木曾「…まあ、確かに生まれはお前が一番はｙ」

ﾊﾞｯﾁｰﾝ

木曾「ってえなクソ！いちいちビンタ張んな！」

球磨「りぴーとあふたークマ、『お姉ちゃん』」

木曾「…」

球磨「『お姉ちゃん』」

木曾「…ふ、ふんっ」

ﾊﾟﾁｰﾝﾊﾞﾁｰﾝ

木曾「痛っ！痛い！痛いって！やめて！く、くまお姉ちゃん！」

球磨「ふふんっ、それでいいクマ」

木曾「なんだってんだよ…」

多摩「クマ姉ぇ」

球磨「ん？どうしたクマ？」

多摩「木曾、痛そうにゃ」

球磨「タマは優しいクマぁ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

多摩「にゃぁ//」

木曾「（提督に頼んで遠征にでも出してもらうか…）」

北上「あ、木曾、いいところに」

木曾「ん？なんだよ北上姉ぇ」

北上「クレンザーと布巾持ってきてくんない？」

木曾「自分で行けばいいだろ、なんで俺が…」

大井「…」

木曾「わ、わかった、特別に持ってきてやっから待ってろ！」

大井「とくべつ…？」

木曾「ありがたく！ありがたく持ってこさせていただきます！だからその魚雷しまってくれ！」

木曾「クソっ、何で俺がこんなパシリみたいなこと…」

木曾「ほらよ、で、そんなもん何に使うんだよ」

北上「あー、ほら、魚雷の手入れとかちゃんとやっとかないとって大井っちが」

大井「木曾もいざというときに備えてちゃんとお手入れしておかないとダメよ？」

木曾「いいよ…お前らと違ってどうせ俺なんて…」

北上「？」

木曾「な、何でもねえ！用がねえなら俺はもう行くからな！」

北上「お、出撃ー？」

大井「北上さん！ようやく邪魔者が消えたわね！」

木曾「聞こえてんぞ！妹のこと邪魔者とか言うなよな…」

執務室

木曾「提督、俺に遠征行かせてくれよ、40時間くらいのやつ」

T「軽巡か…お前よりも天龍姉妹の方が燃費がいいからな」

木曾「その分資源多く持ってきてやっからそこを何とか…」

T「…何かあったのか？」

木曾「は？な、何もねえよ」

T「そうか、姉たちが嫌になったか…」

木曾「勝手に話進めんなよてめぇ」

T「上官に向かってその態度は何様のつもりだ」

木曾「（んだよこの既視感）」

木曾「ホントに何もねえって！」

T「…」

木曾「ひっ」ﾋﾞｸｯ

T「だが、少し前まではあんなに嫌がっていただろう、遠征」

木曾「き、気が変わったんだよ（よかった…叩かれなかった…）」

T「これでもお前らのことは私が一番理解しているつもりだ、少しは頼ってくれてもいいんだぞ」

木曾「…」

T「お前ら球磨型の姉妹は我が鎮守府の中でもクセの強い者の集まりだからな…嫌になる気持ちもわかる」

木曾「提督…」

T「騙されたと思って私に相談してみないか？」

木曾「…わかった、実はあいつｒ」

T「あ、その前にこれ着けてくれ」

木曾「あ？何だよこれ」

T「見てわからんか」

木曾「うさぎの…みみ？」

T「そう、ウサ耳だ。これつけて『キソー』って鳴いてみてくれ」

木曾「はあ！？ふっざけんなよ！何で俺が！」

T「似合いそうだから」

木曾「…」ｽﾁｬ

T「？何してるんだね、木曾」

木曾「装弾、だ」

T「そうだん違いじゃないですかねそれ」

木曾「主砲！7基7門！発射用意！！目標、母港執務室の提督！」

T「ま、まて！話せばわかる！」

木曾「黙れ変態！」

T「こ、ここで撃ったら冗談じゃ済まなくなるぞ！軍法会議も免れん！」

木曾「…クソッ！」

T「ふぅ…まあそれは好きに使ってくれて構わないから」

木曾「いらねえよこんなもん！二度と遠征にも行かねえからな！」ﾊﾞﾀﾝ

T「……でもちゃんとうさ耳は持っていくんだな」

多摩「クマ姉ぇ」

球磨「何クマ？」

多摩「木曾、帰ってくるにゃ」

球磨「じゃあ今日はここまでクマ」

多摩「はいにゃ」

球磨「…暇だし隠れて木曾の生態調査するクマー」

多摩「ベッドの下が丁度いいにゃ」

球磨「じゃあそこに隠れるクマー」

木曾「ただいま…って誰もいねえか…」

木曾「…はぁ、提督も姉貴共も何なんだよ…俺がおかしいのか……」

球磨「…」

多摩「いつまで続けるのにゃ」

球磨「ばれるまでクマ」

木曾「……変な耳、勢いで持ってきちまった」

木曾「………」

木曾「誰もいない…よな？帰ってくる気配もない…」

球磨「あれ何クマ？」

多摩「多分コスプレグッズにゃ」

木曾「…」ｽﾎﾟｯ

球磨「か、被ったクマ…！多摩、写真撮るクマ！」

多摩「もう動画撮ってるにゃ」

球磨「ぐっじょぶクマー！」

木曾「…」

木曾「………キ、キソー…」

木曾「……………」

木曾「………………」ｶｧｧ

球磨多摩「…」

ﾃｨﾛﾘﾝ

球磨多摩木曾「！」ﾋﾞｸｯ

多摩「間違えて録画終了押しちゃったにゃ…」

木曾「だ、誰だっ！！」

球磨「ふっふっふ…ばれちゃしょうがないクマ」

木曾「てめ…姉貴！そんなとこで何してやがる！」

球磨「盗撮だクマ」

木曾「堂々と白状してんじゃねえぞクソ熊！」

多摩「ウサ耳付けたまま怒鳴っても怖くないにゃ」

木曾「…っぅ！」ｶｧｧｧｧ

球磨「可愛かったクマー」

多摩「にゃあ」

木曾「クッソ！消せ！今すぐ消せ！さもなくばお前ら消して俺も消える！」

球磨「どっちも嫌きそー」

多摩「きそー」

球磨「これからは素直にお姉ちゃんたちの言う事ちゃんと聞くって言うんなら、大井とか北上とか提督には言わないでおいてやらないこともないクマ」

木曾「わ、わかった！わかったから！頼むから誰にも言わないでくれ！」

球磨「わかったきそー」

多摩「きそー」

木曾「もうやめてくれ…」

大井「ただ今戻りましたー」

北上「北上様のお帰りだー道をあけろー」

球磨「あ、二人ともお帰りなさいきそー」

多摩「きそー」

大井「きそー？」

木曾「な、何でもねえ！何でもねえよ！」

大井「そう？まあ何でもいいのだけど」

北上「えーなになに？流行ってんの？」

球磨「最近の流行きそー」

多摩「きそー」

北上「へー面白そうキソー」

大井「キソー！」

木曾「……」

北上「なんで何もかもが手遅れだ、みたいな顔してるキソー？」

木曾「何でもねえよ…」

北上「きそー」

木曾「う、うるせえ！俺はもう寝る！」

球磨「おやすみきそー」

多摩「きそー」

大井「何かあったの？」

球磨「何もないクマー」

球磨「それより、頼んでおいたもの買ってきてくれたクマ？」

大井「ええ、これで大丈夫？」

球磨「ばっちりクマ！」

大井「私も久しぶりに北上さんとデートできたし…ありがとね、くまちゃん」

球磨「ふっふっふー！もっと褒めてもいいクマー！」

多摩「クマ姉ぇ、木曾寝たし続きやるにゃ」

球磨「よし、じゃあ材料も揃ったしやるクマ」

木曾部屋
木曾「クソっ！どいつもこいつも馬鹿にしやがって…」

木曾「………俺が…可愛い…」

木曾「…」ﾎﾟｰ

木曾「…はっ！何考えてんだ俺は！」

木曾「俺は可愛くなんてないんだからな！勘違いすんなよ！」

球磨「誰に言ってるクマ？」

木曾「何でてめえいるんだよ！」

球磨「『お姉ちゃん』」

木曾「…くっ」

木曾「姉貴、俺は今度こそホントに寝るからな！じゃあな、もう部屋入ってくんなよ」

多摩「木曾、寝てたにゃ？」

球磨「もう寝たクマ」

多摩「じゃあ安心にゃ」

球磨「木曾は一度寝るとなかなか起きないクマー」

大井「ねえ、クマちゃん」

球磨「何クマ？」

大井「私達も手伝っていい？」

球磨「助かるクマー」

多摩「みんなでやった方が早いにゃ」

大井「北上さん！いいって！」

北上「おー、やたー」

北上「大井っちー、これどうやんの？」

大井「えっと、それはここをこうして…はい、できた♪」

北上「おー、さすが大井っち、将来いいお嫁さんになりそう」

大井「私は北上さんのお嫁さんになりたい…かな」

北上「ん？何か言った？」

大井「何でもないよ！」

北上「そおー？」

大井「ふふっ」

多摩「二人とも仲いいにゃ」

球磨「クマたちだって負けてないクマ」

多摩「タマたちの方が強い？」

球磨「もちろんクマー」

球磨「大井たちがハイパーコンビなら、クマたちはスペシャルコンビクマー」

多摩「すぺしゃる…かっこいいにゃ…！」

球磨「スペシャル球磨クマー！」

多摩「スペシャル多摩だにゃー！」

球磨「ふっふっふ…強くなったクマ！」

大井「クマちゃんにタマちゃん、手、動かしましょ？」

球磨「了解クマー」

多摩「にゃー」

数時間後

大井「これをこうしてっと…はい、これで完成ね」

球磨「おー、一応それっぽくなってるクマー」

多摩「にゃぁ」

北上「木曾、喜んでくれるかなー」

大井「大丈夫、私たちが丹精込めて作ったんだもん」

球磨「その通りクマ」

多摩「明日が楽しみにゃ」

木曾「ん…？もう朝か…」

木曾「晩飯前には起きるつもりだったんだけどな…」

ｺﾝｺﾝ

？？？「もう起きてる？」

木曾「ん？誰だ？クソグｍ…球磨姉ぇか？」

大井「私、大井よ」

木曾「ああ、大井姉ぇ…何か用か？」

大井「着替えてからでいいから、リビング来てくれる？」

木曾「わーったよ」

大井「みんな待ってるから、急いでね」

木曾「はいはい」

北上「あ、大井っちおかえりー」

大井「ただいま、北上さん♪」

球磨「呼んだクマ？」

大井「ええ、そろそろ来るみたい」

多摩「緊張するにゃ」

木曾「何の集まりだよ」

北上「木曾、おめでとー」

大井「おめでとう！」

多摩「フライングにゃ」

北上「ありゃ？ごめん」

木曾「おめでとう…？」

球磨「忘れたクマ？今日は木曾の誕生日クマ」

多摩「だにゃ」

木曾「お前ら…ｸﾞｽｯ」

北上「お？泣いてんの？」

木曾「な、泣いてねえよ！」

球磨「可愛いやつめクマー」

多摩「にゃー」

大井「ふふっ」

木曾「んだよ…家系苦しいってのに俺の為にこんな豪華な料理まで…」

大井「気にしないで、提督に9割負担させたから♪」

木曾「何か一気に冷めたぞ…」

球磨「それはそうと…これ、ありがたく受け取れクマ」

木曾「何だよ、不発弾か何かか？」

球磨「少しはお姉ちゃんを信用するクマ」

木曾「…」

木曾「帽子…？」

球磨「みんなで作ったクマ」

多摩「だにゃ」

木曾「…っ」

球磨「今度こそ間違いなく泣いてるクマー」

木曾「泣いてねえ…泣いてねえよ…ｸﾞｽｯ」

木曾「…ありがとな、姉貴共」

球磨「早速着けて写真撮るクマ！」

木曾「ああ！」

木曾「ところでよ、一つ聞いていいか」

球磨「クマ？」