【艦これ】長門「なん……だと……」 (61)





鎮守府

提督執務室


長門「一体、どういうことなんだっ!」ダン

提督「ど、どうって、何が?」

長門「作戦計画は受け取ったんだろう!」

提督「えーっと……」

長門「とぼけるな!」

長門「『所属の全艦艇はポートワイン沖海域に出現した深海棲艦の撃滅に注力せよ』」

長門「他の鎮守府や、基地、泊地からは、日々艦隊が出撃し、戦っているんだぞ!」

長門「それなのに何故、私達は何もしないんだ!」ダン

提督「それは、その」

長門「今日という今日は、納得のいく説明をしてもらおうか」


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提督「……」

提督「……仕方が無い、か」

長門「何だ? まさか、只の怠慢だとでも言うのか!」ダン

提督「そう何度も机を叩かないでよ。結構気に入ってるんだから」

長門「提督!」

提督「……長門は、この作戦に参加するための条件って知ってるのかな?」

長門「条件?」

提督「そう、条件」


提督「あの海域は、激戦区だってことは、長門も知ってると思う」

長門「当然だ。だからこそ、私達も……」

提督「激戦区ってことは、それだけ、被害が出てるってことなんだ」

長門「!」

提督「だから、参加の全組織には、道中発見した負傷艦娘を回収、保護する義務があるんだよ」

提督「その条件を満たせない組織は、出撃できないんだ」

長門「……それは、知らなかった」

長門「しかし、それは、出撃する艦娘たちが気をつければ良いのではないのか?」

提督「……今まではね」


長門「今までは? どういうことだ?」

提督「この鎮守府の艦娘寮は、もう満杯なんだ」

提督「回収するのは、君たちでできる。でも、その娘たちを保護する設備が、足りないんだよ」

提督「もし、それでも出撃したいなら、誰かを解体するしかない」

提督「仲間と、別れなければならない」

長門「なん……だと……」

提督「そして……こんなこと、言いたくはないんだけど」

提督「解体は誰でもいいわけじゃない」

提督「戦力に出来る限り影響を与えないようにしなきゃいけない」


提督「だから、例えば、長門。君は駄目だ。君の代わりはそういない」

長門「……なら、誰なら良いんだ」

提督「数が多くて、戦力への影響が最も少ない艦種」

提督「その条件に見合う艦種は、駆逐艦……」

ガッ

長門「よくも……よくも、そんなことが言えるな」

長門「私達にだって、指揮官を選ぶ権利がある」

長門「皆、お前を慕って……」

提督「わかってるよ」

提督「重巡だって、軽巡だってそれは一緒さ」

提督「だからポートワイン沖海域には、出撃できないんだ」


長門「……くっ」

提督「それでも、どうしても出撃したいというなら」

提督「長門、君が選んで、僕に提出してくれ」

長門「!」

提督「僕から言えるのは、以上だよ」

ま、コレクションとして集めるってのがゲームの趣旨だけど、自分の好きな艦娘をひたすら強化すっるてのも一つなんだよなー









艦娘寮 戦艦棟


ガチャ

長門「……ただいま」

陸奥「あら、お帰り……って、どうしたの」

長門「いや、なんでも無い」

陸奥「なら、なんでも無いような顔をしてよ」

陸奥「そんな暗い顔をしてたら、嫌でも事情を聞きたくなっちゃうわ」

長門「そうだな、済まない」


陸奥「……本当に、どうかしたの?」

長門「本当に、なんでもないんだ」

陸奥「……」ハァ

陸奥「まったく、そういうとこ、姉さんの悪い癖」

陸奥「二人だけの姉妹なんだから、一緒に悩ませてよ」

長門「……言ってることに、一貫性がないな」

陸奥「うるさい。で、どうなの、言うの、言わないの?」

長門「……分かった、話そう」





陸奥「へぇ、提督とそんなことが……」

長門「私達は、艦娘だ」

長門「深海棲艦と戦うために生み出された」

長門「その私達から、奴らと戦うことを奪ったら、何が残る?」

陸奥「……」

長門「しかし、私には、仲間を解体することなど、それを選ぶことなど、できない……」

長門「皆、大切な仲間だ。幾多の戦火の中を共に潜り抜けてきた」

長門「それを、解体するなど……」

長門「私達は……私は、どうしたらいい」

陸奥「……姉さん」







小料理屋 『鳳翔』


コト

鳳翔「提督、今日も一日お疲れ様です」

提督「ありがとうございます」ゴク

提督「……」

鳳翔「……あの作戦のこと、ですか?」

提督「やっぱり、わかりますか?」

鳳翔「ええ、まあ」

提督「……僕は、どうすべきなんですかね」

提督「犠牲を少しでも減らせるなら、皆を助けるために、安全のために」

提督「戦いたい、ってその気持ちは、良く分かるんです」


提督「でも、僕は、そのために、誰かを犠牲にしたくはない」

提督「いつ、誰が、どんな理由で、いなくなってしまうかもしれないのに」

提督「空きがないから、なんて、そんな理由で、仲間を失いたくないんです」

鳳翔「……」

鳳翔「通達が、来たんですね」

提督「……はい」

提督「一週間以内に、出撃しろ、と」

提督「ごねるのも限界が来てしまったみたいです。はは……」

鳳翔「どうなさるおつもりなんですか?」

提督「……」ゴク

提督「鳳翔さん、一つ、頼まれてくれませんか?」








翌日




長門「……」

北上「およ、長門さんじゃないですか。こんちわっす」

長門「……ああ、北上か」

北上「えーっと……どうか、しました?」

長門「少し、思うところがあってな」

北上「あー、悩みごとですか」

北上「んじゃあ、私は、大井っちと約束があるんで……」

長門「……北上」

北上「う」


長門「お前は、どう思う」

北上「えっと、何が、ですか?」

長門「鎮守府の、現在の状況について」

長門「最近、出撃がないことについて」

長門「この鎮守府で、最も出撃しているお前なら、どう考える?」

北上「あー……言われてみれば、最近、出撃してないっすね」

北上「……うーん」

北上「特に、これといって考えたことなかったです」

北上「長めの休暇かな、ぐらいにしか」


北上「私、休みとか好きですし」

長門「戦えないことについて、不満はないのか?」

北上「んー……」

北上「戦うのは、好きじゃないですから」

北上「正直、今みたいな毎日がずっと続けばなーって……あ」

北上「あのー、すみません」

長門「構わんさ。私は、そんなに堅苦しくはないつもりだ」

長門「ずっと続けば、か」

北上「結局、私達が目指しているものってそういうものじゃないですか」

北上「遅かれ早かれ、こういうのに慣れなきゃいけないんじゃないかな、と」

長門「……そうだな」


北上「まー、でも、悔しいって気持ちが無いわけじゃないですけどね」

北上「誰かを守るための力を持っていても、それを使えないっていうのは」

長門「……」

北上「……あはは、私にしちゃ、ちょっと臭かったかな」

長門「いや、立派な心がけだと思うぞ」

長門「すまない、長く引き留めてしまった」

北上「いえいえ、お役に立てたのなら、よかったです」

北上「でわ」

タッタッタッ……

長門「……」





工廠


カンカンカン……

鳳翔「では、それでお願いしますね」

工廠妖精「っ」ビシ

長門「鳳翔」

鳳翔「あら、長門さん。どうなされたんですか?」

長門「提督を探していたんだが、執務室にいないようだったのでな」

長門「手がかりもないので、今週の秘書艦を探していた」

鳳翔「あら、それはそれは。お手間をおかけしました」ペコリ

鳳翔「ですが、提督は今、外に出ていて、ここにはいないんですよ」

長門「そう、なのか」


鳳翔「何か伝言があれば、伝えておきますが」

長門「いや、いい。ありがとう」

鳳翔「いえいえ」

タッタッタッ……

五月雨「あ、鳳翔さーん」

鳳翔「五月雨ちゃん? どうしたの、そんなに慌てて」

五月雨「提督がどこにいるか、ご存知ありませんか?」

長門「!」

鳳翔「あら、提督は、人気者ね」


鳳翔「残念だけど、鎮守府には今いないのよ」

五月雨「そう、なんですか」

鳳翔「伝言があれば、伝えておくけど」

五月雨「あ、いえ、そんなことは。大丈夫です」

鳳翔「そう、なら良いのだけど」

長門「手間をかけた。私は、これで」

鳳翔「いえいえ、こちらこそ、お役に立てず」ペコリ

五月雨「じ、じゃあ私も」





長門「……」

五月雨「……」

長門「私が言えた義理じゃないが……浮かない顔だな、五月雨」

長門「悩み事か?」

五月雨「い、いえ、そんな事は……」

長門「そうか……なら、私の悩みを聞いてくれるか?」

五月雨「? ……私なんかで良ければ」

長門「謙遜するな。提督とは、長い付き合いなのだろう?」

長門「最初の秘書艦だったと聞いているが」

五月雨「それは、そうですけど……」


長門「なら、大丈夫だ」

五月雨「わかりました。何ですか?」

長門「五月雨は、最近出撃が少なくなっていることについて、何か知っているか?」

五月雨「!」

長門「……知っているんだな」

五月雨「新しい娘を受け入れる余裕が無いから、提督は出撃を渋っているんです」

長門「新しい艦娘を受け入れるには、誰かを……」

五月雨「解体、しないといけない」

五月雨「そんなこと、したくないからって」

五月雨「今までいた子も、これからくる子も、皆で仲良くしたいって」


長門「……」

五月雨「結構、頑張ってたみたいなんです」

五月雨「上層部とも、大分もめていたらしくて」

五月雨「努力する方向、間違ってますよね」


長門「そんなこと……」

五月雨「でも、その頑張りも、もう限界らしくて」

五月雨「近々、出撃しないと、提督、首になっちゃうそうなんです」

長門「! そんなこと、奴は何も……」

五月雨「私もたまたま聞いたんです」

五月雨「最初は、信じられなかった。あの提督が、首なんて」


五月雨「でも、良くが考えたら、当然なんですよね」

五月雨「提督の仕事は、私達を指揮して、深海棲艦を倒すこと」

五月雨「私達と仲良くすることじゃないんですから」

長門「……」

五月雨「だから、私、決めたんです」

五月雨「誰かが解体されなきゃいけないなら、その役目は、私がする」

長門「!」

五月雨「私が、一番長い付き合いだから、空けるなら、私の場所だと思うんです」

五月雨「戦力的にも、問題ないですし」


長門「冗談でも、そんなことは言うな」

五月雨「冗談だと思うんですか?」

長門「……」

長門「……すまない」

五月雨「……今のは、八つ当たりでした。ごめんなさい」

長門「……」

五月雨「……言ったついでで、長門さんには、先に言っておきますね」

五月雨「今まで、ありがとうございました」ペコリ





提督執務室


バタン

長門「提督! 提督はいるか!」

鳳翔「あら、長門さん。お昼ぶりですね」

長門「鳳翔! 提督はまだ戻らないのか!」

鳳翔「そう、みたいですね」

長門「そうみたいだと! 貴様、秘書艦だろう!」

鳳翔「ま、まあ、まあ、落ち着いて、お茶でもお飲みになりますか?」

バン

鳳翔「!」

長門「……提督は、どこだ?」


鳳翔「……提督には、もう少しかかると聞いていたんだけど」

長門「何?」

ガサゴソ

鳳翔「これ、提督からです」スッ

長門「何だ、これは……手紙?」




『この手紙を読んでいるということは、僕は期日までに戻れなかったということになる』

『長門、すまない。君の言いたいことはわかっているつもりだ』

『僕は、僕たちの勝手な理由で艦娘になった君たちを、勝手な理由で突き放したくなかった』

『誰一人欠けること無く、最後まで戦い抜いて』

『笑顔で、君たちを新たな人生に送り出したかった』

『でも、それは叶わないみたいだ』

『次の出撃の旗艦は、長門、君に任せる』

『第一艦隊の編成も、一緒に入れておいた』



『……こんなことを頼むのは、本意じゃない。申し訳ないとも思う』

『それでも、彼女なら、きっとわかってくれると思う』

『解体は――』





長門「!」

グシャ

長門「馬鹿野郎共が……」

鳳翔「……」

鳳翔「期限までは、まだ日があります」

鳳翔「提督は、長門さん、あなたに全てを託されました」

鳳翔「どうするかは、あなたに任せます」

鳳翔「ゆっくり、考えてください」


長門「……」

長門「……恩にきる」

ガチャ

バタン

鳳翔「すみません、提督」

鳳翔「でも、私、信じてますから」

鳳翔「きっと戻ってきて下さいますよね」






期限前日


艦娘寮 戦艦棟

長門「……」

長門(あれから、提督は一度も鎮守府にやってきていない)

長門(私も、出来るだけのことをしようとはした)

長門(しかし、戦艦といえど、所詮は艦娘)

長門(兵器にできることなど、何もなかった)

長門「ビッグ7の名が泣くな……」

ガチャ

鳳翔「長門さん」


長門「……提督は?」

鳳翔「いえ、まだ……」

長門「そうか」

長門「なら、やるしかないな」

長門「皆を呼ぼう。鳳翔も手を貸してくれ」

鳳翔「わかりました」





鎮守府内 某所


ワイワイ ガヤガヤ


長門「皆、いきなり招集をかけてしまってすまない」

長門「今日話したいことは、今度の出撃についてだ」

五月雨「……」

長門「本来なら、提督から伝えるべきことなんだが」

長門「残念ながら、提督は今、所用でここに来ることができない」

長門「そこで、提督に代わり、私から」

北上「……」

長門「今度の出撃、その編成について発表する」







ガチャ 

ワラワラ


北上「よっしゃ、一つやってやりますかね」

大井「一緒に頑張りましょうね、北上さん」


金剛「提督の命令なら、仕方ないネ。榛名、金剛型の名に恥じぬように、頑張ってくるデース」

榛名「はい!」


赤城「久々の出撃、頑張らないと!」

加賀「ええ、そうね」







長門「……」

陸奥「……姉さん?」

長門「悪いが、先に行っていてもらえるか」

陸奥「……」チラ

五月雨「……」

陸奥「分かったわ」



長門「五月雨」

五月雨「……あ、長門さん」

長門「あの場では、言いにくかったが……提督から、伝言だ。聞くか?」

五月雨「……はい」

長門「……」

五月雨「……」ギュッ

長門「……『待っていてくれ』」

五月雨「え……?」


長門「『艦娘寮、そして今回の作戦のことで、五月雨、お前が心を痛めているのは、知っていた』」

長門「『すまない、お前のような女の子にまで心配させてしまうなんて、提督失格だ』」

長門「『だが、何とかしてみせる』」

長門「『僕達の誰一人かけることなく、この難局を乗り切る方法を見つけてみせる』」

長門「『だから、待っていてくれ』」

長門「……以上だ」

五月雨「……そう、ですか」


長門「何だ、思っていたのと違ったか?」

五月雨「い、いえ、あの、その……はい」

五月雨「でも、言いにくいことだって」

長門「それは、そうだ。あんな全員が集まった状況でこんな個人的な文面を伝えられる訳が無い」

長門「そんなことをしたら、嫉妬の嵐だ」

長門「愛されているんだな、五月雨」

五月雨「そ、そんなことは……」///

長門「とにかく、伝言は以上だ」

五月雨「はい! ありがとうございました」ペコリ

タッタッタッ




長門「……」

鳳翔「優しいんですね」

長門「いや、優しくなどはないさ。ただ、臆病なだけだ」

長門「ことによれば、あいつを傷つける結果になりかねん」

長門「非道い女だよ、私は」

鳳翔「でも、そうなるとは思っていないんでしょう?」

長門「……ああ、提督は、ああ見えて、やるときはやるやつだ」

長門「私も、信じてみることにしたよ」

鳳翔「そうですか」

長門「……さて、私も失礼する。今日は、助かった、恩にきる」

鳳翔「いえ、こちらこそ」






翌日

艦娘寮 駆逐艦棟


ガタン

カーン カーン カーン

アァ、ソレハコッチニモッテキテ

ミギ、ミギ、モットミギ

イヤ、ヒダリカナ

ドッチ!?


五月雨「ん……んぅ……?」

五月雨「朝……? 何だか、外が騒がしいような」


ガチャ

スタスタスタ





工廠妖精1「っ」タタタ

工廠妖精2「っ」タタタ

工廠妖精3「っ」ピョンピョン

装備妖精1「っ」コクコク

装備妖精2「っ」タタタ



夕張「えーっと、あそこをああしないといけないから……」

霧島「妖精さん、もう少し上、上です」



伊勢「よいしょっと、これは、ここで良いの?」

鳥海「はい、とりあえず資材はこっちに」

日向「わかった」



五月雨「……?」

五月雨「え、えーっと?」

涼風「おう、五月雨じゃん。起きたんだ」

五月雨「涼風ちゃん、どうしたの、その荷物! っていうか、何が起きてるの?」

涼風「あー、何か、この寮を広くするんだってさ」

五月雨「広く……? でも、そういうのって、普通、専門の業者の人がやるんじゃ」

涼風「細かいことはわかんない。私は、たまたま通りかかったら、手伝わされちゃっただけだから」

涼風「知りたいんだったら、向こうにいる提督に聞けば?」

五月雨「え!? 提督、戻ってきてるの!?」

涼風「うん、何でも、今日の朝早くにひょっこり帰ってきたとか」

五月雨「あ、ありがとう、涼風ちゃん! ちょっと行ってくる!」

涼風「お、了解、了解っと」





提督「おーい、それこっちだ」

五月雨「て、提督!」

提督「おっ、五月雨! 元気してたか?」

五月雨「提督、戻ってたんですね」

提督「ああ、今日の朝にな」

五月雨「お元気そうで、本当に良かった」

五月雨「って、そうじゃなくて! 何ですかこれは! 今までどこに行ってたんですか!」

五月雨「皆、皆心配してたんですよ……!」

提督「ごめん、ちょっとね」


五月雨「……本当に、もう!」

五月雨「今まで、どこで何をしてたのか、きっちり説明してもらいますからね!」

提督「説明って言ってもなぁ……これのために、走り回ってただけだし……」

五月雨「じゃあ、この事態は何なんですか! 非番の娘や工廠妖精まで引っ張り出して!」

提督「ふふふ……それを、聞くかね、聞いてしまうかね」

五月雨「て、い、と、く!」

提督「ちょっと、艦娘寮を広くしようかと……」

五月雨「寮を? そんなお金どこから……」

提督「自腹」

五月雨「自腹!?」


提督「そう、自腹」

五月雨「そ、そんな、大丈夫なんですか?」

提督「まあ、これでもそれなりの役職についてるからね」

提督「それに、貰ったお金も使い道が無かったし」

五月雨「提督……」

提督「これで、心置きなく、出撃できる」

提督「誰も欠けることなく、ね」ナデナデ

五月雨「……っ」ギュ

提督「あれ、泣いてるの?」

五月雨「……泣いてません」

提督「そっか」

ついに母港拡張のために課金したか……!


提督「……五月雨」

五月雨「何ですか」

提督「辛い思い、させたよな」

提督「……すまない」

五月雨「……良いんです」

五月雨「提督」

提督「何だ」

五月雨「おかえりなさい」

提督「ああ、ただいま」







数日後

提督執務室

ガチャ


長門「提督、第一艦隊帰港した」

提督「ああ、お帰り。首尾はどうだった?」

長門「うむ。……入れ」

ガチャ

?「……」

提督「おや、その子は?」

長門「海域最深部で、深海棲艦に捕われているところを保護したんだ」


天津風「天津風よ、助けてくれて感謝してるわ」

提督「と、いうことは……?」

長門「ああ!」

提督「……」プルプル

長門「提督?」

提督「いよっしゃーーーーー!!」

長門「!」ビク

天津風「!」ビク


提督「あ、いや、失礼」

天津風「……いつもこんな感じなの?」ボソ

長門「い、いや、そんなことはない……はず」ボソ

提督「ゴホン……長門、ご苦労だった。第一艦隊の面々にも良くやったと伝えてくれ」

長門「分かった」

提督「それから、天津風」

天津風「何かしら」

提督「ようこそ、我が鎮守府へ!」

短いですが、以上で終了となります。

前々回ぐらいのイベント時に、自分の身に起きたことを基にして、作ってみました。

楽しんで頂けたら幸いです。

追伸
そんな我が母港も今では130隻保有できるようになりました。

どうしてこうなった。

乙、よおこそ、課金の世界え

乙。無課金厨故に母校はカツカツさ
何時からだろうな、解体や使い捨て艦でデイリー消化するのに何も思わなくなってしまったのは···


同じくイベントに入って母港拡張しました
お金で艦娘を救えるんだ。安いものさ

俺がいた
乙です

でも130隻もすぐ埋まる

ダブったら改修or解体、って事なら平気だっけ?

俺はダブり即改修だな

ただ、58だけは2隻ある・・・・何故だか分からんが。

>>56
潜水艦は複数持ってても意味あるけどな
ブラ鎮に足突っ込むけど
艦種で区別するのはアレだけどなぁ…

か、解体するのは艤装だけだからセーフだし…(震え声)

この提督、奥さん大本営に何度も土下座してようやく枠拡張したって噂の内田センセじゃね?

なお我が母港は常に拡張マックスです

>>57
返答してくれたのはありがたいが、sageような

さすがGWとしか
春休みもあるかな?

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