モバP「のぞいた晴れ間とロックな少女」 (11)



―――事務所


P「――お。雨、上がったみたいだな」


李衣菜「ほんとですか? ……あ、虹だ」

P「おお。綺麗だな」

李衣菜「ですね」

P「梅雨もそろそろ終わりかな?」

李衣菜「もう7月ですしね。海行きたいなぁ……」

P「あ」

李衣菜「? どうしましたプロデューサー」


P「誕生日おめでとう李衣菜」

李衣菜「だいぶあっさり言いましたね」

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P「紙吹雪でも散らしながら言ったほうが良かったか?」

李衣菜「そういうことじゃなくて……もっとこう、雰囲気を大事にしてほしいというか」

P「虹出てるし、いいかなと思って」

李衣菜「なるほどバッチリですね」

李衣菜「って違いますよ脈絡なさすぎでしょ!」

P「まぁまぁケーキどうぞ」コトッ

李衣菜「わーい」

李衣菜「へへ、おいしい」モキュモキュ

P「みんな大好きキルフェボン。……一口くださいな」

李衣菜「はい、どーぞ」

P「ぁむ。……うん、美味い」

李衣菜「ちゃんと用意してくれてたんですね、バースデーケーキ」

P「そりゃな。今日李衣菜が事務所に寄るの、分かってたし」

李衣菜「あ、そっか。スケジュール的に今日くらいしかないですもんね」

P「仕事にレッスンに、毎日お疲れさまです」ペコリ

李衣菜「いえいえこちらこそです」モグモグ

P「また一年、よろしくな」

李衣菜「はい。来年も『おめでとう』って言ってくださいね」

P「もちろん。一生ついてきてくれるんだろ?」

李衣菜「……今思うと、けっこう恥ずかしいこと言いましたね私」

P「正直ドキドキした」

李衣菜「…………」モグモグ

P「李衣菜?」

李衣菜「改めて。『一生』、ついていきますから。……よろしく、だぜ」プイ

P「おお、こちらこそだぜ」

李衣菜「……あぁもう、こんなの私のキャラじゃないです! やっぱり忘れてくd」

P「元からブレブレじゃないか」

李衣菜「ひどい!」

P「まぁ、手放す気はないよ」

李衣菜「へ?」

P「李衣菜を誰かに渡すつもりはない、ってこと。最初からな」

李衣菜「…………お、おおお……! ろ、ろっくでしゅねぷろでゅーさー!」

P「真っ赤だぞお前」

李衣菜「ば、ばーかばーか、プロデューサーのばーか」ペシペシ

P「子供か。……今のはオフレコでな。誰かに聞かれたら俺のクビが飛ぶから」

李衣菜「い、言いませんよ……絶対、誰にも。私とプロデューサーだけの秘密、です」

P「うん、俺と李衣菜だけの秘密だ」

李衣菜「……へへ♪」

P「ふふ」



―――


李衣菜「ごちそうさまでした」

P「ん、お粗末。……さて、そろそろ――」

李衣菜「分かってますよ、レコーディングとインタビューです。終わったらダンスレッスンで、そのあとラジオの収録っと……」

P「お、完璧」

李衣菜「当然です。なんたって私はロックなアイドル、リーナですから!」

P「ロック #とは」

李衣菜「ハッシュタグやめてください」

P「ごめんごめん」

李衣菜「もう……。そうです、私はアイドルだから」

P「うん」

李衣菜「まだアイドルでいたいから……もっともっと誕生日、祝ってもらってからですね。『そういうの』は」

P「だな。そうでないと、せっかくスカウトした俺が困る」

李衣菜「スカウトしてくれたから出会えたんですけどね。へへへ」

P「それもそうだな、あはは」

李衣菜「とにかく、今は後悔しないように、前に進むだけですからっ」

P「うん、それが李衣菜だ」

李衣菜「そうです!」

P「ギターの練習も前に進んでるかな?」

李衣菜「………………………………そ、そりゃもうロックなアレですよ……」

P「じゃあ今度聞かせt」

李衣菜「ア、アーモウコンナジカンダー! 行ってきまーすっ!」ピューッ

P「はいはい、気をつけてなー」


がちゃっ ばたーんっ


P「ふふ……まだまだ、いろいろ時間かかりそうだな、こりゃ」



おわり

というお話だったのさ
クール #とは

りーな誕SS2つ目ー、今回はりーな単体でってことでひとつ

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