上条「黒い本」 (13)

とある×本シリーズです。

一応……怖い話です!!

暇があるとき読んでくれたら嬉しいです!





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なぁ、なぁ!『黒い本』って知ってるか?

なんだその『黒い本』って?

学園都市の都市伝説のひとつなんだけどな?

なんと!その本を見つけて本を読むとな?

読むと?読むと?

その本に書いてあることが本当に自分に起こるんだよ!

………はぁ………

な、なんだよ!そのため息は!

……なんでって………非科学すぎだからだよ……

いや、本当なんだって!それでな?その本がおいてある場所はこの図書室なんだよ!

んなばかな………

本当だって!信じてくれよ!

『完全下校時刻になりました。学生の皆様はお帰りください。』


あっ!やべぇ!はよ寮に帰ろうぜ!

あぁ!待ってくれよ!

ガラガラ

バタン!






第一章『黒い本』


外には雨がふり、それを俺は学校の窓から見上げる。下を見ていれば今体育をやっている吹寄を見ていると勘違いされてしまうからだ。

だが……

青髪「先生!上条くんが先生の話を聞かずに空を見上げてまーす!」

小萌「上条ちゃん………」ウルウル

そして、俺はまたこの時限が終わるまでずっと痛い視線を喰らっていた。

上条「ふ、不幸だ……」ガックシ

土御門「ドンマイにゃーん♪カミヤン」

お前に、そんな同情の欠片もない言葉を聞かされてもただただ時間がすぎていくだけだった。

その放課後。俺達、『三馬鹿』が先生こと親船素甘に呼び出された。

用件は、こうだった。

親船素甘「貴方たちは前にトラブルを起こし罰を与えたはずなのにそれすらできないのか無能共めが!だが、まぁいい…その代わりに図書室の掃除をやってもらおう!利用者が少ない分ホコリまみれだが…まぁ、せいぜい頑張ってくれ」

なんか、刺々していたがなんか前俺したっけ?考えてもいられず俺達『三馬鹿』は図書室に向かった。
 

上条「本当にホコリだらけだな…」

上条「なぁ、お前らもそう思うだろ?」クルッ

コツゼン

上条「………結局一人か……不幸だ」

うなだれている時間もなく。仕方なく掃除を始める。窓をふき、掃除機をし、棚をふき………もともとからあのシスターがなにもしなく部屋はちらかるので片付けるってことで俺は片付けることになれてしまったようだ。

上条「最後に本を並べるか…それでミッションコンプリートだ」

いろいろな本を並べていく内に奥まで来てしまった。辺りは日が通らないのか暗く何かしらの不気味な雰囲気だった。

上条「………はよ、ならべませう。」

そして、本ならべを再開しようとしたその時足元に何かがあたってしまった。ヤバイ壊れたかな?っとオソルオソル足元を見るとそこには

『黒い本』っと書かれた本が置いてあった。








あまりにも黒く興味をひかれ俺は、その本を拾い上げる。その、ペラペラめくる。

第一章『雨の中の少女』

第二章『赤いリボン』

第三章『見てくる』

………

どうやらこの本の内容は怖い話の短編集みたいなものだった。俺は、その本を図書室の机に持っていきページを開けていった。





第一章『雨の中の少女』

ある放課後私は、先生に怒られ罰として図書室の掃除をやらされた。まったくもってめんどくさい……。

本当は、やるはずだった私の友達は図書室に行く途中に消えてしまった。私は、明日の朝にでも怒ってやろうと決めてせっせと掃除を始める。

掃除をやって、棚をふき、本を並べる。あとは、窓拭きだけだった。普通の雑巾じゃ綺麗にできないだろうと私はおもい新聞紙をちぎって息をかけながらふいていく。

外は雨だった。激しく降っていた。そういえば今日雨がふるとかいってたなぁ…とか、濡れて帰るしかないかなぁ…?とか考えながらふいていたら…

目の前に女の子が居た。

私は、驚きしりもちをついてしまった。女の子は窓をトントンっと叩いている。

(窓を開けてほしいのかなぁ?)

っと思いながら窓の鍵をあける。開けてあげると女の子は微笑む。そして、私にこう言ってきた。

「アソボ?」

私は、一瞬戸惑い返事をしてあげる。

「今は、掃除中だからダメ」

女の子には、悪いがこっちだって忙しいのだ。遊んでいる暇などないことは自分が一番理解している。

「アソボ」

女の子が私の手をつかんでくる。それも、ものすごい力でグイグイとやってきた。とうとう頭にきて怒鳴ろうとしたとき私は気づいてしまった。

ここが三階と言うことを

気づいたとき背筋が凍った。だって今女の子が立っているのは三階の窓。大人でさえ上れないのに……

そう、感じている間にも力はどんどん強くなる。そして、また女の子が口を開く。今度は、ドスが入った声で


「アソボォ?」



おわり










本を閉じる。そして、俺は思う。

話の中では、放課後の雨の日に先生に怒られ罰として図書室の掃除をやらされる。

上条(状況が似ている?)

俺は、いっとき考えてやめた…なんともバカバカしい…っと思う。本に書いてあることが本当に起こるなど、どんな異能力でも消せるチートな右手ほどありえないと思った。

上条(充分ありえるかもしれんな…)

そんなことを思っていると後ろから声がかかる。

「それ………借りますか?」

上条「うぁ!?」

いきなり声をかけられてビックリした俺は、倒れる。その人は、優しく手をさしてだしてくれた。

上条「えっ…とありがとうございます。」

「いえいえ……それよりそれ借りますか?」

上条「えっ……?あ、はい」

おもわず返事をしてしまう。俺の悪い癖だ。

「はい……上条さんですね」カキカキ

上条「はい…上条当麻です。」

「では…1週間以内には返却をお願いします。」

そう言ってからその男の人はどこかに行ってしまった。そろそろ俺も帰るかと思いながら本を鞄に入れたら。

窓からコンコンっと音がした。

いったん終わりです。

では…

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