上条「モンスターハンター?」 (318)

数多の飛竜を駆遂せし時

伝説はよみがえらん

数多の肉を裂き 骨を砕き 血を啜った時

彼の者はあらわれん

土を焼く者

鉄【くろがね】を溶かす者

水を煮立たす者

風を起こす者

木を薙ぐ者

炎を生み出す者

その者の名は ミラボレアス

その者の名は 宿命の戦い

その者の名は 避けられぬ死

喉あらば叫べ

耳あらば聞け

心あらば祈れ

ミラボレアス

天と地とを覆い尽くす

彼の者の名を

天と地とを覆い尽くす

彼の者の名を

彼の者の名を

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1413089574

とある魔術の禁書目録とモンスターハンターのクロスSSになります。


モンスターハンターの現代戦みたいな感じでやれたらいいなと思います。

とある研究所にて。


そこら中に並んでいる、大量の大型カプセルの中には、様々な見たことの無いような生物が入っている。


『どうだ。再生の方は順調か?』

『えぇ。全行程の7割程は完了しています。残りも特に問題はないかと』

『そうか。しかし、こんな事が実現するとはな……全く学園都市の科学力というのは恐ろしいモノだ』


科学者の一人が、何かの液体で満たされた、一つの超大型カプセルの前に立つ。

コポコポコポッ……



そこには、紅い頑強な鱗に覆われた、恐竜……いや、『竜』が入っている。

西洋の物語に出てきそうな翼を持った竜。飛竜(ワイバーン)と呼ばれるモノだろうか。



カプセル下のプレートには



『飛竜種 火竜リオレウス A-142』



と記されていた。

『化石にホンの僅か残された細胞から、こんな古代生物を蘇らせるとは』


『僕は小さい頃の夢が叶った気分ですけどね。将来は怪獣を倒すヒーローになるなんて言ってましたよ』


『怪獣か……まさしく怪獣のようなモノだよな。古代には、恐竜以外にもこのような生き物達が存在していたのだから』


『おとぎ話に出てきそうなのばかりですよね。もしかして、コイツ等がモデルだったりして』


『かもしれないな。統括理事会は、こんなモノ達を再生させてどうするのやら』


『学園都市の再生技術の高さをアピールする為じゃないですか?学生達をより多く集める為に。
それに、コレがもし動物園みたいに自由に見て回れるようになったら、子供達は絶対来たがりますよ』

『なるほどな。能力開発とはまた違う魅力を作るわけか。後は、コイツ等を退治するアトラクションとかもいいんじゃないか?』


『いいですねー。ジャングルみたいな空間を作って、狩りをするみたいな』


『街中に現れたら、面白いと思わないか?このコンクリートジャングルの学園都市に』


『勘弁してくださいよ。こんな奴等が街中に現れたら学園都市は終わりですって。皆喰われちゃいますよ』



ボコォッ…………


カプセルの中の、リオレウスと記されている生物が、静かに目を開ける。


何千、何万年という時間を越えて現代に目覚めた彼等は何を思うか。


そもそも、彼等は何故滅びたのか。

科学者が別のカプセルに目をやる。


『コイツなんてまだまだちっさいが、デカくなったらどんな怪獣に育つんだろうな』


『正直ワクワクしますよ。コイツ等に至っては、化石が僅かしか存在しなかったから、姿形も殆どわかりませんでしたし、細胞が残ってたのも天文学的な確率ですからね』







『古龍種 黒龍ミラボレアス』






もしかしたら、人類は折角閉じられたパンドラの箱を、再び開けようとしているのかもしれない。

時は流れて




上条の部屋



タッタタターー

タタタタタターータタターター

タタターータタターーターターー


『君は知っているか!?』


『何千、何万年もの昔。この地球にはゾウよりも、クジラよりも大きな生物がいたことを!!』


『知りたくはないか!?』


『今まで見たことも無い!ファンタジーな世界の中ではく、現実に存在した彼等を!!』



『刮目せよ!!』


『学園都市で!!彼等が!!ドラゴン達が!!蘇る!!!』



『モンスターサファリパーク!!第21学区に明日オープン!!』

インデックス「オオー!!スゴイ!!凄いんだよスフィンクス!!まさか現代にドラゴンが復活するなんて!!」


スフィンクス「ニャー」


純白の修道服に身を包んだインデックスは、部屋のTVから流れるCMに興味津々である。


上条「あー、コレが噂のサファリパークか。クラスの奴等も大騒ぎしてたな」


夕食後の洗い物を終えたこの部屋の家主。上条当麻は、ベッドに腰掛ける。


上条「何でも化石に残された細胞から、古代生物のクローンを作り出したんだってさ。流石学園都市ってか」

インデックス「私の10万3000冊の魔道書にも、何千何万年も前の生き物を蘇らせる法は載ってないんだよ!!学園都市の技術力ぱネェかも!!」


インデックスは目を輝かせている。

インデックス「ねぇとーま」


上条「行きませんよ」


インデックスが何か言おうとしたが、上条が即答する。

インデックス「まだ何もいってないかも!!」

上条「うるせーうるせー!!どーせあのサファリパークにいきたいなー、とか言い出すんだろうが!!ウチにそんなお金の余裕はありません!!見ただろ入場料!!レベル0の普通の高校生が払える額じゃねぇっての!!」


インデックス「むー!!ケチ!!とーまのケチケチケチンボー!!」

上条「テメェ……さっき夕食で5合も米食いやがったクセに、上条さんがケチだと?」

インデックス「それとコレとは別だもん!!行きたい行きたい!!ドラゴンみたいー!!」ジタバタ


上条「ダダこねたって、行けないモンは行けな」


ピンポーン

上条「あ、こんな時間に客か?ハイハーイ」


インデックス「ドラゴン見たいー!!ドラゴン見たいんだよーー!!」ブンブンッ!!

スフィンクス「ギニャアァァアッ!!!」ブンブンッ!!


インデックスによって振り回されたスフィンクスが、目を回している。



ピンポーンピンポーン!!


上条「ハイハイ、何ですかーっと。何だ、土御門か」ガチャッ

土御門「何だとは何にゃー上やん」


ドアの先にいたのは、上条のクラスメイトで隣に住む土御門であった。

上条「で、何のようだ?魔術師の相手なら遠慮したいんだが」


土御門「フッ。上やん、今回は上やんに日頃の感謝を伝えにやってきたぜよ」スッ


土御門は、ポケットから2枚のチケットを取り出す。


上条「ん?……!?お前、何でそんなモンを……」


土御門「ちょっとしたコネがあってにゃー。なんせオープン当日、プレミアものだ。コレを売って生活費の足しにするのも、インデックスと見にいくも……上やんの自由だにゃー」

インデックス「行きたいなー。行きたいなー。……たまにはとーまとお出かけしたかったんだよ……」

スフィンクス「ニャー……」ペロペロ


上条「インデックス……お前に決めてもらおうか」


部屋で少し落ち込んでいるインデックスの背後から、上条が戻ってきた。


インデックス「ん?どーしたのとーま?」


上条「ココに、売れば焼肉食べ放題が一ヶ月は出来るチケットがあります」ピラッ

インデックス「や、焼肉!?一ヶ月も!?毎日!?」ジュルリ……


インデックスはヨダレをダラダラと垂れ流しながら目を輝かせている。



上条「だけどこのチケットは……お前が行きたがっていた『モンスターサファリパーク』の一日フリーパス券だ。しかも明日のオープン当日。さぁ、どうする?」


上条は、チケットをインデックスに見せる。


インデックスは、即答で答えた。


インデックス「そんなの……もちろんとーまと一緒にドラゴンを見に行くに決まってるんだよ!!」ニコッ



その笑顔は何の屈託も無く、純粋な笑顔だった。

第21学区


『グルルルッ……』


とある研究所の一室。


暗闇の中で唸り声が聞こえる。


「そ、そんな……シェルターを破壊するとは……」ガタガタッ……

暗闇で1人の科学者が、血だまりの中で震えている。

周りには、無惨に引き裂かれた多数の科学者の死体が。


「やめろ!!私がわかるだろ!?お前がこんな小さい時から世話してやったじゃないか!!」


『グルァァアアアッ!!!』


グシャァァアアアッ!!!!


唸り声と共に、新たな血だまりが生まれる。

暗闇に溶け込むように、ソレは妖しく目を輝かせていた。


ソレが封じられていた厳重なシェルター前のプレートには


『古龍種 黒龍 ミラボレアス』


と書かれていた。

投下終了です。


とりあえず、こんな感じの話です。化石からの再生らへんは、ジュラシックパークからです。てかジュラシックパーク要素結構多いです。

アカムトルム(飛竜)「……」
ウカムルパス(飛竜)「……」

翌日



第21学区

モンスターサファリパーク駅前


インデックス「ワーッ!!スゴイ!!凄いんだよ!!お店がいっぱい!!」

翌日の朝。

インデックスと上条は、第7学区からモノレールや車に揺られ、自然豊かな第21学区へとやってきた。


途中、サファリパークへ入れずとも、外から見てみたいという野次馬やミーハーな人達の渋滞ができていたが、チケットを持った人達専用の路線が出ていた為、特に苦労すること無くこれた。

上条「駅からサファリパークまではバスがあるんだってさ。しかし、21学区ってのにスゴイ賑わってんなー」


本来、21学区は学園都市の水源として、ダムなどが多く建てられた広大な自然の残る学区である。

なので、こういった観光地は今まで無かったのだが、サファリパーク建設に伴い、一部開拓されたのだ。


インデックス「とーま!!この『こんがり肉G』って凄く美味しそうなんだよ!!」


上条「ハイハイ、後でな。先にサファリパークに着いとかないと、オープニングセレモニーに間に合わねーぞ」


インデックスは露店の肉に釘付けだが、上条はサファリパーク行きのバスターミナルを探す。

上条「ん?……あれ?ビリビリ?何でこんなとこにいるんだ?」

御坂「へ?……あー!!な、何でこんなとこにいんのよアンター!!」


そして、バスターミナルにたどり着くと、そこには見知った女子中学生。学園都市第3位の超能力者、御坂美琴を見つけた。



白井「あら。類人猿さんもサファリパークに?」

佐天「あり?あの人と知り合いですか御坂さん?」

初春「も、もしかして彼氏さんですか!?」

周囲には、御坂の後輩達がいる。
どうやら御坂達はこの四人でサファリパークを見に来たようだ。

上条「しっかし中学生がこんなプレミアチケット手に入れられるなんてな。俺らは貰い物だけど」


御坂「ふふーん。何だかんだ第3位だからね。4人分のチケットを揃えるくらい朝飯前よ」


白井「……チケット抽選のコンピューターにハッキングして、無理矢理当選したんですのよね……」ボソッ……


勝ち誇る御坂の背後で、白井がぼそりと呟く。

上条「 ビリビリ……お前……」


御坂「そ、それよりホラ!!早くバスに乗りましょ!!どうせアンタはあのシスターと一緒なんでしょ?」


上条「あ、そうだ。インデックスー、早く行くぞー」


インデックス「ハグハグ、んー、シンプルな味付けだけどこーいうのもアリかも」ハグハグ


上条「早速食ってんじゃねーよ!!」

打ち止め「わーいお店がいっぱい!!ってミサカはミサカはテンション最高潮!!」

一方通行「はしゃいでンじゃねェ!!店なんざ第七学区にも腐る程あンだろうが!!」


番外個体「バカだねぇ親御さん。こういう旅先の店ってのは何かこう心躍るモノなのさ」


一方通行「テメェは何を知った風な口聞いてやがる」


露店やサファリパークグッズの店の通りを打ち止めが走り抜ける。


一方通行「打ち止め!!オープニングセレモニーに行きてェンだろうが!!早くしろ!!」

打ち止め「おっとっと。そうだったそうだったって、ミサカはミサカはうっかり」トテテテ


番外個体「しっかし、黄泉川ってば凄いね。セレモニーの警備主任だからってこんなプレミアチケット貰ってくるなんてさ」

一方通行「めンどくせェ……恐竜だが怪獣だが知らねェが興味ねェよ。テメェやあのクソガキが来たいって言わなけりゃ」

番外個体「アレ?怪獣は貴方の専門分野でしょ?」

一方通行「あ?」

番外個体「だってしょっちゅうウルトラマンみたいなシャツ着てんじゃん」アヒャヒャッ


一方通行「誰がウルトラマンだコラァッ!!!」

打ち止め「喧嘩してないで早く行こうよーって、ミサカはミサカは急かしてみる!!」

麦野「へぇー。21学区なのにいつの間にかこんだけ整備されてたんだ」


絹旗「いいですねー。何ていうかこう、U○Jみたいにテーマパークに入るまでの通りにある超お祭りみたいな雰囲気のお店」

浜面「お前行ったことないだろ」

滝壷「おおー」

フレメア「にゃはー!!大体、早くドラゴンがみたいにゃー!!」



駅に到着すると、フレメアがキョロキョロとバスターミナルを探す。どうやらサファリパーク以外、目に入らないようだ。

浜面「しっかしフレメアのクジ運スゲぇよな。5人分のチケット抽選当てちまうなんてさ」

フレメア「ふふーん。大体、私に掛かればこんなの朝飯前!!にゃあ」


滝壷「でも、チケットのお金を出したのはむぎの」


麦野「あー、いいよ別に。金なんざ腐る程余ってんだ。こういう時くらい散財しないとね」


絹旗「マジですか!?じゃ、じゃあとりあえずあの、超可動式等身大スケールのジンオウガ人形番犬タイプを一つ」


麦野「あんなクソデカイ置きもん、何処に置くってんだよバカ野郎!!」

モンスターサファリパーク正門ゲート前




ドンッ!!ドンッ!!!


ワァァアアアアアアッ!!!!!



インデックス「うわー!!凄い、凄いんだよ!!」

上条「すげー人だかりだな。はぐれんなよ、インデックス」


正門付近に集まった人達の歓声や、空砲。空を飛ぶモンスター達を象ったアドバルーンなど、お祭りムードの雰囲気に、インデックスは楽しんでいるようだ。


どうやら途中まで一緒だった御坂達は別行動のようである。

『皆様!!大変お待たせ致しました!!』


突然、ネコらしき着ぐるみを着た司会者が現れる。



上条「お、いよいよ始まるみてぇだぞ」



『それではいよいよ開園です!!第21学区を贅沢に使用した、学園都市のサファリパーク!!

それもただのサファリパークではない!!中にいるのは、何と古代を生きた超大型絶滅動物達です!!
学園都市の再生技術を駆使した現代に復活した彼等を見る事が出来るのはそう!!この学園都市だけなのです!!



申し遅れました。私、このパークのマスコットキャラ。アイルーです。……にゃあ』



御坂「取って付けたようにネコ語入れられてもねぇ……」

ギギギギギィィィイイイッ!!!!


そして、正面ゲートが開いていく。



浜面「ん?車?」


絹旗「それにあの超デカイ壁はなんでしょう?トンネルみたいなのがありますが」


正面ゲートの先には、何百台モノ大小様々なカートがあり、その先には、とてつもなく高い壁に遮られた、とても大きな透明のパイプがトンネルのように伸びていた。


『それでは、当モンスターサファリパークの仕組みを説明いたします!!』

『当サファリパークでは、古代から復活した生き物達が、ほぼ完全に放し飼いの野生化した状態で生きています。
すなわち、サファリパークの中で行われているのは、弱肉強食の食うか食われるか世界!!

太古の世界をありのまま、あの透明のパイプトンネルの中をこちらのカートで通って、無数のルートから見ていただきます!!』


御坂「じゃ、弱肉強食ゥ?」


『時には、ショッキングな場面に出くわす事もあるでしょう!!しかし、これも自然の摂理!!

ですので、このパイプトンネルには、お子様や女性の為の規制ルートもございます。そのルートならば、安心してご覧いただけるでしょう!!しかし、その分迫力度は下がりますがご容赦を』




フレメア「私は絶対大人のルート!!にゃあ!!」

麦野「ハイハイ、黙って聞いてなさい」

『カートは1人乗りから団体様用のバスまでございます。
また、カートは中学生からなら誰でも運転出来ますが、どなたも運転出来ない場合は、当サファリパークから運転手をお付けいたします!!』


浜面「運転なら俺に任せろ」

絹旗「むしろ、それ以外浜面には取り柄が超ありませんからね」



『それでは、早速皆様に体験していただくと致しましょう!!お好きなカートを選び、いざ、古代モンスターの世界へ!!




っとミサカは仕事をやりきったと一息つきます。あ、やべ』サッ!!



そしてネコの着ぐるみを着た司会者は、すぐさま姿を消した。

上条「えッ!?」


御坂「ブーッ!!!」


一方通行「ッ!?な……打ち止め!!」

打ち止め「あー。そういえば皆、いいバイト先を見つけたって言ってたなーって、ミサカはミサカは思い出してみたり」


番外個体「も、もしかして、カートの運転手達って……」






…………



御坂妹「ようこそモンスターサファリパークの世界へ。これより先は、私がこのカートを運転させていただきます。と、ミサ……では出発します」


上条達が運転手込みの三人乗りカートを選ぶと、愛らしいネコのキャラのマスクを被った運転手が現れた。

上条「お前御坂妹だよな!?何やってんだこんなトコで!!」

インデックス「クールビューティー!?」


上条とインデックスは、何ともわかりやすい口癖を元に、運転手の正体を割り出す。


それに何より、前に上条があげたネックレスが丸見えなのだ。
間違いなく、御坂美琴のクローンである、妹達の10032号。


上条が御坂妹と呼んでいる少女だろう。



御坂妹「な、何をおっしゃるやら。私はこのモンスターサファリパークのマスコット、お供アイルーです。どーぞよろしくにゃ。と、ミサカ……フゥ」



上条「……まぁ、いっか。じゃあ、早速案内してくれよ」

御坂妹「かしこまりました。ではどちらのルートから案内致しましょうか?
と、ミサカはお仕事モードに入ります。もう口癖は面倒なのでいいです。と、ミサカは諦めます」

上条「そうだな……それじゃあ」



1.草原ルート

2.砂漠ルート

3.密林ルート

4.海岸ルート

5.渓谷ルート



先着1名安価です。

上条「じゃあ、砂漠ルートで」


御坂妹「了解しました。この砂漠ルートは、パーク内に数多く作られたドームの中に、人工的に作り出した砂漠地帯を好む生物達を多くご覧になられると思います。
主な種類としては、砂漠を海のように泳ぐ砂竜ガレオス種。
巨大な飛竜種の頭骨に住み着く甲殻種ダイミョウサザミ。
そして、砂漠の暴れん坊ディアブロスなどと言ったモノが見られます。運が良ければディアブロスの喧嘩が見れるかもしれませんね。と、ミサカは一生懸命勉強した知識を説明します。
では、出発進行ー」ブロロロッ……



投下終了です。
次回は、モンスターハンターのOP的な感じで、砂漠地帯をお送りします。といっても4Gっぽくなりそうですが。

もう少しのんびりサファリパーク編があると思うので、まぁ気長に見ててください。

お待たせしました。投下します。
とりあえず、今回はジュラシックパークみたくモンスターの生態を描く感じです。
バトル開始はもう少し後になります。

草原ルート



御坂妹「まずは、主に草食動物が活動している草原ルートです。と、ミサカは右手をご覧くださいと手を広げます」


学園都市の技術によって、限り無く透明なパイプトンネルを、御坂妹の運転するカートがゆっくりと走っている。


右手側を見ると、青空の下、大草原が広がっており、そこには草を食べている立派な角を持つ小動物が見える。




インデックス「うわぁー、一面草原なんだよ!!あ、とうま!!鹿がいるんだよ!!」

上条「おー、本当だ……ん?アレ鹿か?」

御坂妹「アレはケルビですね。まぁ鹿のご先祖様みたいなモノです。
ちなみにケルビの角は、万病に効くと言われ、滋養強壮効果も高いそうですよ。と、ミサカは淡々と説明します」


上条「へー。……んん!?オイ御坂妹!!もしかしてアレって恐竜じゃねーのか!?」

上条は、ケルビの他に象のように大きな恐竜のような生き物の群れを見つける。


御坂妹「アレはアプトノスです。草食竜の代表的な動物ですね。非常に温厚な生き物で、アプトノスの肉はとてもジューシーなんですよ。と、ミサカは試食したあのお肉の味が忘れられません」


インデックス「お、お肉!?」ジュルジュルッ!!

上条「インデックス……お前……」

御坂妹「この2匹は繁殖力が非常に高いので、他の肉食獣の獲物として狙われる事が多いです。まぁ、大自然の中では弱肉強食ですから。
と、ミサカは自然の摂理の厳しさを説きます」



上条「そういえば、肉食獣とかはこの辺りにはいないのか?」


御坂妹「今は居ないようですね。まぁ、メインは砂漠エリアですのでまた別の機会に。と、ミサカは砂漠エリアへとカートをかっ飛ばします」ブゥゥゥウウンッ!!

砂漠ルート 砂海地帯



ブゥゥゥウウンッ


御坂妹「まもなく砂漠エリアです。といっても、もう景色は変わって来ていますが。と、ミサカはガイドの仕事を全うします」


先程までの草原が砂原へと変わっていき、段々と不毛の地、砂漠へと変わっていく。


上条「うぉ、すげーなコレ。本当に砂漠の中を走ってるみてぇだ」

インデックス「トンネルの中は涼しいけど、外を見てるだけで熱気が伝わってくるんだよ」


トンネルの外は、強い日差しに覆われており、大きな岩山やオアシスのようなモノも見えてきた。

インデックス「ん!?何かが砂の中を移動してるんだよ!!」


インデックスが外を見ていると、砂の中をまるで水の中のように何かが泳いでいるのが見えた。


というより、巨大な魚類の上ヒレのようなモノが見える。


御坂妹「アレはガレオスという魚竜種ですね。砂漠を水中のように移動する砂竜です。時々砂の中から飛び出てきますよ」

インデックス「凄いんだよ!!みたいみたい!!」

上条「砂漠を泳ぐのか……そんな生き物がいたんだな」


御坂妹「もっと凄いのも砂漠には居ますけどね。あ、そろそろ出てきますよ。と、ミサカは指差します」


移動する上ヒレが一瞬沈む。



そして

ガレオス「グワァァァアアアッ!!!!」ザァァアアッ!!!


上条「おぉ!!」

インデックス「ヒャアッ!!!大きいんだよー!!」



体長5mほどの巨大な砂竜が、大量の砂を巻き上げながら地表に出てきたその瞬間








ハプルボッカ「ブルァァァァアアアアアアッ!!!!」ザバァァァアアアアアッ!!!!!!


バクンッ!!!!!!








上条「…………」


インデックス「……あ……」


御坂妹「あー、噂をすれば出てきましたねーもっと凄いのが。と、ミサカは弱肉強食を目の当たりにして固まった2人に声をかけます」

大きなガレオスが、トビウオのように地表から飛び上がってきた瞬間。


砂の中で待ち構えていたように、巨大な生物が凄まじく大きな口を開けて、飛び上がっていたガレオスを一口で飲み込んだ。




体長4mはありそうなガレオスをだ。




あまりの光景に、上条とインデックスは言葉を失った。




上条インデックス「「く、食われたぁ!!」んだよぉおお!!」



御坂妹「いいですねーその反応。案内させていただいてる甲斐があると言うものです。と、ミサカは労働の喜びを噛み締めます」ニヘッ


驚愕する上条もインデックスを見て、御坂妹がほくそ笑んでいる。

上条「だって……おま……えぇ!?」

御坂妹「別に不思議ではありません。待ち伏せという狩りの手法は、人間も含め、自然界のあらゆる生物が使う方法です。ただ、今回はスケールが大きすぎただけです。
ほら、先程の生き物が、潜口竜ハプルボッカです」




ハプルボッカ「ゲップ」ゲフッ




砂漠から現れたのは、体長10mは余裕で超えるだろうか?
青い体表と、顔面の堅い装甲のような黒い体表の巨大なサンショウウオのような生き物である。


その巨大な体の三分の一程を大きな口が占めており、これで獲物を一口で食すのだろう。

ハプルボッカ「?」ザァァアアッ!!


インデックス「こ、こっちへ来るんだよ!!」

上条「お、おい!!このトンネル壊れやしないのか!?」


御坂妹「それに関しては問題ありません。このトンネルの強度は、お姉様が全力の超電磁砲を撃っても問題無い強度です。太古の生物とはいえ、そこまでの破壊力を持ったモノは数える程もいません。
と、ミサカはホンの一部以外なら全く問題ないと断言します」


上条「一部のヤツはヤバイんだな!?大丈夫かよ!!」


御坂妹「まぁ、現段階の予想値ですけどね。1〜2体、他とは比べ物にならないのがいるらしいんですよ。都市伝説みたいなモノですが」

上条「あれ?学園都市の都市伝説って本物率高いような……うわ、来るぞ!?」


ハプルボッカが透明のトンネル越しに、近距離まで接近してきた。

ハプルボッカ「……」ジーッ


インデックス「な、何か私の方をジッと見てるんだよ!?」


上条「ほ、本当だ。てか何かコイツ、ジッとしてたら何か愛嬌あんな」


御坂妹「ブサ可愛いというヤツでしょうか?ちなみにハプルボッカは砂漠の大食漢とも呼ばれる生き物です。
そこの白いシスターに、何か共感出来るモノを感じたんではないですか?
と、ミサカは所謂シンパシーと言ってみます」


インデックス「い、一緒にされるなんて心外かも!!」


上条「そういや……そっくりだな……あの食いっぷりとか」


インデックス「とぉぉぉおおまぁぁああっ!!!」ガブリッ!!!

上条「ギャァァァアアアッ!!!!」



ハプルボッカ「…………」ジーッ

砂漠エリア サボテン群生地帯


ディアブロス「グルルルッ……」モシャモシャッ



上条「で……デケェ……めちゃくちゃデケェぞアイツ……アレが噂のドラゴンなのか?」

インデックス「わ、ワイバーンなんだよ……初めて見たけどこんなにも大きいの?」



サボテンが多く生い茂るこのエリアでは、トリケラトプスの化け物のような飛竜がサボテンをムシャムシャと食べていた。


先程見たハプルボッカよりも更に巨大なその体は、全身黄色い砂色の重厚な外殻に覆われており、トリケラトプスような頭には、一突きで像くらいなら簡単に貫けそうな大きな角が2本生えていた。

御坂妹「アチラに見えますのが、この砂漠エリアの暴君。ディアブロスです。

恐ろしい風貌や荒過ぎる気性とは裏腹に、完全に草食動物なので、ミサカ達妹達からは『アスパラベーコン巻き系男子』と呼ばれています。
と、ミサカはお前のような草食がいるか!!と感じます」


インデックス「なーにそれ?」

上条「肉食系に見えて実は草食系の男の事だ」


御坂妹「ただ、ディアブロスは実際中身も凄く狂暴なので、ミサカ達の間では常に議論が行われています。と、ミサカは狂暴なのにベジタリアンという、あのギャップがたまらないと説明します」

ズズズズズズッ!!!!


ディアブロス「!?」ピクンッ


上条「な、何だ!?地響きが」


御坂妹「おっと。これはいい場面に遭遇しましたね。凄いモノが見れますよ?と、ミサカはお二人の幸運を祝福します」

インデックス「ど、ドンドン近くなってるんだよ!?」ズズズズズズッ!!!!!


ドォォォォオオオオオオッ!!!!!


片角ディアブロス「グォォォオオオオオッ!!!!」


ドォォォォオオオオオオッ!!!!!





上条「ウォォオオオッ!?」

インデックス「ヒャアーッ!!す、凄いんだよ!!大迫力なんだよ!!」

地響きと共に、砂漠の中からサボテンエリアに現れたのは、2本の角の内、1本が折れた真紅の外殻を持つディアブロスだった。


御坂妹「アレは……『マオウ』ですか。本当に運がいいですねお二方」

上条「マオウ?なんだ、アイツ等皆名前つけてんのか?」

御坂妹「いいえ。数える程しかつけてませんよ。特に危険度の高いヤツ等だけです。と、ミサカは否定します」

インデックス「じゃあ今出てきたワイバーンは、危険なの?」

御坂妹「見ていればわかります。アレはディアブロスの中では別格です」

ズゥゥゥゥウウウウンッ!!!!

ズゥゥゥゥウウウウンッ!!!!!!


インデックス「た、互いの角で押し合ってるんだよ!!」

御坂妹「ディアブロスは同種の縄張り争いの際、基本は互いの角を武器に戦います。と、ミサカは説明します」


上条「まてよ?角で戦うって事は、あの片角のマオウって奴の方が不利なんじゃないのか?」


御坂妹「野生動物というものは、時にそんな常識を覆すモノなのです。と、ミサカはまぁ見ててくださいと呟きます」

マオウ「グルァァァァァアアアアア"ア"ア"ア"アッ!!!!!!!」ズンッ!!!


片角のディアブロス『マオウ』が、大気を震わせるような雄叫びを挙げた直後。

その脚を一歩前に踏み出した。


ズンッ!!!!


そして更にまた一歩。


上条「す、凄ぇパワーだ……双角の方がドンドン押されてる」


ディアブロス「ぐ、グォォオオッ……」ズルズルッ!!

双角のディアブロスも必死に押し返そうとするも、脚は前に進まない。
マオウの圧倒的なパワーに押し戻されるのだ。

ディアブロス「ォォォオオオッ!!!!」グィッ!!!


インデックス「2本角の方が、重心をズラして片角の力を横に流したんだよ!!」

御坂妹「マオウの体勢が崩れましたね。……まぁ、あの程度の小細工では意味がありませんが。と、ミサカは勝負が決まった事を確信します」


ブォンッ!!!!!


マオウは体勢を崩されると同時に、踏み出した脚へと更に力を込め、そのまま身を回転させる。



ドゴォォォオオッ!!!!

ディアブロス「グギャウッ!?」グラァッ


ドォォォォオオオオオオンッ!!!!!!


そのまま、マオウの巨大なハンマーのような尾が、遠心力を味方にディアブロスの顔面へと衝突した。


ディアブロスは堪らず、その場に倒れ伏した。

ズンッ!!!!


マオウ「グギャァァァアアアアアア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!!!」ビリビリビリッ!!!!


そして、片角のディアブロスは、倒れ伏したディアブロスを踏み付け、勝ち名乗りの如く強烈な雄叫びをあげる。


これでもう、このディアブロスは片角に挑む事は無いだろう。


上条「」キーン

インデックス「」キーン


御坂妹「どうでしたか?古代の生物達による、大迫力の砂漠の闘いは。現代の生き物達じゃ、これほどの迫力は味わえませんよ?と、ミサカはリピーターを作る為のトークを行います。
……もしかして、今の雄叫びで耳をやられましたか?」

上条「なんていうか……映画でも見てるみたいだったな。あの片角のヤツの迫力といったら」


御坂妹「古代文明を生きた人間達は、あのような生き物達を狩って生きていたといいます。その狩人達の事を、人々は『モンスターハンター』と呼んだそうです。
と、ミサカは勉強の成果を発揮します」


上条「モンスターハンター?」


御坂妹「えぇ。生き物達を狩り、そこから入荷した甲殻などで鎧を作ったり、骨や牙や爪を用いて、剣や槍を作り、更に大きな獲物を狩っていたそうです。
と、ミサカは古代人ハンパないと説明します」



インデックス「ちなみにあの片角のワイバーンは、恐らく偶発的に魔術的恩恵を受けているんだよ!!片方しかない角、他とは違う真紅に染まった外殻。あらゆる要素が噛み合って、通常種とは一線を画す存在になったんだよ!!」

上条「へーそうか、自然界でもそんな事が起きるんだな」


御坂妹「魔術?恩恵?と、ミサカはお二人の話にクエスチョンマークを浮かべます」


上条「あぁ、別に気にしないでいいからな。何でもない何でもない。じゃあ、次に行こうぜ御坂妹」

御坂妹「まぁいいでしょう。それでは、ドンドン先に進んで行きましょう。と、ミサカはカートを発進させます」

密林エリア


絹旗「あぁ!!皆さん超見てください!!浜面があんなところにいますよ!!」

ババコンガ「ムシャムシャ」ブゥッ!!

麦野「キノコ食いながら屁ぇこいて……全くダラしないわね浜面」

フレメア「大体、浜面は少し不潔なところがある。にゃあ」

滝壷「大丈夫。堂々とオナラをするはまづらも、私は鼻をつまんで応援する」


浜面「テメェ等……滝壷まで……」グスンッ






地底湖エリア



テツカブラ「」ピョンッ!!ピョンッ!!


御坂「で、デカイゲコ太!?……いや、何か赤っぽいわね……まさか新種のゲコ太!?」


白井「お姉様……アレはもはや、カエルの域を超えてますの」

佐天「ウッヒャァアアアッ!!!すんごい牙!!パンフレットによると、あの牙で巨大な岩を掘り返すんだってさ。忍者の畳返しみたい」





孤島エリア


ラギアクルス「グォォォオオオッ!!!!」バチバチバチッ!!!!


番外個体「へぇ……ミサカを前に電気で威嚇するなんて……ちょっと格の違いを見せてあげようかなー」バチッ……

打ち止め「ゴーゴー番外個体ー!!って、ミサカはミサカはお姉様の遺伝子に電気でケンカを売るなんて、百年早いぜ!!って煽ってみたり!!」


一方通行「テメェ等いィ加減にしねェかコラァッ!!!」

投下終了です。

とりあえず、砂漠ルートのモンスターの生態でした。

次回くらいには、のんびり見学モードから一転させたいです。ではまた。

投下を始めます。展開が早すぎる気もしますが気にしないで下さい。




パーク内フードコート


『ハンターズギルド』



ワイワイ


「いらっしゃいませー」


ガヤガヤ



インデックス「美味しい!!このアプトノスのこんがり肉、凄く美味しいんだよ!!ご飯何十杯でもいけるかも!!」バクバクバクバクッ!!!

上条「フードコートは食べ放題なんだなー。まぁ、入場料だけで結構な値段だしな。コッチとしてはコイツのメシ代が浮いて大助かりですが」


御坂妹「明らかにこのシスターの体積より多く食べてますよね?と、ミサカは目の前の光景に愕然としています」

一通りパーク内をカートで走り回ったあと。


上条達は、パークの中間地点辺りにあるフードコートに入っていた。


白いハプルボッカの異名がつけられそうな勢いで、インデックスはフードコート内の食料に、次々と手をつけている。

その様子を、上条がいつもの光景と言わんばかり、コーラを飲みながら見ていた。


御坂妹「ッ!?失礼。と、ミサカは急いで席を立ちます」ソソクサ

上条「ん?どうした御坂妹?」

御坂「あ!!アンタ達もココに居たんだ!!」


上条「何だビリビリか。丁度昼時だしな。お前らもメシか?」


白井「あら、先程の類人猿さんとシスターさんと、お姉様の妹様ですのね」


上条「お前達のところの運転手は?」


御坂妹「あの子なら、従業員用の部屋に行ったわ。流石に同じ顔が何人も揃うのはマズイって事で」ヒソヒソ


上条「あぁ、だからアイツも席を立ったのか。流石に皆が驚くよな」


佐天「いやー、まさか御坂さんに妹がいて、更にここの従業員だなんて!!言ってくださいよー御坂さーん」

初春「しかも、たまたま私達の運転手だなんて、凄い確率ですよね」


御坂「あ、あは、アハハハハッ……」


上条「言えないよな……運転手全員が同じ顔だなんて……」

浜面「いやー、凄かったなーあのリオレイアとか言うドラゴン」

滝壷「はまづら。アレはワイバーンだよ」

絹旗「細かい事はどうでもいいです!!まるで映画の中に入りこんだような超体験でしたよ」

フレメア「大体、まだまだ見足りないにゃあ!!」


麦野「ハイハイ。まだまだ時間あるし、ゆっくり見て行くわよ」




番外個体「クソー!!あのビリビリした……海竜ラギアクルス?だっけ?ミサカにガンつけやがって!!トンネルさえなかったらなー!!いつか絶対にぶっ飛ばしてやる!!」


打ち止め「荒れてるねー番外個体。ってミサカはミサカはジュースを飲みながらなだめてみる!!」


一方通行「テメェじゃ無理だな。あの竜、どうやら中々のバケモノらしい」ペラッ

一方通行がパーク内の生き物を解説した本を読みながら応える。

一方通行「ラギアクルス……だっけか?全長30m近く。体表付近にある筋肉を高速で収縮させる事で、発電細胞を活性化させて発電するみてェだが……最大出力は落雷並だとよ。
それに加えて水中ではそこらの魚より速く動く。中々面白ェ生き物じゃねェか

パワーだけならテメェ等のオリジナル(御坂)並だ。喰われるのがオチだな」


番外個体「アナタって本当にムカつくなー。でも、学園都市も何考えてんだろうね。こんな化け物復活させて、逃げたりしたらどうするんだろ」

一方通行「さァな」ペラッ


一方通行が別のページを開く。


そこには、このパーク内では見る事の無かった古龍種というカテゴリが描かれていた。


一方通行「……古龍種か……天候を操り、天変地異すら起こす……」

一方通行は、かつてロシアで相対した天使の存在を思い出す。
下手すれば、地球を破壊しかねない程の強大な力を持つ存在。


一方通行「流石にあんなモンまではいねェだろォが……面倒くせェ事にならなきゃいいがなァ……ン?」ペラッ


一方通行が、本の最後のページを見ると、そこにはこう書かれていた。

『一夜にして滅びたと言われる、北欧の古代文明が残した壁画を解読した結果、このような事が書かれておりました』






数多の飛竜を駆遂せし時

伝説はよみがえらん

数多の肉を裂き 骨を砕き 血を啜った時

彼の者はあらわれん

土を焼く者

鉄【くろがね】を溶かす者

水を煮立たす者

風を起こす者

木を薙ぐ者

炎を生み出す者

その者の名は ミラボレアス

その者の名は 宿命の戦い

その者の名は 避けられぬ死

喉あらば叫べ

耳あらば聞け

心あらば祈れ

ミラボレアス

天と地とを覆い尽くす

彼の者の名を

天と地とを覆い尽くす

彼の者の名を

彼の者の名を

よみがえりし伝説は


無限の勇気を持つ者に討ち滅ぼされる



滅ぼされし黒龍は


その身を怒りの業火に灼かれ


紅の逆鱗を持つ紅龍へとよみがえる


その者の名は

ミラバルカン

その者の名は 破滅の焔

その者の名は 災厄の化身

その者の名は 運命の解放


その者の名は ミラバルカン






紅の逆鱗を討ち滅ぼし者


祖なる龍への道が開かれる


その者の名は


ミラルーツ


その者の名は 運命の終焉


その者の名は 運命の始まり


その者の名は 天上への道


その者の名は ミラルーツ


その者の名は 天上の意思


祖なる龍に辿り着きし者


神ならぬ身にて天上への意思に辿り着く者


その者の名は


ミラルーツ







一方通行「天上への意思ねェ……」

とある研究所


ミサカ「これは……と、ミサカは目の前の光景に絶句します」


連絡が完全に途絶えて何時間も経った研究所へと、武装して突入した妹達(シスターズ)が目にしたのは、惨劇であった。



そこら中に撒き散らされた肉片や血だまり。


完全に破壊された研究機械や、防衛兵器の数々。


そして、天井に大きく空いた穴。



ミサカ「まさか……これは緊急事態ですね。と、ミサカはネットワークを通じ、施設内の全妹達に報告します。

同時刻


砂漠エリア



「ねぇ、アレってもしかしてドラゴンじゃない?」


「本当だ……凄いッ!!あんなにデカイんだ!?何十メートルくらいなんだろ!?」


人々が、設置された透明のトンネルの中から空を見上げると



バサァッ!!!


バサァッ!!!!!



ミサカ「あれはまさか……と、ミサカはウワサを思い出します」



バサァッ!!!!



バサァッ!!!!!!!



ミラボレアス「グルルルッ……」バサァッ!!!バサァッ!!!!



そこには、全身を黒い鱗で覆われた、巨大な黒龍がいた。
その姿は正に、伝説のドラゴンと言えるだろう。


強大で神秘的で。


破壊と滅亡を生み出すドラゴンと。

ミサカ「ネットワークに報告を……ッ!?皆さん、ここから今すぐ離れ」



カートの運転手を務める妹達の1人が、避難を促した瞬間




ミラボレアス「グォォオオオオオオオ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!!!!!」




黒龍は、学園都市全体まで轟きそうな凄まじい咆哮をあげ




ゴォォォォオオオッ……


「アレ?……何か空から降って」


ゴォォォォオオオッ!!!!!!




ドォォォォォォオオオオオオオオオオンッ!!!!!!!!





同時に、空からトンネルへと、隕石のような何かが衝突した。

ドォォォォォオオオオオンッ!!!!!




御坂「キャアッ!?」


上条「ッ!?な、なんだ今の!?」

インデックス「な、何かが落ちてきたような……」モグモグ


一方通行「……何だ?」


浜面「び、ビックリした……何だよ今の」



フードコートの中にいた者達は、突然の轟音と衝撃に驚く。



そして、アナウンスが始まる。



『パーク内のお客様に連絡いたします。ただいま、砂漠エリアにて、重大な事故が発生いたしました。
パーク内のお客様は、係員の指示に従って速やかに避難してください。
繰り返します。ただいま砂漠エリアにて』

上条「おいおい、事故って何だよ一体。大丈夫なのか?」


インデックス「と、とうま……どうしよう?」


上条「とりあえず、避難した方がいいだろ。……ん?」


周りの人々が、騒ぎ立てる中。上条は御坂妹の姿を見つける。


上条「御坂妹ッ!!おい、何があったんだ!?」


御坂妹「すいません。今は緊急事態ですとしか……と、ミサカはネットワークによる報告内容に戸惑いを隠せません」


御坂「いた!!ちょっとちょっと!!!一体何があったってのよ!!」


白井「ジャッジメントですの!!コレは何の騒ぎですの!?」


御坂妹「お姉様。お姉様達も彼等と共に避難してください。ココは非常に危険です。と、ミサカは避難を促します」

打ち止め「た、大変……ココの警備をしてる妹達によると、もの凄く凶暴で強大な生物が逃げたって、ミサカはミサカは報告してみたり!!」


一方通行「あァ?全くどうなってンだココのセキュリティは。で、その妹達は無事なンだろうな?」


番外個体「警備の子はね。ただ、砂漠エリアにいた子はマズイよ。何でも、黒いドラゴンが現れて、あのトンネルが崩落しちゃったとか」


一方通行「黒いドラゴン……チッ」カチッ


一方通行は、首につけたチョーカーの電源を、能力使用モードに切り替える。

一方通行「ちょっと野暮用が出来た。お前等はさっさとここから出な」

打ち止め「み、ミサカも」

一方通行「黙れ。クソガキがいると足手まといなンだよ。おい番外個体。しっかり捕まえてろよ?」


番外個体「フン。あなたなんか置いて、ミサカ達はさっさと逃げてやるんだから」




浜面「おい、確か何十人も乗れるバスがあったよな?」

絹旗「そんなのもあるって超言ってましたね。それが?」

浜面「それを使って、この店の客乗せれるだけ乗せて逃げるぞ!!お前等は他の客を集めてくれ!!」

白井「ッ!?お姉様!!外を!!」

御坂「え!?……な、何よ……あの空から降ってきてるの」


白井と御坂が、空から燃え盛る何かが落ちてくるのを見つけた瞬間



ドォォォォォオオオオオンッ!!!!!!


上条「わっ!?」

インデックス「ま、また!?」


再び凄まじい衝撃がフードコート内を襲った。


御坂「クッ……黒子!!行くわよ!!」

白井「お姉様!?行くってドチラに!!」

御坂「今、何かが落ちてきたところによ!!煙が上がってるからわかるでしょ!?」

御坂は、外を指差す。


そしてちょうど砂漠エリアの方角から、黒煙が吹き出ているのが見えた。

上条「おい、落ち着けよ御坂」

御坂妹「お姉様。お姉様も早く避難を」


御坂「私はレベル5よ!!私じゃなきゃ出来ない事もある。そうでしょ!?黒子!!」

白井「で、ですがお姉様はあくまで一般人」


御坂「お願い黒子……わかるでしょ?助けられる人がそこにいるのに助けられないなんて……私には耐えられない!!」

白井「……わかりました。くれぐれも無茶はしないで下さいませ。初春!!バックアップは任せましたわよ!!」シュンッ!!

初春「は、ハイ!!佐天さん、ひとまず安全なところまで行きましょう!!」


上条「待て2人共……クソッ!!」


上条が制止する前に、白井と御坂は、白井の空間移動の能力によって姿を消した。


上条「インデックス!!お前は皆と一緒に先に避難しろ!!」


インデックス「とうまは!?とうまはどうするの!?」


上条「俺は……俺もあそこに行く」


上条は、黒煙の上がる砂漠エリアへと視線を向ける。

同時刻


ヒマラヤ山脈



ゴゴゴゴゴゴゴゴッ…………


アジアに跨がる広大な山脈の凍土地帯にて。


学園都市で黒龍が雄叫びをあげた瞬間、大きな地鳴りが鳴り響いた。



アフリカ

火山地帯



ゴゴゴゴゴゴゴゴッ……



それは、アフリカの活火山地帯の地響きや




中国

黄山 上部



ゴゴゴゴゴゴゴゴッ……



中国の黄山上部に広がる雲海の異常



大西洋

バミューダトライアングル


ゴポゴポゴポゴポッ……


大西洋の魔の海域、バミューダトライアングルの異常など



世界中の様々な場所へと影響が現れた。




学園都市

窓の無いビル






『いよいよか……太古の支配者達が蘇る……フフッ……フフフフッ……』






投下終了です。



モンハンの世界では、飛竜倒しまくるとミラが蘇るとありますが、ここではミラが蘇るといろいろ蘇る感じでいきます。


あとモンスターの素材も禁書風に装備に出来るようにします。ではまた。

こんにちわ。
とりあえず、キリがいいと言うか第一部終わりまで書けました。

今までののんびりムードから一転して最初から最後までバトルとなっています。

モンスターの強さが一部、MHFになってます。まぁ、禁書ならアリだと思いますが。

ではゆっくり始めます。

砂漠エリア



ガラガラッ……


ミサカ「うぅ……」


あらゆる兵器やパーク内の生き物では、破壊出来ないように作られたトンネルが崩落し、瓦礫の中から一人の妹達が出てきた。


突然の事だった。


突然、空に巨大な黒龍が現れ

突然、世界中に轟くような咆哮をあげ

突然、隕石のような何かを降らせてトンネルを破壊した。


空を見上げても、既にあの黒龍はいない。



ミサカ「まさかアレは、ウワサされていた古龍種では……と、ミサカはフラつきながらも立ち上がります」


立ち上がった妹達は、そのまま周囲を見渡す。

辺りは瓦礫の山。


無事な者、怪我をした者がいるが、恐らく事切れている者もいるだろう。


ミサカ「とにかく……ネットワークを通じて救助を……ッ!?」


その瞬間



マオウ「グルルルルッ……」


崩壊したトンネルへと、砂漠エリアから一体のディアブロスがゆっくりと入ってきた。


そのディアブロスは、片方の角が折れており

全身を、通常とは違う赤銅色を帯びた甲殻で包まれ

パークの関係者からは『マオウ』と呼ばれる個体である。

マオウ「グルァァアアアアア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!!!」ビリビリビリビリッ?!!!!



ミサカ「あ……」ビリビリビリビリッ!!!!



妹達は、凄まじい咆哮を受けつつも、呆然としている。



全長20m近い、巨大で凄まじく凶暴な生物。


ライオンやトラを目の前にすれば、恐怖で震え上がるかもしれない。


しかし、それを遥かに上回る脅威を目の前にした人間は震え上がる事も無い。


諦めるのだ。


あぁ、自分は死ぬんだと。

マオウ「ッァァアアアア"ア"ッ!!!!!」ドッ!ドッ!!ドッ!!!!


グシャアッ!!!

グシャアッ!!!!


足元にいる生存者を踏み潰しながら、マオウは妹達へと突進してくる。

別に恨みがあるわけではない。

肉食では無いので食う為でもない。

ただ怒りが。

何処からか絶え間無く湧き出てくる怒りが、マオウを走らせるのだ。









シュンッ!!!



白井「お姉様ッ!!!」

御坂「よっしゃぁぁぁあああああっ!!!!」バチバチバチッ!!!!




その瞬間


何もない空間に、突然現れた御坂達から強烈な電撃の矢が放たれる。

マオウ「グォォォオオオオッ!!!!」バチバチバチッ!!!!


突然現れ、放たれた電撃をマオウが受ける。

そして、初めて受ける電撃という痛みに突進を止め、思わずひるんでしまった。



ミサカ「お、お姉様……」


御坂「大丈夫?助けに来たわよ!!」

白井「私は負傷者を移動させますの!!お姉様はこの生き物を」



マオウ「グルォォォオオオオッ!!!!!」ブンッ!!!

ドゴォォォオオオオオッ!!!!!


白井が話しているのを中断させるように、マオウがハンマーのような尾を振りかぶり、白井のいた辺りを瓦礫ごと吹き飛ばした。

シュンッ!!!



白井「……そんな動きじゃあ、この白井黒子は捉えられませんわよ?」スタッ!


しかし、直前に空間移動を行う事で、白井はそれを難なく避けていた。

シュンッ!!シュンッ!!!

そして、すかさず負傷者を次々と、自身の能力の最大距離まで飛ばしていく。



白井「お姉様!!コイツを早くトンネルの外へ!!!」


御坂「わかってるわよぉぉおおおおっ!!!!」バチバチバチッ!!!!


御坂が再び電撃を放ち、マオウを後退させていく。

御坂「ほら!!こっちよデカブツ!!」ダッ!!

御坂は、トンネルの外。砂漠の中へと走っていく。


マオウ「ォォォォオオオオオッ!!!!」ドッ!ドッ!!ドッ!!!


すかさず、マオウは御坂を追いかけるように突進していく。


御坂「かかった!!」バチバチバチッ!!!


御坂は砂漠の真ん中で帯電し始める。
同時に周囲の砂にも電気が流れていく。


すると、砂漠から大量に砂鉄が取り出され、御坂はそれを磁力を操作して操る。

マオウ「ッ!?グォォォオオオオッ!!!」グググッ!!!


御坂「グッ!?こ、コレだけの質量を操るのは正直キツイけど……捕らえたわよ!!」


大量の砂鉄をマオウの巨大な身体中に纏わせ、そのままマオウを砂鉄で拘束する。


白井「やった!!流石お姉様ですの!!」


負傷者を回収する白井が、崩壊したトンネルの中からその様子を見守る。
どうやら勝負あった。



そう思っていた。

マオウ「グルルルルッ!!!グォォォオオオオ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!!!」ビリビリビリビリッ!!!!


御坂「グッ!?」ビリビリッ!!!


マオウが、大気を震わせるような咆哮をあげる。

その咆哮は衝撃となり、御坂の能力を使う為の演算に支障をきたした。


マオウ「オ"オ"オ"ッ!!!!」バキィィイインッ!!!

御坂「クッ、砂鉄の拘束が破られた!?」


その為、強度が下がったのか。

はたまた、マオウの怒りが無理矢理破ったのか。


マオウを拘束した硬質化した砂鉄は、音をたてて破壊される。

マオウ「フーッ!!!フーッ!!!!」


御坂「何よ息荒げちゃって……そんなに怒る事ないじゃない!!」バチバチバチッ!!!


御坂は再び砂鉄を操り、マオウを拘束しようとする。


マオウ「オ"オ"オ"ッ!!!!」ブンッ!!ブンッ!!!

御坂「駄目!!纏わせる前に無理矢理祓われてる!!こうなったら」バチバチバチッ!!!

御坂は、拘束させる為の砂鉄を槍のように固め、それを何本も作り出す。




御坂「ちょっと痛い目にあってもらうわよ!!」バチバチバチッ!!!

そしてその槍を、高速で放った。

マオウ「グルァァアアアアア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!!」ドッ!!ドッ!!!ドッ!!!ドッ!!!!


マオウは、全く怯まずに御坂へと突進していく。

ギィィイインッ!!!
ギィィイインッ!!!!


御坂「弾かれる!?一体どんだけ堅いのよあの甲殻は!!」


砂鉄の槍は、マオウの赤銅色の甲殻を少し削るだけで、突き刺さりはしない。

元々堅いディアブロスの甲殻は、偶発的に生じた魔術効果によって、マオウの甲殻は更に凄まじい硬度を誇るのだ。


そして、ディアブロス種の甲殻は怒りによって更に硬度を上げる。

もはや、生半可な兵器・武器では弾かれるだけだ。

マオウは更に御坂へと突進してくる。



御坂「上等じゃない……学園都市のレベル5の力!!見せてあげるわよ!!!」ピィンッ!!!


御坂は、ポケットから取り出したゲームセンターのコインを指で弾く。


そして、落下するコインでディアブロスに照準を合わせる。





常盤台のエースの代名詞。

『超電磁砲』だ。




御坂「いっけぇぇぇえええええっ!!!!!」キィンッ!!


ドォォォォオオオオオオッ!!!!


マオウ「オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!!」ドッ!ドッ!!ドッ!!!


音速の数倍で放たれたコインと


強靭な身体を持つマオウが衝突する。



その結果

ドォォォォオオオオオオンッ!!!!!!


マオウ「グォォォオオオオッ!!!!!!」ドッ!ドッ!!ドッ!!!


御坂「ッ!?ヤバッ」


胴体に着弾しつつも、マオウは倒れずにこちらへと突っ込んでくる。

確実にダメージは与えた。決して軽くはないダメージを。


しかし、怒れるマオウは止まらない。






白井「お姉様ァァアアアッ!!!」シュンッ!!!

御坂「ッ!?黒」シュンッ!!!


マオウ「ォォォォオオオオオッ!!!!」ズザァァアアッ!!!

マオウが御坂に衝突する瞬間。



御坂「ハァッ、ハァッ……ありがとう黒子……アンタがあと一瞬遅れててたら私は……」

白井「お、お姉様は私がお守り致しますの。私はお姉様の……パートナーなのですから」ハァッ、ハァッ



白井が咄嗟に空間移動で御坂を連れ去って行き、マオウはそのまま突進を空振りしてスベりこむように転倒した。

どうやら、超電磁砲はかなりのダメージを与えていたようだ。



御坂「ハァッ、ハァッ、は、早くアイツを拘束しないと」バチバチバチッ!!


御坂が、弱ったマオウに再び砂鉄で拘束しようとする。

マオウ「ッ!?」バッ!!

ズズズズズッ!!!!!


すると、マオウはすかさず地面に穴を掘り出し、ドンドン地面へと潜っていく。



御坂「ヤバイッ!!逃げられる!!」バチバチバチッ!!!


ザァァァアアアアッ!!!!!!

御坂は、全速力で砂鉄をマオウへと仕向けるが




御坂「……逃げられた……まさかあの巨体で地面を掘り進むなんて……」

白井「凄まじいパワーとタフネス……そして執念でしたの。限り無く野生に近いとはいえ、古代の生物がこれほどまで手強いとは……」


タッチの差で、マオウは地面へと完全に潜り、その場を離れていってしまった。

御坂「黒子ゴメン……ちょっと疲れちゃった……一緒に運んでくれない?」


白井「わかりました。……負傷者は全て避難済みですの。後は妹様が誘導して連れていかれましたわ」

御坂「そう……ありがとね黒子。流石私のパートナーだわ」

白井「当然ですの」



砂漠の暴君と呼ばれるディアブロスの中でも、とびきりの暴れん坊であるマオウを撃退した御坂達は、そのままその場を後にした。


ガシャンッ!!

ガシャンッ!!!!



誰もいなくなったトンネルには、崩壊した箇所辺りを防壁が閉じ、出入り不可能となった。



しかし片角のディアブロス

マオウとの闘いは、まだ終わっていない。

どちらかが倒れるまで。


『マオウ』からは決して逃げられないのだから。






その者の名は ミラボレアス





その者の名は 宿命の戦い






その者の名は 避けられぬ死





遺跡平原エリア



一方通行「見つけたぜ……テメェか」


ミラボレアス「グルルルルッ…………」



金色の平原に、アスレチックのように設置された岩が立ち並ぶ遺跡平原エリアにて。



学園都市最強の能力者と、黒龍は対峙していた。




一方通行「テメェだろ?トンネルをぶっ壊したヤツは。
正直ドラゴンだろうが何だろうが、能力もない生き物がアレを壊せるとは思わなかったからなァ……俺でもアレをぶっ壊すのは骨が折れそうだ」



学園都市の技術をふんだんに使った防壁トンネルを、簡単に壊した。


それだけで、目の前の黒龍は非常に警戒しなければならない存在なのだ。

一方通行「学園都市が何の為にテメェ等みてぇな化け物共を蘇らせたか知らねぇが」ポリポリ

一方通行は頭をかきながら、黒龍へと近付いていく。


そして、フードコートで読んだ本の、最後のページを思い出す。
古代の壁画に描かれていたという言葉を。


一方通行「テメェはどうやら生きてちゃいけねェ存在みてェだ。悪ィがココで……死んでもらう」


ゴォオオッ!!!!!


その瞬間、凄まじい速度で黒龍の巨大な尾が横に薙ぎ払われてきた。

尾は、遺跡平原に無造作に設置された岩を軽々と粉砕しながら、己の周囲を殲滅する。

ギィィイインッ!!!


ミラボレアス「ッ!?」

しかし、あるモノに触れた瞬間。

尾は大きく弾かれてしまった。



一方通行「へェ……あンだけの勢いでブン回したモンを反射したってのに千切れねェのか。やっぱりタダのデカブツじゃねェな」



一方通行の、学園都市最強を誇る能力『ベクトル操作』


あらゆる力のベクトルを操作し、攻撃を受け流すもそのまま反射させるも、更に力を増幅させて反射させるも自由自在。


例えば、一方通行に殴りかかればその拳の衝撃は、全てその拳自身に返ってくる。即ち拳の骨折程度は確実。
下手すれば骨の粉砕か手首から千切れ飛ぶくらいの事にはなるだろう。

同じように、黒龍の尾もかなりのダメージか千切れ飛ぶくらいの事はあっていいハズなのだが


ミラボレアス「グォォォオオオオッ!!!!」


全くの無傷のようだ。

一方通行「ただタフってだけじゃねェ……単純な理論じゃ説明出来ない力……アイツ等みてェなモンか」


一方通行は学園都市中枢や、ロシアでの戦いを思い出す。


反射出来ない、理解の出来ない攻撃。

自身の最高級の攻撃力を誇る黒翼ですら敵わない存在。

天をも操り、地球を滅ぼす力を持つ大天使。


この世の理から外れた存在。




一方通行「面白ェ……最初っから全力でやってやろォじゃねェか!!」フワッ……


大気のベクトルを操り、一方通行の背に風の翼が現れ、宙に浮かんでいく。

同時に、周囲の岩などが大量に浮かんでいく。

ミラボレアス「グルルルルッ……」バサァッ!!バサァッ!!!


黒龍もその巨体から翼を広げ、ゆっくりと飛び上がる。


一方通行「行くぜ?行くぜ行くぜいくぜイクゼェッ!!!!」ヒュンッ!!

ゴォォォォォォオオオオオッ!!!!!!!


ドドドドドドドドドッ!!!!!!!


宙浮かんだ岩達が、一斉に黒龍へと襲いかかる。

全ての岩が、御坂の打ち出す超電磁砲以上の速度と質量を誇り、一撃でも当たれば人間なら消し飛ぶだろう。

一方通行「ヒャッハッハッハッ!!!まだまだおかわりはあるぜェ!?好きなだけ喰らいなァッ!!!」

ドドドドドドドドドッ!!!!!!



絶え間無く撃ち続けられる弾幕は、全て黒龍へと注がれる。

御坂と戦った片角のディアブロスですら、もう原型は留めていないくらいにはなっているだろう。



百発近い岩の弾丸……いや、砲弾を受け、黒龍は既に肉塊に




一方通行「なってりゃあ楽なンだがなァ……」


ミラボレアス「グルルルルッ……」バサァッ!!バサァッ!!!



なるハズは無く、特に大きなダメージを受けている様子も無かった。

一方通行「目立った外傷も無ェ……あの黒い鱗だか甲殻だかが、元々とんでもねェ強度なのか……それかソレら一つ一つにあの力が働いてンのか?」


一方通行が黒龍の分析を行っている際中に


ミラボレアス「グルルルルッ……」バサァッ!!バサァッ!!!

ミラボレアス「ガァァアアアッ!!!!」ドゥンッ!!!


一方通行「ッ!?チッ!!!」バッ!!


突如、ノーモーションで放ってきた火炎弾を、一方通行が間一髪と言っていいタイミングで避ける。


一方通行「予備動作も無ェのかよ……」


火炎弾は、そのまま地上へと降っていく。


そして

ドォォォォォオオオオオオッ!!!!!!!


一方通行「ッ!?なっ……」


着弾地点……遺跡平原エリアに直径十メートル近く、天高くまで火柱が立ち昇り、一面を焦土と化した。



一方通行「ふ、ふざけンなッ!!!ンだあの馬鹿げた威力は……ッ!?」バッ!!


ミラボレアス「グォォォオオオオッ!!!!」ギュォォォォオオオッ!!!!


驚愕する一方通行が振り返ると、黒龍が猛スピードでこちらへと突っ込んできていた。

一方通行「グッ!!」



一方通行は、咄嗟に風の翼で移動し避ける。



ブワァァァアアアアッ!!!!


一方通行「ッ!?大気が操れねェ!!」


しかし、黒龍の巨体によって周囲の大気が大きく乱れ、一方通行のベクトル操作を乱し、風の翼が消失する。


一方通行「チッ!!」スタッ!!

高い高度からも、ベクトル操作で衝撃無く着地した一方通行は


バッ!!!

ミラボレアス「グォォォオオオオッ!!!!」ギュォォォォオオオッ!!!!


ドォォォォォオオオオオオンッ!!!!!


そのまま滑空し、隕石のように落ちてきた黒龍の攻撃を躱す事が出来た。
墜落地点は地面がめくり上がり、地形が変わっている。

一方通行「チッ、攻撃はロクに通用しねェ。向こうの攻撃は反射出来るのかわからねェ。当たれば消し飛ぶしな。
さァどうするか……久々にやるか」ギュォォォォオオオッ!!!!


攻撃手段を考える一方通行に、一つアイデアが浮かんだ。
同時に、両手それぞれに大気が集中していく。



ゴォォォォォォオオオオオッ!!!!!

一方通行「圧縮圧縮ゥ、空気を圧縮ゥッてなァ……前は完成前に邪魔されたが、あれでコツは掴ンだ」バチバチッ、バチバチッ


両手それぞれに、大気を圧縮してプラズマ球体が作り出される。

前に、上条当麻に対して作り出した時は、完成に時間がかかり御坂によって妨害されたが、流石第一位か。

前回よりも凄まじい速さでプラズマ球体を作り出し、それを完全に掌握している。


一方通行「10000℃のエネルギー球だ……蒸発しやがれェッ!!!!」ギュォォォォオオオッ!!!!!




荒々しい風を纏いながら、2発のプラズマ球体が黒龍へと放たれる。

当たれば、融解しないモノなどこの世に存在しない。
いかに化け物な黒龍も、これで終わりだと。



一方通行は思ってしまった。

ミラボレアス「グォォォオオオオオ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!!!」ギュォォォォオオオッ!!!!!


ミラボレアスが大きく息を吸い込みながら、口内に炎を溜める。


そして



ミラボレアス「バァァァァアアアアア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!!!!」ドゥンッ!!!!



ミラボレアスが溜め込んだエネルギーを放った瞬間





遺跡エリアの4分1程が、何もかもが消滅した更地へと変わり果てた。

砂漠エリア


キキィッ!!!


御坂妹「お姉様!」

上条「御坂ッ!!白井ッ!!大丈夫か!?」


御坂「アンタ達……何でいるのよ」

上条「お前らが飛び出すから追いかけて来たんだろ!!」


御坂がマオウを撃退して5分後ほど。

上条は、御坂妹が全速力で運転するカートに乗り込み、長い道のりを走ってきた。


白井「ご心配はいりませんわ。負傷者は全員、先に避難致しました。
この常盤台のエースであるお姉様と、その『パートナー!!』である私がいれば。貴方の出番などございませんわ」

上条「お、おぉ……とりあえず無事でよかっ」カッ!!!



ドォォォォォオオオオオオオ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!!!

御坂「なっ!?何よアレ!!」

白井「か、核でも落ちたんですの!?」


砂漠エリアから、少し離れた遺跡平原エリアの方角で。


凄まじい轟音と、巨大なドーム状の爆発が起きたのを、上条達は確認した。

まるで小型の核爆弾でも落ちたかのようなその爆発力は、見たモノに恐怖を与えるのに十分であった。



上条「あそこで……あそこで何が起こってんだ?」

遺跡平原エリア





ゴォォォォォォオオオオオッ…………


ミラボレアス「グルルッ……」

一方通行「…………」


一部が更地となり、大気が荒れ狂う遺跡平原エリアにて。


ボロボロになった一方通行が横たわっていた。


彼の放ったプラズマ球体。

完璧だった。

凄まじい威力を秘めていた。

が。

更に強大な力に飲み込まれてしまったのだ。



ミラボレアスが、十分に力を込めて放った火炎弾は、ノーモーションで放ったモノとは比べ物にならないモノだった。

むしろ、相殺出来ただけでも奇跡だ。

一方通行「…………」



一方通行は動けない。



あの凄まじい爆発の中を、生き延びる為に能力を最大限活用したモノの、爆発で失われた酸素はどうしよもなかった。


酸素濃度の低い空気は、猛毒と化す。


一方通行の身体は酸素欠乏症(チアノーゼ)を起こしていた。



『動けねェ……このまま死ぬのか俺は……』


一方通行は思う。

『別に死ぬ事自体は怖くねェ……むしろ俺のやった事を思えば死んで当然だ』



一方通行は思う。



『だけど……だけどよォ……』


一方通行は思う。


『アイツは……アイツ等は違うだろ……』


一方通行は思い浮かべる。


『このままコイツを放っておけば……アイツ等まで……』


一方通行は思い浮かべる。


あの面倒で、生ぬるくて、騒々しい『日常』を






そして、それを破壊する黒龍の姿を







一方通行「ッァァァアアアアア"ア"ア"aaaa守adtltmvg殺dakfmxッ!!!!!」ゴォォォォォォオオオオオッ!!!!!!!



ミラボレアス「ッ!?」


その瞬間、一方通行の背から黒い翼が噴出するように現れ、一方通行を無理矢理立たせた。


黒龍と同じ色。漆黒の翼が。

一方通行「……gpja死andyx……」ググググッ!!!!


ピタッ……


黒い翼は力を溜めるように、一方通行の背でしなると



バシュウッ!!!!!

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!



ミラボレアス「グォォォオオオオッ!!!!!」ズシュッ!!!


力を解放するように一斉に黒龍へと襲いかかり、目にも止まらぬ速さで突き刺すような攻撃を行った。

ブォォォォオオオオオッ!!!!


上条「御坂妹!!出来るだけ速く走ってくれ!!」

御坂妹「わかりました。と、ミサカはアクセル全開でとばします」


…………





ドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!

一方通行「thmauhdn喰GaaaaaaAAAA!!!!!」

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!



ミラボレアス「グォォォオオオオッ!!!」ズシュッ!!!



一方通行の背から現出した黒い翼が、凄まじい勢いで黒龍の巨体を斬りつけていく。


黒龍の甲殻は、その激しい攻撃すら貫かせる事は無いが、それでも少しずつ、確実に甲殻を削りとっている。

ミラボレアス「グルァァアアッ!!!」ドゥンッ!!ドゥンッ!!!


攻撃を受けつつも黒龍はノーモーションでの火炎弾を続けて放つ。


一方通行「njjgfux無prxjya」ヒュンッ!!



ドォォォォォオオオオオオッ!!!
ドォォォォォオオオオオオッ!!!


しかし、黒い翼が素早く反応し、火炎弾を相殺させる。





ググググッ!!!!

直後に2つの黒い翼を捻じり合わせ、一つの槍を創り出す。

そして

グサァァァアアアアッ!!!!!



ミラボレアス「グギャァァァアアアッ!!!!!」ブシュゥゥウウッ!!!



ついに、黒龍の甲殻を貫き黒い槍が突き刺さる。
傷口からは、黒龍の黒い血潮が吹き出していた。





ボゥッ!!

ゴォォォォォォオオオオオッ!!!!!!!



黒い血潮は、空気に触れると共に盛大に発火し、辺りが炎に包まれて行く。



一方通行「……phe刺vka……」ニィッ……



黒い翼を背負う一方通行が、不敵に笑みを零す。



攻撃が通用する。


勝てると。


そう思ったのだろう。

ォォォォォオオオオッ……



ミラボレアス「ォォォォォオオオオッ……ォォォォォオオオオオ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!!!」



ォォォォォオオオオッ!!!!!!!




しかしそれは、一瞬の勝機だった。




黒龍が激昂の咆哮をあげると共に、全身から黒く、紅く、蒼い禍々しいオーラが漂ってきた。



破壊の象徴とも言えるその姿は、まさに『邪龍』と言えるだろう。




ミラボレアス「ァァァアアアアア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!!」キュゥィィィイイインッ!!!!



同時に、身を後ろに逸らしながら口内に黒いエネルギーのようなモノが集中し





一方通行「ッ!?」



カッ!!!

ドォォォォォォォオオオオオオオオ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ンッ!!!!!!!!!!






一直線に超巨大な漆黒のレーザーが、黒龍から放たれた。

…………




ドォォォォォオオオオオオッ!!!!!


上条「何だよ……何が起こってるってんだよ!!」


御坂妹「ネットワークからの報告です。今の黒いレーザーにより、広範囲のトンネルが崩壊。
生き物達をこのパーク内から出さない為の制御装置が破壊。
……このパーク内の全生物が、外へと出て行きます。と、ミサカは報告をします」


上条「クソッ!!何がいるんだあの場所に!!」

御坂妹「もうすぐ遺跡平原エリアに入ります。と、ミサカはハンドルを握る手を強めます」ギリッ!!

…………




ゴォォォォォォオオオオオッ…………



ミラボレアス「…………」ォォォォォオオオオッ……



黒龍の周辺では、レーザーによって生み出された黒い焔が燃え盛っている。


未だ黒龍から禍々しいオーラは消えていない。




一方通行「……チク……ショウ……」


黒い翼が消えた一方通行は、地面に横たわっていた。

黒い巨大なレーザーを翼で防ごうとするも、圧倒的な力に圧され、完膚なきまでに敗北したのだ。


もはや、何の力も残っていない。

バサァッ!!!

バサァッ!!!!



黒龍は、禍々しいオーラを纏ったまま大きな黒い翼をはばたかせ、上空まで上がっていく。




そして





遥か上空に、直径50メートル程の禍々しく光る光球を創り出した。

…………



御坂「あの黒い龍が犯人なの?……それにしてもあれは……」

白井「……私、今人類の終わりの場面に立ち会ってる気分ですの……」



浜面「麦野……アレ、撃ち落とせるか?」

麦野「無理ね。生物としての次元が違うわ。悔しいなんて思えない程に」


インデックス「……『黒龍伝説』……ていうことはアレが『ミラ』の……とうま……」

一方通行「……ザッけンな……」ググググッ……



それを見た一方通行は、必死に立ち上がろうとするも力が入らない。


全ての力を使い果たしたのだろう。



ミラボレアス「…………」バサァッ!!バサァッ!!!



黒龍はそのままその場を飛び去っていく。
もう、一方通行に用は無いのだろう。禍々しいオーラも消えている。




そして



巨大な光球が、一方通行目掛けて落下していく。

一方通行「……あー……終わりか……」


膝立ちで空を見上げる一方通行に、光球がグングン近付いていく。
これが落ちれば、このパークだけではない。


21学区だけでもない。


学園都市の大半が崩壊するだろう。



しかし、一方通行にはもう力が残されていない。


一方通行「悪ィな黄泉川……芳川……番外個体……打ち止め……守れなかった……」



光球は、上空100mほど。

あと10秒も無いうちに落ちてくるだろう。




一方通行はただただ上を見ていた。









「諦めんのかよ?」









その時、彼の背後から言葉が聞こえてきた。








「ここで何が起きたか何て、俺にはわからねぇ。
だけど、お前程のヤツがそんなにボロボロになった姿を見て、一つだけわかる事はある」ザッ、ザッ







言葉の主はドンドン近付いてくる。

光球もドンドン近付いてくる。

「戦ったんだろ?必死で戦ったんだろ?打ち止めの為に。お前の周りの人間の為に」ザッ、ザッ





「どれだけ相手が化物だったかわからねぇ。
でもお前は戦ったんだ。皆を守る為に。
だったら最後までボーっとつっ立ってるんじゃねぇ!!諦めてんじゃねぇよッ!!!」ザッ、ザッ、ザッ!!!







声の主は、一方通行の隣まで来ている。

「いいぜ一方通行。お前がもし、もうダメだ。なんて幻想を持っているんだったら」




一方通行は声の方向を見る。


その声の主は、真っ直ぐ頭上の光球を見ていた。


そして、右手を空にかざしながら









上条「まずは……そのふざけた幻想をぶち殺すっ!!」










カッ!!!


パキィィィィィイイイイイイイインッ!!!!!!!!!!

次の日




1人の男がTVをつける。



ピッ



『速報です。昨日の午後、学園都市から日本中。世界中へと現れた生物達は、各国の軍隊による攻撃により一部鎮圧しましたが、大多数は行方を見失ったようです。
更に同時期に世界中で、巨大な生物を見たという報告があり、国連は更なる調査を行っております。
この件に関して学園都市は、以前沈黙しており、そもそも何故このような生物が存在しているのか。という疑問が生まれます。この生物は古代、恐竜とはまた違った生体系……』



ピッ



『速報です。ヒマラヤ山脈エベレスト中層部の凍土地帯にて、全長30m以上の超巨大な生物が発見されました。
この生物が活動する度に、山では雪崩や地割れが発生し、地元住民達はこの生物を、古き山の神である崩龍『ウカムルバス』と呼び……』



ピッ


『速報です。
大西洋沖、バミューダ・トライアングルと呼ばれる海域にて本日未明、アメリカの空母が何らかの生物の襲撃をうけて壊滅した。との事です。
現地住民の話では、このバミューダ・トライアングルを『厄海』と呼び、厄海の魔物に襲われたと話しています。
アメリカのロベルト・カッツェ大統領はこの緊急事態に対し、え、えっと……『深夜に携帯のコールが多すぎて、ベットの中で相手に集中出来ない』と発言しており、先の選挙での支持率の低下が……え?上がるんですか!?」




『速報です。
本日未明、北朝鮮・平壌にて謎の黒い超大型飛行生物が現れ……壊滅したとの事です。北朝鮮の軍隊はその生物へと一斉攻撃を行い、その……映像があるのですが……こちら、大変ショッキングな映像となっております。お子様には目の届かないよう……ご覧下さい』ピッ!!





ミラボレアス『ォォォォォオオオオオ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!!!!』




プツンッ!!



凄まじい銃撃、兵器が発射される中、巨大な黒龍の姿が映し出された瞬間


その映像は途切れた。






★1『黒龍再臨』




クエストを完了しました




投下終了、第1部終了です。



次回からは、多分半年後〜1年後くらいの話に。まだ未定です。


モンスターの素材はやっぱり霊装みたいな形で作るのが一番禁書として普通なのかな?

ではまた。

1です。

投下していきます。

とりあえず、モンスター達の脱走・古龍級モンスター復活から一週間後の話です。

黒龍ミラボレアスによって、学園都市から古代生物達が解き放たれた一週間後。


世界は混乱に包まれていた。



ミラボレアスは日本を北上し、幾つかの都市を壊滅させ姿を消し。


ミラボレアスの復活に呼応するように、世界各地で見たことも無い生物達が復活を遂げていた。




中国の山岳地帯では、嵐と共に空を舞う龍が確認されたり


インドネシア周辺では、超巨大な龍のような大蛇のような生物が、一つの島を壊滅させたという知らせも。

現地ではそれを大巌竜『ラヴィエンテ』と名付けたようだ。



そしてもちろん、学園都市でも混乱は起きていた。

学園都市

第7学区 商業地区




『皆さん、決して避難区域から出ないで下さい。繰り返します。
現在、学園都市全域に危険生物が多数存在しています。警備員や学園都市の防衛チームが解決するまで、決して避難区域から出ないで下さい』



第7学区の繁華街。

いつもなら、人で賑わっているココも今は、ただ警報が鳴り響くだけのもぬけの殻となっている。



バサァッ!!

バサァッ!!!


イャンクック「グルッ……」バサァッ!バサァッ!!


何故ならば、21学区のサファリパークから逃げ出した、古代から学園都市の技術で蘇った生物達が闊歩しているからである。


今ここに降り立った生物は、鳥竜種に分類される大型生物。



怪鳥イャンクックである。

元は温暖な地に生息し、一見すると巨大な鳥のような風貌から『怪鳥』と通称される。

耐火性に長ける桃色の外殻と、しゃくれた大きな嘴。
そして扇状に開くこれまた大きな耳が特徴的だ。




御坂妹「ですが、あの子は非常に臆病な性格で、戦闘は好まないタイプです。それに、臆病な性格と聴力の良さが災いして、大きな音を聞くと身体が硬直してしまうようです。と、ミサカは付け加えます」


商業ビルの一室から、スコープを覗きながら御坂妹が無線で話す。

御坂『そうなの?』


無線からは、御坂の声が。


御坂妹「ハイ。なので基本的には無害です。
しかし縄張り意識は強く、侵入者を確認すると襲ってくる場合が多いですね。と、ミサカは付け加えます。

ただ一般的に飛竜(ワイバーン)と呼ばれるモンスターの中では最も小柄で、戦闘能力も高いとは言い難いです。と、ミサカは警備員(アンチスキル)の部隊でも十分に制圧可能と伝えます」



黄泉川『了解じゃん!!なら、私の合図で一斉攻撃。十分弱らせた後で、強力麻酔弾を落ち込むじゃん!!弾は実弾でいいのか?』


警備員の部隊長である黄泉川が、無線に応じる。

御坂妹「はい。むしろ、実弾で無ければ彼らの厚い甲殻にダメージは全く入りません。
対戦車ロケットですら、十分に耐えると思われます。と、ミサカは手加減無用と伝えます」


黄泉川『了解じゃん!!』



イャンクック「グルッ、グルッ」キョロキョロッ


イャンクックは何かを探すように周りを見ている。
エサでも探しているのだろう。



黄泉川『わかりやすい合図を送ってやるじゃん。総員用意はいいか?』ポイッ



その時、あるビルの一室から、拳大の何かがイャンクックの頭上に投げられる。

イャンクック「?」ガパァッ!!

パクンッ!!


黄泉川『あ、ミスったじゃん』

御坂『ちょっと!!』


イャンクックがそれに気付き、投げつけられたモノを口の中に入れる。



そして、次の瞬間



ギィィィイイイイイイイイイインッ!!!!!!!!!

イャンクック「ッ!!!!!!!?」ビクゥッ!!!



イャンクックの口内で、甲高い高音が鳴り響く。

イャンクックが口の中に入れたモノ。

それは、警備員が対象の視界や聴力を奪う為に用いる『スタングレネード』であった。


イャンクック「グルォォオオオオオオッ!!!!!」


イャンクックは、その音に驚き完全に硬直している。
ただでさえ大きな音に弱いのに、口内でその音が鳴り響いたのだ。

大ダメージである。

黄泉川『ね……狙い通りじゃん!!撃てぇぇえええっ!!!』



無線から、黄泉川の合図が流れる。




パラララララララララララララララッ!!!!!!!!!!



イャンクック「グルァァアアアアアアッ!!!!」ドドドドドッ!!!



同時に、周囲から一斉に銃弾がイャンクックへと放たれた。



銃弾は、イャンクックの硬い甲殻をドンドン削り取っていく。

そして硬い甲殻に覆われていない翼などは、直にダメージが与えられ、ドンドン穴が開けられていく。


再生能力があるかどうかはわからないが、少なくともしばらくは飛ぶ事が出来ないだろう。



すなわち、ここから逃がす事は無い。

パラララララララララララララララララッ!!!!!


イャンクック「ギャゥゥウウウッ!!!」ズゥンッ!!


大ダメージを負ったのか、イャンクックが悲鳴をあげてその場に倒れ込む。


御坂妹「いまです麻酔弾を。と、ミサカは指示します」


黄泉川『了解じゃん』パァンッ!!


バスゥッ!!

イャンクック「ガゥゥウウウッ!!」


何処からか、イャンクックの首筋辺りを狙い、麻酔弾が撃ち込まれる。




黄泉川『命中じゃん!!』




これで、イャンクックは動けなくなるハズだ。

あとは厳重に回収するのみ。

イャンクック「ガゥゥウウウッ……グルルッ!!!グルルァァァァアアアアアッ!!!!!」ダッ!!!


しかし、突如イャンクックは荒れ狂うように前方へと突撃し出した。



黄泉川『む!?まだ動けるじゃん!?』



黄泉川は驚きながらも、荒れ狂うイャンクックの先を見る。



警備員1「お、おい!!こっちに突っ込んでくるぞ!?」


その先には、銃撃を行った警備員の部隊が。


黄泉川『馬鹿ッ!!早くそこから逃げるじゃん!!』



イャンクック「ブルァァアアアアアッ!!!!!」ズザァァアアアアッ!!!

警備員123「ギャァァアアアアッ!!!!」ズザァァアアアアッ!!!

黄泉川の指示も虚しく、そこにいた警備員は、イャンクックの突撃に轢かれ、大きく吹き飛ばされた。


スピードは大して出ていないとはいえ、軽自動車辺りと正面衝突するようなモノだ。


大ダメージだろう。



イャンクック「グッグッグッグッ……グルルァァァァアアアアアッ!!!!!」ペッ!!ペッ!!ペッ!!!

荒れ狂うイャンクックは、周囲に口から何か液体を吐き出す。


ゴォォォオオオオッ!!!!!!


警備員123「ウワッ!!熱ッ!!熱ゥゥウウッ!!!」ゴロゴロッ!!!


吐き出した何かは地面に着弾すると、そこから勢いよく炎があがる。

どうやら、発火性の液体のようだ。何かに当たった衝撃で発火するのだろう。

警備員達は、自分達についた火を消す為に地面に転がっている。

御坂『マズイわね……アレを撃って!!』


無線から、御坂のリクエストが流れる。



御坂妹「了解です。と、ミサカは必殺必中のスナイパーと化します」チャキッ



御坂妹はすぐさま、かなり大型のクロスボウのようなモノを構え、イャンクックに狙いをつける。



バシュンッ!!!


イャンクック「ブルァァアアアアアッ!!!」グサッ!!



そして、そこから放たれた50cmほどの大きな杭のようなモノが、イャンクックの背中に刺さる。



硬い甲殻はかなり削れていたので、上手く刺さったのだ。

御坂妹「ミッションコンプリートです。と、ミサカはあとはお姉様に任せます」


御坂『よっしゃぁぁああああっ!!!』



無線から、御坂の声が聞こえてきた瞬間


バチバチバチバチッ!!!!!!!


イャンクック「ギャァァアアアアッ!!!!!!!」バチバチバチバチバチバチッ!!!!!




何処からか、イャンクックへと電撃が落ちた。



御坂「体内に食い込んだ『避雷針』ごしに電撃を喰らえば……大ダメージでしょ?」ニッ




御坂妹の撃ち込んだ避雷針を目掛けて、御坂の電撃が落ちたのだ。



ひとたまりもないだろう。

黄泉川『もう一発じゃんッ!!』パァンッ!!



バスンッ!!
イャンクック「グォォオオッ……」ズズーンッ!!!



そして、再び黄泉川の麻酔弾を受けたイャンクックは、そのまま深い眠りへと落ちた。





御坂「ふぅ……任務完了ね」

御坂妹『全てはこのミサカのサポートがあっての成果ですが。と、ミサカはほくそ笑みます』







★2クエスト


『大怪鳥を捕獲せよッ!!』


クエストクリア



投下終了です。


学園都市でのホームや、素材の使い道などの大体の設定が固まったので、これから少しはスムーズに書けそうです。

とりあえず予告として次回のクエストは


★3『子連れ雷狼』


です。


ではまた。

こんばんわ、1です。

それではゆっくりと投下していきます。今日は狩りは無しです。

学園都市 第22学区


第2階層 避難区域



上条「おぉっ!!戻ったかビリビリ!と御坂妹!!」


御坂妹「ただいま帰還しました。と、ミサカは親指をたてます」グッ!!


御坂「何でこの子は御坂妹で私はビリビリなのよ!!ったく」




学園都市の中で、2キロ四方という最も狭い面積の22学区。

代わりに、地下何百メートルに渡って開発された空間により、広大な地下空間が広がっている。


地上には強大な力を持つ古代生物達が闊歩している為、現在はこの地下空間が避難区域兼、対古代生物対策本部となっている。


こういう事態を予想していたのか、この学区にはシェルターとしての役割が十二分に備わっており、シェルターでの自給自足可能、地上には風力・太陽光発電機などが備わり、防衛兵器も充実している。



まさに、学園都市の最後の砦である。

インデックス「おかえりなんだよ!!短髪、クールビューティー!!」


御坂「美琴お姉さんと呼びなさいよ白シスター。ほら、アンタ達の希望通り、生け捕りにしてきたわよ。あのイャンクックとかいうヤツ」


イャンクック「zzZ……」ガラガラガラッ!!


御坂達の目の前を、御坂や警備員達が捕らえたイャンクックが運ばれていく。


インデックス「流石なんだよ!!これで、じっくりと作ることが出来るかも!!」

御坂「本当に出来るの?その……アイツ等から取れる素材から、強い武器や凄い道具ってのが」


御坂が、インデックスに問いかける。









インデックス「うん!!私の中にある10万3千冊の魔術書を用いて、強い生命力を持った生物から得られたモノで、強力な魔術的意味を持った『霊装』が作れるんだよ」








インデックス「これだけ生命力に溢れた生物なら、素材自体に魔力が宿ってるんだよ。それを魔術的に構築して魔力をブーストさせて発動する。
術者自体が魔力を使うわけじゃないから、反動も無いハズなんだよ!!」



一方通行「本当に……作れるのか?アイツ等と戦う為の武器を……」

ミラボレアスとの戦いで、未だ重傷の一方通行が問う。


インデックス「ウンッ!!作ってみせるんだよ!!それに、創る為の道具とかは、この街なら幾らでもあるんだよ!!」

そう。

ここは科学の街。


兵器や道具なら、材料があれば幾らでも作る事が出来る。

インデックス「ようはそれらの武器にあの生物達の素材を組み込んで、魔術的に強化すればいいんだよ!!不可能ではないかも!!」


上条「でも、お前科学側の事は全くダメだろ?誰が作るんだよ?」

インデックス「う……」

そう。インデックスは壊滅的に機械に弱い。
というより、魔術サイドの人間は何故か、日用品レベルの機械にすら弱い。





一方通行「……俺が組み込みの設計、製造指揮をしてやる……どォせこの怪我じゃ、しばらくは戦えねェンだ」

打ち止め「ミサカも妹達と一緒に手伝うよ!!ってミサカはミサカはMNWの力をフルに使ってみたり!!」

番外個体「ミサカは材料調達の方が性に合うなぁ」

上条「一方通行!?でもお前も魔術なんて」


一方通行「学園都市の最高頭脳をなめてンのか?よォはこのシスターの話を取り入れて武器の設計をすりゃあいいんだろ?回復までの暇つぶしだ」






浜面「俺らも協力するぜ?上条」

麦野「やらなきゃいずれ人間は絶滅だろうが。やるしかないのよ私らは」

上条「浜面……一方通行……皆……よし……やるか!!」



こうして、学園都市に古代生物たちを狩るモノ達……







『モンスターハンター』達が生まれたのだ。

一方通行のツテで、上条の学校の先生でもある警備員の黄泉川達との合流・連携ができ、援護の人員は大勢出来た。


一方通行が居なくとも、学園都市最高クラスの能力者がいれば、それなりに強大な古代生物達とも戦える。


他のシェルターや、何処かで避難している者達と合流すれば、更に戦力は強まるだろう。



全てはここから始まるのだ。

人類の反撃は。

…………



第4階層

兵器開発室



インデックス「この生き物の甲殻は耐火性に優れているから、そのまま炎の攻撃を防ぐ護符として作れるかも。護符の元に、宝石があればいいんだよ。燃えるような色合いの宝石。

それと、この大きな耳。あらゆるモノを聞き取るこの耳を、音楽を聞くあの耳栓みたいなのに魔術的に組み込めば、きっとモノ凄い広範囲の音が聞き取れるようになるんだよ」



一方通行「成る程なァ……素材の役割がそのまま霊装とやらの性能になるわけだ。耳栓ってのはイヤホンかヘッドホンかァ?集音装置みてェなモンが作れるそうだな」


インデックス「ただ音を拾うだけじゃないんだよ。音から遠くにいる生き物の位置、大きさ、状態などが認識出来るようになるんだよ」(スキル・千里眼のようなモノ)


一方通行「高レベルの感知能力者並みだな。面白ェ、早くどう組み込めばいいのか教えろ。俺が速攻で設計してやらァ」


打ち止め「ミサカがそれをMNWに流して、素材の調達ルートから製造工程の計画まで妹達が迅速に取り掛かるよ!!ってミサカはミサカはあなたの女房役を買って出る!!」

現在、21学区のパークで働いていた妹達は、このシェルターの中で生活している。

彼女達の古代生物に対しての知識を活かし、どんな素材がどの生き物から取れるか。

何処にその生物は生息していそうか。


既成の素材なら、何処に置いてあるか。



そして、製造・機械の設定など霊装製造の補助、上条達のように外に出る者達への援護。
避難者からの依頼の総括など、幅広い分野でサポートしているのだ。

御坂妹「上位個体から霊装製造に必要な素材がピックアップされました。
高性能なイヤホン・ヘッドホンの類い。集音装置。燃えるような色合いの宝石。以上です。と、ミサカは何に使うんだコレ?と報告します」


上条「ヘッドホンとか集音装置は、電器屋に行けば置いてるだろうな。俺が行ってくる」


浜面「俺は宝石だな。多分ルビーだろ。宝石店にいけばあるだろうし、安物の店ならセキュリティも俺なら解除出来る」


絹旗「流石元超コソ泥ですね」


白井「私の空間移動があれば恐らく楽に入れますわよ?」


浜面「そういう能力者用のセキュリティがあるハズなんだ。それを解除しねぇと多分無理だと思うぜ?」


麦野「流石元コソ泥ね」


フレメア「流石元コソ泥にゃ」


浜面「うるせぇ!!今役に立てばそれでいいんです!!」

滝壷「大丈夫。私はコソ泥のはまづらを応援している」

御坂妹「わかりました。ではこの第22学区から近いそれぞれの店舗を検索し、後で伝えます。と、ミサカはMNWに接続します」


上条や浜面は、それぞれ外に出る準備を行う。
護衛には白井や絹旗などをつける。高レベルの能力者をつける事で生存率を高めるのだ。

白井「あの類人猿さんは空間移動が効かない無能なので、今回私は浜面さんと組みますわ」

絹旗「浜面のおもりに超飽きたんで、たまには上条と行動してみますか」




上条「無能って白井さん……」

浜面「どっちかっていうとおもり役は俺だろ……」

御坂「私に出来る事ないの?」



御坂妹「お姉様は、外の発電機のメンテナンスをお願いします。
何やら電気が漏れているというか喰われているというか……供給ラインに漏れがあるのです。と、ミサカはお姉様こそが適役と推します」


御坂「漏れてる?」


御坂妹「もしかしたら、ケーブルが断線してるかもしれません。古代生物達が近くにいるかもしれませんので注意してください。と、ミサカは伝えます」


御坂「えぇー。だったら1人じゃ危なく無い?」


麦野「何よ。怖いの?私が付いてってやろうか第3位」クスクス


御坂の側に、学園都市第4位のレベル5、麦野が近寄る。

御坂「む、麦野……サン。遠慮しとくわ、後ろから撃たれそうだし」


麦野「撃たないわよ!!そりゃアンタとは前に揉めたし、若干イラついてるけど、こんな状況だしね」


御坂「んー……やっぱりいいや。貴女まで外に出たら、ここの守りが薄くなっちゃうし。ここは任せたわよ麦野さん」ニッ


御坂は麦野に軽く微笑むと、そのまま地上へと向かっていった。

麦野「……ハッ。何よ、前とは違って結構いい子じゃないの第3位」フッ


そういうと、麦野も軽く微笑む。


あの研究所での死闘から数ヶ月。

お互い色々あったのだ。本当に色々。

互いに成長したのだろう。

★3『子連れ雷狼』





依頼人 御坂妹




『少し前からこの22学区へと電力を供給している風力発電用の風車が何機か故障しているようです。
そこでお姉様にはその風車の修理をお願いします。と、ミサカは懇切丁寧に依頼を説明します』









クエスト開始

投下終了です。


各キャラクターの現時点の割り振りは


ハンター

上条
浜面
御坂


お供アイルー

白井
絹旗
警備員


加工屋

インデックス
一方通行
打ち止め
妹達


ギルドの子

御坂妹



こんな感じです。
一方通行は古龍以外なら相手にならないのでしばらくは加工屋です。


ではまた。

こんばんわ、1です。
大変お待たせいたしました、これより投下します。

学園都市 第22学区 地上



風力発電エリア



御坂「えーと漏電してるっていう場所は……コッチね」タッ、タッ、タッ

地上へと上がった御坂は、自身の能力を使い電気の流れを感知する。

すると、一箇所流れが滞っている場所があったので、そこに向かった。


御坂「漏電してるというよりは……近くにバッテリーみたいな大きな塊があるわね。誰か他の生存者が電気を取ってるのかしら?」


御坂達のいる地下シェルターの他にも避難場所はたくさんある。
ただ、危険を冒してまで電気を入手しに来るほど状況が悪いのなら、自分達のシェルターに招き入れた方がいいだろう。


御坂「常盤台の子達……婚后さん達も無事ならいいけど……」タッ、タッ、タッ

御坂「……な、何よ……コレ……」


電気の流れが滞っていた場所に辿り着いた御坂の目の前。


見つけてしまった。


バチバチ……バチバチッ……


ある一本の風車に刻まれた。

いや

引き裂いたような巨大な爪跡を。


そこから、バチバチと電気が流れ出ていた。




御坂「鉄を引き裂く程の力……能力者?でも、こんな爪跡みたいなの……」

ズシーンッ!!!
ズシーンッ!!!!


御坂「ッ!?こ、コレってまさか……」



その時、辺りに地響きが鳴り響いた。

地響きは、御坂の元へと近づいてくる。

御坂の身体からは、ダラダラと冷や汗が流れ出ていく。




御坂「……こ、こんにちわ……」


「グルルルルッ……」バチバチッ……


そして地響きの主が姿を現した。


御坂「あは……あはは……」ピッ



御坂は、無線で御坂妹へと話しかける。

御坂「ね、ねぇ……何かものすごくデカイ、電気を纏った狼みたいなのが私の目の前にいるんだけど……」




御坂妹『あー、恐らくその個体は雷狼竜<ジンオウガ>と呼ばれる個体ですね。もの凄く強いですよホント。
と、ミサカは1人じゃ戦わない方がいいですよとお姉様に忠告します』


ジンオウガ「グルルルルッ……ウォオオオオオオオンッ!!!!!」


御坂「あー……どうもそうは言ってられない状況なのよね……」ピッ


雷狼竜は、御坂へと吼える。

その巨体に白く輝く体毛は腹部や首回りを中心に生え揃い、胴体部を覆う青い鱗と、頭部や背面、腕部などに立ち並ぶ黄色の甲殻が目立つ。


そして、強靭に発達した四肢が見える。
特に前脚は著しく強靭な筋肉を備え、恐らく尋常ではない膂力を持っているだろう。


爪も極めて鋭利な形状をしており、これが風車へと刻まれた爪跡の正体だろう。



電気を纏った強大な狼のような生き物。




ジンオウガ「グルォォオオオオアアアアアッ!!!!」ダンッ!!



雷狼竜ジンオウガが、御坂の頭上へと飛び上がる。

御坂「ヤッバッ!!」ダッ!!

御坂は、全力でその場から走り、離れる。


ドォォオオオオンッ!!!!!


そして、全長18m程の巨体が宙から落ちてくると、地面はひび割れ、ジンオウガの爪跡が刻まれた。


御坂「クッ!!こんなところで暴れられて、風車を壊されたら……」ダッ!!


御坂は、ジンオウガに背を向け、この風車エリアから全力で離れていく。


御坂「ホラッ!!狼さんこっちよ!!追いかけてきなさい!!」ダッ、ダッ、ダッ!!


ジンオウガ「グルルッ……グルァアアアッ!!!」ダッ!!


逃げる御坂を、ジンオウガが追いかけていく。

ダッ!!!


ダッ!!!!


ダッ!!!!!



3回。


ダンッ!!!!!


いや、4回ほど地に足をつけた頃だろうか。


御坂「ちょっ……速過ぎ」

ジンオウガ「グルォォオオオオアアアアアッ!!!!」グァァアアッ!!!

ジンオウガは御坂のすぐ後ろまで追いつき

左の前脚を大きく振りかぶって


ドォォオオオオンッ!!!!!!!

御坂「ウァッ!?」ズザァァアアアッ!!!


そのまま地面に叩きつけ、地を砕き、衝撃で御坂の身体を吹き飛ばした。

御坂「ウッ……何て脚力なのよ……」ヨロッ……

吹き飛ばされた御坂がよろけながらも起き上がる。

あっという間に御坂に追いついたスピード。

地を砕くパワー。

どれもがジンオウガの凄まじい程に発達した前脚が生み出すモノだろう。


御坂「あれ?アイツは何処に……」キョロキョロ


そして、目の前にいたハズのジンオウガがいつの間にか消えていた。

一体何処にいったのか?


御坂「ん?影?……ゲッ」


ふと、日も高いハズの辺りを、暗がりが覆う。

何かの影に入ったのだろう。

御坂はふと上を見上げると

ジンオウガ「グォォオオオオッ!!!!!」ォオオオッ!!!


いつの間にかジンオウガが宙高くに跳び上がり、大槌のような巨大な尻尾を御坂へと叩きつけようとしていた。


御坂はこの一瞬で考えた


回避

『無理』

防御

『不可』

直撃


『死』



『死』



御坂「ウァァァァァアアアアッ!!!!!」バチバチッ!!


御坂は『攻め』を選んだ。


避けられない。

防げない。

ならば、攻めしかないのだ。

生き残るには。

バチバチバチバチッ!!!!!


ジンオウガが砕いた地面から、御坂が磁力を使い、砂鉄を一瞬で吸い上げ、固めた。


ジンオウガを斬る刃の形へと。


御坂「ァァァアアアアッ!!!!!!」バチバチバチバチッ!!!!


そして



ドォォォォォオオオオオッ!!!!!!


大きな墜落音と共に、ジンオウガが着地した。




ジンオウガ「ッ!?ギャゥゥゥゥウウウウッ!!!!!」ドサァァアッ!!!!


同時に、ジンオウガが痛みに悶えるように転倒し、地面を転がり出した。

ジンオウガ「ガァァァアアアアッ!!!!!」ブシュゥゥウウウッ!!!!


よく見るとジンオウガの大きな尻尾の先から、血が吹き出している。

先端が切断されているのだ。

辺りを見ると、ジンオウガの尾の先端が斬り離されていた。


御坂「ハァッ!!ハァッ!!!し、死ぬかと思ったわよマジで……」ガタガタガタガタッ……


宙に浮く、砂鉄で作り出した一本の剣を盾に。

御坂美琴は見事生き延びていた。

この剣で、咄嗟にジンオウガの尾を斬ったのだ。

ジンオウガ「グルルッ……ウォォォオオオオオオンッ!!!!!」バチバチバチバチッ!!!!


御坂「ッ!?電力の量が大幅に上がった!?いよいよ本気ってわけ?」ザッ!!


ジンオウガが雄叫びと共に、身に纏う電気が大幅に力を増した。

ジンオウガに生える白い蓄電毛には、電気を蓄え、更に増幅させる性質がある。いわばジンオウガ自体が大型のバッテリーのようなモノ。

更に身に纏う蓄電殻には、その蓄え増幅された電気を放出する作用がある。

ようは、今のジンオウガは溜め込んでいた電力を解放した、『帯電状態』とでも言えるだろう。

ジンオウガ「グルルッ……」バチバチッ!!バチバチバチバチッ!!!

御坂「凄いエネルギー……自ら発電してる訳でも無いのに、これだけの電力を扱うなんて……でも、まだ私の方が……」




ジンオウガにも発電能力はある。

しかし、それは戦闘に使うには微弱な為、あまり実用的では無い。
突然変異種に、自ら雷ほどの電力を生み出す個体も存在するが、それはまた別の機会に。


とにかく、通常のジンオウガは自らの発電の他に、かつて生息していた古代では、『雷光虫』と呼ばれる電気を発する虫と共存しその電力を戦闘に使っていたと言われている。


しかし、現代にはその虫は存在しない。

ジンオウガ単体が作り出す今の電力ならば、精々学園都市でいうレベル4辺りだろう。


ならばどうするか。

ジンオウガ「ガァァァアアアアッ!!!」ザシュウッ!!!!

バチバチッ!!!!

御坂「ッ!?風車を斬り裂いた?一体何を……」


ジンオウガが風力発電機である、風車を爪で切り裂く。

そして、そこに前脚を突っ込んだ。


ジンオウガ「ウォォォオオオオオオンッ!!!」バチバチバチバチッ!!!!

そして、風車から流れる電気が、ジンオウガに流れていく。


ジンオウガ「ウォォォオオオオオオンッ!!!!!」バチバチバチバチッ!!!!


その電気を蓄電毛が溜め込み、ドンドン増幅させていく。

御坂「まさか……マズイッ!!!」ダッ!!!


御坂は、ようやく状況を理解した。


ジンオウガという巨大なバッテリーにドンドン溜め込まれ、増幅されていく電力。

それを解放されれば、一体どれほどのエネルギーを生み出すのか。


御坂「させるかァァァアアアアッ!!!」


御坂は、砂鉄の剣でジンオウガの胴体を貫きに行く。


しかし


ジンオウガ「ウォォォオオオオオオオ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!!!!!!」バチバチバチバチバチバチバチバチッ!!!!!!!!


御坂「ウァァァァアアアアアアッ!!!!!」バチバチバチバチッ!!!!!

あと一歩遅かった。




蓄電された電力を解放する為、ジンオウガの蓄電殻や角が上向きになった瞬間


青白い電光がジンオウガから爆発するように発せられ、御坂はその爆風に吹き飛ばされた。



御坂「いつつつ……お、遅かった……何て莫大なエネルギーなのよ……」ヨロッ……


ジンオウガ「グルルッ……」バチバチバチバチッ!!!!


ジンオウガからは、常に強大なエネルギーが発せられている。
そのエネルギー量は、レベル5の電気能力者である御坂に匹敵ほど。

御坂「電気を吸収するって事は私の電撃は効かない……むしろパワーアップさせちゃうって事よね?どうしようかなー」ンー


ジンオウガ「グルァァアッ!!!」ダンッ!!

御坂「へ?ちょっ」ダッ!!

ズザァァァアアアッ!!!!

不意にジンオウガが御坂へと飛び掛かる。
咄嗟に御坂は横へ跳び、難を逃れた。


御坂「あ、危ないじゃないのよいきなり!!」

ジンオウガ「ウォオオオオオオオオオンッ!!!」バチバチバチバチッ!!!

ジンオウガが咆哮を挙げると共に、周囲に雷の球体のようなモノが現れる。

御坂「何よアレ……雷の球?あんなのどうやって」




ドドドドドドドドッ!!!!



同時に宙に浮かぶ雷の球体が、次々に御坂へと叩き込まれていく。

着弾地点は青白い雷光に包まれ、辺りは煙に包まれた。



ジンオウガ「ウォオオオオオオオオオンッ!!!」バチバチバチバチッ!!!!


ジンオウガは、再び発電機に前脚を突っ込み電力をチャージ・増幅している。

御坂のように自らの発電能力は高く無くても、蓄電能力・増幅能力はピカイチ。

すぐさま御坂に匹敵するほどのエネルギーへと復活させた。

御坂「この……アンタに電撃が効かないなら、私にだって効果は薄いに決まってんでしょうが!!」バチバチバチバチッ!!!


晴れてきた煙の中から、御坂が怒りを露わにしながら現れる。

レベル5の電気使いなのだ。

電撃に対しての防御など呼吸程に容易いこと。

それでも多少のダメージは受けているが。


御坂「少し頭にきたから……全力でいくわよワンちゃん」ズズズズズッ……


ジンオウガ「ッ!?グルルルッ!!!」バチバチバチバチッ!!!


御坂は、ジンオウガの攻撃によってあちこち砕けた地面から、大量の砂鉄を巻き上げる。


その大量の砂鉄を固め、4本の槍を作り出した。


砂鉄の槍は、常に穂先が回転しており、あらゆるモノを貫くだろう。

御坂「ちょっと痛い目みてもらうからね……覚悟しなさいよ!!」バチバチッ!!!!


そして砂鉄の槍が、4本同時にジンオウガへと襲いかかる。


ジンオウガ「ガァァァァァアアアアッ!!!!!」ブンッ!!!

同時に、電撃がチャージされた右前脚を思い切りジンオウガが振り上げ


ドォォォォオオオオオオッ!!!!


砂鉄の槍の1本を、電撃と力によって粉々に砕く。


御坂「なっ!?何よあのダイナミックなお手!!まだまだァッ!!!」バチバチッ!!


残りの3本の砂鉄の槍が、ジンオウガへと3方向から襲いかかる。

ダンッ!!!


御坂「ッ!?また跳んだ!?」

ジンオウガ「ガァァァァァアアアアッ!!!!!」


3方向から襲いかかる砂鉄の槍を躱す様に、ジンオウガが宙高く跳びあがり


御坂「クッ!?」バチバチッ!!


ドォォォォオオオオオオッ!!!!!!!


その勢いのまま、御坂へと跳びこんだ。
ジンオウガ自体の質量とパワーと落下エネルギーによって地面は砕け、まともに喰らえば人間ならば即死だろう。

御坂「痛ッ!?」ガンッ!!

しかし、御坂はそれを躱していた。
少し離れた風車へと、磁力を使い緊急回避を行っていたのだ。


御坂「ぅう……これやると背中めちゃくちゃ痛いのよね……」ズキズキッ


もちろん、生身の身体が風車に叩きつけられる分、ダメージもあるが。

死ぬよりはマシである。


ジンオウガ「グルルルッ!!!グルァァアアアアッ!!!!!」ドンッ!!!


すかさずジンオウガが、御坂の元へと走り、追いかける。

御坂「いつまでも……調子に乗ってんじゃないってのよ!!!」バチバチバチバチッ!!!!


同時に、御坂は全力で能力を行使する。

電撃は効かない。

ならば。


ジンオウガ「グルルルッ!?ガァッ!!!」ググググッ……


ジンオウガのダイナミックなお手が、御坂の頭上から叩き込まれようとしたその時。

ジンオウガの身体に、大量の砂鉄が纏わりつき、その巨体を止めた。

御坂「アンタがあちこちハデに地面を砕いたおかげで、これだけの砂鉄を取り出すことが出来た。
どう?あのディアブロスとか言うヤツくらいのパワーは、アンタにはないでしょ?」バチバチバチバチッ!!!


ジンオウガ「グガァァァァアアアアッ!!!!!」ググググッ!!!!


御坂「捕獲完了ね」バチバチバチバチッ!!



先日、砂漠地帯で戦った片角のディアブロス『マオウ』には、その異常な程の凄まじいパワーの前に通用しなかった。


しかし、このジンオウガにならば通用する。

御坂「さて……あとはコイツをどうするかよね。電撃は効かないし、砂鉄は拘束に使うので精一杯だし、電磁砲やる程演算に余裕も無いし……ん?」


御坂は、ふとジンオウガの側を見る。


子ジンオウガ「ウー……ワンワンッ!!!」バチッ……

ジンオウガ「ッ!?グルルルッ!!!ガァッ!!!」


そこには、大型犬程の大きさの、ジンオウガの子供らしき生き物が、親であろうジンオウガを必死で助けようとする光景が見えた。


そして親ジンオウガは、子供に早く逃げるように言っているように見える。

御坂「……そっか。だからあんなに攻撃的だったんだ」


他の野生動物でも、子供と一緒にいるときは、子供を守る為に攻撃性が強まるモノが多い。


このジンオウガがいきなり襲いかかってきたのも、子供を守る為なのだろうか?

きっとそうだったのだろう。


子ジンオウガ「ワンッ!!ワンッ!!!」バチバチッ

子ジンオウガが、御坂へと吼える。



御坂「大丈夫よ。殺したりなんかしないから」バチバチッ

子ジンオウガ「ウー……?」バチバチッ!!

御坂が、弱めの電流を子ジンオウガに与えると、子ジンオウガは首を傾げる。

ジンオウガにとって、電気は力の源。

それを敵から敵意も無く与えられる事に、疑問を感じたのだろう。

御坂「ほら、アンタにも。私はアンタ達の敵じゃないわよ」バチバチッ

ジンオウガ「グガァァァァアアアアッ!!!……グルルルッ……?」バチバチッ

親のジンオウガも、唸り声を抑え、首をかしげている。

伝わったのだろう。御坂の気持ちが電気を通して。


御坂「ほら、拘束も解除してあげるから。もう風車を壊さないでよ?」バチバチ



御坂が拘束を解除すると、親子のジンオウガは、互いの毛づくろいを行うように舐め合っている。


ジンオウガ「グルルル……」ズンッ!ズンッ!!

子ジンオウガ「ワン!ワンワン!!」タッ、タッ!!


そして、ゆっくりと風車地帯から離れていった。

御坂「さて……どうしようかな……この有様……」


一件落着かと思いきや。


御坂には、本来の仕事である風車の修理が待ち構えていた。


先ほどのジンオウガ戦により、更に損傷が増えた風車地帯。



御坂「はぁ……修理にどれだけかかるのやら……日が暮れる前には戻りたいわね」ハァッ……





『子連れ雷狼龍』



クエストクリア!!


サブクエスト『風車を修理せよ』


クエスト未クリア!!

投下終了です。2日に渡っての投下になり、すいません。


ジンオウガ親子ですが、またいずれ出てくる予定です。このSSが続けば……ではまた!!


次は浜面か上条さんですねー

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年11月17日 (月) 18:23:45   ID: ulhdkATR

ここまで世界観が違う作品をクロスさせるとは……

楽しみに待ってます

2 :  SS好きの774さん   2014年11月23日 (日) 10:01:39   ID: SJSuy6df

魔術を組み込んだのは上手いですね。個人的には面白かったです。ナズチと
遭遇した時のリアクションとか見てみたいですね。

3 :  SS好きの774さん   2014年11月28日 (金) 15:17:47   ID: JC8lc5SB

かなり上手くクロスさせてるな・・・普通に見入ってしまった。
続き楽しみにしてます!

4 :  SS好きの774さん   2014年12月19日 (金) 17:18:28   ID: wPOimOoh

続きキター!!!

5 :  SS好きの774さん   2015年01月28日 (水) 17:13:26   ID: _5y0FxfZ

これはすごくよくできた作品ですなぁ!
途中でやめないで欲しい!
頑張ってください!

6 :  SS好きの774さん   2015年03月09日 (月) 23:05:44   ID: ex9xZosm

スゴいです!続き頑張ってください!

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