にこ「略奪愛ねぇ…」 (25)


にこはね、好きな人はどうしても手に入れたいって思う。
だけど、その人には好きな人がいたとしたら、その場合ってどうすればいいんだろう…。


ねぇ、誰か教えてよ…。




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1410239669


にこ「はぁ…」



穂乃果「んー?どうしたの、にこちゃん。何か悩み事?」



にこ「……穂乃果。別に何もないわ」



穂乃果「そうなの?…あ、真姫ちゃん待たせてるんだった!じゃあ、先に帰るね…?」



にこ「んー、じゃあまた明日ね」



にこ「真姫ちゃん…」



はぁ…。
本当に何で好きになっちゃったんだろう。


こんなにつらい思いするのなら、いっその事好きにならなければ良かった…。






―――
――

ー練習後ー 



「お疲れ様でしたー!」






凛「かーよちん!寄り道しない?」




花陽「うん!いいよ」




海未「絵里、この間言っていた喫茶店の話ですが…」




絵里「ああ、あそこの事ね。ふふ、行きたいの?」




海未「は、はい…」





皆、各々用事あるみたいね。
何か今日は疲れしさっさと帰ろうかな。




にこ「おつかれー、んじゃお先に帰るわね」



んー、今日の夕飯は何にしよっかな?













「まってー!にこちゃんーっ!」



ん、後ろから声…?





にこ「あれ?ことりじゃない。…どうしたのよ、そんなに慌てて」




ことり「にこちゃんと一緒に帰ろうと思って追いかけて来たんだぁ…。はぁ、はぁ…」




息を切らせてまでにこの事、追いかけて来たのね。




にこ「大丈夫…?息切れてるじゃない」




ことり「うっ、うん。大丈夫だよ」アハハ




にこ「あ、これ飲んでいいわよ」




ことり「…飲みかけ」




にこ「さすがに飲みかけは嫌だった…?」




ことり「ううん!全然OKだよ!むしろそっちのがいいよ」




にこ「…はぁ。ま、何でもいいけどね。ほら、飲んでいいわよ」




ことり「んん~、美味しいーっ。ありがとう、にこちゃん」



にこ「大げさねー。じゃ、帰るわよ」



ことり「うん!」

―――
―― 


にこ「でも、ことりと二人で帰るのってあんまりないわよね」




ことり「ねぇー。でも、ことりはにこちゃんと二人で帰るの好きだよ…?」




にこ「へ、へぇ」




ことり「や~ん、照れちゃって可愛いなぁ。もうー」




にこ「…」




ことり「そんな顔しないでよー、にこちゃんっ」




にこ「ごめんごめん、つい…ね?」




ことり「んもー」



たまには、こうして二人で帰るのもいいものね。
嫌な事だって、この瞬間だけは忘れる事が出来る。




―――
――



ことり「―でね、その時海未ちゃんはすっごい可愛いかったの!」




あれからずっと、誰々が可愛いとかそういう類の事をことりがずっと喋っていた…。
これ、新しい拷問かしら…。




にこ「海未にもそういう一面が…意外ね」




ことり「でしょ?ああ…可愛かったなぁ」



題名がアレですけど
ぴゅあぴゅあの話にしたいと思います


にこ「色々すごいわねぇ…ことりって」



ことり「ん、そうかな?自分じゃ分からないよ」アハハ



にこ「ふふ…」



ことり「真姫ちゃん」



にこ「…」ピクッ



あ、つい名前に反応してしまった



ことり「ってさ、やっぱり可愛いよねぇ…」



にこ「ま、まぁにこ程ではないけどね」



ことり「ふふ、素直じゃないんだから」ナデナデ



にこ「撫でないで!」

ことり「え~、もっと撫でたいよ」



にこ「我慢も大切よ?」



ことり「はーい…」



にこ「まったく…。あ。ここでお別れね」



ことり「うん。…あの、にこちゃん」



にこ「うん?何」



ことり「明日って暇?」



にこ「まぁ…、一応何もないけど」



ことり「一緒にどこか出かけよ♪……駄目、かな?」



にこ「そうねぇ…いいわよ、そうしましょうか」



ことり「やった!じゃあ、明日ねっ」ダッ



にこ「うん、またね」



あ…、ことり急いで帰ちゃった
何か用でもあったのかしら?


今日が約束の日。だけど、にこはちょっと早く来てしまった。
…ああ、何か暇潰しでも持って来れば良かったわ。


「あれ?にこちゃん…?」


手持ち無沙汰でイライラしてたにこの後ろから声が聞こえて来た。


「うわっ!…もう、急にびっくりするじゃない!」


「ごめん、ごめん。…でも、まだ集合時間じゃないよね…?」


「何か、早く着いちゃったのよねえ」


「ふぅん…?」


そう答えることりは、どこか、納得しないような表情を浮かべていた。


「何、なんかまずかった?」


「いやぁ…。実はあれをやりたかったんだよねえ…」


「あれ…?」


「ごめ~ん、待ったー?って来る恋人に、ううん、今来た所だよ!って答えたかったの」


「さりなげなく恋人って言った!?」


「もうー、細かい事は気にしない気にしない」


そう言いながらことりはにこに笑顔を見せた。
ことりってやっぱり可愛いわね。それに、いつにも増して今日はお洒落な気がするし…。



「で、今日はどこに行くの?全然決めてなかったけど」



「遊園地はどうかな?お母さんの知り合いからもらったチケット2枚あるんだ」



「遊園地…」



「あ、にこちゃん子供っぽいとか思ったでしょ!」



「違うの、ただ久しぶりだなと思って。子供の頃はママが忙しくてあまり行った記憶がなくてね」



「…あ、そうなんだ。じゃあ、今日はいっぱい楽しまなくちゃね?」



「ふふ、そうね」


遊園地までは電車を乗り継いで約1時間。
にこ達は着いて早々、乗り物に乗ったりお化け屋敷に入ったり遊園地を十分に満喫していた。




ことり「…あ、そろそろお昼だね」



にこ「もうそんな時間なのね。じゃあ、お昼にしましょうか」



ことり「うん!どこで食べよっか」



にこ「んー、あっちのベンチでいいんじゃない?人もあんまりいないし」



ことり「そうしよっか」





ことり「はい、あ~ん」



にこ「んっ。…おお、中々美味しいわね」



ことり「朝、早起きして頑張ったんだ~」



にこ「へー、やるじゃない」



ことり「えへへ、ありがとう。にこちゃん」



にこ「どう?にこのお弁当は」



ことり「うん、すっごい美味しいよ!」



はぁー…、とりあえず一安心出来た。
でもびっくりしたわよ。昨日の夜に、明日のお昼はお互いお弁当を作ってきて、それを交換だなんて。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom