【ジョジョの奇妙な冒険】JOJO「続・安価で出来たスタンド使いを倒す」【安価】 (73)

これは『ジョジョの奇妙な冒険』の二次創作SSです。
ジョジョの奇妙な冒険の主人公が、安価でつくった敵を倒す一話完結バトル。
タイトルまんまのSSです。


 簡単に言えば、お題をもらって>>1がSSを書く形式のSSです。

 以下。簡単な流れの説明。


① 敵キャラの名前。
② スタンド能力。
③ スタンド名。
④ 性格。

 を、安価で決める。




 敵キャラが決まった後は。

ジョジョの奇妙な冒険第3部~第7部のキャラを指定して。
誰が戦うかを安価で決めます。


 その後。完了次第あげます。


 以下繰り返す。

 こんな感じです。


 ただいま。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1428331647

【以下安価ルール】

① 敵キャラの名前。
② スタンド能力。
③ スタンド名。
④ 性格。

 を、安価で決める。

①敵キャラの名前
(それぞれの部にあったモノを出来るだけお願いします。)(Ex:5部ならカタカナ、4部なら両方可(出来れば日本名)、7部ならカタカナ))
(性別も一緒に記載してください)

②スタンド能力
(既存のスタンド能力の引用はご遠慮ください。
(それと、他作品の能力をまんま流用したり、『相手は死ぬ』等のチート能力や下ネタもご遠慮ください)
(その他、>>1の独断で再安価になる場合がございます。しかし、>>1が可能だと判断する限り安価に従うつもりです)

③スタンド名
(出来るだけ横文字でお願いします。日本語の場合は、「爪ータスクー」のように英訳させていただきます)
(こちらは②と違って、既存の作品名や曲名、アーティスト名で構いません)
(最低限、能力との関連性にご配慮いただけたら幸いです)(NG例 炎を操るスタンドの名前が『エターナルフォースブリザード』)

④性格
(1つのキャラにつき、3つを合わせるので。1つで完成しないような言葉にしていただくと嬉しいです。
  EX「不器用」「正義感が強い」「髪型にこだわりがある」)

(DIOの配下など、既存のジョジョキャラとの関連性を決める性格安価は1つまで。しかし、特定少数や設定破綻にならない程度。 )

(性格安価での多重投稿はご遠慮ください)

【以下 対戦相手のキャラ】

(例えばティナーサックス等が選ばれてしまうと。ちょっと書きにくいので。
 予めキャラを制限させていただきます。ご了承ください)


3部 承太郎 ポルナレフ   ジョセフ   
4部 仗助  億泰 露伴 康一     
5部 ジョルノ ブチャラティ フーゴ ディアボロ

6部 徐倫 アナスイ    エルメェス  FF エンポリオ
7部 ジョニィ ジャイロ  DIO

以上。長くなりましたがルールとなります。

申し訳ありませんが、安価の際は。ご一読ください。

 それでは早速。
安価でキャラを決めたいと思います。



 対戦するジョジョキャラ
>>6
(>>3から選んでください)


①敵キャラの名前
>>8
②スタンド能力
>>10
③スタンド名
>>12
④性格
>>14
>>15
>>16
(全てにおいて、前の安価と被った場合は。以下の安価が1つずつずれます。
注意事項等は >>1を参考に)
(安価ルールは>>2を参考にしてくれたら幸いです)

露伴

ガドライト・メオンサム

人でも物でも、愛するものを傷一つ付けさせずに保護できる(自分は保護できない)

安価下

ラブラブラブ

ラヴ・ウィル・テア・アス・アパート

博愛主義者

 それでは決定しました。

ジョジョキャラ
『岸辺 露伴』

スタンド使い

名前:ガドライト・メオンサム 
性別:男

スタンド:ベイビー・スウィート・ベリー・ラブ

性格:博愛主義者
   イライラすると八つ当たりする
   外面は良いが、愛に執着し、その敵は絶対に許さない


それでは書きあげ次第。書きこみます。

第1話『岸辺露伴 VS ガドライト・メオンサム』



『序』

 まずは最初に言っておきたい事がある。自己紹介とかよりも前に。
これだけは言っておきたい事がある。

今から言う事。それは事実である。
僕が体験した。紛れもない事実なのだ。


 そう、事は1週間前。
僕……。っと、ああそうだった。自己紹介は結局するべきだよな。

 僕は岸辺露伴。多少なりとも有名な漫画家だけど。知らなければ別に知らなくてもいい。
まあ、でも。僕が漫画家であるという事実は、僕の話を聞く上で知っておいてもらいたい。


 話を戻す。1週間前だ。
あの時僕は、ある男を取材するために。県をまたいだ小旅行をした……。

――1週間前――

露伴「おい……おいおいおいおいおい!!! この地図って偽物とかじゃあないのかァ!?」


 岸辺露伴。彼は数分前に見た景色と同じ景色を眺めながら、頭を書いて地図を凝視していた。
彼は1人、その手に持った手書きの地図を頼りに。この近辺にあるはずの。
目的地へ歩いている最中である。


露伴「あのババア。この地図の先に面白い男がいるとか言ってたけどさ…。
それは何処だってんだよッ!!」



 事の発端は、更に3日前の出来事だった。
露伴がよく行くアンティークショップの、店主の老婆に言われた事だった。

「アンタ、そーいや漫画家さんだろう?それなら『ネタ』ってやつぁ喉から手が出るほど欲しいんじゃないのかい?
 面白い男がいるんだがねぇ?絶対に後悔はさせない。一度会ってみたらどうだい?」

 と。
なんでも、その男は稀に見る富豪で。莫大な財産を得ているらしい。
しかし、彼は絶対に外へは出ず。家の中に居続けているのだと言う。

 更に言えば、ネットの回線どころか。電話線も伸びておらず、何をしているのか不明だと言う。

 つまり、無職の大富豪というわけだ。


露伴「まあ、そんな事が可能なら、是非とも僕も真似したいところだがね」


 文句と取れるような独り言をつぶやきながら。
再度、その地図を片手に歩きだす……。

 無職の大富豪。その正体を見るために……。

露伴「はぁ……はぁ……。あのババァ。降りる駅から既に間違ってるんじゃあないか……。
   無駄に歩かされたよ……」


 ハンカチで額をぬぐいながら。露伴は前を見据える。

 迷い続けた結果。遂には彼は。目的の大富豪の家にたどり着いたのだ。


露伴「これでどうでもいい内容だったら。高めのアンティークをタダで貰うからな……」


 悪態をつき、それでも改めて息を整える。
到着前までは、情報提供者である店主に苛立ちさえ覚えていたが。
いざその目の前に、『無職の大富豪』がいると考えると、露伴の体は興奮で震えるのだった。


露伴「さて……。それでは行ってみる事にしようかな?」



 ピンポーン

露伴「すみませーん」


 ガチャリ

「どちらさまですか~?」


露伴「あれ?……女ァ??」


 出て来たのは、若い女だった。


『序』・完

 ひとまずここまでです。
これ以降はまた明日以降あげます。

あ、それと言ってませんでしたが。若干のろのろした更新になることが予想されます。
ご了承ください。

ではでは

『01』

 露伴は、豪邸に住むと言う。無職の富豪に会いに来た。
そこには確かに。男がいると聞いたはずだった。

露伴「突然来て誰だお前?っていう顔は重々承知だけど。
   まず質問させて欲しい……。アンタ、この家の主?」


「いえ……違いますが」


露伴「ああ、そうか。まあ不思議な話じゃあないよな。こんなに大きな豪邸だ。
   メイドくらいいるか……」


 そう、不思議な話ではない。
目の前の女性は、おおよそ身の回りの世話をしているメイドだろう。
そう露伴は納得した。


露伴「すまないね。自己紹介が遅れた。僕は岸辺露伴という者だ。
   一応、漫画家なんだけど、まあ知らなければ知らないままで構わない。
   ある人から、ここに変わった主人がいると聞いて。
   興味本位で会いに来たんだ」


「はあ。主人に会いたい……と?」


露伴「ああ、アポも取りようが無かったから取ってないし。
   もしよかったら、なんだけど。会えるのなら会いたいと思ってね」


「少々お待ちいただけますか?」


露伴「ああ」


 女性はそう言い残すと、露伴を外に残したまま、一度扉を閉めた。
ガシャン、と。鍵をかける音が聞こえた。

露伴(まあ、怪しいよな。僕みたいな存在。
   僕だったら絶対に入れないね。突然の意味不明な来訪者なんて……)


 心中で考える露伴には、それでも尚ここまで来ようとした根拠があった。
それは。アンティークショップの店主に、
「あの男は、誰でも招くんだよ。夜中に彷徨っていた乞食を部屋に招き。たらふく御馳走を食べさせたなんて噂もあるくらいだからね」
と、言われていたのだ。


露伴(火の無い所に煙は立たないっていうし。
   まあ、これで僕を門前払いしてきたら、ただのホラ吹きって事だけど……さ)


 そうこう考えているうちに。
再び、大きな扉が開いた。


「どうぞ、お入りください。岸辺様」


露伴「成程。ホラ吹きじゃあないようだ……」

 すんなりと、露伴は家の中へと案内された。
ちょっと拍子抜けだな、と。逆に露伴は残念な表情をあらわにしながら、女性の後ろを歩く。


「主人はただいま食事中です。よろしければ岸辺様もどうぞ……」


露伴「え?ああ……」


 女性の言葉に空返事しながら、露伴は歩いてきた玄関、廊下などをまじまじ眺める。
煌びやかな装飾のそこは、日本ではないような、寧ろ浮世離れした感覚すら覚えるほどだった。

 そして……。露伴は1つの事柄に首をかしげる。


露伴「っていうかさ……。いや、答えられないとかだったら別に良いんだけど。
   使用人多すぎじゃない? この1分ちょっとの間に、もう20人とはすれ違っている。
   しかも皆が皆、使用人っぽくないんだよね。ああ、君も含めて……ね?」


 露伴はその疑問を隠しきれず、前を歩く女性に話しかける。
そう、この家には。思った以上に人が居る……。
しかも、その全員が。メイドや使用人といったような、統一の制服という物は着用しておらず。
所謂、私服のようなラフな姿ですれ違っていた。


「何か、勘違いしているやもしれませんが……。
 私達は、別に主人の使用人ではありません」


露伴「ええ?じゃあなんだっていうんだい?家族?」


「詳しくは、主人にご質問なさった方が早いと思います」


露伴「ふぅん。まあ、そうさせてもらうよ……」


 もやもやとしながら、露伴は改めて壁の装飾を眺めながら歩き始めた。

コンコン。

「……どうぞ」


「失礼します。ガドライト様……。先ほどのお客様をお連れしました」


「ああ、ご苦労だったな。ありがとう……」


 露伴は、その会話を聞きながら。
部屋に一歩踏み入れた。

 食事中などというのだから、露伴は食事スペースに案内されるのだと考えていたが。
そこはどう見ても寝室だった……。

 そして、前を歩いていた女性が頭を下げている方向。
そのベッドに、体を起してスープを飲む老人が居るのが見えた……。


「ああ、ようこそいらっしゃいました。ええっと……岸辺さん……だったかな?
 初めまして……。ガドライト・ネオンサムです」


 そう自己紹介する老人こそ。
露伴が合いに来た男。『無職の大富豪』だった。


露伴「岸辺露伴です。初めまして……」


 軽く会釈を返し。露伴はガドライトと名乗る男を凝視した。


ガドライト「どうぞ岸辺様。このような老体ですが。はるばるようこそ……。
      横におかけください……」


露伴「ええ、そうさせてもらいます……」


『01』・完

『02』

 露伴がベッドのそばに置いてある椅子に腰かけると、案内をした女性は外へ出ていった。
露伴は頭の中で思考する。何を質問しようかと……。

 露伴はすでに、目の前の老人に、ガドライトに興味津々だった。
数多のメイドを雇っているにもかかわらず、自身は寝たきりのような姿。
更に案内した女性は、『使用人ではない』などと、謎を深める発言をする。

 言葉の切り出し方を模索しているうちに、気づけば。ガドライトのほうから口を開いた。


ガドライト「漫画家さん……でしたかな?」


露伴「ん?ああ、えっと。そうです……。一応漫画を描くのを生業にはしています」


ガドライト「ふむふむ。今まで雑誌の記者さんが来たことはあったが、漫画家さんの来訪は初めてですよ……」


露伴「あはは。そうでしょうね……。普通の漫画家はこんな事しないでしょうからね」


ガドライト「それでは、貴方は変人?」


露伴「はあ?」


ガドライト「アッハッハ……。いえいえ、普通の漫画家はこんなところ来ないとおっしゃるものですから……。
      それならここにきている漫画家のあなたは異常なのではと思っただけです」


露伴「ああ、成程ね。いきなり僕をコケにしたのかと思ってしまいましたよ」


ガドライト「それはそれは失礼いたしました……。
      で、改めて伺いますが……。何か御用件ですか?」


露伴「ああ、それは……」


 露伴はそこで改めて息をする。
呼吸を整え、口を開く。


露伴「アンタが『無職の大富豪』だっていう話を聞いて来た。
   漫画のネタになればと思ってね。取材させてはくれないでしょうか?」


ガドライト「…………ええ、この老人の話でよければ。なんでもお答えしましょう」


露伴「ほう、意外とあっさり了承してくれるんだね……。
   感謝します」




 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

露伴「メモを取らせてもらうよ?」


ガドライト「構いません」


露伴「じゃあ単刀直入に聞かせてもらおう。
   アンタは『無職の大富豪』と聞いているが、本当かい?」


ガドライト「……まあ。自分で自分が大富豪だと思ったことはないが、無職なのは確かです」


露伴「本当に無職?それならどうやってアンタはあんなにたくさんのメイドを雇っているんだ?」


ガドライト「ん?ああ、成程成程……。
      それは勘違いですよ」


露伴「ん?何がだい?」


ガドライト「私は彼女たちを雇ってなどいません。
      彼女たちは、 自 ら の 意 志 で 私 の 傍 にいてくれるのです……」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

露伴「なんだって……?おいおいおいおい‼嘘はつかないでくれよ!?」


ガドライト「嘘ではない。真実ですよ。
      私は彼女たちに一銭たりとも金銭を払ってはいない。そもそも無職ですよ?
      私は払う金がありません」


露伴「いやいや、まあ普通そうなんだけど。じゃあなんだ?
   アンタは天性の女ったらしって事かい?つまりヒモってやつゥ?」


ガドライト「ヒモだと……?」


露伴「あ、悪かった。今のは言い方が……」


 ドゴォンッッ‼


 謝るより先に、露伴が謝罪するよりも早く。
ガドライトは目の前にあったスープ皿を壁に投げつけた……。
ハァハァと肩で息をして、頭に血管を浮かべるガドライトは、まさに豹変。
人が変わったようだった。


ガドライト「初対面の人間に言っていい言葉じゃないような気がしますが……?」


露伴「あ、ああ……。悪かった悪かった。申し訳ありませんでした……。
   僕もちょっと質問に熱が入ってしまっていたよ」


 そういうと、ガドライトの顔からスッと血の気が引き。先ほどまでのやさしい顔に戻る。


ガドライト「まあ、しかしながらそう思うのも無理はありません。
      ですが、それは逆なのです……」


露伴「逆ゥ?」


 首をほぼ90度にまげて疑問をあらわにする露伴。
この老人の話は、思った以上に面白い話かもしれない。

 そう思うと同時に。


 露伴は、ガドライトが先ほど投げた皿を横目で見ながら、更に怪訝そうに眉間を寄せる。


露伴(あの皿、プラスチックか何かか?それにしては陶器みたいな鈍い音だったぞ?)


 視界に映るその皿には、ヒビの一つもなく。
更に壁には、傷の一つもなかった……。

ガドライト「ええ、逆です。
      彼女たちが私を好きだからここにいてくれるのではなく。
      私が彼女たちを愛しているから、それに彼女たちが応えてくれているのです」


 ガドライトは両手を挙げて豪語した。
その姿に、ますます露伴の眉間は引き締まった。


露伴「ちょっと待ってくれよ。意味が分からない……。
   金もないし、年もいってるし、短気すぎるアンタに応える女性ィ?
   しかも何人もって、まったく意味が分からない‼」


ガドライト「おい……。さっきも言いましたよね?初対面の人間に言っていい言葉じゃないって……?」


露伴「ああ、いやいや今回は謝る気はない。事実じゃあないか?
   一般的にそう見えるって言ってんだよ?
   なんだい?アンタは自分が若くてイケメンに見えるってのかい?鏡を見てみなよ」


ガドライト「黙れェッ‼」

 ガドライトは握っていたコップを再び壁に投げつけるッ‼

 ドゴゥンッ‼


 鈍い衝撃音が響いて、コップは地面に落ちる。


ガドライト「ハァ……ハァ……」


露伴「ふぅん……」




 露伴は、元々礼儀だとかマナーだとかをあまり重んじない。
歯に衣着せない性格。
しかし、だからといって目の前の老人に、そんな罵詈雑言を吐く露伴でもない。

 つまりは、あえて。
あえて露伴はガドライトを怒らせているッ‼。


 この取材に、建前や外面の意見はいらない。
本音の本当の言葉で取材がしたい。そういう露伴の……。
岸部露伴という男の欲がッ‼ガドライトを挑発するッ‼


露伴(罪悪感がないと言ったらウソになるが。
  こうも怒りっぽいと怒らせたほうが面白そうだ……)

露伴「んー?これ、やっぱりこのコップ、ガラスで出来ているよな……?
   あんなに投げつけてもヒビひとつついてないなんて、普通じゃないよな?」


ガドライトが投げたコップを摘み上げて観察しながら。露伴はガドライトに聞こえるように呟いた。


ガドライト「当たり前だ…………」


露伴「当たり前なはずないだろう?
   ガラスや陶器は、投げたら割れる。それが当たり前っていうんだ」


ガドライト「私の愛する者は決して壊れないんだ……。
      私は愛するものを守れるんだからなァアアア‼」


露伴「全く……ますます意味が分からないッ‼
   ふざけてるんじゃあないぞ?」


ガドライト「私はこの家が大好きだッ、この家具が大好きだッ、この食器もすべて大好きだッ‼
      そしてここにいる彼女たち全員のことを愛しているッ!!
      私はなァ……。愛するものを一切の事から守れるんだッ‼」


 叫ぶガドライトの後ろに、ぼんやりと半透明な何かが浮かぶ。
それは露伴には見覚えがあるッ‼その姿、その形はッ‼
人のそばに立つ者ッ‼

 スタンド能力のヴィジョンッ‼‼


露伴「成程ね……?アンタ、スタンド使いってわけだ……」


 いままで微塵も理解できない彼の言動に、きれいに一本の筋が通ったッ‼
露伴は頷く。それならば理解できると。


露伴「勘違いしていたようだ。アンタはスタンド使いなんだな。ああ、成程……」


ガドライト「見えるのか?これが……。アッハッハ。そうだ、そうだともッ‼
      愛するものを傷つけさせないッ‼それが私のッ‼
      【ベイビー・スウィート・ベリー・ラブ】だッ‼」


高らかに笑うガドライトに、改めて一言、露伴は言葉を発した。


露伴「じゃあやっぱり……。
   アンタ、僕の一番嫌いなタイプだな……。ああ、ゲスヤローだ」


バァーーーーーン‼‼



ガドライト「なにィ?」

ガドライト「なんだと?この私を見て何故そんなことが言える?
      すべてを守れるのだぞ?愛する私のこのすべてを‼
      素晴らしいことではないか‼」


露伴「ああ素晴らしいね。とても素晴らしいと思うよ……。
   クソヤローに突き抜けていて、『逆に』素晴らしいと思うよ。
   ここの女性たちが、スタンドで守ってもらうためには、アンタが生きてなくちゃいけない。
   だからアンタの世話をする。
   つまりだ……。アンタの世話をする女性は、アンタのためじゃなく、本人たち自身のためってわけだ。
   アンタもアンタで、自分は何もせずそうやってベッドにいればいいんだもんな。
   ある意味でクソヤロー同士win-winってやつだな?」


露伴はため息をこぼしながら、再度続ける。


露伴「最悪の事実だ。自分で努力もせずに、スタンドに胡坐をかいてのうのうと生きているなんて。
   僕だってスタンドで他人の情報を知って、漫画のネタにすることはあるけど。
   スタンドがなくったって僕は生きていけるし、漫画家だ……。
   アンタは最悪だ。親の七光りだとか、そういう類は僕は大嫌いなんだよ」


ガドライト「言わせておけば……ッ‼」


 露伴は言い切るや否や振り返り、ガドライトに背を向けて扉の前に立つ。


露伴「じゃあ僕は帰るよ……。まったく……。
   勝手に上がり込んでバカにしたことには謝るけど。それでもアンタみたいな人間。
   好きじゃあないんだ。自分の力では何もできないクセに、偉そうに昼飯を食うアンタみたいなやつにはさ?」


 と、それだけ言い残して。露伴は扉を開けて部屋を後にする。


ガドライト「クソッタレがァアアア‼‼
      ……わが愛する者どもよ‼その愚弄する馬鹿者を家から出すなァアアア‼」



『02』・完

>>1です。

 すいません、長い間放置してしまいました。
全然時間が取れなくて、最近はPCの前にすら立てていませんでした……。


 今日はやっと書けそうなので。このまま勢いで露伴編書ききって、次話の安価とるまでいけたらと思います。

『03』

露伴「はあ……。とんだ茶番だよ本当に。
   逆に僕がスタンド使いじゃあなければ、奇妙な怪談話にでもなったのかもしれないけど……」


 そう、呟きながら、外に向けての廊下を一人露伴は歩く。


「あら、お帰りですか?お客様……」


 ふと、女性が呼び止めた。


露伴「ん?ああ、帰らさせてもらうよ。
   アンタらみたいなのとこれ以上同じ空間にいたくはないんでね」


「ひどい言われようですね、私たち。
 何故そこまで言われなくてはならないのでしょうか?」


露伴「あのジジイ。身寄りもいねえんだろ?家族の写真とかそういうもんが一枚もなかった。
   完全な孤独のはずだ。
   それなのにアンタ達は、自分のためにあのジジイを生かしているんだ。
   きっと死ぬ時は涙を流すんだろうね?
   『ああ、もう守られないなんて、私最悪ゥッ‼』ってね?」


「嫉妬ですか?」


露伴「いや、嫌悪だね」

「うふふ。まあなんとでも言ってください。私たちは何を言われてもショックを受けたりしません。心の傷さえ、あのお方は守ってくださる」


露伴「あははは……。そりゃ大層なことだね」


「それにこの若々しさ。見て、シミ一つないでしょう?こう見えて私、72歳なのですよ?」


露伴「なにィ!?10代って言っても良いくらいなアンタが72ィ?
   加齢からも守られるんだな……。さすがにちょっとは嫉妬しそうかもしれないな」


「うふふ。素晴らしいお方よ。この永遠を下さり、完璧な加護を下さるお方……」


露伴「反吐が出るね」


「ねえ、お客様?ところでガドライト様から……。私たちを愛してくださるあのお方から。
 たった今、あるお願いごとを承りましたわ……」


露伴「おいおい」


「お客様を部屋から出すな。抵抗するようなら殺せと……」


露伴「ったく……。まったく本当に……反吐が出るよ。
   気に食わなければ殺す。まるで子供だね」


「大丈夫ですよ。私たちは守られています。
 貴方を殺しても、犯罪者にはなりえません。だって私たち、『絶対傷つかない』んですから‼」


露伴「チッ……‼逃げるしかないようだ……。
   【ヘブンズドアー】こいつを本にしろッ‼」

 ザクゥゥゥゥ‼‼


 露伴はスタンドを発現させるッ‼
目の前の女性を本にしようとスタンド能力を発現させたはずだったッ‼

 しかしッ‼

 女性に何一つの変化はなくッ‼持っていたフォークが露伴の肩を突き刺したッ‼


露伴「グァッ‼」


女性「何をしようとしたのか存じ上げませんがッ‼私たちを傷つける行為はッ‼
   不 可 能 ですよォオオオ!?」


 露伴は素早く後ろに距離をとるッ‼
刺したフォークには露伴のちの一つも付着せず、綺麗なままを保っていた。


露伴「想像以上だったようだ……。
   まさか僕の能力さえ、傷つけることだと思われているとはね……ッ‼」


「皆‼ 今よッ‼ お客様はここにいるわッ‼
 あのお方のお願いよッ‼ 叶えてあげましょうッ‼」


 そう叫ぶや否やッ‼ 
扉の向こうから、包丁や壺、ナイフやカッターまでを握りしめた女性が飛び出すッ‼

「コロセェエエエエ‼」
「ウォオオオオ‼」
「ミンチだァアアアア‼」


露伴「本当に……本当に本当に本当にッ‼‼
   反吐が出るッ‼」

 露伴は一目散に逃げ出すッ‼
丸腰の露伴一人では、大量に押し寄せる女性の群れに立ち向かう術はないッ‼
ただ遁走ッ‼

 近くの部屋に逃げ込み扉を押さえるッ‼


露伴「ハァ……ハァ……。
   窓から逃げようにも、どの窓もキーを差し込むタイプのセキュリティか……。
   成程。家も壊せない……か。まるで牢獄だなここは……」


 不意に、ここに来るきっかけのアンティークショップの店主の老婆の言葉を思い出す。


『乞食を迎えて歓迎した』


 その言葉の真意を勝手に解釈するならば……。


露伴「多分あの短気な老人の事だ。僕と同じ状況になって殺されたんじゃあないのかな?
   というより……。いままでこんな場所が公に知られていない時点で。
   ここから生きて帰った『男』はいないんじゃあないのか?」


 露伴がぶつぶつと呟きながら、息を整えていると。
ドアの向こうから声がした。


「出てこいッ‼」
「皆ァ!ここにいるわよ‼」
「開けろォ‼」


露伴「成程。一切ドアを蹴破ろうとしないのは。
   不可能だって分かってるからか……。まあどのみち、このままじゃあ僕は餓死だな」

露伴「…………ふぅ。このままじゃあ埒があかないな……。
   確証はないが……。やってみるしかッ‼」


 数分の間、露伴はその部屋に居続け。一つの可能性を導くッ‼
そして、それを実行に移すためにッ‼

 露伴は扉を開くッ‼


「開いたぞー‼」
「ヤれェエエエエエエ‼」


露伴「【ヘブンズドアー】‼」


 露伴はスタンドを発現ッ‼しかし目の前の女性たちに変化はないッ‼


露伴「チッ……『違う』みたいだな……ッ‼」


 そしてそれを確認すると、露伴は女性たちをかいくぐり廊下を再び走るッ‼


「そっちにいったぞ‼」


露伴「クッ‼【ヘブンズドアー】‼」


 迎え撃つ女性たちに向けて再びスタンドを行使ッ‼しかし何も起きないッ‼


露伴「コイツらも『違う』かッ‼」


 そして女性たちの攻撃をかすり傷にしながら、更に突破ッ‼


 しかし、何度突破して廊下を走ろうとも、階段を上ろうともッ‼
女性たちは襲い掛かるッ‼


 そのたびに露伴は、意味のない。ヤケともとれるスタンドの発動の乱打ッ‼


露伴「【ヘブンズドアー】‼」


 そして、何度目かのスタンドの発現ッ‼


 瞬間ッ‼目の前の数人の女性のうち一人だけッ‼



 バラバラッ‼‼


 自分の体を本に変えたッ‼


露伴「居たッ‼見つけたぞッ‼
   【僕のファン】をッ‼」

露伴「僕の能力は、他人を本にする能力ッ‼
   ああ、その発動条件に限りはないが。確かにそうだよな……。
   僕は、無理やり他人を本にできるんだ……。そりゃあ守られていれば不可能だッ‼」


露伴「だがッ‼僕のファンであるなら別だッ‼
   僕のファンは、心を開くッ‼自らの意志で心を開くんだッ‼
   僕のファンに向けた【ヘブンズドアー】は、傷つけることなく発動するッ‼」


 露伴はその本になった女性に飛び込むッ‼
周りからの攻撃を受け止めて、露伴はその本にいページに文字を書きなぐるッ‼


露伴「そして本にできればッ‼ 僕の勝ちだッ‼クソヤローめッ‼」



 書きなぐると同時に女性を元に戻し、露伴は再び適当な扉の中へ入るッ‼


「また逃げたぞ‼」
「部屋に入った‼」
「入口に人数を固めて待機しろ!今度は逃がすな‼」


露伴「ふん、もう僕がそっちへ出てくることはないさ……」


 露伴は扉を押さえて侵入を拒む。



その間に、本にされた露伴のファンの女性は、みんなと違う方向へ走り出した……。

露伴「ふぅ……そろそろかな……?」



 部屋に閉じこもって、数分が経過した。
部屋に散乱していたテーブルクロスなどで止血をしながら、露伴はその瞬間をじっと待つ。


「…………」


 そしてッ‼ついにその瞬間が訪れるッ‼





「キャァアアアアアアアアアアアアア‼」
 「なんでなんでなんでなんでェエエエエエ!?!?!?」
「イヤァアアアアアアア‼‼‼」





 それは扉の向こうからの叫び声ッ‼
館全体から響く阿鼻叫喚の嵐ッ‼

 露伴はそれを待っていたッ‼この瞬間をッ‼
狙って生み出していたッ‼


露伴「ざまーないね……。どうせ女どもは皆、一気に年齢相応に齢でもとったんじゃあないのか?
   さて、ということはこの窓も壊せるって事だよな?」


 パリィイン‼


 窓が割れたッ‼つまり、ガドライトの能力が発動していないという証ッ‼


露伴「人を一人殺そうとしたんだ。
   年相応の年齢に戻る罰ぐらい受けても、罰は当たらないと思うよ?」


 そう誰に言うわけでもなく言い残し、阿鼻叫喚の館に背を向けて。


 露伴は脱出に成功するッ‼








         バァーーーーーーーン‼

-同時刻・主人の部屋-


「ハッ‼私はいったい何を……?」


 先ほど露伴に本にされた女性は、我に返る。
その女性が見た光景は……。



「ご、ご主人さま……?何故寝ておられるのですか……?」


 首に手形を付けた、横たわるガドライトだった。





【ガドライト ガ 気絶スルマデ 首ヲシメル】




 それが……。露伴が本に書いた一文だった。



【ガドライト・ネオンサム:ベイビー・スウィート・ベリー・ラブ
 女性たちは皆館を出ていってしまい、孤独になる
 再起不能-リタイアー】



「03」・完

「終」

 以上が、僕が、つい一週間前に体験した。事実だ。


 その後の彼らの事は何も知らない。むしろ興味がないのでね。
なんとも最低な館だったよ。行って損をした、とはっきり言える。


 興味があれば行ってみればいい。君が男なら、命の保証はしないけどさ?


 あ、あとそうそう。
一つ、これは面白いおまけのような話なんだけど。


 僕にあの館を教えやがったアンティークショップ。
この前文句を言いに、行ってみたら潰れていたよ。

 正確には、朽ち果てた家具がゴミ屋敷みたいに散乱していた。というのが正しいのかな?


 あのババア。どうやらあの館の家具を持ち出していたみたいだ。
どうりでいい品ばかりが揃ってるはずだよ……。

 まあ、それならそうと。あの館の事を知っていたのに。それなのにあえて紹介したって事になる。
それなら、潰れていても僕は情けをかける義理もないんじゃあないかな……。


 何はともあれ。
まあ、僕は生きててよかったな。って、そう思うよ。確かに喧嘩を吹っ掛けたのは僕だから。
僕に責任がないわけじゃあない。


 でも、自分の身は。自分で守るべきだと思うんだけどね?そうは思わないかい?




「終」・完

第1話 『岸部露伴 VS  ガドライト・ネオンサム』

To Be Continued →

>>1です。

 前スレでやっていた、需要が微妙な最終DBは、ちょっと後回しにさせてください。
時間があれば何話かまとめて書こうかなと思います。

 今から多少の時間をおいて、早速第2話の安価を取りたいと思うので。
よろしくお願いします。

 大体0:30くらいに出来ればいいな……。

 ではでは。また後ほど。

それでは。第2話のキャラを安価します



 対戦するジョジョキャラ
>>58
(>>3から選んでください)


①敵キャラの名前
>>60

②スタンド能力
>>62

③スタンド名
>>65

④性格
>>67
>>68
>>69

(全てにおいて、前の安価と被った場合は。以下の安価が1つずつずれます。
注意事項等は >>1を参考に)
(安価ルールは>>2を参考にしてくれたら幸いです)

ジョセフ

シャール・ウィンチェスター

今日の曜日に関する能力になるスタンド
月曜日=幻を出して操る 火曜日=火を出して操る 水曜日=水を出して操る 木曜日=電気を出して操る 金曜日=金属を出して操る 土曜日=植物を出して操る 日曜日=全ての曜日の能力を操る

サヨナラ=ヘブン

アイドル気質

光を好む

気が変わりやすい

 それでは決定しました。

JOJOキャラ : ジョセフ・ジョースター(第3部)

対戦相手

名前:シャール・ウィンチェスター
性別:女性

スタンド名:サヨナラ=ヘブン

能力: 今日の曜日に関する能力になる

性格:アイドル気質
   光を好む
   気が変わりやすい



 です。


 あ、スタンド能力に関して……。

木曜日が電気なのがちょっと自分の中で落としどころがつかないので、勝手ながら木曜日=植物 土曜日=地盤 を操るに。
そして、日曜日を全能力にしちゃうと。それって結局日曜日最強になっちゃうので。日曜日 =天気を操るにさせてください。

故に
月=幻
火=火
水=水
木=木
金=金
土=土
日=天気

 に、させていただきます……。



では。すみませんが気長にお待ちください。
明日以降また書き上げ次第アップします。


ではでは

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月23日 (土) 22:43:08   ID: 7YGg4olk

続編来てたのかwktk

2 :  SS好きの774さん   2015年06月20日 (土) 22:51:23   ID: R_22IDQW

サヨナラ ヘヴンってポップンじゃあねーかッ!

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