にこ「笑顔の魔法」 (74)


『パパ!にこにー!』


『おっ、いい笑顔!』


『にこは可愛いなぁ…さすがパパとママの娘だなぁ…』


『えへへ、にこっ♪』


『そうだ、にこ』


『あの歌を歌って帰ろうか』


『飛びっきりの笑顔になれるあの歌を歌って…』


『うん!』


『にこに~にこに~にこにこに~♪』


『にこに~にこに~にこにこに~♪』


『えへへ、パパ!』


________

______

____

__



にこ「んっ…あ…」スクッ

にこ「夢…か…」

にこ「パパ…」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1404886819


にこ「パパの夢をみるのも…」

にこ「何だか…久しぶり」

にこ「……」

にこ「いけない…いけない…」

にこ「笑顔…笑顔…」

にこ「にっこにっこにー!」ニコッ

にこ「よし!笑顔になった!」

にこ「さすが笑顔の魔法ね」

にこ「って…あっ!もうこんな時間…!」

にこ「今日、ママ居ないんだった!」

にこ「お弁当作らなきゃ!」ダダッ


『にこへ』

『今日も帰ってこれないから、二人の御飯をお願いします。』

『それと今週末も仕事で家には帰らないから、その分の生活費を置いてあります。』

『いつも、迷惑かけてごめんなさい。まとまった仕事が片付いたら、家族四人で食事にでも行こうね。』

『あと、新曲のPV見たわ。とっても可愛く写ってたわよ。』

『ママより』


にこ「…ありがと、ママ」

にこ「じゃあ、今日も笑顔で頑張ろー!」

ガララッ

こころ「にこにー…おはよう」

こころ「おはよう…」

にこ「あらら、起こしちゃった?」

にこ「あと、もうちょっとだけ寝る時間あったのにね」

こころ「こころ、ニコニーのおてつだいするニコー」

ここあ「ここあもー」

にこ「そう、ありがとうね」

にこ「じゃあ今日も三人で笑顔の呪文やるニコ!」

こころ「やるニコ!」

ここあ「ここあもやるニコ!」

にこ「じゃ、せーのっ」


『にっこにっこにー!』


・・・・・

こころあ「ごちそうさまー」

にこ「美味しかったニコ?」

こころ「うん!」

ここあ「これがおいしかったー」

にこ「これね、にこにーのお友達の花陽ちゃんがくれたの」

ここあ「お米のおねえちゃん」

にこ「そうニコ」

にこ「ご飯にきっと合うからって」

にこ「後でお礼言っとかないとね」

にこ「さ、そろそろ時間ニコ!」

にこ「準備して!」

こころあ「うん!」


学校

にこ「はぁぁ…朝はやっぱり眠い…」

にこ「ん…?」



ことり「…」コソコソ

穂乃果「…」コソコソ


にこ「あの二人、何してるニコ?」


ことり「あー、受け取った!」ヒソヒソ

穂乃果「どうするのかな…」ヒソヒソ


にこ「二人とも、何してるニコ?」

穂乃果「わっ!」ビクッ

ことり「ひっ!」

穂乃果「に、にこちゃん!」

ことり「びっくりした…」

にこ「驚きすぎー」

穂乃果「だって急にいきなりだったんだもん!」

にこ「にこが近づいても、気づかないのが悪いニコ~」

にこ「そんなに集中して何見てるの?」

穂乃果「そうだ、そうだ!」

ことり「にこちゃん、あれ見て」

にこ「んー?」


女の子「お返事…待ってますから」

女の子「…」ダッ

海未「…」


にこ「きゃー!あれって…もしかして!」

ことり「ラブレターだよ!」

穂乃果「凄いよね海未ちゃん」

穂乃果「今月何回目だろう」

にこ「やっぱり海未ちゃん、モテモテなのね~」

穂乃果「今回はどうするのかな!」

穂乃果「OKするかな!」ワクワク

ことり「いやいや、断るに決まってるよ!」

にこ「そうだよねぇ?」

穂乃果「えー?何で?」

穂乃果「わかんないよー?」

にこ「いーや、断るよ!!」

にこ「だって、海未ちゃんは穂…」

海未「…」ニッコリ

穂乃果「ほ…?」

にこ「あわわわわ!」

海未「にこ…?」

海未「私が何ですって?」

にこ「ひぃ!」

海未「口は災いの元ですよ?」

ことり「海未ちゃん、落ち着いて…」

海未「ことりもです!」

海未「というかあなたたち隠れて見てたんですね!」

海未「酷いです!」

穂乃果「海未ちゃん、ごめんね。怒らないで」

海未「別に怒ってなんていません!」

穂乃果「穂乃果、海未ちゃんが呼び出されて…気になったから…」

海未「ぅぅ…////」

海未「その…だからって…」モジモジ

にこ「…クスッ」

ことり「…」ニヤニヤ

海未「わ、笑わないでください!二人とも!」

穂乃果「ところでさ!海未ちゃん、ラブレターの返事どうするの?」

海未「書きません」

穂乃果「ええー!?何で?何で?」

海未「そ、それは…何というか…」チラッ

穂乃果「え?どうしたの?」

穂乃果「穂乃果の顔に何かついてる?」

海未「い、いえ…別に…」

海未「/////////」

穂乃果「?」

海未「そ、それより穂乃果!今日の宿題はやってきたんですか!?」

穂乃果「うぇ!?」

ことり「あはは…」

海未「まったく!どうせやってないんでしょう!」

穂乃果「そ、それは…」


にこ(ふふふ、海未ちゃん)

にこ(顔を真っ赤にして…かーわいい)

にこ(でも、恥ずかしさに話題を反らしちゃうようじゃ…)

にこ(鈍感穂乃果ちゃんに気持ちは伝わらないニコよ…)


ことり「まあまあ…海未ちゃん」

海未「ことり!あなたは穂乃果に甘すぎます!」

海未「そんなんじゃ付け上がりますよ!?」

ことり「そ、そんなこと…」

にこ「まぁまぁ海未ちゃん」

海未「あなたもですか!にこ!」

にこ「そんなにしかめっ面してちゃ、綺麗な顔が台無しニコ」

にこ「ほら、笑顔の魔法!にっこにっこにー!」

海未「ふぇ!?」

穂乃果「あはは!にっこにっこにー!」

ことり「にっこにっこにー!」

海未「えっ…えっ…」

穂乃果「海未ちゃんも一緒にやろうよ!」

海未「えー…?」

穂乃果「ほら、いくよ?にっこにっこにっこにー!」

海未「にっこ…にっこ…にー」ニヘッ

ことり「えへへ、楽しくなっちゃうよね」

にこ「やっぱり笑顔が一番ニコ」

穂乃果「さすがにこちゃん!」

穂乃果「にこちゃんの笑顔を見てると…ホントに嬉しくなっちゃう!」

穂乃果「にこちゃんの笑顔には不思議なパワーがあるね!」

ことり「ことりもそう思う!元気が沸いてくるというか…」

海未「そうですね…私もにこの笑顔好きです」

にこ「えへへ…」

にこ「にこは魔法使いだから…」

・・・・・

にこ「魔法使いだって…」

にこ「言っちゃったー…ふふっ」

にこ「でも、本当の事だよね」

にこ「笑顔って皆を幸せに出来る魔法」

にこ「にこがパパから教えてもらった…魔法」

にこ「ふふっ」ニコニコ

『なーに、廊下でニヤニヤしてるの?』

にこ「ん?」

にこ「真姫ちゃん」

真姫「また、何か企んでるの?」

にこ「ひっどーい!」

にこ「ニヤニヤだなんて!ニッコリだよ?」

真姫「変わんないじゃない」

にこ「全然ちがうの!ニヤニヤだなんて可愛くない!」

にこ「ニッコリってね!ほら、ニコッ!」グイッ

真姫「ちょ!近い!」

にこ「あー、真姫ちゃん照れてるの?」

真姫「照れてないわ!」

にこ「もー、素直じゃないなぁ」

にこ「にこの笑顔みて元気になった?」

真姫「はぁ…何を…」

にこ「ふふー」ニコニコ

真姫「…」ニマッ

真姫「ま、まあ多少は…」

にこ「でしょー?」

にこ「ていうか今の『ニマッ』って少し気味悪かったニコ」

真姫「なっ!にこちゃん!」

にこ「あはは! 」タタッ

真姫「待ってー!」

にこ「こっちニコ~」

真姫「ちょー!」


希「あれは…真姫ちゃんとにこっち」

希「ふふっ、二人とも楽しそうやん?」

希「真姫ちゃんなんてあんなにニコニコしながら追いかけて…」

にこ「あはっ、真姫ちゃん遅いよ~」

真姫「待ちなさい!」

にこ「そんなんじゃ、追いつか…」

ドン

にこ「きゃっ!」

にこ「ご、ごめんなさい!」

希「うちやで」

にこ「あっ、のぞみん!」

希「二人とも、廊下を走ったら危ないよ?」

真姫「だってにこちゃんが!」

にこ「あはは…」ニコッ

希「可愛いけどお仕置きや~」

ワシワシ

にこ「ひにゃぁぁぁぁぁぁ!」

希「ふふっ、にこっちのここは変わらんなぁ…」

にこ「失礼ニコッ…やめっ!」

希「でも…」

希「にこっち、最近、笑顔が一段と輝いてるで」

にこ「えっ…?」

にこ「そうかなぁ?」

希「ふふっ、そら自分では気づかんよな」

希「特にμ'sに入ってから…」

にこ「そうなのかな」

にこ「真姫ちゃんもそう思う?」

真姫「わかんないわよ」

真姫「だって、μ'sに入る前のにこちゃん知らないもの」

にこ「そっか…」

にこ「でも、考えてみれば、そりゃそうかも…」

希「はん?」

にこ「だって、にこ…アイドル始めたわけだし…」

にこ「笑顔の魅力が増すのも当然ニコ」

希「あはっ」

希「ふふっ、そうかもしれんね」

真姫「へ?」

真姫「どういう理屈よ…」

真姫「希ちゃんはわかるの?」

希「何となくな」

希「にこっちの目指すアイドルは…」

にこ「笑顔で皆を幸せに出来るアイドル!」

にこ「だから、にこも笑顔を磨いてるのだ!」

真姫「はーん」

にこ「なにその顔」

真姫「それってずっと鏡の前でニコニコしてるって事よね」

にこ「まあね」

真姫「気持ち悪い…」

にこ「なっ!」

希「あはは、確かに言われてみればナルシストみたいやん?」

にこ「アイドル何だからいいのー!」

真姫「ふふっ、スクールアイドルだけどね」

・・・・

にこ(さっき、希ちゃんに言われたみたいに…)

にこ(スクールアイドルを始めてから)

にこ(『最近、楽しそうに笑うね!』とか…)

にこ(『最近、笑顔が凄く輝いてる』とか…)

にこ(言われる事が増えた)

にこ(だから…思ってしまう)

にこ(μ'sに入る前のにこって、どんな笑顔をしていたの…?)

にこ(もしかしたら…上手くにっこり出来てなかった…?)

にこ(笑顔の魔法…届いて無かったのかな…?)

にこ(まあ、今更の話なんだけどね)


・・・・

放課後

カァァ カァァ

にこ「皆~!ばいばいニコ~」

凛「ああー!待って!にこちゃん!」

にこ「凛ちゃん、どうしたの?」

花陽「花陽もいるよ」

にこ「花陽ちゃんまで…」

凛「にこちゃん、帰りスーパー寄っていくでしょ?」

にこ「うん、まぁ…」

凛「凛たちもスーパーに用事あるから、一緒に行くにゃ!」

花陽「あっ…いいよね?」

にこ「…もちろんニコ!」


____

__

_



にこ「今日はもやしが安い…」

にこ「残り少ないけど、いっぱい買っていくニコ」ゴソゴソ

凛「ひゃー、こんなに買うの?」

にこ「もやしって便利よ~」

にこ「おかずにも、サラダにも使えるし…」

花陽「へぇ…にこちゃんは凄いね」

花陽「私たちとは2つしか離れてないのに…毎日、ご飯まで作ってて…」

にこ「別に凄くないよ」

にこ「慣れってやつニコ」

にこ「ところで二人はスーパーに何の用事が?」

凛「ああー!そうだった!」

花陽「忘れてたー!」

にこ「しっかりしてよ…」

凛「あれ…本当に何だったか覚えてないにゃ…」

花陽「花陽も…」

にこ「ふ、二人とも大丈夫?」

凛「ま、まあ…せっかく着いてきたんだから荷物持ち位させてよ」

にこ「えっ…悪いよ」

花陽「遠慮しないで!ここまで来て何もしないで帰るのはアレだし」

にこ「そう?じゃあうちに寄っていって…」

凛「いいの!?」

花陽「わーい!双子ちゃんに会える!」

にこ「もしかして、それが目的だったニコ…?」

にこ「って…あっ!醤油が凄く安い!」

にこ「買いだめしたい!」

花陽「お一人様2本だって」

凛「凛たちも並ぶにゃー!」

にこ「二人と一緒で良かった…」



にこ「二人のおかげでたくさん買えたニコ」

凛「別に大したことじゃないよ」

花陽「そうだよ」

にこ「でも、本当にありがとう」ニコッ

凛「はっ…」

凛「にゃー!」

にこ「ど、どうしたの?」

花陽「ふふっ、にこちゃんの笑顔があまりに眩しくて…照れちゃったんだよね?」

にこ「そ、そう…」

凛「にこちゃんの笑顔は本当に素敵!」

凛「凛、μ'sに入ってよかった!」

凛「にこちゃんに出会えて、この笑顔を見れて!」

にこ「そ、そこまで言われたらこっちが照れるよ」

花陽「花陽も、おんなじ気持ちだよ」

花陽「にこちゃん、これからもよろしくね」

にこ「な、なあに?二人とも今日は…」

にこ「何だか不気味ニコ…」

凛「そんなことないよ!」

凛「にこちゃん、凛からも!」

凛「これからもよろしくね」

にこ「凛ちゃん…花陽ちゃん…」

にこ「そうね…」

にこ「よろしくニコ!」

______


にこ「まあ、醤油のお礼に晩御飯食べてってよ」

凛「うん!ご馳走になるにゃ!」

花陽「ごめんね?」

にこ「別にいいよ」

にこ「にこだって、せっかく料理作るならたくさんの人に食べて欲しいし…」

にこ「あっ、そろそろ家に着くニコ」


『・・・・』


にこ「あれ…?」

にこ「家の前に誰かいる?」

凛「ほんとにゃ」

花陽「何か怖いよ…」


『あっ!にこ!やっと帰ってきた!』

にこ「ぅえ!?」

凛「って、絵里ちゃん!」

絵里「あら?凛と花陽も一緒なの?」

にこ「うちでご飯食べていってもらおうと思って…」

絵里「ちょうど良かったわ…これ」ガサガサ

にこ「えっ?」

絵里「今日は…にこの家事を手伝おうと思って…」

絵里「ほら、今日は…お母さんいないって言ってたじゃない」

絵里「にこ、いつも大変そうだし…」

絵里「少しでも助けになれたらって」

にこ「絵里ちゃん…」

にこ「ありがとうニコ~!」ダキッ

絵里「あっ!ちょっ!にこ!」


こころ「あー!にこにーだ!おかえり!」

ここあ「はらしょーおねちゃんとお米のおねえちゃんとねこさんのおねえちゃんもいる!」

花陽「お久しぶりです!」ナデナデ

こころ「はへ~」ウットリ

ここあ「あっ!!!こころばっかりズルいニコ!」

ここあ「ここあもナデナデして!」

凛「じゃあ凛がするにゃ!」

絵里「ふふっ、賑やかね」

にこ「そうね…皆のおかげニコ」

醤油そんなに買うと持たなくないかなww


・・・・・

こころ「……」zzz

ここあ「……」zzz


にこ「三人とも、今日は…ありがとね」

凛「こちらこそ、ご馳走さま」

花陽「むしろ、押し掛けてごめんね」

絵里「私も…」

にこ「そんなことないよ」

にこ「二人はチビたちの面倒みてくれたし…」

にこ「絵里ちゃんのロールキャベツ、とっても美味しかったよ」

にこ「何より…」

にこ「友達がにこの事…気にかけて家事を手伝ってくれるなんて、始めてだから…」

にこ「嬉しかった」

にこ「ありがとね」ニコッ

絵里「…!」

絵里「あ、当たり前じゃない!」ニヤッ

凛「そうだよ!」ニコニコ

花陽「また、来て良いかな?」ニマッ

にこ「もちろん!」

>>28
三年くらい持つやろ(適当)


『パパ!にこにー!』


『ああ…にこ…いい笑顔だね…』


『にこのまほう届いた?幸せになった?』


『ああ…パパ…とても幸せだよ』


『ありがとう…にこ』


『やったぁ!にこ、パパのためにもっと笑顔になるからね!』


『こっちみて!こっちみて!元気になあれ!』


『ありがとう…』


『パパ?何で泣いてるの?』


『ごめんね、にこ』


『何であやまるの?にこが涙サヨナラしてあげる』


『にっにっこにー!』


『ごめんね、にこ』


『・・・・・・』


『…パパ?』


『・・・・・・』


『パパァー?パパァー!』


『・・・・・・』


『どうしたの?パパ!何で喋らないの?』


『あれ?パパどこ?パパァー!』


『うぇぇ…パパ…どこ…』


『いけない…笑顔…笑顔…』


『笑顔の魔法…にこー…』


『嬉しくならない…どうして…?』


『……』


『グスッ…うぅぅ…ひぐっ…パパ…』


________

______

____

__


にこ「あっ……」ツー

にこ「ゆ、夢……」

にこ「二日続けてパパの夢を見るなんて…」

にこ「しかもこんなに…悲しい…」

にこ「いけない…笑顔…笑顔…」

にこ「にこは魔法使い…」

にこ「今日も皆に笑顔を届けるんだから…」

にこ「笑顔でいなくちゃ」

にこ「にこっ!」

にこ「よし…」

にこ「準備しなくちゃ…明日から夏休みだし…」

にこ「最後の1日頑張らなくちゃ!」

にこ「夏休みか…今日が22日だから…」

にこ「って…今日誕生日じゃない!」

にこ「とほほ…気づかなかったニコ…」

にこ「誰にも言って無かったし、やっぱり祝って貰えないかなぁ?」

にこ「でも、自分から言うのはプレゼント催促してるみたいで嫌だし…」

にこ「…」

にこ「…まぁ誕生日が何だ」

にこ「夏休みにはライブもあるし…それどころじゃないよね」

にこ「今日は午前で終わるから、練習がたくさん出来るわね…」


こころ「にこにー準備出来たニコ~」

ここあ「行ってくるニコ」

にこ「うん、じゃあ行っておいで!」



・・・・・・

にこ「えぇー!?」

にこ「今日の練習無し!?」

絵里「ごめんね、都合の悪い子が多くて…」

にこ「そっか…」

絵里「たまには家でゆっくりしなさいよ」

絵里「明日はみっちり練習するからね」

にこ「お、お手柔らかに…」


にこ「せっかくだから、街をブラブラするニコ…」

にこ「スクールアイドルショップ行きたいし…」


___


にこ「はぁぁ!これはA-RISEのサイン入り手帳! 」

にこ「掘り出し物ニコ!」

にこ「くぅぅぅ!金欠な自分が憎い!」

にこ「こんなの見たら、花陽ちゃんも凄く騒ぐだろうな」

にこ「写メとっとこ…」パシャ


___


にこ「んー!このクレープ美味しい!」

にこ「こんな意外な組合せがこんなに美味しいとは…」

にこ「穂乃果ちゃんや凛ちゃんに教えてあげないと…」


___


にこ「……」

にこ「あれ…まだこんな時間…」

にこ「にこ、時間潰すの下手になったなぁ…」

にこ「早いけど…帰ろうかな…」

にこ「…」

にこ「あんまり楽しく無かったなぁ…」

にこ「きっとアイドルショップだって、クレープ屋さんだって…」

にこ「皆でくれば、きっと…」

にこ「…」

にこ「やだなぁ…にこってば、すっかり寂しがり屋になっちゃって…」

にこ「前までは、一人の方が気楽だって考えてたくらいなのに…」

にこ「μ'sに入ってから…人恋しくなったというか…」

にこ「弱くなったのかなぁ…?」


・・・・・・

にこ「さすがにこの時間じゃ…チビたちはいないか…」

にこ「何しようかな…」

ガチャガチャ

にこ「ん?」

にこ「この靴…」

にこ「ママ…?」

にこ「仕事の筈じゃ…」

__

バッ


『ただいまー!あれ?…』


『パパの靴だ!パパー!にこ、帰ったよ!』


『ねぇ?ママ?パパはどこ?』


『病院行っちゃったの?』


『靴…忘れて行っちゃったの?』

____


にこ「まさか…」

にこ「そんな…ママ…!」ダッ

にこ「ママ!ママ!」

ガチャ

にこ「ママ!」


にこママ「あら、にこ…遅かったじゃない」

にこママ「今日はもっと早く帰って来ると思ってたのに」

にこ「ママ…ママ…」ポロポロ

にこママ「え…?ヤダ…どうして泣いてるの?」

にこ「ママぁぁぁ…」ダキッ

にこママ「にこ…どうしたの…?」

にこ「うぇぇぇん…ママが…パパみたいに…ひっく…遠くへ…行っちゃったかとぉ…」

にこママ「にこ…」

にこママ「そう…悲しい思いさせてごめんね」

にこママ「ママ…最低よね」

にこママ「いつも一緒にいてあげられないくせに…」

にこママ「こうやって一緒にいるときも、にこを悲しませるなんて…」

にこ「そんな…ママ…」

にこママ「ごめんね…」

にこ「ううん、大丈夫…」

にこ「ママも…にこの魔法で幸せにしてあげるから」

にこ「パパがてくれた魔法で…」

にこ「いくよ…にっにっこにー!」

にこ「あれ…?嬉しくならない…」

にこママ「にこ…ありがとう…」

にこママ「ママは今の魔法でいっぱい幸せになったよ」

にこ「え…?」

にこママ「にこ、今日は仕事…早引きさせて貰ったのよ」

にこ「あっ…そうだった…」

にこ「でも、どうして?」

>>43
訂正


にこ「ママぁぁぁ…」ダキッ

にこママ「にこ…どうしたの…?」

にこ「うぇぇぇん…ママが…パパみたいに…ひっく…遠くへ…行っちゃったかとぉ…」

にこママ「にこ…」

にこママ「そう…悲しい思いさせてごめんね」

にこママ「ママ…最低よね」

にこママ「いつも一緒にいてあげられないくせに…」

にこママ「こうやって一緒にいるときも、にこを悲しませるなんて…」

にこ「そんな…ママ…」

にこママ「ごめんね…」

にこ「ううん、大丈夫…」

にこ「ママも…にこの魔法で幸せにしてあげるから」

にこ「パパがて教えてくれた魔法で…」

にこ「いくよ…にっにっこにー!」

にこ「あれ…?嬉しくならない…」

にこママ「にこ…ありがとう…」

にこママ「ママは今の魔法でいっぱい幸せになったよ」

にこ「え…?」

にこママ「にこ、今日は仕事…早引きさせて貰ったのよ」

にこ「あっ…そうだった…」

にこ「でも、どうして?」

にこママ「にこ、今日が何の日か覚える?」

にこ「えっ…あっ…誕生日」

にこママ「そうよ…にこ…18歳の誕生日おめでとう」

にこ「ママ…ありがとう」

にこママ「ごめんね、こんなものしかあげられないけど…」

にこ「空けていい?」

にこママ「もちろん」

にこ「うわぁ…可愛いシュシュ!」

にこ「似合う?似合う?」フリフリ

にこママ「ええ…とっても可愛いわ」

にこ「ありがとう…ママ」

にこママ「あと…これ」

にこ「?」

にこ「手紙?何か古い…」

にこママ「渡すべきか…迷ったんだけどね…」

にこ「…」


『にこへ』

『18歳の誕生日おめでとう。』

『もしかしたら、にこが18歳の誕生日を迎える日』

『パパはもうにこの前にはいないかもしれない。』

『だから、こんな手紙を書いてにこをお祝いしたかったんだ』


にこ「これは…パパの手紙」


『18歳になったにこはどんな風に育っていますか?』

『ママみたいに背は高くて、スタイル抜群で、アイドルみたいに成長してたらパパは嬉しいなぁ』


にこ「ごめんね、パパ…まだこんなちんちくりんだよ…ふふっ」


『にこがどんな女性になるのか、創造も出来ないよ』

『でも…一つ確信してることがあるんだ。』


にこ「……」


『今この手紙を書いてる時でも、わかる』

『にこは、18歳になってもきっと』

『周りの皆を笑顔で幸せにしているんだろうなぁ…』

『パパが教えた笑顔の魔法で…』

『そして、これからもそうだろう』

『皆を幸せにしてあげてね』

『パパはにこの事をいつでも見守っているから』


にこ「パパ…パパ…」ポロポロ


『でも…一つだけ気がかりがあります』


にこ「え…」

『にこは』

『にこは笑えていますか?』


にこ「…」


『にこの笑顔は皆を幸せにできる』

『でも、にこ自身は心から笑顔でいますか?』

『にこに本当の笑顔をくれる人はいますか?』

『それだけが心配です』

『もしいたなら、その人を大事にね』

『18歳のお誕生日、本当におめでとう』

『ずっと笑顔で』

『パパより』


にこ「……」ポロポロ

にこ「パパ…」

にこママ「にこ…」ダキッ

にこ「っ……ぅぅ……パパ…ママ…」ポロポロ


ズルーイズルーイズルイコトハ~♪


にこ「あ…電話…スズッ」

にこママ「出なさい…」

にこ「うん…」

にこ『もしもし…』

穂乃果『にこちゃん!大変!たいへーん!』

にこ『穂乃果ちゃん!?』

穂乃果『もう大変で!大変!』

にこ『落ち着いて!』

にこ『いったい何が!?』

穂乃果『えーっとね…ううーん…』

穂乃果『とにかく、大変なの!』

にこ『はぁ?』

穂乃果『いますぐ部室に来て!』

にこ『えっ…今すぐ!?』

にこ『でも…』

穂乃果『おねがぁぁぁぁい!大変なの!ヤバイの!』

穂乃果『じゃあね!まってるから!ああ!大変!』

プツッ

にこ「ちょっと!?あっ…切れた」

にこ「強引なんだから…」

にこママ「にこ…行ってあげなさい」

にこ「えっ…」

にこママ「お友達が大変なんでしょ?」

にこ「えー…うん」

にこママ「ほら、早く!」

にこ「わ、わかったニコ…」ダッ

学校

にこ「ああ…もう」

にこ「いきなり何だっていうの…」

にこ「穂乃果ちゃんには、後でお仕置きだな…」

ガチャ

にこ「来たよ!いったいなにが―」

パンッ


『にこちゃん!お誕生日おめでとう!』

にこ「へ?」

にこ「……」ポカーン

にこ「えっ…えっ…」

ことり「にこちゃん!お誕生日おめでとー!」

花陽「いつも皆に笑顔をくれてありがとう!」

穂乃果「穂乃果たち、にこちゃんの笑顔が大好き!」

海未「いつも幸せを貰ってます…」

真姫「だから、今日は…」

希「皆でにこっちの事…笑顔にするんや!」

にこ「…」ポカーン

凛「ほら、笑うにゃー!」

絵里「ちょっと凛、まずは席に!」

凛「そうだったにゃー、にこちゃん!こっち座って!」


ワイワイガヤガヤ


にこ「みんな…ありがとう…」ポロポロ

穂乃果「あれっ?にこちゃん、泣いてる…!?」

穂乃果「笑顔にするはずだったのに!」

海未「穂乃果が悪いんですよ!」

海未「あんなに強引に呼び出して!」

海未「もっと方法があったでしょ!」

ことり「まあまあ…」

にこ「ううん…笑顔だよ」

真姫「えっ…」

にこ「涙は止まんないけど…」

にこ「顔がね…ニヤけて仕方ないの…」

にこ「嬉しくて…」

にこ「もう…皆のせいだよ?」



にこ(パパ…)

にこ(見つけたよ…にこに笑顔をくれる人たち…)

にこ(心からの笑顔をくれる…)

にこ(最高の仲間たちが…)

にこ(だから、安心して)

にこ(にこはいつまでも笑顔でいれる)

にこ(笑顔の魔法を届けられる…)

おわり

誕生日まで待てなかったよ…

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月10日 (木) 18:24:04   ID: 60CyDNR-

ええ話や

2 :  SS好きの774さん   2014年07月11日 (金) 01:40:45   ID: BHB9LR5I

いい話だ

3 :  SS好きの774さん   2014年07月11日 (金) 03:36:24   ID: 0CDcE7mp

泣ける

4 :  SS好きの774さん   2014年07月11日 (金) 11:26:20   ID: MBj-Y4QP

良かったです!

5 :  SS好きの774さん   2014年07月22日 (火) 10:44:38   ID: gnYkcjiL

凄く感動的した!@にこ誕

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