー? 大丈夫ですよー気分が落ち着くお注射しましょうねー?」スッ

みく「さらっとそんなもん出さないで!? 助けて廃人にされるにゃ!」

未央「大丈夫だよーみくにゃんー。ここでは誰も君に痛いことしないからねー安心してねー」

凛「はい落ち着いてー深呼吸深呼吸ー。落ち着いたら、ちょっとだけ外から鍵のかけられる個室行きましょうねー」

みく「患者扱いすんにゃあ! 誰か助けて! 保健所送りにされる! ガス室送りにされるにゃ!」

ガチャ

杏「うるさいよ……」

卯月「あ、杏ちゃん」

杏「人の部屋の前でワチャワチャと何やってんの」

未央「杏ちゃんの部屋ではないでしょ」

凛「いや、どっちが頭おかしいのかでちょっと言い争いをね」

杏「横から聞いてたらどっちもおかしいよ……」

杏「とりあえず廊下でギャーギャーやってると迷惑だからさ、部屋の中入りなよ」

卯月「ごめんなさい……」

凛「……歩きながらいつの間にかキャンディアイランドのいる部屋に着いてたんだ」

未央「でも大丈夫なんじゃないの? ちえりんと杏ちゃんとみむっちだよ?」

みく「甘いにゃ。ここからが本当の地獄だにゃ」

凛「そんな大げさな……」

かな子「あ、みくちゃんに卯月ちゃん。それに凛ちゃんと未央ちゃんも」モグモグ

凛「ちょっとお邪魔するね」

未央「やあみむっち。相変わらず糖分摂取してるねえ」

かな子「えへへ……お一つどうぞ?」

智絵里「あ……みくちゃん。ちょうど良かった……!」

みく「……なにかにゃ智絵里チャン」

智絵里「こ、これ……四葉のクローバー探してる時に見つけて……それで、みくちゃんにあげようと思って……」

みく「ほうほう。なにかにゃ」

智絵里「ね、猫草……」ズモッ

みく「見たかにゃ。これがこの子たちの実力だにゃ」

未央「ごめん、ちょっと理解が追い付かないや」

卯月「これいじりですか? それともマジのやつですか?」

みく「どちらとも判別がつかないのがキツいところにゃ」

杏「智絵里ちゃんは天然なんだよ」

凛「天然……天然?」

未央「天然の外道ってこと?」

みく「外道に天然も養殖もないにゃ」

智絵里「クローバーと一緒に生えてたから……みくちゃん食べるかなって……」

みく「これ猫草っていうか雑草だよね? いや、百歩譲って猫草だったとしても食べないにゃ」

智絵里「お通じ良くなりますよ……? 毛玉も吐きやすくなるし……」

みく「みくは毛玉吐かないにゃあ!」

かな子「あ、そう言えば私もみくちゃんにあげるものあるんだあ」

みく「わぁー。なんだろにゃあー」

かな子「これ。猫ちゃん用の爪研ぎ! みくちゃん良かったら使ってね!」ズモッ

みく「かな子チャンあのね、知らないのかもしれないけど、こんなもんで人間が爪研いだら指ズッタズタになるんだにゃ」

かな子「えっ……だ、だめかな……?」

みく「だめっていうかなんていうか」

卯月「なんでしょうこれ。今までのとは次元が違いませんか」

未央「なんだろうこれ。いや、ほんとなんだこれ」

杏「かな子ちゃんは優しいんだよ」

凛「杏は少し二人に甘すぎない?」

杏「そんな事ないよ。杏は普通だよ」

みく「ちょっとこの子たち甘やかすのも大概にしてほしいにゃ」

杏「まぁまぁ。杏からもみくにあげるものあるよ」

卯月「ええ!? 杏ちゃんがプレゼントですか!?」

未央「珍しい事もあるもんだ」

凛「明日は雨かな」

杏「飴だったら嬉しいんだけどね」

みく「全く期待できないにゃ」

杏「そんな事言わずに。杏のはねぇ……これ! 杏手作りのサバの味噌煮だよ!」ドドーン

みく「みくはお魚食べられないにゃあ! 知ってるでしょ!?」

杏「ええー!? せっかく下処理もしっかりして味も染み込ませたのにぃ!」

みく「なんで杏チャンは普段だらだらしてるくせに、みくをいじる時だけ最高のポテンシャルを発揮するの?」

未央「す……すげぇ……すげえよキャンディアイランド……」

凛「恐ろしいね……いったい何がこの子たちをそうまでさせるのかな……?」

卯月「実は仲悪いんじゃないでしょうか……」

今回ここまで
色々歪んでるように見えますか。でもこれは全部愛だからセーフ!

みく「あのね、皆に一つだけ確認しときたいんだけど、みくは人間なんだにゃ。アイムヒューマン」

凛「そんなの百も承知だよ」

未央「何を今更」

みく「わかってるなら尚更問題だろがい!」

みく「毛玉吐くだの猫草食うだの猫砂でオシッコするだの爪研ぎ使うだのと」

卯月「でも猫キャラですよね?」

みく「みくはあくまでも猫キャラであって、猫なわけじゃないにゃあ! そんなん言わなくてもわかるでしょ!」

智絵里「えっ……!?」

かな子「そうなの……!?」

みく「うっそーん」

みく「ちょっと二人共試しに想像してみて」

みく「毛玉を吐いて猫草食って猫砂でオシッコして猫用の爪研ぎでバリバリと爪を研ぐ人間を」

みく「大道芸人か、さもなくば物狂いにゃ」

卯月「アイドルじゃなくてびっくり人間として生きていったほうが良さそうですね」

杏「一回それ見てみたいなあ」

未央「杏ちゃんもなかなか享楽的だなあ」

凛「そんな所を人に見られたら猫まっしぐらで病院まっしぐらだね」

智絵里「で、でも……ねえ? かな子ちゃん」

かな子「う、うん……李衣菜ちゃんが……ねえ?」

みく「は?」

みく「ん? なに? んー? なんでそこで李衣菜チャンが出てくるのかにゃ?」

かな子「いや、あの、この間なんだけどね?」

李衣菜『みくはねー最近猫用の爪研ぎで爪を研ぐのにハマってるみたいだよ』

かな子「って」

みく「よし今からあいつの顔面を殴りに行こう」

杏「一応李衣菜もアイドルなんだから顔はやめたげなよ。お腹にしときな」

卯月「お腹も一応衣装によっては出ちゃうからダメですよ。お尻とかにしときましょう」

未央「殴らないという選択肢はないのかな」

凛「殴る箇所の問題なんだね」

智絵里「な、なるべく殴らないであげてください……」

みく「え、ということは智絵里チャンも?」

智絵里「あ……はい……」

李衣菜『みくは猫草食べるから、差し入れしてあげたら喜ぶんじゃないかな』

みく「よし今からあいつのヘッドホンを壊しに行こう。全部だ」

かな子「割と高そうなのがいっぱいあったから勘弁してあげて……」

凛「李衣菜は何がしたいんだろう」

卯月「李衣菜ちゃんなりのみくちゃんいじりなんでしょうか」

杏「回りくどすぎやしないかな」

みく「ええ……? なんなのあの子……あれ、じゃあ杏チャンもなにか李衣菜チャンに吹き込まれたの?」

杏「いや、杏のはただの嫌がらせ」

みく「ざけんにゃ」

杏「あ、そう言えば李衣菜がきらりになんか吹き込んでたなあ」

みく「きらりチャンに?」

杏「確か『みくは猫キャラのイメージ大事にしてるから猫砂でオシッコするんだ』とかなんとか」

みく「よし今からあいつの乳首をもぎ取りに行こう。両方だ」

未央「待ちなってみくにゃん。流石に乳首もぐのは可哀想だよ」

凛「そうだよ。きっと李衣菜だって、今の乳首に愛着あると思うよ?」

卯月「長年付き合ってきた乳首が無くなったりしたら、李衣菜ちゃん悲しみますよ?」

みく「いや、大丈夫にゃ。こう……『ロック!!!』って叫びながら両方同時に引き千切るから」

杏「それ何が大丈夫なの」

智絵里「あの……さっきから皆が話してることがよくわからないんですけど……」

かな子「智絵里ちゃんは分からなくても大丈夫だよ。というかわかっちゃダメだよこの会話」

みく「え、つまりなに? みくに対する諸々の元凶は、あのにわかロック野郎って事?」

凛「私達は別に何も吹き込まれてないよ」

みく「いや、三人はもう既にド畜生だって知ってるからいいにゃ」

未央「酷いことを言うなあ」

卯月「とりあえず李衣菜ちゃんの所に直接行って聞いてみます?」

杏「それが一番手っ取り早いんじゃない? まあ、あまり変なことに杏達を巻き込まないでよね」

みく「だったらまず意味のない嫌がらせをやめてくれにゃ」

凛「今は李衣菜一人でいるはずだから丁度いいね」

未央「うむ。直接りーなの所へ行って糾弾してくれよう」

みく「事と次第によってはあいつの*にサイリウムをねじ込んでやるにゃ。4本ほど」

卯月「ギリギリ入りそうで入らなさそうですね」

今日はここまで
遂にアニメが始まっちゃうぞ。楽しみ過ぎてで狂っちまいそうだ

李衣菜「……」

李衣菜「一人で暇だな」

李衣菜「……ギターでも弾こうかな」

李衣菜「確かこの辺に……」ゴソゴソ

李衣菜「あったあった。誰のか分かんないけど」

李衣菜「どれ弾いてみようかな。まずは歯ギターから」ギョイーンビョイーン

李衣菜「歯が痛ぇ! というかそもそも私まだギター弾けねえんだよ!!」ボギョオ!

李衣菜「はっ、しまった……誰のか分からないギター壊しちゃった……」

みく「なんでおめぇは誰も見てないところでロックな事やってんだにゃあ!!」ドカン!

李衣菜「おぎゃああああああ!!???」

凛「ギター粉々じゃん」

未央「誰のギターだろう」

卯月「結構高そうですよこれ」

李衣菜「な、なにノックもせずにドア蹴破ってんの!? それに四人でゾロゾロと……今の、どこから見てたの……?」

みく「『一人で暇だな』の辺りから」

李衣菜「最初っからじゃん」

みく「んなこたどうでもいいんだにゃ。ちょっと聞きたい事あるんだけど」

李衣菜「なに?」

みく「なんかいろんな子たちにみくに関してある事ない事吹き込んでるらしいにゃ?」

李衣菜「用事を思い出したから帰るよ」

みく「卯月チャン」

卯月「了解ですっ!」ヒュバッ

李衣菜「うおおっ!? 後ろをとるスピードはやっ!? くそ! 離して!」ジタバタ

凛「無駄だよ李衣菜。卯月の羽交い締めからは誰も逃れられないよ」

未央「暴れれば暴れるほど締めあげられる。それがしまむーの羽交い締めだよ」

みく「なんなのその設定。いや、みくも一回羽交い締めにされたけど」」

卯月「暴れちゃだめですよ李衣菜ちゃん」ギリギリ

李衣菜「ぐああああ!? ほんとに締まってきてる締まってきてる!」

みく「そのままで話を聞いて欲しいんだけどね。あのね」

李衣菜「このままで聞くの!? もう私の肩甲骨がロックな事になっちゃうんだけど!」

みく「李衣菜チャン。みくが今話してるだろが。卯月チャン」パチン

卯月「はいっ!」ギリギリギリ

李衣菜「ぎゃあああ!! 砕ける! 肩甲骨が砕ける! なんなの二人のその関係性!?」

凛「みくも大分卯月の扱いがこなれてきたね」

未央「指パッチン一つでしまむーを従えるとはね。みくにゃんも成長したもんだ」

李衣菜「なんなんだあんたら!」

みく「全くうるさいにゃ……卯月チャン、離したげて」

卯月「はぁい」スッ

李衣菜「か、肩がもげるかと思った……」

みく「ちょっと一つずつ問い質していくから、正直に答えるにゃ」

李衣菜「わかったよ……」

みく「まずあーにゃんに何か言った?」

李衣菜「『みくの身体はどんなに力がかかっても曲がらないんだよ』って言いました」

未央「何してんのさ」

李衣菜「『みくは曲がらないですか?』って聞かれた時つい……」

凛「ついじゃないよ」

みく「はい一本目」コト

李衣菜「なんでサイリウムを机に置くの?」

みく「罪の数だけこれを貴様のケツにねじ込むにゃ」

李衣菜「やめてよ! そんなんされたら私の*が○になっちゃうじゃん!」

未央「というか何でりーなはそんな事したの?」

凛「それがわからないよね」

李衣菜「……」

みく「黙秘権の行使かにゃ。卯月チャ」

李衣菜「それはやめてってば!」

凛「既に卯月への恐怖が身体に刻みつけられたね」

みく「自分であーにゃん煽っといて、よくもまぁキャメルクラッチかけられてるみくを見て『なんかロックじゃん!』とか言えたもんだにゃ」

李衣菜「いやだってまさかプロレス技がくるとは思わなくって……」

みく「はぁ……じゃあきらりチャンに猫砂でオシッコどうのこうの吹き込んだのは事実?」

李衣菜「……はい」

みく「二本目」コト

李衣菜「冗談だよね? それほんとにやらないよね?」

凛「いや、今のみくならやるよ」

未央「やるね」

卯月「やりますね」

みく「智絵里チャンとかな子チャンにも猫草とか爪研ぎについて吹き込んだ?」

李衣菜「やりました……」

みく「おっと一気に四本目だにゃ」コト

李衣菜「勘弁してよ! そんなにねじ込まれたら*が○どころか、あちこち裂けて☆になるよ!」

未央「りーな、いい加減ちゃんと理由話したほうがいいんじゃない? りーなの*の為にもさ」

卯月「そうですよ李衣菜ちゃん。うんこ我慢出来なくなっちゃいますよ」

みく「アイドルはうんこしないから大丈夫でしょ」

凛「大丈夫じゃないよ」

李衣菜「……実はさ……前に一緒にバス乗った時、みくが吐いたでしょ?」

未央「ああ、みくにゃん毛玉事件」

李衣菜「あれでみくが吐いてる時の顔見てさ……なんか興奮したんだよね」

卯月「ん?」

凛「え?」

未央「はい?」

みく「」

今回ここまで。
アニメ二期がまさかのまゆフィーチャー回で大変興奮しました

李衣菜「いや、勘違いしないでね? 別に嘔吐フェチってわけじゃないから」

未央「だったらなんなのさ」

李衣菜「嘔吐に興奮したんじゃなくてこう、みくの嫌そうな顔とか苦しそうな顔に興奮するってだけであって」

卯月「それも充分問題だと思いますけど」

凛「なに? つまりみくの嫌がる顔を見たいが為に、色んな子達にある事ない事吹き込んでたわけ?」

李衣菜「まぁそういう事になるかなぁ」

卯月「みくちゃんどうします? 一番ヤバいのが身近にいましたよ」

みく「みく、今なら毛玉が吐けそうにゃ」

李衣菜「マジで!?」パァー

みく「なに嬉しそうな顔してんだお前は」

みく「要するに皆に色々吹き込んでおけば、みくが皆にグチャミソにいじられるだろうって思ってやったことなんだよね?」

李衣菜「そういう事ですね」

みく「そしてみくが苦悶の表情になるのを愉しんでいたと」

李衣菜「そういう事ですね」

みく「わかったにゃ。とりあえずケツ出して」

李衣菜「ちょっと待ってよ話せばわかるよ」

みく「話したって一生わかんねえにゃ」

卯月「李衣菜ちゃん、未央ちゃんはどうですか? 割とお手軽に嘔吐してくれますけど」

李衣菜「いやぁ私みくじゃないとダメなんだよね」

未央「良かったねみくにゃん。愛されてるよ」

みく「歪んだ形の愛情投げつけられても痛いだけなんだにゃ。もっとソフトな愛情が欲しい」

李衣菜「歪んでるかなあ?」

凛「もうこれはだめだよ。みく、ねじ込んでいいよ」

李衣菜「よくないから!」

みく「ごめんね李衣菜チャン。もう李衣菜チャンを矯正する手段は*を☆にしてやる以外方法がないにゃ」

未央「諦めなよりーな。とりあえずねじ込んでもらお? そして☆にしてもらおう?」

卯月「マヨネーズの絞り口みたいで素敵だと思いますよ」

李衣菜「嫌だよ! 毎日のトイレが愉快なことになっちゃうよ!」

みく「己の所業を棚に上げてまぁゴチャゴチャと」

李衣菜「いやまぁ私の地道なロビー活動のお陰で、みくにもいじられキャラっていう個性が出来て良かったんじゃないかっていうかさ」

みく「みくには既に猫キャラという立派な個性があるにゃ」

李衣菜「でもそれ地味じゃん」

凛「一理ある」

未央「そもそも猫キャラって使い古されたキャラだもんね」

みく「地味じゃにゃい!」

卯月「いじりも愛されてるからこそですよ?」

みく「愛が痛えんだにゃ! 尖った愛で包まないで欲しい! 全身ズタズタになるにゃ!」

李衣菜「ほら、ロックな私といじられキャラのみくでいい感じのコンビじゃん?」

李衣菜「みくはいじられて個性を得て、私はみくが困ったり嫌がってる所を見て絶頂できるわけよ」

凛「絶頂できるんだ」

李衣菜「私が『ロック』って言い出す時は大抵絶頂した時だよ」

未央「どんな頻度で絶頂してんの君」

李衣菜「まぁそんなわけでさ、どうかなみく。私達いいコンビでしょ?」

みく「……」

李衣菜「これからも二人で一緒に頑張っていこうね!」

みく「……」キュッ

李衣菜「みく? なんで私の両乳首を掴むの?」

みく「ロック!!!!」ブチィッ!

李衣菜「ぎゃあああああああ!!!! 私の乳首がああああああああああ!!!!」

卯月「李衣菜ちゃんの乳首がさよならしちゃいました!」

未央「りーなの乳首に黙祷を捧げよう……アーメン」

凛「大丈夫。乳首って再生するらしいからさ」

みく「ふう……悪は去ったにゃ……」

~その後~

ちひろ「李衣菜ちゃんがしばらく入院することになりました」

CP「ええ!?」

美波「入院ですか?」

莉嘉「なんでー!?」

みりあ「なんで李衣菜ちゃん入院しちゃったの? 病気なの?」

ちひろ「乳首の裂傷です」

杏「なんて?」

ちひろ「乳首の裂傷です」

きらり「なかなかロックな入院理由だにぃー」

智絵里「ロ、ロック……なんでしょうか……」

アーニャ「サソーク……乳首が千切れることはロック、なのですね。覚えました」

かな子「違うよアーニャちゃん?」

蘭子「私が気絶してる間に大事件が……」

未央「いやあ、まさか入院になるとはね」

卯月「プロデューサーさんが乳首から血を流して倒れてる李衣菜ちゃんを見て、半狂乱になってましたね」

凛「無理もないよ。それに加えて両手に血だらけの乳首を持って立ってるみくの姿を見たんだもん」

みく「李衣菜チャンの自業自得だから仕方ないにゃ? 乳首毟られた程度で済んで感謝してほしいにゃ」

P「……ただいま戻りました」ガチャ

みく「Pチャンおかえりなさいにゃ」

卯月「李衣菜ちゃんどうでしたか?」

P「その件で前川さんにご報告がありまして」

みく「え? なにかにゃ?」

凛「狂猫病で保健所行きかな」

みく「ちょっと黙ってて」

未央「なになに? みくにゃん傷害罪とかでとっ捕まるの?」

P「いえ、そうではなく……多田さんからお願いをされまして」

みく「お願い?」

P「『今回は自分が悪かったから、みくの事は許してあげて欲しい』と仰っていました」

みく「反省したようでなによりだにゃ」

P「そして『前川みくのバンジージャンプ100連発企画をやってくれ。それでそのVTRをブルーレイにしてくれ』と懇願されました」

P「なにやら必死なご様子でしたので、現在その企画を検討中です」

みく「よし」ヨッコラセ

未央「あれ? みくにゃんそのサイリウムの箱どこに持っていくの?」

みく「これを病室にいるあいつのケツに全部ぶち込んでくるにゃ」

卯月「それ全部ねじ込んだら、もはやお尻とは呼べない代物になっちゃいますよ」

凛「人が通れるくらいに広がっちゃうよ。異次元へのゲートでも開く気?」

みく「そうだにゃ。みくはこれでゲートを開いて、画面の向こう側にいるみくをいじる輩共の乳首を引き千切りに行くんだにゃ。そう、今見てるお前の事だにゃ」

未央「いかん。みくにゃんがヤバい扉を開けようとしている」

凛「卯月!」

卯月「はい」ヒュバッ

みく「離して卯月チャン!!! みくはいじられキャラから脱却してやるんだにゃああああああ!!!」ジタバタ

P「まずい! 島村さん! もっと締め上げてください!」

卯月「はいっ! 島村卯月! 頑張りまああああああす!!!」ギリギリギリ

みく「うおおおおお!!! みくは自分を絶対に曲げあああああああ!!!! 卯月チャン!! みくの腕はそっちには曲がらないにゃあああああ!!!!」

未央「当面の危機は去ったか。しまむーに取り押さえさせておけば、とりあえず安心だね」

凛「ねえプロデューサー」

P「なんでしょう」

凛「アスタリスク、ほんとに解散させたほうがいいんじゃない」

P「前向きに検討します」



おわり

以上で終了。ありがとうございました

さぁ、アニメ2ndシーズンの天使なアイドル達を愛でる作業に戻るんだ

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