勇者「女戦士さんお尻丸出し!?」(最初だけ安価) (609)

ルール:書き始める明日の朝くらいまでの間、ずっと自由安価募集、ただし1レス一言のみ。
そして以下の設定は安価での変更不可

勇者 駆け出し未熟なレベル1の、16歳人間の男。
どっちかっつーと可愛い系の顔
普通の鎧と普通の剣装備 口調は普通、性欲も並。

女戦士 ナイスバディ美人、レベル10。20歳。
喋りは男っぽく、まだ弱い勇者を馬鹿にしてる。
エロ系には弱くかなり恥ずかしがる。重装備だったが鎧の尻が壊れ丸出しになった。他は壊れてない。

互いに恋愛感情はいまんとこ無し

かなり実験的なこのSS、どうなるかはわからないけどよろしゅーたのんます!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1398186674

勇者「///」

女戦士「て、てめー! み、見てんじゃねえええっ!」/////

勇者「す、すいません……」

勇者「どうしよ///」

1時間くらい前・酒場~~

カランカラーン

店主「いらっしゃい」

勇者「どうも」

店主「……酒は18になってから。世界の常識だよ」

勇者「す、すいません」

店主「ん? いや、その鎧のマークは、もしかして勇者母さんのところの勇者くんか? そっか、世界に5人いる、伝説の勇者候補だったのか」

勇者「え、ええまあ//」

店主「この酒場でテキトーに情報集めしてったらいい。ほれ、オレンジミルク奢るよ」

勇者「ど、どうも」ゴクゴク


女戦士「は、駆け出しのガキがミルク飲んでやがらww」

客1「駆け出しの勇者さんか、大変だな」

勇者「どうも//」

客2「知ってるか? 100年前の伝説の勇者は、寿命で死ぬときに自分の魂を割って世界に散らばせた。その中で、魂の核を受け継いだ者こそが、今の時代の真の勇者”伝説の勇者”ということだ」ウダウダウダ

勇者「ど、どうも(子供のころから耳たこだよ~)」

客2「とにかく、この世代の魔王が攻撃宣言をしてきた”100年後”は近い。それまでに力をつけることだな」

勇者「わかりました、どうも~」スタスタスタ


女戦士「どうもどうもばっか言いやがって、便りねえ奴だぜ」フー

客3「伝説の勇者の仲間が作った、試練のダンジョンの一つが近くにあるはずだ。まずはそこへ行くといい」

勇者「ありがとうございます、行ってみます」

店主「がんばんなよ」

女戦士「へっ、テメーなんかが強くなれるわけねーよ!」ガタン

勇者「!?」

店主「げ、女戦士が絡みだした」

女戦士「あー?」

店主「う」クルッ

勇者「え、え、え、え?」

女戦士「貧弱そうだし臆病そうだし、テメーだけは”伝説の勇者”じゃねーってわかるぜ」

勇者「え、ええっ、そんなひどいですよ」

女戦士「るっせえ!」

勇者「ひえ!」ビク

女戦士「……なあ、あたしをやとわねーか? 今なら、ここの酒代払うだけで勘弁してやるぜ」ガシャリッ

勇者「すごい重装備だ……」

女戦士「おめーの代わりに敵をぶっ飛ばしてやるぜwへっへっへw」

勇者「な、仲間は必要だしなあ……酒代っていくらですか?」

女戦士「ツケが貯まって10万5900G」

店主「今月から税率が代わって10万6000Gだよ」ボソ

女戦士「あーそうか。まあ、それは勇者が払うからなw」

勇者「え、えええええ!? そんなあ! 俺まだ300Gしか持ってないのに!」

店主「とりあえず、その300Gは冒険のアイテムを買うといい。だが、そこから先は、これを」

勇者「?」

取り立ての財布を受け取らされた

店主「これは、持っている人間やそのパーティメンバーが金や金品を手に入れた時、自動的にこちらにワープするというものだ。回復アイテムや食料はワープしないようにしてやるから頼むよ」

勇者「そ、そんなあ! ひええ! いきなり借金生活なんて!」

女戦士「よろしくたのむぜ~~」ヘッヘッヘ

試練のダンジョン・炎~~

ドガッボガッ!

女戦士「おらおらーっ!」ボガッ!!!

モンスター達「ぎゃあああ」

勇者「強い!」

女戦士「あたしはレベル10だからなw おめーは?」

勇者「まだ1です」

女戦士「はっ、どーりでw」

勇者「」ムッ

女戦士「ま、おめーは見てればいいや! おらあっ!」ドガアアッ!

モンスター達「ぐええええ」

勇者(巨大なハンマー一振りでモンスター3~4匹一気にぶっ飛ばすのはすごいなあ……とにかく俺も!)タタタッ

スライム「ぴー!」

勇者「えいっえいっ!」ビシビシ

スライム「ぴーぴー!」ボカボカ


スライム「」バタッ

勇者「ふう」

女戦士「スライム相手にどんだけ攻撃してんだww 弱いぜw」

勇者「む……っ」

ゴゴゴゴゴ

女戦士「あん?」


ファイヤソウル「ウォオオオオン」

女戦士「お、ボスだな」

ヴォオオオオオオオオッ!!!

女戦士「うわ! すっげー炎だなオイ!」

勇者「うおー!」ビシッ!

ファイヤソウル「ヴォオオオッ!」ボオオオ

勇者「あちちちちち!」

女戦士「弱いくせに無茶すっからだよ! だあらーーーーーっ!!」ドギャ!!

ファイヤソウル「ヴォッ!!」

勇者「すごい、たじろいだ」

女戦士「おらおらおらおらーーーーっ!!」ドガドガドガ!

ファイヤソウル「ウォオオオオオオオン!!」ボワアアアアアアアアアアッ!!

女戦士「うおあああっ!?」

勇者「ひ、火柱が床から!! 女戦士さんが天井に吹っ飛ばされた!」

女戦士「ぐえ!」ゴツン!

女戦士「う、うわわわわ!」ヒルルルルドシン!!!

勇者「お尻から落ちた」

女戦士「み、見てないで手伝いやがれーっ!」

勇者「は、はいいっ!」タタタッ

ファイヤソウル「ヴォオオ!オオ!!」ボオオオオ

勇者(み、見える、奴の中心点の核が!?)

勇者「えいやーーーーーーっ!」ズバッ!

ファイヤソウル「……ぅお」シュンッ

女戦士「しょ、消滅しやがった!?」

勇者「やった! やっぱりあれが弱点か!」ワーイ!

女戦士「弱点? なーんだ、まぐれか」フン

勇者「勇者専用の炎のブレスレットか。売ることができないアイテムだからワープもしないわけだね。他のお金とか装備アイテムは消えちゃったけど」

女戦士「おい」

勇者「女戦士さん、大丈夫でしたか?」

女戦士「調子乗んなバーカザーコ。まぐれ勝ちだろが」ヘッ

勇者「……」

女戦士「なんだよその目は」

勇者「俺だって、頑張ればやれますよ」

女戦士「んなわけあるかよ、おら」グイ

勇者「やめてください」グッ

女戦士「おら、胸倉掴まれた状態で、それやめさせられるか? ああ?」

勇者(ぐ、外れない)

女戦士「ほらなw」ポイ

勇者「いたっ!」ドサッ

女戦士「ま、チョーシにのんなってことさw」

勇者「……っ」

女戦士「そんじゃ帰るぜ」クルッ

勇者「え?」

女戦士「あん?」





勇者「女戦士さんお尻丸出し!?」

女戦士「は、はああーーーー!?」ササッ

女戦士「な、なんだこれなんだこれなんだこれなんだこれ!? い、いつのまにいつのまにいつのまにいつもまみ!?」アセアセアセアセ

勇者「す、すごいものを見てしまった/////」

女戦士「て、てめーなにニヤけてやがんだーっ!」

勇者「に、ニヤけてなんかいませんよ! ただ……////」

女戦士「殺してやるーっ!」ブンッ!!

勇者「うわわ!」

女戦士「う……ううっ」ピタ

勇者「え?」

女戦士「くっ///」ササッ

勇者「両手でお尻を隠してる? 後ろに誰もいないのに」

女戦士「……ぐぐっ////」

勇者「えっと……もしかして女戦士さん、すっごい恥ずかしがり?」

女戦士「るせー!」////

勇者「あのー……鎧、たぶん、火柱と床に落ちた衝撃で壊れちゃったのかなって思うんですが//」

女戦士「わかってる、わかってるこの……バカッ!」///

勇者「えっと、これからどうします? 町へ行って鎧の替えを買いましょうか?」

女戦士「ま、町って! この格好で!? ふ、ふざけんなバカ!」///

女戦士(元の町の奴らに見つかりでもしたら……)ゾォーッ

勇者「た、たしかに買えませんしね……」

女戦士「く」

勇者「お金もないですし、アイテムも手に入りませんし……あ、薬草貼りますか?」

女戦士「ば、バカにしてんのかテメー!」バッ!

勇者「わっ! 両手を振り上げたら」

女戦士「あ」

女戦士「///」ササッ

勇者「た、助かった」

現在・草原~~

勇者「とりあえず先に進むしかないです……よね」

女戦士「ぐうううう///」

スライムたち「ぴーぴー!」

勇者「スライム!」

女戦士「く、くんじゃねえ!」ゲシゲシッ!

勇者「攻撃方法がキックだけになってる」

スライム1「ぴー!」バタ



女戦士「このっ! お前も死ね!」バッ

スライム2「ぴーっ!」ササッ

勇者「避けられた!」

スライム2&3「ぴー!」ドガガッ

女戦士「う、うわっ!」

ドガドガドガドガ

勇者「両手でお尻隠してるからまともに動くこともできなくて攻撃され放題になっちゃった」

女戦士「るせー!」////


勇者「えいっ!」ズバズバッ!

スライム2「ぴっ」バタッ

スライム3「ぴ……」ドサッ

勇者「やった!」

女戦士「ちきしょー、スライムなんかに苦戦しちまった」

勇者「ま、まあまあ、仕方ないですよそんな姿じゃ」

女戦士「そ、そんな姿、だと!? バカにすんなああ!」ウウ!

勇者「バカになんてしてませんよ、とにかく先へ進みましょう」

女戦士「どーやって先に進むんだよこんな姿でええ!」

勇者「自分ではこんな姿とかいうのかよお」フウ

女戦士「いいから先に進むぞー!」

勇者「どっちなんだよお!」

勇者「わ/// 女戦士さんが先に行くと後ろから、その」

女戦士「ああ!?」

勇者「か、隠しきれてない部分のお尻が見えてるっていうかその///」

女戦士「」


女戦士「うああああああああああああああああああああああああああ」


勇者「」

2つめの町入口~~

女戦士「あとどれくらいで借金終わるんだ」

勇者「10万5750Gです」

女戦士「その鎧と剣うっぱらってあたしに服を買えよ!」

勇者「勇者系装備は売れもしないし他の人に装備できないんですよ!」

女戦士「ぐー!」

町人「……?」

女戦士「げ、町の奴が見てやがる……」

勇者「ややのけぞり気味でお尻を抑えて叫んでればそりゃ普通は」

女戦士「る、るせー!」////

勇者「そのポーズで町に入ったら目立ちますし……隠しきれてない部分在りますし///」

女戦士「うううう~、どうしたらいいんだよお」

勇者「場合によっては、トイレを我慢してると思われるかも」

女戦士「ぐげ!! 恥かくのが確定してるじゃねえかよお、二度とこの町に入れねえ……」

勇者「うーん、あれ? そういえば宿代ってないよな?」サッ

勇者「取り立て財布の説明書に、宿代とかすごい必要な場合は金が返ってくるってありました」フー

女戦士「じゃ、じゃああたし用の新しい防具を買うのもできるよな! 買ってこい!」

勇者「わ、わかりました」タッタッタ

女戦士「あたしは座って待ってるか」スッ

ズム

女戦士「ぎゃああっ! なんでとがった石がちょうどあるんだあああっ!!」


町人「……?」

タッタッタ

勇者「もどりました~」

女戦士「どうだった!?」

勇者「金を払う段階になって”女戦士の鎧はまだ十分使えます”ってメッセージが出てきました」

女戦士「おいいいいっ!!」

勇者「でも、その鎧を売ってお金にすればいけるかもって思いまして」

女戦士「そ、そうか!」

勇者「早く行きましょう、人に見つからないうちに」

女戦士「おー!」ダダダダッ!

防具屋~~


防具屋「いらっしゃい。お、さっきの子か」

勇者「えっと、試着室は?」

防具屋「そっちだ」

女戦士「う、うおおおっ!」ドダダッ!

防具屋「勢いよく飛び込むなよ」

勇者「す、すいません」

女戦士「ゆ、勇者、これ」ガシャンゴシャン

防具屋「そんな重い鎧、店内で放るなよ!」

勇者「す、すいません~! あの、これ売りたいんですけど」

防具屋「ああ!? ダメダメ、ここのケツのとこ、大穴空いてるじゃないか! 売れないよ!」

勇者&女戦士「」

試着室内~~

女戦士「ぐ~~~」ギリギリギリ

女戦士(砕けたんじゃなくて、炎で溶けて、落下の衝撃で飛散してなくなったんだろうな……)

女戦士(メタル粒子入りのアンダーウェアも熱で溶けたのが証拠だぜ……くっ!)

勇者「あの、鎧返します」ガチャ

女戦士「見るな!」

勇者「見てませんよ! 手を入れただけですよ!」

女戦士「ううー、ちくしょー!」ガチャガチャ

勇者「あ、ハンマーはどうですか?」

女戦士「そ、そうだった! これを売れ!」ドサ

勇者「ハンマー売ります」

防具屋「はい、2000Gで買い取るよ」

勇者「これで鎧を買……」シュン

勇者「借金に持ってかれた」

女戦士「」

女戦士「ぶ、武器だけなくすなんてよおおーーーっ!」

防具屋「うるせーぞ」

勇者「そ、そうですよ迷惑になります、もう行きましょう」

女戦士「あ、あーそーだな! こんな防具屋用はねー!」

防具屋「ん? え? その鎧、女が着てる!?」

女戦士「!!」

勇者「バレた……つかばれるよな当然」

女戦士「うわああああああ!」バキッ!

防具屋「ごべ!」

街中~~

勇者「あのー」

女戦士「るせー」

勇者「いや、あの。いつまで壁を背に移動するのかなーって」

女戦士「るせえっつの」イライラ

勇者「まあいいですけど、素早く家の壁から家の壁に行くときに全速力だから目立ちますよ」

女戦士「るせええええ!!」

女性1「ねえ、聞いた? この町に、勇者様が来てるらしいわよ」

女性2「マジ!?」

女性3「イケメンらしいわよー!」


勇者「え、噂になってるんだ//」

女戦士「イケメンって尾ひれがついてるがなw」

勇者「う、うるさいなあ(でもちょっとは落ち着いた?)」

女戦士「ん? あっち、人だかりがあるぞ」

勇者「なにかあるのかな?」

ワイワイガヤガヤ

美勇者「やあ、みなさん」キラキラキラ

女性達「キャー! かっこいー! 勇者様ーー!」

女魔法使い「この方は美勇者様です。”伝説の勇者”候補の一人にして、世界一のイケメンです」



勇者「な、なんだ、噂の勇者って俺の話じゃないのか」

女戦士「げ、女魔法使い……!」

勇者「知り合い?」

女戦士「し、”尻あい”だと!? なんだよそれは!」

勇者「え!? は!? え、あ、”しり”って言葉に異常反応したのか」

女戦士「ぎいいいいっ!」

勇者「いや、その、あの女魔法使いって人の事を知ってるの? って」

女戦士「……幼馴染のライバルだよ。うう、ここからとっとと離れるぞ!」

勇者「そ……そうですね。見られたらたまったもんじゃないですもんね」

女戦士「おめーに言われたくねえよ!」////

勇者「す、すいません」

女魔法使い「あら? 女戦士じゃない」

女戦士「げ、見つかった」

美勇者「どちらさまで?」フフン

女魔法使い「幼馴染で、いわゆるパワーバカです」

女戦士「な、なんだと!」

女魔法使い「ほら、すぐに怒るww」

勇者「仲が悪いんだなあ……」

美勇者「むっ、その鎧のマークは私と同じ。君も勇者か」

勇者「ど、どうも。駆け出しの新人冒険者の、勇者です」

美勇者「……ほほう、私もまだ冒険を初めて1週間たった程度でしてね。今後、お見知りおきを」

勇者「ど、どうも」


女性1「あれも勇者なの? オドオドしたガキじゃん」

女性2「頼りないわねー、イケメンの美勇者様とはえらい違い」

女性3「あら、けっこー可愛いじゃない?」


女魔法使い「見たところ貴方達、パーティーね? オドオド勇者とパワーバカって、世界を救う気あるの?」ニヤニヤ

女戦士「ば、バカにしやがって!」

女魔法使い「なんなら、今ここで勝負してみる?」

女戦士「おう、やってや……う///」ササッ

女魔法使い「なあに? 壁にべったりと」

女戦士「う、うるせー!」////

女魔法使い「やるの? やらないの?」

勇者「え、えっと、あの、ここは、その、穏便に」


女性1「逃げるっぽいわね」

女性2「ダメ勇者じゃん」

女性3「あれじゃあ、先が思いやられるわ。あの子は”伝説の勇者”じゃないって確定かも」

勇者「……む」

美勇者「女魔法使い、この辺にしておきなさい」

女魔法使い「はい」

勇者「ま、待ってください。あの、おれとしょうぶしてください」

美勇者「ほう?」


町人たち「お? 勇者同士の対決か?」ワイワイワイ

女戦士「お、おい」

勇者「女戦士さんはここでみていてください」

女戦士「お……おう」


美勇者「私と君の手合わせですか。良いでしょう」スッ

勇者「……っ」

広場~~

町長「では私が合図を出しましょう……始め!」


勇者「でやああーーーっ!」バッ!

美勇者「ふうむ」ヒュン

勇者「え!?」ドザアッ!


女戦士「!」

町人1「ちょっとふれたと思ったら勇者が吹っ飛んだ」

町人2「投げ技? 合気ってやつか?」

女性1「つよーい!」

女魔法使い「ふふ、差が出てるわね」


勇者「わ、わああああ!」ドドドド

美勇者「それ」ヒョイ

勇者「わーっ!」ドテン!


女戦士「あちゃー」

女性2「顔から壁に突っ込んじゃったわね」

女性3「かわいそーw」

勇者「ううう、はあはあ」

美勇者「気にすることはない、私と君では年齢及び鍛えていた時間も違うし、勇者としての旅時間も差がある筈」

勇者「くっそー!」シュバッ!

美勇者「ふむ」ガキン!!

勇者「うっ剣が止められた」

美勇者「今の太刀筋は才能を感じた。今後も頑張るといい」グイッ

勇者「わわわっ!」ドタアアッ!

ガラガラガラガラ……


女性1「あっ、タルが崩れてきた!」


勇者「わあああ!」

ガラガラガラーーーッ

美勇者「大丈夫か」

女魔法使い「ふふふ、弱いww」


女戦士「お、おい!」タタタッ!

勇者「はにゃあああ」

町人1「ん? いま……尻が?」

町人2「え?」

町人1「気のせいだよな」ウン


女戦士「大丈夫か!?」

勇者「うう、まだ、まだ……舐められたまま負けたくない」

女戦士「お前」

勇者「うおおおおっ!」ガバッ!


美勇者「……ほう」

女魔法使い「まだやる気?」

勇者「ええ!」スッ

美勇者「その根性はなかなかだ」

勇者「うおおおおおっ!!」ダダダダダ!

美勇者「はああっ!」

女戦士「あぶねえ!」


ボワアアアアアアアッ!!!


美勇者「!?」


女魔法使い「勇者の体が炎に包まれた!?」


勇者「うおおおおおおお!!」ズバアアアッ!!

美勇者「ぐは……ぁっ! まさか……君が炎のブレスレットを手に入れていたとは……試練のダンジョンの一つを……攻略していたとはっ」ドサッ


オオオオオオオオオオオオオオオ!?

女性1「うっそー!」

女性2「美勇者様が負けた!?」

女戦士「  」

勇者「な、なんだいまの」


女魔法使い「まさか! そんなまさか! 美勇者様!」

美勇者「ぐ……大丈夫、鎧が壊れたのと、HPが削られただけで怪我一つない……ぐっ、しかし戦えない」

女魔法使い「あんな素人勇者が」

美勇者「私たちに先んじてダンジョン攻略の証を手に入れていたとは。油断した」

ザワザワザワ

町人1「美勇者って弱い?」

町人2「最初はすごかったけどな」

町長「いや、あの勇者様がよりすごかったということであろう」

女性3「すごいわー」

ワイワイワイ


勇者「ど、どうも////」

女戦士「……強いとこもあるんだな」

町人1「隣町から来たのかい」

町人2「すごいねー」

町人3「炎のブレスレットを少し見せてくれよ」

ワイワイワイ

女性1「あの技、どうやったの?」

女性2「かっこいい鎧じゃない」

女性3「可愛い顔♪」

キャイキャイキャイ

勇者「あ、ど、どうも///」

町人4「あの、その女戦士さんはお仲間で?」

女戦士「お、おう」

町人5「美人だ、いいなあ」

町人6「すごいゴツい鎧ですね~」

女戦士「う、あんまじろじろみるな///」

ワイワイワイ

町人1「いやー、すごいなー」

町人2「これで世界も安泰かもな」

ワイワイワイ……


女戦士「行ったか」

勇者「ふいー、無理にこっちから離れるわけにもいかず大変でしたね」

女戦士「わざわざ言うな///」

勇者「ど、どうも//」

勇者「うー、どうしたらいいんだ、このままじゃどっかですっごい恥かいちゃうし、うーん」

女戦士「……おい」

勇者「え? あ、ごめんなさい恥とか言っちゃってごめんなさい!」

女戦士「おまえ、あたしの後ろ歩け」

ワイワイワイ

町人1「なんだろ、女戦士さんが前を歩いてる」

町人2「かなりピッタリと付いてるな」

女性1「そういう陣形なのかしら。独特ね」


勇者「ちょっとだけ視線が///」

女戦士「目立つことすんじゃねえぞ///」

勇者「お、俺の体で女戦士さんのお尻隠すって……うーん」

女戦士「黙ってろ!」

勇者「す、すいません」ピト

女戦士「ひっ! つめた! 鎧が当たってる!」

勇者「うわすいません!」ササッ

女戦士「離れるなっ!!!」///

勇者「わったった! 難しいっ!」

女戦士「絶対、変な事するんじゃねえぞ!」

勇者「わかってますよお!」////

とりま中断 安価ありがとうございました。
要素は全部一言(短文)により採用。いつ使うかは未定だけど、必ず全部使います。

荒野~~

勇者「……」トボトボ

女戦士「……」トボトボ

勇者(すっごいおっきいお尻……つやつやすべすべっぽいし、なんかすっごいし////」

女戦士「視線が痛いぞ///」

勇者「わ、あ、あ、あ、あ、すいません///」

女戦士「うー///」

勇者「……」

勇者「ちょっとだけ」チョン

女戦士「い!?」ビクンッ!!!

勇者「ごめんなさーい『鎧』があたっちゃいましたー(棒」0

女戦士「て、てめーウソだろこのー!」

勇者「ウソじゃないですよー(棒」

女戦士「……離れろ」

勇者「え」

女戦士「離れろっつんだよテメエ! 殺すぞ!」

勇者「さ、さわってないですよー?(棒」

女戦士「どうだっていい! 今はどうせ近くに人も居ねえし、あっちいけ!」

勇者「う、は、はーい」トボトボ

女戦士「フン!」

クスクスクス

女戦士「ん?」

モグラ娘×4「お尻丸出しww」クスクスクス

女戦士「げ////」

女戦士「てめえらああっ!!」ゲシゲシゲシ!!

モグラ娘×3「きゃああああ!!」ドゲドゲドゲ

モグラ娘「ああっ!」

勇者「悪のモンスターはやっつけるよ! でいっ!」ズバッ!

モグラ娘「あうっ!」ドザッ

勇者「やった」

女戦士「ちくしょー///」

勇者「や、やっぱり俺が後ろに居ましょう」

女戦士「触るなよ」ギロ

勇者「だからさわってませんってばー(棒」

サワッ

女戦士「!!! 今のは絶対触ったろ!」

勇者「え!? ち、違います、今のは本当に違います!」

女戦士「ほ、本当に違うって! 今回の以外全部お前だって言ってるようなもんだろこのーっ!」

勇者「わああっ! しまった……じゃない、違いますよ―今回も今も違いますよー(棒」

女戦士「お ま え は」

サワッ

女戦士「いいいっ!!」////

女戦士「どこのどいつだコノヤロー!」ドンッ!!

勇者「!? 女戦士さんの足踏み共に地響きが!?」

ゴゴゴゴ!


ドン!!

速モグラ男「ちいっ!」シュタッ

勇者「なんか変な奴が素早く地面から触ってた的な!?」

女戦士「てんめええええっ!!あたしの……あ、あたしの、その、アレをよくも気安く」////

速モグラ男「お? ふふーん、直接表現もできないんだ、かわいいね~w」

女戦士「ぎっ!」////

勇者「お前もモンスターか!」

速モグラ男「そうさ! よくも仲間を殺したな!」ズバッ!


ゴゴゴゴゴ!!

勇者「地面に潜った!?」

速モグラ男「うおおおらっ! ドリル・アタック!」ズバン!!

勇者「うわ、また足元から!?」

女戦士「ざけんなー!」ガバッ!!

速モグラ男「おっと捕まらんぜwwww」ササッ

ズバッゴゴゴゴゴゴ!!!

勇者「またまた足元から攻撃する気だ!」

女戦士「ちいっ!」

ゴゴゴッズバッ!!

女戦士「                」


速モグラ男「カンチョーwwww」

勇者「わ、わわわ////」

女戦士「て……てめえええええええええええええええ!!!!」

速モグラ男「ばいびー☆」ズバゴゴゴ

勇者「も、もう一回あの地響きを!」

女戦士「え///」

勇者「もう一回! でないとまたお尻をやられるかも///」

女戦士「う、うっ! くそ!」グワッ

勇者「わ/// し、四股!?」

女戦士「うおっしゃああ!」ズン!!

ゴゴゴゴ!!

速モグラ男「そう来ると思ったぜカンチョー♪」ブスッ

女戦士「ぶぎゃあああああああああああああぢぎじょおおおおおおおおお!!」

勇者「うわああ!」

速モグラ男「へっへっへ、ウンコでも漏らしなww」ゴゴゴゴ

女戦士「いい、ぎい、ひい」ジンジン

勇者「うう、俺のアドバイスのせいで! ……ん?」

ボコボコボコ

勇者「無数に空いた穴……よし!」ボワッ

女戦士「ん!? ほ、炎!?」

勇者「炎のブレスレットの力を使って、うおおお!」ボオオオ!!

女戦士「まさか」

勇者「地面に空いたすべての穴が、速モグラ男の開けた穴!つまり、ここに炎を流し込めば、速モグラ男にいきつく!」ボオオオオオオオオオ!!!

速モグラ男「あっぢゃあああああああああああ!!」

ビョーン!

女戦士「あいつが飛び出した!」

勇者「くらえーーーっ!!」ズバッ!

速モグラ男「げはっ!!」バタッ

女戦士「か、勝ったのかよ!」

勇者「ふう」

速モグラ男「ひいいいい」グフウ

女戦士「よくもやってくれやがったなこのクソ」

速モグラ男「ゆ、許してくれえ」

女戦士「ダメだな」

速モグラ男「ひええええええええええええ!」

女戦士「あたしのケ……い、いや、あれ/// あれにあんなこと3回もしやがって! てめーのココにも10発くらわしてやる――――ッ!!」ドギャドギャドギャドギャドギャドギャドギャドギャ!!!

速モグラ男「は! げ! ごお!べ!ばああーーーーーーーーーーーーー!」

女戦士「あと二発!」ズドン!!

速モグラ男「うぷ」

女戦士「最後にいっぱーつ!」ドグン!

速モグラ男「」カクフッ

勇者「うわああああ」

女戦士「おめーも触ってる証拠掴んだらこうなるぜ」ギロ

勇者「ひえええええ」ガクガクガク


荒野のモグラ編終わり~ 次回は……

次回は3の町編? とりま今回ここまで

3の町~~

シーン

勇者「なんだか落ち込んだ町だなあ」

女戦士「魔王が動き始めたから、地上のモンスターの動きが活発になってる。そのせいじゃねーの。でなきゃ町長でも死んだんじゃねーか」

勇者「そんな、ぶっきらぼうに言う台詞じゃないでしょ」

女戦士「あたしは、こーゆー、落ち込んでる奴等が嫌いなんだよ、どーせ自分では何もしねーんだ」

勇者「ちょ、そんなひどい! ……こんな態度をとり続けるならこっちにも考えがありますよ」

女戦士「あん?」

勇者「そ、その」

女戦士「後ろからなんかしたら……」ゴゴゴゴゴ

勇者「ひっ! と、とにかくやめてくださ~い……」

女戦士「ま、いーや。カンベンしてやる。おいそこの農夫、なんかあったのか~?」

農夫「……」

勇者「農夫って、それらしい格好はしてるけどそこの畑には何も植わってないな」

女戦士「なんかあったのか。やっぱモンスターか?」

農夫「そ、そうです。植物モンスターが、地中から根を伸ばして、村の作物を根こそぎ枯らして」

勇者「それはひどい! そいつらはどこに!?」

農夫「さあ、検討もつきません」

勇者「うーん、昔から居たモンスターが、魔王の襲撃が近くなって活性化したなら、古い文献やお年寄りに訊けばわかるかも」

農夫「な、なんでそこまでしてくれる? ん? まさかアンタは勇者様!?」

勇者「う、うん、そうなんだ」

女戦士「へへへ、気づくのが遅ぇーな」

農夫「いやー、ガタイのいい女戦士の影に隠れてるから守られてるお坊ちゃま兵士かと思った」

勇者「ちがいます!むしろ守ってるのは」

女戦士「お、おい!」ギロ

勇者「……せ、戦略上この陣形を取ってますけど、俺が勇者で~す」ハハハハ

農夫「へー、若いのに立派だ。古い文献と、過去の事を知っている老人を同時に探すいい方法がある。あの、長老の家に行けばいいんだ」

長老の家~~

長老「勇者様が来て下さるとは光栄至極に存じます」

女戦士(椅子の感触ザラザラしてきもちわり~)

勇者「で、昔の事をわかるにはどうしたら」

長老「私の父の前長老の話と、父の持つ昔の記録を読めばわかるかと」

勇者「昔っていつ、襲われたんですか?」

長老「私の少年時代ですからな、60年以上は前ですな

女戦士「遠い過去か」

長老「父を呼んできます」

勇者「じゃあ、俺が資料を見ますから女戦士さんはそこで座って話を聞いてください」

女戦士「おう」

ギイ

前長老「おおお~、勇者様」ヨロヨロ

勇者「あなたが前長老ですね」

長老「父は是非あなたと話したいと言っています」

前長老「うむぅうう」

勇者「えっ」

女戦士「は、話はあたしが聞くよ」

長老「え? しかし」

前長老「ゆしゃさま~勇者様あああ」ウオオオン

勇者「こ、困ったな」

長老「お願いです、早くするためにも、勇者様は父の話を、女戦士様は席を立って資料を見てください」

女戦士「せ、席を立ち……たくねええ」

勇者「ええっとあの……」

長老「お願いです、お願いです。早く町を救ってください」ウウウ

女戦士「ここで勇者が後ろにいない状態で席を立ったらあたしは……うー!」

勇者「あ、あの。効率を考えるなら、俺が資料を集めて女戦士さんが話を聞いたほうがいい」

前長老「勇者様ああああ」ウォーン

勇者「気持ちはわからなくもないですけど、お願いしますよ。早く早くというなら、前長老さんの望みを捨てるべきです」

長老「なんと言う言い方をされるのです!」

前長老「……いや、違う。毅然とした立派な態度。さすが勇者様。子供の頃に少しだけ出会った”伝説の勇者”様と同じじゃ」

長老「父上」

前長老「言うとおりにしよう」

女戦士「ふう」

1時間後~~

勇者「結局、わかったことは」

話:100年前の勇者対魔王の戦いの中、植物モンスターのデスプラントが、作物を荒らす作戦にでた。
数ヶ月苦しめられたが、やってきた勇者がデスプラントの”芯”を断ち勝利。
その時に、デスプラントは口から何か塊を吐き出したが、なんなのかはわからないまま、空へ飛んで行ってしまった。

資料(伝説の勇者の仲間が作ったバトルノートの一部):デスプラントは根から吸収したエネルギーを内部で闇属性に変える。
その”種”は一粒で複数のデスプラントを生むが、その際に共食いをして強い者が生き残る。
また、その成長には100年程の時間を要し、その間は地中に住むという。


勇者「うーん、そう考えると、100年前のデスプラントが吐いた塊って言うのが」

女戦士「今町を襲ってるデスプラントか」

パラパラパラ

女戦士「ふーん、体のでかさは10メートルかあ」

勇者「”芯”を断ち切る方法ってなんなんだろうなあ」

女戦士「芯を断たなきゃ倒せないってわけじゃないだろ~」

勇者「そ、それもそうですね。うん。真ん中から、真っ二つに割ってしまえばいいだけですよね!」

女戦士「おう、気合で真っ二つに割れば」

女戦士「真っ二つに……」

勇者「え?」

プリン

勇者「あ」

女戦士「ぢぐじょおおおおおおお!!」ワーワーワー!!!

勇者「言葉も気をつけなきゃダメですね……」

畑~~

農夫達「よろしくたのんますよ~」

勇者「さーて、敵がいつも攻撃してくるっていう時間になった」

女戦士「どっから根を伸ばしてくるんだろうな」


ズゴゴゴゴ……

勇者「振動音が聞こえる!」

女戦士「わかるのかよ」

勇者「戦いになります、農夫さん達は逃げてください!」

女戦士「み、見るなよ!? じゃない、見物すると危ないから、とにかく離れてろよ!? 俺達が豆粒に見えるくらい離れろよ!?」


農夫達「おー! がんばってくれー!」タッタッタッタ

ヂュウウウウ

勇者「! 見る見るうちにトマッコの実がしおれていく!」

女戦士「こっちも、キャベリの葉が枯れてくぜ!」

勇者「じゃあこの地中に……てぇーい!!」ズサッ!


オオオオオオオン!!

ドバアアッ!!

勇者「デスプラントの根がせり出してきた!」

女戦士「おっしゃ、引きちぎってやるぜ!」

ビシイッ!!

女戦士「うげっ!」ドザッ!

勇者「ああっ!」

勇者「このーっ!」ズバッ!

スパーン!

女戦士「うお、すげえ……よーし! 負けてらんねえぜ!」

ズドバアアッ!!

勇者「根っこが何本も飛び出てきた!」



女戦士「あたしのパワー、みせてやらあ!」ダダダダッ!プリンプリン!

勇者「うわ、走るとすごい揺れる///」

女戦士「パワーラリアットーーーーっ!!」ズババババババア!!!

オオオオオオオオッ!!

勇者「すごーい」

女戦士「へへっ、根っ子ぜーんぶ豪腕でぶった切ってやったぜ!」グッシ

女戦士「って、こんなカッコでガッツポーズとっちまった!」////

女戦士「い、言うなよ! 勇者、絶対言うなよ!? ん? あれ、お前殴られたのか? 鼻血でてるぞ」

勇者「な、なんでもありません////」

ズズズズズッ

女戦士「お、根が引いてく」

勇者「そうだ!」


農夫達「ゆ、勇者様~」ドテドテ

女戦士「げ!」

勇者「周りに人居ないし、とりあえず正面向いとけば大丈夫だと思いますよ。いきなり俺が後ろに隠れたら変な感じするでしょ」

女戦士「お、おう///」

農夫達「モンスターを追い払ってくれてんですか?」

勇者「今、ねっこのうちの一つに、仕事用の縄をくくりつけておきました。これで、本体の場所がわかりますよ」

農夫達「おお、そりゃいい」「さすが」

女戦士(こいつ、最初に思ったよりずっとやりやがら)

農夫達「じゃああとは、元を断つだけだ!」「おー!」「すぐにやってくださるんですよね?」

勇者「あ、いや。敵は闇のエネルギーを好みます。今日はそろそろ遅いから暗くなり、奴にとって良い状態になります。攻撃は明日がいいと思うな」

農夫「おお、じゃあ今日は長老の家に泊まってってくだせー、美味い野菜料理でもてなすんでー」

テクテクテク

勇者「ど、どうも」

女戦士「じゃ、いくか。後ろに来いよ」

勇者「は、はい」

ザッザッザ

女戦士「けっこー、やるんだなあお前」

勇者「え」

女戦士「見直しまくってるぜ、この2,3日はよ」

勇者「そ、そんな、どうも///」

女戦士「えっと……まあ、こ、これの事では助けられまくってるしよ///」プリ♪

勇者「あ、あははは///」

女戦士「し、下向くな、見るな!」

勇者「ご、ごめんなさーい」

勇者(女戦士さんも、思ったよりずっと優しいよね)フフ

女戦士「今なんで笑った」ギロ

勇者「え、いや、その、ち、ちがいますよお」アセッ

女戦士「ならいいけどな」クル

勇者(乱暴で恐いけど、さっきだって鼻血を心配してくれたし)

勇者(これからの旅、安心できるよ)フー

女戦士「い!?」ビビッ!

勇者「?」

女戦士「お、おまっ、あ、あたしに向かって息吹くなっ!」////

勇者「え……え?」キョトン


ザッザッザッザ……


今回ココまで、次回は夜22~23時くらい?

暗い森~~

勇者「綱を手繰り寄せて地面から掘り起こして……結局こんな所まで来ちゃったか」

女戦士「不気味っちゃ不気味だけど、まあ薄暗いってだけだな」ザッザッ

勇者「わっと」ガッ

女戦士「油断すんなよー」ザッザッ

勇者「ちょ待って、足が木の根に引っかかって……あ」


女戦士「んー?」プリンプリン♪

勇者(離れてみるとそっくりまるごと見える////)

女戦士「おいおい、なに離れてんだ」

勇者「す、すいません///」タッタッタ

ガッ

勇者「わっ!?」コケッ

女戦士「うお!?」

ムニュッ

女戦士「うわあああああっ!! なにしやがるテメーーーーッ!!」バキッ!!

勇者「ごへえ!」

女戦士「うー、バカヤローーー////」

勇者「はにゃ~」ピロポロパロ

女戦士「あ、ぶっ倒れちまった! お、おいおい大丈夫かよ」

勇者「はにゃらひ~」

女戦士「薬草ならあるけどよ……ほれ」ペトペト

勇者「ふげ~」

女戦士「気絶は解けねえんだよなあ」

ガサガサッ

女戦士「ん!?」

木の妖精「キヒヒヒヒヒヒッ」

女戦士「モンスター! チビガキって感じだな」

木の妖精「ショタキャラと言ってよね。キヒヒヒヒッ」ポウッ

女戦士「魔法力を指先に?」

木の妖精「風攻撃!」ヒュルルウ!

女戦士「うおおおっ! うわっ!」

木の妖精「葉を舞い上げよ!」ブォオオッ!

ビシシシシシ!!

女戦士「突風で葉っぱが、いてて、襲ってきやがる! こんな葉っぱがこんなに強いなんて」

木の妖精「キヒヒヒヒ!」

女戦士「ちっくしょお!」ゴウッ!

木の妖精「!? 木に抱きついてどうする気!?」

女戦士「こうすんだよお!」グググググッ!

勇者「ん、ん?」グッ

女戦士「巨木を盾にして、テメーにつっこむんだ!」グググッ!

木の妖精「そ、そんな無茶な!?」ビュォオオオオ

勇者「うーん、え? うわ! お、女戦士さん」

女戦士「起きたか、でもココは任せな!」グググッ

勇者「うわー、お尻丸出しでがに股で踏ん張るとか///」

女戦士「は///」

木の妖精「?」


女戦士「ぢっぎじょオオオばかああああああああああ!!」グオオオオン!!

勇者「わああああごめんなさ……」

木の妖精「わ、わわわ、わわわわあああ!」ドゲン!!!

女戦士「あん?」

木の妖精「巨木をフルスイングで叩きつけるなんて……ごふっ」ドサッ

勇者「すごい、葉っぱの服を着た子供型のモンスターをやっつけちゃった」

女戦士「うー、あんなとこ見られたあ///」

勇者「まるでトイレで踏ん張るような姿……」ボソ

女戦士「ああっ!? なんつった今! おいこら!」

勇者「な、なんでもないでーす、あはははは、あ、お尻隠さなくていいんですか~?」

女戦士「ごまかすな!」グイッ

勇者「ぎゃああ苦しいいい」ギュー

ザッザッザッザ

女戦士「そのロープメチャクチャ長いんだな」

勇者「徳用の新品だったとかで」グッ

女戦士「ん」

勇者「……着いた! あの、森なのに何も生えてないあの場所!」

「ずううううう」ゥオオオオ

女戦士「あ、あれ、資料にあった絵の」

勇者「デスプラントですね!」

女戦士「でもちいさかないか? 10メートルじゃねえのか?」

勇者「2メートルあるかどうかって感じですね」

女戦士「とにかく倒すだけだぜ!」バッ!

勇者「と、飛び出さないで下さい、いきなり前に駆けたらまた丸出しに///」

女戦士「ど、おわあああ!!」///

デスプラント「ずぅ!」ギロッ

女戦士「げ!」

勇者「気づかれた……いやいや、戦いだ!」

デスプラント「ずうおおお!」ビシッビシッ!!

女戦士「ちっ、ツルを鞭みたいにして攻撃してきやがる!」

勇者「斬ればいい!」スパッスパッ

デスプラント「ずううう!」ビューッ!

勇者「うわ、なんだこれ!?」ベチャ

女戦士「ツルの切り口から出た粘液だ!」

勇者「う、うげえ」

女戦士「炎のブレスレット使って燃やしちまえ!」

勇者「はい!」ボォオオオオオ

勇者「おお、粘液が溶けてく溶けてく」

女戦士「いいぞ!」

デスプラント「ずうっ!」ビシッ!!

女戦士「へへ、この重装備の鎧にそんな攻撃! 頭に気をつけておけば」

ヒュルンッ

女戦士「ん?」

ビシイッ!!

女戦士「うわぎゃあああっ!」ドヒーッ!

勇者「うう、剥き出しの弱点突かれましたね///」

女戦士「剥き出しとか言うなあああ!」

シュルルルル

勇者「うわ!? 足をとられた!」

女戦士「お、おい!」

勇者「うわわあ逆さづりにされたあ」プラーン

女戦士「焼いちまえ!」

勇者「は、はい……ん? 火が出ない」

女戦士「はあ? なんだそれ……あ、なんだ!? ブレスレットの色が真っ白に」

勇者「もしかしてエネルギー切れとか言ったりして」

女戦士「な、なんだってえ!?」

シュルルルル

女戦士「うわっ! グルグル巻きにされちまった!」

デスプラント「ずううっ!」ブンッ!!

女戦士「へっ! 頭狙ってきたってなあ!」ガブッ!

デスプラント「ずうううううう!?」

勇者「噛み付いて止めるなんて野性的!」

女戦士「ろーだ!」ヘヘ

勇者「あ、でも頭は守れても……」

女戦士「あん?」

ビュンッ

バシイイイッ!!!

女戦士「うおぎゃああああああーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

勇者「ああ、やっぱし」

バシバシバシバシ!

女戦士「うお、ぎゃ、ぐっ! ひっ!」ジンジンジン

勇者「お、女戦士さん……ん?」

バシン!

女戦士「ういっ!」

ベシン!

女戦士「だはっ!」

デュンッ!

女戦士「ぐえ!」

ベベベベベン!

女戦士「うがぎゃーーーーーっ!」

勇者「お、お尻ペンペンされてる////」

女戦士「う、うるせーっ!」ヒイヒイ

女戦士「聞いてりゃさっきからあたしの……あ、あれのつかこれの話ばっかしてやがって……この、この……」グググウ

デスプラント「!?」

女戦士「ボケがーーーーーっ!!」ズバンッ!!

勇者「うわっパワーでブッ千切った!?」

デスプラント「ずうーーーーーっ!」ヒルッ

女戦士「顔狙ったってよぉ……こうしてやるっての!」ガブウッ!!

勇者「また噛んだ……」

ブチイイッ!

勇者「噛み千切ったーーー!」

デスプラント「ずううぉおーーーーーーーー!?」

勇者「うわ、粘液塗れに……しかも口まで」

女戦士「お? これ美味いぞ」ムグムグ

勇者「ええ!?」

デスプラント「ずう!?」

女戦士「んーまー、畑の野菜から養分すってりゃ美味くもなるか。 あ、闇エネルギーに変わるんだっけ?」

勇者「あ、あはは」

デスプラント「ずぅう、ずううう!」ビクビク

女戦士「お、勇者、お前のブレスレット、色が赤くなってるぞ」

勇者「え? あ!」

女戦士「パワーが回復したんじゃねえか!?」

勇者「よーし、炎を纏って……くらえーっ!」ズバアッ!!

デスプラント「ず、ずずずずずっ」ボオオオオオ……

勇者「他に燃え移らないように気をつけないといけなかった」ワッタッタ

女戦士「土かぶせろ土!」バッサバッサプリンプリン♪

勇者「野外でウンチしようとして穴掘ってるみたい」

女戦士「てめー段々態度でかくなってやがるな」ゴゴゴゴゴ

勇者「あ、あっはっは~♪」

3つ目の町・長老の家~~

長老「ありがとうございます、勇者様に女戦士様」

勇者「ど、どうも」

農夫達「今日はパーティーだー!」

女戦士「おお飲むぞ~!」

勇者「女戦士さん、飲むとどうなるんです? そのカッコで暴れたりしないで下さいよ?」

女戦士「フツーは座ったままずっと他の誰かに注がせて飲みまくるから大丈夫だな」

勇者「そ、そうですか、なら」フウ


女達「メーロロ果実のハムのせです」「レンタスとトマッコのサラダです」「玉ニオンスープです」

勇者「うわー、おいしい!」

農夫達「ブドレープを発酵させた酒です」「ぐいっといってくだせえ!」「つまみはソコンフライをどうぞ~」

女戦士「うおおー、うめーぜ! どんどん持ってきな!」グビグビグビ

前長老「うむうむ、平和が一番じゃあ」ウンウンウン


~~

道~~

勇者「最低限の食料しかないのも辛いですね」ポリポリ

女戦士「あんだこの」ゴチン

勇者「わたっ! だって、お金が無いの女戦士さんのせいじゃないですか! あの酒場で何ヶ月飲んでたんですか!?」

女戦士「3日くらいしか通ってねえよ!」

勇者「3日であの大金をツケに!? うわーもー、お尻丸出しなのって天罰じゃないんですか!?」

女戦士「こ、このーっ!」バキドカバキ!

勇者「あだだだだ!」



~~

女戦士「そーいや、あのデスプラントだっけ? なんで、文献より小さかったのかね?」

勇者「思うに、100年前のデスプラントが空中に吐き出したときに種が5つに飛散して、残りが別の場所に言っちゃったとかかなって思いました」

女戦士「ほほー」

勇者「一つの種で五のデスプラントが生まれないってのも変な話ですしね、共食いをしなかったからこそ、本来10メートルのところ2メートルくらいになったのかなって」

女戦士「なるほどねー」ウーム

勇者「わ!」ムニ

女戦士「て、てめーなにしやがる!」/////

勇者「急に立ち止まるからですよお!」////

勇者(女戦士さんは生だけど……俺は鎧の、腹の辺りでぶつかっただけ、ちえ)

女戦士「お、見ろ。なんか建物があるぞ」

勇者「本当ですか!?」

タッタッタ


店主「どうも~。ここは温泉宿ですよ~、お客さんがた運がいい、100万人目のお客様という事で、VIP用システム以外の利用料がタダになりまーす!」

勇者「マジ!?」

女戦士「おおっラッキーじゃねえか!」

店主「ところで、どうしてそんなピッタリくっつくように歩いてるんですか?」

勇者「じ、陣形です」

女戦士「そ、そう、戦略があるんだよ///」


「ほほう、それは良い心構えですね」

麗勇者「同じ勇者として、感服いたします」

勇者「えっ!? ゆ、勇者!?」

女僧侶「”伝説の勇者”候補の一人、麗勇者様です」

女戦士「あ、そのブレスレット」

麗勇者「ええ。あなたのものは赤……炎のブレスレットですか? 私のものは黄色。雷(いかずち)のブレスレットを4日前に手に入れたのです」

勇者「へー、あなたも試練のダンジョンを。あ、俺は勇者です」

麗勇者「今後とも、宜しくお願いいたします」スッ

勇者「あ、ど、どうも(握手求められた)」

女戦士「ちょ、おい(一歩前に出たらあたしのが見えちまうだろ!)」

勇者「あ、あ、そっか」

女僧侶「なんですか? まさか、麗勇者様の握手が受けられないと?」

勇者「い、いやその、陣形崩したくないから、ちょっと変な動きですけど……女戦士さん、一緒に歩きましょう」

女戦士「お、おう///」ススス

麗勇者「なんと見上げた……良きライバルの登場、嬉しい限りです」ガシッ

勇者「ど、どうも」ガシ

グッグッ

宿の中~~

勇者「けっこーいいところですね」

女戦士「VIPルームがあるくらいだもんな」

女将「混浴風呂はこちらになります」

女戦士「こ、こんよ、へ!?」

女将「なんでもお2人は、戦いの陣形を崩したくないとかで。ですので、私どもでは混浴をお勧めしているのですが」

女戦士「ぐ……ぐっ!」

勇者「わ、わー///」

女戦士「余計なところ見たらブチ殺すからな……」ゴゴゴゴゴ

勇者「は、はーい///」

脱衣所~~

女戦士「だ、だれもみてねーな?」キョロキョロ

勇者「そ、そうですね」

女戦士「ちっきしょー、別に入る必要ないってのに」

勇者「入らないと怪しまれますよー、それに道を歩いてて汗かきましたし」

女戦士「ちえっ、風呂上がった後に着る浴衣ってーやつもくれれば良いのによ」

勇者「そうですよねえ……お」ガタンガタン

女戦士「さーて、しかたねえ入るか……ん? なんだ今の音、まあいいや」

ヌギヌギヌギ……

チャポーン


勇者「うわー、広い温泉」

女戦士「いい感じじゃねえか」

勇者「何より、体をタオル巻いて隠せるのがいいんじゃないですか?」

女戦士「あぁ?」ギロ

勇者「ど、どうも~」アハハ

チャプン

麗勇者「お先に失礼していますよ」

女戦士「だあっ!? ふ、二人ともなんでコンチクショー!」

女僧侶「貴方方を見習って、我々も離れぬようにしました」


女戦士「勇者意外になんで人が居るんだあああ!」///

勇者「ま、まあ入りましょう」チャポ

麗勇者「おっと、お二方。お湯につかる時はタオルを取らなくては」

勇者「え/// あ、そういえば女僧侶さんも」ジー

女僧侶「変態はキライです」

勇者「うわあ一刀両断」

麗勇者「まあまあ女僧侶さん、通常の男性として通常の反応をしているだけなのですから許して差し上げてください」

女僧侶「申し訳ございません、男性の心理を知らぬものでつい」ペコ

勇者「い、いやそのはい、どうも//」

麗勇者「さあ、入ってください。ここのお湯は良いですよ」

勇者「う、うーん、じゃあ」スルル

女戦士「うーーーーー」

勇者「は、はやくしましょうよ女戦士さんっ! 俺、タオル降ろしちゃいましたよお!」////

女僧侶「     」ジーーーーーーーーーーーーーーーーッ

勇者「なんかクールで変態嫌いとか言っておきながらこっちガン見してくる変態僧侶いるしぃ!」

女僧侶「女として自然な反応では無いのですか」

麗勇者「え、ええ。違いますね普通は」

女僧侶「わ……私が変態?」

女僧侶「」ショボーン

女戦士「なんだこいつ」

脱衣所~~

女戦士「ふー、いい湯だった」

勇者「タオルはこの洗浄機にいれる、と」

女戦士「洗浄機?」

勇者「ええ。ほらこれ。さっき俺も、鎧を入れたんですよ」

女戦士「そんなのあったのかよ」

ガタンガタン

女戦士「あ、その音……まあいいや、あたしも鎧入れよう、あ、タオルも」ガシャン

パックリ

女戦士「この穴が……ううっちきしょー!」ジャポン

女戦士「改めて穴のあいた鎧を見るとすっげーきついものがある……」グズ

勇者「あ、あはは、あとは、こっちの浴衣を着れば……え?」

女戦士「どーした?」

勇者「えーと……浴衣はVIP用だからお金がかかるって」

女戦士「はあっ!?」

勇者「だからその、必要以上のお金がない俺達は浴衣着れないって」

女戦士「はあああああっ!?」

勇者「で、女戦士さんの鎧が洗い終わるまで……その」

女戦士「うぉおおおおい!?」

勇者「と、とりあえず、俺、部屋に行って布団とってきますから!」タタタタタッ

女戦士「うわ、わ、わわ、あ、あたしちょっとどうしたら……」

女戦士「ちっきしょー、はやく戻ってきやがれ馬鹿勇者~!」スッポンポン!

女戦士「そ、そーいえば、麗勇者と女僧侶、まだ出てないよな? うぎゃー!」

女戦士「勇者はやくしろ勇者はやくしろ勇者はやくしろ」ブツブツ

ザバアーッ

女戦士「げ!」

女僧侶「ではお先に」ガラララ

女戦士「ぐー!」

女僧侶「え?」

女戦士「う、くそお、女僧侶だけだけど脱衣所に入って来られちまった……見られた」

女僧侶「裸のまま、お洗濯ですか?」

女戦士「う、うわああ、ちがう!これはちがうっ!」

女僧侶「どう見ても裸体ですが」

女戦士「て、てめー! 一々言わなくったっていいだろがあ!」

女僧侶「……だらしない」ボソ

女戦士「い、今なんつったこらあ!」

女僧侶「……怒りに任せてすごむなんて、人間とは思えない本能的行動ですね」

女戦士「な、ななななっ! ち、ちっきしょおお」

女僧侶「どいてください。私の分の浴衣を取りたいんです」スッスッ

女戦士「ちっきしょおおおおおお、あたしは着れないのに!」

女僧侶「CFNF成立ですね」

女戦士「はあ? なんだそれ」

女僧侶「着衣の女と裸の女、という萌え萌えシチュエーションの事です」

女戦士「お、おめえ、そんなことスラスラいえるなんてほんとに変態だな///」

女僧侶「だ、誰が変態ですか! 次に言ったら死の呪文を投げかけますよ!?」アセッ

女戦士「まちがってねーだろ、勇者の裸おもいっきり見つめたりとか!」

女僧侶「くっ!」

女戦士「今のはちょっと位否定しても良かったんじゃねえのか?」

女僧侶「ううっ! と、ともかく、丸裸で偉そうな顔をして笑っているはしたない人に、言われたくありません」

女戦士「あ////」ササッ!

女僧侶「ふふ、いまさら前を隠したところで無駄ですよ」

ガラララ

勇者「布団もってきましたよ女戦士さ……あ」

女戦士「ん!?」

女僧侶「ふふ、前を隠して尻隠さずの姿を見られてしまいましたね」

女戦士「く。ううう、ううわあああ///」

勇者「……」

女僧侶「? ど、動じない?」

女戦士「そ、そっか、慣れてるのか。こ、ここを見るのは///」プリン

女僧侶「な、慣れ?」

女戦士「! ち、ちげなんでもねえ!」

女僧侶「……今回は私の負けのようですね」

女戦士「はあ?」

女僧侶「しかし、次に遭う時はこうはいきません。必ず勝ちます」ススススス

ガラララッ

女戦士「何の勝負してたんだあたし達」

勇者「お、女戦士さん全裸で前だけ隠してお尻丸出し……いつもとは違う感じの……」ブツブツ

女戦士「な、なに言ってやがる!!」///

勇者「一生懸命、胸とあそこを隠したところで、後ろに回られればお尻が丸出しで恥ずかしい……お尻に気を取られでもして、お尻を隠そうものなら前丸出し……」ブツブツ

女戦士「て、てめーあたしを馬鹿にしてやがるな!?」ゴチン!!

勇者「ず、頭突き」バタ

女戦士「フン!」

しばらく後・廊下~~

麗勇者「おや、先ほどはどうも。勇者さんだけですか?」

勇者「ど、どうも。ええ、女戦士さんは先に寝ちゃってて。俺は今から、洗ってる鎧をとりに行くところなんです(お尻に大穴あいたやつの//)」

麗勇者「そうですか。ところで、次の目的地はお決まりですか?」

勇者「え? いや、いまは武者修行がてら、道なりに進んでるだけで」

麗勇者「ならば、次は王都を目指すとよろしいかと。今、王様は来るべき魔王軍との戦いに備え、”伝説の勇者”候補である我々5名の全員と会っておきたいとの事ですからね」

勇者「なるほど……この世界で一番大きい国の王都の王様にあっておくのも必要だろうし、わかりました、俺も行ってみます」

麗勇者「そうですか。王都へは、西の連絡船で直行できますよ」

勇者「ありがとうございます、よーし行くぞー!」


温泉編終わり、次回は……?

船旅編~~

ボォオオオオンボォオオオオン

勇者「うわー、こんな大きな船初めて見た」

女戦士「へっ、田舎者だねー」

勇者「ムッ、う、こ、こんな大きなお尻も、あなたのが初めてですけどねー」

女戦士「くんのっ!」ブンッ!

勇者「わっ! バックハンドブロー!」サッ

勇者「と、避けようとしゃがんだら目の前にお尻//」

女戦士「て、てめー!」ガバッ////

勇者「お尻を隠しながらとはいえ、俺に向かい合うと他の人にバレますよ~!」コソコソ

女戦士「あ、ああう!」ギーッ


周囲「?」ワイワイワイ

船員「そろそろ、王都行きの船が出ますよ~」カランコロン

勇者「おっと、行かなきゃ。急いでください!」

女戦士「お、おう」タッタッタ


船員「乗船料、1人500G必要です」


勇者「取り立て財布から1000Gワープさせてもらって、と」

女戦士「あとどれくらいだよ」

勇者「10万0002Gです」

女戦士「8日も旅してやっとのことで貯めた額が6000足らずかよお!」

船員「?」

ザッパアアアア

周囲「あの二人、ずっと縦に並んで動いてるな」「変なのー」「いや、あれが噂に聞いた”陣形”ではないか? とすると……」



勇者「船酔いした」ウップ

女戦士「ちょ、ここで吐くなよ!? 海に向かって吐くとかもよせよ!? そうしたら、あたしの背から離れることになるんだからな!?」

勇者「ゲロみたいなうんちだと思われますもんね」ウエープ

女戦士「ドアホ!」ゴスッ!

勇者「き、急所を踵で蹴り上げるとかひどい」ヒギギギギギ

~~

勇者「吐いてすっきりした~」

女戦士「もう甲板にでるのよそうぜ……飯もルームサービスでいいだろ」

勇者「そうですね」

コンコンコン

勇者「? どうぞ」

女戦士「軽々と入れるな! あ、あたしが座ってからにしろ!」アセアセ//

ガチャ

武道家「あの、もしかして、あなたは”伝説の勇者”候補の一人では?」

勇者「え、まあそうですけど」

武道家「やはり! いやー、感激だな。鎧のマークに、試練の証のブレスレットに、戦士さんとの陣形、噂通りだからもしやと思ったんですよ~」

女戦士(いいからでてけ!)

武道家「で、つきましてはその、この俺を仲間にしてくれはしませんかね? 男一匹、武道一筋、17歳のスピード系男子ですぜ!」

勇者「えっ!?」

女戦士(げっ!!)

武道家「だ、だめですかね?」

勇者「え~~っと……うーん」

女戦士「だ、だめだーっ!」

武道家「そ、そんな」

勇者「ちょ、女戦士さん!」

女戦士「だ、だって人が増えたらよぉ……増えたらよぉ」

勇者「だからって、正義の仲間をないがしろにするのは……」

武道家「だ、だめなんですか、なんでですか、俺の事、テストでもなんでもしてくだせーよ!」

勇者「う、うーん、とりあえず食事してからにしようか」

武道家「こ、光栄でーーっす!」シャキッ!

女戦士「る、ルームサービス頼むか」

船員「ルームサービスは別料金ですが如何いたしますか?」

女戦士「げっ」

勇者「最低限の食料は持っている場合だから、買えないってことに」

武道家「?」

勇者「え、あ、えーと、最低限のお金しか持てないことになってるんだよ! えっと……じ、自動で寄付してるから、うん!」

武道家「き、寄付? うおー、めっちゃ偉いですね! いやー、俺ついていけるかな~?」

女戦士「ウソつくのかよ」ボソボソ

勇者「女戦士さんに寄付してるようなもんでしょ」

女戦士「」

武道家「うーん、よーし! せっかく一緒に飯食うんですし、俺が魚獲ってきて、ここのコックに料理してもらいますよ! まあ任せてください!」

船底水族館~~

ワイワイワイ

勇者「この船の船底は透明になってて、海の様子が眺められるようになってる、かあ」

女戦士「うー、もう人が集まるとこなんか来たくなかったのによぉ」

勇者「まあまあ……甲板からロープ垂らして、潜って魚とるって言って、そんで俺達にその姿を見ててほしいって言うから仕方ないですよ。あ、武道家さんが泳いで来た!」


ゴボゴボゴボ

周囲「おーすげー」「やるもんだ」「勇者のパーティに入る試験だって?」


女戦士「いいからとっととやれよな」


ゴボゴボゴボ……

周囲「おおー、けっこういい体してるなあ」「かっこいー」「大きい魚が来た!」


武道家「よーし、しぇいっ!」シュピッ!

魚「 」コポコポ

武道家「へっへー、一匹いただき」


勇者「水の中で、あんな速いパンチを!?」

女戦士「ありゃー指で突いてるな、やるもんだぜ」

勇者「へえ」

ザボォオオオオオオ

武道家「二匹目三匹目っと、そろそろ上がろうかな」


ザボォオオオオオ

武道家「ん? この音は?」


エビルクラーケン「ぉおろおおおおおおおお」ニュルルルルル

武道家「げっ! ミニクラーケン(子イカのモンスター)のでっかい奴か!」

勇者「なんだあれ!」

船員「あれはエビルクラーケン! なんでこんな浅いところに!? 船長!」

船長「うむ。おそらく魔王再来の前触れじゃろう」

女戦士「武道家が襲われるぞ!」


船員「それ以前に船が襲われますよ!」

グッジイイイイッ!!

「わあああああああああ!」

勇者「まずい! 船に絡みつかれた挙句、武道家も触手に掴まってる!」

武道家「ぶむ、ぐうう、ぐうう!」ガボガボガボ

船長「このままでは!」

勇者「行こう、女戦士さん!」

女戦士「お、おう! ……こんなにギャラリーが居るところで、動きの不自由な水中で?」

勇者「……あ」


シャンシャンシャン

船長「みなさん、仕方がありません、ボートで脱出しましょう!」シャンシャンシャン

勇者「よかった、他のみんなが脱出するなら見られずに済みますよ」

女戦士「ふー」

ザブン!!

勇者「行くぞー!」

女戦士「うわ、尻から水が入ってきて気持ちわりい!!」

勇者「どうせ全身、水で濡れますよ! さ、潜りますよ!」

女戦士「お、おう」ザボン


ゴボゴボゴボゴボ


エビルクラーケン「にゅるうううう!」バーーーーーッ!!

女戦士「うわっスミを吐いてきやがった!」

勇者「視界が遮られる前に……ていやっ!」ズバッ!

シュパッ!

勇者「武道家を捕えている触手を切り落としてやった!」

ニュルニュルニュル

勇者「も、もう新しい腕が生えるのか!」

女戦士「すげえ」

勇者「とにかく、武道家は助けられる! 抱えて水面まで!」スイスイスイ

ザバン!

勇者「しっかりしろ武道家ーっ!」ブンブンブン

武道家「げほっ、うぇ、はっ、ゆ、勇者様」

勇者「……ごめん、俺達に魚を捕ってこようとしてこんなことに」

武道家「良いっすよ、俺は俺のやりたいと思った事をやっただけですから! それより、あいつを!」

勇者「うん!」

ザボン!

勇者(でも武道家が女戦士さんの後ろ姿を見てしまったとしたら……やばっ)

女戦士「おらあっ! おらあっ!」ドムッ!ドムッ!

エビルクラーケン「にゅろおおっ!」

女戦士「あたしのパンチも効くだろっ! 次はキックだ!」ドガッ!

エビルクラーケン「にゅらあああ!」グイッ!

ニュルルルルン

女戦士「うおあっ! 両手両足が触手に捕まっちまった!」

ブバーーーーーッ!!

女戦士「ぎゃ、スミぶっかけられた! うえー、全身真っ黒……つか、そろそろ息が!」

ズムッ

女戦士「!? う、うあああ、うわああっ! そ、そこはむき出しの……!」プリン

ズムムッ!!

女戦士「ダメだ……やめろっ、触手の先端が、ひ、ひいいっ!」

ズムムムム

女戦士「う、うぎゃああっ、な、何か入ってくる? う、うぎいいいっ!?」

ポコポコポコ

女戦士「あああああ~~~~、なにかが体の中で……いいいいい~~」グズッ

勇者「助けに来たぞー!」スイスイスイ

武道家「うわ、あの女戦士さん、スミで全身真っ黒になっちまってら!」

勇者(ある意味助かったな)


エビルクラーケン「にゅりいいいいっ!」ビュオンビュオン!

勇者「うっ、女戦士さんを捕えてる以外の6本の触手が!」

武道家「しぇいっ!」ビシッ!

ズバンッ!

エビルクラーケン「にゅっ」

勇者「すごい、また指での打撃……今度はあの触手を断ち切ってしまった!」

勇者「俺もやるぞー!」ズバッ!

エビルクラーケン「にゅうううる!」

勇者「すぐに再生してしまうからなあ、女戦士さんを早く助けないと!」

女戦士「 」

勇者「うわ、放心状態みたいな顔だ!! 早くしないと死んでしまう!」スパスパスパッ!

女戦士「」

勇者「女戦士さん救出成功!」スイスイスイ

ザバン!

女戦士「ひい、ひい、ひいっ」ウルル

勇者「? とにかく行きましょうもう一回」

女戦士「あ、あのクソヤロー、ぶっ殺してやる!」ザブン!


エビルクラーケン「にゅりいいいっ!」ブバーーーーッ!!

武道家「うわーっ! スミがすげえ! 見えねえ!」ウェップゲップ

勇者「武道家!」

女戦士「くっそー! 死にやがれーーーーーーーっ!!」ドブン!!!

エビルクラーケン「にゅごえ~~~~~~~~~!」

勇者「すごい体当たり! あ、スミが流れてきてお尻がまた見えてる//」

女戦士「どうだ……ん?」グムムッ

女戦士「う、う、うおお?」ビクッビクッ

勇者「な、なんだあ? 女戦士さんのお尻がビクンビクンゆれて……!?」ムクムク

勇者「わ///」ガバッ

女戦士「こ、これは……うお、ぐお、うああ、うあああああっ!?」ブッ

ブビ、ボッブボボボブベボブブボボボボッボボボボオ!!!

勇者「わ、わああ! 女戦士のお尻から、白いものが次々と!?」

ミニクラーケン「にゅりー!」

エビルクラーケン「にゅるりららら!」

女戦士「へえええええ」ヘナヘナヘナ

武道家「な、何が起きてやがんだ!? 何も見えねえ!」

勇者「アンラッキーな奴……いや、女戦士さんがラッキーなのかな?」

女戦士「あ、あたしの、あたしのなかにタマゴなんて植えつけやがって、しかも勇者の目の前でまるで、まるで……アレみてえにだしちまったああああ!」ウワー!

女戦士「もう、ぶち、殺す!」グワッ!!!

エビルクラーケン「にゅるううう!」

女戦士「うおらああああああああ!」ガシッ!!!

エビルクラーケン「!?」

勇者「!? 触手を握った!?」

ブンブンブンブンブン!!

勇者「ぶ、ぶん回して回して回して……!?」

女戦士「あっちいってろーーーーーーーっ!」ブンッ!!!!

エビルクラーケン「にゅりーーーーーーっ!?」ビューーーーーーーーーン

勇者「ぶっとばしちゃった」

勇者「そうだ、あとのミニクラーケンで、炎のブレスレットが水中でも使えるかどうかをためそう」

勇者「敵を焼き尽くせ!」ボオオオオオオ!!!

ミニクラーケン達「にいいいいいい!」ボオオオオオパチパチ

勇者「すごい! 水中でもやっぱり使えるんだ!」

女戦士「ふう、はあ、ふう」

ゴボゴゴゴゴ!

エビルクラーケン「にゅるうりいいいいい!!」

勇者「げ、また来た!」

女戦士「もう、くんなーーーーーーーーーーーっ!!」ドブン!!

エビルクラーケン「」ボムウウウウウッ

勇者「見事なカウンター……敵がつぶれちゃった」ヘー

武道家「何が起きてるんだー!?」ゴボゴボ

誰もいない船の上・座ってる3人~~

勇者「みんな脱出しちゃったし、これからどうしよ?」

武道家「とりあえず、ミニクラーケン焼きでも食いましょっか」

勇者「そうだね」

女戦士「え」

勇者「ん?」

女戦士「……やめろ」

武道家「え?」

女戦士「食うな、こんなの食うな!」

武道家「え、クラーケン系は嫌いですか?」

女戦士「いや、嫌いっつか……うう、どうでもいいから!」

勇者「あ。そういえば、このミニクラーケン、生まれた場所が」

女戦士「いうな!」ボガ!

勇者「ぎゃん! で、でも」ジュルリ

女戦士「よせっ! こんなもんこんなもん!」ポイポイバシャバシャ

武道家「ああっ、捨てないでくれ~~~!」



その後、救助船に助けられ、3人は王都の大陸へと渡ったのだった。

船旅編終わり~~

いきなりのグロは勘弁…

>>167
すまん即興でノッたまま書いてたらつい……

王都の大陸・要塞編~~

ザッパーンゴゴゴゴ

勇者「ここが王都の大陸かあ」

武道家「壁に囲まれてますね」

女戦士「要塞の城壁と山々に囲まれてるんだ、しらねーのか?」

勇者「へー」

武道家「物知りですねー」

勇者「ものものしい”尻”ですね~」

女戦士「今畜生!」ゴチン!

勇者「額が割れた」ジンジンジン

上陸後~~

武道家「要塞内部ですか? ここが」

女戦士「んー、ただの客船用の船着場だと思うけどな」


ガシャン!

中佐「救助活動、ご苦労!」

軍曹「はっ!」ビシッ!


女戦士「ああ、これは救助船だから、ひょっとしたらここは軍隊専用の入り口かもな」

武道家「へえーそうするとスッゲーな」


中佐「……貴方方が、勇者様ご一行ですな?」ザッザッザ

勇者「え? あ、あ、ああは、はいどうも」

女戦士「お前、緊張しすぎ」

中佐「”伝説の勇者”候補の一人である勇者様の旅の助けをすることが出来、わが軍光栄至極であります」

勇者「ど、どうも」

中佐「本来ならば護衛をつけ、王都までご案内するところなのですが、最近は要塞内で大規模な訓練を行っております故、ご容赦いただきたい」

勇者「ま、まあいいですよ。もともと2人、じゃなくて3人旅でしたから」

武道家「おおお! 俺もパーティーメンバーに認められた!」

女戦士「ぢいいいっ! もしバレたら勇者殺す!」

武道家「ところで、大規模な訓練ってどんなことを?」

中佐「興味を持ってくださるとはこれまた光栄! 良ければ、加わってみてはお如何か!?」

武道家「うおおおおー! ラッキー!」

勇者「ええ?」

女戦士「おいおい、勝手に」

武道家「いよっしゃー! ひゅーひゅー! ヒードラララララ!」ウェーイヨーッシャー

勇者「止まんないかも」

女戦士「あたしは絶対、見てるだけだからな! 座るからな!」

訓練場~~

勇者「なんで俺まで訓練を~~!」

ドガーンボガーン!!

兵士達「ぐあああ!」「死ぬー!」「なんのこれしき」「おぎゃあああ!かあちゃーん!」ボォオオオオオン!!

武道家「すげー! とにかく爆発しまくる時限式地雷原での突破口なんて!」

勇者「耐えられる体と回復アイテム、それに回復魔法とかが無かったら絶対できないよね わあっ!」ボムッ!


見学室内~~

女戦士「こりゃーやべーな」

??「まだまだ手ぬるい」

女戦士「なんだおまえ」

訓練終了後、見学室~~

ガチャリ

勇者「はひーはひー」

武道家「きっついぜ~」フラフラ

??⇒女騎士「貴様等、雑魚だな。この程度の訓練で根を上げるなど」フン

勇者「え? だ、だれ」

中佐「その方は女騎士様! 軍の実権を握る一握りのうちのお一人!」

勇者「ええっ!? そんな凄い人!?」

女騎士「フフ」ギオッリ

女騎士「貴様が勇者? 馬鹿な」フフ

勇者「な、なんですか! そういう暴言は許しませんよ!」

武道家「そうだそうだー!」

女戦士「てめー!」

女騎士「粗野な連中が集まったものだな」フフ

女戦士「馬鹿にしてんじゃねー!」

女騎士「フッ、貴様が一番下品だ」

女戦士「て、てめっ! いい加減に」

女騎士「文句があるのならば、雑魚でない事を証明して見せるがいい。試合をするのだ」ニヤ

女騎士「私が強いと認める兵士と戦って貰おう」

女戦士「う、人にみられながら戦い……?」

勇者「が、頑張るしかないですよ」

武道家「おおっ! ついにお二人の『陣形』の強さが発揮されるわけですね! おい、女騎士!取り繕った表情はこれまでだぜ!」

女騎士「ほう、ならば少しは期待できるかも知れんな」クックック

実戦訓練場~~


ザッザッザ

上級兵士1「よろしく」

上級兵士2「どうも」

勇者「マジで強そう」

女戦士「なにが陣形だよこんなのただの……ううっ」

女騎士「お二人とも顔色が優れないようだけど?」フフ

武道家「やっつけちゃってくだせー!」

周囲「「「ワーワーワー」」」

ベテラン兵士「ふむ、上級兵士1と2は同じ型の軽装アーマーと剣で武装、勇者様は伝説の紋のついた鎧とかの炎のブレスレット、そして剣、女戦士殿は重装備の鎧と素手」

弟子兵士「みればわかるでしょ」

ベテラン兵士「バカもの!」ゴチン

弟子兵士「あた!」


女騎士「試合開始!」バッ

上級兵士1「せいっ!」シュバッ!

女戦士「速い!」バッ!

勇者「わっ!」サッ!

武道家「? 女戦士さんがかわすのはわかるけど、それにあわせて勇者様が動く理由は?」

勇者「はは……」

上級兵士1「流石の身のこなし」

上級兵士2「女騎士様の言うような、雑魚でないことは良くわかりました」

女戦士「そいつはどうも」

上級兵士2「とりあえず、見習い兵士以上ではあるとわかりました」

女戦士「」ピキッ

勇者「お、怒っちゃダメですよ!」

女戦士「わかってら……」

上級兵士1「両側に回るよりは、二人で同時に前から攻めるのが良いか」

上級兵士2「はっ!」タッ

上級兵士達「せいはああっ!」シュババババババ!!

女戦士「うっ!」

勇者「図式的には2対1じゃないか!」

女戦士「この鎧ならそんな刃通さねえ!!」グワンッ!

上級兵士1&2「うぉああ!」ドゲンッ!

ベテラン兵士「剣撃を物ともせずに腕を振るい、両兵士の胸に一撃!? なんと豪快な!」

女戦士「どうだっ!」

勇者「すごい!」

上級兵士1「馬鹿な!」

女騎士「なんて馬鹿力」

女戦士「よーし、勇者、ちゃんとついて来いよ?」

勇者「あんま激しい動きしないで下さいよ?」

ワーワーワー

上級兵士2「やはり、左右からいきましょう!」タッ

上級兵士1「うむ!」スタッ

女戦士「ちっ!」


タタターーーッ!

ベテラン兵士「サンドイッチ作戦か」

勇者「ど、どっちを向きましょうか?」

女戦士「どっちっつか、え……ううっ、背中合わせになれ!」

勇者「あ、そっか!」グルンッ


シャキイイイッ!

ガキン、ガキイイッ!


女騎士「単純な戦法だ」


ベテラン兵士「1対1×2、という図式になったか。個人の実力は見極めやすい……む?」


シャキンッ!ガキンッ!!

弟子兵士「なーんか、勇者さんの動きが変ですね」

ベテラン兵士「うむ、なにかおかしい。女戦士が自由に行動している後ろで、それにあわせて動かねばならぬような動きをしている」

弟子兵士「まるで、ケツとケツがくっついてるみたい」

ベテラン兵士「下品な言い方はよさんか」ゴチン

弟子兵士「あいた!」

ベテラン兵士「しかし、弟子兵士の言うとおり。何をするつもりなのか?」


女戦士「うおっしゃあ!」ガキンッドガッ

勇者「だ、だからあんまり激しい動きはしないで下さいよ! わっわっわっ!」ビュンビュン

上級兵士1「勇者様は弱いようだな……陣形とか言っておきながら、単に後ろに隠れてただけか?」ドゲッ!

勇者「ぐえっ!」ズルッ

女戦士「おわああ! コケてんじゃねーよぉおお……お?」グイ

勇者&女戦士「うわっ!」ドテン

ベテラン兵士「むうっ? 勇者様が引っ張ったため、両者同時に仰向けに転んでしもうたか」

弟子兵士「今ので、上級2さん必殺の横薙ぎをかわせましたけど」

ベテラン兵士「偶然かと思ったが……底が知れん」

女戦士「あぶねーじゃねえかよお! も、もうちょっとで」

勇者「す、すいません」

武道家「二人ともあぶなーい! 上から来ますよー!」




上級兵士1&2「せいはあああああっ!!」


武道家「上空からの斬撃!横に転がって逃げれば軽くかわせるじゃんか、あいつ等、何を考えてんだ!」

女騎士「ふふ」


女戦士「横に転がるぞ!」

勇者「ダメです! それやったらみられちゃいますよ!」///

女戦士「じゃあ炎つかえーっ!」

勇者「あ、そっか」ボォオオ!


上級兵士1&2「ぐわおおおおおおおお!!」ボオオオオッ!!

女騎士「!」

ベテラン兵士「なんと! そうか、あれが世に聞くブレスレットパワー!」

弟子兵士「へー」


女騎士(横にかわされてからが本領のあの技を完全に止めてしまった!)


勇者「えいやああっ!」グリン!

上級兵士1「うおわ!」ブンッ!

上級兵士2「あ!」ガツン!!!


周囲「投げて互いの頭を鉢合わせだ!」ワーワー

武道家「勝った!?」

ワアアア!


勇者「ふう、女戦士さん立って」

女戦士「お、おう」スック

勇者「敵も多分立ちます」

女戦士「そうかよ」


上級兵士1&2「くっ!」ザッ

上級兵士1「おのれ……」

上級兵士2「いくぞーーーっ!!」

ダダダダダアッ!!

女戦士「しゃああっ!! 正面からきやがった!」

上級兵士1&2「コンビネーションアタックを見せる!」タターーーッ!

ベテラン兵士「一見、ただの突進に見えるが実は……」

勇者「この動きからすると……女戦士さん、両手を振り上げて!えいっ!」グイッ

女戦士「うおっ!?」バッ

上級兵士1&2「な!?」


ボグッ!!!!

上級兵士1&2「 」カクッ

ドタッ




ワアアアアアアアアアアア!!

勇者「かった~」

女戦士「いきなり引っ張りやがって」

勇者「でも女戦士さんもちゃんと手を出してくれたし」

女戦士「……ま、まあな//」


女騎士「……!」

ベテラン兵士「勇者様が女戦士殿を引いて腰を落とさせ、同時に女戦士殿が両兵士の顎を叩き……見事!」

弟子兵士「ひへー」

ベテラン兵士「全ては、勇者様が見極めをしたからこそ……むうう見事!」


勇者「ふう」ズッ

女戦士「う」

勇者「どうしたんです? 立ちましょうよ。いつまでも乗ってられるとその、重……いや、鎧のせいですけど」グッ

女戦士「う、動くな」

勇者「え?」

女戦士「お、お前の膝が入りそうなんだ……その、あの///」

勇者「膝? いや、膝は別に……つか、何に? え? ……あ」

女戦士「わかったろ、くそアホ!」///

勇者「あの、その、お尻の……その、なんというか、その、ホール的なものに何かが入りそうだってことはわかりました。んーと、えーと、でも、それ膝じゃなくて……あの」

女戦士「なんだ」

勇者「剣です」

女戦士「」ゾオオオオオッ

勇者「と言っても柄ですけど」

女戦士「ば、ばかっ!!」ゴチン!!

勇者「あだっ!」


女騎士「ふん、上級兵士か……」クルッ

武道家「あ、おい待て! 勇者様たちを馬鹿にしたんだ、ひとことあるべきじゃないのか!?」ザザッ

女騎士「くだらない」フン

武道家「な、なんだと!」

女騎士「上級兵士を倒した程度で、兜を脱げるほど女騎士の威厳は弱くない」

武道家「てめーっ!」バッ!

女騎士「フン」チョイ

武道家「わ!」ドテン

女騎士「武道家のくせに、合気の投げも知らぬか。お笑い草なパーティだ」ツカツカツカ

武道家「な、なんだとなんだとなんだとおおおお!!」

ワーワーワーワー

勇者「ふー、勝った勝った」

女戦士「けっこうな歓声貰ってよ、最初の時のお前からは信じられねえぜ」

勇者「ど、どうも//」

女戦士「お、そういえば女騎士はどうした? あたしたちにビビったんじゃないか?」

勇者「あれ? 観客席に……武道家もいない」



廊下~~

武道家「このーっ! 待ちやがれ!」ダダダーーッ!!

女騎士「また来たのか」

武道家「俺達の強さをちゃんと認めるまで喰らいつくぞ!」

女騎士「ほう、私に延々とやられながら力をつけるというのか」

武道家「いいかげんにしやがれーっ!」バッ!

武道家「しぇい!」シュバッ!

女騎士「指拳か。その速さもなかなかだが」ビッ

武道家「……ぐ」

女騎士「私が剣を持っていることにも気づかないのか、馬鹿め!」

武道家「そ、そんな……しまった」

女騎士「さてどうする? 切っ先が君の目の前だ」

武道家「あ、ぐ、ぐ、ぐ」

女騎士「このまま目でも抉ろうか?いや、脳を貫くのも一向に構わない」

武道家「……負けた」ガクッ

女騎士「それでいい。勇者様方にも、まだまだだと伝えるがいい」スッ

武道家「ぐうううう……」


パチパチパチ

女騎士「?」

輝勇者「良い動きだなーアンタ」パチパチパチ

輝勇者「おーっす」

女騎士「鎧の紋章からして、貴様も」

輝勇者「おう、”伝説の勇者”候補の一人で、輝勇者だ。ガキの頃はキユちゃんって呼ばれてた」キラッ☆

武道家「なんだこいつ」

女騎士「何か用か」

輝勇者「いやー、ちょっとアンタ強そうだから戦ってみたくて」

女騎士「よかろう」スッ

輝勇者「おおー、話が早くて良いね♪」ゥオオオオオ

武道家「なんだこの圧倒的なオーラは!」

女騎士「はっ!」シィッ!

輝勇者「やっ!」バッ!

武道家「輝勇者は槍使いか!」


ビイッ!シュバッ!ズバッ!!

輝勇者「うらああっ!」ビュンビュンッ!

女騎士「下らん、素人の動きだな」

武道家「ホントに、何も知らないんじゃないかってくらい素人の動きだ」

女騎士「消え去れ!」スパッ!

輝勇者「おっと」パックリ

武道家「や、槍を縦に真っ二つにするなんて!」

女騎士「終わったな!」サッ

ドグッ

女騎士「     」

武道家「!?」

武道家「や、槍は囮か! キック一発で女騎士が動けなくなっちまった!」

女騎士「な、な、な、なんて場所を……なんて場所をお!」アゥウウ!

武道家「そ、それも足の間……つか股間を」ヒエー

輝勇者「そういうこと。まあー、派手に動いて、気を引いて、あとは急所を蹴りあげるだけね☆」

女騎士「き、急所って、あ、あぅ、ううん!」ビクビク

輝勇者「ん? そういえば……感触ないな。鎧のせいでだとおもったけど」ピタピタ

女騎士「な、何度も蹴るなあああああはああああああ」

輝勇者「お前女だったのか」

女騎士「ひぎいい、ばかにするなあああ!」

輝勇者「まあでも効いてるみたいだからー、もう一発!」ズドン!!

女騎士「んはあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」ズッテン!

武道家「」ムクムクムク


輝勇者「俺の勝ち、と。んじゃな☆」テクテクテク

女騎士「はあああ、はあああ、ひゃああああ、ひいいいいい」ビクンビクンブルンブルンゼエハア

武道家「す、すっげーことに……い、いや。輝勇者強しだ! このことを勇者様たちに知らせなくちゃ!」タッタッタッタ


女騎士「このことを。し、知らせる? や、やめろ、やめろぉおお……ひう、ひううんん、ああん、あああああん!」ビックンビックン

王都の大陸・要塞編 終わり~~

次は早くて明日の昼?

王都の大陸・氷の山脈編~~

ヒョオオオオオオオオオオオオ

勇者「さむ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~い」ガタガタガタガタガタガタガタガタ

武道家「さむいさむさむいさむさむぶあぶあばうあう」ブルブルブルブルブルブルブルブル

女戦士「あたしが絶対一番寒い~~~~~~」プリプリプリプリプリプリプリプリ

武道家「なんでそーいいきれるですがああああ」ブルブルブル

女戦士「訊くなああああ」プリプリプリ

勇者「王都を囲っている山々の中で、よ、よりによって一番きつい氷の山脈を通っていくことになるだなんておもわながっだあああ」

武道家「防寒着なしで行くのは無理があったんじゃあああ」

女戦士「かねねーがらじがだねーだろ(金ねえからしかたねえだろ)」

勇者「普通の人より、ずっど丈夫でよがっだああああ」ブルブルブルブル

デカ白熊「がおー!」

勇者「火炎攻撃~~」ボオオオオ

デカ白熊「」ボヘッ

武道家「ざ~~~ず~~~が~~」

勇者「使用制限がなければとごでボドボボッダゴドボナビ(これほど思ったことは無い)」

女戦士「ぞぞごの洞窟で休むぞ~~~」


ザクザクザクッ

洞窟内部~~

勇者「デカ白熊の毛皮を剥いで燃やそう」ボオオオオ

武道家「これでかなりあったかいし食料も手に入りましたね。持ってる分じゃ不安だったんですよ~」

女戦士「この毛皮着ればいいんじゃねえか?」ドッカ

勇者「取り立て財布に取られちゃいますよ、多分」

女戦士「さ、最低限のもの……じゃ、ないか。現にあたしたちはここまで、普段の装備で登ってこれたんだからな」

勇者「ええ、でもこの洞窟、意外と奥行きがありますね。山の向こう側まで通じてるかもしれませんよ」

武道家「いってみましょっか?」

女戦士「つってもなあ」

勇者「吹雪の中をゆくのは、危険。洞窟の奥へ行くのは、不確実。うーん」

武道家「ジャンケンでいいでしょ、もう。こういう時は悩んでも仕方ない、運に任すんです」

勇者「じゃあ俺が勝ったら洞窟行くってことで、ジャンケンポン」バッ

~~

勇者「俺が勝ったから洞窟を行こう」

武道家「はーい」

女戦士「ま、寒くないしこっちにいくか。明かりは白熊の毛皮を、勇者の剣の鞘に巻きつけて燃やそう」

勇者「あ、勝手に」

女戦士「いいだろ仕方ないだろ」

勇者「むむむ」

ザッザッザ……

バキャアッ!!

ドクロ「がじゃー」ガラガラ

ズバッ!

雪蝙蝠「きびーっ!」スッパリ

ビュッ!

角氷「ぴぎ」パリッキーーン


女戦士「雑魚共相手に絶好調だな~♪」

武道家「そう言えば、なんでいつも俺先頭なんですか?」

勇者「じ、陣形だよ陣形」ウン

武道家「お、俺も陣形の一部に!? いよっほー!」

女戦士「急に疑問持ちやがって」

勇者「ホントの事知ったらどんな顔するんだろ」

女戦士「絶対言うなよ」ギロ

ザッザッザ、ピタ

勇者「行き止まり!」

武道家「い、いや見てくださいよ、足元に、人間一人しゃがんで入れそうな穴がありますよ」

女戦士「しゃがむっつか、這って、つか四つん這いで行く感じか」

勇者「よ、四つん這い? えーと、俺が這ってる女戦士さんの後ろで這うと……おお」

女戦士「お、おおーじゃねえ!」///

武道家「?」

武道家「二人だけではなしってなんだろ?」


女戦士「おい、勇者、お前あたしの前行け! 絶対だぞ!」

勇者「うーん」

女戦士「あん?」

勇者「……さっきの角氷(つのこおり)みたいなモンスターが、後ろからやってきたらどうなると思いますか?」

女戦士「が」

勇者「角を突き立てて、狭い穴の中を走ってきて、その角の先端が、もっと狭い穴に向かってブスリ、とかw」

女戦士「て、てめっ、なんで脅す! さ、鞘か。鞘の事で怒ってるのか!」

勇者「えーなんですかーべつにー。まあ、俺はいいんですよ。つめたいつめたーーーい角が穴から直腸へとブッスリ行っておなかが冷えて、ショックと相まってその場でぶばーーーー」

女戦士「わああああっ! やめろやめろやめろおおおおおお!! わ、わかった! お、お前が後ろであたしが前、武道家が先頭だ!」ヒイイイイ



狭い穴の中~~

ズッズッズッズ

武道家「ほんとに狭いや、真っ暗だし」ボオオオ

勇者「ちえ」

女戦士「へへ、明かりは武道家だけが持ってる。見えなくて残念だな」

勇者「ちえ(なーんて言うと思ったか、と。炎のブレスレットからちいさ~~~い炎を出せばw)ポッ

女戦士「はっはっは、そう上手くなんていくかってーのw」プリンプリンプリンプリン♪

勇者(いい気になってるけど丸見え~ww)

女戦士「ほれほれ、見えないだろ~ww」プッリンプッルリンプリンプリン♪

勇者(うわわわ、調子に乗ってお尻振り回してる! うぷぷ、お間抜けさんww)ククク

女戦士「ん? なんか笑ってる?」

勇者「ち、ちがいますよ、洞窟に声や動く音が反響してるんですよ!」アハハハハ

武道家(なんか後ろが騒がしい?)ズッズッズ

ブツブツブツ

武道家(いや、前からも声がするな)


「そうなれば、遂に我が悲願が達成する!」

「その時は、私の一族を」

「ああ、優遇しよう」

「ありがたき幸せ」

「フフフ、王子め。その首をすっぱりと切り落とされる日を楽しみにするがよい」クックック

武道家「な、なんだ? なんか物騒な話を」ピタ

女戦士「うわ! 急に止まるな! ぶつかる!」ドン

勇者「え? わ! 俺も」ボッ

女戦士「……あっぢゃあああああああああ!!!!!」

勇者「しまった火がついちゃった」

武道家「!?」

「「何者!?」」

女戦士「あっぢゃあああああ! ひ、火が火が火が火が~~~~!!」ドダダダダ!!

武道家「ごわあっ!」ドガシャン!

勇者「女戦士さんに武道家が轢かれた」

女戦士「どあああっ!」

ドデーン!!

「なんだ!?」

「お前は!?」

女戦士「ひいー、ひいー、あぢぢぢぢっ!」

勇者「お、女戦士さん大丈夫ですかー? この穴、出口はわりと広いところの上のほうにあったんですね~」スタッ

女戦士「て、てめー! 絶対火ぃつけたろ! お前が火をつけたんだな!?」

勇者「わわわごめんなさーい!」

女戦士「ぜってえゆるさねえ! このやろー!!」ブンッ!!

勇者「わーーーっ!!」ピューン

「「うおおおっ!?」」

ドガシャン!!

~~

武道家「うーん……いたたた、なにがあったんだ? あれ?」

ドガッボガッボガッボガッベシッバシッ

勇者「ご、ごべんなざああああい」

女戦士「許さねえっつってんだろこんなろおおおおお!」ボガッバゴッドガッベキッギョチャッ

武道家「ま、マウントパンチ? なにしてるんですか女戦士さん!」

女戦士「うるせー!」

勇者「ひえええ、たすけてえええ」

女戦士「この……ばああかあああああっ!!」グオン

ブンッ!!!

武道家「ネックハンギングツリーからさらにぶんなげたーっ!」


勇者「わああああーーーーーっ!!」ドガシャンガラガラガラ

女戦士「ふー、ふー、すっきりしたー」

武道家「い、一体何が」

女戦士「るせえ」ギロ

武道家「ひっ」ビク

武道家(勇者様、女戦士さんを怒らせること言ったのかな? 女って恐いっていうもんな)ゴクリ

武道家「あ、それよりさっきの二人は?」

女戦士「はあ?」

武道家「いや、さっきなんか王子を殺すとか協力するから優遇するとかって話を聞いたような?」

女戦士「しらねーな。 おい勇者、聞いたか?」

勇者「わかりまへええええん」ボロボロボロ

キラッ

武道家「これなんだろ」

女戦士「お、アイテムか?」

勇者「全回復アイテムを希望しまふぅ」ズタズタズタ

武道家「これは勲章? 血に染まっている勲章だ」

勇者「多分それ俺の血」

女戦士「取り立て財布に……取られないな」

勇者「金に変えられない代物ってことかなあ、うっ痛む」

武道家「薬草薬草」

勇者「血染めの勲章を手に入れた、と」

女戦士「武道家の言った事が本当だとすると、王都でヤバイ事件が起こるんじゃねえのか?」

武道家「そんな状況だってのに、なんで喧嘩なんかして奴等を逃がしちゃうんですか」

勇者「ま、まあまあ。まだ詳しくわかってないわけだし」

女戦士「そいつらがここに本当にいたかも、定かじゃないしな」

武道家「……え、ええそーですね」

勇者「今の言い方なかったんじゃ」

女戦士「るせーな」

勇者「女戦士さん、これお尻につけたら割れ目くらいは隠せるんじゃ」

女戦士「そんな煌びやかなもんそんなとこにつけられるか馬鹿!」ゴチン!

勇者「うわーいでええ」

武道家「また、あの凶暴女め」チッ


勇者「……ん? あれ、あれは外の光じゃ!?」

山脈下りルート~~

勇者「おおおーっ、すごい景色だ! 王都も見えるし、向こうの山も見える!」

武道家「あっちの山は、雪がないんですね」

勇者「王都は様々な悪条件の山脈に囲まれてるっていうからなあ」

女戦士「よっしゃ、王都へ行こうぜ」グッ

武道家「……ん? なんかこっちに向かって雪煙が」

勇者「ええ? あ!」


ドドドドドドドドドド


盗賊達「あいつ等だ、殺せーっ!」ドドドドドド!

勇者「なんか来た!」

武道家「明らかに俺ら狙ってますよ」

女戦士「へっ、ぶっ飛ばしてやらあ」

ドドドドドドド

盗賊達「うおらあああああああ!!」

ゴゴゴゴゴゴゴ

女戦士「ん?」

ドバアアアアアアアッ!!!

盗賊達「うわあああ雪崩だああああああああああ」ゴゴゴゴゴゴ……

ザバアアアア……


勇者「……流されて行っちゃった」

女戦士「あほか」

ズバッ!!

女戦士「!?」

武道家「雪の中からだれかが!」

勇者「何者だ!」

輝勇者「うおーっす☆」ザバン!

武道家「あ、ああっ、あんたは」

勇者「知ってるのか?」

女戦士「あ、その鎧のマークはもしかして」

輝勇者「”伝説の勇者”候補の一人の輝勇者、ガキの頃はキユちゃんって呼ばれてた」キラッ☆

勇者「あ、ああ、武道家が話していた……何でここに?」

輝勇者「王都目差してこの山歩いてたら、雪ん中に沈んじまってさ。なんとか掘り進んだらここに出たんだ」

勇者「すごい、息一つ上がってない」

輝勇者「さーて、それより、あそこで埋まってる奴助けよーゼ☆」

勇者「え?」


女盗賊「うう……」


王都の大陸・氷の山脈編 終わり~~

ちょっと弱み掴んで言う事を一回聞かせただけじゃ立場逆転にはならないかな~と思ったのですけどもダメだったかな?
ちなみに後付けっぽくなっちゃうけど、氷の山もいくつかあるので山脈としてます
続きは夜か明日になるか

ザックザックザク

輝勇者「掘り返したーっと」

女盗賊「……」

勇者「似たような格好をしてるってことはやっぱりこの女の子も盗賊の仲間か」

女戦士「見たとこ14,5歳か」

武道家「か、かわいい……」

輝勇者「よし、とっとと連れてこうぜ、このまま冷えてんじゃしょうがねえ」

勇者「あ、それなら俺の炎で」ボオオオ……シュウウ

輝勇者「消えたぞ」

勇者「あ、そっか。さっきけっこう使っちゃったから」

女戦士「なにに使ったか思い出したらまたイラついてきたぞ」イライラ

勇者「そ、そんなあ」

輝勇者「よくわかんねーけど、とっとと行くぞー、氷のブレスレット使うからな」

勇者「えっ」

ヒョオオオオオオオオオオ

輝勇者「この氷のボードに乗って、一気に滑り降りるんだ」

「「「えええ~~~~!?」」」



王都の大陸・外周の街編~~


町人1「でさー……ん?」

ワアアアーーーー

町人2「なんだ? なんだなんだ?」

ワアアアアアアーーーーーー

町人3「なんか走ってこないか?」

勇者たち「わあああああああああーーーーーーーーーーーっ!!」ズシャーーーーーーーッ!!!

町人1「なんだありゃーーーー!?」

シャーーーーズガシャゴン!


女戦士「いってーーーーーっ!!」


勇者「滑り降りておっこってまた滑ってシャーってなってガシャゴンってなって氷バラバラで俺達ボロボロで(訳:斜面を滑り降りてたら崖から下のほうの斜面に落ちて、山の麓で止まらず街まで滑って今、民家の壁に激突、氷のボードが砕けて自分達も吹っ飛んだ)」グスッヒック

輝勇者「泣くなよ、人命救助が先だろ」

女戦士「あたし達が死んじまうだろ!」

輝勇者「全員生きてるだろ」

武道家「そ、そうだ、はやくこの美少女を医者に見せないと」

輝勇者「そうそう、とっとと行こうぜ。その前に」

女戦士「なんだよ」

輝勇者「多分女戦士だけどよ、俺の顔の上に座ってないでどいてくれ」ムニニ

女戦士「あ!! あ、あ、ああっ!」ビクンッ!!!!

勇者「ああ、バレた!?」

女戦士「うわああっ!」ヘタ////

武道家「?」

勇者「このままじゃ、どうにかごまかさないと、わああわああ」

輝勇者「んー、ずいぶんと柔軟性のある鎧だな」ムクリ

女戦士「へ」

勇者「」

武道家「?」

輝勇者「まーいーや行こう」グワッ

武道家「あ、あ、あ! 女盗賊を連れて行くのは俺が」

輝勇者「誰でもいいだろ、とっとと行くぞ」ザッ

武道家「ああー」

女戦士「え、えっと」

勇者「あの人が天然で助かったみたいですね」

女戦士「ふひー///」

テクテクテク

輝勇者「んー?」ピタ

武道家「どうしたんです、ここは治安兵士(警察みたいなもん)の詰め所ですよ」

輝勇者「おいおい、みろよ」

武道家「あっ!」

勇者「どうしたんですか?」

女戦士「指名手配書……死刑確定の盗賊一族!?」

勇者「この瞬間絵画(写真みたいなもん)の集団、さっきの奴らと同じ格好だし……あ、この女の子の顔が右上に」

輝勇者「生死問わず、つきだしゃ一人10000G,ボスが100000G,NO2が50000G、お、この女も普通と違って30000Gもらえるのかよ」ヘー

武道家「お、お前! まさか」

勇者「突き出すんですか」

輝勇者「死ぬのわかってて治安兵士に引き渡すんはアレだろ」

武道家「っ」

女戦士「でもよ、こいつ等あたし達のこと殺そうとしてたんだぜ?」

輝勇者「まー、俺に拾われたってことは神が生きろっつったのと同じようなもんさ」

女戦士「な、なんだそりゃあ」

輝勇者「よし、すぐ病院に連れてくと多分通報されるから、ちょっと別口の手段とるかー」キラッ☆

宿屋~~

武道家「本当にこんなことして良いんですか?」

輝勇者「大丈夫だって」

店主「いらっしゃい、何名様?」

輝勇者「大人2人子供2人」

店主「1500Gだよ」

輝勇者「じゃー2000G、釣りはいらねーよ」チャリン

店主「こらどーもw」

勇者「女盗賊を大きな袋に入れて荷物に隠して、大人料金500Gを上乗せする事で……んー、まあ帳尻は合ってるか」

女戦士「なんか、やる奴だな。優しいしよ。さすが”伝説の勇者”候補の一人って感じがするぜ!」

勇者「うむむむむ」

部屋~~

輝勇者「とりあえずこいつ、体びしょ濡れだから脱がすか」ズルズル

勇者「おわ!?」/////

女戦士「お、おいおいおまえ!」

武道家「なんということを!」

輝勇者「体が冷えてるんだぞ?」

勇者「そ、それはそうですけど////」

武道家「じ、実にけしからん事をすることになるのでは」

輝勇者「命なめんなら死ね」ギロ

勇者&武道家「う」

女戦士「わ、わかった。い、命のほうが優先だよな。ならあたしがやるよ」

輝勇者「もう全部終わったよ」ズルンッ

女盗賊「はっ、ここは……って、ええっ!?」////

輝勇者「おお目覚めたか」

女戦士「あ」

武道家「うおーーーっ!!」ブシュウウウウウ

勇者「は、鼻血出してぶっ倒れた」

女盗賊「うわーぎゃーみんなバカーーーーッ!」ギャーギャーギャー

輝勇者「こら暴れるな、バレるだろ」ガシッ

女盗賊「いっ! いだだだだあたまつかむなーっ!」ジタバタ

女戦士「お、おい、ジタバタすると全部丸見えだぞ///」

女盗賊「へ?」
 

女盗賊「」ジーーーーッ


女盗賊「……」


女盗賊「////」ボンッ


女盗賊「うわあああああんみるなああああうえええええん!」


輝勇者「うるせえな見つかるとやべえのに」グッ

女盗賊「むげ」グッ

女戦士「猿轡!?」

輝勇者「暴れないようにしよう」ガシッグルグル

勇者「わ、わ、わ! 後ろ手に縛った挙句足までくくって////」ドキドキドキドキドキ

女戦士「いいかげんにしろーっ!」

輝勇者「こいつが死刑になっても良いのか!」

女盗賊(え?)

勇者「だ、だからってあのねえ!」

輝勇者「お、急に大人しくなったぞ」

女盗賊「……っ」

女戦士「死刑って言われたからじゃねえか?」

勇者「う、うーん/// そうかも」

女戦士「おめーは武道家連れて医者行って来い」

勇者「は、はーい///」トテテテテ

輝勇者「よしと、とりあえずなんか着るものやるよ、後顔隠すものも」バサバサ

女戦士「う、あたしも欲しい……」

輝勇者「あん? お前、自分で持ってないのか、服?」

女戦士「う/// ん、んなわけねーだろ! バァカ!!」

輝勇者「変な奴」

女戦士「どっちがだ! つかお前も部屋でろ!」

輝勇者「こいつがちゃんと大人しくしてるかわかんねえからダメだ」

女盗賊(~~~っ)///

病院~~

勇者「大丈夫? 武道家」

武道家「うう~~、ハダカがハダカが」ブツブツ

勇者「こりゃ重傷だな……ん?」

ワイワイワイワイ

勇者「どうしたんだろ?」

ナース「ああっ、女騎士様が視察にきているわ! 凛々しいっ!」

勇者「ええっ!? 女騎士がここに?」


女騎士「貴様等、仕事をしろ。患者はしっかりと病気を治せ! 私に群がる暇は無いぞ!」


勇者「この間会った女騎士だ……!」

武道家「」

勇者「武道家の話では、輝勇者にはやられたけど武道家には完勝したとか……」

女騎士「む? ……」

勇者「(気づかれた)ど、どうもー」

女騎士「……ぐっ///」

勇者「え?」

女騎士「き、貴様か……」

勇者「ええっと? その、一人で要塞からここまで? 氷の山脈とおったんですか?」

女騎士「い、いや、こ、高官専用の地下ルートを通った」

勇者「なんでそんなに動揺されてるんです?」

ザワザワッ

女騎士「ぐ! ちょ、ちょっとこっちへこい!」グイッ

勇者「はい!?」

屋上~~

勇者「あの?」

女騎士「貴様、話はすべてあの武道家から聞いているのだろう」

勇者「は、はあまあ」

女騎士「……ぐっ///」

勇者「あの、どうしたんです?」

女騎士「すべて、わかっているのだな」

勇者「え、ええ。一応」

女騎士「……」

勇者(どうしちゃったんだろ?)

女騎士「……殺す」

勇者「ええっ!?」

女騎士「うおおおおおっ!」ダダダッ!

勇者「な、何で何で何で急に!? (こんなすごい強いって人が!?)」

女騎士「しゃああああっ!! (あんな姿を晒した事がバレたのならば……もう、もうっ!)」シュバッ!

勇者「速い!」シャキッ!

ガチン!

女騎士「ちっ!」

勇者「ひええ、危うく首を刺されるところだった」

女騎士「うおおおぉっ!」ブンッ!

勇者「ひゃあっ! ほ、炎炎!」ボオオオッ!!

女騎士「ぐああああっ!」ドザアアアッ!

勇者「いまだ!」ズバッ!

女騎士「くっ!」サッ!

勇者「仰け反ってかわされた……ん!?」

女騎士「しいいいいっ!」ヒュルンッ!

勇者(レイピアで突いて来る一撃が見える……!?)

勇者(すごい速さ……正確な一閃……)

勇者「だからこそ……こうすれば!」ドガッ!

女騎士「ひぎっ!?」グフッ

勇者「鞘でわきの下を叩いてやった! 鎧の関節部だから、装甲が薄く、効く筈!」

女騎士「はひいいいいいん!」

勇者「え///」

女騎士「ははあ、あ、は、ひいっ、ひいっ」アヘアヘッ

勇者「あ、あの///」

女騎士「しょ、しょんなあああ、あたひがまたこんなまけかたひゅるなんへえええ(約:私がまたこんな負け方をするなんて)」

勇者「んーと、その……俺、武道家についてやらないとならないもんですから///」

女騎士「ま、まへえええ、ころひゅううう、ころひゅうううううっ!」アヘアヘアヘアヘ


勇者「な、なんかすごすぎる人だったな///」タッタッタッタッタ

宿屋~~


女盗賊「え……」

女戦士「残念だが、そういうことだ」

女盗賊「にいにいが死んだ? 仲間の皆も? そんなの、そんなのって!」

輝勇者「雪崩に飲まれたってだけだからまだわかんねえな」

女盗賊「なんでボクみたいにたすけてくんなかったんだよぉお!」

輝勇者「俺だって今知ったんだ。よし、あの山を調べてくる」

女盗賊「え」

輝勇者「待ってろよ」ピューッ

女戦士「お、おいお前! ちょ!」

女盗賊「いっちゃった」

女戦士「不思議な奴だな」

女戦士「お前、こっからどうすんだ?」

女盗賊「……」

女戦士「お前のにいちゃんや仲間たちが皆死んでたら、盗賊なんて一人でやってけないぜ?」

女盗賊「一人じゃないもん、とーたんがいるもん」

女戦士「トータン?」

女盗賊「とーたんだよ! ち、父親のことっ!」///

女戦士「ああ、なるほど。なんだ? お前の父親はあの場にいなかったのか?」

女盗賊「うん」

女戦士「へえ~……つか、父親がボスで兄気がNO2?」

女盗賊「うん」

女戦士「賞金からして、お前がNO3なのか?」

女盗賊「んーん」

女戦士「え、じゃーなんで……30000? よくわかんねーな」

女盗賊「ボク、とーたんのとこに帰る」スック

女戦士「お、おい待てよ。簡単に帰しゃしないぜ。さっきあたし達を殺そうとしたろ」

女盗賊「だって、おじさんが言ったんだ!」

女戦士「おじさん? だれだそいつ」

女盗賊「よくわかんないけど、とーたんと話してて、とーたんがこの人の言うこと良く聞けっていってた」

女戦士「そのおじさんが、お前達にあたし達を殺すように言ったのか」

女盗賊「うん……あ、やば! これ内緒だったのに!」

女戦士「おっと、こっから先も喋って貰おうか」ガシッ

女盗賊「あっ放せ!」

女盗賊「わーわーやめろー!」

女戦士「武道家が気になること言っててなー。ちょーっと、教えてもらいたいな~」グググ

女盗賊「だめだっての! 絶対話したらいけないんだ!」

女戦士「いいから教えろ、でないとお尻ペンペンだぞww」

女盗賊「わーやめろババアーーーっ!!」ジタバタジタバタ

女戦士「まず訊くぞ。おじさんって誰だ」

女盗賊「わかんないってばあ!」ジタバタ

女戦士「そうだったな。じゃあ、お前らの目的はなんだ」

女盗賊「」ムグ

女戦士「言え!」パシーン!

女盗賊「ぎゃあああっ! 15にもなってこんなのないよーっ!」ビービー

女戦士「15の割りに発育悪いよなww」

女盗賊「は、発育悪いって……うぎいいっ!」ヒュルルルッ!

女戦士「!」

女盗賊「スピード回転脱出ー!」ギュルルル!

女戦士「て、てめっ」

女盗賊「後ろに回って~~~……え」

女戦士「あ……」

女盗賊「はあああ?」

女戦士「あああああああああああああああああああああああああ」

~~

コンコンコン

勇者「帰りました~、武道家はとりあえず出血多量で1日入院だそうで……え」

ペシペシペシペシ

女戦士「ち、ちきしょおちきしょおおおお」グスン

女盗賊「えっへっへっへ~、お尻で太鼓だよ~ん♪」

女戦士「くやしいいいいいっ!」ペチペチプリン♪

勇者「お、女戦士さんがお尻突き出して叩かれてる……それもリズミカルに」

女戦士「ひええっ! 勇者、見るなあああああああっ!!」

女盗賊「えっへっへ~、ボクの大勝利~♪」

勇者「/////」

勇者「え、えっと~」

女盗賊「やーいやーい、お尻丸出し~♪」ペチペチ

女戦士「うわーちきしょー!」

勇者「何があったんだ一体」

女戦士「見るなって言ってるだろー! つか扉閉めろー!」

勇者「は、はい!」バタン

女戦士「お前はでてけー!」

勇者「え? あ、そっか、え?」ガチャガチャッ

女盗賊「じゃあボクも窓からでよーっと」ピョン

勇者「あ!」

女戦士「ま、待てえ!」


輝勇者「おーい」ガチャ

女盗賊「ぎゃ!?」ゴチン!!

輝勇者「なんだ?」

勇者「いいタイミングで輝勇者さんが窓から入ってこようとしたため鉢合わせか」

女盗賊「はにゃ~」

女戦士「っ!」バッ

勇者「よかった座れた」

輝勇者「なにかあったのか」

女戦士「え、えっと、素早く逃げようとしたんだこいつ。他は何にも起きてない。あ、いくつか聞き出せたことはあるけどよ」

~~


輝勇者「ふーん、おじさんにとーたんかあ」

女戦士「そうそう、雪崩に飲まれたこいつの仲間はどうだった?」

輝勇者「残念だが何もわからんかった」

勇者「まあ、そうだろうね。物凄い勢いで飲まれていったから。雪崩って恐いなあ」

輝勇者「さーて、こうしてても仕方ねー。今日休んだら、そろそろ王都にいこうぜ」

勇者「つ、ついに王都へ」

女戦士「このカッコでか……はあ」

輝勇者「立派な鎧じゃないか」

女戦士「い、いや、ははは、ちょっと使用感があるからな! は、ははははは!」

勇者「あはは……」

王都・外周の街編 お終い~~

ゴォン、ゴォン、ゴォン、ゴォン……

勇者「これが王都の中心街かあ、豪華だなあ」

女戦士「うおーすげえな」

輝勇者「そこら中で機械が動いてるな。ま、あんま目立ったことすんなよー」

女盗賊「わかってるよお」チエ

女戦士「いつ逃げるかわからねえから縛っといたほうが良いんじゃないのか?」

輝勇者「それじゃバレて処刑だろが」

女盗賊「そーだそーだバーカ」

女戦士「てめ」

女盗賊「えらそーにしてっと、尻丸出しバラすぞ!」ヒヒヒ

女戦士「そ、そんなことしたら、15にもなって毛も生えてないことバラすぞ!」

女盗賊「え」

……

女盗賊「やめて!おねがい!」ヒイイイイ!!

女戦士「ツボついたww」

輝勇者「なにブツブツいってんだ?」

勇者「な、なんでもないですよ~あははははは」アセッ

王都の大陸・王城編~~

ザワザワザワザワ

衛兵達「おお、あの鎧の紋章、紛れもなく勇者様だ!」「おおー」「あれが」

ザワザワザワザワ

勇者「めっちゃ豪華だな、町よりすごい。武道家も鼻血ブーしなければ来れたのにな」

女戦士「まーいーじゃねーか(それより、絶対離れるなよ)」ゴニョゴニョ

勇者(わかってますって)ボソボソ

女戦士「いっ!」ゾク

勇者「?」

女戦士「だ、だからあたしに息をかけるなっつの!」/////

勇者「え、ええええ? なんでなんで?」

輝勇者「ウダウダいうなっつのに」

衛兵長「こちらの階段を上ったところが王の間でございます」スッ

勇者「ど、どうも」

女勇者「緊張すんなよ」

輝勇者「どーどーとしてな~」

ザッザッザッザ

王の間~~

王「おお、“伝説の勇者”候補の5名が遂に出揃ったか!」

王子「すごい」

王妃「良き日です」

衛兵達「おおー」ワイワイワイ

衛兵長「静かにしないか」

女騎士「……」

勇者「五人全員! 五人全員がこの場に!?」キョロキョロ

美勇者「約2週間ぶり……だな」

女魔法使い「女戦士もしぶとく生きていたようね」フン

女戦士「女魔法使いテメー」ズイ

勇者「ちょ、前に出たら///」

女戦士「ぐ」///

女魔法使い「あらら? 殴ってくるかと思ったのに。少しは成長したのね」

美勇者「王の前で喧嘩をするものではない」

女魔法使い「はっ」

麗勇者「温泉以来ですね、船が襲われたと知った時は心配しましたよ」ニコ

女僧侶「襲われるのは二次元美少女だけで充分ですからね。あとショタ」

女戦士「あいかわらずだな」

勇者「は、はは……」

女盗賊「変な奴等」

女僧侶「ロリをつれるとは素晴らしいですね」サワサワ

女盗賊「はひっ!?」////

女僧侶「羞恥淫も残っている、と」メモメモ

女盗賊「そんなのとるなーーーっ!」ポカ!

女僧侶「」ジーーーーン

輝勇者「喧嘩すんなって」

寝落ち&ペース落ちスマソ

いろいろあって・・・・

ババッ!

勇者「ん?」

チャラチャラチャラチャラリャリャリャリャリャララーラーラーラー♪

チャッチャッ♪ チャッチャッチャチャーチャチャチャララ♪ チャーララーラーラー♪ チャッチャッ♪ チャッチャッチャチャーチャチャチャチャン♪
タララララッターラッタターターン♪

勇者「なんだ、なんだ?」

華勇者「はーーーーーっはっはっはっはっは! みなのもの、よくお集まりいただけた! 私こそが“伝説の勇者”候補の一人、華勇者!」ドババアアーン!

男遊び人「おー」パチパチ

女遊び人「わー」パチパチ

勇者「うわー、すっごい派手なのがでてきた」

女戦士「あれが“伝説の勇者”候補の、最後の一人か。あ、あたし達にとってのだけど」

女遊び人「最後の一人、のほうがカッコいいからそれでオッケー☆」ロリンッ!

男遊び人「そーそ、華勇者様はとにかくカッコよい!」テリン!

華勇者「はーっはっはははは! さあ、永久という名の世界の光の果てへ!」ドレレンドンデンドンデンドン

美勇者「美的感覚を疑うな」

麗勇者「なかなか個性的でいらっしゃいますね」

輝勇者「おもしれーハハハ ん? まるで自分の城に招くような言い方だなさっきの」

男遊び人「堅い事いいっこなし~」パラパー♪

華勇者「王よ! 我々“伝説の勇者”候補を集め、如何なさるおつもりか!?」ボバーン!

王「う、うむ。それについては大臣」

大臣「はっ。私めがご説明いたしましょう」

勇者「どうも、おねがいします」

大臣「この王城の遥か上空に、魔の世界が存在しておることは、ご存知の通りかと思われます」

勇者「学業一年目の、地図の教科書に載ってるくらい有名ですね」

輝勇者「しらねーやそんなの」

華勇者「おおっ! 神よ! 何故あなたは世界を形作ったのか!」ヴォヴォーン!

男遊び人「おー」パチパチパチ

華勇者「はっ!ほあ!とーー」ラルンラルン♪

男遊び人「さすが華勇者様~」

女戦士「おーい、“伝説の勇者”候補に変なのが混じってるぞー」

女魔法使い「あなたに言われたくないでしょうね」

女戦士「んだと!」

美勇者「ここで喧嘩をしないで下さいお二方」

勇者「そ、そうですよ、あんまり興奮して取っ組み合いにでもなったら//」

女戦士「てめー本当に何考えてやがる今この場で言う必要あんのか!」

~~

大臣「で、ですな。100年前、“伝説の勇者”様のお仲間の一人であらせられた、“賢者”様は、魔の領域と、この王城の地の間に結界を張り巡らせました」

勇者「なんでそんなことを?」

女騎士「黙って聞け」

大臣「100年経ち……もうその時期は刻一刻と近づいておりますが、再度魔族が現われたその時、奴等が戻る先は王城の上空」

大臣「そこを狙い、“伝説の勇者”様の真の生まれ変わりとなる勇者様が、伝説の剣を振るい一閃。そして我等が王都軍の一斉砲撃。これで戦いは有利となるでしょう」

王「さらにこの王城には……」

王妃「あなた」

王「秘密であったな済まぬ」

王妃「そういって自慢話をしようとどれだけの旅人に」クドクド

王「す、済まぬと言っておろう」

女魔法使い「そんな危険な場所の真下に王城が存在する理由はなんなのですか?」

王「うむ。“伝説の勇者”様の魂はそなたら“伝説の勇者”候補の5名が分けておるが、その血は」

王妃「秘密です」ゴキ

王「くはっ」プラン

勇者「く、首の骨を」

王妃「ご安心を。上級ヒーラーがおりますので」ニッコリ

女戦士「アンタが魔族倒せばいいんじゃねーか?」

王妃「それは出来ません。ダーリンに恐い女だって思われたらもう生きていけな……オホンs///」

輝勇者「ダーリンって王の事か? そいつに恐い女って思われて敬遠されたらもう生きがいがないって感じなんだよな」ケロリ

王妃「お、オホンオホンオホンオホンオホン/////////」

輝勇者「風邪か? 上級ヒーラーでも病気は治せないから大変だな」

美勇者「君は少し黙っていたまえ」

麗勇者「それより陛下の治療を先にしたほうがよろしいのでは」

輝勇者「あ、首折ったからもう恐がられてるかもな」

王妃「あああっ!」ガーン!

美勇者「本当に黙りたまえ」

華勇者「おお! 愛と行動は一つの輪とならん!」オオーゥ

女遊び人「いみわかんないけどかっこいー」パチパチパ

女盗賊「お? 今逃げるチャンスじゃね?」ススス……

ヒーラー「王様運びマース」ピーポー


~~

大臣「では本題に入りましょう。その前に、先ずこれを差し上げたい」

衛兵「こちらです」ガラララ

美勇者「これはマント?」バサ

麗勇者「純白の美しいマントが5着。ほほう」

輝勇者「一人一つかな」

大臣「これはダメージエネルギーを蓄積し、より強大なパワーを生むマントでございます」

女騎士「なるほど、大試練への餞別ということか。そんな良いものがあるとは知らなかったぞ、大臣」

大臣「(チッ)……ええ、内密に作らせましたからな」

女僧侶「大試練?」

勇者「へえー、やった! いいもの貰っちゃった早速つけよう」

女戦士「おい、なあ」

勇者「あ、そうですね。女戦士さんどうぞ」バサ

大臣「ぬ!?」

女盗賊「いまだ逃げろ!」ピューッ!

輝勇者「あっ待て!」ダッ!

女盗賊「わー油断も隙もない!」トテテー

輝勇者「こらーっ!」ドダダダダー

ポイッバサッ

女騎士「うわ!? マントが頭から……」バササッ

大臣「な!? こっちも……」

カガッ!!

美勇者「?」

麗勇者「おや」

華勇者「なんと?」

勇者「マントが光りだした!」

王妃「な、何が……」

大臣「ちいいいいっ!」

ボワアアアアアアアアッ!!

美勇者「う、動けない!? マントが絡みつき……」

麗勇者「まるで、肉の壁に包まれたような……くっ!」

華勇者「おおおっ! 熱き血潮の中渦巻く流波のように悶えし彼の存在よ!」ドルルラアアアーーー

女戦士「なにが、なんだってんだこれはよ!」

女騎士「はきゅううっ! つ、つつまれへるつつまへへえるうう! やらああああ!」ヘロヘロヘロ

勇者「どういうこと!? マントを羽織った筈の5人が、いきなり黒い変なスライム状ものに包まれて、顔だけ出た状態になって転がってる!」

大臣「失敗した! まさか余計なものが二つも入るとは!」

勇者「ど、どういうことですか大臣さん!」

王妃「大臣! 説明を!」

大臣「だまりな!」グイッ

女僧侶「!」ピッ

女魔法使い「王妃様が人質に!?」

衛兵達「王妃様ー!」

大臣「勇者! お前、なんで仲間の女戦士なんかにマントを渡した! ざけんじゃねえぞテメーが着ろバカ!」

勇者「そ、そんな、何で急に」

女魔法使い「どうやら、この大臣は偽者のようね」

女騎士「バカな!」

大臣「本物だよ。昔から、30年前からずーっと、俺は大臣をやってたんだ。まあ、その前まではこんな顔してたけどな」デロン

勇者「ま、魔物! 魔族か!」

大臣「そういうこと~。魔族生まれの俺様が、人間の姿、それもこの国のお偉方っぽい顔をして、40年も50年も政に加わってたってことさあ! ぎゃはははっ!」

女僧侶「何が目的なのですか」

大臣「勇者よ、今すぐに女戦士と代わってお前がマント……いや、“贄の壷”に包まれるんだ。そして残りの奴等は、走っていっちまった輝勇者を探して連れてこい! 生意気な女騎士の代わりにここに入るんだ!」

女騎士「ひ、ひいっふうっへえ、んほっ!」ビクビク

大臣「? よくわからんが苦しそうだな。ほれほれ」ゲシゲシ

女騎士「い、いだっ、やめっ、んほっ!」ブルンブルン

大臣「ふふふふ! いい気味だww」

勇者「うわー///」

女僧侶「悪党でも時には素晴らしい事をするものです」ジュルリジュルリ

女魔法使い「あ、あなたねえ//」

勇者「デスプラントやエビルクラーケンみたいに、魔の者達がまだ地上に残っていたのは知っていたけど、王城にもぐりこんでいたなんて」

大臣「ふふふふ、100年前にお前等の前から姿を消したのは、魔の領域で暮らしていた奴と死んだ奴だけってことさ」ケタケタ

女僧侶「悪行は許せません。ここは、皆でやっつけましょう」スッ

勇者「え? で、でも、王妃様が人質に」

女僧侶「私の能力の一つに、1分の1フィギュアを製作するというものがあります」

女魔法使い「な、なにそれ? というより普段なんに使うのそれ」

華勇者「ならば私のフィギュアも是非に!」

男遊び人「余裕だーかっこいー」イエーイ

女遊び人「さすがーフィギュア欲し~~!」ワーワー

女僧侶「さらに、狭空間内における瞬間移動魔法と組み合わせれば、瞬時に本物と摩り替わります」

美勇者「なんだって」

女僧侶「あとは、姿消しの魔法を使えば、簡単に王妃様そっくりのフィギュアを人質の代わりにしておき、調子に乗った悪党をベラベラと馬鹿のようにしゃべらせることができるのです」

大臣「な……なっ!?」

王妃「私はここ(王の間の入り口付近)です」パッ

勇者「すごい!」

大臣「こ、これが人形!? たしかに動かないが、まるでわからないぞ!」

女僧侶「体温や心臓の鼓動も本物と同じ。脳波と魂以外は全て同じつくりと言っていいでしょう。あくまで、あくまでも作り物ですが。しかしそれがまた良いのです」ジュルリ

女戦士「絶対、超変なこと考えてるなお前」

大臣「てめえらゆるさねえ……殺すぜ!」キシャアアアアアッ!!

勇者「モンスターに変身した! 王妃様は逃げて!」

衛兵長「こちらへ!」ササッ

王妃「頑張ってください! ……王と王子は無事なのでしょうか?」スススッ

その頃城門~~

番兵1「そ、その勲章は! お入りください!」ガラガラガラ

番兵2「あんな若いのがあんな勲章をもつなんてな」

番兵1「世の中わからんものだ」



武道家「この勲章そんなにすごいのか……」ザッザッザッ

ガチャン

武道家「さーて、勇者様はどこだろ? そこのアンタ、教えてくれよ」

見張り「……」

武道家「実は、病院へ行っていたために、勇者様より遅れてやってきたんだ。頼むから勇者様の居場所を教えてくれ。ほれ、勲章」チラ

見張り「!」

武道家(お、いけそうだぜ!)

ワーワーワー!

見張り「なんだ?」

武道家「え、ちょっと」

女盗賊「わーいにげろにげろにげまくれーーー!」ピピュー!

衛兵達「待て小娘ー!」ダダダダダーッ!

武道家「おわっ超可愛い女盗賊が追われている!? あ、輝勇者さんもいる」

輝勇者「邪魔だってのにどけおい! 女盗賊は俺が捕まえるから良いって言ってるだろ!」

衛兵達「城を荒らされて黙っていられるかーー!!」ドタドタドタ

見張り「し、城荒らし? ほうっておけん!」ダダダーーッ!

武道家「び、美少女がピンチだ! いかないと!」タタタタターーーッ!!

ワーワーワー

女盗賊「ひゃーっ!」ガシャンパリン

輝勇者「あーっまたやりやがったあのバカ!」

衛兵達「高い鎧と壷を! ゆるさーん! つかまえろー!」ドダダダ

輝勇者「だからお前らがどけば俺が走っていけるってのに……!」

武道家「女盗賊は俺が守る!」タタタッ

女盗賊「!? 何これ」ウィン

武道家「え」ウィン

ウォイイイイイ……パッ!

衛兵「あっ、いなくなった!?」

輝勇者「おいおい、なんだあ? 武道家が女盗賊とぶつかったと思ったら消えちまいやがった……」

とりまここまで

秘密の通路~~

女盗賊「いたたたあ……ここどこ?」

武道家「うー、なんだなんだ?」

王子「君達、どうしてここに来れたの!?」

武道家「だ、誰だ!?」

女盗賊「あーっ! 王子!」

王子「あ、ああっ! 女盗賊……ちゃん///」

武道家「なんだなんだ!? この子供は」

~~


武道家「つまり、この通路は大昔にこの城を建てた“賢者”が作ったものなんだな」

王子「そうなんだ。魔法力で、床の隠しスイッチを踏んだ者をこの城の地下にある、この秘密の通路に移動させるんだよ。今はもう繋ぐ部屋が塞がれたりして、通路とは呼べないけど」

武道家「でも、なんでお前はこんなとこに?」

王子「僕は、たまーにここで息抜きするんだ」

武道家「俺か女盗賊が、走ってる間に隠しスイッチを押しちまったって訳かー」

女盗賊「ほへー」

王子(わーほへーだってかわいい////)

武道家「(かわいー//)で、ででで、王子様と女盗賊の関係は?」

女盗賊「ないよ別に」

王子「あ、あの、手配書で見てからその/// 可愛くて/// 僕のお嫁さんにしようとして懸賞金とか上げちゃったりとかしちゃったりして///」

武道家「とんでもないことしてるな……でもなんだ、何も知らないで好きになったのか。ふん、見かけで好きになるなんてダメだなお前は」

王子「そんなひどい!」

女盗賊「それより、ボクここから出たいんだけど」

王子「ボクっ娘きたあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」ドテンッ

女盗賊「倒れちった」

武道家「ちえっ、バカな奴だ」

ブツブツブツブツ

武道家「あん? なんだこの声」

ブツブツブツブツ

武道家「不気味な感じだ」

「おい、お前なあ!」

女盗賊「あっ、とーたんの声だ!」

武道家「お、お義父様の声か」

女盗賊「なにそれ」

武道家「ん? だとすると、盗賊が王城の隠し通路にいることに? と、ともかく近寄って話を聴いてみよう」

女盗賊「とーた」ムグ

武道家「シーーーッ」

女盗賊「ムグムグムグ」

盗賊頭「一体どういうことなんだよ!」

盗賊達「おおーおおー」「おーろろろろー」「ぼーぼー」ブツブツブツ

将軍「言ったであろう。戦う力を、今失われては困るのだ」

武道家(何言ってるんだあいつら……ん? まてよ? この声は、やっぱりあの洞穴で会ったあいつ等じゃないか!?)コソコソ

盗賊頭「だからって、俺の一族をよくもゾンビみたいな感じにしてくれたな! 息子まで! 娘は見つからねえしよ!」

武道家(ゾンビ? うーん、確かに、他の盗賊達はそういう風にみんなおかしくなっているな)

盗賊達「あああーーーおおおー」ダラダラダラ

将軍「雪に埋もれた貴様の息子や手下達を助けてやったのは私だぞ」

将軍「そして計画には、貴様の手下達が不可欠」

将軍「雪に埋もれ、意識がなくなった状態のこやつ等を動けるようにするには操身術を施すほかなかったと何度説明すればわかる」

盗賊頭「くっそおおお!」ガタン!

盗賊頭「だが、計画が終わった時、必ず元にもどした上で、俺達を本来の地位……権力の椅子につかせるんだぞ」

将軍「ああ。だがお前等は100年の間、王都の大陸を荒らした盗賊の一族。最初のうちは姿を隠し、徐々に表に出てゆくのだ」

盗賊頭「そんくらいわかってる!」

盗賊頭「約束を違えれば、お前の顔面を引き裂いて、てめーのケツの穴にぶち込んでクソと混ぜてグチャグチャにしてやる」

武道家「うわっ」

盗賊頭「おぼえとけ!」

将軍「わかっているわかっている」クックック

武道家「計画ってなんだ……いや、そうだ。きっとそうだ、王子を殺す計画だな!?」

女盗賊「っ」ガブッ

武道家「あいたあっ!」

盗賊頭「誰だ!」

女盗賊「とーたん!」タタッ

将軍「なんと!? 女盗賊がここに何故!」

盗賊頭「お前、なんで……いや、まだいるぞ!」ダダッ

武道家「ぐっ!」

王子「う~ん」キョロキョロ

盗賊頭「王子! ちいいっ! 聞いてやがったんだあいつら!」

将軍「3人とも捕らえるのだ!」

盗賊頭「おう!」ブンッ!!

武道家「おっと!」パシッ!

盗賊頭「なんだと!? 体全体を使って俺の一撃をとめるとは……」

武道家「はぃやあああっ!」ズドムッ!!

盗賊頭「げぼおおおおっ! 強ぇえええ……!」バタッ

武道家(そう、冷静に冷静にやればこんな奴には……)

盗賊頭「てめえっ!」ドガッ!!

ドガッドガッドガガガガガガガ!!

武道家「ぐげっ! だ、だめかああっ!」

盗賊頭「雑魚が、雑魚が!」ドガガッ!

武道家(う、ううっ、雑魚……かっ)

女盗賊「とーたん!」ガシッ

盗賊頭「あぁん!? お、女盗賊!? しがみ付くな!」

女盗賊「うえーん! 皆生きててよかったー!」グス

武道家「す、隙ありーっ!」グワンッ!

盗賊頭「ぐほあっ!」ドダアアアッ

将軍「なんと! 投げであの盗賊頭を撃沈したか……」

武道家「さ、最高の投げ技でね。次はお前の番だ。その胸にたくさん勲章が並んでるが……スペースがあるよな。それはこれだろ!」サッ

将軍「何故貴様がそれを持っている! そうか、昨日盗賊達が仕留め切れなかった一行の一人だな!?」

武道家「やっぱりお前ら、あの時のあいつらか! お前、盗賊を利用して王子を殺してどうしようってんだ!」

王子「しょ、将軍が僕を殺そうとしてる!? そんなわけないよ!」

将軍「小うるさいガキが……!」ブォンッ!

王子「ひゃあっ!」バララッ

武道家「王子を網で捕らえやがった!」

将軍「こやつは後で使うのでな! そして、ここで倒れているこやつは今使う」ググググ

盗賊頭「おおおおお」フラフラ

武道家「ああっ! 盗賊頭が起きた!?」

女盗賊「おかしくなってる!」

将軍「(意識のない者のみにかけられる)操身術よ」ククク

武道家「くそっ、テメーの目的はなんだ!」

将軍「知れたこと。権力ただ一つ!」

武道家「はあ? なら操身術で王族を操れば」

将軍「知能的な行動はさせられぬし、数日で解けるでな。まあ、それにゲームの要素も欲しい所だ」クックック

武道家「ゲームだと、ふざけやがってーっ!」バッ

女盗賊「よくもとーたんをーーーーっ!」バキッ!

武道家「ぐあっ!? ちょ、女盗賊よせ!」

女盗賊「ばかーばかー!」ベシベシ

武道家「いでーっ! よせってばおいこら! 君の敵は俺じゃない!」

将軍「ついでに教えてやろう。盗賊達は、我が駒にすぎん。最後は、王族を惨殺した盗賊達を捕らえ処刑した英雄となることに使うのだ」

武道家「て、てめええええっ! ゆるさねえ! ぜったいゆるさねいでででで!」

女盗賊「がおー!」ガジガジガジ

将軍「さあ、王子よ。その時までは私とともにおりましょうぞ」クックック

王子「うわーん放してー!」

将軍「そして……女盗賊と武道家はここで死んでもらう」スッ

武道家「わ、だ、お、おいっ女盗賊、放してくれええ」

女盗賊「とーたんのかたきーーー!」

将軍「さあ、我が傀儡よ! あの二人を抹殺せい!」

王子「女盗賊ちゃんは許してーっ!」

盗賊達「うおおおおろろろろろろろろ~~~~~~~~~」ドドドドドドド

女盗賊「えっ、なに?」

武道家「やられるっ!」

ガギャアアアアアアッ!!

武道家「……え?」

輝勇者「なーにやってんだおめーは」ギギッ

武道家「誰かが盗賊達全員を受け止めてる!?」

将軍「何者!」

女盗賊「わーすごーい!」

将軍「何者だ、名を名乗れ!」

輝勇者「輝勇者。ガキの頃はキユちゃんって呼ばれてた」キラッ☆

武道家「輝勇者さん!!」

将軍「なんだと……? 勇者たちは全員王の間に居るはずでは? むっ、兵士達もあらわれた!?」

衛兵達「こんなところに秘密の通路が会ったとは」ゾロゾロゾロ

見張り「ああっみろ! 将軍様が王子様を網で捕らえている!」

衛兵達「なんだあれは!?」「まさか謀反では!?」「将軍、お話をききたいですな!」ワーワーワー

輝勇者「よくわかんねーけど、お前は悪い奴なのか?」

将軍「ぐ……」

武道家「そうだ! 盗賊達を利用して、王族を抹殺し、自分が王になろうとしてやがるんだ!」

将軍「ふん、証拠はどこにあるというのだ!」

輝勇者「否定しないでいきなり証拠を求める辺り怪しすぎるっつの」コオオオオオオオ

将軍「うわああああああっ! さ、寒い!」

衛兵達「あれが氷のブレスレットの力か」

将軍「何をしている盗賊達よ! 奴等を殺せ!」

輝勇者「アホか」コオオオオオオオオ

盗賊達「おおーあおー」「おあーあーおー」グッグッ

将軍「あ、足元を凍らされ動けなくなりおった」

輝勇者「よーし、ぶっ飛ばしてやる」サッ

将軍「ふざけるな! 我が技を受けよ……」

輝勇者「おーらっ!」ドガガガドガドガドガガガゴガガガガドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ

将軍「」ボテン

衛兵達「やった!」「すごい!」「すごすぎるぞお!」ワーワーワーワーワー

武道家「速い」

女盗賊「ふへー」

輝勇者「よし、と」

将軍「ま、まだだ」ヨロッ

輝勇者「しつけーな」

つづくっ

~~
その頃王の間・勇者、女魔法使い、女僧侶、両遊び人vs大臣~~

大臣「ひゃあーーーーお!」ボムボムボムッ!!

勇者「口から光の玉をはきだしてくる!」サッサッ

女魔法使い「強敵ね! 火炎魔法をくらいなさい!」ボオオオオッ!

大臣「無駄だあああ」シュバッ!

女魔法使い「炎を爪で切り裂くなんて!」

女僧侶「竜巻魔法!」ギュルルルル!

大臣「無駄だぜええええ!」シュイイイイ

女僧侶「効きません」

華勇者「ならばっ! 我が仲間達よっ! 今こそ魅せる時!」

女遊び人「いよーっほ!」タタンッ

男遊び人「へっへっへー!」シュバッ!

タラッタタラッタ♪ タラッタタラッタ♪ タラララタラララン♪

大臣「ふざけた踊りを! くらえっ!」ボボボムッ!

タラッタタッタタラーン♪

勇者「すごい、ヘンテコながらも踊りながらかわしてる」

女僧侶「踊り子にはなり得ないくらい変な踊りですね」

勇者「ん!? 遊び人たちが光を放つ!?」

両遊び人「ダンス・フラッシュ!」ピカピカパカーーン!

大臣「ぬがああああああっ!」ドジュウウウッ

女戦士「しんじらんねえ、効いてやがるぜ!」

両遊び人「ぜえはあぜえはあ」

女戦士「力を使い果たしやがった」

華勇者「今此れ修練の時!」フォゥッ

勇者「まあすごいね。よーし俺だって!」シュバッ!

大臣「最早貴様等に手立てなし!」ドガッ!

勇者「うわあっ!」ドザアアッ

女魔法使い「雷撃魔法!」ガガガッ!

女僧侶「光魔法!」ピカーッ!

大臣「ぐああああああははははあ、無駄だ無駄だあ! 貴様等など、思ったほど大した敵では無かったか!」

麗勇者「くっ、この拘束、自力で解きたいものですが……やはり難しいですね」

女騎士「あひ、あひ、あひひひひひ……」エッグエッグ

美勇者「女騎士さんがかなり危ない顔になっているな」

大臣「ふ、普段はすまし顔をしておきながら、こうなると脆くも取り繕った仮面が崩れるか、クズがあああああ! ……む?」

女騎士「あああああああ」ルリンルリン

大臣「こやつの気の感覚、ふ……そうか、そうか!」

勇者「隙あり、ていやああっ!」シュバッ!

大臣「なんと……なんとまさかこんなところにいたとはな!」ハハハッ

ドズッ

大臣「ぐぶっ」

勇者「背中から肺を刺してやった、これで勝ちだ!」

大臣「ぐ……っぶぶぶっ」ガシッ

勇者「うわ!」

女戦士「油断してんじゃねえ首掴まれたぞ!」

大臣「ならばもうあとは一人分だけで良い、一人分だけでな」グフフフ

女魔法使い「信じられない、あんな攻撃を受けてもダメージが殆んど無いみたいよ!」

大臣「ふはあああっ!」グアンッ!

ドズムッ!!

女戦士「うおわっ!?」

勇者「な、なんだあ……あ、あ、あ! 俺っ」

女戦士「なにがおきたんだ!?」

女僧侶「女戦士さんの入っていた贄の壷に、勇者様を叩き込む事で、女戦士さんを押し出して勇者様だけを贄の壷へと入れた……ようです」

麗勇者「ええ、私もその瞬間に、贄の壷の両側がそれぞれ一瞬崩れるのを見ました」

大臣「贄の壷とは、魔界の呪法儀式に使われる宝。常ならざる存在を封じ、5角の星を作り出すその時、魔の力最大となる!」

勇者「つ、常ならざる……!? “伝説の勇者”候補のことか!」

美勇者「しかし、輝勇者がいないではないか!」

大臣「フフフフ、常ならざる者とは、その言葉どおり、普通ではない力や魂、血を宿す生きた肉体のこと也。そこにおったのだ。“伝説の勇者”の仲間、“賢者”の子孫! これで充分事足りるのだ!」

女騎士「……っ!」アヒッアヒッ

女戦士「お、お前が“賢者”の子孫?」

女僧侶「常ならざるイキ顔が宜しいですね」

女魔法使い「い、いき? え、なにそれ? 苦悶の表情かなと思ったけど?」

女僧侶「あなたもウブ可愛いですね」チロ

女魔法使い「はあ!?」

大臣「さあ、魔の世界よ、解き放たれよ!」

ウォオン、ウォオオオオン、ウォオオオオオオオオオオッ!!

バガアアアアアアアアアアアアッ!!!

勇者「な、何が起こるんだ!?」

アアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー……ッ


大臣「完了」

美勇者「何をしたのだ」

大臣「フフ」

タッタッタッタ

王「結界を破ったかーーーーーーーっ!」バンッ!

勇者「王様!」

大臣「よう」ケタケタケタ

王「聞くが良い“伝説の勇者”候補の者達よ! この地は、我々、“伝説の勇者”の“血”を受け継いだ王族が、“伝説の勇者”の“光”を受け継いだこの王城を守るためのものだったのじゃ!」

勇者たち「なんだって……!?」

華勇者「おおおっ! ではあなたが“伝説の勇者”の子孫!?」

王「いかにも。“伝説の勇者”の“血”“光”“魂”を一つにする事で、“最大の力”を使うことが出来るとされていた。そして、“最大の力”が向く先は、魔の領域であった!」

大臣「しかし、今俺様がその結界を解き、魔の領域はもはや“最大の力”が届かぬ位置にまで飛び去った!」ケタケタケタ!!

勇者「そ、そんなそんな!」

女戦士「ちっくしょう! 完全にしてやられちまったってことじゃねえか!」

大臣「あと15日。たったの15日で、100年前の予言どおり、魔王軍の再進撃の日となるのだ! お前達は、ただ潰され殺され喰らい尽くされるのだーーーっ!」ヒヒヒヒケタケタケタ!

勇者「ふざけるな!」バッ!

大臣「お、使用済みとはいえ贄の壷を破るとは流石だ」ケタケタ

美勇者「ここで終わりにはせんぞ」ググッ

麗勇者「まずは貴方を倒しましょう」スッ

華勇者「世界の平和は、私の手で守りぬくっううううう!」ズワボーン!

女魔法使い「大丈夫?」ベリベリ

女騎士「んほ、んほ、へぐ、へぐ」ズルズル

女僧侶「イキまくり女騎士様も助けました」

女騎士「う、うるひゃいいい」ヘロヘロヘロ


女戦士「よーし、ぶちかますぞ!」

大臣「クズ共があああああっ!」ガアアーーーーーーッ!!

ボムゥッ!!

勇者たち「うわあああああっ!」ドタタタタ

女戦士「強ええっ!」

女僧侶「全身から衝撃波を……くっ」ガクッ

王「ゆ、勇者様方、試練を経て手にした、証を使うのです!」

勇者「つまり、炎のブレスレットか!」ボオオオオオオオッ!!

美勇者「私は水のブレスレットを!」ヒョルルルル!!

麗勇者「雷のブレスレットを使います」バリリリリリッ!!

華勇者「光のブレスレットよ! 我を照らし、悪を滅せ!」カガアアアアアアアッ!!

大臣「ぐはああああああああああああっ!!」

女戦士「うおおお、いけるぜ!」

女魔法使い「勝てるわ、勝てる」

女僧侶「どういう力が働いているのか、炎と水のブレスレットが邪魔をしあわないのですね」

両遊び人「かてかて~~」フラフラフラ♪

大臣「ぐ、ぐががが……し、しかし、輝勇者がいない限りは、ぐふっ!? う、う、ううう!」ゲボオオオオッ!!

勇者「さっきの、肺に与えたダメージがやっと効いてきたみたいだね」ニッ

美勇者「アドレナリンでも尽きたのだろうか?」

華勇者「んーーっ! 我が強さも見せて差し上げよう! ダンシング・サンシャイン!」タラン、タッタラララロロロロロン♪

ボバンッ!!

大臣「ぐはおっ!」ドザアアアアアッ

勇者「すごい、さっきの両遊び人の技より短い時間で、爆発力も大きい!」

華勇者「はああああ~、世界の光は永遠へと結ばれる!」デドーン!

両遊び人「わーすごーい☆」フラフラフラ

王「さ、さあはやくとどめをさしてくだされ!」


つづく

その頃秘密の通路~~

将軍「ここには20ほどの爆弾が存在しているのだ。道連れになってもらおう。このスイッチを押すと、時限装置が作動する」カチッ

輝勇者「そんなもん、氷のブレスレットで氷の障壁を作って防いでやるさ」カキキキキ

武道家「すごい! まるでバリヤーだ」

輝勇者「盗賊一族も衛兵たちも、その横の王子も、お前も死なせないぜ」カキキキキッ

武道家「すごい……」

将軍「ふふ、流石だな……器用にも、我だけ隔離され、手元の王子とも分断されてしまうとは。しかし、貴様はどこに爆弾があるかわかるまい」

輝勇者「あん?」

将軍「爆弾が取り付けられているのは、盗賊一族!」

輝勇者「っ!」

女盗賊「と、とーたんとにーにーにも!?」

衛兵達「な、なんだなんだ!?」「ヤバイ!?」

見張り「うわわわわ!」

盗賊達「ああーおうー」「うーーおーおおー」

武道家「てめーどんだけ卑劣なんだっ!」

将軍「この障壁の中だけが爆発することになるのだ、吹き飛ぶが良い。しかも我のみが無事に済むとは皮肉な話よ」

輝勇者「……」

将軍「障壁を消し去……いや、我等二人とお前等とを隔絶し、逃げ道を作ってもらう。そうすれば爆発は止めよう」フフ

輝勇者「……」カキキキキッ

将軍「……そのようにしてくれたようだな。命を守るためならば、か。決断が早くてよい。噂に聞いた命を最優先にする“伝説の勇者”様がお主で良かった」

輝勇者「……」

武道家「くっそー!!」ガッ

将軍「それではさらばだ。我は、この障壁の中で彼等の爆発を見届けよう」

輝勇者「……おいっ!」

武道家「ば、爆発しないようにしろよ! 約束は!」

盗賊達「あおーおああーーー」

女盗賊「爆発させないでーっ!」

将軍「そうだ、爆弾が取り付けられた、というのは間違いだった。彼等は心臓が既に爆弾へと造り変わっている。一度爆弾として発動すれば、最早止めるには彼等を殺すしかない」

武道家「どうやって改造なんかできたんだ……」

将軍「簡単だ。宴会を開いて、酔いつぶれたところで術を施した。そういえば、あの宴会はかれこれ15年程前のことだったな」ククククク

女盗賊「」

衛兵達「卑怯すぎますぞ将軍!」「どこまで腐ってるんだ!」ワーワー

将軍「はっはっはっは! 命より大切なものが、この世にあるということだ」フアハハハハハハ!!

王子「ひどい……」

輝勇者「……」

――プッツン

パッ

武道家「え? 障壁消えた?」

将軍「なっ!?」

輝勇者「[ピーーー]」タッ

将軍「!?」

ボゴッ!!!!!!

将軍「」ズッザアアアアアッ

衛兵達「な!」

将軍「お、おわあああああっ! ま、まてっこのままじゃ王子も死ぐへおっ!」メキョッ!

輝勇者「いいから、まずお前が、確実に、[ピーーー]っ!」ドガッ、ドガッ、ゴッ、バキッ!!

将軍「ぎべっ!」メギョ!

武道家「うわ、顔踏んだ」

衛兵達「ちょ、ど、どうすれば」「輝勇者さんとやらー、障壁を作って盗賊達を隔離してくれー!」

輝勇者「死ねえええええっ!」ズゴオオッ!

将軍「げべっ!」

見張り「切れている……これが本当に切れるってことのようだ」

輝勇者「死ね死ね死ね死ね死ねーーーーーーーーーー!!!」バキドガベキョメチャグチョベチュッ

将軍「が、う、お、げ、ぶ……べっ」ダラン

将軍「」

王子「ひゃああああああああ」

輝勇者「命舐めるやつぁ死ね! ぶっ殺してやるーーーーーーーーーーっ!」


―――カッ





ドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!!!

バアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!!!!


王の間~~

勇者「なんだあ!?」グラグラグラッ

ガラガラガラガラ

女戦士「し、城が崩れる!?」

王「なんと、どういうことじゃ!? お、王妃、王子!」グラグラグラ

美勇者「これは……地震!?」

麗勇者「爆発!? 地下からのようです!」

王「まさか、秘密の通路が爆発を!?」

勇者「ひ、秘密の……!? うう、揺れで動けない!」

大臣「は、はっは、はあはああああはははは! こ、この隙に逃げさせて貰おう!」バババッ!!

勇者「あ、羽を生やして飛んでいく!」

大臣「さらば!」ビューーーーン、ガシャンパリン!

グラララガガガガッ!

女戦士「あ、まちやがれえっ! ちっ、窓がらぐえっ舌噛んだ」


ガガガガガガガ……




~~

勇者「ううっ、皆無事……って!」

女戦士「うー」プリン

勇者「目の前におもいっきし////」

女戦士「ん? おわあっ! 見てんなっつのバカ!」ゴチン!

勇者「いでー! ……ん?」ジュルジュル

勇者「なんだこの液体……わあっ!」

女騎士「ひょ、ひょこもらめえええ、あめえええええなのおおおお」ビクビクビク

勇者「お、女騎士さん、ひっくり返って、な、なんか変なの垂らしてる////」

女戦士「うげ、なんだこいつ」

ガラガラッ

女戦士「い、真後ろに……だれだ!?」ササッ

女魔法使い「ううっ」ガラガラ

女戦士「お、おめーかよ。見てないだろうな……」コソコソ

女魔法使い「なんのことよ? それより、助かりました美勇者様」

美勇者「当然の事をしたまで」フウフウ

女遊び人「あたしもたしゅかりまひは~~」フラフラ

勇者「えっと……? あ、次々とガレキからでてくる。王様も王妃様も、衛兵のみんなも、麗勇者も華勇者も、女僧侶さんも男遊び人君も無事みたい」

女戦士「なにが起きたんだろうな? あの爆発……」

ガラララッ

武道家「将軍のクソ野郎が、人間爆弾を使いやがったんだ」ガタタッ

勇者「武道家君! って、人間爆弾!?」

輝勇者「っ」ガラララッ

王「しょ、将軍がだと!?」

王子「父上ー」タタタ

王「おお、王子よ無事だったか」

王妃「よかった」

華勇者「輝勇者よ! 全てを話してはくれまいか! 我々に!」ギュバリオッ!

輝勇者「……ああ」

~~

輝勇者「とまあ、こういうわけだ。なんとか、女盗賊と王子と武道家は体で守りきったけどよ、盗賊一族や衛兵達までは手が回らなかった」

王子「本当だよ」

輝勇者「将軍は俺が殴り殺したと思ったが、今この場に居ない奴は全員まとめて生死がわからないな」

女盗賊「うぇえ、とーたんにーにーみんな~」グスン

輝勇者「ごめんな、お前の仲間助けられなかった」

女盗賊「うえええん、輝勇者~~!」ガシッ

王子&武道家「ああっ!」

輝勇者「ゴメンな、本当に」

女盗賊「うえええー、うええええー!」グスンヒック

王「……大臣も将軍も、私を騙していたのか」

王妃「陛下、気を落とさず」

王「うむ……それより、王城を一刻も早く直し、魔の再来に備えねばならん」

勇者「“伝説の勇者”の“魂”“血”“光”が揃った時、“最大の力”が放たれるんでしたっけ」

王「その通り。そして、王城の形は“最大の力”を発するためのもの。“最大の力”を王城の一点に集め、放つのです」

美勇者「ふむ……」

王「であるからして、王城を直さねばならず、また、5人の候補から“魂”の核を宿した勇者様を中心にした陣形をつくらねばならぬのです」

女僧侶「“血”だけ何もしなくて楽ですね」

麗勇者「変に話の腰を折ってはいけませんよ」

王「一応、“血”を持つ我等王族も、その時までこの大陸を離れずにいるという使命がありますが、まあ確かに、皆様よりは楽ですな」

王妃「では、さっそく王城の再建に取り掛かりましょう」

王「うむ。建務師を呼ぶのじゃ」

衛兵「すでに何人もの建務師が駆けつけておられます」

王「おお、そうであったか! すぐにはじめてくれい!」

オオーーー

王「それにしても、勇者様方、よくやってくださった。特に、勇者様の気合いは見事でありましたな。あの時、“伝説の勇者”様の再来かと思いましたぞ」

勇者「え、そんな。ど、どうも///」

美勇者「」ピクッ

麗勇者「ほほう」

華勇者「うぬうっ聞き捨てなーらーん!」ヴォンヴァアア!

女僧侶「他の勇者様方、ジェラシーですね」

輝勇者「ごめんな、女盗賊」ナデナデ

女盗賊「うえええーん輝勇者~~~!」ビービー

女僧侶「若干一名除いて。でも女盗賊ちゃんは萌えです」ジュルリ


女騎士「……あんな姿を大勢に見られてしまった……」イジイジ

~~

数時間後・宿屋~~

武道家(……)

勇者「救出作業で、けっこう大勢が生きてるってわかってよかったー。魔王が再来するまで15日。これからどうしよっか?」

女戦士「とりあえず、新しい鎧が欲しいんだけどな。せめて布切れだけでも無えのかよぉ」

武道家(……)

勇者「装備する前に取り立てられますよ。10万以上も飲みまくって、信用もかなり失って、おおよそ考えうる手段は使えないと思ってください」

女戦士「王城にもらうとか」

勇者「ダメでしょうね、今の騒ぎじゃ」

女戦士「ぐぎいいいいい」

武道家(……よし)コクッ

女戦士「あん? どうした!」

勇者「どうしたんだい?」

武道家「俺、パーティを抜けます」

勇者「えっ!?」

女戦士「マジでか!?」パアア

武道家「勇者様たちと一緒に旅して1週間も経ってないですけど、俺、今のままじゃダメだってわかったんです。また修行して、必ず戻ってきます!」

勇者「ええっ急に……だね」

武道家「だ、だめですか」

勇者「君の決めた道なら止めないよ。頑張って」

武道家「あんがとうございます、すんません勇者様!」バッ

勇者「必ず、戻ってくれよ」

武道家「はいっ! それじゃ!」タタタタターッ

勇者「なにもこんな夜中に出て行かなくても」

女戦士「ふー、でも、やっと部屋んなかで自由だぜ」クイックイッ

勇者「そう言えば、彼の前で鎧の話したのけっこうまずかったのかも?」

女戦士「肝心なとこいわなきゃ大丈夫だろ」ブンブン

勇者「そうですね、丸出しなんて言ってないですもんねw」

女戦士「てめえ!」

コンコンコン

女戦士「うわっやべっ!」ドスン!

勇者「は、はーい」

衛兵「失礼します」

勇者「衛兵さん、何の御用ですか?」

衛兵「実は、王からの伝言をお伝えに参りました」

女戦士「な、なんだ早くしろよ」

衛兵「光の水晶を手に入れてほしい、との事です。詳しくはこの手紙に。私の知るべき事ではない故、声に出さぬよう、また口外せぬように、そして読み終わったあとは燃やしていただけるようにお願いいたします。」

勇者「なんだろう? 光の水晶って」パラ

――光の水晶は、“伝説の勇者”様が自らの光の力を封じた水晶で、城の崩壊によって元あった光の水晶に傷がついてしまったのです。
であるからして、代わりの器となる光の水晶があるといわれる、海底都市を探して貰いたいのです。

勇者「なるほど……でも武道家君が抜けた後でこれは辛いかもなあ」

衛兵「人数のことでしたらご心配なく、我々の中から、勇者様のパーティにお供させましょう」

勇者「ええっ、こんな時にそれは悪いですよ」

女戦士「そ、そうだ! 何もこんな時に!」

勇者(『こんな』って、つまり丸出しのことだよねww)プッ

女戦士「今笑いやがったなこのボケ!」ゴチン!

勇者「でえええっ!」

衛兵「では、出発できる日を教えてください」

勇者「え、じゃあ明日の朝でいいですか」

衛兵「承知いたしました。それでは。必ずお供の者に来させましょう」ザッザッザ

勇者「い、いやだから」

バタン

女戦士「ちっきしょー、まだまだ不安の種がつきねえよお」

勇者「どんな人が来るんだろ? ともかく、今日は体を休めなきゃ……」

同じ宿・輝勇者の部屋~~

女盗賊「ボクの家族殺したような悪い奴、まだ世界にいっぱいいるでしょ? そういうのをぶっ潰してやるんだ!」

輝勇者「そりゃ良い心がけだけどな、だからって、俺と一緒に行こうってこたないだろ。キレて人殺して、衛兵達もほったらかした男だぜ?」

女盗賊「あの時は、衛兵達逃げなかったし、将軍すっごい悪かったし……輝勇者悪くないもん」

輝勇者「いーや、悪いよ。悪いというか、ダメだな俺は。一番大事な命を俺の手で奪った」

女盗賊「……悪くないもん」

輝勇者「なんでお前、そんなに俺を弁護するんだ?」

女盗賊「う////」

輝勇者「まあ、来たいならいいけどよ」

女盗賊「う、うん! いこー!」パアアアア

美勇者たちの泊まるホテル~~

美勇者「勇者に一歩も二歩も遅れてしまっている……あの日から私は充分な睡眠が取れていない」

女魔法使い「おまけにあんな筋肉バカがいい気になると思うと……!」

美勇者「彼らの足取りを掴み、出し抜く」

女魔法使い「良い考えですわ」ニッ


麗勇者たちの泊まるホテル~~

麗勇者「では、私は寝ますね。おやすみなさい」パタン

女僧侶「おやすみなさいませ」ペコリ

女僧侶「1分の1フィギュア作成能力発動、女戦士、女魔法使い、女騎士、女遊び人を」ポンポンポンポン

女僧侶「……夜は長いです」ジュルリ

華勇者たちの泊まるホテル~~

華勇者「さああああっ! 華々しくも荘厳なパーティーはまだ終わらないっ!」デンデラデーン!

女遊び人「いよおおおおっほおおおーーーー!」デン!

男遊び人「くーるっはーーーーっ!!」ロッ!

ヒーヤッハーーーーーーーーーー!!!!ワンギャーガンギャードンギャーガドガト

隣客「うるせー!」ドン!

王城別館・女騎士の特別室~~

女騎士「ああ、あんなところを……あんな姿を……」

コンコンコン

女騎士「だ、だれだ?」

衛兵「王様からの指令をお伝えします」ガチャリ

翌日・勇者たちの止まる宿の門前~~

女騎士「貴様等と同行することになった女騎士だ」キリッ

女戦士「おめーかよっ!」

女騎士「フン! 王の命令だからしかたなくだ!」

勇者「あ、あはは、よろしく~おねがいします」

女騎士「……ううっ//」クッ


王都の大陸・王城編 ようやくおしまい
>>345肝心なとこでミスったorz

安穏海域編~~

ザッパーンボボボボボ

船長「ここからは~~、安穏海域でーーーす」

ザッポォオオン

船室~~

勇者「ふー、確かに安穏としたいいところだなあ」

女騎士「旅情に浸っている場合かバカもの、魔の者の影響か、最近は波が強いらしいぞ」

女戦士「んだよえらっそーに」

女騎士「……王と大陸の高官専用通路と、この客船が使えたのは誰のお陰だと思っている」

女戦士「るせーな」

女騎士「ふん、メスゴリラめ」

女戦士「あんだぁこの……この……うぎー!」

女騎士「ぎーではなくウホウホだろう、間抜け。ゴリラとしても下等だな」

女戦士「ぢぎじょー!」

ゴリラ「うほーうほー」バサバサ

女戦士「うるせー! ウホウホとんでんじゃねーぞー!」

ゴリラ「うほーうほー」バッサバッサ

勇者「気持ち良さそうに飛んでるなあ、あのゴリラって鳥達も」

鳥博士「その類稀な筋力で力を込めて飛んでいるんだよ。人を襲うことがないから安心だね」

勇者「へー」

女戦士「だれだそいつは」

女騎士「しかし、貴様等はその陣形を全く崩さないのだな。そこだけは感心する」

女戦士「う//」

勇者「は、あはは。まあ一応は」

女騎士「ふうむ」

勇者「そ、それより、女騎士さんって“賢者”の子孫なんですよね」

女騎士「100年前の先祖ならば、まあ祖父か曽祖父かと言ったところであろうがな。なぜかはわからぬが、私が“賢者”の一族であること以外は何もわかっておらぬのだ」

女戦士「ふーん、どうりでお前が頭のいいってところ見たこと無いと思った」

女騎士「侮辱は許さん」ギラッ

女戦士「へん、喉元に剣つきたてられたってこわかねーよ。これでもガキの頃から剣相手に戦ってんだ」

女騎士「ほほう、素手対剣か」

女戦士「いや、そーゆーわけでもねーけどよ」アセッ

勇者「取立てで持ってかれちゃったんですよね」ボソ

女戦士「余計なこというんじゃねえ!」ボカッ

勇者「あいたあっ!」

~~

勇者「うーん……ん?」プリン

勇者「うわわあ、顔と密着!」

女戦士「へ? ……どえわああああっ!!」///

勇者「ひええ、ん? あれ? 手に何か」ネチョ

女騎士「ひぎ、ひぎいいっ、そこはらめええっ!」ジンジンジン

勇者「わああ! てかなんでいつも鎧の上からでもそんなになっちゃうんですか! はみ出るほど液が垂れるし……」

女戦士「いでで、鎧が絡み合って上手く動けねえよお!」ガッシガッシ

女戦士「わっ!」ガクン

ガチイッ

女騎士「いやああああああああっ! あん、あんあ、らめええっ!」エフエフ

勇者「うわ、女戦士さんが女騎士さんの胸を掴んでる!」

女戦士「な、なんだよ、鎧の上だしそんな文句言うほどのもんでも」

女騎士「あっはあああああああああああああああああああ」ビヂュビヂュビヂュ

女戦士「なんだこいつ」

勇者「あ、あはははは……女戦士さん、ずっとお尻が目の前なんですけど」

女戦士「せ、せめてテメーは目を閉じろーーーーっ!」///

勇者(とにかく超ラッキー……?)

勇者(とにかく超ラッキー♪)

安穏海域編 おしまい~~

海底都市への道・洞窟編~~

草むらの道~~

勇者「あそこに見えるのが物知り村かあ」

女戦士「あそこに海底都市の場所がわかる奴がいるのか? 本当にあるかどうかもわかんねーとこによ」

女騎士「しかし、他に手がかりになりそうなものはない。世界に散らばる文献なども、御伽噺や絵本と同程度の内容だ」

女戦士「頼りねえなあ」

勇者「お尻丸出しの人に言われたくないだろうなあ」ボソ

女戦士「てめえ!」ドガンッ!

勇者「ぎゃー頭が陥没するー!」ピューッ

女騎士「どうしたのだまた急に」

女戦士「さーな!」

ザッザッザ……

村~~

村民1「ここはものしりがいっぱいいるからものしり村って呼ばれてるっペよ。本当の名前は村なんだけどな~」

村民2「シロップ系アイテムは、スカシの木に刷り込むと違う効果のアイテムにかわるっぺ~」

村民3「ボスタヌキ系のモンスターは、トマッコの実を食べると大人しくなるっぺ~」

勇者「なるほどー、本当にものしりが多いなあ」

女戦士「色々と話が聞けるのはいいけどよ、光の水晶や海底都市の話を訊こうぜ。あと13日で魔族攻めて来るんだ」

女騎士「いや、光の水晶から“伝説の勇者”の光が失われるまでは5日しかないのだ、早く済ますぞ。そこの人」

村民4「なんだべ~?」

女騎士「海底都市について知りたいのだが」

村民4「そんなの知らねっペ。それより、キューリングの実を大きくするには、キューリングをすりおろした肥料で育てるといいっぺ」

女騎士「そんなことは訊いていない」

勇者「ま、まあまあ」

女戦士「あ、そうだ。この村で一番ものしりなのは誰なのか訊けば良いんじゃないか?」

勇者「なーるほど!」

村民4「おー、それなら村長の家の、ものしり博士が一番のものしりだ~」

勇者「行ってみましょう」

ザッザッザ

村長の家~~

村長「よくいらしたっぺ旅の方~~って、そのマークは勇者様でねえか! へー、おらぁ初めて見ただけぇどよ、すげーなー」

勇者「へへ、どうも///」

女騎士「いいからものしり博士について訊け」

勇者「あ、そうだった。ものしり博士に会いたいのですが」

村長「おー、ものしり博士なら奥の部屋にいるっぺえよ」

勇者「ありがとうございます」


村長「お? アンタ、イきやすいって評判の女騎士様でねーか?」

女騎士「だまれっ!」アセッ///

ガサッ

ものしり博士「なんだ、呼んだみたいだが?」

女戦士「おめーがものしり博士か!」

ものしり博士「いかにも」

女騎士「この村一番のものしりだと聞いた。海底都市の行き方を教えて欲しいのだが」

ものしり博士「おお、知ってる知ってる。海底都市の行き方なら」

女戦士「おっ!」

ものしり博士「そこにいる村長が知ってるぞ」

勇者「二度手間っ」


ものしり博士「ところでアンタはイきやすいと評判の女騎士」

女騎士「しらんっ!」////

~~

村長「おお~~、海底都市かあ。おらの祖父ちゃんな、“伝説の勇者”の仲間の“魔法戦士”と一緒に海底都市に行ったっつう家来と友達だったっペよ~」

勇者「へえ」

村長「そんでなあ、ホントかどうか疑ったおらの祖父ちゃんに、その友達は証拠として、この村の家宝である水のオーブをくれたっぺぇ、ほらこれな」パラ

シャラララーララララー

女騎士「むう、引き込まれそうな輝きだ」

女戦士「すっげー、芸術とかわかんねけどこれはスゲえって思えるぜ」

勇者「なんて言っていいかわかんない綺麗さ」

ものしり博士「宝石ではないし、海底都市が本当にあるかの証拠にも実は学術上なりえないから、金銭的価値はないのだがな」

村長「そんでも、まあすげえきれーだっぺぇよ」

女騎士「それで、海底都市に行く方法は?」

村長「わすれた」

女騎士「」

勇者「そんなー」

女戦士「無駄足かよ!」

ものしり博士「……いや、無駄とも言い切れないぞ。少しはなれた町からいける野菜の森に、記憶を呼び戻すものがあるとか」

女騎士「ほう」

ものしり博士「その森にはメモリアキャロという、キャロール(人参みたいなもん)の一種が生えているらしい」

勇者「じゃあそれを食べれば」

ものしり博士「村長は、知らないのでなく忘れたといっている。記憶さえ呼び戻せば、あるいは」

勇者「なるほど! じゃあ早速その森に行きましょう!」

女戦士「おう、そうだな!」

女騎士「また歩くのか……庶民的だな」フウ

今回ここまで
書き貯めした内容に直しが必要と感じ数日投下できんとおもう
読んでくれてる人たちアリガト

洞窟への道~~

テクテクテク……

勇者「えいやっ!」ズバッ!

ネオラビット「ぎるるー!」

女戦士「おうらっ!」ドガッ!

ミニクマ「きゅーびっ!」ドテッ

女騎士「雑魚共め……」シュピピピピッ!

ハチタイグーン「ぶぶぶぶぶ」ボトボトボト

勇者「快調~と」テクテクテク

ゴウンッ!!

勇者「!?」

女戦士「なんだこの地響き!」

女騎士「見ろ、地割れだ!」

大カエル「げぇろおおーーーーーーっ!」ババッ!

勇者「モンスターだ!」

女騎士「先ほどまでとは違う……」

女戦士「やってやらあ! 勇者、いくぞ!」

勇者「は、はいっ!」タタタッ

女戦士「うおらっ!」シュッ

ツルンッ

女戦士「パンチが滑った!?」

勇者「なんで!?」

女騎士「おそらく、体表面から滴るほどの脂のせいだろう」

勇者「じゃあどうすれば?」

女騎士「簡単なことだ。極細の、私のレイピアで突けば、脂を押しのけ敵の肉を切り裂く!」シュッ!

大ガエル「げろろろっ!」ビュルルルッ!

女騎士「!」ガシイッ!

勇者「ああっ! 長い舌で女騎士さんの腕を絡めとった!」

カランッ

女騎士「しまった! レイピアまで落としてしまった! この程度の敵に……!」

女戦士「ちきしょ、開いた口に砂をぶち込んでやる」バシャッ

大ガエル「げぼっべべっぺっ」ペッペッ

勇者「い、いまだ! (女騎士さんは離れた位置にいるから女戦士さんからも離れて)女騎士さんのレイピアを拾って……でやっ!」シュバッ!

大ガエル「!」ドスッ

勇者「やった! 眉間を貫いた!」

大ガエル「げ。げ、げ、ろ、げえええ」ドロドロドロ

勇者「と、溶けていく!?」

女騎士「薄気味が悪いな」

パチパチパチパチ

女騎士「む、拍手の音か?」

女戦士「なんだ!? だれかいるのか!? 勇者、後ろへ早くこい!」///

勇者「は、はい」トテテテテ

勇者「あ、女騎士さんレイピアを」ポイ

女騎士「あ、ああ」スチャ

パチパチパチパチ

美勇者「お見事、勇者君」パチパチパチ

女戦士「ああっ、おめえ」

女魔法使い「見事な協力プレイだったわ、まあお間抜けなところはあれど」パチパチパチ

女戦士「てめーもいたのか……まあいるわな」ケッ

女魔法使い「ふん、あなたの砂攻撃、知性の欠片も無かったわね。パンチは滑って役立たずだったし、笑えたわw」

女戦士「るせえ! 効果的なやり方が一番良いに決まってんだろ、カッコつけの役立たずよりゃずーっとマシだぜ!」

女魔法使い「ふん!」

勇者「み、見ていたんですか戦いを(現われた位置からして、女戦士さんの後ろは多分見てないよね)」

美勇者「ああ、実は召還術の練習をしていてね」

勇者「召還術?」

美勇者「異界から精霊や魔物を呼び出して味方につける魔法の一種だ。折角なので、君達に差し向けてみたんだ」

女騎士「勝手な真似を」

美勇者「失礼をいたしました」

女騎士「まあ良かろう」

勇者「美勇者さんは何故この島に?」

美勇者「……まあ、モンスターの討伐と言っておこうか。君達は?」

女戦士「言う事ねえよ」ボソ

勇者「王様の命令で、光の水晶のある海底都市を探しに」

女騎士「ば、バカもの! 極秘任務だろう!」

女戦士「そうだった……じゃねえ、勇者てめ馬鹿!」ゴン!

勇者「いてーっすみませーん!」ジンジン

美勇者「ほほう、しかしここで会ったのも何かの縁。行動を共にしよう。協力する」

勇者「ほ、ほんとですか」

女戦士「いいよ。あたしはこいつと一緒に行きたくねえ」

女魔法使い「失礼な! 子供の頃から本当に嫌な人」

女戦士「てめーに言われたかねーよ、いつもイヤミったらしくてよ」

女魔法使い「あなたに知性と品が無いからでしょ」

女戦士「てめーは胸がねえだろーがよ!」

女魔法使い「あ、ああああああああ」ツルペタッ

女魔法使い「言ってはならない事を……」ワナワナ

美勇者「喧嘩は平和になってからすれば宜しい、今は洞窟へ向かおう」

女魔法使い「は、はい」

女戦士「やーいww」

勇者「いきましょういきましょう!」テクテクテク

女騎士(何故美勇者は洞窟を目指している事を知っていた……?)

とりあえずここまで待たせてスマソ
書きダメはまだあるが今シリーズは胸糞注意なトコがある
本来は言いたくなかったがクラーケンのときの事があるから予告しとく

洞窟~~

勇者「ここを抜けたら、町につく。その町で休んだら、野菜の森につきますよ」

美勇者「どんな町か楽しみだ」

ザッザッザッ

蝙蝠鬼「ぎがーーーーっ!」ババッ

美勇者「それっ!」シュバッ!

蝙蝠鬼「」バラバラバラ

女戦士「すげえな」

女魔法使い「でしょう、剣の腕だけでなく、見た目も鮮やか。美勇者様だけができる攻撃と言っていいでしょうね。貴女のようなお下品馬鹿には不可能!」フフフ

女戦士「……ああ、テメーと違って見た目だけじゃねえな」ケッ

女魔法使い「この!」ボオオオ

女戦士「やるかあ?」

女騎士「よせ貴様等! 王の命をなんと心得るのか」

勇者「仲良く行きましょうよ~」タハハ

ザッザッザ

美勇者「むっ、暗くなってきたな」

勇者「炎のブレスレットの力を使えば明かりになりますよ」ボッ

女魔法使い「さすが、便利ね。前へ行ってくださる?」

女戦士「う」

勇者「暗いから大丈夫ですよきっと」ボソボソ

女戦士「そ、そうだな」タラリ

ザッザッザッザ……

ゴツッ

美勇者「む!」

ガラガラガラッ!!

女騎士「しまった落盤だ!」

女戦士「うわわっ!」

勇者「みんな、自分の身を守る事を優先していでーっ!」ガツン!


ガララララ……


~~

女戦士「ちっ、完全に落盤でみんなと分断されちまった」

勇者「大丈夫ですかー?」

女戦士「おう、あたしはな」

勇者「こっちは美勇者さんと女騎士さんと俺です」

女戦士「女魔法使いは?」

女騎士「こちらには居ない」

美勇者「まさか落盤に呑まれたのか!?」

勇者「そ、そんな! すぐ助けないと!」

美勇者「いや、今は任務を全うするのが先だ。王からの、世界平和のための任務なら特にだ」

勇者「ええっ!? 仲間を見捨てるんですか!?」

女騎士「美勇者の言うとおりだ。女魔法使いも、自分を助けるために任務が失敗し、世界の平和が脅かされたのでは命が助かったとて喜びはせんだろう」

勇者「で、でも……あ、女戦士さん、俺達が戻るまでここ掘ってくれます?」

美勇者「ダメだ。さらなる落盤に繋がる恐れがある。それより女戦士さん、そこからどこかへ行かれますか?」

女戦士「おう、来た道のほかに横穴があるみたいだ。しかも、かなり奥のほうにだけど光りが見えるぜ」

美勇者「ならば、そちらへ行ってみてください。あとで合流できるかもしれません」

女戦士「わかったぜ」ザッザッザ


勇者「大丈夫かな? ものしり村に戻って貰って、救助を呼べば良かったんじゃないかな?」

女騎士「む、確かに」チラ

美勇者「今は彼女の無事を信じ、先へ進みましょう」

ザッザッザ……

女戦士のルート~~

女戦士「おらあっ!」ドガッ!

目無しネズミ「ぴぎゅっ!」ボテッ

女戦士「ザコめ」フフン

女戦士「あの奥の光、段々近づいてきたな」フフ

ザッザッザ

女戦士「ここが光の発信源か」

パアアアアアアアア

女戦士「こんな洞窟に、こんな大広間があったなんてな。でかい光の塊が天井に……つか、これって遺跡じゃねえか?」

「その通り」

女戦士「なんだ!?」

魔人「ここは我が地底城であった場所。そして、闇の力が蘇りつつある今こそ、我が復活の時!」ババン!

女戦士「なんだオメエは、魔族ならぶっ飛ばしてやるっ!」ダダダッ!

女戦士(正面からぶつかれば後ろは見えねえよな//)

魔人「ふふ」クイッ

女戦士「!? 足元が!?」ドテンッ
魔人「ふっ」

女戦士「あいつが指をちょいと動かした途端、あたしの脚が宙に浮かんだ……なんだ今の能力!(あお向け倒れでよかったー)」

魔人「消えなさい」スッ

グラララ

女戦士「! 床の石畳が幾つもはがれて浮かんでやがる!」

ビュンッ!

女戦士「飛んできたっ!」ビュビュッ!

魔人「連続パンチで迎撃しようとしても無駄です。無駄ですとも」クイッ

女戦士「うああ、あああっ! またひっくり返っちまった!」ズデーン!

ガツンゴツンガツン!!

女戦士「ぎゃが……っ!」

魔人「無様な」ククク

女戦士「ち、ちきしょう、強ええ……」

魔人「ふうむ、よく見れば貴女は美しい。どうです? 魔族が地上侵略を完成した暁には、我が飼育下にきては」

女戦士「だ、誰がペットなんかになるかボケえっ!」

魔人「そうですか。ならば死……いや、惜しいから……」キラッ

女戦士「なんだその杖」

魔人「変化の杖です。あらゆる物体を変身させる力を持ちます。それ」シュン

女戦士「ん!?」ポンッ

閲覧注意こっから

ウーッキッキッキッキッキッキーーーーーーー!

女戦士「な、なんだ? うわあ、コザル(小猿みたいなもん)なっちまったあああっ!?」キキー!?

魔人「はははは、いい姿だww」

女戦士「き、ききー! てめえゆるさねえ!」タタタッ

魔人「ほう、まだ向かってくるとはおろかな」

女戦士「このーっ!」バッ

魔人「ならついでに、尻尾が非常に重い鉄球になっているように変身してみましょうか」ポンッ

ズシン!

女戦士「ききっ!? う、動けねえ!」

魔人「はーはははは! ほれほれ、どうしたどうした」チョンチョン

女戦士「ひい、やめろ、そ、そんなとこさわるな!」ヒイヒイ///

魔人「ほほう、顔がより赤くww」ツンツン

女戦士「ちきしょう!」

魔人「ほれ、もっとキキーと鳴きなさい」ベシベシ

女戦士「い、いてえっ! だ、だれがいうかあ!」///

魔人「勇ましい声もこの姿ではww」ピンッ

女戦士「ひぎゃ! 弾くな!

魔人「どこを触ろうが弾こうが飼い主の自由でしょう」フフフフフ

女戦士「きいい、きい! 変態、止めろ! ひぐ! し、刺激するなああっ! ききー!」

ジョロロロロロロロ

女戦士「うわああああああああああなんでだあああああああああ」

魔人「哀れすぎるww」

女戦士「そんな馬鹿なあああああああ」

魔人「色々と芸も仕込みましょう」フフフフ

「お待ちなさい」

魔人「む?」

女戦士「そ、その声は」

女魔法使い「こんにちは、魔人さん。戦いは見せてもらったわ」

女戦士「お、女魔法使い! なんで天井に張り付いてんだ」キキッ

女魔法使い「爆炎魔法!」ボバアアアアアアアッ!!

魔人「ぐおっ!」

女戦士「なにっ!? 一発くらわしやがった!」

魔人「やりますね。はっ!」バリバリバリ!!

女魔法使い「その程度の魔力では勝ち目なし! 火炎魔法!」ボオォオオオオ!

魔人「ぐあああああああっ!」

女戦士「ちょ、なんだって!? あたしがこんなにやられた相手が簡単に!?」

女魔法使い「ふふ」シュタッ

魔人「恐るべし! だがこの石畳を喰らえ!」ヒュンッヒュンッ!

女魔法使い「とどめよ。竜巻魔法!」ギュルルルルル!

魔人「うわああああっ! 竜巻に石畳が飲まれ……すべてこちらに向かってくる! があああああああああ」ガツンゴツンギュルルルウボキイイッ!

魔人「ぐはああ」ドバアアッ

女戦士「き、ききー、ききー! 嘘だろおお!?」

女魔法使い「女戦士さん、いいえ小猿さん、助かって良かったわね」フフフフフ

女戦士「き、ききいい! こ、小猿って言うなあ!」

女魔法使い「うふふ、こうなるとかわいいものねww」ナデナデ

女戦士「キーキーやめろー!」

女魔法使い「ふふふふ。変化の杖かあ、昔本で読んだことがあるわ。折ってしまえば、効果もなくなるとか」

女戦士「そ、そうなのか! じゃあ早く」

女魔法使い「ええ、勿論。でもただし」

女戦士「!?」

女魔法使い「この私に懇願しなさい。哀れなおもらし小猿を助けてください、お願いします、女魔法使い様、と」フフフ

女戦士「て、てめっ!」

女魔法使い「一生、その姿でいいのかしら~?」ナデナデ

女戦士「ち、ちきしょーうるせー! おめーなあ! 他人事だと思って!」

女魔法使い「さ、どうするの? ここで飢え死にするって手もあるわ。仲間にも知られることなく、その内一匹のサルの死骸が見つかることにww」

女戦士「お、お前、同じ村で隣の家に生まれた幼馴染じゃねえかよぉおおお」

女魔法使い「だから、条件付きで助けてあげるといってるの。どんなに実力より遥かに離れた大口たたきの、生意気で無様で惨めで哀れなサルだとしても」

女戦士「て、てめえすっげえ嫌な奴だな。女騎士のほうが嫌な奴と一度は思ったけど、やっぱお前が最悪だ」ギリリッ

女魔法使い「なんとでも」ニコッ

女魔法使い「言わないなら、後世に伝えてあげる。間抜けな女戦士が、敵に敗北して失禁し、猿の真似までして命乞いして、最後は殺されましたって」ウッフッフッフッフ!

女戦士「ぐっ!」

女魔法使い「永遠に語り継ぐように計らうわ。世界を救った美勇者様の懐刀となりうるこの私ですもの、その頃にはそのくらいの権力はあるはずよ」

女戦士「こ、この……このっ」ガクブル

女魔法使い「この場だけ、私の前で秘密の屈辱を晒すか。それとも、永遠に語り継がれる大不祥事の主となるか。選びなさい」

女戦士「……哀れなおもらし小猿を助けてください、お願いします、女魔法使い様」

女魔法使い「おーけーでーす、ふふふ、っふふふ! あはははは!」ボキンッ!

ポン

女戦士「畜生、畜生……」ググッ

女魔法使い「それじゃ、私はここから町まで行くとするわ。さようなら~」テクテクテク

女戦士「ちっきしょおおおおおおおおおおおお!」


魔人(人間と言うのは、残虐性だけは魔族を上回るものですなあ)フフフフフ



胸糞展開注意はここまで

海底都市への道・野菜の森編~~

4の町~~

勇者「いやー、みんな合流できてよかったよかった」

女魔法使い「ええ、そうね。小猿ちゃんも元気だし」

女戦士「ぐっ」

女騎士「なんのことだ」

女魔法使い「実は~」

女戦士「は、はやく野菜の森に行くぞっ!」

勇者「町っていう町は久し振りだなあ。あ、そこの人、ちょっと訊きたいことが」

町人1「あんた等、野菜の森にいこうってのかい?」

勇者「ええ」

町人1「まさか、野菜を採りに行く気かい? だったら悪いことは言わない、命が惜しければ近寄らないことだ」

美勇者「なにかあったのですか」

町人2「俺の、友達の友達の友達が、この間野菜の森にダイコーンを採りに行って、片手を失って帰ってきたんだ。何があったのか聞いても答えねえそうなんだ」

女騎士「モンスターに襲われたようだな」

勇者「俺達なら大丈夫ですよ! 野菜の森の場所を教えてください」

町人1「んー、こればっかりはなあ」

勇者「安心してください、俺は勇者なんです!」

美勇者「私もね」

町人2「ほお? あ、その鎧のマーク。もしや“伝説の勇者”候補の一人? なら大丈夫かもな」

町人1「へー、よし、地図をやるよ」

勇者「ありがとうございます」

ザッザッザ

野菜の森~~

勇者「本当に野菜がたくさんある森だなあ」

勇者「イモにトマッコにレタシャキ、どれもなんかすごい美味しそうだなあ」

女戦士「おめーな……」グウウウ

女騎士「下品なものだな」フン

女戦士「う、る、るせー!」

勇者「ま、まあまあ。あんまり興奮すると余計おなかが空きますよ」

女騎士「ガタガタ言わず、このトマッコでも食べれば良かろう」プチッ

女騎士「ほれ」ポイッ

女戦士「お、おう」パシッ

女戦士「うまい……」シャクシャクシャク

勇者「どうしたんだろ、洞窟の出口で合流してから元気がないや」

女魔法使い「たまーに手に入るこういう食料もいいものですね。状況が許せば焼いて食べたいところ」

美勇者「健康にも良いからな」

女魔法使い「バナナでもなってないかしら。ねえ女戦士さんww」

女戦士「ぎうぅっ!」

女魔法使い「おー、恐い恐いww」

女騎士「さて、先へ進むか」

ブブブブブブブ

女戦士「あん?」

勇者「女戦士さん、ボクが真後ろにいるのにそういうことはやめてくださいよ」

女戦士「ちげーよバカ!!」////

ブブブブブブブ

勇者「この羽音は、ハチタイグーンじゃないでしょうか」

女騎士「ハチタイグーンが、さらに巨大な群れとなってこちらに向かっている、といったところか!」

ブブブブブブブブブブブ

勇者「炎のブレスレットで燃やしてやる!」ボオオオオオッ!!

ハチタイグーン「ぶぶぶぶぶ」ベベベベベッ!!

勇者「うわっ! 粘液を吐き出して……炎も包まれて消えた!?」

ベチャベチャベチャ

女戦士「うわーっ! ベットリと気色わりい!」

女騎士「これは蜂蜜だ! やつらは蜂蜜を飛ばせるのか!」

勇者「甘い」ネロ

女戦士「やってる場合かっ!」ドローリ

女戦士「うわっ、全然動けねえぞ!」ドロッドロッ

勇者「ひはがもろらない(舌が戻らない)、れんろがたかふぎ(粘度が高すぎ)!」フヒー

美勇者「おのれ! 全員動きを封じられたというのか!」

ハチタイグーン「ぶぶぶぶぶぶぶぶ」ブーンブーン

女騎士「あの形の編隊飛行……まさか、一斉に刺しに来るつもりか!」

女戦士「なんだって!?」

勇者「ひへえ!?」

ハチタイグーン「ぶぶぶぶぶぶーーーーーーーーぅ!!」ブーーーーーーーーーーーーーッ

女騎士「く……っ!」

ボバアアアアアアアアッ!!!!!

女騎士「!? なんだこの爆発は!」

ハチタイグーン「」ボトボトボトボト

女魔法使い「私の新技の爆炎魔法を使って、吹き飛ばしたのよ。熱には強くても爆風には耐えられなかったみたいね」

勇者「べっ! やっと蜂蜜から舌が外れた」ハアーハアー

美勇者「そうだ、水のブレスレットで流してみましょう」ザバーッ

女騎士「ほう、水分に溶け易い性質だったのか。蜂蜜が簡単に解けてゆくぞ、綺麗さっぱりに」トロトロトロ

女魔法使い「こちらのほうが、1枚も2枚も上手ね、小猿ちゃーん♪じゃなくて、女戦士さんw」

女戦士「うううっ」ザッ

勇者「お、女戦士さん?」

女戦士「ちっくしょう!」ガツッ!

女騎士「座り込んで地面を叩いても何も変わらんぞ」フン

女戦士「う、うるせえうるせえ! くそ、くそ、くっそ!」ウウウウウ

勇者「すいません……俺が力不足なせいで」

女戦士「うるせえもういい! バカ!」

勇者「すいません」

女騎士(女戦士、なにがあったのだ?)

トボトボトボ……

イライライライラ

女戦士「ちきしょう、あのクソ女クソ馬鹿クソボケ」イライライラ

デカ熊「がるおおおおおおーーーーーっ!」

女戦士「るせえっ!」ボガッ!!!!

デカ熊「ぁああああおおお」ボロボロプシューッ

女騎士「一撃で顔を砕くとは」

美勇者「すごいですね」

女戦士「うるせー! とっととキャロール探すぞおらああっ!」ガー!

勇者「うーん、なんか変だと思ってたけど、元気なだけまだいいですよね」

女騎士「まあ、そうだな」

女魔法使い「フン」

女戦士「ん? って、お、おい! 勇者、女騎士が近いだろ!」

勇者「え? あ」

女騎士「?」

勇者(女戦士さんの真後ろに俺、そのすぐ横に女騎士さん。と言うことは、バレやすいってこと!)

女騎士「近すぎるとまずいのか」

勇者「え、ええ、陣形的に! 陣形的にまずいんですよ!」

女騎士「成る程な。む?」

勇者「な、なんでしょ?」

女騎士「女戦士の、鎧の腰部だが」

勇者&女戦士「!!」

女騎士「蜂蜜がべったりと張り付いているぞ。先ほど流しきられなかったようだな」

女戦士「そ、そうか、へー」フー

勇者「じゃあ後で、川かなんかで流しましょうね~」フー

女騎士「何故安堵の表情を浮かべるのだ」

勇者「な、なんでもないですよ~」

勇者(でも俺、全く腰の蜜に気づかなかったな……あ、とりあえず下は見てなかったからか)

ザッザッザ……

こんかいここまで

美勇者「む?」

勇者「どうかしました?」

美勇者「この辺の野菜が萎れている」

女騎士「こちらは枯れているぞ」

勇者「本当だ。どうしたんだろ……あっ」

女戦士「どうした?」

勇者「前にも、こんなことがありましたよね? 女戦士さん」

女戦士「あっ、あの時……デスプラントか!」

女魔法使い「デスプラント?」

勇者「ええ、100年前に“伝説の勇者”様が倒した巨大植物モンスターで、そいつの子孫がある畑の野菜を、地面から養分を吸い取ってこんな風にしたんです」

女騎士「なるほど」

勇者「で、あの時、でてきたデスプラントは昔の資料からすると5分の1くらいの大きさで……」

勇者「しかも本来は、5匹のデスプラントが共食いをしあうって事だったし、5粒1セットのはずの種が、空中飛散したんじゃないかっていう仮説も立てちゃって」

女戦士「そういやそんな話もしたな」

女騎士「全く別の固体、もしくはその種の一つがここまで飛んできて、育った可能性があるということだな」

勇者「そうです!」

美勇者「4の町の者を襲ったのはそいつかも知れんのだな」

勇者「気をつけていかないと。ここの野菜のほうがあの畑よりずっとたくさんあるから、栄養もたっぷり摂っていてもっと強いはず」

ザッザッザッザ

ゴゴゴゴゴ

勇者「! この地下を響く震えは!」

美勇者「いるのか、デスプラントが」

勇者「近くです! あの方向!」

女騎士「むう……!」

ザボオオッ!!

勇者「根っこが下から来たっ!」

バシッ

女戦士「うわっ!」ドタッ

女魔法使い「あらあら」

勇者「根っこの打撃力も相当です、気をつけて!」

女戦士「うおっしゃああああああああああ!」グイッ!

勇者「!?」

女戦士「うおおおおおおおおお!」グイイイイイイイイッ!!

ブッチイイイイイイッ!!

美勇者「ち、力で引きちぎった!?」

女魔法使い「すごい……い、いえ、なんと下品な」

ズゴゴゴゴ

美勇者「根っこが地面に後をつけながら逃げ去っていくようだ。行ってみよう」シュタッ

女魔法使い「ええ」タタタッ

女騎士「ああ」タタッ

女戦士「あたし達も行くぞ! ぶちかましてやるぜ!」ダダダッ!

勇者「ちょ、いきなり走り出したら……わっ!」コケッ

ベチャ

女戦士「……ん?」

勇者「//////」

女戦士「状態説明しろ」

勇者「俺のおでこが、女戦士さんの鎧の腰のあたりの蜂蜜にくっついて取れなくなって、俺の目の前に、女戦士さんの……鎧の壊れちゃった部分があります」

女戦士「うおおおおおおおおい!」ゴアアアアアアア!!!

勇者「す、すごい状況だあああ」

ボバアアアアアッ!! ビュルルルルルッ! ドガッビシッ! ズバアアアッ!!

デスプラント「しぎゃああああああ!」ブンブンッ!!

美勇者「ふっ」スタッ

女魔法使い「あれがデスプラントね」

女騎士「かなり手ごわそうだ、5メートルはあろう巨大植物モンスターか!」

美勇者「女騎士様、手出しは無用ですよ」

女魔法使い「そのとおりです」

女騎士「何?」

デスプラント「しぎゃあああああああああああ!」ガアアーーーーッ!

女魔法使い「爆炎魔法!」ボバアアアアアッ!!

美勇者「ふっ!」ズバッ!

デスプラント「しぎゃああああ!ぎゃああおお!」バシンベシン!

女騎士「先ほど同様、根を鞭のようにして攻撃してくるのか!」ズバッ!

タッタッタッタ

女戦士「こら、ちゃんと合わせろ」タッタッタ

勇者「きつすぎですよお!」タッタッタハアハア

女戦士「うー、変な息をかけるなああ///」ドテテテ

女騎士「む、遅いぞ女戦士、勇者……は?」

美勇者「なんですかあれは?」

女魔法使い「ケンタウロス?」

美勇者「新たな陣形……?」

女戦士「い、いいから戦いに集中しろ!」////

勇者「ひええええ! すごい疲れるこの体勢首と腰が痛い」ジンジンジン

勇者「視界は最高」

女戦士「うるせえ!」ヒュン

勇者「一関係上パンチは当たりませんよー、って足が来た」ボギャン!

女騎士「何を遊んでいる! ……何を考えているのかは知らんが、女戦士。あれがデスプラントか?」

女戦士「あ、ああ。そうだ間違いねえ。色がちぃっと濃いのと、前の奴の倍はでかいってのが違うけどよ」

勇者「推測が当たったかな」グググ

女騎士「よし、奴を倒すか」スッ

女魔法使い「待って。あとからのこのこやってきて、いい所だけいただきまーす、じゃちょっとね」

女戦士「協力してるんじゃねえのかよ!」

女魔法使い「あら、誰かと思えば哀れなバカ女戦士さんじゃないですか~、いいえ、おもらし小猿かしらww」ニヤニヤ

女戦士「ぎっ!」

美勇者「デスプラントの触手攻撃が来るぞ!」

デスプラント「しぎゃああああががあああああ!」ビュベッ!

女魔法使い「風魔法!」フオオオオオオッ!

デスプラント「し、ぎ!」ググッ

美勇者「今だ! 水の波動を味わえ!」ドビュウウッ!!

女騎士「巨大な水流が迸る技か!」

ドビュウウウウウウウウウウ!!!

デスプラント「しぐぎが」ボキイイッ

女戦士「み、幹が完全に折れちまった」

勇者「ええっ!? み、見えない。見えるのは」

女戦士「いうな!」ボギャ

女魔法使い「ふう、多少てこずったけど、やはりたいした敵ではなかったわね。女戦士達がのこのこやってこなければ、もっと早いタイムで倒せていたはず」

シュルシュルシュル

女魔法使い「え?」

シュルルルルルル!!

美勇者「幹の折れた部分から、急速に蔓が伸びてくる!?」

シュルルルルル!!!!

デスプラント「しぎーーーーーーっ!!」

女騎士「再生しただと!?」

勇者「さ、再生?」

美勇者「なるほど、一筋縄ではいかないか」シュパッ!

ボトッボトッ

女騎士「素早い剣で根やツルの攻撃を切り裂いたか」

デスプラント「しーぎぎぎぎ」シュルルルル

女騎士「しかし、また再生した!?」

女戦士「うおおおっ、やべえ! こないだ戦った奴とぜんぜん違うじゃねえか!」

勇者「じゃ、じゃあ燃やそう! 女戦士さん、俺の右腕を奴の方向に向けて!」

女戦士「おう!」グッ

勇者「火炎発射!」ボォオオオオオオオオ!!!

ボオオオオオオオオパチパチ

デスプラント「し、しぎいいっ!」

美勇者「効いている……」

女魔法使い「くっ、真っ黒になっていくわ」

デスプラント「し、し、しぎ……しっ!!」バリンッ!!

女戦士「なんだあ!? こげた部分を、まるで殻を破るかのように弾き飛ばして、中から新品のデスプラントが出てきちまいやがったぞ!」

美勇者「なんたることだ……この再生力並では無い!」

勇者「ど、どうやって倒せばいいんだ!?」

女戦士「幹を斬っても、焼いてもだめ……」

女騎士「根と幹を切り離すのだ!」スパパパパッ!!

デスプラント「しぎ!」シュルルウッ

女騎士「!」ギュルルルル

女魔法使い「女騎士が足を絡めとられ逆さ吊りに!」

女騎士「き、貴様あ!」

デスプラント「しぎぎーぎーww」チョンチョン

女騎士「ひぎい! ど、どこをさわって……はぎいいいっ!」アヘエッ

デスプラント「しぎーww」ツンツンニョロニョロ

女騎士「ふ、ふじゃけりゅなああああっ!」ヒイイイイイ

美勇者「根を断ち切る戦法は良し! はっ!」ズババアッ!

デスプラント「しぎっ!」

美勇者「根は一本残らず、幹から断ち切りましたよ」フフ

デスプラント「しぎーーーっ!」シュルルルルル!!

女戦士「ダメだ! 根も軽く再生しちまいやがる!」

勇者「えーと、えーと!」

デスプラント「しーぎぎー」ツンツン

女騎士「はひ、はひい、さ、さわるなあああああはあああああああああああ」ビクビクン

女魔法使い「無数の蔓、高等な再生能力……どうすれば」

デスプラント「しぎいいいいい」パックリ

女戦士「げ、あいつ、口っていうのか? とにかく思いっきり開けやがったぞ!」

ガッバアアアアアア

女騎士「や、やめれろぉ、た、たべられるぅううう」ヘナヘナ

勇者「わかった!」

女戦士「うわっ! お、お前、この状況で強く息をかけるなって/////」

勇者「100年前のこいつの親は、芯を切り裂かれ倒れたって言う話を覚えてますか!?」

女戦士「芯……そういや」

勇者「だから、芯を真っ二つに断てば倒せるかも!」

女戦士「でもこないだの奴はもっと簡単に……うーん、成長が無かったせいか?」

勇者「かもしれませんね、ともかく美勇者さん、おねがいします!」

美勇者「……くっ」ジャリッ

美勇者「皆さん、援護をお願いしますよ!」タタタッ!!


女戦士「つか、まず水でこっちの蜂蜜流してくんねえかな」

勇者「それだと、俺と女戦士さんが離れてしまう、そこで見られてしまうかもしれないから、今は好都合ですよ」

女戦士「そ、そーだな/// つかお前、ずっと見てないだろうな」

勇者「あ、あははは///」

女戦士「て、てめー!」////

勇者「戦いましょ戦いましょ///」

美勇者「ていやあああっ!!」シュバッ!ザッ!ズバッ!!

デスプラント「し、しっぎっ!」ブチブチズバッ

女魔法使い「敵の芯には届きませんでしたが、ツルを何本も斬り女騎士を救いましたね」

女騎士「あへへおへ~~」ヘローン

デスプラント「しーぎいいいい!!」バシバシッ!

美勇者「ぐあっ!」ドザアッ

女魔法使い「あ、え、援護をしないと。爆炎魔法!」ボバアアアアアッ!!

女戦士「じゃああたしも……よーし、この岩投げつけてやれ」ブンッ!!

デスプラント「しぎっ!?」

ドムウウウッ!!ゴチン!!

デスプラント「し、しぎっしぎしいぎぎぎっ!」ベエベベベベッ!!

女戦士「!? うわっ!」ベチャッ

勇者「しまった、この間のデスプラントも使った粘液だ!」

女戦士「な、ならこれはたしか燃えるんじゃねえか?」

勇者「ダメですよ、体にべっとりついたこれを焼いたら大火傷をしてしまいます!」

美勇者「くっ、足が絡めとられた! 動けん!」ネチャネチャ

デスプラント「しぎーっ!」ベシン!!

美勇者「くは……く、首が……」ピキッ

美勇者「」

女魔法使い「ああっ、美勇者様! 己、爆炎魔法を……」ボワアアアアアアッ!!

ベチャ

女魔法使い「あ、私も動けなく……」

ボワアアアアアアッ!!

女魔法使い「ぎゃああああっ!! 粘液が引火して燃える! 燃えていく! 私ごと……あああああああっ!! いやああああっ!」

勇者「お、女魔法使いさんが危ない助けなきゃ!」

女戦士「……あんなやつ」

勇者「えっ!? 何を言ってるんですか!?」

女戦士「い、いや、なんでもねえ……」

デスプラント「しぎいぎゃーーーーっ!!」ベインッ!

女魔法使い「……ごふっ」ドザアアッメラメラメラメラ

女戦士「あ、あ、あ、あ! 首の骨やりゃあがった!」

女魔法使い「」メラメラメラメラメラ……

女戦士「あ、あ、あ、あ、あ、ああ! 燃えちまう……焼けちまう、 て、てめえてめえ!」

勇者「女魔法使いさん!? どうしちゃったんですか!?」

女戦士「てめえこんちくしょおおおおおおおおおおおっ!」ブッチイイイイイッ!!

デスプラント「しぎっ!」ビュンッバシッ!

女戦士「なんだよこんな根っこ!」ゴゴゴゴゴッ!

デスプラント「しぎっ!?」

女戦士「あたしはなあ、他の奴と違って首、鍛えてんだ。こんなクソみてーな攻撃で折れるわきゃねーだろ!」ゴゴゴゴゴッ!

デスプラント「し、し、し、しぐぎっ!」ベベッ!

女戦士「まーた粘液ぶっかけてきやがって。勇者、焼けっ!」グイ

勇者「は、はいっ!」ボオオオオオ!

女戦士「あたしの体の前面にぶっかかった分も焼いちまえ!」

勇者「え!? そ、そんなことしたら」

女戦士「いいからやれっ!」

勇者「は、はい!」ボオオッ!

女戦士「うおおおおおおおおおおっ!!」ボオオオオオメラメラメラ

デスプラント「し、しぎっ」ブルッ

女戦士「死ねやてめえーーーーーーっ!!」ダダダダダッ!!

ガッシリ!

デスプラント「しぎゃああああああああ!」

ボオオオオオオオオオオオオッ!!

勇者「な、何をしてるんですか!?」

女戦士「燃えたまんましがみついてやろってんだよ! 再生するそばから燃やしてやるっ!」ボオオオオオアアアアアアアアアアア

勇者「こ、効果的かもしれないけど、危険すぎますよ!」

デスプラント「し、しぎがあああああっ!!」

女戦士「おらああああっ、どうだああああああっ!」ボワオオオオオオオオッ!!

デスプラント「しぎいいいいがあああああ!」

勇者「こ、このままじゃ女戦士さんまで燃えてしまう、あ、俺もだ」

勇者「お、女騎士さーん、こいつの中心を突き刺して、縦に割ってくれ~~」

女騎士「あへ、あへ……へ?」

勇者「女騎士さん動いてくれ~~~!」

女騎士「はっ! ゆ、勇者! こ、ここは……そうか、デスプラントと戦っていたのだった」

勇者「真ん中の、芯を斬り裂いてーっ!」

女騎士「わかった、よかろう。ならば真上から一閃すれば!」シュタッ!

ビュバアーーーーーーッ!!

女騎士「! 私の真下からなんだこの水柱は!?」

美勇者「水のブレスレットで造ったのだ……この勢いを利用して飛び上がり、真上から一撃を……ぐふっ」ゲホッゲホッ 

女騎士「ああ!」ダッ!!

デスプラント「し、しぎ、しぎ、しぎいいいいいっ!」ボオオオメラメラメラ

女騎士「うおおおおおおおおっ!」ズバアアアアアアアッ!!!!

デスプラント「しぎゃあああああああああああ」ズズズズズボオオオオオワアアアアアアアアッ

シュウウウウウウ……

女戦士「ふう、はあ、はあ、熱ッ」

女騎士「勝ったか」ザッ

美勇者「い、今すぐ水を」ザバーッ!

女戦士「ふ、ふう」

勇者「蜂蜜もとれた」フー

美勇者「むっ!? 女魔法使いが丸焦げに!?」

女魔法使い「」シュープスプス

女戦士「お、女魔法使い大丈夫か!!」

勇者「心配するんですね」

女戦士「一応、こんなクソみてーなやつでも、幼馴染だからな」ケッ

女魔法使い「」プスプスプス……


今回ここまで 書き貯め分もうすぐ終わる

4の町・診療所~~

町人3「あの怪物を倒しちまうとは流石勇者様だな、俺の腕の敵をとってくれてありがと」

勇者「いや、どうも……それより、女戦士さんや、美勇者さん女魔法使いさんの怪我は大丈夫ですか?」

医者「女戦士さんは鎧とアンダーウェアで身を守ってたから、レタシャキの葉でできたこの薬を塗って丸1日もすれば治るよ。美勇者様も、首の骨が折れたくらいなら接骨薬で、4日もすれば治る」

医者「だが、女魔法使いさんは、引火した炎をモロに浴び、さらに首まで折れてるから、しばらくは休まないとならないな」

勇者「でも、生きていて良かった」

医者「その通りだな」

ガチャリ

町人1「勇者様、採ってきたぜ、メモリアキャロだ」

町人2「化物をやっつけてくれたお礼に、森で取れた野菜もいっぱい持ってってくれ~」ドサドサドサ

勇者「ど、どうも(取り立てられちゃうんだろうな~)」

防具屋「あと、女魔法使いさんに魔法衣だ。燃えちまったんだろ?」

医者「そういえば、女戦士さんの鎧、かなり溶けたりしてたな。尻の部分なんて思いっきり穴があいていた」

勇者「う///」

防具屋「おお、そんなら似たタイプの厚い鎧があるぞ。やるよ」

勇者「ほ、本当ですか!?」

防具屋「いいってことよ、おれいだおれい」

勇者「ありがとうございます!」


女騎士「ああ、外であんな姿になってしまった……」イジイジイジ

翌々日の朝~~

女戦士「いよーーっしゃ! 完全、完全、完全復活だーっ!」ビシイッ!!

勇者「よかったですね~」

女戦士「おう、新しい鎧でようやく開放されたぜ、あの苦しみの日々からな……」ゾワワワワ

勇者「俺だって、ようやく自由に動けますよ」ハア

女戦士「残念そうだなオイ」ギロ

勇者「えへへ、ど、どうも///」

女戦士「とにかく、だ。元の鎧が使い物にならなくなってくれて助かったぜ」フー

勇者「あー、それもありますね。まだ使えるって判断されたら、新しい鎧を持ってかれてたかも」

女魔法使い「ちょっと、病室で騒がないでくれる?!」

女戦士「う、うわっ、起きてやがったのかよ」

女魔法使い「一体何の話をしてたの? あなたの鎧が使えないとかなんとか」

女戦士「うるせえな、安静にしてろバーカ」

美勇者「zzz」

女魔法使い「ふん、調子に乗ってバカはそっちでしょ」

女戦士「何言ってんだよ、ズタボロで動けねえ癖にww おれおれ、よくも昨日は馬鹿にしやがったな」ペチペチ

女魔法使い「きゃ、なにするのバカ!」

女戦士「火がついてみっともなく騒ぎ立てちまってなっさけねーww」

女魔法使い「ぐ、ぐむうううう///」

勇者「あ、あの、その辺にしといたほうが」

女戦士「いいんだよ、このくらいはな」

勇者「女魔法使いさんがやられた時、思いっきり怒ってたのに」

女戦士「が/////」

女魔法使い「えっ//」

女戦士「ち、ちげーよ、こんな奴知らねーよ、ただあたしはあいつを倒したかっただけだっつーの! おらおら、尿瓶でもつかってやろうかこの!」

女魔法使い「そ! それはだめ! 全魔力一点集中・爆炎魔法!」カッ!

女戦士「うわ……わああああああっ!!」グルンッ

バボオオオオオオオオオオッ!! ドガンパリンガシャーーーン!!

勇者「わあっ! 女戦士さんが窓を突き破って外まで吹っ飛んじゃった!」

女戦士「うふふ~、攻撃に対して背を向けるとは小心だこと! う、傷が痛……うーんうーんうーん」オエー

外~~

勇者「お、女戦士さーん」タッタッタ

女戦士「ちきしょー、あのやろー」

勇者「一点集中の魔力なんてすごいことしてくるなんてなあ」

女戦士「うー、背中っつか、腰の辺りに思いっきり爆発くらって……くらって……えっ」

勇者「え? あ! 女戦士さんお尻丸出し!?」

女戦士「な、なんでだあああああああああああああああああああっ!!!」

勇者「強力な爆発魔法に対して、素早く身を翻して背というかお尻の辺りで受けて、一点集中だっただけに鎧のお尻だけ壊れちゃったって事ですね」アハハハハ……

女戦士「そんなのどうでもいいっ! なんでだ!なんでだ!なんでなんだーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」

勇者「もう一つ鎧下さいって訳には流石に行かないですよね、それにお尻がまた出ちゃったって理由を話すのも……ですよね?」

女戦士「訊かなくたってわかるだろバアカーーーーーーーーッ!」ガー!!

女騎士「何を騒いでいるのだあいつ等は」

海底都市への道・野菜の森編 終わり。
魔族再侵攻まであと11日。
ちなみに残りの借金は82300G

↑その通りですね指摘アリガト

女魔法使い「うう、気分が悪いわ」

美勇者「zzz」

女魔法使い「もうちょっとで死ぬところだったわ」

女魔法使い(それにしても、女戦士ってば。私がやられたときに物凄く怒ったなんて信じられない)

女魔法使い(私……あんな酷い事したのに)

魔人「魔族に茶番を演じさせ、自分のほうが圧倒的に優れているように見せかけた挙句にさらなる屈辱を与えたことですね? 落盤まで作って」ニコ

女魔法使い「! ま、魔人!?」

魔人「召還術の応用による封印解除、お見事でした。その残虐性も面白かった。ですから、一興として貴女の仰ったとおりに演じましたですよハイ」

女魔法使い「っ」

魔人「あとは、私に肉体を貸していただければ」

女魔法使い「なんですって!? そんなことはさせない……うっ、体が」ズキズキ

魔人「私の肉体、100年寝てたらけっこう弱ってしまいましてね」ウフフフフ

女魔法使い「やめなさい、やめなさいっ!」

魔人「軽はずみに魔族と約束などするものではありません。舐めすぎだ馬鹿者め」

アアアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーッ

海・漁船の上~~

船長「ものしり村の村長が書いてくれた地図じゃ、この辺にあるって話だがな」

勇者「どうもありがとうございます船長さん、タダで乗せてくれて」

船長「いやいやいいのさ、勇者様のお役に立てるなんてな」

勇者「うーん、この辺りに、(村長から預かった)水のオーブが近くにある状態で、海面から良く見ればわかるくらいの輝きがあるって言うんだけど……」キョロキョロ

女騎士「おい、女戦士も探せー船室から出てこい」

女戦士「うるせーバカあ」ウウウウ~

勇者「ふう、昨日の事がまだ尾を引いてる。仕方ないですよ、二人で探しましょう」

女騎士「昨日のこととはなんだ?」

勇者「あ、え、え、っと、ほら、火傷おっちゃったでしょ、病み上がりですから、ははは」

女騎士「それは一昨日の話だろう」

勇者「そ、そうでしたねハハハハハ。あっ!?」

フィイイイン……フィイイイン……

勇者「この光がそれか!」

女騎士「ここから入れば、海底都市の入り口へと行けるわけか」

勇者「ええ、早速行ってみましょう!」

女戦士「……あたしもいく」

海底都市への道・蒼の散歩路編~~

勇者「水中なのに、全く息苦しくならない」

女戦士「しかも、坂道みたいに歩けるなんて不思議なところだな」

女騎士「むっ、水中のモンスターか」

タッコ「しゃぼおおっ!」ゴボゴボゴボ

女戦士「うっ、クラーケンか」

女騎士「よく見ろ。足が八本、体が赤く丸い。タッコの種族だろう」

タッコ「しゃぼ!」ボボボボボ!

勇者「うわ、光の玉だ!」ドムッ!

女騎士「下らん!」ズバッ!

女戦士「おどかしやがって!」ドガッ!

タッコ「しゃ……ぼ」ユラリユラリ

勇者「あ、流されていく」

女騎士「ふむ、我々は水を感じることさえないというのに不思議な現象だ」


人魚「るる~♪」スイスイスイ

勇者「」

女騎士「」

女戦士「あん?」


人魚「あら?」ボイン

勇者「い、いい体した美人の人魚さんが///」

人魚「蒼の散歩路を歩いてくる人間がいるなんて珍しいわ~♪」スイスイスイ

女騎士「むむ……これは面喰った。人魚がいるとは。海底都市の住人なのか?」

人魚「ええそうよ~♪」

女戦士「じゃあ、海底都市の光の水晶もしってんのか?」

人魚「あら、あなたこそよく知っているわね~♪」

勇者「歌うように喋るんですね//」

人魚「ええそうよ~♪」

女騎士「さて、海底都市へ向かおうか」

勇者「は、はい」

人魚「あら~♪ 行ってしまうのね~♪」

シュゴオオオオオオオオッ!!!

キバサメ「がじゅうううううっ!!」シュゴオオオオオオッ!!!

人魚「きゃあああ~~~~~♪ 殺される~~~♪」

勇者「なんだ!? でかい魚モンスターだ!」

女騎士「やつに噛まれたら最後だ! 牙がそれぞれ、鉤のように曲がっているからな!」

女戦士「でもよ、あたし達はこの道を外れたら溺れ死んじまう!」

勇者「前の戦いみたいに、息継ぎしながら戦うしか!」ザボンッ!

勇者「えいやあっ!」ゴボゴボ

ズバッ!

キバサメ「がじゅ!?」ギリンッ

女戦士「おいおい、剣が弾かれちまったぞ!」

女騎士「水中でまともな攻撃が出来るか」

女戦士「いや、あれでもエビルクラーケンってやつは斬れたんだけどよ」

女騎士「むっ」

人魚「鱗が硬いですから~♪」スイスイッ

勇者「い、一旦息継ぎを……あれ?」ガッガッ

女戦士「ん!?」

女騎士「なんだ、どうした!?」

勇者「も、もどれないっ! 水中から、もとの道にもどれない!」

女騎士「まさか戻れぬのか!?」

キバサメ「がじゅうううううっ!!」シュゴオオオオッ!!

女戦士「やべえ! あいつが突進してくる、勇者が食われる!」

女騎士「だが、助けに行ったところで私達も溺れてしまう!」

人魚「えーい!」パワーーーッ

キバサメ「!?」

女戦士「なんだこの光!」

キバサメ「ぐがじゅが~~~!!」ブルンブルン!

女騎士「目晦ましか!」

勇者「ほ、炎のブレスレット」ゴボゴボ

ボオオオオオーーーーーッ!!

キバサメ「がじゅあああああっ!」シュゴシュゴ

女戦士「おっ、逃げてくぞ!」

人魚「たすかりました~♪」



人魚「人魚の泡をどうぞ~」ポウッ

勇者「うっ?」ポクウッ

女戦士「なんだ? 勇者が泡に包まれた」

勇者「あっ、この中なら息が出来る!」

人魚「お礼です~♪」

勇者「たすかりました」

人魚「助かったのは私~、目晦ましだけでは勝てませんでした~♪」

女騎士「さあ、海底都市へ急ごう」


シュゴゴオゴゴゴゴゴゴ……

大キバサメ「がじゅぐうがーーーーーーーーーーーっ!!」ゴバーーーーーッ!!!

キバサメたち「がじゅがーー!」シュゴゴゴゴ!!

勇者「げっ!」

女戦士「やべえ!」

女騎士「キバサメの大群だ!」

人魚「殺される~~♪」

女戦士「どうすりゃいい!?」

女騎士「人魚、あの泡は何度でも出せるのか!?」

人魚「た、たぶん海の酸素がなくならない限りは~♪」

女騎士「よし、私達も水中に行き戦う! 泡の中で剣を振るえば、割ってしまうだろう! その都度必要に応じて、また泡を出してくれ!」ザボン!

女戦士「なるほどな!」ザボン

人魚「わかりました~~♪」

女戦士「うおらあっ!」ドガッガキッ!

女騎士「せいはっ!」シュババッ!

キバサメ達「がぐぎゅじゅ」

女騎士「硬い鱗…・・・なるほど、まともにやっても攻撃は通らぬか」

女戦士「じゃあ、鱗はがしてやる!」ベリャッ!!

キバサメ「がぎゅっ!?」

人魚「いやんv」

女戦士「な、なんだよ」

勇者「人間でいえば服を剥ぐ様なものなのかも? 女戦士さんも気持ちわかりますよね」

女戦士「余計なこと言うなーっ!」

*水中では、人魚はすべての声が聞き取れる。泡の中にいる者は水中や同じ泡の中の者と会話可能。
これまであえて書かなかったけど、水中のもの同士は話していません。
ややこしくてゴメン

勇者「とにかく鱗のないところを攻撃だ」ズバッ

キバサメ「がじゅぎゃ!」クテン

勇者「やった!」ゴボゴボ

大キバサメ「がじゅうぐーーーーーっ!」ザボオオオオオッ!!

勇者「うわ、こっちきた!」

女騎士「炎で焼け!」

勇者「はいー!」ボオオオオ!!!

大キバサメ「がるぐがっ!」

人魚「いけますか~♪ いけますね~♪」

女戦士「まかせとけ!」ガシッ!

ベリベリベリベリ!

女騎士「うまく鱗をはがしているな。ん? むう、鎧の腰部が噛み砕かれたのか!?」

女戦士「は?」クルッ

女騎士「尻が丸出しだ」

女戦士「……」

女戦士「おわったあああああああああああああああ」

勇者「や、やばい!」

人魚「どうしたんですか~♪ 呼吸が足りないなら~♪ 泡出します~~♪」ポクウッ


女戦士「みられた、みられた、みつかったああああああああああ」ウウウウウウウ

女騎士「戦いの中で、そんな状態はある! あとで鎧を王城の資金で買ってやる!」

女戦士「ま、マジで!?」

勇者「それより、大キバサメ達が押し寄せてきますよーっ!」


!!!

キバサメ達「がじゅーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」シュゴオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!

女騎士「う、うおおおおおおおっ!」ズバッドスッシュピッ!

キバサメ「が、じゃっ」ゲフッ

女騎士「口の中に剣閃を入れれば倒せる!」

勇者「なるほど! でいや!」ズバッドスッ!

キバサメ「が、がじゅ!」

女戦士「もうどうでもいいうおわああああああああああーーーーーーーーーっ!」グルングルングルン!!!

キバサメ「が、がじゅら~~~~~~~~~!?」

キバサメ達「が、がじゅがじゅ!?」ドガドガドガ!

勇者「一匹をジャイアントスイングして他をぶっ飛ばしてる~~!?」


人魚「きゃああああああああああああああ!」

女騎士「しまった! 人魚が大キバサメに食われる!」ゴボゴボ

女戦士「ちっきしょっ!」

勇者「もう口に入っちゃってる!」

人魚「食べられる~~♪ 殺される~~♪」

大キバサメ「がじゅがらあああああああ!」

勇者「うわあああっ!」ガシッ!

女騎士「飛び込んでは危険だ! もうやつは口を閉じるぞ!」


大キバサメ「がああああああ」ガギン!!!!

女戦士「勇者!!」


人魚「ぎりぎり引っ張ってくれて助かりました~~♪」

勇者「ふー、そろそろ泡をお願いします」

人魚「はーいー♪」ポクウウウウ

勇者「どうも」


女騎士「大キバサメがまた来るぞ!」

大キバサメ「がじゅがああああああああああ!」

女戦士「また、口の中でも鱗のないところでもやっちまえば良いんだよ!」

勇者「目晦ましお願いします!」

人魚「はい~♪」パワーーーーッ

勇者「&火炎攻撃!」ボオオオオオオオオ!!

大キバサメ「がじゅ~~~~~~!!」グリングインッ!

女戦士「よーし! 鱗のない部分にパンチだっ!」ズドン!!

女騎士「口の中に……くらえ!」シュピッ!

大キバサメ「がじゃあああああああああああああああ」

勇者「とどめだーっ!」ズバアアアアアッ!!

大キバサメ「 」

人魚「勝利勝利~~♪」

勇者「やった!」

~~

人魚「泡♪ 泡♪ みーんな呼吸が大丈夫~♪」ポクポク

女戦士「……ああ、見られたんだった……」グッ

女騎士「ま、まあ気にするな// さっきも言ったが、新しい鎧はこちらで用意する」

女戦士「あ、あんがと」

勇者「なんか二人仲良くなったなあ……えっ!?」

人魚「どうしたんですか~♪」

勇者「に、人魚さん、下半身を覆ってた鱗が殆んどなくなってる!?」

人魚「へ」


人魚「きゃああああああああああああああああ!?」

女騎士「ぐむっ、おそらく大キバサメに食われかけ、勇者に助けられた時に、あの牙に引っ掛けて鱗だけ剥がれ落ちたのだろう」

女戦士「鱗が無い人魚って、人間とほぼ同じ体してるんだな……膝の辺りから両足がくっついてて、足首から下が尾ひれってだけで」

勇者「あ、アソコとお尻があるんだ、へー//」

人魚「まじまじ観察なんてひどい~~~!」イヤーン!


海底都市への道・蒼の散歩路編おわり

海底都市編~~

勇者「ついにやってきたー、あれが海底都市か」ブクブクブク

女戦士「早く新しい鎧買ってくれよぉ!」

女騎士「わかっている。この泡に入っていると素早く動けんから仕方がなかろう」

人魚「この姿で帰りたくない……あ、昆布巻こう」ニュルニュル

勇者「これまたマニアックな//」

人魚「見ないで下さいよお」

海底都市~~

ワイワイガヤガヤ

魚屋人魚「やすいよやすいよ~」

八百屋人魚「昆布とワカメのサラダにかけるドレッシングはいかが~」


人魚「この都市の中は、人魚の泡無しでも息が出来ます。都市自体が巨大な人魚の泡に包まれていますから」

勇者「へえー」

女騎士「ということは、住民は海洋生物だけでは無いということか」

人魚「ええ、色んなところから来ますねー、100年前になんか、魔将軍ってのが来て、今はその人がもって来た卵から生まれた魔王の娘って子が都市を治めているんですけどね~♪」

勇者達「!?」

人魚「どうかしましたか~♪」

勇者「人魚さん、あんまりここって地上との交流って」

人魚「やってくる人たち以外は、1000年くらいないですね~♪ み~んな、地上のことは知りませ~ん~♪」

勇者「そうなんだ……だから魔王の娘も普通の扱いに?」

女騎士「だが、この平和さ加減をみると、その魔王の娘が悪党とは思えんな」

女戦士「なら、魔族との戦いの事をごまかして頼めば光の水晶もらえるかもな」

勇者「うーん、どうだろ。あんまり嘘とかつきたくないし」

女騎士「魔王の娘が善であり、悪は悪と割り切れれば手っ取り早いのだがな……」フゥー

クスクスクス

人魚「う、私を見てる……とりあえず、私の家に行きたいです~♪ 案内はその後で~♪」///

女騎士「そうだな」

女戦士「か、買物もしてえんだけどよ」

勇者「そうですよねぇ。じゃあ二手に分かれましょうか」

女騎士「どうやってあとで合流する?」

人魚「歌の上手い人魚の家って言えば誰か教えてくれますよ~♪」

勇者「わかりました。女騎士さん、ちょっとだけお金くれませんか」

女騎士「2000Gで良いか? というか、使えるのか」

人魚「普通の鎧は買えます~~♪」

防具店~~

勇者「早くも貰った鎧を手放すことになるなんてなあ」

女戦士「いいから早く! ちゃんとした鎧だぞ!」

防具屋リザードマン「いらっしゃい」

勇者「2000Gで買える普通の鎧をお願いします」

防具屋リザードマン「あいよ、これなら」ゴトン

女戦士「おお、強そうだぜ」

勇者「あれ、上半身ばっかりで下半身はないんですか?」

防具屋リザードマン「海底都市で普通の鎧って言ったら人魚用だからな。悪い悪い」

女戦士「」

防具屋リザードマン「下半身有りだと最低2100Gはするしなあ」

女戦士「下半身だけの鎧ってないのかよお」

防具屋リザードマン「あるわけないでしょー。まあ、ズボンとかならありますけど」

女戦士「ぐ……」

勇者「ここは仕方ありませんよ。強度面に不安はありますけど、普通の服にしましょう」

勇者「それにここは平和な町ですから、戦闘にはなりませんよ」

女戦士「そ、そうだな。わかった。一番防御の高い服を2000G以内で頼むぜ。あ、変に露出した奴はダメだからな」

防具屋リザードマン「へいへい。だと、このプロテクト・スーツですね。見た目は普通のTシャツGパンですけど、かなりの防御力を持ちます」

女戦士「おう、いいのあるじゃねえか!」

勇者「よかったーついに……大丈夫かな? またなんかありそうな気がする」

防具屋リザードマン「まいど」

街中~~

勇者「Tシャツ姿もけっこう色っぽいな……//」

女戦士「いやっほ~! やっとまともに動けるぜ~~!」ピョンピョンッ

勇者「陣形とっといたほうが良いんじゃ……ずっと出してたって事がバレたら」

女戦士「うるせーな、ちょっとくらいはいいだろ。まあ、もう二度とあんなことになったりし無えよ!」シュタッ!

ドダダダダダダ!

勇者「!?」

突進狼「がごーーーーーーーーーっ!」ドドドドドダダダダダア!!

狼男人魚「だれかうちのペットを止めてくれーー! 興奮してるんだ!」

女戦士「よーし任せろ!」グッ

勇者「か、体ひとつで止めるつもりですか!?」



女戦士「よーし、来い!」

突進狼「がおごーーーーーーーーーー!!!!!」ダダダダダダ!!!!!

勇者「ん……でかい!? 30Mはあるよあの大きさ!」

女戦士「な、なにいっ!?」ガシッ!

勇者「うわわわ!」ガシイッ!

突進狼「がごごごごおおおおおーーーーーーー!」ドダダダダダダダ!!!


勇者「二人して、足にしがみ付いてしまった! とまらないーーーーーーっ!!」

ドダダダダダダダダドッガアアアアアアアアアアアンン!!!!

シュウウウウウ

勇者「いってえええ……」

突進狼「あぎゅうう」ピクピク

女戦士「なんだここ? でっかい壁にぶつかったように見えたけどな」


守護人魚「大丈夫ですか?」

勇者「あ、どうも」

守護人魚「……男性っ!」

勇者「え?」

女戦士「どうした?」

守護人魚「男性っ!男性侵入! 男性侵入しましたーーーーーーッ!」


人魚兵達「どこ?」「どこなの?」「侵入者を捕縛せよ!」ワーワーワーーーー!

勇者「え、えええええ……!?」


今回ここまで

宮殿地下牢~~


ガシャン!

勇者「いってぇ!」ドタッ

人魚兵「後日改めて処刑する、そこでおとなしくしていろ」

勇者「あ、改めて処刑!? うわああ!」

突進狼「がるぐう」ショボーン

勇者「狭い」

人魚兵「黙っていろ」

勇者「女戦士さんはどうなるんだ」

人魚兵「彼女は客人だ」

勇者「え」



奥室~~

女戦士「勇者はどこへ連れてかれたんだ?」

人魚兵「まあまあ。それより、こちらへどうぞ♪」

女戦士「お、おう」タプン

人魚兵「うふふ、良いカラダしてますね~羨ましい♪」

女戦士「じ、ジロジロ見てんじゃねえよ///」

人魚兵「お尻とかもラインが……」

女戦士「ここのことは何も言うなっ!」ガルルル

人魚兵「コンプレックスとか?」ワクテカ

女戦士「そ、そういうわけじゃなくて……ううーっ!」

人魚兵「さ、こっちへどうぞ」ガチャ

魔王の娘「どうもどうも~♡」

女戦士「なんだおまえ」

人魚兵「この都市を収める、魔王の娘様です」

女戦士「お前がか」

魔王の娘「えへへ~、よろしくぅ~♡」

女戦士「お、おう」

魔王の娘「ゆっくりしてってね~、歓迎しまーす♡」

女戦士「そ、そりゃありがたい……けどよ、ちょっと聞きたいことが」

魔王の娘「せっかくだから名乗ってよぉ、あなたのお名前は?」

女戦士「お、女戦士だ」

魔王の娘「じゃあ女戦士ちゃんのために~、みんなでパーティーよ~っ!」

人魚兵たち「いえーい!」ワーワーワー!

女戦士「ぱ、パーティーって、ちょっと待ってくれよ、勇者が……」

ワイワイワイワイ


女戦士「なんだなんだ……?」

悪魔娘「1番悪魔娘! 踊りまーす!」ジャンジャンジャン♪

天使娘「こらーっ、下品な踊り踊るな、脱げ脱げー♪」ポンポンポン

悪魔娘「いやーん♪」ジャンジャンジャン♪


トカゲ娘「歌いまーす♪ わたしはかっわい~トカゲちゃん~♪」

犬娘「きゃーかわいー! あそこもツルツルだしw」ツルツル

トカゲ娘「あぁん、もー♪ そっちこそモジャモジャのくせに~♪」サワサワ

犬娘「はぅううん♪」


人魚兵A「胸振りダンスしまーす♪」プルプルプルン

オオー

人魚兵B「うふふ// 鱗取っちゃいます!」ベリッ!

キャーキャーワーワーワー!

タコ娘「スーパーコサックダンスしまーす!」スタタンニュルニュル

アハハオモシロー

タコ娘「あはぁんっ♪」バッ!

人魚兵C「あらー、全脚おっぴろげね! サイコー!」

ワイワイワイワイ

女戦士「なななな////」


人魚兵達「組体操しまーす!」ババババッ!!

オオーパチパチパチ

女戦士「む、胸とか触ったり股つかんだりキスしたりして構成してやがる……///」

女戦士「いったいなんなんだここ! 女同士でイチャついたりエロいことしまくって……////」

魔王の娘「楽しんでる? うふふ~♪」

女戦士「え、いや、料理はうめえけど」

魔王の娘「このアワビはもっとおいしいわよ♡」

女戦士「おう……え?」

魔王の娘「うふふふふ」ヌギヌギヌギ

女戦士「どわあっ!! なにしてんだよ!」///

魔王の娘「ご賞味あれ♪」

女戦士「なにみせてやがんだよぉお////」

魔王の娘「さあさあ、見て触って嗅いで舐めて! そしてあなたのも……」ゴクリッ

女戦士「ざ、ざけんな! そんなことできるか変態ーっ!」


シーーーーン


女戦士「や、やばい? ん? つか、女ばっかり?」

全員「……」ジローッ

女戦士「ンなこと言ってる場合じゃねえ!」バッ!

全員「一斉攻撃ーーーーっ!」ギャーギャーワーワーワーーーーーーーーーーーー!!!!


ゴチャゴチャゴチャゴチャゴチャ……

牢屋~~

勇者「うー、のどが渇いた」

「ほら」コツン

勇者「え?」

ツツーッ

勇者「向い側の牢屋から水が……あなたは?」

魔将軍「私は魔将軍」ヨボヨボ

勇者「あなたが? たしか、100年前に魔王の娘を連れてきたとかっていう」

魔将軍「……魔王様は戦いの中、自らの美しさを保つためと称し、身ごもった子供を特殊なカプセルに入れた」

魔将軍「そして、それは母体よりずっと長く、100年近くかけて子供の肉体を造り上げ、誕生させた。それが魔王の娘だ」

魔将軍「そんな魔王の娘だったが、奴は……奴は私でさえここの牢に閉じ込め、自身に心酔する者共のいる空間を造り上げた」

魔将軍「それがこの宮殿だ。魔王の娘は、ゆくゆくはこの世界の全ての生物を女性のみとし、女色の楽園を作ろうと考えているのだ……」

勇者「だから俺は男ってだけで捕まったと?」

魔将軍「うむ。育ての親という理由で私はここに閉じ込められただけで生き延び、幾度となく男性が囚われ処刑されるのを見た」

勇者「じゃあ俺もやっぱ処刑されるのか……」

突進狼「がるぐう」ショボーン

勇者「どうにか脱出しないと。剣は取り上げられたが……炎のブレスレット効くかな?」

魔将軍「脱出した所で、すぐに大勢の人魚兵や女傭兵達がやってくる。すぐに殺されてしまうぞ」

勇者「うう、そっか……女戦士さん来てくれないかな?」

魔将軍「……」




今回ここまで

人魚の家~~

人魚母「鱗再生機~~」パッパラー

ニュキニュキ

人魚「あ~恥ずかしかったです~♪」

女騎士「ふうむ、すごい機械だな」

人魚母「これを使って、1枚の鱗から装備品の強化をする事も出来ますわ」

女騎士「ほほう」


郵便人魚「大変だ大変だ!号外号外!」バラバラ

人魚「なんでしょうか~♪」

街道~~


タッタッタッタッタ

女騎士「世話の焼ける……」カツカツカツカツカツッ

人魚「たいへんです~ね~♪」スイスイスイ

*人魚は、呼吸できる泡の中に包まれたこの都市の中でも泳ぐように動いてます。ただし空を飛べるわけでは無い。
あくまでここが海中で、泡に包まれると呼吸と歩行が可能であるというだけの話


女騎士「むっ、あれが宮殿か。頼もう!」

客引き人魚「はーい一名さまご案内~」

女騎士「!?」

人魚「そこは~、エロエロレズレズマッサージホテルですよ~♪」

女騎士「え、えろ!? ち、違う、わたしはそんな!」

客引き人魚「人魚ガールズカモン!」

人魚ガールズ「は~~い♪ お客様~、邪魔な鎧は取っ払って、素敵な時間を過ごしましょ~♪」

女騎士「や、やめろ! 私はこんなことなど! うわわわ、脱がすなーっ!」

モミモミサワサワナゼナゼ

女騎士「ひんいぎぎいぎぎぎぎぎぎぎぎゃあああああああああああはふううううううううううううううう!」


女騎士「んほーーーーーーーーーーーーっ!」

人魚ガールズ「やだこのお客様やらしい///」フフフフフ


人魚「あーあ」



宮殿内・宴会場~~

女戦士「ちっきしょお! 放せー!」

魔王の娘「だめだめ、私と仲良くしてくれるって約束するまでねww」

女戦士「縄で縛っておきながら何が仲良くだ!」

魔王の娘「そこはまあSMプレーとして」

女戦士「で、できるかー!」///

人魚兵A「あかくなってかわいー♪」

犬娘「あたしのペットにしたーいww」

女戦士「ふ、ふざけんなー!」

魔王の娘「だめよ。女戦士さんは、私のお嫁さんになるんだから」ギラリ

女戦士「なななっ!」

魔王の娘「女戦士さんは~、どこがお弱いのかな~」

女戦士「や、やめろー!」

人魚兵「お尻に触れられて過敏に反応しました」

女戦士「ち、ちがっ!よせー!やめろーーー!」

魔王の娘「そうなの。お尻。ふーん。なるほど、いい形だし……」ペロン♪

女戦士「あ あ あ  あ   あ          あ」


魔王の娘「いや~ん! 超かわい~~~~~~~~~~っ!!!」

取り巻き「いえーいっ!」

女戦士「み、みるなああああ……」シュン……

牢獄~~

勇者「うー、この先どうしたらいいんだ」

突進狼「がるぐー」シュン

魔将軍「ふうむ……その鎧の紋、おぬし勇者と関係が?」

勇者「え、ええ。”伝説の勇者”候補の一人です」

魔将軍「なるほど。懐かしいことだ。私は昔、勇者らと戦った」

勇者「ええっ!?」

魔将軍「今は何もかもが懐かしい……ゴホゴホッ」

勇者「だ、大丈夫ですか」

魔将軍「すまぬ、落ち着いた」フウフウ

勇者「……どうにかしてここから出られないかな」

寝落ち

サワサワナゼナゼ

女戦士「はぁああああああああん! よ、よせーっ!」////

魔王の娘「やだあ、さわりがいのあるお・し・り♡」サスサスサス

女戦士「ちきしょーよせー、あ、あ、あ、あ///」

魔王の娘「うふふふふふふふ、敏感になってきた~♪」

人魚兵「くぷぷぷ、あれから1時間もさすりっぱなしww」

タコ娘「私もさすってみた~い♪」

魔王の娘「あとあと。今は私とたのしむのよ~、ねー女戦士ちゃん♡」

女戦士「うぎいいい! いいかげんにしろー!」グオワッ!!!

魔王の娘「!?」

ドガシャンッ!!





人魚兵A「ああっ! 一瞬で床を破壊して……っ」

人魚兵B「逃げられたわ!」

魔王の娘「とらえるのよ!」

ワアアアアアアアアア!!



女戦士「つおおおっ!」シュタッ

女戦士「ず、ズボン上げてと///」ススス

ビクッ

女戦士「うぃっ!? な、なんだ? ズボンの布地がし、シリに当たった瞬間なんかへんな」

女戦士「と、とにかく行かねえと! うぃっ!? なんだこの変な感じは! いっ!? ひっ!? な、なんだあ!?」ビクンビクンビクン

女戦士「あのレズ集団、早くしねえと飛び降りてくるっつのに……」タッタッタッタ

ドカンガシャン!!

女戦士「うおおおおーーーっ!」ドタタタタ!

人魚兵達「何!? なんなの!?」「お客様がお暴れに!」「お待ちください!」

女戦士「うるせー!」ドガーン!

人魚兵達「きゃああーーーーっ!」ピューン


女戦士「はあ、はあ、はあ、ううう……し、シリが変だあ////」タッタッタ

人魚兵達「こっちにはこないでー!」

女戦士「うるせーっつの!」ボガアッ!

女戦士「ん? この階段ってどこに通じてるんだ!? 出口か!?」

カンカンカンカン……

牢獄~~

女戦士「ここは……牢屋!?」

勇者「女戦士さん!」

女戦士「勇者、お前捕まっちまってたのか! よーし」

魔将軍「何をする気だ、やめろ!」

女戦士「こんな牢屋ーーーーっ!」グインッ!!

メキャキャキャッ!!

勇者「鉄格子をねじりきっちゃった」ヒエー

突進狼「ぐるぐるう」ポカーン

女戦士「行くぞ!」

勇者「え、でも」チラ

魔将軍「……行くがよい。おぬしには、天運があるようだ。私はここで果てるのを待つ」

カンカンカン……

女戦士「追手が来るぞ!」

勇者「魔将軍さん……さようなら!」

タッタッタ……

勇者「火に焼かれるぞー!」ボオオオオオオオオオ!

突進狼「がるぐーーーーーーっ!」ドドドドドドドドド!!!

人魚兵達「きゃあ!」「焼き人魚になっちゃう!」「おのれ!」

女戦士「よーし、道をあけな!」ダダダダダッ


魔王の娘「逃がさないわよ~」ズイ

女戦士「げっ!」タッタッタッタピタッ

勇者「どうしたんですか!?」

女戦士「あいつが魔王の娘だ!」

勇者「あれが……!」

魔王の娘「闇の炎をくらいなさーい!」ボバアアアアアアアアアアア!!!

勇者「うわあああああああっ!」ジュウウウウウウッ

女戦士「つええええええ……っ」

突進狼「がるるうーーーーーーーっ!!」ドガアッ!!

魔王の娘「ひきゃっ!?」ドタアッ!

勇者「魔王の娘がひるんだ! 今のうちに逃げよう」

女戦士「突進狼に乗って行ったらどうだ?」

勇者「それだとシャンデリアに激突しますよ」

女戦士「そ、そっか」

魔王の娘「闇の雷撃~~!」ビガガガガガガ!!

突進狼「がぎゃーーーーーーーっ!!」

勇者「ああっ!」

魔王の娘「魔法ギロチン落とし!」ヒュイヒュイヒュイ

勇者「わ、わったったたたっ!」

女戦士「くそ、やめろー!」

女戦士「うおおおおおっ!」ガシッ!

魔王の娘「あんv 女戦士ちゃんったら大胆///」

女戦士「へ、変な声出すんじゃねー! 抱きしめたんじゃなくて投げ飛ばそうとしてるんだぞ!」////

魔王の娘「うふふふふ、えいっ!」ガシイッ!

女戦士「ぐ! て、てめえええ」

勇者「うわわわ、ベアハッグ!?」

グギギギギギギギギギギギイ

女戦士「うがあああああああああああああああああっ!」

魔王の娘「かわいーかわいー♡」ギュー

ドドドドドドッ!!!

傭兵「侵入者発見!」

人魚兵達「みつけたー!」「脱獄囚めー!」「抹殺しろー!」スイスイスイ

勇者「わわわ、来た!」

女戦士「く、くそ……ぐふっ」ガクッ

勇者「女戦士さんを見捨てるわけにはいかない……でも」


バリバリバリバリッ!!!

勇者「!?」

人魚兵達「きゃああっ!?」


麗勇者「勇者君、こちらへ!」ガシッ!

勇者「!? 天井から麗勇者さんが!? わ、ちょっと待って! 女戦士さんが……」

天井裏~~

タッタッタッタ

勇者「れ、麗勇者さん、女戦士さんが女戦士さんが」

麗勇者「……申し訳ありません、しかし今、”伝説の勇者”候補が倒れる訳にいかないのです」

勇者「ううっ」

ピタッ

女僧侶「お戻りですか」

麗勇者「ええ」

勇者「女僧侶さん……お二人はなぜここに?」

麗勇者「私達が訪れた町は、ある魔物に襲われていました」

女僧侶「素晴らしい美女の魔物でした。芳醇なおっぱいが素晴らしい舌触りで」

勇者「////」

麗勇者「彼女は、この海底都市から逃げてきた魔物でした。この宮殿の主である、魔王の娘の企みを阻止できる者を探していたそうです」

勇者「じょ、女色の楽園ですか//」

女僧侶「すばらしいですが、男性なしはつまらないですからね」ジュルリジュルジュルジュルリンパ

勇者(ん? 涎たれてないよな? なんでこんな音が?)

女僧侶(またスカートとパンツの替えを増やさねばならなくなりましたね)

麗勇者「勇者君、こちらへ来てください」

ザッザッザ

勇者「女戦士さんを助けないといけないんですけど……」

麗勇者「それはまた後で機会をうかがいましょう」

勇者「はい……」

女僧侶「こちらです」

ギイ

勇者「ここは?」



ピピピ

パチパチ

カタカタ

コポコポ

研究員「次はこの試験管と……」ブツブツ

勇者「研究施設……ですか? 本でしか見たことないや」

麗勇者「ええ。それも、女性同士で子孫を残すための研究です」

勇者「ええっ」

女僧侶「”レプリクローン技術”の応用です。3人以上のDNAから作ることも可能にできるようです。3Pや4P、果ては乱交を楽しみつつ平穏に子孫を生み出せるのです」

勇者「マジかよ……」


研究員「よーし、ここをこうして……うーん、失敗ね」ピコピコ


麗勇者「ここを破壊したいのですが、危険な薬品や、その際に大爆発する装置等も有るのでどうしたものかと」

勇者「うーん……」

女僧侶「ついでに言えば、男性をすべてとらえて処刑する計画もとうの昔に持ち上がっています」

勇者「そんなやつらに捕まって女戦士さん大丈夫かよ……」

魔王の娘の私室~~

女戦士「わんっ! わんわん!」////

魔王の娘「女戦士ちゃんかわゆ~~~い♡ もー、ナデナデしちゃーう!」ナデナデナデナデ

女戦士「わおーん! わんわん!」////


犬娘「どうですか? ワンちゃんっぽくしちゃうペッティング首輪」

魔王の娘「素晴らしいわ。女戦士ちゃんがおとなしくなってヨツンヴァインで、わんわんとかしか言えなくて恥ずかしがっちゃって! 最高よ!」

犬娘「じゃあ今晩は……」

魔王の娘「そんなこと言わなくったって、言ってくれればいつでも相手になってあ・げ・る・わ・よ♡」

犬娘「わんっ!」///


女戦士「わんわん!わんわんわん!(ちっきしょー! またこんなにされちまったー!)」

魔王の娘「あ、犬耳尻尾もつけよーっと♡」

女戦士「わおーーーーーん!(やめろーーー!)」


今回ここまでっ

あ、着てるよ

魔王の娘「えへへへ~、ワンワンコスかわゆ~い♡」

犬娘「そうですねえ」

女戦士「わ、わお、わおーわーーー!わーーーーーーーーーーー!(バカ、バカバカ死ねクソブス!!!!)」

魔王の娘「犬娘さん、この子は何と?」

犬娘「バカバカ死ねクソブスって言ってます」

女戦士「わ!(げ!)」

魔王の娘「そう」

魔王の娘「……そう」ニヤリ

女戦士「わ、わおお、わおおお!?(な、何する気だ、よせ!)」

魔王の娘「そう、そうなの~」ニジリニジリ

女戦士「きゃいーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!」

バッサバッサバッサ

女戦士「わ、わおおおお(服返せえええ)」////////

魔王の娘「しばらくはその恰好でいて。大人しくなったころに、私が服を選んであげるね♡」ニッコー

犬娘「うふふふ、マッパ可愛いww」

女戦士「くぅん、くぅん(見るなよお、見るなよぉ)」グスン

犬娘「あらら泣きべそww従順になれば、もっといい服着たり自由にできるから、早くそうなることね♪」

魔王の娘「さて……じゃあお尻をこっちに向けてね♡」

女戦士「わん?(あん?)」

魔王の娘「すっごい気に入っちゃったのよね♪」ウフフフフフフフフフ

女戦士「わ……おっ」ゾクッ

ナデナデナデナデナデナデナデナデ

ホテル~~

勇者「結局戻ってしまった」

麗勇者「仕方がありません」

女僧侶「それに、おそらく女戦士さんは無事です」

勇者「なぜ」

女僧侶「魔王の娘は魅力的な女性には非常に甘いですから、いろんな意味で」ジュルリ

勇者「また涎が出ていないのにこの音が」

女僧侶「……麗勇者様、下着の枚数を増やしたいのでお金を少しください」

麗勇者「女性はいろいろと大変なのですねえ」パサ

勇者「う、10000Gはある……すごい金持ちなんですか?」

女僧侶「麗勇者様は資産家の家に生まれましたから」

~~

勇者「女戦士さんを助けたり魔王の娘の企みを潰すにはどうしたら」

麗勇者「まず、宮殿への侵入という手がありますが」

勇者「?」

女僧侶「数日待てば、海底都市にてカーニバルが行われます。全裸に近い恰好のコスプレ美女が集結して街を練り歩きます」ジュルジュルジュルルルルルルルルルルル

勇者「え////」

麗勇者「このカーニバルの騒ぎに乗じるというのも一つの手です」

女僧侶「私は是非、後者の作戦をとりたいと思います」

勇者「そうですね」

麗勇者「ほう?」

勇者「あ、わ、わ、たっ、えっと、そのっ!」アセアセ

勇者「念のために早いとこ行った方がいいと思いますけど、えっと、俺が侵入したことでしばらく宮殿の警備が強化されるでしょうし、ねえ!?」

麗勇者「なるほど。さすがですね」ニコ

勇者「うう、麗勇者さん性欲ないのかあ自己嫌悪」

女僧侶「煩悩がないと言うべきですね」




麗勇者「取りあえず、指名手配の可能性を考えて勇者君はホテルを出ないでください。必要なものはこちらで揃えましょう」

勇者「わかりました。じゃあ、あいつらに取り上げられたんで剣が欲しいんですけど」

麗勇者「女僧侶さん、下着のついでに買ってきてください」バサ

勇者「50000Gはある!?」ガーン

マッサージホテル~~

風俗店~~

風俗人魚「え~、女騎士さん、お金たりませんね~」

女騎士「お、お前たちが無理やり引き込んでおいて……(全裸前かがみ拘束)」

S人魚(ペニバン装備)「おらあ、よくそんな口がきけたなおらあっ!」ズムッ

女騎士「はぎゅっ! き、貴様やめろーっ!」

S人魚「へっ」ドキュンドキュンドキュンドキュン!

女騎士「どわっ! はぎっ! ぐうふぅ! げほおっ! ふぎゃあああああもうやめへえええええええええええ」ヒイイイイイイイイ

風俗人魚「お仕置きお仕置き。あ、今のも料金つけときますね~♪ まいどっ」


人魚「う、うわ~」


風俗人魚「ま、不足分はカーニバルでお仕事したらチャラってことでw その間はS人魚ちゃんとお楽しみくださ~いww」

女騎士「き、きさまああああ」

ズギュッ!

女騎士「ひぎいいいいいいいいいいいいいいいい」

とある家の前~~

人魚兵「はい」ドザッ

狼男人魚「突進狼! そんな、そんな!」

人魚兵「オスなのに宮殿に入ってきたからよ。残念ね、処刑したわ」

狼男人魚「ち、ちくしょおおおお……」


麗勇者「波動の剣を買いました。これを差し上げましょう」ズッ

勇者「すごいの手に入れちゃった……どうも。ところで」

麗勇者「はい?」

勇者「女騎士さんが、歌のうまい人魚さんの家にいるらしいんですけど、連絡を取ってもらえませんか」

麗勇者「わかりました。探しましょう」ニコ

サワサワサワサワナデナデナデ

女戦士「わ、わおおっ!わおおおおおっ!(ひいい、ひいい! そこはやめてくれ~~~!)」


~~


ズッキュンバッコンバッコズッキュ!

女騎士「ぐひ、ひい、んほっ!んほほほ! やめ、やめろおおおおおお」


人魚「あわわわわ~~~休みなしやり続け~……」

~~


ジュパッ、ジュッパジュッパジュジュパパパ!

女僧侶「あん、あんあんvv」


~~




麗勇者「さて、いよいよ明日がカーニバルですね」

勇者「魔族再侵攻があとたったの4日になってしまいましたね。女騎士さんとも連絡はつかずじまい」

麗勇者「必ず、成功させましょう」

勇者「……はい」

次回カーニバル戦今回ここまでっ

ジャンジャンジャカジャカ♪

パッパラパッパラ♪

パルパルパヤパヤ♪

イェイイェイイェイイェイ♪

魔王の娘「今年のカーニバル、いよいよ開催よーーーーーーーっ!」

人魚達「イエーーーーーーーーーーッ!!!」


勇者「ついに始まった!」

麗勇者「この騒ぎに乗じ、魔王の娘を捕え、女戦士さんを救助するのですよ」

勇者「勿論わかってますよ!」

女僧侶「私は見物をします」ジュルリ

勇者「えー」

麗勇者「私の仲間である女僧侶さんが、作戦に全く加わらずにいるというのは良い攪乱になるかと思われますね」

勇者「な、なるほどー」

ワーワーワーワー

魔女っ娘「いぇーい」キラキラッ

ダンサー人魚「キラキラで~す♪」

女僧侶「全身をきらびやかにするだけですかつまらない」

魔女っ娘「んなわけないでしょっ!」ポン

女僧侶「おお、コインサイズの星マークを残し鱗なし水着なしほぼ全裸ですか、モザイクは”有り”ですね」グジュルリ

ダンサー人魚「あっはぁん♪」


踊り子達「やっほー! へいへいへい!」ダンダンダン♪

女僧侶「おおー、ふんどしダンスとはこれまた趣が。主役が紫色のロングストレートなのは何か意味が?」ジュルルルル


犬娘「さあさあ御立合い、犬人間のショーですよ~♪」

女戦士「わ、ワンワンワン!ワンワンワン!」グルグルグルグル

犬娘「はい!」

女戦士「わん!」ジョロロロロロロ

女僧侶「4べん回ってわんわんしーしー……すばらしい、丸見えです」ジョボボボボボボボボボボボ

女僧侶「って!?」ハッ

ワイワイワイワイ

勇者「あの玉座で見ている魔王の娘をどうやっつけるか」

麗勇者「警備がさすがに多いですね」

勇者「でもなんか、みんなニヤついてカーニバルみてませんか?」

麗勇者「かなりお好きなようですね」

勇者「出場者もみんなハダカ同然の女の人ばっかりだからなあ……あれ? 男の人は殆どいない?」

麗勇者「きらびやかな周りで楽器を演奏したり、売り子に徹しているようですね。彼らも楽しそうです」

勇者「とにかく、近づかないと」

麗勇者「では」バチバチバチッ

勇者「?」

麗勇者「電気のシールドを張りました。正確にはこれで空気の動きを制御して……とにかく、これで我々の姿は見えないはず」

勇者「ど、どうも」

ザッザッザ

人魚兵達「うふふふ」「あの子かわい~」「ロリキャラいないの?」


勇者「みーんなカーニバルに夢中になってる」

麗勇者「いえ、ただ夢中なわけではないようですよ」


痴漢「へっへっへ」ススス

ガシッ

痴漢「!?」

人魚兵「魔王の娘様に近づこうとしても無駄よ」ギロ

痴漢「うわわわわ!」

人魚兵「この人痴漢です!」

守護人魚「死刑だ!」ドズッ!

痴漢「」


勇者「そ、即死した」

麗勇者「やはり、気配は張りつめているようですよ。電気のシールドがなければ我々も見つかっていました」

~~

犬娘「はい、お手」

女戦士「うう(やだ~!)」

犬娘「ふうん」サスリッ

女戦士「わぎゃああっ!」ビクンビクン!

オオー

クスクス

犬娘「おて!」

女戦士「わ、わおおおお(ひいいちきしょー!)」ポン

犬娘「はーい、よくできましたー。見ての通り、この子はお尻が弱いのでーすww」

観客人魚達「私も撫でてみたいww」「おっぱいもいい感じ!」「恥ずかしがってるところがまた」クスクス

女戦士「ううーわおー!(ううー見るな見るなー!)」ワオーン!

犬娘「はい、負け犬の遠吠えでーすww」

女戦士「わわおーーーーーーーーーっ!」

女僧侶「素晴らしい……素晴らしいですが、助けなければ。うまくいけば私に恩を感じて」ジュルジュルジュルルルルルルルルル


今回ここまで

女僧侶「はあああああ、フィギュア制作能力発動です」ポポポポン

観客人魚達「おおーっ!? なんか美人があらわれた!」「人形!? ダッチワイフ!?」「ほしい!」

女僧侶「差し上げます!」ポーン!

ワーワーワー!

犬娘「な、なになになに!? みんな変に騒ぎ出して」

女僧侶「女戦士さんは返していただきましょう」シュタ

女戦士「わおおおおお!!(知り合いに見られたああああああ)」カクン

女僧侶「簡易瞬間移動、人ごみに逃げましょう」ポン

犬娘「あ、あああああ!」

魔王の娘「なに!? 私の女戦士ちゃんがいなくなっちゃった!?」

守護人魚「あの女、何者!」


勇者「なんか、動揺してますよ」

麗勇者「彼女を捕らえるなら今です!」

勇者「よーし!」タタタッ!!

ガシイッ!

魔王の娘「!? 今度は何!?」

勇者「言う事を聞いてください。そうすれば何もしません」ギラン

守護人魚「お、お前は侵入者」

人魚兵達「よくも」「おのれ」

麗勇者「静かに。ゆっくりと離れてください」

人魚兵「許せない!」グッ

守護人魚「やめろ、魔王の娘様の首筋に剣が当たっているのが見えないか」

魔王の娘「やるものね」

勇者「どうも」

魔王の娘「ふうう~~~」

麗勇者「……」

勇者(油断は出来ない、どんな技を使うかわからない。例えば金属を溶かす唾とか、後ろに向けて魔力を放つとか、テレポートで逃げるとか)

魔王の娘「ま、とりあえずカーニバルは見させてくれるかしら? 終わってからにして」

勇者(この余裕か)

麗勇者「こちらもあまり時間がないのです。言う事を聞いてくだされば、放しますよ」

守護人魚「貴様等!」



魔王の娘「それは一体何?」

麗勇者「光の水晶がほしいことがひとつ」

魔王の娘「そんなもの? 守護人魚さん、差し上げて」

守護人魚「か、海底都市最大の秘宝を!?」

魔王の娘「今日レズってあげるから」

守護人魚「どうぞ」ヒョイ

勇者「軽っ」

麗勇者「どうも、頂きますよ」スッ

魔王の娘「他には何か?」

勇者「女色の楽園を作るって言う計画を止めることです」

魔王の娘「レズレズな世界って言ってよね可愛くないんだから」

勇者「とにかく、やめてください」

魔王の娘「いやーよー、いやーでーすーよ~~~~~」

勇者「ふ、ふざけるな!」

魔王の娘「カーニバルの邪魔にさえならなきゃ多少の言うことは聞いてあげようと思ったけどやっぱダメね」

守護人魚「殺しますか」

魔王の娘「おっけー」パチン

ドゥッ!!!

勇者「う、うわあああああっ!?」

勇者「魔王の娘が魔力そのものに変貌して爆発した!」

麗勇者「くっ!」

守護人魚「はっ!」シャキンッ!

麗勇者「うっ!」ガチンッ!!

勇者「麗勇者さん!」


ギュオンギュオンバチバチッ

魔王の娘「そして、飛散した魔力は再び集合して私となる」シュインシュイン

勇者「うわ/// 服がない///」

魔王の娘「どうでもいいわ」バンッ!!

勇者「うあっ!」ドザアアアッ

麗勇者対守護人魚~~

守護人魚「手出しは無用だ、人魚兵達よ」

人魚兵達「はい!」「大丈夫かしら?」「華麗なシールドとスピア捌きが見られるわ」


守護人魚「はあああっ!」シュパパパパア!!

麗勇者「素早いですね」ビッ!

守護人魚「む」

麗勇者「こちらのゆっくりとした攻撃では、貴女の10発に1閃をあわせるのが精一杯ですよ」

守護人魚「私の攻撃10度全ての動きを見切り、自分の1閃で全て対応したか……見事」

麗勇者「お褒めに預かりまして」バリバリバリッ!!

守護人魚「ふっ!」バリイイイイイイッ!!

人魚兵「でた! 空中でシールドを回転させて敵の技の衝撃を一気に分散する技」

麗勇者「雷のブレスレットの放出した雷を弾くまでにいたるとは素晴らしい」ニコ

守護人魚「男のくせに笑うな!」ヒュンッ!

麗勇者「一体何がいけないのですか」スッ

守護人魚「黙れ!」ブンッ!

麗勇者「男性の笑顔が気に入らないとなると、何か酷い事をされたのでしょうか?」サッ

守護人魚「殺す!」ヒュンッ!

麗勇者「すごいですね。これほど怒っているのに攻撃に乱れが無い」

守護人魚「黙っていろといっているだろう!」ズバッ!!

麗勇者「ほう、柱にすっぽりと穴を」バチバチバチッ

守護人魚「ぬ!?」

麗勇者「こちらも本気を出しましょう」バチバチバチバチ!

守護人魚「雷を全身に纏って、自分の体を守りつつ攻撃する気か」

麗勇者「いいえ」

守護人魚「ならば何を!」

麗勇者「電送という技術をご存知ですか? 物質を電気化して、雷の速さである場所へ届けることが出来ます」

守護人魚「まさか」

麗勇者「性欲に負ける国宝ですか。呆れたものですね」ビビッ!!

人魚兵達「光の水晶が!」「いっちゃった」

麗勇者「王城へと送りました」

守護人魚「貴様ーーーーっ!」

麗勇者「ふんっ!」ズドッ!

守護人魚「かはっ」バタッ

麗勇者「最後に息が乱れましたね」

勇者「うわあああああーーーーーーーっ!!」

魔王の娘「カーニバルの曲が聞こえないから静かにして」グッ

勇者「ぐげ」

魔王の娘「たいしたことないのね、勇者って」

勇者「ぐ、ぐぐぐぐ」

魔王の娘「魔将軍から、お母様とその軍勢をやっつけたって聞いたけど全然ね」ポイ

勇者「くっ!」ドサッ!

魔王の娘「死んで」ギュワオンギュワオン

勇者「……ううっ」

裏路地~~

女戦士「わ、わおわおっ!(首輪外せー!)」

女僧侶「首輪を外してほしいと顔に書いてありますね。恩を売るか弱みを握るか悩むところです」

女戦士「わんわんわん!(はやくしろー!)」

女僧侶「ここは恩を売りましょう」スルルッ

女戦士「や、やっとしゃべれたあ」フウヒー

女僧侶「他の拘束具(犬の動きしか出来ないようなの)も外しますよ」ガチャガチャ

女戦士「あ、ありがとたすかった」

女僧侶「そんな素直に言われると///」

女戦士「えっと、服もほしいんだけど」

女僧侶「私の裏パーティー用の服しかありません」

女戦士「いいからよこせよ」バサッ

~~

女戦士「うわあああああっ!! 大事な部分だけ穴が空いてやがるうううう!!」

女僧侶「裏パーティー用ですから」

女戦士「服と体の間にタオルを入れれば……」

女僧侶「肝心なところが隠れましたね」チッ

女戦士「るせー//」

女僧侶「まあ、お尻が丸出しですけど」

女戦士「う、また////」

女僧侶「股ではなくお尻ですよ」サスリッ

女戦士「はひいいいっ!」

女僧侶「おや敏感ですねもうちょっと」ヒョイ

女戦士「や、やめろよせええっ!ばかああああ!」

ワアアアアアアアア!!!

女僧侶「おや、街道が騒がしくなってきましたね? なにかイベントでしょうか?」

勇者達~~

麗勇者「あぶないっ!」バリバリバリッ!!

魔王の娘「邪魔をしないで!」ドギュンッ!!

ドムウウウウッ!!

人魚兵達「相殺!?」「いいえ、魔王の娘様のほうが上手よ!」「あのイケメン、吹っ飛んだわ」

麗勇者「く……っ!」

勇者「ま、まけるかーっ!」ボオオオオオオオオッ!!

魔王の娘「わっ、あつつっ。でもーー」バギュンッ!

勇者「げほっ!」

魔王の娘「お終いね、今度こそ」

麗勇者「く……ここまでとは」


ワアアアアアアアアア!!

魔王の娘「あら、なにかしら?」

街道~~

風俗人魚「みなさーん、我々はサプライズを用意していました! それがこちら、女騎士さんで~~~す!」

女騎士「うう……」

S人魚「カッコいい鎧でしょ? ねえ、ほら」

観客「ほんとね」「凛々しい感じ」「素敵~憧れる~」ワイワイワイ

S人魚「それが、くくりつけたこの糸をひっぱるとーーーーっ!」スルスルスル!

女騎士「や、やめっ!」ガラガラガラーーーーッ

ワアアアアアアアアアア!!

S人魚「鎧がぜーんぶはずれて、ふんどし一丁で~す!」

ワアアアアアアアアアアアア!!

ワアアアアアアアアアア!!

魔王の娘「な、なにあれ!? マジ!? それも女騎士モノ!? ほしいほしいわ!」


女僧侶「素晴らしい」

女戦士「あ、あああっ」


S人魚「ほら、あれやれ」

女騎士「う、うううううっ!」ガバ!!

オオオーーー

女騎士「うわあああああっ!」クイックイッ♪

風俗人魚「まずはがに股で手を頭の後ろで組んで、股突き出す踊りで~す♪ 下品で無様でいい感じでしょ♪」

女騎士「うわああああっ!いやだいやだあああああっ!」

S人魚「またお仕置きされてえのかよ」

女騎士「い、いやだ、それもいやだ……」ガクガク

S人魚「ふんどし取るぞ!」クイッ

女騎士「それだけは~~~~~~~っ!」ウワアアアアア!!

女僧侶「助けましょう」

女戦士「お、おう……このカッコでか」

女僧侶「このカーニバルの間なら、それほど目立ちません。全裸同然の女性もチラホラいますよ」

女戦士「なにかんがえてんだバカ///」

女僧侶「もう一度簡易瞬間移動(数メートル移動)で」

タッタッタ

犬娘「くんくんくんくん……みつけたーっ!」

女僧侶「瞬間移動!」ポン

犬娘「あれ? いない?」

ポン!

オオオーッ?

観客「なに?」「イリュージョン?」「いきなり美女が二人現われたわ! しかも一人はお尻丸出し!」

女戦士「うるせーっ!」///

女騎士「お、お前ら、お前ら!」ガクブル

女僧侶「女騎士さんイきましょう、いえ、イきましょう。でもなかった。行きましょう」

女騎士「見るな見るな見ないでくれええええええええええええ」

女戦士「うるせー! 嘆くのは後にしろ! 女僧侶、もう一回あれを!」

女僧侶「はい!」ポポポン!


ゴトンゴトン

女騎士「わ、私と同じ姿の人形!?」

女戦士「フィギュア作ってどうすんだバカーっ!」

女僧侶「つい」

女騎士「こんなもののこして置けるか! 壊してやる!」ガシャン!

女僧侶「あああああっ!」

S人魚「あんた等、いつまでも邪魔してんじゃないわよ」

女戦士「うるせーっ!」ボギャ!

S人魚「ごはああっ!」ドッシャアアアッ

女戦士「弱っ」


魔王の娘「あ、あああっ、女戦士ちゃんがあそこにいる!? なんで!? 服来てるの!? ええっ!?」

勇者「な、なんか気を取られてるみたい」

麗勇者「逃げましょう」

勇者「そ、そうですね」

麗勇者「電送能力で……先ず彼女らのもとへ!」バヂヂッ!!

人魚兵「あっ!?」

勇者「うわあわわわわわわわわわ速い速いはやいいいいいいいいいいいいいいいいい!」ギューーーーーーーーーーーーン!!

麗勇者「傍から見れば一瞬なのですがね!」ギューーーーーーーーーン!


シュンッ!!


女僧侶「麗勇者様」

女戦士「勇者!」

女騎士「みるなあああああああああああああああああああああああああ」

勇者「お、女騎士さん///」

麗勇者「話は後です、すぐに王城へ飛びましょう」


犬娘「まてーーーーっ!」タタタタッ!

人魚「待つのはあなた~~♪」ガシッ

犬娘「ふんげっ!」ドテン

人魚「何もできないからせめてこれだけは~~~♪ お礼です~~~~♪」


魔王の娘「に、逃がしちゃダメ……」


麗勇者「さようならっ!」バヂヂッ!!



海底都市編・おわり~~

4の町~~


防具屋「鎧のお買い上げありがとうございまーす」

女騎士「陛下から貰った鎧を置いてきてしまった……くっ」

女僧侶「かわりに褌を持ち帰れたからよかったですね」

女騎士「何がいいのだ!」ゴチン!!

女僧侶「  」ジーーーーーーーーン

女戦士「う、ういっ、ううっ」

勇者「どうしたんですか?」

女戦士「よ、鎧買ったんだけどよ、なんだか……その、えっとなんだ。変なんだ」

勇者「なにがですか?」




女戦士「う、そ、それは、えっと、ぐっ、あの、ここ……ここ」チョイチョイ

勇者「お尻がですか?」

女戦士「バカ、でけー声で言うな! とにかく何か変なんだよ!」

勇者「み、見せてくれますか///」

女戦士「バカヤローーーッ!」ゴゲンッ!!

勇者「ぎえー!」ドンガラガッチャ


麗勇者「魔王の娘強し。さらに魔王軍再侵攻となれば……ううむ」ブツブツブツ

宿屋・女騎士の部屋~~

ヌギヌギガシャン!

女戦士「ちっきしょう、ココをなでられまくったせいでずっと変だ! 鎧やアンダーウェアが当たるだけでなんか、ううっ」ジュルル

女戦士「ちきしょー! あ、脚の間が濡れるう! なんでだよおっ!」

女戦士「ココが変になったばっかりに……」ツン

女戦士「ひぐ! ひぎ!」ジュルルルルッ

勇者(うわー、女戦士さんが全裸でお尻いじくってるww)コソコソ

女戦士「おい、勇者覗いてるだろ! 殺すぞ!」

勇者「わわっ! ごめんなさい!」

女戦士「てめ……え?」トローーーーーリ

勇者「わ// アソコから糸引いた!?」

女戦士「わ、わわわわわーーーっ! 違う、違う、違ううーーーーーーーーーーーっ!!!」ボギャーン!!

勇者「ぐふぇえええええええええ」


海底都市・宮殿~~

魔王の娘「ほれほれ、鱗はがしちゃお~~っと」ペリペリ

守護人魚「あ、あああっ、ああああっvv 魔王の娘様あああんvv」

人魚兵達「うらやましー」クッチュクッチュ

タコ娘「光の水晶取られたのに良くそんな事できますね」

魔王の娘「フフ、安心して。すでに刺客を送ったわ」

タコ娘「そ、それは?」

魔王の娘「それは後のお楽しみ~♪」アンアンアン♪



今回ココまで

勇者「じゃあ、王城に帰りましょう」

麗勇者「ええ。充分急速も取れましたからね。行きましょう」

ガチャリ

女僧侶「女騎士さん、どうしたのですか」

女騎士「うむ、町人から情報を集めてきたのだが、美勇者と女魔法使い不自然ないなくなりかたをしたらしい」

女僧侶「美勇者様と、素人系の女魔法使いさんが不自然にいなくなった、ということですね」

女騎士「はあ?」

女戦士「あんなのいなくていいっつの」カリカリ

麗勇者「そんな事を言ってはいけませんよ」

女戦士「るせー!」カリカリ

勇者(結局鎧のお尻を切り取るしか出来なくなってカリカリしています)

麗勇者「では参りましょう」バチバチバッ

勇者「この感覚慣れないなあ」

バヂイイイイイッ!!!

女戦士「あたしも……おおおおっ!」ギュオーーーーーーーーン!!

女騎士「この程度何ということは無い」ギュオーーーーーーン!!

女僧侶「この状態で股間を前に向けると素晴らしい快感が」ギュオーーーン!!

勇者「やっぱだめだぐえー」ギュオーーーーーーン!

麗勇者「王城に戻りま……これは!?」

バヂュラアアアアアアアッ!!!

勇者「うわわっ! なんだなんだ!?」

麗勇者「電波障害です! まずい、どこか別の場所へ飛ぶか、このまま消滅の危険も!」バリュイイイリイイイッ

勇者「えええええっ!?」

女戦士「そ、そりゃねえだろー! おいーーーーーーーーーーーーー」



バリュウウウ……

電波研究所編~~


勇者「いててて」

女戦士「ここどこだ?」

博士「おおおおお、成功じゃ! 異世界の人間を連れてくることが出来たのじゃ!」

ロボ娘「おめでとうございます」ピピピ

勇者「えっ!? 異世界!?」

ロボ娘「違いました博士。こちらはこの世界の”伝説の勇者候補”の一人の勇者様です」

博士「ぬうっ失敗だと! うぐう」

女戦士「な、なにがどうなってんだよ! 勝手な事しやがったなオメーら! こっちにはやることがあるんだぞ!」

ロボ娘「すみません。博士は、異世界のヒーローを連れてくる事で世界を平和にしようとしているのです」

勇者「ヒーロー?」

博士「うむ。ワシは子供の頃からヒーローに憧れていての。別世界には、勇者様と違ったヒーローが要ると信じ今日まで研究を58年間続けていたのじゃ」

勇者「ひえー58年!」

博士「電波による位相がどうたらこうたら、電子による変動がなんたらかんたら、分子の構造がそんちょらもんべら」

勇者「一気にわからなくなった」

女戦士「ん? 麗勇者は電送で移動してたよな? 電波や電子がどうとかいってるけどよ、そのせいであたしたちをここに連れてきちまったのか?」

ロボ娘「そうかもしれません。ところでこれを見てください。世界地図です。ここが研究所です」

勇者「わわ! ぜんっぜん逆方向に飛ばされちゃったんだ俺達!」

女戦士「おいおい、あと4日で魔族が王城に攻めて来るんだろ!?」

博士「むうう、す、すまんことをした。だが、安心しろ。どこでも移動できる電送移動装置が完成間近なのじゃ」

勇者「間近って」

博士「まっとれ」ガチャガチャ

勇者「頼りなさ過ぎる」

女戦士「女騎士や麗勇者はどこにいったんだ?」

勇者「そういえば。無事だといいんですけど」

ガチャガチャガチャ

博士「おぬしは憧れたことが有るか?」ガチャガチャガタ

博士「煌びやかで純粋で、ただただ”正義”であったヒーローという存在を」ガチャガチャピーピー

博士「”間違い”は無い。他の考え方も存在しない。己の道をひたすらに信じ抜き戦う生き方」ウィンゥインウィン

博士「人が生きる喜びや、真に想うべき心の在り方を一本の道で我等に伝えた存在じゃよ」グイォングイオン


勇者「ヒーロー……か」フフ

女戦士「よくわかんねーなそういうの」

勇者「そんなこというと、陣形ときますよ」

女戦士「この」

ロボ娘「?」


ガシャンパリン!!

勇者「何!?」

ロボ娘「まずい、また町の人が」

女戦士「町の人ぉ?!」


ワーワーワー

町人1「でてけーインチキ博士!」

町人2「町の恥だー!」

町人3「怪しい研究なんかやめろー!」

ワーワーワー!!!


博士「くっ!」

ロボ娘「勇者様達を召還した時にでた光が見つかったようです」

女戦士「何何だよこの町は!」

ロボ娘「電波状況を良くするために、2年前にココに越して来たのですが、町の人たちが良く思ってくれないのです」

勇者「うわわ、この建物、大勢の人たちに囲まれてるよ!」

博士「い、今までで一番の規模じゃ」

ワーワーワー!!!!


華勇者「さあ、得体の知れぬ問題な実験をやめ、ココから退去するのだっ!!」ウオアンランナン♪


勇者「あり?」

つづくっ

勇者「か、華勇者さん!?」

華勇者「むっ!? おおおっ、わが友、勇者ではないか! なぜ悪魔の元に共にいる!」ビロンガーン!

男遊び人「なんということでしょう洗脳されたのかも!」ポペー

女遊び人「彼を正さねば!」ロレーン

女戦士「相変わらず変な奴らだ……」


ロボ娘「どうにかしないと」

勇者「うーん、華勇者さんに取り持ってもらえば何とかなるかも」

女戦士「そうだな」

勇者「あのー華勇者さん」

住人「うるさい!」ヒュン

ベチャ

勇者「卵ぶつけられた」ウェー

女戦士「てめえらいいかげんにしろー! 話くらい聞きやがれー!」


住人達「うおっ美人」「なにいってんだいあんた!」「あいつにはホイップクリーム投げよう」

華勇者「待ちたまえ諸君っ! 勇者と女戦士は我が友人! 彼女の言う通り、話だけでも聞いてみようではないか!」グエワロンッ

男遊び人「わー」パチパチ

女遊び人「さすが心が広い」パチパチ

勇者「相変わらずだなあ」

研究所外~~

勇者「住人のみんな帰って行ったみたい」

男遊び人「一応ね~」

女戦士「どうしてお前らここに?」

華勇者「我々は、魔王軍の情報と、戦力増強のための旅をしていたのだっ! そして、その旅の中でこの街に立ち寄った!」ドララゴン!

女遊び人「そしたらこの研究所が悪いことしてるからつぶそうってみんなが」

勇者「悪い人じゃないと思うけど」

男遊び人「みんな2年も迷惑してるんだよ」

女戦士「具体的になにされたんだ? こういうのって、いるだけで嫌だってくらいの話だけだと思うけど」

華勇者「騒音や突然の発光もあるっ! しかしっ! さらにっ!この研究所の実験のせいでっ! ああっ! なんという悲劇! 雷系モンスターが近くに住みついたとされるっ!!」ギュバーーーーーン!

勇者「う、そういうのってやばいかも」

女戦士「偶然かもしれねえじゃねえか」

勇者「」

勇者「……うーん、たしかに偶然ってことも」

女戦士「騒音と発光だけ気をつけときゃいいんじゃねーの?」

華勇者「彼らが実験で生み出した可能性も考えられるっ! 近隣住民の不安を解消すべく研究所を閉鎖すべきなのだっ!」ドゥルンドゥルンドゥルン

男遊び人「そのとおり~」ヘイヘイ

勇者「うーん、でも、そのモンスター達をやっつけたり大人しくすればいいだけかもしれないじゃないですか」

女戦士「そうだよな。まずはそこから試すべきだろ」

勇者「倒しに行きましょう、雷のモンスターとやらを」

女戦士「おう!」ガバッ

勇者「急に立たれると丸出しが//」

女戦士「げっ!」

華勇者達「?」

雷雲の山~~


勇者「さあいこう」ザッザッザ

女遊び人「こんな時も陣形みださないんだ~」

女戦士「良いから進むぞ///」ザッザザザ


雷パンダ「わぎょーーーー!」バッ

バリバリバリ!!

男遊び人「すごい雷だぁ」

雷パンダ「わぎょわぎょ!」ズバッズバッ!

女戦士「うわ!」

勇者「うわっ! すごいパワー」

華勇者「華麗なる一撃を食らえ!」シュロドロビンッ!

雷パンダ「ぎぎょっ!」

勇者「なんてすごい動きだ」

女戦士「理解不能だな」

雷パンダ「うわぎょーーーーーーーーー!」ビシビシッバリバリバリ!!!

華勇者「おおおおっ! 全身の毛をすり合わせ静電気を起こし! 光と共に周囲に電撃を放つのか!」ドギィガーモ!

勇者「うわわわわ!」

バチバチバチバチ!!!!

一行「うわーーーーーーーっ!」バイイイイッ!!

勇者「ぐああおむけに倒れたら女戦士さんの体もあおむけに倒れこんで簡単に言うとお尻に顔を潰された」ムギュー

女戦士「うるせーどあほ!」ゴチン!

勇者「火炎攻撃!」ボォオオオオオ!

雷パンダ「わぎゃぎゃぎゃ!」ベリリ!

華勇者「おおおっ! 素晴らしい技だ! 雷のバリアをはった!」ロゴーラ!

男遊び人「どうしましょう?」

華勇者「電気の通じないっ! 地底からっ! 攻撃するしかないっ!」ロギュウウレーロー!

女遊び人「さすが!」パチパチパチ

勇者「別の世界の人みたいだな華勇者さんって」

女戦士「博士に召喚されたのってこいつなんじゃねえか?」

雷パンダ「うぎゃおーーーーーっ!」バリバリバリバリ!!

勇者「うわ! また雷を放ってきた!」

華勇者「かああああっ!」ガリガリガリガリッ!!

勇者「!? 華勇者さんが剣で一気に土を掘っていく!」

ガガガガガガガガ!!

雷パンダ「う、ぎょおっ!?」

華勇者「はああっ!」ドズッ!!

雷パンダ「が……があっ!!」


勇者「地面から足を刺した!」

雷パンダ「うわぎゃおーーーーーーーーーーーーーーっ!」

女戦士「あいつにしちゃ地味な攻撃だぜ」

女遊び人「か、華勇者様がこんな技を」

華勇者「君たちは恰好よりも大切なことを知っているかっ!? それは平和と笑顔だっ!」ドルグガン!

男遊び人「おおおーめっちゃかっこいい」パチパチパチ

勇者「た、たしかに……でも敵は倒せてない!」

雷パンダ「うぎゃがるーーーーーっ!」

華勇者「光のブレスレット・ビームを放て!」ビガーーーーーーッ!!

雷パンダ「うが……ぎゃ」ズウウウウン

勇者「最後はあっさりだった」フー

華勇者「見て頂けたであろうかっ、我が戦い!」ギロリロラーン!

女戦士「すこしだけ見直したけどやっぱ変な奴だ」


今回ここまで

勇者「ちなみに今回女戦士さん、お尻丸出しの状態で、座っ(てからたち上がっ)たり俺の顔の上にお尻乗っけたりしましたよね」

女戦士「うるせー!」///

勇者「お尻が魔王の娘により性感帯になったのになぜなのでしょう?」

女戦士「なんだてめー! 知るかバカ!」

勇者「分厚い鎧に穴があいてるせいで、鎧がまず他の面に当たっているため、直にお尻が当たらないからですよww」

女戦士「ぐ、くっだらねえ解説すんな!」

勇者「顔の上に乗った時、鼻はちょっと入りましたけどね。谷間の奥の穴に……」

女戦士「        」


女戦士「テメエこのドアホーーーーーーーーーーーーーッ!!!」ゴギャンガキンゴガンゴツンゴシャン

勇者「いぎゃあああ助けて華勇者さーん!」


華勇者「仲のいいことだっ!」バルーン!

ようやく続きが書ける……待たせてたらスマン

ゴロゴロゴロ

ザッザッザ

華勇者「おお、雷の音が近くで聞こえるようになってきたっ! 新たな破壊者よ来たれ!」ズドーロン!

男遊び人「おおー」パチパチ

女遊び人「おおおー」ペチペチ

勇者「ホント、テンション高いな」

男遊び人「さあいこー」トテテ


バリバリバリバリ!!!

男遊び人「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

勇者「うわわわ雷に撃たれた!」

女戦士「おいおい、死んじまうぞ!」

勇者「ひええ、男遊び人!」タタッ

華勇者「わが友よ無事か!」バッ

男遊び人「」シュープスプス

華勇者「ぬううっ、回復魔法を」パワワ

女遊び人「私も」パワワワ

勇者「2人とも回復魔法が使えるのか」

女戦士「こっちにはそういう仲間居ないよな」

華勇者「はあああ……」パワワワワワワワ

男遊び人「ふう、ふう」ビクビクン

華勇者「どうやら命に別状はないようだ……むっ」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

雷剣士「はぉおおおおおおお」ゴゴゴゴゴゴゴ

勇者「あいつは? 腕4本で全部剣を持った鬼のようなやつだ」

華勇者「お強そうだっ! だが悪のモンスターには屈せん! 男遊び人のかたき討ちを!」ヴォルバーン!!!

女遊び人「がんばりましょー」トテー!


雷剣士「ふぉごおおおおおお!」バリバリバリバリバリ!!!

勇者「4本の剣に力を集中して雷を作った!?」

女戦士「やべえ! 避けろ!」

ズガアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

シュウウウウウウウ

華勇者「地面に大穴が!」

勇者「これはやばいかも」

雷剣士「しゃおおおおおおおおおおっ!」ズバッズバッ!!!

女戦士「うわっ!」ガキイッ!

勇者「お、女戦士さん」

女戦士「陣形崩すんじゃねーぞ! 火ぃ出せ!」

勇者「はい!」ボォオオオオ

雷剣士「ぐおが!」


女遊び人「手裏剣攻撃~!」ヒュンヒュンヒュン

雷剣士「ぐごっ!」カキンカキンカキン!

女遊び人「はじかれちった」

雷剣士「がーーーーーーっ!」バリリリリリ!!!

女遊び人「ひ!?」バババババババ!

勇者「うわあ口から雷吐いた!」

女遊び人「……かふっ」ボロボロバタッ

女戦士「一撃かよ!」

華勇者「むうううううっ! ゆるさん! 光の力を食らえ!」ピガーーーーーーーーッ!!

雷剣士「ぐ、がっ!」ドザアアアアアアッ!

勇者「すごい、ただの目くらましでなくダメージもしっかり与えている!」

華勇者「はあっ!」ズバッ!

スパーン!

雷剣士「ごおおおおーーーーーーーーっ!」

勇者「左腕を2本とも切り落とした! やった!」

華勇者「ふっ!」ビーーーーーーーッ!

雷剣士「ごっがあああああ!」ズザザザザザドタッ

女戦士「吹っ飛んであおむけになりやがった! よーし! 走るぞ!」

勇者「え!? は、はい!」

女戦士「うおおおお、顔面踏んづけてやらあ!」ダダダダダダ


女戦士「うおらああっ!」バッ!!

雷剣士「ごっ!」

ビュンッ!!

勇者「!? 後ろから……うわっ!」ヒョイ

女戦士「あん!?」ドズッ

勇者「切り落とされたはずの敵の手が飛んできた! それをついよけたら女戦士さんのお尻に命中//」


女戦士「はひゃゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

ヘロヘロヘロヘロhロ

華勇者「!?」



女戦士「はひ、はひ、はひ、やめへくれええええ」ヘナヘナヘネ

勇者「わわわ、お尻突出しの恰好で倒れちゃった//」

女戦士「み、みるなあああ////」トロトロトロ

勇者「わわわわ! 液がちょっと出てる!」

女戦士「みるなああああああ!」フギャオ!


華勇者「あの女戦士を一撃で倒すとはっ! 落ちた腕が動くとはっ! これは恐るべき敵っ! しかし何故っ!」ロロラレッ!

雷剣士「ごあおおおおおおおおおお」バリバリバリ!


華勇者「あれは……そうか、全ての体の箇所が電気信号でつながっているのかっ! だから自由自在に動かせるのかっ!」ルラモーン!

スチャッ

華勇者「手を元に戻したかっ!」ルロン!


勇者「お、女戦士さん、できればあおむけで倒れててください」ゴロン

女戦士「お、おい!?」

勇者「ここは俺と華勇者さん二人で!」

華勇者「うむっ! しかし嗚呼っなんということか! 敵に斬撃は通用しないのだっ!!」ドレラゲーン!

勇者「じゃあ炎で!」ボォオオオオオオオオオ!!

華勇者「ビームで!」ビーーーーーッ!!

雷剣士「しゃーーーーーーーー!」シャガガガガガガガ!!

バリバリバリバリリリイイイイイッ!!

勇者「剣を高速回転させて防いだ!?」

華勇者「むうううううっおおおおおっ!」

華勇者「しかしっ、敵は先ほど腕が斬られたときに落とした剣2本を拾っていないっ! 両側から攻撃を!」

勇者「は、はい!」タタッ

雷剣士「ごろっ」

華勇者「華麗なる閃光!」ビーーーーーーッ!

勇者「火炎放射!」ボオオオオオオオオオオオッ!!

雷剣士「ぎがるっ!」シュオオオオオオオオオッ!!シャガガガガガ!!

勇者「俺の火炎は防げても、華勇者さんのビームは防げない! ……い!?」


バヂヂヂヂヂバリイイイイイイイイイイイイイイッ!!!

華勇者「2本の左腕から、電気の剣が……っ! 同じような手段で防がれた!」

勇者「ええーっ! まだそんな!」

雷剣士「ぎごがーーーーーっ!」バリリリリリリイリリ!!

勇者「4本の腕全てに雷の剣を!」

雷剣士「ぎゃりーーーーーーーーーーーーっ!」ズバリイイイイイイイイッ!!

勇者「しかも伸縮自在なのか!? 蛇みたいに伸びてきた! 速いし!」

シュバッ!ビリリリッ!ズバババババババ!!

華勇者「く、近づくこともままならんっ!!」

女戦士「……だったら足元を崩してやるぜ!」タッ

勇者「女戦士さん!? 立ち上がって大丈夫ですか!?」

女戦士「よけーなこというな!」///

華勇者「?」

女戦士「だ、だれもみてねー、大丈夫だよ! ふんっ!」ズンッ!!

勇者「あ、地面を思いっきり踏んだ……そうか!」

ズゴゴゴゴゴゴゴッ!!

雷剣士「ぎゃっ!?」ズドン!


勇者「やった! 敵足元の地面を砕いた!」

華勇者「今だ! 光よ悪を包み込めっ!」ピギリリリリリリッ!!

雷剣士「ぎゃおおおおおおおおおっ!?」

シュウウウウウ

勇者「さらに火炎!」ボオオオオオオオオオオッ!!

雷剣士「ぎゅあはああああああああああああ」

勇者「いける!?」

雷剣士「が、がが、が!」バリバリバリッ!

華勇者「あの構えは! 初めに放った雷の攻撃を使うつもりだっ!! おおっ!」

女戦士「もう一回足場崩してやる!」ズン!!

ゴゴゴゴゴッ!

勇者「ダメだ! 敵が体勢を崩さない!」

雷剣士「ガーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」ズドン!!!!!!!!!



-------------------ッ

勇者「うわあああああああああああああああっ!」

女戦士「う、うわわわわわわっ!!」

華勇者「ぐ……く」


バズウウウウウウウン……


勇者「あ、あのモンスターに落ちた」

女戦士「あいつバラバラになりやがったぞ」

華勇者「というより、粉々だ!」

勇者「死んだのかな?」


パロロロロロロロロロ

勇者「ん? 何か飛んでくる」

ロボ娘「どうも」パロロロロロ

女戦士「じ、陣形陣形」ササッ

~~

ロボ娘「電波を操作して雷の方向を変えたのです」

勇者「ええ!そんなことできるの!?」

ロボ娘「博士が、ご自身も役に立てば研究所も安泰という考えを見出したのです」カチャカチャ

ロボ娘「電波誘導装置、差し上げます」スッ

華勇者「これは凄いっ! 雷の敵も恐るるに足らずっ!」

勇者「麗勇者さんの攻撃も効かないのかな? でも炎のブレスレットが水中で使えたことを考えると?」

ロボ娘「ところで、電波移動装置の完成を早めるのに使う材料がこの山にあるらしいのです」

勇者「へえ?」

結局、船の移動よりも電波移動装置の完成の方が早いという結論に達した勇者達は、3日かけて材料を探しあてた。
そして、博士は電波移動装置を1日かけて完成。
勇者達は再び王城へと赴く。

博士は勇者たちの役に立ったことで、住民からの信頼も集めたようだった……


女戦士「でもよ、あいつのせいでこっちの予定崩れたろ? むしろ邪魔になったんじゃねーか?」

勇者「うーん、でも雷剣士たちから住民さんたちを助けるのも重要だし」

女戦士「うーんなるほど」

女遊び人「おしりさすりっ」ヒョイ

女戦士「どあああああああっ!?」

勇者「じ、陣形の隙間から」

女遊び人「えっへっへー、あり? 感触がなんか生っぽかったよーな」

女戦士「バカヤローーーーーーーーーッ!!!」ズドン!!

女遊び人「げべっ!?」ドターン

勇者「あ、アッパー」

女戦士「はあはあはあ」ビクッビクッ///

電波研究所編 おわり~

魔族襲来編~~


アォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ

ボォオオオオオオオオオドドドドドド

ゴォオオオオオオガゴゴゴゴゴ

ギャリリイイイイイイイイッ!!!


ワアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!


勇者「遅かった!」

女戦士「王城がすでに火の海じゃねえか!」


兵士「助けてくれー」ワーワー

勇者「王様はどこ?」

兵士「わからん」

女戦士「おいおい、この城完全敗北してないか?」

華勇者「おおっ懐かしき王城が暗黒の炎に埋もれ……」

勇者「言ってる場合じゃないでしょ! ”伝説の勇者”の光と血と魂を揃えなきゃいけないのに」

男遊び人「じゃあさがしましょ~王様たち」

勇者「う、うん」

女戦士「他の”伝説の勇者”候補だってここにちゃんと揃ってるのかどうか」

女遊び人「あ、火のモンスターが襲ってくる」

メラメラメラメラ

勇者「炎のブレスレット効くのかな?」

女戦士「炎系に効くわけねえだろ……いやや、水の中でも使えるんだやってみな」

勇者「はい!」ボオオオオオオオオオオオオ

火のモンスター達「ギャアアアアアアアアアア」

女戦士「おおー」

勇者「やった!」

華勇者「おおわが友勇者よ、ここから別行動は許されんぞ!」

勇者「わかりました!」

タッタッタッ

牛魔獣「ぐおもおおおおおおおおおおおおお」ドドドドドドッ!!

勇者「突っ込んでくる!」

華勇者「ダンシング・ボンバー!」ズッタンズッタタズッタンズッタン♪

ボブッ!!!

牛魔獣「ぐもっ!?」

勇者「爆炎の中に突っ込んできた」

男遊び人「さすが華勇者様」パチパチ

女遊び人「見事! 華勇者様」イェイイェイ


牛魔獣「ぐもおおおおおおおおおおおっ!!」バォッ!

女戦士「うわ怒った」

スパッ

牛魔獣「」ゴロン

勇者「うわ首が落ちた」

女戦士「こんな鮮やかな切り口が作れるのは……けっこう知ってるけどどいつだ?」

女騎士「遅いぞ貴様ら」

勇者「お、女騎士さん!」

女騎士「麗勇者の電送能力から貴様らが外れたが、私達はこの近くに着いたのだ」

勇者「そうだったんですか」

女戦士「麗勇者とあの変態バカはどこだ?」

女騎士「ついてくるがいい、王も共にいる」

ザッザッザ

地下基地~~


王「勇者たちよ戻ったか!」

麗勇者「ご無事でしたか」

女僧侶「ワンちゃん……」ボソッ

華勇者「おおっ! 知った顔が次々と!」

輝勇者「おーお前ら元気か」

女盗賊「おひさ~」

美勇者「……」

勇者「あっ美勇者さん」

女戦士「あの町でいきなりいなくなったって聞いたけどよ、無事だったんだな」

美勇者「……」コクリ

女戦士「どうした? つか、あのバカ(女魔法使い)はどうした?」

美勇者「……」フルフル

勇者「どうしたんだろ」

勇者「とにかく全員そろいましたね」

王妃「ええ。”伝説の勇者”の”魂”である5人の勇者。”血”である王家の者。そして”光”が封じられた光の水晶」

王子「これで”最大の力”ができるってことですね。お、女盗賊ちゃん//」

女盗賊「ねーねー、終わったらボクとデートしよー」チョコン

輝勇者「デートってなんだ?」

王子「ああああああああああああああ」


女僧侶「やっている場合ですか王子様」

王子「ごめんなさい」

女僧侶「言葉の前に、こうしなくては」サワサワ

女盗賊「ひゃあああなにすんのー!」ボカッ!!

女僧侶「」ジーーーーーーーーン

王「あとはこの文献につづられた陣形を完璧に行うことじゃ」

女戦士「陣形……」

勇者「えーっと、どんな陣形ですか?」

王「”伝説の勇者”の魂の核が中心となり、光の水晶を掲げる」

王「それを囲むように、4の魂が立つ」

王「そして”血”を水晶にそそぐことで、魂の核を持つ者が”最大の力”を得るとされる」

勇者「へえ~」

女僧侶「しかし、核が誰なのかはわからないはずでは?」

王「それは、”賢者”の末裔が知る」

女騎士「む」


続く

女騎士「つまりこの私と言うことなのですね」

王「うむ」

女騎士「しかし、先祖の残した文献に目を通すなどいたしましたが一切解らずじまいでした」

王妃「なんと」

王「ば、馬鹿な」

輝勇者「ダメなのかよ」

女盗賊「うー」

タタターーッ

変態魔呪師「へっへっへー」タタタ

女戦士「なんだあ!?」

変態魔呪師「必殺アーマリムーブ」ビビビビ


ポポポポポーーーン


……


女僧侶「女性のみ全員丸裸に!?」ジュルルルルルルルル

女戦士「うわわわわみるなあああああああ」

女騎士「どういうことだ!? な、なにをするーーーっ」

女盗賊「僕はずかしいよぉたすけて輝勇者サマー」ダキッ

王妃「ア、あああああああっ!そんなそんな!」

女遊び人「ひえーっ」サッコサッコ♪

男遊び人「こんな時でも遊びを忘れず裸踊りとは見事!」デレローン

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