豊音「東京観光に来たよー!」 (44)

豊音「今日は宮守のみんなでまた東京に遊びに来たよー!!」

豊音「みんなで一緒にいろいろ見て回るつもりだったんだけど…」




豊音「はぐれちゃったよー…ぼっちだよー…」シクシク

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豊音「みんなどこに行っちゃったんだろ。早く探しに行かなきゃ…」ハッ!


回想

胡桃「豊音はすぐに迷子になりそうだね!」

豊音「そ、そんな事ないよー」アセアセ

胡桃「じゃあもしも迷子になったら…」

豊音「なったら?」

胡桃「豊音はその場を動かない事!豊音はおっきいんだから遠くからでも探せるし!」ビシッ

豊音「な、なるほどー!分かったよ。はぐれてもそこから動かないようにするよー」




豊音「胡桃ちゃんからそう言われてたんだったよ。下手に動かずここで待っておこう!」

1時間後


豊音「さ、流石にずっと立ってるのはキツくなってきたよ…」プルプル

豊音「ちょっとそこの公園のベンチに座っとこう…」


豊音「はー。疲れたよー…。今頃みんなとスカイツリーに行ってる予定だったのに…」

男1「ねえ、お姉さん1人ー?」

豊音「はぇ?わ、私ですか?1人ですけど…」

男2「俺ら暇してるんだけどさ、一緒に遊びに行かない?楽しい事しようよ」ニヤニヤ

豊音「楽しい事?ちょー気になるよー…」ハッ!

回想

胡桃「それともう一つあるんだけど、知らない人に絶対着いて行ったらダメだよ?」

豊音「そ、それくらいは私だって分かってるよー!」

胡桃「じゃあ知らない人にアイス食べに行こうって誘われたら?」

豊音「着いて行かないよー!!」

胡桃「一緒にゲームセンター行こうって誘われたら?」

豊音「うっ…つ、着いて行かないよー!!」

胡桃「向こうにTOKIOの城島さんがいるから一緒に行こうよって誘われたら?」

豊音「えぇー!?リーダーがいるの!?行く行く!着いて行くよー!!」ガタッ

胡桃「めっ!」ペシッ

豊音「あぅ」

胡桃「絶対に知らない人には着いて行かない事!約束だからね!」

回想終了

豊音(そうだったよー…危ない危ない)

男1「ねーねー、いいっしょ?一緒に遊ぼうよ」

豊音「す、すいません。私友達を待ってるので…」

男2「あぁ?いいから来いよ!」グイッ

豊音「い、痛いです!やめて下さい…」ウルウル

???「必殺!お・お・さ・か!キィィーック!!」バキッ

男2「ぐはっ!」

???「ほら!はよ逃げるで!」グイッ

豊音「うわわっ!ちょ、ちょっと引っ張らないでー!!」スタタ

男1「あ!おい待てやこら!!」

???「ここまで来れば大丈夫やろ」フー

豊音「はぁ…はぁ…つ、つかれたよー」

???「いやーすまんかったな!困ってるように見えたからつい勢いで!」ハハッ

豊音「いや、ホントに困ってたんで助かっちゃいましたー。どうもありが…ってあぁー!!」

???「うぉっ!いきなりなんやねん。ビックリするわー!」

豊音「ももももしかして、しぇしぇしぇんりやまの江口セーラさんですか!?」

セーラ「そやけど…俺の事知ってるん?」

豊音「知ってるも何もめちゃめちゃ有名ですよー!さ、サイン下さい!!」

セーラ「なんや照れるわー///」テレテレ

セーラ「サインは別にええけど色紙かなんかあるん?」

豊音「あ…そうだったよー…」ショボーン

セーラ「そんなに落ち込まんでも…おっ!色紙じゃなくてもこのメモ帳でええかな?」

豊音「全然大丈夫です!!是非お願いします!あそこのベンチでゆっくり書いて下さい!!」グイグイ

セーラ「わぁーかったからあんまり引っ張らんといてやー!」ズルズル

セーラ「とよねちゃんへ…っと!これでええんか?」スラスラ

豊音「うわー!うわー!感激です!!一生大事にします!!」ペッコリン

セーラ「ほな俺はそろそろ行くわ!みんな待たせとるしな!」

豊音「助けて頂いた上にサインまで貰っちゃってホントにありがとうございましたー」

セーラ「ええってええって。ほななー!」スタタタ

豊音「はぁー。まさか東京で千里山の江口さんに会えるなんて!早くみんなに自慢したいよー!」フフッ

豊音「あっ!そういえば私迷子だったんだ。忘れてたよー…もうみんなを探しに行こうかな…」

セーラ「おーい!」スタタタ

豊音「江口さん?どうしたんですか?皆さんのとこに戻ったんじゃ…」

セーラ「それがみんな何処にも居らんかったわ!俺が1人で行動してしもたからはぐれたみたいやなー」ハハッ

豊音「えぇー!それってもしかしなくても私のせいですよね…?」

セーラ「あーちゃうちゃう。あんたを助ける前にそこのアイス屋が気になって1人で買いに行こうとしとったからなぁ」

セーラ「せやからあんたが気にする必要は全く無いでー」

セーラ「というかあんたっていうのも何か悪いなーお姉さん名前は?」

豊音「わ、私は姉帯豊音って言います!高3です!」

セーラ「なんや俺と同い年やん!背おっきいから年上かと思ったわ!じゃあ豊音って呼ぶな!」

豊音「はい!江口さんは…」

セーラ「あーストップストップ。同い年なんやから敬語いらんて。セーラって呼んでや」ニカッ

豊音「じゃ、じゃあセーラ君って呼ぶねー!」ニコニコ

セーラ「君って…これでも女なんやけどなぁ」

セーラ「まぁええわ。豊音は1人で何してるん?誰かと待ち合わせとか?」

豊音「実は…」



セーラ「なるほどなぁ。友達と東京観光に来たけどはぐれて迷子になってしまったと」

豊音「そうなんだよー…携帯も財布も胡桃ちゃんに預けちゃってるし…」

セーラ「やったら俺の携帯使えばええよ。えぇっと携帯携帯…」ゴソゴソ

セーラ「…あかん。俺も船Qに預けてたんやった…」

豊音「セーラ君も私と同じでおっちょこちょいなんだねー」アハハ

セーラ「ちゃ、ちゃうで!今回はたまたまや!それに豊音と違って財布は持っとるしな!」フフン

豊音「でもでも携帯がないとどっちも連絡出来ないよ…」グゥゥ

豊音「あっ…///」

セーラ「なんやなんや。豊音お腹空いてんのか?よし!そこのクレープ食べよか!」

豊音「で、でも私お金無い…」

セーラ「気にせんでええよ。俺の奢りや!大阪の人間は心が広いんやで!!」ドヤァ

クレープ屋

セーラ「ほら、好きなの頼んでええよ」

豊音「じゃ、じゃあ…」

豊音「納豆コーヒーゼリー生クリームクレープで!!」バーン!

セーラ「な、なんやそれ…ホントに旨いんか?」

豊音「食べた事無いから気になって…」テヘヘ

セーラ「じゃあ俺は何にするかなー」ウーン

セーラ「あかん。いろいろあり過ぎて迷ってしまうわ…豊音に任せる!」

豊音「えー?私が選んでいいの?」

セーラ「おう!任せたでー!!」

豊音「じゃあ…」

豊音「ピンクグレープフルーツソルベアンドクリーム」と「ゴールデンデリシャスアップルシャーベット」をダブルで下さい!」

セーラ「名前長っ!!」

豊音「うわー!すっごく美味しそうだよー!!いただきまーす!!」ハグハグ

セーラ「名前が長いだけあって結構なボリュームやなぁ…」モグモグ

セーラ「そういえば豊音が頼んだ生クリーム納豆なんとかってホントに旨いんか?」

豊音「すーっっごく美味しいよー!」ニコニコ

セーラ「ホンマかいな…どれ、一口食べさせてや」パクッ

豊音「あー!勝手に食べちゃった!」

セーラ「ふむふむ。これはなかなかイケるな!!」

豊音「お返しにセーラ君のも一口!」バクッ

セーラ「おわっ!半分も食べられた!」ガーン

豊音「うーん!美味しいぃぃ!これでおあいこだねー」

セーラ「なんでやねん!豊音の食べた方が絶対多かったやん!」ビシッ

豊音「おぉー…!!」キラキラ

セーラ「どないしたん?」

豊音「本場のツッコミを生で見れて感動だよー!」キラキラ

セーラ「そんなもんか…?」

豊音「是非とも本場のツッコミを教えて下さい!!」

セーラ「ええよー。こう手首のスナップを利かせて…」

セーラ「なんでやねん!」ビシッ!

豊音「わぁー!私もやってみるよー!手首のスナップを利かせて…」

豊音「なんでやねん!!」ビュオン!!

セーラ「おわっ!それじゃただの水平チョップやん!」

豊音「うーん。なかなか難しいんだね…」

セーラ「いや、難しくはないんやけどな…」

セーラ「それでこれからどないするん?」

豊音「うーん。動き回るのは得策じゃないだろうけどこのままじゃダメだし歩き廻ってみるよー」

セーラ「ほな俺も着いて行ってもええ?」

豊音「もちろんだよー!1人より2人の方が楽しいしねー!!」ニコッ

セーラ「…っ!///」

豊音「セーラ君どうしたのー?」

セーラ「な、なんでもないなんでもない!」

豊音「それなら良かったよー!じゃあ行こうかー!」オー!

セーラ「そ、そうやな!」


セーラ(今気付いたけど豊音ってめっちゃかわいいやん…///)ドキドキ

セーラ「うーん。みんな居らんなぁ。どこ行ったんやろ」

豊音「宮守のみんなも見当たらないよー…」

豊音「あ、そういえばセーラ君達は何で東京に?やっぱり観光?」

セーラ「まぁそんなとこやな。インハイ終わって3年生は引退やからなぁ。卒業旅行みたいな?」

豊音「そっかー。私達も同じ感じかなー。千里山と違って私達が引退したら宮守女子麻雀部は無くなっちゃうかもしれないけど…」

セーラ「宮守…思い出したわ!永水女子、姫松と当たったとこやな!」

豊音「うわわ!知ってくれてたんだねー!感激だよー!!」

セーラ「あの組み合わせは中々面白かったからなぁ。ところで麻雀部が無くなるてどういう事なん?」

豊音「うん…私達の学校は人数が少なくてねー。麻雀部は新入生も2年生もいないんだよー」

セーラ「なるほどなぁ…それで来年は廃部と…」

豊音「うん…でもしょうがないよね…」

セーラ「豊音はそれでええの?」

豊音「えっ?わ、私だって麻雀部が無くなっちゃうなんて嫌だよー!でも私だけじゃどうしようも…」

セーラ「うんうん。豊音1人じゃ無理やろなぁ」

豊音「酷い!」ガーン

セーラ「でも豊音は1人じゃないやろ?」

豊音「!」

セーラ「豊音の周りには一緒に戦った仲間がおるやん。豊音が麻雀部を無くしたくないって思ってるなら他のみんなも同じ気持ちに決まってるやろ!まだまだやれる事はあるんとちゃうかな?」

セーラ「なーんて、ちょっとクサいかな」ハハッ

豊音「うっ…グスッ…」

セーラ「えぇー!?ちょ、何で泣いてるん?俺何かまずい事言うたか!?」アセアセ

豊音「違うよー。セーラ君の言葉に感動しちゃったんだよー…そうだね!向こうに帰ったらもう一度勧誘活動してみるよ!もちろんみんなで!」

セーラ「そーか!いやー元気出たようで良かったわ!じゃあ地元に帰る為にも…」

豊音「為にも?」

セーラ「…早くみんなを探そか」

豊音「そ、そーだね!頑張ろう!」

セーラ「あ、そういえば竜華が怜の新しい服を買いに行きたい言うてたな」

豊音「じゃあじゃあこのお店にいるかもだよー?雑誌にも載ってた有名店だし」

セーラ「えぇー…こんな小奇麗な店入りたくないわー…」

豊音「でもこの中に千里山の人達いるかもしれないよー?行ってみようー!」グイグイ

セーラ「わぁーかったからそんな引っ張らんといてや…」ズルズル

豊音「うわーうわー!かわいい服ばっかりだよー!!」フンフン

セーラ「そんな興奮せんでも…」

豊音「あ!これ可愛い!!試着したいなー!」

セーラ「俺にはようわからんけど似合いそうやし着てみればええやん」

豊音「うん!ちょっと行ってくるよー!」タタタ



豊音「ただいまー…」トボトボ

セーラ「早っ!!もう着てきたん!?」

豊音「興奮し過ぎて私に合うサイズ無いのを忘れてたよー…」ショボーン

セーラ「あー…豊音おっきいからなぁ。まぁしゃーないやん」

豊音「そうだねー…あっ!じゃあ代わりにセーラ君がこれ着てみてよー!」

セーラ「うぇぇ!?無理無理!俺こんなフリフリなの似合わんて!」

豊音「そんな事ないよー!あ、店員さーん!!こちらの方に試着をお願いしたいんですけどー!」

店員「はいはい!この服ですねー!それではこちらにどうぞー」グイグイ

セーラ「うわぁぁ!嫌や!嫌やー!」ズルズル



店員「準備出来ましたよー!」

豊音「ありがとうございます!ちょー楽しみだよー!」

店員「それでは御開帳ー!」シャー

セーラ「うぅ…」フリフリ&ヒラヒラ

豊音「」ポカーン

セーラ「ほ、ほら言うたやろ!?俺こんなん似合わんねん…」

豊音「……っっちょーーかわいいよぉーー!!」ダキッ

セーラ「わわっ!ちょ、豊音落ち着け!!」

豊音「セーラ君ちょー可愛いよ!世界一可愛いよ!!」フンフン!

セーラ「わぁーかったから落ち着け!」ビシッ

豊音「あぅ」

セーラ「落ち着いたか?」

豊音「はい…すいませんでした…」ショボーン

セーラ「全く…あ、そういえば竜華達居らんかったな」

豊音「塞達も居なかったよー…」

セーラ「それならもう出ようか。あ、豊音先に出といてや。俺この服買ってくるわ…///」

豊音「えっ?うんうん!似合ってたから買った方がいいよー!」

セーラ「そういう事やから外で待っといてや///」

豊音「ふふっ。りょーかいだよー!!」

店の外


豊音「あー、セーラ君可愛いかったなー!!塞達は見つからないけどすっごく楽しいよー!!」

豊音「次はどのお店に行こうかなー?」



アリガトーゴザイマッシャー


セーラ「はぁ…買ってしもたなぁ。こんな服買うの何年ぶりやろか…」

セーラ「でもあんな可愛い可愛い言われたらなぁ…」

セーラ「豊音がこの服着たらもっと可愛いやろなぁ…って俺何考えとるんや!」ブンブン

男1「おいちょっと待てよ」ガシッ

セーラ「あぁん?お前誰やねん」ギロッ

男2「さっきは後ろからよくもやってくれたなぁ。ボコってやるからちょっとそこの路地裏行こうか」

セーラ「あぁ。さっきの影うっすいやられキャラか。ええよええよ?いくらでも相手になったるわ」

セーラ「おらっ!」ドゴッ

男2「ぐはっ!こ、こいつ強ぇぞ…」

男1「こんなチビ捕まえちまえば一発なのに…」

セーラ「なんやなんや。しょーもないなぁ。お前らそれでも男かいな」ファー

男1「く、くそっ!オラっ!!」ブンッ

セーラ「ほいっと。お前ら動きが遅すぎんねん。止まって見えるわ…」

バキッ!!

セーラ「ぐっ…」フラッ

男3「お前らたった1人に何やってんだよwww」ケラケラ

セーラ(も、もう1人おったんか…あかん…と…よね…)バタッ

豊音「うーん…それにしてもセーラ君遅いなぁ。あれから30分は経ってるよー」

豊音「もしかして何かあったのかなー…」


女1「ねーねー。さっきの子大丈夫かな?」

女2「あぁ、男2人にどっか連れて行かれてた子?大丈夫っしょー。私達には関係ない…」

豊音「…ちょーっとお話聞かせて貰ってもいいかなー?」ズオォォン

女1「え、えぇー!?何この大きい人!?」カタカタ

豊音「その連れて行かれた子って背がこのくらいで短髪の?」

女2「は、はい!そうです!向こうの路地裏に連れて行かれてました!!」ガクガク

豊音「…!ありがとうだよー!!」タタタ

女1「こ、怖かったよ…」

女2「あ、あれは人殺しの目だ…」

豊音「はぁ…はぁ…!セーラ君!無事でいて!!」タタタ

豊音「あ、あれ!?この辺って聞いたけど…」ハァハァ


オ?コイツオンナジャネ?

豊音「!?」

豊音「今こっちから声が!!」


男2「おいおいマジじゃねーかwww見た目男だから気づかなかったぜwww」

男3「ちょっと廻しとくか?」グヘヘ

豊音「な、何やってるんですか!?」

男1「あぁ?」

セーラ「とよ…ね…」ボロボロ

豊音「……っ!!」ブチッ

男1「あっ!こいつベンチに座ってた女じゃん?」

男2「でっけーな!まぁいいや。お前もこいつと一緒に…」

豊音「…なんでやねん!!」ビュオン!!

男2「…ごばぁっ!」ドボォ!

男1「の、喉に水平チョップ!?こ、この野郎…」

豊音「捕まえたけどー…」ギリギリ

男1「あ…あがががが!!」ブラーン

男3「あ、アイアンクロー!?こいつ目がイってる…!ひぃぃ!!」タタタ

豊音「…」ポイッ

男1「うぅ…」ドサッ

豊音「…追っかけるけどー!!」ズダダダ

セーラ「と…よ…ね…!」

豊音「!!」ハッ

豊音「せ、セーラ君!!大丈夫!?」

セーラ「ははっ…ちょっとドジ踏んでしもたわ…」

豊音「た、大変だよー!!病院行かないと!」

男1「こ、こいつら…!!」ムクッ

セーラ「…!豊音!危ない!!」



胡桃「おまわりさんこっちです!早く早く!!」



男1「く、くそっ!警察かよ!早く逃げるぞ…!」フラフラ

男2「ヒュー…ヒュー…」フラフラ

豊音「胡桃!みんなー!!」ウワァァン

胡桃「もうっみんな心配したんだよ!?」

エイスリン「トヨネ!ダイジョブ!?」

白望「だるいからはぐれないで…」

塞「とか言いつつ一番心配してた癖に…」ニヤニヤ

セーラ「け、警察は…?」

浩子「あんなん嘘に決まっとるやろ」

セーラ「ひ、浩子!?なんでここに…」

浩子「あんたがいきなり居なくなったから探しに来たんですよ。で?その姿はあんたまた喧嘩したんか?」ハァ

セーラ「こ、今回は俺悪くないで…」

豊音「す、すいませんでした!!」ペコッ

浩子「あんたは確か宮守の大将の…」

豊音「せ、セーラ君は悪くないんです!もとわといえば私が…」



胡桃「なるほどー。つまりそのちっさい人が豊音を助けてくれたと」フムフム

白望「胡桃の方が小さいと思うけど…」ダルッ

胡桃「うるさいそこ!!」

浩子「いえいえ。こちらこそこいつが喧嘩っぱやいのが悪いんですわ」グリグリ

セーラ「痛い痛い!ケガしてるんやからもうちょい優しくしてや!!」

浩子「…ふぅ。まぁ無事で何よりです。ほなウチは先にホテルに戻ってるんで。これホテルの地図な。今度は迷わんように」

セーラ「なんや浩子一緒に帰るんちゃうの?」

浩子「…あんたは姉帯さんともうちょい一緒にいてやり。ほな後からな」スタスタ

白望「…じゃあ豊音。私達も先に戻るね」

豊音「えー?みんなで帰るんじゃないのー?」

胡桃「豊音は江口さんに迷惑かけたんだからちゃんとお返ししなきゃ!それに…」

豊音「それに?」

塞「私達の泊まるホテルも千里山と一緒なのよ。だから今度は迷子になる心配もないでしょ?」

白望「…そういう事だから。じゃあ豊音、楽しんできてね」

エイスリン「オソクナラナイヨーニ!」ビシッ

豊音「うん…うん!みんなありがとうだよー!!」

セーラ「みんな行ってしもたなー…」

豊音「そうだねー。私達も行こうか!」

セーラ「そうやなっ…と!」フラッ

豊音「わわっ!セーラ君大丈夫!?」ガシッ

セーラ「ちょっと殴られすぎてフラフラやわー…」

豊音「…!それじゃあ…!!」



セーラ「……で、なんで俺は豊音におぶられとるん?」

豊音「えー?セーラ君フラフラだしねー。それに楽しいしー♪」

セーラ「めっちゃ恥ずいわー…こんなん他の奴等に見られたら死んでしまうわ…」

豊音「じゃあホテルの前の公園でちょっと休もうかー!」

セーラ「ふぅ…豊音、今日はいろいろすまんかったな」

豊音「えー?なんで謝るのー?謝りたいのはこっちだよー…私のせいでセーラ君こんなケガしちゃったし…」ショボーン

セーラ「…豊音のせいちゃうよ。俺が勝手に突っ走ってしもたからやしな。豊音もせっかく観光に来たのに散々やったやろ」

豊音「そんな事ないよー!セーラ君と一緒に居てすっっっごい楽しかったもん!クレープ美味しかったし、セーラ君は可愛いしー!」

セーラ「か、可愛くないわ!!///それやったら豊音の方が可愛かったし!」

豊音「えっ…?///」

セーラ「あっ…///」

豊音「…」

セーラ「…」

セーラ「そ、そろそろホテルに帰ろか!暗くなってきたしな!!」

豊音「もうそんな時間かー…せっかく仲良くなれたのに寂しいよー…」グスッ

セーラ「…!豊音!ちょっとしゃがんでしゃがんで!!」

豊音「え?う、うん…」スッ

セーラ「…」ナデナデ

豊音「ふわぁ!?せ、セーラ君?」

セーラ「今日はほんまにありがとうな。豊音と知り合えただけでも東京に来たかいがあったってもんや」フフッ

豊音「わ、私もちょー楽しかったよ!絶対メールもするからまた一緒に遊ぼうねー!!」ダキッ

セーラ「わっ!やから抱きつくなって…まぁええか」ナデナデ

ホテル 宮守の部屋

豊音「ただいま帰ったけどー」

胡桃「おかえりー豊音!」

塞「どうだった?江口さんとうまくやれた?」フフッ

豊音「えぇー!?///セーラ君と!?」

白望「何もなかったのか…残念…」ダルッ

エイスリン「サエスケベ!!」

塞「どこでそんな言葉覚えたの!?」ガーン

白望「それで…?今日は楽しかった…?」

豊音「それはもちろんだよー!みんなとははぐれちゃったけどセーラ君と一緒に遊んですっごく楽しかったよー!」

白望「それなら良かった…」フフッ

胡桃「し、シロが笑った!?」

エイスリン「テンペンチイ!!」

塞「エイスリンちょっと酷くない!?」

豊音「なんていうかねー?皆と一緒に遊ぶのも勿論楽しいんだけどセーラ君と遊ぶのはまた別の楽しさというか一緒にいて心がふわふわするというか…」

胡桃「豊音!それって恋…ムグッ!」

白望「胡桃…ちょっと黙って…その内分かるよ、豊音のふわふわした感情がなんなのか…」

塞「そうだねー。それは豊音本人が気付かなきゃいけないしね」フフッ

豊音「えー?気になるよー!」

ホテル 千里山の部屋


セーラ「…」ポケー

浩子「なーにボーっとしとんねん」ビシッ

セーラ「痛っ!何すんねん!」

浩子「ボケっとしとらんではよ反省文書かんかい」

竜華「そうやでセーラ。今日はホンマに皆心配したんやからなー」

怜「zzz…」

泉「園城寺先輩も歩き廻って疲れてましたからねー…」

浩子「しっかしまさか女の子をナンパして連れ回してたとはなぁ」

セーラ「そ、そんなんちゃうわ!」

竜華「それでー?豊音ちゃんには告白したん?」

セーラ「やからそんなんちゃうってー!!」ウガー!

怜「…でもセーラはその子の事好きなんやろ?」ムクッ

セーラ「怜!起きとったんか!」

怜「好きなら自分の気持ちを伝えんとなぁ」

泉「そうですね。うじうじしてるのは先輩らしくないと思います」

セーラ「いーずーみー!お前まで何言うてるんやー!」グリグリ

泉「痛い!痛いです先輩!」

竜華「じゃあセーラは豊音ちゃんの事何とも思てないのー?」

セーラ「うー…正直分からん。豊音と一緒に居ったら気持ちがふわふわするというかなんというか…」

浩子「ふむふむ…そのデータはきちんととっておきますね」ポチポチ

セーラ「やめぇや!」

東京観光最終日


豊音「というわけで最終日は千里山の皆さんと一緒に東京観光に行くよー!」

セーラ「それでなんで豊音と2人なん!?」

豊音「セーラ君は私と一緒じゃ嫌かなー…?」ショボーン

セーラ「そ、そんな事ないで!豊音と遊べるのはすっごく楽しみや!」

豊音「それなら良かったよー!ほら、まずはクレープ食べに行こうよー!」ギュッ

セーラ「手、手ぇ繋ぐんか!?」ドキドキ

豊音「そうだよー?セーラ君の手、ちっちゃくて可愛いしねー!」

セーラ「か、可愛くないわ!…まぁええか。ほな行くで豊音!!」

豊音「おー!だよー!今日は楽しもうねー!!」


カン

てなわけで終わりです。マイナーな組み合わせ大好きなんでなんかあればまた書いてみたいと思います

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