禁書「幻想」 上条「目録?」(1000)

 _人_, /    _..  -─-  .._     \}     } |
 `Y´ { ,≠´  7ト、  / __} 丶、  |  __,_人_

    / 、_/} 厶l   / / ∧   \ |   /`Y´
  ≦    /Y´:::::|∧/|∧/ -ヘ. } ∨  '{ | ,
  /イ  /  、_:::ノ     {:::::::}∨  、,_j\_/{---
    l/′' ' '       ー' |   ト||:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
  /  {   { ̄ ̄ ̄` ¬  ' ' } ∧|_,ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
   . . 人   、      ノ   人{ 冫:.:,.イ^lイ.:.:.:.:.:.:.:.:
  . . / ̄}≧=-`ア^ハ<__ . イ  Ⅵ^V └' Vi^Ⅵ:.:.:
 ./   |_/^i/  '}| \ ノ  __|_人  、__,└' /⌒}
 ア´ ̄ ̄|   | / |`Y⌒'⌒Y´ '⌒Z.≧ァ==/`'¬
       |   |_,/ /⌒    ⌒'^  ⌒'Z   _/
        ′  |,{⌒′  '⌒Y⌒ヽ    ⌒'⌒)〔
      /   /   つ          ⌒'っ    )
 >、_,/   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`¬──- 、_〕
   \ .../...|   ━━ ’’                }
    `7 ......|        ┃ ╋ ┃      ニ /
    / ......人  ━━ ┃ r╋ ┣┓  二 /

 _/ ....../|  \      `┛   ┗┛ /


・タイトルの通り上イン

・他にも姫神やら風斬やら一通さんやら過保護なネセサリウスの二人やら色々。一部キャラ崩壊かも

・台本形式メイン、たまに地の文あるやもしれん

・更新頻度、量は不安定でチビチビと

・ブツ切りの短編。きっとほのぼのまったりな感じ。シリアスはあってもたまに、エロは無い

そんな感じで一つ

禁書「……」

上条「……」

禁書「……いったかな?」

上条「……いった、な」

禁書「はー、最近多いね。新聞の勧誘」

上条「本当になぁ」

禁書「というか、この国の新聞勧誘はみんなあれくらいアグレッシヴなの?」

上条「いや、んなことは無い。多分小萌先生のとこ回ってた人が流れてきたんだな」

禁書「ふーん、まあいいや。とうま、お腹減った」

上条「切り替え早いなオイ。ってか、さっきポテチ食ったばっかだろうが!」

禁書「あんなものでお腹は膨れないんだよ!」

上条「いや一袋食ったんだからそこそこ膨れるだろ! 大体お前は」

ドンドンドンドン カミジョウサーン

上条「」ビクッ

禁書「」ビクッ

上条「……折り返してきやがった」

禁書「ど、どうしようとうま!? もう居留守は通用しないかも!」


上条「出るしかないか……チェーン掛けっぱなしで」

禁書「気をつけてね、とうま」

上条「まずはチェーンを……」ベキッ

禁書「」

上条「……インデックス、一緒にドア押さえてくれ」

禁書「りょ、了解したんだよ」

上条「はい、どのような御用でございましょうか? 新聞は必要ないのでございますよ」

禁書「とうま、オルソラみたいな口調になってるんだよ」

上条「いや、本当にいいんで……いや! もうお帰りくださいマジで!!」グイグイ

禁書「ふんむむむむ!」

上条「(踏ん張れインデックス、玄関への進入を許したらお茶とお茶菓子を請求してきた挙句一時間は居座られるぞ!)」

禁書「(分かってるんだよ!)」

上条「いや本当新聞もう他のとこから……いや落ち着いて話とか必要ねえってばっ!!」グイグイグイ

禁書「むむむむうううう!!」ギリギリ

上条「マジで! 帰れ! ぐおおおおお入れてなるものかあああああああ!!」ミシミシ

禁書「んぐぐぐががががううう!!」グギリ


上条「やっと帰った……」ゼーハーゼーハー

禁書「空前絶後の激闘だったかも……」ゼーハーゼーハー

上条「あーくそ、さっさとチェーン直さないとな」

ピンポーン

上条「」ビクッ

禁書「」ビクッ

土御門『大変だったにゃー、カミやーん』

上条「なんだ土御門か……」

禁書「焦ったんだよ……」

土御門『それよりカミやん、ちょっと相談があるんだぜい。いやメイドとかロリとか本当全然関係なく』

禁書「……あ、カナミンが始まる時間だ」ポチッ

上条「もうそんな時間か……そろそろ晩飯作るか」

土御門『いるんだろーカミやん? おーい』

上条「おーいインデックス、ハサミ取ってくれ」

禁書「もうすぐOPが終わるからちょっとまって欲しいかも」

土御門『カミやーん?』

禁書「はいとうま、ハサミ」

上条「おう、サンキュ」

土御門『カミやーん!』


最初だからちと多めにいこうかと思ったけど書き溜め少ないから止めた!

まあこんな感じの山も落ちもないような話をちょびちょびダラダラ投下していく予定です
テーマは生活感とかなんとか

んで、本当はもっと書き溜めしてから立てようと思ってたんだけど、ぶっちゃけネタがあんま無いわけで
だからリクエストとか書き込んでもらえるとそれ拾って書くかもしれない
満足してもらえるかは分からないけど、まあとにかくネタ下さいってことで

とりあえず明日も投下しますゆえ
書き溜めあと10レス分くらいで尽きるけど

では


>>1はあの幻想目録スレの人?

>>6
読んであまりの甘さに死に掛けてた全然関係無い人ですよん

需要過多って文字が脳内でリンボーしてるけど気にせずいくよー
てか絶対もっと書かれるべきだよ幻想目録


上条「ん、何作ってるんだ? インデックス」

禁書「……出来た。とうま、何番か選んで?」

上条「ああ、なんかあったなそんなの」

禁書「パクパクとかパックンチョとかって呼ばれてるみたいだね。『いんたーねっと』で調べれば出てくるかも」

上条「ググれってか。んでなんだ、占いか? んじゃ4番で」

禁書「日本では『死』だから不吉とされる4を迷いなく選ぶなんて、流石とうまだね」

上条「うっせ!」

禁書「1,2,3,4……。とうま、2か3か6か7」

上条「それならラッキーセブンの7だ!」

禁書「ええと……今日の晩御飯は焼肉!」

上条「そういう遊びだっけ!?」


禁書「とうまー、今日のご飯なに?」

上条「もやしともやし、付け合せにもやしでデザートはなんともやしだ!」

禁書「……とうまはもやしと添い遂げるつもりなの?」

上条「いいじゃないかもやし、栄養あるし! 俺は好きだぞ見ろよこの純白のボディ!!」

禁書「私も別に嫌いじゃないけど……。でも、この白いのの中に栄養があるとは思えないかも」

上条「んなこと言ったらお前だって頭の中に十万三千冊記憶してるとは思えねえよ」

禁書「む、とうま。それはどういう意味かな?」

上条「ぶっちゃけ馬鹿に見え……じゃなくて! 人や物は見かけによらないってこと!!」

禁書「……とうま、覚悟はいい?」

上条「いやーインデックスさんは肌も白いし頭の中身もぎっしり、まさにもやしのようだ! 大好き! 愛してる!」

禁書「そんな微妙なお世辞で私の怒りが収まると思ったら大間違いなんだよ!」ガブッ

上条「はんぎゃー! いや本当もやしも貴方様も上条さんは大好きですのことよ!」

禁書「もやしと同列に語られても嬉しくないんだよ!!」ガブガブ

上条「あだだだだだギブギブ!」ダンダン

おかしい……最初だし3レス分くらいは、と思って書き溜めから選ぼうとしてたけど、半分以上が食べ物ネタ……
しかも上二個も食べ物ネタ……

ま、まあ?生活感がテーマだから狙いどおりっていうか?

明日も食べ物ネタです

一方通行「…………」

>>19

一方「つーかさァ、納得いかねェンだが」

禁書「何が? ねえそれよりこれ何でも選んでいいのかな?」

一方「人のこともやしだセロリだって、好き放題言いやがってよォ」

禁書「そんなことどうでもいいかも。ねえそれより、この一番高いのでもいいの?」

一方「腐っても学園都市第一位だぞ? 大体俺のどこがモヤシだっつゥンだよ」

禁書「髪も肌も服も白くて筋肉が微塵も付いてないところじゃないかな?」

一方「……」

禁書「ねえねえ、この縦だか横だか分からないステーキ頼んでもいいのかな!?」

一方「すいませェン、ライス二つ。はい、そンだけで」

禁書「!? ちが、私はこの縦だか横だか」

一方「俺もやしなンでそンな財力ねェンだわ」

禁書「もやしはお手頃価格で栄養もたっぷりで素敵だってとうまも言ってたんだよ! まるであなたみたいだね!」

一方「結局もやしなンじゃねェか。馬鹿にしてンのか」

禁書「もやしを馬鹿にしたらもやしに泣くんだよ、今の私みたいに!」

一方「やっぱ馬鹿にしてンだろオイ」

禁書「そんなこと無いんだよ! もやし最高かも!!」

一方「……くっだらね。オラ、さっさと好きなの頼め」

まだかな

二人で仲良く三時のおやつみたいなの希望


禁書「あ、私これ食べたい! 『鶏肉の豆腐タルタルソース』!」

上条「鶏肉かぁ。肉食いたいけど……お、これなんかどうだ、『キムチ厚揚げ丼』」

禁書「とうま、私お肉たべたい」

上条「いやいやインデックスさん、厚揚げのボリュームは肉に匹敵するともっぱらの噂ですよ?」

禁書「んー……厚揚げは好きだけど……」

上条「お、それなら『梅肉ソースの大根ステーキ』とかどうだ? ステーキだぞステーキ」

禁書「でもそれって結局お肉じゃないよね」

上条「いやでもステーキであることには変わりないじゃん。これまたボリューム満点でカロリー控えめ」

禁書「それならこの『セロリとちりめんのふりかけ』も欲しいかも」

上条「キムチ厚揚げ丼の上からかけるのか?」

禁書「……くっ、ぬかったんだよ!」

上条「それじゃあ夕飯けってーい。さあインデックス、足りない食材買いに行くぞ」

禁書「とうま、とうま。ついでにお肉も少し欲しいかも」

上条「我が家の家計にそんな余裕はありません」

禁書「うぅーっ」


焼き鳥屋「」ジュー

禁書「……ねえとうま」

上条「……いや、駄目だ。良い匂いだけとそんな余裕は無い」

禁書「うううう……ひもじいんだよ」グーキュルルルル

上条「ってかこの尋常じゃないほど空腹感を煽る匂い……どっかの大学の嗅覚絡みの研究と見た」グググー

禁書「ねーねーとうまー、一本でいいから」

上条「駄目です!」

禁書「むううう! いいじゃん一本四十円だよ?」

上条「駄目ったら……って、アレ? 安くね?」

禁書「なんだかじっけんひんだから安いんだって」

上条「……一本くらいならいいか。そこそこボリュームあるし、二本で百円未満だし……」

禁書「ほんと!?」パァァァァ

上条「一本だけ、な」

―――

禁書「……」モグモグ

上条「……」モグモグ

禁書「……ねえ、とうま?」

上条「……もう一本くらいいいよな。安いし」


―――

禁書「ねえとうま」

上条「……これ嗅覚じゃないな、比較的無害な依存性物質かなんかの実地テストだ」

禁書「? でも無害ならいいんじゃない? それよりとうまー」

上条「依存症になる時点で有害に決まってんだろ! ああ学園都市恐い! インデックス、帰るぞ!」

禁書「えー! 焼き鳥ー!!」

上条「いいかインデックス、依存症ってのは細胞分裂が相対性理論でモノポールだから寿命がマッハだ」

禁書「!?」

上条「さらには中性子物質が暗黒物質を生成して未元物質に常識が通用しないから死に至る」

禁書「」ガタガタ

上条「恐ろしいだろ? 分かったらもう帰るぞ、焼き鳥はまた今度買ってやるから」

禁書「わわわわわわかったんだよ。まだ死にたくないかも」ガクガクブルブル

上条(扱いやすいわー……)

比較的無害な依存性物質ってなんやねーん
なんか無意味に細かい設定思いついたりしたけど
正直別に面白くないので「ああ学園都市恐い」でお願いします

シヌマデナンテウソミタイナコトヲ ホンキデオモウノハ-♪

上条「……」ボケー

禁書「……ねえ、とうま」

上条「んー?」

禁書「とうまは、死ぬまで私とずっと一緒にいてくれる?」

上条「ぶっ!!」

禁書「ひゃ! と、とうま! 汚いんだよ!! どうしたのかないきなり」

上条「ッ、だってお前、それもう殆ど……」

禁書「へ?」

上条「いやだから、プ、プロポーズじみてるなぁって……」

禁書「な、ななっ! ちちちち違うんだよ別に私はそんな深い意味があって言ったんじゃなくてその」

上条「いや別に上条さんだってそれくらい分かってますけどそれはそれとして言動には気をつけて欲しいなって」

禁書「……ただ」

上条「た、ただ?」

禁書「私は、とうまと出来るだけ長く一緒にいたいだけだもん」


上条「……」

禁書「……」

上条「……まあ、それは上条さんだって同意見ですけどね」

禁書「ほんと?」

上条「嘘だったらとっくに追い出してるっつの、お前みたいな多飯食らい」

禁書「……そっか」

上条「っつか、んなこと改まって聞くなよ恥ずかしいヤツだな」

禁書「ちょっとセンチメンタルな気分になっただけかも」

上条「ぷっ。似合わねー」

禁書「むっ!」

上条「って違! そうじゃなくて、いつも笑顔で元気一杯なインデックスさんが素敵だなぁって思うわけでして!」

禁書「むー。まあ今日は勘弁してあげるんだよ」

上条「ほっ」

禁書「……その代わりに、ね?」

上条「ん?」

禁書「出来るだけ離れないでいてね、とうま」

上条「……おう」

BUMPの原型となるバンドが結成されたのが1994年、中学の文化祭。んで現在2011年
(日本語的にアレだが)仮に俺が実はまだ中1とすれば12歳とか、俺がその文化祭の頃中3でそこからのファンなら30歳とか
やっべ歳ばれるー


 prrrrrrr......

禁書「」ビクッ

 prrrrrrr......

禁書「……」ゴクッ

禁書「ひゃいっ! カカカミジョーでごじゃいましゅ!」

姫神『姫神だけど。もしかして電話苦手?』

禁書「って、あいさ? どうしたの電話なんておぞましくていかがわしいもの使って」

姫神「少なくとも。いかがわしくはないと思う。まあそれはそれとして」

禁書「それとして?」

姫神「上条君が。倒れた」

禁書「なっ、あいさ、倒れたってどういうこと!?」

姫神「どういうことも何も。そのままの意味」

禁書「倒れたって、何か病気とか!? 今どこなのかな、いつもの病院!?」

姫神「落ち着いて。今学校の保健室で寝てる。打たれ――もとい。打ち所が悪くて。ちょっと脳震盪起こしてるだけ。すぐに起きるそう」

禁書「……はーぁぁぁ、びっくりしたんだよ。心臓に悪いかも」

姫神「それで。帰りが遅くなるから。一応連絡した」

禁書「うん、ありがとうあいさ。了解したんだよ」


姫神「それで」

禁書「へ? まだ何かあるのかな?」

姫神「上条君が起きて。帰って。そこから夕飯の準備をするとなると。結構遅くなると思うんだけど」

禁書「うん、そうかも。でも私は大人だから我慢出来るんだよ!」

姫神「そこは。女子的には。夕飯くらい作れると言うところ」

禁書「う、私は料理はあんまり……。とうまにもガス周り触るなって言われてるし」

姫神「……女子力って。知ってる?」

禁書「うぐ」

姫神「まあ。いい。それなら私が」

禁書「ふえ? あいさが作ってくれるの?」

姫神「看病は。吹寄さん――他のクラスメイトに任せて。姑息にポイント稼ぎ。ふふ」

禁書「むっ。あいさ、何をたくらんでるのかな?」

姫神「肉じゃがでいい?」

禁書「うんっ! 和食大好きなんだよ!」

姫神「ふっ。ちょろい」

禁書「何か言った?」

姫神「何も」




上条「はぁ……酷い目にあった」

禁書「おかえりなさい、とうま」

上条「ああ。ただいま、インデックス」

姫神「上条君。おかえり」

上条「ああ、ただいま……って姫神!?」

姫神「おじゃま。してる」

禁書「あいさはね、肉じゃがを作ってくれたんだよ!」

上条「夕飯作ってくれたのか……サンキューな、姫神」

姫神「別に。どうせ私も夕飯食べるし。一人分も三人分も同じ」

上条「……インデックス、神々しいだろ? これが女子力ってヤツだ」

禁書「あいさと同じこと言ってるかも」

上条「いや本当になインデックス、お前そんなんで嫁に行くときどうすんだ?」

禁書「ふ、ふんだ。私は料理が出来る旦那さんを貰うから問題ないんだよ!」

姫神「それ以前に。シスターって結婚していいの?」

上条「んな優良物件そうそう見つかりませんことよ! 現実を見なさい現実を!」

禁書「良いもん大丈夫だもん! それよりとうま、早く食べたいからさっさと手洗ってくるんだよ!」

上条「油断してたらあっという間に行き遅れるんだぜ? まあいいや、すぐ済ませるから」

姫神「……。というか。ノロケ?」

禁書「へ? 何が?」

早速ストックが切れてきたから次は明後日か明々後日な予定です
たぶん

あーうち、電話越しは『』で統一するつもりが全然変えてない

実は姫神は上条さん宅の玄関前で電話をかけてきていたんです
んで一言目と共に部屋の中に入れてもらって電話を切ってるんです
二人は仲良しですね

なんかインデックスまでごく微妙に鈍感入ってないか?

やっぱこういうのいいなあ

>>45
インデックスもなんやかんやで鈍感というか、発想が幼いというか
たまにピンク空間に突入したりするけど、基本的に同棲とかしてる割には色気が無い二人だと思ってます
だがそこがいい


禁書「あ、とうま。『にゅうよくざい』欲しいな」

上条「ん? ああ、そういや切らしてたか」

禁書「『ばぶ』は面白いけどもう飽きたかも」

上条「入浴剤に飽きるも何もないだろ」

禁書「えー。私のお肌は新たな刺激を求めているんだよ」

上条「……」

上条(肌に、新たな刺激……?)

禁書「とうま?」

上条「はっ!! ええと、ニューヨーク在住のボブがどうしたんだっけ!?」

禁書「とうま、面白くない」

上条「いや……、まあ、うん。で、どれがいいんだ?」

禁書「んー、こまーしゃるでよく見るのは『バスロマン』かな」

上条「ああ、あのお姉さんが風呂入ってるやつか」

禁書「……」ムッ

上条「? どうした、インデックス?」

禁書「……なんでもない。あとはこの『日本の名湯シリーズ』が気になるけど、ちょっとだけお高いかも」


上条「値段なんて気にしないでいいって、どうせ入浴剤なんてそんなに高くないだろうし」

禁書「ほんと? ならとうま、私はこれがいいんだよ!」

上条「んーどれどれ……『常盤台御用達入浴剤セット』、値段は――」ピシッ

禁書「とうま?」

上条「おのれ、常盤台……ッ!!」ギリッ

禁書「とうま、顔が恐いかも」

上条「てか却下だ却下! 馬鹿高いのは禁止!」

禁書「えーとうまー、さっきと言ってることが違うよ?」

上条「憎むべくは常盤台だッ! いつぞやの学食といい桁がおかしいんだよ!!」

禁書「じゃあ『日本の名湯シリーズ』にする」

上条「……しかし何か敗北感がある。何故だ」

禁書「庶民だから仕方ないんだよ」

上条「ぐぬぬ」


上条「あ、歯ブラシも買っとくか」

禁書「そういえば大分けばけばしてきたもんね」

上条「……こう、なんか高い歯ブラシって童心的なものをくすぐられないか」

禁書「よく分かんないかも」

上条「なんだろうなー、フォルム? 俺もよく分からないんだけどさ」

禁書「でも、学園都市には変な歯ブラシがいっぱいあるね」

上条「だなぁ。こっちの『0.001ミリの超マイクロファイバー歯ブラシ』とか、もうそこまでする意味あんのかって」

禁書「……それって、ちゃんと磨けるの?」

上条「なんかもさってしてそうだ」

禁書「こっちには『十六段変形歯ブラシ』なんていうのがあるよ」

上条「『歯の各部位を磨くのに最適な変形をする歯ブラシ』……馬鹿だ。だが嫌いじゃない」

禁書「いちいち変形させるのが面倒くさいかも」

上条「……『マジカルパワードカナミンの変身ステッキ型歯ブラシ』……えぇ」

禁書「……」キラキラ

上条「インデックスさん、何目を輝かせているんですか」

禁書「……ねえ、とうま」

上条「買わねーぞ。あんなガチャガチャしたフォルムの歯ブラシなんて上条さんは許しません!!」

禁書「えー」


上条「ほら、変なのは置いといて普通のやつ買うぞ」

禁書「そういえば、今私が使ってるのととうまが使ってるのって違う歯ブラシだよね」

上条「そりゃあ、お前のは後から買ったヤツだからな」

禁書「……それじゃあ、私はとうまのと色違いの歯ブラシがいいな」

上条「ん? いいのか?」

禁書「うん、特に歯ブラシにこだわりはないしね」

上条「色はー?」

禁書「可愛いのがいいかも」

上条「んじゃピンクで。俺は青な」

禁書「……」

上条「んじゃさっさと買って帰るぞ、って何笑ってんの?」

禁書「おそろいだね、とうま」

上条「……? ああ」

禁書「なんだか――」

上条「なんだか?」

禁書「……えへへ。なんでもないかも!」

上条「……なにが?」

でも基本的にはやっぱり上条さんの方が鈍感なんだと思います
だからこそのこう、淡い感じがいいなって

次も明日か明後日くらいです

GJ!
あの花パロは自分も考えてたところだけど、学園都市とリンクしたりって上手だなあと思ったり
本編のほのぼの上インも期待してる

>>66
まあパロってかタイトルだけ貰ったっていうか?
パロはパロでいつかやりたいかもしれない

そんなわけでやっぱりほのぼのしてる方も投げときます


「……暑い」

 九月だというのに、そんなこと知るかと言わんばかりの残暑だ。
 先週くらいの天気予報では涼しくなるとか言っていた気がするのだが。
 アテにならねー、と呻いたところで、帰りのHRが終わった。
 一斉にクラスメイトが帰り出した。俺もぐったりしながらも立ち上がる。

「シャキッとしなさい上条当麻!」

 クラスメイトの吹寄制理に後頭部をはたかれる。
 憮然としながら、同じくクラスメイトの姫神秋沙と連れ立って帰る彼女を見送った。

 さて、帰るか。



「あ、とうまー」

 暑さでフラフラしながら帰っていたら、前から声を掛けられた。
 俯きがちだった顔を上げて、その元を辿る。

「なにやってんだインデックス」

 なにやらニコニコ顔のインデックスは、そのまま駆け寄ってきて俺の隣に並んだ。
 彼女の名前はインデックス。偽名臭いが一応本名らしい。正式には長ったらしいので略。
 とある勢力における重大な位置を占める、我が家の厄介な居候だ。
 彼女絡みのトラブルは数えるのも面倒なくらいで、俺の不幸との相乗効果で我らの日常は素晴らしいことになっている。

「とうまが遅いからお迎えにきてあげたんだよ」

「……別に頼んでねえし」

 むー、とむくれる彼女を適当にいなす。
 自分の感情をありのままに語れるほど、俺は素直でもない。
 そのまま適当に雑談しながら歩くと、不意にインデックスが風力発電のプロペラを指して口を開いた。


「ねえ、とうま。あのぷろぺらーって、なんだかお花みたいだね」

 怪訝な顔で返す。
 
「あれを見て花みたいだとかほざくのはお前くらいだと思う」

 あの無骨な機械の三枚羽を見て花のようだなどと言う人間の頭の中は、さぞ幸せなことになっているのだろう。
 まあ隣の少女の頭の中には物騒なものも沢山記憶されているわけだが。

「むう。とうま、あれ」

 むくれて、道端の植え込みを指し示す。
 俺がそれを視線で追うと、小さな白い花が咲いていた。
 そんなの咲いてたんだなと、初めて気付く。

「ほら。そっくりかも」

「……」

 いやだから似てないって。
 改めて否定しようと思って口を開いて、やっぱり閉じる。
 別に何が何に似てると思うかなんてどうでもいいし。
 インデックスは妙に頑固なところがあるから、さっさと折れた方が早い。

「とうな、このお花の名前知ってる?」

「なんだ、お前知らないの?」

「魔術に関係ない草花に関しては疎いかも」

「そんなもんなのか。これは多分ヒメジョオン……じゃなくて、ハルジオンかな」

 ちょっと迷ってから答える。
 へー、と言いながら更なる解説を求めるそぶりを見せるインデックスに少し笑って、しゃがんでハルジオンに触れる。

「まあ、雑草なんだけどな。どこにでも生えてるし、似たような花も結構ある」


 本当にありふれた雑草だ。
 名前を知ってる人はそういないだろうし、正確に他の花と見分けられる人は更に少ないだろう。
 どこにでも咲いているけれど、そんな花はいくらでもあるのだから。
 それでも、インデックスはもう忘れないだろう。そういう性質だし、そういう性格だ。
 忘れてしまっても何の問題も無いし、それならば忘れてしまえばいいのだろうけど。

「ところで、なんでとうまはそんな雑草の名前を知ってるの? もしかしてこれ食べられる?」

「まあその気になれば食えないこともないかもしれないけど。なんでって言われても、まあ偶然だな」

 偶然だ。何かきっかけがあったとかじゃあない。ただいつかどこかで偶々知った。
 大仰に言ってしまえば運命か。まあそんな大したものな気はしないが。
 別にそれでどうなるというわけでもない。知らなければ知らないで別に何も変わらなかっただろう。
 けれど、それでも。

「……むう、醤油? マヨネーズ?」

「いや食わなくていいから。美味しいもんじゃないぞ確実に」

 首を傾げた拍子に、銀髪が踊る。
 ただそれだけで、知っていて良かったな、と思う。
 もし、俺がこの花の名前を知らなくたって、別に何がどう変わるとも思えない。
 知らなかったなら知らなかったで会話は進んでいただろうし、それも特別悪いものでもなかっただろうとは思う。
 それでも、それが今この会話を作っているのなら、知って良かった。

「どうせなら山菜とか食べたいな。天ぷらにして」

「えっ、今日の晩御飯は天ぷらなの!? 私天ぷら大好きなんだよ!」

「願望だ願望。今日はお手軽にチャーハンかなんかです」

「えー、とうまのチャーハン美味しいけどちょっともっさりしてるんだよ」

「もっさりチャーハンが日本の食卓の味なんです! 伝統と誇りのもっさり!!」

「えー」

 くだらない会話は続く。
 一年前、出会わなくても続いたであろう日々は、けれど出会ってしまっても飄々と続いていく。

 願わくば、これからもずっと。

途中で気付きましたが開き直ってますが、ハルジオンの花の時期は4月-5月頃だそうです
いやそりゃあ普通に春ですよねー春紫苑だもんねー
学園都市には不思議がいっぱい!

なんつーか一人称は書いてて楽しいんですがいつもあんまウケ良くないんですが
まあたまにはいいべって書いたんですがミス多すぎですわなー駄目だこりゃ
明日は平常運転です

そんじゃいくよー

>>24
上条「さて、ここに黒蜜堂の馬鹿高いショートケーキとレアチーズケーキがある」

禁書「ケーキ、ケーキ!」

上条「スフィンクスはどこだ?」

禁書「膝の上にいるんだよ」

スフィンクス「にゃー」

上条「戸締りはちゃんとしたな?」

禁書「うん、窓も玄関も鍵まで閉めたよ」

上条「電話線も抜いたな?」

禁書「ねえ、とうま」

上条「なんだ」

禁書「警戒しすぎじゃない?」

上条「いいんだよ……油断して食えなくなるよりは」

禁書「それよりとうま、もう食べていい?」

上条「大丈夫なはずだ……不確定要素は全て排除した……不幸なんてあやふやなものに俺は負けない」

禁書「それじゃあいっただきまーす!」

上条「ほらインデックス、んな慌てて食ったらこぼすぞ」

禁書「もぐもぐもぐおいひいんだふぉふぉーま!!」

上条「聞いてねえし」

禁書「んー! わふぁひひあわふぇなんふぁふぉ!」

上条「口に物入れて喋るの止めなさいって」

上条「……さて、それじゃあ俺もレアチーズケーキを頂くか」

上条「念の為右手はフリーにしておこう。超電磁砲とかが飛んでくる可能性があるからな」

上条「くっ、食べづら、い、ってあだだだだ! つった! 左手つった!!」


禁書「もぐもぐもぐ。とうま、なにやってるの?」

上条「いだだだだだ、あぐっ! 連鎖して左足もつったぁ!!」

禁書「とうま、落ち着いたほうがいいかも」

上条「うごご、ケーキは、ケーキは無事か」

禁書「無事だけど、早く食べた方がいいんだよ」

上条「う、そうだな。このままじゃあ策士策に溺れかねん」ヒュルルルルル

禁書「ん?」ガシャーン

上条「は?」ベチャ

禁書「あ」

上条「………………レアチィィィィィィィィィィズ!!!! ベチャって!! ボールで!! 窓から!!」

禁書「というか、これどこから飛んできたんだろ? お向かいさんの部屋?」(※上条さん等の寮と向かいの寮の間隔は2mほどです)

上条「おのれぇ。許さん、許さんぞォォォォォォォォォ!!」轟!

禁書「とうま、ちょっと怖いんだよ」

上条「うう……黒蜜堂のケーキィ……」イジイジ

禁書「……はいとうま、半分こ」スッ

上条「……へ」ポカーン

禁書「なにかな、その顔は?」

上条「あのインデックスが、人にケーキを分け与えただと……?」

禁書「それじゃあ私が食欲の徒みたいに聞こえるんだよ」

上条「いや実際そうじゃん! 今までの自分を振り返ってみろよ! そういや前に俺の黒蜜堂のプリン食ったのもお前だし!」

禁書「とうま、あまり過去を振り返るのはよくないかも」


上条「他にも朝飯食べられたりとか被害多数! 結論として食欲魔人インデックスが俺にケーキを分けてくれるはずが無いっ!!」

禁書「とうま。つまり、食べないんだね?」

上条「すみません食べますいただきます」

禁書「全く。いくら私でも哀れな子羊の前でケーキを独占したりはしないんだよ」

上条「なんでだろう、そこはかとなく悲しい。でもいいや美味しいから」モグモグ

禁書「……美味しい?」

上条「まじうめえ」モグモグ

禁書「……」ゴクッ

上条「……ほら、一口」

禁書「へっ?」

上条「別に、半分全部貰おうと思ってねえよ」

禁書「べ、別に私は半分で十分に堪能したかも!」

上条「いいって、俺甘過ぎるのそんなに得意じゃねえし。だいだい元々はお前のだろ? ほら」

禁書「……そ、それじゃあ頂くんだよ」パクッ

上条「……」

禁書「……」ホワァァ

上条「いや、幸せそうなのはいいけどさ、フォーク離してくれないと食べられないんだけど」

禁書「ん、ごめん」

上条「……綺麗に舐め取ったな」

禁書「だって美味しいんだもん」

上条(なんかここまでやられると若干間接キスとか意識してしまう純情な俺)


禁書「とうま、とうま!」ワクワク

上条「いや、なんでもう一口みたいなノリになってんの!? くれたんじゃなかったの!?」

禁書「とうま、哀れな子羊の前でケーキを独占するのは良くないんだよ!」

上条「お前……。あーはいはい、ほらあーん」

禁書「あー」

上条「と見せかけてパクッ」

禁書「!?」

上条「うむ。やっぱ美味いな、さすがは黒蜜堂」

禁書「」ワナワナ

上条「ジョークだジョーク。ほら、一口あげるから」

禁書「」パァァ

上条「はい上げたー」ヒョイ

禁書「」ブルブル

上条「……やべ、やりすぎた」

禁書「んがぁっ!!」ガブリ

上条「おぎゃー! 上条さんはケーキじゃな、はぎゃー!!」

禁書「がるるるるるるるるる!!」

上条「いやですね、上条さんは純情なんで心の平静を保つためには仕方ないことでしてー!!」

禁書「わけが分からないんだよ!!」フシャー

上条「分からないのに噛むなぁぁぁぁぁ!!」

二人で仲良く?おやつ食わせてみたんですがまあ噛み付きオチですよね
まあそれも一つの愛の形だと思います。多分愛

なんだろ……「甘噛みって言ったら『アマガミ』の美也ルートだな!」
って思って書いてたんだけど、なんか大分……あっるぇ……?

まあそんなわけで投下しますが
地の文付きで俺が(も)暴走気味なのでご注意くださいませ


「む、いい匂いかも」

 そう言ってインデックスが台所に入ってきたのを、上条は振り返らずに足音で把握した。

「なんだね、手伝いは要りませんよ」

「ねえ、とうま?」

「味見も結構です」

「むー」

 上条が先手をうつと、インデックスは背後でむくれる。
 そんな仕草だけで(まあ見てはいないのだが)、やや彼女に甘い上条は「まあ一口くらい……」などと一瞬考えてしまう。
 だが空腹な彼女が一口で満足するはずもなく即ち味見程度で済むはずも無く、惨事を回避したいのならそこは譲れない一線なのだった。

「ほら、向こうで食器でも準備して待ってなさい」

「もうやったもん」

「そっか。ならテレビでも見て待ってなさい」

 彼女に料理を手伝わされるつもりはない。
 それは自分がやりたいからというよりは、彼女にやらせるわけにはいかないからという意味合いが大きい。
 色々な意味で彼女は料理に向いていないと思う。完全記憶能力はレシピを覚えるのに便利そうだが、それ以外の部分が。
 かといって仮に彼女が何の問題も無く一から十まで料理が出来たとして、それで一から十までやって貰うかと聞かれれば恐らくNOだ。
 結局は、やりたいわけではないがやらないのもなんだかむずむずするという厄介な性分なのだった。

「ねー、とうまー」

「大丈夫だって」

 そんな上条の周りをウロウロしている食欲少女インデックス。
 どうやら手元の料理を狙っているらしい。
 しかし上条はこれまでの経験から織り成される完全なガードを披露し、彼女の魔手から料理を守り抜く。

乙!
お互いガマンしなくてもいいのよ
もっとイチャイチャしてもいいのよ

>色々あったり
kwsk

>>97
確か前そんな感じのSSを総合に投げたような投げなかったような

甘いのとかラブラブなのとか、読むのはいいんだ
でも俺そういうの書き続けると精神が崩壊するから、定期的に甘さ控えめを書く必要があるんだ
そんなわけで控えめいくよー


上条「あー、雨か」

青ピ「何、カミやんもしかして傘忘れたん?」

上条「当然のように持ってきてないな。小降りになるまで待つかー」

土御門「それじゃあお先に失礼するぜい。舞夏が待ってるからにゃー」

青ピ「ボクも同じく。ああー、雨の日は濡れ透けに期待やなー」

上条「……少しくらい時間つぶしに付き合うつもりは無いのか、アイツらは」

姫神「上条君」

上条「うわっ! ひ、姫神か、いつからそこにいたんだ?」

姫神「たった今からだけど。そんなに驚かれると複雑」

上条「……なんかごめん。それで何? てかさっき吹寄と帰ってなかったか?」

姫神「あのシスターが。下で待ってる」

上条「……インデックスが? 何で来てるんだ、傘でも持ってきてくれたのかな」

姫神「聞いてないから。分からないけど。さっさと回収したほうが無難」

上条「そうだな、サンキュー姫神。そんじゃ行こうか」


禁書「あ、遅いんだよとうま」

上条「ってかお前なんでまた学校の中入ってきてんだよ」

禁書「だって雨が降り出しちゃったんだもん」

上条「なんで雨宿りに学校に入ってきちゃうようなとこにいたんだよ」

禁書「とうまを迎えに来たんだよ。暇だったから」

上条「……なんだろう、最後の一言が無ければそこそこ可愛いヤツだなって感じなのに」

禁書「なにかなその素直じゃない感想は」

上条「まあいいや、とっとと帰るか――ってお前も傘無いのか」

禁書「傘があったら雨宿りなんてしないかも」

上条「んー、止むまで待つか?」

姫神「傘。無いの?」

禁書「あ、あいさ」

上条「ん、ああ。まあ別に小降りになってから帰るけど」

姫神「……。これ。使って」

禁書「え? あいさはどうするの?」

姫神「私は寮だから。同じ寮の子の傘に入れて貰う」

上条「そっか、吹寄とかと同じ寮だったな」



姫神「そう。だから。貸してあげる」

禁書「あいさ、ありがとう」

上条「なんか悪いな、でも助かる」

姫神「……敵に塩を送ったみたいで。ちょっと癪だけど。まあ仕方ない」

禁書「敵?」

姫神「なんでもない。傘返すのは急がなくていいから。それじゃあ」

上条「ああ。じゃあな、姫神」

禁書「バイバイ、あいさ」

上条「さて、そんじゃ俺らも帰るか」

禁書「うん、そうだね」

上条「つかなんだ、結局お前は何しに来たんだ」

禁書「だから、暇つぶしにお迎え」

上条「なんなら傘持ってきてくれればいいのに」

禁書「私もお散歩の帰りだったから仕方ないんだよ」

上条「なんじゃそりゃ。てかお前、もっとこっち寄れよ」

禁書「ふぇっ?」

上条「ふぇっ? じゃなくて。この傘そんなに大きくないんだから、上条さんが濡れちゃうでしょうが」

禁書「う、うん」スッ


上条「……」

禁書「……」

上条「……なんで黙るんだよ」

禁書「……とうまこそ」

上条「……そういや、今日洗濯物外に干してなかったっけ?」

禁書「干してなかったよ」

上条「そっか」

禁書「うん」

上条「……」

禁書「……とうまはさ、」

上条「ん?」

禁書「やっぱり晴れの日の方が好き?」

上条「んー、まあ別にどっちでも」

禁書「そっか」

上条「……」

禁書「……」


上条「雨止まないなー」

禁書「ねえ、とうま」

上条「ん?」

禁書「肩、濡れてるよ?」

上条「ああ、まーこれくらいは仕方ないだろ」

禁書「もっとそっちに傾けていいんだよ?」

上条「そしたらお前が濡れるだろ」

禁書「……。えいっ」トンッ

上条「うおっ」

禁書「これだけ近寄ればちゃんと入るかな?」

上条「お、おう」

禁書「……」

上条「……」

禁書「ねえ、とうま」

上条「ん?」

禁書「私はね、雨って嫌いじゃないかも」

上条「……まあ、悪くないな」




禁書「……エレベーター、動かないね」

上条「……いつか壊れると思ってたんだ。むしろ今までよくちゃんと動いてたな」

禁書「階段上るの面倒くさいんだよ」

上条「まあ仕方ない、行くぞ」

禁書「むー、いっかーい」

上条「いっかーい」

禁書「……にかーい」

上条「にかーい」

禁書「とっ、さんかーい」

上条「さんかーい」

禁書「はー、よんかーい」

上条「よんかーい」

禁書「ふー、ねえとうま」

上条「ごかー、じゃなくて、何?」


禁書「今日学校で何か面白いことあった?」

上条「いや、別に?」

禁書「なら、嬉しいことは?」

上条「別にー」

禁書「そっか。でもね、私はあったよ、嬉しいこと」

上条「へえ、何?」

禁書「とうまと一緒に帰れた」

上条「……んあ?」

禁書「ななかいっ!」パタパタ

上条「……いや、俺だってそりゃそれなりにだな」

禁書「♪~」ガチャ

上条「でも家には先に入っちゃうのね」ガチャ

禁書「とうまっ!」

上条「ん?」

禁書「おかえりなさい!」

上条「……ああ、ただいま」

しかしまだ少し糖分が残っているような
まあこれくらいならまあ

そろそろ風斬かネセサリウス組を出したいです

何故か敗北感
ぐぬぬ

とか言いつつまだ出ないぜ!
正直風斬はイマイチキャラ掴みきれてないとこあるし、
魔術師二人はキャラ崩壊させないとなかなかインデックスと絡んでくれないんだぜ!

アウレオルスは……姫神殺したしなぁ。まあいきますえ


上条「インデックス、髪乾かした方がいいんじゃないか?」

禁書「んー、そんなこと言ってもなかなか乾かないんだよ」

上条「そういやお前、まだドライヤー使えないのか」

禁書「だってあれぶおーって熱い風が出てくるんだよ?」

上条「いやそういうものだし」

禁書「えー、怖いからやだ」

上条「でも髪濡れたまま寝たら傷むらしいぞ」

禁書「別にいいもーん」

上条「せっかく綺麗な髪なんだし、ちゃんと手入れしろって」

禁書「……。ねえ、とうま」

上条「何?」

禁書「無意識なんだろうけど、そういうことを誰にでも言うのは止めた方がいいかも」

上条「そういうことって?」

禁書「……綺麗とか」

上条「実際に綺麗なんだしいいじゃん。言っとくがお世辞じゃないぞ」

禁書「……」ガブリ

上条「なんで噛むんですか」

禁書「ううううー」ガブガブ


上条「てかほら、やっぱ乾かさないと冷てえじゃねえか」

禁書「うう?」

上条「会話中は噛むの止めなさいって」

禁書「むぐっ、でもどらいやー怖いんだよ」

上条「仕方ないな、取ってくるからちょっと待ってなさい」



禁書「と、とうま。それは何のつもりかな!」

上条「だからドライヤーで髪乾かすんだってば」

禁書「自然に乾くから大丈夫なんだよ!」

上条「だから傷むんだって。ほら3、2、1ぶおー」ブオー

禁書「あわわわわわわ!」

上条「……暴れたら頭が焦げるぞ」

禁書「」カチコチ

上条(あー、大人しくなったけどこりゃ鎖国に突入したな)

上条「……しかし、本当に綺麗な髪してんな」

禁書「べ、べつに髪なんてそこまで褒めるものでもないかも」


上条「いやでもほら、さらっさらだしさ。なんか特別な手入れしてるわけじゃないんだろ?」

禁書「特に何もしてないよ。シャンプーとリンスもとうまと適当に買ったのだし」

上条(しかもなんか良い匂いするしさ……シャンプーとリンスだけじゃないよな、これ)

禁書「と、とうま! なんで黙るのかな、まさか焦げたの!?」

上条「……あー、どうだろうなぁ。ちょっと確認」スッ

禁書「どうだろうってどういうこと!?」

上条「……」クンクン

禁書「とうま?」

上条(む、これはクセになりそうな)

上条「……んー、まあ大丈夫だろ。上条さんに任せなさい」

禁書「ううう……別にちょっとくらい傷んでも、焦げるよりはマシなんだよ」

上条「別に普通に使ってれば焦げないんだがな。まあ何ならドライヤーは上条さんに任せてくれれば安心ですよ、姫?」

禁書「……面倒じゃなければ、明日からもお願いしたいかも」

上条「お安い御用ですよー」

禁書「というかもういっそ髪切っちゃおうかな」

上条「駄目」

禁書「なんでとうまが決めるのかな!」

上条「まだ駄目。いずれはそれもアリかもしれないけど、今は駄目」

禁書「なんで!」

しまい
昔はねーちんが乾かしてやってたりしたんだろうか

>禁書「というかもういっそ髪切っちゃおうかな」
>上条「駄目」

すごく・・・よくわかります・・・

そろそろ脳みそとろけてきた人がいそうだからシリアスいこうか
って思ったけどまあまだいいかー
てなわけで4巻再構成っぽいのいくで


??「おにーちゃーん」

上条「ん……んあー?」

??「起きてよーおにーちゃーん」

上条(おにーちゃんって……妹なんていねえよ)

??「ねーえ、おにーちゃーん!」

上条「……ってかこの声普通にインデックスだろ! 誰から教えられたんだ妹キャラ土御門か!!」

禁書「あだっ! 痛いよー、おにーちゃん」

上条「……いや、だからインデックスさん? なんで妹キャラなの?」

禁書「なによー、私が妹じゃあ不服だって言うの?」

上条「いや別にそういうことじゃありませんけど」

禁書「むう、ならいいけど。ほら、さっさと一階に下りて来て朝ごはん食べよー」

上条「……え? なんなの?」

上条(……、……。――、いやー、インデックスが妹キャラになる理由なんて微塵も思いつかねえ。魔術?)


??「……とーうま」

上条(そもそもあんな服インデックスは持ってないはずだし……? 一体どうなって)

??「とうま、おっはよー!」ピョーン

上条「うわっ!」ガシィ

??「とうまとうま、いよいよ海だね? 私今日は全力で遊んじゃうかも!」

上条(インデックスっぽいテンションだけどなんか声が違うし何よりなんか二つのなにかが背中に当たってるってなんかー!)

??「とうま?」

上条「とうま? じゃねえよ今度はなんだおんどりゃあ! インデックスの物真似か!」

??「ものまね? 私はインデックスだよ?」

上条「いや明らかに声も違うし背中の感触的に容姿だ、って……」

ローラ「むー、とうま。なんで私は朝から存在全否定されてるのかな」

上条(いやいや誰だよこの金髪のねーちゃん! 歩く教会着てるけど明らかにインデックスじゃないだろ! スタイル良いし!)

ローラ「とうま!」

上条「だからなんだよ!」

ローラ「……もう、変なとうま。先に一階に行ってるね」スタスタ

上条「…………インデックスが分裂して妹キャラになったのと体が急成長したのに分かれたとか? いや意味が分からん」







刀夜「おおとうま、おはよう。なかなか起きてこないから、先に朝食頂いてるぞ」

上条「ああうん、おはよう」

??「あらあらとうまさん、寝癖がまだ直っていませんよ?」

上条(……誰だよこの巨乳シスター。もうわけが分からんぞ)

神裂「おはようございます、上条当麻。あ、そこの漬物取ってもらえますか?」

上条「……、はい」

神裂「ありがとうございます」

土御門「にゃー。ねーちんは若いのに年寄り臭いものばっかり食べてるにゃー」

神裂「年寄り臭いとはなんですか土御門。そもそも修道女たるもの、節制を心がけるのは当然です」

ローラ「……うっ」

ステイル「インデックス、君は修行中の身だろう? そもそもまだ君は成長期だ、沢山食べるのは悪いことじゃないさ」

ローラ「そ、そうだよね! おかわり!」

禁書「あ、おにーちゃんはこっちねー」

ステイル「おにーちゃん、ねえ……」ピクッ

神裂「おにーちゃん、ですか……」ピクッ

土御門「にゃははー、カミやんもやっと妹の魅力に気付いたのかにゃー?」


上条「父さん、熱いお茶ない?」

??「はいとうまさん、火傷しないよう気を付けてね」

上条「ああ、……どうも」

刀夜「ん? なんだとうま、母さんに対して随分と他人行儀じゃないか」

神裂「はいどうぞ、インデックス」

ローラ「ありがとふむしゃむしゃ」

ステイル「ほら、そんなに身を乗り出すものではないよ。僕がとってあげよう」

禁書「あ、ありがとう」

土御門「カミやん、そんなとこでお茶持って突っ立ってないで、座って食べたらどうかにゃー」

上条「そぉい!」ビシャア

土御門「にゃー!!」

刀夜「当麻! お友達になにをやっているんだ!」

??「あらあら」

上条「ステイル神裂土御門、ちょっとこっちこいオラ」

ステイル「まったく、君は大人しく食事も出来ないのかい?」

神裂「そうですよ上条当麻。まずは落ち着いて朝食を」

上条「いいから来いっつってんだろうがああああああああああああ!!」

4巻再構成と言ったな、アレは嘘だ
ただ妹キャラインデックスとローラインデックスによる上条さん包囲網を作りたかっただけだ!
さて次からどうしてくれようか

……深夜ですが投下しますが
しかしとんでもないことに気付いてしまった……ああ
まあいっきまーす


上条「で、どういうことだよ!」

神裂「現在、便宜的に『御使い堕し』と名づけられた正体不明の大魔術が世界規模で展開されています」

ステイル「それにより、セフィロトの樹に置ける上位セフィラから下位セフィラへ天使が強制的に移動させられた」

土御門「それによって原形創造形成物質の四つの世界に影響が出て、外見と中身が入れかわるっていう事態に陥ったんだにゃー」

上条「なるほど。天使と人間の椅子取り合戦ってか」

神裂「理解が早くて助かります」

上条「あと俺実は記憶喪失だからお前のこと覚えてなかったわ」

神裂「実は気付いてました」

土御門「そういえば実は俺は必要悪の教会のスパイなんだぜい」

上条「実は知ってた」

ステイル「実は多角スパイってことも知っているよ」

上条「それで、どうすんの? 術者とか分かってるのか? てかお前らは大丈夫なん?」

神裂「貴方だと疑われていたんですが、まあ色々とないだろうと結論が出まして」

上条「なんで。こんなに知識があるのに」

土御門「因みにウチらはウィンザー城の最深部にいたから比較的無事だぜい」

ステイル「まあ術の影響下にある人々にはやはり外見が入れ替わっているように見えるみたいだけれどね」

上条「ふーん、何か大変なんだな」

神裂「そんなわけで、私達の任務はいかにも犯人っぽい貴方の護衛です」

ステイル「術自体は別働隊が動いているからね。まあ心配いらないだろう」

上条「大丈夫なのか? 天使が堕ちてきてるだなんて、世界滅ぶんじゃないか」

土御門「まあ大丈夫じゃないかにゃー。てかぶっちゃけ担当じゃないから知らね」

上条「まあいいかーはははっ」


上条「ってことで質問なんだが、誰がどうなってるんだ。あのインデックスの外見の妹キャラは?」

土御門「にゃー、んなこと知るかボケ」

ステイル「妹じゃあないのかい?」

上条「妹なんていねえよ……。記憶喪失でもそれくらいは把握してるって」

神裂「妹のような従妹とか」

上条「いとこか……。まあ後でさり気なく父さんにでも聞いてみるか。んで、あの金髪はインデックスだよな?」

ステイル「そうだね。歩く教会を着ているし、間違いなくあの子だろう」

神裂「因みに外見はイギリス清教の最大主教、ローラ=スチュアートですね」

上条「……それってもしかして偉い人?」

土御門「まあ一番偉い人ですたい」

上条「マジかよ……。最後に母さんらしき人は?」

神裂「なんとなくローマ正教徒のような気がしますね」

ステイル「なんとなくこれから縁がありそうな気がするね」

土御門「まあでもなんとなく今回はあんま関係無い気がするにゃー」

上条「じゃあいいや。んで父さんは……アレ? 変わってない?」

土御門「それも事件解決には重要ポイントっぽいが、まあ俺らには関係無いからスルーですたい」

上条「じゃあいいかー。んで、結局俺は何をすればいいわけ?」

ステイル「まあ、のんびりしていればいいんじゃないかな」

神裂「ぶっちゃけ特にやることはありませんね」

上条「あ、そうなの?」

土御門「そうなんだにゃー」


上条(……そんなわけで戻って参りましたが)

禁書「おにいちゃん!」

上条(俺は今スク水装備の妹キャラインデックス――母さんに確認してみたところやっぱり従妹だった――と海にいるわけで)

禁書「おにいちゃん!」

上条「ってうわっ!」

禁書「むー。せっかくの海なんだから、おにいちゃんも一緒に遊ぼうよー」

上条「あ、ああ。ちょっと俺ホラ、アレだからさ、ソレがコレでドレなんだよ」

禁書「おにいちゃん、何言ってるの?」

上条(ってかスク水とかマニアックすぎるだろぉぉぉぉぉぉ!? いやまあ歳相応な格好ではあるがしかし!)

禁書「ねえ、おにいちゃーん」ノシッ

上条「俺に触るなぁぁぁぁぁぁぁ!!」ブンッ

禁書「ひゃっ! もー、どうしちゃったのおにいちゃん、頭改造されておかしくなっちゃったの?」

上条「おかしいのはお前だろうが! そんな格好でくっつくなよアホか!!」

禁書「むぅー」

上条(落ち着けーこれはインデックスではない従妹の竜神乙姫であって決してインデックスでは)

禁書「おにいちゃん?」

上条「下から覗き込むなああああ! 頼むから俺に近寄るなああああああ!!」

上条(上条当麻ぁ! お前従妹と仲良すぎるだろ無防備すぎるだろいつも寝てるときとかも思ってたけどって違う!! これはインデックスじゃな……)


禁書「……おにいちゃん、ひょっとして私のこと嫌いになっちゃった?」グスッ

上条「は!? な、何を泣いてらっしゃるんですか?」

禁書「だって、さっきから私が近寄るの嫌がるし……」グスグス

上条「いやそのちがっ、なんというかそのそんな格好で近寄られると流石の上条さんでもドギマギしてしまうというかですね!?」

禁書「……おにいちゃん、いとこの私をそういう目で見ちゃうんだ?」

上条(お前今俺の従妹じゃねーんだよ! いや普段インデックスをそういう目で見てるわけじゃないけどね!!)

??「とーまー」

上条「!!」

??「とーうーまー!!」

上条「……お、おお、なん」

ローラ「海だよとうま! 日本の海ってけっこう綺麗なんだね!」ユッサユッサ

上条「……あ、」

ローラ「? どうしたのとうま、固まっちゃって」ノゾキコミ

上条「ごっ、があああああああああああああああああああ!?」

ローラ「とうまー!?」

禁書「おにいちゃーん!?」


上条(ふざけやがって、このスタイルであの水着だと!? これがギャップとアンバランスの世界……ッ!!)

ローラ「どうしたのかなとうま。はっ、もしかして私の水着が刺激的だった!?」

上条「いやお前じゃないけどお前がお前だからお前のお前がお前マジ……」

禁書「おにいちゃんさっきからバグってない?」

ローラ「とうま、いっしょに海で遊ぼうよー」

上条「い、いや俺はいいよお前らだけで遊んでこいよ、ははは」

ローラ「むっ、とうま!」

上条さん「のわっ! ちょ、近っ!!」

ローラ「とうま、私は海水浴は始めてなんだよ!」

上条「知ってる! 聞いた! だから何!!」

ローラ「だから、その……」

上条「……」

ローラ「……とうまの、ばか」

上条「……はい?」

ローラ「ふんだ! いいもん、私一人でも楽しく遊ぶもん!」

上条「な、なに怒ってるんだ?」


禁書「全く。とうまおにいちゃんは相変わらず乙女心ってものを分かってないねぇ」

上条「な、何がだよ」

禁書「……っていうか、あの子誰なの? おにいちゃんの彼女?」

上条「は? ……ばっ、んんんなわけねえだろ! かかかかかかのじょとかそんなんじゃねえよ!!」

禁書「むー、怪しい」

上条「ナニガ? カミジョーサンニワアヤシイトコロナンテヒトツモナイヨー?」

禁書「えいっ」ガバッ

上条「どわっ! ってなななにやってんだインデックスぅぅぅぅぅぅ!!」

禁書「この場面でとっさにあの子の名前呼んじゃう辺りマジで彼女!?」

上条「ばっ、ちがっ、てか離れろマジで恥じらいってものを持てよなんか当たってるし!」

ローラ「……とうま」

上条「……あー、えーと、いんでっくす、さん?」

ローラ「私をほったらかしにして、その子といちゃいちゃして……」

上条「いや待て落ち着け、目に見えるものだけが全てではないんだ、ちょっと見方を変えるともうそれはそれは」

ローラ「言い訳なんて聞きたくないんだよ!」ガブッ

上条「んぎゃー! 噛み力はあんま変わってないー!!」

禁書「こ、これはまさかDV……!? そこまで進んじゃってるの、おにいちゃん……」

百発百中でエラーが出たよ、だが華麗にスルーだ

とまあ上条さんの理性大丈夫か戦線を繰り広げてみたわけですが
……ぶっちゃけこれ活字でやって楽しいのか!? どうせならアニメで見たくね!?
っていうもっともな疑問が浮かんだので予定より早めに切り上げるかもしれない
まあ優れた妄想力を発揮出来ればなんとかなるかもね!

一一一さんはアニメ禁書の15話とかアニメ超電磁砲の一話とかに出てます
胴長アイドルです
んじゃいっくよー


ステイル「ぶっ殺したいね」

神裂「ええ」

土御門「おいおい止めとけよ二人とも、せっかくの海水浴でカミやんが怪我でもしたら、悲しむのは禁書だぜい?」

ステイル「チッ……」

神裂「ド素人が……」

土御門「てか、カミやんがうらやましいなら一緒に遊んでくればいいぜよ」

ステイル「中身があの子でもあの女の顔をみているとたまにイラッとするんだよね」

神裂「同感ですね。うっかり唯閃しそうで」

土御門「お前らの方がよっぽど危険だにゃー」

ステイル「……しかし、お兄ちゃんと来たか」

神裂「……姉はいないのですか」

ステイル「……一応念の為録音しておこうか」

神裂「私が入れ替わっているのは男……そういえばステイル、確かあなたは外見が女性になっているのでは」

ステイル「お断りだね」

神裂「くっ……私の外見の男性は女装が似合うのでしょうか」

土御門「……流石にちょっとキモいぜよ」

神裂「あなただけには言われたくありませんね」

ステイル「同感だね」

土御門「あーはいはい。それじゃあ俺はちょっとひやかして来るかにゃー、暇だし」


土御門「おーう、カミやーん」

上条「ん、つちみ……ってあれ」

土御門「ん? どうしたんだ、かみやん」

上条「(そういやお前、今外見変わってるんじゃねえのか?)」

土御門「(あっ)」

禁書「……あ! 今朝からなんだか見覚えがあると思ってたら、一一一だー!」

ローラ「ん?」

土御門「え、あー、ははは」

禁書「私ファンなんです! その、握手とかいいですか?」

土御門「あ、ははははは。大歓迎だにゃ……じゃない、大歓迎です、よ?」スッ

禁書「きゃー! こんなところで有名人と会うなんてー!」ガシッ

土御門「(マズイにゃーカミやん、やっぱ俺逃げるからちょっとこの子引き離すの手伝ってくれるかにゃー?)」

上条「……チッ」

土御門「……カミやん?」


ステイル「野郎……」ギリッ

神裂「土御門……」ミシッ


土御門(なんかあっちこっちから怨念を感じるにゃー)


禁書「あ、あの!」

土御門「ああうん、何かに、何かな?」

禁書「腹筋触ってもいいですか!?」

土御門「え……な、なんで腹筋?」

禁書「だっていつもヘソ出しの衣装着てるじゃないですか! 今も雰囲気違うけどそうだし!」

土御門「あ、ああ、うん。というかそろそろ俺行かないと……」

禁書「最後に触らせてくれませんか!?」

土御門「……じゃあ、触ったら帰るぜよ」

禁書「わあ、ありがとうございます!」ペタペタ

土御門「……」チラッ

上条「あーなんかそげぶしてー」ブンッブンッ

ローラ「とうま?」

土御門「……」チラッチラッ

ステイル「少々海水浴には涼しすぎやしないかい? 魔女狩りの王でも出そうか」

神裂「七天七刀の切れ味が鈍らないよう、何かで試し切りがしたいところですね」

土御門「あ、もう触ったな? それじゃあ俺行くから! それじゃー!!」ダダダダッ

禁書「あー、サインとかもお願いしたかったのにー」


上条「……」ムカムカ

ローラ「どうしたの、とうま?」

上条「べっつにー。ってかお前は知ってるの、一一一」

ローラ「うん。よくてれびに出てくるよ」

上条「お前は、さ。ああいうヤツ好きじゃないの?」

ローラ「別にー。というか、なんであの人いつもお腹出してるの?」

上条「え? いや、さあ」

ローラ「お腹冷えないのかなぁ。とうまみたいにちゃんと服着ればいいのに」

上条「あ、ああ、そうだよなー」

ローラ「私はちゃんととうまみたいにお腹隠してる人の方が好きかも」

上条「……俺みたいに、ねえ」フイッ

ローラ「ん? さっきからどうしたの、とうま」

上条「なんでもないですよー」


神裂「……」ゴソゴソ

ステイル「……神裂」

神裂「……別に必須なわけではありませんし。必要ならばその場でまた縛ればいいでしょう」

ステイル「……」

神裂「……というか、今の外見的にこの服装はどうなのでしょうか」

ステイル「知らないよ……」

ねーちん弄りがメインです。本当にありがとうございました
外見の方に嫉妬して内面の方に照れるってなんか我ながらよく分かりませんな

ねーちんマジ堕天使
でもこれはあくまで上インSSです。ねーちんは刺身のツマです

あとぼけっとしてたら一週間とか経っちゃってて本当ごめんなさい


上条「……ってアレ、風呂場は男女共用なのか」

ローラ「あ、本当だ」

禁書「ありゃりゃ。どうするお兄ちゃん、一緒に入っちゃう?」

上条「なっ、ば、馬鹿言ってんじゃねえよ! ほら、俺ここで待ってるから」

禁書「はいはーいっと」ガラガラ

ローラ「……」

上条「どうしたんだインデックス?」

ローラ「……とうまが従妹相手にデレデレしてるんだよ」

上条「は、はぁ? 違くて、そういうんじゃなくて、アレはそのほら単純にソレ的な」

ローラ「……とうまのばか」ガラガラ

上条「……見た目はお前なんだっつの、ばっか」

土御門「もーう、カミやんったらデレデレしちゃってぇー」

上条「おんどりゃあ!」ブンッ

土御門「おっとっと」ヒョイ

上条「チッ。なんだよ土御門、からかいにきたのか?」

土御門「右腕フルスイングに舌打ちとは随分な歓迎っぷりだにゃーカミやん?」

上条「うるせえ年甲斐も無くヘソなんか出しやがって。んで何? 御使い堕しの件がなんか進展したのか?」


神裂「……」

ステイル「神裂……」


土御門「うんにゃ。今回はお仕事とは別件だにゃー。ま、無関係でもないんだが」

上条「?」


土御門「……ごめんな、カミやん」

上条「何が?」

土御門「実は俺、全部知ってるんだぜい。禁書の件も三沢塾の件も、レベル6シフトの件も」

上条「土御門……」


神裂(……立場上手出しが出来なかったとはいえ、土御門と彼は友人ですからね)

ステイル「……」


土御門「他にも初対面で禁書を全裸にしたことや、寝てる禁書の太もも見て鼻血垂らしたこととか、ファミレスで禁書の乳を揉んだこととか」

上条「……ん?」


神裂「ん?」

ステイル「ん?」


土御門「あとは学校で体操服に着替えてるとこを見たり、ゲーセンであられもない姿をフルオープンさせたり
    オルソラの時はシャワーに突撃して泣かせてたし、大覇星祭のときも着替え中にばっちり出くわしてたな
    その後事故とはいえ頬にキスされて、それからずっとなんか初々しい感じに気まずくなってたこともあった」

上条「おい待てその知識はおかしい」

土御門「あとはケーキ食べるときに間接キスしたり、耳たぶ甘噛まれて真っ赤になったり
    お返しと言わんばかりに耳たぶ甘噛みし返して禁書を赤面させたり
    んでそこから視線攻めに頬をつっついたりつまんだり首筋に息吹きかけたり
    最終的に辛抱堪らなくなって半ばガチで唇奪おうとしたことも、全部知ってるんだぜい
    因みに裸になったり着替え目撃したりしたときは照れつつもちゃっかりしっかり観察してることもにゃー」

上条「知りすぎだろうが! おかしいだろ後半全部時系列合わねえぞ!!」

神裂「Salvare000!!」

ステイル「Fortis931!!」

上条「神裂にステイル!? おいアイツ等目がマジだぞどうすんだよ殺される!!」

土御門「はっはっは、だから先に謝っといたぜよ」

上条「ふざけやがって……いいぜ、もうこうなったらお前ら全員の幻想を今ここで跡形もなく殺し尽くしてやるわ!!」





ステイル「」

神裂「」

上条「なんか意外と勝てた……」ゼエハア

土御門「ぐはっ……や、やるにゃー、カミやん」

上条「これがギャグ補正の力……ッ!!」

土御門「……で、だ。カミやん、本題だ」

上条「本題って?」

土御門「ごめんな、カミやん」

上条「……」

土御門「俺風呂覗くわ」

上条「ごめんで済んだらアンチスキルはいらねえ」

土御門「いや前に言ったろ? 今の禁書はイギリス清教の最大主教なんだにゃー」

上条「だからどうしたんだよ!」

土御門「ヌード写真とか持ってたら今後の切り札として使えそうじゃね?」

上条「お前最低だな! 駄目だ駄目だ!!」

土御門「ってかアイツ弄ったら面白いしー。ネタが多いに越したことは無いですたい」

上条「おーけーおーけーもう一回歯ぁ食いしばれ」


土御門「ところでカミやん」

上条「ああ? なんだよ」

土御門「禁書が成長したら――そう、大学生くらいの歳になったら、あんな感じじゃないかにゃー?」

上条「は、はあ? あのインデックスがどう成長したらあんなスタイルになるんだよ」

土御門「いやー分からないぜい? 外国人だし、何より良く食えば良く成長するのは道理だしにゃー」

上条「…………、……、って、違うから! そんなことは関係ねえ!」

土御門「しかも今なら妹キャラと化した禁書もセットで付いてくるときたんもんだ、これはカミやん的には覗かないなんて選択肢は無いですたい」

上条「……アリだな。じゃない、くそ。ふざけんなよ、なめやがって。そんな目的の為になんか覗かせねえ。覗かせてたまるか!」

土御門「ふうん。別にカミやんが気にするほどのことでもないんだけどな。他人の事なんざどうだっていいだろうに、なあ?」

上条「くそったれが……どけよ土御門! そんなネタなんて必要ないだろ!!」

土御門「分かってないな、それでは駄目なんだよ。今は口調で弄っているけど、正直もう飽きてきたんだ。マンネリになってからじゃ遅いだろう?」

上条「そんなもん、弄ってみなきゃ分からねえだろ!」

土御門「そんな不確かなものを信用しろと? この裏切り者に?」

上条「……っ」ザッ

土御門「止めとけよカミやん。怪我するだけだぞ」

上条「お前今さっき負けただろ」

土御門「そ、そんなものがプロと素人の差を埋められる理由になるとでも?」

上条「いや埋まったもの」


土御門「それじゃあこうしようカミやん。十秒耐えられたら褒めそげぶっ!?」

上条「オラァ!!」ガン!

土御門「ちょ、カミやん待っ」

上条「うっせえ! 上土SSじゃねえんだよクソが!!」ゴン!

土御門「止めろカミや」

上条「ふざ、けんじゃねえよ」バギン!!

土御門「」

上条「お前なんかに覗かせるくらいなら、俺が覗く! その方が俺は嬉しいんだ!!」

土御門「……ッ、ようやく良い目になったな、カミやん」ボロボロ

上条「うるせえ! やらしい目でインデックスを見ようとしてんじゃねえよ! 目ぇ潰されてえのかテメエは!!」

土御門「――それではみなさん タネもシカケもあるマジックをごたんのうあれ」

上条「!? 魔術!!」

土御門「――中略――トリガーにはテメエのてを」

上条「略せるの!? っくそ、間に合――」

土御門「遅い」

神裂「覗きなど!」

ステイル「やらせはしない――って、え?」チュドーン

上条「……、ん?」

土御門「言ったろ、カミやん。良い目になったなって」ボタボタ

上条「何、を……?」

土御門「あの二人は、禁書狂いだから。覗きをするなんて言い出せば、きっと止めに入る。あれは、そういう馬鹿だから」


上条「……」

土御門「なあカミやん。覗きなんてのは簡単に失敗する。俺はそれを知ってるんだよ。だからこそ、失敗の可能性は絶対に潰すべきなんだ」

上条「つちみ、かど」

土御門「男のロマンってのは、そういうものだろう? ――行け、カミやん」

上条「……っ、うおおおおおおおおおお!!」ガバッ



ミーシャ「解答一、自己解答。儀式場を発見、残るは儀式上の完全な破壊のみ」

ミーシャ「――sytgkj範udfr設定……下awq備zlpn完了」

ミーシャ「命令名『一掃』――投下」ゴッ



上条「……って、あれ? 普通にインデックスだ。あとそっちは普通の従妹?」

乙姫「おにー、ちゃん?」

禁書「……とうま?」

上条「てかアレ!? なんで俺覗きなんてやっちゃってるの!? くっそしまった土御門に乗せられた!!」

禁書「とうま、言い訳なんてするつもりは無いよね?」ニコッ

上条「いや待て! これは血塗れになってまで俺を乗せやがった土御門の謀略だ!!」

禁書「よく分からないんだけど、だからとうまは私達の裸をバッチリ見ても無罪だって言いたいのかな?」

上条「……いや、その、悪いとは思ってますので土下座とかで許していただけると幸いなのですが」

禁書「とうま、とうま。ごめんで済んだら?」

上条「警察はいらない、だけど学園都市内ではアンチスキルはいらないっていだだだだだだだだだだだ!!」

ミーシャマジ出来る天使
……でも俺誤字ってた。『儀式上の完全な破壊のみ』じゃなくて『儀式場の完全な破壊のみ』です
マジですんません

そして俺気付いてた。これ上インSSじゃねえなって
とりあえず活字じゃイマイチ盛り上げれないインデックス包囲網はこんな感じに終わらせて、明日の昼間にでも普通のを投下します

上条さんのデレはなんか良いですよね
原作でも割とデレてるんですけどね。でもなんか普段はしれっとしてますからね

そんじゃいきます


上条「ぎゃー!」ドタドタ

禁書「全くとうまはいつもいつもー!」ガブガブ

上条「なんで噛むの! ってかあんま噛まれるとハゲそうなんですけど!!」バタバタ

禁書「一番危ない生え際は狙っていないから安心するんだよ!」ガブガブ

上条「後ろからだから噛み付き難いだけだろ、ってか頭頂部も結構怖いんですけど!」

禁書「むー」ガブガブ

上条「……ってかインデックスさん。頭噛み付くのはもうなんか慣れたしいいんですがね」

禁書「ん?」プラーン

上条「そうやってあんま迂闊にくっつき過ぎるのはいかがなものかと思うわけですよ。女の子なんだし」

禁書「? なんで?」

上条「いやなんでっていうかだな……」

禁書「それよりとうま、そろそろ時間だと思うんだよ」

上条「……ってあー!! いつの間にか遅刻ギリギリじゃねーか!!」

禁書「遅刻三回で欠席一、あと二日分の欠席で留年確定だね」

上条「やっべえええええええええ!!」

禁書「というか、とうまはトラブルに巻き込まれすぎかも」

上条「分かってるなら少しは労わって下さい! 昼飯はレンジの中にあるから、それじゃ行ってくる!」

禁書「いってらっしゃい、とうま」




上条「あー遅刻だ遅刻だやべー」

禁書「とうま、がっこーはこっちじゃないよ?」ブラーン

上条「いや電車に乗るんだよ。止まってたら走るけど」

禁書「でも朝のでんしゃーは人が一杯だって聞いたよ?」

上条「それでも我慢して乗らないといけないんです。男はつらいぜ」

禁書「私は男じゃないんだよ」

上条「……、あーやめとくか」クルッ

禁書「あれ? どうしたの、とうま」

上条「いや人多いしさ、走った方が早い気がするし」

禁書「ふーん?」

上条「それに満員電車はなー……野郎共がみっちりでだな」

禁書「へ?」

上条「ほら、ちゃんと掴まってろよ」




キーンコーンカーンコー......

上条「っ間に合った!!」ガラッ

禁書「こもえー、おはよー」ブラーン

小萌「……か、上条ちゃん?」

上条「な、なんですか小萌先生! まさかギリアウト!? でもそこをなんとかッ!!」

小萌「い、いえ、そうではなくてですね……」

姫神「上条君。後ろ」

上条「後ろ? 誰もいないぞ?」

禁書「あ、あいさー。おはよー」

姫神「……。おはよう。じゃなくて。背中」

上条「背中? ああ、インデックスが……」

禁書「?」

上条「ってインデックス!? しまった慣れ過ぎてうっかりそのままくっつけて来ちまった!!」

小萌「上条ちゃん……あなたは本当に……」

上条「いや違! これはその事故っていうかインデックスが勝手に……」

禁書「むー。なにかなとうま、私は普通におうちからずっとここにいただけなんだよ」

上条「なんで定位置みたいになってんの!? ってかいってらっしゃいって言ったくせに平然と付いて来んなよ!!」

ヒソヒソ......ドウセイ...オサナヅマ......?

上条「(しまったーうっかり色々と口走ってしまったー!!)」


青ピ「ふむ。それで、カミやん?」

上条「あ、ああ?」

青ピ「覚悟は、ええな?」ゴッ!

上条「なんでキレてんの!?」

小萌「青髪ちゃんは黙ってて下さい!」

青髪「止めんといてや、小萌センセー……男にはやらんといかんときがあんねん……」

小萌「いいから席に戻るのですよー! そしてシスターちゃんもお家に帰るのです!」

禁書「えー」

小萌「とりあえず廊下に出るのですよ、ほら!」グイグイ

上条「ってかいい加減降りろ。肩凝ってきたぞ」

禁書「むー」ペタッ

上条「……裸足じゃねえか」

禁書「ずっとぶら下がってたから当然なんだよ」ペタペタ

上条「はぁ……ほら、とりあえず俺の上履き履いとけ」ヌギッ

禁書「別に大丈夫かも」

上条「いいから履いとけって。学校ってのは画鋲とか落ちてて非常にデンジャラスなところなんだから」ザクッ

小萌「……上条ちゃん?」

禁書「……とうま?」

上条「……小萌先生。保健室、行ってきますね」




上条「保健医いねえし。いいですよ、自分でやりますよチクショウ」

禁書「とうま、大丈夫?」

上条「これくらい日常茶飯事だよ。自分で言ってて悲しくなるけど」

禁書「……ごめんね、とうま」

上条「なにシュンとしてんだよ。これは上条さんの不幸が招いたことなんだから、お前が気にすることじゃねえだろ」

禁書「うん……そうだ、上履き返すね」

上条「いいって、危ないから履いとけ」

禁書「でも……」

上条「……ほら、オキシドール」

禁書「へっ?」

上条「そんなに気にしてるなら消毒やってくれよ。ほらピンセット」

禁書「う、うん。分かったんだよ」

上条「やり方分かるか? この綿みたいなのに付けて……」

禁書「だいたい分かってるんだよ」

上条「情報源は?」

禁書「てれびー」

上条(……不安だ)

禁書「とうま。今なんか失礼なこと考えなかった?」

上条「ははっ、まさか」

禁書「もう。……そ、それじゃあいくんだよ」プルプル

上条「……何この緊張感。ぱねえ」

禁書「くちゅん」ガスッ

上条「ぎゃー!」

なんとなく保健室に連れ込んでみた、でも多分続かない。多分

こう、インデックスが後ろからぶら下がってる感じがなんか好きなんです。八巻の挿絵みたいな


すごいどうでもいいけど小学生の頃保健委員やってた気がします
オキシドールはあんま使いませんでした

ううむ、シチュエーションにこだわり過ぎたせいで遅くなりもうした
ってかこの投下量で週一とか無いわー
まあいきますよ


禁書「本当にごめんね、とうま」

上条「いいけどさ、いいけどもうなんか何しても裏目になる気がするから不貞寝しちゃうもんね……」ノソノソ

禁書「……とうま、授業受けなくていいの?」

上条「いいの。出席は付いただろうし」

禁書「とうま、サボりは駄目なんだよ」

上条「ちょっと休んだら行くからもーまんたーい」

禁書「とうま! 小萌も待ってるかも!」

上条「いやだ」

禁書「とーうーまー!」グイグイ

上条「布団引っ張るな! こんな日は寝るに限るんだよ! どうせ下手に動いたら足に画鋲じゃ済まない事態になるんだから!」

禁書「怪我させちゃったのは悪いと思ってるけど! それとこれとは話が別なんだよ!」グイグイ

上条「はーなーせー!」グイグイ

禁書「いーやー!」グイグイ

上条「……だらっしゃぁぁぁぁぁい!!」ガバッ

禁書「ぎゃあ! 何をするのかなとうま!」ボスッ

上条「お前は俺の母さんか! ええい布団で簀巻きにしてくれる!」グルグル

禁書「むぐっ、とふまぁー!!」


上条「ふっ、ふはははー! 文字通り手も足も出まい!!」

禁書「……それで、これからどうするつもりなのかな? ずっと押さえとくの?」

上条「そこまで考えてなかったー! ……ロープとかで縛って転がしとくか?」

禁書「とうま。本気で怒るんだよ」

上条「ジョークだっての。……んー、こんな感じに寝れば押さえつけつつ寝られるような」

禁書「……」

上条(って近っ! これ普通に添い寝じゃねーか何やってんの俺!? てか布団で簀巻きにしてる分なんか犯罪チック!!)

禁書「……とうま。いますぐ解放しないと後で地獄を見ることになるかも」ニコッ

上条「必殺! よいではないかよいではないかリリースッ!!」グイッ

禁書「わわ、わあー」ベシャッ

上条「……ああ、そりゃまあ落ちるわなー」

禁書「とーうーまぁー!!」

上条「待て! 上条さんは要求をのんで早急に解放しただけですのことよ!!」

禁書「扱いが雑なんだよ! 女の子なんだからもっと丁寧に扱って欲しいかも!!」

上条「それなら噛み付くのをやめろ! ええいもう一回簀巻きにしてくれる!!」

禁書「同じ手は二度食わないんだよ!」

上条「ええい布団ガード!」

禁書「そんな薄い壁で防御できると思ったら大間違いかも!」ガー!





小萌「……」

トウマードッタンギャーバッタン

小萌「……心配して様子を見に来てみれば」プルプル

小萌「あなた達は何をしているんですかー!」ガラッ

上条「あばっ! やべっ、小萌先生!?」

小萌「上条ちゃんは留年ギリギリなのに授業さぼって! しかも保健室でふっ、不純異性交遊だなんてー!」

上条「はぁ!? なな何言ってるんですか別にそんな変なことしてませんから!!」

小萌「うるさいのです! 授業中に保健室のベッドの上で女の子と戯れてる時点でどう考えても不純な異性交遊なのですよ!!」

上条「うぐっ」

禁書「べつに私がとうまと一緒にいるのは当たり前かも」

小萌「仲が良いのは結構ですけど、学校にまでついてきちゃ駄目なのです!!」

禁書「むー」

小萌「ほら! 次は黄泉川先生の体育だから早く着替えるのです!」

上条「先生、体育は足が痛いから無理です」

小萌「あれだけドタバタ出来るのなら問題ないのです!」

禁書「こもえ、体育なら私見学したいかも!」

小萌「駄目なのです! シスターちゃんは早く帰るのですよ!」





禁書「とうまー」

上条「いるし」

小萌「まったくもう。本当にこれが終わったら帰るんですよ」

禁書「頑張ってねーとうまー!」

上条「へーへー、っておうあああああああ!?」

青ピ「[ピーーー]えええええええカミやーんッ!!」

上条「青ピテメエ、どんなキラーパスだよ!!」

禁書「とうまーファイトー!」

青ピ「うおおおおおおおおああああああああ!!」

上条「なんでお前がヒートアップしてんだよ!?」

禁書「ところでこもえ、これ何やってるの?」

小萌「バスケットボール、の筈なんですけど……」

青ピ「くらええええカミやあああああああああん!!」

上条「ってかお前敵チームだろうが!!」

小萌「はっ! シスターちゃん、今こそ大覇星祭のときに教えた応援を披露するのです!」

禁書「ええと、フレーフレーとうま! がんばれがんばれとうまー!」

青ピ「いねえええええええええええええええええェ!!!」

上条「ぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!」

黄泉川「いいなあ、馬鹿ばっかりで」

上条「こんなもん舐めてれば治るって。舐めないけど」
禁書「じゃあ舐めるね」
上条「!?」

とか

禁書「本当にごめんね」
上条「いいけど不貞寝します」ノソノソ
禁書「……」ノソノソ
上条(なんで布団に入ってきてるの!?)

とか
いっそインデックスを怪我させてーとか色々考えたけどやめました

次は魔術師が攻めて来てシリアスな話になります。それはもうとてもとてもシリアスな話になります
多分

やっぱりシリアス(という名のラブコメ)は止めた!なんか最近ほのぼの成分が足りない!
そんなわけでほのぼの→ほのぼの→シリアス()→ほのぼの→シリアスで行きたいと思います


禁書「あっついんだよ……」

上条「ああ……」

禁書「アイス食べたいかも……」

上条「さっき食っただろ……」

禁書「むー」

上条「あーしっかし、日本の夏はなぜ暑いんだろうか……」

スフィンクス「……」ベチャー

禁書「あ、スフィンクスが溶けてる」

上条「……猫って熱中症とかになるのか」

禁書「多分なるんじゃないかな」

上条「念の為水ぶっかけとくか?」

スフィンクス「にゃー!」ピュー

禁書「あ、逃げた」

上条「大丈夫そうだな」


禁書「ねえ、とうま。私海に行きたいかも」

上条「去年行ったでしょー」

禁書「そういえば去年は酷い目にあったんだよ……」

上条「だって青ピだぞ……そりゃあんな扱いにもなるわ」

禁書「釈然としないんだよ……私海に行くのは初めてだったのに」

上条「……。それにほら、アドリア海も堪能したし」

禁書「……とうまはあれで満足したの?」

上条「……」

禁書「そういえばとうま」

上条「何?」

禁書「結局御使い堕しの時、しいなは誰になってたの?」

上条「……教えない」

禁書「なんでー。とうまってばずっと見てたよね」

上条「……んなこたぁ無い。全然無い。一切無い」

禁書「むー。もしかしてオルソラみたいなスタイルのいい人だったのかな」

上条「ハッ」

禁書「なんだか馬鹿にされた気がするんだよ」

上条「気のせいだろ」


禁書「それじゃあとうま、プール行こうよ」

上条「この時期はものすごく人多いぞ」

禁書「暑くないなら問題ないんだよ」

上条「……水着姿を沢山の人に見られるんだぞ」

禁書「私は別に気にしないかも」

上条「シスターさんとしてどうなんだそれは」

禁書「不快指数が下がるなら信仰なんてクソ食らえなんだよ」

上条「オイ」

禁書「冗談なんだよ」

上条「まあとにかく人が多いから止めとこう」

禁書「えー。とうまってば恥ずかしがり屋さんなの?」

上条「俺は別に気にしないけど俺が気にするんだよ」

禁書「なんだかよく分からないかも」

上条「ってか馬鹿みたいに混んでるからどっちにしろ不快指数はうなぎ上りだっつの」

禁書「そんなものなのかな?」

上条「そんなものです。学生の街は伊達じゃない」


禁書「それじゃあとうま、私スイカ食べたい」

上条「スイカかー。そういや食ってねえや」

禁書「私も食べたことないんだよ」

上条「いやしかしこの寮でスイカってのもなー」

禁書「場所は関係無いと思うんだけど」

上条「いやいや、縁側で食うスイカはまた格別なんだって」

禁書「そんなの覚えてるの?」

上条「日本人の魂がそうだと訴えかけてくる」

禁書「そんなものなのかな」

上条「素晴らしきかな日本情緒」

禁書「和食?」

上条「お前そればっかだなこの野郎」


禁書「そんなこと言われても、日本らしいものってそれくらいしか知らないんだよ」

上条「それもそう、か? そういや祭りとか行ったことねえな……」

禁書「去年の夏は色々あったからね」

上条「入院ばっかしてた気がするな」

禁書「そう思うなら、いつも無茶するのを止めればいいかも」

上条「多分もう直らないよねー」

禁書「分かってて言ったんだよ」

上条「なんか敗北感がある。だが事実だ」

禁書「まあいいんだけどね」

上条「いつも心配掛けてすみません姫」

禁書「反省してるのなら、もう少し怪我をしないように頑張るんだよ」

上条「精進しますはい」

禁書「む。よろしい」


上条「……まあ、そうだな。今年も外行くか」

禁書「お買い物?」

上条「この街の外。確か父さんの実家が海に近い山の中だったような」

禁書「おお、夏独り占めかも」

上条「独り占めじゃないだろうけど、まあある程度満喫出来るんじゃないか。渓流とかもあったような」

禁書「とうま。私山に行くのは初めてかも」

上条「そしてなにより、祭りがある」

禁書「お祭り?」

上条「普通の夏祭りだけど、花火も上がるしけっこう本格的な感じだそうだ」

禁書「おおー!」

上条「まあそんなわけだから、そこに遊びに行こう。外出る許可下りたらだけど」

禁書「とうま、とうま! 私すっごく楽しみなんだよ!」

上条「それは幸いです」

禁書「ねえ、とうま?」

上条「んー?」

禁書「いっぱい、数え切れないくらいたくさん思い出作ろうね」

上条「ああ。そうだな」

要約すると、暑い。超暑い
インデックスは白ワンピとか浴衣とか絶対似合いますよね可愛い

おおう……自分のスレに誤爆しかけたで。危ねえ
そんじゃいきます


上条「そんなわけでインデックス、料理手伝え」

禁書「急に言われてもどんなわけだか全く分からないんだよとうま」

上条「いやな、お前って一応うちの居候なわけじゃん?」

禁書「うん」

上条「それなのに殆ど家事しないってのはどうなのかと思ったわけですよ」

禁書「む。ちゃんと簡単なお手伝いはしてるんだよ」

上条「まあそうだけど。正直俺もそこまで色々やれとは思わないさ、まだお前全然子供だし」

禁書「む! とうま! 私はとうまに子ども扱いされるほど子供じゃないかも!!」

上条「そうなんだよ」

禁書「へっ?」

上条「前にも言ったけど、お前家事とか全然出来ないじゃん? そんなんじゃ大人になってから苦労すること山の如しだ!」

禁書「べっ、別に大丈夫だもん!」

上条「それに、お前学校も行ってないしさ、魔術絡みとテレビから得た知識だけってのも、なんかなあ?」

禁書「なんだか馬鹿にされてる気がするんだよ」

上条「いや、まだ若いんだしさあ、色々知っとくのは悪いことじゃないだろ」

禁書「それはまあ……そうだけど」

上条「そんなわけで、まずは料理だ!」

禁書「なんで料理一択なのかな!」

上条「どうせなら実益も兼ねた方がいいだろうが! さあやるぞインデックス!!」

禁書「……なんだか上手く丸め込まれた気がするんだよ」

上条「気のせいだ」



上条「さて、分かりやすくカレーだ」

禁書「定番だね」

上条「定番の方が色々と良いだろ。簡単すぎることも無いけど失敗もし辛いし」

禁書「うん、そうかも」

上条「まずは野菜を切るぞ」

禁書「にんじん、じゃがいも、たまねぎ。普通のシンプルなカレーだね」

上条「他にもいろいろ入れるのも好きだが、まあ最初はこんなもんだろ」

禁書「これを切るんだね」

上条「俺は玉ねぎ切るから、まずお前は人参の皮を向いてから切ってくれ。ほいピーラー」

禁書「了解したんだよ……むむむ」

上条「あんま力みすぎて指の皮剥くなよ……マジで」

禁書「私だって皮むきくらい余裕なんだよ」シャーシャー

上条「どうだか……それじゃあ上条さんはとっとと玉ねぎ切りますよっと」ザクザク

禁書「うっ……もう玉ねぎのアリルプロピオンが来たんだよ」グスグス

上条「アリル……何?」ザクザク

禁書「アリルプロピオン、玉ねぎ切ったら目が痛くなるのの原因なんだよ。てれびーで言ってた」グスグス

上条「へー……」ザクグス

禁書「……」スン


上条「……、インデックス、俺が玉ねぎ切り終わるまで向こうでテレビでも見てていいぞ」グスグス

禁書「へ? 何で?」スンスン

上条「いいから、ほら」

禁書「……? うん、分かったんだよ」

上条(……俺よえー。 泣き落としとかされたら一発だなこりゃ……)ザザザク

禁書「ほら、スフィンクス。お手!」

スフィ「にゃー!」ベシッ

上条(まあ気付かれないようにしよう……。嘘泣きとか覚えられた日にゃ手に負えなくなるし)ゾゾザザザザ

禁書「むー! スフィンクス! 猫ぱんちじゃなくてお手なんだよ!」

スフィ「にゃあ!」ゲシッ

禁書「むううううう!」

上条「その馬鹿猫に芸を仕込もうってのが無謀なんだって。ほら、玉ねぎ終わったぞ」

禁書「ううう、分かったんだよ」

上条「スフィンクス触ったならちゃんと手洗えよ」

禁書「それくらい分かってるかも」ジャー

上条「良し。それじゃあ気を取り直して人参切るか」

禁書「むん! とうま、どんな風に切ればいいのかな!」

上条「適当に」


禁書「……とうま、初心者にてきとうは難易度が高いんだよ」

上条「なんかそれっぽい感じに」

禁書「……じゃあ二等分でいいね」

上条「んなわけあるかい! まあじゃあ適当に輪切りとかでいいんじゃね」

禁書「輪切りだね、分かったんだよ」プルプル

上条「ストーップ!!」

禁書「わっ、なにかなとうま」

上条「押さえる方の手は猫の手! 指切るぞ!」

禁書「えー、なんだかやりにくいんだよ」

上条「駄目です危ないからちゃんとしなさい!」

禁書「うー」

上条「……」

禁書「……」トントン

上条(恐いわー……怖ろしいわー……)

禁書「……むむ、慣れてきたんだよ」トントントン

上条「おいおいテンポ上げ過ぎじゃ」

禁書「……いたっ」

上条「どわぁ!」バシッ

禁書「ひゃっ」

上条「あああもうだから言ったろ本当に、ちょっと切ってるじゃねえか消毒消毒!」


禁書「とうま、ちょっと切っただけで大げさかも」

上条「お前なぁ、へたすりゃ指切ってたんだぞ!」

禁書「そもそも一息に指切断出来るような力は無いんだよ」

上条「それでも危ないだろうが……ったく、やっぱ包丁は無し! 危ない!!」

禁書「えー、それじゃあもうやること無いんだよ」

上条「煮る! ってかまず見学!」トタタタタタタタ

禁書「はやっ! すごいねとうま! 良いお嫁さんになれるかも!」

上条「うおおおおおおおおいってぇぇぇぇぇぇ!」トタタタタタタタザックー!

禁書「とうまぁぁぁぁぁぁぁ!?」

上条「……。ふっ、今日のカレーは鉄分多めだぜインデックス」

禁書「そんなこと言ってる場合じゃないんだよ! 消毒――じゃない、止血!?」

上条「これくらいなんでもないって、舐めときゃ治る」

禁書「分かったんだよ! はむっ!」

上条「ってなんでお前が舐めるんだよ! おかしいだろ!」

禁書「ひーほまっは?」

上条「……血ぃ止まった? って分かるか! ってか出せ! お前は吸血鬼か!」

禁書「うー。人が本気で心配してるのに」

上条「それでも普通人の指舐めないだろ……。普通は普通にこう自分でくわえて……」パクッ

禁書「あっ」

上条「……」バッ

禁書「……」

上条「そ、それじゃあ野菜もあらかた切り終わったしさっさと続きを作るかー」

禁書「う、うん! そうだねとうま!」


上条「んじゃ鍋に水入れて」

禁書「切った野菜も入れたんだよ」

上条「っで、煮る」

禁書「とうま、そういえば野菜とかって先に炒めたりするんじゃないのかな?」

上条「めんどい」

禁書「……それくらいだったら私にも出来るのに」

上条「まあそれは今度ということで」

禁書「あとね、とうま」

上条「なんだね」

禁書「お肉は?」

上条「ない」

禁書「……ひもじいんだよ」

上条「……インデックス。俺達は肉なんて無くても、愛があれば生きていけるんだよ!!」

禁書「ふえっ!?」

上条「え? ――いやっ、違っ! だからそんな深い意味じゃなくて!!」

禁書「……むう」

上条「ほ、ほら! そんなことよりもインデックス、煮えてきたから市販のカレールーを投下だ中辛だ」

禁書「……えいっ!!」ボチャボチャ

上条「ってどわぁっ!!」ガシッ

禁書「へ、わあああ」グイッ

上条「お前、んな勢い良く入れたら危ないだろ! はねて火傷でもしたらどうすんだよ!!」

禁書「だっ、だからちょっとくらい火傷しても平気かも!」

上条「ちょっとくらいで済むとは限らないだろうが! ったく……」


禁書「と、とうま? ……そろそろ離して欲しい、かも」

上条「へ? ああ、ごめん」パッ

禁書「……もう、とうまのばか」

上条「いや本当料理中に大怪我とかしたら洒落じゃ済まないんだからな」

禁書「ふんだ。私だって料理くらい一人で出来るんだよ」

上条「いやー危なっかしくてとても一人じゃやらせられなかったですはい」

禁書「むうう!」

上条「ま、あとは時々混ぜたりしつつ煮込むだけで完成だ」

禁書「……ねえ、とうま」

上条「はい?」

禁書「私はそんなに過保護にしなくても大丈夫かも」

上条「かっほーご? 誰が?」

禁書「とうまが」

上条「……自意識過剰じゃね?」

禁書「そんなことないんだよ! とうまってばちょっとの怪我で大げさかも!」

上条「だからちょっとの怪我で済む保証なんてねえんだよ!」

禁書「そもそも実際に怪我してるのはとうまなのに!」

上条「俺は慣れてるから良いんだよ!」


禁書「慣れたら怪我しても大丈夫なんて屁理屈なんだよ! そもそも私だってかすり傷くらい余裕かも!」

上条「嘘付け! この間転んで膝擦りむいたとき涙目になってたくせに!」

禁書「ぐっ……あ、あれは油断してたから仕方無いかも!」

上条「あれれー? その後消毒してやったときも風呂上りも涙目だった気がするんですけどー?」

禁書「ぐむうううう……。と、とうまだって! 三日前に暴れチワワに追いかけられてぎゃーぎゃー言いながら逃げてたんだよ!」

上条「いやあれは仕方無いだろ! めちゃ牙むき出しだったぞあのチワワ!」

禁書「小型犬に本気で怯える姿はとってもかっこ悪かったかも!」

上条「ぐはっ……。っこの泣き虫暴食ものぐさお子様シスター!!」

禁書「ふんだ! とうまってばいっつも陰険で意地悪で鈍感で空気読めないくせに!!」

上条「ぐぬぬぬ……」

禁書「ぐむむむ……」

なべ「」ガタガタ

上条「…………なあ、インデックス。ルー入れてから、一回でも混ぜたっけ?」

禁書「…………ねえとうま。ルー入れてから、随分時間経ってるよね?」

上条「やっべえええええええ! 絶対焦げついてる!!」

禁書「焦げ焦げ肉抜きカレーなんて嫌なんだよー!!」

スフィ(やれやれだぜ)ニャー

原作より多分三割り増しくらい過保護条さん
因みに火傷のとことかのガシッは上条さんがインデックスの手首掴んで引き寄せてます
擬音だけじゃ分かりにくいことこの上ないね

ラブコメは後回しにして軽い七夕バナシ


上条「そういや、今日七夕だったな」

禁書「とうま、七夕ってのはそもそも」

上条「ストップ。織姫と彦星の年一度のラブロマンスに野暮なことを言ってやるな」

禁書「別に由来くらい知ってても損は無いかも」

上条「得も無さそうだから遠慮する。んでインデックス、なんか短冊とか書くか?」

禁書「竹買ってくるの?」

上条「いんや、どうせ街とかにあるだろうから。学生の街だし」

禁書「ふーん。でも折り紙なんてウチには無いんだよ」

上条「そうだな、ちょっと待ってろ」スタスタ ガチャ

禁書「?」

上条「土御門から貰ってきた」ガチャ

禁書「……それって陰陽術に使うやつじゃないのかな。まあ七夕はそっちの方にも関係あるけど」

上条「折り紙ならなんでもいいだろ」チョキチョキ

禁書「とういうか、私はやるなんて一言も言ってないんだよ」

上条「まーまー。日本ではこういう縁起物にはとりあえず乗っかるものなんだよ。ほら一枚」

禁書「ここが変だよ日本人」

上条「気にすんな。えーと、『幸せになれますように』っと」サラサラ

禁書「漠然としてるんだよ」

上条「とりあえず少しでも幸せになれれば御の字ですハイ」


禁書「もっとその『幸せ』っていうのを具体的に書いたほうがいいかも」サラサラ

上条「具体的にって言われてもなー。で、お前はなんて書いたの?」

禁書「ひみつ」サッ

上条「『美味しいものが沢山食べられますように』?」

禁書「……とうまは私をなんだと思ってるのかな」

上条「違うの?」

禁書「違うんだよ。本当はそれも書きたいけど」

上条「もう一枚あるぞ」

禁書「……でも似たようなお願いになっちゃうからやっぱりいいかも」

上条「やっぱ食欲一番なんじゃねえか」

禁書「似たようなお願いだけど全然違うかも! 私は別に食に執着してるわけじゃないんだよ!!」

上条「なんだそれ。よく分からんがとりあえずお前は人一倍食に執着してるとあだだだだだ」

禁書「ふんだ。とうまのばか」

上条「噛むの止めろっての……まあいいや、短冊寄越せ」

禁書「とうま。絶っ対見ないでね」

上条「なんで」

禁書「なんででも! お願いなんて人に見せびらかすものじゃないんだよ!!」

上条「そうでもないと思うけど……まあ分かった」

禁書「む。それじゃあとうま、いってらっしゃい」

上条「ああ、行って来る」






上条「外では見かけなかったけど、学校の中にあるかねぇ。一々探すの面倒だしあるといいなぁ」

青ピ「おー、カミやんおはよー」

上条「あ、あった」

土御門「うおっ!? てめ青ピ! あんま好き勝手動いたら危ないぜよ!!」

青ピ「ああ、ごめんごめん」

上条「あったけど……何やってんだお前」

青ピ「いや、どうせなら短冊を一番高いところに吊るしたいっていうから肩車してんねんけど」

土御門「え? なんて書いたかって? そりゃ勿論『舞夏と』」

上条「いや聞いてねえから。そんじゃ土御門、ついでにこれも吊るしといてくれ」

土御門「一人で二枚とは欲張りだにゃー」

上条「違うけどまあいいからほら」

土御門「んー何々? ……」

上条「人の願いをんなマジマジと読むなよ……」

土御門「んーカミやん、こっちはいらないぜよ」ポイッ

上条「おまっ、人の願いをポイッって! 俺の方だし!」

土御門「どっちも似たような願いだにゃー。だからそっちはいらね」

上条「なんだそれ! てかんなことお前が決めんな!」

土御門「『とうまとずっと一緒にいられますように』だそうだぜい?」

上条「は?」

土御門「で、カミやん。それも吊るしとくかにゃー?」

上条「……じゃあそっちだけでいいから、一番上に吊るしといてくれ」

土御門「了解、土御門さんのとこの隣に吊るしとくぜよ」



青ピ「ちっ、リア充爆発しろ」

さりげない[たぬき]ネタか

つっちー弄り損ねたので不完全燃焼です
なんとなく流れでこのスレでは土御門の待遇を微妙に悪くするつもりだったのに

>>253
まあそれはまあ

さくっと投下
ラヴコメ


上条「ただいまーっと」

禁書「とうまぁー♪」ガシッ

上条「どわあ! 何いきなり抱きついて来てんだよインデックス!」

禁書「おかえりなさーいとうまぁー♪ もー、遅いから心配したんだよー?」グリグリ

上条「ど、どうしたんだ!? おかしいぞインデックス、熱でもあるのか!?」

禁書「むーおかしくないもん。とうまはいつも私を邪険に扱ってー。でも、そんなとこも大好きだよ、と・う・ま」

上条「だっ、大好きって……いや本当どうしたんだお前!?」

禁書「はっ! そうだね、私がおかしかったんだよ。ごめんねとうま」

上条「なんだそれ……勘弁してくれよ本当」

禁書「はい、ちゅー」

上条「……はい? 何?」

禁書「だから、おかえりのキス」

上条「…………は、はああああああ!? マジでどうしたのお前!?」

禁書「んもう、ちょっとキスが遅くなったくらいでいじけちゃって。かわいいんだから、とうまは」

上条「いや何言ってらっしゃるの!?」

禁書「なに、今日は私から? しかたないなぁ、んー」

上条「ちょっ、待て落ち着け冷静になれストップストップぅぅぅぅぅぅぅ!」ガシッ

バギン


上条「……ん?」

禁書「……あ、あわわわわわわ」バタバタバタ

上条「頭に触れたら右手が反応したと同時にインデックスが赤面して猛烈に後ずさった……? これって」

禁書「とうまーぁ♪」ピョーン

上条「ってまさかのリプレイ!?」

禁書「もう、焦らすなんてとうまのい・け・ず。はいちゅー」

上条「言葉選びのセンスが古いわ! ってか正気に戻れ!」ガシッ バキン

禁書「……とととととと」

上条「落ち着け。離れたらエンドレスだ」ガッシリ

禁書「ちちちちちっ、違うんだよとうま! これはその別に私の本心とかじゃなくてその」

上条「わーってるって。右手が反応したってことはなんかまた魔術絡みだろ? もしくは超能力か?」

禁書「う、うん。そういう魔術なんだよ」

上条「どういう?」

禁書「対象の特定の感情を……、じゃなくて!」

上条「うん?」

禁書「ええと、その……そう! その術式にかかってから一番最初に会った人が大好きになっちゃう術式!」

上条「なんじゃそりゃあ。鳥の雛かよ」

禁書「とっ、とにかく! そういう術式のせいなんだよ!」

上条「しかもこれ核は他所にあるってパターンだろ?」

禁書「うん、そうだね。この場合は術者かな?」

上条「術者か、逃げに徹されたら面倒だな」


禁書「うん。けど効果範囲はそんなに広くないから、この街の外に出ることは無いかも」

上条「それならまだ勝算はある……か? ところでその術式、なんの意味があるんだ? 段階的に進行するとか?」

禁書「え、進行するってことは無いけど……。とうまの右手を封じたかったとか?」

上条「うーん、なら向こうから攻めてくるんじゃないか? 謎だ」

禁書「と、とにかく! 早く術式を解除にいくんだよとうま!」

上条「いまから? いやー……」

禁書「なんでそんなに消極的なのかな! ことは一刻を争うんだよ!」

上条「街の外には行けないし、別に進行するわけでもないのに?」

禁書「……で、でもっ、右手が使えないと色々不便かも!」

上条「ってかだな、こんな遅くに二人でウロウロしてたら警備員にお世話になる確率100%」

禁書「うっ」

上条「お前一応ゲストIDはあるけど密入国状態だし、正直ヤバイだろ?」

禁書「まあ……それはそうだけど」

上条「そんなに害も無いみたいだし、術者を探すのは明日の昼間にしよう。休日だし」

禁書「……うう、分かったんだよ」

上条「そんじゃ俺着替えてくるから、インデックスは」パッ

禁書「私が着替えさせてあげるかもっ!」ガバッ

上条「どわぁっ!」

禁書「さーとうま、お洋服を脱ぎ脱ぎしましょうねー」

上条「とうっ!」バギン

禁書「……うかつに手を離すのは止めて欲しいかも」

上条「すまん。でも着替えどうしよう」

禁書「それは……やっぱり私の頭を触りながらするしかないんじゃないかな」

上条「……不幸だ。いや不便だ。先が思いやられる」

禁書「仕方がないんだよ……」




上条「そんなわけで着替えを準備したので脱ぎます。覚悟はいいですか?」

禁書「大丈夫なんだよ」

上条「……正直俺はちょっと気恥ずかしいんだが」

禁書「わ、私だって……でもそっち見ないから大丈夫なんだよ」

上条「まあ、うだうだ言ってても仕方無いか……む」

禁書「どうしたの?」

上条「片手だとワイシャツのボタンが……くっ、いだだだだつった!」

禁書「とうまは不器用だね」

上条「これ新しいヤツだから固いんだよ……ああまたつりそう」

禁書「……仕方無いから私がやってあげるんだよ」

上条「あ、ああ、さんきゅー」

禁書「まったく……」プチプチ

上条「……」

上条(なんか……こう、なんかアレが……あのほら……新妻的な)

禁書「終わったよ」

上条「あ、ああ! さんきゅーさんきゅー」

禁書「とういうか、今日のとうまはワイシャツの下に何も着てないんだね」

上条「……きゃーえっちー。見ないって言ったのにぃー」

禁書「なっ、不可抗力かも!」

上条「はいはーいそれじゃあ袖抜くからちょっと手離しますよー」パッ

禁書「とうまの胸板に」

上条「せいっ」バギン

禁書「……」

上条「……胸板がどうした?」

禁書「……うるさいんだよ」




上条「……んで、上条さんはトイレに行きたいわけですが」

禁書「とっとと行ってくればいいかも」

上条「……手を離したらトイレに特攻してきそうなんだよなぁ」

禁書「流石にそこまでは……しなかったらいいなあって思うんだよ」

上条「まあ鍵すりゃいんだけど、でも外で騒がれると落ち着かない気がする。けどま、いいか」パッ

禁書「ね、とうま? 私もおトイレに行きたいから」

上条「うおおおおおおおおおお!!」ダッ

禁書「もぉ、とうまぁー。最後まで話を聞くんだよー」

上条「おおおおおおあああああああ!!」バタン! ジョボボー

禁書「とうまー、一人で大丈夫ー?」

上条「ああああああだっしゃあああああい!!」ジャー ジャババ バタン!

禁書「もう、とうまったら。そんなに急がなくたって」

上条「はっ!」バギン

禁書「……手が濡れてるんだよ」

上条「洗っただけマシだと思って下さい。何言い出すかわかんねーんだもんお前」

禁書「ところでとうま、私も……」モジモジ

上条「手を離すのはすごくリスキーな気がするんだ。でも頭触ったままはいくらなんでもないよな」

禁書「ギリギリで離して即ドアを閉めれば大丈夫なんじゃないかな、多分」

上条「……じゃあそれ採用、ほれ行け」グイッ

禁書「なんだか扱いが雑なんだよ」ガチャ

上条「離すぞー」パッ


禁書「……ねえ、とうま?」

上条「あーあー聞こえないからさっさと済ませろー」

禁書「私、もうぱんつ脱いじゃったんだよ」

上条「あーあーあーあーあー」

禁書「ねえ、とうまぁ? ここ開けてくれたら、ぱんつ見せてあげてもいいかも」

上条「ああああああああああ!!」

禁書「……まあ開けてくれなくても、声と音だけでも十分」

上条「ぐあああああああああああ!!」ダッ

禁書「ああんとうまぁ、逃げても無駄なんだよ」パタパタ

上条「なんでパンツ片手に平然と出てきてんだよ大丈夫か!? いや大丈夫じゃないんだった!!」

禁書「ほらとうま、これが私のぱんつ」

上条「みみ見せなくてもいいから! くっそ、これじゃあ外に逃げるわけにもいかねえじゃねえか!!」

禁書「もう、そっけない反応だねとうま。あ、もしかしてぱんつよりこっちに興味が」ススス......

上条「たくし上げストーップぅぅぅぅぅ!!」バギン

禁書「……、……とうま。私もう駄目かもしれなんだよ……」

上条「……強く生きろインデックス。とりあえず見てないからパンツを履け。んで目隠しになるもん探せ」

禁書「……結局それしかないんだね」


上条「ってかアレだよお前アレなんでそんなエロい感じなアレになるんだよ。アレか、むっつりすけべ的なアレかよアレは」

禁書「ななっ、違うんだよ! そういう術式っていうか多分とうまがいっつも女の子とふらふらしてるから!!」

上条「なんだお前その感じマジでなんだそれマジではぁ? 上条さんが悪いアレ? そんな感じのアレ?」

禁書「とうま、さっきからなんか口調が変なんだよ」

上条「いや変なのはお前だから。上条さんはとても平静な超冷静で全然変じゃない感じのアレですから。で、どういうことよ?」

禁書「だから、たぶんなんだけど……。とうまはいつも他の女の子とふらふらしてるから……その」

上条「だからなんだよ」

禁書「……きっと、術式の影響下の私は、その、とうまと、恋人みたいな感じになりたいのかも。だからあの手この手で誘惑してるのかも」

上条「は、はああああ!?」

禁書「その、あくまで術式の影響下の私がであって! 別に私自身がそんな感じになりたいアレとかじゃない感じのアレなんだよアレは!!」

上条「あ、ああ分かってる全然分かってるけどお前口調変だぞ」

禁書「私は術式が無効化されているときは変の反対の極地の果てで泰然自若と佇んでいる感じなんだよ」

上条「……まあ、目隠しはタオル巻いとけばいいか」

禁書「……ほんとにそれしかないのかな」

上条「諦めろ。ほら、右手使えないから巻いてくれ」

禁書「ううう……なんの罰ゲームなのかな」

上条「俺だって何が嬉しくて目隠して居候のトイレに付き添わなくちゃならないのか」

禁書「……出来たんだよ」

上条「……いくか」

禁書「……ほんとになんなのかな、この状態」

上条「……さー」

禁書「…………、とうまのばか」

上条「わーなんか理不尽に罵られたー」

インデックスのトイレの描写はもれなくカットです
エロいからね

あと今日はインデックスの中の人の誕生日だそうです
おめでとうございますいません

よしトイレはカットでもいい百歩譲ろう
だがしかし夕食であーんとかお風呂に突撃とか一緒におねむとかをすぐに書いてくれください
乙!!

ちっと遅くなりましたー
始めますよー


上条「…………」

禁書「…………」

上条(気まずいこと山の如し。てか耳栓くらいすれば良かったなんか音が生々しかった)

禁書「……、」

上条「よ、よーし。それじゃー夕飯でも作るーかー?」

禁書「そういえば、右手が使えないけどどうするの?」

上条「そりゃお前、左手である程度は頑張るけれど」

禁書「頑張るけれど?」

上条「まあインデックスさんにも頑張って貰うしかないんじゃないですかね」

禁書「えー」

上条「文句はノー! そもそも特別な事情なんて無くとも作ってくれたってバチは当たりませんのことよ!」

禁書「……まあ、仕方無いんだよ」

上条「まあこの間のカレーで経験は積んだから、多分出来るだろ」

禁書「でもあれほとんどとうまがやっちゃったかも」

上条「……大丈夫だって、多分。そうだ難しいものを作らなければいいんだ」

禁書「因みに今日のメニューは?」

上条「とりあえず魚焼く。あとはー、まあ野菜炒めとかそんな感じでいいか」

禁書「それなら流石に大丈夫じゃないかな」

上条「だろ?」





上条「魚は片手でなんとかなった。焼くだけでいいよ的な奴だったから」

禁書「それじゃあ野菜炒めだね」

上条「片手で包丁は……無理だわな。よっし頼んだインデックス!」

禁書「なんだか楽しそうだねとうま」

上条「いや別に料理をさせる丁度良い口実になったとか全然思ってないっすよ」

禁書「むぅー」

上条「ほらまずはキャベツを切るんだインデックス! もう野菜炒めだから適当にザク切りだ!」

禁書「……む」トントンザクザク

上条「まあ流石にこれくらいは大丈夫そうだな、それじゃあ上条さんはにんじんの皮でも剥こうか」

禁書「片手で出来るの?」

上条「余所見しない。大丈夫、ピーラーを口に咥えれヴぁ」ハムッ

禁書「……無理矢理だね。平気?」

上条「ふぁいふぉーふ、んげー」ジャー

禁書「……」

上条「ぐまままま、ふぁんふぁふぃふぁふぁふぁふぁ!!」

禁書「とうま、そんなに無茶してやることでも無いんだよ!」パッ

上条「ぐべっ、あだだだ、でもなんかお前だけに働かせてると落ち着かないんだが」

禁書「べつに、今日くらいは私に全部任せてもバチは当たらないかも」

上条「いやそりゃそうだけどさ」

禁書「というか炒めるのとかやればいいんじゃないかな。とにかく皮むきとか切ったりとかは任せるんだよ!」

上条「まあ、いいけど」




上条「んでにんじんを切ってるわけですが」

禁書「……むぅ」トン

上条「わあ! 危ないからもっとゆっくり!」

禁書「とうま、だからよっぽどのことがないと指切り落としたりはしないから大丈夫なんだよ」

上条「でも怖い! くっそ包丁新しいの買っとくべきだった! 下手糞が切れ味悪い包丁使うこの恐怖!!」

禁書「とうま、だからいい加減に……わっ」ダン

上条「こっえええええええ!! 集中せんかい集中!」

禁書「とうまが話しかけるから気が散るんだよ!」

上条「じゃあ黙る」

禁書「むむ……」

上条「……」

禁書「ひゃっ」ダンッ

上条「……ッ!!」

禁書「……」トントン

上条「……」フー

禁書「……なんか黙ってたら黙ってたでプレッシャーを感じるかも」

上条「ってかお前押さえ方が怖い! 包丁持つ方ばっかに意識行き過ぎだ!」

禁書「むう、初心者にそんな高度なこと要求されても困るんだよ」

上条「じゃあ俺が左手で押さえる! もう見てるだけなんて嫌!!」

禁書「……なんか釈然としないんだよ。まあいいけど」



上条「よーしバッチこーい」

禁書「……というかこれ逆にやり辛くて危ない気がするかも」

上条「……というかこれ右手で頭を押さえて左手で野菜を押さえるとこう」

禁書「うん?」

上条(後ろから抱きしめるみたいになってなんかアレです、はい)

禁書「どうしたの、とうま」クルッ

上条「――この至近距離でそんな迂闊に振り向いたらキスされても知らねえぞ」

禁書「!!??」

上条「いや待て語弊が、あのデコとかに当たっても責任は取れませんよ的なアレだから顔真っ赤にしないで下さいゴメンなさい!!」

禁書「……もう、とうまのばか。それよりも、これかえってやり辛いんだよ!」

上条「……え? キスが?」

禁書「……とうま」

上条「え、あ、ああ! 野菜の切断ですね! そうですよね! あっはっは!」

禁書「からかうのもいい加減にして欲しいんだよ」

上条(一瞬完全にそっち方向に思考が飛んでたなんて言えない)

禁書「だからとうま、やっぱり私が一人でやるから左手は離していいかも」

上条「不安しかない」


禁書「……とうまはそんなに私が信用できない?」

上条「いやだからそういうわけじゃねえけどさ」

禁書「私だってそんなに過保護にされるとちょっぴり自信無くすんだよ」

上条「……信頼するのと心配するのはまた別なんだよ。ってかお前もよく解ってるだろそこんとこ」

禁書「まあ、それはちょっと分かるけど」

上条「そうだよ、建宮と戦ったときだって大丈夫だって言ってるのにしつこく怪我は無いのかって言ってきたし」

禁書「それはとうまが無茶し過ぎるのが悪いのかも」

上条「お前が包丁持ってる姿は、それに匹敵する危なっかしさだと思う」

禁書「そんなに!?」

上条「俺VS建宮≒インデックスwith包丁、そんな等式が成り立つレベル」

禁書「でもとうま一人じゃ瞬殺だったよね」

上条「お前も一人じゃ瞬殺されそうだ」

禁書「いくらなんでもそこまで危なっかしくはないんだよ!」

上条「いやーマジで恐い」

禁書「やっぱり過保護かも!!」

上条「あーハイハイ過保護カホゴ。いいからとっととやっちまおうぜ野菜炒めなんか」

禁書「むーっ」トントントンダンッ

上条「やっぱりゆっくりでお願いしまっす!!」




禁書「スフィンクスーおいでー」

スフィ「にゃー」

上条「なんとか出来たけどなんかいつもの倍疲れた」

禁書「私はけっこう楽しかったんだよ」

上条「それは良かったけども。まあ食うか」

禁書「うん、いただきます!」

上条「いただきます」

禁書「むぐむぐ。むん、やふぁいいふぁふぇふぉいふぃーんふぁふぉ」モグモグ

上条「……くっ」プルプル

禁書「あ、ふぉーいふぇふぁ。んぐ、とうまは右手が使えないんだったね」

上条「お前の頭上が定位置ですはい」

禁書「じゃあとうま、はい、あーん」

上条「……あん?」

禁書「あんじゃなくて、あーん」

上条「いやあーんってお前」

禁書「だって右手使えないし」

上条「左手でも食える。フォークとか使えばいいし」

禁書「お魚も?」

上条「……根性でなんとか」

禁書「こぼしてスフィンクスに食べられるのが関の山なんだよ」

スフィ「にゃー」


上条「なんで俺は今日魚を焼いてしまったんだ……」

禁書「もう手遅れなんだよとうま、あーん」

上条「いや、待った」

禁書「……そんなに私に食べさせてもらいたくないの?」

上条「いやそうじゃねえけどあーんってのはなんかアレじゃん? アレじゃん?」

禁書「というかつべこべ言ってないでさっさと食べないと全部食べちゃうかも」

上条「なんじゃそりゃあ! 選択権ねえじゃねえか!」

禁書「別に跪いて足を舐めろって言ってるわけでもないのに大げさなんだよとうま」

上条「昼ドラか!? 昼ドラからの知識なのか!?」

禁書「もう、いいから! はいあーん!!」

上条「むぐっ!」

禁書「まったく。とうまが照れ屋さんなのは知ってるけど一々それに付き合わされるこっちの身にもなって欲しいかも」モグモグ

上条「……もぐもぐ」

禁書「はいとうま、あーん」

上条「むぐっ」

禁書「小萌にお箸の持ち方を教わった成果が出たね」モグモグ

上条(一緒に飯作ってあーんとかなんか新婚っぽいなーとか思うのは俺の思考回路が乙女チックなのか……)モグモグ

禁書「はい、あーん」

上条(……ん? …………そういえば風呂どうしよう。え、一緒に入るの?)ブ-

禁書「汚いんだよとうま」

>>269
>だがしかし夕食であーんとかお風呂に突撃とか一緒におねむとかをすぐに書いてくれください
だと?
なめやがって、書くに決まってんだろうが!!

続く。

今日は7月20日、二人が出会った日です
だから無理矢理ギリッギリに更新ですはい
誤字とかあるかもわかんね


上条「ごちそうさま」パンッ

禁書「ごちそうさまっ。それじゃあとうま、一緒にお風呂で」

上条「律儀に手を合わせてしまった」バギン

禁書「……、それでとうま。お風呂どうする?」

上条「……冬だし汗かいてないし、今日くらいは入らなくてもいいかなって思うんだけど」

禁書「私もそう思うんだよ」

上条「よーし決定。それじゃあ……あれ、寝るのもどうしよう」

禁書「ほーらスフィンクス、牛乳だよ」

スフィンクスさん「ふぎゃー!」バシッ

上条「どわっ!!」ビシャッ

禁書「きゃっ!!」バシャッ

スフィ「にゃー」ペロペロ

上条「……この馬鹿猫は本当にもう本当にテメエ」

禁書「スフィンクスー!!」

スフィ「にゃふ」

上条「うわーもうこれ服全部駄目だなちくしょう。……ってか片付けはいいとして、」

禁書「これはもう、一緒にお風呂に入るしかないね、と・う・ま?」

上条「……」バギン

禁書「……とりあえずお片付けなんだよ」

上条「……風呂、タオル巻いてれば、なんとかなる、か?」

禁書「……結局そうなるんだね」

上条「どうせもうどうやってもそうなるんだよ絶対。俺の不幸を舐めるなよ?」






禁書「と、とうま、もう目を開けてもいいんだよ」

上条「……、……。……!! よーしそれじゃあ風呂やで風呂ー」

禁書「お風呂が結構広くて良かったね」

上条「不幸中の幸いっていうかー? あー不幸だー」

禁書「……、ところでとうま。左腕とか背中とかどうやって洗うつもりかな?」

上条「一瞬なら手を離せばいけるんじゃないですかね」

禁書「正直こんな所で手を離したら何するか分かったものじゃないんだよ。自分で言ってて悲しくなるけど」

上条「お願いしますインデックスさん」

禁書「む」

上条「ああ……マジで不幸だ。本当なんだよこの状況! 俺にどうしろって言うんだ!!」

禁書「……、とうまは」

上条「ん?」

禁書「とうまは、そんなに私と一緒にお風呂に入るのが嫌?」

上条「……いや、そういう意味じゃなくてだな」

禁書「だってさっきから不幸不幸って」

上条「だからそうじゃなく! ってかなんだ、お前は嬉しいのかよ!?」

禁書「……別に嫌じゃあ無い、かも。恥ずかしいけど」

上条「………………………勘弁してくださいっ! もう俺をいじめないで!!」

禁書「……やっぱり嫌なんだね」

上条「嫌じゃない! 嫌じゃないけどなんか色々限界なのよ! よして! あくまで義務的に入浴しましょう!?」

禁書「なんでおかま口調なの?」

上条「防衛本能!!」




禁書「とうま、右手が邪魔で頭が洗えないかも」

上条「仕方ねーだろ」

禁書「じゃあとうまが洗ってー」

上条「……まあ頭くらいならいいけど」シャカシャカ

禁書「おお……誰かに頭を洗ってもらうってなんだか変な感じなんだよ」

上条「美容院とか行ったら洗ってもらえるぞ」

禁書「とうまは洗ってもらったことある?」

上条「美容院に行く金が無い。あとはまあ――子供の頃に、親とかに洗ってもらうもんらしいけど」

禁書「私達は覚えてないね」

上条「だなぁ」

禁書「……。あ、とうま。ついでに背中も洗って欲しいんだよ」スルッ

上条「ッ!? あ、あああ、タオルタオルっとー」

禁書「タオルでこすったらヒリヒリするから嫌かも、素手でいいんだよ」

上条「!?!?」

禁書「? どうしたの、とうま」

上条「お、おおおお、お背中流しますよーってなあ、ははははは」

禁書「ジャパニーズスタイル? まあとにかく早くやって欲しいかも」

上条「おおおおうよ。やってやろうじゃねえか!」ペタッ

禁書「ん……」

上条「ごっ、がああああああああああああああ!?」

禁書「へっ? とうまどうしたの!?」

上条「ぐっ、なんでも、ねえよ。なんでもねえけど上条さんのライフはもうゼロに近い」ペタペタ

禁書「そんなに私の背中に触りたくなかったの?」

上条「うるせえ……んなことはもうどうだっていいんだよ」

禁書「なんでそんなに険しい顔してるのかな」


上条(俺の理性すげー、でも限界も近い気がするー)

禁書「とうま、もういいんだよ」

上条「ん、ああ、そう」

禁書「じゃあとうま、後ろ向いて」

上条「……ハイ?」

禁書「私もとうまの頭と背中洗ってあげるんだよ!」

上条「……マジで?」

禁書「むう、だからなんでさっきからとうまは嫌そうなの? 潔癖症?」

上条「いや、そんなんことはないけれど」

禁書「ほらとうま、はやく!」

上条「お、おう」クルッ

禁書「それじゃあ洗うんだよ」シャカシャカ

上条「肩が痛い」

禁書「仕方無いんだよ」

上条「うお、確かになんかぞわってするな」

禁書「でも悪くはないでしょ?」

上条「ん……、まあそれなりに」

禁書「んしょ、それじゃあ次は背中だね」ペタッ

上条「ひゃふん!」

禁書「何変な声出してるのかな」

上条「俺はタオルで擦ってもヒリヒリしたりしないから素手じゃなくていいって!」

禁書「面倒だからこのままやっちゃうんだよ」ペタペタ

上条「ぎゃーいやーやめてぇー」

あうふ、ギリアウト。まあいいや
上条さんのテンションと口調が色々とアレなのは思春期ちゃんだからなので気にしないで下さい
あとスフィンクスさんお勤めご苦労様です

そろそろ上条さんが死ぬ頃でしょうか
なんだか遅くなりましたが続きいきます




上条「……」

禁書「……」

上条「……俺はシャワーでいいや。お前浸かってろ」

禁書「交代で入ればいいんじゃないかな」

上条「風呂浸かった後にひたすらシャワー浴びるってのもなぁ。それなら最初からシャワーでいいわ」

禁書「というか、交代じゃあゆっくり入ってられないかも」

上条「仕方無いだろ」

禁書「だから、一緒に入ればいいんじゃないかな」

上条「無い。別にお前と一緒に入るのが嫌とかじゃないけど無理」

禁書「なんで」

上条「そりゃギリギリ二人入ってもまあなんとか程度の広さはあるけどさ」

禁書「うん」

上条「……逆に言うとその程度の広さだぞ?」

禁書「うん」

上条「……タオル一枚でそんな密着するとか」

禁書「私はそんなに気にしないんだよ」

上条「いや俺は気にするし」

禁書「背中合わせならいいんじゃないかな」

上条「背中当たるじゃん」

禁書「仕方無いんだよ。入ろ、とうま」

上条「え、マジかよ。え? マジかよ? え?」



禁書「んしょ、流石にちょっと窮屈かも」

上条「あああああああ、本当に風呂場広めで良かったなああああああああ」

禁書「……どうしたのとうま。なんだかおかしいんだよ」

上条(たーいおーん! やべえよモロだよ熱い暑い厚いいや薄いから熱い! 素数素数素数)

禁書「とうま?」

上条「3.141592653589793238462643383279502884197169399375105820……ってこれ円周率じゃん!」

禁書「なんでそんなの暗記してるのかな」

上条「あははははーうっふっふー」

禁書「とうまが本格的におかしいんだよ」

上条(おかしいのはお前だってなんとも思わないのそんなもんなのー!?)

禁書(……とうまの体温を直に感じるから、なんだかちょっと落ち着くかも)

上条(っは! 普通に背中離せばいいんじゃん! 狭いけど!)ススッ

禁書「……」ピタッ

上条「…………」ススッ

禁書「…………」ピタッ

上条(……コイツ)

禁書(……露骨にくっついたら変な風に思われちゃうかな)

上条「……お前」

禁書「な、なに?」


上条「なに隙(間)あらば詰めて来てんだよ! 一緒に入ろうって言ったのお前だろうが狭いのは我慢しろ!」

禁書「ち、違うもん! 別に狭かったから詰めてたわけじゃないもん!!」

上条「じゃあ俺のスペースを返せ!」グイグイ

禁書「……とうまのばか!」グイグイ

上条「ほらやっぱり押してんじゃねーか!!」

禁書「もうとうまなんてぺっちゃんこにしてやるんだよ!!」

上条「はっ、力勝負で上条さんに勝てるとでも……ッ!?」

禁書「ふんぬぬぬぬぬぬぬぬ」

上条「ぐっ、最初からかなりのアドバンテージを許してたから踏ん張りづらい……!?」

禁書「この勝負、私の勝ちだね」

上条「――いいぜ、お前がまだ俺に勝てると思っているのなら」ガッ

禁書「!」

上条「まずは、その幻想をぶちエスケープ!」ザバァ

禁書「ひゃっ!」バシャン

上条「ふははははは、勢い余って突っ込んだところで入りなおして陣地を確保するという上条さんの高度な……」バシャ

禁書「むー、とうまったらひどいんだから! 罰としてハグしてちゅーしちゃうんだよ!」

上条「手ー離しちゃったー! ストーップ!!」バギン


禁書「……ちょいちょい手を離すのやめて欲しいかも」

上条「いやうっかり」

禁書「もー」

上条「……あれ」

禁書「?」

上条(背中合わせで押し合ってたのを勢い余らせて突っ込ませてスペース確保した訳だから必然的に……)

禁書「どうしたのとうま?」ヒョイ

上条(向かい合っちゃってるー! ささやかな谷間ー!!)

禁書「顔真っ赤だよ、のぼせちゃったの?」

上条「あ、ああ? ああ、ああ」

禁書「あだけじゃ良く分からないんだよ」

上条「お、おお、おお」

禁書「おだけでも良く分からないかも。本当にどうしたのとうま、湯冷めして風邪でもひいた?」コツン

上条「いよっし上がるぞこらぁー!!」ザバァ

禁書「ひゃっ! だからさっきからどうしたのかな!」

上条「うるせー! 上がるぞ! のぼせても知らねえぞ!!」

禁書「今入ったばっかりかも!?」





上条「……タオル越しって大丈夫なのかね」

禁書「さっきからフードとか髪の上からとかだし、大丈夫なんじゃないかな」

上条「それもそうか。んじゃ拭くぞー」ワッシワッシ

禁書「……ねえ、とうま」

上条「んー?」ワッシワッシ

禁書「やっぱり、子供の頃はお父さんやお母さんに頭拭いてもらったりするのかな?」

上条「……まあ、そうなんじゃないか。俺らは記憶に無いけどさ」ワッシワッシ

禁書「……」

上条「しかし、髪長いと大変だな。やっぱドライヤー必須だわこれ」ワシワシ

禁書「とうま、もういいんだよ」

上条「ん、でもまだ結構濡れてるけど」

禁書「だから、後でいつもみたいにどらいやーやってくれると嬉しいな」

上条「まあそりゃあいいけど」

禁書「じゃあとうま、しゃがんで」

上条「なんで」

禁書「頭拭くから」

上条「……さっきからなんでそんなにやる気満々なんですか、姫」

禁書「いいからとっとと屈むんだよ」

上条「いいけどさー」


禁書「それじゃあとうま、」

上条「――インデックスさん、後ろに回ってやってもらえませんかね?」

禁書「なんで?」

上条「それかパジャマに着替えてから」

禁書「?」

上条(タオル一枚なのに、慣れてきたのか羞恥心が希薄になってやがる……んな至近距離で胸元見せられたらもうなんだ、アレだろうが)

禁書「なんだか分からないけど後ろに回ればいいんだね、これでいいの?」スタスタ

上条「ああ」

禁書「それじゃとうま、拭くよ」ワッシワッシ

上条「……、」

禁書「なんだか、とうまの頭がツンツンしてないと変な感じだね」ワッシワッシ

上条「……こう、頭洗ってもらった時も言ったけどさ」

禁書「ん?」

上条「なんかむず痒いような、照れくさいような、……懐かしいような、変な感じだ」

禁書「ふふっ、ちょっと分かるかも」ワシワシ

上条「なんでだろうな、子供の頃のことなんか覚えてないのに」

禁書「なんでだろうね、子供みたいだからじゃないかな」ワシワシ

上条「子供みたい、ねえ」

禁書「まあ、そもそもとうまはまだまだお子様だけどね」ワッシワシ

上条「お前には言われたくねーよ」

禁書「む、失礼しちゃうかも」ワシ

風呂おしまい。あとは寝るだけですね
まあそれが一番問題な気もしますけど

もう一週間か…。なんていう焦らしプレイwwww
だがこれからも全力で全裸待機だ

>>320
遅筆でごめん。あと俺、Sなんだ

てか続き物にすると長くなりがちでいかんですね
とりあえずピロートーク(語弊あり)編行きます


上条「……さて。さて。消灯時間ですが」

禁書「どうする? とうま」

上条「手を離して風呂場に篭城してもいいんだが……ちょっとそれは不安だなぁ」

禁書「……嫌な予感しかしないから、それは極力止めて欲しいんだよ」

上条「でも風呂場出たらお前俺の布団に特攻してくるし」

禁書「ね、寝ぼけてるんだから仕方無いんだよ!」

上条「まあ今その癖の是非を問おうとは思わないけどさ。どうするよ?」

禁書「普通に布団敷いて寝ればいいんじゃないかな。テーブル動かして」

上条「それしか……ないよなぁ。マジかぁ」

禁書「だからさっきから」

上条「嫌じゃないけどそういうのは不健全だと上条さんは思うのですよ!」

禁書「男らしく腹を括るんだよとうま」

上条「……それは何? GOサインなの? 据え膳的なアレなの?」

禁書「据え膳? ……ごめんねとうま、スラングとかことわざはあんまり詳しくないかも」

上条「腹を括るは分かるくせに! ってかそうですよね違うよね! いや別に許可の有無の問題じゃないんですけど!!」

禁書「よく分からないけど、ペラペラ喋ってないで手を動かすんだよ!」

上条「ああちくしょう、はいはい! やるよやればいいんだろヤらないけどな!!」ガタガタ

禁書「……さっきから何を言ってるのかよく分からないかも」

上条「分かられたら分かられたでちょっと困るわ!」

禁書「というかなんでハイなの?」

上条「うるへー!」



禁書「……とうま、なんでそんなに布団を離すのかな」

上条「……そんなに近づける必要ないだろ。右手が頭に触れてりゃいいんだし」

禁書「そんなに腕突っ張って寝たら疲れない?」

上条「しょうがないだろ。ほら寝るぞー」

禁書「……おやすみ、とうま」

上条「……おやすみ」

禁書「……」

上条「……」

禁書「……」ウトウト

上条「……」

禁書「……ん」ゴロン

上条「わっ。……よっ」トン

禁書「んん……」ゴロン

上条「……」

禁書「……ん」ゴロン

上条「あっ。……でももう寝てるっぽいし」

禁書「……」パチ

上条「あっ」

禁書「……とうま、寒くない? なんなら私とうまの為に」

上条「大丈夫ですっ」バギン


禁書「……おはようとうま」

上条「インデックス、寝返り禁止な」

禁書「無茶言わないで欲しいんだよ」

上条「じゃあなんかで固定するか」

禁書「なんで私がそんなに窮屈な寝方しないといけないのかな!?」

上条「仕方ねえだろ寝返りうったら右手離れるんだから! なんか起きるし!」

禁書「そもそも術式の解除を明日にしようって言ったのはとうまなんだよ!」

上条「それも仕方無いだろうが警備員に捕まりたいのかお前は!」

禁書「捕まらないようにパッと済ませれば良かったんだよ!」

上条「出来たら苦労しねえよ! てか今更言っても仕方無いだろうが!!」

禁書「だいたい何で私がこんなに恥ずかしい思いをしなくちゃいけないのかな!? 私これじゃあ変態さんみたいなんだよ!!」

上条「ああもう別に俺はそんなこと思ったりしないから! お前がどんなヤツかくらい良く知ってるから落ち着け!!」

禁書「だいたいとうまはいっつもいっつも!」

上条「もう関係無いところでキレようとしてません!? ああクソしゃらくせえ!!」ガシッ

禁書「ひゃっ」

上条「それじゃあこれでいいや! 俺はお前とベッドで挟まれてるし、お前は俺の腕で動けないし!!」

※上条さんはインデックスさんを抱き寄せて右手で頭を抱きしめるようにしています

禁書「とととと、とうま? これはちょっと近すぎない、かな……?」

上条「……あー、えっと、折衷案はこんな感じになるかなーって」

禁書「というか、これだけ密着するならベッドでいいよ、ね?」ムクッ

上条「あ、まあ……そうだな」ムクッ



禁書「そっ それじゃあ改めておやすみ、とうま」

上条「お、おお。おやすみインデックス」

禁書「……、」

上条「……、」

禁書(やっぱり、これちょっと近すぎるんだよ……。とうまの心臓の音が聞こえるかも)

上条(勢いでやらかしたあああああ! なにこの状況アウトアウトォ! 無理だろなにこれ!! 俺の馬鹿!!)

禁書(でも、とうまの……、匂いとか、体温とか……)グイ

上条(うおおお無邪気な接近きたああああ! 一方俺の脳内はヨコシマ! おばばばばべべぶぶぶ)

禁書(……ちょっと、落ち着くかも)

上条(どうすんだ心拍数がマッハなの聞かれてますよねこれ!? 落ち着け俺! 諸行無常のいい匂い! ああ駄目だこれ!)

禁書(……とうま、心臓の音が早いんだよ。……私もだけど)

上条(ってか今日一日耐え続けて上条さんのライフはもう0よ!)

禁書(とうまも……ドキドキしてるんだよね?)チラリ

上条(ぐああああ控えめな上目遣いとかそんなのらめえええええええ)

禁書(……あ)

上条(ああ駄目だ、なんかもう駄目かもしれない。限界を感じるかもしれない)

禁書「……」

上条(いや駄目だ上条当麻! 本能に負けて襲っちまうとかそんなのクズだ! そういうことには順序ってものが!)

禁書「……とうま」

上条(そもそもコイツはただの居候であって恋人とかじゃないわけで可愛いけど大切だけどそうじゃなくてあああああ)

禁書「ねえ、とうま」

上条「ハイッ!?」ビクゥ

禁書「……といれ」

上条「……あ、はい」



禁書「……それじゃあ改めて改めておやすみ、とうま」

上条「お、おう」

禁書「……」キュッ

上条「……!!」ビクッ

禁書「……」

上条(なんかナチュラルにさっきより近いような……ってかパジャマ握られてるし)

禁書「……」

上条(ってかまた耳栓してなかったから音がなんかこう生々しかったしそういう趣味に目覚めそうなわけじゃないけど)

禁書(……なんだか色々と恥ずかしかったけど)

上条(ああしかしもうなんか眠れるかって話だよ。こんな体温がすぐ近くにあって安眠快眠とかぜってー無理だろギンギンだよいや目がね)

禁書「……とうまと一緒に寝られるのなら、悪くないかも」

上条「えっ?」

禁書「へっ、……あ。あのっ、その、違っ!!」

上条「え、あ、あー、うん。違う。全然違う。そういうんじゃない。分かってる。おーけーおーけー」

禁書「え? え、うん……うん? うん」

上条(ってか急に何言ってんのこの子!)

禁書(今の、口に出てたよね?)カアッ


上条(……でも、そうだよな。俺もコイツも、親とかと一緒に寝た記憶無いし)

禁書(でもとうまだしよく聞いてなかったかもしれないしあんまり深く考えないほうがいいのかな)

上条(誰かのぬくもりを感じながら一緒に寝るって、やっぱ違うのかね。風呂ん時もちょろっと話題になったな)

禁書(とうまの鈍感さならそのまま別なことを考え出しててもおかしくはないし、でもさっき心臓の音早かったし)

上条(……家族、か。こいつの家族ってどうしてるんだろうな。少なくともこいつ自身は覚えてないみたいだけど)

禁書(あれは、私のことを意識してるってことでいいんだよ、ね?)チラッ

上条(少なくとも、今のインデックスが身内って呼べるのは俺くらいなんだよな……)

禁書「……。とうま?」

上条「ん、なんだ? どうかしたか?」

禁書「なんだか難しい顔してたかも」

上条「ん、ああ。ちょっと考え事してただけ」

禁書「考え事?」

上条「んーまあ、――なんか、家族のこととかさ。ガキの頃はどんな風に接してたのかなー、とか」

禁書「……とうまは、やっぱり寂しいの?」

上条「いや、別にそういうんじゃないけどさ。覚えてないから気になったってだけで」

禁書「……」

上条「一応言っとくが、お前を責めてるわけじゃないからな。大体お前の方が無いだろ、家族との記憶」

禁書「……うん、顔も名前も覚えてないんだよ」

上条「やっぱ、そうか。そうだよなぁ」


禁書「というか、私のことはどうでもいいかも」

上条「いや、どうでもよくは無いだろ」

禁書「いいの。今更家族に出てこられても困るだけだし、私は今の暮らしに満足してるんだよ」

上条「……そこまで言うなら、まあ。俺が首突っ込み過ぎるのもなんだし」

禁書「それよりも、私は」

上条「俺だって気にしてねえよ。そもそも俺は、もう両親との記憶だってそれなりにあるし」

禁書「それでも、とうまの昔の記憶が私のせいで欠けてるのは間違いないかも」

上条「そりゃあまあ、そうだけど」

禁書「――だから。私のせいだから、その隙間は、私が埋めるんだよ」

上条「……はい?」

禁書「しいな達の代わりにはなれないけど、それでも記憶が欠けたせいでとうまが寂しい思いをしないように。私頑張るかも」

上条「……具体的にはどうすんの?」

禁書「とりあえず、今日から毎日とうまの頭を洗うのと」

上条「却下」

禁書「あれ?」


上条「ってか、なんだ。別に俺はそんな、寂しいとか思ったことはねえよ」

禁書「とうまはいつも、一人で無理ばっかりするよね」

上条「無理してるわけじゃねえよ。そりゃ、何も思うところが無いってわけじゃねえけど」

禁書「それじゃあ、なんで?」

上条「お前が年中騒がしいからな。無くしちまったもんを寂しがってる暇なんてねえっつうの」

禁書「むう、なんだか褒められてるのか貶されてるのか分からないんだよ」

上条「どっちでもいいから、とにかく変に意識して妙なことしなくてもいいよ。そのままで十分だ」

禁書「……うん、分かった」

上条「んじゃ、明日も予定があるんだしとっとと寝るぞ」

禁書「そうだね。明日は術者を探さないといけないし。寝坊しちゃ駄目なんだよ?」

上条「おう。おやすみ、インデックス」

禁書「うん。おやすみ、とうま」

上条「……」

禁書「……」ウトウト

上条(……十五年分の記憶と引き換えに、今の生活ね)

禁書「……」スースー

上条(覚えてないから分からないけど。まあ、悪くない買い物だったんじゃないか。『上条当麻』)

Q.で、結局上インの関係ってLike,Favorite,Loveのどれなんですか?
A.Lifeじゃ、ないですか?

……うん?自分で言っててよく意味が分からん

新巻とSP読んでて遅くなりました
変態術式ラブコメ編ももう少しでおしまいです
ぶっちゃけさっさと終わらせてほのぼの書きた(ry
でも割とダラダラ続きます。多分今回含めてあと三回くらい



上条「……ん、ぁー……?」パチ

禁書「……」スースー

上条「」ビクッ

禁書「……むにゃ」

上条(え、ちょ、え!? ここベッド、ってことはついにやっちまっ……、ああそうか。アレで一緒に寝たんだったか)

禁書「んー……」

上条(……しかし、こんな至近距離で寝顔見たのは初めてかな。……別に可愛いとか思ってないけど)ジー

禁書「……んぁ、んんぅ」モゾ

上条(……いや、やっぱ可愛いですハイ。寝顔独占なのが申し訳ないくらい)

禁書「……んー、とぅぁ……ったらぁ」

上条(とぅぁって、とうまだよな? 俺、夢に出てんのか。……なんかちょっと嬉しいような)

禁書「ん……もぉ……」

上条(……いや本当に可愛いわ舐めてたわ破壊力半端じゃないわ。やべえなんか妙な気分に)

禁書「とうまのばか」

上条「……やけにはっきりした発音ですけど起きてませんよね?」

禁書「んー……ぁう」スピー

上条(……まあいいや。まだ早いし、このまま二度寝しよ)




禁書「……ん、ぅ……う?」パチ

上条「……」スースー

禁書「」ビクッ

上条「うーん……」

禁書(あれ、またとうまのとこに寝ぼけて……、ああそっか、そういえば一緒に寝たんだった)

上条「……ぐぅ」

禁書(とうまの寝顔、見るのちょっと久しぶりなんだよ。良いことなんだけど、ちょっと寂しいかも)

上条「ぐごー……」

禁書(ふふっ。とうまってば、ちょっとデレデレしてるみたいな顔になってるんだよ)

上条「んん……」ギュッ

禁書「ひゃっ!」ビクッ

上条「うー……いんでっくすぅ……」スピー

禁書(だ、抱きしめられちゃった。というか夢に私出てるみたいだし、夢の中でも私を抱きしめてるのかな……?)ドキドキ

上条「うーん……」グー

禁書(……もうすぐ起きなきゃいけない時間だけど、もう少しだけこのままで良い、よね?)

上条「いんでっ、くす……」

禁書「……」ドキドキ

上条「おまえ……へんなものたべんなって……あれ、ほど」

禁書「……」ムカッ

上条「ひろいぐいとか……いぬかよ……」

禁書「……」ガブッ




上条「……いたい」

禁書「おはよう、とうま」ニッコリ

上条「なんで俺噛まれたの……?」

禁書「ふんだ」

上条「わけわからん……」

禁書「それよりとうま、……、その、といれ」

上条「……、ああ、そういやそうか。頭触ってないと駄目なのか」

禁書「うん、だから早く。あと喉も渇いたし顔も洗いたいしおなか減ったし」

上条「へいへい……。あれ、俺は諸々をどうしよう。そういや昨日あれからトイレも行ってない」

禁書「? トイレはともかく、他は私が手伝ってあげるんだよ」

上条「……いやまあ片手でなんとかなるか。なるな。トイレも男はその気になれば高速で済ませることが出来るし」

禁書「とうま、私もう手を離して欲しく無いかも」

上条「あと一回だから耐えるんだ、さあ行くぞ!」パッ

禁書「へっ!? ……もう、とう」

上条「うおおおおおおおだらっしゃあああああああああい!!」ダッ ガチャ

禁書「とうまー待ってよー」タタッ

上条「はあああああああああああどりゃああああああああ!!」ジョボボボジャージャババ

禁書「もう、そんなに急がなくたって」

上条「ミッションコンプリート!」ガチャ バギン

禁書「……せめて事前に言って欲しいんだよ」

上条「勢いが大事だと思うんだ。さてそのままの勢いでお前のトイレも済ますか。目隠し! あと耳栓!」



禁書「とうま、終わったんだよ」スポッ

上条「……これはこれで想像力を刺激されるな。もうなんか何しても駄目かもしれない」スルッ

禁書「とうま? なんだかよく分からないけど、早く顔洗ったりしたいかも」

上条「ああ、ああうん」スタスタ

禁書「よいしょ」キュッ ジャー

上条「……」

禁書「はぁ……、っ」バシャッ

上条「……」

禁書「っはぁ、冬は水が冷たいね。はい、とうまの番なんだよ」

上条「……っせい!」ピチャッ

禁書「……」

上条「……わびしい」ポタポタ

禁書「うーん、さすがに顔を洗うのは手伝い辛いかも。シャワーでも使う?」

上条「まあ別にいいよ……顔洗うのくらい」

禁書「あ、とうま。目やに残ってるんだよ」

上条「ん? どっち」

禁書「動かないでね」ゴシゴシ

上条「うわっ! それくらい片手でも出来るって!」

禁書「動いたら目に指が刺さっちゃうかも」

上条「……」

禁書「うん、とれた」ジャー

上条「……俺はお前のガキか。もしくは野良猫か」

スフィ「ニャー」




禁書「ごちそうさまー」

上条「ごちそうさま。あー。食パンって色々と楽でいいな。主婦の味方だわ」

禁書「でも私は和食も好きかも」

上条「む、和の心が芽生え始めているのは素晴らしい。だがぶっちゃけ和食って面倒なのが多い。特に朝からになると」

禁書「そんなことより、とうま」

上条「ん、そうだな。それじゃあそろそろ魔術師を」

禁書「デザートは?」

上条「朝食からデザートが出てくるような財力はねえよ!」

禁書「ええー。フルーツとかあるべきだと思うんだよ」

上条「そんな優雅な食卓じゃねえから! 手ぇ離すぞちくしょう!!」

禁書「そっ、それはもしや、私をデザートとして食べちゃうっていうことなの……?」

上条「何その深読み!? ってかんな知識誰に教わった舞夏か!?」

禁書「食人の儀式は私の十万三千冊の中にも記されているけど、とうまは右手があるから無意味だと思うんだよ……?」

上条「(性的な意味で)じゃなかったの!? カニバリズムとかこっちから願い下げだよ!!」

禁書「性的な意味?」

上条「なんでもない! ってか右手を離したらカニバリズムに繋がる意味が分からないんだけど!!」

禁書「右手っていうのはあらゆる奇跡の象徴的なものだから多分なにかしらの関係あるんじゃないかな」

上条「いい加減かよ! それでいいのか禁書目録!!」

禁書「べつにお仕事じゃないからもーまんたいかも」

上条「お役所仕事かっ!! もういいからとっとと行くぞ!!」




禁書「うーん、こっちかな?」スタスタ

上条「つか、人多いなー今日」テクテク

禁書「まあ、休日だし」

上条(なんか人混みでずっと頭に手を置いて歩くのが若干恥ずかしいんだけど。コイツ目立つから余計に)

禁書「こっち」

上条「これ、頭触ってないと駄目なんだよなぁ」

禁書「何を今更言ってるのかな?」

上条「いやー、なんかずっと頭触ってるのって変じゃないかなぁ、って。どんな関係だよって感じだしさ」

禁書「……そういわれてみればそうだけど」

上条「手を繋ぐとかでも良いんなら、恋人同士とかに見えるかもしれない……し仲良い兄弟とかにも見えるかも見えないかー」

禁書「こっ、こいびと!?」

上条「髪の色も目の色も違うから血が繋がってないことは明白だもんなー、消去法でそうなるだけだ深い意味は無い」

禁書「そそそうだね、消去法、消去法」スタスタ

上条「っておい、そっち車来てるって!」グイッ

禁書「わわっ!」

上条「ちゃんと周りよく見ろ馬鹿! ったく危なっかしい……」

禁書「い、今のはとうまが変なこと言うからだもん!」

上条「誰のせいでも、事故ったら下手すりゃ死ぬんだぞ!」

禁書「私は普段は何があってもそんなに注意散漫になったりしないんだよ!」

上条「説得力全然ねえよ。一人で出歩かせるのが不安になったわ本当」

禁書「ふんだ。そんなに言うならとうまが一緒にいてくれればいいんだよ」

上条「それが出来れば苦労しねえっつうんだよ……はぁ、なんか心労が増えた」



禁書「む、ここの屋上かも」

上条「……闇咲んときのとこじゃね?」

禁書「そういえばそうだね」

上条「……馬鹿と煙は……、いやまさかな。闇咲みたいに何か意味があってのことだろう」

禁書「それじゃあとうま、準備はいいね?」

上条「ああ。もうこんな不便な生活はゴメンだ!」

禁書「うん、そうだね。行こう、とうま!」

上条「おう!」

***

禁書「いた!」

上条「見つけたぞ! お前が術者か!!」

??「来たか」

上条「てめえ、何が狙いだ! インデックスに変な術式かけやがって、お陰でこっちは色々大変で変態だったんだぞ!!」

禁書「私は変態じゃないんだよとうま!」

上条「別にそうは言ってない!」

??「……フ」

上条「何が可笑しい!!」

??「――私がハーレムものに絶望したのは、数年前の冬だった」

禁書「なんだか急に語りだしたんだよとうま」

上条「やべえこれもしかして煙じゃない方かも知れない内容的にも」

仲良く喧嘩的な何か

次はこのスレ的にはかなりどうでもいい回なんでさっさと投下するつもりです

ちと夜遅いですが投下します
まあ今回は……まあ、うん


??「To LOVEるに憧れた。たった一人の主人公の為に多彩なヒロイン達がハーレムを築く、その選択肢の豊富さに惚れたのだ」

禁書「とうま、とらぶるって何?」

上条「……ダークネス、かな」

??「だが、同時に応援するのは難しかった。ただキャラ個人を見て可愛いというのは簡単だ」

禁書「ダークネスって何」

上条「この世に暗闇があるとすれば、それは人の心の奥底だ」

禁書「意味が分からないんだよ」

??「だが、各個のカップリングまで丁寧に愛でようとすると、ハーレムものはそのヒロインの数ゆえに莫大な時間を必要とする」

禁書「とうま、かっぷりんぐって何?」

上条「……愛の形? まああの子とこの子がラン[ピザ]ーってことだ」

禁書「らんでぶー……」

??「有り体に言えば、カップリングが多すぎて疲れてしまうのだよ。――だから、私はボーイミーツガールに執着を抱いた」

禁書「さっきから専門用語が多くて何言ってるのか分からないんだよ! ちゃんと説明するつもりあるのかな!?」

??「ボーイミーツガールは良い。無駄が無く、最小限の人間関係に様々な形の絆が詰まっている」

上条(……お前が言うな、とは言わない方が良いんだろうな)

??「ボーイミーツガールはそれ自体が奇跡的な出会いによって成り立ち、同時に運命的な巡り会わせでもあるのだ」

禁書「まるでこっちの話聞いてないね」

上条「もうそげぶしていいのかねこれ」

??「その上、その様々な形の絆は、ただ一組の男女だけで余すことなく堪能出来るときた」

禁書「でもこの人、多分独身だよね」

上条「言ってやるな」

??「私は世界の隅に隠れた絆を見つけ、その素晴らしい出会いをそっと祝福したいのだよ!」

上条「そうですか。よかったね」


禁書「というか、それと私にこんな術式をかけたことに何の関係があるのかな?」

??「……自覚なしとはな。いや、案外渦中の人間から見ればそんなものなのか」

上条「お前話する気ないよな? もう殴って良い?」

??「理想的なのだよ。君達の関係がな」

上条「……は?」

禁書「……へ?」

??「違うか? 確かに表面的には君には多くの女性が好意を持ってはいるが、本質的にはハーレムものとは程遠いように感じたのだが」

上条「何言ってんのこの人。上条さんはそういうのとは無縁な生活を送っていますのことよ」

禁書「……はぁ」

上条「なんですかねインデックスさんその溜め息」

禁書「別になんでもないんだよ。どうせとうまには何言っても無駄だし」

上条「なんだか大人びた表情ですねインデックスさん」

禁書「悟りが開けそうなんだよ」

??「フ。そら、それが君の本質だろう?」

上条「だから何の話だかさっぱりパリパリ」

??「君の隣にはいつも彼女がいる。物理的な距離が離れることはあっても、精神的な距離が離れることは無い」

上条「……具体的にどういうことなのか良く分からないんですが、分かりますかねインデックスさん」

禁書「え、ここで私に振っちゃうの!?」

上条「え、おかしかった!?」

??「まあ、端的に言うならば君達はとても仲良しだということだな」

上条「最初からそう言えよ、ややこしいな」

禁書「とうまってあんまり頭良くないよね」


??「本来出会うはずの無かった二人が出会い、互いを深く想い合っている。これをボーイミーツガールと呼ばず何と呼ぶ!?」

上条「別に敢えて呼ばなくていいだろ」

禁書「うん」

??「温度差が酷いな」

上条「ってかアレか。つまりお前は俺達がお前好みの関係に見えたからちょっかいかけて来たってことなのか?」

??「ちょっかいかけたって言うか、手っ取り早く既成事実を作らせようと」

上条「ぶっ!!」

禁書「既成事実?」

??「だって君フラグ立てすぎだろう。まあ君そんなんだが割と一途だからそう心配はしていないのだが、ぶっちゃけもどかしいのだよ」

上条「だからどこにそんなフラグが立ってるんだよ! 仮に立ってたとしてもそれは全て何のイベントも発生しない駄フラグだッ!!」

禁書「……」ムカッ

??「そら、隣の彼女の機嫌がどんどん悪くなっていっているぞ」

上条「何故!? ひ、姫、なんでそんな今にも噛み付きそうな表情なんでしょうか!?」

禁書「……」イライラ

??「そら、噛み付かれたくなかったら手を離せ。そしてもうさっさとAなりBなりCなりやってしまうんだ」

上条「お前少し黙れよ! 最初っから言ってることおかしいぞ!!」

??「似非ハーレムものなんて見たくは無いんだ。とっととルート確定して私に何の憂いも無くボーイミーツガールを堪能させてくれ!」

上条「……くっだらねえ」

??「何?」


上条「好くのは良い、楽しむのだって止めはしない。ってかお前いつからどこまで見てたんだよなんてツッコミも面倒だからしない」

禁書「いや、そこ結構重要だと思うんだよとうま」

上条「けどな、なんでインデックスを巻き込む!? インデックスが、本人の意思とは無関係に動かされて当然なことをやったのか!?」

??「いや、あくまで増幅であって、本人の意思と全く無関係ってわけでは」

禁書「Y A K W T A M」
   “それ以上喋ったら[ピーーー]”

??「」ビクッ

上条「お前はどうやってかは知らないけど、俺達のことをずっと見てたんだよな。お前の目にはそれがどう映った?」

??「一言で言うともどかしい」

上条「お前の目には俺が嫌々インデックスと同居しているように見えたのかよ。そんなはずねえだろうが!!」

禁書「とうま……」

上条「AとかBとかCとかやらなくたって、俺達はこれまでもこれからもずっと一緒に過ごしていけるんだ!」

??「……」

上条「いや確かにそろそろAくらい良いんじゃね? とかチラッとでも思ったこと無いかって言われたらあるけど!!」

??「……、」

上条「お前の助けなんて借りたくない! だから! もう本当勘弁してください理性の限界なんですッ!!」

??「……フッ、―― Faveo031!!」

禁書「魔法名!? とうま、危ない!!」

上条「伏せろ、インデックス!!」

??「遅いよ」

上条「がっ!?」

禁書「とうま!」


??「フ、心配するな。そもそも私に君達に危害を加える意思は無いのだから。ほら、君の術式も解けているだろう?」

禁書「とうまに何をしたの!?」

??「フフッ、あくまで彼の心配か。素晴らしいが、少し落ち着きたまえ。君と同じような術式をかけさせてもらっただけだ」

禁書「……え」

??「とは言っても、君のものとは微妙に違うものだがな」

禁書「ふ、ふん! とうまには右手があるから」

??「君のものと同質だから、無論頭に触っている間だけ解除になるな。まあどの道、二日もしないうちに効果が切れるだろうが」

禁書「……えーっと、因みにどんな感情が増幅されるのかな?」

??「それはお楽しみだ。それではな、もうこれを最後に君達にちょっかいを出すのはやめるよ」

禁書「それならこの術式を解除して……いない」

上条「う、うーん……」

禁書「とうま! 大丈夫?」

上条「……インデックス」

禁書「あ、その、えっと……大丈夫みたいだから、私先に」

上条「インデックス、待った」ガシッ

禁書「え、あ、ちょ、とうま!?」

上条「……」ギューッ

禁書「とととと、とうま! 駄目なんだよ、こんなところでそんな」

上条「かわいい」

禁書「……え?」

上条「インデックスかわいい」

禁書「と、とうま?」

途中のノタリコンはYou are killed when talking any moreだそうですエキサイト先生です
faveo ってのは好意を持つとかひいきにするとかって意味だそうです。まあそんな感じの魔法名なんでしょう
台詞は博士とシェリーへの説教を適当にいじったヤツ使ったりしてます
トラブルはぶっちゃけ読んでないのでリトも割と一途なんだよ!?とかまあ苦情は受け付けますが一例にあげただけです
あと??がメタ的に俺の化身とかそんなことも無いです。ただの舞台装置です


最後にデレ条さん書いたら通常運転に戻ります。なんでこんなに長くなったし

Faveo720「Faveo031が逃げたか……」
Faveo728「だがFaveo031はFaveoの中では最弱……」
Faveo096「たかがあの程度で満足するとはFaveoの面汚しよ……」

こういうことですか
因みに031って か「み」「い」ん で31です。強引ですね
そんじゃあ投下します


上条「インデックスかわいいよインデックス」

禁書「え、えっと、とうま?」

上条「ちょう可愛い。いい匂いするし」

禁書「あ、あの、そのっ、えっと!」

上条「? どうしたインデックス」

禁書「それはこっちの台詞なんだよ!」

上条「へ? 何が?」

禁書「何がって、その、だから……」

上条「ああ、さては腹が減ったんだな?」

禁書「……なんでもかんでもお腹減ったことが原因だと思ったら大間違いなんだよ」

上条「はは、ごめんごめん。まったく怒ったインデックスもかわいいなぁ」

禁書「……かわいいかわいいって、さっきから私を馬鹿にしてるのかな」

上条「疑心暗鬼になってるところもかわいい」

禁書「……」

上条「照れてるインデックスも」

禁書「と、とにかく! もう魔じゅちゅ師はいなくなっちゃったんだから帰るんだよ!」

上条「照れて噛んだインデッ」

禁書「さっきから褒めるふりして嫌がらせをしてないかな!?」

上条「なに言ってるんだ、かわいいからかわいいって言ってるだけじゃないか」

禁書「かっ、かわいいとかとうまに言われてもリアクションに困るんだよ!」

上条「……俺のこと、嫌い?」

禁書「えっ」


上条「……」シュン

禁書「……たっ、ただ単にそういう風に褒められるとくすぐったいだけかも」

上条「俺のこと嫌いじゃない?」

禁書「うん」

上条「好き?」

禁書「……う、うん」

上条「インデックスぅぅぅぅぅぅ!!」ガシッ

禁書(このとうま面倒くさいんだよ……)

上条「まあ、そうだな。もうやることも無いし帰るか」

禁書「うん、そうだね」

上条「帰りにスーパーでも寄ってなんか買っていくか。インデックス、晩飯は何が良い?」スタスタ

禁書「……えっと、とうま」

上条「うん?」

禁書「いつになったら離してくれるのかな? まさかこのまま帰るの?」ギュー

上条「ああ、そうだな。このままじゃ流石に俺も歩きづらいし……よっと」

禁書「と、とうま! だからなんで私抱っこされてるのかな!?」

上条「いやいや。ただの抱っこじゃなくお姫様抱っこですよ、姫」

禁書「そんなことはどうでもいいんだよ!」

上条「だって、危ないだろ。転んだらどうするんだ」

禁書「そんなこと言ってたらキリが無いんだよ!」


上条「仕方無いな。それじゃあ、はい」

禁書「……その手は何なのかな」

上条「手、繋ごう」

禁書「……」ニギニギ

上条「どうした? ……俺と手繋ぐの嫌か?」

禁書「嫌じゃない、けど」

上条「それじゃあ」パシッ

禁書「あっ」

上条「さ、帰るか」

禁書「う、うん」

上条「……」スタスタ

禁書(……そういえば、さっき)スタスタ

上条「それで、晩飯なにか希望あるか?」

禁書「えっ、あ、えっと、お肉!」

上条「アバウトな……ってかお金無いからメイン肉はちと厳しい」

禁書「えー」

上条「そりゃ、俺もインデックスさんにお腹いっぱい美味しいもの食べさせてあげたいですけどね。無いものは無い」

禁書「じゃあ、オムライス」

上条「オムライスか。そういや今日は卵安売りしてたな、それにするか」

禁書「やった!」


上条「上条さんオムライスは結構得意だからな、期待していいぞ」

禁書「うん! 私とうまのオムライス大好きなんだよ!」

上条「おう、俺もお前が大好きだよ」

禁書「うん、……えっ!?」

上条「やっぱり自分が作った飯を美味しそうに食べてくれる人がいるってのは幸せだなぁ」

禁書「あ、あれ? そういう意味?」

上条「ましてやそれが大好きな人なら、こっちもやる気百倍ですよ」

禁書「ふえっ!?」

上条「ん? どした?」

禁書「とっ、とうまはそういうところ直した方がいいかも!」

上条「どういうところ?」

禁書「だから……誰にでも、大好きとか、言うの」

上条「そりゃあまあ俺は皆好きだけど、大好きなのはお前だけだぞ?」

禁書「!?」

上条「当たり前だろ、お前は特別だよ」

禁書「なななななななななななな」

上条「おーいどうしたインデックス、バグってるぞ」

禁書「……でも、私なんて何も良いところ無いんだよ」

上条「はい?」

禁書「いつわやまいかやオルソラみたいに料理も上手くないし、ひょうかみたいに強くもないし」

上条「だから何?」


禁書「それに、私沢山食べるし、狙ってくる魔術師もいるし」

上条「そうだなぁ。で?」

禁書「で? じゃなくて、私なんか何の役にも立たないどころかとうまに迷惑かけてばかりかも」

上条「それでも、俺はお前が大好きだよ」

禁書「……っ」パクパク

上条「んな打算で人と付き合ったりしねえよ。それに、俺はお前の良いところたくさん知ってるし」

禁書「……例えば?」

上条「美味しそうに俺の作った飯を食べてくれるところとか、殆ど戦えないのに魔術師に襲われても立ち向かったり」

禁書「それは、あばたもえくぼっていうんじゃないかな」

上条「思いようによっちゃあ、えくぼもあばたになるんじゃねえの」

禁書「それは……」

上条「とにかく、俺はお前が大好きだってことだよ」

禁書「……」

上条「何なら、証明しようか?」

禁書「へっ」

上条「……」スッ

禁書「え、ちょ、とうまっ」

上条「インデックス……」

禁書「あ、えええっと、……ん」ギュッ

上条「……………………頭かゆっ」バギン

禁書「えっ」


上条「……って近ーッ!!」ガバッ

禁書「……えー」

上条「いや待て! 違うんだインデックスあの魔術師の術式のせいでなんか色々変なこと口走ったけど!! なんかキスしそうになったけど!!」

禁書「……」

上条「いやでも大丈夫だ、魔術のせいあのこっぱずかしい台詞も行動も全部おのれ魔術師!」

禁書「……それで、私はどうすればいいんだよ」

上条「え?」

禁書「とうまは術式のせいで済むけど、私は正気だったのになんか最後乗せられて目まで閉じちゃったのに!」

上条「え、えーと」

禁書「この行き場の無い感じとやりきれない感じと取り返しのつかない感じはどうすればいいの!?」

上条「大丈夫だ、噛み付きでなんか色々と有耶無耶にギャー待て違うまだオチがあるから早まるなー!!」

禁書「うるさいんだよ黙るんだよもうとうまの根性なしぃぃぃぃぃぃ!!」ガブッ

上条「うぎゃああああなんか今日はとっても積極的ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

禁書「ばかばかばかばかばかああああああああ!!」

上条「噛み砕かれるううううううううう!? ほんぎゃああああああああ!!」



??(……チッ、あと一歩だったのに。魂のヘタレか)


禁書「……」スタスタ

上条「インデックスさーん、歩くの速いっすよー」

禁書「ふん!」

上条「インデックスー、そんなロクに前も見ないで早歩きしたら転ぶぞー」

禁書「ふんだ!」

上条「はぁ」

禁書「わっ」

上条「っと! 言わんこっちゃない!!」ガシッ

禁書「……むぅ」

上条「……はー。ほら」

禁書「へ?」

上条「右手使えないから、左手出せ」

禁書「う、うん」

上条「ったく、危なっかしい」ギュッ

禁書「……」

上条「……」

禁書「ねえ、とうま」

上条「んー?」

禁書「……さっき、あの魔術師に会う前に話してたこと、覚えてる?」

上条「ああ、手を……、忘れた」

禁書「私も」


上条「さて、お一人様一パック限りはまだありますかねーっと」スルッ

禁書「……あ」

上条「……カゴ持たないといけないんだから仕方無いだろ。ってかスーパーの中で手繋ぐのは流石に恥ずかしいし」

禁書「……むぅ」ギュッ

上条「……いや、だからカゴを二人で持つとかも恥ずかしいっていうかだな」

禁書「……」ジー

上条「……つか、手くらい右手使えるときにいくらでも繋げばいいだろー」

禁書「! 言ったねとうま、私一回見聞きしたことは忘れないんだよ!」

上条「なんかさっき都合よく忘れてたような」

禁書「そんなことは決して無いかも」

上条「まあ、とりあえずそれ取ってインデックス。俺カゴで手が塞がってるから」

禁書「これ?」

上条「それそれ。あと……」


***


禁書「……とうま、買いすぎじゃない?」

上条「俺も今そう思ったところだ」

禁書「しかもなんで袋一つなの?」

上条「スーパーでレジ袋が無くなるというミラクルを上条さんが起こしたからだ」

禁書「おとなしく不幸だって認めるんだよ」

上条「ミラクル系男子」


禁書「これ、片手で持てるのかな?」

上条「上条さんの腕力を舐めてはいけな重っ! いや、だがギリいけるッ!!」プルプル

禁書「もう、手伝って欲しいならそう言えばいいかも」ニギッ

上条「……む」

禁書「これで少しは楽でしょ?」

上条「……まあ、そうだけど」

禁書「ふふっ」

上条(……慣れん。照れくさい)

禁書「ねえ、とうま」

上条「ん?」

禁書「私ね、テレビで見た、オムレツみたいなのが乗ってて切ったら」

上条「アレ卵むっちゃ使うから却下」

禁書「えーとろとろー」

上条「あんな風にしなくてもだな、ちゃんと焼き加減を調節すれば結構とろとろになるんだぞ」

禁書「でもとうまの作るオムライスの卵はいつもしっかり焼いてあるかも」

上条「アレは俺の好みだ」

禁書「そうなんだ。でも私もしっかり焼いてあるのも美味しいから好きなんだよ」

上条「まあ、なんなら今日は半熟っぽくしてもいいかなー」

禁書「ほんと?」

上条「俺もたまには食いたいし」

禁書「わーい!」

上条「しっかし、結局今日もまた片手生活なのか……」

禁書「ぜんぶ私がフォローしてあげるから問題ないんだよ!」

上条「……まあ、なんとかなるか」

しまい
なんだかよく分からない感じになった、反省は微妙にしているようなしていないような

夜中に投下ー

――ファミレス――

店員「いらっしゃいませー、何名様でしょうか?」

上条「ふたりで、禁煙席で」

店員「それではこちらに」

禁書「あ、迷子の人だ」

上条「ん?」

一方「げっ」

上条「あ、すみません。あそこでいいです」

店員「かしこまりましたー」

一方「……なに勝手に相席してンだよ」

上条「固いこと言うなって」

禁書「ごはんは大勢で食べた方が美味しいんだよ」

一方「俺コーヒー飲ンでるだけなンですけどォ」

上条「あれ、打ち止めはいないのか?」

一方「……別にオマエらじゃあるまいし、四六時中一緒にいるわけじゃねェよ」

禁書「別に私たちもいつも一緒にいるわけじゃないかも」

一方「嘘吐け」

上条「で、打ち止めはどうしたんだ?」

一方「……あの病院で検査受けてンだよ。もォすぐ終わるンじゃねェの」

禁書「それでここで待ってたんだね」

一方「まァ、そンなとこだ」


上条「はー、打ち止めどっか悪いのか?」

一方「検査だっつってンだろォが。生まれ方が生まれ方だから、定期的に検査してンだよ」

禁書「へーなんだか大変なんだね」

一方「オマエそもそもクローンとかよく分かってねェだろ」

禁書「うん」

上条「まあ、体調崩したとかじゃなくて良かった。そんじゃインデックス、さっさと注文しようぜ」

禁書「とうま、どれ注文してもいいの?」

上条「高いのは駄目」

禁書「むー」

一方「……」ズズー

上条「決まったな? すみませーん」

禁書「私はこの、さいころステーキ定食!」

上条「む、被ったな……じゃあ俺カルボナーラで」

一方「あとコーヒー」

店員「かしこまりましたー」

上条「ドリンクバーにコーヒー無いのか?」

一方「一々立つのが面倒だろォが」

上条「oh……」

禁書「お金持ちの発言なんだよ……私はそんなに贅沢言わないからドリンクバー頼んでもいいかな」

上条「だめ」



店員「待たせたな」

禁書「わーい、いただきまーす!」

上条「いただきます」

一方「……」ズズー

禁書「もぐもぐ、あなたは何も食べないの? おなか減ってないのかな?」

一方「べっつに、コーヒー飲むだけのつもりだったから頼んでねェだけだ」

上条「ああ、もしかして打ち止めが来るの待ってるのか?」

一方「……世の中全ての人間が、オマエらみてェに仲良しこよしやってるとか思ってンじゃねェぞ」

禁書「やっぱりあなたはやさしいね」

一方「聞いてねェし」

上条「ん? インデックス、その端に寄せてる肉食わないならくれ」

禁書「これは最後の一口にとってるんだよ! これ食べたらとうまでも容赦しないんだよ!!」ギラッ

上条「……いつも容赦されてないような」

禁書「何か言ったかな?」

上条「何も」

一方(……コイツら本当仲良いのな。うぜェ)ズズー

禁書「でもとうま、交換なら考えないこともないんだよ」

上条「えー、お前と交換したら大体お前が明らかに等価じゃないくらい食うし……」

禁書「失礼な、私はシスターさんだからそんなに強欲じゃないかも」

上条「どの口が言うんだ、自ら進んで肉をむっしゃむっしゃ食べてる口か」

禁書「育ち盛りだから不可抗力なんだよ」


一方(あー、コーヒー無くなったし)

上条「じゃあ一口とひとかけらな、はい」

禁書「はむっ」

上条「……直にいくか」

禁書「もぐもぎゅ。でもねとうま、カルボナーラ一口とお肉ひとかけらじゃあ割に合わないと思うんだよ」

上条「食ってから言うの!? 卑怯だろそんなの!!」

禁書「でもとってあるの除いたらこれが最後だし」

上条「とってあるからいいじゃん!」

禁書「もう一口プリーズ!」カンカン

一方(……つかやっぱ腹減ってきたな。あのガキまだかよ)

上条「フォークで食器を叩くのはやめなさい! ああもう、ほら!」

禁書「はむぐっ!!」

上条「がっつき過ぎじゃね!? お前は飢えた獣か!! ったく、んじゃこれ貰うぞ」

禁書「むぐ、ねえとうま、とうまはカルボナーラ作れないの?」

上条「んー? まあ多分作れるんじゃないか、そんなに難しくなかった気がするし」

一方(……なンか肉避けてあるな。これいらねェのか?)

禁書「それじゃあおうちでも」

一方「これ食わねェなら貰うぞ」ヒョイパク

禁書「えっ」

上条「あっ」

一方「ン?」モグモグ


禁書「」プルプル

一方「……なンだァ? これ落としたヤツとかだったのか?」

上条「逃げろ、一方通行ァァァァァ!!」

一方「ハァ?」

禁書「んがああああああああああああああああああああああ!!」ガバッ

一方「!?」ガタッ

上条「おおお落ち着け、インデックス!!」ガシィ

禁書「私の最後の一口ぃぃぃぃぃぃぃ!!!」ガチガチ

一方「……オマエはワニかよ」

上条「いや見てないで!! 出来ればインデックスの怒りを静められるような食べ物か何か持ってきてくれると嬉しいな!!」

打ち止め「お待たせーってミサ……あれ? そっちのお二人さんはどうしたのかな? ってミサカはミサカは首を傾げてみる」

一方「あァ、なンつーか、まァ仲が良いこって」

打ち止め「ファミレスで後ろから抱きしめるなんて大胆だね、ってミサカはミサカは頬を赤らめてみたり」

上条「いやだからそんなほのぼのしたシーンじゃないから! 大ピンチだから!!」

禁書「お肉ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」

打ち止め「もうお昼食べちゃったの? ってミサカはミサカはメニューを見ながら尋ねてみる」

一方「コーヒー飲ンでたらオマエがとっとと戻ってきやがったからまだ食ってねェよ」

打ち止め「それじゃあ一緒にいただきます出来るね! ってミサカはミサカは喜んでみる!」

一方「ケッ、くっだらねェ」

上条「仲が良いのはいいけれど! この危機的状況をスルーしないでもらえませんか!?」

禁書「最後の一口ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」


禁書「まったく、人の話をちゃんと聞いてないからいけないんだよ!」プンプン

一方「これ文句言うならソレ食わせねェぞ」

禁書「いただきます!」モグモグ

打ち止め「いただきまーす、ってミサカはミサカは手を合わせてみる」

一方「……」ムシャムシャ

上条「水うめえ」

打ち止め「それで、お二人さんは最近どう? ってミサカはミサカはアバウトに話題を振ってみる」

上条「どうって言われても……」チラッ

禁書「むしゃむしゃ、ねえ、そのお肉も美味しそうだね!」

一方「自分の方に集中しやがれ」

上条「清々しいくらいにいつも通りです、はい」

打ち止め「むう、仲良きことは美しきかな! ってミサカはミサカは偉そうに言ってみたり」

一方「良いからオマエもとっとと食え」

上条「はは、お前らも相変わらず仲良いなぁ」

一方「……、ンな険悪な関係だったら一緒に暮らせねェだろォが」

上条「いやいや、もうまるで親子みたいじゃん」

打ち止め「むう、その評価は心外かも、ってミサカはミサカはフォークを振り上げて抗議してみる!」

一方「鬱陶しいから大人しく食えボケ。っつか誰が親だ誰が」

禁書「むぐ、それじゃあ恋人同士なのかな?」

一方「どこをどォ見たらそォなるンだよ。第一まだコイツはンな歳じゃねェだろォが」

禁書「それは逆に年齢さえ釣り合えば恋人でも良いってこと?」


一方「だからなンでそォなるンだっつゥの。あり得ねェだろ」

禁書「血縁じゃない親しい男女二人が同じ屋根の下で暮らしててそんな言い訳は通用しないんだよ!」

打ち止め「……それはこっちの台詞かも、ってミサカはミサカは口を挟んでみたり」

一方「同意だわ」

上条(それは流石にブーメランだろうインデックスさーん)

禁書「なんで?」

一方「いや、なンでってオマエ」

打ち止め「自覚が無い輩が一番タチが悪いよね、ってミサカはミサカはやれやれと首を振ってみる」

一方「その理屈でいくと、オマエはそこのビクビクしながら水飲ンでる野郎の恋人ってことになるンだが」

禁書「ふえっ!?」

上条「……本当に気付いてなかったんですねインデックスさん」

禁書「べ、べつに私がとうまと一緒にいるのは当たり前のことで……」

一方「だから何でだよ。安い言い訳は通用しねェンだったよなァ?」

禁書「う、うぅ」

上条「インデックスのせいで上手いこと話を逸らされたな、打ち止め」

打ち止め「それで本当のところどうなの? ってミサカはミサカはもうこの二人の話に夢中だったり」

上条「……いや、本当そういうのじゃなくってですね。ただ居たから居るだけで」

禁書「……とうま、それはなんだか私が図々しく且つ無理矢理に居座ってるみたいに聞こえるんだよ」

上条「いやそういうつもりじゃないけど、別に理由とか無いじゃん」

一方「一緒にいたいからいるってか」

上条「まあ、そんな感じ」


打ち止め「それを恋人って言うんじゃないのかな? ってミサカはミサカは断じてみる」

禁書「だっ、だからそれを言ったらあなた達もそうなんじゃないかな!!」

一方「なンでキレてるンだよ」

上条「……やっぱそこら辺ハッキリした方がいいのかな」

禁書「へっ? えええええ!?」

打ち止め「おお、これは急展開かも!? ってミサカはミサカは身を乗り出してみる!!」

一方「服にソース付くぞ」


浜面(リア充)「お? 大将、なにやってんのこんなところで。一方通行も」

滝壺(リア充)「皆と会うのはちょっと久しぶりだね」


上条「……」

禁書「……」

一方「……」

打ち止め「……」

上条「……なんかしらけたなー」

一方「そォだな」

禁書「お肉が冷めちゃうんだよ」モグモグ

打ち止め「ねえねえ、やっぱりドリンクバー頼んでも良い? ってミサカはミサカはおねだりしてみる」

浜面「は? どうしたん?」

滝壺「なんだか間が悪かったみたいだね、はまづら」

これ途中いくつかPixivに投稿されたSSとモロ被りしてる場面あるんですけど、誓ってパクリではありませんので
別に奇抜な発想では無いとはいえ、タイミングまでモロ被りってやっぱそういう電波的なものがあるんでしょうか
謎です

これは浜面わるくねーだろw 上条さんとインさんも半ばリア充じゃんw

ああ、どっちも爆裂すれば問題ないな

>>408
リア充は存在そのものが罪……ッ!!
ってこたぁ無いですが浜面は爆発要員的なところがあるんだから良いんです
いいじゃん可愛い彼女いるんだから



んで上げついでに一つ、学パロ……?

深く考えずに読んでください
そして出来れば忘れてください


小萌「はーい、それじゃーホームルームを始めるのですよー」

青ピ「きりーつ」

上条「……」ガタッ

禁書「……」モグモグ

青ピ「きをつけー」

禁書「……」バクバク

上条「……」

青ピ「れーい。ちゃくせきー」

禁書「……」ムシャムシャ

上条「……インデックスさん、朝っぱらから早弁とはいい度胸ですね」

禁書「ふっ、甘いんだよとうま。朝っぱらだからこそ意味があるのかも」

上条「はぁ?」

禁書「このご時勢、一体どれほどの学生が授業中お腹を空かせてると思う? そして彼らはいつお弁当を食べればいいの?」

上条「昼休みだろ」

禁書「そんな時間まで待ってたら死んじゃうんだよ! だから私が率先して早朝から早弁をすることで、皆が早弁してもいい感じの空気にする」

上条「授業中に食ったらアウトだから。バレたら怒られるから」

               ネ セ サ リ ウ ス
禁書「そう、何故なら私は必要悪の教会の修道女だから!!」デデーン

上条「必要悪ってそういう意味だっけ?」


神裂「上条当麻、次は移動教室ですよ」カチャカチャ

上条「……神裂さん、えらい堂々と物騒なものをぶら下げてますね」

神裂「ふっ、甘いですね上条当麻。堂々とぶら下げてるから意味があるんですよ」

上条「はぁ」

神裂「例えば剣道部の竹刀や、弓道部の弓、または足を骨折して杖が必要だったり、長物を学校に持ち込む機会は意外と多い」

上条「まあ、そうかもな」

神裂「しかし、それらは悪目立ちする故になんとなく持ち込みづらいのも現実です」

上条「お前を見てるとよく分かる」

神裂「だから私が率先して七天七刀を持ち込み、他の長物を持ち込みやすい空気を作る……」

上条「……あのさぁ」

               ネ セ サ リ ウ ス
禁書「そう、何故なら私は必要悪の教会の修道女だから!!」ババーン

上条「杖とかは良いけど、刀は非合法だからな」



ステイル「……」スパー

上条「もうツッコしたくないんですけど」

ステイル「現代社会において、どれだけの若者がニコチンとタールに飢えているんだろうね……」

上条「知るか」

ステイル「だがそんな若者達は、コソコソとトイレなどで煙草を吸うことしかできない……」

上条「止めろよ」

ステイル「だから、僕が率先して煙草を吸うことで、煙草を吸い易い雰囲気を作る……」

上条「駄目だろ」

                 ネ セ サ リ ウ ス
ステイル「そう、何故なら僕は必要悪の教会の不良神父だから!!」ドカーン

上条「災誤先生呼んでくるわ」



ステイル「ごっ、があああああああああああああああ!?」


キーンコンカーンコーン

禁書「むむっ、お昼休みかも! 購買に急ぐんだよ!」

上条「お前結局ずっと弁当食べてなかった?」

禁書「それとこれとは話が別なんだよ!!」ガラッ

上条「どれとどれだよ……ってかアイツ一人で大丈夫なんか」


ガヤガヤワーワーキャーグハァキュガッガヤガヤ

おばちゃん「はいはい押さない押さない」

禁書「むっ、すごい人混みかも。だけど私はチョコチップメロンパンを手にするまでは立ち止まれないんだよ!」ダッ

男子「おらー!!

野郎「どけー!!」

女子「しゃー!!」

禁書「」バイーン

おばちゃん「ほらほらたくさんあるから押さない」

禁書「うぅ……」

上条「案の定大丈夫じゃねえし」

禁書「とうま……べ、別に私が本気を出せばこの程度の人混み!!」ダッ

上条「……」

禁書「」バイーン

上条「……で? 何が買いたいんだ?」

禁書「……チョコチップメロンパン」

上条「はいよ。……って」


ステイル「一体、どれだけの人間が人混みを鬱陶しく思っているんだろうね……」

神裂「休日の都心、花火大会の人混み……今この時に無双乱舞を発動できたら、そう思ったことは誰でもあるでしょう」

ステイル「だから僕達が決して私怨などは関係なく、自ら率先して人混みを蹴散らす……」

神裂「ついでに、あくまでついでにあの子を杜撰に扱ったことに対する憤りと共に……」

ステイル「そう」

神裂「何故なら私たちは」

     I n d e x  F a n c l u b
ステ神「「必要悪の教会の戦闘員だから!!」」

上条「ルビおかしいぞ、ルビ」

ステイル「さあ行こうか、神裂」

神裂「そうですね、ステイル……」

ステイル「Fortis931! 巨人に苦痛の贈り物ォォォォォォォォ!!」

神裂「Salvere000! 七閃ッッッッッッッッッ!!」

上条「ってか止めんかいこのインデックス馬鹿どもがァァァァァァァァァァァァ!!」

***

キーンコーンカーンコーンフィーンコームカームコーン

上条「ああーやっと一日が終わったーぁ」グッタリ
                                    ネ セ サ リ ウ ス
禁書「ふふふふふ、甘いんだよとうま。放課後になっても私たち必要悪の教会の活動は」

上条「止めなさい」ガシッ

禁書「むううう、卑怯なんだよ!」ジタバタ

上条「ほら、見ろよ夕陽が綺麗だろ。こんな綺麗な夕焼けを見たらいたずらをしようなんて」

禁書「じゃああの夕陽を奪ってやるんだよ!」

上条「……おー、やれるもんならやってみろー」


禁書「はっ、そういえば結局チョコチップメロンパン食べてないかも! とうま、パン屋さんに寄ろう!」

上条「えー、ここらにパン屋なんてあったかなぁ。また今度でいいじゃん」

禁書「買い食いはワルの基本だって聞いたんだよ!」

上条「ただのワルと必要悪は大分違うだろ。グレるおつもりですか」

禁書「むー。あ、とうま! コンビニがあるよ!」

上条「んー?」


ステイル「……」スパー

神裂「……」クッチャクッチャ


上条「……、インデックス、他所に行こう」

禁書「なんで?」

上条「なんかもうただのヤンキーと化した馬鹿がヤンキー座りしているからだ」

ステイル「ただのヤンキーとは心外だね上条当麻。これは必要悪の教会としての」

上条「うるせえそもそもお前学生服着たらどっからどう見てもヤンキーだろうが! 神裂も制服改造してるし!!」

神裂「ところでインデックス、コンビニに何か用事が?」ペッ

上条「ガム吐くなよオイ。それでいいのか女教皇様」

禁書「チョコチップメロンパンが食べたいんだよ」

神裂「なるほど。ではステイル、貴方は店員の視線をひき付ける係を」

上条「即万引きの相談かよ! 警察呼ぶぞゴルァ!!」

禁書「万引き? 福引きみたいなものかな?」

上条「知らなくて良い! 帰るぞインデックス!」

違うんです
ただ俺は上インで普通に学パロ(まあ普通に上条さん学生だけど)をやりたいなぁと思っていまして
普通に同居してて普通に同じクラスで夫婦か貴様らってのもいいし敢えて別のクラスとか別の学校とかもアリだし
もしくはどのクラスか分からないけど図書室にいつもいるミステリアスな美女設定のインデックスさんを――
とか考えてただけなんです

でも過保護過ぎる必要悪の教会の二人は書いてて楽しいですな
なんだかすごい馬鹿になるけど

必要悪の教会(インデックスファンクラブ)に入会したいんですけれど、どうすればいいですか
マジで吹いた。こういう学校生活の上インも可愛い。最高だな!!
今回も乙です。次回も楽しみにしています

>>417
入会テストはステイル・神裂・風斬・アウレオルスの四人抜きとなっています
ぜひトライして下さい

学パロ書きたいなー、と言いつつも全然関係無い話投下します


上条「……」ボケー

禁書「……」ボケー

上条「……ん、もう六時か」

禁書「……む、そう言われてみればお腹へった」

上条「あー、今日の晩飯何にするか全然考えてなかった」

禁書「なんだか一日中ぼけーっとしてたね」

上条「だなぁ。なーんか今日は色々とやる気が出ない」

禁書「たまにはこんな一日もいいと思うんだよ」

上条「ま、平和だって証だな」

禁書「うん。何も無いのが一番かも」

上条「そんじゃ、もう暫くぼけーっとしとこう。んで晩飯はファミレス行こう」

禁書「分かったんだよ」

上条「あーだりー」グテー

禁書「……あ、とうま」

上条「んー?」

禁書「そういえば私、一回やってみたいことがあったの」

上条「やってみたいこと? なんだよ」

禁書「ひざまくら!」

上条「……はい?」



禁書「んー、なんだか不思議な感じかも」

上条「……あれ、俺がする側なんだ」

禁書「ん?」

上条「いや、いいけどね。別にいいけど、いいけどなんか違くね?」

禁書「どうでもいいんだよ」

上条「いやいいんだけどさ。んで姫、具合はいかがなもんですかね」

禁書「上を見たらとうまと目が合うっていうのは面白いかも」

上条「そりゃ上条さんは天井に張り付いたりはしませんからね」

禁書「……んー、あとは、なんだか」クルリ

上条「うつ伏せ!? きゃ、きゃー! セクハラよー!」

禁書「何気持ち悪い声出してるんだよ」ムクリ

上条「いや、なんとなくノリで。ってか何やってるんですかインデックスさん」

禁書「足が臭い」

上条「オイ」

禁書「じゃなくて、とうまの匂いがする」

上条「べつに足以外からも体臭はするんじゃねえの」

禁書「うん、それはそうだけど」ズイッ

上条「どわっ」

禁書「うん、お腹からもする」スンスン

上条「いや本当なにやってんの」

禁書「首元からも」スンスン

上条「やっぱこれセクハラじゃね?」


禁書「むう、でも膝枕自体はけっこうゴツゴツしてるかも」ボスッ

上条「野郎の体にそんな心地よさを求めたのがまず間違いだ。まして上条さんは結構鍛えてますのことよ」

禁書「……でも、なんだかちょっと落ち着くんだよ」

上条「ん、そうか」

禁書「うん。なんだかあったかい気持ちになるかも」

上条「ふーん。そんなもん?」

禁書「とうまもひざまくらされたこと無いの?」

上条「無いんじゃね。少なくとも覚えてない」

禁書「ふーん……」

上条「……」

禁書「……」

上条「……インデックス、そろそろ足が痺れてきたんだけど」

禁書「ん、それじゃあ交代しよっか」

上条「へいへい……って、交代?」

禁書「はい、どうぞ」

上条「……何が?」

禁書「ひざまくら」

上条「えっ」

禁書「えっ?」



上条「……ッ」ポスッ

禁書「どうかな、とうま?」

上条「ど、どうって言われても……なぁ?」

禁書「なにかなその微妙な反応」

上条「……お前と目が合ってその向こうに天井、ってのは、病院を思い出すな」

禁書「……とうまも大概だね」

上条(……やっぱちょっとは胸あるな)ジー

禁書「とうま?」

上条「ッ、な、なんだインデックス?」ビクッ

禁書「? そんなに首反ってたら疲れない?」

上条「え? ああ、そうだな、そうだね」

禁書「変なの。もしかして、私のひざまくらあんまり気持ちよくない?」

上条「いや、別にそういうわけじゃあ……、ん? あ」

禁書「あ?」

上条「そういえば前に一回、膝枕されたことあったなぁ。御坂に」

禁書「……短髪に?」キッ

上条「なんでそこで怖い顔になるんですかインデックスさん!? いや忘れてたんだよそんなのん気な状況じゃなかったから!!」

禁書「……とうまは相変わらずデリカシーってものが無いよね」ハァ

上条「はぁ……? 言わない方が良かったの?」

禁書「……、それで、どっちが良い?」

上条「は?」

禁書「短髪と私、どっちの膝枕が良かった?」


上条「……なんで?」

禁書「なんででも!」

上条「――覚えてない」

禁書「その曖昧な解答はなんなのかな!!」

上条「仕方無いだろあの時は色々大変で膝枕がどうこうとか考えてる余裕無かったわ! ぼろっぼろだったからね!!」

禁書「また私に黙って一人で怪我して!」

上条「いやその件に関してはもう怒られたから! 去年の夏休みの話だぞ!?」

禁書「短髪に膝枕されてたなんて聞いてない!」

上条「どっち!?」

禁書「むうう、最近やってなかったから久しぶりにオシオキタイムかも」

上条「理不尽だ!」

禁書「問答無用なんだよ!!」ギラリ

上条「ぎゃー!!」

禁書「……むう、ひざまくらをしながら噛み付くのは難しいかも」

上条「いや近い近い近い近い」

禁書「ふんだ、とうまの馬鹿」グイッ

上条「あ、あれインデックスさん、もうひざまくら終わり?」

禁書「おしまい!」

上条「……」

禁書「……まだ、ひざまくらしてたいの?」

上条「へっ?」


禁書「どうなのかな」

上条「……もうちょっとだけー、とか」

禁書「……、はい」スッ

上条「……」ポスッ

禁書「……」

上条「……」

禁書「……なんで黙るんだよう」

上条「いや、別に」

禁書「……」

上条「……」ウトウト

禁書「……とうま、眠いの?」

上条「ん、いや、……なんか落ち着くから」

禁書「……そっか。別にこのまま寝ちゃってもいいんだよ。どうせお夕飯は食べに行くんだし」

上条「ん……」

禁書「……」

上条(……駄目だこれ。妙に心地良い)ウトウト

禁書「んぅ……」ウトウト

上条(まあ、なんつーか)

禁書「……」クー

上条(平和、だなぁ)

しまい
でも膝枕って膝じゃないよね、ももだよね

なんかこう「もしかして嫌?」みたいなセリフは落ち着かなくなる
なんか慰めたい感じになる

なんかこう「もしかして嫌?」みたいなセリフは落ち着かなくなる
なんか慰めたい感じになる

>>433
意外とインデックスさん自分に自信が無い子よね
肝心なところで卑屈になるコンビな気がする

投下ー


上条「はい」

禁書「むー……、こっち!」ペシッ

上条「残念、こっちでした」パッ

禁書「ううううー……」

上条「お前、こういう勘とかはあんま無いのな」

禁書「とうまがインチキしてるんじゃないかな」

上条「してねえよ。んな飴玉一個で小細工しませんて」

禁書「じゃあ貸して、私がやるから」

上条「ん? ああ、いいけど……」

禁書「目瞑って」

上条「ああ」ギュッ

禁書「……はいとうま、どっち?」

上条「こっち」ポン

禁書「……」

上条「……」

禁書「も、もう一回! 今度は後ろ向いてて!!」

上条「ちゃんと目瞑ってたって」

禁書「いいから!」

上条「へいへいっと」

禁書「…………はい、どっち!!」


上条「こっち」

禁書「なんでそんなにすぐ分かるの!? も、もう一回!」

上条「……」

禁書「…………、ひゃい、どっひ!?」

上条「こっち」プシッ

禁書「あうっ」

上条「ってか俺はまだそれあげてないんだが」

禁書「ふんだ。とうまがズルするからいけないんだよ」コロコロ

上条「だからしてねーよ。当てられなかったのはお前の勘が悪いだけだっつの」

禁書「じゃあ私のを当てられたのはなんで?」

上条「手ぇ出してみろ」

禁書「手?」

上条「ほれ、こんなに違う」ピタッ

禁書「……それがどうしたのかな?」

上条「だから、お前の手がちっさ過ぎてバレバレだっただけだよ」

禁書「むうううう」ニギニギ

上条「なにやってんすか」

禁書「とうま、指ずもうしよう」

上条「は? いいけど」

禁書「それじゃー、どんっ!」


上条「のこった、とかじゃないのか。すもうなのに」

禁書「ふんぬぬぬぬぬぬぬぬ!!」グイグイ

上条「…………、せい」

禁書「あー!」

上条「いーちにーさーんしーごー」

禁書「ふんぬぬぬぬぬぬがー!」グググ

上条「ろーくしーちはーちきゅーじゅーじゅーいちじゅーに……ってか何秒で勝ち? とりあえず俺の勝ち」

禁書「ううううう……」

上条(……このお姫様はなにやら自分の手が俺より小さいのが気に食わないらしい)

禁書「じゃあとうま、次は腕ずもうなんだよ!」

上条(いやそういうわけでもないのか)

禁書「それじゃー、どんっ!」

上条「はいのこったのこったー」

禁書「ふんぬううううううう!!」グググ

上条「おーいいぞいいぞー押してるぞー」

禁書「ううううがあああああー!!」

上条「でも残念」グイー

禁書「ああああー」パタリ


上条「ってか何がしたいんださっきから」

禁書「……別に、深い意味はないかも。なんだか屈辱的だったんだよ」

上条「なんじゃいそれ」

禁書「とうま、ちょっとまっすぐ立って」

上条「? はい」

禁書「……むう。とうまの身長、今何センチかな?」

上条「は? 確か170前後だったけど」

禁書「……目標、165センチくらい」

上条「なんだその数字」

禁書「てれびーで女の子はヒールで5センチくらいならどうにかなるって」

上条「お前ブーツじゃねえか」

禁書「あっ」

上条「ってかだからなんなんだよ」

禁書「別に深い意味はないかも!」

上条「意味が分からん」

禁書「……」

上条「……」

禁書「~~っ!」

上条「なに背伸びしてんの」

禁書「むうううー」ガシッ

上条「人の肩を勝手に使うなよ」


禁書「うううー!」グニニニ

上条(……全力で背伸びしても目が鼻の高さくらいか。やっぱこいつちっさいな)

禁書「うー……はあー」

上条「……よっこいせっと」ヒョイ

禁書「わあっ!」

上条「これで大体同じくらいの目線だけど。何? もしかして見下したいの?」

禁書「べ、別にそういうわけじゃあないかも」

上条「じゃあこれで満足か」パッ

禁書「……とうまは」トスッ

上条「んー?」

禁書「とうまは、その、どのくらいの身長の女の子が、好き?」

上条「……、だから、なんだよさっきから」

禁書「いいから」

上条「べっつに、身長なんてどうでも」

禁書「そういう答えは卑怯じゃないかな」

上条「卑怯も何もないっつの。強いて言うなら好きになったヤツの身長くらいが好き」

禁書「……それじゃあ参考にならないかも」

上条「参考?」

禁書「なんでもないっ!」


上条「……逆に、お前はどうなの」

禁書「へ?」

上条「だから、男の身長。どれくらいが良いんだ」

禁書「わ、わたしは別に……」

上条「そら見たことか」

禁書「……とうまくらい」

上条「はい?」

禁書「とうまくらいの“身長”が好きだって言ったの!」

上条「……」

禁書「あああくまで身長が、なんだよ」

上条「お、おう。身長な」

禁書「うん、身長が」

上条「それなら俺もアレだぞ、お前くらいの身長嫌いじゃないぞ」

禁書「ほんと!?」パァッ

上条「いやいやいや、身長が、な」

禁書「うん、とうまは私くらいの身長が好きなんだよね?」

上条「あ、うん。身長が」

禁書「♪」

上条(……くそう可愛いな)

身長差とか萌えの話でした
IDがDQ9だなーとか思いつつ

次から上条さん、田舎に帰るの巻かもしれない

因みにティッシュ箱がだいたい20cmちょっとですね
書くときにそれでどんなもんかとやってました

田舎に帰るの巻ー
しかしぼけっとしていたらいつの間にやら投下間隔が空いているこの現状はいかがなものか


上条「うん……分かった。それじゃ、明日」ピッ

禁書「誰から?」

上条「父さん。仕事の都合がついたって」

禁書「都合?」

上条「そんなわけでインデックス、明日から山行くぞ、山」

禁書「それって、いつか言ってたとうまのお父さんの?」

上条「おう、じいちゃん家に泊まりだ」

禁書「おお、夏満喫ツアー開催かも!」

上条「適当に荷物準備しとけよ。一応母さんも色々持ってくるとか言ってたが」

禁書「色々?」

上条「色々。まあ最低限必要なものを持っていけばいいんじゃねえの」

禁書「というか、しいな達も来るんだね」

上条「まあ里帰りって体だし、家族揃って行くもんだろ」

禁書「……それだと、私は行かない方がいいんじゃないかな」

上条「ん? …………ああ、そういうことか。ま、気にすんな。ぶっちゃけ遊びに行くだけなんだし」

禁書「でも、家族水入らずを邪魔するのは悪いかも。ただでさえ私のせいで……」

上条「はあ、なら行くの止めるか? 別にお前が来ないなら俺も行かないけど」

禁書「え、何で?」

上条「いやだから、俺はお前が暇だろうと思って……」

禁書「私はずっとおうちでゴロゴロしててもいいんだよ」

上条「……ええーいまどろっこしい! いいから行くぞ!! さっさと準備して寝るぞ!!」

禁書「わあ! とうま、こんな時間に大きい声だしちゃ駄目なんだよ!!」


タクシーの運転手「まいどー」

上条「うあー、外に出るのはちょっとぶりだなぁ」

禁書「とうま、とうま。とうまのおじいさんのお家ってどれかな?」

上条「ちげーよ、この駅のまだまだ遠くだ。とりあえず電車乗るぞ、インデックス」

禁書「でんしゃ?」

上条「……電車知らないとか言い出さないよな?」

禁書「し、失礼な! いくら私でも公共交通機関くらい分かるんだよ!」

上条「……リニアモーターカーって分かるか?」

禁書「……あ、うう? りにあ?」

上条「……ほーら、いくぞインデックス。まず切符を買うから」

禁書「と、とうま! りにあって何なのかな!?」

上条「こんど御坂に会った時にでも聞いとけー」

禁書「なんで短髪!?」

上条「あいつそういうの詳しいだろ。その気になれば人間リニアとか出来そうだし……っと、これでいいのか」ピッ

禁書「に、にんげんりにあ……?」

上条「そっちはあんま気にしないで良い。ほら、切符。とっとと行くぞ」

禁書「……え」

上条「? どうした? 行くぞ」シュン カシャ

禁書「そ、それ通るの!?」

上条「……え、何、お前未だに自動改札未経験?」

禁書「……」コクリ


上条「マジかよ……まあ、ついでだからここで慣れとけ。別に難しいことは無いから」

禁書「わ、分かったんだよ……」ドキドキ

上条「その切符をそこの」

禁書「とうま、私の記憶力を侮っちゃいけないんだよ! このくらいの単純作業はお茶の子さいさいかも!」

上条「じゃあなんで今の今まで使ったこと無かったんだよ……」

禁書「ただ、ここに切符を入れて、通るだけ……」ドキドキ

上条「……」

禁書「切符を……裏表方向は一切関係なく、ここに普通に入れれば……」ドキドキ

上条「…………」

禁書「……」ス-ハースーハー

上条「まだか」

禁書「せ、せかさなくてもすぐ行くかも!」シュン

改札「」ピンポーン ガコッ

禁書「」ビクゥッ

上条「あー、切符握り締めすぎてたんじゃね? 汗か皺かなんかで認識されなかったんだろ」

禁書「」

上条「おーい、そんな驚かなくていいから」

禁書「」

上条「おーい、インデックスさーん。もしもーし」



禁書「もう二度と通りたくないかも……」

上条「まあ最低でも帰りにもう一回あるけどな」

禁書「うう……」

上条「えーと、俺たちが乗る電車は、っと……」キョロキョロ

禁書「あ! とうまとうま、あの伝説の“駅弁”があるんだよ!!」

上条「うん? まだ早いだろ、昼はどっかで食うけど」

禁書「ええー、私ずっとてれびーで駅弁見て食べて見たかったんだよ!」

上条「まあ後でなー、お、電車来てるじゃん。急ぐぞインデックス」

禁書「とうまー!」

***

上条「えーと、八番乗り場だから……これでいいんだよな。インデックス、足元気をつけ……」

禁書「わあ!」ズボッ

上条「どわああ!!」ガシッ

禁書「あ、とうま、とうま! 足がぁ!!」

上条「落ち着けまだ動かないからさっさと引っこ抜け! ほら!」グイー

禁書「むー!」スポッ

上条「あっ」

禁書「……とうま、ブーツ落ちちゃった……どどどどうしよう」アワアワ

上条「前途多難過ぎる……駅員さーん」

短いけどここまで。目的地に着く前から旅行は始まっているんだ的なアレでダラダラ進みます
しかし駅とかの効果音ってかそういうアレらは地域差とか有りそうな気がするけどまあ適当に

高校生やってた頃あの隙間思いっきり踏んでうおってなりましたが何か?
たまたま狭かったから良かったけど端の方の隙間が広いところだったら確実にはまってましたが何か?
ガキの頃にも一回はまった覚えがあるような無いような、気のせいだと思いたい

じーちゃんが師匠かは未定です。ではいきます


禁書「びっくりしたんだよ……」

上条「こっちの台詞だっつの」

禁書「本当に死ぬかと思ったんだよ……」

上条「それは驚きすぎだろ」

禁書「びっくりしたらお腹が減ったかも……」

上条「お昼まで我慢しなさい」

禁書「むー!」

上条「間食ばっかするもんじゃないっての。ほら、動くからちゃんと座ってろ」

禁書「わっ」ガタン ガタン

上条「こういう電車に乗るのも久しぶりだなー。普段は地下鉄とかだし」

禁書「おおー、景色が流れていくんだよ」

上条「景色見るのはいいけど、座席にブーツ履いたまんま足上げるなよー」

禁書「あ、とうま! なんかでっかい建物があるんだよ!」

上条「あーはいはい、でっかいでっかい」

禁書「あ、とうま!! お城があるんだよ!!」

上条「はいはい、お城お城」

禁書「あー!! とうま、ゆーふぉーが飛んでるんだよ!!」

上条「へーへー、UFO、……ってええ!?」ガバッ

禁書「嘘かも」

上条「……」


禁書「ん……」

上条「眠いか?」

禁書「なんだか、一定のリズムでカタン、カタンってなるのが眠気を誘うんだよ」

上条「まあ、今日は夕方までずっと電車だしな。意外と疲れるから、ちょいちょい寝とくのもいいんじゃないか」

禁書「んぅ……でも景色見てたいかも」

上条「どうせ代わり映えしない景色だし、んな見るものねーよ」

禁書「でも……」

上条「それに、起きてたら腹減った腹減ったうるさいし」ボソッ

禁書「ん? んん?」

上条「乗り換えのときは起こしてやるから」

禁書「うー、分かった、おやすみー」コテン

上条「……、」

禁書「……」ウトウト

上条「……」

禁書「……」スースー

上条「……ナチュラルにこっちにもたれかかってきやがった」

禁書「んぇー、とうまぁ、おなかへったぁ……」ムニャムニャ

上条「……寝てても言うのかよ。はあ、なんか食い物買ってやるかな」


禁書「……」スースー

上条「……」グーグー

禁書「ん……ぁう」ポテン

上条「ん……お、ああ?」パチッ

禁書「ぅ……、ん……」スースー

上条「……、ん? ……あー」カタン カタン

禁書「……」スースー

上条「ってあああああああああああ!!」ガタッ

禁書「ひゃ! なに、とうま、へっ?」

上条「ちょっ、ここどこだ!? やっべー完璧寝てた!!」

禁書「んん……とうま、そんなに焦らなくても山は逃げないんだよ……」ゴシゴシ

上条「俺達が逃げて行ってるんだよ! えーと、今……あー! 六駅も過ぎてるし!!」

禁書「ろくえき……?」

ドアガシマリマース

上条「ってやべえ! 降りるぞインデックス!!」

禁書「上ってないから下りるのは無理なんだよ……」

上条「くそうこいつまだ寝てやがる! すみませーん降ります!!」ガシッ

禁書「ひゃー」

上条「いいぜ、俺達がまた無駄に一駅通過する羽目になるって言うのなら――って言ってる場合か!!」ダッ

禁書「うあーぁ」

上条「うおおおおおおおおおおおお!!」ダンッ

プシュー


上条「うげっ」ベチャッ

禁書「あふっ」ボスッ

上条「……うう、ギリギリセーフ。インデックス、無事かー? さっさと上からどいて貰えると嬉しいんだけど」

禁書「ん……」ギュッ

上条「いや、人を抱き枕にして寝ないで! ここウチじゃなくて駅のホームだから! 幸い人はいないけど!!」ジタバタ

禁書「……とうまー、さっきから人が寝てるのにうるさいんだよ!」プンスカ

上条「理不尽過ぎるだろうがぁぁぁぁぁ! 良いからさっさとどかんかい!!」ガバッ

禁書「うひゃあ」ボテッ

上条「えーと、戻るにはどの電車に乗れば……」

禁書「とうまぁ、ここどこ? 着いたの?」

上条「お前全然人の話聞いてねえのな……」

禁書「それじゃあ乗り換え?」

上条「ってか乗り過ぎ」

禁書「……? さっき乗り換えのとき起こしてくれるって言ってたかも」

上条「……俺も寝てました寝過ごしましたマジでごめんなさい」

禁書「とうまは結構うっかりさんだよね。それじゃあ、ここどこ?」

上条「ただの寂れた駅でござい」

禁書「とうま、お腹減った」グー

上条「滑らかに話題が逸れたな……売店とかは見当たらねえなぁ」

禁書「もうそろそろお昼時かも」

上条「分かった、さっさと引き返して乗り換えの駅で飯食おう。それまでは我慢してくれ」

禁書「むぅ、仕方無いから我慢するんだよ」

続く

まっすぐ着けると思ったら大間違いだ!

スフィンクスは先生んとこに預けてるのかな

>>471
あとでちょろっと触れますが舞夏に預けてます
あんまりスフィンクスさんを生かせる場所でもないかなと。まあ俺の実力不足でもありますが

んでは始めます


上条「……遅いなぁ」

禁書「なかなか電車来ないね」

上条「まあ、なんかあからさまにスルーされそうな駅だもんな」

禁書「というか、駅として機能してるのが奇跡だと思うんだよ」

上条「よりにもよってそんな駅に止まらなくてもいいのに……」

禁書「よりにもよってそんな駅に降りなくてもいいのに」

上条「……すんません、テンパってて」

禁書「別にいいけどね。旅にトラブルは付きものなんだよ」

上条「まあ、イレギュラーも楽しみの一つか」

禁書「そういうこと。あ、とうま、電車が来たんだよ!」

上条「あれ回送電車」

禁書「むう……あ!」

上条「あれ貨物列車」

禁書「……あ」

上条「あれは特急だから止まりません」

禁書「……まるでとうまみたいなスルースキルなんだよ」

上条「上条さんが何をスルーしたというんだ」

禁書「主に女の子からの好意」

上条「そんな勿体無いことはしないよ上条さん」

禁書「はぁ。というか、暇だね」

上条「だからなんだよその大人の対応っぽいのは。別にいいけど」


禁書「あ、あれは?」

上条「お、きたきた」

禁書「やっとだね……」

ドアガヒラキマス

上条「さて、乗るぞインデックス」スタスタ

禁書「う、うん」ドキドキ

上条「ん? ……ああ。ほら、もうはまるなよ」スッ

禁書「お、同じ轍は踏まないかも」ニギッ

上条「ほいっと」グイッ

禁書「えいっ」ピョン

ドアガシマリマッス

上条「っと」

禁書「わぷっ」ボスッ

上条「……ってか、電車乗り降りするごとに毎回これやんのか」

禁書「い、今のはとうまが手を出したから釣られてやっただけなんだよ!」

上条「つってもさっきはまったし」

禁書「もう普通にやっても大丈夫かも!」

上条「じゃあこれ降りるときに期待しようか。ほら、とっとと座るぞ」

禁書「私また窓側が良いんだよ」

上条「へいへい」


禁書「暇だね」

上条「もう眠くも無いしな」

禁書「外も山ばっかりかも」

上条「まああとちょっとで乗り換えの駅に着くから」

禁書「じゃあとうま、しりとりしよう」

上条「うーん、しりとり苦手なんだけど」

禁書「どういうことかな、しりとりが苦手って」

上条「徹底的に同じ字で終わられたりするのに弱い」

禁書「い……一生懸命やれば大丈夫なんだよ」

上条「よ……よーし、それじゃあやるかー。まずお前からでいいぞ」

禁書「ぞ……ぞ? ゾウの鼻みたいに長く続くといいね」

上条「ねーよ」

禁書「……、よくばるのは駄目ってことかな?」

上条「舐めるなよ、しりとりは奥が深い遊びなんだからな」

禁書「舐めて無いかも。そもそもとうまは知ってる? しりとりの由来」

上条「いいってそういう魔術トークは。今は遊びに来てるんだし」

禁書「知って損することは無いんだよ」

上条「よ……良く知ったところで良いことなんかねーだろ」

禁書「ろくに学ばないでそんなこと言ったら駄目なんだよ!」

上条「よ……ってかお前『よ』で終わりすぎだろうが! 俺一方的に不利じゃん!!」

禁書「口癖だから仕方無いんだよ」

上条「御坂妹とかとやったらひどいことになりそうだ……」

禁書「ぜんぶ『す』で終わるもんね」


上条「おー、次の駅で乗り換えだぞインデックス」

禁書「やっとお昼ご飯なんだね……とうまを食べちゃおうかと思ったんだよ」

上条「あははー言う人によってドキドキの方向性が違う台詞だなー」

禁書「?」

上条「ほら、荷物纏めとけ。忘れ物するなよ」

禁書「あ」

上条「なに」

禁書「とうま、私の荷物が無いかも」

上条「はぁ!? い、いつから!?」

禁書「多分さっきの電車に置いて来たんじゃないかな」

上条「……テンパってたから十分ありうる。それで、中には何が」

禁書「別に大したものは入ってないんだよ。着替えくらいかも」

上条「着替えか……まあ服は母さんが持ってきて……」

禁書「?」

上条「……あのうインデックスさん。もしかして、替えの下着とかも入ってたり?」

禁書「他のどこにいれるのかな」

上条「……どうすんの」

禁書「どうしよう?」

上条「流石に母さんも持ってきてないよな……」

禁書「持ってきてたらちょっと複雑な気分かも」


上条「……はい、はい。分かりました、すいません」ピッ

禁書「どうだった?」

上条「どうにかあったらしいけど、アレ途中から特急快速だったらしい。次止まるの兵庫だと」

禁書「……遠いね」

上条「それでもう、今日明日じゃ届かないらしいから学園都市に送ってもらった」

禁書「つまり?」

上条「最低限の下着なんかは今から買いに行きます」

禁書「……とうまと?」

上条「……一人で頑張ってくれ。頼むから」

禁書「え、ええと。とりあえず先にお昼ごはん食べたいかも!」

上条「そ、そうだな! とりあえずどっかのファミレスでも……お、立ち食いそばがある」

禁書「お蕎麦?」

上条「おう。まああんま時間もないし、あれで……」ピクッ

禁書「……? どうしたのとうま」

上条「……お前にはまだ、ハードルが高いか」

禁書「な、なんで!? 私お蕎麦大好きなんだよ!?」

上条「あと5cm伸びたらな」

禁書「あ。……首が痛くなりそうなんだよ」

上条「うむ。またの機会に、もっと敷居が低い店で」

禁書「敷居とかハードルとかじゃなくて……カウンター?」

電車はやっ

山無しオチ無し意味無しが基本ですが、流石に起伏が無さ過ぎる気がします
でも勢いで書いてるからしゃーないのです。いやごめんなさいマジで

ちょろりちょろりと始めます


上条「しかし、折角だし外にしかないようなもの食べたいな」

禁書「でも、だいたい学園都市の中でも見たことあるものばっかりなんだよ」

上条「まあ、そこまで閉鎖的じゃないし。ファミレスのメニューも大差ないだろうし……」

禁書「あ、とうま。あの今にも潰れそうな定食屋さんがいいかも」

上条「……あまりに雰囲気があって入りづらいわ」

禁書「それじゃあそのどこからどう見ても美味しく無さそうな」

上条「既に地雷だろうが。見えてる地雷を踏むんじゃねえ」

禁書「だってとうま、そういうのじゃないとだいたい学園都市の中のと一緒かも」

上条「……ファミレスでいいや。名物っぽいものも見当たらないし」

禁書「いいだしっぺなのに投げるのが早いんだよ!」

上条「だってねーじゃん、だいたい金も時間もねえしー」

禁書「とうま! 旅行は舌でも楽しむものだと思うんだよ!」

上条「なんか好きなサイドメニュー一つ頼んで良いから」

禁書「あとドリンクバーも欲しいかも」

上条「じゃあそれでいいや」

禁書「とうま! 決まったなら早く行くんだよお腹ぺこぺこかも!」

上条「へいへい。しかし相変わらずチョロいな」

禁書「何か言った?」

上条「なんにも」


禁書「そういえばとうま、スフィンクスは元気にしてるかな?」

上条「大丈夫だろ、むしろ舞夏の方が世話とか上手いんじゃねえの」

禁書「やっぱりスフィンクスも連れて来たかったかも」

上条「仕方ねえだろ。荷物になるし移動時間長いし山奥だし、温室育ちのスフィンクスには厳しいって」

禁書「むう……」

上条「向こうは虫とかも色々出るしなー」

禁書「……むし?」

上条「むし。ゴキ蜘蛛ゲジ百足ヒル、あと虫じゃないけど蛇とか」

禁書「……とうま、私虫はあんまり得意じゃないかも」

上条「まあ、どんな虫でも恐れず叩き潰せます、ってのは女の子的アピールとしてはいかがなものかと思う」

禁書「性差別的なものを感じるけどその通りなんだよ。というかとうまも得意じゃないよね?」

上条「そりゃあ。学園都市はそういうの少ないし」

禁書「なんだか楽しい夏に若干暗雲が立ち込めてきたかも」

上条「考えすぎだろー。向こうに住み着くわけじゃないんだし、大丈夫だって」

禁書「ちょっと不安なんだよ」


店員「待たせたな」

上条「お、きたきた」

禁書「……この横長いハンバーグ、なんだか大きなゴキ」

上条「やめろ。見えないけど」

禁書「……このポテト」

上条「何にも見えねえから。無理に関連付けなくていいから」


禁書「むぐむぐもぐ」

上条(……ふと)

***

上条「……」ボケー

テレビ『デート時のテクニックその3! トイレに行く!』

上条「……といれ?」

テレビ『例えばレストランなんかで二人のときにトイレに行かれると、少しだけ寂しくなったり、不安になったりしませんか?』

上条「……」

テレビ『そして相手が戻ってくるとちょっと安心してしまう。そういった心理を使ったテクニックなんですねぇ』

上条「……」

***

上条「……ちょっとトイレ」ガタッ

禁書「んー」モグモグ


上条(いや別にデートじゃないけど。ただどんなリアクションするかなー的な好奇心がだな)コソッ

禁書「♪」ガツガツ

上条「……」ジー

禁書「♪♪♪」バクバク

上条「………………。ただいま」

禁書「おかえりー」

上条「でも後でもう一回行くけどな。食後とか」

禁書「? 別にいいけど」


禁書「とうま、ドリンクバーおかわりしていい?」

上条「好きにしなさい。他の人に迷惑かけるなよ」

禁書「分かってるかも。インデックス特製スペシャルミックスジュースを作って来るんだよ!」スッ

上条「……他の人に迷惑かけるなよ?」

禁書「分かってるかも!」スタスタ

上条「……」モグモグ

禁書「――」ポチポチ

上条「……」チラ

禁書「――」

上条「…………」チラチラ

禁書「――ぉ、――」

上条「……」

禁書「ぁ――」

上条「……」ガタッ

禁書「あとはこれを……」

上条「……、長々と何をやってんだ」

禁書「? だからスペシャルミックスジュースを作ってるんだよ」

上条「なんかヤバイ色になってませんかインデックスさん」

禁書「とうま飲む?」

上条「全力で遠慮する」

禁書「美味しいのに……」

可愛条さん
次はちょっと遅くなるかもしれないならないかもしれない


というか、ちょっとスパンは伸びるけどある程度量溜めてから投下するのと
量は少ないけどだいたい四、五日に一回くらいの今どっちがいいですか
どっちでもいいですか

短めの方がいいっぽいですな
なんかちょろちょろと少量投下してレス貰うの申し訳ない気がしたけどそんなことは無かったぜ
んではいきます


上条「さて。母さんにメールしたところやっぱりお前の下着なんて無かった」

禁書「当たり前かも」

上条「服は色々あるらしいから期待していいらしい」

禁書「それは楽しみだけど……」

上条「……買いにいくか」

禁書「……うん」

**デパート**

上条「いってらっしゃい」

禁書「……せめてお店の前までは着いてきて欲しいかも」

上条「上条さん思春期真っ只中だからなんかそういうの無理」

禁書「とうまのえっち」

上条「興奮するとかじゃなくてね! 気まずいんだよなんか!!」

禁書「……本当について来てくれないの?」

上条「いやどうせ俺がいてもそんなのよく分からないし、店員さんに聞きなさい」

禁書「……店員さんとは、なんだか話しづらいんだよ。とうまなら良いってわけでもないけど」

上条「いやお前買いもしないのに店員と談笑してたりするじゃん。余裕だろ」

禁書「それはそれでまた違うかも」

上条「何がだよ。一緒じゃねえか」

禁書「……もういい。とうまのばか」

上条「わけわからん」




上条「……」ボケー


禁書「……」ムー


上条「……あっ、金渡してねえ」


禁書「……」ムー?


上条「……行くしかないのか。嫌だなぁなんか。前で待っとけばいいか?」


禁書「……」

店員「何をお探しですかー?」

禁書「ひゃい!?」ビクッ


上条「ここだよなー、って」

禁書「――ッ!」ダッ

上条「うわっ」ボスッ

禁書「ひゃ! ご、ごめんな……って、とうま?」

上条「どうしたんだお前」

禁書「べ、別になんでも……」

上条「……そのぱんつ、何」

禁書「ひゃえっ!?」

上条「……あー、それ買うの? ほら、金渡して無かったなーって」

禁書「え、あ……まだ選んでる途中かも」

上条「あ、そう」


店員「あの、お客様?」

禁書「!」ビクッ

上条「あ、すいませんコイツ商品持ったまま外出ちゃって」

店員「いえ、大丈夫ですよ。こちらこそすみません、少し驚かせてしまいましたね」

禁書「あ、その、大丈夫かも」

上条「えーと、それじゃあ表で待ってるから」

店員「あ、彼氏さんも一緒に選びませんか?」

禁書「か、かれっ!?」ブッ

上条「なっ!? いいいいや、俺別に彼氏とかじゃないですマジで!!」

店員「あ、そうですかすみません。……ええと、ご家族の方……は無いか。ご友人ですか?」

禁書「ゆう……」

上条「……じん?」

禁書「……」チラッ

上条「……」チラッ

店員「あ、その、ええと……?」

上条「あ、すみません。えーまあ、友人ってことで」

禁書「友達って感じでも無いかも……」

上条「いいから。あの、ちょっと泊まりの旅行に行くんで替えの下着がいくらか入り用で……」

店員「……はあ。ええと……失礼ですが、お二人で?」

上条「え? いえ、僕の家族と」

店員「……ご友人と?」

禁書「だから友達じゃないんだよ」


上条「ま、まあそれはともかく。適当にいくつか見繕ってくれませんか?」

店員「あ、はい。かしこまりました」

禁書「……」ホッ

上条「……なんでさっきからテンパってるんだよ」

禁書「べ、別になんでも無いかも」

上条「なんだ、あの人が苦手なのか?」

禁書「そういうわけでも無いかも」

上条「じゃあ何」

禁書「……」

上条「……もしかして照れてんの?」

禁書「……、駄目なのかな」

上条「はー、別に同性だし気にしなくてもいいと思うけどなぁ」

禁書「理屈じゃないんだよ」

上条「そんなもんかねえ」

店員「お待たせしましたー。こちらでよろしかったでしょうか」

上条「……、」フイッ

禁書「えと、うん。大丈夫かも」

店員「試着なさいます?」

上条「出来るの!?」

店員「はい、こちらで用意した……」

禁書「いらないかも!」

上条「だそうです」


店員「えーと、それではこちらをお買い上げで」

上条「はい、じゃあほら、会計して……」

店員「それで、ブラジャーの方は」

禁書「!?」

上条「ぶっ!!」

店員「?」

上条「えええと、い、いるの?」

禁書「ええ!? べ、べつにいらないかも!!」

上条「だ、だよな! じゃあそれだけで!!」

店員「もうそのくらいのお歳ならあった方がいいと思いますけど。こちらでサイズも測れますよ?」

禁書「いらないんだよ!!」

店員「……胸は形がですね」

上条「それだけで!!」

店員「それでは、こちらの勝負下着なんかはどうですか?」ピラッ

禁書「!?!?!?」

上条「しょ、勝負するの!? 誰と!? 何で!?」

店員「そりゃあ彼氏さんと」

禁書「だだだだから彼氏じゃないかも!!」

上条「それだけでいいです!! ハイインデックスさん会計行ってらっしゃい待ってるよ!!」


店員「ありがとうございましたー」

店長「お前、客をからかうなよ」

店員「いやー、あまりにウブで可愛らしいカップルだったので、つい」

いやーつい
ってか俺も下着とかよく分かんないしインデックスがどういう認識なのかもよくわかんないし
勢いで展開決めるもんじゃないですな

詩菜さんの口調に悪戦苦闘してたら月日が過ぎていた
合流前まで投下します


上条「……、……」ソワソワ

禁書「……、……」ソワソワ

上条「あの、えーと……そうだアレだ腹減っただろ!?」

禁書「え、あ、うん! お腹空いたかも!!」

上条「コンビニでアイスでも買って食うか!」

禁書「うん、アイス食べたいかも!」

上条「雪見大福好きだろ!」

禁書「うん! 二個入りだから、二人で……」

上条(……二個入り?)

禁書(丸いのが、二つ……)

上条「や、やっぱ別のものにしないか!?」

禁書「それがいいんだよ! 私もそう思ってたところかも!!」

上条「はははは、えーとそれじゃあフランクフルト……却下!!」

禁書「やっぱりアイスがいいんだよ、このごく普通のミルクアイスとか」

上条「却下!!」

禁書「え!? ええとそれじゃあ……ハーゲンダッツ!!」

上条「……カップアイスなら……って、テメエ何さり気なく高級品を食そうとしてるんだよ!」

禁書「え、ええ!? 駄目なの!?」

上条「駄目に決まってるだろうが! ダッツは一クールに一個!!」

禁書「旅行のときくらいいいと思うんだよ!!」

上条「そんな予算は無い! やっぱ買い食い中止、さっさと行くぞ!」

禁書「とうまのけちんぼ!」


上条「切符通してー」

禁書「う……えい!」シュコッ

上条「自分も通ってー」

禁書「ッ!」バタバタ

上条「はいよく出来ました。な、簡単だろ?」

禁書「べ、べつに最初からこれくらい何でも無いかも」

上条「はいはい。ほら、行くぞ」

禁書「とうま! 私はアンティークじゃないんだよ!」

上条「ほら、電車来たぞ。アンティークじゃないインデックスさん」

禁書「ぐ……」

上条「だからそんなに構えなくて大丈夫だって。乗ってみそ」

禁書「……ッ、えいっ!」ピョン

上条「……」

禁書「っと、ほ、ほら! これくらい簡単」

上条「飛ぶな」ペシッ

禁書「あうっ」

上条「まあ、電車くらい一人で乗れるようになろうな。切符の買い方も教えてやるから」

禁書「別に電車くらい乗れなくても問題ないかも」

上条「そうは言ってもだな、電車くらい一人で乗れたほうが良いだろ」

禁書「とうまがいつも一緒にいてくれればいいんだよ」

上条「いやまあそう出来りゃあいいけど」

禁書「そもそも、私一人で電車使って遠出することなんてあんまり無いかも」

上条「いやまあそれもそうだけど」


禁書「ねえとうま、まだ着かないの?」

上条「んー、もうすぐ」

禁書「着くの?」

上条「父さん達と合流して、そっから車だな」

禁書「いつ着くの……?」

上条「夕方」

禁書「うあー! もう電車飽きたんだよ!」ジタバタ

上条「いや俺も飽きたけども。もうすぐ車になるから我慢せい」

禁書「車も一緒かも!」

上条「結構気分が違う。それにほら、父さん母さんと会うのも久しぶりだろ」

禁書「それはそうだけど」

上条「あと少しの辛抱だから」

禁書「うぅー」

上条「旅行ってのはこの気だるい移動時間まで含まれてるんだよ。だからしっかり堪能しとけ」

禁書「うだー」

上条「ぐだー」

禁書「べちゃー」

上条「ぐちゃー」

禁書「むちゃー」

上条「むちゃーってなんだよむちゃーって」

禁書「深い意味は無いかも」

次からはキャラが増えて面倒くさいです頑張ります

いきまっせー


上条「えーっと……」キョロキョロ

禁書「ここで待ち合わせ?」

上条「のはずなんだけど……」キョロキョロ

刀夜「おーい、当麻ー!」

上条「お、いたいた。いくぞ、インデックス」

禁書「あ、うん」

刀夜「遅かったじゃないか、当麻」

上条「いやその、色々あって」

詩菜「あらあら、インデックスちゃんもお久しぶりね」

禁書「うん。久しぶりなんだよ、しいな」

刀夜「まあ、二人とも元気そうで何よりだ」

上条「父さん達も。それじゃ、さっさと行こうぜ」

詩菜「そうね、早くしないと着くのが夜になってしまいそうだもの」

上条「ほら、行くぞインデックス」

禁書「あ、うん」

詩菜「あら、インデックスちゃんはちょっとお疲れ気味かしら?」

禁書「あ、えと、大丈夫かも」

上条「移動時間長いしな、もうすぐだから我慢してくれ」

刀夜「疲れたら車の中で寝ても大丈夫だぞ。そこそこ大きい車だからね」

禁書「うん。平気なんだよ、ありがとう」

詩菜「それじゃあ、行きましょうか」


刀夜「しかし、実家に帰るのも久しぶりだなぁ」

詩菜「当麻さんも学園都市に行ってしまったし、なかなか機会が作れなかったものね」

上条「んー、そうなのか。覚えてないんだけど、前行ったのっていつ?」

刀夜「……それこそ、当麻が小学生の頃とかじゃないか? 私も仕事が忙しかったし」

上条「うわ、そんなになのか。父さん親不孝だなぁ」

刀夜「それを言ったら当麻、お前だってしょっちゅう入院したりして私達に心配かけてるじゃないか」

詩菜「あらあら。刀夜さんも女性関係で私に無用な心労を募らせたりしてますよ?」

刀夜「い、嫌だなぁ母さん。それじゃあまるで私が浮気性みたいじゃないか」


禁書「…………」

上条「……どうしたんだよ、さっきから」コソッ

禁書「へっ? なっ、なんでもないかも。ちょっと疲れただけなんだよ」

上条「嘘吐け。お前疲れたら聞かなくても疲れたーって言うだろ」

禁書「別にいつもそうじゃないといけないなんてことは無いかも」

上条「そりゃ無いけどよ」

刀夜「ん、どうした? もしかして、車酔いとかするんだったかな?」

禁書「だ、大丈夫かも!」

詩菜「何かあったらすぐに言ってね」

禁書「うん、ありがとう」

上条「やっぱ変だなお前」

禁書「別に普通なんだよ」

上条「……ふーん」



禁書「……」

上条「……」ボケー

刀夜「はは、二人ともお疲れのようだな」

禁書「え、あ……」

上条「んー? まーそんな感じー」

詩菜「あらあら。当麻さんは上の空みたいね。何か考え事かしら?」

上条「まーそんな感じー」

禁書「同じこと言ってるんだよとうま……」

上条「まーそんな」

禁書「はむっ」

上条「あだっ!」

禁書「なにボンヤリしてるのかな」

上条「……お前に言われたくないわ。せっかくの旅行だってのに」

禁書「……それは」

詩菜「あらあら。当麻さんにインデックスちゃん、喧嘩は良くないですよ」

刀夜「そうだぞ。疲れてイライラするのも分かるが、もう少しの辛抱だ」

上禁「「別に喧嘩してるわけじゃ」」

上条「……何故ハモる」

禁書「……それはこっちの台詞かも」

刀夜「はは、仲が良い証拠だな」

詩菜「あらあら」クスクス

上禁「「……」」ムゥ



刀夜「よし、着いたぞ」

上条「あー、やっと着いたー」

禁書「長い道のりだったんだよ」

詩菜「二人ともお疲れ様。さ、早くご挨拶して中で休みましょう?」

上条「ん、そうだな。ほら、インデックスも」

禁書「あ、うん」


祖父「……おお、どちらさんかのう」

刀夜「あなたの孫だよ、父さん」

上条「久しぶり、じいちゃん」

祖父「おお、そうかそうか。大きくなったなぁ」ワシワシ

上条「はは、そりゃあ前に会ったのかなり前だし」

詩菜「お父様、お久しぶりです」

祖父「おお、大きくなったなぁ」ワシワシ

禁書「?」

上条「じいちゃん認知症なんだよ。早い話ボケてる」

禁書「そう、なんだ……」

刀夜「そんなに深刻にならなくてもいいぞ。まあ少々会話はかみ合わないかもしれないが」

祖父「そっちのも孫かね?」

刀夜「彼女は……当麻の友達、かな?」

祖父「そうかそうか、大きくなったのう」ワシワシ

禁書「ひゃ」


祖母「おやおや、久しぶりだねぇ」ニコニコ

上条「ばあちゃん、久しぶり」

禁書「始めましてなんだよ」

祖母「そちらのお嬢ちゃんは?」

上条「インデックス。……えーと友達、じゃあないけど……」チラ

禁書「……」チラ

上条「……まあ、そんな感じ」

祖母「へえ、こんなお人形さんみたいな可愛い子が」

禁書「あ、えっと」

祖母「そんなに固くならなくてもいいよ。自分の実家だと思ってゆっくりしていきなさい」ニコニコ

禁書「……うん、分かった。ありがとう」

刀夜「久しぶり、母さん」

祖母「久しぶり、詩菜ちゃんも」

詩菜「お久しぶりです」

祖母「ほら、疲れたでしょう。そんなとこに突っ立ってないで入りなさいな」

上条「うん、そうする」

禁書「おじゃましまーす……」オソルオソル

刀夜「当麻、父さん達はじいちゃん達と話があるから、インデックスちゃんと奥でゆっくりしていなさい」

上条「わかった。インデックス、行くぞ」

禁書「わわ、待って」

じいちゃんばあちゃんは大体俺のじいちゃんばあちゃんです。じいちゃん死んでますが
これからのは大体俺の経験を元にして書いていく感じになると思われます

推敲によるデジャブに苦しめられていますが気にしない方向で行きます
でもお前こんなん前に書いてたやろみたいなツッコミは募集中です


上条「ああー、疲れたー」バタン

禁書「はー」ペタン

上条「畳はやっぱいいな」ゴロゴロ

禁書「こもえの部屋を思い出すかも」

上条「だなぁ」

禁書「……」

上条「……」

上禁「「あの」さ」

禁書「……とうまが先に言っていいんだよ」

上条「お前からでいいよ」

禁書「……ねえ、とうま」

上条「ん?」

禁書「私、ここに来て良かったのかな」

上条「……まだそんなこと言ってんのかよ」

禁書「だって。とうまのお祖父さん、とうまのこと良く覚えてないんだよ?」

上条「それがどうしたんだよ」

禁書「……とうまも、お祖父さんのこと覚えてないんだよ? もう、二人の間の思い出はどこにも無い」

上条「それは……」

禁書「私のせいなのに。本当なら私はここでのんびりしてる資格なんて」

上条「……あーもう、ジメジメしやがって鬱陶しい。不幸だフコウだふこうだー」

禁書「っ」


上条「そんなに嫌なら学園都市に帰るか? 面倒くせえけどそれでもいいぞ、俺は」

禁書「別に嫌なわけじゃ」

上条「じゃあそんな顔してんじゃねえよ。出るときに言ったよな、お前が楽しまないと意味ないんだよ」

禁書「……でも」

上条「でもじゃねえよ! 大体、一度でも俺が記憶喪失になったのはお前のせいだ、とか言ったか!?」

禁書「私のせいだもん! 私がとうまを頼らなければ、……とうまと出会わなければ」

上条「……おい。本気で怒るぞ」

禁書「でもっ」

上条「いい加減にしろよテメエ! んなこと俺が望むとか思ってんのか!!」

禁書「……思いたくない、けど」

上条「くっだらねえこと言いやがって。いいか、勘違いしてるみたいだから一つだけ言っとくぞ」

禁書「……?」

上条「俺は、お前を助けたことを一瞬たりとも後悔したことはねえよ」

禁書「でも、とうまはその時のこと」

上条「ああそうだな、覚えてねえよ」

禁書「なら」

上条「それでも断言出来る。例え最後に記憶喪失になることが分かってても、俺は絶対にお前を助ける」

禁書「……っ」

上条「記憶失うよりお前を失う方が怖かったって、それだけのことだろ。だから、お前が気に病むことなんて何も無い」

禁書「とうま……」

上条「それでも気になるなら、これから作ろう。無くしちまったもの以上に大切な記憶を」

禁書「――うん、分かった」


上条「はあ、まったくなんで旅先でんな話してるんだか」

禁書「ごめんねとうま。それで、何かな?」

上条「は?」

禁書「さっき何か言おうとしてたでしょ?」

上条「ああ……、いや、うん。いいや」

禁書「何かな、その濁し方は」

上条「や、だってもうなんか十分こっぱずかしい話したし。もう良くね?」

禁書「気になる」

上条「……」

禁書「……」ジー

上条「……いや、あの、ほら。アレだよ、その……ほら」

禁書「全然分からないんだよ」

上条「だから、その、下着屋とか、さっきとかの話でさ」ポリポリ

禁書「さっき?」

上条「……あれだ、お前は俺のなんなのか、みたいな話」

禁書「へっ?」カアッ

上条「ただの居候って言うとなんか違うし、友達ってのもしっくりこないし」

禁書「ま、まあそうかも。兄妹って感じでも無いし、親子じゃないし……」

上条「で、なんかそこんとこあんまり宙ぶらりんなのは宜しくないかなーって。いや深い意味は無いんだけど」

禁書「そ、それで?」

上条「いや、それだけ」

禁書「えっ」


上条「だって、じゃあなんなんだよ」

禁書「それは……その、なんだろう」

上条「だろ? もう分かんねえしいいやって」

禁書「なんでそこで投げちゃうのかな! なんだか杜撰に扱われてる気がするかも!」

上条「……ただ、その。アレだ」

禁書「?」

上条「――とりあえず一番大切ってことで、その」ゴニョゴニョ

禁書「……へ?」

上条「なんかそういう感じでいいんじゃねえかなって上条さんは思うわけでして! それだけ!!」

禁書「と、とうま。よく聞こえなくて聞き間違えたかもしれないから、もう一回言って欲しいかも」

上条「誰が言うか馬鹿!」

禁書「なんでそんなに真っ赤になってるのかな!」

上条「人のこと言えねえだろうが!!」

禁書「だって私は照れてるんだもん。ということはとうまも照れてるの?」

上条「ぐっ、あっさり認めやがった! 卑怯な!」

禁書「……ねえ、とうま?」

上条「な、なんだよ」

禁書「私もね、とうまが一番なんだよ」

上条「……お、おう」

禁書「ふふっ」ギュッ

上条「……」

禁書「……」


上条「……ん?」

ゴキ「」ヤァ

禁書「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁー!!」

上条「ってどああああああ!? でかっ! きもっ!!」ズザザザザザ

禁書「と、とうま! すぷれー!」

上条「どこにあるのか知らん!」

ゴキ「」カサカサカカサ

禁書「いやあああああ! ど、竜王の殺息! エリエリ!」カッ!

上条「だがMPが足りない! ってか速いしキモイキモイキモイ!!」

禁書「ととととうまああああ!!」ガッシリ

上条「と、とりあえず戦略的てった――」

祖父「なんじゃ」

禁書「わあ!」

上条「じいちゃん、いや、ゴキが」

祖父「ああ、ゴキブリか。えーと、おお、あったあった」E.ハエ叩き

禁書「あわわわわ! とうま、壁にぃぃぃぃ!!」

上条「うわあああこっちくんなあああああ!!」

祖父「ふんっ」バシーン

ゴキ「」ベチャ

祖父「それより当麻、大きくなったのう」ワシワシ

上条「今!? ゴキとの戦いを経て!?」

禁書「……」ポッ

上条「オイ待てコラ。ポッってなんだポッて」

……それなりに重要な話なんだからもうちょっと練るべきだったな。ちょい荒すぎたような

まあなんか恥ずかしい感じだったのでゴキで中和してみました
これからも過剰にいちゃいちゃしだしたら不快害虫が出てくる感じになると思います。嘘です

某スポーツの贔屓のチームがアレしてテンション上がって、その……
正直すまんかった、ちょっと間が空いたけど再開します

因みに俺の実体験ではじいちゃんが潰したのはGじゃなくゲジで足が飛んでそれが動


上条「ってかじいちゃん、話はもう終わったの?」

祖父「何を言っとるんだとうま、昼飯はさっき食べただろう?」

上条「……なんだろう、このやるせなさ」

禁書「呼びにも来ないんだし、もう少し休んでていいんじゃないかな」

上条「そーだな、そうするかー」グデー

祖父「ほっほっほ」スタスタ

禁書「どこかに行っちゃったんだよ」

上条「じいちゃんの家だしいいんじゃねえのー」

禁書「それもそうかも」

上条「それより、これからどうするよ」

禁書「どうするって、何を?」

上条「だから何するって」

禁書「何が出来るのかも分からないんだよ」

上条「それもそうか。まあ、ちょっと休んだらここらを散歩でもするか」

禁書「うん、じゃあそれがいい」

上条「なんかさ、アレなんだよ。若干ここら辺のこと覚えてるっていうか」

禁書「! それ、本当なの!?」

上条「ああうん、若干なんだけど」

禁書「よく理屈は分からないけど、それは良いことなんだよ!」

上条「ガキの頃の記憶だからエピソード記憶と意味記憶の境界があやふやだったとか」

禁書「そんなこと有りうるの?」

上条「記憶喪失自体珍しいだからなんとも……」


禁書「それじゃあ、やっぱりここら辺を散策してみるべきかも!」

上条「ああ、もっと思い出せるかもしれないしな」

禁書「うん! それじゃあさっそく……」

上条「もうちょっと休んでからなー。あと山歩きするなら着替えた方がいいんじゃないのお前」

禁書「着替え? ああ、そういえばしいなが持ってきてるって」

上条「そー。母さん来たら聞いてみよう、多分車に積んでるんだろうから」

禁書「お洋服、どんなのがあるのかな?」ワクワク

上条「色々あるんじゃねえの? 母さんなんか楽しそうだったらしいし」

禁書「私も楽しみなんだよ!」

上条「……ってかお前、服とかに興味ある割にはいつも歩く教会着てるよな」

禁書「? だって私はシスターなんだよ?」

上条「普通のシスターはそんな真っ白な修道服なんて着ないと思う」

禁書「だって私普通じゃないし」

上条「そりゃ、そうか」

禁書「うん。必要悪の教会の禁書目録なんて何人もいたら大変かも」

上条「……まあ、アレだ。ここにいる間はそんなこと忘れて、休暇だと思ってのんびりしよう」

禁書「うん。最近は物騒な出来事もあんまり無いしね」

上条「ここまで攻めて来る魔術師も……流石にいないよな?」

禁書「それは分からないんだよ」

上条「まあ、来ないものと思って。お前まだガキなんだから、年中気を張ってたら疲れるだろ?」

禁書「子供扱いは止めて欲しいかも」



上条「んで、母さんはどこにいるかなっと」

禁書「まだお話し中かな?」

上条「んな長話をしてるとも思えないんだけど、母さん達も疲れてるだろうし」

祖母「当麻、少しは休めたかい?」スタスタ

上条「あ、ばあちゃん。父さん達は?」

祖母「ああ、今車から荷物を降ろしに行ったよ」

上条「ん、そっか。それならちょっと手伝いに行くか」

禁書「そうだね」

祖母「……ところで、当麻や」

上条「ん、何?」

禁書「?」

祖母「この子は、当麻の将来のお嫁さんなのかい?」

上条「」ブッ

禁書「」ゴン

上条「ごほっ……、っ何を突拍子も無く言い出してんだよ!」

禁書「そうなんだよ! そんなこと少しも言ってないかも!」

刀夜「なんだ当麻、違うのか。私はてっきりそのつもりで挨拶に来た感じなんだと」ドサッ

詩菜「あらあら。私としてはインデックスちゃんみたいな可愛らしいお嫁さんが来てくれるのは大歓迎なのだけれど」

上条「そっち二人も変なこと言ってんじゃねえ!!」


祖母「それじゃあ、当麻は何でもない友達をわざわざこんなところまで連れて来たのかい?」

禁書「えーと、そもそも実は私は友達じゃないんだよ」

上条「実はその、一応、ウチに居候してるわけで」

祖母「? ああ、“将来の”が間違いだったんだね」

禁書「だからそうじゃないかも!」

上条「今も昔も違うから! 何にもないから!!」

祖母「それじゃあ、当麻は何でも無い女の子と一緒に住んでこんな山奥まで連れて来たのかい?」

上条「いや、それはその」

禁書「わ、私がわがまま言ったからなんだよ!」

上条「……あの、さ。さっきもそんな話をコイツとしてたんだけど」

禁書「へっ、と、とうま? そんな風に皆に言うとなんか意味合いが変わってくるような気がしないでもないんだよ」

上条「いやまあ、でもさ」

刀夜「おっ、なんだ当麻。ついにプロポーズしたのか!」

詩菜「あらあら、ウエディングドレスは流石に用意していないのだけれど。どうしましょう」

上条「何の話!? なんでそこまで話がすっ飛ぶんだよ!!」

刀夜「いやあ、私も二人はお似合いだと思ってたんだよ」

詩菜「当麻さんはまだ結婚出来る年齢じゃないから、婚約ということになるのかしら?」

上条「もしもーし!」

禁書「……」


上条「……ってあれ、ひめ? 気持ち頬が赤くなってません?」

禁書「なっ、そんなことは無いかも!」

刀夜「ほら当麻、インデックスちゃんもお前の一言を待って」

上条「もう黙れよ! それより荷物運ぶんなら手伝うけど!!」

刀夜「ああ、荷物はこれだけだから大丈夫だ」

上条「そうかい! それじゃあちょっと俺インデックスとそこらをぶらついてくるね!!」

詩菜「あらあら、もうデートですか当麻さん」

上条「何なんださっきからなに言ってんだ!! アホか!! じゃあまた後で!!」グイッ

祖母「おや、行ってしまった」

祖父「ほっほっほ。若いですなぁ」

刀夜「いやあ、からかいがいがあるなぁ」ニヤニヤ

詩菜「人のことは言えないけれど、あんまりいじめちゃ駄目ですよ」クスクス



禁書「とうま、どこまで行くのかな?」

上条「え? ああ……さあ」パッ

禁書「適当に歩いてたの?」

上条「まあ、うろ覚えだし」

禁書「まったく。道はあるけど山の中なんだから、もう少し慎重に歩いた方がいいかも」

上条「……父さん達が変なこと言うから」ボソッ

禁書「……聞こえてるんだよ」

上条「さー進むぞー!」ダダッ

禁書「だからどこに行くのかな!?」

全然急いでねえー
なんかタイミング逃してましたすいませんでした
夜だか朝だかですが投下


上条「って、お前着替えてねえし」

禁書「だってとうまが引っ張ったから」

上条「……まあ、ちょっと行ってすぐ戻るか。もう時間も遅いし」

禁書「そだね。あっ、カニだ」

上条「そういや、すぐ近くに川とかあったような気が」

禁書「へー」ツンツン

上条「こらこら、いじめてやるな。……いや、そういえば確か」

禁書「ん? 何か思い出し中?」

上条「……まあいいや、歩けば思い出す前になんか見えるだろ」スタスタ

禁書「そうかも」テクテク


上条「お」

禁書「へ?」

上条「ああそうだ、防火水槽だ」

禁書「ぼうかすいそう?」

上条「火事のときに水を汲むところ、って感じか。あの階段の下だな」

禁書「水槽があるの?」

上条「いや、コンクリの……ってか、ほとんど池みたいなもんだ。そもそも民家がそんなに無いから」

禁書「火事もほとんど無いから、ずっと使われてない?」

上条「そういうこと。水辺で適当に涼んで戻ろうぜ」

禁書「うん、分かった」


上条「ほれ、池だろ」

禁書「ほんとだ。普通に池だね」

上条「しかし涼しげってほどじゃあないか。でも悪くないだろ?」

禁書「うん。あ、カエルだ」

上条「ってかここ普通に色々生き物いるよな。こっから水汲んで火消したら色々焼けるような気が」

禁書「……使う羽目にならないことを祈るしかないかも」

上条「いやほんとに」

禁書「ていっ」ポチャン

上条「カエルもいじめちゃいけません」

禁書「別にいじめたわけじゃ……、あ」

上条「おー、蛇だ」

禁書「どっ、毒蛇?」

上条「いんや、こんなところに毒蛇はいないだろ。ってか刺激しなかったらこっち来ないから大丈夫」

禁書「ほ、本当かな……?」

上条「お、ほら。見ろよ」

禁書「へ?」

上条「リアル蛇に睨まれたカエルの図」

禁書「……、……あ!」

上条「この世は所詮弱肉強食。強いものが生き、弱いものが死ぬ。ああ無情に無常」

禁書「いじめてごめんなさい……」ナムナム

上条「やっぱいじめてたんじゃねえか」ペシッ



禁書「……」チャプチャプ

上条「……」ボケー

禁書「なんだか、やること無いね。蛇もどこかに行っちゃったし」

上条「む。インデックス、山での遊びってのは待っていても来ないんだよ」

禁書「何もないもんね」

上条「何でもあるだろう。例えばほら、適当な葉っぱで船を作ってだな」チョイ

禁書「……それで?」

上条「こう、流れに任せて」スイー

禁書「……とうま、つまんない」

上条「行く先が水路じゃあ追えもしなければ何の障害も無いな……ただの葉っぱでもすぐに視界から消えるわ」

禁書「というか葉っぱの船で喜ぶ歳でも無いかも。とうま、戻ろう?」

上条「そうだなー」

禁書「そういえば、何か思い出した?」

上条「んー、あの防火水槽の存在?」

禁書「……まあ、思い出すのはいいことなんだよ!」

上条「ぶっちゃけ微妙であった。もっと小さかった頃はなんかはしゃいでた気がするが」

禁書「泳げたりすればまた違ったと思うんだよ」

上条「一応、そういう予定も無きにしもあらず」

禁書「ほんと?」

上条「ん。川の水は綺麗だし目に入っても痛くないぞ。今日はもう行かないけどな」

禁書「楽しみかも」

上条「まー期待は裏切らないだろうよ、多分」


禁書「ねえとうま、ここら辺のお家はとうまのお祖父さんのところだけなのかな?」スタスタ

上条「少ないしちょっと離れてるけど、だけじゃねえよ。ほら、目の前にもあるだろ」テクテク

禁書「あ、本当だ。こんにちはー」

上条「ん?」

おばさん「こんにちは。まあ、外人さん?」

禁書「イギリス出身なんだよ」

おばさん「イギリス! まあまあ、本格的ねえ」

上条「どうも、こんにちは」

禁書「ほんかくてき?」

おばさん「はいこんにちは。……あらら?」

上条「はい?」

おばさん「もしかして、上条さんのところの……当麻くんだったかしら?」

禁書「そうだよ?」

おばさん「まあまあ、大きくなって! そのツンツン頭は相変わらずなのねえ」

上条「はあ、ええと」

おばさん「ああ、そうよね。あの頃はもう、これくらい小さかったから覚えてないわよねえ」

禁書「……とうまは昔はネズミの使い魔だったの?」

上条「んなわけあるか。あーすみません、昔のことあんま覚えてなくて」

おばさん「いいのよいいのよ、元気そうで何よりだわ。……それで、そっちの可愛らしい子は彼女?」

上条「なんか今日よく間違われるけど違います!」

おばさん「やるわねえ、おばさんこんな綺麗な子初めて見たわ。その髪の色は染めてるんじゃ無いわよね?」

禁書「う、うん。地毛なんだよ」

上条「ってかやりませんから彼女じゃありませんから!!」


おばさん「あら、じゃあお友達かしら? 何にしても素敵ねえ」ナデナデ

禁書「そんなに褒めても何もでないかも」

上条「素直に受け取っとけよ」

禁書「むぅ」ベシベシ

上条「いたっ、なぜ叩く」

おばさん「ごめんなさいね、傍から見てもとっても仲良しさんに見えたから。てっきり恋人かと思って」

禁書「……っ」ピタッ

上条「……あのー、さっきといいなんか挙動不審じゃないですかねインデックスさん」

禁書「……」グー

上条「って今度は空腹なんかい!」

禁書「お、お腹がすくのは仕方無いんだよ!」

おばさん「まあ、お腹がすいたの?」

上条「あ、いえお構いなく」

おばさん「ちょっと待っててね。いいものがあるから」

禁書「へ?」

上条「行ってしまった」

禁書「あ、戻ってきた」

上条「はやっ」


おばさん「おまたせ。はい、トマト」スッ

禁書「む。旬の野菜なんだよ」

おばさん「まあ、良く知っているわねぇ。うちで作ったの、食べてくれるかしら?」

上条「良いんですか?」

おばさん「いいのよいいのよ、沢山あるもの。そのままかぶりついちゃっていいから」

禁書「それじゃあ、いただきます」ガブッ

上条「いただきます」ガブ

おばさん「……どうかしら?」

禁書「とっても美味しい!」ニコッ

上条「うん、美味しいです」

おばさん「まあまあありがとう。お口に合ったようで嬉しいわ」

上条「いえ、こちらこそ」

禁書「はむっ、むぐ」ムシャムシャ

おばさん「……ねえ?」

上条「はい?」

おばさん「お持ち帰りはアリかしら」ガシッ

上条「ナシです不可です」ガシッ

禁書「?」モグモグ


おばさん「本当に可愛らしいわぁ。あ、それじゃあ写真は駄目かしら?」

上条「写真くらいなら別に構わないですよ」

おばさん「ありがとう! それじゃあちょっとカメラ取ってくるわね!」タタッ

禁書「あ、戻ってきた」ムシャリ

上条「なんつー健脚」モグ

おばさん「はいそれじゃあ、1+1は?」

禁書「? にー」

上条「に」

おばさん「」パシャッ

禁書「なんでいちたすいち?」パクッ

上条「に、の時の口の形が笑ってるっぽいからだろ」

禁書「なるほほー」モグモグ

おばさん「本当にありがとうね。はいこれお礼にもう一個」スッ

禁書「ありがとう! そしていただきます!」ハグッ

おばさん「……おばさんこんな愛らしい孫が欲しいわぁ」

上条「あげませんよ」

おばさん「あらあら、ごめんなさいね」クスクス

上条「……や、他意は無いですよ? 別にそういう意味じゃあ」

おばさん「あら、そういう意味ってどういう意味かしら?」ニコッ

上条「いやだからその」

禁書「? どしたの?」ムッシャムシャ

上条「いや、だからなんでもないけど」

禁書「?」モッグモグ

防火水槽は実際に祖父宅の近くにあったのが元です
カエルも蛇もいました。食われはしませんでしたが
おばちゃんは特にアレです

アカン、なんかシリアス話がちょいちょい入る
ま、まあちょいちょいなんで勘弁してつかあさい
あと絵的な部分は妄想力を駆使して頑張って下さい


おばさん「ふふっ。それじゃあまたね、お二人さん」

上条「どうもー」

禁書「ばいばーい」

上条「……、…………あー」

禁書「どうしたの?」

上条「なんか、ちょっと思い出した気がする。うっすらだけど」

禁書「さっきのおばさんのこと?」

上条「そう。そもそも小さいときのことだから、これ以上思い出すことも無いだろうけど」

禁書「やっぱり、小さい頃にお世話になってたの?」

上条「そうだなぁ。前にもトマトかなんか貰ったような、そうでもないような」

禁書「……」

上条「……さ、戻るぞ」

禁書「うん、そだね」

上条「……」

禁書「……」

上条「……一応言っとくが」

禁書「うん、分かってる。もう私のせいで、とか出会わなければ、とか言わない」

上条「分かってるならいいけど」

禁書「でも、それでももう思い出せないのは悲しいことかも」

上条「そりゃあ、な」

禁書「だから、それを悲しむのは正しいと思うんだよ。私だってとうまを忘れちゃったら悲しいもん」

上条「そうだな。俺も、もう忘れたくないよ」

禁書「うん。もう忘れさせたりはしないんだよ」


上条「でもそれは、お前にも言えるよな」

禁書「私は、そもそも環境がまるっきり違うからあんまり気にならないし」

上条「気にならなくてもそれは無かったことにはならないし、悲しいことだと思うよ」

禁書「それは、そうだけど」

上条「少なくとも、お前がもし俺のことを忘れて俺と一切関係無いところで暮らしだしても、俺は悲しい」

禁書「……」

上条「お前は何度も忘れてるみたいだし、色々単純にはいかないだろうけどさ」

禁書「うん。……正直、無くしちゃった記憶はあんまり思い出したく無いし、知りたくも無いんだよ」

上条「……怖いか?」

禁書「うん、怖い。私の知らない私がいて、私が傷付けたかもしれない誰かがいて、って考えたら」

上条「お前が悪いんじゃない――って言っても、なんの慰めにもならないか」

禁書「そういう問題じゃないんだよ」

上条「だよなぁ。……でも本当に、それに関しては必要以上に考える必要は無いと思うけど」

禁書「なんで、そう思うの?」

上条「忘れられるだけでも悲しいのに、その上苦しみだけ残していくなんて堪えられないから」

禁書「……」

上条「せめて自分のことを忘れていても、笑っていて欲しいって思うんじゃないか。これも俺だったら、だけど」

禁書「笑っても、いいのかな」

上条「いいに決まってるだろ。ってかもうアレだ、誰かじゃなくて俺が笑ってて欲しい。誰が許さなくても俺が許す」

禁書「……なにそれ。なんの答えにもなってないかも」

上条「俺の率直な思いだよ。ってか、もう今までのやりとり全部無し。折角遊びに来たんだし、難しいこと考えずに楽しもう。な?」

禁書「そもそも話を振ったのはとうまかも。……でも、そうするね。ありがとう、とうま」





詩菜「これなんてどうかしら?」

上条「いや、どうと言われても」

詩菜「それじゃあこれも一回着てみましょうか」

禁書「了解なんだよ!」ガラッ

上条「……楽しそうだなぁ」

刀夜「おお当麻、戻ってたのか」

上条「ついさっき。すぐ母さんに捕まってファッションショーが始まったけど」

刀夜「はは、楽しそうでなによりじゃないか」

上条「そりゃそうだけどね……もう今日は終わるんだから服なんてどうでもいいだろうに」

禁書「どうかな、とうま?」ガラッ

上条「……うわー、似合うわねー」

禁書「似合うわねー!?」

刀夜「インデックスちゃんの活発なイメージとは合わないかもしれないけど、似合ってるんじゃないかな?」

上条「ってかそれならさっきの普通の白ワンピの方がいいだろ。んなヒラヒラもっさりしたの着てどうすんだよ」

禁書「でも可愛いと思うんだよ」

上条「むしろ歩く教会の方が歩きやすそうだし、本末転倒じゃん」

禁書「機能性は二の次かも!」

上条「なおさら今着替える意味ねえじゃねえか!」

詩菜「それじゃあ、こんなのはどうかしら?」

上条「ヒラヒラが増えた!? もうそれゴスロリじゃないか!?」

禁書「あ、可愛いかも」


詩菜「でも、似合うと思わない?」ヒラヒラ

上条「そりゃその辺の日本人が着るよりは似合うだろうけど」

禁書「でもこれ、どうやって着るのか分からないかも」

詩菜「あら、確かにちょっと複雑かもしれないわね。これはまずここの……」

上条「母さん確実に着せ替え人形的な感じで楽しんでるだろ……」

詩菜「だって、銀髪碧眼の美少女なんていたら色々な服を着せてみたくなるのが女の性というものでしょう?」

上条「でしょう言われても」

刀夜「ははは。でも私は、母さんもインデックスちゃんに負けないくらい色々な服が似合うと思うよ?」

上条「我が父親ながらうぜえ」

詩菜「それじゃあ、これは後にして次はこっちを着てみましょうか」

禁書「うん!」ガラッ

上条「……いちいち試着せんでええがな」

禁書「どうかな!」ガラッ

上条「オーバーオールねぇ。良いんじゃねえの、山歩きにも」

禁書「そうじゃなくて、似合ってるか聞いてるんだよ」

上条「もう完全に趣旨が移ってるのな。まあだから、さっきまでのと雰囲気変わって良いんじゃねえの」

禁書「なんだか投げやりかも」

上条「お前は俺に何を期待してるんだよ」

禁書「むう……しいな、次!」ガラッ

上条「……」

禁書「どうっ!?」ガラッ

上条「猫の着ぐるみ!? もうネタに走っちゃうの!?」


禁書「どうかな?」

上条「いやだから、どうって言われても……」

禁書「……にゃーん」

上条「なぜ鳴く」

禁書「……」カァーッ

上条「なぜ照れる」

刀夜「これはこれで可愛らしいじゃないか、なあ当麻?」

上条「いや別にただの普通に着ぐるみってか」

詩菜「可愛らしいわよね、当麻さん?」

上条「何!? なんでプレッシャーかけてくるの!?」

詩菜「ところでここにもう一着サイズ大きめなのがあるのだけれど」ピラッ

禁書「あ、とうまにぴったりかも」

上条「ぴったりかもじゃねえよ明らかに狙ってんだろ! 俺は絶対着ねえぞ!!」

禁書「えーおそろいー」

上条「全然全く興味ないです」

刀夜「せっかくだから着ればいいじゃないか」

上条「いや着ないから」

詩菜「あらあら、それじゃあインデックスちゃんから根掘り葉掘りこれまでの話を聞いてしまおうかしら」

禁書「えっとね、まずとうまと会った時に歩く教会を壊されて全r」

上条「着ます着させていただきます着させてください」

詩菜「はい、当麻さん」

上条「父さん、アンタ怖ろしい人と結婚したな」

刀夜「なんだ当麻、今更気付いたのか」


禁書「とうまー、着たー?」

上条「……着たけど」ガラッ

禁書「……おー」

上条「なんだその反応」

刀夜「ぶっ、ははははは! 似合うじゃないか!」

詩菜「あらあら、二人揃って素敵じゃない」クスクス

禁書「正直ちょっとシュールなんだよ」

上条「お前……」

詩菜「そうだ、写真撮りましょうね」

上条「マジかよ。黒歴史形に残されちゃうの俺。なんでこんなことになってるの」

刀夜「まあまあ、折角なんでしいいじゃないか」

禁書「まあまあなんだよ」

上条「何の折角だよ……ってか、それならさっきまでのインデックスの方を撮れよ」

詩菜「あらあら当麻さん、欲しい?」

禁書「さっき着替えたときにちゃんと撮ってたんだよ」

上条「……いや別にいらねえけど。もういいからさっさと撮ればー」

詩菜「それじゃあ、二人とももっと近くに寄りましょうか」

禁書「はーい」ズイッ

上条「……」

詩菜「1+1はー?」

禁書「にー!」

上条「にー」

詩菜「」パシャ

詩菜さんの口調はこれで良いんですよね……? なんか難しいな

因みに両方黒猫イメージです。でも白猫とかでも可愛いと思います

詩菜さんのくちょ

投下します


禁書「まったく、とうまはデリカシーが無いんだから」ムスッ

上条「ってか、え? 着ぐるみに着地しちゃうの? 明らかにおかしくね?」

禁書「別に問題ないんだよ。文句があるのかな?」

上条「いや、つか……」

禁書「……文句があるのかにゃ」

上条「……、暑くね?」スルー

禁書「真夏だろうと歩く教会を着込んでいる私には、晩夏の夕方なんて暑いに入らないんだよ」

上条「いいから脱げ」

禁書「いや」

上条「いいから脱がんかい! 顔真っ赤にしてやせ我慢すんな!!」

禁書「顔が真っ赤なのはにゃの方だもん!」

上条「何勝手に言って赤面してんだよ! ってか言いながら扇風機独占するんじゃねえ!!」

禁書「日本の夏は湿気てるから不快指数がうなぎのぼりなんだよ!」

上条「山だからある程度涼しいだろうが! ってかだから脱げよ!!」

禁書「脱げ脱げってとうまは婦女子に対して何を言ってるのかな! セクハラなんだよ!!」

上条「お前が変なことやってるからだろうが! ってかこれまでやらかしてきたことと比べたらこれくらい何でもないわ!!」

禁書「うわ開き直った! この人開き直ったんだよ!!」

上条「なんでもいいから脱げ! ってかもう脱がしたるわ!!」グイグイ

禁書「ひゃ! ちょっ、とうま! やめ――」

上条「ふんっ!」ズリッ

禁書「」スッポンポーン

上条「っでえええええええなっなんで全裸!? 肌直に着ぐるみとかおかしいだろよって不可抗力だから待ッ――」ガブッ



禁書「まったく! とうまにはデリカシーってものが無いんだから!」ムッスー

上条「……はっ! んあ、結局歩く教会に着替えたのか」ガバッ

禁書「ふんだ」

上条「さっきからなに不貞腐れてんだよ」

禁書「つーん」

上条「つんつーん」プニプニ

禁書「……人のほっぺをつつくのは止めて欲しいかも!」バシッ

上条「だってお前が不貞腐れてるから」

禁書「ふつう、不貞腐れてる人のほっぺをつんつんしたら逆効果だと思うんだよ」

上条「それもそうか。えーと、それじゃあ」ナデナデ

禁書「……」ツーン

上条「うーむ、こうかはいまひとつのようだ」ナデナデナデ

禁書「……」ムスー

上条「んーそれじゃあ」パッ

禁書「………………」ムッスー

上条「……、……」ナデナデ

禁書「……」ムスー

上条「……こうかはばつぐんだ?」

禁書「……」ペシッ

上条「照れてんの?」

禁書「……とうまはまた噛まれたいのかな」

上条「そうカリカリしなさんな」ナデナデ


禁書「むう。というかとうま、ちょっと暇かも」

上条「つってもそろそろ夕飯だと思うけど」

禁書「むっ、ごはん……」

上条「なんだろうなぁ」

禁書「お肉っ!」ハイッ

上条「何故お前が答える。そして多分そんなに肉々しいものは出ないと思う」

禁書「えー」

上条「ってかお前シスターなのに肉肉言うのはどうなの」

禁書「修行中の身なのです」

上条「都合いいよなお前。知ってたけど」

禁書「それよりとうま、ごはんまでどうする?」

上条「んー、じゃあトランプでもやるか」ゴソゴソ

禁書「えー、こんなところまで来てトランプ?」

上条「むしろこんな山奥だと娯楽が少ないのでトランプとかやるもんだ」パラパラ

禁書「そうなんだ」

上条「たぶん」

禁書「……まあいいや、それじゃあ何やるの?」

上条「なるべく運が絡んでこない奴」

禁書「……そんなのあるかな?」

上条「……いや、ババ抜きならいける!」シャバババ

禁書「二人で?」

上条「……うーん」バララララ


禁書「トランプタワーでも作る?」

上条「じゃあもうトランプは止めよう。ってかこれ多分揃ってねえや」ペッ

禁書「文字通り投げたんだよ」

上条「もうてきとーにゴロゴロしていようぜー」ゴローン

禁書「一気に力抜き過ぎかも」

上条「スローライフスローライフ。無理に暇を潰さないで暇を満喫しよう」

禁書「スローライフってそういう意味じゃないと思うんだよ」ゴローン

上条「しらーん」ゴロゴロ

禁書「……」ジー

上条「なんだよ」

禁書「別になんでもないかも」

上条「……せいっ」ムギュ

禁書「あうっ」

上条「……」

禁書「とうまはさっきから何がしたいのかな! 人の鼻を摘むのは止めて欲しいかも!」ベシベシ

上条「いや、なんか物言いたげな目で見てたから」

禁書「説明になってないんだよ!」グイグイ

上条「ぶっちゃけなんとなくだ」

禁書「むうー! それなら私も考えがあるんだよ!」ガシィ

上条「ん?」

禁書「こちょこちょこちょ」ワサワサ

上条「だははははは! ちょ、待った待っははははは!!」


禁書「待ったは無しかも!」コショコショコショ

上条「わかったわかった離した離した! だから止めぎゃははははは!!」バンバン

禁書「もうこうなったら教育的指導なんだよ」ノシッ

上条「乗っかってまでっふぶっはははははっ尻の感触がごほっごほぶふう!!」

禁書「なんだか大変なことになってるけど容赦はしないかも!!」コショコショショコショ

上条「ははははっはっは、ずぇい!」ゴロン

禁書「ひゃああ!」ゴロリン

上条「はっ、はっ、はー、やってくれましたなぁインデックスさーん?」ゴゴゴゴゴ

禁書「最初にちょっかいかけてきたのはとうまなんだよ!?」

上条「問答無用ッ!!」コショコショコショ

禁書「わひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」バタバタ

上条「お前が俺を一方的にくすぐれると思っているのなら、まずはその幻想をぶち壊す!」ワサワサコショコショ

禁書「あはははははは! とうまやめひぇ、はははは!!」ジタバタ

上条「止めぬ逃がさぬ手加減せぬ!!」コチョコチョ



刀夜「見てごらん母さん、私達の息子が女の子相手に馬乗りになってわきの下をくすぐっているよ」

詩菜「あらあら、微笑ましい光景ですね刀夜さん」パシャッ

刀夜「あ、また逆転した」ドタンバタン

詩菜「というか、私にはカップルがいちゃついているようにしか見えないのだけれど」パシャ

刀夜「ははは、本人達にその気が無いから面白いんじゃないか」

詩菜「お夕飯の準備が出来たから呼びにきたのだけれど、もう少し見守っていましょうか」カシャ

上条さん着ぐるみなんてどうやって脱がしたんですかね
気になります

遅くなってすみません
投下します


禁書「ごっはん、ごっはん」カチャカチャ

上条「よっと、それこっちなー」ガチャ

禁書「? なにやってるの?」

上条「俺らの分のテーブル出してるの。そっちの小さいのじゃせいぜい四人くらいしか座れないだろ」ガチャガチャ

禁書「なるほど」コトッ

上条「折りたたみ式は場所取らなくて良いなぁ。あと、なんか他に持ってくるもんあった?」

禁書「残りは大丈夫だって」

上条「ん、了解」

禁書「ごっはん、ごっはん♪」

上条「テンション高いな、なんか特別美味そうなもんでもあったのか?」

禁書「えっとね、野菜炒めみたいなのと、なんかスープと、あと餃子!」

上条「めっちゃ普通じゃねえか。まあ、よく考えたら飯でやたらテンション上がるのもいつも通りか」

禁書「む。とうま、普通のご飯が食べられるってことは素晴らしいことなんだよ?」

上条「へいへい」

禁書「みんなで一緒に温かいご飯を食べる、これってとっても楽しいし幸せなことだと思うんだよ」

上条「まあ、そりゃそうだけど」

禁書「それに、みんなで食べた方がご飯も美味しくなるかも!」

上条「そうかい。それはなにより」

禁書「うんっ」

上条(……相対的に、俺と二人の飯は不味い? いやそういう意図は無いだろ。なんだその捻くれた考え)

禁書「~~♪」

上条(やっぱいつもより楽しそうだな。……ぐう、なんか若干引っ掛かりを覚える自分が嫌だ)ジー


禁書「いっただっきまーす!」

祖母「はいどうぞ、たんとお食べ」ニコニコ

詩菜「あらあら。急いでこぼさないようにね」ニコニコ

上条「いただきまーす」

祖父「おお、今日の朝食は豪華ですなあ」ホッホッホ

刀夜「父さん、もう晩飯だよ」

禁書「はぐはぐもぐむぐ」

上条「だからんなに急がなくってもいいって」

祖母「美味しそうに食べるねえ」ニコニコ

祖父「よく食べよく遊びよく寝る、それこそが子供の仕事」

禁書「む、私はそんなに子供じゃないかも!」

祖父「ほっほっほ、そうかそうか」ナデナデ

上条「口に物入れたまんま大声出すなっつの」

刀夜「手が留守だぞ当麻、こぼすなよ」

上条「へ? うわあぶなっ!」

禁書「とうまはまだまだお子様かも」

上条「ぐぬぬ……」

詩菜「あらあら」クスクス

祖母「二人は仲良しだねぇ」ニコニコ

祖父「仲良きことは、美しきかな」


禁書「? これなに、おつけもの?」

上条「ん? ……ああ、まあ食ってみろよ」

禁書「はむっ」

上条「どうだ?」

禁書「……にぎゃい」ウエー

祖母「それはにがうりの漬け物だよ。若い子にはちょっと苦かったかもねぇ」ニコニコ

上条「ゴーヤって呼び方の方がメジャーか。まあ苦いから米食え、米」

禁書「もぐもぐむぐむぐむぐ、うぅぅまだ苦いかも」

上条「どれ、俺もちょいと」パクッ

禁書「むぐむぐむぐもぐ」

上条「うっ、にっが」

禁書「お米食べるんだよお米」

上条「むぐもぐがうむぐ」

祖父「お米には一粒につき七人の神様が宿っているといわれていましてなぁ」

禁書「む! 確かに日本では古代から神をみ」

上条「へいゴーヤ追加!」グイッ

禁書「むぐー! にぎゃー!」

上条「ほら、米食え米」

禁書「むぐぐ……」ムシャムシャ

祖父「お米には一粒につき七人の神様が……」

上条「もうそれ聞いた! 次の話題に行こう!」


祖父「ばあさん、おかわりはありますかな?」

祖母「はいはい」

刀夜「ん、それじゃあ私も」

詩菜「刀夜さん、私が行きますよ」

禁書「私もおかわりー!」

上条「へいへい……ん? いや、うん」

禁書「うん?」

上条「いや、俺も食うし良いけど……流れ的にだな」

禁書「?」

上条「……まあいいや」スタスタ


上条「ほれ」コト

禁書「はりがほふほふは」ガツガツ

上条「だから口に物入れたまま喋んなってば」ペシ

詩菜「あらあらインデックスちゃん、そんなに美味しい?」ニコニコ

禁書「うんっ! やっぱり大人数で食べるご飯は美味しいんだよ!」

上条「……」ムーン

刀夜「どうしたんだ当麻、微妙な顔して? ははん、さてはしっ」

上条「シット!」バゴーン

刀夜「ごげぶっ!」

詩菜「あらあら。当麻さんはバイオレンスなスキンシップがお好みなのかしら」

禁書「食事中に暴れちゃいけないんだよ、とうま」


上条「ご馳走様」パンッ

禁書「ごちそうさま」

詩菜「それじゃあ当麻さん、早めにお風呂入ってくれると嬉しいのだけれど」

上条「ん、そっか、人数多いしな。俺一番でいいの?」

詩菜「私は片付けがあるし、刀夜さんは食後すぐには入らないし」

祖母「私とじいさんも後でいいよ、年寄りだからね」

祖父「風呂につかったらまず百秒かぞえて、それから……」アーダコーダ

禁書「私も後でいいかも」

詩菜「インデックスちゃんは後で私と一緒に入りましょうか」

刀夜「それじゃあ当麻、ここは私と一緒に」

上条「そんじゃ一番風呂貰うー」スタスタ

刀夜「……母さん、なんか最近当麻が反抗期気味なんだが」

詩菜「あらあら」

禁書「やっぱりとうまは思春期ちゃんなのかも」



上条(……うーむ、ってかもやもやしてる場合じゃないんだった)チャプン

上条(記憶喪失、かあ……一筋縄じゃあ解決しない問題だよなぁ)

上条(俺と一緒に風呂入ろうぜ! とか言えるはずも無いし……)

上条「……いやいや違う違う、何の話だ馬鹿か」

上条(……まあ、考え過ぎないようにしよ。あくまでメインは旅行だ)ザバー


上条「あがったぞー」ホカホカ

禁書「しいなー、とうまが出たんだよー」トタトタ

詩菜「あらあら、それじゃあ私達が二番風呂を頂きましょうか」

禁書「そうだね。行こ、しいな!」

上条「……」ムゥ

刀夜「どうしたんだ当麻、覗きでもするのか?」

上条「……」シラー

刀夜「うっ。当麻、なぜそんな冷たい目で見るんだ、ただの軽口じゃないか」

上条「……」フイ

刀夜「それで当麻、どうしたんだ?」

上条「なんでもー」

刀夜「母さんに懐いてるインデックスちゃんを見て独占欲を刺激されたとか?」

上条「だっ、だから別にそういうんじゃ……」

刀夜「分かるぞ当麻、好きな女の子が自分以外と親しくしてたら気になるものだ」

上条「だから違うっつってんだろクソ親父。自分の母親相手に嫉妬なんざしねえよ」

刀夜「まあ、それも青春の味だ。存分に嫉妬しなさい、それら全てが財産になるんだ」ウンウン

上条「人の話聞けよオイコラ」

刀夜「良いんだ。当麻くらいの歳ならば無意味なものなんて何も無いんだから」

上条「人の話聞かねえ奴の話なんざ意味のあるものに思えないんだけど」


禁書「……しいな、何か壁にひっついてるかも」

詩菜「あら、ヒルね」バシャー

禁書「ひる……」

詩菜「山の中だから、色々な生き物がいるわね」

禁書「いろいろ新鮮なんだよ」

詩菜「それはいいことね」クスクス

禁書「うん。あの街じゃ体験したことないことばかりなんだよ。二人で遠出した甲斐があるかも」

詩菜「……そういえばインデックスちゃん、当麻さんとの暮らしは楽しい?」

禁書「? 何で改まってそんなことを聞くのかな」

詩菜「そういえばあまり聞いたことがなかったな、と思って。大変なこととか無いかしら?」

禁書「大変なことばかりなんだよ。とうまはすぐ怪我して帰ってくるし、お財布無くしてくるし、女の子見つけるし」

詩菜「あらあら。やっぱり血は争えないのかしらねえ特に最後とか最後とか」

禁書「一種の病気かも」

詩菜「他には? 変なこととかされてない?」

禁書「……、とうまの名誉と私の尊厳の為に黙秘するんだよ」

詩菜「あらあら。やっぱり血は争えないのかしらねえうふふふふ」

禁書「しいな、ちょっと怖いかも」

詩菜「あら。……でもそうよね、やっぱり大変なことも多いわよね」

禁書「けど、楽しいこともいっぱいあるんだよ」

詩菜「例えば?」


禁書「うーん、例えばって言われたら困っちゃうけど」

詩菜「ちょっと意地悪な質問だったかしら、ごめんなさいね」

禁書「えっと、一昨日のことなんだけど」

詩菜「ええ」

禁書「とうまがね、お夕飯作ってるときにお塩とお砂糖を間違えちゃったんだよ」

詩菜「あらあら。それはまたベタな間違いをしてしまったのね」

禁書「ボーっとしてたみたい。それで、そのままじゃ食べれたものじゃなかったから、色々二人で工夫してみたんだよ」

詩菜「それは、またベタなフラグのように思えるのだけれど」

禁書「沢山お塩入れてみたり、マヨネーズで誤魔化してみたり、めんつゆの万能さに賭けてみたり」

詩菜「それで、結果は?」

禁書「美味しくなかったかも」

詩菜「案の定、といったところかしら」

禁書「でも、そんなこともなんだか楽しかったんだよ。ご飯も美味しくなかったけど、全部食べるの辛くなかったし」

詩菜「……」

禁書「とうまと一緒だと、そんなどうでもいいことも楽しいんだよ。何でなのかは、よく分からないけど」

詩菜「……インデックスちゃんは、当麻さんのこと好き?」

禁書「? うん、好きに決まってるかも」

詩菜「ふふっ、そうね。当麻さんも、インデックスちゃんのこと大好きだと思うわ」

禁書「……そうだといいな」

詩菜「あらあら。好きに決まってるじゃない。だから、ね? これからも当麻さんの傍に居てあげてね」

禁書「それこそ当たり前なんだよ」

コレジャナイ感を覚えたところで放置してもよく分からないからさっさと投下すべきですな
分かっててもなんだか慣れないものですが

ヘイ!みなみなさまメリー……
……終わってる!?

でも勢いで書いたクリスマス話投下します
今やってるのとは無関係です
バーって俺にしては速く書いた(遅れてるけど)から色々アレな危険がありますがまあ気にしない方向で一つ


上条「突然だが上条さんは二日ほど寝込もうと思う」

禁書「……なんで?」

上条「どうしてもだ。それではグッバイ」

禁書「お風呂に引き篭もるのは困るから止めて欲しいんだよ」

上条「知らんしらーん!」

禁書「とうま、確かにこの国ではクリスマスは恋人と過ごす日になってるけど、本来は家族で過ごす日なんだよ?」

上条「そんなの何の慰めになるんだ! 上条さんがモテない街道まっしぐらだってことには変わりないじゃないですか!」

禁書「…………。……、……とうま?」

上条「なんだよ」

禁書「もう恋人がいないことは認めて、家族で過ごすといいんだよ」

上条「家族つっても父さん達は外だし」

禁書「だから私が家族の代わりに一緒にお祝いしてあげるかも」

上条「……」

禁書「……」

上条「……はぁ。まあいいや、引き篭もってても憂鬱なだけだし」

禁書「なんで不満げなのかな。私の方が色々いっぱい言いたいことあるけど全部飲み込んだ大人なインデックスさんなんだよ」

上条「なんだそれ。まあいいや、折角シスターさんもいらっしゃることだし、なんか適当に祝っときますかね」

禁書「適当って何なのかな! 何事にも全力で取り組むべきかも!」

上条「やる気出ない」

禁書「私、去年はまともにお祝い出来なかったから今年はちゃんとやりたいんだよ!」ベシベシ

上条「去年? 去年って……。あーだー」

禁書「?」


上条「仕方ねえ、こうなったら全力でクリスマスるぞ!!」

禁書「クリスマスるって何!?」

上条「そう、何を隠そう実は俺はクリスマスの達人ッ!!」

禁書「クリスマスの達人って何!!??」

上条「さあまずは食い物だインデックス! いざゆかん!!」

禁書「! 食べ物!!」



上条「と思ったけどまずは飾りとかじゃね? と思った。食い物は最後だろ」スタスタ

禁書「……飾りつけとかやるの?」

上条「アレ? やりたくない?」

禁書「やりたいけど……二人でわっかの飾り作ってクラッカー鳴らして、って、ちょっと寂しい気がするんだよ」

上条「……うん、止めとくか。こんなことなら暇な連中あらかじめ誘っとけば良かったな」

禁書「時既に遅しかも」

上条「今から誘うのは流石になぁ」

禁書「だから、その分食べ物に全力を傾けるべきかも!」

上条「それが本音かよ! まあ確かに、今から飾りつけとか必死になってやるのも嫌だけど!」

禁書「そもそも私はクリスマスパーティーをしようとは言ってないんだよ。ただお祝いしようっていっただけかも」

上条「お祝いって何すんの?」

禁書「美味しいものを食べる」

上条「……流石インデックスさん、見習い力が高いですね」

禁書「む! 何かなその見習い力って!!」

上条「なんでしょーねー」


禁書「あ! とうま、ケンタッ」

上条「自分で肉買って作るからいいです」

禁書「えーなんでー? 日本では定番だって聞いたんだよ」

上条「あのな、お前が知ってるくらい定番ってことは今更行っても二時間待ちとかに決まってるんだよ」

禁書「む」

上条「待つの面倒だろ。食い物はケーキだけ買って、あとは鳥含めなんか適当にそれっぽく作ります」

禁書「むう、まあとうまが作ってくれるなら文句は無いかも」

上条「それは何より。それよりケーキ買おう、二人だけど、どうせお前死ぬほど食うし小さめのホールでいいか」

禁書「とうま、私いちごの乗ったケーキがいいな!」

上条「はいはい、普通のやつな。どこのが美味いとか聞いとけば良かったな」

禁書「ねえ、とうま」

上条「はいはい、何ですか姫」

禁書「いるみねーしょん、って言うんだよね、このピカピカ光ってるの」

上条「そう、イルミネーション。流石に気合い入ってるな」

禁書「科学ってとっつきにくいけど、こういうのは綺麗で素敵かも」

上条「まあ、消費電力とか考えたら素直に綺麗だーって思えないけどな」

禁書「むう、やっぱりとうまはデリカシーの無いこと言う」

上条「デリカシーとケーキどっちが好き?」

禁書「ケーキ!」

上条「それならさっさとケーキとか買って帰るぞー。寒いし」

禁書「あ、とうま! 向こうの方も綺麗かも!」

上条「人の話を聞きなさいっ」グイッ


禁書「せっかくのイベントごとなんだから、街の雰囲気まで楽しむべきかも」ブー

上条「寒い」

禁書「ロマンの欠片も無いんだよ!?」

上条「つってもなぁ。意気込んで出てきたはいいけど、カップルがわらわらいて目に毒だから正直早く帰りたい」

禁書「なんだか人が多いと思ったら、そういうことだったんだね」

上条「そうだぞインデックス、この国のつがいは神聖なクリスマスに街に出てイチャイチャすることに全力を費やしているんだ」

禁書「カルチャーショックなんだよ。でも確かになんだかロマンチックだし、気持ちは分からなくも無いかも」

上条「寒い中わざわざ人混みに出て行く意味が分からん」

禁書「それはちょっと言えてるかも」

上条「なー。この寒空の下でいちゃいちゃおアツいことで」

禁書「とうまはさっきから妙にひがみっぽいね。どうしたの?」

上条「この日に限ってはこの国の独り身は例外無くこうなるんだ」

禁書「カルチャーショックかも。あ、とうま、向こうもなんだか綺麗なんだよ!」

上条「だからあっちこっち行くなって。首輪とリードが必要ですかねインデックスさん」ガシッ

禁書「私は犬じゃないんだよ」

上条「じゃあ好き放題歩き回るなって。浮ついた雰囲気だからはしゃぎたくなるのは分かるけど」

禁書「それならとうまも一緒に来ればいいかも!」グイグイ

上条「引っ張るな!」

禁書「せっかくなんだから楽しまないと損なんだよ!」グイグイ

上条「押すな!」

禁書「むぅー。なんでとうまはそんなに及び腰なの」ベター


上条「単純に気分が乗らないだけだよ」

禁書「……私と一緒のクリスマスは楽しくない?」

上条「なんでそうなるんだよ、別にそういうわけじゃ」

禁書「やっぱりまいかが言ってた、“みにすかさんた”を着るべきだったのかな」シュン

上条「なんでそうなるんだよ!? ってかあの兄妹マジでどうしようもねーな!!」

禁書「? サンタクロースの服装を模したものなんだよね? なんなら貸してくれるって」

上条「分かったそれじゃあ向こうのイルミネーション見に行こうそうしよう!」

禁書「ど、どうしたのかなとうま!?」

上条「ほーらインデックス、綺麗だなーロマンチックだなー」

禁書「今日のとうまはおかしいんだよ……でも、綺麗だね」

上条「……。ミニスカサンタか、アリだな」ボソッ

禁書「アリなの?」

上条「いやー綺麗だなぁはっはっは!!」

禁書「……やっぱりとうまは楽しくないのかな?」

上条「嫌だなあ超クリスマス満喫中ですよ上条さん」

禁書「無理に楽しまなくてもいいかも。帰ろっか、とうま」

上条「どうしたんだよ急に。さっきまであんなに楽しそうにしてたのに」

禁書「私一人で楽しんでも意味が無いんだよ。とうまが嫌がってるのに、わがまま言ってごめんね?」

上条「だから、別に嫌じゃねえって」

禁書「でも、さっきからとうま楽しそうじゃないし」

上条「それはだから」

禁書「大丈夫なんだよ、美味しいご飯が食べられればそれで満足かも! スフィンクスも待ってるし、帰ろ、とうま」


上条「……あーもう。行くぞ」ガシッ

禁書「わわっ。どこ行くのかなとうま、おうちはこっちじゃ」

上条「確か、向こうの広場にでかいクリスマスツリーがあるらしいから。それ見に行こう」グイグイ

禁書「とうま、」

上条「わがまま言っても良い」

禁書「へっ?」

上条「どうせ、何かあったらお前に心配かけることになるんだし。何もない時くらい、わがまま言っても良い」

禁書「……」

上条「今日みたいに俺が乗り気じゃなくてもさ、本気で嫌だったら最初から来ないから。だから気にしなくて良い」

禁書「…………じゃあ、てれびーで紹介されてたフルコース食べたい」

上条「調子に乗るなっ」ペシッ

禁書「むうー、とうまの嘘つき!」ガブッ

上条「あだっ! おま、いきなり噛むな! 頭頂部がハゲる!!」

禁書「ふんだ、とうまのばか」

上条「お前なぁ……」

禁書「――でも、ありがと。とうま」ギュッ

上条「……おう」

禁書「じゃあ、そのツリー見に行こう?」

上条「他に行きたいところとかねえの。どこ行っても人多いと思うけど」

禁書「ううん、それだけでいいかも。とうまと一緒にいるのが、私の一番のわがままなんだよ」

上条「……そうかい。そういや、クリスマスのプレゼントとか何も用意してなかったな」

禁書「くれるの?」

上条「どうすっかなー、あんまり金無いし」

禁書「安物でいいから、何かくれると嬉しいんだよ」

上条「それならお前もなんかくれよ、期待してないけど」

こんな感じで
まあ俺はなんもなかったですけどねーははっ

無いなら作ればいい
ぶっちゃけ俺も上イン成分が足りないんですが自分で書いてもイマイチこうなんかこうアレなんですが

そんなわけで正月休み的なものだと思ってたらもう一月終わりそうなんで投下します


上条「うごっ、ちょ、ギブギブ入ってる入ってる!!」バンバン

刀夜「ふはははは! 父親に勝とうなど百年早いぞ当麻!!」パッ

上条「ええいもう容赦しねえ! そっちがその気ならこっちも本気だオラァ!!」グワッ

禁書「……お風呂上りに何やってるんだよ」

上条「ふはははははは!! ほらほらどうしたお父上!!」ギチギチ

刀夜「ごぶ、と、当麻! これは家庭内暴りょ、ってかやば」バンバンバン

詩菜「あらあら。当麻さん、刀夜さんそろそろ本気で落ちてしまうわよ?」

禁書「というか、どうしてとうまはそんなに元気が有り余ってるのかな」

上条「ん、あがったのか。父さん次入るんじゃねえの」パッ

刀夜「ごふっ」バタッ

禁書「軽く無茶振りなんだよ」

上条「いやだって父さんがさぁ」

詩菜「それじゃあ、先にお布団を敷いてしまいましょうか」

禁書「そういえば、どこで寝るのかな」

詩菜「あらあら。ここに決まってるじゃない。川の字になって寝ましょうね」

上条「……え? マジで?」

禁書「川の字……」

詩菜「他の部屋は空いていないし、必然的にそうなるんじゃないかしら?」

上条「くそう、無駄に広いくせにいらないものがごちゃごちゃ置いてあるから……」

禁書「川の字……?」

上条「まあいいや、布団出してくる。向こうの押入れだよな?」

禁書「川……皮?」


上条「よっ……と」ドサッ

禁書「ねえとうま、かわの字になって寝るってどういうこと? 何のかわ?」

上条「んー? 何のって、普通に漢字のリバー。こう、横に並んで寝たら川の字に見えるだろ」

禁書「……四人じゃあ川の字にならないんだよ」

刀夜「それじゃあ当麻はどっか他所で寝てもらおうかな……」

上条「いいから父さんは風呂入って来いよ。ってか別に四人でも川の字って言うんだよ」

禁書「アルファベットのMの字なら四人でも再現可能なんだよ」

上条「いやだからどうでもいいから」

詩菜「あらあら。それじゃあ誰が斜めになるか決めましょうか」

禁書「私じゃ多分身長が足りないかも」

上条「だから何の話だっつーの。いいから布団敷くの手伝えよ」

禁書「じゃあとうまはどうすればいいと思う?」

上条「どうにでもしろよ、州の字とか……いや今のナシで」

禁書「州の字……っ!?」

刀夜「州だと六人いるんじゃないか当麻」

詩菜「赤ちゃんが三人、大人が三人かしらね」

上条「いや……点二個は手とかで表現すりゃいいじゃん。んでもう一個はコイツが丸まって寝れば」

禁書「斬新な案なんだよ……!!」

上条「やらねえけどな」

詩菜「それじゃあお布団の順番は右から刀夜さん、当麻さん、インデックスちゃん、私 でいいかしら」

禁書「良いんだよ」

上条「いやちょっと待ったそれはおかしい。ってか唐突に決めるなよオイ!」


詩菜「あらあら。でも川の字で寝るときは親は両の端だと決まっているし」

禁書「とうまは私の隣が嫌なの?」

上条「誰が決めたの!?」

刀夜「それじゃあ、私は風呂に入ってくるから」

詩菜「のぼせないようにね」

刀夜「ああ。とうまも我が侭を言うのは程々にな」スタスタ

禁書「だってよ、とうま」

上条「我が侭じゃねえし! 正論だし!!」

禁書「そんなに私の隣が嫌なのかな」

詩菜「あらあら当麻さん、いいことを教えてあげましょうか」

上条「は?」

詩菜「TPOによっては、正論でもただの我が侭になるのよ?」

禁書「独裁なんだよ」

上条「不条理だ!」

禁書「というか、とうまは二人を独占したい甘えんぼさんなのかな」

上条「んなワケねえだろ」

禁書「じゃあ、やっぱり私の隣が嫌なんだね」

上条「……だからさぁ、別に嫌ってわけじゃないけど、やっぱ」

詩菜「あらあら。それなら決定ね」

禁書「決定だね」

上条「オイ待て、話の途中だろうが」


禁書「ふふっ、なんだか変な感じかも」

上条「押し切られたし」

禁書「ねえとうま、なんだかくすぐったいね」

上条「何が?」

禁書「こうやって川の字で寝るのが。いつもはスフィンクスと二人だし」

上条「……そっか、そうだよな」

禁書「――もしかしたら、小さい頃はこうやって寝たこともあるのかもしれないけど」

上条「……そうだな」

禁書「なんだかね、今目をつむったらすぐに寝ちゃいそうなんだよ」

上条「なんだよ、それなら早く寝ちまえば良いじゃねえか」

禁書「でも、なんだかまだ寝たくないんだよ」

上条「良いから寝てろって。移動長くて疲れてるだろ? ……別に、明日もこうやって寝るんだろうしさ」

禁書「いいの?」

上条「俺が嫌って言ってもどうせそうなるよ。だろ? 父さん母さん」

刀夜「そうだなぁ、他に部屋も無いし。自分の家に里帰りしたときは、こうやって寝るものだからな」

詩菜「そうねぇ。川の字で寝るときは子供達を間に挟むものだと相場が決まっているのだし」

禁書「でも、私は二人の子供じゃないかも」

上条「ばあちゃんも自分の家だと思ってくつろげって言ってただろ? だから細かいことは気にしなくて良し」

禁書「……分かった。えいっ!」ボスンッ

上条「どわっ! ばっ、人の布団に入って来んなよ!」

禁書「細かいことは気にしないかも」

上条「全然細かくないわ! さっさと戻れ!」


禁書「どうせ寝てたらこうなるんだから最初からこうでも問題は無いかも」

上条「諦めんなよ! 自分のとこで寝ろって、暑苦しいから!!」

刀夜「良いじゃないか当麻。いっそ私もそっちに行こうか」ノソッ

詩菜「あらあら。それじゃあ私も」ノソノソ

禁書「ウェルカムなんだよ!」

上条「来るな暑苦しい!」ゲシゲシベシベシ

禁書「そんなに嫌がらなくても良いと思うんだよ。減るものじゃないし」

上条「増えるんだよ暑いんだよ夏だって言ってるだろ!!」

禁書「むぅ」

詩菜「あらあら。言葉の割にはインデックスちゃんはあまり邪険にしないのね」クスクス

上条「言っても聞かないだけだろうがぁぁぁぁ」グイー

禁書「わあああ。ふん、一回で諦めると思ったら大間違いなんだよ!」ゴロゴロ

上条「だから来るな! なんなんだ!」グイグイ

禁書「甘えたいお年頃なんだよ」

上条「うるせえ年齢不詳!」

詩菜「インデックスちゃん、甘えたいのなら私の隣も空いていますよ?」

禁書「しいなはこんなに優しいのに、その息子は心が狭いかも」ノソノソ

刀夜「当麻、私の隣も空いてるぞ?」

上条「二人まとめてうっせえ」

禁書「ふんだ、しいなと一緒に寝るからいいもん。とうまのばか」

上条「ってか見てるだけで暑苦しいってんだよ……まったく」

上インってか家族団らん的な何かですな

次はちょろっとシリアスパートっぽいものを挟む感じなんでまあ適当に流すと思います
少々立て込んでるんで遅くなる可能性も無きにしも非ず

そんなわけでちょっくらシリアス?パートです
ステイルはともかく祖父がやたら喋ってますが先日一周忌だったんで大目に見て下さい


禁書「ぐー……」スースー

上条(……でも絶対結局コイツ俺の布団にもぐりこんで来るだろうなぁ、まったく面倒な)

禁書「ぅん……」

上条「……トイレ行こ」

禁書「……」



上条「水洗じゃないと怖さ五割増しだな……インデックス大丈夫かこれ」

上条「――さて、と」スッ

上条「今、向こう何時だっけか」prrrr......


ステイル『何か用か』

上条「ああ悪い、ちょっとな。今大丈夫か」

ステイル『手短に済ませろ』

上条「……インデックスの、記憶喪失のことなんだけどさ」

ステイル『……ああ』

上条「夕方にさ、ちょっとインデックスと話をしたんだ」

ステイル『記憶喪失の?』

上条「そう。それで、アイツが自分の記憶について『思い出すのは怖い、誰かを傷付けたかもしれないことが怖い』って言ってて」

ステイル『……何と返したんだ』

上条「“忘れられて傷付いていたとしても、お前まで悲しい顔をしたら余計に悲しい。だからお前は笑っていて良い”みたいなことを言った」

ステイル『ふん、勝手なことを。まあ良い、君が守るべきは僕や神裂じゃなく彼女なんだからな』

上条「……でもさ。本当に、それで良いのかな」

ステイル『何?』


上条「お前らはインデックスが苦しむようなことを望まないのは分かってる。でも、それを俺が言って良かったのかな、とか」

ステイル『まあ、正直鬱陶しいけどね。それでも、何の罪も無い彼女が悲しむよりはマシだよ』

上条「罪、か」

ステイル『そうだ。彼女から記憶を奪い、その運命から解放出来なかった罪。それは僕達だけが背負えばいいものだろう?』

上条「……本当に、それで良いんだろうか」

ステイル『だから、君はさっきから何を』

上条「あいつが記憶を失うことを止められなかったのは、あいつ自身も同じじゃないか」

ステイル『…………、それで? 君は彼女も罰を受けるべきだと?』

上条「……分からない」

ステイル『…………仮に、だ。彼女自身にもそういう罪があったとして。――その罰を受けるべき彼女は、もう死んでしまったよ』

上条「…………」

ステイル『かつての彼女と今の彼女が別人だとは言わない。それでも、その贖いを今の彼女に求めるのは間違っているだろうさ』

上条「それは、分かってるけどさ」

ステイル『ともかく、それは僕達の問題だろう。君が気に病むことじゃない』

上条「……」

ステイル『とにかく君は彼女を悲しませないことだけを考えろ。君には多数前科があるからな、次は無いぞ』

上条「……そうだな。分かった」

ステイル『ふん。用件はそれだけだな、切るぞ』ブツッ

上条「……はぁ」

上条「記憶喪失、か」


上条「……」フー

祖父「……」ホー

上条「うわっ、じいちゃん居たの!?」

祖父「なんじゃ、藪から棒に」

上条「いやそれはこっちの台詞で」

祖父「ほっほっほ、星が綺麗ですなぁ」

上条「話題の切り替え強引だな!」

祖父「ふむ。何やら悩んでいる模様」

上条「え、ああ、まあ色々と……」

祖父「ときに当麻、愛とは何か分かるかな?」

上条「ってぶった切られた!?」

祖父「当麻や、お前は誰かを愛しているか? 例えば、あのお嬢ちゃんとか」

上条「……だから、インデックスとはそういうんじゃないって」

祖父「それはいけませんなぁ」

上条「なんで」

祖父「当麻や、お前は今年でいくつになるんだったかな?」

上条「今十五……ん? あーいや違うな、十六で十七になるのか」

祖父「そうかそうか。当麻、大きくなったなぁ」ワシワシ

上条「いやそれはもう分かったから! いやこの場合正しいのか!?」

祖父「小さくなったのか?」

上条「なってない!」


祖父「子供というものはな、皆愛されて生まれ育つものじゃ。悲しいことに例外もあるがな」

上条「……は、話が繋がってるのか? まあ飛躍はしてないか」

祖父「何しろ、子供には愛することは出来ないからな。純粋な愛情と言えば聞こえは良いが、それは生物としての根源的な欲求に過ぎず」

上条「このじーさん本当にボケてんのかな。かなり疑わしくなってきたぞ」

祖父「まあ、子供のうちはそうやってただ愛されるだけで良いんじゃ。守られ愛され育つのが子供だからの」

上条「ってかこれ俺に話しかけてるんで良いんだよな?」

祖父「当麻や、お前もまだまだ子供だ。だから守られ愛され育ってもいい」

上条「あ、うん。うん?」

祖父「だがな、お前が何か大切なものを見つけたのならば話は別じゃ。例えば、あのお嬢ちゃんとかな」

上条「え、ああ」

祖父「当麻、お前はあのお嬢ちゃんが大切なんじゃろう?」

上条「まあ、そうだけど」

祖父「ならば、お前はもう受け取るだけではいかん。何かを与えられるような人間にならねばならんのじゃ」

上条「……何かを与えるねえ」

祖父「その与えるもののことを愛というんじゃ。といっても、別に好きになれということじゃ無いぞ」

上条「じゃあどういう?」

祖父「まあもう好きなんじゃろうが」

上条「質問に答えろよ」

祖父「そうじゃなぁ。それじゃあ当麻、恋とはどんなものか分かるか?」

上条「恋って言われても……だから、だれかを好む気持ちのことじゃないの?」

祖父「そうじゃな。だから恋というのは一人で出来るんじゃ。通い合わずともその心は嘘になどならないからの」

上条「はあ」


祖父「だが愛は違う。仮に自分が愛だと思ったものでも、受け取った側によってはそれは愛でなくなることもあるんじゃ」

上条「例えば?」

祖父「極端な例じゃが、ストーカーとかが一番分かりやすいかの」

上条「あー……」

祖父「愛の定義は愛す側と愛される側、二人の間で決まる。だから、愛なんて不確かで曖昧なものじゃ」

上条「……でもさ、そんな風に言われるとなんか、こう釈然としないんだけど」

祖父「ほう?」

上条「真剣にそいつの為に何をしてやれるのか、何が出来るのか考えて動いたのなら、それはもう愛で良いじゃん」

祖父「受け取った人がそれを迷惑に思ったのなら、それは自己満足でしか無いんじゃあないか?」

上条「ぐぅ」

祖父「真剣に考えた結果、それが迷惑でしか無いこともある。何気ない一言が、愛に満ちた言葉に聞こえることもある」

上条「……そんなもんなのかな。なんだかやるせないけど」

祖父「そんなもんじゃよ。そして、それでもな、当麻」

上条「?」

祖父「お前さんが言った通り、真剣に考えてやるのは間違いじゃない。それはその時点では、間違いなく愛なんじゃ」

上条「……どういうこと?」

祖父「渡せば変わってしまうこともある、ということじゃ。それでも、愛というのは一人で抱えていられるものじゃない」

上条「なんか、堂々巡りだな」

祖父「それでいいんじゃ。愛に答えなど無い。それを渡そうと真剣に考えて、駄目ならまた一から考えて。きっとそれが愛というものなんじゃ」

上条「……」

祖父「まあそれでも間違った方向に愛しまくってしまう人もいるんじゃがな」

上条「まあ、うん」


祖父「さて、それじゃあ改めて聞こうか。当麻、お前はあのお嬢ちゃんを愛しているか?」

上条「……愛してるよ。何をしてやればいいのか、未だに良く分からないけどさ」

祖父「そうか。――大きくなったな、当麻」

上条「まだまだ子供だけどね」

祖父「精一杯悩むと良い。それはきっと糧になる」

上条「うん。分かった」

祖父「さて。それじゃあ、夕飯を頂きに行きましょうか」ホッホッホ

上条「じいちゃん、夕飯はもう終わったよ」



禁書「……ぐぅ」ギュウ

詩菜「……すぅ」ナデナデ

上条(……仲がよろしいことでなにより。けっ)

禁書「……んー、もお、ったらぁ」

上条「ん?」

禁書「しいなー……」

上条「…………」イラッ

禁書「とうまが、とうまで、とうまなんだよ……」

上条「……………なんだよそれ。あ、そういやカメラどこだカメラ」ゴソゴソ

禁書「まった、くぅ……」グー

上条(まあ別にインデックスの写真が欲しいわけじゃないけどほら思い出的なやつがあれだから。お、あったあった)

禁書「……」

上条「って、今どきフィルムカメラだと……?」


禁書「ん……」

上条「……」グーグー

禁書「ぅん……」ムクッ

詩菜「……あら? インデックスちゃん、どうしたのかしら?」

禁書「といれ……」

詩菜「あらあら。それじゃあ一緒に行きましょうか」

禁書「んー……」ボテボテ

上条「ぐえっ」

禁書「……ん?」

詩菜「あらあら。当麻さんを踏んじゃあ可哀想よ? さ、行きましょうか」

上条「うぐ……ぐー」

禁書「んぅ……」


上条「……」スースー

禁書「……」ポテポテ

上条「……」グーグー

禁書「……ん」ゴソゴソ

詩菜「あら?」

上条「んぁ……?」

禁書「……ぐぅ」ギュッ

上条「ん……」スッ

詩菜「……あらあら。そっちは私達のお布団じゃあありませんよ?」クスクス

答えなんて出なくても悩み続けるのが愛だよね、ってことで一つ
中途半端に触れるのも気持ち悪かったけど、あんまシリアス話やっててもアレなんで一区切りということで

次は釣りに行く話かなんかそんなんです

量少ないですが投下ー


上条「……ん?」パチッ

禁書「……」グーグー

上条(案の定じゃねえかああああ)

禁書「……ん?」パチッ

上条「お、おはよう」ニコッ

禁書「……?」

上条「……」ニコニコ

禁書「……」ガブッ

上条「ぎゃー!」

禁書「おはよう、とうま」

上条「インデックスさん、そのとりあえず噛んでみるの止めようか!」

禁書「だって目が覚めていきなりとうまが近くにいたらびっくりするんだよ」

上条「俺だってびっくりしたよ! お前がこっちに転がり込んで来てるの!」

禁書「……? いつの間にしいなのところから移動したのかな?」

上条「こっちが聞きたいわ! まあ、想定の範囲内だったけどさ」

詩菜「あらあら。おはよう、当麻さんにインデックスちゃん」

刀夜「おはよう二人とも。ご飯出来てるから、顔を洗ってくるといい」

禁書「おはようなんだよ! ごっはん、ごっはん」

上条「あれ、俺達そんなに寝てた?」

詩菜「やっぱり疲れてたのね、二人ともぐっすりだったわよ」

禁書「確かに、なんだかよく寝たかも」


上条「んー、そっか。まあバタバタしてたしな」

刀夜「もしくは、特別寝心地が良かったとかな」

禁書「?」

刀夜「母さん、写真撮っていたよね?」

詩菜「あらあら。ちょっと待って下さいね」ピコピコ

上条「ってデジカメあんじゃん!」

禁書「しいなはずっとあのカメラ持ってたよ?」

上条「くそう、あのフィルムカメラはダミーか!」

詩菜「あらあら。単に両方持ってきているだけなのだけれど。というか当麻さん、カメラに興味があったのかしら?」

禁書「あったの?」

上条「え? ……い、いや別に? ただフィルムカメラ持ってきてるなーって思ってただけで」

詩菜「あら、そう? 私はてっきりインデックスちゃんの写真が気になったのかと思ったのだけれど」

禁書「私の写真って、色々なお洋服着てみたときのかな?」

上条「っていうかそんなことより何の写真見せるつもりだったんだよ、それとなんでフィルムカメラなんて持ってきてるんだ? そっちを詳しく」

刀夜「デジカメの方が便利だけれど、やっぱりフィルムカメラの方が思い出を残すのには良い気がしてね」

詩菜「えーと、ああこれね」ピコピコ

禁書「あれ。私ととうまが寝てるところなんだよ」

上条「いや何撮ってんだよ! 消せ今すぐ消せ!!」

刀夜「はっはっは。こんなにしっかりと抱き合って眠っているなんて、二人は仲良しだなぁ」

詩菜「あらあら。こんなに可愛らしい写真を消すのは勿体無いでしょう? それにどうせ向こうのカメラでも撮っているし」

禁書「……ちょっと恥ずかしいかも」

上条「ぐうう……じゃあせめて誰にも見せるなよ! 絶対だからな!!」



禁書「いただきまーす!」パンッ

上条「いただきます」

禁書「はむっ、もぐもぐ」

刀夜「そういえば当麻、今日はどうしようか」

上条「んー、今日はコイツと釣りにでも行こうかと思ってるんだけど」

禁書「ん?」

刀夜「釣りか。そうだな、私達は少しこの家を掃除しようと思っていたし、ちょうどいいかな」

祖母「この歳になると隅々まで、とはいかなくてねぇ」

祖父「何を年寄りのようなこと言っとるんだばあさん」

祖母「年寄りだよじいさん」

上条「そっか、手伝わなくても大丈夫?」

刀夜「ああ。そこまで本格的にやるわけでも無いし、行ってきなさい」

禁書「とうま、釣りって何を釣るの?」

上条「魚」

禁書「そんなこと分かってるかも!」

上条「まあ、それは行ってみてのお楽しみだな」

詩菜「当麻さん、お夕飯を一品増やして下さいね」

禁書「とうま、とうま。今から釣りに行くお魚って美味しい?」

上条「それも食べてからのお楽しみだな」

禁書「そればっかりかも」ブー


上条「そうそう、それで服どうするよ」

禁書「? 歩く教会じゃ駄目?」

上条「駄目じゃないけど、これからもそれ着てたいならオススメはしないな」

禁書「むう」

上条「ってか山登るわけじゃないけどそれなりに歩きづらいとこ行くから、動きやすい格好が望ましい」

禁書「動きやすい格好だね、分かったんだよ」

上条「ん、まあまず朝飯を片付けちまえ」

禁書「そうするかも」モグモグ



上条「で、その白ワンピで行くの?」

禁書「だめ?」

上条「……いや別に駄目じゃないけど駄目とか言ってないけど。でも虫除けとかちゃんとしとけよ」

禁書「すぷれー怖いかも」

上条「こんなの全然ハイテクでも何でもねえだろうが! SLの蒸気と一緒だと思っとけ!!」

禁書「SLなんて恐怖の対象でしか無いかも!」

上条「お前の感覚は産業革命以前かよ!」

禁書「神話の時代なんだよ!」

上条「歩み寄れる気がしねえ!!」

禁書「っていうのは冗談だけど、ちょっと怖いのは本当だからとうまやって」

上条「ったくお前は本当に……ほら、腕貸せ。なんなら目とか閉じとけ」

禁書「んー」ギュー


上条(……しかし細くて白いな)シュー

禁書「スーってするんだよ」

上条「さいで。ほら、もう一方も」シュー

禁書「おしまい?」

上条「足も。あと首周りとかもやっとけ」

禁書「首周りは怖いから遠慮するかも」

上条「俺にやらせるんだから要求は無視する」

禁書「とうまのいじわる」ブー

上条「いじわるじゃねえ。ほら足やるから、一応口も閉じとけ」シュー

禁書「……」ムー

上条(……スカートだし、なんかこう、微妙にエロいなこの状況。……あまり深く考えないようにしよう)シュー

詩菜「」パシャッ

禁書「あ、不意打ちなんだよ」

上条「っておいいいいい何撮ってるんですかねえお母サマ!?」

詩菜「あらあら。何って自分の子供達ですよ?」クスクス

禁書「とうまって写真嫌いだったっけ?」

上条「そういう問題じゃねえよ! 明らかにタイミングに悪意を感じるッ!!」

禁書「あくい?」

詩菜「あら当麻さん、悪意って何のことかしら? 別にインデックスちゃんの綺麗な足に少しドキドキしてたとかいうわけじゃ無いでしょう?」

上条「…………悪意なんて無かった」

禁書「? 足?」

以上。まだ家出てもねえし

ところで信じられますか
>>452から200レスくらい、このスレ全体の三分の一弱使っときながらまだ一日くらいしか経ってないんですよ
三泊前後の予定なんですがこのスレ終わるんじゃねこれ

あ、終わりませんよ
3スレ目はいくかどうか微妙ですが2スレ目は行くつもりです

なんかやたら遅くなってしまった
いや山無しオチ無し過ぎてどこで区切りつけようかなみたいなことを考えながらダラダラと

前にもこんな言い訳したようなしなかったような気がするのでさっさと投下します


上条「んじゃ行くか。インデックス、準備は良いな?」

禁書「大丈夫なんだよ」

刀夜「道とかは分かるか、当麻」

上条「ああ、歩いてればなんとなく思い出すと思う」

詩菜「転ばないようにねインデックスちゃん。川辺は特に滑るし」

禁書「靴も替えたし、平気かも」

上条「……しかしあれだな、そこまで来ると麦わら帽子とか欲しいな」

禁書「麦わら帽子?」

上条「ああいやほら、日差しも強いだろうし」

詩菜「あらあら。確かにこの格好には麦わら帽子が似合いそうねぇ」

刀夜「どこかにあったような気がするな。どれ、探してこよう」

禁書「とうま、麦わら帽子ってどんなの?」

上条「こんなの」スーッシャッジャキーン

禁書「なんだか強そうなんだよ……!!」ワナワナ

上条「まあ嘘だけどな」

禁書「なんでそんな嘘つくのかな」

刀夜「あったぞ当麻、ほら」

上条「……どこからこんないい感じに女の子したのが出てきたんだ」

禁書「あ、なんだか面白いかも」

詩菜「ああ、そういえば持ってきていたわねぇ」

上条「やっぱ母さんが持ってきてたんじゃねえか。最初から出しとけよ」

禁書「とうま、早く被らせて欲しいんだよ」


上条「ん、ほれ」ポスッ

禁書「わっ」

刀夜「おっ、似合うじゃないか」

詩菜「ええ、とっても素敵ね」

上条「……」

禁書「とうま、どうかな?」クルッ

上条「……まあ、似合ってるんじゃありませんかね」

禁書「ほんと?」

上条「そんな嘘つかないってのー」

禁書「……ふふっ」ニコニコ

上条「何笑ってんだよ」テレ

詩菜「はいチーズ」パシャ

禁書「あー、また不意打ちなんだよ」

上条「だー! だから言ってから撮れよ!!」

詩菜「あらあら。だってシャッターチャンスを逃してしまっては元も子も無いでしょう?」

刀夜「ははは、そうだなぁ」

禁書「なんだか釈然としないかも」

上条「そうだそうだ! 肖像権の侵害で訴えるぞ!」

詩菜「あらあら。それじゃあ、表に出てもう一度ちゃんと撮りましょうか」

禁書「全然聞いてないんだよ」

上条「あらあら、じゃねェー!!」


詩菜「それじゃあ改めて、はいチーズ」ピピッ カシャ

禁書「」ニコー

上条「」ムスー

詩菜「あらあら」クスクス

刀夜「おやおや」ニヤニヤ

禁書「と、撮れた?」ニコー

上条「もう笑わなくていいぞー」

詩菜「ええ、とっても可愛く撮れたわよ」

刀夜「ああ、見たいかい?」

禁書「見たいかも!」

上条「ハイハイ、もうさっさと行くぞ」ガシッ

禁書「えー、そんなに急ぐこともないと思うんだよー」ズルズル

刀夜「当麻、何も道具を持たないで何をしに行くつもりだい?」

上条「……」クルッ

禁書「忘れてたの?」

上条「うっせうっせ」ズルズル


刀夜「いやぁ、母さん。私達の息子は案外可愛げがあるじゃないか」

詩菜「大きくなったと思っていたけど、やっぱりまだまだ子供ですねぇ」

刀夜「なんだか、やっぱりからかいたくなるなぁ」

詩菜「そうですねぇ。当麻さんもインデックスちゃんも、純粋ですもの」

刀夜「……さあ、それじゃあ私達も掃除を始めようか」


禁書「さっかな、さっかな、おっさっかな~」

上条「そのリズム妙に聞き覚えあるんだけど」

禁書「ねえとうま。川に行くんだよね?」

上条「そりゃあな。海釣りはやったことないと思う」

禁書「やっぱり、こんな山の中だと水きれい?」

上条「下流と比べればな」

禁書「やっぱり飲んだら美味しいのかな?」

上条「……多分まだこの辺のは飲めないと思うけど。いやまあ飲めなくもないだろうが、腹壊すぞ」

禁書「えー。でも大丈夫かもしれないし!」

上条「お前腹は頑丈だもんな。ってか、美味しい水っていっても味があるわけじゃないんだって前学んだろ?」

禁書「味がついてなくても美味しいかもしれないんだよ!」

上条「いやそりゃ不味くは無いだろうけどさ。飲み水にするならもっと上流に行かないと駄目だろ」

禁書「えー、ここも結構山の中だと思うんだよ」

上条「ってか、上流ならどこでも飲めるってのは間違いだと思うけど」

禁書「そんなものなのかな?」

上条「多分なー。水清ければ魚棲まずとも言うし」

禁書「ふーん。あっ、とうま! またカニがいるんだよ!」ズビシッ

上条「カニを指差しちゃいけないって習わなかったかー。習わなかったかー」

禁書「昨日のカニと同じ子かな?」

上条「さすがに違うんじゃね。同じ種類っぽいけど」

禁書「えー、私は同じ子だと思うんだよ」ツンツン

上条「だからつつくなって言ってるだろー」


禁書「とうま、ここは右か左どっちかな?」

上条「えーと、ちょっと待ってろ思い出す」

禁書「……」

上条「……」ウーン

禁書「……ちょっと疲れたし、休憩にしよっか」

上条「んー、そうするか。喉元まで来てるんだけどなぁ、どっちだっけ」

禁書「それにしても、今日はすっごく夏って感じだね。お天気も良いし」

上条「そんだけ暑いってことだけどな。ま、遊ぶにゃいい日かもしれないけど」

禁書「それにしても、こんな山の中でも案外道ってあるんだね」

上条「どんなとこでも案外人の出入りってのはあるもんだからな」

禁書「ちゃんと舗装もされてるしね」コンコン

上条「もっと上行ったら獣道みたいなのばっかだろうけどな」

禁書「どんなとこにでも道ってあるものなんだね」

上条「誰かが歩いた跡を道を言うんだよ」キリッ

禁書「唐突にそんなこと言ってもかっこよく無いかも」

上条「いやいや本当に。まっすぐ歩けば道が出来るもんなんだよ」

禁書「……何でもそんな風に単純にいけば良いんだけどね」

上条「……ああ。そうだな、何なら試してみるか」

禁書「へ?」

上条「思い出した。ここ真っ直ぐだ」

禁書「でも、道が無いかも」

上条「ほら、向こうに何か見えるだろ?」

禁書「……あ、川だ」


上条「そういうこった。さあ行くぞ」

禁書「どこかに道は無いの?」

上条「あっても大差ねえよ。そんなに草が生い茂ってるわけでも無いし大丈夫だって」

禁書「とうまがそう言うなら、いいけど」

上条「んじゃ行くぞ」スタスタ

禁書「わわ、待って」

上条「ん、行けそうだ。ってかこれ人が通った形跡があるような」

禁書「でも足場は悪いかも」

上条「結構斜面になってるから、転ぶなよー」

禁書「わっ!」グラッ

上条「フラグ回収早いな!」ガシッ

禁書「あ、ありがとう……」

上条「ったく、気をつけろよ本当に」

禁書「分かってるんだよ」

上条「ってどわぁっ!」ガクッ

禁書「ひゃあ!」ガシッ

上条「あっぶね、さ、サンキューインデックス」

禁書「いいから早く体勢を立て直して欲しいんだよ……」プルプル

上条「あ、ああ悪い。っと」

禁書「はぁ。まったく危なぁ!?」ズルッ

上条「あだっ! 危なっ!!」ゴッチン

禁書「なんで連鎖してるのかな!」

上条「知るか!」


禁書「なんとか下りられたかも……」ゼエゼエ

上条「ったく……誰かさんが馬鹿みたいに転びそうになるから……」ゼエゼエ

禁書「それはこっちの台詞なんだよ! 頼もしいこと言ってたのに何回バランス崩したのかな!?」

上条「いや言わせて貰うけどな! お前がすぐ転びそうになるからそっちに意識が行ってて足元が疎かに」

禁書「文字通り本末転倒かも!」

上条「はぁ……まあとにかく、川に着いたわけだが」

禁書「ここで釣るの?」

上条「もっと足場とかちゃんとしてるとこがいいな……っと、向こうのでかい岩の上行こう」

禁書「でも、川の向こうなんだよ。橋も無いし」

上条「ほら、そこにおあつらえ向きに渡れそうな岩が」

禁書「……ご都合主義?」

上条「けっこうあるもんなんですことよー。それが渡りやすいかは別だけどな」

禁書「罠とか仕掛けられて無いかな?」

上条「誰がこんなどうでもいいところに罠仕掛けるんだよ。いいからさっさと渡るぞ」スタスタ

禁書「大丈夫かなぁ」

上条「とりあえず俺が先行くから、俺が渡りきったら来い」

禁書「わかったかも」

上条「んじゃ、よっ、ほっ、うぇ!?」ズルッ

禁書「とうまー!?」ジャボーン

上条「っと、あっぶねぇー……」

禁書「思いっきり足は濡れてるかも」

上条「転んでないからギリギリセーフ、きっとセーフ」


禁書「じゃあ、私も行くね」

上条「その三つ目の奴が超滑るから気をつけろよ」

禁書「侮らないで欲しいかも! それくらい分かってるんだよ!」ヒョイ

上条「転ぶなよー」

禁書「やっ、とっ、ほわぁ!?」ズルッ

上条「あっ、馬鹿!!」

禁書「ひゃあ!」バッシャーン

上条「あーあー派手にコケやがって」ヒョイヒョイ

禁書「いたたたた……」

上条「大丈夫かインデックス、怪我は?」

禁書「おしりが痛いかも……」

上条「……、他には?」

禁書「全体的にひんやりして涼しいんだよ」

上条「そりゃそうだ。まあ大丈夫なら良いや、ほら」スッ

禁書「ん、ありがと」ギュッ

上条「……」ジッ

禁書「?」

上条(白いワンピース一枚だと濡れ透けがやべぇ。ぶっちゃけエロい)ジー

禁書「どうしたの?」

上条「あーまーアレだ、ちょっと絞ってりゃその内乾くだろ夏だし。ほら行くぞ」ヒョイヒョイ

禁書「わわ、待って」


上条「ん、ここで良さそうだ。魚もいそうだし」

禁書「なんで分かるの?」

上条「ここみたいに、水がちょっと上から流れ落ちてるような所はいるもんなんだよ」

禁書「……でも見えないかも」ジー

上条「水面が揺らいでるからな。よく見れば見つかるんじゃないか」

禁書「むむむ……」ジーッ

上条「……もう落ちるなよ?」

禁書「言われなくても落ちないんだよ」

上条「んじゃ、釣ろうかね」ゴソゴソ

禁書「とうま、それってどう見てもこういうところで使う釣り竿じゃないよね」

上条「リールとかつける所あるしな」カチャカチャ

禁書「それで良いの?」

上条「なんか本格的に竹切り倒して作っても良かったんだけど、面倒だし良いじゃん」カチャカチャ

禁書「イマイチ雰囲気が無いかも」

上条「よし出来た。あとはエサつけて垂らすだけだ」

禁書「エサは何なの? ……虫とか?」

上条「んー? いくら」カパッ

禁書「……とうま、私そっちの方が」

上条「これ釣り餌用の奴だから食っても美味しくないぞ」

禁書「……いくら」

上条「いいから釣るぞーそれっ」チャポン

禁書「ああ、いくらがぁー」

中途半端ですがここまでで
因みに釣りに関しては小さい頃に父親に連れられて行ってたくらいの初心者です
さほど凝った描写は無いので問題ないですが

最近量も無いのに遅れ気味で申し訳ないです
そんわけで、謝罪と場面説明を兼ねて二人の絵を描いてみました!

そんじゃとっとと投下します


上条「……」

禁書「……」

上条「……」ムーン

禁書「……とうま、まだ釣れないのかな?」

上条「……」ノーン

禁書「……」

上条「ッ!!」カッ

禁書「!」ビクッ

上条「せいっ!」バシャア

禁書「おおー」パチパチ

上条「ふふん、どんなもんだインデックス!」バーン

禁書「それなんてお魚?」

上条「ウグイだろ。比較的釣りやすい奴だな」

禁書「美味しい?」

上条「……食ってからのお楽しみだな」

禁書「美味しくないの?」

上条「いやそんなことは無いけど。とりあえずそこらに適当に生け簀でも作って放しとくか」プラーン

禁書「ちょっと可哀想かも」

上条「……そういやお前、仮にもシスターさんなのに釣りとかしてもいいの?」

禁書「……娯楽じゃなくて生きる糧を得る為だから問題ない気がするんだよ」タラタラ

上条「……ま、いっか」

禁書「うん」


上条「それにホラ、この針返しついてない奴だからちょっとだけ良心的」

禁書「返し?」

上条「針の先端に引っ掛かる部分を作ってる奴の方が釣りやすいんだよ。なかなか抜けないから」

禁書「なるほど。じゃあなんで返しの無い針を選んだの?」

上条「なかなか抜けないから。初心者には釣ること自体より針外す方が難しかったりするし」

禁書「なるほど」

上条「ほら、返し無いから簡単に外れるだろ。それだけ簡単に逃げられるってことだけどな」パシャ

禁書「へー」

上条「んじゃ、次はお前やってみろよ」

禁書「え、大丈夫かな」

上条「今の見てたろ? 別に何も難しいことは無いよ」

禁書「じゃあ、やってみたいかも」

上条「ん。まずいくらを針に刺して」

禁書「……」ジッ

上条「食うなよ」

禁書「食べないかも!」

上条「出来たら、魚がいそうなところ狙ってそっと糸を垂らす」

禁書「どこにいそうかな?」

上条「さっきも言ったように水が流れ込んでるところとか、あと向こうの淀みとかだな」

禁書「分かったんだよ。えいっ」ポチャン

上条「さ、インデックスさんは魚釣れるかなー?」

禁書「……」ジー


上条「魚が食いついたら釣り竿にも振動が伝わるから。竿の先と手元に集中しろ」

禁書「……」ギュー

上条「んな強く握らなくて良し」

禁書「……まだ?」

上条「まだだろ」

禁書「…………まだかな」

上条「まだまだー」

禁書「………………釣れないかも」

上条「決して諦めるな、自分の感覚を信じろ!」

禁書「なんで急に熱血なの?」

上条「いいからほら、集中集中」

禁書「…………うーん? なんだか感覚が変わったような?」

上条「一回竿上げてみろ。魚が餌だけ持って行ったりもするし」

禁書「分かっ……!?」ガクン

上条「ん?」

禁書「わわっ、なんだか全然動かないかも! とうま、これってもしかして大物がかかったのかな!!」

上条「……どうやら、とんでもない大物がかかったみたいだな」

禁書「ま、まさか、これが噂に聞くヌシなの!?」

上条「ヌシよりずっと大物だ」

禁書「ヌシより!? それって一体」

上条「地球」

禁書「地球!?」ガンッ


上条「根がかりって言ってな。針が底か何処かにひっかかってるんだよ」

禁書「魚じゃないんだね……」ガッカリ

上条「まあ釣りやったら誰でも一回はやる、釣り竿貸してみ」

禁書「お願いするんだよ」スッ

上条「ほっと」プッ

禁書「あ、とれた」

上条「ん、すぐ取れたな。んじゃ仕切りなおしだ」

禁書「何が駄目だったのかな?」

上条「流れがあるからな。ほっとけばある程度は流される」

禁書「ふむふむ」

上条「デカイ魚釣るわけじゃないから、魚が食いついたのか水の流れなのか分かりづらいし」

禁書「なるほど」

上条「まあ慣れろ。以上」

禁書「最後おざなりかも!?」

上条「いやだってコツとか教えられるほど習熟してねえし。さっきのマグレだからな」

禁書「あ、そうなんだ」

上条「当たり前だろ。釣りなんて最後にしたの何年前だと思ってるんだよ」

禁書「でも、少しずつ思い出してるんだね」

上条「まあな。感覚的なことは特に、体が覚えてるもんだし」

禁書「私も体に覚えさせるんだよ!」

上条「おう、頑張れ」


禁書「……」

上条「……」

禁書「……」ムーン

上条「……上げてみ」

禁書「……、また餌だけ食べられてるんだよ」

上条「ほれ、もう一回」

禁書「……」

上条「……」

禁書「……てーい!」チャポーン

上条「はずれ。ってか勢い良く上げすぎだ」

禁書「さっぱりかも!」

上条「大声で騒ぎ過ぎたかもなー」

禁書「むうううう、一匹くらい釣りたいんだよ」チャポン

上条「どれ、上条さんが文字通り手を貸してやろう」ギュッ

禁書「むううう……」

上条「……」

禁書「……きた?」

上条「まだ。…………きたっ!」

禁書「ていっ!」バシャッ

上条「お見事」

禁書「わ! 釣れた! でもとうま、これどうすればいいのかな!?」プラーン

上条「落ち着け落ち着け。まず針から外してだな」


禁書「あっ」スルッ

上条「あ」ポチャン

禁書「……」

上条「……」

禁書「あー!!」

上条「返しが無いからなぁ」

禁書「ああああ……」

上条「まあそんなに気落ちするな、また釣れば良いんだから」

禁書「うん……」ショボン

上条「あらよっと」ポチャン

禁書「あ、また私やりたいかも」

上条「ん、おう」スッ

禁書「ありがと、う?」

上条「お?」

禁書「とうま、引いてる気がするんだよ」

上条「上げてみろよ」

禁書「わっ、やっぱりかかってるかも!」

上条「えらく早いな! せーの、ほっ!」バシャア

禁書「……あれ、これさっきの子じゃないかな?」

上条「マジで?」

禁書「私の記憶力を舐めないで欲しいかも」

上条「なんて学習能力の無い魚なんだ……いや空気を読んだと褒めるべきか」

ビリリダマとか描くの得意ですね。ええ

しばらくスローペース投下が続くかもですが、お付き合いいただければ幸いです

ひと月空いてしまった、スローペースにも程ってもんが
ふざけて絵なんか描いて半端にボケてる場合じゃないですね。とっとと投下します


禁書「……」

上条「……」

禁書「……、」ヒョイ

上条「まだ付いてるな」

禁書「……」チャポン

上条「……」

禁書「……」ジー

上条「……」

禁書「……、」ヒョイ

上条「まだ」

禁書「……」チャンポン

上条「……」

禁書「……」ムー

上条「……」

禁書「……、」ヒョイ

上条「食われてるなぁ。ちょっと貸してみろ」

禁書「……ちょっとほっとしたかも。もういなくなっちゃったのかと思った」スッ

上条「ふやけて水に流された可能性もあるけどな」ゴソゴソ

禁書「……いなくなっちゃったのかも?」

上条「いや流石にいるだろ。たぶん」チャプン


禁書「はー、釣れないと退屈かも」

上条「渓流釣りは特になぁ」

禁書「眠くなる感じでもないし、なんだかまったりするんだよ」

上条「マイナスイオンとか出てるんだろ」

禁書「まいなすいおんは嘘だっててれびーで言ってたかも」

上条「インデックスに科学知識で駄目出しを食らった……!?」

禁書「そこはかとなく馬鹿にしてるね?」

上条「いえ滅相もありませんですはい」

禁書「でも、本当に何か出てるんじゃないかって思うくらいリラックスしちゃうんだよ」

上条「水辺だからそれなりに涼しいし、ボケーっとしとくだけでも悪くはないな」

禁書「そうだね。たまにはこういうのも悪くないかも」

上条「学園都市もある程度自然を残してあるとはいえ、ここまでザ・自然みたいなところはあんま無いしな」

禁書「未だにあの街にはあんまり慣れないんだよ」

上条「嫌いか?」

禁書「……正直、街そのものとしては好きではないかも」

上条「そっか。やっぱ科学の街だから、お前とは相容れないもんかね」

禁書「でも、あいさやまいかやこもえがいる。ひょうかにとってはあの街は生命線みたいなものだし」

上条「……」

禁書「それに、私の帰る場所はあの街のあの部屋だから。そういうの全部ひっくるめるなら、私はあの街が大好きなんだよ」

上条「……ん、そうか」


禁書「とうまは?」

上条「だいたいお前と同じだよ。元々そんなに嫌いじゃないけど」

禁書「とうまは変わり者かも」

上条「全肯定って訳じゃないがな。育ちが科学側なんだから当然だろ」

禁書「そんなものかな」

上条「そんなものだよ。色々きな臭い話もあるけど、基本俺はあの街が好きだよ」

禁書「ふーん」

上条「学校の連中とか風斬とか、あと御坂とか妹とか白井とかちっちゃい方の妹とか居るしな」

禁書「……なんでそこで女の子の名前がずらずら出てきちゃうのかな」ハァ

上条「知り合いの名前を羅列しているだけで深い意味は無い」

禁書「別にいいけどね。とうまだし仕方無いんだよ」

上条「その“とうまだし”っていうの止めない? なんかすごい色々ひっくるめて諦められてるみたいで」

禁書「紛うことなくすごい色々ひっくるめて諦めてるから大丈夫なんだよ」

上条「あーそれなら大丈夫だー、っていやだから」

禁書「そういえば、とうまって不幸だから学園都市に行ったんだよね?」

上条「ん? ああ、そうらしいな」

禁書「でもそのお陰で、私はとうまに出会えたんだね」

上条「まあ、そういうことになるのか」

禁書「……。とうまが不幸で良かったかも」

上条「そうだなぁ」

禁書「……怒らないの?」

上条「なんで怒るんだよ」


禁書「ふつう、『あなたが不幸でよかった』とか言われたら怒るかも」

上条「そりゃ意味が違うじゃねえか、要は俺と出会えてよかったってことだろ。そりゃ光栄だし俺も同意見だよ」

禁書「……」

上条「散々酷い目にもあったけど、だからこそ手に入ったものもあるし。不幸ばんざーいって感じだな」

禁書「……散々酷い目にあうのはもう勘弁して欲しいんだよ」

上条「そりゃ痛いのは嫌だけど」

禁書「なんて言っても、とうまは行っちゃうんだろうけどね」

上条「いや、んな簡単に切り捨てられるものなら切り捨てるけどさぁ」

禁書「説得力が無いんだよ」

上条「ぐぬぬ」

禁書「まあ、いいけどね。とうまだし仕方無いかも」

上条「だからですね」

禁書「そんなとうまに、私は助けてもらったから。だからそれを否定したりはしないんだよ」

上条「……」

禁書「でも、あんまり無茶はしちゃ駄目なんだからね?」

上条「おう」

禁書「……ん?」

上条(なんか照れくさいな。なんでこんな話になったんだ)

禁書「ねえ、とうま」チョイチョイ

上条「ん?」

禁書「釣り竿」

上条「……忘れてた。そして食われてた」チャプ


禁書「まだ二匹しか釣れてないんだよ」

上条「釣りってのんびりするのが本懐みたいなとこあるから良いじゃん。何なら針真っ直ぐにするか」

禁書「ご飯がかかってるんだから真剣にやるべきかも!」

上条「魚屋行って買って食ったほうが早いし美味いぞ」

禁書「身も蓋も無いんだよ!」

上条「のんびりやろうぜ、のんびり。ほれっ」チャポン

禁書「むぅ……のんびりやるのは良いけど、せっかくだからちゃんと釣りたいんだよ」

上条「別に焦らなくても時間はたっぷりあるだろー」

禁書「それはそうだけど」

上条「…………。ん? お、おお?」

禁書「? どうしたのとうま、釣れた?」

上条「ぐおっ!? やばいなんかやばいのかかった!!」

禁書「また根がかりじゃないの?」

上条「いや違うマジなんか来たって! おかしいだろ何だこれ!」ググググ

禁書「はっ! まさかヌシなのかな!?」

上条「その可能性が高いッ!! インデックス手伝ってこれまじ」グググググッ

禁書「わかったかも!」ガシィッ

上条「せーので引くぞ!」

禁書「わかったんだよ!」

上条「せーのッ!!」グッ

禁書「えーいっ!!」グイッ

上条「ってまあ嘘なんですけどね」パッ

禁書「」ボテッ


上条「ちなみにインデックス。ヌシ的な魚がいるのかは知らんが、んなデカイのはまずいないから」

禁書「なんでどうでもいい嘘つくのかな……」ガックリ

上条「やーなんかだれてきたなーと思って」

禁書「よく分からないけど、釣りなんて常にエキサイティングしてるものじゃないと思うんだよ」

上条「それもそうか」

禁書「というか、のんびりするのが本懐とか言って無かったかな」

上条「ほら、俺完全記憶能力とか無いし」

禁書「舌の根が乾くくらいまでは覚えておくべきかも!」

上条「ごめんごめーん」

禁書「むうう……」

上条「……。そうだなインデックス、じゃあ勝負でもしないか」

禁書「勝負?」

上条「ああ。時間決めて、多く釣った方の勝ち。負けたほうは罰ゲーム」

禁書「罰ゲームって何するの?」

上条「勝った方のいうことを何でも一つ聞く、とか」

禁書「こう言うのもなんだけど、不幸なとうまがそんな勝負やって勝てると思ってるのかな?」

上条「ははん、一匹釣るので精一杯なインデックスさんが何をおっしゃる」

禁書「分かった、受けて立つんだよ! 後で許してって言っても知らないんだから!!」

上条「よしそれじゃ俺からな、ほい一匹」パシャッ

禁書「なっ! ずるいんだよとうま、さてはさっきから食いついてたんだね!!」

上条「ははは、逃がさなかったのは上条さんの実力ですよーだ」

禁書「ぬぬぬぬ、ま、まあ一匹くらいハンデあげても大丈夫かも!」


上条「ほっと」パシャ

禁書「……」

上条「五匹目だったかな。いやー順調順調」

禁書「……なんで急に釣れ出したんだよう」ブー

上条「はっはっは、これが俺の真の力だ」

禁書「というか、ウグイばっかりかも」

上条「しゃーない。釣れやすいし」

禁書「むう……とうまの持ち時間あと何分?」

上条「ええと、あと三分ってことか」

禁書「もう釣らせないんだよ!」

上条「妨害はノーだぞインデックス」

禁書「……」ブツブツ

上条「……いやインデックスさん、シスターさんらしく祈るのはいいけどさ」

禁書「……」ナムナム

上条「それどっちかっつうと呪いだよね? シスターさんならせめて祝おうよ」

禁書「見習いだから仕方無いんだよ」

上条「いや絶対見習い関係無いからね! その言い訳もそろそろ止めようか!」

禁書「じゃあお魚の無事を祈るかも」

上条「……お、六匹目きたわ」パシャッ

禁書「あれっ」


上条「いやぁさすが見習いですねインデックスさん」

禁書「そ、そんなはずは無いかも! 祈りは届くんだよ!」

上条「またまたぁー」

禁書「またの意味が分からないかも!」

上条「そんじゃお祈りしてみろよ、ウグイ以外の魚が釣れますようにって」

禁書「望むところなんだよ!」ムー

上条「そーい」ポチャン

禁書「……」ムムムー

上条「……お? マジで来たかこれは」

禁書「!」

上条「そっ!」パシャァ

禁書「あ! ウグイじゃない!」

上条「おーヤマメげっと。やるなインデックス」ピチピチ

禁書「ふふーん! とうま、私をあまり見くびらない方が良いんだよ!!」ドヤァ

上条「でもお前結局魚が釣れる方願っちゃうのな。勝負的にも修道女的にもどうなんだそれは」

禁書「あっ」

上条「あとヤマメは二点で良いよな?」

禁書「どさくさに紛れて何を言ってるのかな!」

上条「そうか。このヤマメ俺が釣ったんだから俺が一人で全部食うかな」

禁書「仕方無いから二点でいいんだよ」


上条「結局あれで最後か。まあ上出来だな、ほいじゃあインデックス頑張れ」スッ

禁書「……ねえ、とうま」

上条「うん?」

禁書「今更気付いたけど、これって後攻すごく不利じゃない?」

上条「そりゃそうだろ。釣った分魚の数減るし」

禁書「場所を変えるんだよ!」

上条「あんまウロウロしたらまた川に落ちるぞ」

禁書「ちょっと上に行くだけかも!」

上条「どうせ釣れないくせに……」

禁書「ん?」ギロリ

上条「なんでもないです」

禁書「ふんだ!」スタスタ

上条「あーほら、待てって」



禁書「……」

上条「たいむあーっぷ」

禁書「移動とかでロスタイムが」

上条「ない」

禁書「ううう……」

上条「はいそれじゃあインデックスさん、何匹釣れましたか?」

禁書「……さんひき」

上条「はい勝者俺ー」


禁書「……負けるとは思わなかったんだよ」

上条「インデックス、お前の敗因は上条さんを見くびり過ぎたことだ」

禁書「そうだよね、とうまはこういうときは妙に強いんだもんね」

上条「なんで俺を非難する流れなんですかね」

禁書「良いよ、約束は約束だからね。煮るなり焼くなり好きにするといいかも」

上条「いや別に魚じゃないんだし煮も焼きもしないけど」

禁書「じゃあ脱がすの?」

上条「脱がさねえよ! お前の中の上条さん像はどんだけ歪んでるんだ!!」

禁書「信用出来ないんだよ」

上条「この勝負はあくまで釣りを楽しむ為のものであって、そういう下心とかは一切無いから!!」

禁書「前科が多すぎるんだよ!」

上条「確かに偶発的なアレやソレはごめんの一言だけど計画的犯行は皆無だから!!」

禁書「偶発的とか言うけど、ほとんどは不幸というより不注意じゃないかな」

上条「本当ごめんなさい反省してます。でも人の布団に潜り込んでくる人に言われたくないです」

禁書「ごめんって言いながら反撃するのはどうなのかな!?」

上条「考えてみろよ、立場逆なら確実に色々な危機だぞ」

禁書「そ、それは悪いと思ってるけど」

上条「ま、別に俺はそこまで危機じゃないからいいけどさ」

禁書「うん……ってなんでとうまが許す流れになってるのかな!!」

上条「チィ気付きやがったか! だがそもそも俺が責められる流れになってるのが納得行かないッ!!」

禁書「だからそれは自業自得の天に向かって吐いた唾なんだよ!!」


上条「はあ……まあいいや、それじゃあそろそろ戻ろうぜ。けっこう釣れたし」

禁書「そういえばおなか減ったね」

上条「罰ゲームはそのうちなんか適当にそんなに厳しくないのにしてやるから」

禁書「なんだか施しを受けてるみたいで腹立たしいんだよ」

上条「じゃあ脱ぐか?」

禁書「ついに本性を現したねとうま!」

上条「ジョークだ馬鹿」

禁書「私だって冗談なんだよ」

上条「へいへい。んじゃとっとと行くぞー」

禁書「あ、ねえとうま。私ゆっくり帰りたいかも」

上条「んー、なんで?」

禁書「だって、ほら。もう来ないかもしれないし」

上条「……別にその気になればいつでも来れるだろ」

禁書「そうかもしれないけど、それでも」

上条「完全記憶能力もあるんだし」

禁書「完全でも不完全でも記憶はあくまで記憶なんだよ」

上条「そんなもんかね」

禁書「そんなものかも」

上条「ふーん……。ま、とりあえずはまた転んで濡れないようにな」

禁書「そっか。またあそこ通るんだね」

キリがいいとこまで書こうと思ってたらちょい長いですよね
半分くらいで一回投下するべきだったか

しかし上条さんがやけに軽快

プロバイダ変わったからか福岡じゃなくなったけど>>1です投下します


***


上条「とうっ!」バッ

禁書「っ」ギュッ

上条「! ってうわぁっ!」ズルッ

禁書「わああああ」バシャーン

上条「……。良し!」

禁書「何も良くないかも! 結局二人ともびしょ濡れなんだよ!」プンスカ

上条「うーん、まさかここまでダイナミックに転ぶとは予想外だった。まあこれが他力本願の限界じゃないですかね、姫」

禁書「そもそも提案したのはとうまかも!」

上条「つかよくよく考えたらおんぶの方が良かったかもな」

禁書「無計画も甚だしいんだよ」

上条「時は戻らない、それが自然の摂理。んなことよりさっさと渡ろうぜ」ジャブジャブ

禁書「むう…………、というかこれ濡れて透けてる!?」

上条「そりゃ透けるよね」

禁書「行きの時なんだか挙動不審だったのはこういうことだったんだね! とうまのすけべ!」

上条「だからわざわざ帰りは濡れないように策を講じてやったんだろうが! 裏目だけど!」

禁書「まったく。誰かとすれ違ったりしたらどうしてくれるのかな」

上条「乾くまで誰にも出会わないことを祈るしかないな」

禁書「仕方無いから、とうまのシャツ貸して」

上条「嫌だよ、俺マッパじゃねえか。どうせ誰もいねえってこんな山の中」

禁書「誰もいなくても透け透けのままウロウロするのは抵抗があるんだよ」


上条「んじゃ脱げよ、絞るから。ちょっとはマシになるだろ」

禁書「とうまの変態!」ガブッ

上条「ぎゃー! なんだよお前噛み付き自主規制中なんだと思ってたのに!!」

禁書「そうしようと思ってたけど限度ってものがあるかも!」

上条「んじゃどうしろって言うんだよ」

禁書「だから、とうまが服を貸してくれればいいんだよ」

上条「俺の服も濡れてるし、そもそもそれなりに汗臭いと思うけど」

禁書「別に気にしないんだよ」

上条「……。……んじゃ俺のを貸すから絞ってる間だけ着てろよ」

禁書「むう、まあそれが妥協点としては妥当かな」

上条「んじゃ、ほれ」ゴソゴソ スッ

禁書「ん」

上条「……」クルッ

禁書「……」ゴソゴソ

上条(……またなんか卑猥なシチュエーションだとか考えたら墓穴臭いから考えないようにしよう)

禁書「……。はい、お願い」スッ

上条「おう」

禁書「……」モゾモゾ

上条「ふっ」ギュー

禁書「……」

上条(しかし謎なシチュエーションだなこれ)


禁書「……」クンクン

上条「……インデックスさん?」

禁書「ひゃいっ!?」

上条「……いや、別に良いんだけどさ」

禁書「臭いなんて嗅いでないんだよ!!」

上条「ああ、うん、ほら、絞ったぞ」スッ

禁書「あ、うん。ありがとう」ヌギヌギ

上条(……なにインデックスさんまでなんで動揺してるんですか。余計に意識してしまう)

禁書「はい」スッ

上条「んー」

禁書「……」モゾモゾ

上条「……」モゾモゾ

禁書「……」

上条「……着た?」

禁書「う、うん」

上条「よ、よーし!それじゃあ早く帰るか!」

禁書「そうだね! おっひるーおっひるー」

上条「……」クン

禁書「とうま!」

上条「いやいや! 上条さんのシャツだから上条さんの臭いしかしないからね!?」


禁書「……」

上条(なんか気まずい)

禁書「あ」

上条「あん?」

禁書「またまたカニなんだよ」

上条「どんだけカニ出て来るんだよ。いい加減食っちまうか」

禁書「美味しいの!?」

上条「知らねえけどコイツじゃ食えるとこ少ないだろうな」

禁書「じゃあいいや」

上条「いや真剣に検討すんなよ」

禁書「食に大して真剣になるのは当然かも。生命が関わってるんだから」

上条「まあ三大欲求だけれども。つってもお前他二つに関しては……、……」

禁書「……」

上条(良い感じにいつもの雰囲気に戻りつつあったのに華麗に墓穴を掘った)

禁書「……そういえば、とうま真冬もお風呂場で寝てたよね」

上条「へ? ああ、えーとそうだっけか。まあ仕方無いだろ」

禁書「仕方無くないかも。別に寝るスペースくらいいくらでもあるんだし」

上条「お前が寝ぼけて潜り込んでくるから仕方無いの」

禁書「睡眠は大事なんだよ!」

上条「じゃあ邪魔すんな!」

禁書「べ、別に邪魔しようと思って潜り込んでるわけじゃ」

上条「でも結果邪魔されてるから」


禁書「……別に私のことなんて気にしないで寝ればいいのかも」

上条「それが出来たら苦労はしねえっての」

禁書「なんで?」

上条「それはお前……だから、その、三大欲求的なあれが」

禁書「……とうま」

上条「いや別にお前がどうこうってわけじゃなくてだな。ホラ上条さん思春期だからお前みたいなメリハリ無しボディでも」

禁書「がぶっ」

上条「だー!! そういえばこんなやりとりを前にもやった覚えがー!!」

禁書「女性にそういう物言いは失礼だっていい加減学習するべきなんだよ!!」

上条「すみませんごめんなさい本当はインデックスさんの体に興奮してます欲情してますー!!」

禁書「」ピタッ

上条「ハッ、噛み付きが止んだ。正解? 驚くべき速さで学習しちゃったの俺?」

禁書「……」プルプルプル

上条「……あれ? インデックスさん?」ツンツン

禁書「……」カーッ

上条(駄目だ俺学習してなかった。むしろ状況悪化してるじゃねーかってかさっき何口走ったよ)

禁書「かっ」

上条「か?」

禁書「帰る!!」

上条「いや、最初から帰ってますけど」

禁書「とうまのへんたいー!!」ダッ

上条「ちょっ、インデックスー!?」


禁書「……」ゼエハア

上条「……」ゴホゴホ

禁書「……暑い」

上条「そりゃこの気温でこんだけ走ればな……」

禁書「あっ」

上条「あっ?」

禁書「ゆっくり見ながら帰りたかったのに」

上条「ああ、そんなこと言ってたな」

禁書「……まあ、仕方無いかも。今から戻ってる時間も無いよね」

上条「またいつでも行けるんだし、そもそもそんなに見るべきものも無いだろ」

禁書「何か特別なものが見たいわけじゃないんだよ」

上条「ふーん」

禁書「ま、いっか」スタスタ

上条「……」

禁書「ねえとうま、お昼食べたらどうしよう?」

上条「ノープラン」

禁書「どこか行って楽しいところとかある?」

上条「ない。あと滝と別の川しか無い」

禁書「そんなことないと思うけど……」

上条「ない。もうなんも無いマジで無い全然無い」

禁書「じゃあ、のんびりしてよっか」


上条「ただいま」

禁書「ただいまー」

刀夜「おお、お帰り。釣れたかい?」

上条「けっこう釣れたよ。ウグイばっかだけど」

詩菜「あらあら。さっそく下ごしらえしましょうか」スタスタ

禁書「ねえしいな、お昼ご飯は何かな?」テクテク

詩菜「そうねえ、何にしましょうか」

上条「だー疲れた。ってかお前散々濡れたんだからまず着替えろよ」

禁書「あ、すっかり乾いちゃったから忘れてた」

上条「なんならシャワーとか浴びとけーって俺もだな」

刀夜「なんだ、二人とも川で転びでもしたのか」

禁書「とうまが転んだのに巻き込まれたんだよ」

上条「その言い方は語弊があるぞ。大体その前に一回転んでたじゃねえか」

禁書「そういえば行きにも転んでたんだったね」

刀夜「駄目だぞ当麻、ちゃんとエスコートしないと」

上条「んな山の中でエスコートとか言われてもしっくり来ない」

禁書「駄目なんだよとうま」

上条「良いからさっさと着替えて来いって」

禁書「ぶーぶー」

上条「はー、しかし飯食ったら何すっかね」

ここまでで。せめて二週に一度くらいには戻したいもんですが
ってか書き溜めも無しにちょっと長い話とか始めるから余計に遅くなるんですわ。アホかと

投下し鱒


禁書「それで、どうしようか?」

上条「んー、すること無いな」

刀夜「当麻、暇なら掃除を手伝うか?」

禁書「だってよ?」

上条「だが断る。ってかそんなに大変なの?」

詩菜「もう大方終わってしまったわねぇ」

禁書「じゃあ二人も暇なんだね」

刀夜「実はそうなんだなぁ」

上条「じゃあいいや、なんか思いつくまで適当に暇潰してよ」

禁書「そのまま夜になりそうなんだよ」

上条「それはそれで一興。なんかあるかなーっと」ゴソゴソ

禁書「勝手に漁って良いの?」

上条「お、ジグソーパズル発見」

禁書「Puzzle?」

上条「急に英語発音するの止めてビビる。とりあえずこれで暇潰すか」

禁書「勝手にやってもいいのかな」

上条「ばーちゃーん、ここにあったパズルやっても良いー?」

祖母「ええよー」

禁書「良いみたいだね」

上条「んじゃやるか。この箱の絵になるみたいだな」


禁書「出来た!」

上条「はやっ。完全記憶能力すげえな、んな細かい色合いまで判定出来るのかよ」

禁書「ピースの嵌める部分の形も合わせて見れば簡単なんだよ?」

上条「……俺に完全記憶能力があっても多分無理だわ。お前やっぱ素で頭良いよな」

禁書「なっ、なに唐突に褒めてるのかな」

上条「いや本当にさ。応用力もあるし、これで科学技術とかにも精通してたら完璧だろ」

禁書「か、科学はよく分からないかも。化けの方ならまだ分かるけど」

上条「あれ、化学分かるのか」

禁書「当然かも。化学の基礎は錬金術で発展したと言っても過言じゃないし、魔術師なら必須知識なんだよ」

上条「はー、なんか色々繋がりがあるんだなぁ」

禁書「魔術師としての、だから限定的なんだけどね。私が苦手なのは主に機械関係なんだよ」

上条「ふーん。因みにインデックス、あそこで回ってる扇風機がどういう理屈で動いてるのか分かるか?」

禁書「さっぱりかも」

上条「ですよねー。覚えようと思えばすぐだと思うんだけどなぁ」

禁書「せんぷーきーは涼しいから好きだけど、指とか切れそうで怖いんだよ」

上条「家庭用のにそこまでの破壊力無いっての。そりゃちょっとは痛いけど」ガッ

禁書「わあ! 何やってるのかなとうま!!」

上条「全然大丈夫だよ。『弱』だし」

禁書「ええと、消毒消毒……あれ、でも血が出てないから消毒じゃなくて何かで固定して」

上条「いやいや、無傷ですよーインデックスさーん?」

禁書「またとうまはそうやって無茶しようとして! いいから大人しくしてるといいかも!!」


上条「だから最初から無傷だと言ってたじゃないですか」

禁書「紛らわしいことするとうまが悪いんだよ」

上条「へいへーい」

禁書「大体とうまは不幸なんだから、もうちょっと用心深くなっても良いと思うんだよ」

上条「用心って、扇風機相手に何を用心しろと」

禁書「とうまのことだから、指を入れた瞬間『強』スイッチ押しちゃって怪我することも考えられるかも」

上条「…………。用心します、ハイ」

禁書「む」

上条「まあそれは置いといて、次は何するかな。なんかあるかなパート2~」ゴソゴゴソ

禁書「だから勝手に漁って良いのかな?」

上条「トランプが出てきた」

禁書「それはもうやったんだよ」

上条「正確にはやる前に投げた。こっちは揃ってそうだけど、まずは七並べとかするか」

禁書「そうしよっか」


上条「……ダイヤの9って」

禁書「私が止めてるんだよ」

上条「ハートの5」

禁書「私」

上条「ハートの8」

禁書「それとクラブの8も私かも」

上条「止め過ぎだろ! いじめか!!」

禁書「別にパスしてまで止めてるわけじゃないし、私が出さざるを得ない状況を作れば良いんだよ?」

上条「……出来たら苦労しねえよ。不幸だ」


禁書「あれ? とうま、手札が足りないね」

上条「これも揃ってねえのかよ! ってかよりによってエースとか最後まで分からない奴だし俺の負けだし!!」ベシッ

禁書「じゃあやっぱりトランプは無しだね」

上条「無いのが一枚なら出来なくは無いけどな。さーてなんかあるかなパート3~」ゴッソゴソ

禁書「もうつっこまないんだよ」

上条「……こ、これはッ!?」

禁書「とうま、なにそれ? なんだか不穏で暴力的な感じがするんだよ」

上条「これは駄目だ……見なかったことにしよう」

禁書「や、やっぱり何かまずいものなのかな?」

上条「ああ、これは怖ろしいものだ……これに俺がどれだけ苦しめられてきたか」

禁書「なんでそんなものがここにあるのかな……」

上条「……まあ、一回だけやってみるか」

禁書「とうま!? 大丈夫なの!?」

上条「いや別に死にはしねえけどさ、罰ゲームとかあるとほぼ俺が受けるから嫌なんだよな」カチッ

禁書「これどうやって遊ぶの?」

上条「この剣刺して、中の人形が飛び出したら負け。ほら行くぞせーいっ」ポーン ボテッ

禁書「……これだけ?」

上条「いや、うん。上条さんクオリティだから。本当はもっと盛り上がるんだ」

禁書「なんだかよく分からないんだよ」

上条「因みに本来のルールは飛び出したら救出成功で勝ちらしいけど、そっちでやると絶対飛び出さないんだよな」

禁書「よく分からないけど、つまりとうまが不幸だってことなんだね」

上条「うむ」


禁書「なかなか暇つぶしになるものが無いね」

上条「ひとえに俺が不幸なのが悪い気がしてきた」

禁書「うん」

上条「ひでえ。なんかねえかなパート4-」ガサガサ

禁書「なんだか雑になったんだよ」

上条「……なんだこれ」

禁書「なにそれ?」

上条「……。なんだこれ」

刀夜「それはバーコードバトラーだな」

禁書「わっ」

上条「何それ?」

刀夜「ざっくり言うとバーコードを読み込ませたら色々数値が出て戦うんだ」

禁書「ざっくり過ぎて全然分からないんだよ」

上条「壊れてるっぽいしどうでもいいや」ペイッ

刀夜「酷いな! バーコードバトラーは私の青春の」

禁書「もうお散歩でもしようか?」

上条「そうすっかね。やることねえし」

禁書「それじゃあ行こっか」


刀夜「なんで最近私の扱いが妙に悪いんだ……」

詩菜「きっと反抗期ですよ」



上条「……暑い。やっぱりトランプしよう」

禁書「暑いからってひきこもってたらもやしになっちゃうんだよ」

上条「そんな言い回しどこで学んだんだ」

禁書「番外個体が言ってた」

上条「一方通行に?」

禁書「うん」

上条「あれと比べられるのは心外だ――とか言ったらぶん殴られそうだな」

禁書「愉快なオブジェにされるかも」

上条「……あいつらと仲良くなったのは良いが、変な語彙が増えてるのは心配だ」

禁書「?」

上条「こっちの話。それよりどうするよ、ブラブラするっていっても何も無いぞ」

禁書「飽きたら帰ればいいかも」

上条「なんというスローライフ精神」

禁書「スローライフってその使い方であってるの?」

上条「知らん。じゃあとりあえずこの奥のほう行ってみるか」

禁書「こっちには何があるのかな?」

上条「多分何も無いんじゃないだろうか」


禁書「何も無いね」

上条「そうだな。んじゃ戻るか」

禁書「……精々十分くらいなのにすごく時間を浪費した気分なんだよ」


上条「道無き道を行こうとしたのがまず間違いなんだよ。普通に道がある方に行けば」

禁書「何があるの?」

上条「民家」

禁書「……」

上条「コンビニはおろか自販機すら無いぞ、ここ本当に日本なのかな」

禁書「とうま、私達って都会っ子だったんだね」

上条「なにせ天下の学園都市だから」

禁書「科学様々なんだよ」

上条「まったくだ。でも折角だからこの何も無さを堪能しよう」

禁書「コンビニアイスが恋しいかも」

上条「因みに一番近いとこでも山下りないといけないから、徒歩で行くと干乾びるな」

禁書「うう……」

上条「ああでも、アイスならどっかで売ってたな。なんかどこぞの綺麗な水と搾りたての牛乳で云々ってのが」

禁書「食べたい!」

上条「だが残念財布を持ってきていない」

禁書「とうまー……」ガックリ

上条「でも確かばあちゃんが箱に入ったのを買っといたとか言ってたような気が」

禁書「とうま、そろそろ帰ろっか」

上条「はっはっは、もやしになりますよインデックスさん」

禁書「背に腹は抱えられないんだよ! もやしになってもアイス食べたい!!」

上条「まあまあ。帰った時のお楽しみってことで」

禁書「ううー。美味しく食べる為に精一杯お散歩するんだよ」


禁書「とうま、どうしたの?」

上条「いや、そろそろカニが出てくる頃合だと思ったんだが」

禁書「そういえばいないね」

上条「さっき食うぞって脅したから恐れをなして逃げたかね」

禁書「カニって人の言葉分かるの?」

上条「アイツは俺達と友達になりたかったのかもしれないのにな……」

禁書「カニと友情って芽生えるの?」

上条「大切なものってのは無くしてから気付くものなんだな……」シミジミ

禁書「なんだか本当に悪いことをしちゃった気がしてきたんだよ……」

上条「今から謝っても遅いのかもしれない、それでも俺は例え許されなくとも」

禁書「あ、カニだ!」

上条「出やがったなこの野郎! 今日が年貢の納め時だ!!」

禁書「とうま!?」

上条「というか本当にコイツよく見かけるけど、魔術絡みじゃないだろうな」ヒョイ

禁書「んー、そんな感じはしないかも。とうまの右手にも反応してないし」

上条「はっ、まさか学園都市で開発された人造カニ!?」

禁書「カニである必要性が全く無いかも!?」

上条「いやーでもコイツ不思議じゃね? 学園都市まで持って帰って調べてみるか」

禁書「かわいそうだから駄目なんだよ」

上条「かわいそうも何も。別に本当に持って帰ったりしないけど」チョコン

禁書「居たい場所にいられるのが一番なんだよ」

上条「それもそうだな」

謎のカニ推しと刀夜さん迫害には別に意味はありません

今回なにやら色々ツッコミ所が多い気がせんでも無いです
面倒だからスルーしますが

……なんかこの話だけで一周年迎える勢いですね。ペース落ちすぎだ
投下します


禁書「それにしても暑いね」

上条「そうだなー天気良いからなー」

禁書「……ねえとうま、知ってる?」

上条「うん?」

禁書「唐突に天候の話題が出る時って、大抵まだ打ち解けて無いか他に話題が無い時なんだって」

上条「インデックスさんって素敵な人だから、私なんかがお話しても良いのかしら……」

禁書「変な小芝居は止めて欲しいかも。大体なんで女の人の口調なのかな」

上条「そういうイメージだよイメージ」

禁書「どういうイメージなのかな」

上条「どういうって、だからそういう」

禁書「だからそういうっていうのが」

上条「だからそういう感じの」

禁書「会話に中身が無さ過ぎるんだよ! いくら何も無いからってもうちょっと何か無いのかな!?」

上条「何も無いんだから何かも無いわ」

禁書「言葉遊びがしたいわけじゃないのかも!」

上条「かもしれないけどそうじゃないのかもしれないじゃないか」

禁書「とうとう人の口調にまで手を出すんだね」

上条「俺口癖とかあんま無いから反撃の心配も無いし」

禁書「良いんだよ、とうまが反撃されないと思っているのならまずはその」

上条「分かった俺が悪かった」

禁書「む」


上条「やること無いなぁ、戻るか」

禁書「んー、でも戻ってもやること無いし」

上条「それもそうだけど」

禁書「どうせ日が暮れたら戻るんだし、しばらくぶらぶらしてても良いと思うんだよ」

上条「そうだなぁ……ん?」

禁書「? どうしたの?」

上条「あー何か……あー」

禁書「だ、大丈夫なのかな」

上条「いや大丈夫だけどさ。……確か、こっちだったかな」

禁書「?」

上条「良いから付いて来いって」

禁書「うん、分かった」



上条「よし間違えた。回れ右」

禁書「えー……」



上条「お、ここだな」

禁書「わあっ」

上条「良いだろこの景色、山の斜面からふもとの町、海まで一望できる」ボスッ

禁書「きれいだね……」トスッ

上条「もうすぐ日が沈むだろ、それ見たら戻ろう」

禁書「うん」




上条「……」

禁書「……ねえ、とうま」

上条「ん?」

禁書「とうまは、きっと前にもここでこうやって景色を見てたんだよね?」

上条「そうだろうなぁ」

禁書「きっと一人じゃないよね。しいな達と一緒に見てたのかな」

上条「そうかもなぁ」

禁書「それも私のせいで忘れちゃったんだよね」

上条「お前のせいじゃねえよ」

禁書「……。二度目の初めてになっちゃうけど、一緒に見るのが私なんかで良かったのかな」

上条「だからお前、卑屈になるのもう止めろよ」

禁書「卑屈なんじゃなくって。私とで良かったって言って欲しかった――って言ったら、怒る?」

上条「…………そりゃ怒るよ。一々そんな恥ずかしいこと聞くなってな」

禁書「ふふっ、ごめんね」

上条「そもそも聞かなくても分かるだろ。ってか分かれ」

禁書「聞かなくても分かることでも、聞きたい時だってあるのかも」

上条「そんなもんか」

禁書「うん。そんなもの」

上条「……それでも、俺の答えは一つだよ。聞かなくても分かれ」

禁書「ありがと、とうま」



上条「夕陽沈んじまったな」

禁書「終わっちゃったね」

上条「それじゃあ、帰るか」

禁書「……もうちょっとだけ、良いかな」

上条「良いけど、もうすぐに何も見えなくなるぞ」

禁書「だから、完全に見えなくなるまで」

上条「そんなに必死になって見なくても」

禁書「次があるのかも分からないんだし、精一杯楽しまないと損なんだよ」

上条「楽しもうっていうのは良い心がけだけども」

禁書「何ならとうま、先に帰ってても良いんだよ。道は覚えたし」

上条「別に早く戻りたいわけでもねえよ。良いよ、少しくらい待つから」

禁書「ん、ごめんね」

上条「ごめんじゃなくてありがとうだろうが」

禁書「ありがとうはさっき言ったし。良い言葉だけどあんまり乱用するのもどうかと思うんだよ」

上条「細かいこと気にすんな」

禁書「それじゃあ、ありがと」

上条「おう」

禁書「……」

上条「言わないと分からないこともある、みたいだなあ」

禁書「?」



上条「……」カックン カックン

禁書「とうま、とうま」

上条「うぅ、何?」ゴシゴシ

禁書「そろそろ戻ろうか」

上条「ん? ……あー、寝かけてたわ」

禁書「真夏とはいえ、こんなところで寝てたら風邪ひいちゃうかも」

上条「そうだな、戻ってメシ食って寝よう」

禁書「そういえばお魚が待ってるんだよ」

上条「あー、そういやそんなものもあったな」

禁書「今朝釣ったんだよ?」

上条「もうなんか忘れてたわ。まあ良いやんじゃ戻るかー」スクッ

禁書「ごっはんーごっはんーおっさっかなー!」スッ

上条「……もう事前に言っとくけど、あんま期待し過ぎるなよ」

禁書「え?」

上条「さかな」

禁書「えっ」

上条「うん」




禁書「……むぅ?」モグモグ

上条「どうよ」

禁書「なんだか、不思議な感じかも」

刀夜「川魚だからね。海魚とはちょっと違うかな」

上条「正直ウグイってあんま美味くないよな」ムグムグ

詩菜「あらあら。もう少し風味付けした方が良かったかしら」

禁書「そんなことは無いんだよ。美味しいかも」

上条「ニジマスとかは結構美味いって聞くけど、食ったこと無いしな。無いよな?」

刀夜「無いなぁ。今度釣り堀にでも行くか」

禁書「ニジマスって虹色なの?」

上条「どっか一部がそうなんじゃなかったっけ。お、ヤマメはなかなか」

禁書「あ、私も食べたい」



上条「ごっそさーん」

禁書「とうま、お行儀が悪いんだよ」

上条「良いの良いのー。それよりさっさと風呂入って寝るぞ」

禁書「そんなに急がなくてもいいかも」

上条「いやいや、明日はハードスケジュールだからな」

禁書「そうなの?」

上条「そうなの」




禁書「ふいー。良いお湯だったんだよ」ホッカホカ

上条「……」ボッケー

禁書「とうま?」ペチペチ

上条「ハッ、また寝てた」

禁書「さすがにちょっと早いかも。まだお風呂から上がったばかりなんだよ」

上条「いや俺はその前に入ったからもう寝てもいいわけだが」

禁書「むー」

上条「なんだ、トランプでもするか」

禁書「揃ってるトランプ無いんじゃなかったっけ?」

刀夜「それじゃあまずは大富豪でもやろうか」シャッシャッ

詩菜「あらあら。トランプなんて何年ぶりかしら」

上条「どこから沸いて出てどこからトランプを取り出したんだよなんでそんなにノリノリなんだよ」

刀夜「ここは父さんの実家なんだからトランプの場所くらい分かるさ」

禁書「最初から聞けば良かったね」

詩菜「ルールはどうしましょうか。ローカルルールが色々とあると思うのだけれど」

上条「まあ適当でいいだろ。……ってか大富豪ってなんか嫌な予感が」



大富豪「お、またあがりっ」ペッ

富豪「あらあら。当麻さん大富豪は得意なのかしら」

貧民「……むう」

大貧民「ぐう……なんだか妙に引きが悪いな」

大富豪「よくよく考えると、革命有りの大富豪ってあんま運絡まないよな。一回大富豪になれば強い札貰えるし」


大貧民「まあ一回大貧民になっちゃったらこの有様なんですけどね」

大富豪「あーがりっ」ペイッ

富豪「あらあら。なかなか大富豪になれないわねぇ」

貧民「ははは。インデックスちゃんはなかなか強敵だなぁ」

大貧民「もう完全にはまったよこれー別のやろうぜー」



禁書「次は何しよっか?」

上条「んー、運が絡まない奴で」

詩菜「それじゃあ神経衰弱でもしましょうか」

刀夜「確かに、神経衰弱なら実力でどうにかなる範囲が大きいね」

禁書「しんけーすいじゃくってどんなの?」

上条「父さん、母さん」

刀夜「?」

詩菜「?」

禁書「?」

上条「それは負け戦だ」



禁書「これとこれとこれとこれとこれとこれとこれとこれと」ペラペラペラペラペラペラペラペラ

刀夜「おお……すごいな」

詩菜「あらあら……」

上条「既に傷とかで全部覚えてたか、恐るべし完全記憶能力」

禁書「ねえとうま、これって楽しいのかな?」ペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラ


上条・禁書「「スピード!」」

上条「ふははははははは!!」ズババババ

禁書「わわわっ」

上条「普段から電撃とか受けてる上条さんの反射神経に勝とうなど百年早いわぁ!!」ババババ

禁書「ぐぬぬ……」



上条「ダウト」

禁書「ぐぬぬ……。いちっ」ペッ

刀夜「これもけっこう得意そうだな、当麻」

上条「やっぱり運はあんま絡まないしな。にー」

禁書「でもそれダウトなんだよ」

上条「……復讐は何も生まないぞインデックス。いーち」ペイッ

刀夜「ふむ。に」

禁書「……」チラッ

上条「……」コクン

禁書「ダウト!」

刀夜「二人で結託するのは卑怯じゃないか! いち!」ペッ

詩菜「あらあら。に」ニコニコ

上条「……」チラッ

禁書「……」フルフル

刀夜「しかしこれは母さんが敵無しのようだな……我が妻ながら笑顔の裏が読めない」


上条「じゅういち!」

禁書「ダウト!」

上条「ぐああああ! くっそ何枚だよこれ!」

禁書「とうまの嘘なんてお見通しなんだよ」

上条「それこそ嘘だろ。馬鹿みたいにテレビの怪しい情報とか信じるくせに」

禁書「とうまはすぐ無茶しようとする習性があるから、私がしっかり嘘を見抜かないと」

刀夜「はっはっは、言われてるぞ当麻」

詩菜「当麻さんは生傷が絶えないようで心配だったけれど、インデックスちゃんがいれば安心ね」

上条「何言ってんだか……はいもうトランプ終わり! 寝るぞ!」

禁書「自分が不利だからって」

上条「もう良い時間だろうが! 明日は予定詰まってるんだからホラホラ!」

禁書「だから、明日何があるのかな?」

上条「川と祭りとなんか」

禁書「お祭りあるの? そういえば前に言ってたかも」

詩菜「ふふ、水着も浴衣も用意してありますからね」

上条「楽しそうだなオイ」

禁書「楽しみかも!」

上条「そりゃお前は楽しみにしてくれないと困るわ」

刀夜「よし、それじゃあもう電気消すぞー」



禁書「ねえ、とうま」

上条「んー」

禁書「そういえば、帰るのって明日なのかな」

上条「いや、明後日。まあその日はもう帰るだけだから実質明日までだけど」

禁書「そっか」

上条「どうした」

禁書「そういえば聞いてなかったなって思っただけなんだよ」

上条「そうか」

禁書「うん、それだけ。おやすみなさい」

上条「おやすみ」



禁書「……」

上条「……」

禁書「とうま、まだ起きてる?」

上条「んー」

禁書「……。ううん、なんでもない」

上条「なんだそれ」

禁書「……七月も、もうすぐ終わりだね」

上条「……」

禁書「そしたらきっとすぐに終わっちゃうね、夏」

上条「……まだまだこれからだよ、夏は」

禁書「そうかな。そうだと良いな」

色々楽しいと反動で感傷的になっちゃうもんです
しかしうろ覚えの記憶を元にしてるから色々とボロが出てきますね

なかなか書き進められない→もうすぐ7/28だし気分転換兼ねてちょいシリアスでも
→結局行き詰る→本編に戻る

だいたいこんな感じですすみません
投下します短いです


上条「……」パチッ

禁書「とうま……」ギュウ

上条「……、暑い」グイグイ

禁書「むぅー……」ギュー

上条「……。……はぁ、もっかい寝よ」

禁書「……ぐぅ」パシャ

上条「ってオイ今撮ったの誰だ!!」ガバッ

禁書「ひゃっ!?」

詩菜「あらあら。おはよう当麻さん」

刀夜「おはよう当麻」

上条「共犯か! 現行犯だフィルムを出せおらぁ!!」

禁書「んぅ……どうしたのとうま。朝から騒いだらご近所迷惑なんだよ」ゴシゴシ

上条「近所なんぞ近くに無いわ!」

禁書「日本語がおかしいかも」

刀夜「当麻、元気が有り余ってるならさっさと顔でも洗ってきたらどうだ?」

上条「ええいはぐらかすな!」

詩菜「あらあら。当麻さんったら寝ぼけているんじゃあないかしら?」

禁書「ほらとうま、私と一緒に顔を洗いに行くんだよ」グイグイ

上条「寝ぼけてねえよ俺は確かに見たぞ! ちくしょう覚えてろよー!!」ズルズル

刀夜「良い写真が撮れたなぁ、母さん」

詩菜「そうですねぇ。出来上がった写真は後で送ってあげないと」




禁書「ご馳走様」パンッ

上条「んで父さん、もう出発する?」

刀夜「いや、そんなに遠くないし少しゆっくりしてからで良いだろう」

禁書「お祭り?」

上条「の前に川で泳いで涼む。まあもうちょい日が高くなってからの方が良いな」

詩菜「それじゃあインデックスちゃん、ちょっとこっちにいらっしゃいな」チョイチョイ

禁書「?」

上条「……」



禁書「ど、どうかな」モジモジ

上条「……いいんじゃないでしょーか」

禁書「あ、あれ? 駄目かな?」アセアセ

刀夜「当麻、女の子が水着姿を披露しているというのにその薄い反応は何だ」

上条「いやちゃんと褒めてるじゃん」

禁書「えっと、じゃあ次の着てくるんだよ」ワタワタ

上条「案の定複数あるのかよ。父さんよ、母さん無駄遣いしすぎじゃね」

刀夜「何を言っているんだ当麻、こういうときは出し惜しみをせず全力で楽しむべきだろう」

禁書「どうかな?」

上条「いいんじゃないでしょーか」

禁書「とうま、ちゃんと見てる?」

上条「見てる見てる」

禁書「むぅ」スタスタ

上条「見てるから! 来るな寄るなマジ可愛い色っぽい世界一ぃ!!」


禁書「コメントが白々しいかも」ジトー

上条「大体俺の意見なんて気にせず好きなの着れば良いだろ!」

禁書「……。だって、意見を聞いておいでってしいなが」

上条「どれでも一緒だって!」

禁書「……ふんだ。いいもん、好きなの着るから」スタスタ

刀夜「やれやれ。育て方を間違えたかなぁ」ハァ

上条「なんだよ!」

刀夜「いいか当麻、女の子の水着なんてそんなに安定供給されるものじゃないんだぞ?」

上条「別にそんなこと思ってねえよ」

刀夜「それならなんでそんな淡白な反応なんだ。次があるのかも分からないというのに」

上条「……さっきから誰かみたいなこと言いやがって。しかも内容はまるで別だし」イラッ

刀夜「大体な、女の子がどうかなって言ったら可愛いよって返すべきだろう!」

上条「知らねーよ! どうでもいいだろ、もういいからほっといてくれ!!」

刀夜「まったく。それじゃあ父さんも一緒に水着を選んでくるかな」

上条「おい待てやこのエロ親父」

刀夜「どうでも良いんじゃなかったのか」

上条「それとこれとは話が別だ」

刀夜「可愛いの一言も言ってやれないどころかロクに見もしない奴に何を言われてもな」

上条「関係ねーだろ!!」

刀夜「私達の前だからって照れることは無いんだぞ、存分にいちゃつけば良いんだ」

上条「いちゃつかねーから!! んなこと生まれてこの方やったこと無いわ!!!」


禁書「とうま、また喧嘩したの?」

上条「うっせー」

禁書「もう、お父さんとは仲良くしないといけないんだよ?」

刀夜「ノンノン、インデックスちゃん」

禁書「?」

刀夜「“お父さん”じゃなくて“お義父さん”」

禁書「同じなんだよ?」

上条「よーし上条さん本気出しちゃうぞー」

禁書「めっ、なんだよとうま。これから泳ぎに行くんだし、怪我したら大変かも」

刀夜「そうだぞ当麻」

上条「うぜえ」

刀夜「よし、それじゃあそろそろ出ようか」

禁書「そうだね、しいな呼んで来るんだよ」

上条「そういやインデックス、お前は水着決まったのかよ」

禁書「……とうまには関係無いかも」

上条「……さいで」

刀夜「当麻、お前もちゃんと水着持っていけよ?」

上条「言われなくても。ってか着ていった方がいいんじゃね。更衣室なんてねえだろ」

刀夜「それもそうか。それじゃあ、先に車で待ってるぞ」

上条「インデックスー、お前も着てから来いよー」


禁書「ねえとうま」

上条「なんだ」

禁書「川ってこの間のところ?」

上条「あれとは別の川の、ちょっと広いとこらしいけど。だよな」

刀夜「一般的には河川プールとかって呼ばれているね。けっこう大きな滝とかもあるぞー」

禁書「滝なんて見るの初めてかも」

上条「修行が出来るぞ、修行が」

禁書「しゅぎょう?」

上条「修行」



滝「ドドドドト」ドドドドドドド

刀夜「やるか、修行」

禁書「やるの?」

上条「やらない」

詩菜「ちょっと危なさそうな感じですねぇ」

禁書「修行ってどうやるの?」

上条「滝にうたれて精神修行って定番じゃね?」

禁書「とうまがやったら石とか流れてきそうだね」

上条「そういうこと言うなよ悲しくなるから」

禁書「危ないから修行禁止なんだよ」

上条「だからやらねえっての。ほらプールはこっちだぞ」


禁書「おお、けっこう広いんだよ」

上条「人あんまいねえな。しめしめ」

禁書「ねえ、泳いでいいのかな?」

上条「まず服を脱いで水着になれ」

禁書「脱いだんだよ!」バサッ

上条「…………。日焼け止め塗ったか?」

禁書「塗ってきたんだよ!」

上条「なら良し、滑って転ばないように気をつけるように」

禁書「わーい!」バシャバシャ

上条「とその前に軽く準備運動くらいしとけーって遅かったか、まあ大丈夫ならいいや」

禁書「水が冷たくて気持ち良いかも!」

上条「んー、どれどれ」

禁書「それっ」パシャッ

上条「うわっ! ってマジで冷たっ!! 人が少ない理由ってこれか冷てえ!!」

禁書「とうまはちょっとオーバー過ぎるかも。暑いからちょうど良いんだよ!」バシャァ

上条「ってまだ服脱いでねえんだから水掛けんな!」ビシャッ

禁書「ひゃっ!」

上条「べっつにどうせすぐ乾くからいいけどさぁ」ヌギヌギ

禁書「……」ソーッ

上条「ん?」

禁書「やー」テローッ

上条「背中冷たっ!? 地味な攻撃やめんかい!!」バチャバチャ


詩菜「楽しそうですねぇ」

刀夜「若いなぁ。定番過ぎて見てるこっちが恥ずかしいくらいだ」

詩菜「あら、そういえばあれがまだ車の中ですよ」

刀夜「おお、そうだったそうだった。川の水で冷やしておこう」ゴソゴソ


禁書「はー、生き返るんだよ」プカー

上条「お前は仕事から帰ってビール飲んだサラリーマンか」

禁書「とうまと違ってお酒飲んだこと無いから分からないかも」

上条「よし、この話はやめよう」ビシュッ

禁書「ひゃっ!」

上条「我ながら水鉄砲とか懐かしいな」ビシャー

禁書「とうま、私もそれやりたい」

上条「何でも教えて貰おうとするでないぞインデックス。見て技を盗むべし」

禁書「ええと、手をこうやって交差させて……ひゃあ!」ベシャァ

上条「自分の顔に向けて撃ってどうすんだ」

禁書「げほっ……鼻に入ったんだよ……うう」

上条「なにやってんだよまったく、ほら大丈夫か」

禁書「てい」ビシュッ

上条「ぶふぉ!?」

禁書「ふふん、こんなの簡単なんだよ」

上条「おーけいおーけいそっちがその気なら徹底抗戦だ泣こうが喚こうが止めねえからな」

禁書「望むところかも!」

ここまで書いて年若い男女がプール等に行ってやることなんて知らないことに気付きました
あと上イン成分が足りない。新刊に期待

なんか上条さん、だんだん親の前でイチャつくのに照れがなくなってきてるな。いい傾向だ

「やー」ってやってるインデックスが可愛い。水着がビキニタイプだと俺得です

>>779
水着はこの間フィギュアになったガンガンの扉絵だかなんだかのアレです

夏終わるまでにこの話終わらせたいなぁとか思ってたけどまあ無理でしたね
知ってた


上条「……争いは何も生まないな、インデックス」プカー

禁書「……そうだね、とうま」プカカー

上条「せめて勝利条件とか考えてやればよかった」

禁書「生きるか死ぬかの真剣勝負だったんだよ」

上条「けっきょく共倒れじゃねえか」

禁書「我慢比べの消耗戦なんだよ」

上条「不毛過ぎた」

禁書「それじゃあ不毛じゃないことやりたいかも」

上条「なんかそれはそれでハードル高い気がするな。不毛じゃないって何だ」

禁書「有意義ってことかも?」

上条「有意義……。溺れた時の対応でも学ぶか」

禁書「それは何か違うと思うんだよ」

上条「うーん、とりあえず向こうにいってみよう」ジャバジャバ

禁書「わわ、待って」ジャブジャブ

上条「滑って転ぶなよー」

禁書「わあ!」バシャーン

上条「言ってるそばから転びやがった」

禁書「むうう……」ポタポタ

上条「大丈夫かよ。ほら、行くぞ」グイ

禁書「また鼻に入ったんだよ……」ケホケホ


上条「あれ、こっちはもう普通に川なのか」

禁書「そうだね、ちょっと深そうなんだよ」

上条「うっかり沈むなよ」

禁書「本来そういうのに気をつけるべきなのはとうまかも」

上条「自慢じゃないが上条さんは水没するのには慣れてるんだ」

禁書「ほんとに自慢でも何でもないね」

上条「幸せになりたい」

禁書「まずは目の前の時間を存分に楽しむべきなんだよ」

上条「うむ。お?」

ワー ドボーン

禁書「とうま! 人が落ちたんだよ!」

上条「いやあれ自分で飛び込んだんだろ」

禁書「へ? あ、そうみたい」

ツギムコウイコウゼー ワー

上条「飛び込みねえ、あんな高いとこから飛び込んだら痛いだろうに」

禁書「ねえ、とうま」

上条「やらない」

禁書「でも楽しそうかも!」

上条「上条さんはあれよりスリリングな飛び込みやってるから今更やりたくないです!!」

禁書「じゃあ私だけでもやってくるんだよ」ジャバジャバ

上条「お前も行くなよ」ガシッ

禁書「なんでー!」


上条「なんでも何も危ないだろ」

禁書「私だってヴェネチアでアドリア海の女王と一緒に海に落ちたことあるんだよ」

上条「嫌なことを思い出させるな。あとほら、その」

禁書「?」

上条「……水着、脱げるぞ」

禁書「!? なななっ、なに考えてるのかな! とうまのすけべ!!」バッ

上条「だってお前それビキニじゃん! 脱げるだろ!」

禁書「大丈夫なんだよ! ちゃんと押さえてれば平気かも!」

上条「いくら体の凹凸が少なくて水の抵抗が無いからって」

禁書「がぶっ!」

上条「ぎゃー余計なこと言ったいやあああああ!!」

禁書「すぐ気付くなら言う前に一回咀嚼してみるべきなんだよ!」

上条「分かった分かりましたから俺の頭を咀嚼するのは止めて下さいお願いします!!!!」

禁書「別にそんなに強く噛んでないかも」パッ

上条「……水着なのにくっついてきたり、何かと無防備だから心配なんだっつの」ボソッ

禁書「? そんなに痛かった?」

上条「大して痛くねーよ。それより、ほんとにやるのかよ」

禁書「やりたい」

上条「はぁ……脱げても噛み付くなよ」

禁書「だからちゃんと気をつけてれば大丈夫なんだよ!」


上条「……けっこう高いな」

禁書「5mも無いと思うけど」

上条「いやそれでもけっこう高いって」

禁書「男は度胸かも!」ピョーイ

上条「お前女だけどな! ええい!」ピョーン

禁書「っ!」バシャーン

上条「ぐぇっ!」ズバシャーン

禁書「――っぷはぁ! ひゃー、思ってたよりスリリングだったかも!」

上条「――ごふっ、変な風に着水した」

禁書「大丈夫?」

上条「ああ、それよりお前水着は平気かよ」

禁書「見ての通りへっちゃらなんだよ!」

上条「それは良かった。それじゃあ、上条さんの水着を探そうか」

禁書「えっ」

上条「良く見れば分かるけど見なくて良いけど上条さん今マッパですうっかり脱げましたから探して下さい」

禁書「えっ」

上条「ハリー!」

禁書「え、えっと、あ! あそこに浮いてるんだよ!」ビシッ


上条「こんなクソ田舎で公然猥褻物陳列罪で捕まるところだった」

禁書「まったく、人にあれだけ言ってて自分のが脱げちゃうなんて」

上条「なんたる不幸」

禁書「不注意かも」

上条「ぐっ」

禁書「それじゃあとうま、次はどうしよっか」

上条「って、お前今ので髪ほどけてるじゃん」

禁書「へ? あ、本当だ。折角しいなに纏めてもらってたのに」

上条「それじゃあ泳げないだろ。いったん戻ろうぜ」

禁書「そうだね。ちょっと疲れてきたし、一休みなんだよ」

上条「というかそろそろ飯時かな」

禁書「ごはん!」

上条「目に見えてテンション上がり過ぎだ」

禁書「運動した後は美味しいご飯なんだよ!」

上条「筋肉ムキムキになるぞ」

禁書「ムキムキは嫌だけど、もうちょっと付いて欲しいかも」

上条「お前無駄に細いもんなー。あんだけ食ってるのはどこに行ってるんだよ」

禁書「とうまはけっこう筋肉付いてるよね」グイグイ

上条「そりゃま、あんな生活してればな」

禁書「私の方がいっぱい食べてるのに、理不尽なんだよ」


上条「体質的なもんもあるし、男の方が付きやすいだろ。筋トレでもすれば」ザブザブ

禁書「目標はとうまに腕ずもうで勝てるくらいなんだよ」ジャブジャブ

上条「それお前の体格だとけっこうムキムキだと思うけど」

禁書「そうなればとうまも私を置いて一人で無茶したりしないようになるかも」

上条「ははは、それはどうだろうなー」

禁書「馬鹿にしてられるのも今のうちなんだよ!」ズビシ

上条「そんなパンチ痛くも痒くもありませーん」ツン

禁書「ひゃふっ」

上条「……。……」ツンツン

禁書「ふひゃっ、おっ、お腹つっつくのは駄目なんだよ! くすぐったいかも!!」ベシッ

上条「じゃあ耳とか」ナデリ

禁書「ひゃんっ」

刀夜「見てごらん母さん、私達の息子が水着姿の女の子にセクハラかましてるよ」

詩菜「あらあら」

上条「はっ。……よしっ、飯にするか」

禁書「……とうま」

上条「顔真っ赤にして睨んでも怖く無いぞ、待て分かった噛み付くならこのおにぎりにするんだ」



禁書「……」ムスー

上条「むすっとしながらおむすびを食すインデックス」

刀夜「面白く無いぞ、当麻」

上条「うるせえ」

詩菜「インデックスちゃん、こっちはしそおにぎりですよ」スッ

禁書「美味しいんだよ」ムシュー

上条「若干口元が緩んでますよインデックスさん」

禁書「むっ」キリッ

上条「キリッとしてどうする」モグモグ

禁書「……とうまがへんなことするからいけないのかも」ムー

上条「キオクニナイデス」フイ

刀夜「当麻、何がどういう経緯であれちゃんと認知をするのが男の責任ってもんだぞ」

禁書「そうなんだよ」

上条「何の話だよ! インデックスもよく意味分からずに同意するな!」

禁書「む、失礼しちゃうんだよ。それくらいの日本語は分かるかも」

上条「分かってないんです! 母さんそっちのウインナーも食って良いんだよな!」パクッ

詩菜「はいどうぞ当麻さん」

禁書「あ、ずるいかも」

詩菜「あらあら。たくさんあるから取り合ったりしちゃいけませんよ」クスクス


上条「ごっさん」

禁書「ごちそうさま」

刀夜「さて、それじゃあ食後のデザートと行こうか」スタスタ

上条「ん?」

禁書「デザート?」

刀夜「ほら」ザバー

上条「スイカか」

禁書「すいか!」

刀夜「どうだ立派だろう、昨日ご近所さんから分けてもらったんだ」

上条「あの近所とはいえない距離にあるご近所さんか」

禁書「あれ? でもどうやって切るの?」

詩菜「はい、当麻さん」スッ

上条「何このおあつらえ向きな棒とちょうど良いサイズの布」

禁書「おばあちゃんの知恵袋的切り分け方かも?」

刀夜「さあ、早く目隠しを付けるんだ」

上条「川辺でスイカ割りってどうなんだ」

禁書「スイカ割るのに目隠しするの?」

上条「そういう……遊び?」

禁書「食べ物で遊んじゃいけないんだよ!」

刀夜「いけないんだぞ当麻」

詩菜「あらあら当麻さんったら」

上条「おいてめえら」

ここまで
俺も二人まとめてセクハラしたい

刀夜さんのキャラが崩壊気味なのが気になるけど元々ノリの良い人だし問題無いですね
投下します


禁書「もっと右、かも?」

上条「……」ジリ

詩菜「あらあら。当麻さんったら真後ろを向いていますよ」

刀夜「もっと前だぞ当麻」

禁書「嘘ばっかり言っちゃ駄目なんだよ!」

上条(どう考えても親二人は信用出来ない、そしてこの場合食欲魔神のインデックスは嘘を吐かない筈。つまりみ)

禁書「というかこれ、みんなで嘘言ってたらすいか食べられないんじゃないかな?」

詩菜「それもそうですねぇ」

上条「って左かい!」スパコーン

禁書「あ、当たった」

刀夜「おお、すごいじゃないか当麻。一発で当てるなんて」

上条「会話が筒抜けだっつの」

禁書「そんなことよりすいかを食べるんだよ!」

上条「俺この一番大きい奴な」

禁書「む、ずるいんだよとうま」

上条「だって割ったの俺だし」

禁書「むうう」ジー

上条「……良いよ、じゃあ俺こっちの甘そうなの食うから」

禁書「味が違うの?」

上条「場所によって微妙に」


禁書「~♪」シャクシャク

上条「めちゃくちゃ甘いなこれ」シャクシャク

禁書「おいしい!」

上条「そして種が多いな」プププッ

禁書「おお、とうますごいかも」

上条「スイカの種飛ばしは日本人の標準スキルだ。お前もこの国に住む者なら習得しないとな」

禁書「分かったんだよ。せーのっ」ベチャ

上条「汚ねえなおい」

禁書「……もったいないかも」ショボン

上条「もっとこう溜めて放つんだよ、種だけにして」プププププ

禁書「う、うーん?」

詩菜「あらあら。二人とも、それこそ食べ物で遊んではいけませんよ」

上条「だってよ」

禁書「……とうまがやれって言ったんだよ」

刀夜「ふぅ――プッ!」ビシューピピピッ

上条「種飛ばしで水切り……なんという無駄に高度な技を」

禁書「なんだか馬鹿らしくなってきたんだよ」

上条「普通に食おう、普通に」シャクシャク

禁書「そだね」シャクシャク

刀夜「ふっ、圧倒的な実力差に恐れをなしたか」


上条「そういや母さん、今何時くらい?」

詩菜「もうすぐ二時になるところかしら」

禁書「もうそんな時間なんだ」

上条「ふむ、もう少し時間あるな。それじゃあもうひと泳ぎするか」

禁書「私はちょっと休憩したいかも」

上条「ああ、そういえば確かにだるいな」グテー

禁書「いきなりだらけ過ぎなんだよとうま」

上条「しかし夕方からの予定的に、ここで体力を使い果たすのはあんまりよろしくないぞ」

禁書「そうなの?」

上条「そうなの。だからだらっとタイム」

禁書「それなら私いっそのことお昼寝したいかも」

刀夜「何なら早めに切り上げて、戻ってからゆっくりした方が良いんじゃないか」

上条「それもそうか」

禁書「だね」

上条「んじゃもっかい行って来るわー。はー、だるいだー」

禁書「不幸だーみたいに言っても訛ってるようにしか聞こえないんだよ」

刀夜「気を抜きすぎて溺れるんじゃないぞ」

詩菜「インデックスちゃんも気をつけてね」

上条「分かってるって」

禁書「私がちゃんと見てるから大丈夫かも」

上条「お前は俺の保護者か何かかよ」




禁書「はー、楽しかった」クテッ

上条「なんで俺ら最後あんなガチで泳いでたんだろうな」

禁書「とうまから始めたんだよ」

上条「いやお前がなんか挑発するようなこと言ったんだったろ」

禁書「それを言うならその前にとうまが……まあいいや」

上条「あー良い風吹いてきた。縁側良いな、学園都市じゃなかなか無いけど」バタッ

禁書「そもそもあの街は和風の一軒家自体ほとんど無いんじゃないかな」

上条「それもそうか。でも良いと思わないか、縁側で風鈴が鳴っててって」チリーン

禁書「うん。日本人じゃない私にも日本の風情っていうのがよく分かるかも」

上条「そうだろそうだろー」

禁書「ここでスイカが出てきたらもっとよく分かったかも」

上条「さっき食ったじゃねえか、いや確かにスイカな感じだけど」

禁書「だいぶ日が落ちてきたし、のんびりするのには良いね」ゴロン

上条「んだなー」ゴロゴロ

禁書「……」ジッ

上条「なんだよ」

禁書「なんでもないかも」ジー

上条「だからなんだよ」

禁書「なんでもないんだよ」ジロー


上条「……」ジー

禁書「……」ジー

上条「……」

禁書「……」

上条「……」ビシッ

禁書「ひゃっ」

上条「なんなんだよだから」

禁書「我慢出来なかったからとうまの負け」

上条「何の勝ち負けだよ」

禁書「むぅ」ズイッ

上条「近いんですけど」

禁書「はぐっ」

上条「ちょっ、ばっ」

禁書「うー?」

上条「人の鼻噛む奴があるか!」グイッ

禁書「甘噛みだから大丈夫かも」

上条「そういう問題か! ったくお前はほんとに……」

禁書「そんなに怒らなくても良いのに」ブー

上条「うっせ」


禁書「……。ねえ、とうま」コツン

上条「な、なんだよ」

禁書「もう今日もお終いだね」

上条「……まだメインイベントが残ってるんだけどな」

禁書「そしたらもう帰っちゃうんだよね?」

上条「なんだ、俺だけじゃあ不満か」

禁書「そういうわけじゃないけど、やっぱりちょっと寂しいなって」

上条「そうかい」

禁書「どれだけ楽しい時間を過ごしても、いずれ終わりは来ちゃうんだよね」

上条「そりゃそうだ」

禁書「仕方無いよね、分かってるかも。でも、寂しいなって思ったんだよ」

上条「それも誰だってな」

禁書「とうまも寂しい?」

上条「だったら何なんだよ」

禁書「寂しいのもとうまと一緒なら、それがちょっとだけ嬉しいになるかも」

上条「ちょっとだけ、ねえ」

禁書「どうかな」

上条「別に寂しくないっ」

禁書「……ここは嘘でも同意しとくところなんだよ」

上条「嘘でも同意する気は無いな」


禁書「とうまのばか」

上条「馬鹿でけっこー」

禁書「あほー」

上条「アホでもけっこう」

禁書「むうううう」バシバシ

上条「それ以上やったら脇に手を伸ばすぞ」

禁書「とうまのえっち!」

上条「正当防衛だッ!」

禁書「じゃあもういっかい噛み付く」

上条「悪化してるじゃねえか。鼻は止めろよもげるから」

禁書「まぶた」

上条「なんだその器用な噛み方は。千切れたら嫌だから却下」

禁書「じゃあ下唇」

上条「……お前そこ噛んだらどういう状態になるのかよく考えて言ってるか?」

禁書「え? ……あ」

上条「気付くのおせえ」

禁書「とうまのえ」

上条「ッチなのはお前だ!」ベシッ

禁書「ぬ、濡れ衣かも! 誘導尋問なんだよ!」

上条「誘導も尋問もしてねえよ! ってかいつの間にか噛むの前提になってるおかしい!」

中途半端だけどここまででー
若干ペースが戻ってきた気がせんでも無いけどどうなんでしょうね

新刊面白かったですね。インデックスの出番少なかったけど
とりあえず次はよ

投下します


禁書「じゃあ吸血鬼っぽく首筋噛んでみるんだよ」アー

上条「口を開いて覆い被さってくるな! ってかだから何で噛まれる流れになってるの!?」

禁書「かぷっ」

上条「ひいっ」

禁書「はむはむ」

上条「やっやめろなんかこれはこれでおかしなことになってる変な感じが」

禁書「む?」

詩菜「あらあら」パシャッ

上条「あらあらじゃねえ! ってまたこのパターンか!!」ガバッ

禁書「わひゃあ」ズルッ

詩菜「あら、流石に近づき過ぎたかしら」

上条「ずっと撮ってやがったのかよ!」

禁書「しいなは写真が好きだね」

詩菜「お邪魔してごめんなさいね、当麻さん。私に構わず続けて下さいな」

上条「誰が続けるか! 止めろってずっと言ってたわ!」

禁書「ずっとは言ってないかも」

上条「うるせえ!」

詩菜「あらあら。それじゃあ、インデックスちゃんをちょっとだけ借りて行ってもいいかしら」

禁書「?」

上条「ん、ああ。何、もう行くの?」

詩菜「一度合わせて見ようと思って。お披露目はまだですけどね」ニコニコ

禁書「二人は何の話をしてるの?」



上条「お、どうだった?」ゴロ

禁書「どうだったって言われても……自分じゃよく分からないかも」ストッ

上条「サイズとかさ」

禁書「それはぴったりだったんだよ」

上条「着心地とか」

禁書「ちょっと変な感じだったけど、嫌いじゃないかも」

上条「柄」

禁書「綺麗だったよ」

上条「似合ってた?」

禁書「……一言目に戻るかも」

上条「ん。それじゃあ大丈夫だな」

禁書「大丈夫なのかな。浮いたりしない?」

上条「普段から浮きまくってる奴が何を言ってるんだか」

禁書「いつも通りで浮くのとじゃ話が違うかも」

上条「大丈夫だって。人多いし、浴衣も多いし」

禁書「なら良いけど」

上条「ん。それじゃあもうちょいゆっくりしてから行くか」

禁書「お祭り?」

上条「おう。前に言ったろー」ゴロゴロ

禁書「そういえば聞いた覚えがあるんだよ」




上条「……う、うぅ」

刀夜「起きたか当麻」

上条「インデックスが中年オヤジになってる……不幸だ」

刀夜「寝ぼけてないで顔でも洗って来い。そろそろ出るぞ」

上条「……あれ、俺いつの間に寝てたんだ」ムクッ

刀夜「こっちが聞きたいくらいだな」

上条「インデックスは?」

刀夜「着替え中だ。っと、噂をすれば」

上条「着替え? ああ確か」

禁書「……とうま?」

上条「……」ボケー

禁書「ど、どうかな」

上条「……」ボー

禁書「と、とうま? 変なのかな?」

上条「可愛いし綺麗で――」

禁書「へっ!?」カアッ

上条「――じゃなくて! えーやっぱ和服は体に凹凸が無い方が映えるなぁって思いました!」

禁書「……とうま」

上条「なんだどうしたインデックス俺を噛むのかそうか来いよ!」

禁書「……いい。その前に褒められたから許してあげる」

上条「ぐっ。いやさっきのは寝ぼけてただけで実際にそういう感想を抱いたわけでは」

禁書「なんでも良いんだよ、嬉しかったから」ニコ


上条「……それじゃ父さん、さっさと出ようか」

刀夜「お、どうした当麻。顔が赤いみたいだけど」

禁書「赤いかも」

上条「うっせ! そもそもお前も赤いわ!」

禁書「わ、私はちょっと浴衣着たから緊張しただけなんだよ!」

刀夜「かあさーん、カメラ持ってきてくれー」

上条「良いから行くぞ! どうせ向こうでも撮るんだからここで無駄使いすんなよ!」

禁書「そうなんだよ! 早くお祭り行きたいかも!」

刀夜「勿体無いじゃないか、せっかくのシャッターチャンスなのに」

上条「良いから!」

禁書「早く!」

刀夜「はいはい。息がピッタリだな、仲のよろしいことで。それじゃ、車出してくるから」

上条「……」

禁書「……」

上条「……」チラッ

禁書「……」ビクッ

上条「……まあ、でもアレだ」フイ

禁書「え?」

上条「その。寝ぼけて無くても、似合ってる、と思う」

禁書「う、あ、ありがとう」

上条「……」

禁書「……」


詩菜「」パシャパシャ

上条「……ツッコミするの疲れてきた」

禁書「そうだね」

詩菜「あらあら」

刀夜「お待たせ。それじゃ、行こうか」ブロロ

詩菜「あら。そういえば、当麻さんはそのままの格好で行くつもりかしら」

上条「は? んなこと言っても、大体こんな感じの服しか持ってきて無いけど」

禁書「とうまはいつも似た様な服着てるよね」

詩菜「それじゃあ当麻さん、お着替えしましょうか」

上条「……いや、だから俺……え?」

禁書「しいながとうまのお洋服持ってきてるの?」

詩菜「いいえ、和服ですよ。といっても普通の甚平ですけどね」

上条「俺そんなの別にいらないのに」

詩菜「あらあら駄目ですよ、せっかくインデックスちゃんも浴衣着てるんですから」

刀夜「お前が普通の洋服じゃあ雰囲気が出ないだろ」

禁書「そうかも?」

上条「別に雰囲気なんて無くてもいいじゃん……まあ頑なになる理由も無いけどさ」

詩菜「それじゃ当麻さん、ちょっといらっしゃいな」

禁書「待ってるね、とうま」



詩菜「はい、どうぞ」

上条「しかし準備いいっすねお母様」

詩菜「あらあら。これくらいは当然ですよ」

上条「……あれ、これをこっちに結べば良いんだよな?」

詩菜「ええ。甚平は簡単な作りだし、実際に着てみればすぐ分かると思うわ」

上条「んー。それじゃ着てくる」

詩菜「それはそうと、ちょっと良いかしら当麻さん」

上条「ん、何?」

詩菜「インデックスちゃんが少し元気無かったようですけど、何かあったのかしら」

上条「ああ。いや、別に何かあったってわけじゃ無いと思う」

詩菜「そう。それなら良いんですけど」

上条「なんつーのかな。あいつ能天気っぽいけど結構感傷的っていうか、後ろ向きなとこあるから」

詩菜「いつも笑顔だけれど、繊細な子よね。あの年頃は少なからずみんなそうだと思うけれど」

上条「あいつも色々と事情とかあるからさ。でもまあ何とかなるよ」

詩菜「そうね、インデックスちゃんのことは当麻さんに任せておけば安心ですね」クス

上条「……殊更にそういう言い方しなくても良いだろ」

詩菜「あらあら。からかっているわけではありませんよ」

上条「どうだか。それじゃ着てくるから」スタスタ



刀夜「そういえば、インデックスちゃん。ちょっといいかな」

禁書「へ? 何かな」

刀夜「…………。いや、やっぱり良いか。ごめん、何でも無いよ」

禁書「?」

刀夜「……私も母さんも、何だかんだ一人息子の当麻のことが心配でね」

禁書「そうだよね、当然かも。ごめんなさい、とうまをいつも危ない目に」

刀夜「ああいや、そういうことじゃないんだ。むしろ当麻が心配だからインデックスちゃんも心配だって話なんだけど」

禁書「私が?」

刀夜「ああ。でもね、私達は当麻のことが心配だけど、同時に信頼もしているんだ」

禁書「……」

刀夜「だから、私から余計なことは言わないでおくよ。当麻に任せよう」

禁書「……なんだかよく分からないかも。別に私は大丈夫なんだよ?」

刀夜「ああ、大丈夫だ。なにせ私達の息子が一番傍にいるんだからね」

禁書「……」



詩菜「それじゃあ、改めて出発しましょうか」

刀夜「そうだね」

上条「……どうしたインデックス、父さんにセクハラでもされたか」

禁書「別になんでも無いかも」

刀夜「私をなんだと思っているんだ」



上条「……」ボケー

禁書「なんだか賑やかになってきたね」

刀夜「お祭り会場はもう少し先だけれど、もうこの辺りから浮ついた雰囲気が伝わってくるね」

上条(しかし、なんかいつもと雰囲気違うから変な感じだ。おのれ浴衣め)ソワソワ

詩菜「あらあら。当麻さんは別のことで落ち着かないみたいですね」

禁書「……とうま、どうしたの?」

上条「はひっ? な、なにが?」

禁書「何だか気もそぞろって感じかも。そんなにお祭りが楽しみなのかな」

上条「あ、ああ。そのほら、祭りって町が全体的に華やかになるっているかなんていうかで」

禁書「分かるかも。みんなふわふわしてるよね」

上条「それに引き摺られてっていうか、なあ?」チラ

禁書「?」

上条「いやその、要は落ち着かないってだけですはい」

禁書「変なとうま」

上条「お前だってさっきからちょっと変だろ」

禁書「私は普通かも」

上条さんも浴衣で良かったけどまあちょっと不都合かもなんで甚平です
金髪は微妙だけど銀髪は浴衣とか似合うと思います

浴衣キターー!可愛くて綺麗って柄はどんなのでしょうか!!
そして詩菜さんのアルバムにそろそろR15が混じらないか心配になってくるレベル
そしてそして息子愛の強い刀夜さんにああ言ってもらえたってことが、読んでる側として純粋に嬉しい

>>816
青い花柄……?漠然とそんなイメージです

まだ夏が終わらないのに冬になりつつありますが投下します




上条「おお、思ってたより賑やかなんだな」

禁書「来る前に自分で人多いって言ってたのに」

上条「覚えてねえし覚えてたとしても前来たの昔過ぎて覚えてねえし。イメージだイメージ」

禁書「でも本当に賑やかだね。とうま、迷子にならないようにするんだよ」

上条「だからお前は俺の保護者かよ。こっちの台詞だっつの」

刀夜「とりあえず一枚撮っておこうか。ほら、そこの鳥居が良いんじゃないか」

禁書「二人は?」

詩菜「私達は良いから、さあ当麻さんも」

上条「そんな改まって撮らなくても」

禁書「一々反抗しなくてもいいと思うんだよ」

上条「……いやそうだけどさ」

詩菜「はい二人とも、笑ってー」

禁書「はっ、この匂いはお好み焼き!?」

上条「今それに反応しちゃうの!?」

詩菜「あらあら」パシャ

禁書「良い匂いがするからお腹が減ってきたんだよ」

上条「今のでちゃんと写ったのかよ」

刀夜「はは、まあ少々ブレていても一興だろう」

詩菜「全部同じように笑っていても面白みがありませんからね」

禁書「そこまで計算のうちかも?」

上条「語尾上がってるじゃねえか」


詩菜「それじゃあ当麻さん、気をつけてね」

禁書「あれ、二人は一緒に来ないの?」

刀夜「私達は少し見て回ったら場所取りをしておくから」

上条「祭りではしゃぐような歳でも無いしなー」

詩菜「ええ、若い人達の邪魔をしてはいけませんからね」ニコニコ

禁書「別に邪魔じゃないんだよ?」

刀夜「それじゃ母さん、あとは若い二人に任せて」ニヤニヤ

詩菜「あらあら」クスクス

上条「一々人を茶化さないと喋れねえのかよ」

禁書「?」

刀夜「じゃあな当麻、小遣いはやったけど無駄遣いするなよ?」

上条「それは俺じゃなくてこいつにいってやってくれ」

禁書「なっ、私は無駄遣いなんてしないかも! 私は清貧を旨とする修道女なんだよ!」

上条「それじゃあ今日は出店で買い食いするのは無しな」

禁書「見習いだからこんなに誘惑の多いところで欲に打ち勝つのは困難を極めるんだよ」

上条「困難に打ち勝ってこそ道は開けるもんだ」

禁書「道を開くより焼き鳥が食べたいかも」



上条「さて、まずはどうするか」

禁書「イカ焼き! 焼き鳥! 焼きとうもろこし!」

上条「食い物ばっかじゃねえか」

禁書「わたがし! りんご飴! あんず飴!」

上条「帰るか」

禁書「とうまぁ!?」

上条「いや嘘だけど。少しは食べ物以外にも目を向けても良いんじゃないですかね」

禁書「お腹が満たされれば自然と他の物にも目が行くかも」

上条「例えば何」

禁書「たとえば……あ、ほらお面とか」

上条「お面か、確かにお祭りっぽいけど」

禁書「とうま、私カナミンのお面欲しい!」

上条「カナミンか……お前の年齢でそれはどうなんだ」

禁書「えー」

上条「他に何か無いのかよ」

禁書「そもそも大抵アニメか特撮かも」

上条「だなぁ」

禁書「あ、じゃああれが良い」

上条「ん? おー、狐のお面か。渋いな」

禁書「でしょ?」


上条「ひょっとこかおかめかって感じだよな」

禁書「白狐だから多分稲荷神の使いだろうね」

上条「稲荷神ってあれか、油揚げが好きな狐の神様」

禁書「とうま、人の話聞いてた? 狐は使いであって神様では無いし、油揚げが好きなのも狐なんだよ」

上条「正直いい加減なイメージで語りましたごめんなさい」

禁書「もう。稲荷神は日本ではかなりポピュラーな神様で、農業とか産業の神様なんだよ」

上条「へー。なんで狐が使いなんだ?」

禁書「狐は昔から神聖なものと言われてたからね。それと狐って字の古い読み方とかが関係してるのかも」

上条「ほーん。まあ詳しいことはよく分からないから良いや」

禁書「……とうま。半端に聞いといてそれは無いかも」

上条「いやだって折角祭りに来たんだし、時間が勿体無いだろ。普段ならいくらでも付き合ってやるけど」

禁書「私だってそこまで長々と話したりはしないんだよ」

上条「そうですかっと。すみませーん、その狐面下さい」

禁書「別に細かい由来とかは良いけど、有名な神様なんだから大まかな知識くらい持ってても損しないかも」

上条「それもそうだ。ほらよ、じゃあ続けて」スッ

禁書「ありがと。まあとにかく、その有名な稲荷神の使いが白狐なんだよ」モソモソ

上条「神様の使い、ってことは天使みたいなもんか。あんま良いイメージねえな」

禁書「イメージとしてはそんな感じだけど、十字教は一神教だし色々違うかもね。もっと可愛いかも?」

上条「可愛い、ねえ」

禁書「ねえとうま、似合ってる?」

上条「……。まあまあじゃね」


禁書「まあまあって言われてもあんまり嬉しくないかも」ブー

上条「んじゃ何か食うか。俺もちょっと腹減ってきた」

禁書「ごはん! えっと、あ、とうま! あんず飴売ってるんだよ!」

上条「それ腹膨れねえじゃねえか」

禁書「あんず飴!」グイグイ

上条「……はぁ、一個だけだぞ」

禁書「やった!」

上条「すみません、あんず飴をひと」

禁書「十個!」

上条「アホか! すみません、一つで良いです」

禁書「えー」

上条「ほら。どうせお前あれもこれもって食いたくなるんだから、あんず飴ばっか食っても仕方無いだろ」スッ

禁書「むー」ペロペロ

上条「というか、そうじゃなくても十個は多いだろ。絶対お前飽きるね」

禁書「そんなこと無いかも。私あんず飴大好きだし」ムグムグ

上条「どうだか」スタスタ

禁書「……」モグモグ

上条「……」

禁書「……ねえとうま、一口欲しい?」

上条「もう飽きたの!?」


禁書「次は何食べよっか。あ、わたあめ!」

上条「だから甘いものばっか食うなって。腹膨れるもん食おうぜー」

禁書「じゃあ……あ! たこやき!」

上条「お、たこやきか。祭り特有のなんか雑なたこやき」

禁書「とうまも食べるでしょ?」

上条「そうだな、買うか。すみませーん、一つください」

禁書「たっこやきー!」

上条「どうも。ほれ」スッ

禁書「ありがとう! そしていただきます!」パクパクッ

上条「一個ずつ食えよ。んな一気に食ったら熱いだろ」

禁書「はふっはふっ」

上条「言わんこっちゃない」

禁書「ふひぃー。熱々だったんだよ」

上条「別に逃げたりしないからゆっくり食えよ。あと俺にもくれ」

禁書「はいとうま、あーん」フーフー

上条「……いや、自分で食えるんで」

禁書「じゃああーげない」パクッ

上条「何故お前に選択権を握らせなければならんのだ」

禁書「はいとうま、あーん」フーフー

上条「……あー」

禁書「はい」

上条「あふっあふいあふい」

詩菜「あらあら」パシャッ


禁書「わっ」

上条「……場所取りは?」

詩菜「しばらく見て回ってから、ですよ」クスクス

禁書「そういえば場所取りって何の場所?」

上条「そりゃアレだよ」

禁書「どれなのかが分からないのかも」

上条「つか母さん、写真撮るならせめて何か言ってくれると嬉しいんだけど」

禁書「びっくりするんだよ」

詩菜「さっきも似たようなことを言ったけれど、身構えていない自然なワンシーンを切り取った方が素敵でしょう?」

上条「そういうことを言ってるんじゃねえ」

禁書「むう、一理あるかも」

上条「説得されてんな」

詩菜「それじゃあ二人とも、またどこかで」

禁書「行っちゃった」

上条「またどこかでって旅人かよ」

禁書「多分そのまんまの意味なんだよ」

上条「なんか監視されてる気分だ」

禁書「気にしても仕方無いかも」

上条「そうだけど……気が抜けないっていうか、なんかなぁ」



禁書「それじゃあとうま、次は何食べよっか」

上条「インデックスさん、重ねて言うようだけど祭りは食べるだけじゃないんですよ」

禁書「でもまだお腹いっぱいにならないかも」

上条「お、射的あるぞ」

禁書「しゃてき?」

上条「あの銃でコルクの弾撃って、あそこに並んでるのを倒せたらそれを貰えるって奴」

禁書「へー……あ、とうま。あのぬいぐるみ見て!」

上条「ん、あの猫っぽい奴か?」

禁書「うん。スフィンクスに似てないかな?」

上条「……ああ、まあ、確かに」

禁書「あれを取ってスフィンクスへのお土産にしたいんだよ!」

上条「果たして猫は自分と似たぬいぐるみを貰って嬉しいものだろうか」

禁書「駄目かな?」

上条「とりあえずやってみるか」

禁書「うん!」

上条「すみません、まずは一回分」チャリン

禁書「一回四発……とうま、当てれる?」

上条「ふっ、お前は俺がどれだけの修羅場を潜り抜けてきたと思っている?」

禁書「えっ、とうま銃なんて撃ったことあったの?」

上条「一度も無いッ!!」

禁書「駄目かも!?」

すげーどうでもいい中の人ネタを少々入れましたが別に中の人ネタでも無かったです
狐の話は例によってウィキペディア先生とかですゆえアバウト極まりないです

投下します



上条「すみませーん、もう一回お願いしまーす」チャリン

禁書「案の定だったね」

上条「いや惜しかったんだけどな。あとちょっとこう」

禁書「全然惜しくなかったかも。ねえ、私やってみてもいいかな?」

上条「……ほれ」

禁書「ありがと。……むぅ」ジッ

上条「……」

禁書「えいっ」スパコーン

上条「あ」

禁書「わあ! 倒れたんだよとうま!」

上条「……」

禁書「とうま?」

上条「はいはいすごいすごい」

禁書「なんだか杜撰かも」

上条「それよりあと三発撃っちまえよ。なんか適当なの狙って」

禁書「あ、うん、そうだね。えいっ」スパスパスパコーン

上条「…………」

禁書「私射的の才能あるかも!」

上条「けっ」

禁書「とうまの仇は取ったんだから、そんなに不貞腐れなくても大丈夫なんだよ?」


上条「てか結局あと三つは全部お菓子じゃねえか」

禁書「はっ、無意識だったんだよ。決してお腹が減ってたとかじゃなくて」

上条「……おなか減ってないなら向こうのお好み焼きの屋台には寄らなくて」

禁書「お腹減った!」

上条「厚顔無恥って言葉に覚えはありますかインデックスさん」

禁書「さっぱりかも」

上条「じゃあ鳥頭か何かだな。適当に三歩くらい歩け、それで空腹も忘れるから」スタスタ

禁書「完全記憶能力だからこの空腹はそうそう忘れないかも」テクテク

上条「その前の自分の発言に責任を持て。すみませーん」

禁書「あ、とうま! 向こうに焼き鳥もあるんだよ!」

上条「せめて目先の食い物に集中しろよ……ほれ」スッ

禁書「わあ、美味しそうなんだよ!」

上条「流石に歩きながらじゃ食い辛いか、どっか座ろう」

禁書「とうま、それならやっぱり他にも色々買ってから食べたいかも!」

上条「……まあ、そうだな。飲み物くらい欲しいし」

禁書「それじゃあまず焼き鳥なんだよ! あと向こうに焼きとうもろこしもあるかも!」

上条「落ち着け慌てなくても屋台は逃げないから。売り切れはするけど」

禁書「じゃあやっぱり急ぐべきなんだよ!」ダッ

上条「だから落ち着け、お前一人で行っても金持って無いだろ」

禁書「とうま、早く早く!」グイグイ

上条「っと。……ったく、そんな引っ張るなよ。肩痛くなるだろ」




禁書「いただきまーす」パンッ

上条「……やっぱり何か間違っているようなそうでもないような。インデックス補正?」

禁書「お祭りの出店で色々食べるのくらい普通かも」

上条「お前お祭りなんて行ったことねえだろ。俺も覚えて無いけど」

禁書「だいはせーさいとか」

上条「あれは一応体育祭じゃねえか、メシ食うイベントじゃねえよ。夏祭りの話」

禁書「もちろん無いんだよ。でもこんなに美味しそうなものが売ってるんだし」

上条「楽しみ方の一つではあるけどさぁ、メインにしちゃうと違うよな」

禁書「じゃあ何がメインなの?」

上条「なんかこう、雰囲気そのもの?」

禁書「空を掴むような話だね」

上条「……まあいいか。とりあえず食おう」

禁書「もう食べてるかも」モッショモッショ

上条「おい待てそっちの豚バラは俺のだ」

禁書「はいパイナップルま」

上条「パイナップルま!? ねぎまじゃないの!?」

禁書「パイナップルはお肉を柔らかくするんだよ」

上条「いやだからって焼き鳥は違うだろ……なんでこんな冒険を」

禁書「買うときに気付かなかったの?」


刀夜「おっ、美味しそうだな」

詩菜「あらあら。色々買いましたね」

上条「俺らの分しかねえぞ」

禁書「しいな達も食べる?」

刀夜「母さん、私達の息子は冷たいなぁ。それに比べてインデックスちゃんの優しいこと」

詩菜「大丈夫ですよ、私達は私達で色々食べていますから」

上条「ほーん」ズルズル

禁書「あ、私も焼きそば食べたい」

上条「ほれははみひょーはんのれーす」ズルズル

詩菜「当麻さん、インデックスちゃんにも分けてあげなさいな」パシャ

禁書「しいなの言う通りかも」

上条「言いながら写真とるなよ。だってこいつさっき俺の豚バラ食ったし」

禁書「パイナップルまあげたのに」

上条「以外と美味かったけど許さん」ズルズル

刀夜「パイナップル?」

禁書「パイナップルまなんだよ」

上条「……むぐっ!?」

禁書「とうま?」

刀夜「おいおい、大丈夫か当麻」

詩菜「あらあら」パシャ

上条「のごぬぬぐぐがぐぐぐぐ」ドンドン


禁書「わ、喉に詰まったの!? はい、お茶!」

上条「ごぶっごごぐがぐ」ゴクゴクゴク

禁書「もう、そんなにがっくつからなんだよ」

上条「っはあ、死ぬかと思った、不幸だ……そしてお前に言われたくない」

禁書「不幸じゃなくて不注意だしそんなこと言ってる場合でも無いかも」

上条「ってか母さんよ、アンタ人が苦しんでる時ものんきに写真撮ってなかったか」

詩菜「喉に詰まっても焼きそばなら大丈夫だと思って、つい」

禁書「焼きそばでも十分危ないんだよ」

刀夜「当麻。焼きそば詰まらせるくらいなら良いが、不注意は冗談で済む範囲にしてくれよ」

詩菜「そうですよ。当麻さんは少しそそっかしい所がありますからね」

上条「なんで俺が叱られてるんだろう」

禁書「心配してるのかも。とうま、気をつけてね」

上条「……ってか、あんま言われると逆に不安になってくるんだが」

禁書「少し不安に思っておくくらいがちょうど良いのかも。羽目を外し過ぎちゃ駄目なんだよ」

上条「いやそりゃそうだけど、そうじゃなくてフラグ的な意味でだな」

禁書「人ごみだから落し物とかには気をつけるべきかも」

刀夜「それじゃあ当麻、私達はそろそろ行くから。気をつけろよ」

上条「分かってるって」

禁書「私もよく見ておくんだよ」

詩菜「当麻さんをよろしくねインデックスちゃん」


上条「そういや、場所取りとか言ってたけどどうやって合流すんだよ。俺どこだか知らねえぞ」

刀夜「おお、そういえば待ち合わせ場所とか教えてなかったな」

禁書「けいたいでんわーで連絡すれば良いかも」

上条「こんだけ人が多いと繋がらなかったりするんだよこれが」

禁書「そうなの?」

上条「そうなの」

刀夜「そうだな、時間になったら漠然と向こうに歩けば見つかるだろう」

禁書「大雑把なんだよ」

上条「なんとかなるだろ、お前目立つし。見つけたらそっちから声掛けてくれよ」

禁書「やっぱり、目立つかな?」

上条「銀髪は目立つよそりゃ」

刀夜「分かった、それじゃあ私はそろそろ向こうに合流してくるよ。後でな」スタスタ

禁書「向こう?」

詩菜「昔の知り合いがいるんですって」

上条「どうりでウロウロしてると思った。先に場所取って貰ってたのか」

詩菜「積もる話もあるでしょうから、しばらくは私も刀夜さんとは別行動ね」

禁書「しいなは私達と一緒に来る?」

詩菜「あらあら。嬉しい申し出なのだけれど、当麻さんが照れてしまうから」

上条「誰が何で誰に対して照れるんだよ」

詩菜「それに、やっぱり不意打ちの方が良いですからね。それじゃあ」スタスタ

禁書「しいなも何だか楽しそうだね」

上条「我が母親ながら面倒極まりないな」



禁書「ごちそうさまー」

上条「因みに今腹何分目くらい?」

禁書「んー、六分?」

上条「ちょっと大食いの男でも腹いっぱいになるくらい買った気がするんだけどな」

禁書「私はけっこうたくさん食べるんだよ」

上条「けっこうってレベルじゃねえよ。続きはまた後だな」

禁書「ん。それじゃとうま、次は何やるの?」

上条「歩いてたらなんかあるだろ。行くぞー」

禁書「あ! ベビーカステラ!」

上条「それ食い物だからね?」

禁書「えーああいうちょっとつまめるものくらい」

上条「だめ」

禁書「とうまのけちー。あ、型抜きだってよとうま」

上条「それも駄目」

禁書「へ?」

上条「型抜きは駄目」

禁書「な、なんで? あれは普通にお祭りの遊びじゃないかな?」

上条「だって俺がやったら絶対砕けるもん。待つのも暇だし、だから駄目」

禁書「なんだかよく分からないけど、やってみないと分からないかも」

上条「どうせあと一歩ってとこでくしゃみとか出るんだろ。ふふ、俺分かってるもんね」

禁書「なんだか暗いんだよとうま」


上条「んお、金魚すくい発見」

禁書「金魚を救うの?」

上条「多分字が違うがあながち間違いでも無い。ポイっていうのを網みたいに使って掬うんだ」

禁書「ふむふむ。それでそのすくった金魚が貰えるの?」

上条「そういうこと。でもなー、持って帰るわけにもいかないし」

禁書「スフィンクスが食べちゃうかもね」

上条「……まあ良いか、こっちに置いていっても良いし」

禁書「良いの?」

上条「金魚くらいならじいちゃん達でも大丈夫だろ。すみませーん、とりあえず一回」

禁書「それがポイ? なんだか手鏡みたいだね」

上条「手鏡っていうか……なんだろうな。まあ良いや、ほら」

禁書「私がやってもいいの?」

上条「上条さんがやったら金魚が特攻してきて破れると思う」

禁書「なるほど、それが破れちゃったら駄目なんだね。とうま、コツとかあるかな」

上条「俺もあんまり詳しくないけど……水面となるべく平行に動かすとか」

禁書「ふむふむ」

上条「あとすくうのが簡単そうな奴を選ぶとか。大きさとか位置とかな」

禁書「なるほど。大体イメージ出来たんだよ」

上条「よし、頑張れ」

禁書「せいっ!」シュパ

上条「あ」

禁書「あ」ビリッ

なんかいつも以上に起伏ないけどここまでで
氷菓の原作揃えたから上インでパロりたい
というか書きたいの溜まってるのに遅筆過ぎて腐っていくよ。もっと早く書けないもんですかね

世界滅ぶのをなんとか阻止してきたので更新します
いやー危なかったわーあそこでクリティカル出なかったら死んでたわー




上条「……三度目の正直で行こうか。これ以上やっても仕方無いし」

禁書「……今のは惜しかったから、次はいけるんだよ」

上条「因みにだが、全部駄目だったとしても二匹くらい貰えたりするぞ」

禁書「それはなんだか癪に障るんだよ! 絶対自分ですくってみせるかも!」

上条「その意気や良し。でも力任せにやってポイ破くなよ」

禁書「分かってるんだよ!」

上条「あ、あいつとか良いんじゃないか。確か隅に追い込んですくうと良いとか聞いたし」

禁書「むむむ……」ジリ

上条「……」

禁書「ほあっ!」パシャッ

上条「おっ」

禁書「わ、やった! やったんだよとうま!」ピチピチ

上条「やったけど落ちるぞ、早くお椀に入れないと」

禁書「わわ、そうだね」

上条「やりゃ出来るじゃねえか。あとニ匹は欲しいな」

禁書「ふふん、任せて欲しいんだよ! 次はあのおっきいのを狙っちゃうかも!」

上条「慢心は負けフラグだぞ」

禁書「あっ」ビリッ

詩菜「あらあら」パシャ

上条「うわっ、出た」



禁書「それにしてもとうま、出たなんて言い方は失礼なんだよ」

上条「いやだってさっき別れたばっかりだし」

詩菜「金魚すくいは是非とも撮らないとですからね」

禁書「どうせならすくった瞬間を撮って欲しかったかも」

上条「それやったらお前逃がしそうだけどな」

禁書「そんなことは無いかも」

詩菜「あらあら」パシャッ

上条「もう声かけてるんだから言ってから撮れよ」

詩菜「それもそうね。それじゃあ二人とも、ちょっとそこに立っていて下さいな」スタスタ

禁書「……結局この子しかすくえなかったね」

上条「ん? ああ、そうだな」

禁書「寂しくないかな、一人で」

上条「……、」

詩菜「撮りますよー」パシャッ

禁書「なんちゃって。大丈夫だよね、金魚だし」ニコッ

上条「……金魚だしってなんだよ。出汁か」

詩菜「もう一枚くらい撮りましょうか。はいチーズ」パシャ

禁書「さっきも撮ったし、そんなに撮らなくても大丈夫かも」

詩菜「あらあら。金魚が良い味出してるからついね」

上条「だから出汁とったみたいに言うなよ」

禁書「良い出汁でるの?」

上条「出ねえよ、たぶん」



禁書「またしいなどこかに行っちゃったね」

上条「もう次会ってもスルーするくらいの心意気でいきたい」

禁書「……そういえば、とうま」

上条「なに」

禁書「ずっと思ってたんだけど、出店の色々な匂いに混じって潮の香りがするんだよ」

上条「そりゃすぐそこ海だし」

禁書「海なの!?」

上条「言ってなかったか。ってか車から窓の外よく見てれば分かっただろ」

禁書「全然気付かなかったんだよ」

上条「鈍い奴だな」

禁書「とうまに鈍いとか言われるのは心外かも。ねえ、向こう行ったら砂浜に出るかな」スタスタ

上条「そっちはちょっとした崖みたいになってるから無理」

禁書「む、ほんとだ。ここを滑り降りるのはちょっと難しそうだね」

上条「多分、砂浜に出たかったらぐるっと回っていかないといけないんじゃないか」

禁書「遠いの?」

上条「近いようで近くは無い。そんなに行きたいなら帰りにでも寄るこったな」

禁書「なんだか歯がゆいね」

上条「そんなもんだ」





禁書「むー、結局カナミン当たらなかったね」

上条「祭りのクジなんかに期待する方が悪い。そういや、今何時だ。けっこう経ったと思うんだけど」

禁書「あんまり星が見えないから分からないんだよ」

上条「お前に聞いた俺が馬鹿だった、ケータイに頼ろう。多分そろそろだと思うんだけど」ゴソゴソ

禁書「浴衣なんだし時計なんて持ってるはず無いかも。何かあるの?」

上条「んー、だからさっきから言ってるあの――」ツルッ

禁書「あっ」

上条「うおっ、とっ、っと!?」ズルッ

禁書「とうま、危ないっ!」ガシッ

上条「ばっ、どわあああああああ!?」ズシャアアアア

禁書「わああああああ!」ゴロゴロゴロ




上条「いっ、つ……」

禁書「とうま、大丈夫!?」ユサユサ

上条「大丈夫だけど、痛いから揺らすな……」

禁書「ご、ごめん」

上条「……。ほらインデックス、海だぞ海。そして砂浜」フイ

禁書「そんなこと言ってる場合じゃないんだよ!」

上条「不幸だー」

禁書「半分くらい不注意だけどね」


上条「つかインデックス、お前まで一緒に落ちてきてどうすんだよ」

禁書「とっさに引っ張ろうとしちゃったんだから仕方無いかも」

上条「仕方無いっつってもさぁ……いてて」

禁書「自分だって危ないのに、なんで人のこと庇っちゃうかな。頼んでも無いのに」

上条「とっさにだ、とっさに。仕方無いだろ」

禁書「もう。それよりこれからどうするのかな」

上条「体中痛いからしばらく動きたくないです」

禁書「けーたいでんわーは?」

上条「さっきも言ったけど、通じないだろうなぁ」

禁書「それじゃあ、私だけ戻って二人を呼んで来ようか」

上条「……あのさ、インデックス」

禁書「何?」

上条「あんま触れたくなかったんだけど、その、浴衣が結構はだけてる」

禁書「へっ!?」バッ

上条「……実は完全記憶能力のお陰で自分で直せたりしない?」

禁書「そんな都合の良い話は無いかも」グイグイ

上条「それじゃ無理だな、休憩たーいむ」

禁書「呑気なんだから」

上条「焦っても仕方無いだろ」



禁書「あっ」タタタッ

上条「ん?」

禁書「とうま、どうしよう。何か、代わりになるものとか」

上条「どうしたんだよ」

禁書「金魚が、袋が、破れて……」

上条「……あー」

禁書「……」

上条「あんま意味無いと思うけど、海に放してやろう。干からびるよりはいくらかマシだろ」

禁書「……うん、そうだね」

上条「……ごめんな」

禁書「別に、とうまのせいじゃないんだよ」

上条「俺が変なとこでドジったから」

禁書「私だって一緒に落っこちたし」

上条「そうだけど」

禁書「…………ねえ、とうま」

上条「どうした?」

禁書「……私は、いつまで――――」


ドンッ


上条「うわやべっ、始まった!」パラパラ

禁書「な、なに? 魔術?」

上条「花火!」

禁書「花火?」


上条「あーくそ、ここ思いっきり反対側じゃねえか!」ヒュー ドンッ

禁書「あ、ほんとだ。ちょっとだけ見えるね」

上条「くっそ、本当何やってんだよ俺は。今からでもぐるっと回って向こうに」

禁書「私この状態であんまりウロウロしたく無いかも」

上条「うぐっ」

禁書「とうまも無茶しない方が良いかも。大した怪我はなさそうだけど」

上条「……そうだな」

禁書「林が邪魔でよく見えないけど、二人でゆっくり見れるから悪くないんだよ」ヒュー ドンッ

上条「つってもほとんど隠れてるじゃねえか。せめてもうちょい海側に下がるか」サクサク

禁書「そうだね」サクサク

上条「……」

禁書「……たーまやー」

上条「これがメインイベントのつもりだったんだけどな」

禁書「雰囲気は楽しめなくも無いかも」

上条「もっと楽しめるはずだったんだけど、今更言っても仕方無いか」

禁書「そうだよとうま。何だってあるもので満足するしかないのかも」

上条「……なんか、それは嫌だな」

禁書「仕方無いのかも。無いものを欲しがってもやっぱり無いんだから」

上条「……。じゃあ今日の食事はこれまでで良いんだな」

禁書「それとこれとは話が別なんだよ」


上条「音だけはすげー響くな」ドンッ

禁書「ねえ、とうま」

上条「ん?」

禁書「この花火終わったら、どうするの?」

上条「どうするのって、帰るに決まってるだろ。祭りも終わるし」

禁書「そっか」

上条「なんだ、ちょっくら泳いでいくか?」

禁書「そういうことじゃないけど」

上条「……寮まで帰ったら何するよ?」

禁書「何って、別に」

上条「別にってことは無いだろ。折角の夏休みなんだし」

禁書「んー、私としてはお家でのんびりしてられれば良いんだよ」

上条「駄目だねぇインデックスさん、若いのに夏を怠惰で無為に過ごしたら怒られるぞ」

禁書「怒られる筋合いは無いかも」

上条「前途洋々な若人には無駄にして良い時間なんて無いんだよ」

禁書「……前途洋々って、前途多難の対義語だよね?」

上条「ん? ああ、大体そんな感じ」

禁書「のんびりするのだって無駄な時間では無いんだよ。海にだって果てはあるんだから」

上条「逆じゃね?」

禁書「いずれ終わる時間なんだから、怠惰はともかく無為なんて有り得ないかも」


上条「よく分からん考え方だ」

禁書「ねえ、とうま。晩年って言葉分かるよね?」

上条「なんだよ藪から棒に。年寄りになってから死ぬまでの時間のことだろ」

禁書「うん、半分正解。正確には人生の終わりの時期のことだね」

上条「半分も何も普通に正解だろ」

禁書「でもねとうま、二十歳で死ぬ人にとっては、十代の日々は既に晩年と言えるんだよ」

上条「……そうだな」

禁書「人はいつ死ぬか分からない。ならば私達は今、晩年を生きているのかもしれない」

上条「……」

禁書「って、前読んだ本の受け売りなんだけどね」

上条「それが、さっきの話とどう繋がるんだよ」

禁書「何もせずのんびりと過ごす日々だって、明日にはもう手に入らない大切な時間かもしれないってこと」

上条「…………」

禁書「って、あれ? なんだか暗い感じになっちゃったね。別にそういう話じゃなかったんだけど」

上条「そりゃ晩年とか言い出したら暗くもなるだろ」

禁書「それもそっか。……ね、とうま」ヒュゥゥゥ

上条「ん」

禁書「でもこの花火も、もう晩年だね」ドンッ


上条「……。アホか、花火なんて終わるために始まるようなもんだろ」

禁書「そうかな」

上条「そうだよ、んでまた来年同じようにやるんだろ。そういうもんだ」

禁書「そっか。それじゃあ、晩年なんて言い方はちょっとおかしいね」

上条「当たり前だ。ほら、最後に連発来るみたいだぞ」ヒュゥゥゥゥゥ

禁書「わぁ、すごいんだよ! ほとんど隠れてるのにこんなに……」ドンドンドドンッ

上条「――――」ドドドドドンッ

禁書「え、何とうま? 花火がうるさくて――あ、終わっちゃった」ドンッ

上条「来年も、一緒に見よう」

禁書「え?」

上条「花火大会は来年もあるから、一緒に来よう。それで今度はもっとちゃんと見えるとこで見よう」

禁書「……とうま」

上条「何が晩年だ、これからだろうが。なに一人で感傷的になってんだよ」

禁書「でも私は禁書目録だから。来年もこうしていられるとは限らないんだよ」

上条「知るかよ。お前も父さんや母さんにからかわれる程度のガキだろうが、んな過剰な責務なんて負ってられるか」

禁書「……」

上条「そんな建前は聞いてねえ、お前はどうしたいんだよ。花火見たくねえのか」

禁書「私、は」

上条「来年の夏も、今日と同じように一緒に祭り見て回りたくねえのかよ」

禁書「そんなの! ……そんなの答えるまでも無いかも」


上条「なら決まりだな、来年も一緒に来よう。――いや、一緒に来てくれ、だな」

禁書「なんでわざわざ言い直すのかな」

上条「俺がお前に一緒に来て欲しいんだよ。嫌か?」

禁書「嫌なわけは、無いけど」

上条「それじゃあ約束だ。来年も、再来年も一緒に来よう」スッ

禁書「……約束は出来ないんだよ」

上条「どうして」

禁書「私は、私のことを保証なんて出来ないもん」

上条「……、じゃあそれでも良いよ。俺だけ約束だ、ほれ」

禁書「……」ギュッ

上条「来年も再来年も、その更に先も。絶対お前をここに連れて来てやる」ギュッ

禁書「右手なんだね」

上条「殺せるものなんて無いだろ」

禁書「そうだと、良いな」

上条「指きりげんまん、嘘吐いたら針千本のーます。指切った」パッ

禁書「約束してもらうのは私なのに、とうまが言うんだね」

上条「そんなのどっちでもいいだろうが」

禁書「……来年も再来年もその更に先も、か」

上条「なんだよ」

禁書「なんだか、プロポーズみたいかも」ニコッ

上条「な、ばっ」カーッ

禁書「へ? あっ、いや、その別にみたいだねってだけで深い意味は」ワタワタ


上条「……そういえばお前、指切りなんて知ってるのな」

禁書「あ、うん。指きりの由来はね、遊女が約束を守る証に小指を切って渡していたことなんだって」

上条「こわっ」

禁書「げんまんは拳に万で一万発殴るってことだし、針も千本飲ますわけだから怖いどころじゃないかも」

上条「うげぇ、もちろん実際にはそこまでやって無いよな? な?」

禁書「さあ? とうま、やってみる?」ニコッ

上条「嫌だよ、一生やらねえから安心しろ」

禁書「ふふっ」ギュッ

上条「……体中痛いんだから抱きつくなよ」

禁書「さっきまで右腕は痛がって無かったと思うけど」

上条「実は痛いんです! ほら離れた離れた!」ペイッ

禁書「むー」

上条「さーてこれからどうすっかなー。人が減ったらケータイも通じると思うんだけど」スッ

禁書「くるまのところにいたら合流出来るんじゃない?」

上条「……さっきから思ってたが、お前今自分がどんな格好だか忘れてるだろ」

禁書「へっ? あっ」バッ

上条「なんでこんなところで花火見たと思ってるんだよ、まったく」

禁書「そもそもとうま、戻る道分かるの?」

上条「そこまで長距離転がったわけじゃないし、多分大丈夫だろ」

禁書「ほんとかなぁ」


詩菜「あら、こんなところにいたんですね」

上条「あれ母さん、何でこんなところに」

詩菜「何でも何も、花火が始まっても二人が来ないから探していたんですよ」

禁書「ごめんねしいな、向こうから落ちちゃって」

上条「足場悪くて上れないし、こいつこんなだしさ」

詩菜「あらあら。大分崩れてしまったわね」

禁書「自分じゃ直せなくて、それでずっとここで見てたんだよ」

上条「公然わいせつ罪だからな」

禁書「なんだかそう言われると心外かも」

詩菜「それじゃあ当麻さん、脱ぎましょうか」

上条「えっ」

禁書「へ?」

詩菜「ここで直すのにも限度があるし、車の中でちゃんとやった方が良いでしょう?」

上条「いや、だからと言って脱ぐ必要は」

詩菜「あらあら。当麻さんったら、こんな姿のインデックスちゃんを人前に晒しても平気なのかしら」

禁書「私はなるべく遠慮したいんだよ」

上条「いや、だからって俺が脱ぐ必要は……、なんですかねお母様その無言の圧力は。良いよ脱ぐよほら」バサッ

禁書「とうま、公然わいせつ罪」モゾモゾ

上条「うっせ、早く着とけ。車あっちだよな母さん、さっさと行こうぜ」スタスタ

禁書「あんまりゆっくりしてたらとうまが風邪引いちゃうね」

シリアスパートだから一気でした
晩年が云々は舞姫通信って本です。読んだの結構前だからよく覚えてませんが
もうちょいでこの無駄に長くなってしまった田舎編もおしまいの予定です

荒んだ心ではよく分からないものにしかならなかったけどクリスマス的なアレを
二人をいちゃつかせて心の平静を保とうとしただけなんです


上条「はーコタツがぬくい」グテー

禁書「ぬくいんだよ……」クテー

上条「補習も無いし、今日はこのままダラーっとしてよう」

禁書「そうだね」

上条「みかん取ってくれ」

禁書「はいとうま」

上条「さんきゅー。やっぱこたつにはみかんだなぁ」ムギムギ

禁書「柿の種もあるんだよ」ガサガサ

上条「あ、これすっげー甘い」モグモグ

禁書「いっこちょーだい」

上条「ほれ口開けろ」

禁書「あー」パクッ

上条「どうだ甘いであろう」

禁書「甘くて美味しいんだよ……ありがととうま」モグモグ

上条「日本の冬はやっぱこうだな」ムグムグ

禁書「そうだねー」

上条「インデックス、あそこのリモコン取って」

禁書「うう、なんであんなところにあるのかな」ノビー


上条「頑張れインデックス、あと少しだ」

禁書「はー、届いたんだよ。はいとうま」

上条「さんきゅー」

禁書「何か見たい番組でもあるの?」

上条「特にないなー。ニュースとか天気予報くらいか」ピッ

禁書「ふーん」ポリポリ



TV『今日はクリスマスということで、学園都市でも各所で――』



上条「……」

禁書「……」

上条「って今日クリスマスなんだ!?」ガタッ

禁書「そういえばそうかも!?」ガタッ

上条「って寒い立ったら寒い」ゴソゴソ

禁書「あわわわ、スフィンクスごめんね」ゴソゴソ

上条「はー、すっかり忘れてたぞクリスマス」

禁書「私もなんだよ」

上条「……お前は忘れちゃっても良いのか」

禁書「……お呼びが掛からなかったんだから仕方無い、かも?」ダラダラ


上条「んでどうするよ、どっか行くか?」

禁書「えーと、スフィンクスが膝の上に乗ってるから私はここを動けないんだよ」

上条「俺もコタツから出たくないなー」

禁書「のんびりしてよっか」

上条「んだなー、と言いたいところだけどお前本当にそれで良いの?」

禁書「仕方無いかも、この街にはイギリス清教の教会は無いみたいだし」

上条「イギリスでなんかやるんじゃねえの」

禁書「勿論ミサなんかはやるだろうけど、呼ばれても無いし、何より遠いしね」

上条「そんなもんか。修道女にとっちゃクリスマスって一大イベントじゃねえの?」

禁書「私個人の信仰としてはそのつもりだけど、教会側としては私をそう扱う気はあまり無いんじゃないかな」

上条「禁書目録だから?」

禁書「それ以前に魔術師だしね。あまり衆目の目に晒されるべき存在では無いのかも」

上条「……」

禁書「それとね、とうま。ミサはあるけど、イギリスも以外とそういうのに行く人はそんなに多くないんだよ」

上条「へ、そうなんだ? てっきり向こうの人は教会に行くもんだと思ってた」

禁書「勿論そういう人もいるけどね。基本的にはお家で家族と過ごすものなんだよ」

上条「へえ。ああでも、ちょっと聞いたことある」

禁書「お店なんかも大抵閉まっちゃってて、街がちょっとゴーストタウンじみた雰囲気になるくらい」

上条「日本とは大違いだな」

禁書「そうだね、同じイベントでもこっちとは全然違うかも。どちらかというと大晦日に近いかな?」


上条「そういやお前、家族って」

禁書「さあ、多分いないんじゃないかな」

上条「多分て」

禁書「探したこと無いけど、今まで何の音沙汰も無いし」

上条「一応神裂とかに聞いてみるとか」

禁書「イギリスにいた時にも全くそんな話無かったんだよ? 結果は分かりきってるかも」ガサガサ

上条「まあ、そっか」

禁書「待ってる家族もいないなら帰っても仕方無いよね。今更孤独を嘆いたりはしないけど」ポリポリ

上条「……家族ならいるだろ」

禁書「へ?」

上条「いやなんつーか家族代わり、みたいな」

禁書「誰のこと? あ、スフィンクス?」ナデナデ

上条「ちげーよ! お前わざとやってるだろ!?」

禁書「じゃあ、とうま?」

上条「おう、そうだよ」

禁書「……」

上条「なんだよ、人の家に居座っといて他人ですとか言わせねえからな」

禁書「……前々から思ってたんだけど」スッ


上条「な、ちょっ」

禁書「うん、やっぱりこうやったら背中もあったかくて良いかも」ボスッ

上条「お前っ、どこに座ってるんだよ」

禁書「とうまの膝の上? 足の上かな?」ゴソゴソ

上条「いやそうじゃなくて」

禁書「前はスフィンクスとこたつ、後ろはとうまで完全防御なんだよ!」フンッ

上条「それも聞いてねえよ!」

禁書「ねえ、とうま」

上条「なんだ!」

禁書「とうまが家族なら、やっぱりお兄ちゃんかな? お父さんってほど離れても無いし」

上条「……インデックス、家族には生育家族と創設家族ってのがあってだな」

禁書「?」

上条「いややっぱ今の無しで」

禁書「むう、なんなのかな」

上条「兄貴じゃねえの。いくらなんでも父親はねえだろ」

禁書「じゃあ、とうまお兄ちゃん?」

上条「……俺はどこぞのシスコンとは違って妹属性とか無いからな」

禁書「よく分からないかも」

上条「そもそも何故そんな分かりやすく形から入るんだ」

禁書「なんとなく」


上条「そもそもお前いくつなんだよ」

禁書「そっか、私がお姉ちゃんって可能性もあるね」モグモグ

上条「それ俺のみかんなんだけど」

禁書「えっと、じゃあとうま、君?」

上条「……現実の姉はきっとそんなに優しいもんじゃないと思う」

禁書「そうなの?」

上条「いやいないから知らないけども」

禁書「そういえばとうまも一人っ子だったね」

上条「そうだな。いとことは割と仲良かったみたいだけど」

禁書「それじゃあ、姉妹のいなかったとうまの為に今日一日私が」

上条「遠慮します」

禁書「まだ言い終わってないんだよ!」

上条「そういうの良いから、もう普通にしてようぜ。あと俺の上からどいてみかんを返せ」

禁書「やだもーん」モグモグ

上条「力ずくとくすぐられるの、どっちが良い」

禁書「どっちもやだ」

上条「やっぱお前は姉じゃなくて妹だな、わがままな妹だ」

禁書「とうまは心の狭いお兄ちゃんだね。妹が膝に乗るのくらい受け入れてくれても良いのに」

上条「現実の兄妹はそんなことしないの!」

禁書「でもまいかはもっとすごいことしてるって」

上条「あいつらは例外! ってかんなカミングアウト聞きたくねえよ気まずいわ!」

禁書「例外なの? 仲良しなのに」


上条「はあ、もういいからせめてみかんだけでもくれ」

禁書「いいよ。はいとうま、あーん」

上条「」ビクッ

禁書「どうかした?」

上条「振り返ったら顔が近過ぎると思いませんかインデックスさん」

禁書「……そ、そうだね」

上条「ってことでどかない?」パクッ

禁書「それはやだ。スフィンクス寝ちゃったし」

上条「早くどかないとケーキとか無しだぞ」

禁書「えー。十字教徒としてケーキは食べないとなんだよ」

上条「向こうでも食べるもんなのか」

禁書「クリスマスプディングっていうのを食べるよ。十字教関係無いけど」

上条「関係無いんじゃねえか」

禁書「とにかくケーキは食べたい」

上条「じゃあどけ」

禁書「でも寒いから動きたくないし、外に出るのはもっと嫌」

上条「俺だって寒いし」

禁書「私をゆたんぽ代わりにしてもいいから」

上条「それじゃあ適度に冷えた手を首筋に」ピトッ

禁書「きゃー!」

上条「まあいいか、ケーキは後で売れ残りを買いに行けばー」グテー

禁書「とうま、重い」クテー

上条「先に乗っかってきたお前が言うな」

禁書「肩がこっちゃうんだよー」

何の区切りもなくおしまい
あー猫飼いたい

二重の意味で遅れましたが投下します。>>861からですね
いやしかし映画はいいものでした


刀夜「そうか、大変だったな当麻。怪我とかは無いのか?」

上条「あるけど大したことねえよ」

刀夜「それなら良かった」

上条「ま、ちゃんと話は出来たし結果オーライってことで」

刀夜「インデックスちゃんのことか」

上条「大したことは言ってないけど、多分もう大丈夫だろ」

刀夜「当麻もやれば出来るじゃないか、さすが私の息子だな」

上条「それで、ものは相談なんだけど」

刀夜「ん?」

上条「ちょっと今から行って欲しい場所があるんだ」

刀夜「どこだ? 行ける範囲なら構わないが」

上条「いやどこって聞かれると困るんだけどさ」

刀夜「?」



禁書「終わったんだよ」ヒョイ

上条「ん、そうか」

禁書「というか、今からもう帰ってお風呂なんだしここで直す必要無かったね」

上条「そうでも無いんだなこれが」

禁書「へ?」

上条「花火の代わりにって言ったらちょっと違うけど、良いものを見せてやる」



禁書「ねえ、どこに行ってるのかな?」

上条「俺も知らん」

禁書「……本当にどこに行ってるのかな」

上条「まあまあ、そんなことよりこれを見るんだ」

禁書「これってどれ?」

上条「指」

禁書「それで?」

上条「えーと、それじゃあ指ずもうでもするか」

禁書「なんで唐突に指ずもうが始まるのかな」

上条「買ったら後で菓子でもやろう」

禁書「た、食べ物で釣ろうなんてしても無駄なんだよ」

上条「ぐだぐだ言ってないで始めるぞ、ほら」

禁書「むう……怪しい」ジー

上条「はいいーちにー」ギュー

禁書「戦意が無い相手を手にかけるなんて恥ずかしくないのかな!」バッ

上条「戦意が無いのなら戦場に立つな!」クワッ

禁書「無理矢理引きずり出されたのかも!?」


詩菜「それで刀夜さん、どこに向かっているのかしら?」

刀夜「ん? ああ、まあどこっていうようなところでも無いんだけど」コソッ

詩菜「……あらあら、当麻さんは結構ロマンティストなんですね」クスクス



上条「ごじゅーしー、ごじゅー……ん、着いたか」

禁書「親指が痛いんだよ……」

上条「ほら、出るぞ」ギュッ

禁書「なんで目を隠すのかな!」

上条「良いから。転ぶなよ」

禁書「むぅー」テクテク

上条「さーんにーいーち」スッ

禁書「もう、こんな山奥で何が……わぁ」

上条「うわっ、予想以上にすげえ」

禁書「すごい……暗いところの方が少ないかも」

上条「ここまで輝いてると、上手いこと言葉が出ねえな」

禁書「うん……圧倒されるんだよ」

上条「……」フゥ

禁書「……」ボー

上条「……花火とはだいぶ違うけど、今年はこれで我慢してくれ」

禁書「我慢なんて必要ないかも。こんな綺麗な星空をとうまと見れたんだから」

上条「来年は花火も見ような」

禁書「うん。約束なんだよ」

上条「おう」


禁書「ねえ、とうま」

上条「ん、どうした?」

禁書「私ね、昔――1年と少し前くらい前は、星があんまり好きじゃなかったんだよ」

上条「なんでまた」

禁書「仲間がいっぱいいるから。私と違ってひとりぼっちじゃないから」

上条「……」

禁書「そんなことを考えちゃうのも嫌だったから、こうして夜空を見上げることなんて殆ど無かった」

上条「でも、今は違うだろ」

禁書「うん。とうまがいてくれる今となっては、あんなこと考えてたのが馬鹿みたいかも」

上条「俺だけじゃない、父さんも母さんも。じいちゃんやばあちゃんだっている」

禁書「……うん」

上条「学園都市に戻れば風斬とか姫神とか舞夏とか、大勢いるだろ。もう一人ぼっちでも二人ぼっちでもねえよ」

禁書「女の子の名前ばっかりだね」

上条「ただ知り合いの名前を羅列しただけ――ってお前の友人なんだから当然じゃねえか! なんかこの流れ覚えがあるぞ!」

禁書「ふふ、そういえば昨日釣りしてたときもこんなこと話してたね」

上条「ったく、人が真面目に話してるのに茶化しやがって」

禁書「ね、とうま?」

上条「なんだよ」

禁書「みんな掛け替えの無い大切な人達だけど、私が一番隣にいて欲しいのはとうまなんだよ」

上条「…………なっ、なんだよ改まって」

禁書「さっきからとうまばっかり優しいから、バランス悪いかなと思って」

上条「なんだそれ」


禁書「ただいまー」

祖母「おお、おかえり」

上条「はあ、なんやかんやと疲れたな。明日も長いこと電車だしとっとと寝よう」

禁書「川の字!」

上条「へいへい川の字川の字。一画多い川の字なー」

禁書「それじゃあ、しいなとお風呂入ってくるね!」

上条「へいへい、後がつかえてるからさっさとしろよー」



禁書「ふふふふーん」ゴロゴロ

上条「ええい鬱陶しい、少しは落ち着きやがれ」

禁書「やだー」バタバタ

上条「ああもう、昨日までのしょんぼり感はどこに行ったんだよお前」

禁書「どっか行っちゃった」

上条「そりゃ良かった。じゃあもう早く寝るぞ、明日は帰るんだから」

禁書「えー」ブー

上条「えーじゃねえよ今何時だと思ってるんだよ」

禁書「明日すぐに出ちゃうの?」

上条「別にそこまで急ぐ必要はねえけど、早いほうが良いだろ」

禁書「じゃあちょっとくらい夜更かししても良いかも!」

上条「眠いんだよ俺が!」

禁書「とうま、頑張って!」

上条「うるせえ!」


禁書「そういえばとうま、さっき星見てたとき予想以上にとか言ってたけど」

上条「ん? ああ、父さんにどっか適当に星がよく見えそうなところ連れてってくれって言っただけだから」

禁書「なんだ、とうまの秘密のスポットとかじゃないんだ」

上条「こんだけ周囲に明かりが無かったらさぞ綺麗だろうって思っただけだよ」

禁書「実際すごく綺麗だったけどね。でもほら、ここからでも十分」モゾモゾ

上条「ん、まあ学園都市とは比べ物にならないわな」

禁書「あの街は夜でも結構明るいもんね」

上条「科学の街だからなぁ」

禁書「いつも明るいっていうのもそれはそれで良いと思うけどね。でもやっぱり星空は綺麗かも」

上条「田舎の特権だな」

刀夜「お、なんださっきの続きかい?」

詩菜「あらあら。ここからでも十分に綺麗な星空が見えますからね」

禁書「しいな達も一緒に見る? 私星座とか詳しいんだよ」

上条「いや、そろそろ寝ようよ。俺眠いんだって」

禁書「でもこれで見納めなんだし」

上条「来年もあるだろ。あんま見ると飽きるぞー」

禁書「……そうだったね、とうま。それじゃあもう寝ちゃおうか」

上条「おう、そうしろ」

刀夜「なんだ寝るのか。まあそうだな、二人とも疲れているだろうし」

詩菜「それじゃあ、お布団敷きましょうか」


禁書「はー、でもやっぱり明日で帰っちゃうのは寂しいかも」

上条「帰ったらそれはそれで落ち着くもんだ」

禁書「そんなものかな?」

上条「そんなもんだろ」

禁書「そっか。でもそうだね、スフィンクスが待ってるしね」

上条「あいつ、舞夏に甘やかされて太ったりしてねえだろうな」

禁書「ふふ、思い出したら早く会いたくなってきたかも。お土産もあるし」

上条「そういや射的でぬいぐるみ取ったんだったな」

禁書「喜んでくれるかな?」

上条「とりあえず猫パンチに一票」

禁書「ありそうなんだよ」

上条「はぁ、なんか俺も学園都市が恋しくなってきた」

禁書「ほんの数日離れてただけなのにね」

上条「こういうのは時間の長さは問題じゃないんだろうな」

禁書「そうだね、ここでの出来事が楽しかったから余計に恋しいのかも」

上条「ま、悪いことじゃないだろ。さっさと寝てさっさと帰ろうぜ」

禁書「でもやっぱり帰っちゃうのは寂しいんだよ」

上条「それも悪いことじゃないから存分に寂しがれば良い。俺は寝る」

禁書「ね、とうま。もうちょっとお話しよう?」

上条「父さんも母さんももう寝てるだろ。お前もとっとと」

刀夜「何か言ったか当麻」

詩菜「あらあら」

禁書「わっ」


上条「……起きてたならなんで黙ってたんだよ」

刀夜「大人は夜更かしで嘘つきなんだぞ当麻」

禁書「ね、二人もお話しよ?」

上条「母さんはともかく父さんは車の運転あるだろ、ちゃんと寝てろよ」

刀夜「私は最高で三日三晩寝なかったことがある。だから平気だ!」

禁書「おおー」

上条「もう若くないんだから無茶すんなよ……」

詩菜「刀夜さん、ほどほどにですよ?」ニッコリ

刀夜「あ、ああ」

禁書「えっと、それじゃ何の話が良いかな?」

上条「何か話したいことがあるんじゃねえのかよ」

禁書「特に無いんだよ」

刀夜「それじゃあ、私が子供の頃の話でもしようかな」

上条「あんま興味ないです」

禁書「ちょっと興味あるかも」

詩菜「あらあら。刀夜さんったら、私との馴れ初めとか話してしまうのかしら」ポッ

上条「興味ないです」

禁書「興味あるかも」

上条「親のそんな話聞かされてどうしろってんだよ! なんか気まずいわ!」

刀夜「そうだな、あれは私が当麻くらいの歳の頃――」

禁書「ふむふむ」

上条「始めんなよ! ああ畜生、なんか変な夢見そうだ」

ここまで。ド田舎の山の中で見る星空は凄まじいくらいですが、やっぱ宇宙から見た方が綺麗ですかね
帰りは書く事も無いしバッサリやっちゃう予定なので、多分次でこの話はラストです

おうふ忘れてた、投下します
無駄に長くなった田舎に帰ろう編最終回です。でもざっくりばっさり行きます



禁書「ううーん、おはようとうま」

上条「……おはよう」

禁書「けっきょく遅くまで話し込んじゃったからまだちょっと眠いね」

上条「おかげさまで寝不足です」

禁書「私もかも」

上条「まあ良いや。それじゃ朝飯食って暫くしたら出るから、今のうちに忘れ物とか無いか確認しとけよ」

禁書「うん、わかった」




上条「それじゃじいちゃんばあちゃん、三日間と少しお世話になりました」

祖母「気をつけて帰るんだよ」

祖父「おお当麻や、釣りにでも行くのかい?」

刀夜「帰るんだよ父さん」

禁書「ね、ねえ! ……また来ても、良い?」

祖母「いつでもいらっしゃいな、待っていますよ」

上条「何を今更改まって聞いてるんだよ、恥ずかしい奴だな」

禁書「……むう」ゲシゲシ

上条「なぜ蹴る」

祖父「ほっほっほ。それじゃあまたな、二人とも。それと詩菜ちゃんも」

禁書「うん、またね!」

上条「来年の夏に来る予定だからよろしく」

詩菜「それでは、失礼しますね」ペコリ

刀夜「父さん、わざとやってないかい」


禁書「……」ジー

上条「後ろ見たってもう見えないだろ」

禁書「……」ウトウト

上条「って眠いだけなんじゃねえか」

禁書「そんにゃことないんだよとうま」

上条「舌回ってねえぞ。もう寝とけば良いんじゃね、暫くは車だから」

禁書「ううーん……やだ」

上条「無駄に意地張らなくてもよかろうに」

禁書「とうまこそ、眠いんじゃないの?」

上条「ははん、上条さんは少々寝不足な程度でどうこうなるほどお子様では無いのです」

禁書「む、それは私をお子様だって馬鹿にしてるのかな?」

刀夜「そんなこと言ってないで当麻も寝ていたらどうだ。来る時も寝てて電車を乗り過ごしたんだろう?」

上条「それはそれ、これはこれ」

禁書「とうまもお子様かも」

上条「うるせえ」

詩菜「駅に着いたら起こしますから、二人とも寝ていても良いんですよ?」

禁書「それじゃ、お願いねしいな」

上条「本当に大丈夫なのに……」

禁書「とうまがそういうこと言うと嫌な予感しかしないんだよ」

上条「ははっ、まさか」

禁書「……」







上条「はっ」ガタン ガタン

禁書「……」クー

上条「…………、」

禁書「……」クカー

上条「……っはあ! ここどこだ!?」ガタッ

禁書「ううん……どうしたのとうま、もう着いた?」コシコシ

上条「……あー、うん」

禁書「?」

上条「どうやら思いっきり行き過ぎました寝過ごしました」

禁書「……」ジトー

上条「いや本当すみませんでした」フカブカー

禁書「別に謝らなくても良いかも、とうまが寝不足だったのは私の責任だし、私も寝てたし」

上条「そういやそうだ、お前のせいじゃねえか!」

禁書「即座に掌を返すのはどうかと思うんだよ」ガブッ

上条「すんませんでした」

禁書「それでとうま」

上条「はい」

禁書「夜までには帰れるの?」

上条「……たぶん?」




禁書「はー、やっと着いたね」ノビー

上条「深夜にならなくて良かった……下手すりゃ入れて貰えないところだった」

禁書「ついでに外でお泊りっていうのも一興だったかも?」

上条「んな予算ねえよ」

禁書「それもそっか。あれ?」

上条「ん?」

禁書「ほらとうま、短髪がいるよ」

上条「あ、本当だ。バケツなんて持って何やってんだあいつ」

禁書「おーい、たんぱつー」

御坂「お、ちょうど良い所に。よーっす、こんな時間に何やってんのアンタ達」

上条「何してるって……ま、まあ別に?」

御坂「つまり暇ってことで良いのね?」

禁書「特に忙しくは無いけど、なんなのかな」

御坂「アンタ達、別に花火嫌いとかじゃないわよね?」

上条「なんだよいきなり。むしろ好きなくらいだけど」

禁書「それがどうかしたの?」

御坂「うっしなら決定ね。今から向こうの河原で花火大会やるから、アンタ達も参加しなさい」

上条「花火大会?」

禁書「花火大会!」


上条「って、なんでまたいきなり花火なんだ」

御坂「福引きで大量に当たったから」

禁書「すごいんだよ短髪、どっかんどっかん打ち上げるんだね!!」

御坂「いや、流石に取り扱うのに資格とかいるようなのは無いけどね」

上条「大量にって、どのくらい当たったんだよ」

御坂「十キロ単位。いや数十キロ単位?」

禁書「……どっかんどっかん打ち上げるの?」

上条「……お前テロでもすんの?」

御坂「違うわよ馬鹿。なんか実験品とか試作品とか試供品とか在庫処分とかゴッソリ詰め込まれてんのよ」

禁書「手に持つ花火なんだよね?」

御坂「基本はね。噴き出す奴とか打ち上げもあるけど」

上条「それにしたってゼロが二個くらい多いだろ」

御坂「私に言うな、私だって持て余してるのよ」

禁書「だから花火大会なんだね」

御坂「そ。知り合いに片っ端から声かけてるから、アンタ達の知り合いも結構いると思うわよ」

上条「へー。まあそんだけあったら人数いたほうがいいわな」

禁書「確かまいかと短髪って知り合いだったよね?」

御坂「土御門? いるわよ。あとホラ、なんだっけあの眼鏡の」

上条「眼鏡っていうと、風斬?」

禁書「ひょうかもいるの?」

御坂「そうそうひょうか。なんかいたから拉致っといたわよ」

上条「いや拉致るて。あいついきなりそんな人のいるところに連れて行かれたら怯えてるんじゃねえか」


御坂「まあとにかく、来るでしょ。何なら他に知り合い呼んでも良いわよ」

禁書「喜んでなんだよ!」

上条「行くのは良いけど、色々大丈夫なのかよ」

御坂「警備員には妹通して許可貰ったわ。ゴミの処理なんかも大丈夫」

禁書「じゃあさっそくゴーなんだよ!」

御坂「ああでも、多分バケツが足りないわね」

上条「バケツ? それくらいなら俺も持っていけるけど」

御坂「それじゃ、バケツ持って集合ね」

禁書「了解なんだよ」

上条「それじゃ、後で」

御坂「ばっくれるんじゃないわよー」



禁書「ただいまー」ガチャ

上条「さて、バケツバケツっと」スタスタ

禁書「久しぶりに帰ってきて、すぐ出て行くことになるとは思わなかったね」

上条「だな。お、バケツ発見」

禁書「でも、花火は嬉しいかも」

上条「一切合切来年までお預けってのも寂しいしな。少しぐらい前借りしても良いだろ」

禁書「二人で、じゃないけどね」

上条「一緒にとは言ったけど、二人でとは言ってないぞ」

禁書「嫌?」

上条「……ま、それは来年までお預けだ」

禁書「ふふっ、そうだね。それじゃ行こっか、とうま」

上条「おう」

―完―
次から一年以上ぶりの通常更新に戻ります
ネタ溜まってたけどもう殆ど忘れちゃったわどうしよう

<(^o^)> とうまとうまー  
( )
 \\

..三    <(^o^)> とうまー
 三    ( )
三    //

.    <(^o^)>   三  ねーとうまー
     ( )    三
     \\   三

 \    
 (/o^)  とうま聞いてるの!?
 ( /
 / く

  ..三<(^o^)> <(^o^)>  <(^o^)>  <(^o^)> <(^o^)>  三
 ..三   ( )    ( )    ( )    ( )   ( )  三
..三   //   //   //   //  // 三

とうまー おなかすいたよー とうまー   とうまー

..三    <(^o^)> <(^o^)>  <(^o^)>  <(^o^)> <(^o^)> 三
 .三    ( )    ( )    ( )    ( )    ( )    三 
  ..三   \\   \\   \\   \\    \\    三
とうまー     とうまー とうまが首まで埋めたー   とうまー

  ..三<(^o^)> <(^o^)>  <(^o^)>  <(^o^)> <(^o^)>  三
 ..三   ( )    ( )    ( )    ( )   ( )  三
..三   //   //   //   //  // 三

とうまが首絞めたー とうまー とうまがドアに挟んだー

なんか討ち死にしたみたいな嘘残してサボっててすんません
色々あったりなかったりで中々進まないので、最初に暫定最終回として書いてたの投下します
前に書いたのとちょっとばかしやりとりが被っちゃったんで
このスレ終わるまであと100レスも無いですけど、まあそのときはまた別のなんかを


小萌「あれ? 皆さんお揃いでどうしたんですかー?」

上条「いや、俺が携帯無くしちゃって……」

青ピ「ホンマカミやんは安心と信頼の不幸やなあ」

土御門「油断するんじゃないぜい。カミやんの場合、それがそのままフラグに直結することもあるからにゃー」

吹寄「なんていうか、やっぱり上条当麻なのね」

上条「なんで俺が非難される流れなの!? いや探すの手伝ってくれてるのは感謝してるけれども!」

姫神「というか。君が一緒に探してると。一生見つからない気がする」

土御門「確かにそんな気もするぜい」

上条「お前ら、人のことを何だと……」

青ピ「フラグ職人?」

土御門「不幸の権化?」

上条「なんだよその偏りまくった評価は!」

吹寄「口ばっかり動かしてないでちゃんと探しなさい!」

上条「イエスサー」

土御門「了解だぜい」

青ピ「はー、これが女の子の携帯ならマッハで見つけられるんやけどなぁ」


小萌「先生もちょっと時間が空いたので、探すのをお手伝いするのですよー」prrr......

姫神「小萌。自分の携帯鳴ってる」

小萌「あれ、なんでしょう? はい、もしもしー」ピッ

吹寄「上条、本当に学校に来るまでは持っていたのね?」

上条「んー確かにあった筈なんだけど。もっかい鳴らしてみるか?」

小萌「はい? ええ、シスターちゃんは私の知り合いですが」

上条「……小萌先生、インデックスが何かやらかしたんですか?」

小萌「へ、交通事故!?」

上条「なっ!? ちょ、小萌先生事故っていったいどういうことですか!!!」ユサユサ

小萌「おおおお落ち着いてください上条ちゃぁぁぁん」ガクガク

上条「事故って、怪我してるんですか!? 今どこにいるんですか!? 病院!? いつものカエル先生のとこ!?」ガクガク

小萌「え、ええいつもの病院にお世話になってるってぇぇぇ」ガタガタ

上条「くそっ、インデックス!!」ダッ

吹寄「ちょっ、上条!?」

小萌「うえーあいー、だいじょーぶなのれすよー。今上条ちゃんがそちらに向かってますー」グラグラ

姫神「小萌。大丈夫?」

小萌「ううう、まだちょっとグラグラしますけど、大丈夫なのですよ」

姫神「それで。あのシスターは?」

小萌「ちょっと待って下さいねー。ええ、全然平気なのです。それで――」


青ピ「インデックスって、大覇星祭の打ち上げのときいたあのちっこい銀髪の子?」

土御門「そうだぜい、まあカミやんの身内みたいなもんぜよ」

吹寄「いつかすき焼き食べにいったときにもいたわよね。あの食べっぷりは見事だったわ」

青ピ「てかカミやん、ちょっと慌て過ぎやない?」

土御門「ま、なんていうか色々あるんだにゃー。色々、な」

吹寄「というかなんであんたはそんなに訳知り顔なのよ」

小萌「はい、はい。分かったのですよー。わざわざありがとうございますー」ピッ

姫神「それで?」

小萌「ちょっと擦りむいたのと、軽い捻挫くらいだそうなのです」

姫神「そう。それなら。お見舞いに行くまでもない」

小萌「自転車とぶつかりそうになって転んじゃったみたいですね」

青ピ「なんや、やっぱりカミやんの取り越し苦労かいな」

吹寄「なんか過保護っていうか……。というか、なんで小萌先生の携帯にかかってきたんです?」

小萌「上条ちゃんの携帯が繋がらなかったからじゃないですか?」

土御門「そういや携帯は捜索中だったにゃー……あ、あった」

姫神「やっぱり。上条君と一緒に探そうっていうのが。そもそも間違いだった」

吹寄「まったくね」

青ピ「んで、その携帯どうしますん? カミやん鞄も残ってるけど」

小萌「土御門ちゃんは上条ちゃんのお隣さんでしたよねー?」

土御門「まあちと面倒だけど届けといてやるぜい。どうせ取りには戻らないだろうからにゃー」




上条「インデックス!!」バンッ

カエル医者「……ん? 早かったね?」

上条「先生、インデックスは」

禁書「あ、とうまだー」

カエル医者「後ろだね?」

上条「……インデックス?」

禁書「どうしたのとうま、そんなに息を切らせて」

上条「大丈夫なのかお前、事故ったって聞いたけど」

禁書「ちょっと足が痛いけど全然平気なんだよ?」

上条「…………はーぁぁぁぁぁ。なんだよそれ、心配して損した」

禁書「むっ、何かなとうま、その言い草は」

上条「あーしかも学校に荷物置きっぱなしだし……」

禁書「というか、なんでとうまはそんなに急いできたの?」

上条「何でってお前が……あれだよ、医療費的なあれが心配で」

禁書「……ははーん。とうまってば、インデックスさんが心配で心配でたまらなかったんだね?」

上条「……は、ハッ、誰がお前みたいな食ってばっかの厄介な居候を心配するもんですか」

禁書「またまた照れちゃって、とうまも可愛いところあるんだね」ニヤニヤ

上条「……お前は可愛くないヤツだな。まあいい、大丈夫ならさっさと帰るぞ」

禁書「うん、分かったんだよ」

上条「あ、先生すいません。またご迷惑をおかけして」

カエル医者「ま、このくらい別に構わないけどね? 因みに治療というほどの事もしてないから、治療代はいらないよ?」

上条「すみません、ありがとうございます。ほら、いくぞインデックス」



禁書「ねえとうま、今日の晩御飯は何かな?」ヒョコヒョコ

上条「もう飯の話かよ。気が早いにもほどがあるだろ」

禁書「そんなこと言ったって気になるものは気になるんだよ」ヒョコヒョコ

上条「……インデックス、足痛いのか?」

禁書「へ? ああ、大したこと無いから大丈夫かも」

上条「……車椅子、は流石に大げさだよな」

禁書「? とうま、おうちに帰らないの?」

上条「タクシー……高い。バス……そもそも財布が無い」

禁書「とうま、私が大怪我してたら治療代どうするつもりだったの?」

上条「……しゃーない。ほら、インデックス」スッ

禁書「? とうま、なんでしゃがみ込んで背中を向けてるの?」

上条「なんでって、おんぶだよおんぶ。そのままじゃ歩くの辛いだろ」

禁書「へ!? い、いいんだよ、別に歩けるし」

上条「なに遠慮してんだよ、ここから寮まで結構あるんだぞ。ほら」

禁書「うぅ……、そ、それじゃあ失礼するかも」スッ



上条「よっと、足大丈夫か?」

禁書「だ、大丈夫だけど……手の位置には気をつけて欲しいかも」

上条「ん? 何で?」

禁書「いいからっ!」

上条「何だ? もしかして照れてんの?」

禁書「ふえっ!? そ、そんなわけないんだよ!!」

上条「ははーん。なんだ、インデックスさんも可愛いところあるじゃないですか」

禁書「ぅ、ううううう!!」グワッ

上条「おっと、噛み付くなよ? 二人一緒にすっ転ぶのなんて御免だからなー」

禁書「……家に着いたら覚えておくといいかも!」

上条「へいへい、どうぞご自由に」

禁書「うう……」

上条「……っていうか、そんな意識されたら俺としてもなんか」ボソッ

禁書「う?」

上条「なんでもー」


禁書「……ね、とうま?」

上条「んー?」

禁書「こうされてるとね、とうまに会った日を思い出すんだよ」

上条「っていうと、俺が忘れてることか」

禁書「うん、そう。とうまはね、小萌のところまで大怪我した私を背負っていってくれたんだよ」

上条「はー。そうか、魔術使える人間がいなかったから」

禁書「うん、私もとうまも魔術は使えないからね」

上条「しっかしまあ、出会ったその日から随分とハードな経験をしてたわけだな」

禁書「ふふっ、そうかも」

上条「これからもどんなトラブルが転がり込んでくることやら」

禁書「とうまは不幸だもんね」

上条「言っとくが、お前も大概だからな?」

禁書「む、とうまよりはマシかも」

上条「五十歩百歩だっつの」


禁書「……でもね、とうま」

上条「ん?」

禁書「私はね、今とっても幸せなんだよ?」

上条「……」

禁書「ひょうかがいて、あいさやこもえやまいかもいて。他にも一杯、皆と一緒にいられて」

禁書「そして、とうまと一緒にいられて。もうそれだけで、インデックスは誰よりも幸せ」

上条「……ふんっ」ゴンッ

禁書「あいたっ! と、とうま! 何急に頭突きしてくれてるのかな!?」

上条「さっきからこっ恥ずかしいこと言いやがってこの野郎……」

禁書「こっ恥ずかしくないもん!」

上条「……俺もだよ」

禁書「へっ?」

上条「俺も幸せだ。そりゃトラブルや食費は減ってくれるに越したことは無いけど」

上条「それでも、俺は今お前らと――お前と一緒に日々を過ごせて、幸せだ」

禁書「…………ふんっ!」ゴンッ

上条「あだっ!! なにすんだお前っ」

禁書「がぶっ!」

上条「ぎゃー! おまっ、あだー!!」


禁書「こ、こっ恥ずかしいこと言った罰かも!!」

上条「ちょ、お前だからこんな状態で噛むな! 転ぶぞ!!」

禁書「ぐうう……」

上条「まったく、お前はほんと相変わらずだな」

禁書「とうまだって。初めて会ったときから全然変わってないかも」

上条「記憶ないのに?」

禁書「記憶ないのに」

上条「――そっか」

禁書「うん、そうだよ」

上条「なあ」

禁書「何?」

上条「その、なんだ。……これからもよろしくな、インデックス」

禁書「うん。よろしくね、とうま」

―完―

といきたいところですがもうちょい続きます
PC新調したしHDDも生きてましたからもーまんたいです

今日は上条さんとインデックスが出会った日ですn……日付変わってら
そんなわけでまったく関係ないの投下します


禁書「……38度4分だって」ピピッ

上条「……風邪かな」ゴホゴホ

禁書「病院行く?」

上条「そこまで大ごとじゃねえだろ」

禁書「それじゃ、明後日になっても良くならなかったら病院いこ」

上条「ならなかったらな」ゴホ

禁書「学校も休むでしょ、こもえに連絡しとくね」

上条「あー、でも出席日数が」

禁書「そう思うならちゃんと休んで早く治すこと、なんだよ」

上条「うーい……」

禁書「ご飯どうしよう、私おかゆとか作ろっか?」

上条「いいよ、俺やるから」フラッ

禁書「駄目っ!」グイッ

上条「うおっ」ボスッ

禁書「とうまは病人なんだから余計なことはしなくて良いんだよ!」

上条「つっても、お前に料理とかさせたら不安で寝てられないし」

禁書「むう、失礼な……それじゃまいかに頼もっか」

上条「舞夏か……まあ舞夏なら少々頼っても」

禁書「今日も来るって言ってたから、ちょっと探してくるね」

上条「うーい」

禁書「……ちゃんと大人しくしてるんだよ?」

上条「はいはい」


上条(あー頭痛い気持ち悪い。殴られたりすんのとは別の辛さがあるな)

上条(つか、なんだ。俺風邪とか何気に初経験か。当然記憶消える前はあったんだろうが)

上条(……これって症状重いのかな。38度ってそこまででも無いイメージだけど)

上条(普段と2度くらいしか変わらないのにこんなキツイんだ)

上条(喉乾いた……インデックスまだかな)

上条(ああでも今口にもの入れたら吐くかも)

上条(なんていうか、落ち着かないというか、気が滅入るというか)ゴホゴホ

上条(とりあえずインデックス早く戻ってこねえかなぁ)

上条「……飲み物くらい自分でなんとか、っとと!?」ズルッ

上条(これはもう俺は駄目かもしれない)グテー

禁書「ただいま……ってとうまどうしたの!?」

上条「いや、なんか飲もうと思って」

禁書「もう、ちゃんと寝てないとダメなんだよ!」グイグイ

上条「いつもすまないねぇ」

禁書「なんだかおじいちゃんみたいになってるんだよとうま」

上条「あれ、そういえば舞夏は?」

禁書「今ちょっと取り込み中みたい。でもすぐ来てくれるって」

上条「そっか」

禁書「それでとうま、飲み物何が良い? あ、どうせなら買い物とか行って色々買ってきた方が」

上条「え。いやいや、そんなわざわざ出掛けなくても麦茶とかで良いよ。舞夏待ってないとだしな」

禁書「……そう? なら良いけど」



舞夏「おーい、きてやったぞ上条当麻ー。生きてるか―」

上条「そこまで酷ぐぇっへっごほっ」

禁書「ああもう、無理して大きな声出すからなんだよ」

舞夏「おお、なんだか思ったより弱ってるんだなー」

上条「やっぱそこまで酷いかもしれない」

舞夏「とりあえずおかゆ作ってやるから、少し待ってろー」

禁書「お願いするんだよ」

上条「ああそれと、インデックスにも何か作ってやってほしいんだけど」

舞夏「そうかー、シスターは何かリクエストあるかー」

禁書「それじゃあ、私もおかゆが良いんだよ」

上条「なんだよ、変に気遣わないでいいぞ」

禁書「そういう気分なのかも」

舞夏「それじゃあ、おかゆ六食分くらいまとめて作っとくかー」

上条「サンキュー舞夏」

禁書「まいか、ありがとう」

舞夏「気にするなー。困ったときはお互い様だし、兄貴がいつも世話になってるからなー」



上条「……」プルプル

禁書「とうま、大丈夫? こぼさないようにね?」

舞夏「シスターが食べさせてやれば良いんじゃないかー」

上条「飯くらい自分で食えるから……」モッシャモシャ

舞夏「それじゃあ、私はそろそろ行くなー」

禁書「ありがと、舞夏」

舞夏「また何かあったら呼んでくれー。それじゃーなー」

上条「……」

禁書「とうま?」

上条「……ッ」ゴクン

禁書「とうま、大丈夫? あんまり食欲無い?」

上条「いや、なんかこう、飲み込むのが辛い感じ」

禁書「喉が腫れてるのかな……。そうだ、口移しで」

上条「ごほっ、発想が飛躍し過ぎだド阿呆。ゆっくり噛んで飲み込めば平気だよ」

禁書「そう? ならいいけど……」

上条「……」ムグムグ

禁書「……」

上条「……、……ッ」ゴクン

禁書「やっぱり口移し」

上条「いいから」


禁書「ごちそうさま」

上条「……ごち」

禁書「とうま、平気?」

上条「正直しんどい。寝る」

禁書「あ、それなら濡れタオル持ってくるね」

上条「頼んだー」



禁書「んしょ、っと」ギュー

上条「……」

禁書「はい。それじゃとうま、おやすみ」ペチ

上条「つってもさっき起きたばっかだから眠くはないんだが」

禁書「つべこべ言わず体を休めるべきかも」

上条「へー、ごほごほっ」

禁書「ほら」

上条「……、それじゃ寝るから、お前はどっか行ってたらどうだ」ゴホゴホ

禁書「暇なのにも慣れてるし、ここにいるかも」

上条「まあ特に行く場所も無いかもだけどよ」

禁書「私がいたら休みづらいかな? それなら離れとくけど」

上条「別にそういうわけじゃあ無いけど。……うつるぞ」

禁書「私は大丈夫なんだよ。だから、ここにいて良い?」

上条「……好きにしろ」

禁書「うん、ありがととうま」


上条「……」

禁書「……」ペラッ

上条「……それ前にも読んでなかったか」

禁書「これ? うん、もう何度も読んでるんだよ」

上条「お前の記憶力なら、一回で全部憶えちゃうんじゃねえの」

禁書「記憶はあくまで記憶かも」

上条「そんなもんか」

禁書「とうまだって、昨日のハンバーグの味の記憶でごはん食べられないでしょ?」

上条「そりゃそうだ。それだけじゃお腹がすくわな」ゴホゴホ

禁書「そういうこと」

上条「……」

禁書「……」ペラッ

上条「……そういや、それどんな話だっけ」

禁書「うーん、竜と人間の話、かな?」

上条「あー、思い出してきた。確かその世界の竜は忘れることが出来ないんだよな」

禁書「そうだね。だから仲良くなった人間が死んじゃった悲しみに耐えられなかったんだよ」

上条「それで最後に竜と人間は共に生きるべきじゃない、って結論になるんだったか」

禁書「そんな感じだね。少しニュアンスが違うけど」

上条「なんか寂しい話だよな」

禁書「違う世界を生きるものを無理矢理に同じ枠組みに押し込んではいけない、ってことだと思うんだよ」

上条「でも、俺は違う世界だろうと仲良く出来るならそうしたいけどな」

禁書「自然にそうあれるならそれが一番なんだろうけどね。難しいところかも」


上条「……」

禁書「……」ペラッ

上条「……お前って、髪長いよな」ワサワサ

禁書「うん? そうだけど、どうかした?」

上条「なんか拘りとかあんの」

禁書「特に無いけど」

上条「へー」クルクル

禁書「もう、私の髪で遊んじゃ駄目かも」

上条「だって暇で、っごほっごほっ」

禁書「手持ち無沙汰なのはわかるけど、無理しないで大人しく寝るべきなんだよ」

上条「しんどいけど眠くは無いんだなこれが……」

禁書「体力だって落ちてるし、力抜いて静かにしてれば寝ちゃうかも」

上条「今寝たら夜寝れなさそうだし」

禁書「それはそうかもだけど」

上条「深夜に一人でぼんやりするよりは、少々辛くても今起きてた方が良いよ」

禁書「……」

上条「なんだよ」

禁書「もう、仕方なぁとうまは」ノソッ

上条「いやなにやってんですかねインデックスさん」

禁書「添い寝してあげるからちゃんと寝ようね、とうま」ボスッ

上条「いやいやいやいや」


禁書「嫌?」

上条「いや嫌じゃなくて、なんでそうなるんだよ」

禁書「だってとうまが無理して起きてようとするから」

上条「それがなんで添い寝になるんだ」

禁書「だから、私も一緒にお昼寝したら夜も一人じゃないかも」

上条「いやそういう問題でもなくてだな。ってかそれ別に添い寝である必要ないんじゃ」

禁書「病人をお風呂場で寝かせるわけにもいかないでしょ? それならどのみち一緒なんだよ」

上条「ああ、なるほど。ってここぞとばかりに開き直りおった!?」

禁書「もう、また大声出して。いいから寝るんだよとうま!」ギュウギュウ

上条「ぐぶぉ!? 病人に枕押し付ける奴があるか!!」

禁書「とうまが静かに寝ようとしないからかも。じゃあなにで口を塞げば良いのかな」

上条「……。えっ」

禁書「?」

上条「あ、いや……違う違う何考えてんだ俺は」

禁書「どうしたのとうま?」

上条「よっしそれじゃー寝るかー」

禁書「変なの。それはそうと、風邪はひき始めが肝心なんだよとうま」





禁書「うーん……」

禁書(……これは、ちょっと困ったことになったかも。どうしよう)

上条「……」スースー

禁書「と、とうま?」

上条「……」グー

禁書(良く寝てるみたい)

禁書(……まあ、それならいっか)

禁書「早く治るといいね、とうま」




上条「……ぅ」モゾッ

禁書「……」スースー

上条「うん……?」

禁書「ん……」パチッ

上条「ああ、結局寝てたのか……」

禁書「おはよう、とうま」コシコシ

上条「ああ、おはよう」

禁書「えーと、それでね、とうま」

上条「んー?」

禁書「出来れば、離してもらえると助かるんだけど」

上条「……えっ、あ」

禁書「ほら、その、おトイレに行きたいから」

上条「あ、ああ……」

禁書「ごめんね、ありがと」トトトトッ

上条「……」

上条(思いっきり抱きしめてたよな、俺)

上条(………………あいつが戻ってきたらどんな顔すりゃ良いんだ)

上条「ってあれ、風邪治った?」




禁書「うう……」ピピッ

上条「38度3分。案の定風邪だな」

禁書「見事にうつっちゃったね」

上条「だから離れてろって言ったのに」

禁書「だってとうまがすごく不安そうな顔してたから」

上条「断じてしてねえ!」

禁書「じゃあそういうことにしておいてあげるかも」ゴホゴホ

上条「変なこと言わないで良いから、大人しくしてろ」

禁書「……ねえとうま」

上条「なんだ」

禁書「今日は、早く帰ってくる?」

上条「何言ってんだお前」

禁書「……ううん、何でもないかも。ごめんね、変なことばっかり言って」

上条「なんで俺が学校行くこと前提になってるんだよ。今日も自主休校だ」

禁書「へ、なんで?」

上条「なんでって、俺も完治したわけじゃないからな。熱はほぼ下がったけど、無理してぶりかえしても馬鹿らしいし」

禁書「別に私は一人でも大丈夫なんだよ」

上条「病人が余計な気を遣わないでよろしい」

禁書「でも出席日数が」

上条「そう思うならちゃんと休んで早く治すこと、だろ」

禁書「……そうだね。分かったかも」

上条「よろしい」


禁書「暇だね」

上条「俺も昨日暇だった」ペラッ

禁書「私も本読みたい」

上条「良いから寝てろっての」パタン

禁書「……」コホコホ

上条「……」

禁書「……」ポケー

上条「……」ボケー

禁書「……ねえ、とうま」

上条「どうした」

禁書「暇?」

上条「暇だな」

禁書「じゃあ、暇なのは嫌?」

上条「別に嫌でも無いけど」

禁書「私はあんまり暇なのは好きじゃないんだよ」

上条「そうかい」

禁書「でもとうまがいてくれるなら悪くもないかも」

上条「そうか」

禁書「それならずっと風邪でも良いかも」

上条「いや、それは流石に困るだろ」

禁書「それもそうだね」コホコホ

例によって中途半端に終わり
このスレあと2、3個は投下出来そうですかね。まあ今ちょっとアレなんで予定は未定ですが

乙!
この雰囲気いいな

>>942これは何て本が題材?

>>954
イラムス 街 でググったら一番上にくる奴。割と派手にネタバレしてるんで一応

もう色々込み入った話するほど残りが無いんでまたすげー起伏のない話を
ほのぼのが一番ですよ


上条「あー良い風ー」

禁書「気持ちいいー」

上条「あー止んだ……」

禁書「あつい……」

上条「うーん、やっぱりこのクソ暑い中自然の風だけでしのぐのには限界があるな」

禁書「間違いないんだよー」ダラーン

上条「仕方ない、出掛けるぞインデックス」

禁書「!? プール!? そういえばまいかが第六学区に新しいおっきなプールが出来たって!!」ガバッ

上条「スーパーに買い物に」

禁書「とうま! 私スケートやってみたい! アイススケート!!」

上条「まだちょっと早いけど今から行って涼みながら夕方のセールを待てば良い感じに」

禁書「分かったんだよ! 贅沢言わないからその辺のプールで良いから!!」

上条「おいてくぞー」

禁書「とうまぁー」

上条「あーはいはい、プールもスケートも今度連れて行ってやるから。今から行っても時間無いだろ」

禁書「ほんと?」

上条「ああ。だから今日はスーパーでしのごう」

禁書「……一応買い物もするから良いけど、納涼目的にすーぱーに行くのはおかしいかも」

上条「だってクーラー効いてるじゃん」

禁書「その理屈は短絡的過ぎるんだよ」



上条「あー行くまでの道があぢー」

禁書「ねえとうま、今日のお夕飯は何かな?」

上条「んー、そうめん」

禁書「やだ! お昼もそうめんだったんだよ!」

上条「じゃああったかいにゅうめん」

禁書「もっとやだ! なんでわざわざあったかくして食べないといけないの!?」

上条「そうか、あったかいのは嫌かー。それじゃあハンバーグも駄目だな」

禁書「やっぱり暑いからこそ熱いものを食べないとだねとうま」

上条「シスターって嘘ついていいの?」

禁書「嘘じゃなくてフレキシブルなだけかも」

上条「フレ……なんだって?」

禁書「ジャパニーズ臨機応変?」

上条「ああ……最初からそう言えよ、回りくどいな」

禁書「それを言うならとうまも最初からハンバーグって言って欲しかったんだよ」

上条「その回りくどさ含めてコミニュケーションだろー。あとハンバーグはあくまで一例だ」

禁書「とうま、早速フレキシブルな発言してるところ悪いけどコミニュケーションじゃなくてコミュニケーションね」

上条「……」

禁書「私いつも日本語ばかり使ってるけど、とうまの為にももう少し英語を織り交ぜた方が良いのかな?」

上条「いやうっかり言い間違えただけだから。大丈夫です、はい」

禁書「そもそもコミュニケーションなんて英語っていうほどのものでもないよね」


上条「あー良い木陰」

禁書「……とうま、そんな一々休憩してたら日が暮れちゃうんだよ」

上条「日が暮れた方が涼しくていいじゃん」

禁書「夕方のセールとか言ってなかった?」

上条「そういやそうだった」

禁書「まったくもう。家計を握るものとして責任を持ってほしいかも」

上条「なにかと高いものを食べたがるインデックスさんに言われたくない」

禁書「言うだけならタダなんだよ」

上条「タダより高いものは無いという」

禁書「じゃあタダより安い高級なお肉食べたい」

上条「いつかな」

禁書「いつかっていつ!? 心なしか今度よりは遠い気がするんだよ!」

上条「いつの日か、な」

禁書「もっと遠のいたかも!?」

上条「今日は鶏のムネ肉で我慢だ」

禁書「トップクラスにお安い肉なんだよ」

上条「食べ方を工夫すれば美味しくいただけるから良いだろ」

禁書「じゃあとり天がいい」

上条「えー……めんどい」

禁書「大分名物!」

上条「大分行ったこと無いだろ。俺も無いけど」

禁書「心は大分県民なんだよ」



上条「あー……生き返る」

禁書「さっきからとうま、あーって言ってばっかりかも」

上条「お前みたいに扇風機に言ってるわけじゃないしー」

禁書「そこはかとなくもなく馬鹿にしてるね?」

上条「さーて、まずは何を買うんだっけインデックス」

禁書「私をメモ帳代わりに使おうって魂胆は別に構わないけど、残念ながら何も聞いてないんだよ」

上条「あ、それ以前にカゴ取ってくるの忘れた」クルッ

禁書「買うもの以前の問題だね」

上条「さーて、改めて何買うんだっけ」カチャ

禁書「鶏ムネ肉だけはさっき聞いたんだよ」

上条「肉かー。クーラー効いてるとはいえ肉は後回しだな」

禁書「じゃあまずはお野菜とか」

上条「とりあえずもやしでも買っとくか」

禁書