【安価】女「過去に行けるタイムマシーン!?」男「そうだ」(45)

男「現代より先にはタイムワープできないのが難点だが、過去に戻っても現代には帰ってこれるから問題はあるまい」

女「本当に大丈夫なの?」

男「既に私の愛犬、グーフィーをタイムワープさせて実験済みだから大丈夫だ」

女「じゃあ、>>2年に行きたい!」

男「お安いご用だ」

1192

鎌倉幕府

女「じゃあ、1192年に行きたい!」

男「お安いご用だ」


1192年とは、鎌倉幕府が誕生したとされているとしだが、源頼朝が征夷大将軍に任命された年であって、幕府の体勢はそれよりも前に完成していた。

――――――1192年――――――

時は源平の戦いが終わり、新体制が確立される動乱の時代


――鎌倉

源頼朝「やっとくたばったか、後白河法皇」

側近「右大将殿、いかがなされますか」

頼朝「ちょっくら京都いってくるわ」


――京都

頼朝「ちーっす、後白河死んだってマジ?」

後鳥羽天皇「マジっすよ、これでやっと俺のターンですわ」

頼朝「そういや後鳥羽さんにあとで話あるから聞いてくれねえ?」

後鳥羽「いいっすよ」

――葬式後


頼朝「俺、今、右大将やってんじゃん?」

後鳥羽「そうっすね、すごいじゃないっすか」

頼朝「でもさ、俺は征夷大将軍がいいんよ」

後鳥羽「なんでっすか、右大将のほうが階位高いじゃないっすか」

頼朝「それでもやっぱ征夷大将軍って憧れるんだよな」

後鳥羽「じゃあ、俺が手続きしときますんで、征夷大将軍、略して征大になればいいっすよ」

頼朝「え、マジでwww?いいのwwっw?」


かくして源頼朝は征夷大将軍に任命された。

実は征夷大将軍は天皇の管理下に置かれない。

故に天皇の命令に背いてずっと俺のターンができるのだ。


頼朝(計画通り…!)

故後白河(後鳥羽のあほめ、ワシが踏ん張っておったのに)

男「このあと後鳥羽天皇は幕府と戦って負けるんだよね」

女「頼朝が策士よね」




男「じゃあ、次は違う時代にワープしよう」

女「じゃあ、>>8年にいきましょ」

1945

女「じゃあ、1945年にいきましょ」

男「……マジで言ってるの?」

女「世の中には知りたくなくても知らないといけないこともあるのよ」

男「わかった、じゃあ、出発しよう」

――――――1945年――――――

時は太平洋戦争、8月には終戦を迎えるが沖縄戦など、最も厳しい戦いとなった時代


――6月、沖縄

アメリカ軍が沖縄に上陸してから2ヶ月。

この頃には、既に日本兵士の多くは戦死し、残されたのは、女性と子供だけだった。


――沖縄師範学校女子部

A子「我々はひめゆり学徒隊を結成し、舞台別に戦闘兵の治療をすることとなりました」

B子「私達の力が必要になっているんだわ!」


彼女たち、約220人は師範学校で勉学に励んでいた女生徒。

彼女たちには医学の知識があり、若くして、戦線の第一線での活動が余儀なくされた。

男「彼女たちは学生だけど戦線に参加していたんだ」

女「私と同じくらいなのに、すごいわ」

男「でも、大変なのは戦闘に参加していたことだけじゃないんだ」

――――沖縄陸軍病院

イタイヨォクルシイタスケテ
A子「すぐ、よくなりますからね」

兵士A「俺、死ぬのか」

A子「大丈夫ですよ」

兵士は既に足がない。そして、感染症も患っており、助かるはずはなかった。


兵士B「くそぉ、暑ちぃよぉ」

B子「これ以上は涼しくできないの、ごめんなさい」

暑いのも無理は無い。

沖縄陸軍病院といっても、実態は、穴をほって作った洞窟なのだ。

明かりは少ないろうそく。風通しは最悪。通路も狭い。

※気になる人はググってみてください。

そんな中でひめゆり学徒隊の女生徒たちは一日に20時間の労働をしていた。

――6月18日

先生「沖縄はもう……ダメかもしれない。よって、これにてひめゆり学徒隊を解散とし、自由行動を取るように」

ザワザワガヤガヤ

A子「先生、どういうことですか、私達、どうすればいいんですか」

先生「これは私ではなく、軍部の決定だ。どうすることもできない」


こうしてバラバラに放たれた女生徒たちは、各々の場所で散っていくことになる。


A子「B子、ここは一緒に行動するべきよ」

B子「同感だわ」

A子とB子はともに行動し、時には食料を分けあった。

――6月21日

沖縄は完全にアメリカ軍に占領された。

A子「B子、大丈夫?」

B子「ちょっと、病気になったみたい。お腹もすいたし……」

A子「ちょっと待ってて、食べ物見つけてくるから」

A子はB子を洞窟へ避難させると、食料を探し求めた。

食料と言ってもサトウキビくらいしかない。

しかし、この頃になると、そのサトウキビさえ食べ尽くしてしまっていた。


A子は2時間かけて探しだした。

しかし、A子が洞窟に戻った時、B子の姿は無かった。

そこに残っていたのは瓦礫だらけになった洞窟に、辛うじて原型を留めていた右腕だけだった。

A子「いや……いやぁぁぁぁぁ!!!」



A子は気を失ったところをアメリカ軍に保護された。



女(ブルブルブル)

男「だから本当に来るのか聞いたのに」

女「だって、こんなことって……」ガクブル

男「日本はその後、2回の原爆投下を経て、無条件降伏したんだ」



男「このままこんなところにいたら女がおかしくなりそうだから他の時代に行こう」

女「次は明るい時代がいいわね」

女「次は>>16年でどうかしら?」

1867

女「次は1867年でどうかしら?」

男「それは……大政奉還かな」

女「そうよ、そして忘れてはならないのが」

男・女「「坂本龍馬」」

1867年は徳川家最後の将軍慶喜が大政奉還をした年
そして、かの有名な坂本龍馬が暗殺されてしまった年でもある。

―――――――――1867年―――――――――

坂本龍馬「戦いのない世の中にしたいじゃが」

中岡慎太郎「象二郎さんと豊信さんがうまくやってくれたお陰で大政奉還もうまくいきましたね」


坂本龍馬・中岡慎太郎=土佐浪士
後藤象二郎=土佐の家老
山内豊信=土佐藩全藩主

※ちなみに、4人共センター試験でよく出題されます。
特に後藤象二郎はこの後も頻出するので超重要人物です。

――11月15日

女「あれ、日付今日じゃん」


坂本「これからは国会を作り、他国に負けないような民主的な国家をつくらんといかんぜよ」

中岡「海軍も強化しないといけませんね」

坂本「まだまだやりたいことはいっぱいあるんじゃ」


???「そうはいくまいよ」

…忍び寄る影…

坂本「なにもんじゃ」

???「密に着ているもんでね、名乗るわけにはいかんのさ」

坂本(しまった、今は刀をもっとらん、じゃが諦めるわけにはいかん)

???は武器を持たない坂本に遠慮無く剣を振りかざす。

坂本(……いかん!)

???「ここだぁ!!!」

刃の軌跡は坂本の額を通過した。

ほぼ即死だったらしい……

こうして坂本と中岡は何者かによって暗殺されてしまった。

そして今なお、何者による暗殺なのかは様々な議論が交わされている……


――――――
女「147年前の今日にこんなことがあったんだね」

男「坂本龍馬が生きていたら、この世の中はまた違ったものになっていたかもしれないね」


女「それじゃあ、次は>>22年に行きましょ」

1052

1964

女「それじゃあ、次は1964年に生きましょ」

男「東京オリンピックだね」


それじゃあ、行こう

―――――――
1964年は東京オリンピック開催の年。
そして、東海道新幹線も開通し、日本の近代化を世界に発信するきっかけとなった。

―――――――1964年東京―――――――

女「うわぁ、すごい人の数だね」

男「国の一大イベントだからね、みんな見に来るよ」

女「この目で東京オリンピックが見れる日が来るなんて……」

男「ラジオあるから聞きながら見ようよ」


ラジオ『今回はバレーボール女子が決勝まで進んでいます』

男「外国の巨体な選手相手に決勝まで進むってすごいね」

ラジオ『本日決勝戦、対戦国はソビエト連邦です』



――女子バレー決勝戦

女「頑張って!!!」

日本は第一セットを先取、そして続く第二セットも取った。

女「ロシアの選手、あんなに大きいの……日本の選手、凄いね!」

男「さあ、どうなる……」

――日本のマッチポイント

女「これが決まれば優勝よ」

男「おっ、ボールが上がった、チャンスだ!」


スパァーン

ピピィー試合終了


女「やった!日本優勝だよ!!」

男「やったな!!!」

男(日本が勝つこと知ってたなんて言えない)



――――――――――――
女「あ~楽しかった、2020年の東京オリンピックも大成功だといいね」


男「そうだね、じゃあ、次は何処にいこうか」

女「次は>>26年で!」

1600

女「次は1600年で!」

男「……ついにきたか……いつかは行くことになるとは思っていたが」

女「天下分け目の」

男「関ヶ原」


――――――――――――――――――――――――――
1600年は、かの有名な関ヶ原の合戦の年である。
東軍の徳川家康と、西軍の石田三成の戦いとして有名。
―――――――――ー――――――――――――――――

―――――――――――1600年―――――――――――

西軍:石田三成 大谷吉継 などなど
東軍:徳川家康 本多忠勝 などなど

――――――――――西軍―――――――――――

三成「我々の陣は無敵だ」

大谷「確かにそうであるな、山の上にすべてを配置した。勢いだけでも勝てるものよ」

石田「だが敵はあの家康だ。油断はできん」

大谷「まことにそうであるよ」

――――――――――東軍―――――――――――

家康「陣形では圧倒的に不利だ」

本田「ですが、策はございますでしょう」

家康「もちろんだ。全ては金吾にかかっている」


※金吾とは、関ヶ原第3の主人公である小早川秀秋


――――――――――小早川軍―――――――――――

秀秋「ひっぇぇぇぇぇ、どうしよう」

秀秋「反逆が三成さんにバレたら殺されちゃうし、家康さんの命令に背いても殺されちゃうし、もうどうしたらいいんだよぉぉぉ」

――――午前8時
両軍は交戦状態に突入した

――――午前10時
西軍石田三成が優勢


家康「負けているだと……こうしてはいられない、陣営を前進させよ!」


男「この辺りで、山の上に配置されていた西軍の陣営の挙動が不審であることに三成は気づくんだ」


三成「戦況は有利だが、金吾のやつはどうした」

側近「進撃の狼煙を出しても、小早川軍、その他、脇坂・小川・朽木・赤座各将軍も応答がありません」

三成「見えていないのかもしれん、再度狼煙をあげよ」

側近「ははっ!」


結局3度にわたって狼煙をあげたが、状況に変化はなかった。

――――午前12時

―――――西軍――――――

三成「金吾はまだ動かないのか、どうなってるんだ」

側近「わかりません」

足軽「失礼します、三成様、大変でございます!」

三成「どうした」

足軽「小早川軍が山を駆け下りて大谷軍へ突撃しました」

三成「な…なんだ…と…!」

―――――――大谷軍―――――――――

大谷「なぜ金吾が反旗を翻したのだ」

側近「東軍とつながっていたと思われます」

大谷「小早川軍が突撃してきているんだったな」

側近「そうでございます、こうなればもう勝ち目が……」

大谷「ええい、うるさい。私は決して裏切ったりはしまいよ。三成への恩義は我が生命に匹敵する」


※大谷と三成の関係はググってくれるほうがいいかと思われます


大谷「西軍が負けることは私の死をも意味する。なんとしてでも三成の元へは行かせまい」



こうして、反旗を翻した小早川軍は大谷軍を次々となぎ倒した。

大谷「ぐっ……三成よ……」

大谷軍は全滅、大谷吉継も自刃し、果てていった。

小早川の裏切りによって負けを悟った西軍は、次々と敗走。


――――石田軍―――――

三成「もはやこれまでか……」



石田三成は東軍に捕らえられた。

―――――東軍―――――――



捕らえられた三成と家康


家康「残念であったな」

三成「いや、まだわからんよ」

家康「三成……もう諦めろ」

三成「もう敵わないことはわかっているのだ、だがまだ諦め難い」




そして三成の処刑当日、彼は辞世の句を詠んだ。

『筑摩江や 芦間に灯す かがり火と ともに消えゆく 我が身なりけり 』

そこには、三成の覚悟とあきらめが表れていた。

―――――――――――――――――

男「こうして勝利した家康は、後に徳川幕府を開くんだ」

女「本当に、天下の分け目だったわけね」



男「次の時代に行きたいところだけど、そろそろタイムマシーンの燃料が切れそうだ」

女「今回の旅は次でラストかしらね?」


女「じゃあ、最後に>>36年に行きたいわ!」

2013

女「じゃあ、最後に2013年に行きたいわ!」

男「去年じゃないか、何しに行くのさ」

女「いいからいいから!」

―――――――――――――2013年――――――――――――――
富士山世界遺産登録、田中将大、楽天優勝
ボストンマラソンで爆発、桜宮高校で体罰、国の借金が1000兆円を突破
―――――――――――――――――――――――――――――――

男「どうして2013年なんかに来たんだよ」

女「それはね、思い出すためだよ」

男「……?」


女「人はね、すぐに忘れてしまうのよ、昨日のことも、去年のことも」

女「男は、去年に行くって言われて、去年の出来事がすぐに浮かんだ?」

男「……正直浮かばなかったよ」

女「そうよね、普通はそうよ」

女「毎日新しいニュースがあって、前のニュースなんてすぐに忘れちゃうのよ」

女「でもそれでいいのかしら……?」

男「全部を覚えているなんて無理だろうけど、来年はもっといい年にしようとする気持ちが大事だよね」

女「そういうこと」




――――――――――2014年―――――――――――

女「帰ってきたね」

男「来年もいい年だといいな」

―――――――――――――――――――――――――

皆さんの今年の残りの日々、そして来年が良い日々になることを願っています。


~fin~

以上で終了です。

書き応えのある年号ばかり出していただき助かりました。

では、またどこかで。

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