【ラブライブ】うつし世はゆめ (245)

穂乃果「ねぇねぇ、海未ちゃん聞いてよー」

海未 「どうしたんですか?」

穂乃果「今日ね、夢の中でお皿いっぱいのケーキが出てきたんだよ」

海未 「それで?」

穂乃果「うちじゃケーキってなかなか食べられないからさ、もう嬉しくて嬉しくて」

穂乃果「いつもは緑茶のところを紅茶まで入れてよし食べるぞーってところで雪穂の起こされちゃったんだよー」

穂乃果「夢だとわかっててもあのケーキの山は惜しかったなぁって思うんだよ、せめて一口だけでも食べられたらって…」

海未 「遅刻の言い訳はそれだけですか?」

穂乃果「ごめんなさい」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1408037036

海未 「まったく、穂乃果はいつもいつも遅刻ばかり」

海未 「雪穂が起こしてくれたからこの時間に着けたというのに更に文句まで・・・」

ことり「まあまあ、海未ちゃんもそのくらいで」

穂乃果「ことりちゃーん」

ことり「よしよし、穂乃果ちゃんも明日は遅刻しないよね」

海未 「もう、ことりは穂乃果に甘すぎます」

ことり「でも穂乃果ちゃんはよく夢の内容覚えてるね。私は見てもすぐ忘れちゃうんだぁ」

海未 「そう言えば私も覚えていませんね。そもそもあまり見た記憶もありませんし」

穂乃果「私だって昨日や一昨日の夢って言われると思い出せないよ」

海未 「夢は記憶の整理と言いますし、忘れてしまうという事は必要の無い記憶だったのではないでしょうか」

穂乃果「私にとってケーキは必要な記憶だよー」

海未 「穂乃果はもっと必要な事まで忘れすぎです!!」

ことり「あははは・・・」

---園田家---


海未 「ふぅ、今日の稽古はここまでにしますか」

海未母「海未、あなた宛てにお荷物が届いていますよ」

海未 「荷物?何か買った覚えは無いのですが」

海未 「宛名は無し・・・・・まさか爆弾!?」

海未 「・・・・・そんなはず無いですね・・・・時計の音もしませんし開けてみましょう」

海未 「これは何でしょう、ヘッドセットと小型のアンプのような」

海未 「この紙が説明書ですしょうか」

海未 「『安眠マシン』これを使えばあなたは夢を思うがままに見る事ができます。もうぐっすり快眠間違い無し!!」

海未 「使用方法は簡単、装置を頭にセットしてスイッチを入れれば準備完了」

海未 「後は普段のように寝るだけであなたはまさに夢心地。Let's 快眠!!」

海未 「・・・これは凄く胡散臭いですね」

海未 「夢が思うがまま・・・くだらない」

海未 「・・・・」

海未 「さ、最近寝つきが悪いので試しに使ってみましょう」

海未 「どうせこんな機械効果なんてあるわけないですが試してみるのも悪く無いですよね、ははは・・・」

海未 (何で私は一人でこんな言い訳をしているんでしょうか)

海未 「寝ましょう」


PiPiPiPiPi……

海未 「あ、もう朝ですか」

海未 「確かにぐっすりは寝られたようですが・・・夢は見なかったようですね」

海未 「はぁ、着替えて登校の準備をしなくては」

海未 「少し早く来すぎてしまいましたね。今日は穂乃果が遅刻しないといいのですが」

穂乃果「おーい、海未ちゃーん」

海未 「穂乃果!?まだ待ち合わせの20分も前ですよ?」

穂乃果「えへへー、早く海未ちゃんに会いたくなっちゃって」

海未 「な、何を言ってるんですか」

穂乃果「海未ちゃんたら顔真っ赤だよ、もう可愛いんだからっ」

海未 「ちょ、ちょっと穂乃果、急に抱き着かないでください」

穂乃果「えー?何でー?穂乃果は海未ちゃんにくっついていたいのにー」

海未 「はぁはぁ、いつの間にかこんな時間になってしまいました・・・」

穂乃果「もう、海未ちゃんが抵抗するからだよー」

海未 「当たり前です、朝からこんな・・・・それよりもことりは遅いですね」

穂乃果「ことりちゃんは用事で来れないから先に行っててさ」

海未 「えっ、そうだったんですか?私は連絡を受けていませんが」

穂乃果「穂乃果から伝えるって言ったからね」

海未 「そういう事は事前に伝えて貰わないと、もし穂乃果が遅刻していたら・・」

穂乃果「もう、今日は穂乃果も遅刻しなかったでしょ。さっ、早く学校行こっ」

海未 「あ、そんなに引っ張らないでください。穂乃果ー」

PiPiPiPiPi……

海未 「はっ・・・」

海未 「あれ?・・・さっきのは夢、だったのでしょうか」

海未 「あれが私の望んだ夢?穂乃果と登校なんて毎日の事なんですが」

海未 「まあ、ぐっすりは眠れたようなのですね。おかしな機械では無かったという事でしょうか」

海未 「しかし、私には珍しくずいぶんとハッキリと夢を覚えていますね」

海未 「・・・準備をしますか」

今回は以上

また後ほど続きを書きます

海未 (夢の事が気になって早く来てしまいました。まさか正夢なんて事は)

穂乃果「おーい、海未ちゃーん」

海未 「穂乃果!?」

海未 (本当に来るなんて、あれは正夢だったという事でしょうか)

海未 「ま、まだ待ち合わせの20分も前なのに今日は早いですね」

穂乃果「えへへー、昨日ことりちゃんと遅刻しないって約束したもんね」

海未 (あれ?)


穂乃果「それに毎日海未ちゃんに怒られてたんじゃ私の身体がもたないし」

穂乃果「まあ私もやれば出来るって事だよねーって海未ちゃん?聞いてる?」

海未 「え?あ、はい。すいません考え事をしてたもので」

穂乃果「もう私の話ちゃんと聞いててよね」

海未 「穂乃果だっていつも私の話を聞いていないじゃないですか。もう、早く学校へ向かいますよ」

穂乃果「え?ことりちゃんがまだ来てないよ」

海未 「あっ・・・すいません、少し寝ぼけているようです」

穂乃果「もう、海未ちゃんったら何か変だよ?」

ことり「穂乃果ちゃーん、海未ちゃーん」

穂乃果「あ、ことりちゃんが来たよ。おーい」

海未 (ことりが来たって事は正夢というわけでは無さそうですね、穂乃果が早く来たのもたまたまだったという事でしょう)

---昼休み---

穂乃果「もうお腹ペコペコだよー」

海未 「そうですね、早く食べましょうか」

ことり「ごめんね、私お母さんに呼ばれてて行かなきゃだから先に食べてて」

穂乃果「えーことりちゃん行っちゃうのかー」

海未 「ことりを困らせるものではありません。わかりました、先に食べておきますね」

ことり「うん、穂乃果ちゃんごめんねぇ。行ってきます」

穂乃果「仕方ない、でも海未ちゃんと2人きりで食事も久しぶりだよね」

穂乃果「たまにことりちゃんと2人になる事はあるけどさ」

海未 「そうですね、私は曲作りや弓道部の用事で抜けることはありますがことりが抜けるのは珍しいかもしれません」

穂乃果「3人一緒が一番だけどたまにならこういうのもいいかもね」

海未 「離れているからこそわかるものもあると言いますし」

穂乃果「お昼休みの間だけなんだけどね」

穂乃果「よし、お昼食べよう。いやー今日もパンが美味い」

海未 「穂乃果ったら、毎日パンばかりでは栄養が偏ってしまいますよ」

穂乃果「えーじゃあその卵焼き頂戴よ」

海未 「卵焼きって・・・まあいいですが。どうぞ」

穂乃果「あーん」

海未 「・・・へ?」

穂乃果「穂乃果はパンだし箸が無いから食べさせてよ。あーん」

海未 「えぇ!?あ、あーん」

穂乃果「あむ、mgmg。うんやっぱり海未ちゃんちの卵焼きは最高だね」

海未 (何なんですか何なんですかこの展開は、まるで夢のような・・・)

海未 (あれ?・・・夢?いや、これは現実のはずですよね)

穂乃果「お礼に私のパンを一口食べていいよ。はい、あーん」

海未 「え、あの・・・」

海未 (穂乃果が食べた後の食べかけのパン・・・」

海未 「あ、あーん。mgmg」

穂乃果「どう?美味しい?」

海未 「はい、とっても」

海未 (もう味なんてわかりませんよ)

---放課後---


海未 「さあ、練習を始めましょうか」

真姫 「え?にこちゃんがまだ来てないんだけど」

海未 「そういえば見かけませんね。希、何か聞いていませんか?」

希  「にこっちなら今日は学校をお休みしてるみたいなんよ」

花陽 「にこちゃんがお休みって珍しいね、風邪でもひいたのかな?」

凛  「たぶんにこちゃんは風邪ひかないと思うにゃ」

希  「それが学校にも連絡が無かったらしいんよ。うちも携帯で連絡したけど返事が無いしちょっと心配やね」

絵里 「確かにそれは心配ね。帰りに様子でも見に行こうかしら」

凛  「はいはーい、凛も行くよ」

花陽 「あ、私も行こうかな」

穂乃果「私も一緒に行くよ。にこちゃん心配だし」

絵里 「ちょっと、そんなに沢山で押しかけたら迷惑になるかもしれないでしょ」

ことり「じゃあ1年生3人で行って貰えばいいんじゃないかな」

絵里 「そうね、3人にお願いするわ」

真姫 「う゛えぇ!?何でそこで私が入ってくるのよ。穂乃果で良いじゃない」

希  「穂乃果ちゃんと凛ちゃんが一緒だと騒がしくなりそうやしその3人で良いんじゃないかな」

穂乃果「何か私の扱い酷く無いかな?」

海未 「日頃の行いのせいです」

花陽 「真姫ちゃん、何も用事が無いなら一緒に行こ」

真姫 「仕方ないわねぇ、どうせ暇だし一緒に行ってあげるわよ」

凛  「別にっにこちゃんが心配で行くわけじゃないんだからねっ」カミノケクルクル

真姫 「凛!マネシナイデ!!」

---園田家---


海未 「この機械は本当に大丈夫なのでしょうか。何か嫌な予感がします。しかし――」


『早く海未ちゃんに会いたくなっちゃって』

『穂乃果は海未ちゃんにくっついていたいのにー』


海未 (もう一度だけ・・・もう一度だけですから)


カチャ


海未 「おやすみなさい」

眠気が眠いので続きは起きたら投下します

チャイナにこにーが出ますように

PiPiPiPiPi……

海未 「朝ですか。これは夢なんでしょうか、現実なんでしょうか」

海未 「ほっぺを抓ったら・・・・痛いです」

海未 「ならこれは現実・・・」

海未 「とは言い切れないですよね。しかし夢にしてはリアルすぎです」

海未 「考えても仕方ありません、とりあえず家を出る準備をしなくては」

海未 (今日はいつもの時間に来ましたが穂乃果もことりもまだのようですね)

穂乃果「海未ちゃーん」

海未 「穂乃果、おはようございます」

穂乃果「おはよう、穂乃果は今日も遅れずに来れました!褒めて褒めて」

海未 「遅れないのが当たり前なんです!!」

穂乃果「ぶー、海未ちゃんの意地悪ー」


海未 (穂乃果が時間通りに来るとはやはりこれは夢?って流石に穂乃果に失礼ですよね)

穂乃果「じゃあ学校行こうか」

海未 「え?ことりは?」

海未 (またことりがいない?やはりここは夢の中)

穂乃果「ことりちゃんなら今日は先に行って欲しいって朝からメールがあったけど」

穂乃果「宛先に海未ちゃんも入ってたと思ったんだけどなぁ」

海未 「・・・あ、来てました」

穂乃果「もう、海未ちゃん昨日から寝ぼけ過ぎだよー」

穂乃果「じゃじゃーん、実は今日は穂乃果が自分でお弁当を作ってきましたー」

ことり「わぁー穂乃果ちゃんすごーい」

海未 「これは結構本格的な、本当に穂乃果が作ったのですか?」

穂乃果「すいません。本当は卵焼きだけで他はお母さんです」

海未 「まったく、そんな事だと思いました」

穂乃果「でもでもでも、この卵焼きは自信作なんだよ。ほら食べてみて。あーん」

海未 「じ、自分で取れますから良いですよ」

穂乃果「えー昨日はしてくれたじゃん。ほら、あーん」

海未 「ううぅ・・・あーん」

穂乃果「どう?美味しいでしょ」

海未 (これは・・・甘すぎます。しかしせっかく穂乃果が作ったものですし」

海未 「甘みが効いていて美味しいですよ」

穂乃果「でっしょー。ほらほら、ことりちゃんもあーん」

ことり「あーん、mgmg・・・甘い・・・けどお菓子みたいで良いと思うよ」

海未 (ことり、ナイスフォローです)

穂乃果「へっへー穂乃果ったら実は料理の才能があったりして。今度はもっとアレンジした料理を」

海未 「それは止めておきましょう」

ことり「まずはレシピ通りからねっ」

---放課後---



穂乃果「にこちゃん、体調はもう大丈夫なの?」

にこ 「ぼちぼちってところかしら。あの3人が押しかけて来たせいでゆっくり寝てられなかったわよ」

花陽 「えへへ、ごめんね」

凛  「凛達が来てあんなに嬉しそうな顔してたくせによく言うにゃ」

にこ 「あ、あれは・・・嬉しくなかったなんて一言も言ってないでしょ」

真姫 「素直にありがとうって言えば良いのに。メンドクサイわね」

にこ 「あんたにだけは言われたく無いわ!」

絵里 「いちゃいちゃしてないで練習始めるわよ」

にこ真姫「いちゃいちゃ何てしてない(わよ)!!」

海未 (2人は仲が良くて羨ましいですね)

---園田家---

海未 (結局夜まで何も起きませんでしたね、やはりこれは現実だったのでしょう)

海未 (と言う事は昨日は夢を見なかったのか・・・それとも忘れてしまっただけか)

海未 (考えても仕方ありませんね。もう一度これを使って効果が無いようならそれで終わりにしましょう」

海未 「おやすみなさい」

PiPiPiPiPi……

海未 (朝ですね。これは現実でしょうか)

海未 (考えても答えは出ませんね、とにかく穂乃果達に会ってみないと)


ピロリーン

海未 「おや、穂乃果からメール。『先に学校へ行っててください』ですか。どうせまた寝坊ですね」


ピロリーン

海未 「今度はことりからですか。『今日は用事があるので集合場所には行けません』」

海未 「仕方ない、一人で向かいますか」

---学校---

穂乃果「海未ちゃんおはよー」

海未 「おはようございます、穂乃果。ことりも一緒だったのですか」

ことり「おはよ、海未ちゃん。来る途中で偶然会ったんだよ」

海未 「穂乃果は寝坊してまた遅刻かと思いましたよ」

穂乃果「ひどーい、今日はちゃんと早く起きてたもん。私もちょっと用事があったんだよ」

海未 「そうだったんですか。お店のお手伝いですか?」

穂乃果「あーえーうん、そんなところ」

ことり「そろそろホームルーム始まるから席に着かないと」

穂乃果「そ、そうだね。えへへ」

海未 (何でしょうか、2人の様子が少しおかしいような気がします)

---放課後---


海未 「あれ?にこはまたお休みですか?」

希  「どうやら今日も無断欠席したみたいやね」

絵里 「昨日のお見舞いはどうだったのかしら?」

海未 (昨日のお見舞い?)

花陽 「えっと・・・それが」

真姫 「妹さんに門前払いさせられたわ」

絵里 「え?どういう事かしら」

真姫 「『お姉様は今寝ていますのでまた後日来て下さい』ですって」

凛  「すぐにドアも閉められちゃったから理由も聞けなかったよ」

真姫 「無理強いも出来ないから結局そのまま帰ったってわけ」

ことり「じゃあにこちゃんの家にはいるんだね」

穂乃果「実は誘拐されてその秘密を言えないから隠してるとか」

凛  「真姫ちゃんならともかくにこちゃん誘拐しても仕方ないんじゃないかな?」

真姫 「別に誘拐の目的がお金だけとは限らないでしょ」

凛  「え?他に何かあるの?」

真姫 「う゛え゛ぇ!?それは・・・あれよ、あれ」

希  「これ以上おバカな事言ってるみんな纏めてワシワシするよー」

穂凛 「う゛え゛ぇ」

真姫 「マネシナイデ!!」

絵里 「ほらふざけて無いで。本当に病気かもしれないし明日まで様子を見ることにしましょう」

海未 (どうやらにこは昨日来ていたのにいなかった事になっているようですね)

海未 (それでは昨日の1日が夢?それとも今の状況が夢なのでしょうか)

---園田家---

海未 (昨日と今日では明らかに矛盾がありました)

海未 (おそらくどちらかが・・・いや昨日の1日が夢なのでしょう)

海未 (私がにこが学校に来ないという夢を望んでいるはず無いですから)

海未 (どちらにしても今日この機械を使わなければハッキリしますね)

海未 (明日は9人で練習出来るといいでが・・・)

海未 「おやすみなさい」

---XXXXXXXX---

「今日もぐっすり眠っているわね、楽しそうで良かったわ」

「こっちも楽しんでいるみたい。よく毎日飽きないものね」

「こっちは・・・あら、今日は使っていないみたい」

「ちょっと生ぬるい夢ばかりだったから飽きちゃったのかしら」

「あの子の事だからもう使わないかもしれないわね」

「ふふふ、卒業おめでとう。そうね最後にちょっとだけ意地悪しようかしら」

「明日どうなるか楽しみね」

「おやすみなさい、海未」

PiPiPiPiPi……

海未 (・・・もう朝ですか)

海未 (最近は機械を使っていたからでしょうか、今日はいつもよりも眠りが浅かった気がしますね)

海未 (とにかくにこの状況を確認しなくては)

海未 (授業の前に3年生の教室を確認してみましょう。登校していると良いのですが)

ことり「海未ちゃんおはよっ」

穂乃果「おはよー」

海未 「おはようございます。二人一緒だったんですね」

ことり「うん、そこで偶然会ったんだ」

穂乃果「じゃあ学校行こうか」

海未 「教室に行く前ににこの様子を確認しに行ってもいいでしょうか?」

ことり「うん、ことりも気になるから一緒に行くよ」

穂乃果「穂乃果も行くよ、にこちゃん今日は来てるといいね」

---3年教室---

海未 「にこは・・・どうやら居ないようですね」

穂乃果「またお休みかな?」

希  「うーん、どうやろうね」

穂海こ「「「うわっ!!」」」

希  「ちょっと驚きすぎやない?結構傷つくやん」

絵里 「あなた達もにこが気になって来たのね」

海未 「絵里達もですか」

希  「にこっちの事だから遅刻かもしれないし、病院に寄ってから来るかもしれない」

希  「もうすぐホームルームも始まるし教室戻った方がええんやない?」

絵里 「そうね、もしにこが来たらメールするわ」

海未 「わかりました。お願いします」

---昼休み---

海未 (この時間になっても絵里から連絡はありませんでしたね)

穂乃果「あー次の時間数学の小テストあるのに全然わかんないよーことりちゃん助けてー」

ことり「良い点取れたらご褒美あげるから頑張って」

海未 (しかし、これが現実ならにこの件はどうにかしなければなりませんね)

ことり「そう言えば凛ちゃんも英語のテストがあるから明日の放課後に3人で勉強会って言ってたよ」

穂乃果「穂乃果も早めに教えてもらうべきだったよ・・・って海未ちゃん聞いてるの?」

海未 「あ、すいません。ちょっと考え事をしていて」

穂乃果「もーちゃんと聞いててよね」

---放課後---

海未 「結局にこは来ませんでしたか」

絵里 「休むのは理由があるのかもしれないけど3日間連絡がつかないっていうのがね」

花陽 「もう一度にこちゃんの家に行ってみたらどうかな?」

希  「それがええかもしれんね」

絵里 「今度は私が行ってもいいかしら」

希  「ウチも行くよ、流石に心配やし」

穂乃果「穂乃果も行きたいんだけど今日は用事があって・・・」

海未 「それでは私が一緒に行きますよ」

凛  「じゃあ、凛も」

真姫 「凛、そんなに大人数で行っても迷惑ってこの前話したでしょ」

花陽 「花陽たちはこの前行ったし、今回は任せたほうが良いんじゃないかな」

ことり「じゃあ、3人にお願いしちゃうね」 

凛  「わかったー、にこちゃんの事宜しくね」

海未 「えぇ、任せて下さい」

---矢澤家---

絵里 「家も外見上はとくに異常ないみたいね」

海未 「何かあると思ってたんですか?」

絵里 「ほら、ドラマとかだと家の前で怖い人がドアを叩いてたり悪口の書いた紙が張ってあったりするからそれが原因かと思って」

希  「えりちは後でにこっちの家族にごめんなさいしよな」

海未 「はぁ、それではインターホンを押しますね」

ピンポーン

ハーイ

ガチャ

こころ「どなたですか?」

海未 (小さいにこです)

希  (小さいにこっちや)

絵里 「ハラショー、にこが小さくなってるわ」

こころ「あ、もしかしてμ'sの?」

海未 「はい、にこさんがここ数日お休みしているのが心配で来たのですが」

こころ「・・・あの、お姉さまは今寝ていますのでお引き取りください。それでは・・・」

海未 「あ、待って・・・」

ガンッ

海未 (希が足で扉を閉めるのをブロックした!?)

こころ「えっ?えぇっ!?」

希  「ごめんねぇ、すこーしだけお姉ちゃん達とお話良いかな?」

海未 (希が怖いです・・・でもそれだけにこが心配という事でしょうか)

こころ「うぅー・・・わかりましたから大きい音を出さないで下さい」

絵里 「それでにこは本当に家で寝ているのね」

こころ「はい、ここ数日家事や食事はしていますがそれ以外の寝ているみたいです」

こころ「起こすと機嫌が悪くなってしまうので絶対に静かにお願いします」

希  「病気で寝込んでるわけじゃないのかな?」

こころ「は、はいそういうわけではないとおもいます」

海未 (これは完全に希に怯えていますね)

絵里 「様子を見ても大丈夫かしら?」

こころ「起こさないように気を付けてくれるなら

絵里 「このふすまの先の部屋よね、隙間から覗いてみましょ」

絵里 「んーどうやら本当に寝てるみたいね。でもあれは何かしら?」

海未 「何か不審な点でもあるのですか?」

絵里 「何か頭に着けてるみたいなのよ、ヘッドフォンかしら?」

海未 (ヘッドフォン?・・・まさか!?)

こころ「最近は寝ている時にいつも着けているみたいです」

希  (・・・・・)

海未 「すいません、私にも見せて下さい」

海未 (やはり、あの機械は家にあるのと同じ物。何故にこがこれを?)

絵里 「やっぱりにこを起こして話を聞くしか無いかしら」

こころ「それは止めて下さい。無理に起こすとお姉様が凄く悲しい顔をするので」

絵里 「でもここままじゃ・・・」

希  「えりち、今日はこれでおいとましようか」

絵里 「え?でも」

希  「にこっちの無事は確認出来たし、妹さんにこれ以上迷惑かけるのは良くないよ」

絵里 「そうね・・・わかったわ。こころちゃんだっけ?ごめんなさいね」

こころ「いえ、わざわざお姉様のためにありがとうございました」

---園田家---


海未 (何故この機械と同じ物をにこが持っていたのでしょうか)

海未 (いえ、そもそもこれは誰かもわからない人からの贈り物でしたね)

海未 (という事はにこにも同じように贈られてきたと・・・)

海未 (いったい誰がそんな事をしているのでしょうか)

海未 (また明日にこの家に行ってみることにしましょう)

海未 「おやすみなさい」

PiPiPiPiPi……

海未 (もう朝ですか、まだ眠いですね)

海未 (考え事をしてたせいであまり眠れなかったのでしょうか)

海未 (おや、こんな時間にメールがきていますね)

海未 (穂乃果とことりから・・・二人とも用事で朝来れないのですか)

海未 (ゆっくりと準備できますね)

---3年教室---

海未 (様子を見に来ましたがやはりにこは来ていないようですね)

希  「あ、海未ちゃんどうしたん?」

海未 「希、にこがいるか見に来たのですが」

希  「今日も来てないかぁ。あ、今日の部活はウチとえりちは少し遅れて行くから伝えといて」

海未 「わかりました。私は教室に戻りますね」

---昼休み---

穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃん見て見て昨日の数学のテスト、じゃーん!」

海未 「穂乃果が数学で80点!?」

ことり「穂乃果ちゃんすごーい。ことりよりも良い点数だよ」

穂乃果「ふっふっふ、穂乃果はやれば出来る子なのです」

海未 (まさかまた夢の世界に?いやいやいや、機械も使っていませんし)

穂乃果「ことりちゃん、昨日約束覚えてるよね?」

ことり「うん、覚えてるよー」

海未 「ん?何の話ですか?」

ことり「なーいしょ」

海未 「また悪巧みでは無いですよね?」

海未 「あ、今日の部活は絵里と希が遅れるそうなので私も弓道部へ寄って行きますね」

穂乃果「はーい、わかったよ」

---放課後---


海未 (まさか今日は弓道部が休みだったとはタイミングが悪い)

海未 (穂乃果達も待ってるでしょうし早く部室へ向かいましょう)



海未 (おや、1年生の教室にいるのは花陽と凛と真姫ですね)

海未 (では部室には穂乃果とことりだけですか。急ぎましょう)

海未 (部室の扉が少し開いていますね・・・まったく二人とも不用心なんですから)

「あぁ・、だ・・・・・果ちゃ・、だれ・・・うからぁ」

「だってご褒・・・・ってやく・・・・じゃん。穂乃・・欲・・ものわか・・・?」


海未 (ん?穂乃果とことりの声が何をしているんでしょうか)



海未 (!!?)


海未 (穂乃果とことりが・・・何で・・・)

穂乃果「んっ・・・あっんっ・・・ちゅっ・・・っあ・・はぁはぁ」

ことり「んふぅ・・・もう、穂乃果ちゃんたら激しすぎるよぅ」

穂乃果「ごめんね、でも穂乃果もう我慢できなくなっちゃって」

ことり「学校来る前もしたでしょ?それに部室じゃみんな来ちゃうかもしれないし」

穂乃果「大丈夫だよ、みんな用事で遅れるって言ってたから」

穂乃果「もう少しだけ・・・いいでしょ?」

ことり「もう穂乃果ちゃんたら・・・あっ・・・」


海未 (くっ・・・!!)

---園田家---


PiPiPiPiPi……


海未 (朝・・・)

海未 (あれは夢・・・いえ、機械は使っていないんでしたね)

海未 (あの後走って帰って、そのままベッドに倒れこんで寝てしまったんですね)

海未 (目が真っ赤・・・まるでにこのようですね・・・ふふっ)

海未 (うっ・・くうぅ・・・・穂乃果・・・ことり・・・何で・・・)


海未 (今日は穂乃果たちの顔を見たくありません・・・)

海未 (学校をずる休みだなんて始めてですね、お母様にまで風邪と嘘をついてしまいました)

海未 (明日はどうしましょうか。何日も学校は休めませんし)

海未 (逃げる為に休んだというのにすぐに明日の心配をしなければならないのは滑稽ですね)

海未 (にこは・・・どうしてあの機械を使ったのでしょうか)

海未 (夢の中なら私の幸せもあるのでしょうか)

カチャ

海未 (・・・・おやすみなさい)

海未 (・・・ん?おでこが冷たい・・・濡れタオル?)

穂乃果「海未ちゃん起こしちゃった?ごめんね」

海未 「ほ、穂乃果!?」

穂乃果「そんなに驚かなくてもいいのに」

海未 「何で穂乃果がここに?」

穂乃果「もー海未ちゃんが風邪で休んだからだよ。私心配したんだからね」

海未 (そういえば機械を付けて寝たんでしたね。これは夢ですか)

海未 (穂乃果が一人で看病に来てくれるなんてそんな都合よく・・・ふぇ!?)

穂乃果「んーおでこくっつけてもよくわかんないよねー」

海未 (穂乃果近い近い顔近い穂乃果近い顔近い穂乃果!!?)

穂乃果「あ、でもやっぱり少し熱あるかも。顔も赤いし」

穂乃果「ちゃんと寝てたほうが良いんじゃないかな」

海未 (夢でも・・・いえ、夢だからこそ穂乃果は私に優しいのですね)

海未 「穂乃果・・・」

穂乃果「ん、何?」

海未 (どうせ夢の中なら)

海未 「私は貴方が好きです」

穂乃果「うん、私も海未ちゃんの事好きだよ」

海未 「違います、私は貴方の事を・・・愛しています」

海未 (ことりと同じように)

海未 「貴方を私だけのものにしたい」

穂乃果「え・・・海未ちゃんそれって・・・んっ!」

海未 「んっ・・・はぁはぁ」

穂乃果「突然キスするだなんて・・・酷いよ・・・」

海未 「すいません、でも私は!」

穂乃果「それが海未ちゃんの夢なんだね」

海未 「えっ?」

海未 (夢・・・これは私が望んだ夢)

穂乃果「海未ちゃんの好きなようにしていいんだよ、これは夢なんだから」

海未 (そう、これは夢なんだ。だったら)

海未 「穂乃果・・・穂乃果っ!!」

穂乃果「もう、そんなに焦らなくても私は逃げないから」

穂乃果「夢が覚めるまでずっと一緒にいるからね」

海未 「んっ・・・あれ?私は・・・」

ことり「あ、海未ちゃんおはよっ」

海未 「ことり?穂乃果はっ?」

ことり「もぅ、そんなに大きい声出すと家族に聞こえちゃうよ?」

海未 「何を言って・・・は、裸?それに手錠まで。これは何のつもりですか!!」

ことり「しーっ、海未ちゃんてば私が来た時から裸だったんだよ」

海未 「それは夢で穂乃果と・・・え?でも・・・」

ことり「大丈夫だよっ、だってこれも夢なんだから」

海未 「こ、ことり。何をするつもりですか。ちょっとまっ・・」

ことり「ちゅっ・・・んっ・・・はぁ、んちゅっ・・・」

海未 「んっ・・・はぁはぁ。ことり待って・・・ください」

ことり「ダメだよ、せっかくの夢なんだから楽しまないと、ねっ♪」

海未 「あっ、ダメです!そんなところ触っては、くっ・・・はっ・・・」

ことり「楽しい楽しい夢の時間の始まりだよっ」



「どうやら夢を楽しんでいるようね」

「その機械は気に入ってくれたかしら」

「まあ、それはただのガラクタなんだけどね」

「まったくあの子は面倒な事をしてくれるものだわ」

「他のメンバーも気づき始めてるみたいだし実験はこれでおしまい」

「最後にお土産を置いていってあげるわね」

「あなたはあの子みたいに夢に溺れるのかしら、それともあの子みたいに夢と現実を混同するのかしら」

「それとも・・・」

穂乃果「穂乃果ね、昔からずっと思ってたんだ」

穂乃果「どんな時でも強く厳しく前を向いて穂乃果を正しい方向へ導いてくれる」

穂乃果「でも本当は誰よりも寂しがりやで恥ずかしがりやで不器用な女の子」

穂乃果「穂乃果はそんな海未ちゃんが大好きだよ」

穂乃果「海未ちゃん、穂乃果はどんな事があっても傍にいるからね」





穂乃果「だから夢の中で永遠に一緒に暮らそうね」

とりあえず書き溜めが無いのでここで終わりです

---------------------------------

絵里 「海未は今日もお休みなのね」

凛  「にこちゃんも相変わらずお休みだし、2人が居ないだけでずいぶん静かになっちゃうよね」

真姫 「にこちゃんはいつも騒がしいし、海未も毎日穂乃果を怒鳴っているものね」

花陽 「そういえばにこちゃんの様子はどうだったの?」

絵里 「体調は問題無さそうよ、だけど様子が少しおかしくて」

凛  「様子がおかしい?」

絵里 「それが…ずっと家で寝ているらしいのよ」

凛  「それってただのサボりなんじゃないかにゃ?」

絵里 「そうなのだけど…とにかく普通じゃない感じだったのよ」

希  「穂乃果ちゃんとことりちゃんは、昨日海未ちゃんの家に行ったんだよね?」

穂乃果「うん、でも海未ちゃん寝てたから顔だけ見てすぐに帰ったんだ」

ことり「私も穂乃果ちゃんが帰った後に着いたんだけど寝てるみたいだからそのまま帰ったよ」

希  「ふーん……寝てる海未ちゃんに何かおかしな点とかなかった?」

希  「例えば頭に何かつけてるとか」

絵里 「………」

穂乃果「………」

ことり「………うーん、ことりは気付かなかったかなぁ」

穂乃果「…私は見たよ、海未ちゃんは頭にヘッドフォンみたいのをつけてた」

希  「そっか、やっぱりそうなんや…」

凛  「え?海未ちゃんは音楽を聴きながら眠ってたって事?」

希  「そうやね、海未ちゃん真面目だから寝ながら作詞してるのかもしれんよ」

花陽 「流石にそれは難しいんじゃないかなぁ」

絵里 「…にこも海未も休んでるし、みんなも疲れが溜まってる頃よね。今週の土日は練習をお休みにしましょうか」

凛  「本当!?やったーかよちん一緒に遊びにいこー」

花陽 「う、うん。いいよ」

絵里 「その分今日は厳しく行くから覚悟しなさい」

凛  「えぇーお手柔らかにお願いするにゃー」

-------------------------------


絵里 「今日はここまで、各自クールダウンしといてね」

穂乃果「本当にいつもより厳しかったよ…」

花陽 「も、もう動けないよぅ」

希  「みんなだらしないなぁ。さっさとストレッチやっちゃおう」

凛  「体力には自信あったのに…何で希ちゃんはそんなに元気なの?」

希  「凛ちゃんは無駄な動きが多すぎるんよ」

絵里 「希、ちょっと生徒会室まで良いかしら」

希  「うん、いいけど流石に先に着替えたいかな」

絵里 「そうね、先に着替えてから行きましょう」

---生徒会室---


希  「で、何の話なん?」

絵里 「わかってるんでしょ、にこと海未と……あの機械のことよ」

絵里 「希はあの機械が何か知っているんじゃない?」

希  「知ってるけど…よく知らないって感じかな」

絵里 「ふざけている状況じゃないと思うんだけど」

希  「そんな怒らんといてよ、本当にあの機械が何かってのは知ってるんだけどそれだけなんよ」

絵里 「どういう事なの?ちゃんと説明して」

希  「もう、えりちはせっかちやなぁ…」

-------------------------------



絵里 「安眠の為の機械ねぇ」

希  「いや、問題はその箇所じゃなくて…」

絵里 「わかってるわ、にこも海未もそれを使って夢を見ているって事よね」

希  「まさかウチ以外にもあの機械が送られて来ているなんて」

絵里 「でも好きな夢を見るなんて本当にできるのかしら」

希  「ウチはあの機械は使ってないから効果の程はわからんのよ」

絵里 「もし出来たらスピリチュアルやね」

希  「ふざけてる状況じゃ無いんやなかったの?」

絵里 「ごめんなさい」

絵里 「でも、にこはともかく海未がこんな怪しい機械を使うようには思えないんだけど…」

希  「まあ……普通はそうやよね」

絵里 「にこだって寝て見る夢に依存するような弱い子じゃないはずよ」

希  「………」

絵里 「そうまでして見たい夢があったのかしら」

---------------------------------

ことり「海未ちゃんおはよっ、また来たよ」

海未 「んっ……ことり、ですか…」

海未 (ことりが出てくるのは2回目ですね)

海未 (穂乃果とは何度したでしょうか…4回目以降は忘れてしまいました)

ことり「海未ちゃん顔が真っ赤だよ、大丈夫?」

海未 「ことりとするのは久しぶりだから少し緊張しているのかもしれないです」

ことり「久しぶり…か。少し妬けちゃうね」

海未 「すいません」

ことり「ううん、でも今は私の事だけを見てね」

海未 「わかりました。ことり……んっ…あっ………はっ」

ことり「ちゅっ…んんっ……んむぅ…んっ」

ことり「はぁはぁ……キス、昨日よりもずいぶん上手くなってるね」

海未 「練習しましたから」

ことり「穂乃果ちゃんとかな?」

海未 「は、はい」

ことり「また真っ赤になってる……穂乃果ちゃん以外とはしてないの?」

海未 「か、考えた事も無かったです……あ、いや穂乃果との事は考えていたとかそういうわけでは」

ことり「ふ~ん、じゃあちょっと考えてみようか」

海未 「え?」

ことり「希ちゃんの大きなお胸、絵里ちゃんのスラッとした腰、にこちゃんの華奢な身体」

ことり「花陽ちゃんの柔らかい肌、凛ちゃんの引き締まったお尻、真姫ちゃんの艶やかな唇」

ことり「想像してみて、夢の中なら誰とでも何でもできるんだから」

海未 「わ、わたしは…」

ことり「お話はこれで終わり、今日も飛んじゃうまで気持ち良くしてあげるからねっ」

とりあえずここまで、書き溜めつつまた投下しようと思います

---生徒会室---


希  「ずいぶん暗くなっちゃったね、そろそろ帰らんと」

絵里 「希はこれからどうするつもりなの?」

希  「どうすればええんやろね。ウチにもわからんよ」

絵里 「最後にこれだけ聞かせて。何でみんなに機械の事を話さないの?」

希  「それは…もし他のメンバーが機械の事知って2人みたいに使ってしまったら大変やん」

絵里 「………」

絵里 「わかったわ、でもどうにか対処方法を考えないと」

絵里 「んー、そうだ真姫に相談してみるのはどうかしら?」

希  「…真姫ちゃん?」

絵里 「詳しくは知らないけれど夢って脳の働きが関係してるんでしょ、真姫は脳外科志望らしいし何かわかるかもしれないわ」

絵里 (めちゃくちゃな事言ってるわかるけどお互い様よね。それに二人だけで解決出きる問題じゃ無い気がするし)

希  「…ふぅ、どうせ止めても聞いてくれんのやろ」

絵里 「良くわかってるじゃないの、さっそく連絡するわね」

希  「え!?今から?」

絵里 「明日は休みだし、善は急げよ」

---希の部屋---


真姫 「おじゃまします」

希  「遠慮せんと入って」

真姫 「希って一人暮らしだったのね、知らなかったわ」

希  「うん、子供の頃から両親は仕事であちこち飛び回っててね」

絵里 「高校に入ってから親元を離れてずっと一人暮らしなのよね」

希  「もう、今はウチの話はいいから。時間も遅いし本題に入ろ」

絵里 「そうね、簡単な話はさっき電話で話した通りよ」

真姫 「好きな夢を見る機械ねぇ…本当にそんな物があるの?」

絵里 「やっぱりそういう反応になるわよね」

希  「でもその機械はここにあって、使っているにこっちと海未ちゃんは学校を休んでいる」

真姫 「普通じゃないのだけは確かね」

真姫 「ねぇ…何で希はこの機械を使わなかったの?」

希  「そりゃこんな怪しい機械使うほうがおかしいやん」

真姫 「でも実際に2人は使っているんでしょ?」

希  「それは…」

真姫 「もし私にこれが送られてきてたら好奇心から使ってしまうかもしれないわ」

真姫 「好きな夢が見れるってそのくらい魅力的な事じゃない?」

絵里 「真姫…」

希  「……ウチの夢はね、μ'sなんよ」

希  「μ'sのみんなで、9人の思いを一つにして何かを生み出したい。それがウチの夢だから…」

希  「だからウチの頭の中だけで夢を叶えても意味が無い」

絵里 「希……」

真姫 「ふーん………わかった、私も協力するわ」

希  「ふふっ、どうやら疑いは晴れたようやね」

絵里 「え?どういう事?」

希  「真姫ちゃんはウチが2人に機械を渡したんじゃないかと思ったんやろ?」

希  「機械を持ってて使ってないのは今のところウチだけみたいやしね」

真姫 「そういうわけじゃ…ただ2人は使ってるのに希だけ使ってない理由が気になっただけよ」

真姫 「もう遅いし私は帰るわ、続きは明日って事で」

真姫 「あ、それとその機械を貸して。今夜使ってみるから」

絵里 「使うって、何言ってるのよ!」

真姫 「にこちゃんの話を聞く限りずっと眠り続けるわけでも生活に支障が出るわけでも無いんでしょ」

真姫 「試すなら翌日に学校が無い今夜が良いわ」

絵里 「でも、もし真姫まで同じ状態になったら…」

真姫 「この機械がどんなものかわからないと対策の立てようが無いもの」

真姫 「明日9時にまたここへ来るわ。来なかったらひっぱたいてでも起こしに来て頂戴」

希  「決意は固いようやね…」

絵里 「はぁ…わかったわ。また明日9時に集合ね」

希  「2人とも遅れたらお仕置きやからね」

真姫 「えぇ、また明日」


「おやすみなさい」

ここまで

真姫イベ走って徹夜のテンションで書いたからグダグダだったかもしれんね

---------------------------------

穂乃果「あ、やっと来てくれた。穂乃果待ってたんだよ」



穂乃果「もうそんな言い訳ばっかりしても駄目なんだから」



穂乃果「そんな事言って…また浮気してたんじゃないの?」



穂乃果「仕方ないなぁ。でも寂しい思いをさせた分いつもよりも気持ちよくして貰うんだから」



穂乃果「えへへ、じゃあさっそく脱いじゃおうかな」

穂乃果「え?着たまま?でも服がよごれちゃ…あっ……もう強引なんだから」



穂乃果「そんな悪い子にはお仕置きです」ギューッ



穂乃果「穂乃果ね、こうやってくっ付いてると凄く幸せだなぁって感じるんだよ」



穂乃果「もう、そんな事言ってえっちな事考えてる癖にー」



穂乃果「うん、良いよ。私も我慢できなくなってきちゃった」





穂乃果「愛してるよ、ことりちゃん」

---------------------------------------------


希  「いらっしゃーい」

絵里 「どうやら真姫は来ていないみたいね」

希  「まだ集合時間まで30分くらいあるやん」

絵里 「だって心配なのよ…ほら、真姫って簡単に騙されそうな雰囲気出してるから」

希  「大丈夫、ウチのカードも真姫ちゃんは必ず来るって出てるんやから」

絵里 「こういう時の希の占いは当たるものね…大人しく待つわ」

ピロリーン

希  「お、言った傍から真姫ちゃんからメールやん」

希  「何々、『ちょっと準備があるので昼ごろに向かいます』やって」

絵里 「………」

希  「………」

絵里 「やっぱり真姫の家に行ってくるわ」

希  「ちょっとえりち落ち着いてー」

絵里 「何で希はそんなに落ち着いてられるの!あの機械のせいで2人もおかしくなっちゃってるのよ!!」

希  「真姫ちゃんはちゃんとメール送ってきてるしお昼に来るって言うんやから待ってよ、な?」

絵里 「だって…だって真姫まで寝たままになっちゃったら私……」

希  「うん、でも真姫ちゃんはきっと大丈夫やから…」

絵里 「わかったわ……でもお昼に来なかったら絶対乗り込んでやるんだからね」

-------------------------------------------


凛  「かよちん、今日はどこに行こうかー?」

花陽 「うん……」

凛  「あれあれ?かよちんはまだおねむなのかな?」

凛  「それじゃ今日は家でゆっくりする?」

花陽 「違うの……凛ちゃん、私行きたいところがあるの」

凛  「うん、わかってるよ。一緒に行こっ」

--------------------------------------------


海未 「あれから何日経ったのでしょうか」

海未 「時計は…たったの2日ですか……」

海未 「夢の中では何日も何日も経っているというのに」

海未 「いえ、これも夢なのかもしれませんね」

海未 「最初に機械を使ったあの日から全てが夢なのかもしれません」

海未 「もしかしたら機械に効果なんて無くて全て現実なのかもしれません」

海未 「本当は私は園田海未では無く園田海未という夢を見ているのかもしれません」

コンコン

海未 (また誰か来たようですね)

海未 「どうぞ」


「おはよう、海未ちゃん」

とりあえず以上
次は説明回だけど自分で書いててなんだがイミワカンナイかもしれない

----------------------------------------------

真姫 「ごめんなさい、待たせたわね」

希  「思ったより早かったやん」ズルズル

絵里 「ちゃんと来てくれたのね、良かったわ」ズルズル

真姫 「………」

希  「それで、機械を使って何かわかったん?」ズルズル

真姫 「えっと…それは…」

絵里 「2人を助けられるの?」ズルズル

真姫 「とりあえず食べながら喋るのやめてくれるかしら?」

希  「おうどんさんはやっぱり関西やね」

絵里 「カレーうどんもハラショーよ」

真姫 「イミワカンナイ」

絵里 「それで、遅れて来たくらいだから何かわかったんでしょうね?」

真姫 (さっきまでうどんの話をしてたくせに)

真姫 「結論から言うとこの機械は好きな夢を見るための機械では無いわ」

絵里 「え?違うの?」

希  「どういう事なん?」

真姫 「2人は明晰夢って知っているかしら」

絵里 「めいせきむ?」

希  「夢の中で自分が夢の中にいる事を自覚している状態のことやね」

絵里 「白昼夢みたいなもの?」

真姫 「白昼夢は目が覚めているのに夢の中にいるように感じる状態だから逆の意味かしらね」

希  「つまり、この機械は…」

真姫 「そう、明晰夢を人為的に見る事が出きる機械よ」

真姫 「この機械が眠っている脳の微弱な電気を流して無理矢理覚醒状態を作っているみたいね」

絵里 「いまいち要領を得ないわね。明晰夢を見る事と今の状況がどう繋がるの?」

真姫 「先に弁解しておくと夢についてはまだ不明点が多くて科学的に説明出来ない事も多いわ」

真姫 「夢っていうのはレム睡眠時、脳が覚醒に近い状態になった場合に過去の記憶が映像化されたものというのが一般的ね」

真姫 「この過去の記憶って言うのは実際身の回りで起こっただけじゃ無くて、会話やTV等で見聞きした事、そこから自分が考えた事、直接関係しない妄想や願望なんかも入るわ」

真姫 「つまり夢は見てる人の頭の中にある全ての情報から一部を取り出して作り出されているのよ」

真姫 「それも普段は抑制されて意識していない深い部分や、より誇張されたものとなってね」

真姫 「ここまではわかるかしら?」

希  「夢は見る人の考えてる事が考えている以上に影響されるって事やね」

真姫 「簡単に言うとそうね」

真姫 「ちなみに、身体の影響によって見る夢もあるわ。トイレに行きたい時に水の夢を見るとかがそれに当たるわね」

真姫 「ここからが明晰夢の話よ、基本夢っていうのは毎晩寝るたびに見ているものなのよ」

真姫 「でも、毎晩見た夢を覚えている人なんてほとんどいないわ」

真姫 「これは脳が必要じゃない情報として記憶しないとか、現実に行動したわけでは無いから記憶に残らないだけとか色々言われているけど詳しくはわかっていないの」

真姫 「でもこれが明晰夢だったら自分自身が夢と自覚しているから自分の意思で行動できる」

真姫 「自分で考えて行動しているのだから通常の夢に比べて記憶として残る情報は圧倒的に多いわ」

真姫 「そして自分の意思で動ける以上、夢の内容をある程度コントロールする事が出来る」

真姫 「そう考えるとただ見ているだけの映像と自分で何をするか選択が出来るゲームの違いと言った方がわかりやすいかもしれないわね」

希  「つまりはにこっちも海未ちゃんもそのゲームにハマったって事やね」

真姫 「そう、自分の意思が反映されるとびきりの体感ゲームにね」

----------------------------------------------


ピンポーン  ハーイ

ガチャ

「どなたですか?」

花陽 「こんにちは、今日は入れて貰ってもいいかな?」

こころ「…は、はい……」

凛  「おじゃましまーす」

花陽 「しーっ、凛ちゃん静かに」

凛  「しまった、そうだったにゃ」

花陽 「にこちゃんは寝てるんだよね?」

こころ「はい、たぶんそろそろ起きるとは思うのですが」

凛  「もうお昼なのにまだ寝てるなんて弛んでる証拠だよ」

花陽 「凛ちゃん、そういう事は今は…」

凛  「だってだって、もう一週間も練習に来てないんだよ。いつもあんなに一緒に練習してたのに」

花陽 「凛ちゃん…」

ガラッ

にこ 「ごめんねー、お昼になっちゃわ。今ご飯作るから…」

花陽 「にこちゃん…」

凛  「………」

にこ 「…何で、何であんたたちがここにいるのよ」

花陽 「あ、えっと、にこちゃんずっと休んでるから心配で」

にこ 「あんた達には関係無いわ。帰ってちょうだい」

花陽 「あの、少しで良いから話を…」

にこ 「話す事なんて無いわ。私は忙しいの、帰りなさい」

凛  「忙しいって!ただ寝てるだけなんでしょ!!」

花陽 「凛ちゃん?」

にこ 「っ!!」

凛  「何で学校来ないのさっ!何で練習来ないのさっ!!ずっと家に篭ってにこちゃんは何やってるの!?」

にこ 「あ、あんたには関係無いでしょ」

凛  「関係無いわけないじゃん、凛たち友達でしょ、μ'sの仲間でしょ、関係無い訳無いっ!!」

にこ 「くっ…」

花陽 「凛ちゃん落ち着いて」

凛  「にこちゃんは本気でアイドルやりたかったんじゃないの!本気だと思ったから凛だってかよちんだってあの時一緒にやろうって思ったのに!!」

凛  「それが何でこんな事になってるの!もうやる気無くしちゃったの!答えてよ!!」

花陽 「凛ちゃん…」

にこ 「………」

凛  「凛寂しいよ…にこちゃんが居なくなって海未ちゃんが居なくなってみんなも何か様子が変だし」

にこ 「海未が?」

花陽 「うん、海未ちゃんもしばらく休んでるの」

にこ 「そう…」

凛  「ねぇ、にこちゃん練習来て!何かあるなら凛が全力で手助けするから、ねっ!」

花陽 「私も役に立つかわからないけどお手伝いするよ」

にこ 「あんた達……」

凛  「にこちゃん!」

花陽 「にこちゃん!」

にこ 「人の気も知らないで良くそんな事が言えるわね」

凛  「え?」

花陽 「にこ…ちゃん?」

にこ 「私はμ'sには戻らない…μ'sは辞めるわ」

凛  「そんな、にこちゃん!」

にこ 「もう、さっさと出て行きなさい。ほらほら」

花陽 「あ、ちょ、ちょっと…」

凛  「にこちゃん、そんなに押さないで」

にこ 「良い?二度と来るんじゃ無いわよ!」

ガチャン

花陽 「追い出されちゃったね…」

凛  「うっ…うぅっ………にこちゃんのばかーーーーっ!!!!」

にこ (あんなに慕われて嬉しくないわけないじゃない)

にこ (でも前みたいにあいつと顔なんて合わせられないのよ…)

にこ (はぁ…アイドルかぁ………凛ったら前に私が言った事覚えてたのね)

にこ (…また夢を見るのも悪くないかもしれないわ)

にこ (それにしても海未もってどういう事なのかしら)

にこ (海未もあの機械を使ってる……いったい何考えてるのよ、あの子は)

今日はこれで終わりです

夢の説明は専門知識とか皆無なのでWikiやらなんやらから抜粋&独自解釈
解りにくい箇所か矛盾もあるでしょうがどうかお許し下さい

-----------------------------------------------

絵里 「まったく、みんな心配してるって言うのに2人はどんな夢を見ているのかしらね」

希  「にこっちは想像が付くけど海未ちゃんはどうやろうなぁ」

真姫 「思春期が見る夢なんてものはだいたい似たようなものよ」

絵里 「え?それって…」

希  「真姫ちゃんも昨日そんな夢を見たって事かなぁ」

真姫 「なっ!ちっ、違うわよ!!私は一般的な話をしただけ!!」

絵里 「でも海未はそういう事考えるようには思えないけど」

希  「わからんよー案外むっつりだったりして、誰かさんみたいに」

真姫 「もう!だから違うって言ってるでしょっ!!」

真姫 「単純に…その、性欲ってのは一般的な欲求だけれど相手有りきのものだから」

真姫 「自分で処理したり他の方法で昇華する事は出来るけど今の状況だとその方法が夢になるってだけよ」

絵里 「機械の事はわかったけれどどうすれば2人を助けられるの?」

真姫 「そんなのは簡単よ」

絵里 「そうなの?」

真姫 「機械を使わなければそれで解決よ」

絵里 「なら二人の家に行って機械を壊すとかすれば…」

真姫 「でもそれで二人は納得してくれるのから?」

絵里 「え?」

真姫 「だって二人は望んで機械を使っているのよ」

真姫 「にこちゃんも海未も学校を休み続けてどうなるか何てわかってるはず」

真姫 「それでも自分の意思で機械を使い続けている、それだけは事実よ」

真姫 「だって二人は望んで機械を使っているのよ」

真姫 「にこちゃんも海未も学校を休み続けてどうなるか何てわかってるはず」

真姫 「それでも自分の意思で機械を使い続けている、それだけは事実よ」

絵里 「だったら何でそんなもの2人は使い続けてるのよ」

希  「それは中毒性があるんやないかな」

真姫 「………」

希  「夢だから責任なんて無いし自分のしたい事もし放題や、そりゃやめられないやん」

希  「現実では良い行動が必ずしも良い結果を出すとは限らない、でもそれは夢の中では違う」

希  「頑張って努力した結果一人になってしまったにこっちからすればそれは心地よい世界だろうね」

希  「きっとセンターなって、ラブライブに優勝して、本当のアイドルになって、宇宙ナンバーワンアイドルになって」

希  「そんな夢の世界から抜け出したく無いんじゃ…」

真姫 「にこちゃんはそんな子じゃないわっ!!」

希  「………」

絵里 「真姫落ち着いて、希もいきなりそんな事言うなんてどうしたのよ」

真姫 「ごめんなさい、今日はもう帰るわ」

希  「そうやね、えりちもごめんけど今日は解散でいいかな?」

絵里 「え、えぇ…わかったわ」

絵里 (今は2人とも答えてくれなさそうね。日を改めましょう)

--------------------------------------------------


ことり「あれ、穂乃果ちゃん?」

穂乃果「ことりちゃん、こんなところで何やってるの?」

ことり「何って海未ちゃんのお見舞いしてたんだよ、穂乃果ちゃんも?」

穂乃果「私はことりちゃんが出てくるのを待ってたんだ…」

ことり「えっどうして?」

穂乃果「もう一度聞くよ、ことりちゃんは海未ちゃんの部屋で何をしてたの?」

ことり「………」

穂乃果「答えられないような事…してたんだ…」

ことり「うーん、ここじゃちょっと言えない、かな」

ことり「そうだ、久しぶりに私の部屋に来ない?そこでならちゃんと話してあげる」

穂乃果「わかったよ…楽しみだなぁことりちゃんち」


(そうだね、まるで夢のよう)

---------------------------------------------------

「今日は色々あって疲れたわね」

「さて、マシンの様子はっと」

「………」

「一台しか動いていないわね、あの2人が使って無いなんて珍しいわね」

「たまたま起きているだけ?それとも…」

「ん?電話?」

「もしもし、どうしたの?」

「えぇ、概ね順調よ」

「そんなの貴方には関係無いでしょ」

「貴方は考えただけ、実行しているのは私よ」

「私は最後まで責任を持ってやり遂げるわ、もう切るわね」

「………」

「はぁ…上手くいかないものね」

「まったく、夢の中が羨ましいわ」

-------------------------------------------------


海未 「んっ…外が暗いですね、今は…深夜の2時ですか」

海未 「汗で身体がベタベタしますね、シャワーでも浴びてきますか」



シャーーーー

海未 「シャワーを浴びていると今の状況を冷静に考えてしまいますね」

海未 「このままではいけないのはわかっています…しかし私の気持ちはまだ整理が付きません」

海未 「夢の中とは言え、穂乃果ともことりとも身体を重ねてしまいました」

海未 「今もまだ今日のことりとの感触が残っているように感じます」

海未 「あの2人は付き合っているというのに、私は…」

海未 「これが、これが本当に私の望んでいる夢だというんでしょうか」

短いですがここまで、サクサク筆が進む人が羨ましい

--------------------------------------------------


ピンポーン  ガチャ

希  「思ったより早かったやん、突然連絡してくるから何事かと思ったけど」

希  「その顔は何か決意してきたって顔やね。とりあえず上がって」

花陽 「おじゃまします」

花陽 (昨日、凛ちゃんはにこちゃんの為に頑張ってくれたんだ)

花陽 (あのにこちゃんが凛ちゃんの言葉を聴いて何も感じなかったなんて思えない)

花陽 (今度は私がにこちゃんを…だからこそにこちゃんの閉じ篭った理由を確かめないと)

希  「お茶でいいかな?」

花陽 「うん、ありがとう」

花陽 「それでね、希ちゃん」

希  「にこっちの事やろ?」

花陽 「え?あ、うん、そう、にこちゃんの事…」

花陽 「昨日ね、凛ちゃんと一緒ににこちゃんに会って来たんだ」

希  「にこっちに会えたん?」

花陽 「うん、偶然起きて来たから少しだけ話したよ」

希  「にこっち元気にしてた?」

花陽 「元気だったよ、学校に来ないのが不思議なくらいに」

希  「そっか…元気なんやね、良かった」

花陽 「の、希ちゃん単刀直入に聞くよ、にこちゃんと何があったの?」

希  「何でウチと何かあったと思うん?」

花陽 「月曜日のにこちゃん様子は変だった、まるで希ちゃんを避けてるみたいに。そして次の日からずっと休んでる」

希  「花陽ちゃんの勘違いじゃないの?別ににこっちとは何も…」

花陽 「間違いないよ、私ずっと見てたんだから…先週はそんな様子無かったのに、にこちゃんと何があったの?」

希  「………」

花陽 「お願い、にこちゃんを助けたいの。だからは教えて」

希  「…はぁ、花陽ちゃんにそこまで言われちゃ話さないわけにもいかんよね」

希  「でもこの話は絶対に他言無用、ウチと花陽ちゃんのだけの秘密にしてね」

花陽 「うん、わかった」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


---部室---


ガラガラ

希  「あれ、にこっちだけ?…寝てるん?」

にこ 「んっ…ちょっとうとうとしてただけよ、みんなは屋上で練習中。あんたこそ絵里はどうしたのよ」

希  「えりちは生徒会の仕事でもうちょっとかかるみたいやから先に来たんよ」

にこ 「あんたは手伝わなくて良かったの?」

希  「ほら、みんながしっかりと部活動に励んでいるか確認するのも生徒会の勤めやん」

にこ 「どうせ逃げて来たんでしょ、絵里も大変よね」

希  「いつもサボってるみたいに言わんといてー」

希  「そういうにこっちは一人で何してるん?」

にこ 「んーちょっと調子悪くてね……練習中に立ち眩みがしたから少し休んでるだけよ」

希  「え、大丈夫なん?どれどれ…目の下に隈が出来てるやん。どうせただの寝不足やろ?」

にこ 「ちょ、顔掴まないで、近い!顔近いからっ!」

希  (んーやっぱりにこっちはからかいがいがあるなぁ)

希  「えー?にこっちったらそんなに嫌がらんでもいいやん。ウチ傷つくわぁ」

にこ 「嫌じゃない、嫌じゃないから…ちょっと、お願い…」

希  (ふふーん、もうちょっとだけからかってやろっと)

希  「嫌じゃないならもうちょっとだけ近くで見ててもいいやろ?」

にこ 「ちょっと止めなさい、な、何するつもりな…」

にこ 「うっ、もう…だめ」ボソッ

希  「ん?今何て…んっ!!」

希  (キス?にこっちからしてきた?何で…)

バッ!!

希  「にこ…っち?」

にこ 「あの、ごめん…その…私…」

希  「あははー、ウチが近づき過ぎたからぶつかっちゃっただけやんね。ほら女の子同士何だし気にしない気にしない~」

にこ 「っ……やっぱりこれが現実よね」

希  「え?」

にこ 「ごめんなさい、今日はもう帰るわね」

にこ 「本当に…ごめんなさい」ダッ!!

希  「あっ、にこっち!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

希  「と、いう事があったんよ」

希  「結局月曜の間ずっと避けられて…」

花陽 「翌日から休んでいるんだね」

希  「たぶんにこっちはその事を気にして休んでると思うんよ」

花陽 「だったら何でにこちゃんと話してあげないの?」

希  「何て話せば良いと思うん?にこっちにファーストキス奪われたんだよって責めれば良いん?キスされて嬉しかったって告白すれば良いん?」

希  「ウチら女の子同士なんよ…そんなに簡単な話だと思ってるわけやないやろ?」

花陽 「キ、キスしたって事はにこちゃんはきっと希ちゃんが…」

希  「ウチだって鈍感じゃないんよ」

希  (花陽ちゃんの気持ちもわかっとる)

花陽 「希ちゃんはにこちゃんの事好き?」

希  「……好き、大好き。でもそれはμ'sのみんなの事が大好きなのと同じなんよ」

希  「別にキスされた事だって怒ってる訳じゃないし、驚きはしたけれど嫌だった訳でも無い」

希  「でも、…ウチはにこっちと付き合うとかは考えてないよ」

花陽 「そっか…」

希  (だから安心して…とは言えんよね)

花陽 「だったらにこちゃんにその事を伝えてあげて」

希  「でも、こんな事伝えたらますます…」

花陽 「にこちゃんはそんな弱い子じゃないよ」

希  「………」

希  (そっか、みんなにこっちの事をちゃんと見てくれとるんやね)

希  「にこっちのところ行ってくるよ、ちゃんと話してくる」

花陽 「うん、そうして…にこちゃんを助けてあげて」

希  「私には出来ないから…」

花陽 「えっ!?」

希  「花陽ちゃんの顔にそう書いてある」

希  「ウチににこっちが助けられるかはわからんけど、ウチは花陽ちゃんの言葉に助けられたよ」

花陽 「…ありがとう」

希  「花陽ちゃんはこれからどうするん?」

花陽 「昨日の事で凛ちゃんが落ち込んでると思うから会いに行ってみるよ」

希  「わかった、また後で連絡するから」

花陽 「うん、にこちゃんの事よろしくね」


--------------------------------------------------------

絵里 「さてと、そろそろ海未の家に行かないと」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

希  「ウチ、今からにこっちの家に行ってくるよ」

絵里 「え?突然どうしたのよ」

希  「詳しくはまだ言えんけど…にこっちの事はウチに任せて欲しいんよ」

絵里 「はぁ、わかったわ。希がそこまで言うって事は何か確証があって行くんでしょうし」

希  「ありがとう。それと、えりちには海未ちゃんの家に行ってみて欲しいんよ」

絵里 「海未の家?そうね、私も気になるし行ってみるわ。海未の事は任せてちょうだい」

希  「うん、お願い。じゃあまた後で連絡するよ」

絵里 「良い知らせを待ってるからね、それじゃ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

絵里 「あんな事言ったけど海未の家って行った事無いし、一人じゃ不安だわ」

絵里 「本当は穂乃果とことりにも一緒に来て欲しかったけど連絡が付かないし…」

絵里 「凛も花陽も真姫も用事があるって言うし…」

絵里 「確か海未の家って道場やってるのよね、お土産とか必要かしら」

絵里 「そうだ、穂むらで何か買ってから行きましょ。ついでに穂乃果も連れて行けば一石二鳥ね」


----------------------------------------------------------

雪穂 「いらっしゃいませーって絢瀬さん。どうしたんですか?」

絵里 「あら、雪穂ちゃんが店番をしてるの?休みの朝なのに偉いのね」

雪穂 「休日の朝は父も母も仕込みが忙しいので、お姉ちゃんが手伝ってくれれば良いんですけどね」

絵里 「穂乃果はどうしたの?もしかしてまだ寝てる?」

雪穂 「いえ、どうやら昨日から帰って無いみたいで」

絵里 「ま、まさか朝帰り!?ハラショー…」

雪穂 「むしろ朝にすら帰って来てませんが、昨日は南さんの家で泊まっているようです」

絵里 「ことりの家?あぁそうだったのね。そんな事だと思ったわ。安心したような残念なような」

雪穂 (やっぱりμ'sって変な人多いよなぁって)

絵里 「穂乃果が居ないんじゃ仕方ないわね、じゃあえっと、そこのお饅頭を頂けるかしら」

雪穂 「穂むらまんじゅうのセットですね。ありがとうございます」

-----------------------------------------------------------

絵里 「結局一人で行くことに、あぁー変に緊張してきたわ」

絵里 「ここが海未の家、敷地だけなら真姫の家よりも広いわよね。道場があるから当然かもしれないけど」

絵里 「こういう純和風な家の人って礼儀に厳しそうだし、勝手なイメージだけれど」

絵里 「あ、でも穂乃果が行ってるくらいだしきっと大丈夫よね」

絵里 「えっと、入り口はどこかしら…あ、あそこね」

絵里 「あれ?あそこにいるのは…」

---------------------------------------------------------

海未 (昨日も結局あれを使ってしまいました)

海未 (使っては駄目だってわかっているのに…私は自分で思っている以上に弱い人間だったのですね)

海未 (もう何度身体を重ねたかも忘れてしまいました。夢の中の話ですが)

ことり「あれ、今日は起きてるんだね」

海未 「こ、ことり?どうして」

ことり「どうしてって海未ちゃんの事心配して様子を見に来たんだよ」

海未 「そ、そうですか…ありがとうございます」

ことり「今日は寝てなくて大丈夫なの?」

海未 「は、はい。今日は調子が良いので…って、ことり!?」

海未 (顔ちかっ、えっ……あっ…)

ことり「うーん、熱は無いみたいだね。でも無理しちゃ駄目だよ」

海未 「う、あ、ありがとうございます」

ことり「ふふっ、顔真っ赤だよ。海未ちゃんてば毎日あんなにしてるのにまだ恥ずかしいんだ」

海未 「えっ………?」

海未 「そ、そうですか。これも夢…」




ことり「夢じゃないよ」

ことり「海未ちゃんだってもう気付いてるんでしょ、どれが夢でどれが現実かって」

ことり「これは現実、夢を見る時間はもう終わっちゃったんだよ」

ことり「海未ちゃん大好きだよ。穂乃果ちゃんと同じくらい。ううん、μ'sのみんな全員大好きなの」

ことり「μ'sのみんながずっと一緒にいる、それが私の夢なの。だから海未ちゃん」

ことり「海未ちゃんはずっと私の傍にいて欲しいの」

ことり「私の、私たちの夢を終わらせないで…」

---------------------------------------------------------

今回はここまで

結局嫁の相手で連休中に最後まで書ききれなかったのですいませんが小出しです
残りは結末だけなのでそんなに長くは続かないと思います(予定)

---------------------------------------------------------

ピンポーン

希  (今日はすんなり入れてくれるかなぁ、花陽ちゃんも入ったって言うし大丈夫だといいけど)

ハーイ

希  (あれ?この声って…)

にこ 「どなたですかーって、げっ…」

希  「あ、あぁ~に、にこっち久しぶり~」

にこ 「…はぁ、良いわ。入んなさいよ」

希  「入っていいん?」

にこ 「じゃあ帰んなさいよ」

希  「そんな極端なー」

にこ 「どうせ玄関先で済む話をしに来たわけじゃ無いんでしょ。いいから入んなさいよ」



希  「にこっちの部屋、意外と綺麗に片付いとるね」

にこ 「当たり前よ、私が片付けないと妹達に示しがつかないし」

希  「その割りには学校休んで家で寝てたんやね」

にこ 「何?あんた喧嘩売りに来たの?」

希  「心配しに来たに決まってるやん」

にこ 「そう…なの」

希  「でも起きてたのは予想外やったかな、家の中に入れてくれた事はそれ以上にだけど」

にこ 「そうね、たぶん昨日までだったら入れて無かったと思うわ」

希  「それって…」

にこ 「昨日、凛と花陽が来たのよ。少しだけ話して追い出したんだけどね」

にこ 「凛ってば生意気なのよ、普段は物覚えが悪い癖に私が前に穂乃果に言った言葉を覚えているのか同じ事言ってきてさ」

にこ 「本気でアイドルやっているのか…って。本気じゃなきゃ2年も一人っきりでやり続けたりしないわよ」

にこ 「でも、今はμ'sに入って仲間が出来て…それが希にあんな事して嫌われて、また一人になると思うと怖くて現実から逃げていたわ」

希  「にこっち、うちは嫌ってなんか…」

にこ 「最後まで言わせて頂戴。でも昨日ね、凛に言われて思い出したのよ」

にこ 「私のなりたかったのは自分の為のアイドルじゃない。夢でアイドルになってもみんなを笑顔にできなきゃ意味が無いんだって」

希  (凛ちゃんの気持ち、ちゃんと伝わってたんやね)

にこ 「だから私はもう一度アイドルを目指すわ。みんなを笑顔にする最高のアイドルをね」

希  「にこっち…よかった」

にこ 「そして、希に酷い事をしたけじめとして私はμ'sを辞めるわ」

希  「は!?」

にこ 「こんな事くらいじゃ許されない事はわかっているけど…」

希  「いやいやいやいや、怒ってないから。逆にウチは辞められた方が困るんだけど」

にこ 「だってあんな事しておいて何事も無くμ'sに戻るなんて、そんな事出来るわけないじゃない」

希  「あぁ~ほら、どうせウチしか知らないんやしお互いが気にしないならそれで…」

希  (花陽ちゃんには話しちゃったけど黙っとこう)

にこ 「そんなの私が気にしないわけないじゃないのよ…うぅ……ぐすっ…」

希  「う゛えぇぇ、何で泣くん?泣きたいのはこっちやん」

にこ 「だって、ひっく…わ…たし……希に…キ、キス…して……」

希  (あぁ~なんやこれ、どうすればいいん?どうすればいいん?)

にこ 「私が…希に……キス…したから……だから…うえぇ~ん」

希  「あぁーもうなるようになれやっ!!んっ…」

にこ 「の、希?」

希  「こ、これでおあいこやから!この話は終わり、なっ!」

にこ 「え………あれ?」

にこ 「…これは夢の中?」

希  「まぎれもない現実やん」

にこ 「そ、そう…よね」

希  「にこっちは…その、そんなにウチの事が好きだったん?」

にこ 「え?あ、いや、好きだけどそういうのじゃなくて。前日にそういう漫画読んだら夢に見ちゃって」

にこ 「それでちょっと意識してたらあんな事になっちゃって…だから私、希の事そんな風に見ているとか付き合いたいとかじゃ無いんだけど…あの…」

希  「ほう、それじゃウチじゃなくても誰でも良かったって事なんかな」

にこ 「誰でも良いってわけじゃ、ほら知らない人とかはちょっと」

希  「じゃあ、他のメンバーなら良かったんやね」

にこ 「あぁ~それは…って希?ちょっと落ち着いて」

希  「これは流石にワシワシじゃ済まさんよ、グーでいかせてもらうわ」

にこ 「に、にこぉ~~~!!」

希  「結局にこっちも夢と現実が曖昧になっていたって事みたいやね」

にこ 「2回も殴らなくても…」

希  「ウチの手が痛くなるから止めたけど、もっとして欲しいん?」

にこ 「本当にすいませんでした」

希  (ウチがこの事でどんだけ悩んだと思っているんだか)

にこ 「まったく、こいつのせいで酷い目にあったわ」

希  「その機械…」

にこ 「やっぱりあんたもこの機械の事知っているのね」

希  「うん、ウチと海未ちゃんのところにも同じ機械が送られてきたんよ」

にこ 「希のところにも?っていうか機械が送られてきたってどういう事?」

希  「ん?そのままの意味やけど…ある日箱に入ったこの機械が送られてきて…」

にこ 「なっ……ねぇ、この機械の事はみんな知っているの?」

希  「うーん、穂乃果ちゃんは海未ちゃんちで見たようやけど、効果を知っているのはウチとエリチ、そして真姫ちゃんだけかな」

にこ 「そう、先に言っておくけど私のうちにある機械を作ったのは私自身よ」

希  「へぇーそうなんや……えぇっ!?にこっちがこの機械を!!?」

にこ 「そこまで驚くこと無いじゃない。私の家にあるんだから私が作っていてもおかしくは無いでしょ?」

希  「それはそうかもしれんけど、にこっちがこんな機械作れるなんて思わんやん」

にこ 「何か失礼な事を言われているような気もするけど…間違いじゃないわね」

希  「どういう事?」

にこ 「私はあくまで組み立てただけ、設計図を描いたのは別の人ってこと」

にこ 「正確に言うと設計図を描いた人に作るよう頼まれたのよ」

希  「その設計図を描いた人って…」

にこ 「その様子じゃ知らないみたいね。今更隠せないし、設計者は真姫ちゃんよ」

希  (やっぱり)

にこ 「あんまり驚いて無いって事は気付いていたのかしら」

希  「薄々やけどね」

にこ 「3週間前に真姫があの機械の設計図を持ってきてね」

にこ 「幸せになれる機械を考えたけどハードが苦手で作れないから作って使って欲しいって」

にこ 「材料もそんなに特別な物が無かったからアキバで集めて完成したのが2週間前」

にこ 「そこから使い始めて最初は本物のアイドルになってファンに囲まれている夢とか見て幸せだったわ」

にこ 「でも、木曜の夜に漫画を読んだ後寝たら…その、例の夢を見て翌日にキスしちゃって」

にこ 「そこからは…まあ、引き篭もってこの機械使っていたってわけよ」

希  「何で真姫ちゃんはこんな物を…」

にこ 「真姫は夢の世界を楽しむ為の機械って言っていたけれど…夢の中でもそこまで自由になるもんじゃ無いのよね」

希  「そうなん?」

にこ 「見たい夢を見ることが出来るってわけじゃないしね。強い思いや寝る直前の情報なんかは影響しやすいみたいだけど」

希  「寝る前に枕の下に好きなものを~ってのと同じ原理なんかな」

にこ 「そうかもね、私は見なかったけどホラーな夢なんて見たらそれこそ悪夢よ」

にこ 「自分は好きな夢を見ている間はそりゃ幸せだったけどね」

にこ 「まあ、真姫が何を考えていたかは本人に直接聞きに行きましょうか」

-------------------------------------------------------------

絵里 「穂乃果じゃない、穂乃果も海未のお見舞いに来たの?」

穂乃果「絵里ちゃん…うぅん、私はただの付き添い」

絵里 「付き添い?じゃあ家の中にはことりだけ?」

穂乃果「え、何でことりちゃんだってわかったの?」

絵里 「さっき雪穂ちゃんに穂乃果はことりの家に行ったって聞いたから」

穂乃果「あ、だからうちの店の袋を持ってるんだ」

絵里 「そうよ、ほら一緒に中に入りましょ。一人で入るの少し不安だったのよ」

穂乃果「絵里ちゃん、ちょっとだけ待ってくれるかな。ことりちゃんが出てくるまでで良いから」

絵里 「………穂乃果、もしかしてあなた今こうなっている原因知っているんじゃないの?」

穂乃果「………」

絵里 「教えて頂戴、貴方が言えないのなら今すぐことりに聞きに行くわ」

穂乃果「わかった、穂乃果の知ってる事全部話すよ」

---------------------------------------------------------

ピンポーン

インターホン『いらっしゃい、来ると思っていたわ。鍵は開いているから私の部屋まで来て頂戴』

にこ 「来たわよ、真姫ちゃん」

真姫 「いらっしゃい、にこちゃん、希」

希  「昨日ぶりやね」

真姫 「そうね、昨日は取り乱して悪かったわ」

希  「そんなの話、今はたいした問題やないやろ」

真姫 「そうね…そうかもしれないわ」

にこ 「あんた何考えてるのよ、こんな機械ばら撒いて」

真姫 「………」

にこ 「ちゃんと答えなさい、あんたコレで何がしたかったのよ」

真姫 「私は…ただ皆が幸せになればって…自由に夢を見て楽しめればって思ったの」

------------------------------------------------------------

穂乃果「最初に考えたのは私、いつもみたいに思いつきで『夢が自由にできたら楽しいのにな』って」

穂乃果「具体的な事なんて考えてない、それこそ夢の話だったの」

穂乃果「でも、それを聞いた真姫ちゃんは出来るかもしれないって」

絵里 「真姫が?」

穂乃果「うん…もちろん半信半疑だったけど、前に真姫ちゃんのお父さんが夢に関する研究をしていたみたいで」

穂乃果「詳しくはわからないけど夢の中で自由に行動出来るようにする機械を考えたの」

絵里 「それがあの機械…」

穂乃果「けれど真姫ちゃんって機械組み立てるのが苦手みたいで、もちろん私も出来ないから出来そうな人を探したの」

穂乃果「それが…」

-------------------------------------------------------------

にこ 「私だったって事ね」

真姫 「穂乃果と相談してにこちゃんに作って貰って、そのまま使って貰う様にしたの」

真姫 「本当は私か穂乃果が使うべきだったんだろうけど、二人とも夢に対する明確なビジョンが無かった」

真姫 「私たちは将来家業を継ぐ事が義務付けられているから、だから自分の夢を持っているにこちゃんに使って貰おうと思ったの」

にこ 「まあ、どんなに言い繕っても私は実験台だったって事でしょ」

真姫 「ごめんなさい…」

にこ 「別にいいけど、組み立てたのも使うって決めたのも私だし」

真姫 「本当にごめんなさい」

にこ 「いいから…話を続けて」

真姫 「…最初の内は良かったわ、幸せな夢が見れていたみたいだしにこちゃんからも報告を受けていた」

希  「そんな事もしてたんやね」

にこ 「報告っていうか、こんな夢を見て自由に動けたわって話しただけだけどね」

真姫 「でも先週の金曜日、正確には木曜の夜の夢かしら。そこから報告は無くなったの」

にこ 「うっ……」

希  (それって…例の夢からか…そりゃ言えんよね)

真姫 「そしてその夜のにこちゃんは明らかに興奮状態で夢を見ていた」

にこ 「ちょ、ちょっとあの機械ってそんな事までわかるの!?」

真姫 「当然よ、使用者の脈拍等も確認出来るわ」

希  (にこっちが組み立てたのに性能は知らんかったんやね)

真姫 「とにかく異常を感じた私はもう1台あのマシンを作って貰う事にしたの、今度は別の人に」

---------------------------------------------------------

絵里 「それがことりって事ね」

穂乃果「うん、真姫ちゃんはにこちゃんの異常に焦ったみたいで一人でことりちゃんに機械の作成を依頼したみたい」

穂乃果「ことりちゃんも秋葉原に詳しいからすぐにパーツを集めて組み立てた」

穂乃果「でも真姫ちゃんにも予想外な事が起きたの、それはことりちゃんが作った機械は1つじゃなくて4つだったって事」

絵里 「4つ?」

穂乃果「1つはことりちゃんが自分で使って、残りは…」

絵里 「希と海未に送って…あと1つは?」

穂乃果「私のところに届いたよ。それを真姫ちゃんに渡したから機械が複数ある事がわかった」

絵里 「なるほどね、でも幼馴染はともかく何で希にまで」

穂乃果「ことりちゃんは同じ考えを持っているからって言っていたけど、よくわからないや」

絵里 「同じ考えか…それも夢と関係があるのかしら


穂乃果「私が機械の事について知っているのはそのくらいだよ」

-----------------------------------------------------------

にこ 「状況はなんとなくわかったわ…何でさっさとコレを回収しなかったのよ。面倒な事になるってわかっていたでしょうに」

希  (一番初めに面倒な事になったのはにこっちが言うんか)

真姫 「私はこマシンを完成させたかった。みんながこれを使って幸せになるところを見たかったの」

真姫 「にこちゃんだって最初は喜んで使ってくれていた。ことりだって、海未だって毎晩使ってくれている」

真姫 「ただちょっと調整が甘かっただけ、だから少しでも情報が欲しかった」

真姫 「原因さえわかればきっと良くなるの。みんなを幸せにするマシンを作れるの」

希  「今みんながどうなっているか、わからない真姫ちゃんや無いやろ?」

真姫 「………」

にこ 「はぁ、あんた頭は良いのに本当にバカなのね」

真姫 「なっ、にこちゃんに言われたくないわよ」

にこ 「どうせ私を実験台にしたのに失敗して後に引けなくなっちゃったんでしょ」

にこ 「もうやめときなさい、実際使った私だから言うけどこの機械は危ないわ」

真姫 「今更やめてどうしろって言うのよ。ここでやめたらただみんなに迷惑をかけただけになっちゃう」

真姫 「絶対に完成させてみんなを幸せにする。それが私の出きる唯一の償いなのよ」

にこ 「みんな真姫ちゃんが悪いなんて思って無いし誰も真姫ちゃんに責任を押し付けたりしないわ」

真姫 「それでも…わたしは…」

希  「どんなに幸せな夢を見たってウチ等は現実を生きていかなきゃいけないんよ

希  「それに、どうせやったら夜の刹那な夢よりも未来に続く夢を見ていたいやん」

希  「ウチの夢はμ'sのみんなと一緒に思い出を作る事。みんなを幸せにするって事はウチの夢も叶えてくれるんやろ」

真姫 「希……私今からでもやり直せるのかしら…」

希  「それは真姫ちゃん次第…だけどきっと上手くいく。カードもそう告げとるんよ」

真姫 「希らしいわね。ありがとう…頑張ってみる」

にこ 「何か希に良い所全部持ってかれた気がするんだけど」

希  「そんな事無いよーにこっちもかっこよかったよ」

真姫 「うん、にこちゃんもありがとう」

にこ 「べ、べつにあんたの為じゃないわよ。μ'sを元通りにするのに必要だっただけ」

希  「それにまだ問題が全部解決したわけやないしね」

----------------------------------------------------------------

海未 「ことりは何を言っているのですか…これは夢ではない?」

ことり「そうだよ、ごめんね。私のせいでこんな事になって」

海未 「ことりの言っている事がわかりません、これは現実。だったら何が夢でどこからが現実だと言うのですか」

ことり「海未ちゃん落ち着いて。ことりにも海未ちゃんの夢の内容まではわからないよ」

海未 「そ、そうですね……ならばことりが知っている現実を教えてください」

ことり「うん、全部話すよ。その為に来たんだから」

----------------------------------------------------------------

絵里 「事件のなりゆきはわかったけど、何でことりを一人で海未のところに行かせたの?」

穂乃果「それは…ことりちゃんが海未ちゃんの事を傷つけてたから…かな」

絵里 「それって機械を送ったからって事とは別に?」

穂乃果「うん、詳しくは言えないけどこれはことりちゃんが海未ちゃんに言わなきゃいけない事なんだ」

絵里 「ふーん、まあいいわ。落ち着いたらでも良いから教えなさいよね」

穂乃果「それは…海未ちゃん次第かなぁ」

穂乃果(絶対に言えないと思うけど)

絵里 「お土産無駄になっちゃったわ、穂乃果食べる?」

穂乃果「それ、うちのお饅頭だよね。遠慮しておきます」

絵里 「じゃあ、希とでも一緒に…あ、そうだ向こうはどうなったかしら」

穂乃果「向こう?」

絵里 「希がにこの家に行っているはずなのよ、ちょっと連絡してみるわね」

----------------------------------------------------------------

海未 「そうですか、この機械はことりが私に送った物だったのですね」

ことり「うん、そしてここからが本題。私が現実の海未ちゃんにしたこと…」

海未 「…最近の出来事を冷静になって考えて直して、あなたのした事は何となくわかりました」

海未 「だからこそことりは私に伝えて私は受け止めなければならない」

海未 「教えてください、ことりが私に何をしたのか」

ことり「…私がマシンを使っていた事は伝えたよね。使っている間、私はμ'sのメンバーの夢を見たの」

ことり「私が海未ちゃんにした様な、うぅん、もっと激しい夢を何度も見てた」

ことり「でも、何度見ても海未ちゃんと穂乃果ちゃんだけは夢に出て来てくれなかった」

ことり「きっと、ことりの中で大切な幼馴染だけにはこんな事しちゃいけないってブレーキをかけていたのかもしれない」

ことり「他のメンバーにはしておいて酷い言い訳だよね」

ことり「でも、その時のことりは二人が出て来てくれないのが寂しくて悲しくて、本当は二人の事が嫌いなのかもとか思っていた」

ことり「そしてあの日、海未ちゃんが学校を休んだ最初の日にお見舞いに行って」

ことり「海未ちゃんは機械を着けたまま裸で寝ていた」

海未 「は、裸で?私がですか?」

ことり「うん、一瞬これは夢かと思ったよ、海未ちゃんがあまりにも綺麗だったから。でもすぐにそれは現実だってわかっていた」

ことり「それでも私は私を止められなかった」

ことり「海未ちゃんは私が夢だと言ったらそれを信じてくれた…これは違うかな、夢だと思い込むようにしてくれた」

海未 「私は本当に夢だと…」

ことり「だって少し考えたらわかるよ、夢と違って身体もベタベタになったし、触れ合った体温も心臓の鼓動も夢とは全然違った」

ことり「それから3日間、私は毎日海未ちゃんのお見舞いに来たの。海未ちゃんがマシンで見る夢は穂乃果ちゃんばかりだったみたいだけど」

海未 「なっ!?そ、そんな事まで言っていましたか?」

ことり「うん、凄く妬けちゃった。でも、その夜に私の夢でも穂乃果ちゃんが出てきたからお互い様かな」

ことり「そして昨日のお見舞いの帰りに穂乃果ちゃんが私に会いに来たの」

海未 「穂乃果が?」

ことり「穂乃果ちゃんは私がしている事に気付いていたみたい。それで穂乃果ちゃんに怒られちゃったんだ」

ことり「こんな事を続けていたら私の夢もみんなの夢も全部壊れちゃうよって」

海未 「そうですね、穂乃果と付き合っているのに私と身体を重ねていれば穂乃果も怒るでしょう」

ことり「え?私、穂乃果ちゃんと付き合ってなんてないよ」

海未 「あっ……そうですか…すいません、勘違いだったようです」

海未 (あれは夢だったのですね…しかしあの前日は機械を使わずに寝たはずですが)

ことり「海未ちゃんが機械を使ったきっかけってもしかして…」

海未 「わっ、忘れてください」

ことり「えっと…そういうわけで私は今日海未ちゃんに謝りにきたの


ことり「こんな事をしておいて勝手なのはわかっているけど、私はμ'sを壊したくないから

海未 「はぁ…本当に勝手な人ですね」

ことり「ごめんなさい、でも…」

海未 「貴方は私の意識がハッキリしていない事をいいことに私の身体をもてあそんだんですよ」

ことり「うぅ…ごめんなさい、ごめんなさい」

海未 「泣いて許される事だと思わないで下さい。貴方は私を傷つけたのですから」

海未 「だから…」


パンッ!!


ことり「う、海未ちゃん…」

海未 「私もことりを傷つけました。これでおあいこという事にしましょう」

ことり「ごめんね、海未ちゃん、ありがとう


海未 「まあ、夢ならと拒まなかった私も悪いのです。お互い悪い夢だったと思って忘れる事にしましょう」

ことり「え?…忘れちゃうの?」

海未 「え…」

----------------------------------------------------------------

その後、私とことり、穂乃果と絵里、そして凛と花陽は真姫の家に集まり、

そこで再度真姫からの説明を受けてそれぞれが謝罪と感謝を伝え合いました。

私、にこ、ことり、真姫の持っていた機械は破壊し、設計図も全て処分する事にしました。

不幸中の幸いというべきか、私個人の事を抜けばにこと私が無断欠席をした事くらいの話で済んでいるため

お互い納得してこれまで通りのμ’sやっていこうという事になりました。

もちろんすぐに今まで通りとはいかないかもしれませんが、私達ならば心配はいらないと思います。

------------------------------------------------------------------

凛  「にこちゃん、凛とストレッチやるにゃー」

花陽 「凛ちゃんずるいよ、昨日もにこちゃんとやったでしょ。今日は私だよ」

凛  「えー?別に昨日と同じでもいいよねー?にーこちゃん」

にこ 「ちょっと何2人で勝手に決めてんのよ、こら凛くっつかないで」

にこ 「うわぁ、ちょっと花陽も腕を引っ張らないでってばー」


希  「相変わらずにこっちは大人気やね、一緒に参加しないでいいん?」

真姫 「別に私は・・・興味無いし」

希  「そんな膨れっ面で何言ってるんだか。ほら行くよ」

真姫 「あん、ちょっと希。そんなむりやり」

希  「ほら、みんなー真面目にやらんとワシワシしちゃうよー」

にこ 「ちょ、私はちゃんと真面目にっ!きゃーーー!!」

絵里 「一時はどうなる事かと思ったけど、みんな楽しそうで良かったわ」

海未 「そうですね。真姫はまだ気にしているようですが希もフォローしてくれているようですし

絵里 「私としては海未の方が心配なんだけど…ほら来たわよ」

ことり「海未ちゃーん、一緒にストレッチやろー?」

海未 「ことり!?わ、私は絵里とやるのでことりは穂乃果とお願いします」

ことり「えー?またー?海未ちゃんのいじわるー」

絵里 「はぁ、何があったかは知らないけれど避けすぎじゃない?」

海未 「うぅ…ストレッチだけですよ。普段はいつも通りしてますから」

海未 (ことりに触れているとあの日の事を思い出すから何て言えませんよ)

穂乃果「もう、ことりちゃんたらあんまり海未ちゃんの事からかっちゃダメだよ」

ことり「だってー照れてる海未ちゃんもかわいいんだもん」

穂乃果「私が言うのも何だけど…ことりちゃん全然反省してないよね」

ことり「そんなこと無いよ。今だって海未ちゃんが嫌がったらすぐにやめるようにしてるし」

ことり「それよりも本当に言わなくて良かったの?あのこと」

穂乃果「あーうん、もう皆前に進み始めてるんだから、蒸し返す必要は無いよ」

ことり「穂乃果ちゃんがそういうなら、わかったよ」

----------------------------------------------------------------

海未 「真姫、少しいいでしょうか」

真姫 「ん、何かしら?」

海未 「あの機械を使っていた時の記憶でどうしても納得がいかない点があるのです」

海未 「私は3日目の夜は機械を使わずに寝ましたが4日目との間に夢を見ています」

海未 「ただの夢では無い、間違いなくの機械の影響を受けた夢でした」

海未 「真姫、貴方はまだ何か隠しているのではありませんか?」

真姫 「…そうね、気付いているのなら伝えなきゃいけないわよね」

真姫 「あのマシンの機能は3つあったの」

真姫 「1つは明晰夢を見せる事、2つめは使用者の状態を私のパソコンに送る事」

真姫 「そして3つめは周囲の人間の夢に干渉すること、これはマシンを装着していなくても可能よ」

海未 「なっ!そんな事まできたのですか!?」

真姫 「ことりの作った分だけね、特殊な音波を出して悪夢を見るようにするの」

真姫 「具体的な内容まで指定出来るわけじゃないし、一度使えば内臓バッテリーが切れるからマシン事態が使用不可になるわ」

海未 「なるほど、そういう事でしたか……あれ?使えなくなると言うのなら私は何故その後も夢を見続けたのですか」

真姫 「ことりが穂乃果に送った分を私が持っていたからね、それを翌日海未の物と交換したのよ」

海未 「そういう…ことですか」

真姫 「あの時は本当にごめんなさい、この事を隠していたことも…」

海未 「隠していたことを責める気はありません、それはことりも同じですし」

海未 「最後に教えてください、真姫は何故このことを隠していたのですか」

真姫 「それは…言えないわ」

海未 「そうですか…わかりました。ありがとうございます」

海未 (真姫もことりもこの事隠していて、あの機能がある機械を使ったのは私とことりだけ)

海未 (私に内緒にする必要があり、この機械の機能を知っていた人物)

海未 (その人物が、私がこの機能を知ることで秘密がばれる事を恐れて真姫とことりに口止めを頼んだ)

海未 (そう思いたくは無かったけれどやはりそういうことなんですね)

海未 (私は…あなたに…)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

海未 「穂乃果…」

穂乃果「海未ちゃん?どうしたの?」

海未 「貴方は私に隠し事をしていませんか?」

穂乃果「えー?穂乃果、隠し事なんてしてないよー」

海未 「だったら教えて下さい。貴方は私が最初に休んだ日、家に来ましたか」

穂乃果「行ったよ、海未ちゃんが休むなんて珍しいからね。お見舞いに行った」

海未 「では……その時私は貴方に…」

穂乃果「海未ちゃん、夢っていうのはね。覚めない方が良いこともあるんだよ」

海未 「しかし、私は!」

穂乃果「だったら…責任を取ってよ」

海未 「え…?」

穂乃果「穂 乃 果のために海未ちゃんの全てを頂戴」

ドサッ

海未 「ほ…のか、いったい何を…」

穂乃果「今更、それを聞くんだ。夢の中で何度も穂 乃 果としていたのに」

――― うつし世はゆめ よるの夢こそまこと ―――

江戸川乱歩の言葉でしたか

確か夢と現実の区別が付かないという意味だったと思います

私にとってμ'sの皆と過ごす日々はまさにゆめで

穂乃果と結ばれるということも夢で

だとしたら、何がまこと何でしょうか

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

PiPiPiPiPi……

海未 「朝ですか…」




今日も朝から遅刻して来た穂乃果の言い訳を聞くことになるのでしょう

穂乃果「ねぇねぇ、海未ちゃん聞いてよー」

海未 「どうしたんですか?」


―――今日も一日幸せなゆめが見られますように

これで終わりです

遅筆で稚拙なSSでしたが読んでくれた方に心より感謝します。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月16日 (火) 17:35:30   ID: ked_ebLt

期待してますよ

2 :  SS好きの774さん   2014年09月16日 (火) 18:05:35   ID: 5memEEVE

やり遂げろよ、最後まで…

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom