向日葵「櫻子がデレデレに!?」 (41)

櫻子「…起きろ!」

向日葵「ん…」

櫻子「向日葵起きろー!」ユサユサ

向日葵「ふわぁー…」

向日葵「…どうしたんですの…?」

櫻子「朝だぞ!」

櫻子「おはよっ、向日葵!」

向日葵「おはよう…」

櫻子「さぁ、学校行くぞ!」

向日葵「あなたが迎えに来るなんて珍しいですわね」

櫻子「そう?」

櫻子「…あっ、忘れてた!」

向日葵「? 何をですの?」

チュッ

向日葵「……」

向日葵「…え?」

櫻子「おはようのチュー!」

向日葵「えぇぇぇっ!?」

櫻子「どうした?」

向日葵「さ、櫻子っ…なな、何を…!」

櫻子「何って、おはようのチューだってば」

向日葵「いやいや、なんでですの!?」

櫻子「なんでって、朝だからだよ」

向日葵「…あ、あなた…熱でもあるんじゃないの?」

櫻子「熱? ないけど…」

櫻子「あったら看病でもしてくれるの?」

向日葵「えっ? そ、それは…一応…」

櫻子「じゃあ熱あるかもっ!」

向日葵「はぁ?」

櫻子「看病してよっ! 今日学校休むからさ!」

向日葵「…ば、バカな事言ってないで学校行きますわよ!」

櫻子「むー」


-通学路-

櫻子「向日葵ー!」ギュー

向日葵「ち、ちょっと櫻子…歩きにくいですわよ…」

櫻子「ねぇ、手繋いでいい?」

向日葵「なっ…だ、だめに決まってるでしょう!?」

櫻子「うー…」

櫻子「…今日の向日葵、なんか変じゃない?」

向日葵「変って…今のあなたには一番言われたくないですわよ…」

櫻子「いつもだったら手繋いでくれるのに…」

向日葵(冗談…ではない様ですわね…)

向日葵(一体どういう事ですの…?)

櫻子「はぁ…」

櫻子「……向日葵のばか」

向日葵「……」

向日葵「…ほら」スッ

櫻子「え?」

向日葵「手、繋ぎませんの?」

櫻子「…!」

櫻子「繋ぐ!」

ギュ

櫻子「ありがとっ、向日葵!」

向日葵「す、少し急ぎますわよ!」

櫻子「うん!」


-学校-

向日葵「ちょっと櫻子! さすがに学校では普通に…」

櫻子「えー? 普通にしてるじゃん!」ギュー

向日葵「こんなとこ誰かに見つかったら、誤解を受けますわ!」

櫻子「誤解?」

向日葵「当たり前じゃないの!」

櫻子「どんな誤解?」

向日葵「ど、どんなって…私たちが、付き合ってる…とか思われたり…」

櫻子「? 何言って…」

ちなつ「おはよう! 向日葵ちゃん、櫻子ちゃん!」

向日葵「吉川さん!?」

櫻子「おはよ、ちなつちゃん!」

向日葵「こ、これは違うんですの! 櫻子が抱きついてきただけで…」

ちなつ「二人とも、今日も相変わらずだね!」

向日葵「え…?」

ちなつ「ベタベタしてるのは良いけど…早く教室行かないと遅刻だよ?」

ちなつ「じゃ、私先に行ってるから!」タッ

櫻子「わかったー」

向日葵「…一体どういう事ですの?」

櫻子「何が?」

向日葵「吉川さん、相変わらずって言ってましたけど…」

櫻子「? だって私たち、付き合ってるからじゃないの?」

向日葵「…は?」

櫻子「えっ、何その反応」

向日葵(え? 付き合ってる…!?)

向日葵(…お、落ち着きましょう…)

向日葵(えっと…朝起こしに来る、おはようのチュー)

向日葵(手を繋いで登校、抱きつく…)

向日葵(……)

向日葵(たしかに、まさに恋人同士って感じですわ…)

向日葵(でも私に付き合ってるなんて記憶は…)

ギュッ

向日葵「!」

櫻子「向日葵、早く行かないと遅刻だぞー」

向日葵「そ、そうですわね!」

向日葵(いざそう考えるとドキドキしてきましたわ…)

向日葵(…なるべく意識しないようにしましょう…)


-お昼-

櫻子「おいしいねっ!」

向日葵「え、ええ」

櫻子「向日葵ー」

向日葵「なんですの?」

櫻子「食べさせてー」

向日葵「はぁ!? な、何言って…」

あかり「櫻子ちゃんと向日葵ちゃんは仲良しさんだねぇ」

ちなつ「ほんと、羨ましい位だよね」

櫻子「だって私たちラブラブだもーん!」

向日葵(ら…らぶ!?)

櫻子「向日葵、あーん」

向日葵「…し、仕方ないですわねっ! はいっ」

櫻子「もぐっ…」

櫻子「…えへへ、ありがと!」

向日葵「たっ、食べながら喋らないの!」

櫻子「はーい」

ちなつ「いいなぁ…私も結衣先輩とそんな事してみたい…」

ちなつ「…そうだ! あかりちゃん、私に食べさせて!」

あかり「えぇ!?」

ちなつ「結衣先輩にあーんしてもらった時の練習よ!」

あかり「わ、わかったよぉ…」


-帰り道-

櫻子「~♪」

向日葵「あの…櫻子?」

櫻子「なーに?」

向日葵「そこまでくっつくと歩きにくいのですけど…」

櫻子「えー、いいじゃーん」

向日葵「まったく…」

向日葵「…そういえば、私たちが付き合い始めたのっていつからでしたっけ?」

櫻子「いつからだっけなー…」

櫻子「ずーっと前だから覚えてない!」

向日葵「そうですの…」

櫻子「なんで?」

向日葵「…いえ、特に深い意味はありませんわ」

櫻子「ふーん…」

櫻子「……」

ギュー

向日葵「ど、どうしましたの!?」

櫻子「だって向日葵、なんか元気ないもん」

向日葵「だからって…」

櫻子「こうしたら元気でるかなって思って」

向日葵「……」

向日葵「ありがとう、なんだか元気が出てきましたわ」

櫻子「ほんとっ!?」

向日葵「ええ」

櫻子「良かったー!」

向日葵(まぁ、こういうのもたまには…)

向日葵(たまには…)

向日葵(……)


-向日葵の家-

向日葵「なんで家までついてくるんですの…」

櫻子「もっと向日葵と一緒にいたいから!」

向日葵「う…」

櫻子「だめ?」

向日葵「だめではないですけど…」

櫻子「いい?」

向日葵「…き、今日だけですわよ!」

櫻子「わーい!」

櫻子「ねぇ、向日葵」

向日葵「なんですの?」

櫻子「膝枕してよ!」

向日葵「なっ!?」

櫻子「ひざまくらー」

向日葵「だっ、だめですわ!」

櫻子「ぶー、けちぃー…」

向日葵「拗ねてもだめですわよ!」

櫻子「…いいもん別に!」

櫻子「ふーん、向日葵のけち」

櫻子「どうせ私のことなんか…」

向日葵「はぁ…」

向日葵「…ほら、櫻子」

櫻子「なんだよー」

向日葵「その…膝枕、してほしいんでしょう?」

櫻子「! いいの!?」

向日葵「い、一回だけですわよ!」

櫻子「やったー!」コロン

櫻子「えへへ」

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