上条「誰だあんた……」ジャック・スパロウ「あーわかった、こうしよう」 (110)

ジャック「まずなにか食わせてくれ。正直言ってあと5分なにも食わなかったら、それだけでなぜ俺がベランダにぶら下がってるのかも話せなくなる。おわかり?」

上条「なんなんだ……」

ジャック「頼むよ。もう限界なんだ」

ジャック「うん、こいつはうまい。初めて食うな、なんだこれは?」

上条「いや、焼きそばパンだけど……」

ジャック「ヤキソバ……?まあなんでもいい。最高に美味いよありがとう。君、名前は?」

上条「上条当麻……で、あんたは」

ジャック「ああ失礼。俺はジャック・スパロウ。キャプテン、ジャックスパロウだ」

上条「で、なんであんたはうちのベランダにぶら下がってたんだ?」

ジャック「悪いんだがなにか飲むものはないか。できれば酒がいい」

上条「話聞けよ!」バッ

ジャック「おい返せ!そいつはもう俺のパンだろ!」

上条「話したら好きなだけ食え。なんでうちのベランダにぶら下がってた」

ジャック「どの世界にもウィルみたいなやつはいるんだな……わかった。じゃあ早く終わらそう」

ジャック「いいか?よく聞けよ少年。朝目が覚めたらここにいた。以上だ」

上条「……は?」

ジャック「それだけだ、なにも嘘は言ってない。さあ俺のパンをよこせ」

上条「いや意味がわからねえよ!朝起きたらってなんだよ!」

ジャック「こいつは驚いたな。まさか朝起きたことがないやつがいるとは。寝ないのか?お前」

上条「そういうことじゃねえ!なんで朝起きたらうちのベランダにいたんだ!」

ジャック「こっちが聞きたいね。さっぱりだよまったく」

上条「なんなんだよもう……」

ジャック「しかし変わった部屋だな、見たことないものだらけだ。なんだこれは」

上条「勝手にさわるな」

ジャック「まったくはこっちが言いたいね、なんだここは。いや待てよその顔立ち……サオフェンの手下か?なぜ俺を拐った!」

上条「誰だよそれ!」

ジャック「違うのか?……じゃなんだお前」

上条「こっちの台詞だっての!」

ジャック「なんだこれ、妙な箱だな。ガラス張りなのに中身が見えない」

上条「テレビだよ!話聞けよ!」

上条「あーもう!とにかくそれ食ったら出てってくれ!」

ジャック「そう慌てるなよ。焦ってもなにもいいことはないぞ?ほらお前もなにか食えよ」

上条「あんたにそれやったから冷蔵庫にもうなにもないんだよ!」

ジャック「レイゾー……よくわからんがまあいい。それで酒はどこだ」

上条「飲まねえよ!」

ジャック「飲まない?なんだ坊さんか?お前」

上条「あーもう!」

ジャック「とにかく喉が乾いた、もしよければなにか飲むものを恵んでやってくれ。このあわれな海賊に」

上条「海賊……?」

ジャック「ああそうさ。聞いたことないか?キャプテン・ジャック・スパロウ!」

上条「いやまったく……」

ジャック「ああそう。まあいい少年、うまいパンをありがとう。なにも礼は出来ないが……」

上条「ああもうこんな時間だ!遅刻じゃねえか!」

ジャック「なんだ仕事か?朝早くからご苦労なことで」

上条「鍵ここ置いとくから!あんた帰るとき閉めてってくれ!鍵はポストにいれてくれればいいから!じゃあ!」ダダダッバタン

ジャック「……」

ジャック「……おい、不用心なんてもんじゃないぞ。いやなにかの罠か?これ」

上条「」

最後の
上条「」はミス

ここから先なにも浮かばん
どうしよこれ

もうどうしようもないだろ
ジャック学園都市に来させてどうすんだよ

学校

上条「あいつちゃんと鍵閉めたかな……まあとられるようなものはなにもないけど」

上条「にしてもなんだったんだろあいつ。ユラユラしてて明らかに薬かなんかやってる感じだったし……やっぱアンチスキルに言った方がよかったかな」


上条宅

ジャック「……」

ジャック「まさかとは思ったが、コインの一枚もないとはな」

ジャック「他の食い物も見つからなかったし……えらく綺麗な部屋のわりに金持ってないのか?あいつ」

ジャック「にしてもなんだこりゃ……」ピッ

テレビ<次のニュースです。昨晩未明、第三学区の研究室が何者かに…

ジャック「!!?誰だ!」

昼休み
土御門「今日は我が妹の手作り弁当ぜよー!」

青ピ「ええなー」

上条「なあ、土御門……」

土御門「やらんぞ!何一つやらんぞ!」



ジャック「……おい、いい加減話を聞けよお嬢ちゃん。いい子だから」

テレビ<曇りのち晴れ。中国地方は晴れのち……

ジャック「参ったな、イカれちまってる。そもそも天気なんか外見ればわかるだろう……ん?」

ジャック「……」ガ

インデックス「うう……あ、あなたは……」

ジャック「……」

ジャック「……」カラカラカラ

窓<ちょっと!

インデックス「お部屋にいれてくれてありがとう!あなたはここに住んでる人?」

ジャック「あー、いやそうじゃないんだが……ここの住人に留守を任された。だから今は俺が家主だ。お嬢ちゃんはここの住人の知り合いか?」

インデックス「違うんだよ!」

ジャック「そうかそいつはよかった。で、なんでまたベランダなんかにぶら下がってたんだ?」

インデックス「……」

ジャック「ああ、言いたくないならいい。俺もその気持ちはよくわかる」

インデックス「!ほんと?」

ジャック「そうとも。とにかくお嬢ちゃんはこの部屋のやつの知り合いじゃない、なにかのわけがあってぶら下がってた。そうだろ?それだけわかれば十分だ」

インデックス「それで、なにか食べるものはないかな?お腹いっぱいご飯を食べさせてくれると、うれしいな!」

ジャック「あー、そのことなんだがこの部屋には食い物がない。俺も探したんだがな」

インデックス「そんな!」

ジャック「だが水なら少しあったぞ。ほらそこの部屋だ。そのやたらでっかい器にほんのちょっとだけ水がある」

インデックス「……」ガチャ

インデックス「……トイレなんだよ、ここ」

ジャック「なに!?ベッ!ベッ!」

インデックス「飲んだんだね……」

ジャック「まさかトイレだったとは……まあいい、じゃあ俺は行くからあとは任せた」

インデックス「え?そんな一人にされても……」

ジャック「ああここの住人はそういうの気にしないみたいだから大丈夫だ。じゃあ達者でな」ガチャ

インデックス「待って!」

バタンッ

インデックス「……」

インデックス「やっぱり泥棒さん、だったのかな……わたしも早く行かないと……」

インデックス「……」

ダダダッガチャ

ジャック「うあああああ!!」バタンッ

インデックス「!?」

ジャック「おい!今外で喋る銀の酒樽に追いかけられた!なんだありゃ人のことゴミとか言いやがって!」 ハァハァ

インデックス「……」

ジャック「なに、学園都市?」

インデックス「そうなんだよ。わたしもここに逃げてきたばかりだから詳しいことは知らないけど」

ジャック「聞いたことないな……わかるのはずいぶん遠くに来ちまったらしいってことだけだ。でお嬢ちゃんはなんでここに?」

インデックス「わたしの名前はインデックスって言うんだよ!」

ジャック「ああ失礼インデックス……インデックス?目次?」

インデックス「細かいことはいいんだよ。あなたは?」

ジャック「俺か?俺はキャプテン・ジャック・スパロウ。キャプテンを忘れるなよ?」

インデックス「ジャックはなんで学園都市にいるの?」

ジャック「聞いてないなこの子……いや実はだな、俺も……」

ピンポーン

ジャック「!」

インデックス「!」

ジャック「なんだ今の音。聞いたことない音だ」

インデックス「ジャック!隠れるんだよ!」

ジャック「なに?」

インデックス「きっと、やつらかも……」

ジャック「なんだ、誰かに追われてるのか?シスターなのに?いや知り合いに元シスターの悪党がいたな。島に置き去りにしちまったけど」

ピンポーン

インデックス「とにかく隠れるんだよ!」

ジャック「なあに、ドアは閉まってる。見たところかなり頑丈そうなドアだし破られる心配は……」

ガチャリ

ジャック「ああ鍵閉めてなかった」

インデックス「ばか!」

>>31
ジャック「……」ガ→ ジャック「……」ガラララ

再開

ステイル「……」

インデックス「やっぱり……!」

ステイル「こんなところに隠れていたのか。手を煩わせてくれたね」

ジャック「……あー、邪魔しちゃ悪いな。俺はこの辺で」

ステイル「ふんっ」ボッ

ジャック「おあああ!あっち!あっち!なにしやがる!」

インデックス「やめて!その人は関係ないんだよ!」

ジャック「よく言った」

ステイル「この子をかばう者は容赦はしない」

ジャック「庇うだって?」

インデックス「ジャック逃げて!」

ジャック「……」

ステイル「さあインデックスをこちらへ渡すんだ。そうすれば危害は加えない」

ジャック「……ああもちろんだ。ほら立て!」グイッ

インデックス「ジャック……?」

ステイル「なんだ、随分とものわかりがいいね」

ジャック「庇うもなにも最初からそのつもりだ神父様。ほら」ドンッ

インデックス「キャッ!」

ステイル「ふん」ガシッ

ステイル「では行こうか。協力感謝するよ」

インデックス「ジャック……信じてたのに……!」

ジャック「あー、神父様。もしよければ、なんだが……俺のために祈ってはくれないか?」

ステイル「なに?」

ジャック「ほら、見ての通り俺はならず者だ、だがこんな話を聞いた。どんなやつでも、救いはあると」

ステイル「……」

インデックス「あなたなんか絶対地獄行きなんだよ……」

ジャック「こんな俺でも、神を信じるつもりはあるんだ。俺だって天国に行きたい。な、頼むよ」

ステイル「……いいだろう」スッ

ステイル「……天にまします我らの神よ。このならず者の……」

ジャック「あああ神よ!」

インデックス「……」

ステイル「……このならず者を、どうかお救いください……アーメン」

ジャック「アーメン!」ドガッ

ステイル「ガッ!!?」

ドサッ

インデックス「!?」

ジャック「……信じるものは救われる、か。神はお前さんより俺を救いたかったみたいだな」

インデックス「ジャック……!」

ジャック「煙草にライター……妙なトランプが沢山。金は……なんだこりゃ、見たことない貨幣に硬貨だ」ゴソゴソ

インデックス「……やっぱり泥棒さんなんだね。さっきはかっこよかったのに」

ジャック「馬鹿言うな、俺は海賊だ……こんなもんか。よし手伝え。こいつが目を覚ます前に縛り上げてどっかにぶちこんどこう。そこのトイレでいいな」

インデックス「あなたは絶対救われないんだよ……」


上条「あー疲れた。ったく補修なんて……そういえばあのおっさん鍵ちゃんと閉めたかな」

インデックス「それで、これからどうするの?」

ジャック「そうだな……」

ガチャ

上条「やっぱ閉めてなかっ……」

インデックス「……」

ジャック「おう、おかえり!ご苦労さん」

上条「……」

インデックス「……」

上条「なんで増えてんだよ!」

インデックス「はじめまして!わたしはインデックスって言うんだよ!ご飯をいっぱい食べさせてくれると、うれしいな!」

ジャック「俺も同意見だ。朝からあれしか食ってない」

上条「待て、ちょっと待て!誰だその子は!そしてなんであんたはまだいるんだ!」

ジャック「あー……お前の留守を守ってた。もう出ていくところだ。その子は俺の知り合いじゃないしお前に任せる」

上条「ふざけんな!あーもう……とりあえず落ち着こう。トイレ行ってくるから、じっとしとけよ?なにも触るなよ?」

ジャック「アイアイサー」

インデックス「あいあいさー!」


上条「なんなんだよもう……ふこ、う……」ガチャ

ステイル「」グッタリ

上条「ギャー三人目ー!不幸だー!!」

ジャック「おっと忘れてた」

上条「全部話してもらうぞ」

インデックス「……」

ジャック「……」

ステイル「……覚えてろよ、ならず者」

上条「全部だ」

~~~~~~~

上条「一年で記憶を……」

インデックス「そんな、そうだったの……?」

ステイル「ああ……今話したことはすべて本当だ」

上条「そうか、そんな事情が……おいなにも触るなって言ってるだろジャック!」

ジャック「オーケーオーケーわかった。それで、信じてくれたか?こいつらと俺は無関係だ。たまたま同じ日に同じベランダにぶら下がってただけ。よくあることさ」

上条「あってたまるか!よしわかったジャック、手伝ってもらうぞ」

ジャック「なにをだ買い出しか?そいつはいい任せてくれ。ほら財布を俺に」

上条「絶対渡さないぞ。インデックスを助ける」

インデックス「!?」

ステイル「なにを言っている!ちゃんと話を聞いていたのか君は!」

ジャック「俺もそいつらに賛成だ。首を突っ込むべきじゃない。それより酒はどこに売ってる」

上条「本気だ。ここは科学の町だぞ?インデックスの記憶を何とかする方法もあるかもしれない」

インデックス「本当……?」

上条「ああ!」

ジャック「……」カチッシュボッ

ステイル「おい!それ僕の煙草とライターじゃないか!」

上条「話聞けよ!」

ステイル「……この子を助けると、そう言ったのか」

上条「ああ」

ステイル「助かるのか?本当に……記憶を、消さなくても」

上条「見つけてみせる。その方法を」

ステイル「信じていいんだな?この子が助かると……この子が呪縛から解き放たれる、その方法がこの町にはあると……!」

上条「ああ!」

インデックス「ステイル……」

ジャック「おい絵が動いてるぞ!こいつは高く売れる!」

テレビ<お残しは許しまへんでー!

インデックス「これはアニメって言うんだよ」


ピンポーン

上条「!」

ジャック「嫌な予感がするぞカミジョー。こいつが鳴ると妙なやつが来るんだ」

ピンポーン

ドガァッ

神裂「ステイルー!!」

ステイル「か、神裂!」

ジャック「ほらみろ。痴女だ」

上条「誰だよ今度は!」

神裂「誰が痴女だ誰が!ステイル!なにを捕まっているのですか!もう時間がないんですよ!」

ステイル「いや神裂、こいつらはだね……」

神裂「やかましいど素人が!」バキャッ

ステイル「」ドサッ

ジャック「よく気絶するな。何てヤワなやつだ」

神裂「インデックス、一緒に来てもらいますよ。あなた方も邪魔をするというのなら……」

インデックス「待ってこの人たちは!」

上条「やるしかねえか!」

神裂「問答無用、参ります……!」

ジャック「あー、少し待ってやってくれないか、お嬢さん」

神裂「誰ですかあなたは……え、お嬢さん?」

ジャック「ああお嬢さん。さあその立派な剣を納めて、そこに座るんだ。大丈夫、俺に任せて」

神裂「で、ですが私は!」

ジャック「ああわかってる、大丈夫だって言ったろ?ここに君の敵はいない。もちろん、俺もだ」

神裂「しかし……」

ジャック「おっと忘れてた。俺はジャックスパロウ。キャプテン、ジャックスパロウだ。お嬢さん、あなたの名前は?」

神裂「……神裂かおりと、申します」

ジャック「かおり、いい名前だ……ご両親がつけてくれたのか?」

神裂「は、はい……」


インデックス「……ものすごいスケコマシなんだよ」

上条「あいつのことちょっと見直した」

ジャック「さあ、そこに座って。それからゆっくりと話をしよう。俺と、君の話を……」

神裂「はい……」ポゥ

一旦休憩

~~~~~~~

神裂「そうですか……全て、喋ってしまったのですね……そこの馬鹿が」

ステイル「」キュゥ

ジャック「ああ。いやあ泣ける話じゃないか。友を救うためわざと敵のふりをするなんて」

上条「ここは世界一科学の発展した町だ。探せば必ず見つかるはずだ。インデックスを助ける手段が」

インデックス「とうま……」

神裂「お気持ちはありがたいのですが……もう時間があまりまりません」

ジャック「消すのは一年に一度でいいんだろ?前に消したのはいつなんだ」

神裂「……362日前、つまり猶予はあと三日です」

上条「なに!?」

ジャック「なるほど。じゃ今回は諦めて来年に賭けよう」

インデックス「そんな……」

上条「それでも、あと三日あるんだ!それまで出来ることをしよう!」

神裂「ですが……!」

上条「俺だけじゃない、ジャックだっている!みんなで力を合わせればきっとなんとかなるはずだ!そうだろジャック!」

テレビ<ピッピカチュウ!

ジャック「ん、ああ。ん?なんだって?」

上条「そうと決まれば行くぞ!」

神裂「……はい!」

インデックス「うん!」

ステイル「」キュゥ

ジャック「どっか行くのか。どこにだ?」

上条「……」

上条「どこにだろう」

~~~~~~~

上条「とりあえず、飯食わなきゃ動けるものも動けないってジャックに説き伏せられて」

インデックス「この三人で買い出しに出たのはいいんだけど」

ステイル「なぜこの三人なんだろうね。神裂はジャックととりあえずの拠点を守るとか言ってたけど。なんかあたふたしながら」

上条「……」

インデックス「……」

ステイル「…………神よ、時と場合を弁えないあの二人に死の苦痛を。アーメン」

インデックス「アーメン」

上条「アーメン」

~~~~~~~~

ジャック「もうすっかり日が落ちたな。月の光は君の髪にすごく映える……」

神裂「ジャック……」

ピリリリリリリリリ

ジャック「!? 今度はなんだ!良いとこだったのに!」

携帯<ピリリリリリリリリピリリリリリリリリピリリリリリリリリ

神裂「これですね」

ジャック「なんだこれは……カオリ、悪いがそいつを黙らせてくれ。俺にはそいつは扱えない」

神裂「は、はい……えーと、あれ、どこを押せば……これかな」ピリリリリリリリピッ

『あ、もしもし上条ちゃんですか?先生なのです!』

ジャック「!?」

神裂「あ、ああしまった、えっと……」アタフタ

『上条ちゃーん?聞こえているのですかー?』

ジャック「なんだ、誰だ!?そこから声が聞こえるぞ!」

神裂「これは携帯電話で……携帯電話知らないのですか?ジャック」

ジャック「お前だって詳しそうには見えなかったぞ」

『もしもーし。声はなんだか聞こえますけど、上条ちゃんですかー?』

ジャック「スパロウちゃんだ」

神裂「どうしましょう……」

『もしもーし』

ガチャ

上条「……ただいまー」

ステイル「入っていいかい?神裂。スパロウ」

インデックス「入っちゃダメなようなことしてたら許さないんだよ……あれ?」

上条「……いない」

ステイル「なぜいない?」

インデックス「書き置きがあるんだよ」

上条「『コモエ先生とやらが焼き肉をすると言うので、ジャックと先に行っています。神裂』……はあ!?子萌先生が?なんで!?」

インデックス「焼き肉!?」

ステイル「どっちが馬鹿だ、あの馬鹿女が!」

上条「と、取りあえず急ごう!二人が迷惑かける前に!主にジャックが迷惑かける前に!」ガチャ

神裂「よかったのですか?皆を待たずに……」

ジャック「ああ!酒に食い物もあるってんなら待ってられるか!」

神裂「それにしてもいいのでしょうか、見ず知らずの我々に……」

ジャック「この町の人間はみんな不用心なんだろうな。まったくありがたいよ。道はあってるのか?」

神裂「はい、メールに添付されていた地図によるとこちらです」

ジャック「そのメールとやらを見るのになぜかあいつをぶっ壊してたが」

神裂「間一髪道順は記憶しました。ところでジャック、あなた剣をぶら下げていますが剣術をたしなむのですか?」

ジャック「あー、そうだがお前とやりあうのはやめておこう。あんな固そうなものを握りつぶせる女を相手したくない」

神裂「それは残念です。あ、着きましたよ」

上条「ッハァ、ッハァ、ッハァ……」タッタッタッタッタッ

ステイル「す、少し待ってくれ……横腹が……」

上条「タバコなんか吸ってるからだ!早く行かないとなにするかわからないだろ!主にジャックが!」

インデックス「おっにく!おっにく!」タッタッタッタッタッ

ステイル「君案外体力あるんだね、インデックス……」

上条「着いたぞここだ!子萌先生!」ガチャ


子萌「はーなーてこーころーにきーざんーだゆーめをー!!」ゲラゲラ

神裂「未来さえおきーざーりーにーしてー!」アハハハハ

ジャック「限界などー!いらーないー!意味ーないー!!ハハハハハ!!」ハハハハハ


上条「」

ジャック「いい歌だ気に入った!いやあー愉快だ!」

子萌「ジャックちゃんも神裂ちゃんもいける口みたいで嬉しいのですー!キャハハハ!」

神裂「唯閃!唯閃!ブシュウウウウ!」


上条「」

ステイル「」

インデックス「」


ジャック「お!来たか遅かったな!ほら酒も肉もあるぞ!」

子萌「上条ちゃん!今日は無礼講なのですよー!ゲラゲラゲラ!」

上条「なにやってんだジャックこんなときに!」

ジャック「なにって?夜を楽しんでるんだ。いたって、健全に。おわかり?」

子萌「ほらお肉もまだまだありますよー!」

インデックス「お肉!」

上条「あーもう!」

ステイル「神裂もゼハァーなにをしてゼハァーるんだ!ゼハァー今どんな状況かゼハァーわかってゼハァー」

神裂「バテてんじゃねえど素人が!キャハハハオラア!」バキャッ

ステイル「」ドサッ

ジャック「ウゥーおっかない!」

インデックス「美味しいんだよ!」

子萌「いっぱい食べてくださいねー!」

上条「なんでこうなるんだよ……」

ジャック「いいか紳士淑女諸君!」

神裂子萌「イェー!」

インデックス「美味しいんだよ!」

上条「なんだよ!」

ジャック「今日はもう遅い。だからしっかり休んで、明日に備えるんだ!忙しくなるぞ!」

神裂「フゥー!」

子萌「明日何かあるんですかー?」

上条「休んでないから文句言ってんだよ!」

ジャック「いいかカミジョー海賊に休息はない。あるのは戦いか宴だけだ。そうだろお前らあ!」

神裂子萌「「イェー!!」」

上条「海賊じゃないんだよ!お前以外!」

ジャック「お前も飲め。一人だけ素面でいることより辛いものはないぞ?ほら」

上条「だから飲まねえよ!」




上条「俺は神奈川生まれヒップホップ育ち!不幸なやつは大体友達!ウィーヒック!」

ジャック「なんだその歌は!ギャハハハハ!」

神裂「引っ込めフニャチン!」

子萌インデックス「引っ込めー!!」

ステイル「」キュゥ

再開

ステイル「ん、んん……神裂……君こっち来てからやたらと暴りょ……」ムクッ

子萌「ほんとに包丁が刺さらないのですー!」グサッグサッ

インデックス「ふふんすごいでしょ!歩く教会って言うんだよ!」

ジャック「これは面白い!きっと高く売れるぞ!しかしサイズが小さいな」パッツパツ

インデックス「子萌のパジャマも胸が苦しいんだよ!アハハハ」

子萌「そんなわけないのですー!」

神裂「七閃!七閃!」バシュンバシュン

上条「ゲンコロ!ゲンコロ!」パキンパキン


ステイル「…………ああ、神よ」


ステイル「なにをしているんだ君達!」

ジャック「おはよう神父様。随分とお寝坊さんだな」

子萌「はじめましてなのですー!」

ステイル「神裂!こんなことをしてる場合じゃないのがいい加減わからないのか!早く記憶を何とかしないとインデックスが死んでしまうんだぞ!」

子萌「記憶を?なんの話ですかー?」

ジャック「ああ許してくれ子萌。こいつは頭がイカれちまったらしい」

上条「ガハハハ!」

ステイル「イカれてるのはお前らだ!あと2日しかないんだぞ!2日以内に記憶を消すか、解決法を見つけないと……」

子萌「死んじゃうんですか?」

ステイル「ああ。この子は記憶領域が一年分しかないからね……説明してる暇もない!とにかく早く……」

子萌「聞いたことありませんねー。記憶で人が死んじゃうなんてー」

ステイル「……なに?」

~説明中~

子萌「ああ、そんなことあり得ないんですよー」

ステイル「なんだと!?しかし現に彼女は……」

子萌「そもそも人の脳というのは140年分の記憶ができるのです!なん万冊本を覚えていても、それでしんじゃうなんてことにはならないのですよ!先生プロですから間違いないのです!」

ステイル「で、では彼女はなぜ……現に一年周期で苦しんでいたんだ!毎年見てきた!」

子萌「うーん、考えられるとしたらー……誰かがそうなるようにしてるってことですかねー。一年ごとに消さなきゃいけないように、誰かが」

ステイル「……!まさか、教会が……こうしちゃいられない!神裂!……神裂?」

神裂「zzz」

子萌「みんな寝ちゃったのですよー!」

上条「グガー……」

ジャック「うーん、身に覚えが……グー」

ステイル「ああああクソがああああああ!!」


翌朝

ジャック「……んん、ああああ良く寝た……」

ステイル「……随分と遅いお目覚めだな、海賊」

ジャック「ん、ああおはようステイル君。悪いが水を持って来てくれ」

ステイル「自分で取ってこい!」

インデックス「ううう……なんか気持ち悪いんだよ……」

上条「大丈夫か?」

神裂「二日酔いですね」

ステイル「君がついていながらこの子に酒を飲ませるだなんて……そうだ神裂!いいか、この子が苦しんでいたのはな!」

神裂「?」

インデックス「うううううう……頭もガンガンするんだよ……」

上条「ほら水だインデックス」

ジャック「そういう時は吐いた方がいいぞ。すぐ楽になる」

子萌「先生も昔良くやったのですー。口に手を突っ込んであげるのですよ。そうしたらすぐ吐けるのです」

上条「あーわかりました。ほら立てるかインデックス。トイレで吐こう」

インデックス「うん……」ヨロヨロ


神裂「なんですって?教会が?そんな馬鹿な」

ステイル「僕だって信じられない!だがそうじゃないと辻褄が……」

ドガアアアアアアア!!

子萌「へあ!?」

ジャック「なんだ!?」

神裂「……まさか、あれは」

インデックス「……」フワァ

上条「お、おい!手を突っ込んで吐かせてやろうとしたらなんか……」

ステイル「自動書記!やっぱりだ!」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月07日 (土) 22:54:45   ID: KdpONsU4

見てるぞー。続きおなしゃす。

2 :  SS好きの774さん   2017年12月19日 (火) 00:36:11   ID: qqvKxMAy

これは面白いw最後まで見たいわ

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