櫻子「安価で過ごす日曜日」 (58)

櫻子「んっ、んん~~~っ…………はぁ」ぐいーん

櫻子「あー、昨日早く寝たから早起きしちゃったなあ」

櫻子「時間は……げ、まだ5時じゃん」


櫻子「でももう二度寝の気分じゃないよ……外はもう少し明るいし」


櫻子「今日はこれといって用事もないし……」


櫻子「よし、>>3のとこ行こう!」

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ひまわり

櫻子「よーし、向日葵んとこ行こ」ばっ

櫻子「そうだ、向日葵に朝ごはん作らせよう! 休日の朝は豪華な朝ごはんから始まるよね!」

櫻子「でも日曜の早朝なんて、向日葵が一番起きない時間かもしれないな……まあいいや、とりあえず行こう」





櫻子「田舎とはいえ……全然鍵かかってないじゃん。忍び込んどいてあれだけど、相変わらず不用心だなあ」


すーっ

櫻子「おはようございまーす……」そろーり


楓「………すぅ…」

向日葵「…………」


櫻子「うわー、しっかり寝てるな」

櫻子「ひまわりー」つんつん

向日葵「…………」


櫻子「おきろー」ぷにぷに

向日葵「…………」



櫻子「……おっぱい魔人」ボソッ


向日葵「ん……」ぐるん

櫻子(わ!!)ビクッ



向日葵「…………」すぅすぅ

櫻子(ね、寝返りうっただけか……寝ながらでも反応してくるとは)

櫻子「なんか勝手に来といてあれだけど、起こすの悪い気がしてきたな……向日葵はいいけど楓が可哀想だ」

櫻子「でも何もせずに帰るわけにもいかないし……そうだ、向日葵の机漁ろう」


櫻子「なんかないかなー♪ 」ごそごそ



櫻子「…………ん、これは……夏休みの日記かな?」

櫻子「今年の夏のやつだ。そういえば見せてくれなかったからなぁ……こっそり見ちゃお」ぺらぺら

[7月31日

7月中に夏休みの宿題を終わらせてしまおうと思って、早い段階から取り組んでいた甲斐もあり、なんとか今日仕上げることができた。でもポスターだけはまだ手をつけていないので、早めに取り掛かりたい。
私はあまり絵が上手ではないので、毎年櫻子にバカにされてしまう。あの子はポスターも含めて宿題を何ひとつ自分からやろうとしないから、そんなこと言う資格はないのだけれど……
きっと今年も、最終日に泣きついてくるんだと思う。]


櫻子「なんだこれ! 私の悪口書いてあるぞ!」

櫻子「……まあ確かに最終日に向日葵と撫子ねーちゃんに手伝ってもらったから間違ってないんだけど」

[8月13日

櫻子が風邪を引いたらしく、そのくせ大人しく寝ていないと花子ちゃんが私に相談に来ました。数学の教科書を読み聞かせてあげたら、一瞬で寝静まりました。
馬鹿は風邪を引かないといいますが、櫻子は毎年夏休みになると暴飲暴食や夜更かしで体調を崩します。毎年決まって体調を崩すのはやはり馬鹿っぽいと思います。]


櫻子「また私の悪口だ……余計なお世話だっつの」

[8月31日

どうせ来るのでしょうと待ち構えていると、本当に櫻子が飛んできて土下座をし、「宿題を手伝ってくれ」と言ってきました。
予想してはいたけれど、何故こうなることがわかっていながらもっと早くに手を打たないのか、不思議で仕方ありません。撫子さんも呆れを通り越して、櫻子の思考の考察に入っていました。
小学生の頃から、あの子は全く変わりません。私は別に手伝うことが嫌というわけではないのだから、もっと早くに言ってほしいものです。
他人の宿題とはいえ、最終日に残った大量の宿題を目の当たりにすると、私も頭痛がしてきます]


櫻子「まったくうるさいな……本当にこの日記を提出したのかよ」

櫻子「っていうか向日葵の日記なのに私のことばっか書いてあるじゃん! なんなの!?///」


櫻子「むー……来年はもっと早くにお願いしようかな……でもそうしたらそうしたで向日葵ゴチャゴチャ言うだろうなあ……」


櫻子「日記はもういいや……」ぱたん


櫻子「っていうかこの部屋寒いなあ。まだ朝も早いし、私薄着だし……向日葵の部屋で凍死したらどう責任とってくれるのさ」ぶるぶる


櫻子「やむをえない、凍死するくらいなら向日葵をベッドから追い出してでも私は生き残るぞ……」もそもそ


向日葵「……ん……」

櫻子「こら、もっと詰めろ……よいしょ…………」


櫻子「はーあったけー…………ん~、眠くなってきた……」



櫻子「すぅ…………」

楓「ん……」ぱちっ


楓「んんー……今日も寒いの」もそもそ


楓「あ、櫻子おねえちゃん!」


楓「ふふ、おねえちゃんと一緒に寝てたら、きっとあったかいはずなの!」


櫻子「…………zzz」

向日葵「…………」

向日葵「ん……あっつい……」もそもそ


向日葵「はぁ…………ん……?」


櫻子「…………」むにゃむにゃ



向日葵「きゃーーーー!!!///」ぱちん

櫻子「んぁっ!…………な、なにすんだ……!」

向日葵「なにすんだじゃないですわ!! あなたこそこんな所で何してるんですの!?」

櫻子「んもーうるさいなぁ……寒かったかんだから仕方ないじゃんか」

向日葵「えっ、ちょっと寝起きで整理がつかないんですけど……なんでここにいるのかの質問に答えてくださる?」

櫻子「朝早く起きちゃって暇だったんだよ。そんだけ」

向日葵「そんだけって……はぁ、まったく」

櫻子「向日葵……朝ごはん作って……豪華なやつ」

向日葵「何様ですの……」

楓「おねえちゃん、おはようなの!」

向日葵「あら楓、早いですわね」


楓「櫻子おねえちゃんが遊びに来てたから、お母さんと一緒にいろいろ作ったの。みんなで食べるの!」

櫻子「やったーさすが楓! 向日葵よりできる子!」ばばっ


向日葵「ちょっと! まだ寒いんだから毛布返してくださいな!」

櫻子「嫌だねー! 朝弱いんだから、寒さでしっかり目を覚ますといい!」

向日葵「永遠に眠らせて差し上げましょうか……!」

櫻子「わー逃げろー!!」どたどた

楓「わぁー♪」



櫻子「はぁー、お腹いっぱい……」ぽんぽん

向日葵「まったく朝からよく食べますわね……」


櫻子「向日葵、今日なんか用事あるの?」

向日葵「えっ……? 特にないですけど」

櫻子「じゃあ一緒になんかしようよ。どっか行こう!」

向日葵「構いませんけど……どこ行くんですの?」

櫻子「んー……>>17!」

赤座家

櫻子「あかりちゃん家いこー!」

向日葵「事前に連絡しておきましょうよ。櫻子電話しなさい」


ぷるるる……



櫻子「もしもしあかりちゃん?」

櫻子「今日なんか用事ある?」

櫻子「えーそうなんだ! へー」

櫻子「あははははは!!」


向日葵(…………)


櫻子「あ、それでさー、今からあかりちゃん家行ってもいいかな?」

櫻子「うん、そー向日葵も一緒」

櫻子「……あ、ほんと!?……うん、うん」

櫻子「わかった!…………はい、じゃーこれ聞いたら折り返し電話ください」

向日葵「留守電!?」

向日葵「完全に通話してましたわよね!あの笑いとかはなんだったんですの!」

櫻子「いや、私の想像の中のあかりちゃんがすごい面白いことを言ってきて」

向日葵「まったく…………で、赤座さん電話とれなかったってことは、お家にいらっしゃらないんじゃないんですの?」

櫻子「んーどうかなー。ちょっと折り返しの電話来るまで待とうか」



ぴりりりり♪

櫻子「あ、きた! あかりちゃんだ!」

向日葵「あら、よかったですわね」

櫻子「もしもしー?」


あかり『あっ、櫻子ちゃん!? 電話ありがとう!』

櫻子「えっ……と、どしたの? なんか声荒いけど」

あかり『留守電聞いたよ! 今ちなつちゃんもあかりのお家にきてるから、二人も来て! お願い!』

櫻子「お願い……?」


『こらーあかりちゃん待ちなさーい!』

あかり『ひゃああああああ! 櫻子ちゃん、早くあかりを助けに来てー!!』


櫻子「な、なんだなんだ!? あかりちゃん誰かに追われてるの!?」


ぷーっ……ぷーっ……


櫻子「や、やばいぞ向日葵! あかりちゃんが早く助けに来てくれだってさ!」

向日葵「助けに……!? 一体何が起こってるのかしら……」

たったったっ……


櫻子「はやくはやく! あかりちゃんが襲われちゃう!」

向日葵「襲われちゃうって……ひょっとして強盗にでも入られてるんですの!?」はぁはぁ

櫻子「強盗がいるかはわからないけど……あ、ちなつちゃんが来てるんだって!」

向日葵「え、それって……」



櫻子「あかりちゃん、来たよ!!」バン



あかり「……んっ……」

ちなつ「…………」ちゅーっ


櫻子「……」

向日葵「……」


あかり「……ぁ、櫻子……ちゃん……」


櫻子「お、お邪魔しました」

ちなつ「ま、待って待って! 違うから! これ違うから!」

向日葵「だ、大丈夫ですわ吉川さん。お二人の仲は重々承知してますので」

ちなつ「違うの! 練習! 本番に向けての練習!」

櫻子「はいはい、練習という名目で本番行っちゃういつもの手口ですよね」

ちなつ「誤解だから! そんなんじゃないから!」





櫻子「よし、じゃあ気を取り直して四人で遊ぼう!」

向日葵「あの、赤座さんに目の色が無いんですけど」

ちなつ「大丈夫、今日あかりちゃんずっとこんな感じだったから」

ちなつ「何するの?」

櫻子「うーん……慌てて出てきたから、王様ゲーム用の棒しか持ってきてないよ」

向日葵「準備いいのか悪いのか……」


櫻子「王様ゲーム!」

「「いぇーい!」」

櫻子「王様の言うことはー?」

「「ぜったーい!」」


櫻子「王様だーーれだ!!」


あかり「あっ……あかり王様だ!」

櫻子「あかりちゃんおめでとーー!」

向日葵「目の色が戻ってきましたわ」

ちなつ「王様、ご命令をどうぞ!」


あかり「じゃ、じゃあ……>>27が、あかりに>>28する!」

ちなつ

チュー

あかり「ちなつちゃんが……あかりにチューする……///」ぽっ


櫻子「えええええーーー!///」

向日葵「ちょっ!赤座さん元に戻ってませんわ!」

ちなつ「あかりちゃんの中の何かが外れて、これが普通の状態になってしまったってことね……」

櫻子「こらー! あかりちゃんを変えちゃった張本人が何冷静に分析してんだ!」

向日葵「赤座さん、もう大丈夫ですのよ? 私たちがついてますから、もう吉川さんを暴走させませんから……」



あかり「王様の言うことは……?///」

櫻子「ぜっ……」


「「「ぜったーい……」」」

櫻子「ど、どうするの、やるの?」

ちなつ「こうなったら仕方ないわね……あかりちゃんの気がすむまで私が付き合うしかないと思う」

向日葵「それってさっきやってたことと全く変わらないんじゃ……」


あかり「ち、ちなつちゃん、早くして……///」

ちなつ「はーっ!!///……ふ、二人とも悪いけど、ちょっと席を外して貰える?」


櫻子「いや、いいよ……今日はちょっとお邪魔しちゃったみたいだね。私たち帰るよ」

向日葵「ええ……明日また学校で会いましょう。そのときまでに赤座さんが戻ってると嬉しいですわ」

ちなつ「ご、ごめんね! ほんとごめんね!」

櫻子「二人とも、自分たちが中1だという自覚を持って、これからの時間を過ごしてね……」そそそ

向日葵「お、お邪魔しました……」とたとた



櫻子「あーあ、あの二人ほんとは毎日こんな調子なんじゃないかなあ」

向日葵「その可能性は捨て切れませんわね……赤座さんのリミッターが外れたら、もう抑えを効かせる人が誰もいないですから」


櫻子「とりあえず家に帰るか。私花子とかねーちゃんに何も言わずに朝から出かけてたから、ひょっとしたら心配してるかも」

向日葵「ちょっ、そうだったんですの? 朝起きたら妹がいなくなってたなんて、あんまり笑える事態じゃありませんわよ……お詫びに何かお土産でも持って行きましょう」


櫻子「よし、>>32でも買って行ってあげるか」

バストアップ豆乳

櫻子「ただいまー」ガチャ


撫子「あっ、櫻子。どこ行ってたの?」

花子「朝起きたらベッドがもぬけの殻だったし」

櫻子「早起きしちゃって暇だったから、向日葵のとこに遊びに行ったりしてたの」

向日葵「すみません撫子さん、心配かけてしまって……」

撫子「いらっしゃいひま子。ごめんねいつもこの子が迷惑かけてさ……悪いのはいつもこの子だし、気にしないでね」


向日葵「お詫びといってはなんですが、これを……」

撫子「えっ、これは?」

櫻子「バストアップ豆乳」

花子「…………」

撫子「…………」

櫻子「ひ、向日葵が買ってってあげようって言ったの」

向日葵「はああ!? 私そんなの一言も言ってないじゃありませんの!」

櫻子「言ってはないけど思ってたでしょ? この前もねーちゃんがバストアップ体操してたの見ちゃったんでしょ?」

向日葵「そんなこと思ってませんわよ!! 確かに撫子さんが張り切って体操してる現場を目撃してしまったことはありましたけど、だからって私は……!」

撫子「け、喧嘩しないで二人とも……大丈夫だから、お土産ありがとう」


向日葵「な、撫子さん、こんなお土産で申し訳ありません……喜んでいただけましたか?」


撫子「よ、よっ……///」


撫子「……うん、ありがとう……」

櫻子「おーよかったな向日葵。ねーちゃん嬉しそうだぞ」

向日葵「いや、がっくりうなだれてしまったんですけど……」

花子(撫子ねーちゃん……)

櫻子「ねーちゃんと花子は今日何もないの?」

花子「うん、特には。出かける用事とかもなかったし」

櫻子「じゃーせっかくだから四人で何かしようよ!」

撫子「え、あたしも?」

櫻子「たまにはいいじゃんか」


向日葵「それで、何するんですの?」

櫻子「んー……>>36!」

ゲーム

櫻子「ゲームしよう!」

花子「なんのゲームだし」

撫子「王様ゲームとか?」

櫻子「それはさっきやってきたからダメ!王様ゲーム無し!」

向日葵(なんでこの家の人はこんなに王様ゲームが好きなのかしら……)



撫子「あ、そういえば……! 私この前友達に面白そうなゲーム貰ったんだよ」

櫻子「えっ、なになに!?」

撫子「ちょっと取ってくるね、待ってて」


櫻子「じゃあなんか飲みながら遊びたいから向日葵ジュース買ってきて」

向日葵「嫌ですわよ!……まあ何もないのもアレですし紅茶でも淹れましょうか」

撫子「よいしょ……これこれ」

櫻子「でけえ!! なにこれ!」

花子「すごろく……?」

撫子「友達が知り合いに貰ったんだってさ。その子一人っ子でやる機会ほとんどないからって、私にくれたんだ」

向日葵「いいですわね。私テレビゲームよりはこういう方が得意ですわ」


櫻子「ただやっても面白くないからさ、なんか条件付けない?負けた人は罰ゲームとか」

撫子「あ、大丈夫。そういうのも全部このすごろく内に含まれてるから」

向日葵「えっ、それって……?」


花子「まあまあとにかくやってみようし」

櫻子「じゃあ順番決めよー!」

1向日葵
2撫子
3花子
4櫻子


向日葵「それじゃあサイコロ振りますわね」

櫻子「はよせー」

向日葵「えいっ……3ですわ」

撫子「とんとんとん……ここだね」


向日葵「えーっと……『自分が隠している秘密を発表し、他の人がそれを聞いて笑ったら、次の手番でサイコロを二回振れる』……え、なんですのこれ」

撫子「チャンスじゃん。いいよ、発表しても」

向日葵「え!? なんかこのすごろく怖いんですけど……いきなり秘密を言えなんて……」

櫻子「言っておくけどハードル上がってるぞ! 大抵のことじゃ私たちは笑わないからな!」

向日葵「秘密……えっと……///」もじもじ

撫子「もしあれならパスしてもいいよ」

櫻子「だめー! 遊びは常に全力でやること! 使えるチャンスは全部モノにするの!」

花子「な、なんかこっちまでドキドキしてきたし」




向日葵「……秘密というか、この前櫻子がうちに来て楓に本を読み聞かせてたんですけれど」

向日葵「櫻子が読み方を間違えてるのを楓に訂正されてて、櫻子は楓よりも字が読めないのかと思ってしまって……」

花子「ふくくくく……///」

櫻子「なーっ!! それ向日葵の秘密じゃないじゃん! 私の恥ずかしい話じゃん!///」

向日葵「いえ、撫子さんに報告するかどうか迷ってたのである意味秘密かと……」


撫子「確かに面白いけど、笑えなくもない……まあでも花子笑っちゃったし、ひま子は次サイコロ二回だね」

花子「も、申し訳ないし……」

撫子「次は私だ……よっ」


櫻子「1だ! はいここ!」

撫子「えー、『もしこのマスに自分以外の誰かが止まった時、あなたはその人にキスをすれば次のサイコロを振れる。しない・できない場合は一回休み』」

花子「な、なんだしこれ!?///」

櫻子「キスって……なんでそんなことしなくちゃいけないのさ!」

撫子「仕方ないじゃんか、ルールなんだから。まあとりあえず現時点で私がやることは特にないね」



向日葵「ちょっとこのすごろく……タイトル『うれし恥ずか死!? ドキドキラブすごろく』って書いてあるんですけど」

櫻子「……ねーちゃんこのすごろく誰に貰ったの……これ合コン用とかのくだらないやつなんじゃないの」

撫子「えっと……友達の美穂って子がくれてさ」

花子「恥ずかしいことばっかりさせてくるし……」

花子「えいっ」コロコロ

櫻子「む、6だ」


花子「とんとんとん……えっと、『ネコの真似をする。周りの人が一人でも高いクオリティだと認めなければ、振り出しに戻る』……!?」

櫻子「おー、花子のネコの真似!」

花子「なんだしこれ!? 花子に何もメリットが無い!」

撫子「いやでもよかったじゃん。花子よく動物の番組とか見てるから、得意でしょこういうの」

向日葵「そ、そうですわ。ちょっとだけでいいんですのよ」

花子「く~~っ……///」





花子「に、にゃあ……///」

撫子「」ぶっ


櫻子「わーーっ!! ねーちゃんが鼻血出した!」

撫子「……素晴らしいクオリティだよ。さすが花子」ぱちぱち

向日葵「言ってる場合ですか!? ちょ、テイッシュテイッシュ!」



櫻子「やっと私の番だよ……このすごろく大変だなあ」ころころ


撫子「あ、1だ」

向日葵「1って……えっ、確か撫子さんがキ……」




ちゅっ


櫻子「っ!!?///」どきっ


花子「早っ!!」

向日葵「きゃーーーーー!!///」


撫子「……よし、これで私は次のターンもサイコロ振れるね」

向日葵「な、撫子さんそこまでして勝ちたいんですの!?」

撫子「大室家は遊びには常に全力だよ。勝つためには何でもする」

櫻子「ち、血の味がする……///」かあああっ

向日葵「さ、櫻子大丈夫……?」

花子「このすごろく恐ろしいし……」

ーーーその後も恥ずかしいすごろくが続いた




撫子「よし、ゴール! 私が一番だ」

櫻子「はぁ、はぁ……///」

向日葵「お、おめでとうございます……」


撫子「『一番にゴールしたあなたは、ゴールから一番遠いマスの人の身体に優しくタッチできる』だって」

花子「一番遠いのは櫻子だし」

撫子「なんだ櫻子か……まあいいや」もみもみ

櫻子「どこ触ってんだ!!!///」

撫子「だめだよ、勝った人の言うこと聞きな」

櫻子「やっ、くそぉ……っ!///」

向日葵(非常に眼福ですわ……)

撫子「楽しかったねすごろく」

向日葵「途中から撫子さんだけノリノリでしたわね……」

櫻子「こ、こんな危ないものは封印しよう……私たちにはまだ早い」


花子「……ああ、もう夕方になっちゃうし」

撫子「ひま子今日泊まっていけば? 楓も呼んでさ」

向日葵「そ、そんな! 明日も学校ですし」

撫子「いいじゃんどうせ隣なんだしさ。皆で夕飯作ろうよ」

向日葵「えっと……まあ、そうですわね。特に何か用事があるわけでもないですし……じゃあ楓も呼んできますわね」

花子「夕飯どうするし?」

櫻子「あ、じゃあ>>48食べたい!!」

向日葵の手作り肉じゃが

櫻子「向日葵の手作り肉じゃが!」

撫子「なにそれ……私たちは手伝っちゃだめなの?」

櫻子「だめ! ちょっとでもねーちゃんが手伝ったらいつもの大室家肉じゃがになっちゃうもん。向日葵一人で作るやつがいい!」

撫子「なんだそりゃ……ごめんねひま子」

向日葵「いえいえ、大丈夫ですわ。そこまで大変なものでもないですし」

撫子「肉じゃがだけじゃ寂しいし、私たちは他の副菜作るね」



櫻子「じゃあ私は楓の相手をしよう」なでなで

楓「櫻子おねえちゃん、楓はお夕飯のお手伝いしなくていいの……?」

櫻子「いいのいいの! 上手い人に全部任せよう」

花子「皿ぐらい並べろし!」



とんとんとん……


向日葵「それにしても、思い返せば今日朝からずっと櫻子と一緒でしたわ……」

花子「楓に聴いたけど、櫻子とひま姉は今朝一緒に寝てたらしいし」

撫子「ひゅー、お熱い」

向日葵「ち、違いますわよ!? あの子が寒いからって勝手に私のところに入ってきたんですわ!///」


撫子「ごめんねーいつも。ひま子に頼りっきりで」

向日葵「いえ、まあ……いいんですけど」

撫子「でも退屈しないでしょ? あの子といると」

向日葵「そうですわね。今日はなんだかとても長い一日だった気がしますわ」

撫子「私もそうなんだよ。昼くらいまで寝ちゃうときの休日って、ほんとに短い一日だったなって思うけどさ……櫻子と一緒だと、やけに長く感じるっていうか」

向日葵「たぶん、あの子といると……」



ーーー楽しいんだと思います。


向日葵「何をするわけでもなくとも……あの子が隣にいるだけで、退屈なことはありませんわ」

向日葵「放っておいても向こうからやってきてくれるし……思えば私、櫻子のおかげで退屈してる記憶がありませんもの」


撫子「…………」

花子「…………」


向日葵「……あら……?」

撫子「花子、今のとこ撮れた?」

花子「ボイス付きでばっちり収めたし」じーっ

向日葵「ちょっ! いつのまにカメラ回してたんですの!?///」

撫子「これ後で櫻子に聞かせてあげようか」

向日葵「そ、そんなことしなくていいですから!///」

撫子「ははは、冗談冗談……でも思い出として保存しておくよ」

向日葵「はあ、まったく、ここの三姉妹は……」とんとんとん



楓「おねえちゃんおねえちゃん」

向日葵「あら楓、どうしましたの?」

楓「櫻子おねえちゃんが寝ちゃったの……」

花子「えっ」

櫻子「……zzz……」


花子「ほんとに寝てるし……」

向日葵「そういえばこの子、今朝5時くらいに起きてうちにやってきたらしいですわ」

撫子「そんで疲れて寝ちゃったのか……まったく、どこまでも子供っぽいったら」



楓「幸せそうに寝てるの。起こさないであげたほうがいいと思うの!」

撫子「そうだね。とりあえずご飯作っちゃおうか」

花子「じゃあこれ作ったら櫻子に内緒でみんなでアイス買いに行こうし」

向日葵「あら、いいですわね」

撫子「じゃあちゃっちゃと作っちゃおうか。櫻子が起きる前に……」




櫻子「…………zzz……」


~fin~

久しぶりに安価やりました( ˘ω˘)

楽しかったのでまたいつかやりたいと思います。

ありがとうございました。

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