浅倉威「ドキドキプリキュアのアイちゃんと遊んでみた」【再投稿】 (111)


*閲覧前にお読みください。

神崎士郎だ。
優衣。
そしてぷりきゅあがすきなよいこ、わるいこたちにつたえる。

この物語は、本来重なるはずのない二枚のカードが重なった結果生まれた物語だ。
暴力・猟奇描写が多いので、苦手な者はすぐ閉じたほうがいい。
特にドキドキ!プリキュアのファン、とりわけ同作品の特定キャラ(アイちゃん、円亜久里,相田マナ)のファンにとっては、不快と取られる描写が多い。
くれぐれもファンの方は閲覧しないことを推奨する。特定キャラの虐待描写もある。そういった描写が嫌いな人は注意だ。

以上の注意を理解した上で見てくれ。


*このSSは以前書いたものを加筆修正した再投稿版となります。

過去作


浅倉威「プリキュアのアイちゃんと遊んでみた」【グロ注意】
浅倉威「プリキュアのアイちゃんと遊んでみた」【グロ注意】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1381580967/)

北崎「きゅぴらっぱ~♪」【グロ注意】
北崎「きゅぴらっぱ~♪」【グロ注意】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1402017064/)


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とある真夏の夜。
外で過ごすには心地の良い季節。
涼風が吹き、丸い満月が頭上で輝いていた。
その月光は、あらゆる地上の物に平等に降り注ぐ。喫茶店にも、病院にも、金持ちの弁護士の家にも。

この町外れの廃墟も例外ではなかった。薄明りは、すべてに降り注ぐ。
そこには古びた鏡台や壊れたテレビなど、様々な粗大ゴミが不法投棄されていた。常人ならば、そこに近づくことはないだろう。
それでも、ヘビ柄の上着を着たこの男にとってはかなり心地よい場所だった。

彼を追いかけてくる者達が来ることはまずない。それだけでも彼にとっては十分だった。
ここの所、彼は逃亡に時間を費やし、ろくに眠っていなかった。ようやく眠れたのだ。
この廃墟の中でまともに使えるものは、外装の剥がれた数個のソファーくらいだったが、それでも彼にとっては気持ちよく眠れるベッドだった。
滅多に人も来ない場所で、彼は今、心地よいまどろみの中にいた。

しかし、「きゅぴらっぱー!」という鳴き声が彼の安眠を妨げた。
その鳴き声に警戒し、男はまどろみの中から目覚めた。
満月の月明かりが鳴き声の主を照らす。人間の赤ん坊のような、奇妙な生物はこちらに飛行してゆっくりと近づいてきた。
何だこれは・・・。彼は警戒を解いたものの、その生物を奇妙に思った。
見た目こそ人間の赤子そっくりだったが、奇妙な羽や人とは思い難い目をしている点で人間でないことが分かった。何より、空飛ぶ赤子などいるだろうか。
赤ん坊がこちらに近づいてくる。
男に恐怖心は無い。傍にある鉄パイプで殴り飛ばせば呆気なく倒れるだろう。

「きゅぴきゅぴ~」
なぜか、その生物はこちらに懐いてくる。
とりあえず追い払おうと、男は軽く手を払う。
「きゅぴぃ~、きゅぴきゅぴ~」
だが、赤ん坊はそれを無視していた。
男は黙ってその赤ん坊を見つめた。どうしたものかと思案していると、
「きゅぴぃ~、おちぇわちて・・・」
と、赤子が近づき、手に寄ってくる。

「・・・離れろ」と、男は静かに言い放つ。
しかし、赤子は男の払い除けを無視し、腕に抱きついた。頬を擦りつけ、その手にくっついて離れようとしない。
「あい、あい・・・。きゅぴぃぃ・・・」
「離れろ・・・、離れろおぉっっ!!」
唸るように赤子に言った。だが、赤子はくっついたままだ。
気持ち悪い・・・。男は生暖かい皮膚の感触に不快感を感じた。とにかく引き剥がそうと腕を振るが、赤子は「あいあい」と楽しそうに笑うだけだった。
その笑い声は、彼にとっては嘲笑に聞こえ、胸の中で苛立ちが募った。

「いい加減にしろ!!」男は叫び、廃墟に立てられていた壊れた冷蔵庫に向けて、腕にくっついている赤子を叩きつけようとした。
だが、ぶつけようとする瞬間、赤子は手元から離れ、宙に浮いた。
「あい、きゅぴきゅぴぃぃ~」
楽しげに笑う赤子のツラが気に食わない。男はすぐさま、その辺に転がっていた鉄パイプを拾い、殴りかかろうとする。
それを見た赤子は、「きゅぴらっぱ~!」と羽を動かしながら叫んだ。すると、首に掛けていた前掛けが光った。
何事かと男が一瞬動きを止めると、突如空中から引力が発生したかのように鉄パイプが手元から離れて、宙へと浮いた。

「なんだ・・・?」
男が不思議そうにパイプを見つめていると、パイプは奇妙な光に包まれ動き始めた。
ふと周りを見渡すと、同じように粗大ゴミがまるで意思を持っているかのように宙に浮いていた。
ひび割れたテレビが、古びたラジカセが、扉の壊れた冷蔵庫が、海を泳ぐ魚のように素早く円を描いて動き回った。
「どういうことだ・・・」
不思議そうに見つめているうちに、宙に浮いた粗大ゴミの一つが男の背中に衝突した。鈍痛が男の体を駆け抜けた。
男はそのままバランスを崩し、地面に倒れこむ。
「あい! あい!!でぃひひ・・・」
赤子は男の醜態を嘲笑するかのように、手を叩いて笑った。
その手と羽の動きに合わせ、粗大ゴミも宙を舞う。 その様は、男の怒りを爆発させた。

ハッキリした。この赤子がイライラする存在だと。消さねばならないと。
男は、宙に浮かぶ赤ん坊を捕まえようと飛びかかる。 だが、空を飛ぶ赤ん坊は簡単にかわしてしまう。
「きゅぴ~!!」
赤ん坊にとっては、この男の怒りも遊びに過ぎないのだろうか。男の怒りもどこ吹く風と言った様子で、赤子は笑う。
またあの耳障りな鳴き声だ。
男は赤子の顔を改めて凝視する。
よく見ると顔も不細工だ。その不細工な顔が歪み、自分を嘲笑うのが不快だった。
思い通りにならない状況に、男はますます苛立った。
その不快感は、赤子がその鳴き声とともに自分の拳を避けたことで倍増した。

「あぁっ!うらあぁぁっっ!!」
とにかく沸き起こる苛立ちを解消しようと、浮かんでいた粗大ゴミを殴りつける。
テレビの画面がひしゃげて液晶が砕け、冷蔵庫の扉がへこんで地面に落ちた。ラジカセは地面に叩き落され、中の部品が飛び散った。
それでも、彼の苛立ちは収まらなかった。結局のところ、イライラの発生源を絶つことはできなかったのだ。
赤子は粗大ゴミが壊れても、ただ手を叩いて「あ~い!あい!」と、笑うだけだった。

「おい・・・、イライラさせるな・・・」男は呟いた。
だが、赤子は「きゅぴきゅぴ~」と鳴くだけで、聞く耳を持たない。
男の中で底知れぬ憎悪が沸き立つ。
赤子のような生物を地面に叩きつけようと、再び拳を振り上げる。

しかし、再び赤子は羽を動かしながら「きゅぴらっぱ~!」と鳴いた。

また前掛けから光が飛び出て、男の体へと降り注いだ。
「ど、どういうことだ・・・?」
その光を浴びた途端、何らかの力によって彼の手が勝手に動き、自分の元へ飛んできた赤子を抱きとめた。
そして、そのまま赤子を持ち上げては下げ、持ち上げては下げを繰り返す。
彼は、赤子に『たかいたかい』を行なっていたのだ。本来の彼ならば、決してやらないであろう行為を。
腕だけではない。顔さえも、何らかの力で無理矢理歪まされ、笑顔にさせられていた。
その後、『たかいたかい』にも飽きたのか、突然赤子は男から離れ、再び空中へ浮かんだ。同時に、彼を拘束していた不思議な力も突然消え去り、男はバランスを崩して尻餅を付いた。
「ぐはっ・・・!」
「だぁぁい! でぃひひ・・・!!」
赤子は、尻餅をついた男を見て、再び嬉しそうに手を叩いて笑う。



「・・・そういうことか・・・!」
男は、その笑顔を見て気付いた。この不気味な赤子、いや化け物は、何らかの方法で、物を好きに動かす力があるのだと。そして、自分を思い通りに操ろうとしているのだと。
(もっともこの男も以前「モンスター」と呼ばれたのだが)

わけのわからない不快な感覚が体にまとわりつく。頭の中も、まるで酔ったような不快感が漂う。
男は、赤子をじっと見つめた。見つめ続けていると、なぜかこの赤子に支配されるような気がした。実際、支配されかけていた。
だが、強靭な意志で自らを操る力に抵抗し、何とか赤子から距離を取った。
本来ならばすぐさま地面に叩きつけたかったが、赤子は空中へと浮かび、羽をはためかせて頭上を蝿のように飛んでいる。
「あい~。あいちゃん、たのしゅいきゅぴぃぃ・・!」
その挙動一つ一つがイライラする。
あざ笑うかのように空を泳ぐ赤子の姿に、ますます男の憎悪は高まる。



その時だった。ガラスの軋むような音が、男の頭の中に鳴り響いた。
近くの鏡台に目を向けると、蜂のような体色の怪物が鏡の中からこちらを眺めていた。
だが、狙いは男ではない。
その傍にいる、宙に浮いた赤ん坊だった。赤子は鏡の向こうの怪物には気付かない。彼女には、鏡の向こうには自分の姿しか見えないのだ。
「はぁぁ・・・、ちょうどいい・・・」
良いサンドバックが向こうからやってきた。
男は嬉しそうに笑って鏡の前に立ちはだかる。すると、怪物は男に驚いたのか慌てて姿を消す。
男は、紫色のカードケースを取り出し壊れた鏡台の前に向けた。幸い、鏡自体にヒビは入っていなかった。
鏡の中から機械のベルトが現れ彼の腰に巻かれる。
直後、彼は獲物に飛び掛る蛇の如く腕を前に突き出し、「変身・・・!」と叫んだ。

刹那、男の体を紫色の鎧が覆う。
男は杖を手にした異形の戦士、仮面ライダー王蛇へと姿を変えていた。


彼の名は浅倉威。イライラから数々の犯罪を起こし、多くの人々を傷つけ、殺害した。
両親のいる自宅に火を放ち、焼き殺した。
希望に満ちた道を歩むはずったピアニストの夢と才を奪った。
血のつながった弟を、ペットの餌にした。
ただ近くにいただけの大学生を銃弾の盾としたこともある。
更には、占い師やその辺にいた女の命も奪い去った。
彼は、浅倉威は、まさしく人の皮を被った怪物だった。




鎧が完全に体を覆うと、彼は首を回しながらうなり声をあげて、鏡台の中へと飛び込んでいった。
鏡が石を投げられた水面の如く歪み、王蛇を飲み込む。鏡の中の世界へと、戦士は旅立ったのだ。
空飛ぶ赤子は、指を咥えながら不思議そうに鏡の奥を見つめていた。

鏡の中の世界。静寂が支配する反転した町。月の模様は逆になり、文字も矢印も、何もかもが逆様の世界。人間は誰もいない、怪物たちの支配する町だった。

その世界に一瞬でたどり着いた王蛇は、獣のような直感ですぐに先ほどの怪物を見つけ出した。ゆっくりと怪物へ近づきながら、ベノバイザーと呼ばれる杖状バイザーの装填部を開き、一枚のカードを挿入した。


『ソードベント』


機械のガイダンス音声が鳴り響くと、鈍器のようなサーベル型の剣、ベノサーベルが王蛇の手元に飛んできた。このドリルのような鈍器で、王蛇は何度も何度も、立ち向かってくる蜂の怪物を殴り付ける。
怪物は悲鳴をあげ、その悲鳴を塗りつぶす程大音量の、派手な衝撃音が響いた。
「はぁぁ・・・」ようやくイライラが解消できる。
王蛇は嬉しそうに笑いながら、怪物を殴りつける。意味不明な雄たけびを上げながら攻撃を加え続ける王蛇は、怪物よりも怪物らしい暴れぶりだった。
「もっとだ! もっと楽しませろぉぉ!」
王蛇は雄叫びとともに金色に輝くサーベルで怪物を容赦なく打ちのめす。火花が飛び、悲鳴をあげて怪物が吹き飛ぶ。
この一撃で骨を折られたのか、怪物はうつ伏せのまま小さく震えている。
哀れな働き蜂には最早立つ力も残ってないようだ。
「・・・終わりか? つまらん・・・」彼は敵の呆気ない弱さに呆れた。
これならまだあの赤子をぶちのめした方が面白い。
この蜂こそ解消できない憎悪をぶつけるためのサンドバックだったが、もう飽きた。
さっさと終わらせて、あの赤子をどうするか考えることにした。


王蛇は腰のベルトからカードを抜き、蛇を象った杖に挿入した。そのカードには、エイのような紋章が描かれていた。

『ファイナルベント』


バイザーから音声が鳴り響いた直後、空飛ぶエイのような怪物が猛スピードで飛来した。
王蛇はその怪物の上に飛び乗り、何とか逃げようと立ち上がった哀れな蜂の化け物に対し、超高速で突撃した。


ハイドベノン!


爆音が鳴り響き、蜂の怪物は粉々に砕け散った。


地面に飛び降りたあと、残骸から輝く球体が浮かび上がる。
「・・・食うか?」それを確認し、王蛇はエイに尋ねる。
巨大なエイはゆっくりと一度近づいたものの、そのエイの進路を妨げるものがいた。
突如、巨大な蛇がどこからか横取りに現れたのだ。
妨害されたエイは気が削がれたのか、どこかへと飛び去って行った。そこまで腹が減っていなかったのだろう。
「・・・まぁいい。お前が食え・・・」
巨大な蛇が身体をくねらせて近づき、光る球体を飲み込む。その後、早々と何処かへ去って行った。

王蛇は怪物たちの食事をゆっくりと見届けていた。
ふと、自らの身体を見つめると、泡立つように崩れかけていた。
「時間切れか・・・」

彼は先ほどの暴れぶりが嘘だったかのように静けさを取り戻し、近くの鏡面へと飛び込んだ。
彼の身体は吸い込まれ、鏡写しの世界へと戻って行った。

鏡から鏡へと飛び歩き、王蛇は異世界から廃墟へと帰還した。
その瞬間に鎧は砕け散り、王蛇は元の浅倉威の姿に戻った。
すると、またあの赤子が腕を広げて飛んできた。「きゅぴらっぱー!」と鳴きながら。
こちらに抱きつこうと飛んできた所を、浅倉は優しく受け止め、緩く抱きしめる。
「あい、あい・・・」
その腕の中で、赤子が腕を突き出して甘えてくる。

浅倉にはなぜこの赤子が甘えてくるのか理解できなかった。赤子が甘えるのは庇護を求めるための行為であることが、彼には理解できないのだ。
だが彼は、このような時にどう行動すれば良いのか思い出していた。
忍び込んだフェリーの中で見た母と赤ん坊を見た経験から、この場の対処法を引き出したのだ。
(もっとも、その哀れな母子は、鏡から現れた怪物達によって跡形もなく喰らい尽くされたのだが)

浅倉は右手で赤子を抱きしめながら、左手で頭をそっと撫でる。
それはずっと昔、彼が母親にしてもらえなかった行為だった。
勿論、彼に母への未練はない。あるのは憎悪、怒り、そして苛立ちだけだ。
彼にはそれしかないのだ。
ずっと昔から、彼の選択は殴るか殴られるかの2択しかなかった。
彼はずっと、そうやって生きてきた。これは変わることはない。変えられる者もいない。
浅倉威は怪物なのだ。今までも、そしてこれからも。



「あいぃ・・・、きゅぴぃ・・・」赤子は先ほどの暴れぶりが嘘のように大人しくなった。


赤ん坊がおとなしくなったのを見計らうと、浅倉は左の撫でる手を止め、ポケットに手を入れた。そのまま器用にデッキケースから一枚のカードを取り出し、赤子に気付かれないよう鏡の方面へ向ける。

少し経つとガラスの軋む音が鳴り始めた。だが、幼子にはその音は聞こえない。
「あい、あい・・・。あいちゃんうれぴゅいきゅぴ・・・」
おそらく、赤子の連呼する「アイちゃん」とか言うのが、このイラつく赤ん坊の名前なのだろう。
浅倉は思った。
だが、彼にはもはやどうでも良いことだった。


ようやくイライラがすっきりする時が来た。

「きゅぴ?」とアイちゃんが鳴いたその刹那、紫色の大蛇が鏡の中から飛び出し、浅倉の腕の中にいた赤子を咥えた。
赤子は何が起こったのかわからぬまま、笑顔で蛇の口の中へと入っていった。

蛇に飲み込まれた赤子は、すぐに吐き出され地面に叩きつけられた。
「きゅぴぃぃ!」悲鳴をあげ、アイちゃんは倒れる。何が起こったのか分からず、彼女は動揺していた。
その体中が、蛇の唾液にまみれていた。ベトベトする感触に、アイちゃんは不快感を感じる。


「あぁぁ・・・、待ってたぜ・・・」
浅倉はにっこり笑うと、近くに転がっていた鉄パイプで渾身の力を込め、混乱するアイちゃんを殴りつけた。
「きゅぴ! ぎゅぴぃぃぃっ!!」
アイちゃんはこれまで感じたことのない苦痛を感じ、叫んだ。
その絶叫に浅倉の心は高まった。同時に、ここ暫く味わったことの無い快感に震えた。
殴りつけると、簡単に赤子の骨は折れた。鉄パイプ越しに、感触が伝わる。
骨の折れる音、赤子の悲鳴が心地よくて仕方が無い。 殴っても殴っても、なんら抵抗しないサンドバックを殴りつけるのを楽しんでいた。
「ぎゅぴっ!ぎゅぴぃぃっっ!!」
「もっとだ!もっと泣け!!」浅倉は思わず歓声さえあげる自分を不思議に思った。
しかし、赤子が
「きゅ、きゅぴらっぱ~!」と叫ぶと、状況は一変した。

背中の羽が蠢き、前掛けが輝いた。そこから放たれた光が鉄パイプに降り注ぐと、鉄棒は浅倉の手元を離れ、どこか遠くへと飛んでいってしまった。
「あぁん?」

一瞬、浅倉は呆気に取られた。しかし、飛んでいった鉄パイプには構わず、すぐに赤子の上に座り込んだ。
すかさず、もう一度「きゅぴらっぱ~!」と叫んだ。
その瞬間、浅倉の身体が不思議な光に包まれた。彼女は浅倉自体に魔法をかけ、思うがままに洗脳しようとしていた。
これで思い通りに動いてくれる。
アイちゃんは、事態の解決を確信していた。

???「ファイナルベント」



だが、浅倉は一瞬動きこそ止めたものの、無情な拳を彼女の顔に叩き込むだけだった。
「ぎゅぷっ!!」
(なんで・・・?)
鼻の骨が折れる痛みを感じながら、アイちゃんは思った。
これまで、彼女の魔法による洗脳は全て上手くいった。
都合の悪い相手や言う事を聞かない相手は、みんな力づくでねじ伏せるか洗脳するかして、自分の思い通りに動かしてきた。
マナも、マナのママも、敵であるベールたちでさえも、みんなみんなおせわしてくれた。 
みんながかわいがってくれたのに・・・?  なんで・・・?
彼女はそんな感じのことを考えていた。
結局、この赤子にとって他人はただの操り人形に過ぎなかったのだ。

だが目の前の男には、そんな甘い考えはおろか、洗脳すらも通じなかった。
モンスターに、人の心はないのだ。彼女はそれを見抜けなかっただけに過ぎない。


浅倉は隙のできた赤子の腕を掴み、地面に押し付けて拘束した。
「いやぁぁぁっ! アイちゃんいやぁぁぁっ!!!」首を振ってアイちゃんは泣き叫ぶ。
浅倉はその泣き声には構わず、赤子の頬に食らいつく。
歯を肌に深々と食い込ませた後、顎を上へと振り上げ、柔らかい肉を引きちぎった。
ハート模様のあった右頬は、紅く彩られた。
「ぎゅぴぃぃぃぃっっ!! ぎゅぴぃぃぃっっ!!!」肉体を引きちぎられる感触と苦痛に、アイちゃんは更に泣き叫ぶ。
「きゅ、きゅぴらっ・・・」アイちゃんは押さえつけられたまま、再び羽を動かして魔法を唱えようとする。
洗脳が効かないのならば、魔法で体を拘束する手段しか、無力な赤子には残されていなかったのだ。

だが「きゅぴらっぱ~」と言いおわる直前、浅倉は前掛けを食いちぎった。
可愛いハートの意匠が無残にちぎれた。
「いやぁぁぁぁっ!!いやぁぁぁっっ!! マニャアァァッ!」
「はっはっは・・・」浅倉は楽しそうに笑う。今度は彼の方がアイちゃんを嘲笑する番だった。


赤子は助けを求めて、更に泣き叫ぶ。 この生物の連呼するマナが何なのか、浅倉にはどうでもよかった。
そんなことより、この悲鳴をもっと聞きたい。
浅倉は顔を素手で何度も何度も殴りつける。 丸い顔が腫れ、奇妙な赤い風船のようになってゆく様は、浅倉を少なからず楽しませた。
「マニャァァ・・・。マニャア・・・」
魔法も使えなくなった今、最早アイちゃんは救いを求めることしか頭になかった。
泣き叫ぶこともやめ、ひたすら「マナ」と言うだけだった。それが浅倉の興味を削いだ。

「なんだ、もう終わりか・・・」残念そうにつぶやくと、既に機能しなくなった赤子の脚を持ち上げる。
そして、そのまま空中で手を離し、蹴鞠のように宙へと蹴り飛ばした。
「ぎゅぴぃぃぃっ!!」
アイちゃんは膝で蹴飛ばされ、地面へと叩きつけられた。
それでも暴力から一瞬解放されたチャンスを逃すまいと、アイちゃんは泥まみれの背中の羽をはためかせ、ゆっくりと飛ぼうとした。


怪物のような男は追って来なかった。なぜか、紫色の箱みたいな小物を手に持ち、不気味に笑いながらこちらを見つめていた。

とにかく逃げなければ。もう痛いのは嫌だ。マナや亜久里に助けてほしい。

その一心で何とか小さな羽根を動かし、アイちゃんはよろよろと飛んだ。
まるで弱ったハエのような、無様な飛び方だった。



>>16
・・・リュウガ?

次はルークかソラ辺りで一つ

アイちゃんは泥だらけになって汚れた身体を動かし、逃亡していた。
「いぢゃい、いぢゃい・・・!」
彼女は苦痛に泣きながらも、何とか小さな羽を動かし、必死で逃亡していた。


どれくらい飛んだだろう。かなりの距離を飛んだはずだ。少なくとも彼女にとっては、地球を一周したような気分だった。
アイちゃんの小さな目に、小さな家の灯りが映る。それは、相田家の灯だった。
あそこに辿り着けば助かる・・・。もう少しでマナに会える・・・。

アイちゃんは希望を胸に宿し、飛んでいた。
おせわラビーズを使ってもらえばすぐ傷も治る。なによりマナは、自分を優しく抱きしめ愛してくれるだろう。


(アイちゃん! だ~いすきっ!!)
彼女の笑顔を思いだし、殴られて膨らんだ顔に微笑みが浮かんだ。




>>19
ソラのネタは考えたけど、アイちゃんを狙う理由が思いつかなくて断念したんだ・・・orz




だが、それはすぐに絶望の表情へと変わった。
「よう・・・」
後ろにいたはずの浅倉が目の前に立っていた。それも、獲物を見つけた獣の笑顔で。
彼の足元には、満月を写した水溜りが広がっていた。
浅倉はもがく彼女を一瞬で腕の中に捕らえ、水溜りを鏡にして再び王蛇へと変身した。
そのまま、鏡の世界へと飛び込む。
体が溶けるような感触を経て、気がつくとアイちゃんは再び廃墟に戻っていた。
そこには、楽しそうに笑う浅倉も隣にいた。

「鬼ごっこはぁ、たのしかったか?」浅倉は笑顔で問いかけた。
「きゅ、きゅぴぃ・・・」 アイちゃんは答えられない。
もう少しでマナが助けてくれたのに、なんで・・・?

浅倉は満面の笑顔のまま、どこからか拾ってきた棒切れで、絶望で固まったアイちゃんを渾身の力で殴りつけた。
「ぎゅぴぃぃ!!」
地面へと叩きつけられ、アイちゃんは悲鳴をあげる。
浅倉は笑いながら近づいてくる。痛みとショックで、逃げようにも動けなかった。
「マニャア、マナァ・・・!!」
ひたすらマナの名を叫ぶアイちゃんの声が浅倉をイラつかせた。
マナなどどうでも良い。彼が聞きたいのはイライラを解消させてくれる悲鳴だ。
あの心地よい悲鳴を聞くには、もっと別の方法が要る。
浅倉は、いきなりアイちゃんの右腕を持ち上げた。
恐怖に震えたアイちゃんの表情を見つめながら、視線を動かし、蛇のように舌なめずりする。
その舌でアイちゃんの千切れた頬を舐め、血の味を口の中で転がす。
「きゅ、ぎゅぴぃ・・・。いやぁ・・・!」涎の不快感にアイちゃんは呻いた。気持ち悪い。
そう思ってもこの男はやめてくれなかった。
頬を、唇を、おでこを舐め回す。アイちゃんの体中に嫌な電流が走った。
「はっははっ・・・、うめぇ・・・」
浅倉は笑う。


次はどんな不快なことをされるのだろう。アイちゃんは不安と恐怖で頭が一杯になった。



ふと、ランスのことが彼女の頭に浮かんだ。
精一杯小さな体で育児を行なう、黄色い熊の姿をした、心優しい妖精である。
その優しさを受ける身でありながら、彼女にとっては「らんす~」と語尾につける、生きたオモチャに過ぎなかった。
そして、その耳はおいしかった。
あの耳をかじりたい。あの感触を口の中で転がしたい。できることなら噛みちぎってしまいたい。
そうすれば気分もスッキリするのに・・・。彼女は思った。

その刹那、左耳に激痛が走った。


「ぎゅ、ぎゅぴぃぃぃ!?」
アイちゃんは痛みの元を見ようと頭を右を向こうとした。だができなかった。浅倉が耳に噛み付きながら右手で顔を押さえつけていた。
「ぎゅぴ、ぎゅぴぃぃぃぃっっっ!!!」
アイちゃんは、嘗てランスにしていたことをそのまま浅倉にされていた。ただし、浅倉には歯があった。その歯は赤子の小さな耳をアッサリと噛み千切り、喉の奥へと運び込んだ。
「ぎゅぴぃぃぃぃっ!! いただぁい! いだぁぁい!! いだぁぁぁぁいぃぃっっ!!」
アイちゃんはこれまでにない激しい苦痛を感じ、叫んだ。 だが、その叫び声は浅倉以外には届かない。
それでも無力な赤子と化したアイちゃんには、助けを求めて泣き叫ぶことしかできなかった。
「いいぞ・・・、もっと鳴きなぁ・・・」
浅倉は興奮しながら、その叫び声を聞いていた。



浅倉は右手で赤子を持ち上げたまま、左手でゆっくりと背中を撫でた。 蛇の這うような不快な感触に、アイちゃんの背筋が震える。
彼は蛇のような真似をしていると、ふと何かを思い付き、アイちゃんの右腕を掴み、を頭の上へと掲げた。
「ぎゅぴっ!? いやぁぁっ!! やめでぇ!! やめでぇぇぇ!!」
それは、まるで神に生贄を捧げる儀式のようだった。
彼は儀式の遂行に取り掛かった。
まず、思い切り後ろの羽を掴み、力任せに引きちぎる。
「ぎゅぴぃぃぃぃっ!! いただぁい! いただぁい! いだぁぁい!!!!」
羽を投げ捨てると、傷口から勢いよく鮮血が飛び散る。まるで綺麗な噴水のようだった。
「ぎゅぴっ、ぎゅぴっ、ぎゅぴいぃぃっっっ!!」
その悲鳴が浅倉を楽しませた。苦痛に歪む表情も、彼を興奮させる。浅倉は葡萄を枝からもぎ取るように、もう片方の羽も引きちぎった。
「ぎゅぴっ、ぎゅぴっ、ぎゅぴいぃぃっっっ!! いただぁい! いただぁい! いだぁぁい!!!!」
地面に落ちた羽が、活きのいいエビのように震えて動いた。
また赤子の悲鳴があがり、浅倉にとって心地よい音楽となった。



「ははははぁぁっ・・・、いいぞぉ・・・」
浅倉は音楽を楽しんでいた。だが、この音楽を鳴り止ませないためにも、イライラをスッキリさせるためにも、演奏はもの足りなかった。彼は更なる悲鳴を望み、今度はアイちゃんの右腕を強く握る。
その後、左腕の先端を握り締め、体から引き抜こうと、引っ張り始める。
当然、彼女の腕には激痛が走った。
「ぎゅっ、ぎゅぴぃぃぃっ!?」
流石に四肢にはまだ力が残っていたようで、腕を振って抵抗する。
だが、所詮は赤子の筋力。何度も殺人を繰り返した男の力に抵抗できるはずもなかった。
何より、浅倉には躊躇いがなかった。暴力を振るうことに抵抗のない者に、残虐な行為を止める理由などない。
「ぎゅぴいぃぃっっっ!ぎゅぴぃぃぃっっっ!!!やめでぇぇぇぇっっっ!!!いだぁぁぃぃっっ!!!」
引き抜く間、騒音のような悲鳴が耳元で響いたが、浅倉は気にしなかった。
むしろそれは、彼の中で快楽となった。 彼は、性の快楽に近い心地よさを感じていたのだ。
「ぎゅぴいぃぃっっっ! いぢゃぁぁぃぃっっ!!! いぢゃいぃぃぃっっっ!!! いぢゃあぁぁいっっ!!!」
やがて、肉がちぎれ、骨が折れる音がして、浅倉は左腕を体から引きちぎることに成功した。流石に力が要ったが、その結果は素晴らしいものだった。傷口からは、血が滝のようにこぼれ落ちた。悲鳴もますます音量を上げる。
「ぎゅ、ぎゅぴぃぃっっっ! ぎゅぴいぃぃっっっ!! ぎゅぴいぃぃっっっ!!!!」
浅倉は左腕を失って泣き叫ぶアイちゃんを見つめた。
ばらばらにしてみたが、どうも何かが足りない。
少し思案すると、アイちゃんの体を上下反対にひっくり返して、左足を持ったまま力任せに右足をもぎ取った。
「ぎゅぴぴぃぃ、ぎゅぴぃぃっっっ!!あいちゃん、やだぁぁぁっっ!!いだぁいぃぃぃぃっっ!!」
再び右腕を持ち直し、右足を力任せに引っ張り出す。
手際よく、右腕以外の全ての四肢を引きちぎり、その辺に投げ捨てた。
手足の生えていた付け根の部分から、シャワーのように鮮血が飛び散る。その血しぶきは、アイちゃんが暴れれば暴れるほど勢いを増し、地面に赤い水たまりを作った。
「ぎゅぴぃぃぃ!!、ぎゅぴぃぃ!!いだぁいぃぃっっ!!いだぁいぃぃぃぃぃ! いだぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃ!!」
これまで感じたことのない激痛に、アイちゃんは甲高い悲鳴をあげる。
全身を貫く激痛により、もはやまともな言葉を発することすらできなくなっていた。



こいつはなんて楽しいんだ! これまでにない絶叫を聞き、浅倉の心は昂ぶった。
持ち上げていた右腕以外を失い、達磨のようになったアイちゃんを見て、ふと浅倉は思った。
「ぎゅぴ、ぎゅぴぃぃ・・・、いだぁいぃぃっっ・・・!」
確かにアイちゃんの体はボロボロだ。腕を引き抜き、耳を引きちぎり、羽をもぎ取った。だが、まだ足りない。
彼のイライラはスッキリしない。

浅倉にとって、イライラの解消はある意味芸術でもあった。完璧な芸術には完璧な手順が必要だ。その完璧な芸術こそが彼のイライラを解消させるのだ。
浅倉はアイちゃんのボロボロになった顔を見つめた。
まだ壊し足りない部分があった。
浅倉は、アイちゃんのハートをあしらったような髪の毛へと食いついた。食いついたまま、牛が草原の草を噛み千切るように髪の毛を引き抜いた。
次々と髪の毛は千切れ、アイちゃんの髪の毛は一気に体から離れていった。
彼女の表皮に激痛という置き土産を残して。
「ぎゅぴぴいぃぃ!! いだあぁぁぃぃっっっ!! ぎゅぴぃぃぃっ!!ぎゅぴぴいぃぃ!!いだあぁぁいぃっっ!!! いだあぁぁぃぃっっっ!! いだあぁぁぃぃっっっ!! 」
髪の毛を引っこ抜かれ、アイちゃんはより達磨に近づいた。
残された皮膚は、まるで羽根を抜かれたニワトリのようだった。

全身を貫く喪失の苦痛に、アイちゃんは悲鳴をあげる。
「ぎゅぴぴいぃぃ!! ぎゅぴぴいぃぃ!! いだあぁぁぃ、いたあぁぁぃぃっっっ!! いだあぁぁぃぃっっっ!! いだあぁぁぃぃっっっ!! ぎゅぴぴいぃぃ!! ぎゅぴぴいぃぃぃぃっ!! 」
それは、彼のイライラをスッキリさせるには十分だった。
「はぁ・・・」
浅倉は満足げにため息を吐いた。その顔には、最早イライラの影はなかった。

ふと、浅倉は泣き喚くアイちゃんを見つめた。
その姿は、浅倉にとって芸術品のように思えた。
禿げた髪の毛、ちぎれた前掛け、喪失した手足。苦痛に歪む醜い顔。
そして悲鳴。
ボロボロになったアイちゃんは、完璧な暴力の芸術だった。
「はぁぁ・・・」
満足げにため息を吐きながら、浅倉はボロボロになったオモチャを見つめる。
「ぎゅぴぃぃ・・・、マナァァァ・・・、ぎゅぴぃぃ・・・」
生きたオモチャは、もはや泣き叫ぶ体力も切れたのか、何処か虚ろな目で助けを求めていた。
なんだ、またマナか・・・。
もうこの玩具は面白くない。浅倉はつまらなそうに放り投げ、地面へと叩き付けた。
「ぎゅぴっ!!」
小さな悲鳴をあげ、アイちゃんは血だまりの中へと落ちる。



浅倉は息も荒くなっただるまさんを見つめる。
赤い風船のように腫れた顔。
右手を除いた全ての手足を失った体。
髪を引き抜かれた、無様な剥げ頭。
「いだぁぃ、いだぁぃぃ・・・。まにゃあぁ・・・」
アイちゃんは、自らの体から噴出し続ける血のプールの中で、壊れたゴム鞠のように喘いでいた。
「ぎゅぴ、ぎゅぴぃぃっ・・・」
それでも、残った右腕だけで何とか逃げ出そうとする。 もっとも、そのか弱い右腕では地面をただ虚しく掘ることしかできなかった。とても、逃げることなどできないだろう。
浅倉は思った。

イライラもスッキリした。この人形は十分楽しませてくれた。
飽きた玩具は捨てるだけだ。彼は、ジャマなごみを捨てるために最適のペットを飼っていた。
「あとは好きに楽しめ・・・」
鏡に向かって浅倉は呟く。ポケットの中から2枚のカードを取り出し、その鏡に向ける。
それらのカードには、それぞれ怪物が描かれていた。 サイのような怪物と、コブラの絵が。

再び、ガラスの軋む音が鳴る。直後、なんとか逃げようと這いつくばるアイちゃんの上に、大きな影が覆いかぶさった。
「ぎゅ、ぎゅぴぃ・・・」
アイちゃんは恐怖で言葉を失った。
最後に彼女の目に写ったのは、巨大な角の生えた化け物と紫色の大蛇だった。
逃れられない死に、アイちゃんの目は絶望に染まった。


「まなあぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」


それが彼女の最後の言葉だった。




最後に彼女が感じたのは、空中に持ち上げられる感覚と、首を引きちぎられる激痛だった。
薄れゆく意識と痛みの中で、彼女は助けに来ないマナを、亜久里を恨んだ。

万力のような苦痛が絶頂を超えた直後、アイちゃんは墨で黒く塗り潰されたような死の世界へと旅立った。


紫色の大蛇は、ボロボロになった赤子の頭を咥えて持ち上げた。
獲物を奪われじと、角の生えた化け物がアイちゃんの胴体を掴み、引っ張る。
怪物たちは互いに腹を満たそうとアイちゃんの体を奪い合った。
しばらく獲物を引っ張り合ってるうちに、頭と胴体はちぎれ、頭だけが大蛇の口の中に収まった。

大蛇は曲芸のように頭を空中へと投げ飛ばし、喉の奥へと落とし込んだ。
残った胴体は地面へと落ちた。鮮血のシャワーと内臓のフルコースを飛び散らせながら。
その御馳走に食らいつこうと、角の生えた化け物はその頭を下へと動かす。やがて、納豆をかき混ぜるような音を立てながら、その豪腕で軽々と胴体を引き裂いた。
すぐに柔らかい内臓がこぼれ落ちる。腸や胃袋は未発達の小さなものだったが、綺麗な色をしていた。
怪物は、とっておきの塩辛を、赤子の内蔵を引きずり出し、小さな口で美味しそうに飲み込んだ。
大蛇の方は、頭だけ飲み込んで概ね満足したのか早々と鏡面の向こうへと去って行った。
その直後、あらかた赤ん坊を食べ尽くしたもう一匹の怪物も、重厚な足音を立てて鏡の世界へと帰還した。


ゴミだらけの廃墟に再び沈黙が戻った。
新たなゴミに、アイちゃんだった物の残骸が加わった。
残された右腕と胴体の一部は、血のプールの中で静かに佇んでいた。引きちぎられた左手や右足は、泥と血をかぶり汚れていた。
赤子の体を形成していた肋骨は、その間にまだ肉がこびり着いていた。その骨もあちこちが変な方向に折れ曲がっている。


怪物達が帰った後、鮮血で赤くなった水溜りを浅倉は見つめた。
そこには、満月が静かに浮いていた。赤い月だった。
「ずいぶん楽しませてもらった・・・」
そう思いながら、彼は満足げにソファーへと向かう。そして、直ぐにソファーへと倒れこみ、満ち足りた笑顔で再び眠りに就いた。


服は血まみれだったが、気にはしなかった。彼のイライラは、いつの間にかどこかに消えていた。




翌日の昼下がり。暖かい日差しと涼風が吹いていた。
昼寝にはちょうど良い具合の天気だった。浅倉も上着を脱いで、静かにまどろんでいた。
だが廃墟のソファーで眠っていた彼を、少女の声が起こした。
「失礼します」
「すみません、この辺りで赤ちゃんを見かけませんでしたか?」
「・・・あ?」

彼はゆっくりと目を開いた。そして、声の主を見つめる。
「きゅぴらっぱーとか、あいあいとかしゃべる、ハートの前掛けをつけた子なのですが・・・」
声をかけた茶髪の少女は、まだ小学生のように見えたが、目はだいぶ大人びていて、強い意志を感じさせた。
その後ろには、もうひとり気の強そうな中学生くらいの少女がいた。
その桃色にも見える髪の毛は、奇妙な曲線を描いていた。
「お前は・・・?」浅倉は少女に尋ねた。
「申し遅れました。私は円亜久里と申します」丁寧に少女は答えた。
「あたしは、大貝第一中生徒会長、相田マナです」隣の中学生も合わせて答える。

・・・とりあえずイライラはしなさそうだ。浅倉はソファーに寝転んだまま、黙って耳を傾けていた。

今日は気分が良い。人の話を聞くのも悪くはない。



「・・・何の用だ?」浅倉は低い声で、少女たちに尋ねる。
「その・・・、アイちゃんをご存知でしょうか・・・?」
不安そうに尋ねる亜久里の質問を聞き、浅倉は昨日の出来事を思い出す。また、彼にはアイちゃんという名は聞き覚えがあった。
「あぁ、あれか・・・」と、浅倉は昨夜の出来事を思いだし、気怠そうにある方向を指差す。
「こ、これは・・・!」
指を差された先に転がっていたものを目にし、亜久里は震えた。目に映った前掛けにはハートの模様が描かれていた。明らかに彼女のパートナーが身につけていたものだった。しかし、それは大量の血によって真紅に染まり千切れていた。
「楽しかったぜ、あれは」浅倉は満面の笑顔で答えた。
亜久里は、その笑顔に宿る狂気に底知れぬ恐怖を感じた。当然である。
彼女も凡人ではなかった。だが、目の前の血まみれの男には嫌な予感しか浮かばない。
(何を考えているの、この人は・・・)
しかし、愛すべきパートナーを取り戻すために、彼女は持ち前の気丈さを忘れなかった。
「あ、アイちゃんを返してください・・・!」恐怖している自分を奮い立たせるかのように、マナは語気を強めて言う。
「そうです!返しなさい!アイちゃんをどこへやったのです!!」
恐怖と義務感の狭間で震えながら、亜久里も浅倉に詰め寄る。
その目には、嫌な予感から浮かび出た涙がにじんでいた。

「あれなら食わせたが・・・、それがどうかしたか?」
浅倉は不思議そうに別方向を指差した。


そこには、怪物達が食べ残した腕や背骨、内臓などが転がっていた。その小ささから、二人はそれが探していた赤ん坊の残骸だとすぐに悟った。
湿度の高い環境だったためか、既に腐敗が始まり蠅が飛び交っていた。残された内臓の破片には腐食性の昆虫が蠢き始めていた。
アイちゃんだった物は、昆虫達の供宴の場と化していた。
悪臭が、ふたりの少女の鼻を刺激する。
それは、それまで何不自由なく過ごしてきた彼女たちにとって、とても耐えきれない悪臭だった。

「う・・・、うぷ・・・、うぇ・・・」
マナは、あまりの惨状と肉の腐敗臭に思わず吐き気を催し、そのまま地面に膝をついて昨晩食べたオムライスを戻してしまった。
飛び散った吐瀉物と胃液で、桃色の服が汚れた。その可愛らしい容姿に似合わぬ行為だった。
亜久里もつられて吐きそうになったが、なんとかこらえて浅倉に向き直る。
「あなた、人間ですか!? あの可愛いアイちゃんを・・・! 返しなさい、アイちゃんを返してよ!!」
泣き喚きながら少女は浅倉を叩いた。彼女もそれが無駄と分かっていながら、その行動を止めることはできなかった。
(可愛い? あんなイライラさせる奴が? バカか・・・) 
少女の怒りを受けながら彼は思ったが、敢えて口には出さなかった。
「返しなさいっ! 返しなさいっ、返しなさいぃぃっっ!!」 涙を零しながら少女はヒステリックに泣き叫ぶ。
耳元に甲高い喚き声が響き、加えて彼の鼻を酸の匂いが刺激する。

浅倉の中でイライラが蓄積していった。
彼は黙って叩かれつつ―もっとも、非力な少女に殴られたところで何も感じないのだが―、懐から蛇の描かれたカードを取り出した。
ガラスの軋む音が鳴り、ソファーの横の鏡から大蛇が現れ、一瞬のうちに亜久里を飲み込み、鏡の中へと消えた。
残るは、吐瀉物を撒き散らしたもう一人の少女だけだった。
「臭ぇ・・・。誰だ、ゲロを吐きやがった馬鹿は・・・?」浅倉は吐瀉物の匂いに苛立ちながら接近する。
「あ、あぁぁ・・・」
マナは恐怖に怯えた。浅倉は吐瀉物塗れの少女を、何度も何度も蹴り飛ばす。悲鳴があがり、イライラを塗りつぶす。
その悲鳴は悪臭の不快感をも消してくれた。
「臭ぇのは、消えろ・・・」

浅倉は、エイの描かれてたカードを取り出す。鏡の中から巨大なエイが飛び出した。彼女の髪と似た体色だった。
当然、エイはマナに慈悲を与えることなどない。
彼女の身体を尾で突き刺し、容赦なく鏡の中へと引きずり込んだ。


鏡の中から、暴れるマナの声が暫く鳴り響いた。だが、それも10秒程度だった。
30秒後、それは恐怖を交えた悲鳴と骨を砕く音に変わる。やがてそれは苦痛の呻きと肉を引きちぎる音へと変わり、1分程すると少女の声は完全に聞こえなくなった。
鏡の『内側』に、少女の血と臓器の一部が飛び散り、赤く汚れた。




漸く、煩い小娘二匹が消えた。同時に、彼のイライラも消えた。
「はぁぁ・・・」
これで静かになった・・・。喜びに満ちたため息をつき、吐瀉物に砂をかけて埋める。
その後浅倉は、先ほど眠っていた場所とは少し離れた地点の、もう一つのソファーの上へと倒れこみ、再び横になった。
其処は風上だったため、吐瀉物の匂いのない静かな場所だった。
暖かい日差しを感じながら、怪物は再び眠りに就いた。



ソファーの隣の鏡には、白い蛆がアイちゃんの肋骨の上を這いまわり、肉を舐め回す様が映っていた。
その周りでは、オサムシやシデムシ達が内臓の柔らかい肉を噛み千切っていた。

昆虫達は、食べきれない大量の御馳走を楽しみ、骸を埋め尽くそうとしていた。






                STEAL VENT



神埼士郎だ。

この物語の結末は、凄惨な結末を迎えた。だが、ここに一枚のカードがある。

表側にはバッドエンド、裏側にはハッピーエンドが描かれたカードだ。
二つの結末はカードの表裏と同じ。貴方はもう一つの物語を見ることもできる・・・。
貴方は、もう一つの、ウルトラハッピーかもしれない結末を、見ることを望むか・・・?
明日まで時を与える。
望む者がいれば、もう一つの可能性をお見せしよう。



*ヒント:TVSP版の仮面ライダー龍騎

このスレに正義はない。
あるのは純粋の下心だ

では、希望があったのでハッピーエンドVerを。

>彼女の笑顔を思いだし、殴られて膨らんだ顔に微笑みが浮かんだ。

から分岐しますので、そこからの続きということを前提に御覧ください。

だが、それはすぐに絶望の表情へと変わった。
「よう・・・」
後ろにいたはずの浅倉が目の前に立っていた。それも、獲物を見つけた獣の笑顔で。
大蛇のような男は、無力な赤ん坊に飛びかかった。
その時、
「プリキュア・ロゼッタリフレクション!」と誰かが叫んだ。
直後、浅倉は何かにぶつかり進路を阻まれた。気が付くと、彼と赤ん坊の間には巨大な緑色の壁が生まれた。
「なんだぁ・・・!?」
浅倉が驚いてる隙に、四人の少女は何処かへと跳び去って行った。
彼は憤り、壁を殴りつける。
「なんだ逃げるのかぁ・・・!」
当然、少女たちが
「出て来い・・・! 出てきて俺と戦えぇぇ!!!」
浅倉は意味不明な咆哮を上げ、天に向かって吠えた。その怒りは、周りの民家へと向けられ、壁や電柱が壊れた。

その後、浅倉は水たまりの向こうで自分を見つめる者を発見した。
黒龍と黒い甲冑の戦士が、鏡の向こうで静かに立ちながら、彼を見つめていた。

「はぁぁ・・・!」

彼はそれを見て笑った。
戦ってイライラを解消できる・・・。それが彼にとって嬉しかった。

「・・・変身!!」

浅倉は鏡にデッキを向けて王蛇に変身し、黒き龍戦士の元へと戦いを挑みに向かった。

リュウガかな?

「アイちゃん痛かった? もう大丈夫でちゅよぉ・・・。よちよち・・・」
ピンク色の服を着た少女が、優しくアイちゃんを撫でる。
「ふえぇぇぇ・・・ふぇぇぇぇ・・・!」
アイちゃんは保護者の出現で安心したのか、少女の胸の中で泣き始めた。
すぐさま少女はおいしゃさんラビーズを使い、体の傷も治った。


こうして、アイちゃんは無事平穏を取り戻した。



だが、彼女は全快したわけではなかった。

アイちゃんの心の中には、深い深い傷と他者への不信感が残された。

それはラビーズの力でもプリキュア達の強大な力でも、どうすることもできないものだった。

浅倉威の恐怖は、蛇のようにアイちゃんの心を蝕み、彼女を日ごとに闇へと染めていった。

その毒は心の奥底で拭いきれぬ闇となり、プリキュア達が言うところのジャネジーとして残り続けた。


彼女から不安を取り除こうと、ありすもマナ達も手を尽くして浅倉威の捜索を行なったが、誰一人として彼を発見することはできなかった。
たとえ四葉財閥の幾重にも張り巡らされた監視網にたまたま引っ掛かっても、彼は忽然と姿を消してしまうのだ。
愛と知恵と勇気を駆使して数々のジコチューを退けてきた彼女達でさえ、浅倉が鏡の中の異世界に移動できることには気付けなかったのだ。
その発想に至るには、ミラーワールドはあまりにも彼女たちの常識とかけ離れていたのだ。


ありす達が手をこまねいている間に、アイちゃんの心には毒牙が深々と突き刺さっていった。
彼女は怒りっぽくなり、わがままになっていった。まるで、浅倉威に近づくようだった。

嫌いな食べ物があればすぐにその皿を放り投げ、妖精達を前以上に乱暴にいじめた。

マナ達は彼女が浅倉によって傷ついた事を知っていたため、彼女をいやすべくマナ達はできるだけ優しく接した。
だが、それはアイちゃんを増長させるだけに過ぎなかった。




>>40
リュウガです。



その後アイちゃんは、マナ達の前では表向き良い子であるよう振舞った。
良い子のふりをしていれば、彼女達の庇護を得られると気づいたからだ。

一方で何か気に入らないことがあると、彼女達の眼を盗んでは妖精達をサンドバック替わりに使った。
彼等が自分に対し注意したり文句を言ったりすれば、魔法と言う名の暴力によって無理やり従わせた。

シャルルは投げ飛ばされ、ラケルは耳を持たれながら叩きつけられ、ダビィは踏みつけられた。
ランスは左耳を食い千切られ、泣きながら弄ばれ続けた。

その様子が偶然マナ達に見つかってた時も、アイちゃんは焦ることはなかった。

「きゅぴらっぱ~!」と唱えれば、全て彼女の思うがままとなったのだ。
勿論、自分を愛しみ育ててくれたマナ達の心でさえも。

その証拠に、赤子の残酷な行為に怒りと嫌悪感を示していたマナ達は、直ぐに笑顔になった。彼女の、心を弄ぶ魔法によって。





そして、13年後・・・。




アイちゃんは成長した。
だが、その姿はマナ達が嘗て望んでいたような理想的な少女のものではなかった。
「アイちゃんは、どんな大人になるんだろう?」
そう言った嘗てのマナは恐らく、活発に遊ぶお年頃の少女となったアイちゃんを夢想していたのだろう。
だが、その身体は可愛らしい少女とは程遠い、鏡餅かガマガエルのような姿をしていた。

手足は脂肪だらけとなり、不気味な色の薄いハムウィンナーと化していた。
腹部には脂肪が溜まり、グロテスクなスライムと化していた。
13年経ったにも関わらず、彼女の顔は赤ん坊のような形を保っていた。しかし、そこに可愛らしさは欠片もない。過剰な肥満体型ならではの、醜い脂の垂れた顔だった。
その眼はサングラスのようなものに覆われていた。

そして、何より胸掛けのハートマークが真黒に染まっていることが、彼女の成長した方向性を示していると言えよう。


「おい・・・、ケーキ持ってこいきゅぴ・・・」
と、高級ベッドの上で寝転がりながらアイちゃんは低い声で言う。

その口の中は、あちこちの歯が、その胸と同じように黒く染まっていた。
さらに彼女の口には、ケーキのクリームやチョコレートの食べかすが付着し、品のない顔をしていた。

「ア、アイちゃん・・・。たまには外に出て運動した方が・・・」

おびえながらそう警告したのは、嘗てのパートナーであった亜久里であった。
だが、その諫言も無視し、アイちゃんは「きゅぴらっぱ~!」と呪文を唱える。
嘗てのパートナーはその呪文を聞き、「ひぃっ!」と悲鳴をあげる。
だが手遅れだった。
彼女の身体は超能力によって空中へと物凄い速さで浮き上がり、天井に何度も何度も顔をぶつけられる。

「あい~。誰に向かって言っているきゅぴ・・・?」

「ご、ごめんなさいごめんなさい! 許してくださいアイちゃん!!」
彼女は叩きつけられ、泣きながら許しを請う。
その後、ようやく超能力から解放され、乱暴に地面へと叩きつけられた。

「それでいいきゅぴ・・・。アイちゃんに命令するなきゅぴ・・・」
「うぅ・・・」
亜久里はボロボロになった顔で、嘗てのパートナーを悲しげに見つめた。

(どうしてこうなってしまったの・・・?)

彼女は、こうなった原因であろう浅倉を恨み、何よりパートナーをこんな醜い怪物に育ててしまった、自身の無力さを恨んだ。

真司か蓮がいたら助けてくれただろうな
次はデェムシュあたりでお願いします


「そうでちゅよね・・・。アイちゃんはみんなからおせわされなきゃいけないでちゅもんね・・・」
醜く成長した赤子を、優しく撫でながら桃色の髪の少女は言う。
その眼はどこか虚ろで、焦点が合っていない。まるで、死んだ魚のような眼をしていた。
さらにその口には、なぜかおしゃぶりが付いていた。

「マナちゃんのいうとおりですわ・・・。こんなかわいいアイちゃんですもの・・・。だいじにしなくては・・・!」
隣で、同じく虚ろな目をした亜麻色の髪の少女が呟き、アイちゃんの口へケーキを運ぶ。
アイちゃんはケーキに丸ごと被りつき、飲み込んだ。

アイちゃんのいるベッドの後ろには、二人の少女が倒れていた。
おもちゃとして振り回され長髪の美少女と短髪の少女だ。その周りには、力尽きた表情をした妖精たちもいた。

彼女らの身体は超能力で無理やり操り人形として動かされたためか、手足がおかしな方向を向いていた。

その眼には、すでに光は宿ってはいなかった。


思い通りになった少女たちを見て、醜い赤子は嬉しそうに笑う。

「きゅぴきゅぴぃ~!!」

(なんだ、みんなきゅぴらっぱーしてしまえばよかったんだきゅぴ! かんたんだったきゅぴ!)


アイちゃんは、とても幸せだった。


彼女はみんなに『愛』されていた。


これからも、ずっとずっと幸せに暮らすことだろう。





                FINAL VENT

タイムベント

へへへっ、ゆかいだぜ

以上で、SS全編終了となります。
お付き合いいただき、ありがとうございました。

>>37
その是非を問えるものは・・・、いる。

>>45
他に助けてくれそうなのは、彼等に加えて悪徳弁護士と手塚、香川先生と美穂くらいでしょうね。
デェムシュやソラと絡ませるのも面白そうですが、シチュエーションをどうしようか悩んでいます。
何か良い案があればご教授いただけると幸いです。今度は他シリーズのキャラでも絡めようかなとも考えていますが。
(虐待描写は入れるかどうかは未定です)


次回は、カーレンのSS(*虐待なし)でも書こうかなと考えています(投稿時期は未定です)


>>47
コンファインベント

北崎の方のSSは、草加さんが正義の味方みたいだったな

>>50
何を仰るんです!

草加雅人さんは、人類をオルフェノクの脅威から守る、偉大な正義の味方じゃないですか!!

ヘルヘイムの森に迷い混んで、デェムシュを挑発して怒りを買う...とか 誤ってヘルヘイムの果実を食って、シドあたりに始末される...とか

グレムリンとか東條でもいけそうだな

>>52
御助言ありがとうございます。
そちらの案で、鎧武放送終了までに、ちょっと一筆奏上してみようかと思います。
ただ、個人的にはデェムシュより壁プチシドさんの方が怖かったです・・・


>>53
グレムリンはこんなコンセプトを考案いたしましたが

六花が白服を着ていて興奮(ところで六花は黒髪って解釈でいいのかなぁ?)
→おびき出すためアイちゃん誘拐して虐待
→駆けつけた六花が、なんとかアイちゃんを助けるも・・・


と言った感じで、どちらかと言うと六花のリョナ要素が強くなってしまうため、挫折しました。


東條に関しては、アイツは私の手には負えませんw
アイちゃん拾って仲良くなるも、その後例のロジックでムッコロすくらいしか・・・

いずれ草加をお願いします

自分で言っててなんだけど、人間以外の生き物が果実を食ってもインベス化するんだっけ?

>>55
真理にふれたアイちゃんに対し嫉妬に狂った草加が、策謀をめぐらせて彼女を孤立させ、その後闇討ちですか・・・
割と行けそうな気がしますwww


>>56
ネズミがインベス化する場面が確認されています。少なくとも哺乳類ならインベス化するはずです。




ところでこんな酷い物を書いた自分が申し上げるのも変なものですが、皆様アイちゃんの事は御嫌いなんですか?

怪人や悪のライダー以外が虐待するのは見たくないな

>>58
その辺りは心得ています。
ですので、御題は浅倉と北崎を選抜いたしました。今後もこれらのネタを書く場合は、このルールは守っていくつもりです。

(言えない...仮面ライダー見たあとは二度寝するので、プリキュアのことは詳しく知らないなんて)

>>56
ネズミも手乗りインベスになったぞ
デェムシュはアイちゃんを「おもちゃ」にする感じとか良いんじゃないかな
Wは井坂先生でフォーゼは鬼島としてオーズは誰がいい?ドクターとかかな?

鬼島は小説仮面ライダーフォーゼで改心してたから、悪かどうかは微妙

オーズなら、カザリのヤミーに完全に飲み込まれるとか

>>60
SSでは若干誇張してますが、此処で描写した能力を全て持っています > アイちゃん
と言うか、ガチで主人公の母親を洗脳しました。

>>61
フォーゼは、橘さんによく似た人がベストかなぁと。最後まで改心しませんでしたし

>>62
鬼島は面白いですが、改心しちゃいましたからねぇ・・・。

>>63
オーズとドキプリは、設定が似通ってて面白いですよね

でも殺人を犯してたとしたら、流石に小説フォーゼで流星をプロムに誘うのは違和感がある

>>66
その書き方だと鬼島がソッチ系の人に見える件について ♂
ただ、友子の言葉を素直に受け止めると・・・

小説龍騎では浅倉が更にヤバイ人になってたから、それに比べればまだましかと...
読了後、流石は井上御大だと思いました

>>68
今回書く上で、井上大先生の小説は大変参考になりました。

実は、このSSにも井上大先生の書き方を一部取り込んであります。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年07月12日 (水) 22:56:41   ID: 2X_p6SIt

路上に転がる犬の糞のようなssだなw

2 :  SS好きの774さん   2017年07月12日 (水) 22:58:39   ID: 2X_p6SIt

浅倉武とかいうただのゴミクズ陰キャラニート野郎はキモくて不愉快なだけだから死ねよ♪

3 :  SS好きの774さん   2017年07月12日 (水) 23:02:47   ID: 2X_p6SIt

カワリーノ「オラァ!」ドカッ
浅倉武とかいうただのキモいゴミクズ陰キャラニート野郎「いでーーー~~よおォォォォがあああああちゃあああああんんん!!!!!!!!!」
1秒後
浅倉武とかいうただのキモいゴミクズ陰キャラニート野郎「」チーン♪
カワリーノ「ふんゴミだなw」

4 :  SS好きの774さん   2017年07月13日 (木) 16:40:38   ID: 4uhrpnyX

この糞ssかいたゴミクズ陰キャラニート君はキモいから早く高層ビルの屋上から地獄にダイブして死になよw

5 :  SS好きの774さん   2017年07月13日 (木) 16:43:56   ID: 4uhrpnyX

はいはい仮面ライダー厨は存在しているだけで不愉快なゴミのような生物だから早く地獄に堕ちろよ♪

6 :  SS好きの774さん   2017年07月13日 (木) 16:46:11   ID: 4uhrpnyX

この糞ssをかいたゴミクズ陰キャラニート性犯罪者君は存在することも許されないから早く高層ビルの屋上からダイブして死ねよ♪

7 :  SS好きの774さん   2017年07月13日 (木) 16:49:48   ID: 4uhrpnyX

仮面ライダー厨の描くssの糞さは世界一ィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!

8 :  SS好きの774さん   2017年07月13日 (木) 16:56:23   ID: 4uhrpnyX

いつまでいい気になってるんだろねこの浅倉武とかいうただのゴミクズ

9 :  SS好きの774さん   2017年07月13日 (木) 16:58:41   ID: 4uhrpnyX

浅倉武とかいう路上に転がる犬の糞以下のカスを持ち上げとるゴミおるww

10 :  SS好きの774さん   2017年07月13日 (木) 17:09:23   ID: 4uhrpnyX

ポルナレフ「針串刺しの刑だぁぁ!!!!」ザシュザシュザシュ
浅倉武とかいう路上に転がる犬の糞以下のカス「ぎゃああああああいだああああああァァぁぁぁぁいよおおおおおおおおおおォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!」
1秒後
浅倉武とかいうゴミクズ「」チーン♪
花京院「心底クズ野郎だったな」
ナレーション「こうして浅倉武とかいうゴミは殺処分されたw」

11 :  SS好きの774さん   2017年07月13日 (木) 17:18:17   ID: 4uhrpnyX

ギリンマ君「死ねよ♪」バキッ♪ドカッ♪
浅倉武とかいうカス「ぐぎゃああああぁぁぁぁぁぁあああああァァじにだぐないよおォォォォイヤダアアアアアアァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!」
1秒後
浅倉武とかいうゴミ「」チーン♪
ギリンマ君「ふんゴミだな(嘲笑)」

12 :  SS好きの774さん   2017年07月22日 (土) 22:31:10   ID: HeIH_6u6

この糞ssの作者=自分に酔い狂ったただのカス

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