東方血界戦線-WAR OF THE BLOOD (39)

「クラウスさん、クラウスさん、やばいですよ。帰りましょうそうしましょう」

「しかし、彼女はここに行けと言っていた。いまはいう通りにするべきだ」

「いやいやいやいや三文ロープレの悪の女王みたいなことに従うことないですって、ここやばいですよ」

「……見えるのかね、レオ」

「……ええ、よく見えますよ」



「みるからにやばい外見通り、ここには……います」

「吸血鬼≪ブラッドブリード≫が……」



血 界 戦 線
ーアルティメット イマジンー

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1404052622

都市の名前は ヘルサレムズ・ロット

異界(ビヨンド)と世界が交わる街、ここにはもともと、ニューヨークがあった

僕の名前はレオナルド・ウォッチ。みんなにはレオって呼ばれてる。基本的には一般人の僕は、唯一の特殊な力を買われて、ライブラと言う組織に所属している

フリークスが溢れかえるこの街で、世界観バランスを保ち続ける、極秘裏に存在する秘密結社。それがライブラだ



しかし、そんなライブラもこの街におけるすべての事柄を把握しているわけではない。ていうか、見えないものが多すぎて、記録できるわけがない。むしろ、観測できたとしてもそれが一体ナンナノかがわかることの方が少ない

ま、それが見えるから、僕はこの組織にいられるんだけど



……でも



『その力』を持ったことをこれ程までに悔やんだことはこれまでなかった

何故なら、この世界『どこか』に、その性質を利用する極めて性格の悪いヤツがいたからである

東方人間台風とかいうスレはないんですかね

レオ「クラウスさん、これっすか?」

クラウス「む?あぁ、その肥料で間違いない」

レオ「じゃあ、これで全部ですね。お会計しましょうか」



クラウス「重くないかね?」

レオ「あはは、大丈夫ですよ。重いのはほとんどクラウスさんが持ってるじゃないすか」

クラウス「そうか、しかしすまない。私用に巻き込んでしまって」

レオ「いやいや、俺いつもお世話になってますし、このくらいいくらでも手伝いますって」

クラウス「今日中に植物の手入れをしなければならなかったのだが、七時から予定があってね……オマケにそれまで別の用事があって、一人で買い物の手が足りなかったのだ、助かったよ」

クラウス「しかし、災難だな、ザップも。誘った時は乗り気だったのにその瞬間に腹痛とは……」

レオ(ぜってー逃げたよあの人……)

クラウス「戻ったら紅茶をいれよう。さて、車までもう少しだ。確かこの辺り」

レオ「えーと、僕たちの車は……」



レオ「……クラウス、さん。あれなんすか」

クラウス「ん?」

レオ「あの、大型トラックとバイクの間の、気味の悪いの」

クラウス「……?」

レオ「……あーーーー、俺にだけ見えるやつかぁぁぁぁぁ……」

クラウス「……何か、見えたのかね」

レオ「ええ、でもー……なんて表現したらいいか……あの……」

レオ「空間、裂けてます。んでもってリボンで縛られてます」

クラウス「……そ、そのだな」

レオ「すいません、うまく説明できてない自覚はあります。なんだあのみょうちくりんなシールみたいなの」

クラウス「空間の、裂け目と言ったね?」

レオ「そうですね。あの部分、なんか別の場所につながってます」

クラウス「だとしたら看過できない。目立たない位置に綻びを作り何か騒ぎを起こそうとしてるものの術式の可能性もある」

レオ「調べますか?」

クラウス「うむ」

レオ「はいはい……うわー、あれ近寄りたくねー……飲み込まれそうだもん」


    _∠{_____
    /iヽ__:::::::::<O>::∧::\

     ̄   ` 、_:::::::::〈O〉::::::\
           `/ ∨:::::::::::::\
          /    ;: i:::<o>::\

          |    /.| |\::::::::「o\  __
          | .|   | | |  ` 、::|/´::::\」/
  _./⌒..───' | / | |    `ー――7ヾ⌒
  __/⌒ 二二ニニ ノ  U         ~~



レオ「うわー、なんだよこれ、うわー」

クラウス「裂け目に触れてはいけないぞ、その瞬間に肉体が消え去るかもしれん」

レオ「そうですね、クラウス俺の後ろにいてください。見えないと当たっちゃうかも……」

手「」ニュッガシッ

レオ「し?」

クラウス「!?」

手「」グンッ!

レオ「うわ!うわわわ!!」

クラウス「レオッ!!」ガシッ

レオ「うわ!ちょ!」

クラウス「くっ……ぐぅ……!」ズルズル



クラウス「うおおおおおおぉぉぉ!!!?」

レオ「うわああぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁ……」




スキマ「」パタン

期待
前にHellsingと血界戦線書いた人?

>>3
書きてえ




「ーラウーーんーー」

「クラウーーんー!」

「クラウスさん!!」



クラウス「……」

クラウス「!!」ガバッ

レオ「ああぁぁぁ、よ、よがっだ、めぇざめだぁぁぁ……」

クラウス「……ここ、は?」

レオ「いや、その、俺にもさっぱり。俺もいま、目を覚ましたばかりで」

クラウス「確か私たちは、空間に飲まれて……ならば、ここは異界(ビヨンド)?」

レオ「かと思ったんすけど……でも、これ……物理法則は何も変わってないですし」

クラウス「……ここは、一体どこだ……」

レオ「さぁー……?わ、わかることといえば……」



レオ「あたり一面、ひまわりだらけってことっすね……」

クラウス「うむ……」

>>6
え、なにそれしらない、読みてえ

クラウス「……立ち止まっていても仕方が無いな、レオ、とにかくあたりを探索しよう」

レオ「え?」

クラウス「一刻も早く我々はヘルサレムズ・ロットに戻らなければならない。それに、ここが危険ではないとも限らない。探索過程で情報収集もしなければ」

レオ「……そうっ、すね、はい」

クラウス「あの裂け目は君にしか見えない。私が君を守る、君は周囲にあの裂け目が無いか探してくれ。それ以外にも、目についたもの、気がついたことは些細なことでも教えてくれ」

レオ「は、はい!」



クラウス「……しかし、見事な向日葵だな」

レオ「そうですね、すっごい晴れてて、向日葵もみんな太陽向いて……青空って、本物見るの久々だなぁ……」

クラウス「うむ、いつも深い霧に覆われているからな」

レオ「そうっすね。しかし広いなここ、どんだけの量のひまわりが……」



レオ「クラウス、さん」

クラウス「どうした?」

レオ「俺らはいま、向日葵と向日葵の間の道を歩いてますよね」



レオ「この道幅って、丁度人が歩き回れるくらいっすよね」

レオ「つまりこの向日葵広場、誰かが、管理してるってことっすかね?」

クラウス「! なるほど、つまり花を育てる趣向を持つものがいると言うことだな。いやこれだけ広いのだから一人ではなくもっとたくさん」ウキウキ

レオ(うわちょっと楽しそう)

クラウス「その人物達に会うことができれば、話を聞くことができるかもしれんな」

レオ「そうっすね。こんなに天気いいんだし、手入れとかしてるかも……!?」

レオ(……なんか、あの向日葵だけ、太陽じゃなくて、俺ら見てないか……?)

レオ(っていうか……あまりにも濃密すぎて、オマケに普段と違う場所だから、わからなかったけど、この辺り、何か……)

レオ(猛烈な、魔翌力が……)

レオ「……クラウスさん、あの」

クラウス「ん、また何か気がついたかね?」

レオ「いや、その、ここ……すごい危ないっていうか、早く脱出した方が、っていうか」

クラウス「しかし、ここはまだ探していないところがある。誰かいる可能性も」

レオ「誰かが、いるとして……多分それは」

「猛烈に危険な妖怪だとおもいます」

レオ「そうそう!そうです、だから……ぁ?」

クラウス「レオッ!!」バッ

レオ「ぅっ!!」

ブォン!!!!

「あら残念、もう少しで赤いお花が咲いたのに」

レオ「……は?え?は?なに?」

「こんにちは、侵入者さん。私のお花畑の無断見学料は……今日は命よ」

レオ「なんだよこのゆがんだジャイアニズムさぁぁあぁー!なに!?傘で俺を撲殺しようとしたの!?妖怪傘棍棒!?」

クラウス「レオ……下がっていたまえ」ザッ

「あら、貴方が相手するつもり?」

クラウス「……聞きたいことが、ある」

「答える義理はないでしょ?」ザリッ

ガツン!!

クラウス「……」ギロッ

「……ハハッ、やるわね、人間」

クラウス「貴女は……人ではない」

幽香「まぁね……そうね、聞きたいことがあるっていうなら、一つだけ教えてあげる。私は風見幽香。名もなきフラワーマスターよ」

レオ(名前あるじゃん)

クラウス「Ms.幽香……貴女の畑に無断で入ったことは謝罪する。しかし、我々も状況がつかめていない。裂け目から伸びた手に引きずりこまれ、気がついたらここに倒れていたのだ」

幽香「あぁ、あなた達も被害者なのね。あのスキマの」

クラウス「スキマ?」

幽香「あー、本当かわいそうに、確かに非はないわ、あなた達」

クラウス「であれば……」

幽香「まあ関係ないのだけれどね」グッ

ザンッ!!

クラウス「……」

幽香「また受けた……避けたりしないのね」



幽香「いいわね、人間のくせに生意気」ニタァ

レオ(うわー、口が化け物みたいに裂けてる。あ、化け物だこの人)

幽香「いいわね、あんまり本気で戦うことって、ないのだけれど……」

幽香「あなたみたいな上等な獣なら、マジでやってみてもいいかしら」ブワッ

レオ「!!!!」ゾクゾクッ

クラウス「……いいだろう」

幽香「ふふ、まだ腰が抜けないなんて、本当に最高に生意気……そうね、別に弾幕ごっこじゃないけど、一つ条件をつけましょうか」

クラウス「?」

幽香「あなたが勝ったら、あなた達の知りたいことを、知ってることならいくらでも答えてあげる」

クラウス「……承知した」

幽香「負けた時のことを聞かないとか、生意気……まぁ、負けたらわかってるんでしょうけどね、赤い花が二輪咲くわ」

クラウス「ブレングリード流血闘術……押して参る」

幽香「さあ、せいぜい楽しく踊りましょ!!」

ガンッ!!!!



レオ「……わーお、おれおいてけぼり」

チョンチョン

レオ「ん?」

文「どもでーす」

レオ「え……ぁ、ども」

八雲の屋敷



「ふふーん……」

「紫様、例の二人が風見幽香と接触、戦闘を開始しました」

紫「知ってるわ、みてるもの。藍も一緒にみましょ?なんか格ゲーみたいで見応えあるわ」

藍「格ゲー……?それはともかく、止めなくても良いのですか?」

紫「別にいいわよ、どっちも死にはしないわ」

藍「はぁ……それより、せっかく引きずりこんだのに、なぜすぐに接触を試みないのですか?」

紫「だって、その方が面白そうじゃない……向こうが悩んで苦労して私にたどり着いた方が私のラスボス感がでるじゃない」

藍「……そんなものですか?」

紫「そんなものよ。さて……ん?」

藍「どうしました?」

紫「……あんの烏めがっ」



文「ほーほーほーほー!そのヘルサレムズ・ロットとはいかな場所なのですか?」

レオ「えーと、毎日血みどろの争いが日常的に起きてて、ほんのわずかな綻びが世界を滅ぼしかねない場所です」

文「ほーほーほーほーほー!!いやぁ、デンジャーな場所ですね!やっぱり外来人はいい情報を持ってます!!」

レオ(鴉の準人間かと思ってたけど、フクロウだったのかな)

文「あややや……しかし、すごい戦いですね。私の知っている限り、幽香さんがあそこまで本気を出したのって数える程しかないですよ?」

レオ「うわ、すげぇ……」

文「え?あれが見えるんですか?パンチスピードあり得ないほど早くなってますけど」

※血界の方々は亜光速で動いてるらしい

レオ「いやまぁ、見慣れてますし……」



幽香「はっ!!」ガズン

クラウス「フッ!!」バシッ

幽香(いいわね、こいつ……)

幽香(防御一辺倒の左、最短距離を飛んでくる右、まるで何処かの騎士みたい)

幽香「でも……まだマジじゃないわ、ねっ!!」チャキン

クラウス(傘をーーー!?)

幽香「魔力全開放(リミッターフルパージ)ーーー」

極 限 魔 砲 撃≪マスタースパーク≫

クラウス「っ!!」

クラウス「ブレングリード流血闘術……」ググッ

クロイツシルトウンツェアブレヒリヒ
絶対 不破 血十字 盾

カッ!!!

レオ「おわっ!!」ブオッ

文「あやややや!!」ブワッ



クラウス「……」

幽香「……は?」

幽香(なんで?なんで何時の間に懐に……)

クラウス「ブレングリード流ーーー」

幽香(まさか、盾を展開したあと、そのまま魔砲のなかを突っきてってきた……私の魔砲『そのものを』目くらましに利用した?)

クラウス「血闘術……!」

幽香(なんて、やつーーーー!!)

ケイル バリケイド
血楔防壁陣


幽香「ーーーーーー!!!」

幽香「あーーーもうちょーーーくやしい」ギリギリギリギリギリギリ

文「あややや、お疲れ様ですっ」ビシッ

幽香「人が身動きできないからってデコピンかましてんじゃないわよぶち殺すぞレイヴン」

レオ「クラウスさん、大丈夫っすか?」タタタタ

クラウス「あぁ、少し服が焦げてしまったが……君も平気そうだな。ところで、そこの女性は……」

文「オーオー待ってました自己紹介!清く正しい射命丸!!文々。新聞の著者兼配達員の烏天狗でございます!!」

クラウス「カラス……テング?」

レオ「限りなく人間に近い容姿の準人間でレイヴンハーピーだと思えばいいそうです」

クラウス「な、なるほど……確かに黒い翼があるな」

幽香「ちょっとーーー戦い終わったなら拘束ときなさいよ殺すわよーーーー」ギリギリギリギリギリ

クラウス「む、すまない」チャキン

幽香「っとと……はぁ、屈辱的、まさか情けをかけられるなんて」

文「というと?」

幽香「私はかすり傷一つ負わずに戦闘不能に持ち込まれたのよ……屈辱だわ、わざと攻撃当てなかったわね」

クラウス「……不快に思われたならすまない。しかし、無闇矢鱈と相手に怪我を負わせるのは」

幽香「けーっ、それは私に対する侮辱よ。まぁいいけどさ、こっちもマジじゃなかったし……さ、約束通り、答えられる質問なら答えてあげるわよ」

レオ「あ、じゃあ」

幽香「チビ糸目はだまってな」

レオ(えーーーー)

クラウス「では、まず第一に……ここは、どこなのだ?」

幽香「そこからか、長くなりそ……ここは幻想郷。ついでにここは私の庭の太陽の畑」

レオ「幻想郷……?」

文「まあ知りませんよね、幻想郷っていうのは、忘れさられた存在が引き寄せられる、大きな結界の内側にある異界のことですよ」

レオ「えっ、ここやっぱりビヨンド!?」

文「ん?いや、異界っていうのはおかしいかな?基盤は同じですから。この幻想郷と外界は陸続きにつながってますし」

クラウス「この大きな土地を、結界で隔離して、外からの認識をそらしているというのか……?」

幽香「まぁだいたいそうね。ここには桁外れの術者がいるから」

レオ「ク、クラウスさん、それって、ヘルサレムズ・ロットの結界よりやばいんじゃ……」

クラウス「うむぅ……」

文「あなた達はどうやら結界に関する知識が結構あるようですね、珍しい」

幽香「外の人間って大抵がもう妖怪のことなんかおとぎ話と思ってるものね」

クラウス「……この世界を出る方法は?」

幽香「ないわよ」

レオ「え?」

幽香「ない」

レオ「what!?」

幽香「何回繰り返させるのクソガキ。ない!no!」

レオ「……ぎゃああああぁぁぁぁ!!!」

クラウス「落ち着きたまえレオ」

レオ「無理無理無理無理!!くそー!なんでこんなめに!!!俺よりザップさんの方が日頃の行い悪いでしょーーー!!」ゴロゴロゴロゴロ

文「メンタル弱そうですね」

幽香「見たとこただのガキだものね」

殺し合いではないとはいえ幽香を完封…
クラウスで無双したいだけかな?

>>34
その辺りは多分後半あたりに書くけど、とりあえず個人的には幽香とクラウスが互角であって欲しい。幽香は言ってる通りマジじゃなかったし

でも幽香が実際どの位強いのか本当にわからない。神社周辺で一番なのか幻想郷でもトップクラスなのか。映姫より強いってのはなさそうだけど

クラウス「しかし、出る方法がないということは、はいる方法もないということでは?」

文「いや、それは違います。さっきも言いましたけど、幻想郷っていうのは忘れ去られた存在が集まる場所です。それこそ一切合切忘れ去られてしまったのなら、自然と幻想郷に来てしまうのです」

クラウス「……しかし、我々にはいく人もの仲間がいる。それらがいる限り、忘れ去られたということは……」

幽香「……例外が、一つだけあるのよ」

クラウス「例外?」

文「ええ、スキマ妖怪八雲紫による、スキマINによる幻想郷直行ルートです」

クラウス「先ほどもMs.幽香が言っていたが、スキマ、とは?」

文「簡単にいうと、目には見えにくい裂け目です。彼女の気まぐれでスキマに飲まれてここに来たという人も、まぁ例は少ないけどいますよ。以前も一人来ましたね」

幽香「ああ、騒ぎになってたわね」

レオ「……そのスキマって、みょうちくりんで悪趣味なシールみたいなのっすか」

文「んー、言われてみれば、たしかにみょうちくりんですね」

レオ「ぁぁぁぁぁあぁぁあぁおれがそんなへんな裂け目が見えたばかりにこんなところへぇぇぇぇぇぇぇ」

クラウス「気に病むな、レオ。きっとすぐに脱出できる」

レオ「むぅーりぃー……」

幽香「……それにしても、スキマに飲まれた、ね……」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年04月12日 (日) 19:36:57   ID: H4lkiYZj

東方キャラ如きで血界の連中と互角とかw
どんだけ夢見てんだろうな東方厨って

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