球磨「おこたがあったかいくまー」提督「うむ」 (73)

球磨「一年通してこうも心が長閑になる季節はないくまー」ゴロゴロ

提督「う、うむ。・・・この季節は特に忙しいはずなのだが」

球磨「・・・となりの芝生だくまー」

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提督「そうか? 師走って言葉があるぞ」

球磨「その言葉で走っているのは師匠だけくま。寡聞にして弟子走なんて聞いたことがないくま」

提督「・・・たぶん、でしわすの「で」は、『で? だからなに?』 の「で」なんだろうな・・・」

球磨「あ、定時なんで帰りまーす」

提督「ちきしょう! 僕はお前らのために走り回ってんのに!!」

球磨「落ち着け冗談だくま。あとそんな言葉は無いくま」

提督「そうだけどさぁ」

球磨「親の心子知らず。そういうもんだくま」

提督「そう、・・・いや待て待て。それは親の心境だ。この文脈でお前が言ってどうする」

球磨「どっちにしろわからんくまー。てーとくは球磨の心がわかるくまー?」

提督「聞こうか」

球磨「おこたはやっぱり温かいくまー」

提督「・・・ああ、僕はお前のことをよく知っていたよ・・・」

球磨「そんな、面と向かって言われたら照れるくまー」

提督「お前は正しい。ここは恥じらうところだからな。・・・だが、そうじゃねえだろ!」

球磨「まぁ少なくともてーとくが忙しい間は球磨は休暇だくまー」

提督「・・・なら、今からリランカでも行くか?」

球磨「またー? 今度はどの駆逐艦のお世話するくまか?」

提督「いやお前のレベリングだよ。ケッコンしようぜケッコン」

球磨「やだ。面倒くさい。ロリコンが色気出すんじゃねーくまー。片腹痛いくまー」

提督「待て待て、僕はロリコンなんかじゃ断じてないぞ?」

球磨「戦艦が一、ハイパーが一、重巡が一、軽巡が一、駆逐艦が六」

提督「なんだそりゃ」

球磨「うちの精鋭トップ十だくま」

提督「ああ」

球磨「イベントも海域攻略も放り投げて駆逐艦ばっか育てて何が楽しいくまか?」

提督「そりゃあお前、・・・なんでだろうな?」

球磨「くまー」

提督「・・・まぁ、駆逐艦も育つと強いからな」

球磨「そりゃあなんだって育ったら強いくま」

提督「いやいや球磨よ。例えば演習でだな」

球磨「演習なんかあてにならないくま」

提督「そうは言うが、駆逐艦は夜戦になると鬼つえーんだぞ? 昼戦は避けまくるしな」

球磨「そうかなぁー?」

提督「おうよ。わざわざ戦艦空母の大食いを使わなくても十分勝てる」

球磨「絶対じゃないくま」

提督「それはしょうがない。が、大和を混じえた超火力戦隊相手に駆逐隊でS勝利をかっさらった時のカタルシスはだな」

球磨「はいはい」

提督「まぁ、海域攻略で連戦が必要となると一撃で落とせない駆逐艦は不利なんだが・・・」

球磨「そらみろだくまー」

提督「そこはそれだ。駆逐艦だけでウチの鎮守府が成り立っているわけじゃない。金剛も育っているし、高雄も鬼強だ」

球磨「・・・しかし、なぜに高雄?」

提督「ここへ着任して初めての建造で出たのが高雄だからだ。漣共々おったまげたもんだったぞ。火力が段違いだったからな」

球磨「そりゃあ漣しかいない艦隊でいきなり重巡はそうだろうくま」

提督「そしてお前だ。・・・お前なんでそんなに強いんだ?」

球磨「知るかくまー」

提督「最初のうちはお前と高雄がいたから戦力は足りてたんだよ」

球磨「で、ぼちぼちと攻略して、イオナの力を借りて、今は5-3で頓挫と」

提督「まぁそうなるな」

球磨「リランカでの育成法ができる以前は確か単艦大破特攻だったくまか?」

提督「おう。赤疲労もなんのそのだ」

球磨「それで勝率が足りなくてイベントは総スルー、と。・・・なにをやってるんだくまー」

提督「だがなぁ球磨よ。負け続けて育ったウチの駆逐隊はつえーぞ?」

球磨「ああ、そのせいで純粋な奴までスレたんだくま。今でもローテや疲労抜きがある分オリョクルなんかまだマシだって古参の駆逐艦どもが文句言いまくってるくまー」

提督「そうなのか?」

球磨「特に霞なんかすごいくまー。事あるごとに根性論を持ち出して、さながらバブル期の親父とゆとり世代の子供の会話だくまー」

提督「でもさ、球磨。ボッコボコになりながら、フラフラになりながら、それでも戦うたびに強くなるんだぞ? むちゃくちゃ燃えるじゃねえか!」

球磨「お前のせいか」

提督「それに負けるたびに強くなるってことはそれだけ次勝てるように成長してるってことだ。たまに被害が少ない時に魚雷で敵を落として、夜戦でもう一隻落とした果ての戦術的勝利がもうめちゃくちゃ嬉しいんだよ。雪風なんか「提督のお陰です」なんて言ってくれるしさぁ。感動して泣いちまったよ」

球磨「なんで高校球児みたいになってんだくまー・・・。ああでも、やっとわかったくま、古参の駆逐艦達の自負がやたら強いのはそのせいかくまー」

提督「戦術的勝利ってのがいいよな。なんかこう勝ち取ったって感じで」

球磨「・・・どうせ育てるなら戦艦にすれば良かったのに」

提督「はじめから強い奴がボッコボコに負け続けるとこなんか見たくないもん」

球磨「おい」

提督「まぁ真面目な話、その頃は赤城=ボーキ食いのイメージ全盛期だったからな。実際そうだったし、遠征のノウハウもないしでカツカツだったんだ。だから強力な艦は決戦用に運用してた」

球磨「ああそれで駆逐艦」

提督「そういうことだ。・・・どこで知られたのか大本営が旗艦大破での進軍を禁止するようになってからその戦法は使えなくなったがな」

球磨「いい気味だくま。・・・ま、そのせいでリランカで球磨がとばっちりを受けてるくまがねー」

提督「で、だ。・・・だからというわけでもないがお前には世話になってるからな。ケッコンしようぜケッコン」

球磨「やなこったくまー。・・・だいたい、霞が黙っちゃいないくまー」

提督「そうかなぁ、あいつなら戦力が強化されるってんで喜びそうなもんだが」

球磨「そういうところが嫌いなんだくまー」

霞「大変よ屑司令官!! ・・・って、このクソ忙しい時になにしとんじゃあああああああああ!!!」ドロップキック

提督「うおおおお!!」ヒラリ

霞「チッ、避けたか」

球磨「噂をすれば日陰者だくまー」

霞「誰が日陰者よ!」

球磨「言葉の綾だくまー」

提督「まったく、艦娘はゴリラより力が強いんだからあだだだだだd」メキメキ

霞「・・・・」ギュー

提督「やめろやめろ! 僕が悪かった! 球磨爪はやめてくれ!」メコッ

球磨「・・・ベアクローって言いたいくまか?」

提督「まったく、僕がなにしたって言うんだ」

球磨「何もしてないからっていうベタなアレじゃないかくま?」

霞「あんたもよクソ秘書艦! 珍しく自分から仕事するのかと思えば何やってんのよ!」

球磨「何もやってないくまー」

霞「それはもういい!!」

提督「それで? どうしたんだよ霞、血相を変えて」

霞「海軍のお偉いさんが視察に来るのよ!」

提督「片すぞ球磨。僕は炬燵をやる」テキ

球磨「合点。執務机の設置は任せろだくまー」パキ

霞「・・・ムカつくことにこういう時だけは機敏よね」

――――


提督「お待ちしておりました! 元帥殿!」ビシッ

元帥「んん、いいよそのまま続けなさい」

提督「はっ」

元帥「いやぁキミは勤勉だねえ。ウチなどは炬燵に丸まって動こうとしないんだ」

提督「いえ! 一帝国軍人として、当然のことであります!」

霞「・・・」

球磨「元帥さん、茶の用意が出来たくまー」

提督「おいおい球磨。元帥殿に立ったまま湯のみを渡すつもりか?」

球磨「あ、いけねだくまー」

元帥「いやいや、ありがとう球磨くん。私もすぐに行かなければならないからね」

提督「申し訳ありません。何分急だったもので、机の用意が間に合わず」

霞「・・・炬燵があったじゃない」ボソッ

元帥「いやいや、執務室に案内してくれといったのは私だからねぇ。寒いだろう、それは君が飲みなさい」

球磨「助かるくまー。外回りが続いて寒くて死にそうだったくまー」

霞「おい」

元帥「ははは、無理をさせてはいけないよ? じゃあ、もう私は行こうかな」

提督「もうお立ちになられるのでありますか?」

元帥「うん。私は発破をかけに回っているだけだからね。では、失礼するよ」

提督「はっ。霞、外までお送りしなさい」

元帥「いいから、・・・君は少し彼女たちを労る必要があるぞ?」

提督「申し訳ありません!」

元帥「うんうん」スタスタ


提督「行ったか」

球磨「表情筋が攣ったくまー」

霞「死ね」

球磨「自分とこも緩みっぱなしの癖に発破をかけに回っているとは、随分と面の皮が厚い爺さんだくまー」

提督「まったくだ」

霞「ちょっと、なによあの三文芝居」

提督「なにって、このクソ寒い時にクソ真面目な奴を相手にするのは嫌だろ?」

提督「それに加えて立ったまま湯のみを渡そうとされたら、帰るだろ普通」

球磨「それを嫌味なく出来るのが球磨のすごいとこだくまー」

霞「全部わざとか・・・」

提督「まぁそうカッカするな霞。せっかく元帥御自ら暇を貰ったんだ。たまにはゆっくりしようぜ」

霞「まったく、・・・手伝ったげるからさっさと炬燵を用意しなさいよ」

球磨「くまー」

おしまい
負け続けて強くなるってなんかかっこいいよねって思った。それだけ
あとは気が向いたら短編を細々と飽きるまで
一度でいいから>>1000まで行ってみたいもんだ

なおさら弟子は走らないじゃんってことで
軍人はみんな坊主頭だからヘーキヘーキ(震え声)

球磨「おまたがあったかいくまー」

北上「・・・」

球磨「人間の体で一番あったかい部分はパンツの中だと思う」

北上「いや、・・・パンツの中って人体の一部なの?」

球磨「名誉人体だくまー。義手義足みたいなもんだくまー」

北上「いやさすがに怒る人がいるでしょそれ、名誉毀損で訴えられるよ」

球磨「名誉を主張して名誉毀損くまか? なんだか白黒のやりとりみたいだくま。歴史は繰り返すくま」

北上「いやそんな大袈裟なことじゃなくてパンツだし。・・・パンツでもないけど」

球磨「くまー」ポリポリ

北上「掻くな!」

球磨「・・・」クンクン

北上「嗅ぐな!」

球磨「・・・ウワッ」

北上「顔をしかめるな!」

北上「・・・ねーちゃんもいい歳なんだからさー、いくらオフだからって女としてそれってどうなの?」

球磨「女所帯なんだから気にするなくまー。女子校の女はもっとひどいって聞いたことあるくまー」

北上「いやここ女子高じゃないし・・・」

球磨「心配しなくても風呂くらいは入ってるくま」

北上「いやそれ以前にずっとこたつに入ってるから股とかもうビショビショなんじゃないの?」

球磨「人を盛ってる淫乱みたいに言うなくまー」

北上「・・・ソッチの方がまだましだよね。女としてっていうか人として・・・」

球磨「それはなんというか、意見の分かれるところくま」

球磨「ズボラに関してはお前だって似たようなもんだくまー」

北上「私はまだそこまで女を捨ててるつもりはないなー。ねーちゃんに比べたら立派にJCやってると思うよ? うん」

球磨「そんな芋臭いJCがいるかだくまー」

北上「芋臭いって・・・。ねーちゃんだってイロモノじゃん」

球磨「誰がイロモノだくまー!」

北上「ほらその語尾。じつはけっこう毛深かったりして」

球磨「球磨は球磨であって熊ではないくま。獣みたいに言われるのは心外だくま」

北上「いやそれ多摩ねえの台詞だし」

球磨「まぁアイデンティティは大事なんだくま。それに球磨は全国諸兄のイメージを遵守してパイパンなのだくまー」

北上「ねーちゃんってそういうとこほんとに貪欲だよね・・・」

球磨「くまー」

球磨「もし」

北上「うん?」

球磨「球磨の毛がもっさもっさだったとして」

北上「そこは歳相応でいいんじゃないの?」

球磨「もっさもっさだったとして」

北上「・・・うん」

球磨「どの層に需要があるくまか?」

北上「・・・うーん」

球磨「陰毛フェチであるところのうちの提督くらいだくま」

北上「うわ、あの人ロリコンで陰毛フェチなんだ・・・」ナイワー

球磨「まぁその火元は球磨だくまー」

北上「マジで訴えられるよ・・・」

球磨「けど事実無根でもないくま」

北上「マジで?」

球磨「炬燵の席で球磨が直接聞き出したことだくまー」

北上「いやそんな酒の席みたいに言われても」

球磨「酒も炬燵も人を堕落させるから、似たようなもんだくまー」ドヤッ

北上「ドヤ顔されてもうまいこと言えてないから」

球磨「ロリコンの方は否定されたくまが」

北上「陰毛フェチの方も否定して欲しかったなぁ」

球磨「それは自分から言い出したことだくま」

北上「・・・ねーちゃんってさぁ、地味に提督と仲良いよね」

球磨「めーわくな話だくま。この前なんか結婚しようとか言われたくま」

北上「・・・は?」

球磨「ロリコンが色気出して、とんだ淫獣だくま」

北上「いやいや待って、それマジ?」

球磨「てーとくが年中盛ってるエロ魔神であることは周知だくま」

北上「いやそっちじゃなくて」

球磨「結婚くまか?」

北上「そう、ねーちゃんまだ書類上は不可能じゃん」

球磨「だからレベリングも含めて丁重にお断りしたくまー」

北上「え? なんで?」

球磨「面倒くさいくまー」

北上「ええー・・・」?

球磨「書類なんか後から出せるから取り敢えず式だけあげとこうって言われたような気がするくま」

北上「え? え? それガチなやつじゃん。まじでそう言ったの?」

球磨「そこまでは言ってなかった気もするくま」シレッ

北上「・・・ねーちゃんって、ほんとさぁ・・・」

北上「しかしついに駆逐艦以外にも手を出し始めたのか、うちの提督」

球磨「お前も気をつけるくま」

北上「うーん、けどなんで記念すべき一人目が金剛さんやら高雄さんじゃなくてねーちゃんみたいなオッサンなんだろうね」

球磨「誰がオッサンだくま。・・・大方、溢れ出る母性にでもくらっときたんだくま。しょーがないマザコンだくま」

北上「母性」

球磨「慈愛でもいいくま」

北上「慈愛」

球磨「なんか文句あるくま?」

北上「別に。けど、雷とかには靡かないよね」

球磨「アレだ、子供でもほしいんじゃないくまか?」

北上「・・・犯罪性が増したけど」

球磨「カッコカリだなんて建前でそれを誤魔化そうってんだからこの国もいよいよ末期的だくま」

北上「あ、非国民」

球磨「オフレコだくまー」

北上「ま、別にいいよねーどうでも。私は外で男見つけるし」

球磨「それがいいくま」

北上「あーあ、ねえちゃんはなんだか玉の輿狙えそうだし、私もどっかにいい男が転がっていないかなー」

大井「北上さん!!!!」

北上「おわぁー!? ど、どったの大井っち」

大井「あ、いえ、つい。今から街に行きません? 実はここに二人分の外泊許可証が」

北上「・・・いいけど、どこいくの?」

大井「あ、実は行きたいところがあるんですようふふ」

北上「ふーん。・・・まーそういうことだから、私はちょっと大井っちとJCやってくるねー」

球磨「おー行け行けだくまー。炬燵が広くなっていいくまー」

大井「さ、はやく!」

球磨「仲良くやってくるがいいくまー」

大井「ええ、それはもう仲良く、うふふ」

北上「わ、ちょっと引っ張らないでよ大井っち―」

球磨「くまー」



球磨「・・・愚妹どもには健全な出会いがあることを切に願うくまー・・・」

おしまい
山もなくオチもない話をさせたら球磨はピカイチだと思う

朧「なんですか?」球磨「別に、用があるわけじゃないくま」

朧「はぁ・・・?」

球磨「単純に一人でいるとこ見るのが珍しいから声をかけただけくま」

朧「え? 別にあたしはいつもみんなとつるんでるってわけじゃないですよ?」

球磨「それは知ってる。ただ、いつもは気に気に留めることがないのだくま」

朧「・・・それってつまり?」

球磨「影が薄いってことだくま」

朧「失礼します」

球磨「まぁ、待て待て」

朧「・・・なんですか? 人をおちょくりたいだけなら持ち場に戻りますよ」

球磨「うむ、相変わらずクソ真面目だくまねー」

朧「クソ真面目?」

球磨「面白みがないってことだくまー」

朧「・・・怒りますよ?」

球磨「あぁ、意外と短気だったくまね、朧は」

朧「短気って、あたしってそんなに怒りっぽいですか?」

球磨「ふむ、日常的な会話だとそんな風に当たり障りない真面目な奴なのに、戦闘中は豹変するんだから面白いくまー」

朧「豹変って、そんなに違いますか?」

球磨「チッ」

朧「?」

球磨「しつこい!」

朧「・・・?」

球磨「まだよ、まだ・・・沈まない!」

朧「あー・・・」

球磨「ここまでガツガツしてる奴もなかなかいないくまー」

朧「そう言われると、そうかも」

球磨「しかもなんかガツガツの仕方が怖いくまー。八重歯持ちの爽やか系スポーツマンみたいな見た目でなんであんなに暗いんだくま?」

朧「暗いつもりはありませんけど。必死なだけです」

球磨「うーん、必死過ぎて深みにどっぷり浸かっていきそうな危うさがそこにはあるくま」

朧「はぁ、そうですか?」

球磨「うむ、言うなれば力を求めすぎて自滅するタイプだくま」

朧「そうかなぁ、そんな事ないと思いますけど・・・」

球磨「ま、なんというかそのひたむきなところがてーとくは気に入ったであろうことはわかるくまー」

朧「それは、えっと、ありがとうございます?」

球磨「うむ、だからそんなところに突っ立ってないでこっち来て一緒にこたつに入るくま。特別に許可してやるくま」ポンポン

朧「はぁ・・・」ゴソゴソ

朧「・・・なんかこの中少し熱くないですか?」

球磨「文句言うなくまー。熱いほうがいいに決まってるくまー」

朧「いや、お風呂みたいに言われても。これじゃあ火傷しますって」

球磨「そのためのジャージだくま」

朧「え、今制服じゃないんですか?」

球磨「上は水兵、下は学生なーんだ・・・くま」

朧「・・・」

球磨「ミカン食うか?」

朧「いただきます」

朧「実はお腹空いてたんです」

球磨「お前さんはいつも腹ペコだくま」

朧「いつもじゃないです。赤城さんみたいに言わないでください」

球磨「うむうむ、やっぱりお前さんはウチの鎮守府の古参駆逐艦の一人だくま。御多分にもれず怖いもの知らずだくま」

朧「・・・やっぱり今のナシで」

球磨「そうは問屋がおろさないくまー」

朧「で? 私に何か御用ですか?」

球磨「だから用はないくま。強いて言うなら後輩を弄って遊ぼうと思っただけだくま」

朧「・・・帰ります」

球磨「まぁ、待て待て。まだミカンはあるくま」

朧「・・・」

球磨「うまいぞー」

朧「・・・」ヒョイパク

朧「・・・ほんと、おいしいですねこれ」

球磨「最高にお金のかからない贅沢だくま」

球磨「しかしまぁなんというか、その他人行儀はなんとかならないくまか?」

朧「他人行儀って言われても、先輩ですし」

球磨「声で聞くとそうでもないけど、文字に起こすとなんか冷たい感じがするくま。なんとかしろだくま」

朧「私の怒りはわりと温まってきましたけど」

球磨「ああそうそう、大人しいけどキレやすいみたいなキャラ付けだったくまね」

朧「そのキャラ付けは球磨さんがしたのに、・・・これはどうでもいいですけど球磨さんって言うのなんか恥ずかしいですね。球磨さんって」

球磨「まぁ、我ながらメルヘンチックな感は否めないけども、それは今言うことじゃないくま」

朧「球磨さんって」

朧「球磨さんって」

球磨「・・・随分と変わったところにツボがあるくまね。何がそこまで気に入ったんだくま・・・」

朧「ズルいです」

球磨「くまー・・・」

朧「さん付けされたほうが可愛くなる名前ってなんですか?」

球磨「くまさん。くまちゃん。・・・そんなに変わった名前でもないくま。刑事ドラマでわりと聞くし」

朧「かわいいのに。・・・比べて私の名前ってなんかどう言っても可愛くならないんですよね」

球磨「ん? ・・・んー、ボロっち、おっぼー。・・・オボロン」

朧「バビロンみたいですね」

球磨「というか漢字からして厳ついくまからね・・・」

朧「ああでも、なんかあった時に主役を張らせてもらえそうな名前だと思いませんか? 刀とか使いそう」

球磨「わりに地味だくまね。まぁ、あんまり目立たれても挨拶に困るくまが」

朧「ああ、忍者もいいですね」

球磨「いや目立たないってそういうことじゃ、・・・まぁいいかくまー」



球磨「んんー、お前さんはなんというかこう庇護欲をそそられるくま」

朧「・・・庇護欲?」

球磨「守ってやりたくなるというか、てーとくもその辺に惹かれたんじゃないくま?」

朧「・・・みんなを守るのはアタシなのに・・・」

球磨「ほれそれ、てーとくのドストライクだくま」

朧「え?」

球磨「ひたむきで訓練で作ったであろう生傷の絶えない頑張り屋で、自己表現が苦手なせいで内気に見えるけど実は激情家」

球磨「これはもう守るっきゃないくま。母性というか父性がうずくんだくま」

朧「それって、褒められてるんですか?」

球磨「・・・褒めてるかって聞かれると微妙なところだくま」

朧「やっぱり」

朧「まあ、普通に考えて頑張ってる君が好きっていうのはありがた迷惑な話ですよね」

球磨「んー、そう?」

朧「だって当人は結果を出すつもりでいるのに、無理しなくてもそのままがいいんだよとか余計なお世話もいいとこですよ」

球磨「そ、それはさすがに穿ち過ぎじゃあ・・・。もう少し素直に受け取ればいいくま。応援してくれてるんだから」

朧「そういう人に限って頑張ってる内容は見ないんです。非効率的で前時代的な方法ははた迷惑極まりないです」

球磨「・・・過去になんかあったくまか・・・?・・・いや、ごめん知ってるわ」

朧「・・・まぁ、アタシだってそれしか方法を知りませんけど」

球磨「・・・意外に、朧みたいなタイプはマジもんの鬼教官になりそうだくま。加減を知らなさそうだくまー」

朧「神通さんみたいに言わないでください」

球磨「ああ、そういえばなんとなく雰囲気が似てるくまー・・・」

球磨「ま、気楽にやればいいくまー」

朧「はぁ、気楽に」

球磨「お前さんの体から生傷が消える日ってのは、それはそれで結構な楽しみなんだくま」

朧「別に好きで怪我してるわけじゃないんですけど」

球磨「そうか? 朧といえば絆創膏に八重歯だくま。・・・予想に反して快活な奴じゃあなかったくまが」

朧「快活」

球磨「世間的には地味だけどがんばりやで面倒見の良いお姉さんで通ってるってのが朧だくま」

朧「・・・褒めてます?」

球磨「褒めてないくまー」

朧「・・・球磨先輩って、意外と可愛げがないですよね」

球磨「んんむ? 可愛いを体現したこの球磨に向かって随分な言い草だくま」

朧「なんかこう、マスコット的な可愛さっていうんですか? そういうイメージと違ってなんかおっさん臭いっていうか」

球磨「まー、意外に優秀な球磨ちゃんって、結構評判だくまからなー。ギャップ萌えというやつだくま」

朧「・・・んー?」

球磨「なにか文句あるくま?」

朧「いえ、べつに」

球磨「真面目な話、その辺は単に球磨がおねーさんってだけだくま」

朧「また自分で」

球磨「ま、それもギャップ萌えというやつだくま」

朧「気に入ったんですか? ギャップ萌えって言葉。漣は球磨先輩のことを昼行灯モドキって言ってますけど」

球磨「ふふん、のらりくらりとてーとくの無茶ぶりを右に左に受け流すのに限っては、人後に落ちないという自負があるくまー」

朧「いや、得意になるほどにいい意味で言ってはいないと思うんだけどなぁ昼行灯って。・・・モドキだし」

球磨「何事もモドキって言われてる内の方が気が楽だくま。期待も、気概もほどほどが一番だくまー」

朧「・・・まぁ、曙はただ単にちゃらんぽらんって言ってましたけどね」

球磨「ほー、なかなかにいい度胸だくま。曙も、そしてそれを平然と球磨に言うお前さんも」

朧「あー、ごめんなさい」

球磨「謝られたって詮無い話だけども、くま」

朧「・・・じゃあ、アタシはそろそろ帰ります」

球磨「んー?」

朧「まだ、結構やり残したことがあるんですよ」

球磨「ふーん? ま、ほどほどに頑張るがいいくま」

朧「はい、じゃあまた今度ですね」

球磨「くまー」



球磨「やり残したことって、自主トレ? よくもまあこんなクソ寒い時期に」

球磨「くまー」ポリポリ

おしまいっと
先は長いなぁ

うん、だから朧もそう言って・・・
まぁ出典が漣だし、その辺はスルーしてくだち

金剛「へい、元気出すネ、ターキーガール!」瑞鶴「・・・」プツッ

瑞鶴「・・・金剛さん?」

金剛「おや?」

瑞鶴「どういうつもりで言ったのかは知りませんけど、いくら金剛さんでも怒りますよ?」

金剛「む、そんな怒らせるつもりは」

瑞鶴「ああもう、どいつもこいつも七面鳥七面鳥って! なにがクリスマスよ!!」

金剛「OH、これはどうもやってしまいましたネ。So,Sorry、瑞鶴。私はてっきり」

瑞鶴「はん! わかってますよ!! どーせ悪気はなかったんでしょ!!」

金剛「落ち着くネー・・・」

瑞鶴「今落ち着きました」

金剛「いやー、瑞鶴が加賀と楽しそうにしてるのを見ていると、つい真似したくなりましタ。しかし、あなた達だけに通じる阿吽の呼吸というものはあるんですかネー」

瑞鶴「楽しそうにって、楽しいわけがないじゃないですか!」

金剛「そう? むー、なんか最近元気のいい女の子を見たら何故か楽しそうに見えるネ」

瑞鶴「いやそんなおばあちゃんみたいなこと言われてててててて! いたい! いたいですって!!」

金剛「Oh、そーりー。まぁ、これでおあいこネー」

瑞鶴「いや、私ヤられ損じゃないですか?」

金剛「気のせいネー」

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