芳佳「音速雷撃隊?」 (131)

ストライクウィッチーズ×音速雷撃隊
クロスオーバー

プロローグ

散り行く桜は二度とその花を咲かせることは無い。そうだ、それは決して無いのだ.....

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1419781965


1945年 八月六日

ゴォォォォォォォォォ

山岡「逃げろ!雲の影を飛べ!」

沖梅「一機喰い付いて離れへん!」

山岡中尉と沖梅兵曹長が殺気立てながら機体を左右上下に操作している。桜花と一式陸攻との隙間から時おり雲が見えていた

山岡「なんとしても振り切るんだ!」

ヒュッヒュッヒュッ バランツバランツバランツ

トタン板に石を叩きつけた様な音が右翼から聞こえた

沖梅「右!右翼タンク被弾!」

山岡「しまった!燃料吹くぞ!」

シュボオォォォォォォォォォ

右翼に被弾したらしい、右の窓から火の手が見えた、俺は桜花の側に備え付けてある連絡用の受話器を手に取った

野上「中尉!俺を切り離せ、身軽になるんだ!」

山岡『バカ!まだ敵艦が見えん、お前を切り離すのは敵艦が見えてからb「また来るぞ!」』

沖梅「来る!来る!来る!」

バリンバリンバリン チューンチューンチューン

沖梅「ウワァァァァッ!」

山岡「クッ!」

操縦席に被弾したのか、受話器からガラスが割れる音と共に悲鳴が聞こえた

野上「もう、もう結構だ!早く切り離してくれ!」

山岡『ハッハッハッ!まだ飛べるぜよ!』

野上「切り離せー!」

ドォォォォォォォ

畑「零戦がグラマンに突っ込んだ!」

後部機銃座の畑ニ飛曹が叫んだ、その直後、

沖梅「イテテテッ、あぁ!?敵が見えた!」

ようやく敵を目視できたらしい

野上「ありがとう、もう平気だ!ありがとう!」ガチャッ

俺は桜花のキャノピーを閉めて発射体制に入った

山岡「野上!後は任せたぞ!野上!」

ビィィィィィッ

切り離しのブザーが桜花のコックピットになり響いた

野上「ハァ!」

ガチャァァン

桜花の機体が激しく振動し始めた、一式陸攻から離脱したのだ。陸攻から充分離れた所でロケットのスイッチを押した

バシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

山岡「あははは!行った!行った!あいつめ、ロケットの全部いっぺんに点火して行きおった!」

振り返ると、炎に包まれた一式陸攻が落ちていくのが見えた。落下傘は一つも確認できない

野上「すまない!」

俺はフルスロットルで敵艦隊へと突入した、目指すは正面に見える大型空母

キィィィィィィィィィィィィィィィィィ

ドンッ ドンッ ドンッ ドンッ ドンッ

敵艦隊まで4000を切った所で対空砲火の弾幕の音が機体の周囲でなり響いた、するとその時

キィィィィィィィィィ.......

野上「ッ!?」

なり響いていたロケットの音が聞こえなくなった、音速を突破したのだ

気づけば空母が目の前に迫っていた

野上「ハァァァァァ!」


その日....俺は死んだハズだった....だが死んではいなかった

【第一話】異世界

1944年 501基地

坂本「宮藤!リーネ!もっと気合いを入れて走れ!」

芳佳「はい!」

リーネ「はい!」

ここ、501基地ではいつものように体力向上のための訓練が行われていた

芳佳「なんか...今日は..いつもに増して..ハードだね、リーネちゃん」ハアハア

リーネ「うん...あれ?」

芳佳「うわ!どうしたの急に止まって」

リーネ「芳佳ちゃん、あれ」

芳佳「え?」

坂本「こら!誰が休んでいいと言った!」

芳佳「坂本さんあれ」

坂本「ん?」

芳佳が指差した浜辺には何やら白い塊が打ち上げられていた

リーネ「飛行..機?」

坂本「確かめて見ないと解らんな。ミーナ、浜辺に航空機らしき漂流物を発見、暇なやつ集めて来てくれ」

数名が集まったところで坂本達は浜辺へと降りていった、バルクホルンはMG42を構えながら

坂本「なんだこれは?」

芳佳「桜のマークに『I-13』?」

坂本「扶桑のと似たマークだな」

ミーナ「.....」

バルクホルン「新型のネウロイか!?」ジャキ

ハルトマン「それは無いんじゃない」

バルクホルン「ハルトマン!お前には警戒心と言う物はないのk「あー!?」」

芳佳「坂本さん!人が乗ってます!」

坂本「なに!?」

コックピットらしき部分を見ると飛行服を着た若い男性が居た

坂本「早く開けろ!」

芳佳「よいしょ、大丈夫ですか?」

「う....や、山...岡..中尉...」

リーネ「山岡?」

ミーナ「とにかく医務室に運んで、それとその方が乗っていたこれは整備班に運ばせます」

『了解』

野上(俺は死んだ...空母に見事体当たりすることに成功した...何も思い残すことは無い...だが、なぜか凄く暖かい...まるで布団で寝ているようだ....ここはどこだ、ここは....どこ..だ)

野上「う、うぅ」

芳佳「あっ!目が覚めました」

リーネ「大丈夫ですか?」

野上「ここは..」

坂本「ようやく目が覚めたか、『野上靖』少慰」

目が覚めると数人の女の子が俺を取り囲んでいた、ここはどこなんだ

野上「なぜ、俺の名を」

ミーナ「あなたの身に付けていた鉢巻きに名前と階級が書かれてました」

ドイツ人か...

シャーリー「なぁなぁ、お前が乗ってたアレ、ロケットだろ?どれくらいのスピードが出るんだ?」

野上「ツ!?」

シャーリー「?」

野上「..アメリカ人」

シャーリー「へ?」

野上「近寄るな!ここはどこだ!」

芳佳「ちょっ!落ち着いてください」

野上「うっ、うっ、また、また生きてしまった」

バルクホルン「なんなんだこいつは?」

ルッキーニ「だいじょうぶ?」

野上「...一人にしてくれ..」

坂本「ミーナ」

ミーナ「えぇ、皆さん、行きましょう」

ガチャン

俺はまた生き残ってしまった、また

横を見ると飛行服と身に付けていた物が置いてあった

野上「...........」

ミーナ「なんですって!?」

バルクホルン「どうしたミーナ?」

ミーナ「先程の人が医務室から消えたそうよ」

坂本「なに!?」

バルクホルン「やはりネウロイか」

ハルトマン(いやいや...)

ミーナ「とにかく皆さん手分けして探してください、念のため拳銃の携帯を許可します」

『了解』

芳佳「脱走?」

坂本「18式は早めに処分すべきだったな」

ペリーヌ「私の花壇は大丈夫でしょうか?」


野上「.....ここは、まるで西洋の城みたいだな........ん!」

兵士A「いたか!」

兵士B「いや、こっちにはいない、向こうを探そう」

野上「イギリス兵....本物を見るのは初めてだ。やはりここは...」

俺は宛もなく施設内を歩いた。すると開けた場所に出た、そこには

野上「桜...花」

おかしい、俺は確かに空母に体当たりしたはず、なのになぜこれが

野上「なぜ、死なせてくれないんだ.....」!

野上「無い!写真が」

バルクホルン「動くな!」

野上「!」

バルクホルン「貴様、何者b「殺せよ」」

野上「殺せよ、俺は“死”を命じられた、今更命なんて惜しくもない、殺してくれ」

バルクホルン「.......」

坂本「その事も含めていろいろ話を聞かせてくれ」

野上「...あんたは?」

俺は執務室に通された、机には赤毛の女性...恐らく17~19位の人物が座っていた

ミーナ「それではまず、貴方の簡単なプロフィールを教えてください」

野上「大日本帝国海軍 神風特別攻撃隊所属 野上靖少尉です」

坂本「大日本...帝国?聞いたことがないな....扶桑じゃないのか?」

海軍の制服を着ている女性が聞いてきた、階級は...少佐か

野上「扶..桑、あの戦艦のことですか?。日本を知らないとはどういうことですか、あなたも日本人でしょ」

バルクホルン「貴様、さっきから訳のわからないことばかり、一体何者なんだ?」

坂本「貴様の乗っていたあの航空機、分解したところ機首から1.2トンの爆弾が見つかった。トッコウ..タイとは一体どういう部隊だ?」

おかしなことばかりだ、ドイツ人やアメリカ人が居ると思ったら海軍軍人にも関わらず特攻隊を知らないとは...

バルクホルン「おい、質問に答えろ」

野上「爆弾もろとも敵艦に突っ込む」

ミーナ、坂本、バルクホルン「?」

野上「簡単な話、自殺部隊だ。俺の乗っていた物の名前は特別攻撃機『桜花』、人間爆弾だ」

ミーナ、坂本、バルクホルン「!?」

次回予告

野上「特攻に出撃し空母に突入したと思ったら、ウィッチという少女が空を駆け、ネウロイという怪異と戦う世界へ来てしまった。俺はこの世界で、何をすべきか、何が待ち受けているのか....」

野上「次回...ストライクウィッチーズ音速雷撃隊【交流】」

正月休みの連休がしばらく続くのでこの作品を作りました。これの同人誌も描こうと思っているんですが....需要があればHP作ってUPしようと思います

【第二話】交流

坂本「人間爆弾」

ミーナ「信じられないわね」

バルクホルン「貴様、野上と言ったな、貴様はなぜここに来た?」

野上「望んで来た訳じゃありません。空母に突入したと思ったら、あの部屋に居ました」

坂本「そんな人間同士が殺し合うなんて聞いたこともない。と言うと貴様は別の世界から来たと言うことになる」

バルクホルン「まさか」

坂本「だが、そうとしか考えられない。あの機体が何よりの証拠だ」

バルクホルン「........」

ミーナ「貴方はこの後どうするつもりですか?」

どうするもなにも、俺はこの世界の事を何も知らない......

バルクホルン「ミーナ...こいつをここで保護すると言うのはどうだろう?」

野上「!?」

ミーナ「トゥルーデ、何を言うの!」

坂本「確かにバルクホルンの言うことも一理ある。こいつが本当に別の世界から来た奴なら、こちらの世界のことは何一つ知らない素人だ」

ミーナ「しかし...」

バルクホルン「臨時の予備隊員というのは?それなら上にも説明しやすい、お前はどう思う?」

バルクホルンという人が俺に言ってきた

野上「飛行機の操縦には自信があります」

坂本「ミーナ...悪い話では無いと思うが」

ミーナ「.......ハァ、わかりました。野上少尉、貴方を臨時の予備隊員として入隊を許可します、ですがあくまで表向きはです」

野上「ありがとうございます」

ミーナ「トゥルーデ、貴女を彼の世話係に指名します」

バルクホルン「私が!?なぜ」

ミーナ「あら、この提案者は貴女でしょ?いいわね?」

バルクホルン「しかしミーn」

ミーナ「い・い・で・す・ね?バルクホルン大尉」ニコッ

バルクホルン「(ゾクッ).......りょ、了解」

野上「宜しくお願いします、えっと...」

ミーナ「あぁ、自己紹介が遅れたわね、私はミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ、カールスラント空軍中佐」

坂本「私は坂本美緒、扶桑皇国海軍少佐だ」

バルクホルン「ゲルトルート・バルクホルン、カールスラント空軍大尉だ。今からお前の世話係だ、よろしくな」

野上「野上靖、大日本帝国海軍少尉です。お世話になります」

俺は改めて自己紹介をした

ミーナ「それじゃトゥルーデ、野上少尉をブリーフィング室に案内してください。坂本少佐、貴女は皆さんをブリーフィング室に」

坂本「了解」

バルクホルン「了解した。ほら、いくぞ」

野上「失礼します」ガチャン

ミーナ「....また書類仕事が増えたわね....ハァ」

バルクホルン「野上少尉、今から皆にお前を紹介する、いいな」

野上「はい」

俺は長い廊下をバルクホルン大尉と共に歩いていた。今気づいたがここの女性はなぜ皆履いていないんだ?

バルクホルン「野上少尉」

野上「は、はい?」

バルクホルン「....いやその、なんだ、命を粗末にするな。私も一度死にかけたが、ある奴が命の大切さを教えてくれた」

野上「...俺は..」

バルクホルン「...?」

野上「俺は、戦争で家族も友達も無くしました。」

バルクホルン「.....」

野上「生きる意味を見いだせないまま、気がついたら特攻に志願していました」

バルクホルン「....そうか、」

野上「貴女たちの世界がうらやましいです、戦争があるとしても人同士の戦争じゃないですから。ありがとうございます」

バルクホルン「そうか。ほら、着いたぞ」ガチャ

そこには坂本少佐とヴィルケ中佐の他に数名の女性....というより少女が集まっていた

ミーナ「今日から第501統合戦闘航空団に予備隊員として加わる事になった野上少尉です」

野上「大日本帝国海軍所属、野上 靖です。階級は少尉、本日付けでここの予備隊員になりました。よろしくお願いします」

パチパチパチパチ

ミーナ「では、昼食までしばらくありますから、それまで各自自己紹介を済ませてください。解散」

解散の号令と共に皆が俺の周りに寄ってきた

シャーリー「あたしはシャーロット・イエーガー、リベリオン陸軍大尉、よろしくな」

野上「野上です、先程は失礼しましたイエーガー大尉」

シャーリー「シャーリーでいいよ、階級で呼ばれるの嫌いなんだ」

ルッキーニ「あたしはフランチェスカ・ルッキーニ、ロマーニャ空軍少尉」

野上「よろしく」

ここはこんな子供まで戦っているのか?

エイラ「エイラ・イルマタル・ユーティライネン、スオムス空軍少尉。こっちはサーニャ・V・リトヴャク、オラーシャ空軍中尉」

ハルトマン「エーリカ・ハルトマン、カールスラント空軍中尉」

芳佳「宮藤芳佳です階級は軍曹です」

リーネ「リネット・ビショップですブリタニア空軍で階級は軍曹です」

野上「どうも」

ペリーヌ「ペリーヌ・クロステルマン自由ガリア空軍中尉ですわ」

野上「野上です、よろしく」

シャーリー「なぁなぁ、あの機体どれくらいのスピードが出るんだ?」

野上「俺が乗った時は計器を振りきっていたからだいたい1040以上出ていたと思います」

シャーリー「マッハ1!」

野上「ただ、あれには二度と乗りたくない」

芳佳「どうしてですか?」

野上「.......あれは、爆弾なんだ」

『爆弾!?』

野上「あぁ」

ミーナ「......」

坂本「......」

バルクホルン「......」

ハルトマン「どういうこと?」

野上「...それは」

俺は桜花について全てを話した、隠す必要もない。

【第ニ話】終了
次回予告

芳佳「人間爆弾....特攻....人同士の戦争、野上さん、貴方は一体....」

芳佳「次回、ストライクウィッチーズ音速雷撃隊【ガランド 訪問】」

今更ですが題名を『ストライクウィッチーズTHE COCKPIT』にすれば良かったですね失敗しました

成層圏気流のラインダースも出そうかなと考えていますが.....今更遅いですよね....

OVAのDVDは持ってるんですが漫画は持ってなくて。
『成層圏気流』と『鉄の竜騎兵』のキャラを出していいなら題名を『ストライクウィッチーズTHE COCKPIT』にするんですが、良いですか?

【第三話】ガランド 訪問

ここはイギ....ブリタニアの501基地、俺はウィッチーズの皆と昼飯を食べていた。今朝?ここに来た、というより迷い混んだばかりなのに、まるで今までずっと居たように親切にしてもらっている

ハルトマン「のがみん、宮藤のご飯美味しい?」

野上「えぇ、まさかここでうどんを食べれるとは.....それより『のがみん』って?」

ハルトマン「だって名前『野上』でしょ?だから略して『のがみん』♪」

野上(略してるどころか一文字増えてるような....)

バルクホルン「ハルトマン!会ったばかりなのに馴れ馴れしいぞ!」

ハルトマン「だってのがみん、私より階級下でしょ? 別にいいじゃん」

野上(いいのかな?)

バルクホルン「すまない少尉、こんな奴なんだ」

野上「別に気にしてないですよ」

坂本(バルクホルンの奴、だいぶ野上少尉を気に入ったんだな)

ミーナ(トゥルーデったら、だいぶ彼を気に入ったのね)

ミーナ 「そうそう野上少尉、明日カールスラントから貴方にお客が来ますので伝えておきます」

野上「客?」

坂本「あぁ、何でもお前とあの『桜花』について詳しく聞きたいらしい」

野上「誰ですか、その客と言うのは」

ミーナ「明日解るわ」

坂本「それと野上少尉、後で午後の特訓に参加しないか?」

野上「特訓....ですか?」

坂本「あぁ」

別に予定も何も無い、断る理由も無いし...参加してもいいか...

野上「分かりました」

坂本「よしわかった、宮藤!リーネ!お前らは強制参加だ」

芳佳、リーネ『え~~!?』

坂本「何か文句でもあるか?」ギロ

芳佳、リーネ『な、無い..です』

坂本「もっと腕を振れ~!野上を見てみろ!」

芳佳、リーネ「は...は~い」

坂本「声が出てない!」

ここの滑走路は400Mと言ったところか....

芳佳「な...何で..ハァハァ..野上...さんは.ハァ.息..切れ...しないで..ハァハァ..あんな..ハァ..ハァ..に早く..ハァ..走れるの..?」

リーネ「相当..ハァ..厳しい.ハァハァ..訓..練を.ハァ..していたん..ハァハァ..だろうね」

10周目.........11.........12........13...........14...........15

野上「よし、終わった」

芳佳、リーネ「は、早い...」

坂本「お前ら!野上に3周遅れてるぞ!5周追加!」

芳佳、リーネ「ひ、ひぃ~」

坂本「お前、足早いな」

野上「予科練でとことんシゴかれましたから」

坂本「予科練?...まぁいい、先に戻っていいぞ」

野上「はい、ありがとうございました」

坂本「お前らいつまでかかってんだ!もう5周追加してほしいか!」


バルクホルン「終わったか?」

野上「大尉....はい、終わりました」

バルクホルン「なら部屋に案内する、ついてこい」

野上「ここはお城..みたいですね」

バルクホルン「中世時代の城をそのまま基地にしているらしい。着いたぞ、ここだ」ガチャ

中はベッドとタンスだけのこじんまりとした部屋だった、窓からは海と端に先程の滑走路がチラッと見えていた

バルクホルン「男性用の宿舎の空きが無いから特別にウィッチ用の宿舎だそうだ」

野上「部屋が貰えるあるだけありがたいです」

バルクホルン「一応..私の部屋の隣だ、何かあれば遠慮はいらん」

バルクホルン「ありがとうございます」

バルクホルン「それと、ミーナから『ウィッチと行き過ぎた関係にならないように』だそうだ」

野上「それはつまり、そういうことですか?」

バルクホルン「そういうことだ」

野上「僕がそんなことをする人に見えます?」

バルクホルン「ははは...そうだな、確かに見えん。それじゃ私は夕食まで部屋に居るから、何かあれば遠慮せずに来い」

野上「はい」

ガチャ

正月は実家に行くので3日ほど留守にします。ご迷惑をおかけします

次回予告

バルクホルン「なに、今回は私の番か?ちょ、ちょっと待て!えーと...」

ハルトマン「次回『ストライクウィッチーズ音速雷撃隊』【尋問?】」

バルクホルン「勝手に出てくるな!って、寝るな~!」

機械的なトラブルで書き置きしていたデータが全てぶっ飛んだので明日に延期します。
ご迷惑をおかけします

【第四話】尋問?

次の日、俺は執務室にいた

野上「暑いな...」

飛行服以外の服を持っていないため仕方なくこの服を来ている、高高度を飛行する戦闘機搭乗員用の防寒服だ。しかし、室内でこの服装は正直言ってキツい

時計の針は8時を少し過ぎていた


ミーナ「しばらくここで待っていてください」


野上「もう30分経つけど....」

すると廊下の方から足音と数人の声が聞こえた

ミーナ「こちらです」

?「うむ」

?「ありがとう」

ガチャツ

扉が開くとそこにはドイツ空軍の防寒服を着て首から狙撃銃用の望遠照準機を下げた20代位の女性と50代後半位でイギリス空軍の制服を着た男性、そして恐らく護衛用の兵士が数名入ってきた

ミーナ「野上少尉、アドルフィーネ・ガランドカールスラント空軍少将、そしてトレヴァー・マロニーブリタニア空軍大将です」

野上「大日本帝国海軍、神風特別攻撃隊所属、野上 靖少尉です」サッ

俺はソファーから立ち上がり敬礼した

ガランド「君か、昨日浜辺に打ち上げられていたねは?」

野上「はい」

ガランド「アドルフィーネ・ガランドだよろしく」

マロニー「トレヴァー・マロニーだ」

野上「どうも」

ガランド「早速だが、君の『桜花』について聞きたい、実物を見て」

野上「わかりました」

ミーナ「それでは格納庫の方に?」

ガランド「頼む」

ミーナ「わかりました」

俺とミーナ中佐を含めた数人は格納庫へ向かった

ガチャ

格納庫に通じる扉を開けるとそこにはストライカーユニットと言われる機械が並んでいた、実際に飛んでいる瞬間はまだ見ていないが..
桜花はと言うと格納庫の端に置かれていた

ガランド「これか、桜花というのは?」

野上「はい」

マロニー「見たところロケットの様だが?」

野上「その通りです」

ガランド「スペックは?」

野上「この桜花11型は全長6.066m、全幅5.12m、全高1.16m、重量2240kg、速度1060km/h、航続距離約37km、主武装1200kg徹甲爆弾、発動機個体ロケット発動機、搭乗員一名」

マロニー「速度1060?」

野上「はい、ただこれは急降下突撃時の場合です、水平飛行時は出せて700です」

ガランド「主武装の1200kg爆弾はどこに搭載するんだ」

野上「機首内部に搭載します」

ガランド「と言うことはこの機体自体が爆弾なのか!?」

野上「はい、使い捨てです」

マロニー「脱出装置は?」

野上「ありません、パラシュートも重量が増えるので持ち込めません」

ガランド「ツ!? てことはつまり」

野上「はい、桜花は.....生きた誘導装置...人間を部品にした『死』の桜です」

ガランド、マロニー『!?』

ミーナ「......」

俺は二人に自分のいた世界のことについて話した

ガランド「時代が同じでも...世界が違うとここまで変わるとは....」

マロニー「信じたくないものだな...」

野上「僕はこの世界が羨ましいです、戦争は有りますが人同士の戦争ではないのですから」

ガランド「確かに...その事を踏まえればこの世界は恵まれているな」

ガランド「ところで...少尉はこれに乗る前は何に乗っていた?」

野上「以前は..本土防空任務の際に局地戦闘機の雷電、また短期間ではありますが松山にいた際は紫電改に乗っていました」

マロニー「撃墜数は?」

野上「雷電で大型3、小型7。紫電改で小型19。合計29機です」

マロニー「その全てに人が乗っていたのだな?」

野上「はい」

ガランド「なるほど、君はここではこの桜花以外に自分の機体を持っていないのだな?」

野上「そうです」

ガランド「わかった、こちらで君の機体については手配しよう、桜花で出撃しろと言う訳にはいかないからな」

野上「本当ですか!?」

ガランド「あぁ」

野上「ありがとうございます」

兵士「少将、大将、そろそろ時間です」

ガランド「そうか...」

マロニー「わかった」

ガランド「ではミーナ中佐、我々はこれで失礼する」

ミーナ「遠いとこわざわざご苦労様です」

野上「ご苦労様です」

ガランド「うむ、少尉..がんばれ」

俺とミーナ中佐は大将と少将を乗せた車を見送った

ミーナ「さ~て、そろそろ昼食の時間ですし、食堂に向かいましょ」

野上「はい」

ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

野上、ミーナ『!?』

基地内に警報の音がなり響いた

『敵襲!ウィッチ隊は直に出撃せよ』

次回予告

シャーリー「ルッキーニ!今回はあたし達が予告する番だってよ!」

ルッキーニ「やたー!ではではシャーリーさん!やってチョーダイ!」

シャーリー「基地内に響きわたる警報音、野上は格納庫に通じる廊下を走っていた...」

ルッキーニ「次回!ストライクウィッチーズ音速雷撃隊!【飛翔】」

シャーリー「あれ?野上って自分の機体まだ無いんじゃ」

B29とかけた訳ではありませんよ、

質問&リクエストスレッドを新設しました。

http:/ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420451960/

質問やリクエストにはできる限り答えたいと思います

【第四話】飛翔!

ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

突然基地内に警報が鳴り響いた

ミーナ「敵襲!」

野上「えっ!」

ミーナ「出現予想日までまだ2日もあるのに!」

野上「中佐!敵襲ってまさか!?」

ミーナ「ネウロイよ!」

野上「ネウロイ」

ミーナ「とにかく貴方は自室で待機していてください、これを渡しておきます」

野上「これは?」

ミーナ「インカム...無線機です、周波数は私達のと合わせてあります」

野上「わかりました」

ゴォォォォォォォォォォ

しばらくしてレシプロエンジンの音が聞こえた、窓の外を見ると数人の人....恐らくミーナ中佐達の影が空へと飛び去って行った。
俺は先程渡されたインカムを耳に当てた

バルクホルン『ミーナ!敵の数は!』

ミーナ『大型が二機!小型二十機よ』

坂本『魔眼で確認した!全機高度を上げるぞ!』

『了解!』

すると、窓からの外の遠くの水平線上に光が見えた

ミーナ『全機交戦!』

『ドドドドドドドドドドドドガガガガガガ』

インカムから銃声や着弾の音が聞こえる、その時!

バルクホルン『うわーっ!』

バルクホルン大尉の叫び声が聞こえた

野上「大尉!」

『ザァァァァァァァァァァァァァ』

その瞬間無線が途絶えた

野上「クソ!」

バタンッ

タッタッタッタッタッタッタッ

芳佳「あれ?野上さん、どうかしたんですか?って、わぁ!」

タッタッタッタッタッタッタッタッ

芳佳「どうしたんだろう?あんなに急いで....」

リーネ「まさか、出撃中の坂本少佐達に何かあったのかな?」

芳佳「行こう!リーネちゃん!」

格納庫

ガチャン!

野上『ハッハッハッハッ』

野上(格納庫まで来たものの飛べる機体なんてあるのか?)

俺は桜花に近づいた、相変わらず台の上に鎮座している

野上「桜花は空中発射機だから飛べるかけがない.....どうすれば....」

芳佳「ハァハァハァッ....野上さん、どうしたんですか?」

野上「さっき、バルクホルン大尉たちからの通信が途絶えたんだ!何かあったのかも!」

リーネ「そんな!」

芳佳「私たちも行かないと!」

野上「俺も向かいたいんだが飛べる機体がない!何か飛行機は無いか?飛べれば何でもいい!」

芳佳「そんなこと言われても...私ここに来たばかりだし....ストライカーはウィッチじゃないと動かないし...」

リーネ「そこの扉の奥の第二格納庫に確か戦闘機一機があったかも!」

野上「こっちか!」

バタン

格納庫の中は格納扉が閉じていたため真っ暗だった、手探りでようやく電気のスイッチを見つけた

パチン  バッバッバッバッ

野上「これは!」

そこには一機の戦闘機がシートを被せられて放置してあった

野上「Bf109....」

リーネ「この機体は私がここに来るずっと前からここに保管されていた機体です。不時着したのを修理したんですが乗るパイロットがいなくて、予備機として置いているそうです」

野上「燃料と弾薬は入っているな....湿気ってないいいが、格納扉を開けてくれ!」

芳佳「は、はい!」

リーネ「はい」

ゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴンガコン!

野上「離れろ!」

キュンキュンキュンキュンキュンキュンババババババババ

野上(エンジンに問題は無さそうだな...操作方法はどの機体も同じか...)

野上「行くぞ!」

ゴォォォォォォォォォォォォォ

リーネ「行っちゃった...」

芳佳「リーネちゃん!私達も行かないと!」


ゴォォォォォォォォォォォォォ

野上(雷電や紫電改とはまた違う...舵の効きが鈍いな...)

すると前方で何かが光ったのが見えた、しかもだんだん近づいて来る。

野上「あれか!」

俺は一度雲の中に入り高度を上げた

野上「高度2000.....3000.....4000..」

雲を抜け、下を見ると2000mほど下で戦闘が行われていた、どうやら全員無事のようだ

野上「よし、見えた!」

操縦レバーを倒し太陽を背にしながら急降下に入った

ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォ

高度計がグルグル回転し体が座席に押し当てられる、あの時の様に...

野上「目標確認...」カチッ


第四話ではなく第五話でした すいません。
短いですがここで一旦切らして貰います

次回予告

坂本「ネウロイとの空中戦...我々が苦戦するなか野上の乗った戦闘機が現れる...だがネウロイの数はなかなか減らない...その時、一機の双発機が..」

野上「あの機体...まさか!」

坂本「次回『ストライクウィッチーズ音速雷撃隊』【Meet again<再会>】」

【第六話】Meet again<再会>

ゴォォォォォォォォォォォォォォ

野上「目標確認..」カチッ

ババババババババババババババ

ガガガガガガガッ『キィィィィィ!』パリーン

坂本「なんだ!」

ゴォォォォォォォォォォォォォ

バルクホルン「メッサーシェルフ!?どこの部隊だ!」

ミーナ「待って!あの機体...どこかで...」

野上「皆さん無事ですか?」

坂本「野上!?」

バルクホルン「なぜここに!」

野上「突然通信が途絶えたので、何かあったのかと」

よかった、皆さん無事なようだ

野上「とにかくここは俺に任せてください、援護します!」

ミーナ「危ない!」

野上「え!?」

振り向くと目の前に赤い光線が迫っていた。これがネウロイの...

野上「くっ!?」キィッ

ゴオォォォォォォォォォォォォォォ

咄嗟に操縦レバーを倒し回避した..あとコンマ一秒倒すのが遅れていたら俺は....

坂本「大丈夫か!?」

野上「えぇ、なんとか」

坂本「野上!ここはウィッチじゃないお前には危険だ、引き返せ!」

野上「ですが!見たところ弾薬もほとんど残っていないのにどうやって戦うんですか!?」

坂本「しかし...」

野上「俺だって元は戦闘機乗りです、あなた方を援護するくらいはできます!」

ミーナ「そうね...わかったわ!野上さん周りの小型目標を排除してください!」

野上「了解!」

バルクホルン「サポートは任せろ野上!」

野上「お願いします」



ドドドドドドドドドドガン

野上(やはり舵の効きが鈍い!)

芳佳「坂本さーん!」

リーネ「宮藤!リーネ!なぜここにいる!」

あとから遅れて宮藤軍曹とリネット軍曹がやって来た

芳佳「野上さんが坂本さん達に何かあったと慌てて出撃したのでついてきたんです!」

坂本「そうか、ちょうどいい。宮藤、敵の攻撃を引き付けてくれ!その間に私がコアを見つける」

芳佳「わかりました!」

ドドドドドドドドド『キィィィィィィィィィィ!』

野上「残りは!?」

バルクホルン「小型6、ッ!?危ない!」バッ

ビィィィィィィィィィィィィ

バルクホルン大尉はシールドを張りネウロイのビームを跳ね返した

坂本「どこだ....どこにある.....」

キラッ

坂本「!?ッあそこか!」シャキン

坂本「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

バリバリバリバリバリバリバリバリッバリーン

パァァァァァ

辺りは光に包まれた光が止むと、ネウロイは消滅していた

野上「やったのですか?」

バルクホルン「みたいだな....」

ミーナ「ネウロイの消滅を確認しました、皆お疲れ様......ッ!?」

坂本「どうした、ミーナ?」

ミーナ「何かがこちらに接近してくる!」

バルクホルン「ネウロイか?」

ミーナ「いいえ、ネウロイでじゃないわ」

坂本「見えた!?あれは......」

野上「ッ!?一式...陸攻...しかもあの機体番号は...」

ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォ

バルクホルン「野上!どこにいく!?」

野上「..........」





一式陸攻視点

鳥目「機体のどこにも弾痕は見当たりません」

沖梅「しかし、おかしな事もあるんやな~」

山岡「バカ!おかし過ぎる。火に包まれ落ちたと思って気がついたら普通に飛んでるわ、機体のどこにも損傷はないわ、おかしなことだらけじゃ」

沖梅「確かに...頭怪我したと思たら、直ってて、しまいにゃ眼鏡まで直っとった」

一式陸攻は桜花状態だった、どこにも異常はない。ただ変わっていたのは、胴体中央の開口部に桜花はなく、野上少尉の姿もなかった

股上「俺たち死んだはずなのに....まさかここって....」

山岡「かもしれないの~」

一時の沈黙....だが

沖梅「ん?12時の方向から何か来る!」

山岡「敵か!?」

ゴォォォォォォォォ

沖梅「んん?」

山岡「あ、ありゃメッサーシュミットやないか!」

そこにはドイツ空軍の機体が飛行していた

鳥目「何でドイツ軍機が飛んどるんや!」

沖梅「国籍マークが変やで」

野上視点

野上「やはりあの機体は...」

俺は一式陸攻の真横に着いた、そして無線電話の周波数を合わせて呼びかけた

野上「真横を飛行中の一式陸攻、聞こえますか?こちら野上、繰り返すこちら大日本帝国海軍野上、応答願います」

山岡『の、野上はん!?』

野上「やっぱり、山岡中尉でしたか」

山岡『おい皆!野上はんや!あれに乗っとるのは野上はんや!』

『野上はんやて!?』『生きとったのか!?』『なんで独軍機に乗っとるをや?』

野上「皆さん元気そうで何よりです」

バルクホルン「野上、知り合いか?」

野上「えぇ、まぁ」

『女の子や!女の子が空飛んでる!』『とうとう俺たちおかしくなったか?』『信じられへん』

山岡『野上はん、これは一体どういう....』

野上「詳しくは後で話します、基地に案内しますのでついてきてください」

俺は一式陸攻の前方を飛行しながら坂本少佐達と合流、基地へと帰還した

パソコンが旧式なため故障が相次ぎ間があいてしまいました、すいません
結構誤字脱字があります、本当に申し訳ありません

次回予告

ミーナ「なんとかネウロイの襲撃を阻止した私達、でもあの双発機は一体」

坂本「あのマーク、野上の機体に書かれていたのと同じだ....」

ミーナ「とにかく帰ったら詳しく聞く必要があるわね」

坂本「次回『ストライクウィッチーズ音速雷撃隊』【双発の翼】」

ミーナ「また書類仕事が増えそうね....」

【第七話】「双発の翼」

一式陸攻は無事に501基地に降り立った、緑色の機体に赤い日の丸...見ると何故か懐かしく感じる。
すると、一式陸攻の扉が開き山岡中尉達が降りてきた

『野上はん!』

野上「皆さん、ご無事でなによりです」

山岡「いや~、よかった!本当によかった!」

野上「えぇ...ですが、また生き延びてしまいました...僕は日本人の恥さらしですね...」

山岡「バカタレ!命が一番や!非国民だの何だのって言ってる日本の方がバカなんや!」

沖梅「せや!こうして再開できたのも命あっての事や!」

『そうや!』

『野上少尉は恥さらしなんかじゃあらへんで!』

『せや!』

『そうですよ!』

そうだ、こうして再開できたのも命があるからだ...それなのに俺は...

野上「ありがとうございます、皆さん」

バルクホルン「野上、ミーナが彼らを会議室に連れてこいと...」

野上「わかりました」

山岡「の、野上はん。あの少女達は?」

野上「あぁ、ここの基地の人達です。後で紹介しますよ」

沖梅「なんで下履いてへんのや?」

股上「目のやり場に困る...」

鳥目「やな...」

会議室

山岡中尉たちはキョロキョロと部屋を不思議そうに見回している、数日前の俺の様だ...

ガチャ

扉が開きミーナ中佐、坂本少佐、バルクホルン大尉が入ってきた

ガタガタ!

すると皆一斉に立ち上がった

ミーナ「私は連合軍第501統合戦闘航空団隊長、ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケです」

坂本「私は坂本美緒、扶桑皇国海軍航空隊所属でここの戦闘隊長を勤める」

バルクホルン「ゲルトルート・バルクホルン、カールスラント空軍所属だ」

山岡「大日本帝国海軍航空隊所属の山岡です」

沖梅「同じく、大日本帝国海軍航空隊所属の沖梅です」

以下省略...

ミーナ「つまり...貴方達は気づいたら『こちら』の世界にいたわけですね?」

山岡「はい、グラマンに追われて野上を切り離した後目の前がグワァっと炎に包まれたと思たら...」

沖梅「うんうん、わいも同じや。野上はんがすごい速さでスッ飛んでいくのを見た後気を失って...気づいたら傷ひとつなくなっていたんや」

ミーナ「そうですか...」

皆上を向いて不思議そうな顔をしている、今思えば確かに不思議だ...時代はほとんど同じなのに全く違う世界...空想小説みたいだ

股上「昔...」

ミーナ、坂本、バルクホルン『?』

股上「昔、ある小説でこんな事が書いてあったんです、『この世には多数の平行世界が存在して、条件を満たせば世界と世界との間を自由に行き来できる』って...」

沖梅「空想科学小説の話やろ?」

股上「しかし!現に今我々はこうして別の世界にいる...そう考えればつじつまが合いませんか?」

坂本「う~ん...」

ミーナ「もっとよく調べてみた方が良さそうね...」

バルクホルン「あぁ...」

野上「そうですね...」


後編につづく...

申し訳ありませんが今回は前編後編と分けさせてもらいます。
後編の方も宜しくお願いします...

後編


「敵機一機!ロケットがこちらに突入してきます!」

「なに!?人間爆弾!『cherry blossom』だ!」

艦長らしき人物が窓の外を見ながら叫んでいる。

対空砲火の音が鼓膜を揺さぶる

「ダメだ!速すぎる!」

将校らしき人物が艦橋から逃げ出した、甲板の機銃員も何人かが反対側に逃げ出していた。

「く!」

艦長が歯ぎしりをしながら接近する物体を睨み付けた直後、轟音と共に大きく揺さぶられた。窓ガラスは割れ、艦橋の配管の何本かは床に崩れている。艦橋のやや後ろ側面には大穴が空いている。

「あぁ!ちくしょー!奴は音速を越えてきたのか!?音があとから来たぞ!」

艦長らしき人物は信じられないと言わんばかりの表情で辺りを見回した、すると

「これは...日本軍機の物...か?琴を背にした女の写真?クレイジーだ!」

(ッ!? そ、それは....それは!)

「艦長!緊急電であります!ヒ、ヒロシマに!。ヒロシマに原爆が投下されました!」

(原...爆?)

 


「は!?.........夢...」

部屋の時計は深夜一時を指していた。ベットの周りには山岡中尉達がイビキをしながら爆睡している。

『ヒロシマに原爆が投下されました!』

「原...爆」

ふと、夢の中で聞いた言葉が浮かぶ、私は部屋を後にした

夜のイギ...ブリタニアは以外と冷えていた、俺は月明かりに照らされた浜辺を歩きながら空を見上げた...

「俺はなんのために生かされたんだ...?」

大勢のパイロットが戦い、血を流し死んでいった大空の夜はとても静かだ

「ん?」

何気なく見た波打ち際に新聞らしき紙が打ち上げられていた

『広島に新型爆弾、12万人爆死』

「な!?」

一瞬頭が真っ白になった、気づけば俺は宿舎に向かって走っていた...

野上「次回、【補給品】」

野上「まさか...そんな!」

新しく「ストライクウィッチーズ」と他作品のコラボssを書きました。よければそちらも見てください。
ストライクウィッチーズアサルトホライゾン 砂漠のロングボウ - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1431787090/)
又は「ストライクウィッチーズアサルトホライゾン 砂漠のロングボウ」で検索←

第八話【補給品】

501基地 早朝 食堂

俺と山岡中尉達は朝早く食堂に居た。テーブルには深夜浜辺で拾った新聞がある、恐らく日本の物だろう

山岡「原爆の~…」

股上「あの~野上少尉、原爆って...?」

野上「強力な爆弾のことです。とても…強力な…」

山岡「この写真…作り物には見えへん」

新聞には破壊された町が写っていた、見覚えのある建物も…

野上「広島県産業奨励館…」

ガチャ

野上「?」

芳佳「あれ、野上さんに…皆さんも。早起きですねぇ」

野上「宮藤さん」

芳佳「何見てるんですか?」

野上「あ!や!別に…」

急いで新聞を隠す。いくら15、6とはいえこれは刺激が強すぎる

山岡「こ!これは!子供が見たらアカン!」

芳佳「ふぇ!?」

野上「すいませんが…これは宮藤さんには関係ないことです」

破壊された町…どんな人が見たって嫌なものだ

芳佳「そ、そうですか…じゃ、じゃあ私は朝ごはんのしたくしますね」

そう言うと宮藤さんは台所の方へ向かった。そこへ

ガチャ

バルクホルン「ここに居たか、部屋に居なかったから何処へ行ったかと思ったぞ」

野上「バルクホルンさん、おはようございます」

バルクホルン「うむ、ミーナと坂本少佐が格納庫まで来てくれと言っていたぞ。山岡中尉達もな」

野上「ミーナ中佐がですか?」

バルクホルン「あぁ」

何だろう、と思いつつ格納庫へ向かった

ミーナ「来たわね…」

山岡「なぜ我々まで?」

坂本「これについて聞きたいことがある」

野上「これは!?」

そこには見覚えのある二機の機体

野上「雷電…紫電改…」   http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/0/07/Mitsubishi_J2M.JPG http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/48/Kawanishi_N1K_Shiden.jpg 

間違いない、爆撃機用に作られた発動機を載せ独特な形になった要撃機「雷電」。主翼配置を中翼から低翼とし防弾ガラスを採用し生存性を向上した機体「紫電改」

野上「間違いない…」

坂本「その反応だと、貴様じゃないらしいな…」

坂本少佐は考え込みながら言った

野上「何がですか?」

ミーナ「今朝哨戒任務から帰ってきたエイラさんとサーニャさんから格納庫に変な機体があると報告を受けたので来てみるとこの機体があったの」


山岡「つまりこの機体は昨晩のうちに誰にも気づかれずに運び込まれたっちゅうことか?」

坂本「あるいは突如この場所に出現したか…ということになる」

沖梅「んなアホな」

ミーナ「しかしそうとしか考えられないわ。だいいち貴方達だってこの世界に突如出現したんだし」

確かにそうだ、僕…正確には僕たちは気づいたらこちらの世界にいた

野上「.........」

俺は紫電改の操縦席へ上がり発動機を起動させた

山岡「の、野上はん!何を!?」

沖梅「動かし方わかるんか!?」

誉二一型発動機が威勢よく動き出す、操縦席は振動し排熱の臭いが操縦席にまで届く。

野上「以前私はこの二つの搭乗員でした」

俺は初めて山岡さん達にこの事を明かした

沖梅「え!?」

山岡「初耳や…」

一式陸攻全搭乗員『うんうん』

野上(この操縦席…落ち着く)

坂本「ミーナ、やはりこれは野上の言っていた機体らしいな」

ミーナ「えぇ、エンジンを動かすのに一切の無駄も無かったわ」

そうミーナ中佐達が話した直後宮藤さんが朝ご飯のしたくが終わったと呼びに来た

次の日


野上「これは…?」

俺は昼ご飯を食べ終わったころにミーナ中佐から分厚い紙のような物の入った封筒を渡された

ミーナ「貴方のお給料よ、一応山岡さん達のも含まれてるわ」

野上「はぁ…でも僕このここに来て数日…第一ほとんど何もしていませんし」

ミーナ「あら、先日の戦闘では大活躍だったじゃない」

野上「あれはバルクホルンさんの援護があったからですし」

バルクホルン「いや、あの時の野上の操縦は見事なものだった。スロットル操作、機銃発射の間隔、撃墜数、ほとんどお前一人で倒したと言ってもいい。それに…軍人はいつ死んでもおかしくない、金くらいは不自由しないようにということだ」

坂本「そうだ、お前はそれを受け取る権利がる」

野上「権利…」

俺は封筒を見つめた…いくら山岡中尉達のぶんも含まれているとはいえ多い。海軍航空隊でもこれほどは貰えない

野上「ありがとうございます…では遠慮なく」

ミーナ「さて、皆に渡し終わったところで買い出しに行くメンバー決めを」

シャーリー「よっしゃー!」

ハルトマン「あ~あ、きちゃったよ…」

野上「買い出し?」

山岡「いや~それにしても501部隊の皆さんは日本g、じゃなくて扶桑語が上手やなー」

沖梅「全くや、初めて会ったとき一瞬戸惑ったで」

山岡「さてと、次回は野上はんが町に買い出しに行くらしいで」

沖梅「次回、ストライクウィッチーズ音速雷撃隊【谷攻め?…買い出し?】」

山岡「わしは陸軍はんに友人がいてな、バイクレースによう出とった」

来月あたりに更新予定です 
最近『ライジングサン』にはまりました。次回をお楽しみに。

第九話【谷攻め?…買い出し?】

体が一瞬中に浮いた…重力のない世界、とても不思議な世界だ…しかし

グォォォォ!

その瞬間は一瞬で終わり、直後にトラックの荷台に叩きつけられる

野上「うわ!?」

バルクホルン「大丈夫か?」

野上「えぇ…なんとか」

バルクホルン「おい!リベリアン!もう少し静かに運転できんのか!」

シャーリー「ひゃっはー!」

バルクホルンさんの声はトラックのエンジン音とタイヤが地面をこする音によってかき消された

バルクホルン「話しを聞かんか!」


少し時間をさかのぼって…

ミーナ「さて、皆に渡し終わったところで買い出しに行くメンバー決めを」

シャーリー「よっしゃー!」

ハルトマン「あ~あ、きちゃったよ…」

野上「買い出し?」

ミーナ「えぇ、毎月お給料日に買い出し班を決めて町に食糧やら個人的な物などを買いに行かせてるの」

野上「なるほど、ですが食糧は先日の補給品に含まれていましたけど…」

ミーナ「それもそうだけれど、最近はネウロイの活動が活発化してきていて、貴方がここに来る前も輸送機が行方不明になる事件も起きているの。なので余裕があるとき以外はできる限り自分たちで食糧を調達するようにと上からの命令なのよ。まぁ、隊員の息抜きにもなるしちょうどいいのかもね…」

野上「いろいろ大変ですね」

ミーナ「お互いにね」

ハルトマン「班はシャーリーと宮藤と野上で良いじゃん」

芳佳「え?私?」

野上「僕もですか?」

坂本「確かに宮藤と野上にも基地以外の場所も見せてやるべきだな」

バルクホルン「野上が行くなら私も行こう。私は野上の教育係りだしな」

野上「そんな悪いですよ?せっかくの休日なのに」

バルクホルン「いや、ちょうどある店に用事があるからな、そのついでだ」

山岡 沖梅『あの~』

野上「山岡中尉」

山岡「自分らもついて行ってはダメでしょうかねぇ?」

ミーナ「何か用事でも?」

山岡「いや、用事という用事ではないのだがの~」

ミーナ「?」

沖梅「自分ら外国の町を一度見てみたくて…その~ついて行ってもいいですかね?」

山岡「もちろん、買い出しの手伝いはします!」

沖梅「力仕事なり何なりと!」

ミーナ「確かに、人手が多い方が早く終わるし。わかったわ、許可します」

山岡 沖梅『感謝します!』

ミーナ「ただ…」

山岡「ただ…何です?」

ミーナ「行くのなら朝食は抜いといた方がいいわよ」

『え?』


そんなこんなで今に至る


野上「宮藤さんは大丈夫ですか?」


芳佳「な、なんとか…」

野上「山岡中尉と沖梅さんは…」

隣に座っている山岡中尉と沖梅さんの方を見ると…

バルクホルン「完全に伸びてるな…」

見事なまでに目を回している 

野上(のらくろみたいだ)

野上「ミーナ中佐の言葉の意味がいま解りました」

バルクホルン「以前エイラも同じような事を言っていたな」

野上「あぁ…」

少しだけ俺は来たことを後悔した。

シャーリー「野上!山岡!沖梅!舌噛むなよ!」

野上 バルクホルン『え?』

気が付くと、トラックは宙に浮かんでいた、眼下には谷が見える

『うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』

数十分後

シャーリー「到~着!」

野上「飯抜いて正解でしたね…」

山岡「一瞬、三途の川が見えたわい」

沖梅「さっき通った花畑、綺麗やったな~…」

シャーリー「ん?花畑なんか通ってないぞ」

沖梅「え…」

バルクホルン「ずっと崖っぷちを通っていた」

野上「通っていたと言うよりほとんど飛んでましたよね…」

シャーリー「まぁ、無事に着いたんだからいいじゃないか」

『ハァ~...』

山岡「とりあえず、あいつ等の注文は…」

山岡中尉はポケットに入れてあった一式陸攻の搭乗員達の注文が書かれた紙を広げた

『一式陸攻搭乗員一同 酒とツマミ!』

沖梅「なんや、みんな揃って酒とツマミかいな」

山岡「もう一枚あるで」

沖梅「ん?」

遠山「可愛い子の写真」

沖梅「まったく…」

山岡「若いの~」

二時間後

バルクホルン「これで大体の物は買い終えたな」

山岡「他の皆への土産も買えたし良かったわい。しかし、綺麗な町やの~。戦争中とは思えん」

バルクホルン「この辺りはかろうじて被害を逃れてるにすぎない」

町は活気があふれ、行きかう人々を見ると戦時中とは思えない。

沖梅「この冷菓子、とても美味いで!」

芳佳「本当に美味いです!」

山岡「絶品やな!『じぇらと』って言うらしいで」

芳佳「ジェラートです」

山岡「そうやったそうやった!」

『はははははは!』

三人はとても楽しそうだ…

シャーリー「んじゃ、ここらで自由行動といくか」

バルクホルン「そうだな」

芳佳「自由行動…ですか?」

バルクホルン「あぁ、野上はどこか行きたい場所はあるか?」

行きたい場所か…ほとんど強制的につれてこられたみたいなものだから特には…

野上「あ...」

バルクホルン「ん?」

野上「この辺で本屋はありますか?」

次回予告

エイラ「なんか知らぬ間に人数が増えたなツンツン眼鏡」

ペリーヌ「だから何回その呼び方をやめなさいと言ったら済むんですの!」

エイラ「次回、ストライクウィッチーズ音速雷撃隊【野上の夢…】」

ペリーヌ「人の話を聞きなさい!って…この紙は…?」

エイラ「新聞?」

ペリーヌ「ヒロシ…マ…!?」

メーカーからの通知
「お使いのPCは修理不能です。」だそうです

名無しの特攻隊員 I-13より

しばらく友人のPCからの投下になりそうです...

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年09月09日 (水) 07:47:45   ID: 5As3-Gzh

早く続きが読みたいなぁ

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