アニ「――――私もエレンと、ひとつになりたい」(141)

夜も大分更けてきたってのに、まるで寝つけない。

ウザったい暑さのせいじゃない。原因は他にある。

この不調の原因はまさかの恋わずらい。馬鹿な女みたいに恋なんかしてしまったせいだ。

そのお相手はよりにもよってあの死に急ぎ野郎――――エレン・イェーガー。

私、なにやってんだろ?戦士の使命を果たすためにも、愛だの恋だのにうつつを抜かしてるわけにはいかないってのに。

日を増すごとにその想いはどんどん強くなっていて、恋と使命の狭間で揺れる心が私を苦しめる。

覆水盆に返らず、って言うんだっけ。溢れ出た想いはもう止められない。私は戦士じゃなくなりそうになってる。

今だって、戦士の使命なんて捨てて、ずっとアイツと一緒にいたいなんて思ってしまっている。

好きだって言いたい。愛してるって言われたい。そんなことばかり考えている。

レールから外れた荷馬車が、裏切者がどうなるかなんて知らないわけじゃないのにさ……



部屋の外に教官の気配。全然眠れそうにないけど、とりあえずベッドに身を預けることにした。

キッカケは確か、あの日の対人格闘術の訓練。

憲兵団入りを目指す私にとって、点数になりやしない対人格闘なんてのは真面目に取り組むようなもんじゃなかった。

だから対人格闘の時間は、適度にサボってやり過ごすに限る。そう考えていた。

それに「格闘術」というものがそもそも嫌だった。

父が理想とやらに酔いしれて、無意味な技の習得を強いられた日々を思い出してしまうから。

教官が動き出したら死角へ逃げる。しばらくはそのままで、教官が動いたらまた逃げる。

そんないつもの逃避行を繰り返していると、ライナーが視界に入った。と、同時にその巨体が宙を舞った。

投げ飛ばしたのは……エレン。そう、エレン・イェーガー。あの死に急ぎ野郎だった。

まぁ、その時はエレンのことよりもライナーが真剣に対人格闘をやっていることの方が気になった。

私たちは憲兵団になって内地に行くのが目的であって、立派な兵士を目指してるわけじゃないんだ、と。

こんな訓練に真剣に取り組む必要なんてないじゃないか。ライナーの糞真面目な横顔を見ながら只々呆れた。

あんなの見ててもイライラするだけ、どこか別のところに行こうとした矢先、ライナーが声をかけてきた。

特に断る理由もなかったし、メンドくさいけどついていくことにした。そうして着いた場所はエレンのところ。

どうやらライナーは訓練を真面目に受けろと言いたいらしく―――

「教官の頭突きは嫌か?」

―――あまりにも安い挑発を受けた。

この程度で私の怒りを買えるつもりなのかと、ほとほと呆れた。でも、次の言葉には呆れを通り越して怒りすら覚えた。

「それ以上身長を縮めたくなかったら、ここに来た時を思い出して真面目にやるんだな」

……私たちは戦士だ。なのにコイツはくだらない兵士ごっこに真剣に興じていた。

ここに来た時のことを忘れているのはライナー、アンタの方だろ?

挑発だけならまだしも不愉快な行動までしてきたライナーに、私は苛立ちを抑えきれなかった。

でも、組手の相手はライナーじゃなくてエレンだった。なんでライナーじゃないの?

まぁ、その時はこのイライラをぶつけられるなら誰でもよかった。

エレンに向き合い、そして構えた。父から無理矢理叩き込まれたあの構えだった。また少しイライラが増えた。

そういえばコイツも父と同じ、理想に酔ってるような奴だった。全ての巨人を駆逐する?笑う気も起きない。

遠慮なく苛立ちをこの大馬鹿野郎にぶつけることした。

こちらに大きく踏み込んできたエレンの足を蹴り抜き、体勢を崩させる。

「もう行っていいかい?」

一発蹴りを喰らわせてみれば案外気が晴れたので、さっさとその場を後にしようとした。

でも、ライナーはまだくだらないことを言ってきた。

「まだだ!短刀を取り上げるまでが訓練だ!」

訓練訓練訓練…… やっぱりコイツを思いっ切り蹴ってやらなきゃこのイライラは収まらないらしい。

ヒョコヒョコしながら何か言ってくるエレンの足をもう一度刈り、さっさと短刀を取り上げた。

はい、とそれを投げ渡す。ライナーは複雑な表情で受け取った短刀を見つめていた。

そのあと二人は兵士の責任とか言ってたけど、そんなことはどうでもよかった。

この苛立ちを晴らすため、その元凶を蹴り飛ばす。それだけを考えていた。

ライナーは簡単に宙を舞った。そこでふと我に返った。なんてくだらないことをしてたんだろうって。

そんな自分に腹が立って少し冷静じゃなくなっていた。

だから、私はその後のエレンの質問にうっかり答えてしまったんだろう。

「お父さんが……」

ずっと思っていたことを死に急ぎ野郎に話してしまったんだろう。

「私はもうこれ以上この下らない世界で兵士ごっこに興じれるほど、バカになれない」

言わなくてもいい自分の心の内をエレンに吐き出してしまったんだろう。

振り向くことなくその場を去ったけど、あの時アイツはどんな顔をしていたんだろうか?

「お前は兵士にとことん向かんようだな……」

……いい加減にしなよ、ライナー。

その日の夜のことだった。

犬猿の仲と言われてる死に急ぎ野郎と馬面野郎がガキみたいな喧嘩をまたおっ始めようとしていた。

私としては教官のお咎めを受けてライバルが減るなら寧ろ大歓迎と言えたので、特に止めるわけでもなく傍観者に徹していた。

後になって聞いたことだけど、どうやら二匹のケンカの原因は私が昼間エレンに語った茶番が元になったらしかった。

そんなことを私は知る由もなかったし、知っていたところで特に何かするわけでもなかったと思うけど。

そしていつものようにエレンに対するミカサの反応がジャンの怒りを爆発させ、一時の感情に流されるままにエレンに掴みかかった。

よくもまぁ、毎日毎日飽きもせず……と目を反らしかけたその刹那。俄かには信じられないものを見た。

「今の技はな、お前がちんたらやってる間に、痛い目に遭って学んだ格闘術だ」

エレンは昼間の対人格闘術訓練で私が喰らわせてやった技を使ってジャンを制した。

「楽して感情任せに生きるのが現実だって?お前……それでも兵士かよ」

……丁寧にご高説まで垂れてくれちゃって。

なぜだか少し誇らしい気分になって、不思議と口元が緩んだ。

「死に急ぎ野郎」から「変な奴」へ。

大して興味の湧かない、むしろ嫌いな奴だったはずのエレンの評価が変わった瞬間だった。

それからしばらくして、また対人格闘術の訓練があった時エレンが話しかけてきた。

どうにもあの晩のことといい、私の言った茶番やら何やらがずっと引っかかっているらしい。

この前と打って変わって真剣に訓練に勤しむジャンを見ながらエレンが口を開く。アイツは変わっただろう、と。

勝ち誇ったような顔が気に入らなかったので、ジャンはの心変わりは褒められたものじゃないと窘めておいた。

アンタに負けたくないから真面目にやってるだけで、別に兵士としてやってるわけじゃないって。

でも、エレンはどこ吹く風で満足そうに、嬉しそうにジャンの変化を喜んでいた。

その横顔にお父さんが重なって見えた。幼い私にくだらない技の習得を強要してきた父。

私は嫌でたまらなかったけれど、それでも続けたのはお父さんが褒めてくれるのが嬉しかったから……だったっけ?

なんて柄でもないこと考えてたら、エレンが見よう見まねで覚えた技の感想を求めてきた。

この技は簡単に覚えられるものじゃない、全然ダメと言ったところで今度はエレンに幼かった私がダブって見えた。

父に技を覚えたと褒めてもらおうとする私、まだまだだと言って笑うお父さん…… そんなことを思い出した。

なんだか久々に穏やかな気分になった。エレンはそれこそ幼い私のようにどうしてダメなんだと聞いていた。

どうやらあの技がだいぶお気に召したらしい。……だったら教えてあげようか?そう聞いてみた。

「え? やだよ、足蹴られんの痛いし」

そして、私の中でエレンの称号が「変な奴」から「鈍感野郎」に変わった。

珍しく教えてやってもいいと思ったのに。

「遠慮なんかしなくていいって」

数分も経たないうちに、エレンが宙を舞った。

――――そう、鈍感野郎だ。

気付いてほしいことに、アイツは全く気付いてくれない。

なのに、変なところで敏感で、隙をついて私の心の中に土足で入り込んでくる。

……アイツに言ってほしい言葉がある。

愛している。

I love you.

でも、鈍感野郎のアイツが言ってくれるはずもない。

なら、こっちから聞けばいい。でも、聞けるはずがない。

あんな風に自分で誘っておいて、今更聞けるはずがないでしょ?

それに、私は戦士。

愛してるなんて、言えるはずも、聞けるわけもない。

あいらぶゆーww
ギャグで言ってるんじゃなけりゃ鳥肌もんだな気持ち悪い

>>1の「私」と「日」は英語にするのか?

キース「ほぅ、>>27め。このスレの本質が理解できたか。まぁ、貴様らならば当然気付くと思ってはいたが」

キース「そうだ、このスレはID腹筋スレだ。念のため全員、>>1の一文字目を上から順に縦読みしろ」

キース「【夜ウこそ私日覆今好レ部】=【ようこそアイデーふっきんすれへ】=【ようこそID腹筋スレへ】確かにそう書いてあるだろう?」

キース「【私】は英語で【I】つまりは【アイ】だ。【日】は【day】即ち【デー】、【今】は『古今和歌集』と言えば、わかるな?」

  ∧,,∧
 ( #・ω・) ようこそID腹筋スレへ
 / ∽ |
 しー-J
ここはとにかく書き込み、出たIDの数字の回数だけ基本の100回に+αして腹筋をするという、
きのこの山派なトレーニングスレです。
例1 ID:wwh7KM12 ID抽出 の場合 7+12=19 なのでそこに基本の100回を足して119回頑張りましょう。
例2 ID:bicycle. ID抽出 の場合 数字がないので基本の100回頑張りましょう。
さあ、最低100回は腹筋するがよい!↓(#・ω・´)

>>1殴り代行も始めました★
ムカついたけど>>1を殴る筋肉が無い、>>1を殴りたいけど>>1がどこにいるかわからない、そんなときに!
壁殴りで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりに>>1を殴ってくれます!
モチロン>>1を探すヒントすらも必要ありません!スタッフが研ぎ澄まされた五感を駆使して>>1を見つけ出し殴りまくります!

1時間\3980(税抜き)~  24時間営業 年中無休!
                    从⌒゙ヽ,  
             ,; |i    γ゙⌒ヾ,  |!     「>>15-26の何方かから依頼がありそうですね…… ふふっ、腕が鳴りますよ!」
                 _,.ノ'゙⌒';、人  l!   
               从~∧_∧ イ ,〉 k     >>1殴り代行では>>1を殴るスタッフ以外にも従来通り壁を殴るスタッフも募集しています
             γ゙  (´・ω・)/ 〈,k_ノ    筋肉に自信のあるそこのアナタ!一緒にお仕事してみませんか?
             (    ハ.,_,ノ~r         壁、または>>1を殴るだけの簡単なお仕事です!
             )'‐-‐'l   γ´⌒゙ヽ、     私も壁殴り代行のお陰でココまで鍛え上げました
          ,、-ー''(    |!~、,il      ゝ、   
        γ    |!   〈   ヽ ミ、    丿
       ゝ (     |  ノ  _,,,..、,,ゝ、 _,.イ  /     
    \'´  γ゙ヽ.,_  ) ゙|! ̄    ̄~゙il γ⌒ヽ`(/
    Σ    ゝ.,__゙゙'k{  ヾ /      !、,___丿 て
            > ゝ-ー'゙ <

~きのこの山派なトレーニングスレ一覧~
・ミカサ「……何してるのエレン?下着まで脱いで」
・アニ「教えてあげようか?女の悦ばせ方ってやつを……」←本スレの大元
・巫女「んほぉぉおお!!妖怪チンポきもちよしゅぎるのぉ!!!」
・狐娘「なに?ワシを抱きたいじゃと?」青年「おう」
・アニ「――――私もエレンと、ひとつになりたい」←本スレ

さて、萌えないゴミを捨てとくかー

大きな転機になったのは、ある日の銃剣術の訓練だった。

そのときも鈍感野郎はいかんなくその称号の由来である鈍感さを発揮してくれた。

か弱い女である私に対して、今日も今日とて全力で向かい合ってきた。

力ではかなうはずないんだから、こちらも技術を行使して身を守るしかない。

その癖、エレンは手心を加えろだなんて言ってきた。

それは私が言いたい台詞だ。手を抜いて楽して終わらせたいのに。

男と女のそもそもの力の違いを説きながら、手加減してよと遠まわしに言ってみた。

だけど、そこはさすがの鈍感野郎。期待している反応をしてくれなかった。

……お前の冗談は面白くない?それこそ冗談じゃない。

でも大丈夫、私の心は広いから。親切心から私はエレンにもこの技術の片鱗を教えてあげることにした。

その身体に直接、ね。

「わかった少し休憩しよう、うお!?」

魅力的な提案だったけど、この前真面目にやれって言ったのはアンタだろう?無視することに決めた。

フェイントから首を掴んでそのまま地面に投げ倒し、極めた。エレンの口から苦しげな呻きと言葉が漏れた。

「アニ、降参だ…… 降参する」

降参?そんなことしなくていいからアンタは力の使い方と女の子との話し方を学ぶべき。力を緩めはしなかった。

鈍感野郎は慌てて覚えると言った。でも、その様子はどう見ても一時しのぎだった。私はさらにキツく絞めた。

「そう、そんなにもっと知りたいの?それなら今度じっくりと教えてあげるよ。女の子との話し方をね」

……ああ、この時もしもライナーが空から私たちのところに落ちて来ていれば。

もしも、死に急ぎ野郎の幼馴染がライナーを投げ飛ばしていれば。

――――こんな想いをせずに済んだの?

ただ、その時の私が後々こうなることに気付けるはずもなく、私の手の中でエレンは落ちていた。

「今度の休み、空いてるか?」

訓練の合間に死に急ぎ野郎がそんなことを言ってきた。まずは自分の耳を疑うことにした。

今度の休み?格闘訓練じゃなくて?鈍感野郎の在り得ない発言はどれほど吟味しても聞き間違えにしか思えなかった。

「……アタシの聞き間違いだよね?今アンタ、休みが空いてるかって言ったような気がするんだけど」

「ああ、今度の休みは暇かって聞いたんだ」

私の耳は正常だった。聞き間違えてなかった。じゃあ、これから一体何が起きるっての?私は戦慄した。

「いや、この前お前が女の子との話し方を教えるって言ってたろ?だから教えてもらおうと思ってな」

「ああ、言ってたねそんなこと…… で、誰と話す気なの?」

デートの誘いじゃなかったらしい。コイツらしいと思ったけど、同時になぜかちくりと胸が痛んだ。

今なら痛みの理由が分かる。この時私は既にエレンに惹かれてたんだ。だから胸に痛みを覚えたんだ。

コイツは私から話し方を学んで、それを他の女の子との会話に活かそうとしてるんだと考えてしまったから。

もっとも、当時の私は与り知らぬことだけど。

「いや、この前なんだか知らんがミカサを怒らせちまってな。アルミンからも女の子との話し方を覚えた方がいいって言われたし」

相手は昔からの幼馴染、口ぶりからして二人の仲を今以上に発展させたいわけでもないらしかった。

それがわかった時、私の胸の痛みは薄くなっていた。そして、続くエレンの言葉で痛みは完全に消えた。

「それに覚えなきゃまたお前に落とされるだろうしな。目が覚めてからも痛みが引かなくて大変だったんだぞ?」

今この場でもう一度落としてやろうか、そう考えたけどまだ訓練中だったので抑えることにした。

この前コイツをのしてしまったせいで、さすがにやり過ぎだというお言葉とご忠告を教官から賜った。

おかげでそれ以来対人格闘系の訓練のときには、私に対して教官連中の目が光るようになってしまった。

「で、どうなんだ?暇じゃないなら別にいいけどさ」

でもまぁ、この鈍感野郎が少しでも女の子との話し方を、扱い方を覚えれば私が楽になれる。

そう考えて私はエレンの誘いをOKした。

OKしてしまった。

――――後悔、先に立たず。

そして迎えた休みの日、私は一日エレンに付き合ってやった。

そして、楽天的に捉えてOKした先日の私を呪った。

エレンはよく言えば純粋だった。つまりは鈍感野郎。まぁ、空気の読めないこと読めないこと。

普通の男なら言わないようなこともズバズバ言うし、やらないようなこともやる。

その都度その都度窘めて、最終的にはエレンを蹴り上げて終わらせた。訓練よりも疲れる一日だった。

夜は夜で大変だった。ミーナが無邪気にデートだったんでしょと聞いてくるのをいなすのに苦労した。

そんなんじゃない。デートみたいな色気のある話じゃなくて、あれはどう考えてもレクチャーだった。

ミーナをいなした後はミカサの相手だった。鷹の目、まさに射抜くような目で私を睨んできた。

でも、私の目はその上を行く荒鷲の目だったと思う。ミカサ以上の怒りを私は覚えていた。

エレンの女に対する鈍感ぶりがどれほどひどいか、傍にいながらそれを矯正できなかった幼馴染女を説教した。

最初の怒りはどこへやら、私が語り終えたころにはしおらしくごめんなさいと謝るミカサの姿があった。

「今度の休み、空いてるか?」

訓練の合間に死に急ぎ野郎がまたそんなことを言ってきた。今回もまずは自分の耳を疑うことにした。

あれだけ痛めつけたのに?鈍感野郎のわけのわからない発言はどう吟味しても聞き間違えにしか思えなかった。

「休み?格闘の訓練じゃなくて?」

「ああ、今度の休みは暇かって聞いたんだ」

私の耳は正常だった。聞き間違えてなかった。まさか被虐嗜好に目覚めたっての?私は戦慄した。

「いや、この前俺を蹴り上げながら『また今度徹底的に教えてやる』って言ってたし。……来なかったら蹴るとも言ってたし」

そんなこと言った覚えなんてなかったけど、あの時私は正に怒り心頭で記憶が曖昧になっていたのでその辺の言動は怪しかった。

断ろうかとも思ったけど、あれだけ身体に叩き込んでやったのだからどれくらい覚えたのか確かめることにした。

そして次の休みの日、死に急ぎ野郎にまた一日付き合った。

やっぱり躾に一番効くのは痛みだ。前回注意したところは少しばかり改善していた。本当に少しだけだったけど。

日も暮れた別れ際、エレンが今日は上手くいっただろうと聞いてきた。だいぶ自惚れている様子だった。

まったくなってないと窘めて、それから軽い冗談のつもりでもっと教えてやってもいいけど、なんて言ってみた。

「おう、じゃあ次の休みもよろしく頼む」

瞬間思考が停止した。自分の耳を疑うことすらできなかった。

やだよってエレンが断って、そして私が冗談だよと言ってこの関係はここで終わるはずだった。

あの鈍感野郎が口にする言葉じゃなかった。心臓の音がやけに大きく聞こえた。

「……ってこう言えばいいんだろ?ほら、上手くなったじゃねぇか」

……鈍感野郎はやっぱり鈍感野郎のままだった。

少し安心して、それからかなりムカついて、私はエレンを蹴った。

「ってぇな!なんでだよ、あれで正解だろ!なのになんで蹴られなくちゃならないんだよ!!?」

「それがわかってないから蹴られるんだよ」

一気に疲れが押し寄せてきた。重たくなった体を引きずって寮に帰ることにした。

「……よし、次の休みだな!?次こそは蹴られないようにしてやるからな!!」

死に急ぎ野郎はそう叫ぶと、男子寮に向けて走り去った。断る暇もなかった。

またアイツに付き合わされるのか、貴重な休みに振り回されるのか、そう思うと余計に身体が重くなった。

……思えば、なぜこの時すっぽかそうとか考えなかったんだろう。

決まっている。エレンに惹かれ始めていたからだ。

一生懸命言葉を選ぶアイツの様子がおかしくて、面白くて。

一生懸命行動を選ぶアイツの姿が微笑ましくて、見ていられなくて。

そして、エレンへのレクチャーが予想外に楽しかったから。

そして何より、少しアイツを好きになり始めていたから。

身体は重くなったけど、心は弾んでいたんだろう。

その後も、エレンへの対女性レクチャーは続いた。

鈍感野郎の鈍感さは持って生まれた性分らしく、一向に改善されなかった。

会話する場所はいつも訓練兵団の施設内。女の子との話し方だけじゃなくて扱い方も覚えなよと蹴った。

その次は街へと繰り出すことになったけど、女の子を連れて行くような場所じゃなかった。また蹴った。

だから、次は私が行き先を決めてやった。でも、帰り道にアイツが全然楽しくなかったなんて言うから蹴った。

次は、いい加減ただの私服じゃなくて、女の子と会うのにふさわしい恰好をしてこいと蹴った。

蹴った、蹴った、蹴った。

アイツが何かするたび、私が蹴る。

一種の様式美みたいに、エレンへのレクチャーは毎回私がアイツを蹴ることで終わった。

ほとほと呆れる鈍感さだった。

だけど、たまに敏感なところもあった。

私が新調した靴を履いていた時だった。履き慣れていないせいで、脚に痛みを覚えていた。

まぁ、一日ぐらい我慢すればいいか。そう思って痛みを表に出さないように過ごしていたはずだった。

でも、レクチャーが始まってすぐにエレンは気付いた。なんでもいつもと歩き方が少し違っていたらしい。

なんでそんな歩きにくい靴なんて履くんだよ、といつもの発言もしたのでとりあえず痛みをこらえて蹴っておいた。

その後、死に急ぎ野郎は私の手を強引に引っ張ると靴屋に連れて行った。歩きやすい靴にしろということらしかった。

適当に選んでみたところ、エレンは私からその靴を奪い取りさっさと会計を済ませてしまった。

付き合わせてる礼だ、そう言って手渡された。

……適当に選んだ大して可愛げもなく実用一点張りの靴だったけど、それは今も大切にしまってある。

鈍感だからだろうか、アイツはキザなことだって平気な顔でやってのけた。

見てるこっちが恥ずかしくなるようなことだって、顔色一つ変えずにやってしまう。

周りからの好奇の視線にいたたまれなくなって、思わずエレンを蹴り飛ばしたのは一度や二度じゃない。

例えば街を見下ろす高台に行った時のこと。私たちは夕暮れ時で赤く染まる街並みを見ていた。

「お、ここからの眺めすげーぞ!アニも見ろよ」

無邪気にはしゃいで私を呼ぶエレン。まるで子どもだね、なんてことを考えながら呼ばれた方に行ってみた。

ところが、そこは壁が高くエレンの身長でギリギリ見えるぐらいだった。

これじゃ見れないじゃない、そう思ったとき……

「よっ」

「きゃっ!?」

いきなり腰を掴まれたかと思うと、急に目線が高くなった。目に映る景色はエレンの言う通り確かに綺麗だった。

「……ありがと。でも、抱き上げるなら一言かけてからにしなよ?

「…………」

「……エレン?」

「……あー、ワリィ。今なんて言った?」

少しムスッとした。

「いきなり人を抱き上げておいて上の空?」

「いや、夕焼けの光でなんかアニの髪がキラキラしててさ。キレーだな、って」

カァッと顔が熱くなるのを感じた。そして、気が付いたらエレンが宙を舞っていた。

時折見せる意外な一面、さりげない優しさ、そして子供のような無邪気さ。

気付いた時には手遅れだった。抜けられそうにない深みに嵌っていた。

……私はアイツを好きになっていた。あの鈍感で死に急ぎなアイツを。

あの日、私はライナーに戦士の使命を忘れていると静かに怒りをぶつけていた。

でも、私はその時のライナー以上に戦士じゃなくなっていた。

このままじゃいけない、何度もそう思った。

でも、そう、思っただけ。

気が付けば私はエレンとの逢瀬を重ねていた。もっとも、そう思っているのは私だけだったけど。

いつだったか、アイツが他の男連中に私との関係について言及されている場面に出くわした。

思わず隠れてしまった私はその場から逃げることもできず、エレンの口から発せられた言葉を聞いてしまった。

「……ちげぇよ、そういうんじゃない。そういうんじゃないんだよ」

胸がひどく痛んだ。視界が滲んだ。わかっていたはずなのに、たまらなくなって走り去った。

アイツは私から女の子との話し方、扱い方を学ぼうとしているだけ。私のことが好きなわけじゃない。

私とエレンの関係は例えるなら教官と訓練兵のようなもの。男と女の関係に近くてほど遠いもの。

エレンの言葉は、優しさは、私に対してじゃなくいつか現れる本命の子に向けられたもの。その予行演習でしかない。

アイツの心は私に向いていない。でも、私はそのことを理解しながらもこの虚しい関係をやめられなかった。

アイツに好きだと言ってほしい。愛していると言ってほしい。

でも、エレンがそう言ってくれるはずない。今の二人の関係はそういう関係。

なら、私から好きだと、愛していると言おうか?いや、アイツはそういう対象で私を見ていない。

私たちの関係は「好き」から始まったんじゃないんだから、そんなこと言ってしまえばこの関係が壊れてしまう。

それに、もしエレンに好きだなんて言われたら私は戦士でいられなくなるだろう。

私が戦士であり続けるためには、そんなことはあってはならない、そんなことを望んではいけない。

愛してる、なんて言えない。愛してる、なんて聞けない。

……でも、本当は言いたい。アイツに好きだって、愛しているって。

そして、エレンにも私のことを好きになってほしい。愛してほしい。

戦士としての使命、女としての淡い想い。日を増すごとにこの二つが私を苦しめる。

女にも戦士にもなりきれず、答えの出ないままにまたエレンとの虚しい逢瀬をズルズルと重ねる。

エレンの笑顔と優しさが、この胸の苦しみを少しだけ和らげてくれるから。

「アニ、俺たちは戦士だ。そのことを忘れるな……」

わかってるよ、ライナー。だから、こんなに辛いんじゃないか。

「アニ、エレンは貴女から女とのやりとりを学んでいるだけ。ただそれだけ」

わかってるよ、ミカサ。だから、こんなに苦しいんじゃないか。

幾度目かの逢瀬で昼食をとるために店に入った時、メニューの中に少し興味を惹かれる飲み物があったので頼んでみた。

出てきたものを一口飲んでみると、なんとも言えないアルコールの苦味が口の中に広がった。

……どうやらこれは酒だったらしい。

確か酔えば嫌なことを忘れられるんだったっけ……?

私はその後もその酒を何杯かあおった。

「……なぁ?そんなにうまいのか、それ」

何度も同じものを注文をしているのが気になったのか、エレンが興味を示してきた。

「……飲んでみる?」

「おう」

なんの躊躇いもなくエレンは酒を口に含んだけど、すぐにむせた。

まだまだ子供だね、そう言ってやると俺は酒が嫌いなんだってムキになっていた。

「……大丈夫か、アニ?」

結果から言えば、嫌なことを忘れるなんてことはできず、ただただ不快な頭痛に襲われただけだった。

エレンに心配されながら歩く。それが少し心地よい。

往来の多いところでは迷惑になると思って、歩いているのは裏通りだ。

ふと、視界にある施設が映った。表通りでは営業できないような、そういう施設だ。

……そう言えば、男と女のアレも嫌なことを忘れられるくらい気持ちいいんだったよね?

そんなことを考えていた私は、さっきの酒で気持ちよくは酔えなかったけど、酔ってはいたんだろう。

悪酔いってヤツ。

「ねぇ、エレン……」

「なんだよ?」

「教えてあげようか……?」

「なにを……?」

「女の悦ばせ方ってやつを……」






エレンは少し迷ったあと、小さくうなずいた。

連れ込み宿の中は案外小奇麗だった。

行為の最中にうっかり落ちることのないように、普通に寝るためだけのものよりもかなり大きいサイズのベッドに腰かける。

ギシリ、という音がコイツがいかに使い込まれてきたかを教えてくれた。

上着に手をかける。ゴクリと息を飲む音が聞こえた。音の主は入り口の辺りにまだ突っ立っているエレンだ。

「アンタも脱ぎなよ」

「……なぁ、アニ。やっぱりこういうのは…さ」

好きな奴とやれって言いたいの?それは大きなお世話。

でも、そんなことは言えない。

「どうしたの?まさか女を抱くのが怖いのかい?」

……こんなことしか言えない。

「……わかったよ」

意を決した様子でエレンは後ろを向くと、服に手をかけた。

私も上着を脱ぎ去り、次いで下も脱いだ。流石に下着に手をかけた時には少し躊躇ってしまったけど。

今の私はもう何も身に付けていない。

着替えるためでもなく、汗を流すためでもない。男に抱かれるために……

エレンも既に裸になっていた。その身体を見て改めて思う。

この体格差なんだから、格闘訓練の時はアンタは手心を加えなよ。

「……もういいか?」

衣擦れの音が聞こえなくなったからだろうか?エレンが聞いてきた。答えは決まってる。

「……いいよ」

エレンがこっちを向く。私を見る。私の裸を見られてしまう。

どこか変なところはない?とか、わけのわかんないことが頭を駆け巡ってエレンがこちらを向ききる前に思わず目をそらしてしまった。

視線を感じる。でも、訓練の時には感じるまとわりつくような下卑た視線じゃない。私の身体どころか心まで見透されそうな視線。

段々とエレンの視線に耐えられなくなってきた。でも、服は全部脱いでしまったし、隠せそうなものはない。

男女の営みのためだけに備え付けられたベッドには、汚れを受けるためのシーツしかない。

自分の身体を隠せないのなら、見るのをやめさせようか。

何か言いなよ、とかジロジロ見るんじゃないよ、とか言おうとするけど口が上手く動かない。

「……きれい、だ」

先に口を開いたのはエレン。まるで絞り出すような声だった。

「……まぁ、合格点。で、アンタいつまで突っ立ってる気?」

エレンに声をかけられてようやく口にできた言葉は可愛いげの欠片もなかった。

ていうか、誘ってしまった。

「お、おう…」

私の言葉を受けて、エレンがこちらに来る気配を感じた。視線が弱まったのを感じて横目でエレンを見た。

初めて見た男のそれは、噂通りグロテスクだった。

エレンは何も言わず、私の隣へと腰かけた。

視線を合わせようとすることもなく真っ赤になった身体はガチガチの緊張で固まっているよう。耳を澄ませば心臓の音が聞こえてきそうなくらい。

で、自分から誘っておいてなんだけど私の緊張の度合いも同じくらいだと思う。聞こえているのは私の心音?それともエレンの?

お互い一言も発さず、何の動きも見せず。時間だけが過ぎていくけれど緊張が収まる気配は全然ない。

でも、このままじゃダメだとも思う。やっぱり私がリードするべきなんだろうか。横目でチラリとエレンの様子をうかがった。

それは、エレンが意を決したような表情で私の方を見るのとほぼ同時だった。

じっと、エレンの言葉を待った。でも、予想通り私と目があったところでコイツはまた踏ん切りを見失ったみたいだ。

「……見てるだけのつもり?」

少し挑発してみる。

「……いや」

エレンの腕がゆっくりと伸びて、私の肩を掴んだ。

どれぐらいの力を込めていいのかわからないのか、確かめるように手がぎこちなく動く。

エレンの手の動きが収まると同時にグイと引っ張られた。横に向けていた上半身がエレンの眼前にさらされる。

見られてる。エレンに、私の胸を見られてる。恥ずかしい、けどここまできて隠すっていうのもおかしい話。

視線を感じるけど、じっと我慢することにした。もっとも、あんまりじろじろ見続けるのならたしなめてやるけど。

また肩を引っ張られた。でも、さっきみたいに強引に引き寄せるんじゃなくてゆっくりと抱き寄せる感じ。

――――ああ、キス、しようとしてるんだ。

エレンの顔が近づいてくる。いや、エレンの方に私が近づいて行っているんだ。

……もう少しで、唇と唇が重なる。

そう思ったとき、私の指が無意識にエレンと私の間に伸びていた。

なんで……?

どうしてこんなことをしたのか自分でもすぐにはわからなかった。

でも、少ししてなんとなくわかった気がした。

私は『そういった雰囲気だから』という理由でコイツにキスをしてほしくなかったんだ。

エレンが私のことをどう思っているのか知らないことには、キスされたくない。

馬鹿みたいだね、これからキス以上のことをしようってのにさ。

「どうした、アニ?」

「……こういうのは、キスは、本当に好きな奴としなよ」

――――だから、アンタが私のことを好きなのなら、キスしてもいい。

私のこと好き?なんて聞けるはずもなく、そんな遠回しで伝わりにくい言葉しか言えなかった。

そしてエレンは……

「…………そっか」

そう言って、私を引き寄せる力を抜いた。

――――そう、だよね。

私の誘いに乗ったのは『私だから』じゃなくて、ただやってみたかったから、か。

誘ってきたのがエレンだったら今すぐここから出て行けたんだけど、そうじゃない。

この行為に誘ったのは私だ。だから、この行為を私からやめることはできない。

まぁ、好きな男に初めてを捧げられるならいいか。――――そう思うことにした。

固まってしまったエレンの手を取り、私の胸へと導いた。エレンがびっくりしたような息を漏らした。

「どうしたの?女の悦ばせ方、教えてほしいんでしょ?」

一度吹っ切れてしまうと、なんだか気が大きくなったみたい。見られるだけでも恥ずかしかったのにさ。

ゴクリと、エレンが唾を飲み干した。固まっていた手がゆっくりと動きだし、私の胸を刺激し出した。

なんとも言えない、初めての感覚だった。

ミーナとかにふざけてさわられたことはあっても、男にさわられたことなんてなかったから当然だけど。

感触を確かめるように、ゆっくりとエレンの掌が私の胸を握る。

どれくらいの力加減でさわればいいのかわからないらしく、恐る恐るといった感じだ。

大して気持ちよくもないけど、妙な興奮を覚えた。自分の意志でさわる時とは全然違う感覚だから?

エレンの動きが徐々に早くなり、呼吸も荒くなってきた。それに伴って指の力も強くなってくる。

「痛っ」

握り潰されたような痛みが走った。流石に全力で握られたわけじゃないだろうけど。

「わ、悪い!よ、よくわかんなくて…… あ、でも……」

……でも、に続く言葉はアレ?私が教えてやるって言ってた、とか?

それにしても冷静に考えると、いや、そうでなくても馬鹿馬鹿しい。男に指示して自分の胸を揉ませるなんてのは。

まぁ、教えてやるとは確かに言ったし、しょうがないと言えばしょうがないけどさ。

「な、なぁ?こんな感じでいいのか?その、気持ち……いいか?」

教えると言ったからには答えてやらなきゃならないんだろうけど、さすがにそれは恥ずかし過ぎる。

「んっ…」

……あれ?こんなところ気持ちよかったっけ?

不意にエレンの指が触れたところが妙に気持ちよかった。

エレンもそれに気付いたのか、同じ場所を何度も責めてくる。

だんだんわかってきた、そう言ったエレンの手つきは最初とは違って私の胸のさわり方を熟知しているみたいで。

ぎこちなさがなくなって、さわられていると言うより弄ばれているような。しかもその上『キモチイイ』。

自分で慰めた夜もあったけど、胸だけでここまで気持ちよくなったことはなかった。

さわりの部分は教えたけど、いつしか私はエレンに教えるどころじゃなくなっていて。

鼻息は荒くなってきてるし、殺しきれずに漏らしてしまった嬌声も両手の指の数を超える。

好きな男に触れられている。そういう精神的な部分もあるのだろうけど、いくらなんでも感じ過ぎじゃないの?

自分の吐息が熱っぽくなってきたのがわかる。ついでに何だかあそこが湿り気を帯びてきた気がする。

「……なぁ、舐めてもいいか?」

舐める?舌で胸に触れられる?それこそ本当に初めての感覚だ。胸をさわることは自分でもできたけど、舐めるまではできない。

迷いとほんの少しの恐怖もあったけど、私はエレンの問いに首を縦に振った。

ぬるり、とエレンの舌が胸を這う。

ざらりとして柔らかくぬめっているものが這い回るその感覚は、ハッキリ言って気持ち悪い。

でも、まだ揉まれ続けてる胸からくる『キモチイイ』にその感覚はすぐにかき消された。

そうしてる内に舌で舐め上げられる感覚は、どんどんと『キモチイイ』になっていく。されていく。

胸を揉んでいたエレンの手が乳首に伸びてきた。そっと触れられて、そこが硬く尖っていることに気付かされた。

指の腹でゆっくりとこすられると、背筋がゾクリとした。なんでこうもさわられ方や触れられる場所によって感覚が違うのか。

ただ、ちょっとした違いはあれどその感覚すべてに共通しているのは『キモチイイ』こと。

他の女もみんなこんなに感じるものなの?それとも私が敏感すぎるの?

やがてエレンの舌も乳首へと伸びてきた。指とは違う『キモチイイ』にまた背筋がゾクリとする。

舌は濡れている分、乳首の上を滑るように刺激してきて指でされるより少しもどかしい。

「……ツッ」

ふと訪れた小さな痛み。エレンが私の乳首をつまんでいる。それだけじゃなくて軽く引っ張ってもいる。

痛いはずなのに、私はおかしくなってしまったの?それすらも『キモチイイ』と感じてしまった。

女の悦ばせ方を教えてやると言っておきながら、今の私は何も教えられずエレンに翻弄されている。

このままじゃダメだ。そう思っていったん離れようとしたけどうまくいかず、ベッドに倒れ込んでしまった。

そこにエレンが覆い被さってきた。逃げるつもりが返って逃げ場をなくしてしまった。

流石に突き飛ばすなんてこともできないし、諦めてエレンの攻めを受け入れることにした。

「ひぁっ!?」

手が揉みしだくのとも、指が撫で回すのとも、舌が舐め上げるのとも違う新しい感覚が私の頭の中に火花を散らせた。

吸われてる。エレンに乳首を吸われている。

そんなところ吸ったって何も出ない。いや、そうじゃない。コイツは私を虐めるために吸ってるんだ。

それだけに留まる気はないらしい。舌が口の中で蠢いて私の乳首を舐めしゃぶる。

唇だけで甘噛みされる。その間も反対の乳首を指で弄ばされ、胸も揉みほぐされる。

本当にコイツ初めてなの?なんでこんなに上手いの?

一瞬痛みを感じた。どうやら今度歯を使って噛まれたらしい。少し乳首が痛む。

その痛みを与えた張本人が労わるようにそこを舐めしゃぶる。痛みが徐々に『キモチイイ』に変えられていく。

そして反対の乳首も同じように弄ばれた。

私の乳首を舌と口と歯で一通り弄んで満足したのか、エレンは口を離すと両手で私の胸を鷲掴んだ。

そのまま揉みほぐすように揺らす。ご丁寧に突き出した人差し指が私の乳首に時々こすれるように。

もう本当にコイツなんなの?馬鹿なの?

「……なぁ、アニ」

このまま胸だけでイッてしまうんじゃないだろうか。と、そこまで追い詰められた矢先にエレンが動きを止めた。

覆い被さっていたエレンが体を起こすと、思わず目を背けたくなるようなものがその鎌首をもたげている。

ソレはさっき見たときよりもずっと大きく、もっとグロテスクに、そして気持ち悪くなっていた。

察するにきっとエレンはコイツをどうにかしてくれって言いたいんだろうね…… 

でも―――

「……女の悦ばせ方は教えるって言ったけど、あんたを喜ばせるとは言ってないよ」

……あれにさわるだとか、舐めるだとか、口に入れるだとか、やっぱり怖い。

でも、でも最終的にはアレが私の中に入ってくるんだよね?そういうもんなんだよね?

それにコイツとこうなるのは多分これが最初で最後…… だったら。

「……しょうがないね、あんたは」

出来るだけ動揺を悟られないようにしてエレンを押し倒す。

そして、コイツの下半身に頭を持っていった。

……なにこれ。赤黒くて脈打ってて、なにこれ怖い。

こんなものを舐めることができる奴なんているの?こんなおぞましいものを。

ていうか、あんな狭いところに本当に入るの、これ?

……しばらく動けなくて、じっとソレを見続けていたらなんだか感覚がマヒしてきたみたいだ。

時折ビクビクと動くのが、まるでかまってほしそうで不安げにしているようにも見えてきた。

怯えた小動物みたいに見えてきて、少しばかりかわいいと感じた。

やっぱり私は酔ってるんだな、そう思った。

意を決してソレを掴む。

ソレはものすごく熱かった。そして掴むと同時にビクビクと暴れ出して、思わず離してしまった。

でも、最終的にこれが私の中に入ってくるというのなら、事前にこれがどういうものなのか知っておくべきだよね?

もう一度ソレを握る。また暴れ出したけど今度は離さない。

やっぱり生き物の一部なんだと思った。熱くて、血が通っているのがわかる。

で、ここからどうすればいいんだったっけ……?

……そうだ。コイツに聞けばいい。

「……エレン、これからどうしてほしいの?」

私の問いかけにエレンはこすってほしいと答えた。……えーと、こするって上下にでいいんだよね?

手を上下に動かしてみたけど、摩擦というか滑りが悪いというか、なんだか動かしにくい。

どうしたらいいんだろう?滑りを良くするには……

そこまで考えてあることに気付いた。どうして女は濡れるのかわかったような気がした。

液体だ。きっとコイツを濡らせば手を動かしやすくなるんだろう。でも、液体って……

どうせこれが終わったら身を清めるだろうし構いやしないか。私も散々胸を舐め回されたし。

口から涎を垂らしてエレンのソレに塗りかけた。ソレはビクンとまた跳ねた。

滑りの良くなったソレは私の手の中でにゅるにゅると動き、エレンがうめき声を漏らし始めた。

こすり続けるうちにソレの先から何かの汁が出てきた。これが射精?

よく分からないのでこすり続けると、その汁はどんどんと溢れ出してきた。

エレンはというと変な声を出してはいるものの、まだどこか物足りなさそうな顔をしている。

射精をすると男は満足感を得られるというからには、おそらくこの汁は別のものなんだろう。

ちょうど私の涎も乾き始めていたので、今度はそれを掬って代わりにすることにした。

ただこすり続けるのもなんだし、時々動きを変えたり先っぽをこすったりするとそのたびにエレンが反応した。

最初の嫌悪感もだんだん無くなってきたし、少しばかり楽しくなってきたので両手を使ってこすってみた。

皮が剥けているとこの瘤みたいな先端のすべすべしたところを刺激してやるのが一番効いているみたい。

どんどんとエレンから洩れる声が間抜けになってきた。そして妙なことを口走り始めた。

「で、出る… も、もう……出る!?」

一体何が出るというのか、この時私はすっかり射精のことを忘れていた。

ただエレンの反応が面白くて、気持ちよさそうにしているのが少し嬉しくて、ほとんど無我夢中でソレを刺激していた。

さっき私の胸を弄り回していたときのエレンも同じようなことを考えていたのだろうか?

急にエレンの腰が浮き上がった。

直後、呻きのような雄叫びのような声をエレンが上げ、ソレの先端から白い何かが飛び出した。

一体何が起きたのかわからない私の手だけにとどまらず、その白い液体は顔や身体に纏わりついてきた。

……ああ、そうか。これが射精か。まだビクンビクンとしているソレを見て理解した。

射精した後男は満足感を得てアレは力が抜けるんだったっけ?

もう一度ソレを見ると、全然力を失ってなかった。

なにこれこわい。

私が少し固まっている間にエレンが上体を起こした。息は荒いもののどこか落ち着いたようにも見える。

「アニ…… 次は俺が」

そう言って私の肩を掴むとエレンはまたのしかかってきた。下はベッドだからそんなに痛くはなかったけど、少し息が詰まった。

エレンの指と舌がまた私の胸を責める。エレンのソレを弄ってる時に収まったと思っていた疼きが呆気なく蘇った。蘇させられた。

今度は胸だけじゃなくて、わき腹を撫でさすられるわ、お腹の方まで舐められるわ。しかも、それすら『キモチイイ』

しばらく私を弄んだあと、エレンの舌がへそから離れた。

まさか、少しずつ下の方に移動していたのは……

予感は的中した。エレンが私の膝の裏に手を回しグッと掴んだ。思わず抵抗しようとしたけどうまく力が入らない。

簡単に力負けした私は脚を大きく開かされ、エレンの眼前に股間を見せつけるような恥ずかし過ぎる体勢をとらされた。

エレンの視線があそこに集中しているのをひしひしと感じる。どうしようもない恥ずかしさが全身を駆け巡る。

「……初めて、見た。…これが女の……すげぇ」

一体何がどう凄いのか。溜まらなくなってなんとか両腕を使って隠そうとしたけど、なぜか私は自分の顔を覆い隠していた。

「隠すなよ」

それだけ言うとエレンはじっと動かなくなった。あまりにも動かないので私はおそるおそる指を広げてその間からエレンを見た。

エレンは私の目をじっと見つめていた。どうしてだかその視線に私は逆らえなくて、隠していた手をゆっくりとどける。

すると、まるで安心したかのようにエレンは少し笑い、今度は私の全身を余すところなく視線で犯してきた。

見つめられたところが嘘みたいに熱くなって、なぜかそれが心地よくて、もっとよく見てほしい。そんなことまで思うようになった。

「すごく…きれいだ……」

一通り視線で私を翻弄したエレンがそんなことを言った。

耳まで赤くなったのがわかる。なんで恥ずかしげもなくこの男はそんなことを言えるのか。

ふと、エレンの右手が足から離れたのを感じた。そしてその右手の向かう先は……

にゅちっとした水音が響いた。まさかここまで濡れているなんて思わなかった。

「……ここはどういう風にさわったらいいんだ?」

……まただ。やり方を教えたらコイツはきっとものの数分で私以上に私の気持ちいいところを覚えてしまうんだろう。

それがとても怖い。そうなったからと言ってエレンとどうにかなれるわけでもないのに、この虚しい関係を終わらせなくてはいけないのに。

このままじゃ心だけでなく身体までエレンのものになってしまう。……それがたまらなく怖い。

でも、そうしてほしい自分もいる。

だって身体がつながってしまえば、いつか心だってつながってしまうかもしれない。

そんな淡い、そして虚しい期待をしてしまう女としての自分がいた。

……それに何より、この男に――――エレンに抱かれたい。

「……ここはね」

思った通りだった。

自分でやるときは小さな突起でイクことが多かったけど、中もこんなに気持ちよかったなんて。

もちろんエレンは指だけでなく舌も使って私を虐めている。内股をさする手も私に『キモチイイ』を与えてくる。

中に入り込んでいる指の数は二本。最初は苦しいくらいだったけど、今じゃすっかり馴染んでしまった。

エレンの指が動くたび、中から水をかき出される。こんなに溢れ出てくるものだとは知らなかった。

それにしてもエレンのこの絶妙な力の入れ具合は何なんだろう。盛った男ってもっと我武者羅なもんなんじゃないの?

エレンの方を見た。アイツはさっきからずっと弄繰り回している女の部分じゃなくて、じっと私の顔を見つめていた。

ああ、そうか。コイツは夢中になって襲い掛かってるんじゃなくて、私の反応を見て力加減を変えているのか。

コイツはなんでこんなに余裕なの?私なんて、快感がすごくて気持ちよくされ過ぎて、いっぱいいっぱいだって言うのに。

もう意味のある言葉は出せなかった。ただただ甘い喘ぎが漏れるだけ。教えてやるなんてどの口が言えたのか。

指が抜かれてまた舌が入ってきた。にゅるにゅると中で暴れられて、それがよくて、なんでか涙まで溢れてきた。

一際高く、甘い声が私の口から漏れ出た。懸命に舌を動かすうちにエレンの鼻先が私の小さな突起に触れたから。

また弱いところを見つけられてしまった。しかもそれは私自身が知る中で最大の弱点。

エレンが一旦股間から離れ、指先でそっと私のソコを刺激しだした。空いている方の手で中をかき回しながら。

最初は恐る恐るといった手付き。でもすぐに私の表情や反応からベストな力加減を理解して、エレンは私を高いところへ追い詰める。

なんとか抵抗しようと、我慢しようとするけれど、力がうまく入らなくて腕がなんとか動く程度。

そうこうしてるうちに、また新鮮な刺激が与えられた。私のソコの皮をめくられたようで一瞬肌寒さを感じる。

それは刺激が強すぎて、自分で慰めるときも滅多にやらないことなのに、エレンはそれをやろうとしている。

護るものが無くなって無防備にさらけ出されたソコにエレンの舌が伸びてきた。そして触れてからのその先はもう理解できなかった。

頭の中で火花が散る。自分でしていた時とは比べ物にならない火花の量、これ以上我慢なんて、抵抗なんてできるはずがなかった。

そして、私はきっとみっともない声を上げながらイッてしまったんだと思う。

―――――
―――


股間に妙な生暖かさを感じて目が覚めた。……目覚めは最悪だった。

エレンにイカされて一瞬意識を飛ばしてしまったときに堰も緩んでしまったらしい。

緩みきった身体は止めようとしても勢いを弱めるぐらいしかできない。

酒を飲み過ぎていたのが原因だろうか、溜まっていた量は尋常じゃなくなかなか収まらなかった。

酔っていたせいもあったけど、柄にもなく男を自分から誘い、その上相手にされるがままに翻弄されて。

そして最後には無様におしっこまで漏らす始末…… 余りにもあんまりな痴態にどうしようもなく泣きたくなった。

本当に潤んできた目元を腕で覆い隠す。ああもう、ほんと最悪。

「……アニ、いいか?」

深刻な自己嫌悪に陥った矢先にエレンがそんなことを言ってきた。

少し腕をずらして見てみるとエレンが私に覆い被さっていた。そして、股間のソレははち切れそうになっていた。

太い血管を浮き立たせてビクンビクンと脈打つソレは多分射精をしたくてたまんないんだろう。

……例え本当の恋人であっても見られたくないところまで見られてしまったわけだし、こうなりゃ自棄か。

「それ、入れたいの?」

私の挑発的な問いにエレンは無言の頷きで答える。

「セックス……したいの?」

エレンは馬鹿正直に首を縦に振った。

「……ここに入れるんだよ。さっきから散々さわってたからわかってるとは思うけど」

自分の指でソコを割り開き、エレンに見せつける。馬鹿みたいで恥知らずな格好だけど、もうどうだっていい。

グッと、エレンが腰を突き出した。ベッドが軋んだ声を上げる。上手くいかなかったのか、またエレンが少し腰を引いてから突き出す。

そんな間抜けな光景が二、三度繰り返された。やっぱりこんな狭いところにあれだけ大きなものはなかなか入らないんだろう。

テンパり出したのかどんどん鼻息が荒くなるエレンを制して、股間のグロテスクなソレを掴んだ。

「ほら、ここ……」

ソレの先端をソコの入り口に押し当ててやると、エレンがゆっくりと腰を押し出し、そのまま私の中に押し入ってきた。

指以上の異物感と圧迫感を覚えた。やっぱり体感ではあんな太くて大きいものが中に入るとはとても信じられない。

エレンの動きが一瞬止まった。それと同時にエレンのソレが私の中にある何かに引っかかっているような感覚を覚えた。

次の瞬間、肉を引き千切られるような痛みを感じた。

「うあっ、あ…くぅうう……っ」

対人格闘で受けた打ち身、立体起動に失敗して地面に叩き付けられた衝撃、超硬質ブレードの刃から受けた切り傷。

そのどれとも違う痛み――――強いて言うなら、手を噛み切るときに近いか――――多分、この瞬間私は処女じゃなくなった。

初めての痛みだった。叫びたくなるぐらいの。でも、誘ってきた私が処女だったなんて知ったらエレンはどんな気分になるだろう?

コイツのことだ、きっと罪悪感や責任感みたいなものを感じて自分を押し殺そうとするだろう。責任を取るだとか。

そんな罪の意識に縛られた関係なんて私は望んでいない。だから、この痛みに耐えることにした。ギュッと歯を食いしばる。

「ぐぁっ!あっ、き、キツイ…… 締めつけられるッッ」

幸いにしてエレンは自分のことで精いっぱいのようだ。私の方を見ている余裕なんてないらしい。

でも、私にも余裕なんてなくて。鋭い痛みは一向に引かず、全身の筋肉が強張ってしまう。これで動かれたら一体どれだけ痛いの?

痛みの他に強い異物感も感じる。筋肉が痛みで収縮するたびに、エレンのソレが震えるごとに、否応なしに私の中のエレンの存在を認識させられる。

指じゃ絶対に届かない私の中の奥深い場所。まるで、そこに熱く焼けた鉄の棒でも突っ込まれているみたいだ。

エレンが大きく息を吐いた。痛みはそのままだけど圧迫感が少しだけ弱くなった。これから先訪れるであろう衝撃を想像して私はギュッと瞼を閉じた。

「あうっ……」

ソレは指なんかと違って肉を無理矢理かき分けるように私の中に、さらに奥の方へと入ってきた。塞がっていない傷口を抉られる痛み。

中を削られている、抉られている、穿たれている、串刺しにされている。痛みに身を焼くような熱さが伴い出す。

私の反応を見て恐ろしいほど冷静に責めたててきたエレンはもういなかった。ギュッと目をつむり夢中で腰を振っている。

その腰の動きに合わせて私の身体も上下に大きく揺さぶられ、慣れるはずもない痛みに苛まれて呼吸すらまともにできない。

突かれれば内臓が潰されるんじゃないかと思うくらいの圧迫感、抜かれれば自分の中身を全て引き摺り出されてしまうと思う程の痛み。

好きな男に初めてを捧げる、なんて言ってられる場合じゃない。私はただひたすらにこの行為が早く終わることだけを望んでいた。

「うぁあ…すっげぇ気持ちいいよアニ……」

情けなく震える声でエレンが私に今の気分を伝えてくる。男の初めてっていいね、女の初めてはこんなに苦しくて痛くて辛いのに。

でも、確かに痛くてたまらないけど、私がエレンを気持ちよくできている、というのは少し嬉しくて。

現金というかなんというか、私の中に痛みと苦しみと辛さ以外の感覚が湧き上がってきた。淡い、愉悦のようなものが。

もしかしたら、痛みが私の限度を突き抜けてしまってそれを『キモチイイ』と勘違いして感じてしまっているんじゃないんだろうか?

そんなことを知るはずもないエレンの抽送の速度はもう一切手加減していないといった感じで、とても荒々しく激しいものになっていた。

苦しい、痛い、熱い、……愛おしい。身体の奥がどんどん熱くなっていく。ハッキリと痛みは感じるのに意識に靄がかかりだす。

「……好き、だ。好きだ、アニッ」

鈍い痛みと僅かな愉悦が一瞬吹き飛んだ。今コイツはなんて言った?私に対してエレンは何を口走った?

胸が温かくなった。嬉しさを感じた。エレンの口から洩れた言葉は私が望んでいた言葉に他ならないからだ。

――――でも。

エレンが言ったことは本当のことだろうか?だって、キスをしてくれなかった。エレンは私のことを好きじゃない。

なるほど、なかなか女の扱いが上手くなってきたってこと?

悔しいけど効果は抜群だよ、エレン。

だから、私もノッてあげる。こういう時、男が悦ぶ言葉を返してあげる。

エレンの首に腕を回してそっと囁いた。

「私も。愛してる、エレン」

――――心からの想いを込めて、報われぬ愛の言葉を囁いた。

瞬間、エレンに強く抱きしめられ、強く腰を押し付けられた。痛みと心地よさが込み上がった。

そしてエレンが唸り声を上げると、内側に広がる熱を感じた。どうやら私の中に射精したらしい。

私の中でエレンがビクビクと暴れ回る。私は鈍い痛みとある種の達成感を下腹から感じた。

暫くして、最後の一滴まで出し尽くしたのか、エレンが私の中からゆっくりと出て行った。残ったのは鈍痛と少しの喪失感。

痛みこそ残っているものの、先ほどまでの脳天まで突き抜けるような痛みから解放されたからか意識にかかった靄が一層濃くなった。

虚ろになっていく意識の中で、今更ながら中に出されてしまったことを後悔する。まさか、妊娠とかしてないよね?

ふと、唇に何かが触れるのを感じた。

目と鼻の先よりも近いところにエレンの顔がある。ああ、どうやら私はエレンにキスをされたらしい。

……馬鹿な奴だね、本当に好きになった女としろって言ったのにさ。

盛り上がった雰囲気に流されてキスしてしまうなんて、ホント馬鹿。

そんな雰囲気だからって、キスなんかされたくなかったのに、さ。

―――――
―――


二度目の目覚めは快適ではなかったけど、最悪でもなかった。

部屋は薄暗くなり始めていた。窓から差し込む光の量からして、門限が近づいているらしい。

私の上に倒れ込んで眠っていたエレンを叩き起こしてどかせ、備え付けの水桶へと向かう。歩くと少しお腹の奥が痛む。

これもまた備え付けの布切れにその水を染み込ませ、身体にまとわりついている体液を拭い取る。

垂れてきてしまったものを拭き取るってのも、中のをかき出すってのも、下着を汚さないためとはいえなんだかすごい間抜けな格好。

本当は全身に水浴びをしたいぐらいだけど、水は貴重品だから今はこれで我慢するしかない。

「お、おいアニ!これって……」

エレンが素っ頓狂な声を上げた。これって何さと振り返り、奴の視線の先を追えばそこにあったのはベッドの上の赤いシミ。

一瞬動揺するものの、女の悦ばせ方を教えてやるなどと口にできるぐらい経験豊富な女を演じて私は答えた。

「……アンタ初めてでしょ?考えなしに腰を振るから傷がついたの」

初めて女を抱いたエレンはそれで納得したようでひたすら謝ってきた。謝るだけ謝って、急に真っ赤になって顔を私から背けた。

どうしたんだろう、と思ってまだ自分が裸だったことを思い出す。急に恥ずかしさが込み上げてきて、顔が熱くなって真っ赤になるのを感じる。

裸を見る以上の行為をしておきながら何を今更、とは思うけど少し冷静になってみるとやっぱりかなり恥ずかしくて。

さっさと身を清めて、服を着ることにした。

私と交代して今度はエレンが身を清める。その背中はライナーやベルトルトよりも小さいのに、なぜか安心感を感じる背中だった。

「……な、なぁ、アニ」

しどろもどろでなんだか言い辛いことがあるようなエレンの呼びかけ。一体なんだというのか。

「さ、さっきの、俺がお前のことをその、す、好きだ!……って、言っちまった、こと、なんだけどよぉ」

ああ、そのことか。わかってるよエレン、さっきのアレは女を悦ばすための演技で自分にその気はないってことでしょ?

「わかってる、なかなかいい演技だったよ。思わず私も興奮するくらいにね」

エレンが目を丸くする。なんだ、私が気付いていないとでも思ってたの?

「……それにしてもキスまでするのはやり過ぎだったんじゃない?好きな奴のためにとっときゃ良かったのにさ」

――――私の言葉を聞いたとき、少しだけエレンが悲しそうな顔をした気がした。

でも、それはきっと間違いなく、私の『そうあってほしい』って気持ちがアイツの顔をそんな風に見せただけなんだろう。

それからもエレンとの関係はずるずると続いた。

本当ならあの日、エレンに抱かれたときにこの関係を終わらせるはずだったけど、血が出た言い訳に使った「童貞故の経験の少なさ」がまずかった。

エレンに女を傷つけずに悦ばせる方法を教えろと迫られてしまった。教えてやると言ったのはお前だと言われちゃどうしようもなかった。

それに、また抱かれたいって気持ちも確かにあったから。

だから、私はエレンへのレクチャーを続けた。虚しくも満たされた、爛れた関係を。

逢瀬の度に手が触れ合う、手が繋がる。唇が触れ合う、唇が繋がる。だけど心はふれあわない、つながらない。

でも、寝具の上で身体を重ねるとき、抱き合っている間は心も満たされた。エレンに強く激しく求められ、優しく愛を説かれる。

所詮、コイツの言葉は私を喜ばせるためのものじゃなくて、女を悦ばせるためのもの。都合のいい女に与えられるようなものだった

それでも、その瞬間だけはエレンは私を見てくれていた。私の名前を愛おしそうに呼んでくれた。

それはそれは幸せなことだったけど、いつか終わる夢。

エレンに本当に好きな女ができたときや、もう教えを乞う必要がなくなったときが来てしまえば終わる関係。

まぁ、エレンは女といるより巨人を殺すことの方が大好きな死に急ぎ野郎だから、好きな女ができることなんて早々ないんだろうけどさ。

とはいえ、いつかは必ず終わりが来る。それならいっそ、私の方から終わらせようか。

ある日の逢瀬で私はエレンに聞いた。そろそろ私の教えもいらなくなったんじゃないか、って。

「いや、まだまだわかんないことの方が多いな。この前もハンナに睨まれたし、しかもその理由がわかんねぇんだ」

……駄目だ、コイツ。早く何とかしないと。いや、もう手遅れか。

非難めいた視線を向けたけど、エレンはどうした?なんて恍けた言葉を返すだけなので、憐憫を湛えた深い溜め息をついておいた。

それが気に食わなかったのか、エレンは急にそっぽを向くと拗ねた子どものように腰かけていたベッドに倒れ込んだ。

なに馬鹿なことしてるのさ、少し呆れながら背を向けるエレンの肩に手をかけた。

その判断は失敗だった。

差し出した手を掴まれ、ぐっと引き寄せられた。何が起きたのかわからない一瞬の内に強引に唇を奪われる。

うっかり私なんかにキスして以来、エレンは私の唇を求めるようになっていた。曰く、大事に取っておくもんでもないって。

確かに私が結果的とはいえファーストキスまで奪ってしまったわけだし、女の扱いを教えてやると言った手前、キスだけ教えないわけにもいかない。

それからいろいろ教えてやったせいで、コイツは初めての時のようにあっという間にコツを覚えてしまい、かなり上手くなってしまった。

今だって、もう舌を絡ませられてしまっている。呼吸が上手くできなくなって頭の中が少しぼーっとして、熱っぽくなってきた。

きっとこれは息が苦しいから頭がくらくらしているのであって、私がキスだけで感じてしまうほど敏感ってわけじゃない、はず。

キスされながら背中をやさしく撫でられる。それがまるで泣いてる子供をあやすみたいな手つきで、小馬鹿にされているじゃないかと思う。

でも、不思議と嫌じゃない。

……やっぱり判断力が大分鈍っているみたい。このままじゃエレンにされるがままだ。

私は教えてやる立場なんだから、エレンに翻弄されっ放しでいいはずがない。

興奮してきたのか、乱暴になってきたエレンから唇を引き離す。

仕切り直しのキスをする。こういう風にやりなよ、と実践で教え込む。

そう、まずはゆっくりと繊細に……

お互いの舌先をチロチロと触れ合わせ、舌の裏を舐め上げる。

そして、唇と言わず舌さえも吸い上げられて、唾液の交換をさせられる。

……いつの間にかまた主導権を握られつつある。でも、悔しいことにキスのせいで私の中心が火照ってきて、身体から力も抜け出していて。

少し濡れ始めたのもあって抵抗する力が無くなりつつある。せめて気づかれないように、そっと太ももを閉じた。

エレンの手が私の髪を梳くように撫でてきた。ついでに空いた手が服越しに私の胸に触れてくる。

そこにあることを確かめるかのようなゆっくりとした手つき。じれったくなるような動きで私の胸の輪郭をなぞっていく。

舌先を唇で挟まれ、再び意識がキスに向く。挟まれた舌を差し出すと、エレンは甘噛みを交えつつ舌を吸ってきた。

その隙をついてエレンの手が上着の裾から潜り込んできた。

へそのあたりを撫でつつ這い上がってきた手は、下着ごと私の胸を鷲掴んでくる。

でもすぐに、布越しに揉みしだくのは飽きたとでも言うように、エレンは下着をずり上げて直接触れてきた。

髪を梳いてくれていた手もいつの間にか同じように服の中へと滑り込んでいて、私の胸の弾力を楽しんでいるみたい。

相変わらずの絶妙な力の入れ具合に、思わず小さな喘ぎが漏れる。エレンはその喘ぎごと、私の唾液を飲み下す。

私の胸のふくらみが両方ともグッと掴まれ、わざと揺らすように揉まれ、指の腹で硬く尖らされていた乳首をこすられる。

もう私はキスのレクチャーどころじゃなくなって、ただエレンのキスと胸への愛撫に身を任せるだけになっていた。

エレンの手が胸から離れた。その手が私の上着を一息にまくり上げ、コイツの眼前に胸をさらけ出すことになってしまった。

「……やっぱり、きれいだな……」

まじまじと私の胸を見ながらエレンが呟く。もう何度も見られてしまっているわけだけど、やっぱりじっと見られているのは恥ずかしくて。

上着を下ろそうとしたけどそれをエレンは許してくれなかった。腕ごと上着を持ち上げられて、そのままの勢いで服から頭を抜かせられた。

その時の抵抗が裏目に出たのか、脱がされかけの上着が手首に絡んでまるで戒められているみたいに両手の自由を奪われてしまう。

それをいいことにエレンは私を押し倒して覆い被さってきた。そしてまた唇を塞がれ、胸のふくらみを弄ばれる。

上手く抵抗できないのを利用して…… 違う。ホントは上着が絡んだくらいで抵抗できないはずがない。これは、私への言い訳。

――――腕に絡まった上着のせいで、私は抵抗できない。だから、エレンに何をされてもしょうがない。

私の胸の柔らかさを褒めながらエレンが乳首を虐めてくる。ツンツンとつついたり、指先で弾いたり。つまんだり、こすったり。

ろくに抵抗できない私にできることはじっと我慢することと、恨みがましい目でエレンを見上げることだけ。

だけどエレンはそんなことは気にも留めず、キスの矛先を唇から顎、首筋に移し、私の耳へと向けた。

耳たぶ、耳全体を軽く唇で挟まれる。軟体が耳の周りをすーっと這い回る。漏れ出る吐息と舌とで耳の穴まで責められた。

その間も当然のようにエレンの手は私の胸を揉みしだいている。乳首が硬くなってるとか耳元で囁かれると、まるで聴覚から脳を犯されているみたい。

強すぎず、かといって弱すぎない絶妙な指使いの胸への愛撫と、耳と首筋への肌が泡立つようなゾクゾクするもどかしい快感。

そのせいで恥ずかしい喘ぎ声がひっきりなしに漏れてしまっている。愛液ってのも溢れ出ているみたいで、下着に染みができているのまで感じる。

これ以上続けられたらやばいとは思うんだけど、身体が勝手にこの甘い感覚を求めてしまっていて言うことを全然聞いてくれない。

しかもエレンが胸を吸ってもいいか、なんて聞いてくる。私の身体がそうしてほしいって言ってるのが分かっているはずなのに、あえて聞いてくる。

「す、好きに、すれ…ば……」

耳まで真っ赤になるのを感じながら、そう吐いて捨てるのがやっと。じゃあ好きにする、そう嬉しそうに答えたエレンが耳もとから離れるのを感じた。

想像していた通り、……期待していた通りにエレンが乳首を口に含んできた。硬く尖ってしまっているそこをきつく吸われる。

吸うだけでなくエレンは舌で乳首をころころと転がし、チロチロと嬲る。ピリピリとした快感が電流のように全身を走り、思わず身体が戦慄く。

すがるようにエレンの頭をかき抱いてしまう。連れ込み宿のベッドから悲鳴のようなギィギィという音が聞こえる。

舌で弄ぶだけでなく甘噛みまでしてくるエレン。もう片方は相変わらずらしくないほど繊細な指さばきで揉みしだかれていて。

絶え間ない刺激で胸に切ない熱さが込み上げる。その熱は下腹の方にも飛び火していて、いつのまにか太ももを自分でこすり合わせていた。

愛液も途切れることなく溢れ出ているようで、下着はもう手遅れの状態。これを履いて帰るのは嫌なくらい。

胸を揉んでいた指先がつーっと、へそまで伸びた。下腹を撫でながら太ももの付け根をなぞり、そのまま……内ももへ。

内ももを撫でながらエレンが徐々にスカートを捲り上げていく。抗議の声はまた唇を強引にキスで塞がれたせいで意味を成さない喘ぎにさせられた。

グッと腰を持ち上げられて横向きにされた。エレンに向けて尻を突き出すような格好にさせられ、全体をいやらしい手つきで撫でまわされる。

股間にも手が伸びてきて、ソコの周りを撫で始める。肝心要のソコには触れるか触れないかの距離を保ちつつ、愛撫を重ねていく。

それがあまりにもじれったくて、脚が勝手に膝を立てたり伸ばしたりしてしまっていた。……コイツ、私を焦らして楽しんでる。

ひとしきり指で焦らして満足したのか、エレンが唇を離す。私の脚を掴んで大きく開かせると、その間に頭を埋めた。

けど、まだ私を虐め足りないようで内ももを舐めてきた。太ももの付け根を通って下着の中まで舌を入れながらも、ソコには直接触れてこない。

……もう怒った。脚をギュッと閉じてエレンの頭を逃がさないようにした。素早く早く上体を起こし、エレンの顔をソコへと押さえつけた。

呼吸ができなくなったエレンが身をよじるのがいい感じの刺激になる。とりあえずはコイツの息が続くまでこのままにしておこうか。

「ひゃうっ……!?」

不意に強い快感が背筋を駆け上った。エレンが下着越しに私のソコを、クリトリスを舐め上げてきた。思わず力が緩んだ。

好機とばかりにエレンが拘束を一気に振り解き、私の下着を素早く抜き取った。むき出しになったソコにエレンが指を這わせる。

どんな状態になっているのか確かめるように、指先がゆっくりと入口をなぞり、おしっこの出るところに触れ、突起にまで辿り着く。

最初は皮越しに、程なく皮を捲られて直接愛撫される。理性を焦がすような強く甘い刺激で思わず身体が弓なりにのけ反ってしまう。

その時できたベッドとの隙間にエレンが手をすべり込ませて腰を持ち上げられた。おかげであそこどころかお尻の穴まで見られる恥ずかしい恰好にさせられる。

案の定、そのお尻の穴を舐められた。……この、変態っ!蹴り飛ばしてやろうと足をばたつかせたけど、両肩に担がれてしまった。

なんとか踵を背中にぶつけて抵抗してみたけど、一番の弱点を舐められた瞬間またしても力が抜けてしまい、調子づいたエレンが顔を私の股間に密着させる。

腰を掴まれているせいでわずかに逃げることも許されず、エレンのねっとりとした舌使いの愛撫をただ受け入れるしかできない状態。

ヌチュ、グチュと卑猥な音がする。わざと音がするようにしているのか、それとも私のソコが大きな音がするくらい濡れてしまっているのか。

エレンの舌が舐めるだけでなく、肉をかき分けて中に入ってくるのを感じる。時折、突起を舐めたり吸ったり甘噛みしたりしてきて快感に慣れさせてくれない。

女を舌で犯され、耳を粘っこい水音で犯され、昂ぶらされて。もう恥じらいだとか教えてやるだとか考えてる余裕なんて無くなっていて。

身体が芯まで熱くなって、目の奥がチカチカする。まるで、頭の中で火花が散っているような。あ……、もう、無理。

―――――
―――


その瞬間は覚えていないけど、多分私は思いっきり体をのけ反らせて、恥ずかしい悲鳴を上げながらイッたんだろう。

最後はクリトリスを強めに噛まれたんだなと、絶頂の余韻から抜け出せない霞がかった頭で思う。エレンは横で乱暴に服を脱ぎ捨てていた。

グロテスクなエレンのソレが視界に入る。硬く尖ったソレは強く反り返りながら天井を睨みつけている。……ちょっと、凶暴過ぎない?

そのままソレを受け入れたらヤバいと感じたのと、やられっ放しは性に合わないのとで、私はまずソレを口を使って落ち着かせることにした。

グロテスクな形をしたソレに舌を這わせる。なんとも言えない味が舌に広がり、なんとも言えない匂いが鼻をくすぐる。

全体に唾をまぶすように舌を這わせ、唇で挟む。傍から見ればきっと、エレンのソレにキスしているように見えるだろう。

口だけじゃなくて手も使う。ソレの付け根にある袋の中身を刺激してやればエレンの射精が少しは早まるから。

袋を転がしながら筋のようなところを舐め上げてやると、エレンは呆けたように口を開きっ放しにしながら目をトロンとさせる。

ソレの先端の肉の膨らみを重点的に責めた。途端にエレンの手がシーツを大きな皺が寄るくらい握りしめ、天井を仰ぎながら呻き声を上げる。

……まだまだこれから。垂れてきた髪をかき上げ、ソレの先端を口に含む。そのままゆっくりと根元まで呑み込んでいく。

慣れって怖い。初めて見たときは舐めるなんて絶対無理だと思っていたのに、今じゃ舐めるどころか喉の奥まで使って呑み込める自分がいる。

伝わって来る振動から、エレンが腰を戦慄かせているのを感じる。ゆっくりと飲み込んでは吐き出すのを繰り返してやると面白いようにエレンの腰が跳ねる。

「うぁっ、たまんねぇよアニ…… すぐに出ちまうって…」

なんて言ってるけど、単調な動きだけだとコイツはなかなか射精しない。上下の動きに顔を振って左右の動きも加える。袋への刺激も忘れない。

ゆっくりだった動きもだんだんと早めていく。エレンが苦しげな吐息を漏らし始めた。そろそろ限界が近いんだろう。責めをさらに激しくした。

「う、うぉぉおおっ!?や、やべぇ…出る、出ちまう……」

出るっ、という叫びに合わせて、肉の段差の辺りに軽く刃を当てるような感じで噛みながら強く吸ってやる。ソレの中を駆け上がってくるものを感じる。

刹那、ソレが跳ねるのと同時に口の中に熱い液体が飛び散った。だけど、出てくる精液の量が半端じゃない。口の中には収まりきらなくて、思わず吐き出してしまった。

それにしてもすごい味と匂い。とてもじゃないけど、精液なんて好き好んで飲み込めるようなもんじゃないね。ほんと。

で、横目で見るとエレンのソレはあれだけの精液を出してもまだまだ元気で。……もう一回くらい、出させた方がいい気がする。

「きゃっ!?」

思わず悲鳴なんか上げてしまった。覆い被さってきたエレンのと目が合う。金色の瞳が私の目をじっと見つめてくる。

「アニ、もう…我慢出来ねぇ……」

私を散々焦らして嬲っておいて、自分が我慢できなくなったら即セックス?なんて、憎まれ口を叩いてやろうとも思ったけど言葉にする前に止められてしまった。

私の中にエレンの指が潜り込んでいた。ねっとりとかき回すように指が蠢き、ゆっくりと出し入れされる。確かに『キモチイイ』けど、少し物足りない責め。

きっとコイツは私がOKを出すまで、ずっとこうやっていやらしい愛撫を続ける気なんだろう。決してクリトリスには触れてこようとしない。

「なぁ、アニ?いいだろ……」

でも、嬲ってくるエレン自身ももう辛抱できないらしく、思いの外早い段階で私の了承を強請ってきた。焦らし返してやるのも一興だけど、私もこれ以上は我慢できそうになかった。

いいよ――――







「――――私もエレンと、ひとつになりたい」

……できることなら身体だけじゃなくて、心までもひとつになりたい。そんなかなわぬ願いも込めて。

エレンがグッと腰を押し出す。エレンのソレが肉をかき分けて私の中に押し入ってくるのを感じる。

ズブズブとエレンが一番奥まで入ってきた。待ちに待っていたものがようやく来たと言わんばかりに、中の粘膜が吸い付いていく。

ビクンビクンと跳ねるソレから熱が移ったみたい。お腹の奥の方がたまらなく熱い。なんだか切なくなってきて、勝手に腰が動き出した。

でも、エレンはすぐには動かなかった。私の肩を掴むと少し浮かせて背中に手を回すとぎゅっと抱きしめてきて、キスをしてくる。

私の舌を誘うようにエレンが唇を舐めてくる。あんまりしつこく舐めてくるので、仕方なく舌を差し出してやると喜び勇んで吸ってきた。

と、その瞬間エレンの硬いソレが少し引いて私の奥を突いてきた。意識を舌に向かわせたところで不意打ちするのが狙いだったみたい。

まるで予想外のタイミング。こういう奴だって知ってたはずなのに、油断してしまっていた。悔しいことに軽くイカされてしまった。

グチュグチュと音を立てながらエレンが私の中に出たり入ったりを繰り返す。快感が背筋を駆け抜けて、濡れた吐息が漏れてしまう。

やっぱりセックスってすごい。さっきまで指や舌で与えられていた『キモチイイ』よりずっと気持ち良くて、身体だけじゃなくて心も気持ち良くて。

突かれる度に中を削られて抉られる。引かれる度に中をかき出されて引きずり出されそうになる。溢れ続ける愛液が泡立つかのような激しいエレンの腰遣い。

かわいいよ、好きだ、愛してる。エレンが女を悦ばせるような言葉を送ってくる。私もエレンに気持ちいい、とか、好きよ、なんて男が悦びそうな言葉を返す。

だけど、エレンの言葉と違って私の言葉は本気。こんなときにしか言えない言葉だから、ありったけの想いを込めて愛を語る。

不意に強く抱き寄せられた。私が上でエレンが下から突き上げてくる体勢になる。さっきよりもエレンに貫かれる感覚が強いものになる。

背中を支えるエレンの手が右手だけになり、左手がクリトリスをこすり上げてくる。ビリッとくる快感であそこが締まってしまい、エレンのソレが跳ねた。

突き上げられる感覚とクリトリスを虐められる快感、セックスの気持ち良さとふわふわとした感じ。支えられている手が片手だけという少しの不安。

このままどこか遠くに飛ばされてしまうんじゃないだろうか、そんな漠然とした怖さが襲って来てエレンの身体を強く抱きしめる。

いつの間にか涙まで出ていたらしい。その涙をエレンに吸われ、まるで『大丈夫だから』とでも言うように、やさしく髪を梳かれ、背中を撫でられた。

背中を撫でられているうちになんだか安心してきて、どこかに行ってしまう不安はきれいに無くなって、『キモチイイ』とエレンへの愛おしさだけが残って。

貪るようなキスをしながらお互いを抱きしめ合い、激しくセックスした。くっついた肌、混ざり合う汗、絡みつく舌、溶け合う身体。

熱い、身体が熱い。熱い、心が熱い。この瞬間を永遠にしたいと思う。でも、もっと気持ちよくなりたい、気持ちよくしてあげたいという想いもある。

エレンの腰の動きに合わせて私も腰を使う。中の締めつけを強く意識すると、エレンも負けじと愛液を撹拌するような複雑な突き上げで返してきた。

けれど、もうそろそろ限界。頭の中にまた火花が散り、身体の奥の方で嵐が渦巻いている。腕だけでなく脚もエレンに巻き付かせたけど、意識は吹き飛ぶ寸前だった。

ズンッと重たい一撃が私の一番奥に届いた瞬間、視界が真っ白になって全身の力が抜けた。

「あっ、あっ、ああああ!?」

一際高い嬌声を上げ、エレンにキツくしがみついたまま背を弓形にのけ反らせながら、私はイッた。

―――
――


トんだ筈の意識が不意に戻った。私の奥をガンガン突き上げる衝撃と押し寄せる強烈な快感、それと頬や唇と言わずいろんなところにキスされる感覚。

いわゆる正常位でエレンが私を犯していた。私の中にも外にも精液の感触がない当たり、さっきイッたのは私だけなんだろう。

私もエレンも汗びっしょりで、どっちの汗で濡れているかなんてもうわからない。汗が混ざり合って、私とエレンの境界線すらもあやふやな感じになっている。

だけど、あそこの感覚だけはやけに鋭敏でエレンのソレがどれぐらい激しく出し入れされているのかがハッキリとわかってしまう。

大きく腰を引いて抜けてしまうギリギリのところまで来たら、勢いよく最奥まで打ち込んでくる。

かと思えば息が詰まりそうなほど短い間隔で執拗に腰を振ってくる。

もう、ゆっくりとじっくりと責めてくる余裕がないんだろう。けど、それは私も同じ。腰を左右に揺らしながらグリグリと押し付けられるともうたまらない。

胸も両方とも揉みし抱かれていて、それもいつものような絶妙な力加減じゃなくて、まるで雄の本能が剥き出しになっているような荒々しさ。

でも、そんな痛みすら覚える激しい行為も全て『キモチイイ』になっている。喘ぎも、涎も、涙も、汗も、愛液も。もう止めることなんてできなくて。

抗いようのない快感が爆ぜる寸前まで来ていた。エレンも限界みたいで、私の中を抉り犯すソレが一層太く硬く熱くなっている。

「好きだ」

そう呟いた直後、エレンが吠えた。同時に両乳首を思いっきりつねられ、身体が一瞬浮き上がるほど荒々しく腰を叩き付けられた。

身体がバラバラになる、そう錯覚するほど凄い快感に全身が戦慄く。

理性では受け止めきれないほどの快楽、今日までの逢瀬の中で一番激しい絶頂。

消えていく意識の中、私の中にエレンの灼熱の白濁が吐き出される感覚だけが最後まで残っていた。




















―――――
―――


「ちょっとぐらい強引な方が女は好きなんだろ?」

「だから、それはその時の状況や雰囲気次第なんだって。いつも強引だったら女は嫌になるよ」

ピロートーク、って言うんだろうか?セックスの後の心地よい気怠さの中でエレンと今までのレクチャーの復習をする。

「……わっかんねぇなぁ。カッコいいところを見せつつ、時々弱みを見せるとかだっけ?」

「そ、出来るところだけ見せられても面白みがない。欠点があってこその人間だからね」

エレンが頭を悩ませる。レクチャーする前に比べたら遥かにマシだけど、まだまだ女心への理解は浅い。

「まぁ、女の悦ばせ方もまだ理解できてねぇけど、アニの悦ばせ方なら大分わかってきたぜ」

そんなことを言いながらエレンが笑う。

「……なに馬鹿なこと言ってんの」

極力冷静に言ったつもりだけど、自分で聞く限りどう考えてもただの照れ隠しだった。

「ハハ……っと、もうすぐ解散式だよな?」

急にエレンが真面目なトーンに戻った。

「俺は調査兵団に志願する。お前は?」

「憲兵団。アンタと違って私は死に急ぎたくないの」

まどろんでいる時なんかにコイツと背中を合わせて調査兵団として戦っている姿なんかを夢見たりするけどそれはただの夢。

私は憲兵団に行く。それが私の願い、それが戦士としての役目だから。

そっか、とエレンは少し寂しげに笑っていた。

その翌日だった。ライナーと肩がぶつかった。

別に油断していたわけじゃない。避けようと思えば十分避けられたけど、そうはしなかっただけ。

悪い悪い、大丈夫かと言いながら差し出してきたライナーの手を取れば、そこには思った通りの感触があった。

そのまま手を握りしめて周りに誰もいなくなる瞬間をじっと待つ。

一人きりの時間は程なく訪れた。手の中にあったのはくしゃくしゃになった紙片。ライナーに手渡されたもの。

広げて中を確認する。あったのは厨房からくすねてきた角砂糖なんてものじゃない、戦士の使命を果たす時が訪れたことを告げる一文。

決戦は104期生の解散式翌日の最後の砲台整備の時間。

そこに記された内容をしっかりと記憶して私はその紙片を飲み込んだ。

いよいよその時が来た。漸くこのくだらない兵士ごっこをやめられる。やっと嘘吐きを……やめられる。

達成感と解放感がじんわりと込み上げてきた。だけど、それはまだ先。まだ私は兵士のフリを続けてなきゃいけない。

その日まで誰にも悟られないように、104期の仲間にも教官にも、エレンにも。そして、自分自身にも。そう、決意を新たにした。

――――なぜだか無性にエレンに会いたくなった。

そして迎えた解散式の夜。無礼講で振る舞われた酒の影響か、馬面野郎が馬鹿面になって饒舌に口から糞を撒き散らしていた。

内地行きを喜ぶのはまだいいけど、まるで皆が自分と同じ考えであるかのように振る舞い、それを周りにも強要する口ぶりに腹が立つ。

その馬鹿面の口車に乗って普段はあまり喋らないベルトルトも内地行きを宣言する。駄目だ、コイツも酔ってる。

確かに私も憲兵団を志願するけどそれは、戦士としての責任を果たすためでこれから内地で安全に暮らしていくためじゃない。

でも、例え私がこの壁の内側で怯えて暮らす人間だったとしても――――

「あんたと一緒だとは思われたくないわ」

ジャンは私の言葉になんて気にも留めずに馬鹿笑いを浮かべていた。どうせ暖簾に腕押しだとは思ってたけどさ。

と、その馬鹿面の高笑いを遮る馬鹿が現れた。いつものこと、例の如く、ご多分に漏れず、あの死に急ぎ野郎のエレン・イェーガーだ。

内心の苛立ちを隠そうともしないエレンに対して、ジャンが悲痛な面持ちで諭すように巨人の脅威と合った王的な戦力差について語り出す。

それはもうわかりきった事実だっだけど、明確な数字を含めつつ言葉にされてしまうと誰もが俯いて黙り込んでしまった。

ジャンの言葉通りのお通夜みたいな雰囲気。

だけど、あの馬鹿は――――

「それで?」

――――やっぱりバカだった。

エレンがわずかな希望を語り出す。それはある種の麻薬のように甘美な誘惑を伴っているみたいで、何人かの顔色が変わり出した。

次第に興奮してきたのか、エレンはおめでたい夢まで口にした。外の世界を探検する?そんなこと無理、絶対に無理。

だって、明日にはまた巨人が攻めてくる。そして、ここにいる連中のほとんどが死ぬことになるだろうから。

……そんなことを考えて、少し胸が痛んだ。

馬面野郎は死に急ぎ野郎の夢をおめでたい与太話だと嘲った。この二人は喧嘩がしたくてたまらないんじゃないだろうか?

「さっさと行けよ内地に…お前みてぇな敗北主義者が最前線にいちゃあ士気に関わんだよ」

「お前こそさっさと行けよ壁の外に…大好きな巨人がお前を待ってるぜ?」

売り言葉に買い言葉。結局104期最後の夜も二人の喧嘩で締めになるのか…… 馬鹿みたい。

周りの反応はバラバラ。送別会の出し物みたいに持て囃す奴、ハラハラする奴、無関心を決め込む奴。

当の本人たちはもう相手のことしか見えてないみたいだけど。

二人の拳がお互いの顔面をめり込みそうになったとき、私の右脚に強い手応えを感じた。

それと同時に何かが地面に倒れる音と、潰れたカエルみたいな声が聞こえた。

別に不思議なことが起きたわけじゃない。二人の喧嘩が大事になる前に私がエレンの足を蹴り刈って制しただけのこと。

最後の晩餐くらい、穏やかに終わらせてあげてもいいじゃないか。

「……兵士の心構え、ってのはどうしたの?」

倒れたままのエレンがばつの悪そうな顔をした。まったく、馬面のジャンなんかに感情を剥き出しにしてるんじゃないよ。

「ちょっとコイツの頭、冷やさせてくる」

しんと静まり返った会場に背を向け、襟首を掴んでずるずると引き摺ってやるとエレンは自分で歩けると慌てて立ち上がった。

その途中でコイツの幼馴染のミカサと目が合った。

「……いい、ミカサ?」

「……どうぞ」

本妻の余裕とでも言わんばかりの態度だった。ミカサはエレンと同じく調査兵団に行くつもりだからだろうか?

少しの間だけなら許してやる、とでも言いたげなこの女の態度は気に食わなかったけど、さっきの馬鹿二人の二の舞は馬鹿馬鹿しいのでやめておいた。

外の風はひんやりとしていて酒で少し火照った身体にはちょうどいい。これなら熱くなったエレンの頭も直ぐに冷えそうだ。

しばらくぼんやりしていると、不機嫌そうに座り込んでいたエレンから私を見ているような気配を感じた。

振り向くと案の定エレンは私を見ていた。私の顔に何かついているの、と冗談めかして聞いてみた。

「いや、さっき、あいつに何か言ってたが、お前の配属兵科希望は憲兵団だよな?」

「前からそう言ってるじゃない。なに?私についてきてほしいの?」

酔いに任せて少しからかってみた。

「違う、それを確認したかっただけだ。アニは憲兵団、それでいい」

……コイツは何を言ってるんだろう?

またしばらく沈黙が続いた。さっきのエレンの言葉の真意を掴めないまま。

そろそろ戻らないとまたミーナとかにからかわれるかな?想像してゾッとしたので私はその場を後にした。しようとした。

「えっ……?」

戻ろうとした肩をエレンに掴まれ、そのまま強引に振り向かせられた。エレンの目はいつになく真剣だった。訓練に取り組んでいる時と同じくらいに。

エレンの口がパクパクと動いている。何か言葉を形作ろうとしているけれど上手くまとまらない、そんな感じ。

きっとエレンは何かを私に告げようとしているんだろう。それがどんな意味を持つのかまだわからないけど、じっと待つ。

「……あのさ、アニ。俺は、調査兵団に行って、お前は憲兵団、だよな?」

「そうだね」

「もう、滅多に、会えなくなるかも、しれねぇんだよな……?」

「……そうだね」

「だ、だったら……今、言っとかなきゃ……駄目だ」

自分の心臓の音が馬鹿みたいに大きく聞こえる。少し呼吸も乱れ始めている。身体もなぜか少し震えている。

エレンは何を言おうとしているんだろう?聞きたい、でも聞きたくない。

「なぁ、アニ…… 俺、お、お前が……」

私の望む言葉を言ってくれるのだろうか?でも、もしそうだとしたら私は戦士ではいられなくなってしまう。父との約束も、責任も果たせなくなってしまう。

「いや、お、俺と・・・俺、と……」

でも、それでも私はエレンにあの言葉を――――

「ま、また会えた時にでもさ、女との話し方とか…… また、教えてくれる、か……?」




「――――いいよ、別に。その時私に男がいなけりゃ、ね」


――――――――
――――
――

今、私の目の前に広がるのは雄大な平原。まばらに見えるのは巨大樹の影と巨人だろうか。

振り向けば、そこにはトロスト区の街並みがある。昨夜、エレンと宵を冷ましたのはあの辺りだったかな?

結局あの後、ミカサがエレンを迎えに来たのでアイツと私の最後の逢瀬はそこで終わった。

エレンはまだ何か言いたそうだったけど、アルミンまで来たので渋々といった感じで戻って行った。

いや、そうじゃなくて……とか言ってたけど、もう終わったこと。

そう、終わったこと。もうくだらないことで思い悩む私はいない。心がとても軽く感じられる。

私は戦士。今こそその役目を、責任を果たす時が来たんだ。

「ありがとう、エレン…… おかげで私は戦士でいられた」

感謝の言葉が漏れた。

もしあの時エレンに告白されていたら、好きだ、愛してるなんて言われていたら――――

――――私はきっと戦士ではいられなくなっていただろうから。

でも、どうしてだろう?





……涙が止まらない。





滲む視界にぼんやりと映る私の手、意を決してわたしはそれを噛み切った。

                                         〈 ̄ヽ
                                   ,、____|  |____,、
                                  〈  _________ ヽ,
                                   | |             | |
                                   ヽ'  〈^ー―――^ 〉   |/
                                      ,、二二二二二_、
                                     〈__  _  __〉

                                        |  |  |  |
                                       / /  |  |    |\
                                   ___/ /  |  |___| ヽ
                                   \__/   ヽ_____)





ライナー「まぁ、オチはこれからなんだがな。お前らなら当然気付いていると思うが…… このスレはID腹筋スレだ」
ジャン「>>1の一文字目を上から順に縦読みしろよ。【夜ウこそ私日覆今好レ部】って書いてあるだろ?」
ミカサ「わからない?【私】は英語で【I】つまり【アイ】、【日】は【day】即ち【デー】、【今】は【古今和歌集】って言えばわかる?」
3人「「「【夜ウこそ私日覆今好レ部】=【よウこそIdayふっきんすレへ】=【ようこそあいでーふっきんすれへ】=【ようこそID腹筋スレへ】」」」

  ∧,,∧
 ( #・ω・) ようこそID腹筋スレへ
 / ∽ |
 しー-J
ここはとにかく書き込み、出たIDの数字の回数だけ基本の100回に+αして腹筋をするという、
きのこの山派なトレーニングスレです。
例1 ID:wwh7KM12 ID抽出 の場合 7+12=19 なのでそこに基本の100回を足して119回頑張りましょう。
例2 ID:bicycle. ID抽出 の場合 数字がないので基本の100回頑張りましょう。
さあ、最低100回は腹筋するがよい!↓(#・ω・´)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月12日 (日) 11:10:49   ID: snJW0TeQ

このアニ好き!!!またかいてください

2 :  ニャンニャン   2014年12月15日 (月) 17:20:26   ID: Peu5rQCU

アニ可愛い/////
ってゆーかこういう話書く人って
経験者?
童貞か処女だよね!?
経験者じゃないよね!?アセアセ

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