ほたる「私、魔法少女になります」 (39)


ほたる「そ、そんな……街が……崩壊して……」

キュウべぇ(以下QB)「これも君が契約をしなかったから起きたのさ」

ほたる「全部私の……せい?」

QB「そうだよ白菊ほたる。この結末は君が招いたんだ」

ほたる「私の不幸がこの街にも……!」

QB「君が街を救える方法は唯一つ――わかるよね?」

ほたる「契約……わ、私は!魔法少女に――」








ほたる「……夢、だった」ガバッ







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◯346プロ(所属)

ほたる「今日の夢はなんだったんだろう」

ほたる「魔法少女……リリカルなのは? だったかなぁ。聞いたことがあるような」

比奈「リリカルなのは? 今リリカルなのはって言ったっスか?」

ほたる「っはい!?……あ、荒木さんでしたか」

比奈「その反応はどーゆー意味なんスかね」

ほたる「荒木さんの気を悪くさせてしまいましたね……ごめんなさい……」

比奈「別にそんなんじゃないっスよ、それと荒木さんってなんか石仮面みたいっスね」

ほたる「い、石仮面ですか?」

比奈(なのは知ってるならジョジョも知ってると思ったんですけど)

比奈「ウィッス。それでリリカルなのはって聞こえたんですけど」

ほたる「はい、実は今日見た夢がですね……」


比奈「あぁ、それはリリカルなのはじゃなくてまどか☆マギカっスねー」

ほたる「まどか☆マギカですか?」

比奈「白菊さんの年齢ならまどマギの方が知名度あると思うんスけどね」

ほたる「リリカルなのはは前にBSか何かで見て、アニメはあまり知らないんです」

比奈「そうっスか、まぁ深夜以外ならプリキュアぐらいしかないっスからね」

比奈(多分プリリズやアイカツも知らなさそう)

ほたる「それで、私が見た夢とまどか☆マギカ?は似ているんですか?」

比奈「白菊さんは終末ってる街で契約を求められたんスよね?」

ほたる「白い小動物みたいな猫(?)に」

比奈「それがまどマギに出てくる腐れド外道に似ている、というかそのものなんスよね」

ほたる「く、腐れ……」

比奈「宇宙のためにエントロピーが~とか意味解かんないこと言って女子中学生を魔法少女に変えるド外道っス」

ほたる「魔法少女になることが悪いんですか?」

比奈「実は……ってもうこんな時間!?失礼するっス」

ダダダ

ほたる「あ……荒木さんってアニメが好きなんだ」


◯帰り道

ほたる「今日は1日全然集中できなかった……」

みく『もっと笑顔を大切にするにゃあ!』

ほたる「前川さんに言われた通り今日はずっと考えて終わっちゃった」

ほたる「……今日はまどか☆マギカのDVDを借りて帰ろう」

ほたる「アニメと現実が一緒だとは思わないけど気になるから」

◯レンタルショップ

イラッシャセー

ほたる「まどか☆マギカは……あ」

李衣菜「うーん!これぞザ・ロック!」

ほたる「多田さんが視聴コーナーにいる。でも集中しているみたいだし声を掛けるのはやめておこうかな」

李衣菜「このインスト!インストでいいのかな……インストが!」

ほたる「まどか☆マギカあった。結構人気なアニメなんだ」

ほたる「近くに置いてあるのが楽園追放、サイコパス……だ、大丈夫だよね?」


ほたる「パッケージに写ってるピンクの子……何か似ているような」

ほたる「なんて、思っちゃうなぁ」ティヒヒ

ほたる「不幸な私と一緒に扱われるこの女の子が可哀想……え?」

『助けて、誰か助けて!』

ほたる「え、え?この声は何処から聞こえるの?」

『お願い、今僕は廃墟ビルの中に、怪我をしていて』

ほたる「この声は脳内に直接……?店員さんにも聞こえてないようだし」

『誰か――助けて』

ほたる「助けなきゃ、でも……そうだ、多田さんは!?」

李衣菜「このドラムの……ドコドコ?がロック極めてますって感じ?」フフーン

ほたる「怖いけど一人で行くしかない」

ほたる「廃墟ビルは角を曲がればすぐだし……待っててくださいね」タタタッ

アリャーシター


◯廃墟ビル

ほたる「あの声を信じるなら此処で……あっ!」

QB「助けて……助けて」

ほたる「あれは夢で見た――腐れド外道!!」

QB「!?」

ほたる「あっ……比奈さんのお話で聞いたのはえーと……キュウべぇ、さん?」

QB「僕の名前を知っているのかい?」

ほたる「えっと、その、なんというか」アセアセ

QB「それは後にして僕を此処から運んでくれないかな?」

ほたる「大丈夫ですけど何があったんですか?」

QB「君たちで言うところの『予想外の事態』が起きてしまったんだ」

ほたる「???」

QB「早くしないと奴らが来てしまうんだ!」

ほたる「奴ら?」

QB「理由は解らないけど僕を襲ってくる奴らが――」

ひげ「◆◆◆」

ほたる「な、なんか変な奴がいるぞ!です……!?」

QB「もう来てしまったのか……」


ほたる「キュウべぇさん、これは一体!?」

QB「これは魔女の使い魔さ。魔女は君たち人間を不幸に陥れる悪い奴のことさ」

ほたる「――不幸に?」

QB「突然の自殺や原因不明の事故は魔女の仕業であることが多いんだ」

ほたる「そんなアニメみたいな……!」

ほたる(もしかして魔法少女まどか☆マギカ――!?)

ひげ「◆◆◆」ウジャウジャ

ほたる「気付けば増殖してますよ!?」

QB(此処でこの子に契約を結ばせるしかないか)

QB「君の名前を教えてもらえるかい?」

ほたる「こんな時に何を……白菊ほたるです」

QB「ほたる!この場を切り抜きたければ今すぐ僕と契約して魔法少女になるんだ!」

ほたる「契約?魔法少女?」

QB「そうさ、今此処で契約を結べば君は願いを一つ叶えられる。そして魔法少女の力を手に入れるんだ」

ほたる「ね、願いって……そんな突然言われても」

QB「じゃあ君は大人しく此処で死んでも言いっていうのかい?」


ほたる(私はいつも不幸だった)

ほたる(そして今も不幸な状況で、それも命の危険が迫っている)

ほたる(もし自分を変えたいなら此処で――)

QB「さぁ!願いを言うんだ!」

ほたる「私は――」





???「その必要はないぜ」





ひげ「◆◆◆ッ!?」シュパーン

ほたる「ひげの使い魔が一刀両断……?」

QB「遅かったじゃないか、でも助けてくれたのには感謝するよ」

???「助けてやったのに随分な言い方じゃねえか、白いの」

QB「感謝していると言っているじゃないか向井拓海」

拓海「本気で思ってんのか?あぁ?」

ほたる「むかいたくみ……ってえぇ!?」

拓海「アタシが速攻でぶちのめすから白菊は安心してまってな!」ニシシ

ほたる「は、はい……(噂のたくみんスマイル……)」


拓海「アタシんとこの後輩に手ェ出すとはいい度胸してんじゃあねえか?」

拓海「この落とし前、今からアタシが直接つけてやるよォ!!」ダダッ

ひげの群れ「◆◆◆ッーー!!」(無双されてる)




ほたる「す、すごい……これが魔法少女」

QB「そうさ、彼女も魔法少女の一人さ……ただ」

ほたる「ただ?」

QB「彼女は唯一の例外なんだ」

拓海「おっと、今日はそこまでだ。別に今話す事じゃねえだろ?」

ほたる(ひげさんが全員消えてる)

QB「……それもそうだね」

拓海「だから白菊も今日は家に帰ってまた明日、な?レッスンとかあんだろ」

ほたる「そうですけど……いや、わかりました」

拓海「それでいい。気をつけて帰れよ」

ほたる「今日は助けてもらってありがとうございました!」

QB「僕からも礼を言うよ」

拓海「いらねえ」



◯翌朝 346プロ とある一室

ほたる「……」

拓海「まぁ緊張しないで楽にしてくれや」

ほたる「っはい!(なんだろう……重圧を感じる)」

拓海「ちひろさんに厄介払いしてもらってるから誰もいない」

QB「僕はいるけどね」

ほたる「あっキュウべぇさん」

拓海「話ってのはまぁ……アレだ」

ほたる「昨日のことですよね?」

拓海「あぁ。それで、な。あの姿なんだけど……皆には内緒にしてくれないか?」

ほたる「別に大丈夫です、向井さんは魔法少女なんですか?」

拓海「!」ブフォ

ほたる「あっコーヒーが!大丈夫ですが!?」

拓海「あっちぃ、でも大丈夫だ。それで、な?アタシがそのま、魔法少女ってのはナシだ」

QB「君は厳密に言えば魔法少女ではないと前に言ったよ?」

拓海「そーゆー問題じゃねぇ!なんでアタシがあんなチャラチャラしたやんねーといけないんだ!」

ほたる「何かあったんですか?」

拓海「この白いのが助けを求めてたから近寄ったんだ」

QB「その時に戦える力を、魔法少女の力を授けたんだ」


拓海「気付けば魔法少女になってた。意味が解らん」

ほたる「でも向井さんの服装って魔法少女な感じはしませんでした」

拓海「サラシに特攻服のことか?まぁチャラチャラでフリフリ着るよりはマシだ」

QB「それは僕の力を君に分けた事も原因の一つなんだ」

ほたる「力を分けた?」

拓海「急な事態でよ。普通なら願いが叶うらしいんだけどアタシにはねぇ」

QB「本来なら願いと引き換えに契約を結ぶんだけどそんな時間はなかったんだ」

拓海「ま、願いなんてテメェの手で叶えるモンだからいんだけどよ」

ほたる「か、かっこいい……」

QB「それで白菊ほたる。君の願いはなんだい?」

ほたる「え」

拓海「おいおい、無理矢理契約させるって話なら帰れ」

QB「これは僕の大事な使命なんだけどなぁ」

ほたる「使命……!」

ほたる(比奈さんが言っていた……ような)


拓海「それにしてもこのソウルジェムってのは綺麗でお気に入りなんだけどな」

ほたる「本当だ、綺麗……」

QB「ソウルジェム、変身アイテムみたいな物と思ってくれればいいさ」

ほたる「……」

QB「ん?」

ほたる「説明してもらえるのは嬉しいです、けど一日考えても願いは、その……」

巴「急に願いを叶えてやるなんて言われても難しいものじゃ」

ほたる「はい、それで……ってお嬢さん!?」

巴「お前そうやって呼んでたか?まぁウチも魔法少女なんじゃ!」ドン

拓海「よっお嬢、遅かったじゃんか」

巴「そもそもウチ達はアイドルじゃぞ?本来の仕事を忘れたらアカン」

ほたる(同い年の村上さんも魔法少女……)

巴「参考までにウチの願いは若い衆がやらかした案件が国レベルで……っと!なんでもないぞ?」

拓海「嘘つくなら最初から言わない方がよかったんじゃないか?」

QB「人間という生き物は嘘が苦手らしいね」

拓海「あン?」

ほたる「ま、まあまあ……それでそもそもキュウべぇさんは一体?」


キュウべぇ「僕はそうだね……地球を守る存在とでも言っておこうか」

拓海「」ブフォ

ほたる「コーヒーが!」

拓海「笑かしに来てんじゃねえぞ!潰されたいのかテメェ!」

QB「でもこれは事実なんだ。だから君たちも受け入れてほしい」

巴「しかし喋るぬいぐるみでは通用しないぐらい喋るしのぉ」

ほたる「地球を守るとは昨日のひげさんみたいな?」

QB「僕は君たちに力を与えることしか出来ない。だから願いを条件に魔法少女になってもらうのさ」

巴「まぁウチも願いは叶えてもらった!」

ほたる「治まったんですか?」

巴「あぁ!米国の頭もまるで範馬勇次郎が来た時のように大人しくなったんじゃ!」

ほたる「は、ハンマー?」

拓海「それは薬漬の奴だ、白菊は知らなくていい奴だし気にすんな」

巴「うむ」

QB「ほたるも契約したくなったらいつでも呼んでね」

ほたる(今の会話の中でどこに惹かれる要素があるんでしょうか……)

本日分を終了します。
何事もなければ明日更新予定ですのでよろしくおねがいします。


QB「言葉だけでは解らない事もあると思うし体験してみたらどうだい?」

拓海「おいおい、テメェまさか関係のないほたるを巻き込むつもりか?」

QB「話を説明した時点で無関係ではないさ、それに知っていたほうが契約してくれるかもしれないだろ?」

巴「営業マンとは大変なんじゃなぁ……」

ほたる「体験って私も向井さんみたいに力だけをもらうのでしょうか」

QB「いやアレは例外なんでね……向井拓海達に付いて行くといい」

拓海「ったく……こっちは力を返上したいって話なのによ」

巴「でも誰かのために行動するのはいいことだと思うぞ?」

拓海「それは……お嬢の言う通りだけどよ、あーったく」

巴「まぁ仕方無いのう、少しでも知ってもらった方がウチたちも知り合いが居て気が楽になるしのう」

拓海「じゃあ適当にパトロールすっか!」

ほたる「は、はい!お願いします!」

QB(このパターンで契約出来た試しはないけど……まぁいいか)

QB「僕も付いて行くからね」

ほたる(魔法少女……なんだかアニメやお伽話みたい)



巴「それじゃあ行くかの」ガチャ

みお「おっ!お嬢ゥー!どこか行くの?」

巴「これからちょっと散歩に行くのじゃ」

拓海「そーゆーことだから」

卯月「あ、向井さんお疲れ様です!」

凛「……お疲れ様です」

拓海「んじゃお前たちもあまり遅くまで遊んでないで速く帰れよー」



みお「お嬢と拓海さんの硬派なコンビかっくいー!」

卯月「村上さんは年下なんですけど雰囲気ありますよね」

凛(あれは雰囲気とかじゃなくて多分家業の関係だと思うけど)

凛「そんな事言ったら私も花屋だしね」ボソッ

みお「ん?しぶりん今なんでもするって」

凛「言ってないから」

卯月「私達も今日は何処かに行きませんか?」

みお「うんうん!しまむー、私も何処かに行きたいと思ってたのよ!」

凛(後ろの方にほたるが一緒に歩いていたような……)

凛「気のせいかな」


◯街

巴「第一回魔法少女体験ツアーじゃ!」

ほたる「に、二回目もあるんですか?」

巴「言われてみれば危険な事だし一回キリが一番じゃのお」

拓海「まぁ戦う世界に入ってほしくないしな、お嬢はいいのか?」

巴「ウチはみんなが笑ってくれればそれでいいのじゃ」

拓海「……ちびっ子なのによく言うぜ」

QB「この街は君たち二人しかいないから頑張ってね」

拓海「ところでアタシはいつ元に戻れるんだ?」

QB「拓海が元に戻れるのは僕が本調子になった時さ、つまり一ヶ月後だね」

拓海「あいよ」

巴(一ヶ月経てばウチ一人で戦うのか……)チラッ

ほたる「?」

巴「いや、なんでもないぞ。それじゃパトロールの始まりじゃ!」

巴(無理に巻き込むのは駄目……か)


ほたる「パトロールは空を飛んだりするんですか?」

拓海「可愛い発想だなオイ」

ほたる「ふぇ!?」

巴「空を飛んだりはしないぞ、パトロールはコレじゃ!」ビシ

ほたる「あ、足ですか?」

巴「地道に歩くのが一番じゃ、そしてそのためのアイテムが」ス

ほたる「ソウルジェムですか……?」

拓海「魔女が潜んでいる結界が近くにあると光りだすんだ」

ほたる「便利なんですね」

拓海「そゆこと、で今は光ってないからここは安全ってこと」

ほたる「よかった……この辺りは誰も不幸になっていないんですね」

QB(不幸……か)

巴「そうじゃ、何事もないのが一番だからのう。それじゃ次の場所へ移動じゃ」


ほたる「一つ聞いてもいいですか?」

拓海「よかろう!ってな」

ほたる「向井さんのソウルジェム……何だか昨日と比べて色が濁っているような……すいません」

拓海「謝る必要はないよ?ご名答、よく見てるな」

巴「魔法少女は力を使うとソウルジェムが濁ってしまうのじゃ」

QB「濁りを取るためには魔女を倒してグリーフシードを手に入れなければならないんだ」

ほたる「濁りを放っておいたらどうなるんですか?」

QB「……魔法少女に変身出来なくなってしまう」

拓海「マジかよ、ならさっさと濁らせて――」

巴「――!ソウルジェムが輝きだしたぞ!」

QB「このビルに魔女がいるみたいだね」

拓海「そっか!ならサクッと行ってサクッと潰してサクッと帰るぜ!」

ほたる(そんなにサクッといくのかなぁ)



巴(まだ一人にはなりたくないんじゃ……)



◯結界入り口

ほたる「ここだけすごいメルヘンみたいな奇妙みたいな」

拓海「あの世とこの世を繋ぐ冥府の門みたいだよな」

ほたる「……あまり怖いこと言わないでください」

拓海「ワリィワリィ!んじゃ突入しますか!」

QB「今回はこの前と違って魔女が潜んでいるから気を付けてね」

巴「魔法少女が魔女に勝てない理由はない、と思うぞ」

QB「――!」

ほたる「?」

巴「しかし調子に乗って負けては示しがつかん、勝つぞ!」

拓海「ったりめーよ、ハナから負けると思ってちゃ勝てるモンも勝てねえ」

ほたる「よ、よろしくお願いします!」


QB(魔女と魔法少女……今回は感の鋭い魔法少女が多そうだ)


◯結界内

拓海「変身!ってな」バシューン

ほたる「木刀にサラシで特攻服……昨日見た姿」

拓海「これがアタシの魔法少女スタイルってワケ。まぁチャラチャラでフリフリより何倍もいいさ」

巴「ウチも変身するかの!」バシューン

ほたる「は、晴着姿……」

拓海「完全にそっちの世界の服装じゃねーか!」

巴「お、お互い様じゃろ!」

QB「本来ならこんな日本文化よりな服装ではないから安心してね」

ほたる「あっはい」

拓海・巴「まるで例外みたいな言い方やめろ!!」

拓海「って言ってる場合じゃないよなァ!」ズバッ

ほたる「ひげの使い魔が一刀両断!」

巴「邪魔するならどいてくれんかのう!」ドスッ

ほたる「長ドスで一突き!」



ほたる「……魔法らしさがあまり感じないような」



拓海「使い魔を倒してもグリーフシードは出ないらしい」ザシュ

ほたる「じゃあ力を使っていく一方なんですね」

巴「けどだからって放置するワケにもいかんからのう」ドシュ

QB「魔法少女の中には無駄な労力はしない主義な子もいるけどね」

巴「放置していたら他の人に迷惑がかかる」

拓海「だったらここで〆るしかねえよな」

ほたる「正義の味方みたいでかっこいいです!」

QB「ただしグリーフシードの数とソウルジェムの濁りには気を付けてね」

拓海「ま、アタシからすればさよならバイバイ出来るならそれもアリだけどな」

巴「……」

拓海「つっても途中までは付き合ってやるさ!」ズバァン

巴「――!本当に正義の味方みたいじゃの!」ドシュ

QB「見えた!あの扉の先に魔女が居るよ、気を付けて」

拓海「しるかァッ!!」ドゴォ


ほたる「け、蹴破った……」


拓海「おーおー明らかにあの一番奥にいるのが魔女って感じだな」

ほたる「お花……薔薇?」

巴「ならアイツは薔薇の魔女って呼ぶとするか」

拓海「今からアタシ達がバラバラにしてやんよォ!!」ダダッ

ほたる「あ、一人で走っちゃ」

拓海「どけどけェ!どきやがれェ!!」

巴「もうアイツ一人でいいんじゃないかの……」

ほたる「一人で使い魔達を薙ぎ払っている……」

QB「相性がいいんだろうね、武器と性格とか」

ほたる「キュウべぇさんが力をあげたのに何か他人ごとみたいですね?」

QB「気を悪くしたらごめんね、そんなつもりはないさ」

巴「ならウチも行くかのう」ジャキ

ほたる「そ、それは……」

巴「チャカじゃ!」

ほたる(ドスに銃ってやっぱり村上さんってそっちの筋の人なんですね)


拓海「テメェを叩っ斬る!!」

薔薇の魔女「◆◆◆」

拓海「――!つるのムチってか?舐めてんじゃねぇぞォ!」バシュ

薔薇の魔女「◆◆◆――!!」グシュ

拓海「跳ねやがった!?落下地点は――」

ほたる「向井さん!上です!!」

拓海「だろうな……今からじゃ避けきれねえ、か」スゥー

ほたる「む、向井さんが潰さ、れ……」

薔薇の魔女「――!?」

QB「目を開けてご覧ほたる」

ほたる「……え?あ、あれは!?


拓海「避けれないなら真正面から対抗するだけよ!」グググ

QB「力だけで魔女に対抗しているのか……!」

ほたる「す、すごい!すごいです向井さん!」

拓海「そろそろ離れろやあああああああああああああ!」グワァ

薔薇の魔女「!?!?!?」

ほたる「また攻撃が迫っています!」

拓海「結局近寄れねえしこれじゃあジリ貧だ……特攻でもすっか?」

巴「その必要はないぞ!」

パラララ

拓海「おいおい随分な近代兵器じゃねえか!」

巴「木刀に言われたくないわい!いいから終わらせてこい!」


拓海「サンキュ――こいつで終わりだあああああああああああああ!!」


QB(薔薇の魔女を一刀両断か……強いな)


QB(しかし薔薇の魔女か。またこの魔女を見ることになるとはね)


ほたる「すごい……あれ?魔女を倒したら結界が無くなって元の場所に戻った?」

拓海「その陣地のトップが消えたんだ、なら元に戻るさ」

巴「おのショバは誰の物でもないからな」

ほたる「お二人共お疲れ様でした!とてもかっこよかったです!」

拓海「へへっ、そうか?そんでお嬢はさっきありがとな」

巴「礼を言われるような事をした覚えはないぞ?」

拓海「かっこつけやがってガキンチョが!」ワシャワシャ

巴「や、やめろ!!」

ほたる(こうして魔法少女体験ツアーが終了しました)



◯ほたるの部屋

ほたる「今日は二人共かっこよかったなぁ……」

ほたる「魔法少女、正義の味方……私もあんな風になれるのかなぁ」

ほたる「不幸な私が誰かの不幸を幸せに変えるために頑張る……ふふっ」

ほたる「そう言えばまだレンタルしたDVDを見ていない、よね?」ガサゴソ

ほたる「えっと……あった!」

ほたる「あれ?パッケージが真っ白だ……なんでだろう」

ほたる「私が借りたのは魔法少女まど――なんだっけ?思い出せない……」

ほたる「……どうしても思い出せない、なんで?たしかに借りた記憶はあるのに……」

ほたる「……今日はもう寝ようかな。明日もレッスンがあるんだから寝ないとね……おやすみなさい」

本日分を終了します、短くて申し訳ありません。
感想及び読んでくれた皆様はありがとうございました。

次回は火曜日にできたらいいなぁー、と思っております。

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