娘「今日学校でね!巻き貝について家で調べなさいって宿題出されたの!」
父「ほお、makidaiか、知ってるぞ」
娘「本当に!?」
父「ああ、exileとかいうダンスユニットのメンバーだ」
娘「わーい、さすがお父さん!もう宿題終わっちゃった!」
父「体育の授業か?」
娘「理科だけど」
父「ん?」
娘「え?」
娘「ねえねえお父さん!」
父「なんだ娘よ」
娘「今日学校でね、昨日のテレビでやってたデヴィ夫人が面白かったんだって!」
父「ほお…デビル仁か」
娘「私、見てないからわからないんだけど、どんな人なの?」
父「すごく強い、ビームとか出してな」
娘「そ、そうなの!?初めて聞いた!みんなに教えるね!」
父「やめておけ」
娘「どうして!?」
父「デビル仁を知ってるならこんなのは常識だ」
娘「そうなんだ!さすがお父さん!」
父「男の子の友達か?」
娘「いいや、女の子だよ?」
父「…ほう」
娘「ねえねえお父さん!」
父「なんだ、娘よ」
娘「今日学校でね、友達がマジカルバナナって遊んでたの!」
父「マジカル…マッシュルーム?」
娘「私もやりたかったけど、どうやるのかわからなくて…」
父「娘、友達に誘われても絶対にやるな」
娘「ど、どうして?」
父「お前の人生が台無しになる」
娘「そうなの!?」
父「ああ…そしてその友達には近寄るなよ、絶対にだ」
娘「う、うん…わかった」
娘「お父さんお父さん!あのね」
父「なんだ、娘」
娘「あのね…どうぶつの森が欲しいよー」
父「な、何だと!ペットからじゃなく、動物が棲む森だと!」
娘「友達はみんな持ってるよー」
父「娘の同年代が森を所有しているだと…!」
娘「買ってよー」
父「裏庭に犬一匹なら…なんとかなるがっ…」
娘「?犬を飼ってもいいの?じゃあどうぶつの森より犬のほうがいい!」
父「ホッ…しかし、子ども心はわからんな…」
娘「ねえ、お父さん!」
父「なんだ、娘よ」
娘「学校でね、なぞなぞやってたの!お父さんもやろう!」
父「ふっ、解けない謎はない」
娘「じゃあねえ…右手で持てるけど、左手で持てないのはなーんだ!」
父「………」
娘「時間切れー!答えはね、左手でした!」
父「そんなのは不正解だ、見ろ娘よ…フンッ」
娘「すごーい!どうなってるの!」
父「ふっ、少しばかり体が柔らかくてな…イッテテテ…」
娘「このなぞなぞはお父さんには出せないね!」
娘「ねえねえ、お父さん!」
父「なんだ娘よ」
娘「学校で誰かが言ってたよ!新聞紙って、逆から読んでも新聞紙なんだって!」
父「逆さまで読める訳ないだろ!新聞をナメるなぁぁぁ!!」
娘「ひっ」
娘「ねえねえお父さん!」
父「なんだ、娘よ」
娘「鼻血が止まらないよー」
父「風邪だ、首にネギ巻いて早く寝ろ」
娘「わかったよー」
娘「ねえねえお父さん!」
父「なんだ娘よ」
娘「歯がぬけそうだよー」
父「どの歯だ」
娘「このとがった歯ー」
父「娘よ、俺の腕に噛みつけ」
娘「なんで?」
父「簡単に抜けるぞ」
娘「わかった!あむっ」
父「………」
娘「抜けないよー」
父「…やり方を間違えたか?」
娘「ねえねえお父さん!」
父「なんだ娘よ」
娘「アニソンってなにー?」
父「ああ、兄貴が歌う、ソングだ」
娘「兄貴が歌う?お兄ちゃんいないとダメなの?」
父「ああ、そうだ」
娘「じゃあお兄ちゃんが欲しいー」
父「弟じゃダメか?」
娘「アニソン聞きたいー!」
父「困ったな…」
娘「ねえねえお父さん!」
父「なんだ娘よ」
娘「今日ね、授業でパン作ったよ!」
父「…なに?パンツ…食った?」
娘「でもね、私が嫌いなレーズン入ってたから、食べなかったのー」
父「いや、どちらにせよ食べなくて正解だ」
娘「怒らないの?食べ物を粗末にするなって」
父「ああ、そんなもの、食べ物ですらないぞ娘よ」
娘「お父さんもレーズン嫌いなんだ!」
娘「ねえねえお父さん!」
父「なんだ娘よ」
娘「みみずくってかわいいよね!」
父「ミミズ…食って可愛い?」
娘「うん!」
父「娘、裏庭にいくぞ」
娘「え、うん」
父「…こいつを…食う…!?…」
娘「な、何してるのお父さん!気持ち悪いよ!」
娘「お父さんお父さん!」
父「なんだ、娘よ」
娘「今日学校でね、生き物当番になったの!」
父「…ほう、歌うのか?」
娘「歌わないよ?」
父「ん?」
娘「え?」
娘「お父さんお父さん!」
父「なんだ娘よ」
娘「どうしてそんなに物知りなの?」
父「むっ、桃尻?」
娘「ねえどうして?」
父「ふぅむ…全身くまなく鍛えてあるつもりなんだが…」
娘「体を鍛えれば物知りになれるの?」
父「いや、遠ざかる」
娘「お父さんの言ってることは難しいよー」
娘「ねえねえお父さん!」
父「ふぅむ」
娘「お・と・う・さ・ん!」
父「どうすれば…」
娘「どうしよう、お父さん風邪なのかな」
父「そうか、飛車で角をを…!」
娘「首にネギを巻いてあげようっと!」
父「なんだ、ネギ臭いぞ!」
娘「早く寝なさあい!」
娘「お父さん!」
父「なんだ娘よ」
娘「お父さんの仕事ってなに?」
父「どうしたんだ急に」
娘「学校の宿題なの」
父「そうだな、ヒントをやろう…体を鍛えなければダメな仕事だ」
娘「サラリーマン!」
父「違う!」
娘「宿題終わったー!」
父「話を聞け!まったく誰に似たんだ」
娘「お父さん!」
父「どうしたんだ娘よ」
娘「今日学校で全部覚えたよ!都道府県わかる?」
父「日本人なら当然だ」
娘「じゃあ…日本で一番上にある県は?」
父「北海道だ」
娘「違うよー」
父「なにぃ!」
娘「正解はー」
父「待て、いま当てるから待て!娘よ!」
娘「ねえ…お父さん?」
父「なんだ娘よ」
娘「おムネって、どうしたら大きくなるの?」
父「ふっ…そういう事を気にするのは早い」
娘「みんな、そんな話してるの」
父「簡単だ、教えよう」
娘「ほんと?」
父「両手の平を合わせ、このまま力を入れる。これを毎日やればいい」
娘「やってみる!ありがとうお父さん!」
娘「お父さーん」
父「なんだ娘よ」
娘「明日から春休みだよー」
父「どこか遊びに行くか」
娘「わーい!…でも、お母さんも一緒に行きたかったな」
父「…俺のせいだ、すまない」
娘「お父さんは悪くないよ!ねえねえ、遊園地に行きたいな!」
父「…ああ、行こう!」
父「娘よ」
娘「…んー?」
父「携帯ばかりいじるんじゃないぞ」
娘「なんで?いいじゃん」
父「ダメだ、没収だ」
娘「ちょっと、やめて!」
父「むっ、お父さんに手を出すか」
娘「いちいちうるさいよ!もうっ、知らない!」
父「…俺が不甲斐ないせいか」
父「娘よ」
娘「…なによ」
父「どこに行くんだ」
娘「別にいいじゃない、どこでも」
父「男か」
娘「そうよ、何が悪いのよ」
父「いいか、娘よ、あんなチンピラのような男とつき合うのはよせ」
娘「あんな男とは何よ、お父さんのバカ!」
父「っ!娘!」
父「ぐっ…ゲホッ!」
父「仕事で無理をし過ぎたか…」
父「娘…よ…」
娘「ねえ…お父さん」
娘「十年も居なくなってごめんね」
娘「私、あの人と結婚することになったの」
娘「今まで、黙って仕送りしてくれたおかげよ…そうじゃなかったら、お父さんのとこに帰ってたもの」
娘「あの人ね、見た目はお父さんの言った通りチンピラみたいだけど…」
娘「まるで、言ってることはお父さんそっくりなの…ふふっ」
娘「こんな形で…本当にごめんね、お父さん」
娘「出来るなら、もう一度お父さんに会って…ちゃんと、謝りたかったよう…うぐっ、ぐすん…」
娘「お父さん、…元気でね、向こうでもお母さんと仲良くしてね」
すまない、このままだと終わらないと思ってこうした
一発ネタのつもりだったが…
これで終わりってことで、許してください
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