絵里「最近寒いわねー」にこ「勘弁してほしいにこー……」 (45)

絵里「本当にいい加減にしてほしいわよね」

にこ「毎朝、ベッドから出たくないもーん」

絵里「にこはいつも遅刻ギリギリだしね」

にこ「ねー。逆にギリギリをキープしてる にこってすごくない?」

絵里「早く来て掃除してる花陽を見習いなさいよ」

にこ「そうは言ってもねー」

絵里「おっと。そうこう言ってる内に目的地よ」

にこ「そだねー。もう寒い寒い言ってられないにこ」

絵里「さぁ今日も張り切っていくわよー」

にこ「おー!」


ガチャ


穂乃果「おはよー!えりちゃんせんせー!!」

絵里「おはよう。今日も元気ねー」

穂乃果「げんきっ!!」

-通園バス-

にこ「おはよー、穂乃果ちゃん」

穂乃果「にこちゃんせんせーも おはよー!」

にこ「この寒いのに元気だねー」

穂乃果「さむいねっ!さむいから げんきっ!」

にこ「そうきたかー」

絵里「子どもは風の子とはよく言ったものね」

穂乃果「ほのか、かぜのこ?」

絵里「風の子、元気な子よー」

穂乃果「うんっ!」

にこ「さて次はー」

穂乃果「りんちゃんっ!!」

絵里「はい、到着ー」


ガチャ


凛「にゃー!!」ドタバタ

穂乃果「おはよー!りんちゃん!!」

凛「ほのかちゃん、おはよー!」

絵里「凛ちゃん、おはよう」

凛「えりせんせー、おはよー!!にこせんせーもっ!」

にこ「おはよー。それにしても二人を見てると寒さを感じさせないねー」

凛「へっちゃらっ!」

穂乃果「ほのかもー!!」

にこ「なんで子どもは寒いの平気なのー?」

凛「わかんないっ!」

穂乃果「ほのかもっ!!」

絵里「というかこの二人は特別な気がするけどねー」

穂乃果「ねぇねぇ、りんちゃーん」

凛「なにー?」

穂乃果「なかなか ゆき ふらないねー」

凛「こんなに さむいのに ふしぎだにゃー」

にこ「雪なんて降ったらもっと寒くなるじゃんかー」

穂乃果「にこちゃんせんせー、なにいってるのっ!?」

にこ「なんでよー?」

凛「ゆきがふったら!」

穂乃果「ゆきがっせん!」

凛「ゆきだるま!」

穂乃果「かまくら!!」

凛「そりあそび!!」

ほのりん「「ねっ!?」」

にこ「……そ、そうねー」

絵里「まぁそもそも寒いから雪が降るわけでもないしね」

にこ「そーなの?」

穂乃果「えりちゃんせんせー、なんでー?」

絵里「細かい説明は省略させてもらうわー。難しいしー」

凛「あっ!まきちゃんのおうちだっ!」

穂乃果「まきちゃん!まきちゃん!!」

にこ「第3の風の子のお出ましにこー」

絵里「真姫ちゃんは違うんじゃない?」

穂乃果「おーい!まっきちゃーん!!」

凛「まきちゃーん にゃー!!」

にこ「確かに。真姫ちゃんがこのテンションだったら吹雪きそうだね」

絵里「でしょー?」

ガチャ


真姫「せんせー。おはようござい「おはよう!まきちゃん!!」

凛「おはよー!!」

真姫「お……おはよう。ほのかちゃん、りんちゃん」

穂乃果「どしたの、まきちゃん!げんきないよっ!?」

凛「あさごはん ちゃんとたべたー?」

絵里「あなたたちが必要以上に元気なだけよ」

真姫「えりーせんせー、おはようございます」

絵里「ん。おはよ」

にこ「真姫ちゃん、おはよー」

真姫「にこせんせーも おはよー」

にこ「んっ?なんで絵里ちゃんにはございますで、にこにはおはよなのー?」

真姫「……?なんでかな?」

穂乃果「にこちゃんせんせーだからー」

凛「にこせんせーだもーん」

にこ「何よ、それー」

絵里「そのまんまの意味よねー?」

ほのりん「「ねー♪」」

真姫「うん。にこせんせーは それでだいじょうぶ」

にこ「むー……」

穂乃果「にこちゃんせんせーは こどもみたいだからっ!」

凛「りんたちとおんなじ!」

絵里「同レベルだものねー」

にこ「もうっ!みんなしてっ!!」

真姫「にこせんせー、そうカッカッしないで」

にこ「そう言ってくれるのは真姫ちゃんだけだよー」

絵里「真姫ちゃんは、にこの保護者だものねー」

真姫「……ねー」

にこ「あー!もうっ!真姫ちゃんまでー!」

絵里「さて漫才はこの辺にしといて」

にこ「ちょっと!漫才って何さ!」

絵里「次はどこですかー、穂乃果さーん?」

穂乃果「はいっ!うみちゃんです!」

凛「あっ!うみちゃん、はっけんしました!!」

にこ「無視するなー!!」

絵里「到着ー」

にこ「こらー!」

真姫「にこせんせー、すごくげんき」

絵里「ねー。寒くないのかしらねー」

真姫「…かぜのこ」

穂乃果「げんきなこ!」

にこ「むむ……」

ガチャ


穂乃果「うみちゃん!」

凛「おっはよー!!」

海未「おはようございます。ほのか、りん」

絵里「海未さん、おはよう」

海未「えりせんせー、おはようございます」

にこ「海未ちゃん、助けてー」

海未「……?」

海未「………まき、おはようございます」

真姫「おはよう……うみちゃん」

にこ「あー!無視はよくないよ!無視は!」

穂乃果「にこちゃん、かぜのこ!」

凛「げんきなこっ!」

にこ「うがー!!」


絵里「ほっといていいわよ、海未さん」

海未「…そうですか」

真姫「…うみちゃん。ここ、すわる?」

海未「ありがとう、まき」

真姫「……うん」


ほのりん「「にっこにっこにー♪」」

にこ「にー…!二人ともー!」

-音ノ木坂幼稚園-

穂乃果「とーちゃーくっ!」

凛「ついたにゃー!」

花陽「みんな、おはよー」

凛「かよちんせんせっ!」

穂乃果「おっはよー!」

花陽「二人ともおはよー」

凛「ほのかちゃん!きょーそーするっ?」

穂乃果「するー!」

凛「よぉし!……よーい」

穂乃果「ドンッ!」

タッタッタッ…

ことり「あー!ふたりともまってー」

希「ウチも、ウチもー♪」

海未「こけないように してくださいよー」

絵里「あの子達は止まることを知らないわね」

花陽「本当ですねー」

絵里「まぁ朝からエンジン全開だと、昼が静かだから助かるんだけどね」

にこ「…その分、朝の内は疲れるじゃんかー」

花陽「にこ先生はなんだかもう疲れ気味ですね」

絵里「にこは風の子だから大丈夫よ」

にこ「どーせ、同レベルですよーだ」

真姫「せんせー、いこー?」

にこ「よぉし!今日も気合い入れてくよ、真姫ちゃん!!」

真姫「…お、おー」

にこ「よしっ!行くぞー!」ギュッ

絵里「さて…今日も張り切って行きますかー」

花陽「そうですね。頑張りましょう」

穂乃果「せんせー!はやくー!!」

絵里「はいはーい」




はい

__
    ̄ ̄ ̄二二ニ=-
'''''""" ̄ ̄
           -=ニニニニ=-


                   ♪ ∧,_∧      _,,-''"
                      ( ´・ω・) )) ♪-''";  ;,
                    (( ( つ ヽ_,,-''"'; ', :' ;; ;,'

                  ♪   〉 とノ'", ;,; ' ; ;;  ':  ,'
                   _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'  ┼ヽ ヽ/〝 レ |
                _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'     d⌒) (__   __ノ

-園庭-


穂乃果「かくれんぼ!」

海未「…をするの?」

ことり「さんせー♪」

穂乃果「ほのかが おに!」

海未「じゃあ、ほのかは10かぞ「いーちっ!」

ことり「わわっ、かくれろー♪」

穂乃果「にーいっ!」

海未「………」

穂乃果「さぁーんっ!」

海未「…っ!わたしも……!」ダッ

海未「どこにしよう」キョロキョロ

海未「…うーん」

ビュー…

海未「………さむい」ブルッ

海未「おそとは やめておこう」


「どこだぁー!」


海未「っ!もうかぞえおわってる……!」

海未「はやく かくれないと…!」

-職員室-

ガラガラガラ…

絵里「あら。いらっしゃい、海未さん」

海未「おじゃまします」

花陽「どうしたのー?」

海未「すこしだけ かくれさせて もらってもいいですか?」

花陽「かくれんぼ?どうぞ♪ご自由にお使いくださいな」

海未「ありがとうございます」


「どーこーだぁー!」


絵里「もうそこまで来てるわ。急いで海未さん」

海未「はい!」

ガラガラガラ!

穂乃果「ほのかですっ!」


海未(……っ!?)


花陽「いらっしゃーい」

穂乃果「えりちゃんせんせー!うみちゃんとことりちゃんは!?」

絵里「相変わらず騒がしいわね、穂乃果さん」

穂乃果「ほのかだからっ!」

花陽「海未ちゃんなら一度来たけどまたどこかに行っちゃったわ」

穂乃果「そっか!ありがと、かよせんせー」

花陽「いえいえ。どういたしまして」


海未(……)ドキドキドキ

穂乃果「じゃあ ほのかは いってくるね!」

絵里「あー。待って、穂乃果さん」

穂乃果「なぁに、えりちゃんせんせー?」

絵里「今にも降りそうだから教室から手袋とマフラーを取っていきなさい」

穂乃果「はぁいっ!」

絵里「いいお返事ね」

穂乃果「じゃあ いこっ!えりちゃんせんせー!」

絵里「んー……そうね。他のみんなにも渡さなきゃいけないし」

花陽「ここは任せてください、絵里先生」

絵里「お願いねー」

穂乃果「いこー!」ギュー

絵里「あんまり引っ張らないのー」

花陽「もう大丈夫よー。机の下の妖精さん」

海未「いきました?」ヒョコ

花陽「もう行っちゃったわー」

海未「ふぅ…かんいっぱつでした」

花陽「難しい言葉知ってるわね、海未ちゃん」

海未「そうですか?」

花陽「そうよー。さすが海未ちゃん♪」ナデナデ

海未「い、いえ…それほどでも……//」

花陽「うふふ♪」

花陽「でも本当に降りそうだねー」

海未「おそと まっくらです」

花陽「海未ちゃんも後で手袋取りに行かないとね」

海未「はい」


ガラガラガラ!


にこ「さっむい!!」

花陽「にこ先生も手袋ですかー?」

にこ「そうそう。どこだっけー?」ガサゴソ

花陽「鞄の中とかじゃないですか?」

にこ「んー……?」ガサゴソ

海未「せんせー。これですか?」

にこ「おっ?これこれー。海未ちゃん、ありがとー」

海未「どういたしまして」

にこ「ところでなんでここにー?」ピトッ

海未「ひっ!?」

にこ「はぁー……海未ちゃんのほっぺ、暖かいにこー」

海未「つつつめたいっ!」

にこ「んっふっふー♪さらに…これでどうだっ!?」ダキッ

海未「ひゃっ!!?」

にこ「暖まるー…」ギュー

海未「せんせー!」ジタバタ

にこ「逃がすかー!」ギュー

海未「つーめーたーいー!」

花陽「何してるんですか?」

にこ「ん?いや、にこの湯タンポの感触を確かめて」ギュー

海未「もぉー!にこせんせー!!」ジタバタ

花陽「とりあえず、にこ先生は海未ちゃんを離してください。温かいお茶淹れてきましたから」

にこ「ありがとー、かよちん」ギュー

海未「はなしてー」ジタバタ

にこ「なんか海未ちゃんを抱き締めてると落ち着くねー」ギュー

海未「んー!!」ジタバタ

花陽「はいはい、そこまでです。きちんと座らない人にはお茶はあげませんよ」

にこ「しまった!海未ちゃんなんかを構ってる場合じゃない!!」

海未「もうっ!!にこせんせー!!」

にこ「にー♪そうカッカッしなさんなー♪」

海未「んー!!」

花陽「でもにこ先生。ここでゆっくりしてていいんですか?」

にこ「大丈夫大丈夫。絵里ちゃんに任せてきたから」

海未「……」ズズズ

にこ「はぁー…暖まるー」

海未「…あったかい」

にこ「ところで海未ちゃんはなんでここに?」

海未「かくれんぼです」

にこ「あぁ。それでか」

海未「…?」

にこ「穂乃果ちゃんが、『うっみちゃーん!』って言いながらバケツひっくり返してた」

花陽「穂乃果ちゃんらしいですね」

にこ「あと、『ことりちゃーん!』って言いながら凛ちゃんとブランコしてた」

海未「ほのか、かくれんぼ わすれてますね」

にこ「まぁ。記憶の片隅にはあるだろうけど、ちょっとしたら完全に忘れるよ」

花陽「雪ですか?」

にこ「そうそう。そろそろ「うっみちゃーん!ことりちゃーん!!」

海未「あっ!ゆきがっ!」

にこ「噂をすればなんとやら」

花陽「海未ちゃんも手袋とマフラー付けて行ってらっしゃい♪」

海未「はいっ!」

にこ「にこも行くっ!かよちんはっ?」

花陽「私も後で行きますよー♪」

ガラガラガラ!


穂乃果「うみちゃん!たいへんっ!ゆき!ゆきだよっ!」

海未「いま いきます、ほのか!」

絵里「にこ!花陽!ヘルプ!!」

にこ「絵里ちゃん、どしたの?」

絵里「雪で子ども達みんな、テンションが上がってて!」

にこ「そりゃ大変だ!」

花陽「片付けたら、すぐ行きます」

「ほのかちゃん、はやくはやくー!」


穂乃果「りんちゃーん!いまいくよー!」

海未「わー……」

穂乃果「うみちゃん、いこー!」ギュー

海未「はいっ!」

めでたしめでたし

絵里「本当にいい加減にしてほしいわよねー」

にこ「ホントだよー。こんな寒さが続くと凍えちゃうにこー」

絵里「そうねー」

にこ「風邪も強いし、なんか雪も降りそうだしねー」

絵里「…んー」

にこ「………むー」

絵里「………?」

にこ「ねぇ。絵里ちゃんから話振ってきといて返しが適当じゃない?」

絵里「…あぁ、ごめんごめん。ちょっと考え事してて」

にこ「うわー。人と話してるときに、この子はー」

ギュッ

絵里「いやー。にこを抱きしめたら暖かそうだなーって」

にこ「にっ!?///」

絵里「やっぱり暖かいわー」

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