血バケツについて~ (5)

血バケツについて語りましょう




ところで血バケツって何?

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おばあちゃんから聞いた話なんですけど
陸の孤島和歌山県和歌山市に昔から古く伝わる伝承の一つに
「血ばけつ」ってのがあるらしいんです。

なんでも林道に座り込んでバケツの中身を
チャプッチャブッ
て、かき回してる老婆の話なんですけど

髪の毛はざんばら、口の中には歯も舌もなくてそこから血がダラダラと流れ出し
バケツの中に並々と溜まっていくんです。

そしてそれがすりきり満杯になると中身を
ザバッ
と捨てて、一歩進んではまた同じことを繰り返してるんだとか

ごくたまにその道を通る人があると

「よぅ、血いわけテケ、血いわけテケ」

と、しわがれ聲で話しながら手招きするんですわ
そこでいやがって拒否して先に進もうとすると
その人は新しい血ばけつになってしまうんだとか

これを回避するためにはその人は差し出されたバケツの上から
自分の血を何滴か垂らすか、とまとを握りつぶしてその汁を入れるかしないとダメなんだとか
もしくはキタ道を引き返すしかないんらしいです。

この形態にいくつかの種類があって、
老婆じゃなくて小さな子供だって話もあるし、バケツから転じて顔が馬のけつになっている場合もあるとのこと
また血の代わりにするものも林檎の皮だったり、苺の絞り汁だったり
ある話では紅色大根を代わりにして逃げて来た話も
手招きしながら「はたらけ、はたらけ」と言われたり「くそすれたてんなかすしね」と言われたという話もあるとか

和歌山のある地方では旅人を困らせる妖怪の類として認識されているようですが
また別の地域できくと、土地に方丈をもたらす救いの神様の一種と捉える風習もあるとか
また『血ばけつ と 和歌山節』(著,北方 弥一郎/ちくま書院文庫/2003)でも「昔から地方の村々では血をその土地に撒き、実りを祈祷する風習は根強く、それにならった伝承ともいえるであろう」との記述もあります。

僕が知っている血バケツの話はこれ位です。皆さんはどうですか?その辺りをきかせてください
ちなみに僕は子供の頃、早く寝ないと血バケツが枕元まで来るぞぉ、と教えられて育ちました。

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