魔王「創る魔物が全部女の子になってしまう」 (80)

ハーピー「魔王様~!」
魔王「ぐぬぬ」
ハーピー「…?(きょとん」
魔王「(…古代の魔物錬成術を試してみたはいいのだがことごとく女の姿に)…うーむ」
ハーピー「??」

側近「今日もダメだったようですね…」
魔王「ああ。5年間で10587体創って10585体女性型」
魔王「術が記されていた魔導書には『錬成に用いた材料などによって性別が変化することがあります』とあったのにも関わらず何を使っても女性型になってしまう」
魔王「材料に雄の生物を使っても」
ワーウルフ「わぅ?」
魔王「性別もへったくれもない植物や無機物を用いても」
アルラウネ「よんだ…?」
ゴーレム「…(ぼー」
魔王「複数の材料を用いても」
キマイラ「にゃ?」「んめ?」「しぇ?」
魔王「側近、お前と火の四天王以外すべて女性型になってしまった」
魔王「それどころか」
魔王「術など使わなくとも自然発生するスライムでさえも!」
スライム「…ほへ?」
魔王「女の姿を取る!!」
側近「…うーむ、5年の間に思いついたありとあらゆる試行錯誤をやってみましたが結局変わらず」
魔王「2500体ほど創ってあとは自然に増えるのを待つつもりがこれでは増えるわけがない」
スライム「わたしふえるよー?」プニョン
スライム1&2「ほらね」
魔王「お前はそれでいいが他の者はそうは行かぬのだよ」
魔王「仕方ないから必要なだけ自分で増やすとしよう」
魔王「幸い我の魔力はほぼ無尽蔵だからな」

竜「魔王様、お食事の用意ができました」
魔王「ああ。少し待ってくれ」

魔王「ふむ、うまい」
ミノタウロス「自慢のビーフステーキです♪」
魔王「そ、そうか…(お前も牛のはずなんだがな…)」
ミノタウロス「火が通っていなかったのです?」
魔王「いいや違う、完璧だ」
ミノタウロス「ありがとうございます♪」

竜「寝室の用意ができました」
魔王「うむ、下がれ」
魔王「(彼女たちは皆料理などは非常にできるのだが…)」

ケンタウロス「えい!」
ガーゴイル「とりゃ!」
アラクネ「はっ!」
魔王「ほう、朝から修行か、良い心構えだ」
アラクネ「ええ、魔王様を守るのが私達の使命なので」
魔王「そうか。たまには我直々に稽古をつけてやろう」
ケ&ガ&ア「ありがとうございます!!」

魔王「ふんっ!(と言ったはいいが)」ズガーン
ケ&ガ&ア「」死ーん
魔王「はぁ…」ザオリク×3
ケンタウロス「くっ…」
ガーゴイル「うぅ」
アラクネ「あらら」
魔王「実践訓練は基礎体力をつけてからにせよ」
ケ&ガ&ア「はっ!」
魔王「(この通り戦闘はからっきしなのである。一部の例外を除き)」

側近「兵の様子はどうでしたか?」
魔王「」
側近「絶句するほど弱い…と」
魔王「うむ…」
側近「人間の国に侵攻するのは辞めたほうがいいのでは?」
魔王「今のところそのつもりだ。がすでに人間や物資をそれなりに奪っている以上向こうから我を倒さんとする者は来るであろう」
側近「しかもその中に人間の王1の娘も混じっていたから尚更」
魔王「あれは意図的に攫ったのだが」
側近「そうでしたっけ?まあいいです」
魔王「まあどちらにせよ武力がほぼ皆無なのは問題であろう」
側近「それは確かに。しかし現状ではいかに強力な魔物を創ろうとしても出来上がるのはほぼ力のない魔物ばかり」
魔王「皆戦闘以外の物事はよく出来るのだがな…」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1429267467

人間の城1…
王1「近頃魔物たちが行商などを襲撃しており相当の被害を受けておる。そしてその魔物はすべて魔王と呼ばれる存在が人間を生贄にして生み出したものだという。」
王1「さらに奴はわしの娘をも攫っていった。勇者よ、魔王を倒してまいれ!」
勇者「はっ!」

魔王城…
魔王「人間を使って創ったのは5体だけなんだがな…」
側近「それはさておきとうとう勇者が来ますね」
魔王「そうだな。あまり強くはなさそうだからとりあえずスライムたちに向かわせよう」
魔王「あの勇者だ。今後どうするかのために念のため観察しておこう」

城1付近の草原…
勇者「どこに魔物がいるんだ?」
スライム「(ゆーしゃみつけた)」ガサッ
勇者「魔物っ!」
スライム「ゆーしゃかくごー!」
勇者「半透明の女の子!?」
スライム「うりゃ!」ドカッ
会心の一撃!勇者にダメージはほぼない!
勇者「よわっ!?(俺Lv1だぜ?)」
勇者「とぉ!!」ペチッ
スライムにそれなりのダメージ!
スライム「あぅ」デローン
スライムをやっつけた!!
勇者「初戦闘は勝った…がいくらなんでも弱すぎないか?」

魔王城…
側近「案の定の惨敗でしたね」
魔王「うむ」
スライム「うきゅー…」デローン
魔王「ふんっ」ベホマッ
スライム「まおーさまごめんなさい…」
魔王「大丈夫だ、問題ない。下がれ」
スライム「うぅ」

側近「進撃どころか勇者の妨害すら危ういというこの現状」
側近「しかし勇者を止めねば姫が危ない。無論魔王様も」
魔王「我と姫の優先順位が逆ではないか?」
側近「実際そうでしょう」
魔王「確かにな。では水の四天王を勇者のところに向かわせろ。我は引き続き研究を続ける」
側近「魔王様」
魔王「どうした?」
側近「勇者の元に水さんを向かわせるのは少々まずいかと」
魔王「そうかもしれぬな、では土の四天王を向かわせろ」
魔王「承知しました」

魔王「男性型の魔物を確実に創る方法の見当はある程度付いている。が実際に実行するにはリスクが大きすぎるのだ」
側近「もしかして…」
魔王「聞いていたのか側近。ああ、そのもしかして、だ」
側近「しかしあの材料だとどうしても問題が」
魔王「そう。だから問題なのだ」

アドバイス感謝
メモ帳のデータ修整&メシ他でちょっと時間開く

人間の城2…
王2「近頃近くの森に見知らぬ女がうろついているとの情報があった」
王2「しかしそこには人は住んでおらず行くものも限られている」
王2「この謎の女を見つけてくれ」
勇者「はっ!」

森…
勇者「森に謎の女ねぇ…まあ魔物だろうな」
コボルト「あ、勇者だ!四天王様に言わなきゃ!」
勇者「魔物っ!?まてぇえええ!!」

森の奥…
勇者「ぜぇ、はぁ、案外、はやい…」
コボルト「四天王様ー!」
??「お疲れ様、コボルト。お城に帰ってなさい」
コボルト「はーい」
??「あら勇者お久しぶり、いやはじめましてかしら?」
勇者「誰だお前は!!」
土の四天王「私は土の四天王。あなたには魔王討伐を諦めてもらうわ」
勇者「それはできない!だって魔王は…」
土「姉の敵、かしら?」
勇者「そうだ!姉さんは5年前に魔王の手で…!!」
土「安心しなさい、あの子は生きているわ。そしていずれ出会うはずよ」
勇者「そんなこと言われて信じると思うか!」
土「信じるも信じないも貴方の勝手」
勇者「ふざけるな!!」ブンッ
土の四天王はひらりと身をかわした!
土「ちょっと落ち着きなさい」ドカッ
勇者に結構なダメージ!
勇者「うがっ!」
土「魔王は貴方を待っているわ…じゃあまた会いましょう」
勇者「ま…て…!!」
勇者はちからつきた!

城2…
王2「…起きろ勇者!!」
勇者「…ここは城?俺は森にいたはずなのに…」
王2「土の四天王を名乗る女が瀕死のお主を抱えてこの城に来たのだ」
勇者「なんだと…」
王2「そしてそやつは『まだ勇者にはあの子、そして魔王に会う資格はない』と言い残し去っていった」
勇者「くそ…っ!」

魔王城…
魔王「おお、土の四天王ではないか、よく戻ってきた」
土「勇者はまだまだ脅威にはならないわね」
魔王「それは良かった」
土「けど魔王?」
魔王「なんだ?」
土「あの勇者ってまさか…」
魔王「そのまさかだ」
土「だから『勇者を倒せ』じゃなくて『勇者を止めろ』なのよね?」
魔王「ああ」
土「まあいいわ。いずれ勇者がすべてを知った時の反応が楽しみね」
魔王「同感だ」

城2…
王2「…して勇者よ、森の女は土の四天王とその配下、ということでよいな?」

勇者「はい。おそらく俺を待ちぶせしていたのかと」

王2「協力感謝する。これは礼だ。装備でも整えてゆけ」

勇者「ありがとうございます」

王2「どうした、不満でもあるのか?」

勇者「い、いえ」

王2「ならよい。下がれ」

勇者「はっ!」

城下町2 宿屋…

勇者「土の四天王のあの発言…」


土「安心しなさい、あの子は生きているわ。そしていずれ出会うはずよ」


勇者「どういうことなんだ…あっ!」

魔王城…

魔王「ようやく勇者が土の四天王の正体に気がついてきたようだな」

側近「しかしまだ彼は弱すぎます」

魔王「だからそれなりに遠回りさせるつもりだ。風の四天王を人間の国3付近に向かわせろ」

側近「承知しました」

城2付近の草原…

勇者「うーむ、謎を知るためには土の四天王を見つけるのが最優先だ」

勇者「だけどどこにいるのだろう…」

??「勇者、聞こえてるかしら?」

勇者「空から声!?」

風の四天王「私は風の四天王。人間の国3の近くの塔で待っているわ」

勇者「塔だな!今から行くぞ、風の四天王!」

城下町3…

勇者「せっかくだからここで装備を整えていこうかな」

武器屋「へいらっしゃ~い!!」

勇者「(女の武器屋とは珍しいな…ってえええ!?)」

武器屋「どうしたんだい突然固まって」

勇者「その蛇の尾…お前魔物か!」ジャキン

武器屋(ラミア)「そうだけど何さ」

勇者「なぜ魔物が町中にいる!」

武器屋「だって武器屋だもん」

勇者「は?」

通行人A「魔物が商売してて驚くなんて、おまえよそものか?」

通行人B「その蛇の嬢ちゃんいい仕事するぜ?」

勇者「へ?」

通行人1「よそものなら仕方ねぇな、ちょっと来い、説明してやる」

勇者「あーれぇーー」

武器屋「後で買いに来てね~!」


城下町3、酒場…


勇者「…ふむ、つまりここ数年魔物が魔王の元から抜けだして町に定住するようになった、と」

通行人B「そうそうそういうこと」

マスター(ケンタウロス)「へいビール2丁とオレンジジュースおまち!」

勇者「けど魔王はなぜ魔物の脱走を止めなかったのだろう?」

マスター「魔王様は去るものは追わないし来るものも拒まないよ」

勇者「そ、そうなのか。そういえば今『魔王様』といったってことは魔王に対して忠誠心がないわけではないんだな」

マスター「ま、私を創ってくれたのは魔王様だしね」

勇者「じゃあなんで魔王の元を離れたんだ?」

マスター「新しい世界を見たかったのさ。魔王様にそう言ったらあっさり出してくれたよ」

勇者「ふむふむ、面白い話を聞かせてくれて有難う。お題はここに置いていく」

マスター「またいらっしゃいね!」



勇者「魔物ってのはなんなのだろうな…」

勇者「そして魔王ってどんなやつなんだろうな…」

勇者「その答えは本人に聞くしかなさそうだな」

魔王城付近の草原…

姫「貴女に髪飾りを作ってみたの♪」

ハーピー「えへへ、ありがとう♪」

魔王「元気そうだな、姫よ」

姫「あ、魔王!ちょっとこっちに来て♪」

魔王「な、なんだ姫…」

姫「これあげる♪」

魔王「く、首飾り…?」

姫「わたしを大事にしてくれるお礼!」

魔王「は、はぁ」

魔王「(彼女は正妻の子ではないとかで人間の国1では酷い生活を強いられていたらしい)」

姫「大事にしてね♪ハーちゃんあそぼ!」

ハーピー「わかった♪」

魔王「(…いつかの来る日のためにも姫を守らねばな)」

国3付近の塔…

勇者「風の四天王が言ってた塔はここだな…」

インプ「ようこそ勇者様、風の四天王様がお待ちです。私が案内いたしますのでついてきてください」

勇者「わかった」



塔頂上…

風の四天王「ようこそ勇者。私が風の四天王よ」

勇者「はじめまして、か。俺が勇者だ」

風「土ちゃんの時は名乗らなかったのに今回は名乗るのね」

勇者「敵とはいえ少々気になることがあったからな」

風「そう、それはいいとして…」

風「私は戦う気はないわ」

勇者「は!?」

風「そもそもの目的が勇者の旅を長くさせるためだし」

勇者「」ポカーン

風「まあ戦ってもいいけどあなたに私は倒せないでしょうし」

勇者「倒せるかどうかなんて知ったことか!」ジャキン

風「戦いたいのならいいわ、手加減してあげるから本気で来なさい!」

勇者「手加減などいらん!!」ブンッ

風の四天王に程々のダメージ!

風「手も足も出せなかった土ちゃんの時よりは強くなったみたいね」ベホイミッ

風の四天王のダメージはすべて回復した!

勇者「回復魔法だとっ!?」

風「だから言ったでしょ?倒せないって」バギマッ

勇者「うぁあああ!」

勇者にまぁまぁなダメージ!

風「体力も前よりは強くなってるのね」ベホマッ

勇者のダメージが全回復した!

勇者「…え?」

風「最初に言ったでしょ?戦う気はないって」

勇者「敵に情けをかけられるなんて…クソッ」

風「私に勝ちたければもっと鍛えなさい。何なら私が手伝ってあげてもいいけど」

勇者「敵を強くする気かお前は?」

風「ええ、今のところはそうなるわね」

勇者「今のところ『は』?」

風「それはいずれわかるわ」

勇者「それを今教えろ!!」

風「今話しちゃったら面白くないのよ」バシルーラッ

勇者は遠くに跳ね飛ばされた!

勇者「クソッ!」



風「…飛ばしちゃった」

今日はねます
アディオス!

風で手加減するから本気でこいって聞くと某キャラ思い出す

>>24
バレてたかorz
しかし残念ながら彼女は黒髪ショートではございません。あしからず

では本日の投下スタート!

魔王城…

風「ただいま魔王」

側近「おかえりなさい、風さん」

魔王「無事だったか風の四天王」

風「まだまだ弱いけど土ちゃんの時よりはだいぶ進歩してるわね。魔王のところに辿り着く頃には倒せるようになってるかもしれないわ」

魔王「倒された時は倒された時だ。その時は四天王、そして側近。お前達に任せる」

土「そんなことはまずないと思うけどね」

風「土ちゃんじゃない久しぶり!」

土「久々ね、風」

風「久々に5人で集まりたいわねぇ」

側近「そうですね」

魔王「思い出話はここでするな」

土「わかってるわよ」

魔王「次は人間の国4に火の四天王を向かわせろ」

側近「承知しました」

魔王「…勇者がすでに人間の国4にいる…だと!?」

側近「まさか風の四天王…」

風「勢いに任せてふっ飛ばしちゃったわ♪」

魔王「何をやってるんだお前は」

城4付近の砂漠…

勇者「ここは…どこだ…」

勇者「あ、城だ…」

城下町4

勇者「ここはどこだ?」

町人A「ここは城下町4よ…それがどうしたの?」

勇者「そうか、ありがとう」



勇者「(城下町4か…だいぶ遠くまで吹っ飛ばされたんだな)」

勇者「なんだあれは?…ふむ、依頼掲示板か」

勇者「ふむふむ…『近隣の動物が謎の男に操られ凶暴化、そいつを倒して沈静化させてくれ』か…受けてみよう」



勇者「はじめまして。俺は勇者だ」

依頼人「私は依頼人だ」

勇者「よろしく、依頼人さん」

依頼人「よろしく頼む、勇者さん」

勇者「では依頼内容を詳しく…」



勇者「ふむ、洞窟に潜む男を倒せ、だけか。わかりやすい」

依頼人「その通りだ。勇者さんには簡単だろう?」

勇者「そうだな。では明日行こう」

依頼人「明日か、頼んだぞ」

城4近くの洞窟…

勇者「ふんっ!」ザシュ

猫又にかなりのダメージ!

猫又「ニャン!?」

猫又をやっつけた!

勇者「はっ!」ズシャ

リザードマンにかなりのダメージ!

リザードマン「クェ!」

リザードマンをやっつけた!

勇者「この下に標的がいるのか…?」

勇者「行くぞ悪者!…依頼人!?」

依頼人「騙して悪かったな、すまぬ」

勇者「どういうことだ!」

火の四天王「俺の本当の名は火の四天王だ」

勇者「魔王の手下か」シャキン

火「そういうことだ」

勇者「だが他の奴と違ってお前は男じゃないか」

火「ああ、俺ともう一人だけが男だ。正直ものすごく疎外感があrうおっと!?」カキン

勇者「そんなことはどうでもいい!俺はおまえに聞きたいことがある!」

火「それは答えられる範囲で答えてやる。だからとりあえず剣をしまえ」

勇者「ああ、いいだろう」スチャ

勇者「では質問だ、お前は俺の敵か」

火「否。お前が敵意を出さないのなら俺は攻撃をする気はない」

勇者「ふむ、ではお前は先代勇者の仲間の戦士か」

火「…答えられない」

勇者「図星みたいだな」

火「バレたのなら仕方ない。そう、俺たち魔王直属の四天王、そして側近は以前は先代勇者一行と呼ばれていた」

火「俺はお前の予想通り戦士で土は魔法使い、風は賢者、水は僧侶」

勇者「!!」

火「そして側近が勇者だ」

勇者「姉さんが…魔物…」

勇者「そんなこと…信じられるか!!!」シャキン

火「剣で俺に勝てるとは思わないほうがいいぞ?」ジャキン

勇者「うぉおおおおおおお!!!」ブンッ

火の四天王は攻撃を受け止めた!

火「まあ落ち着け」ガキン

火の四天王は勇者の剣を打ち落とした!

勇者「くっ…」

火「言っておくが魔物になったのはいろいろわけがあってだからな?」

勇者「信じ…られるか!」

勇者は剣を拾い斬りかかった!

火「魔物になってなけりゃ全員死んでいた」

火の四天王は攻撃を受け流した!

勇者「なんだと?」

火「まあそれは水の四天王…もといお前の姉に聞け」

勇者「…そうさせてもらおう」

火「ちったあ落ち着いたか。これ持って帰って宿屋でもっぺん考えな」

火の四天王は伝説の剣を投げた!

勇者「ふざけるな炎の四天王!!」

いつのまにか火の四天王は消えていた!

勇者「クソッ、逃げられた!!!」

魔王城…

火「やっぱり衝撃の真実って信じられにくいんだな」

魔王「おお帰ってきたか火の四天王よ」

風「一気に情報与えすぎなのよ」

火「あいつの弟だから物分かりはいいほうだと思っていたらこれだからな…」

側近「いや仕方がないでしょうこれは」

土「そんなもんかしらねぇ」

魔王「勇者の性格の話はここでするな」

風「ちぇ、わかったわよ」

魔王「よろしい。側近、人間の国5に水の四天王を向かわせろ」

側近「承知しました」

城下町4 宿屋…

勇者「火の四天王が言っていた…」



火「魔物になってなけりゃ全員死んでいた」



勇者「あれはどういうことなんだ?魔王が先代勇者一行を助けたというのか?その前に誰に殺されかけたんだ?」

勇者「そしてこの伝説の剣…正真正銘の本物だ…」

勇者「洗脳されてると思ったほうが自然なくらいだ。けどなんだかんだで未だに本気で襲われたことがないし…」

勇者「本当に敵意がないのかもしれないな」

勇者「よし、次は魔王城に向かおう。そのためには船着場のある国5へ行かないと」


城下町5…

勇者「ここが城下町5か…運河が街中に張り巡らされているのか、面白い」

人魚「いらっしゃい旅の人、ここは城下町5よ」

勇者「(運河があるお陰でこの手の水棲の魔物には適した環境なのかもな)」

人魚「ぼーっとしてどうしたの?行きたい場所があるなら案内するけど」

勇者「船着場に行きたいのだが」

人魚「あー、それならこの川をああいってこういってこう」

勇者「川を泳いで渡れ、と?」

人魚「あ、忘れてたわ。渡しのおっちゃん呼んでくるからちょっと待ってて」



人魚「渡しのおっちゃーん!…あれ、お姉さん?まあいいや、お客さんだよー!」

渡し「今行くからちょっと待ってて」



渡し「はいお待たせ、でどこに行きたいの?」

勇者「船着場へ行きたいのですが」

渡し「わかったわ。乗ってちょうだい」



勇者「あっちに大きい船が見えてるんですが本当にこっちで合ってるんですか」

渡し「こっちのが近道なのよ」

勇者「そうですか」



勇者「どう見ても奥の方に来てるんですが」

渡し「私を信じなさいな」

勇者「は、はい」



渡し「はい到着」

勇者「明らかに違うだろここ!」

渡し「あなたの目的地は船着場じゃなくて魔王城…」フードバサァ

勇者「…!」

水の四天王「そうでしょ勇者?」

勇者「姉さん!…いや、水の四天王!!」

水「別に言い直さなくていいのに」

勇者「本当に姉さんか?そう安易には信じられない」

水「それは残念、5年ぶりの再会なのに再会したと信じられないなんて」

水「まあそのへんは後回し。今から魔王城に行くわよ!準備はできてる?」

勇者「ちょ」

水「準備万端そうね、えいっ!」ルーラッ

勇者「待っ!?」バシュン

勇者「(うん…このせっかちさ、どう考えても姉さんだ)」

魔王城下町…

水「到着よ」

勇者「着いた…のか」

水「あの城の一番奥で待ってるわ。じゃ私はお先に失礼!」バビュン

勇者「ちょ、ま!?」

勇者「置いてかれた…」

勇者「仕方ない、買い物していくか。城下町5で買い物しそこねてるし」

魔王城…

水「ただいま」

魔王「よ、よく帰ってきたな水の四天王」

土「いくらなんでも早すぎやしない?」

水「だって魔王城に連れて来いとしか言われてないしドンパチする場所なかったし」

火「自分の弟に手を出したくなかったんだろ?」

水「それはないわ。あの時の恨みはまだ晴らせてないし」

風「ゴニョゴニョ(土、水と勇者の間に何かあったの)」

土「ゴニョゴニョ(子供の頃にプリンを勝手に食べられたらしいわ)」

風「」

側近「と、とりあえず勇者がいつ来てもいいように用意しませんか?」

魔王「うむ、そうだな。側近、竜とミノタウロスを呼んでこい」

側近「承知しました」

本日の投下はここまでっす。
アディオス!

風さんは緑髪ロングです

今から残り全部(の予定)を投下しますです

魔王城下町…

饅頭屋(スフィンクス)「美味しい饅頭いかがですにゃー?」

鍛冶屋(ゴーレム)「武器…つくる…やすいよー」

薬屋(アルラウネ)「やくそうー、やくそう1枚10Gー」

ラーメン屋(人間男)「冷やし中華はじめました」

勇者「(なかなか繁盛してるな。ほとんど魔物だけど人間もちらほらいるな)」

勇者「…ラーメン食おう」

魔王城下町 ラーメン屋…

勇者「おっちゃんラーメン一つくれ」

ラーメン屋「へいおまち!」

勇者「(超美味そう)」



勇者「ごちそうさま」

ラーメン屋「600Gだ」

勇者「へい600G」チャリン

ラーメン屋「まいどあり!」

勇者「そういやラーメン屋」

ラーメン屋「どうしたんだいお客さん」

勇者「あんたはどうしてここで店やってるんだ?」

ラーメン屋「昔住んでた国6が国1に滅ぼされた時に魔王さんたちに助けてもらったのさ」

ラーメン屋「で帰る国もないからここで俺が唯一できるラーメン屋をやってるってわけよ」

勇者「なるほど、有難う」

ラーメン屋「またのお越しをー!」



勇者「(魔王が人を救った…!?)」

勇者「(でもなぜ…?)」

魔王城…

側近「魔王様が人間を救ったと聞いて勇者がすごく困惑してますね」

魔王「そりゃそうであろうな。実際当初は皆殺しの予定であったしな」

側近「じゃあなぜ私たちを助けたりしたのです?」

魔王「ラーメンだ」

側近「はぁ!!?!?」



魔王「我がこの世界に来て最初に人間界の街を偵察がてら巡ったのだよ」

5年前 城下町6…

魔王「ここが人間界とやらか」

ラーメン屋「へいらっしゃい!」

魔王「そこの男、ここはなんの店だ?」

ラーメン屋「あっしにいってるんですかい?ここはラーメン屋ですぜ旅の人」

魔王「ラーメンとはなんだ?」

ラーメン屋「こんな旨いものを知らないなんて人生損してますぜ?」

魔王「食物か。では空腹になってから来るとしよう」グーキュルル

魔王「前言撤回、今いただくとしよう」

現在 魔王城…

側近「…でそのラーメンの味に感動して人間を滅ぼすのをやめた、ということですか?」

魔王「うむ、そういうことだ」

側近「もしかしてそのラーメン屋って…」

魔王「今は城下町でやっているラーメン屋だ。美味いだろう?」

側近「」

魔王城前…

勇者「来たぞ魔王!!」

竜「勇者様、魔王城へようこそ。わたくし竜が城内をご案内いたします」



魔王城…

竜「勇者様、こちらでしばらくお待ちください。準備ができ次第ご案内いたします」

勇者「わかった」

プリン「食べて、どうぞ」

勇者「お、プリンが置いてある」

勇者「けど罠かもしれないな」インパスッ

プリン「食べて、どうぞ」アカーイ

勇者「やっぱりな」

水「ちぇっ、引っかからなかったのね」

側近「さっき厨房から火さん専用激辛ソースを借りてたのはこの為ですか」

水「ええ。ここでプリンの恨みを晴らそうとしたのよ」

側近「」

竜「準備が出来ました、こちらへどうぞ」

勇者「わかった」



魔王「よく来たな勇者よ。我が魔王だ」

側近「どうも、先代勇者改め側近です」

勇者「お前が魔王か!!」

魔王「そうだ。が我はお前と戦いたいわけではない」

魔王「食事でもしながら話をしようではないか」

勇者「ちょっとその前に」

魔王「なんだ?」

勇者「姫はどこだ?」

魔王「ああ姫か」

勇者「その首飾りは1王家のものだ!さてはお前!!」

魔王「(え、これそうだったのか!?側近!)」

側近「(あ、確かにそうですね)」

魔王「(これのせいであらぬ疑いかけられてるみたいだから今すぐに姫連れてきて!)」

側近「(こんな事もあろうかと呼んでおきました)」

魔王「(ありがとう側近)出てこーい姫ー」

姫「魔王ーどうしたのー?」

勇者「姫!!ご無事でしたか!?」

姫「誰この人」

魔王「この人は勇者だ」

姫「勇者…ってことは…」

姫「やだやだ!お城やだ!!!」

姫「わたし魔王といっしょにいたい…」

勇者「姫…なぜ!」

姫「お城にいたらぶたれる…」

勇者「え…」

魔王「姫、ちょっとその上着を脱いでくれ」

姫「わかった…」

勇者「…何だその傷と痣は!?」

姫「お父様とお義母様が…」

勇者「なんだと…!」

魔王「最初は取引のために攫ったのだがどうも城では愛されていなかったようでな」

勇者「ふむ、では『姫は魔王の元から離れたくないようだ』と伝えておこう」

魔王「頼んだ。では姫、食事にしよう。今日のはたんと豪華にしたから期待するがいい」

姫「♪」

魔王「ミノタウロス!食事の用意だ!」

ミノタウロス「はい!」ガラガラガラ

勇者「で魔王よ」モグモグ

魔王「なんだ勇者よ」モグモグ

勇者「なんで姉さんたちが魔物になってお前の下についてんだ?」

魔王「聞いてなかったのか?」

勇者「聞く前に殺られたりいなくなったりぶっ飛ばされたりでまだ聞けてないんだよ」

魔王「そうか…では我が説明してやろう」

5年前 国6…

6門番「敵襲!!!」

王6「誰の襲撃だ!!」

6兵A「国1です!」

王6「国1だと!?どう考えても勝てぬではないか!今すぐに逃げよ!!」

6兵B「総員退避!!!女子供を優先せよ!!!」

町人B「たす…」

1兵A「1国民にあらずんば人にあらずだぜヒーハー!!!」

町人B「ひいっ」

1兵B「野蛮な6国民は皆殺しだぜぇ~ワイルドだrうれえろお!!」ブチャッ

1兵A「Bっ!?誰のしわざdあぷぱ!!」パカッ

先代勇者「宿屋で寝ていたら敵襲ですか…」

先代僧侶「けどこれ魔王軍じゃないよね?」

先代賢者「明らかにこれ国1の紋章ね」

先代戦士「町人を助けるために2人ほど殺ったからもう抗戦しかないな」

先代魔法使い「こうなっちゃ仕方ないわね、そおりゃ!」マハラギダインッ

1兵軍団「ぶげ!! あーーーがが… はか… は~~ はあ」プシュー

先魔「私の魔法は特別よ!」

先戦「魔法使いに負けてられないな!うおおおおおおお!!!」マジンギリッ

1兵軍団「ぶ!! ぶげぐ うぎ じじじ」バスッ

先賢「すごいわね…じゃあ私も!」バギマバギマバギマバギマバギマ

1兵軍団「う…はあぐ!! なっ ぐああああ はぎゃああ!!」サクサクサクサクサク

先僧「みんな強いなー」ルカナンッボミオスッ

先僧「勇者やっちゃって!」

先勇「わかりましたっ!」ギガデインッ

1兵軍団「やめてとめてやめてとめてやめてぇ!! とめった!!」シュワー

数時間後…


先勇「だいたい倒せましたかね?」

先戦「あれは…増援!?」

先魔「しかもさっきよりはるかに多い!」

先賢「もう魔法ほとんど使えないわよ?」

先僧「もう…だめみたいね」

1兵3「死ね逆賊!!」

先勇「(防御が間に合わない!!)」ズシャ

先勇「あ…が…」ヒュー

1兵3「勇者討ち取ったり!!あとは首を切って王様に献上だ!これで大出世dあおが!!」

??「人間界観察してたら人間が殺し合いをやりだした」

勇者「お…ま…」ヒュー

魔王「我は魔王だ」

魔王「生きたいか?」

勇者「なか…ま…」ヒュー

魔王「すでに全員保護してある。がもう危ないな」

勇者「みな…を」コクン

魔王「わかった、ふんっ!」ドドドドド

1兵全員「ぼげぶげ ぺぷちゃべ はぶらばら びィえ かぴぷ あぶた びぎょへ!!」ケシズミ

先勇「…ここは…」

魔王「我の城、魔王城だ」

先勇「助けて頂いてありがとうございました。うーむ、体に少々違和感が…」

魔王「当たり前だ、今のお前たちは魔物だ」

先勇「!!」

魔王「ほれ鏡だ」

先勇「目の色が…あと髪の色も…」

先勇「私に何をしたのですか!」

魔王「死にかけのお前を使って魔物を創った」

魔王「姿形記憶全部元のまま残るとは思っていなかったがな」

先勇「なるほど、で皆は!?」

魔王「全員助かった。無論全員お前と同じく魔物の体にはなっているがな」



先魔「勇者!!」

先勇「先魔!みんなも無事だったのか!!」

先戦「見た目はちょっと変わってしまったけどな」

先賢「魔王、このたびは助けていただいてありがとうございました」

魔王「いえいえ、たまたま目の前で死にかけていたからな」

魔王「(錬成術式の実験が一気に5回もできたしな)」

魔王「して勇者よ、これからどうする気だ?」

先勇「どうしましょうかね?魔物討伐はされる側になってしまいましたし」

魔王「まだ魔物お前たちしか創ってないけどな」

先僧「えっ」

魔王「あの時あそこにいたのは侵攻のための下見だからな」

魔王「だがあの町のラーメンとやらは最高に美味であった」

先魔「はぁ?」

魔王「だから我々魔王軍は人間との共存を目指そうと思う」

先魔「そう…」ポカーン

先戦「軍とはいってもまだ1人もいないんじゃ?」

魔王「だから勇者たちよ、我の仲間となってほしい」

先僧「わかったわ、手伝ってあげましょう」

先勇戦魔賢「!?!?!?!?」

先戦「まあいい、あんたみたいなの嫌いじゃないぜ」

先賢「僧侶がああ言うならしかたないわね」

先魔「もう知らない!」

先勇「命の恩人ですしね」

魔王「ありがとう。ではここに魔王軍結成を祝して」

魔王「乾杯!」

魔王「…あれ?」

先勇戦魔賢僧「」サカズキネーヨ

魔王「そんな金すらなかったのだったな我々には…」

魔王「と言った感じで彼らは四天王&側近として頑張ってくれているのだ」

勇者「側近があんたに対して敬語なのは…」

魔王「あいつの性格だろうな」

勇者「はぁ」

勇者「姉さん」

水「…!!」キラキラ

勇者「姉さん…?」

水「5年ぶりに姉さんって呼ばれた…しかも2回も!」

勇者「やっぱり水の四天王って呼ぼう」

水「…」ショボーン

勇者「で本題。さっきのプリンってもしかして姉さんが置いたの?」

水「…!」ギクッ

勇者「やっぱり。で何かしら変なもの入れてたでしょ、激辛ソースとか」

水「…!!」ギクギクッ

勇者「だと思った。でなんであんなことを?」

水「…プリンの恨み」

勇者「未だにそんなの引きずってたのかよ!?ほれプリン」

水「許す」

魔王「あっさり過ぎやしないか水の四天王よ…?」

水「プリンの恨みはプリンでのみ晴らされるのよ」

魔王「そ、そうか」

水「じゃあプリンいっただきま~す!」パクッ

水「ヘゲェ!!」

水「」死ーん

魔王「もしかして」インパスッ

プリン「ざまぁみろby勇者」トテモアカーイ

魔王「因果応報…だな」

勇者「そういや魔王、俺を呼んだのなんでだったっけ」

魔王「ああ忘れていたな、我がお前をここに呼んだのは…」

魔王「2つほどおつかいを頼みたいのだ」

勇者「へ?」

魔王「まず一つ目はこれの解読を頼んできてほしい。古代の人間の言語で書かれているのだが我にはすべての解読ができなかった」

勇者「これには何が書かれてるんだ?」

魔王「魔物を創る方法だ」

勇者「ふむふむ魔物を…ぇええええ!?」

勇者「じゃあ今までのあの子たちはどうやってたの!?」

魔王「読めなかった箇所を独力で埋めた」

勇者「お、おう…」

魔王「その結果非力な女しか生まれないのだと我は思うのだ」

勇者「な、なるほど」

魔王「そして二つ目の頼み事は王1と話がしたい」

勇者「なぜ?」

魔王「国6のことだ」

勇者「そうか、わかった」

魔王「勇者よ、瞬間移動魔法は使えるか?」

勇者「残念ながらできない」

魔王「そうか。風の四天王よ、勇者とともに人間の国1へ向かってほしい」

風「わかったわ」

魔王「よろしく頼む」

城1 王立研究所…

研究員「お久しぶりです勇者様。魔王討伐の道中で面白いものでもありましたか?」キラキラ

勇者「ああ、これだ」パサッ

研究員「これは…魔物錬成術!?スゲェ!!今すぐにでも解読してきます!!!」

勇者「ちょっと待て」

研究員「なんですか勇者様?」

勇者「ゴニョゴニョ(くれぐれも王様には内緒で頼む)」

研究員「ゴニョゴニョ(了解です)」

研究員「我が世の春が来たー!!!」

勇者「おーたのんだぞー」

風「大丈夫なのあの人」

勇者「いい意味での変態だから問題ない、きっと」

風「きっとって…」

城1 王の間…

王1「よくぞ戻った勇者よ!してその女は誰じゃ?」

勇者「旅の途中で仲間にした賢者です」

風「風と申します。よろしくお願いいたします」

勇者「このたびは王様に頼みがあって参りました」

王1「なんじゃ」

勇者「王様に会いたいというものがおりまして」

王1「何者かね」

勇者「それは明かせませんが信頼の置ける人物であると保証します」

王1「うーむ…まあお主が言うなら信用しようではないか。あす連れてまいれ」

勇者「ありがとうございます。では」

王1「兵よ、勇者を捕らえよ!」

勇者「えっ!?」

王1「研究所のある研究員が魔物の製造法を解読しておったのを別のが発見してな」

王1「尋問したら勇者に貰ったと言っておったわ」

勇者「風!ここの牢の場所知ってるよな?」

風「ああ、なるほどね」ルーラッ

勇者「そういうことだ」バビュン

王「逃げられた!!」

城1 地下牢…

研究員「解読は完了した!!が教える相手がいない!!!」

看守「そうだ貴様はここで死ぬ身だからnうい!! ぽあ」

勇者「研究員!無事か?」カチャガラガラ

研究員「勇者様!例のアレは解読しましたよ!!」

勇者「ありがたい!がとりあえずここから逃げるぞ!」

研究員「分かりました!」

勇者「風!魔王城まで頼む!」

風「わかったわ!」ルーラッ

魔王城…

勇者「危うく処刑されるところだった…」

魔王「交渉の余地なし…か」



研究員「…おそらくこれがこういうことだと思います」

魔王「おおなるほど!ではいきなりだがやってみるとしよう。研究員よ、そこのコウモリの入った籠をとってくれ」

研究員「はいっ!」ワクワクドキドキ

魔王「ではいくぞ?」ワクワクドキドキ

魔王「…フンッ!」ボワー

吸血鬼♂「…魔王様?」

魔王「成功だ!」

研究員「うぉおおおお!コウモリが人型に!!」

吸血鬼♂「」ポカーン

魔王「研究員よ、このたびは感謝する。これからも我と共に研究をしてみないか?」

研究員「是非!」

魔王「勇者よ」

勇者「なんだ?」

魔王「明日の朝に四天王や側近とともに人間の国1へ向かおうと思う」

魔王「そこで勇者、お前にもついてきてもらいたい。お前を殺そうとした罪は重い」

勇者「ありがとう、もちろん付いて行く。が魔王」

魔王「なんだ」

勇者「姫は置いていくのか?」

魔王「どちらもそれは望んでいるまい」

勇者「それもそうだな」

風「直接王の間に行くわ。みんな準備はいいかしら?」

魔王「うむ」

側近「はい」

火「おう」

水「ええ」

土「ええ」

勇者「ああ」

風「じゃあいくわよ!」ルーラッ

城1…

王1「勇者の懸賞金は1億Gでいいかなー…おおうっ!?」

魔王「どうも王1、我が魔王だ。我が友を捕らえようとするとはな」

王1「魔王が何用かね?」

魔王「貴様の玉座を貰おうかな」

王1「兵よこいつらを殺れ!!」

近衛兵「くたばれ魔王!」

土「あんたたちは寝てなさい!」ドルミナーッ

近衛兵「はへぇっ」Zzz

土「永眠の誘いやっちゃっていいかしら?」

側近「殺しちゃダメですよ。じっくり傷めつけないともったいないでしょう?」

土「側近怖い」

側近「そうですかね?」

魔王「もう兵は使えないぞ王1よ」

王1「ぐぬぬ…お前は何が目的なのだ!」

魔王「うーむ…国6を滅ぼした償いと先代勇者の本当の最期の公表、だな」

王1「国6は我の父がやったことだ!我は知らぬ!!」

勇者「お前の即位は13年前だったよな王様さんよ?!」

魔王「大人しく国を明け渡すがいい。さもなくば姫がどうなろうと知らぬぞ?」

王1「姫を殺すなら殺せ。むしろ好都合だ」スイッチポン

王1「国民よ!姫は魔王に殺された!そしてその魔王は今ここにいる!裏切り者の勇者も一緒だ!殺したものには報奨金10億だ!!」

王1「繰り返し告ぐ!魔王と勇者を殺したものは報奨金10億!!」

魔王「風、そして側近よ」

側近「はい」

風「なに?」

魔王「ゴニョゴニョ(姫を連れてこの国の一番目立つ所へ行け。そして姫に王の悪口を言わせろ」

風「ゴニョゴニョ(わかったわ)」ルーラッ

側近「ゴニョゴニョ(承知しました)」バビュン

魔王城…

側近「姫」

姫「どうしたの側近」

側近「国1に戻ります。そこでお父さんに対する文句を人前で大いに言ってください」

姫「戻りたくない!けど文句は言いたい!」

側近「じゃあ行きましょう。水、頼みます」

風「いくわよ!」ルーラッ

城下町1…

市民「魔王を殺せ!勇者を殺せ!」ガヤガヤ

市民「魔王とか絶対強いじゃないか」ザワザワ

市民「でも10億だぜ10億」ユーシャヲコロセマオーヲコロセ

側近「風さん、拡声お願いします」

風「準備万端よ」

側近「ありがとうございます。では行きますか」トベルーラッ

側近「国民の皆さんこんにちは、先代勇者です」

市民「先代勇者!?5年前に魔王に殺られたんじゃなかったのか!!?」ザワ・・・

市民「本当に先代勇者だ!!」オオオー

側近「私たちは5年前、国6という国で休息をとっていました」

市民「魔王軍に滅ぼされたところだったっけな」ウンウン

側近「そしてその時、国1の大軍が攻めてきたのです」

市民「!?」ザワザワ

側近「そこで私たちは国6を守るために戦い、そこで瀕死の重傷を負いました」

側近「そこで6国民と私たちを助けてくださったのが魔王です」

市民「魔王!?」ザワザワ

側近「そして今魔王城下町で彼らは暮らしています」

側近「私が言いたかったのはこの国6の真実だけです。では姫、どうぞ」

姫「えー、国民の皆さん、姫です」

市民「姫だ!!」オオオッ

市民「姫死んでないじゃねえかーッ!」ガヤガヤ

姫「わたしはお城で暮らしている間ずっとお父様やお義母様に打たれたりいじめられたりしていました」

姫「これが証拠です」ウワギバサッ

市民「ひでぇ…」ウワァ

姫「でも魔王が助けてくれました」

市民「魔王スゲー」マオウ!マオウ!

姫「今では友達もできて楽しいです!」

市民「姫が笑ってる!」ヒュー

市民「かわいい!」ワー

姫「私からは以上です♪」

市民「姫を守るぞー!」ヒーメ!ヒーメ!

側近「うまくいきましたね」

風「じゃあ王の間へ行きましょ。姫はここで待っててちょうだいね」

姫「わかった」

魔王「側近、風、姫。用事は終わった。帰るとしよう」

風「え」

袋「なにわ!! らぎゃあ!!」ジタバタ

側近「もしかしてそれ王1ですか」

魔王「ああ。我が滅ぼした『ことにされている』国が他にもあったらしくその生き残りの兵が王1をその場で捕縛、拷問しようとしたので助けてやった」

姫「お父様なんて殺してしまえばよかったのに」

魔王「そういうな姫よ。殺すよりもいい方法なんて山ほどあるのだからな」

姫「なにそれ?」

魔王「それは後でな」

勇者「俺何もしてないような」

魔王「まあ良いではないか。帰るぞ」

1ヶ月後…

勇者「よう魔王」

魔王「勇者か、久しぶりだな。そういえば姫が新しい国王になるらしいな」

勇者「そうそう。俺とハーピーが補佐しても終わらないくらい仕事が山積みでもう嫌になってる」

魔王「前王の悪事の補償に国民への説明、さらに我々と1国民との関係改善か。大変だろうな」

側近「これで私達も堂々と国へ行けますね」

勇者「で王1はどうしたんだ?」

魔王「魔物錬成術の実験台になってもらった。今頃研究員がやっている頃であろう」

研究員「人間を材料にした場合でも他に入れる素材次第で姿をいじれるらしいですねぇ」

王1「な、何をする気だ!?」

研究員「私好みの魔物にしてやろうかと」ボワー

王1「ひぎゃあ! うえ!! ヘギィ!! ふえぎゃあ!!」ミシミシバキバキ

猫耳幼女「はぁ…はぁ…我は一体…ん?声が…なんじゃこりゃーー!!!」

研究員「すばらしい…では王様、死ぬまでその姿を楽しんでください♪」

猫耳幼女「ぬわあああああああ!」






おしまい

以上でおしまいです。コメント質問等あればください

猫耳幼女と化した王1……

次があるかどうかは不明ですがあるなら出そうかな

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