御坂「紛らわしいのよ……ばか」 (16)

上琴


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御坂「アンタ……今、……何て言ったの?」



上条「うん、だからな……」

上条「……付き合って欲しい……です」


御坂「……」

上条「……」


御坂「……そ、そんな事、急に言われても」カァァ


上条「そ、そうだよな、いきなりすぎた……よな」カァァ



御坂「……なーんてね」


上条「へ?」


御坂「アンタの事だから、どーせ特売に付き合ってくれとか、そう言うことなんでしょう?」

上条「いや……違いますけど」

御坂「分かってるわよ、それくらい。アンタは無自覚でそーいう言い回しをする奴よね」


上条「いや……あの」


御坂(まったく、私の気持ちも知らないで……紛らわしいんだから……)







御坂「いいわよ、付き合ってあげる」


上条「えっ!! マジで?」


御坂「ええ、そうと決まったら、さっさと行きましょう?」


上条「……へ? どこへ?」


御坂「スーパーよ、特売に行くんじゃないの?」


上条「いや、だからそれは……」


御坂「今日は卵が安いのよね……確か、1パック50円だっけ?」


上条「御坂の勘違い……って安っ!!」


御坂「ほら、早くしないと売り切れちゃうわよ?」


上条「お、おう」



――――
―――

御坂「無事に買えて良かったわね?」


上条「おう……あ。俺が持つよ」

御坂「ダメ。アンタが持ってたら、卵 割れちゃうじゃない、私が持つわよ」


上条「…………頼む」


御坂「うんっ」ニコッ


上条「……」


御坂(えへへ、コレでコイツの家まで一緒に帰る口実が出来たっ)


上条(何がいけないんだ……なぜ気持ちが伝わらない)


御坂「卵って便利よねー、安くて高タンパクでおいしいし……」


上条(そうか、俺は大事なことを伝え忘れているじゃないか!!)


御坂「オムライスとかも美味しいけど、シンプルに卵焼きとかも……」


上条「み、御坂っ!!」


御坂「!?」


上条「す、好きなんだ!!」


御坂「ええ、私も好きよ?」


上条「えっ!!」ドキッ


御坂「卵焼きの事でしょ?」


上条「えっ」


御坂「やっぱシンプルが一番よね。アンタは甘いのと塩どっちが好き?」


上条「え……あー……甘くない奴かな」


御坂「ふーん、そうなんだ、甘くない方が、好きなんだぁ………」


上条「……」


御坂「わ、私も。どちらかと言えば、甘くない方が好きだなぁ……」


上条「そ、そっか……」


御坂「気が合うね……私達……なんて」カァァ


上条(なぜ気持ちが伝わらない……)




上条(もしかして、言い方が分かり辛いのか?)


御坂(なーんて、コツコツアピールしても、コイツには通じないわよねえ……)


上条(よし、今度は分かりやすく、簡潔に言うんだ!)


御坂(コイツは鈍感だから、ハッキリ伝えなきゃ。…………そんな勇気…無いんだけど)ハァ


上条「み、御坂っ!!」


御坂「っ」ビクッ


上条「あのな、……俺はお前のことが好きなんだっ」


御坂「っ!!」ドキッ


上条「……」カァァ


御坂「えっと……その」カァァ


上条「だから……俺が言いたいのは……」


御坂「わ、分かってるわよ!」カァァ

御坂「どうせっ友達として好きって、言いたいんでしょ?」


上条「は?」


御坂「分かっているわよそんな事っ……紛らわしいのよアンタっ」カァァ


上条「えぇぇ……」






上条「……行動で示さなきゃ……伝わらないのか?」


御坂「も、もう……私の気も知らないで……」ブツブツ


上条「……み、御坂」ゴクッ


御坂「な、何よ?」



チュッ



御坂「っ……」カァァ


上条「……」カァァ



御坂「な……何て事するのよ……アンタ」カァァ


上条「す、スマン」


御坂「いきなり……ほっぺに キ、キスするなんて……何考えてんのよ……」カァァ


上条「本当に悪い。でも、こうでもしないと、俺の気持ち……伝わらないから」


御坂「……だ、大丈夫よ」


上条「!!」


御坂「大丈夫、私は勘違いなんてしない。……だって、アンタは……そんな気なくても、平気でそーいう事出来る奴よね。分かってるんだからっ」


上条「俺、どんな奴だって思われてんのっ?!」ガーン







御坂「アンタが私の事を……欧米式の挨拶をしてしまうほどフレンドリーに思ってくれてるのは嬉しい」


上条「あ、そう受け取っちゃうんだ」



御坂「でもね……ごめん、私はアンタの事、友達として見れない」


上条「えっ」


御坂「……だって」

御坂「だって私は……ずっとアンタの事…………」



上条「……お、俺の事?」ドキドキ



御坂「~~~~~~~っ」カァァ
御坂「っ……ここまで言えば。鈍感のアンタにだって分かるでしょ?」


上条「は?」


御坂「……も、もう、知らないっ」ダッ


上条「えっ……御坂? みさかあああああ!!」





上条「俺のこと、……友達として見れない……」

上条「……つ、つまり」


上条「俺のこと、……友達としても見れないほど……嫌いなの……か?」


上条「…………不幸だ」



****


【常盤台中学女子寮】



バタンッ


白井「おや、お帰りなさいませ、お姉様……お姉様?」


御坂「……」ハァ ハァ


白井「……お、お姉様?」


御坂「ついに……」


白井「は?」


御坂「ついに、伝えちゃったぁ……」カァァ


白井「……えっと?」


御坂「どうしょう黒子、ついに伝えちゃったよぉぉっ」


白井「……とりあえず、お姉様は何故、卵を持っていますの?」


御坂「えっ?……ヤダ、いっけないっ。私ったら卵、持って来ちゃった☆」


白井「は?」


御坂「もぉ、ドジなんだから……でも」

御坂「また逢える口実が出来ちゃった☆」エヘッ


白井「どちら様ですの?」




終わりです。

禁書読み返してたら五巻のみこっちゃんが可愛かった。そんだけなんです。

短くてすみません
すみません。

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