つまんね

>>2
消えろ

荒野
僧侶「勇者さん、次の町が見えてきましたよ」

勇者「ああ、だけど……」

僧侶「……あの町も既に魔王軍にやられてしまったみたいですね」

魔法使い「ここら辺は魔王城からも近いから国王軍も間に合わなかったんだろうね」

勇者「……早くこんな旅は終わらせないと」

僧侶「勇者さん……」

魔法使い「……」

戦士「ほらほら！ウダウダ言ってる暇があるなら早く町に行って休もうぜ！腹減っちまったよ」

魔法使い「全く……君は変わらないな」

僧侶「魔法使いさんのその返しも変わらないですね」ｸｽｯ

勇者「……そうだね、よし！先を急ごうか！」

町
勇者「旅もいよいよ大詰めだね」

戦士「ああ、あと少しであの魔王をぶったぎれると思うと今から武者震いが止まらねえぜ」

魔法使い「怖くて震えてるだけじゃないのかい？」

戦士「なんだと！」

魔法使い「だって君、怪談聞いただけで失禁するほどのビビりじゃないか」

戦士「ガキの頃の話だろそれ！お前だって夜トイレに行けなくなってたじゃないか！」

魔法使い「漏らすよりはマシだと思うよ？」

勇者「そんなこともあったなあ、懐かしいなあ」

僧侶「あの頃はまさか僕達が魔王討伐の旅に出るなんて夢にも思わなかったですよ」

勇者「そうだね、あの頃は勇者なんて物語の中の憧れだったからね」

戦士「勇者ごっことかしたな、そういえば」

魔法使い「君はいつも魔物役だったけどね」

戦士「うるさい！じゃんけん弱いんだから仕方ないだろ！」

勇者「ははっ、相変わらず仲が良いね、二人は」

戦士「どこがだよ」

魔法使い「珍しく君に同意するよ」

僧侶「ﾌﾟｯ……」

僧侶(……ああ、みんなとこうしてふざけ合える。それだけで幸せだな)

僧侶(できることなら、こんな時間がずっと続いてくれれば良いのにな……)

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魔王城 魔王の間

ｸﾞｼｬｱｯ

戦士「ゥグアッ！！！」ﾊﾞﾀﾝｯ

僧侶「戦士さん！い、今回復を！」

魔王「無駄だ」ﾌﾞﾝｯ

ﾒｼｬｯ ｸﾞﾁｬｯ

戦士「」

魔法使い「せ、戦士ぃぃぃ！！！」

勇者「グフッ……よ、よくも……！」ｼｬｷﾝｯ

僧侶「無茶です！勇者さん！さっきのダメージでは無理に立つと命に……」

勇者「無茶でも何でもやるしかないんだ……！僧侶、援護は頼むよ！」ﾀﾞｯ

魔法使い「勇者！下がってくれ！特大を打ち込む！」ｷｨｨｨﾝ

魔法使い「戦士の仇だああああ！！！」ﾄﾞｯｶﾞｰﾝｯ ﾄﾞｯｶﾞｰﾝｯ ﾄﾞｺﾞｰﾝｯ

魔王「ぬるい！！！」ｻﾞﾋｭｯ

ｸﾞｻﾞｯ ｸﾞｻﾞｯ ｸﾞｻﾞｯ ｸﾞｻﾞｯ ｸﾞｻﾞｯ

魔法使い「せ、戦士……」ﾊﾞﾀｯ

勇者「クッソオオオォォォォォ！！！」ﾀﾞﾀﾞｯ ﾌﾞﾝｯ

ｷｨﾝｯ ｶﾞｼｨｯ

勇者「グッ……ガハァッ……！」

魔王「この城の部下全てを吸収した我に勝てると思ったのか？人間よ」ｸﾞｸﾞｯ

勇者「ッ……グフッ……！」

魔王「このまま首の骨をへし折ってくれよう……」ｸﾞｸﾞｸﾞｯ

ﾊﾞｺﾞｫｯ

僧侶「……勇者さんを放せ！」

魔王「つまらぬ……虫けらがそんな杖で何をしようと言うのだ？」

ﾄﾞｺﾞｵｯ ｸﾞﾁｬｯ

僧侶「……」

僧侶(……僕死ぬのかな？死んだらどうなってしまうんだろう……)

僧侶(……分からないけどみんなと会えなくなるのは淋しいな……)

草原
僧侶「……」ﾑｸｯ

僧侶(ここはどこだろう？僕はどうなってしまったんだろう？)ｷｮﾛｷｮﾛ

戦士「おい！僧侶が目を覚ましたぞ！」

魔法使い「本当！？」

勇者「よかった……！」

僧侶「あ、あの……これはどういうことでしょうか？僕は確か魔王にお腹を貫かれて……」

勇者「ほら、村で読んだ物語にも書いてあったでしょ？勇者とその仲間は死んでも天の加護で蘇れるって」

僧侶「そ、そうなんですか？」

魔法使い「私も最初は驚いたけど事実こうして生きてるしね」ｷﾞｭﾑｯ

戦士「痛たたたた！自分にやれ自分に！」

勇者「魔王は恐ろしく強かったでも僕らにはまだ強くなるチャンスがある」

魔法使い「だいぶ王都方面に戻されたみたいだけどまあ地道に強くなりながらながら進んでこうよ」

戦士「お、珍しく良いこと言うじゃないか」

僧侶「……そうですね！次こそ勝てるように頑張りましょう！」

勇者「じゃあ早速出発だ！さあ行こう！」