ミカサ「ウォール・スクランブル-09……?」(209)


ハンネス『エレン! ミカサ!』

ハンネス『俺があの巨人を引きつける!』

ハンネス『振り返るな、まっすぐ船まで走れ!』

巨人『・ヮ・』ドシーンドシーン

ハンネス『いいか、忘れるな! お前らの母さんが、お前らに生きろと願っていたことを!』バシュッ シュルルル

巨人『・ヮ ・』クルッ ドシーンドシーンドシーン

エレン『ハンネスさん! ハンネスさぁん!』

ミカサ『だめ! エレン、行こう!』ギュッ

エレン『ちくしょう、ちくしょうっ……!』




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1371908734


 タタタタッ

ミカサ『エレン、もうすぐだから――』

巨人『の∀の』ヌッ

エレン『!! こっちだ!』

ミカサ『だめ、そっちは行き止まり!』

エレン『窓ぐらいぶち破っても許してくれるだろ! 家の中を突っ切れば巨人を振り切れるかもしれない、行くぞ!』

ミカサ『……』コクリ

巨人『の∀の』ドッスドッスドッスドッス

 タタタッ

ミカサ『!! そんな――』

 メラメラ...

エレン『――一か八かだ、行くしかねえ!』

エレン『大人しく巨人に食われるぐらいなら焼け死んだ方がマシだ!』

ミカサ『うん……!』

 ダッ ガシャーン!!



ミカサ《――! 熱い! エレン、エレンはどこ――》

エレン『うああああああああああああ!!』

巨人『の▽の』ギュゥ

エレン『ああああああああああああああああああああ!!!!』

ミカサ『エレン!』

エレン『嫌だ、嫌だあ! やめろおおおおおお!! うわああああああああ!!!!』

ミカサ『今助けに、ゲホッ、エレ、っう、あ゙、ゴホッ』

ミカサ《――何で、どうして目が、熱い、見えない、熱い、痛い、足が動かない、苦しい痛い熱い息が出来ない》

ミカサ《エレンをたすけなきゃいけないまもらなきゃいけないのにどうして》

エレン『ああああああああああ!!!! くそっ、くそおおおおおおおおっ!!』

ミカサ『えれ゙、ん――』

ミカサ『――――』

 メラメラ ゴウゴウ





                  dash(走れ)

                                 crash(こわす)

      dish(食物)

                             hash(めちゃくちゃ)




           mash(潰す)




        leash(鎖)                          ash(灰)


   finish(おしまい)



――――2年後


ミカサ(ここが特殊訓練兵団か……)キョロキョロ

ミカサ(久しぶりに“外”に出た)ウロウロ

ミカサ(皆きっと私と同じなのだろう、何だかそわそわしている)キョロ

ミカサ(エレンも、このどこかにきっといるはず)キョロ

ミカサ(入団式が始まる前に探そう)キョロ

??「ミカサ?」

ミカサ「!! エレン!」バッ

ミカサ「…………」

ミカサ「…………??」キョロキョロ

??「ミカサ! こっちだよ!」フリフリ

ミカサ「!!?」

ミカサ(ネズミ……)

ミカサ(卵の黄身みたいな金色の小さなネズミが、二足歩行で、こちらに手を振っている!)

??「僕だよ、アルミンだよ!!」

ミカサ「――アルミン!?」




ハンジ『被験者0861番、シガンシナ区出身ミカサ・アッカーマン10歳』

ハンジ『君の体は先日の巨人の侵攻により非常に深刻な損傷を受け、ウォール・スクランブル-09(オー・ナイン)に基づいて“我々”の手に委ねられた』

ミカサ『ウォール・スクランブル-09……?』

ハンジ『緊急法令(スクランブル)09……人類の存亡が著しく脅かされた場合における“禁じられた科学技術”の使用の一時的な許可』

ハンジ『ここは調査兵団所属特殊戦略研究所、通称“ハンプティ・ダンプティ”。強い兵士を“作る”場所』

ハンジ『君は法的には既に人間ではない。私たちの手によって作られた兵器、異能を持った化け物なのさ』

ミカサ『!!』

ハンジ『だから、君は人間と違って“ただ存在する”ことを許されない。人間の脅威となるかもしれない化け物は、人間たちに自らの有用性を示さなきゃいけない』

ハンジ『君に選択肢をあげよう』

ハンジ『1つ、君はこんなところには来なかったことにして、シガンシナで発見された丸焦げ状態に戻す』

ハンジ『1つ、この先一生この研究所で私たちの研究に協力する』

ハンジ『もう1つが――』



ミカサ「そう、アルミンも……」

アルミン「うん……でも、僕の体はもう修復不可能だったんだって。それで、このネズミの体になったんだ」

ミカサ(掌の上で、ふわふわのネズミがアルミンの声で喋っている)

ミカサ(正直めっちゃ可愛い。頬ずりしたい)

ミカサ「とても……驚いた。ネズミが喋るなんて」

アルミン「へへへ。僕も驚いたよ。ミカサは、すっかり大人っぽくなったね」

ミカサ「そう、かな///」テレテレ

アルミン「うん、すごく。でも、会えたのはすごく嬉しいけど……素直に再会を喜んでいいのか分かんないや。ミカサまでここに来るなんてね」

ミカサ「私こそ、アルミンは無事に船に乗って避難したものだとずっと思っていた」

アルミン「…………エレン、は?」

ミカサ「……巨人に掴まれていたところを見た」

ミカサ「でも、私が生きているなら、エレンも生きていてもおかしくない」

ミカサ「もしエレンもハンプティに保護されていれば、死ぬのでも閉じこもるのでもなく……兵士になる道を選ぶはず」

アルミン「そうだね……僕もそう思うよ」

アルミン「きっとどこかにいるはずだよ。まだ集合には時間があるし、一緒に探そう」

ミカサ「うん」



 キョロキョロ ウロウロ

ミカサ(……もし、エレンがここにいなかったら……私は……)

??「ミカサ!?」

ミカサ「――っ!!」

エレン「ミカサ、ミカサだろ! 良かった、お前も――」

ミカサ「!! エレン!!」ガバッ

アルミン「プキィ!」ベチャッ

ミカサ「生きてて……良かった……!」ギュゥギュゥ

エレン「お、おいミカサ! こんなところでいきなり抱きつくなよ! あと何か変な音したぞ!」

ミカサ「あっ」

アルミン「~~」キュゥ



ミカサ「……アルミン、ごめん……」シュン

アルミン「いや、気にしないで。ネズミの体は軽いから落ちても大した怪我はしないしね」

エレン「それにしても驚いたな、アルミンがネズミになってるなんて」

ミカサ(エレンの胸ポケットに入ってるアルミン……可愛い)

ミカサ(いや、アルミンを胸ポケットに入れてるエレンが可愛いのか……?)

アルミン「一番僕が驚いてるよ……最初は、周りの研究員もみんな巨人に見えたんだ」

エレン「はは、そりゃ大変だったな」

アルミン「でも、こんな姿でも生きてまたエレンとミカサに会えて嬉しいよ」

アルミン「その……巨人に襲われた時、もう二度と2人にも会えないって覚悟したからね……」

エレン「あぁ。オレも、絶対に死んだと思ったよ」

エレン「……でも、こうやって生き延びることができて、しかも調査兵団に入るチャンスも生まれた」グッ

アルミン「!! エレン、調査兵団に行くつもりなの!? せっかく生きられたっていうのに!」

エレン「生きられたからこそだ。ハンジさんに言われた。オレたちは、自分の有用性を証明しなきゃなんねえって」

エレン「オレが調査兵団に入って巨人をブッ倒すことができれば、それがオレの有用性の、それから人類の進歩の何よりの証明だ」

アルミン「エレン……」

 カーンカーン

教官「訓練兵、全員整列ッ!」

エレン「よっしゃ、行くぞっ」

アルミン「うん!」


エレン「……アルミンは1人分で並ぶべきなのか?」

アルミン「さぁ……」



.  ∩∩
   | | | |
  (゚ω゚ ) <こんかいは ここまで
  。ノДヽ。      トリップ これで つけれてるかな
   bb

電子機器のない世界でバロットのチューンはあんま意味ないと思うから、そこの設定をどう変えたのかが気になる

乙。期待
ガチでネズミさんがいれば巨人くらいなんとでもなる
法律の制約ないから重火器に変身しまくりだし

マルクスのネタのクロスなんて初めて見たので期待

若干09の説明がごっちゃになってるけど話には関係ないな


【現在公開可能な情報:1】


●調査兵団所属特殊戦略研究所

 科学によって人間の体に人ならざる力を与える研究を行っている機関。所長はハンジ・ゾエ。


 人類が巨人に対抗する力を得る為に設立されたが、倫理にもとる研究であると貴族たちの反感を買ったために人体を使った実験・実用は一切禁止され、ほとんど形だけの研究機関となっていた。

 しかし845年のウォール・マリア陥落による人類の活動領域の減少に危機感を覚えた政府がウォール・スクランブル-09を初めて発令。

 通常の医術では治療が不可能と判断された負傷者に限り当該機関で“保護”することが許可された。

 保護された人間の約8割が処置の段階で死亡、或いは発狂のため処分。成功した者も法的には人間でなく兵器として扱われるため、研究所の監視下を出ることは許されなかった。


 通称“ハンプティ・ダンプティ”。「壁の縁に座る命知らず」と研究目的の無謀さを揶揄されたものであるが、所長のハンジは気に入っているようだ。



.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) <こんかいは これだけ
  。ノДヽ。   じかいからは ほんぺんのうしろに くっつけます
   bb



>>11
内部を感覚する方だけでもあの世界ならかなり使えるものじゃない?
あれがバロットだけしか出来ないならだめだけど立体機動にすごい向いてるし

おおお!?
こりゃまた珍しいクロス。完結してくれよ?


――――夕方


 ワイワイ ガヤガヤ

エレン「飯だー!」

エレン「さっすが特殊訓練兵団、飯はちゃんとしたものが食べられるんだな」

アルミン「そうだね。毎日ちゃんと3食食べさせてもらえる、破格の待遇だ」

アルミン「でも、今日は入団式と体力テストだけだったからいいけど、これからはきっともっと大変だよ……」

アルミン「僕みたいなただのネズミがついていけるかな」

エレン「アルミンはただのネズミじゃねえだろ、すごいネズミだよ。何にでも変身できちゃうんだからさ!」

アルミン「そんな、すごいネズミなんて……」テレテレ

ミカサ(アルミンは人の体を無くし、万能道具存在(ユニバーサル・アイテム)となった)

ミカサ(体内に四次元空間を持っていて、そこに貯蔵した道具に自在に変身(ターン)できるという……すごいネズミ。あと可愛い)



アルミン「エレンも凄いよ。エレンの力なら、上手く使えば立体機動無しでも巨人と戦えるんじゃないの?」

ミカサ(エレンに与えられた能力は、重力(フロート)の制御)

ミカサ(体の周囲に任意方向の疑似重力を発生させ、壁や天井を歩いたり、常人には不可能な跳躍をすることも可能だ)

エレン「そうだな……オレは、調査兵団に入って巨人を駆逐するのに一番いい能力をもらったのかもしれねえ」

ミカサ(……もっとどうでもいい能力だったなら、エレンは調査兵団なんて危険な場所に行くのを諦めただろうか?)

アルミン「ミカサだってさ――」

??「オイオイ正気かよ? 今お前、調査兵団に入るって言ったのか?」



エレン「! お前――」

ミカサ(…………犬)

ミカサ(尖った耳の、狼みたいに大きな犬が、エレンを嘲笑っている)

ミカサ(彼は確か――)

??「俺は調査兵団なんてゴメンだね。せっかくこんな姿になっても生き延びたってのに、なんでまた死に急がなきゃなんねえんだ」

エレン「あ? なんだよ、お前――」ガタッ

???「おいジャン、やめろって」

ミカサ(――そう、ジャン。ジャン・キルシュタイン。入団式で、憲兵団に入って内地で安全で快適な暮らしをするのだと言い切った人)

ミカサ(いや、言い切った犬)



ジャン「……っと、悪い悪い。正直なのは俺の悪いクセだ。別に、あんたの考えを否定したいわけじゃない。どう生きようと人の勝手だからな」

エレン「……」ムッ

ジャン「つい口に出ちまっただけで、気を悪くさせるつもりは無かったんだ。これで手打ちにしてくれ」スッ

エレン「…………」テシッ

ミカサ(…………犬の方からお手を強制されるエレン……可愛い)

ジャン「じゃあn、……!」ピクッ

ミカサ(目が合った)

ジャン「あ……あんた、すごく綺麗な黒髪だな! なんかいい匂いもするし」ブンブン

ミカサ「……ありがとう」

ミカサ(なんかすごく尻尾振ってる。気になる。すごく振ってる)

ジャン「じゃ、じゃあな! 調査兵団目指してせいぜい頑張れよ。上位10組は絶対に譲らねえけどな!」スゥッ

エレン「! 消えた……」



???「なんか、ごめんね。あいつも悪い奴じゃないと思うんだけどさ……」

エレン「? 何でお前が謝るんだよ」

ミカサ(そばかす顔に、両目を黒い帯で覆った盲人。それなのに、まるで目が見えているかのような振る舞い)

ミカサ(その姿がアルミンやジャンとは別の意味でよく目立ったから覚えてる。確か、名前は……)

???「はは、とりあえず僕があいつの相棒(バディ)だからね。あ、僕はマルコ・ボット。よろしく」

エレン「おう、エレン・イェーガーだ」

ミカサ「ミカサ・アッカーマン」

アルミン「アルミン・アルレルト。よろしく、マルコ」サッ

ミカサ(ちっちゃいお手てでマルコの指と握手するアルミン可愛い)



エレン「で、相棒って何だ?」

アルミン「エレン、教官の話を聞いてなかったの?」

アルミン「僕やジャンみたいな動物型は普通の人と同じ訓練、同じ評価を受けられないから、他の人と組んで訓練するんだ」

アルミン「だから、憲兵団に入る為の卒業時の順位も上位10人じゃなくて10組ってことになってる」

エレン「あぁ、言ってた気がするな」

アルミン「でも、2年目になるまで相棒は固定しなくてもいいはずだけど……」

マルコ「早めに組んで連携を深めておいた方がいいだろ? 僕もジャンも、憲兵団に入るって点で目標は一致してるからね」

マルコ「……まぁ、今の様子じゃそのうち僕との相棒を解消して君と組みたいって言いだすかもしれないけど」チラッ

ミカサ「私? ……どうして?」

マルコ「ははは、特に意味は無いよ。どうせ僕らも今日出会ったばかりの仲だから、もっといい人が見つかったらジャンは乗り換えるだろうってだけさ」



アルミン「ジャンは、今の消えるのが能力なの?」

マルコ「消えるっていうより、消えたように見えるだけだよ。あいつは毛がハンプティの開発した特殊繊維でできてて、体が透明になれるんだ」

エレン「へー……待てよ、じゃあ今もこの辺にいるってことか?」

ミカサ「部屋の中にはいない」

マルコ「うん、さっさと出てって今は外で金髪の女の子に撫でられてるよ――って、君も知覚系なの?」

ミカサ「……貴方も?」

マルコ「うん。僕は目が見えない代わりに、体内で作ったものすごく小さな繊虫たちを空中に撒いてその視界を脳で受信することができるんだ」

マルコ「ここにいながら兵舎の中も外も全部を見渡せるんだよ」

マルコ「あ! もちろんお風呂とトイレと寮の個室は見ないよう規制されてるよ」ワタワタ

ミカサ「そう……」



アルミン「なるほど、君の視界にジャンの嗅覚と機動力が合わされば、確かに憲兵団としては力強いね」

マルコ「だろ? だから、僕としてはコンビを解消されないことを願うばかりだよ」

アルミン「僕も、早く相棒は決めた方がいいかなぁ」

エレン「オレかミカサじゃ駄目なのか?」

アルミン「全然駄目じゃないよ! でも、相棒は同室じゃないといけないらしいから、ミカサは無理かな……」

ミカサ(……私も動物型だったらよかったのに……)ムゥ

 ワイワイ ガヤガヤ



【現在公開可能な情報:2】


●特殊訓練兵団

 特殊戦略研究所の被験者が兵士になる為の各種教育・訓練を行う機関。


 特殊戦略研究所に保護された者は、実験体として研究に生涯を捧げるか、兵士として人類に貢献することに生涯を捧げるか選ぶことができる。

 2年間は能力の把握と研究の為に研究所で過ごすが、その後に後者を選択した者は当該機関に所属することになる。

 通常の訓練兵団のように立体機動・馬術・対人格闘・巨人に関する知識等を学ぶほか、各自の能力を伸ばす訓練も行われる。

 また、卒業後は通常の訓練兵と同じく憲兵団・調査兵団・駐屯兵団から各々の希望する兵団に配属される。

 ただし卒業後すぐに憲兵団に志願できるのは卒業時の成績順位が10位以内の者のみである。


 当該機関はウォール・スクランブル-09による特殊戦略研究所の本格的な活動開始に伴って立ち上がった機関であるため、ミカサたちが第1期生となる。


.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) <こんかいは ここまで

  。ノДヽ。
    bb


.  ∩∩
   | | | |
  ( 。ω。) <……

  。ノДゞ
    bb  ゴソゴソ


     ___________________________
    |
    | ●進撃の巨人のマルドゥック能力パロです
    |   マルドゥックキャラは出ません あしからず
    |
    | ●進撃キャラが死亡・負傷・悪堕ち等する場合があります
    |

.   ∩∩ ●進撃ネタバレはありません(多分)
    | | | |__________________________
   ( ゚ω゚) 丿
.  ノ/  /   ッパ
  ノ ̄ゝ




最初に書いておけばよかった!

バロットvs巨人を期待されていた方、申し訳ありません。

本編が終わって気力が残っていたらオマケとして「特殊訓練兵ルーン=バロット」とか書くかもしれません。だいぶ先になりますが。



みてるよ がんばってー


――――夜


ミカサ(今日は早く寝ようか……それとも)

??「あっ、今日からベッドお隣さんですね! よ、よろしくお願いします!」

ミカサ(彼女は――入団式で芋を食べて、怒られていた娘だ)

??「私、サシャ・ブラウスっていいます!」

ミカサ「ミカサ・アッカーマン。よろしく」

サシャ「ミカサですね、よろs」グウゥウゥウゥ

サシャ「…………エヘヘ///」

ミカサ(そういえば、彼女は芋の盗み食いの罰で夕食抜きだったはずだ)

???「おいおい芋女、せーっかくこいつが差し入れしてやったってのに、それだけじゃ不満ってかぁ?」

????「ちょ、ちょっと!」

ミカサ(黒髪でそばかすのある目つきの悪い人と、金髪で小柄でエレンみたいに目が大きな子)

ミカサ(どちらも今日1日でそう印象に残る事は無かったが、この3人はもう交流があるのだろうか?)


サシャ「すみません……」シュン

???「そうだ、お前爆弾作れるんだろ? 今度からお前の能力でこいつのパンを全部爆弾に変えてやるといい」

???「胃袋が吹っ飛べばさすがのこいつも食い意地が無くなるだろうよ」

????「そんな、駄目だよう!」ワタワタ

ミカサ(可愛いなこの子……)

????「あ! えーっと、ミカサ、だよね?」

????「私はクリスタ。よろしくね!」ニコッ

ミカサ「よろしく」

???「……ユミル。よろしくな」

サシャ「よろしくお願いしますっ!」

ユミル「芋女とはよろしくしたくねえ」

サシャ「」ガーン



クリスタ「……ねぇ、ミカサ」

ミカサ「?」

クリスタ「あのね、知り合っていきなりで悪いんだけど、1つお願いしたいことがあってね」

ミカサ「何?」

クリスタ「今日の夕食の時にさ、ミカサと一緒にいた子、紹介してほしいなぁって///」

ミカサ「!!」

ユミル「あ? なんだぁーこいつ、こんなところで一目惚れかぁ? 腑抜けた顔しやがって」

クリスタ「そ、そんなんじゃないよう!」

ミカサ「……! …………!!」


ミカサ(クリスタは可愛い……それに、私が紹介するとエレンはすぐに気を許してしまうかもしれない……!)

ミカサ「だ、駄m」

クリスタ「元々人間なんだから失礼かなって思うんだけど、あの金色のふわふわをどうしてもモフモフさせてほしくて///」

ミカサ「ォゥフ」

ユミル「あぁ、そういやさっきも犬の奴触ってたな。動物好きなのか」

クリスタ「うん! 訓練でも、早く馬術やりたいって思ってるんだ~」

クリスタ「だから、駄目かな? あ、もちろんあの子が嫌だって言ったら触ったりしないよ!」

ミカサ「わ分かった。明日紹介しよう」

クリスタ「ありがとう!」



―――――


 ホー ホー

サシャ「ムニャムニャ……パァン……zzz」

ミカサ(…………)ゴロン

ミカサ(……こんなに真っ暗でも……)

ミカサ(目をつぶっても、部屋の中が全て“見える”……)


ハンジ『今の君には、特殊金属繊維を使用した人工皮膚を移植してある』

ハンジ『これは君の感覚に対する加速装置(アクセラレータ)の働きを有していて、君は常に周囲にあるもの全てを肌で感じ取ることができる。死角にある物も、空気の流れすらも』

ハンジ『でもその働きは君の動きを補助する為のものにすぎない。君の本当の力は――』


ミカサ(……『肉体の完全操作(スナーク)』)

ミカサ(――あの日、私とエレンが出会った日に1度だけ味わったあの感覚)

ミカサ(自分の体を完璧に支配できた)

ミカサ(自分を縛るものを全て振り切って、思い通りに何だってできた)

ミカサ(あの力を、私は自由に使える……)

ミカサ(エレン、私は今度こそ貴方を守るから――)スゥ



―――――


『これは私たち一族が受け継がなきゃいけないものなの』

『――どうやったら子供ができるの?』

『イェーガー先生に聞いてみなさい』


『逃げてミカサ!! 逃げなさい!!』

『お母……さん……?』


『母親は殺すなって言っただろうが』

『東洋人は貴重だからな……相当な値が付くぞ』


『死んじゃえよクソ野郎』

『このガキ!』

『戦わなければ勝てない――』

『戦え!!』


『なんて無茶をするんだ!』

『有害な獣を駆除しただけだ!』




ミカサ《――何もない》

ミカサ《お母さんも、お父さんも、かえる家もなくなった》

ミカサ《どうしてわたしだけ生きてるの》

ミカサ《どうして、わたしなの》

ミカサ《もうだれもいない》

ミカサ《もう、何も、ないのに》ブルッ


??『……寒い、のか?』

 フワッ

ミカサ『!』

??『寒いんだろ、震えてるぞ。これ、やるよ』グルグル

??『ほら、帰ろうぜ――オレたちの家に』

ミカサ『……うん……』


ミカサ《あた……たかい》

ミカサ《わたしは……生きてて、いいの……?》





                  dash(走れ)

                                 crash(こわす)

      dish(食物)

                             hash(めちゃくちゃ)

trash(クズ)
                                        cash(お金)

           mash(潰す)


                    rush(向こう見ず)

        leash(鎖)                          ash(灰)


   finish(おしまい)



――――朝


ミカサ(……朝食の時、アルミンにクリスタを紹介したらものすごく感謝された)

ミカサ(クリスタはアルミンに頬ずりしていた……羨ましくなんてない。私は幼馴染。頬ずりぐらいいつでもできる)

ミカサ(むしろ訓練中もずっとエレンの胸ポケットに入っているアルミンの方が羨ましい)

キース「――これが出来ないやつは囮にも使えん! 研究所に戻って標本にでもなるといい!」

キース「では順番に前に出ろ!」

ミカサ(空中での姿勢の制御――)

ミカサ(空気の流れ、ベルトでの力の分散、重心の移動)

ミカサ(どこをどうすればいいのか全てが感覚で分かる……)

 プラーン

ミカサ(……エレンは……)


エレン「おいアルミン、あんまりポケットからはみ出すなよ」

アルミン「分かってるよ」

 プラーン

ミカサ(問題無さそうだ……当たり前か、重力が制御できるのだから)

ミカサ(良かった、エレンが研究所行きにされないで)

エレン「……」チラッ ドヤッ

ミカサ「!!」

ミカサ(エレンも……私と離れ離れにならないで良かったって思ってるんだ……)

ミカサ(大丈夫、私はずっと貴方の傍にいる)

ミカサ(貴方が危険な調査兵団に行っても、私が貴方を守る)

サシャ「ミカサ? 交代ですよ? ミカサ? おーい」



【現在公開可能な情報:3】


●ミカサ・アッカーマン

 巨人から逃げる際に全身に重度の火傷を負い、代謝性の特殊金属繊維を使用した人工皮膚を移植。

 それにより皮膚感覚での空間把握と、肉体の完全操作(スナーク)の能力を得る。


●エレン・イェーガー

 巨人に握りつぶされ、全身骨折と内臓破裂の状態で保護。

 体内に疑似重力(フロート)の発生装置を埋め込まれ、自身の周囲に任意方向・任意強度の重力を発生させることができる。

 アルミン・アルレルトの相棒。


●アルミン・アルレルト

 巨人に跳ね飛ばされ、頭部のみほとんど無傷であったために元の体を捨てネズミの体に。

 使い手の意思を読み取り、体内の亜空間に貯蔵された物質に自在に反転変身(ターン・オーバー)する万能道具存在(ユニバーサル・アイテム)。

 嗅覚が鋭く、匂いで他人の感情を読み取る。動物型のため巨人に狙われない。エレン・イェーガーの相棒。


.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) <こんかいは ここまで
  。ノДヽ。   つぎのつぎくらいから もうちょっと てんかいはやくするね
   bb

スナークは内面の方だけにしたんとね
がんばってー


――――3年後


マルコ「ジャン! 僕が囮をやる! 上から行け!」バシュッ シュルル

ジャン「ああ!」タタッ タンッ タンッ

 ガサッ シュルルル...

巨人係(左前方にボット訓練兵確認! 巨人模型、方向転換!)グイッ ゴゴゴ...

 ガササッ ヒュッ

 ゾブッ

巨人係(? 今何か、上から……)

巨人係(!! 模型のうなじが削ぎ落されて――いや、抉られている! いつの間に!)

ジャン「うえぇ、少し粘土飲み込んじまった。どうせなら肉で模型作ってくれりゃいいのに」ペッ ベチャ

マルコ「はは、そうしたらサシャも歯で攻撃し始めるんじゃない?」シュルル...


キース(マルコ・ボット――多元視界を的確に活かすことのできる洞察力と判断力を併せ持ち、指揮官としての素養を感じられる)

キース(ジャン・キルシュタイン――動物型ゆえに立体機動こそできないものの身体能力は飛び抜けて高く、強い上昇思考と現状を認識する能力も持っている)


ジャン「っし、さっさと次行って、今回こそトップ頂くか!」タタタッ

マルコ「ジャン、あんまり先走るなよ!」バシュッ シュルル


キース(日常ではキルシュタインの抜き身すぎる性格が周囲と軋轢を生みやすいが、人当たりの良いボットが緩衝材となっているようだ)

キース(相棒(バディ)としての相性は良い)


ジャン「分かってるっつーの! 前方に標的発見! 一番乗りだっ!」タタタタッ

 ヒュッ スパン!

マルコ「!!」

アニ「私を出し抜けるとでも思った? 相変わらず詰めが甘いね」シュルル

ジャン「畜生っ!」


キース(アニ・レオンハート――機動と斬撃には非の打ち所が無い。連帯性に難があり孤立気味なのは、人の心の動きを読む能力のせいか、本人の意思によるものか)


来てた!




 ヒュルゥッ

コニー「――お先に失礼っ!」


キース(コニー・スプリンガー――人ならざる速度での動きを体得し、空中でも素早く小回りの利く機動を見せるが、やや短気で頭の回転が鈍い)


 ガキン

コニー「っ、あ、れ? 刺さらな、あ、わあっ!」ヒュウウ...

ベルトルト「コニー!」バシュ シュゥッ

 ガシッ ヌ゙ブッ ドサッ

ベルトルト「いたた……無事かい?」


キース(ベルトルト・フーバー――あらゆる技能において高い潜在性を感じさせるが、主体性が無く自身の行動を人に委ねる傾向がある)


コニー「おっ、オレは無事だけどぉ! お前、腹! 太い枝貫通してる!」

ベルトルト「あぁ、うん、大丈夫だけど……シャツに穴が開いちゃった。困るな……いてて」ズヌルゥ

コニー「ヒッ」


キース(不死身ゆえに恐怖を知らず自らを省みない点は兵器として美点であるが、同時に欠点にもなりうるか)


ライナー「何やってんだ、お前ら! ぼやっとしてると俺が的全部もらっちまうぞ!」バシュッ シュルルルル

ベルトルト「! はは、君が僕を置いていけるわけないだろライナー!」バシュッ シュルル

コニー「えっおいお前もう動けんの!? おいって!」バシュッ シュルル


キース(ライナー・ブラウン――超硬質スチール並みに硬化した屈強な肉体と強い精神力を持ち、仲間からの高い信頼も得ている)


コニー「目標発見! いただきだっ!」ヒュゥッ スパン

ベルトルト「悪いねライナー!」ヒュルッ ズバン!

ライナー「っち!」ヒュルルルッ グバンッ!

巨人係「!」グラッ


キース(重量のせいで立体機動の速度はやや周囲に劣るものの、その分斬撃の威力は他に類を見ない)





サシャ「そこぉ!」バチチ

 バスッ

巨人係「頭部ヒット確認、巨人一時停止!」ゴゴ...ゴ

サシャ「ヒャッホウ!」バシュッ シュルル


キース(サシャ・ブラウス――身のこなしが素早く型破りな勘の良さがあり、元が狩猟民というだけあって電磁加速砲(レールガン)の力も見事に扱う)


ユミル「サンキュー芋女ぁ!」ヌュルンッ ズパン!

巨人係(!? 今、手が伸びて――)

サシャ「あっユミルずるいですよ!」ヒュルッ スパンッ

ユミル「先にやったモン勝ちだろうがよっ!」シュルル


キース(ユミル・某――協調性に欠ける点が目立つが、あらゆる科目で平均以上の実力を有し、軟骨格体(シェイプ・シフター)の力も柔軟に使いこなす)


クリスタ「私も――っと、えぇい!」ヒュルッ スパッ

巨人係(! 浅い!)

クリスタ「……いけっ!」

 バァン!!

巨人係「!!?」


キース(クリスタ・レンズ――小柄なため膂力は圧倒的に足りないが、正確な機動と体内での化学物質の生成による即席時限爆弾の作成で補う)


ユミル「さっすが私のクリスタ! 帰ったらよしよししてやろう!」シュルル

クリスタ「ユミル前見て前!!」シュルル


キース(……そして周囲への気遣いが良く男女共に好かれている)





 ヒュルル ズパンッ!

 ヒュルル ズパンッ!

エレン「くそっ、重力加算してやっとミカサと同じ深さか……!」

アルミン「軌道が遠すぎるんだ! 攻撃の時はもっと近く!」

エレン「分かった! 落ちるなよアルミン!」バシュッ シュルル


キース(エレン・イェーガー――目的意識が人一倍強く優れた特殊能力を持つがそれゆえに無謀な行動を取りがち)

キース(アルミン・アルレルト――身体能力の点では著しく劣るが、非凡な思考力と優れた判断力がある)

キース(互いの欠点を補い合うという点では相棒として最良の形であると言える)

キース(また2人とも才能として目立つものはなく、与えられた能力を他ならぬ努力と熱意によって伸ばしてきた)


ミカサ「右前方80メートル、標的発見」バシュッ シュルル

エレン「言うなよ、自分で見つけるっつの!」バシュッ シュルル

ミカサ「私たちはライバルではなく一緒に巨人を倒す仲間であるべき」

エレン「そうだけど、悔しいだろーが!」


キース(ミカサ・アッカーマン――凄まじい身体能力を発揮すると同時に、立体機動装置をまるで手足のように自在に扱う)

キース(高い索敵能力も有し、特殊戦略研究所の最高の成果たりうるとの評価は妥当)


ミカサ「! 標的3体!」シュルル...

アルミン「先に目を潰そう!」

エレン「おう! アルミン、ショットガンに変身(ターン)!」シュルル...

アルミン「分かってる!」グニャリ

エレン「ミカサ、周囲に訓練兵は!?」バシュッ シュルル

ミカサ「いない。私たちだけ」バシュッ

エレン「よし、いくぞアルミン! 模型は壊すなよ、怒られるからな!」ガシャッ

巨人係(!? あいつ、今どこから銃を――それに、空中であんな姿勢から撃つつもりか!?)

 ダァン! ガチャ ダァン! ガチャ ダァン!

巨人係「!! と、頭部ヒット確認、巨人一時停止!」「同じく一時停止!」「同じく!」

ミカサ「……」ヒュルゥッ ズバッズバン!

エレン「っしゃあぁ!」ヒュルル ズバン!


キース(特殊訓練兵団の教官など……命じられた時はどうなることかと思ったが、皆立派な兵士に育ってくれたな……)

キース(――彼らがこれから先、ハンプティ出身というだけで謂われの無い評価を受けなければよいが)



【現在公開可能な情報:4】


●ジャン・キルシュタイン

 アルミン・アルレルトと同じく、元の体が深刻な損傷を受けていたために犬の体に。

 体毛の1本1本が光学的な疑似透過能力を持ち、透明化することのできる不可視(インビジブル)の猟犬。

 動物型のため巨人に狙われず、強靭な脚力と鋭い牙によって3~5メートル級程度の巨人なら単騎で倒すことができる。マルコ・ボットの相棒。


●マルコ・ボット

 巨人に襲われ、修復不能なレベルまで眼球・眼窩周辺を損傷。義眼の移植すら困難だった。

 その代わりに体内でナノサイズの繊虫(ワーム)を生成し、空気中に散布したそれらの視界を脳で受信・処理することができる能力を与えられた。

 また繊虫を連結して見えないワイヤー状にし、鋭利な切断器具として攻撃に使用することも可能。ジャン・キルシュタインの相棒。


●アニ・レオンハート

 巨人から逃げる途中に親友に刺され置き去りにされる。

 巨人に両腕を引き千切られながら、親友に裏切られ囮にされたことに気付いてしまい精神が半ば崩壊。研究所にて回復。

 相手の脈拍や体の震え、分泌物質から相手の精神状態を正確に読み取ることが出来るようになった。



.  ∩∩
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  ( ゚ω゚) <ラ・ラ・ラ いえるかな

  。ノДヽ。   もとキャラのなまえ~
    bb



巨人組は巨人にならないのか?

楽園で弄くられてたら巨人かどうかばれてるだろうしなぁ


―――――


主席 ミカサ・アッカーマン

2番 エレン・イェーガー/アルミン・アルレルト

3番 ベルトルト・フーバー

4番 ライナー・ブラウン

5番 マルコ・ボット/ジャン・キルシュタイン

6番 アニ・レオンハート

7番 サシャ・ブラウス

8番 コニー・スプリンガー

9番 クリスタ・レンズ

10番 ユミル・某




団長「本日をもって諸君らはこの特殊訓練兵団を卒業し、兵士として各々の道を歩むことになる!」

団長「周知の通り……今から107年前、我々以外の人類は皆巨人に食い尽くされた」

団長「その後我々の先祖は巨人のこえられない強固な壁を築くことにより、巨人の存在しない安全な領域を確保することに成功し安寧を得た」

団長「だがそれも5年前までの話……」

団長「諸君らは誰よりもよく理解しているはずだ、5年前のあの惨劇を。100年の平和に対する大きな代償を」

団長「当時の危機意識では突然の超大型巨人の出現に対応できるはずもなく、大勢の人間が抵抗する間もなく命を落とした」

団長「諸君らもその中の1人だろう。絶望し、死の淵を覗いてきた。――しかし諸君らは、人間の体を失い新たな力を得た。人類の希望となる大きな力だ」

団長「今この瞬間にも再びあの超大型巨人が来たとしても不思議ではない」

団長「その時こそ諸君らは特殊兵として、一度失った命を人類に捧げ巨人という脅威に立ち向かってゆくのだ!」

団長「心臓を捧げよ!」

「「「はっ!」」」 ザッ





――――


 ワイワイ ガヤガヤ

「もう卒業かー」

「いいよなお前らは、10番以内か。どうせ憲兵団に行くんだろ?」

ジャン「当たり前だろ。何の為にこいつと組んで10番以内目指したと思ってんだよ。なぁ?」

マルコ「はは、こんないい成績を取れたのもジャンのおかげだよ。僕も憲兵団にするつもりだ」

マルコ「王の近くで仕事が出来るなんて……光栄だ」

ジャン「おいおいマルコ、まだそんなお利口さんなこと言ってんのか?」

ジャン「言えよ、本音を。このクッソ息苦しい最前線を脱出できるからだろ? 内地での安全で快適な生活が俺たちを待ってるからだろうが!」

マルコ「! おい、恥を知れよ。少なくとも僕は……」

ジャン「あーすまんすまん、俺の飼い主サマは優等生サマだもんなァ」

ジャン「でもお前らだってそう思うだろ? こんな体の俺たちが安全で快適な内地に行けるなんてそうない、みんな内地に行きたいよなぁ?」

「……そりゃあ……」

「もう二度と……巨人なんて見たくもない……」

「好きで兵士になったわけじゃないし……」

ジャン「だよな、みんな内地に行きたいよな?」

ジャン「ま、そうは思ってない死に急ぎ野郎もいるみたいだけどな! ハハッ」


エレン「おい……そりゃあ誰のことだよ?」

ジャン「思い当たる奴がいればそれが正解だろうよ」

「まさかエレン……まだ調査兵団に行くつもりなのかよ?」

「憲兵団に行かないってのか!? せっかく10番以内になったのに!」

エレン「……最初っから決めてたんだ。俺がこの3年間……いや、あの日から5年間血ヘド吐いても生きてきたのは、内地で暮らすためじゃない」

エレン「この手で巨人を殺すためだ。母さんを殺した巨人どもを、1匹残らず……」グッ

ジャン「……ハッ、何夢みたいなこと言ってやがる。お前だって知ってるだろ、今までに何万人が食われたか。巨人がどんな圧倒的な力を持ってるか」

ジャン「俺たちは5年前に嫌と言うほど思い知ったはずだろ? 人類は巨人に勝てねえって!」

 ザワ... シーン...

エレン「……勝てないからって諦めるのか? 希望を捨てて現実逃避して、いいことあるのかよ?」

エレン「負けはしても、戦いで得た情報は確実に次の希望に繋がってる! 人類は発達し続けてる、あの日とは違うんだ!」

エレン「オレたちの存在が人類の進化の証拠だ! お前はこんな力を手に入れたのにまた大人しく巨人の飯になるのを待つってのかよ、冗談だろ!」

ジャン「……」

エレン「オレは……この狭い壁の中から出て、外の世界を探検するんだ……!」

エレン「オレはこの力で巨人を駆逐する! 人類はまだ、完全に敗北したわけじゃない!」





―――――


ミカサ「――エレン、こんなところにいたら風邪をひく」

エレン「……放っとけよ」

ミカサ「放っておけない。家族だから」

エレン「…………」

ミカサ「貴方を独りにはしない」

ミカサ「貴方が調査兵団に行くのなら、私も調査兵団に行く。貴方が憲兵団に行くのなら私も憲兵団に。駐屯兵団に行くのなら、私もそうしよう」

エレン「――! 頼んでねぇだろ、そんなこと! いつまでこんなこと続けるつもりだよ!?」

ミカサ「人生が続く限り。貴方は一度死んだ私を再び生き返らせてくれた。何より……もう二度と、家族を失いたくない」

エレン「……」


ミカサ「戻ろう。アルミンが心配していた」

エレン「……お前まで調査兵団に来たら、アルミンが独りになっちまう」

ミカサ「心配ない。アルミンは、エレンと一緒に調査兵団に行くと言っていた」

エレン「はぁ!? 何言ってんだよ、あいつは座学トップなんだから技巧科に進めって教官にも言われてたじゃねぇか! それにあんな体で――」

ミカサ「エレン。アルミンも貴方と同じぐらい強く覚悟を決めていた。その覚悟を踏みにじるのは私が許さない」

ミカサ「アルミンは“あんな体”だから、誰かに使われることしかできない。その使い手として貴方を選んだ」

ミカサ「エレンなら誰よりもアルミンを上手く使える。そしてアルミンはエレンの力になれる」

ミカサ「貴方が嫌ならそう言えばいい。でもそうでないのなら――私とアルミンを想っているのなら、来るななんて言わないで」

ミカサ「私たちも、貴方と一緒に夢を見させてほしい」





――――朝


 カーンカーンカーンカーンカーンカーンカーン!!

「超大型巨人だ!」

「壁に穴が開いたぞ! 巨人が街に入ってくる!」

「門付近の固定砲が整備班ごと全部なぎ払われた!」


コニー「ウソだろ……また巨人が来るなんて……!」

ミーナ「いや……そんな……」ガタガタ

サシャ「お腹痛いお腹痛いおなかいたいオナカイタイ」ブルブル

ダズ「オボロロロロロロロロ」

ジャン「畜生、なんで、なんで今日なんだよ……明日から内地に行けたっつーのによぉ!」

トーマス「お、落ち着け、ジャン……!」ガクガク

ジャン「お前こそ震えてるじゃねえか! 落ち着けるわけがねえだろ、俺たちはあいつらに一度殺されてるんだ!!」


アルミン「……現状では、まだあの穴をすぐ塞げる技術は無い……穴を塞げない時点でこの街は放棄される、ウォール・ローゼが突破されるのも時間の問題だ」ブツブツ

アルミン「そもそもヤツらはその気になれば人類なんていつでも滅ぼすことができるんだ……!」



エレン「アルミン、おいアルミン!」

アルミン「!!」ハッ

アルミン「ご、ごめん、大丈夫だよ……みんなの恐怖の匂いにちょっとあてられてたみたいだ」

エレン「オレたちにも召集がかかった。アルミンは……どうする」

アルミン「……?」

エレン「オレは巨人の前でお前を守りきれる自信がねえ。お前1人ぐらいなら、多分置いていっても――」

アルミン「!! っふ、ふざけないでよ!」

エレン「!!」


アルミン「僕だって兵士だ! 街が巨人に襲われるっていうのに、ひ、1人だけ隠れていていいわけがないじゃないかっ!」

アルミン「確かに怖いさ! 僕は怯えてる! でも、戦える! 守りきれる自信が無いって何だよ!? 僕は、僕は……」

アルミン「僕は、足手まといだっていうのかよ……?」

エレン「――っ!」

エレン「悪ぃ、オレは……お前に死んでほしくなかったんだ」

アルミン「でも――」

エレン「でも! ……オレが戦うには、きっとお前の力が必要だ」

エレン「お前を“使って”いいか、アルミン」スッ

アルミン「……もちろんさ。任せたよ、相棒」ヒョイッ





【現在公開可能な情報:5】


●コニー・スプリンガー

 母親を連れて逃げようとした際、崩壊する家屋に押し潰されて両脚を切断。

 しかしハンプティに与えられた新たな足によって肉眼では捉えられないほどの超高速運動が可能に。

 立体機動の速度自体は周囲と変わらないが、突出した動体視力と高速移動中の姿勢制御能力によって他の兵にはできない動きを見せる。


●ライナー・ブラウン

 深刻な出血をしながら無理に動いたため失血、更に巨人の胃液や高温の肉に触れ全身が爛れた。

 それを修復する際、人の限界を遥かに超えた筋組織の強化を施される。

 その肉体には超硬質ブレードでも傷ひとつつけることはできず、握力は花びらを摘むほどから黒金竹をねじり切るほどまで調節可能。


●ベルトルト・フーバー

 一度は巨人に飲み込まれるも、蒸発前にライナー・ブラウンによって救出され一命を取り留める。

 刺激を受けると無限に増殖し欠損した器官を補うよう分化する特殊な癌化細胞を全身に移植。胸をすっかり吹き飛ばされても数分後には回復する再生者(レブナント)に。



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  ( ゚ω゚) <ねえねえ しってる?

  。ノДヽ。   しんげきアニメ9わの エンドカードは
    bb    マルドゥックまんがばんの 大今さんだよ

乙おつー
元ネタ知らんが面白いな
その内元ネタの方にも手を出そうと思うわ

おもしろいなコレ

>>68
大今ちゃん先生マルスクの漫画かいてたときリアルJDだったんだよね・・・
だもんで流石にヴェロシティはやれる気しないらしいが

>>69
ハヤカワ文庫JAのマルドゥック・スクランブル(新装版)か大今良時先生の漫画版がおすすめ

ヴェロシティ読んだことないんだけど読むべき?

>>69
パロ書き冥利に尽きます
ただ、このSSは本編『マルドゥック・スクランブル』と
前日譚『マルドゥック・ヴェロシティ』、後日譚『マルドゥック・アノニマス』の設定・ストーリーをごちゃ混ぜにして書いているので
原作を読まれる時にはこのSSのことはすっかり忘れていただくことをお勧めします

>>72
ヴェロシティ読むとスクランブルのボイルド見る目が変わりますよ……
文体がクセ強い上に登場人物が多くてストーリーもごちゃついていますが、個人的にはぜひ読むべきだと思います



いつも感想・支援ありがとうございます。
今日は更新はありません。




―――――


ハンジ「解散式の直後にこんな事態が起きて君たちには心底不運なことだと思う!」

ハンジ「この緊急時に命令系統を不用意に分断はできない、君たちは一般兵と混じって戦ってもらうことになる!」

特殊訓練兵「!」ザワッ

ハンジ「だが、特殊兵の諸君! これは好機なのだッ!」

ハンジ「君たちを化け物と謗る者たちに、その力を存分に見せつけろ!」

ハンジ「今こそ君たちの有用性を世に知らしめ、異能の化け物などではなく優れた兵士なのだと声も高らかに叫べ!」

ハンジ「我らハンプティ・ダンプティは転がり落ちて壊れなどしない、自ら壁の外に降り立つ人類の反撃の先駆けなのだとッ!!」

モブリット「……所長、鼻血が出てます」

ハンジ「む、緊張しすぎちゃったかな……こんなこと滅多にしないもんだから」フキフキ



エルヴィン『――そうして君が考えたのが、それか』カタン

ハンジ『そう。このままでは、人類は巨人には勝てないから』

エルヴィン『……その話を、何故私に?』

ハンジ『貴方から団長に進言してもらえないかなぁと思って。私はお偉いさんとの駆け引きとか苦手だし、貴方は団長に信頼されてるからね』

エルヴィン『……』

ハンジ『駄目かな?』カタン

エルヴィン『……成果の保証はしない』

ハンジ『おや、エルヴィンにしては弱気な返事だ。でも少なくとも貴方自身は私の考えに賛同してくれるってことでしょ? 何より心強いよ』

ハンジ『実は引き受けてくれると思わなくて「エルヴィンの首を縦に振らせる10の方法」考えてきてたんだけど』


エルヴィン『現状を不安に思っているのは私も同じだ』カタン

エルヴィン『このままではいずれあいつ……リヴァイ1人に、全てを背負わせることになる』

ハンジ『……そうだね』

ハンジ『せめて、彼の10分の1、いや50分の1でもいい、巨人と戦う力を持つ兵士を“作る”ことができたら――』カタン

エルヴィン『――チェック』カタン

ハンジ『ひぇっ! ……また負けた!』

ハンジ『相変わらず強いなぁ。指揮官とか、向いてるんじゃない?』

エルヴィン『ゲームと現実は違うよ。それに私はチェスよりカードの方が得意だ』

ハンジ『ブラックジャックとか?』

エルヴィン『とにかく、さっきの10の方法とやらを言ってみろ。それを使って上の方々をどう説得するか考える』

ハンジ『ありがと。大きな借りだ。いつか必ず返すよ』

エルヴィン『この貸しは、君にではなく君の兵士たちに返してほしいものだ』

ハンジ『ああ、確かに。いつになるか分からないけど』

エルヴィン『楽しみにしているよ』


エルヴィン『――そうだ。私からの最初のアドバイスなんだが』

エルヴィン『“人間兵器研究所”という名前ではきっと上の印象が良くない。変えた方がいいだろう』

エルヴィン『そうだな、たとえば――“特殊戦略研究所”とか』


ハンジ「……ゴホン、いいかい、諸君」

ハンジ「君たちは、どの兵士よりも巨人の恐怖を思い知っているはずだ。今も手は震え、目を覆いたくなるほどに」

ハンジ「でも、思い出してほしい。あの日君たちは生きることを選択した。血反吐を吐いても今まで生き延びてきた」

ハンジ「それは今日死ぬためじゃない、明日を生きるためだろう?」

ハンジ「戦え。そして勝ち取るんだ。君たちの明日を。あの日奪われた誇り高き魂を」

特殊訓練兵「……」

ハンジ「……大丈夫、きっと生き残れる。君たちは最強の兵士だ。私が保証する」

ハンジ「――いってらっしゃい、我が子たちよ」ニッ





―――――


指揮官「我々は中衛としてこの街を巨人から守ることになる! 我々は――」

「おい、あいつらゾンビ兵団だぞ」ヒソヒソ

「都市伝説じゃなかったのか……人の死体に巨人の血を入れて作ったって本当かな」ボソボソ

「一緒にいたらオレたち喰われるんじゃねーか……」ヒソヒソ

「おい、聞こえたらどーすんだよ。殺されるぞ」コソコソ

エレン「……」ギリッ

アルミン「……仕方ないよ、僕ら特殊訓練兵の存在は長い間ずっと秘匿されてたんだ。尾ひれのついた派手な噂ばかりが広まってるのさ」ボソッ

エレン「…………」

ミカサ(……あの一般兵たちの顔は覚えた……)ギリギリ


指揮官「――また今回は特殊戦略研究所から特殊兵たちも作戦に参加する!」

指揮官「戸惑うことも数多あろうが、彼らが我々人類にとって貴重かつ強力な同志であることは既に法によって保証されている!」

指揮官「下らぬ流言に惑わされず、目的を一にするものとして共に巨人を倒すのだ!」

指揮官「では今から言う班に分かれろ! ――」

エレン「……なぁ、気のせいかな……」

エレン「今オレたちは指揮官に仲間と認められたはずなのに、全然そんな気がしなかったんだけど」

アルミン「…………うん……」





―――――


一般兵A「お前が特殊兵のイェーガーか。アルレルトはどうした?」

アルミン「自分がアルミン・アルレルトであります!」

一般兵B「!!? ね、ネズミが喋ったぁ!! ひぃい!!」

一般兵C「チッ、噂には聞いていたがマジモンの化け物集団だな」

エレン「っんだと!?」

一般兵B「ひぃっ!」

一般兵A「お前ら! 協力しろと言われただろう!」

一般兵C「協力っつっても、喋るネズミに何ができんだよ? 巨人に疫病でも伝染せるのか?」

エレン「ってめぇ!」バッ

アルミン「待っ――」グニャリ

 ジャカッ

一般兵ABC「!!?」

エレン「――これがこいつの能力だ。なんならこの銃が使えるかどうか、ここで試すか?」

一般兵C「……」


アルミン「――エレン! 脅してどうするのさ!」グニャリ

エレン「……」ムスッ

一般兵A「……イェーガー。どんな理由があろうが特殊兵が一般兵に武器を向けた罪は重いぞ」

エレン「!!」

一般兵A「今は目を瞑るが、帰還後にはきっちりと報告させてもらう」

エレン「でも、それは――」

一般兵A「どんな理由があろうが、と言った。お前らはあくまで“兵器”としてここにいることを忘れるな」

一般兵A「使い手に斬りかかる刃など握ってはいられない」

エレン「――っ!」





―――

ジャン「おいマルコ、顔色が悪いぞ。ビビってんのか?」

マルコ「そう言うジャンこそ尻尾と耳が垂れてるよ」

ジャン「!!」ピクッ

マルコ「嘘だけど」

ジャン「てっめぇ!」

一般兵(……犬が……喋ってる……)ビクビク


―――


ユミル「あんたらが私を恐れるのは勝手だが、こんなただの女が怖くてあのクソデカブツと戦えんのか? あ?」


―――


一般兵「こんな時にそんな食えもしない木の実を大量に持ち込んで、何のつもりだ特殊兵!」

クリスタ「ば、爆弾のつもりです!」

一般兵「ほう……?」


―――


ライナー「俺はあんたらよりちっと硬いだけだ。いざとなったら俺を盾にしろ。5メートル級ぐらいなら足止めできる。奴らでも、俺には“歯が立たん”はずだ」



―――


コニー「オレ、馬より速く走れんだぜ!」

一般兵「すげー! 俺も特殊兵に志願しようかなぁ」

一般兵「バカ言うな! 一度死ぬってことだぞ!」


―――


サシャ「私、素手で、その……銃みたいなの撃てるんで、それを前提に作戦を立てていただくと、少しはお役に立てるのではないかと……エヘヘ」


―――


一般兵「…………」

アニ「そんな怯えなくても、私は戦闘に関しては普通の兵士と同じ力しか持ってないし、人間を食ったりはしないよ」

一般兵「お、怯えてなんかねえよお前みたいなチビ女に!」

アニ「……」

一般兵「何だそのかわいそうなものを見る目は!」


―――


ベルトルト「あ、僕が囮やるよ」





―――――


一般兵a「お前は何ができるんだ? アッカーマン特殊兵」

ミカサ「私は貴方たちより周りが見え、貴方たちより速く動け、貴方たちより力があり、貴方たちより正確に肉を削ぎ落とせる。それだけです」

一般兵a「……」

ミカサ(……エレン……)


ミカサ『戦闘が混乱したら私のところに来て。私が貴方を守る』

エレン『何言ってんだよ! オレとお前は別々の班だろ!?』

ミカサ『こんな状況では何が起こるか分からない。それではエレンを守れない』

ミカサ『それに一般兵は、貴方を危険な目に合わせるかもしれない』

 ガツッ

ミカサ『!』

エレン『いい加減にしろよミカサ! 人類の危機だぞ、何お前の勝手な都合を押し付けてんだよ!』

ミカサ『……』

アルミン『ミカサ、大丈夫……僕もついてるし、僕らの班にはベテランの兵士もいる。徒に戦力を削ったりはしないよ』

ミカサ『…………分かった……悪かった、私は冷静じゃなかった。……でも、聞いてほしい。1つだけ頼みがある』


ミカサ(『どうか――どうか、死なないで』)





                  dash(走れ)

                                 crash(こわす)

      dish(食物)

             bash(ぶん殴る)         hash(めちゃくちゃ)

trash(クズ)
                                        cash(お金)

           mash(潰す)         flush(押し流す)

                                              foolish(ばーか)
                    rush(向こう見ず)

        leash(鎖)                           ash(灰)


   finish(おしまい)



【現在公開可能な情報:6】


●サシャ・ブラウス

 巨人に両腕をもがれ、研究所で新たな両腕を与えられた。

 義手に内蔵された超伝導体によって生体電気を自在に増幅・放出することができる。

 掌に電気回路を発生させることで高電磁加速砲(レールガン)を形成、手に乗せた石や金属片を銃弾の如く撃ち出すことも可能な徒手の銃兵(マスカー)。


●クリスタ・レンズ

 崩壊した家屋の瓦礫に埋もれ酸欠で瀕死のところを保護される。

 体内で化学物質の生産・調合・分解が可能。即席の地雷や正確な体内時計による時限爆弾の作成を得意とするほか、野生植物の解毒等もできる。


●ユミル

 巨人に掴まれ、全身の骨を砕かれる。

 体がどんな形にも自在に変形し、手足を壁の上まで伸ばすことのできる軟骨格体(シェイプ・シフター)。

 関節技は効かず、打撃のダメージも吸収するが、刃物等には弱い。



.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) <こんかいは ここまで

  。ノДヽ。   じかい きょうてき『ピクシス・ザ・プッシーハンド』 とうじょう!
    bb                                               うそです

毎日ワクワクしながら待ってる!

超伝導の腕そのままでなくて圧縮空気とか立体起動用のガスによる高速投擲のほうが技術的にも良かったんじゃないかなぁ
サシャの腕が可能になるとどうしても普通のコイルガンとかが作れてしまうし


―――――


巨人「 ・ Д ・ 」ズーン ズーン

エレン「いくぞっ!」フワッ

アルミン「ああ!」

 ダァン!

巨人「 ・ Дζ 」グシャッ

エレン「っし!」バシュッ シュルル...ズバン!

巨人「 ・ дζ 」バタァン

一般兵C「……15メートル級の頭を一発で破壊か。とんでもねー威力だな。俺らにも使えねーの?」

エレン「あ? ……お前、アルミンを信用しなかった癖によくそんなことが言えるな」

一般兵C「当たり前だろ。『政府が極秘に研究してきた兵器』なんて言われてお前みたいな奴とネズミを出されて、あっさり信じてホイホイ命を預ける方がどうかしてる」

エレン「……」


一般兵C「だが信用と利用は別だ。答えろネズミ、俺たちにそれは使えんのか、使えねーのか。返答によっちゃ戦術が変わる」

アルミン「……この銃を、という意味なら無理だ。威力が高い分反動も大きい。今は僕が内部で衝撃を吸収して、エレンも重力(フロート)で支えてるからやっと撃てているんだ」

アルミン「普通の人間なら地面の上で撃っても腕を脱臼するよ。理論と技術があってもこの銃が実用化されていないのはそのせいだ」

アルミン「普通の銃なら――」

一般兵C「それで巨人に対抗できるならとっくに全員に配られてるよ」

一般兵C「チッ。化け物銃は化け物にしか扱えねーってか」

一般兵B「…………」

一般兵A「仕方の無いことだ。お喋りを続けるな。イェーガー、アルレルトに巨人を探知させて先行しろ」

エレン「……了解」



―――――


巨人「 ̄ω ̄」ドシーン ドシーン

ベルトルト「はっはは! こっちにおいで! 僕は美味しいよ!」

一般兵β「おい、本当にあんな囮で大丈夫か……」

一般兵α「大丈夫だ、問題無い。特殊兵だから何か珍妙な技でも使えるんだろう。いいから準備をしろ……来るぞ!」

巨人「! ̄ω ̄」ドッドッドッ

ベルトルト「――来いよ豚野郎。僕が地獄まで案内してやる」バシュッ

 ドスッ ドスッ

巨人「!×ω×」

一般兵β「!? な、何やってんだあいつ!! あんなことしたら逃げるどころか――」

巨人「×ω×」ブン ガシッ

ベルトルト「……っ」ミシミシ...

 バキン

一般兵γ「フーバー!!」

巨人「×ヮ×」アーン

一般兵α「っ……奴の目が回復する前に殺せ! このチャンスを逃すなァ!!」バシュッ シュルル

 ズッ ズバン!

巨人「×ω×」バタァン

一般兵α「やったぞ! フーバーは? 生きているか!?」

一般兵γ「…………」フルフル

一般兵β「そ、そんな……特殊兵がこんなあっさり……!」

一般兵γ「お、おれもこんな風になんのか……死にたくねえ……死にたくねえよ……」ポロポロ

一般兵α「この戦場で何を泣いているんだ! 貴様それでも兵士か!」

一般兵β「勝てるわけがねえ……巨人になんて……」

ベルトルト「大丈夫、勝てるよ。生きて、必ず帰ろう」

一般兵β「無責任なこと言うんじゃねえよ! 現に今フーバーは死んd…………」

ベルトルト「ベルトがねじれてないかちょっと背中見てくれない?」



―――――


巨人「(゚)トェェェェイ(゚)」ヒョインヒョインヒョインヒョイン

一般兵丙「ひィッ!!」バシュッ シュル...

 バツン

一般兵丙「あが、が……ぎヒッ」ビクンビクン

巨人「(゚),__,(゚)」モッチャモッチャモッチャ

一般兵甲「あ、あの動き――奇行種だ……! まずいぞ! 退けえーっ!」

ライナー「――いや、退かないでください! 俺があいつの動きを止めます!」

一般兵乙「無理よ! あんな速い奴をどうやって!」

ライナー「食いたい奴には食わせてやればいい!」バシュッ シュルルルルル

一般兵甲「なっ、巨人の口に自ら……!」

巨人「(゚)トェェェェイ(゚)」ガムッ

ライナー「っぐ、おおおおおおおおおおお!!」グググ...

巨人「??(。),__,(。)」ガムッ ガムッ ガムッ

ライナー「いけえええっ!」

一般兵乙「!! っやああああッ!!」バシュッ シュルル

一般兵甲「よくも、よくもあいつを……っ!」バシュッ シュルル



―――――


巨人「@┌┐@」ドスッ ドスッ ドスッ

ユミル「っふ!」ニュイィンッ ニュルンッ

巨人「@┌┐@」ドッ...ググ...

一般兵一「今だ! かかれっ!」バシュッ シュルルル

一般兵二「ああ!」バシュッ シュルルッ

 ザクッ ズバッ

巨人「@┌┐@」グググ...

ユミル「駄目だ! まだ死んでねえ! ……っもう……限界……っ」ニチチ...ミチ...

一般兵三「やああああっ!」シュルゥッ

 ズバン!

巨人「@ _ @」グラッ バタァン...

一般兵三「無事かいっ!?」

ユミル「……なんとかな……あと2秒遅かったら私は手を離してたよ。間に合ってよかったな」

一般兵三「……手を離す前に君が千切れたらどうしようかと思ったよ」

ユミル「あのな、巨人に引っ張られたぐらいで千切れるかよ。科学の限界を超えて私は来てんだぞ」

一般兵三「でも、どんなに柔らかくても巨人に齧られたら千切れるだろ? そうならなくてよかった」

ユミル「ハッ、アンタ、私が怖いんじゃなかったのかよ?」

一般兵一「おいっ次が来てるぞ! 間に合うか!?」

ユミル「クソっ、マジかよ……」



―――――


アニ「……」

一般兵ア「? どうしたレオンハート。巨人がいるのか?」キョロ

アニ「…………」スタ スタ

一般兵イ「お、おい何だよ、目が怖いぞ、おい、何する気だ」

アニ「…………」ヒュッ

 バチィンッ!

一般兵ア「!!」

一般兵ウ「痛っ!! ……な、何すんのよ!」

アニ「『巨人と戦うのが怖い』」

一般兵ウ「!」

アニ「『家に帰りたい。この恐怖から逃れたい。でも兵士だから逃げられない。――それならいっそ、死んでしまえば全て終わるんじゃないか? この恐怖も、苦痛も』」

一般兵ウ「……な、にを……」

アニ「あんたの心は恐怖と諦めに満ちてる。……否定はしないよ。逃げたい気持ちはよく分かる。確かに死んでしまえば楽だろうね」

アニ「でもあんたがここでその恐怖に負けて死んだら、その後に何が残るのかよく考えな」

一般兵ウ「…………」

一般兵ア「! お前ら、避けろ!」

巨人「`ー´」グオォッ

アニ「!!」バシュッ シュルル

一般兵ウ「!!」バシュッ

一般兵ウ「……ガキのくせに分かったような説教しないでよ……」

一般兵ウ「“負けて”死にたくなんか、ないわよぉっ!!」シュルル... ズブッ!

巨人「 `ー;"」グラッ

 …シュルル ズバン!

アニ「そりゃ、悪かったね」スタッ

巨人「 `ー;"」バタァン



―――――


クリスタ「……3」

一般兵Ⅰ「あああああああこっちだ来いやクソ野郎がぁ!!」バシュッ シュゥゥゥ

巨人「._.」ドドド...

クリスタ「……2!」

一般兵Ⅱ「急げ、こっちだっ!!」

一般兵Ⅰ「分かってますってぇ!!」バシュッ シュゥゥゥ

巨人「 ・ _ ・ 」ドドドド…

クリスタ「……1ぃ!!」ギュッ

一般兵Ⅲ「間に合えええええええ!!」

一般兵Ⅰ「っクソおおおおおおおおおおおおお死にたくn――」フラッ

巨人「 ● __ ● 」┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・

クリスタ「っ!! ……ゼロ、……っ」

 バァン!! バァン!! バァン!! ドゴォォ...ン

 ガラガラガラ...

一般兵Ⅲ「どうだ!? どうなった!!」

巨人「 ◎ __ ● 」プスプス...

一般兵Ⅰ「――」プスプス...

クリスタ「……っっ!!」ガクガク

一般兵Ⅱ「ぼやっとするな特殊兵! すぐに復活するぞ! あいつの働きを無駄にしたいのか!」バシュッ シュルル



―――――


巨人「にしこり」ズーン ズーン ズーン

一般兵い「まだだ……まだ引きつけろ……よく狙え……!」

サシャ「…………」ゴクリ

巨人「にしこり」ブゥンッ

 ズゴオォォォォ...ン ガラガラ...

一般兵ろ「! 塔が崩れてくる……!」

一般兵は「あ、危な――」

 バチィン! カララ...

サシャ「無事ですか!?」パチチ...

一般兵は「っサシャ後ろ!」

巨人「にしこり」ブゥン ガシッ

サシャ「ひっ! わわ私なんか食べても美味しくないです食べないでくださいごめんなさい許して助けていやだいやだいやだ死にたくなひいいいいいいいっ!!」

 バリバリバリバリバリバリ!!!!

巨人「(  し  り」プスプス...

一般兵い「動きが止まった! 今なら――!」バシュッ シュルゥッ



―――――


コニー「やーい、ノロマ! 競走でオレが負けるかってんだぁ!」ヒュタタタタ...

巨人「´Д`」ドッドッドッ...

一般兵△「特殊兵ってマジパネェのな……あんなでけぇのとガチの徒競争してやがる」

一般兵○「おい、観客気分でいるんじゃねえぞ。あいつらがあの下を通ったら……」

コニー「鬼さんこーっちら! 手の鳴るほ――」

巨人「Φ▼Φ」ドッスドッスドッス

一般兵□「!! もう1体来やがった!」

一般兵△「コニーっ!」バシュッ シュルルル

一般兵○「待て! 行くな!」

巨人「´Д`」ズォッ

コニー「!! ち、っくしょおぉぉ!」バシュッ

巨人「Φ▼Φ」グオォッ

コニー「うわあああああ間に合わね――」シュルルル

コニー「――――え?」スタッ


巨人「´Д`」ガシッ

巨人「Φ▼Φ」グイッ

一般兵△「――が、っは」メキメキ

コニー「お前……!」

一般兵○「くそっ! 早く退避しろスプリンガーッ!!」

一般兵△「っ、へへ、助けて、やったンだから、俺の、死体、持って、帰れよ、な。お、れ゙も、特殊、兵、に゙――」ミシミシ

 ミヂヂ ゴギッ ブヅン

巨人「´Д`」ァム

巨人「´ー`」ゴクン

巨人「Φ▼Φ」ガパァ

巨人「ΦへΦ」ゴクン

コニー「あ、あ――うわああああああああああああああああああああああああ!!!!」



―――――


ジャン「5メートル級なら俺1人でいける! お前らは散らばって辺りの警戒しとけ!」ヒュッ タタタタ...

マルコ「ジャン! 油断するなよ!」

 タタタ...

一般兵1「……巨人に反応されないなんて、やっぱりアレは人間じゃねえんだな気持ち悪ぃ。アレを兵士扱いするのかよ」ボソッ

一般兵2「ちょっと!」

マルコ「…………自ら巨人に立ち向かう彼が兵士でないと言うのなら、戦場で仲間の陰口しか言えないお前は一体何なんだ?」バシュッ シュルル

一般兵1「…………」


巨人「川ΘρΘ」ズーン ズーン

ジャン「――」タタタッ タンッ

 ヒュッ ゾブリ

巨人「川ΘρΘ」フラッ

ジャン(ちィっ、髪がジャマで深く抉りきれなかった……! 巨人のくせに何だそのツヤ髪は! 必要あんのか!)ペッ ペチャ

巨人「川ΘρΘ」ブゥン

ジャン(!! しまっ――)

 ヒュルル ガシッ

マルコ「バカジャン! 油断するなって言ったろ!」ヒュゥゥ...

ジャン「――っ悪ィマルコ、助かった!」

マルコ「どうだった、初めての巨人の肉の味は!?」スタッ

ジャン「粘土の方がマシだな!」トタッ


一般兵2「2人とも無事!?」ヒュルル スタッ

ジャン「無事だが、しとめきれなかった! もう1回行く!」

マルコ「待ってジャン、どうせあの髪に引っかかったんだろ?」スッ

 スパッ パラパラパラ...

巨人「 リΘρΘ」パラパラ...

マルコ「これでよし」

ジャン「サンキュー! 今度は外さねえ……!」タタタタッ

一般兵2「……き、巨人の髪が急に切れた…………」

マルコ「……最初からこうすれば良かったな……」

一般兵3「おい、あまり一ヶ所に固まるな! 巨人に狙われるぞ!」シュルル スタッ

一般兵2「え、ええそうね」

一般兵3「――あれ? アイツはどこ行ったんだ?」

一般兵2「え?」


巨人「σvσ」ムシャムシャ...

一般兵1「――」



―――――


ミカサ「……」ヒュッ ズバン ズバン

巨人「>д<」グラッ バタァン

巨人「 ゚々 。」フラッ バターン

一般兵a「なんて力だ……1人で、10メートル超えまであっさり……」

一般兵b「人間の動きじゃねえな……」

ミカサ「……!! 左後方! 家の陰に4メートル級!」

一般兵a「!! 退避ッ!」バシュッ シュルル

巨人「бёб」ドッスドッスドッス

 ドシィィン! ガラガラ...

ミカサ「無事ですか!」スタッ

一般兵b「ああ! ありがとよ!」スタッ

一般兵c「特殊兵ばっかに任せてらんないね……!」バシュッ

巨人「бёб」ブゥンッ

一般兵c「! っあ、ぶねっ!」ギュイッ

一般兵b「1人で無茶すんなよっ」

一般兵c「うるさい! 行けるっての!」シュルル

 スパンッ!

巨人「?бёб」ドッスドッス

一般兵c「チッ、外した!」シュルル

ミカサ「……」シュゥッ ズバッ!

巨人「бё9」ドタァン



―――――


 ガシャ ダァン!

 ガシャ ダァン!

 ガシャ ダァン!

巨人「 ゚〓ζ」グシャ

巨人「● ξ 」メシャ

巨人「,_,., 」グチャッ

エレン「っはぁ……キリが、ねぇ……」

アルミン「巨人の恐ろしさは何よりその数だ……時間が経てば経つほど、どんどん増えていく」

アルミン「まだ住民は避難しきれてないのか……!?」

エレン「くそっ、何匹来ようが、ここは絶対に通さねぇぞ……!」


一般兵B「うっ、うわあああああ!!!」

巨人「^q^」ガシッ アーン

エレン「!! アルミン!」バシュッ シュルル

アルミン「分かってる!」グニャリ

 シュルルル... ズバァン!

巨人「?^q^」ボトッ

一般兵B「ひっ、ひっ!」タタタタ... バシュッ シュルルルル

エレン「っふん!」

 ズバッ!

巨人「 q 」バタァン

一般兵C「……巨人の手首を斬り落とせるブレード? おいおい、変身できんのは銃だけじゃねーのかよ……」

エレン「アルミンは万能道具存在(ユニバーサル・アイテム)だ。何にだってなれる」

一般兵C「ははっ、そいつはすげーな、化け物め。せいぜい人間様の役に立てよ」バシュッ シュルル

エレン「! お前――」

アルミン「エレン! 心配しなくていい。彼からは感嘆の匂いがした」

アルミン「まだ、受け入れられてはいないかもしれないけど――僕らの有用性を彼は認めているんだ。それでいいじゃないか」

エレン「……そう、だな」

アルミン「この戦いが終わったら、きっと……みんなが僕らを認めてくれる」

エレン「ああ」


.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) <こんかいは ここまで

  。ノДヽ。   リコさんに ひだりめ えぐられたい
    bb


>>89
ギクッ
あの世界の技術的に「電気」を前面に出しちゃうのはマズいかなーという発想はあったんだけど
なるほどエアガン・ガスガンという手が……。
まぁ「生体電気の利用・増幅はできるけど発電はできない」とか適当に解釈しといてください

っていうかガスガン実装したらサシャの放屁が洒落になんなくなるじゃないですかーやだー

おつ!

何が起きてるかさっぱりわかんねwwww



         ‐‐‐‐────────────────────────────‐‐‐‐‐
          : : :: ::: :::::::::::::::::::::::::「 政 ・ 官 ・ 学 ・ 業 + α 」 の 相 関 図::::::::::::::::::::::::: ::: :: : :
         ‐‐‐‐────────────────────────────‐‐‐‐‐
                               ___
                              __ ||_ロ ロ_|| __

                            | ロ l ロ | ロ ロ | ロ l ロ |
                     ________ | ロ l ロ | ロ ロ | ロ l ロ | ________
                 /         | ロ l ロ | ロ ロ | ロ l ロ |         \
               /            ==== 官 公 庁 ====          \
           [利権供与]           |            ↑          [便益供与]
              /          [有利な政策]   [天下りポスト]          \
             /                 ↓           |               \
          |                 ________                |

          ↓                | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ |                ↓ ____
       /\      ‐─[有利な立法]→ | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ | ←‐[お墨付き]─‐‐ ____ |_○_| ____
  ___   |_IIIII_|   ___              | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ |            |lロロロ|| ロ |lロロロ||
  | 三 |─‐|__iiii__|─‐| 三 | ←‐[政治献金]─ | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ | ─[研究資金等]→ |lロロロ|| ロ |lロロロ||
  | IIII |ニニ|| lIIIIl ||ニニ| IIII |            === 電 力 会 社 ===            |lロロロ|| ロ |lロロロ||
  ====== 政 界 ======     [電力]───┘   ↑     |   ↑                ===== 学 会 =====
         ↑         /            /   [CM代]  \                   |
         |     [放射性物質]      /       |    [有利な報道]          |
        [税金]       |      [電気代]      |      __ l          [御用学者派遣]
         |          ↓        /          └─→ |二二|γ⌒ヽ  ┌─‐┐     |
         |               _ _               |二二|弋ニニノ=「|=||二二|     |
         └──‐  J(‘ー‘)し   (゚∀゚ )             |二二|==||===l| |=||二二| ←─┘
                 /| |ヽ(・∀・)ノ|  |> ←‐[洗脳ウソ報道]─ |二二|==||===l| |=||二二|
                 == 一 般 国 民 ==                ===== マ ス コ ミ =====


>>104
確かに放屁がやばい事になるな・・・
つっこんですまんです


―――――


 カーンカーンカーンカーン!

一般兵b「避難完了の合図だ! 撤退すんぞ!」

一般兵c「結局アタシらはアッカーマンの補佐ばっかか」

一般兵a「おい、壁の上に帰還するまで気を抜くな。死ぬぞ」

一般兵c「はいはい」

ミカサ「――自分は、他の部隊の撤退を支援してきます!」バシュッ シュルル...

一般兵a「お、おいアッカーマン特殊兵! 待て!」

一般兵b「放っときましょうや。あいつなら死なない」

一般兵a「だが……万が一でも彼女を失えば、人類には大きな損失だ」

一般兵b「だとしても、あいつは俺らが説得したところで自分の目的を果たすまで大人しく帰りゃしませんよ」

一般兵c「……さっさと帰ろう。せっかく撤退令が出たってのに、命令違反の特殊兵なんかを構って死にたかない」


 シュルル...

ミカサ(エレン……アルミン……どうか、無事で……)



――――壁外


エルヴィン「リヴァイ! 撤退だ、街に戻るぞ!」

リヴァイ「あ? まだ限界まで進んでねえだろうが!」

エルヴィン「巨人たちが一斉に北上し始めている。街に何かあったんだ。もしかすると――壁に穴が開いたのかもしれない」

リヴァイ「!! ……チッ」

エルヴィン(南側先端地域――トロスト区)

エルヴィン(あそこには特殊訓練兵団がいたはずだ)

エルヴィン(ハンジ……お前の兵士たちは――)



―――――


 タタッ タタッ タタッ タン

マルコ「ジャン、おかえり」

ジャン「おう。状況は“見えた”か?」

マルコ「ああ、ジャンに付けた“目”でばっちりね。……しかし……困ったな」

コニー「補給室の中まで巨人でいっぱいじゃ、オレ達、補給に行けねえじゃねえか! 補給班の奴らは何してんだよ!?」

ジャン「戦意喪失して、補給任務も放棄して隠れてやがんだ……上階からは生きた人間の匂いがしたのに、扉を塞いで俺が呼びかけても応えもしなかった」

マルコ「……一時撤退の合図がきたっていうのに、ガス切れで壁を登れないなんて」

マルコ「こんなところでみんな死ぬことになるのなら……何の為に……」ギュッ

一般兵「お、おい特殊兵! お前らならあのぐらいの巨人、蹴っ散らすこともできんだろ!? なぁ!」

ベルトルト「無理だ……数が多すぎる。1体と戦う間に他のやつにやられるよ」

ライナー「1体ずつ本部から引き離そうと思っても、本部の中に人数がいる限りそう簡単に1人や2人の囮におびき寄せられちゃくれんだろう」

ライナー「それに……そんなことができるだけのガスがあれば、とっくに壁を登っている」


コニー「なぁ! あそこの巨人をどかさなくても、オレとジャンとライナーとベルトルトでボンベを持ち出してきたらいいんじゃないか!?」

ジャン「……巨人に襲われない、襲われても死なないメンバーか……珍しく頭を使ったな、コニー」

ジャン「だが、それも無理だ。ライナーもベルトルトも辿りつく前に丸呑みにされりゃそこで終わり。お前は本部までは行けても補給室の中では立ち止まらざるをえない」

ジャン「そして俺は、1人じゃボンベを運べねえ……」ギリッ

一般兵「なんだと!? 何のための特殊兵だ! 役立たずどもめ!」

ジャン「あ!? 少なくともお前らのガスを補給するためじゃねえよ! 人に頼るしかできねえなら黙ってろ!」ガルル...

マルコ「ジャン! めっ!」

ジャン「……」



一般兵「……本部に立てこもってる奴らがみんな外に出て食われちまえば、標的をなくした巨人どもはあそこに群がるのをやめて散っていくかもしれない。そうすれば――」

ライナー「!! お前、本気で言ってるのか!?」

一般兵「っ! だ、だってそうだろ!? あいつらさえ死ねば俺たちは助かるかもしれない! どうせこのままじゃ俺たちもあいつらも死ぬんだ!!」

ライナー「ふざけるなっ!」ガシッ

一般兵「ひぃっ!」

ベルトルト「ライナー駄目だっ! 君が本気で殴ったら死んでしまう!」

一般兵「……」ビクビク

ライナー「……くそっ」フイッ

一般兵「ま、間違ったことは言ってないだろ……あいつらが食われれば……おれ、俺たちは、助かる、んだ……」

ベルトルト「確かに、間違ってはいないかもしれない」

ベルトルト「――でも、巨人に食われる痛みを、恐怖を、絶望を知らないくせに、『食われればいい』なんて軽々しく口にするなよ」

一般兵「……っ!」ガクガク





ジャン「……八方塞がりだ」

ジャン「はぁ……つまんねぇ人生だった」

ジャン「こんなことならいっそ、無駄だと思っても言っとけば――」ピクッ

 クンクン

ジャン「!! ミカサの匂いだ! こっちに来る!」

 ガシン シュルルル... スタッ

ミカサ「マルコ! 状況はなんとなく分かってる。その上で、私情を挟んで申し訳ないのだけど……エレンのいる班を見かけなかった?」

マルコ「いや、ここにはいない――そうか、エレンだ。エレンならガスが無くても壁を登れる!」

ジャン「だが……そうだとしてもエレンはここにいる理由が無い。とっくに壁を登ってるだろうよ」

ミカサ「無事ならそれで構わないのだけど……もしかしたら、と思って……」

マルコ「……ミカサ、ガスの残量は?」

ミカサ「……多分貴方たちとそう変わらない。このままでは壁を登れない」

ジャン「っお前! まさかガスに壁を登れるだけの余裕があったのに、あいつを探し回って消費してきたんじゃないだろうな!?」

ミカサ「……」


ジャン「馬鹿じゃねえのか! あいつはそう簡単に死なねえし1人で壁も登れるってのに、無駄な心配して自分から窮地に追い込まれて! これは訓練じゃねえんだぞ!」

ジャン「お前は訓練兵1位だろ? ハンプティの希望なんだろ!? こんなところで無駄死にしてどうすんだよ……!」

マルコ「ジャン! 済んだことを責めてる場合じゃないだろ!」

ミカサ「……無駄死には、しない」

ミカサ「私は、生きる。エレンがいる限り。エレンを守らなきゃいけない。エレンに、もう二度と家族を失う悲しみを味わわせてはいけない」

ジャン「っ何で、どうしてそこまであいつにこだわるんだよ! お前自身よりもあいつの方が大事なのかよ!?」

ミカサ「そう。私はエレンに命を救われた。私に全てを与えてくれたのはエレン。……私は、エレンが私にくれたのと同じだけのものを返さなければならない」

ミカサ「なのに私は一度エレンを死なせてしまった。だから、今度こそエレンを守る。私という存在は――エレンの為に在るの」

ジャン「何言ってんだよ……全然分かんねえよ……!」

ミカサ「…………」





アニ『ミカサ、あんたの生き方はおかしいよ』

アニ『ベルトルトは自分のことを「自分が無い」って言うけど、それでもしっかり通った芯を持ってる。行くべき方向を委ねているだけで、ベルトルト自身はそこに在る』

アニ『でもあんたは違う。完全にあいつに依存して――いや違うね、“あいつを守る”ことでやっと自分を保ってるんだ』

ミカサ『……急に呼びだして……何が言いたいのか分からない。私はエレンを守る。それの何がいけないの?』

アニ『割合の問題さ。あんたの中にはそれしかない。もし仮に――あいつが死んだら、“あんた”はどうなるの?』

ミカサ『エレンは死なせない。絶対に』

アニ『だから、たとえばの話で――』

ミカサ『たとえであっても、死なせない』

ミカサ『アニ、貴方が私を見て何を感じているのか知らないけれど、私とエレンの関係に余計な口出しはしないでほしい』キッ

アニ『……』ハァ

アニ『よく考えなよ。あんたの生き方は危うすぎる。私が見てて不安になるほどに』

アニ『あんたはもっと“自分”を見た方がいい。……じゃあね』フイッ





ミカサ(『あんたの生き方は危うすぎる』……)

ミカサ(……確かに、私はどこかおかしいのかもしれない……)

ミカサ(でも、構わない。私はエレンの為に生き、エレンの為に死ぬ。これまでも、これからも)

ミカサ(そうでないなら――私は、絶対に無駄死になんてしない)

ミカサ「――ジャン、マルコ。本部に集まった巨人を排除すればガスの補給ができてみんな壁を登れる、違わない?」

マルコ「え? あ、ああ……でもそんなこと――」

ミカサ「できる」タッ タッ

 スッ

ミカサ「私は……強い」

ジャン「!?」

マルコ「!?」

一般兵「!?」

ミカサ「貴方たちより、強い……すごく強い! ……ので、私はあそこにいる巨人を蹴散らせることができる。……たとえば、1人でも」

ジャン「……!」


ミカサ「貴方たちは……腕が立たないばかりか、臆病で、腰抜けだ」

ミカサ「とても……残念だ。……ここで……指をくわえたりしてればいい……くわえて見てろ」

ミカサ「何度でも……いつまでも、負け続ければいい」

一般兵「な、何言ってやがんだ……」

特殊兵「ミカサ! あの数の巨人を1人で相手する気か!? いくらお前にだってできるわけが――」

ミカサ「できなければ死ぬだけ」

ミカサ「でも……勝てば生きる。戦わなければ勝てない」

ミカサ「私は――生きたい。だから、戦う。……それだけ」タタッ バシュッ

マルコ「……」

ジャン「……残念なのはお前の言語力だ……。あれで発破をかけたつもりでいやがる」

ジャン「畜生……あいつは……」フルフル


ジャン「お前らァ!!」

ジャン「仲間に独りで戦わせるのが兵士のやり方か!? お前ら、本当に腰抜けになっちまうぞッ!」ダダッ

マルコ「!」タタタッ

ライナー「ハッ、そいつは心外だな」タタタッ

ベルトルト「……」タタタッ

コニー「お、おいっお前らぁ!」タタタッ

「……」

「…………」

サシャ「……や、やーい、腰抜けー、弱虫ー……あ、アホー」ダダダッ

「あいつら……」

「くそっ……あんな好き放題言わせて、たまるかよ……!」グッ

 ウオオオオオオオオオオオ!!



.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) <こんかいは ここまで

  。ノДヽ。   ぢのぶん いれたほうがいい?
    bb



>>108
全然構わないどころか読んでもらえてコメント貰えただけで超嬉しいのですが
書く前に自分で思いついてたらそのネタ絶対使ったのになーと思って今超悔しいですぐぬぬ

おっつおっつ
がんばって


今回は原作なぞりつつ、その中でのオリジナルの部分が良かった
次も期待して待ってる

マルドゥック知ってれば分かるレベル。知らないとアニの能力はさっぱりだろうな。
地の文無し補足説明のみの今の方がスマートではないかと




                  dash(走れ)
          fresh(新品)
                                 crash(こわす)

      dish(食物)

             bash(ぶん殴る)         hash(めちゃくちゃ)

trash(クズ)
                                        cash(お金)

           mash(潰す)         flush(押し流す)
   gauche(不器用)
                                              foolish(ばーか)
                    rush(向こう見ず)

        leash(鎖)                           ash(灰)

                            slash(削ぎ落とす)
   finish(おしまい)





「自д自」

「ぎゃっ! あ゙、がはっ――」

「⌒∋⌒」

「いやあああ! やめて! 助けて誰か! 助けてよおぉ!」

「´_ゝ`」

「ひィッ……嫌だ、嫌だ死にたくねえ……嫌だ……あ、あ……」

「<●> <●>」


コニー「! 今助けに――」

ジャン「やめろ! もう間に合わねえ!」

ジャン(くそっ、そこらじゅうから漂ってきやがる……血の臭い、涙の臭い、小便の臭い――死の臭いが)

ジャン(鼻も頭もおかしくなっちまいそうだ……!)

ジャン(やっぱり突入なんて無謀だったのか――)


ジャン(――――いや、違う。そうじゃない!)

ジャン「……今だッ! 巨人が少しでもあそこに集中している隙に本部に向かえ!」

ジャン「俺が援護する! ガスが無くなる前に全員で突っ込めえぇ!」

マルコ「!!」

コニー「! お、おうっ!」バシュッ

ライナー「背中は任せるぞ!」バシュッ


ジャン(ミカサは――)

ジャン(あんな先に行ってやがる。さすがに速ぇ、ちっとも躊躇いってもんがねえ)

ジャン(――俺の手の届かないところで、1人で死んでくれるなよ!)タタッ





巨人「 ̄√」ガシッ

特殊兵「ひっ!」

 タタンッ ゾブッ

巨人「 ̄√」フラッ バタァン

ジャン「無事か! 動けるか!?」

特殊兵「――! 大丈夫だ! 恩に着る!」バシュッ シュルルル


一般兵「うわあっ!」

巨人「 ・ Å ・ 」グイッ

ジャン(……! 10メートル級……なんとか、いけるか……!?)

マルコ「駄目だジャン! 行くな!」シュルル

一般兵「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!」

ジャン「――っ! くそっ!」タタッ





 ガシャン! ガシャァン! バリィン! ガッシャーン!


ジャン(――よし、辿りついたみたいだな! あれで全員か!?)

ジャン(……“全員”……? 何人残った? 仲間の死を利用して、俺の合図で何人死んだんだ……?)タタタッ

ジャン(……いや、そんなことを考えてる場合じゃねえ……俺も、早く合流しねえと……)タタタッ

巨人「зщз」ズシン...ズシン...

巨人「^ω^」ズーンズーンズーン

巨人「¬ο¬」ドシーン...ドシーン...

ジャン(!! 次々と巨人が集まってくる……しまった、人が集中しすぎたんだ!)


 ズゴォォン... ガラガラガラ...

 キャアアアアアア! ウワアアァァァ

ジャン(……これが現実ってやつだ……)

ジャン(常識で考えれば分かる、あんなでけえ奴らには勝てないってことぐらい)

ジャン(――――今なら壊れた門から逃げ出すことができる。俺は巨人に襲われない、壁の外に出ちまえばもう人間の為に戦う必要は無い)

ジャン(今なら――――)


 ――ュルルルル ドォン!!


巨人「^ωζ」グシャッ

ジャン「!!」

ジャン(い、今俺は何を考えたっ!? 俺は人間だ! 外で生きるなんて……)フルフルッ

ジャン(それより今のは何だ! 榴弾? どこから!?)

ジャン(独りで考えても仕方ねえ! とにかくさっさとあいつらのところに行かねえと……!)タタタタッ





ジャン「マルコ! ミカサ!」

マルコ「ジャン! 僕らは無事だ。急に巨人が襲ってこなくなった、何が起きてるんだ!?」

 ――ヒュルルルルル ドォン! ――ドォン! ――ドォン!

巨人「^ξ 」グシャッ

巨人「@_ζ 」グシャッ

巨人「_.,,.    」メシャッ

マルコ「砲撃……?」

ベルトルト「そんな馬鹿な……街中に砲台なんて無かったはずだ」

マルコ「いや、砲弾は……壁の方から飛んできてる」

ライナー「それこそありえん! ここがどれだけ壁から離れてると――」

ミカサ「アルミン……」

ライナー「え?」

ミカサ「アルミンならきっとできる。ここまで届く大砲を作ることも、正確にここの周りを狙うことも」

ライナー「まさか……いや、そうかもしれないな。あいつなら……」

マルコ「とにかく今のうちだ。砲撃だけじゃ巨人を全部は倒せない、一刻も早く補給室を奪還してここを脱出しよう!」


ジャン(……何故、砲撃なんだ? こっちの窮状に気付いていながら、何故エレンは俺たちを――ミカサを、助けに来ない?)

ジャン(――いや、今は目の前のことに集中するんだ。絶対に、生きて帰ってやる……!)



.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) <こんかいは ここまで

  。ノДヽ。   ぢのぶんは なしのほうこうで すすめるね
    bb    ひょうげんに げんかいをかんじたら つかうかも



【今回の没セリフ】

特殊兵「――! 大丈夫ジャン! 恩にキルシュタイン!」


没台詞www
基本原作をなぞってるっぽいがだとするとマルコがどうなってしまうのか今からドキドキしつつ待ってる
原作よりも二人で一つな感じだし

おつあつ

がんばって応援してるジャン!




―――――


 キャタキャタキャタキャタ... ガコン

一般兵「…………」

特殊兵「…………」

巨人「!ノAヽ」

巨人「!´曲`」

巨人「! ゚ ¥ ゚」

巨人「! ´⊇`」

巨人「!‘∀‘」

巨人「! ゚A゚」

巨人「!TДT」

 ドスン ドスン ドスン ドスン

マルコ「まだだ……まだ撃つな、十分に引き付けるんだ……」

サシャ「……」ブルブル





マルコ『補給室の中には今3メートル級が2体、4メートル級が5体の計7体がばらばらに歩き回っている。入口の方は砲弾の嵐だから、当分新しい巨人は入ってこないだろう』

マルコ『いくらミカサやベルトルトでも立体機動無しで複数の巨人を倒すのは不可能だ。――可能性があるとすれば、7体の巨人を7人の兵士で一斉に、一撃で倒すこと』

マルコ『幸いにも補給室は天井にむき出しの梁がある。その上からなら一斉に巨人のうなじを狙えるはずだ』

マルコ『…………でも……』

ジャン『囮がいるな、それも7体を同時に引き付けていられるほど大勢の』

マルコ『……ああ。攻撃する前に1人でも気付かれてしまったら失敗だ。囮は巨人の視界に入りやすい位置にいなければいけない。もちろん逃げ回ってもいけない』

マルコ『斬撃の成功率を考えればライナーとベルトルトには攻撃役にまわってもらいたい。僕は囮をやるつもりだけど、僕の能力でも巨人の指先を切るのがせいぜいだ』

マルコ『……だから、囮役は…………その……』

一般兵Z『――死ぬ可能性がとんでもなく高い、って言いたいんだろ?』

マルコ『……』


一般兵Z『バカにするなよ、特殊兵。何のリスクも負わないで自分だけ助かろうとするほどクズじゃない。人に頼るしかできねえ腰抜け、なんて犬に言われるのはもうこりごりだ』

ジャン『お前……』

一般兵Z『囮でもなんでもやってやろうじゃないか。それに、食われる前に攻撃役がうまく決めてくれりゃあ死なないで済むかもしれないんだろ?』

マルコ『……ああ。ありがとう……!』

『俺もだ、俺もやってやる!』

『私だって、どうせ死ぬなら皆の役に立って死ぬわ!』

『僕も……』

一般兵Y『――オレはごめんだね、巨人の真っ正面でただ食われるのを待つ役なんて』

ジャン『……』

一般兵Y『そこのノッポがさっき言ってたろうが。「誰かが助かる為に他の誰かが食われればいい」なんて最低の考えだって』

ベルトルト『……そうだ。一か八かで大勢の命を賭けるなんていくらなんでも危険すぎる、この作戦は――』

一般兵Y『おい勘違いするな。オレは“ただ食われるのを待つ”のが嫌だっつったんだ』

一般兵Y『補給班! この本部にも銃ぐらい保管してあんだろ? どうせ埃被ってるだろうが、使えんことはねェはずだ! 全部引っ張り出して来い!』

マルコ『! そ、そうか、先に銃で奴らの視界を潰せば――』

一般兵Y『作戦の成功率はぐっと上がるはずだ。お前ら特殊兵は知らなかったかもしれんがな、オレら人間だって剣しか振り回せないわけじゃねェんだぜ』





マルコ「もっと……もっとだ。確実に捉えるんだ……」

マルコ「この戦いに勝ちたいなら……1人も死なせたくないのなら……!」

巨人「ノ Aヽ」「 ´ 曲 `」「 ゚ ¥ ゚」「 ´⊇ `」「‘∀‘」「 ゚ A ゚」「 TДT」ドシン...ドシン...

一般兵「……」ガクガク

特殊兵「……」フルフル

マルコ「用意――」

巨人「ノ Aヽ」「 ´ 曲 `」「 ゚ ¥ ゚」「 ´⊇ `」「‘∀‘」「 ゚ A ゚」「 TДT」 ド シ ン . . .


マルコ「――撃てえッ!」


 バババババババババッ!


ジャン「おらあっ!」タンッ

ベルトルト「……!」ヒュッ

ライナー「っおおっ!」ヒュッ

一般兵X「くらえ!」ヒュッ

コニー「とぉっ!」ヒュッ

一般兵W「――っ!」ヒュッ

ミカサ「――」

ミカサ(この一撃で、決める――)

ミカサ(絶対に――!!)ヒュッ


 ズ バ ン ! !



巨人「 ″曲 ゛」「 ゙ A ゙」「 ″⊇ ゛」「 ゙∀ ゙」「 ×Д×」バターン シュゥゥゥ...

マルコ「やったか!?」


巨人「=゚ ¥ " 」ムクッ

巨人「メ Aヽ,,」クルッ

コニー「やっべえ……!」

一般兵X「アワワワワワ……」


ベルトルト「2体残った!」ダッ

ジャン「援護急げぇ!」ダッ

ミカサ「!」ダッ

サシャ「コニーっ!」バチチ


巨人「=゚ ¥ "」ズモモモ

巨人「メAヽ,,」ヌウゥ

コニー「わあああああっ!」

一般兵X「ひ、やだやだやだすみませんすみませんごめんなさいすみませんでしたあああっ!」

 バスッ! ゾブッ! ズバン!

巨人「=″¥ "」バタァン

巨人「メAヽ,,」バターン

ジャン「何やってんだよバカ野郎!」

コニー「!! わ、悪ぃジャン、助かった! サシャも!」

サシャ「まったく、心臓が止まるかと思いましたよ!」

ミカサ「貴方、怪我は無い?」

一般兵X「! おおお、おれは平気だけど! こいつ、こいつが、おれの身代りに――」

ベノ   レトルト「――」

ジャン「ああ、そいつなら適当にくっつけてリフトに放り込んどけ」

一般兵X「えっ?」

マルコ「作戦は成功した! 被害はゼロだ! 全員でボンベを運べ! 新しく巨人が入ってこないうちに急いで上に戻るぞ!」

一般兵X「えっ?」





―――――


「やったぞ! これで帰還できる!」

「本当に成功するなんて……」

「まだ終わったわけじゃないぞ、気を抜くな!」

ジャン「……」

一般兵Z「……何だよ犬っころ」

ジャン「人間だ。……あの時は悪かったよ。気が立ってたんだ」

一般兵Z「そういうのはこっちが惨めになるからやめろ。先にお前らに責任をなすりつけて役立たず呼ばわりしたのは俺の方だ。お前が言ったのは至極正論だった」

ジャン「今回の作戦、お前が真っ先に賛同してくれなかったら誰も囮なんて引き受けなかったかもしれねえ。礼を言う」

一般兵Z「だからやめろってえの。こっちこそ、お前の先導と援護がなきゃここまでも来られなかったよ。目が覚めた気分だった」

一般兵Z「ったく……何でお前が犬なんだろうな。人間の姿で指揮官でもした方がよほど似合うだろうに」

ジャン「…………買い被るな。犬だから、自分は食われないと分かってたからあんなことが言えただけだ」

一般兵Z「さっきは人間だって言い張ったくせに」

ジャン「……」

マルコ「ジャン! こっちに来てくれ! 脱出の為に、砲撃を一旦止めさせる合図を出したいんだけど――」

一般兵Z「ま、お前の相棒も大したもんだよな。せいぜい仲良くやれや」

ジャン「……余計なお世話だよ」タタッ



.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) < こんかいは ここまで

  。ノДヽ。   かきために おいついちゃいそうだから
    bb    これからちょっと とうかペース おとすね


乙!

三人寄ればアルミンの知恵

がんばがんば




――――数刻前


 カーンカーンカーンカーン!

一般兵A「! 撤退の合図だ!」

一般兵C「は、はは――なんてこった、あれだけの巨人と対面して、班員に戦死者ゼロかよ。奇跡だな」

一般兵C「こちとら死を覚悟して来たってのに、拍子抜けだぜ。さすがだな、特殊兵」

アルミン(安堵の匂い……そして、尊敬の匂いだ)

アルミン(やったぞ、エレン。僕らは認められた――)

エレン「……いや、まだだ。まだ足りねえ……」ブツブツ

アルミン「? エレン……?」

エレン「まだオレは戦える……もっと、もっと巨人をぶっ殺すんだ……」

エレン「もうあの時とは違う……オレは勝てる。オレは逃げたりはしない。あいつらを全部殺して殺して殺して殺して殺して」

エレン「この世から、1匹残らず駆逐するまで……!」ギラリ

アルミン「!!」ゾクッ

アルミン(――酷い、憎しみと……悦びの匂いがする)

アルミン(エレン、君はまさか、楽しんでいるのか? 巨人を殺すことを?)


一般兵A「おい、イェーガー! 撤退だと言っているのが聞こえないのか!」ガシッ

エレン「その必要はない!」バシッ!

アルミン「!」

一般兵A「っイェーガー特殊兵! 命令に背く気か!?」

エレン「命令が何だって言うんだ! アンタらが撤退したいなら勝手にすればいい……オレはまだ巨人を殺せる、だから殺すんだ!」

一般兵B「……っ!」ビクッ

エレン「オレはあいつらを許さない……薄汚い巨人どもめ……ッ!」

エレン「駆逐してやる……母さんを食った奴も! 超大型巨人もッ! 1匹残らず殺し尽くすッ!!」バッ

 グニャリ

アルミン「――」


エレン「……アルミン?」

エレン「何だよ、これ。オレが使いたいのはこんなのじゃない。もっと、もっと巨人を殺せるような――」

アルミン「エレン。今の君に僕を使わせるわけにはいかない。僕は君を拒絶する。これが僕の――意思を持った道具としての、役割だ」

エレン「!!」


エレン「オレを拒絶する、だって……?」

エレン「オレが、間違ってるってのか? 巨人を殺せる力があるから殺したいって思っちゃいけねえのかよ!?」

アルミン「確かにエレンは強いよ。でも、この世に巨人が何匹いると思ってるんだい? エレンは1人でそれを全部殺せると本気で考えてるの?」

エレン「! それがどうした! できないからって諦めろってのか!?」

アルミン「答えろよエレン! 君は“1人で”戦い続けることができると思ってるのか! それとも自分が殺したいだけ殺して、飽きたら死ねばいいとでも思ってるのか!?」

エレン「……っ!」

アルミン「――僕は、兵士のエレンに使われる為にここに来たんだ」

アルミン「自分の使命をわきまえて全うするのが兵士としての第一条件だ。それすら分からないでただ力を振り回すだけなら、それは兵士なんかじゃない。ヒト以下の、ただの化け物だよ」

エレン「…………」

エレン「……」ギュッ

エレン「……すみ、ませんでした……撤退、します……」

アルミン(エレンの殺意の匂いが、消えていく……)グニャリ

一般兵A「……余計な時間を食った。急ぐぞ。叱責は後だ」

エレン「はい」


エレン「アルミン……悪かった。オレはもうちょっとで、本当の化け物になるところだった」

アルミン「ううん。さっきも言ったでしょ、エレンの安全装置になるのが僕の役目なんだ」

エレン「本当に……お前が相棒で、良かった」ナデナデグリグリ

アルミン「や、やめてよ」

アルミン(……?)クン

アルミン(殺意の匂い……? エレンじゃない。誰が? どうして?)キョロ

エレン「よし、行くか。落ちるなよ」

アルミン「エレン、待っ――」


 バシュッ


 ドスッ


エレン「――――あ?」ゴポッ

一般兵B「……逃がすか……化け物め……」ブルブル


アルミン「エレンッッ!!」グニャリ フワッ

エレン「な、んで……お、れ、――」

一般兵C「てめぇっ! 何してやがるッ!!」

一般兵B「……こいつらは人間じゃない、化け物なんだ……」

一般兵B「今ここで殺しておかなかったら、今度は俺たちがこいつらに支配される番が来る……!」

アルミン「!!?」

一般兵C「バカなことを言うな! ついさっきまで一緒に戦ってた仲間だろうが! そんなこと、あるわけが――」

一般兵B「ありえないと何故言える!? 見ただろうこいつの圧倒的な力を! 凶悪さを!」

一般兵B「こいつらは仲間なんかじゃない! このままじゃいつか必ず、俺たちは壁の内側からこいつらに食い潰される!!」

一般兵C「な、何言ってやがんだよ! お前だってこいつに命を救われただろ!?」

一般兵B「そんなもの、俺たちを油断させる為に決まってる! ……こいつらはその気になればいつだって俺たち人間を支配できるんだ」

一般兵B「こいつらの力が公に認められれば、俺たち一般兵なんて奴隷以下だ! こいつらは今のうちに殺しておかなきゃならないんだ、俺たちが殺される前に!」

アルミン「……っ!」

アルミン(――駄目だ、ネズミの僕が今何を言ったところで、彼の嫌悪を煽ることにしかならない……!)

エレン「――」ヒュー... ヒュー...

アルミン(くそっ……僕の……僕のせいだ!)

アルミン(僕が人間の姿をしていないから! 僕が一般兵の認識を理解していなかったから! 僕がもっと早くエレンの暴走を止めなかったから! 僕が彼の殺意に気付かなかったから!!)


一般兵A「――黙れッ!!」


一般兵B「!!」

一般兵C「!!」

一般兵A「アルレルト! イェーガーの容態は?」

アルミン「! はっ! 意識はありませんが、深い傷ではなく、止血は行ったので、早急に特殊医療班による専門的治療を受ければ命は助かるものと思われます!」

一般兵A「分かった。私が連れて行こう。何か問題はあるか?」

アルミン「っありません! 心より感謝致します!!」

一般兵B「なっ、班長、助けるんですか? 今の俺の話を――」

一般兵A「黙れと言ったぞ。何が化け物だ。何が支配だ」

一般兵A「こいつらは法で定められた“兵器”だ。それ以上でもそれ以下でもない。そして、兵器が使い手たる人間の上に立つことなどありえない」


一般兵B「っ今はそうでも! いつか、いつかこいつらは!」

一般兵A「我々が生きているのは今だ。今問題にすべきなのは、『いつかそうなるかもしれない』という不確定的な理由で兵団に支給された兵器を故意に破損しようとしたお前だ」

一般兵A「イェーガーは巨人との闘いに必要な兵器だ。それを分かっていて壊そうとしたのならば、お前はのしたことは反逆罪になりうる」

一般兵A「――イェーガーの人類への貢献度とお前のそれを鑑れば、イェーガーを守る為という理由でお前をここで斬り捨てていくこともできるが?」

一般兵B「……」

一般兵A「お前が今これ以上手を出さないと言うなら、反逆罪についてはここではなく帰還後に、然るべき場所で改めて問おう」

一般兵A「特殊兵について申し立てることがあるのならばそこで言え」

一般兵B「…………」ギリッ

一般兵C「……班長。エレンは俺が運びます」

一般兵A「お前は、特殊兵をどう思う。人間か。兵器か。化け物か」

一般兵C「……エレンは、兵士です」

一般兵A「分かった。任せる」





―――――


ハンジ「――なるほど、そんなことがね……」

アルミン「ハンジさん……エレンは、助かりますか」

ハンジ「もちろんさ。私を誰だと思ってるんだい?」

ハンジ「幸い急所は外れてる。アルミンの応急処置も適切だった。まだエレンは死なないよ」

アルミン「! ありがとうございます!」

アルミン(良かった……)ホッ

ハンジ「……アルミンは他の特殊兵と一緒に待機しててくれ。確かアニとミーナはもう戻っているはずだ」

アルミン「はい。エレンをよろしくお願いします」

アルミン(……? ミカサは、まだ戻っていないのかな?)

アルミン(とりあえず、誰かと合流しよう。1人で歩いていたら誰かに踏まれそうだ)テテテッ


ハンジ「……」

ハンジ「よりによって今、よりによってエレンがか……」

ハンジ「すまない、エレン、アルミン。私は――」




.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) < お願い、死なないでエレン!

  。ノДヽ。   君が今ここで倒れたら、おばさんやミカサとの約束はどうなっちゃうの?
    bb    ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば、巨人に勝てるんだから!



次回「ジャン死す」 立体機動に移れ!

乙でした

>>155
ジャンなのかよwwwwww

おつ
オリジナル展開?期待

おつでした

ゆう☆ぎ☆おうwwwwww

このメンバー構成で闇堕ち要員がいるとなると… 悲しいな

マルドゥックスクランブルは一巻しかちゃんと読んでないけど、これは面白そうだ

クソ面白い乙
これからも期待してる




―――――


 シュルルル... スタッ

マルコ「中衛部隊第28班特殊兵ジャン・キルシュタイン、同じくマルコ・ボット只今帰還致しました!」

マルコ「やったぞジャン! 僕らは帰って来られたんだ!」ワシワシ

ジャン「おいマルコもう降ろせよ! 腹を撫でるな! 耳の下を掻くな! 肉球を揉むな!」バタバタ

 シュルル スタッ

ミカサ「中衛12班特殊兵ミカサ・アッカーマン帰還しました」

ミカサ(エレン……エレンとアルミンはどこだろう……)キョロ


 タッタッタッタ...

??「おーい! ミカサーっ!」


ミカサ「! ミーナ!」

ジャン「……お前臭ぇ! 焦げ臭ぇ! 火薬庫にでも突っ込んだのかよ!?」

ミーナ「失礼ね! 仕方ないでしょ、どっかの死に急ぎ軍団を援護する為に触ったこともない大砲バンバン撃ちまくってたんだから」

マルコ「えっ、あの砲撃、ミーナだったのか!」

ミカサ(……そうか、ミーナの耳なら街にいた私たちの声を聞きとることも、砲撃の音に耐えることもできる)

ミーナ「そうよ、感謝してよね。まぁ実際はほとんどアルミンが――」

ミーナ「――ってそうだ、喋ってる場合じゃなかった! ミカサ、はい!」サッ

ミカサ「……?」モフッ

ミカサ(! アルミン……。寝て、いるの……?)

アルミン「――」クゥ クゥ


ミーナ「アルミン、すごく頑張ったんだよ」ナデナデ

ミーナ「私が街からミカサたちの声が聞こえるって言ったらね、今まで聞いたことも無いようなすごく必死な声で『僕を使ってくれ!』って」

ミーナ「貴方たちを助ける為に、見たこともない大砲を造り出して、照準の補正も砲弾の補充もずーっとやってて」

ミーナ「ジャンの遠吠えの合図聞いたら、ネズミに戻って気絶するみたいに寝ちゃったんだ。きっと緊張が切れちゃったんだね」ナデナデ

アルミン「――」

ミーナ「だから、ミカサが帰ってきたらミカサのところに連れて行ってあげようって思ってたの」

ミカサ「……ありがとう」


ミカサ(やっぱり、私たちを助けてくれたのはアルミンだった。アルミンは頼りになる。それに可愛い)ナデナデ

アルミン「――」クゥ クゥ

ミカサ(……)

ミカサ(どうして……?)

ミカサ(どうしてエレンじゃなくて、ミーナなの? エレンじゃなくて、私なの?)

ミカサ(エレンは……どこにいるの?)

ミカサ「……ミーナ、エレンを知らない?」

ミーナ「……それなんだけど、……移動しながら話すよ。行こう」

ミカサ「! ……分かった」





 テクテク

ミーナ「――だから、エレンは今ハンプティで治療(メンテナンス)を受けてる」

ミーナ「それと……この件は特殊兵には周知させて、各々、……その、一般兵に警戒するように、ってモブリットさんが」

ミカサ「…………」ゴゴゴ...

ミーナ「ミカサ、念の為に言うけど、削ぎに行っちゃ駄目だからね」

ミカサ「! ……だ大丈夫、それぐらいは分かっている。エレンのところに行くだけ」

マルコ「それも駄目だ。負傷兵はエレンだけじゃないんだ。怪我もしてない人間がむやみに押しかけて博士(ドクター)を煩わせるべきじゃない」

ミカサ「怪我をしていれば、行ってもいいの?」チャキン

ジャン「やーめーろ馬鹿。剣をしまえ。博士たちがお前の相手をしている間に手が足りなくなって誰かが死んだらどうする、って言ってんだ。冷静になれよ」

ミカサ「! ……」シュン

ミーナ「アルミンが大丈夫って言ってたならきっと大丈夫だよ。ね? エレンはハンジさんたちに任せて、みんなと一緒に待ってよ?」

ミカサ「……うん。ごめんなさい」

ミカサ「止めてくれて、ありがとう」

ミーナ「ううん。心配なのは仕方ないよね。家族なんだから」

ジャン「……」ムスッ


マルコ「――ライナーやサシャたちは戻ってきてる? 途中までは一緒だったんだけど」

ミーナ「ミカサたちの少し前に。多分、街に残ってた人たちはミカサたちで最後だよ」

ミーナ「……声を出せる状態の人では、だけどね」

マルコ「そっか……あ」

ミーナ「?」

 タタタタタッ...

コニー「お、ジャン! とマルコ! お前らこっから離れろ!」

マルコ「へ?」

コニー「あっちで一般兵と特殊兵の間で乱闘が起きてる!」

ミカサ「!!」


コニー「今ライナーとベルトルトが止めに入って、クリスタが上官を呼びに行ってんだけど」

コニー「アニに、マルコとジャンとアルミンを探してここには絶対近付けるなって言われたんだよ」

マルコ「!」

ジャン「あ? 何で俺たちとアルミンなんだよ」

コニー「知らねーよアニがそう言ったんだから」

マルコ「……ジャン、あっちに行こう」クルッ

ジャン「! おい待てって、ミカサはどうすんだよ」

ミカサ「アルミンを近付けてはいけないなら、私も貴方たちと一緒に行くしかない」

ミカサ「でも、仲間が……エレンのように危険な目に遭うかもしれないのなら、できれば私は助けに行きたいと思っている。どうして行ってはいけないのか理由を知りたい」

コニー「だから知らねーって」

マルコ「――どうせすぐに収まるさ。ジャン、行くぞ」テクテク

ジャン「あ、おい!」テッテッ

ミーナ「えーと、私はアニの方に行くね。何か役に立てるかもしれないし!」タッタッタ

ミカサ「…………」

コニー「……まぁマルコの言うとおり、すぐに収まんだろ。ミカサが行っても何にもならねーと思うぜ。オレも戻らねーつもりだし。逃げるが勝ちってやつだ」

ミカサ「……そう」





ジャン「……なあ、お前、知ってんのか? 俺たちが近付いちゃいけない理由」チャッ チャッ

ジャン「仲間が争いに巻き込まれてるってのに離れたがるなんて、お節介焼きのお前らしくねえぞ」

マルコ「……」テク テク

マルコ「……ジャンも、分かってるだろ。僕らは化け物なんだ」

ジャン「!」

マルコ「ミカサやコニーたちは、特殊兵の印のついたジャケットさえ脱いでしまえば普通の人間に混じることだってできる」

マルコ「自分と同じ形をしたモノを心の底から憎むことは難しい」

マルコ「でも僕らは違う。一般兵にとっては、普通の人間の姿をしていない僕らこそが恐れの対象になりうるんだ」

ジャン「…………ああ……そう、だよな……」

ジャン「ずっと特殊訓練兵団の中にいたから、忘れかけてたよ」

ジャン「犬だからな、俺……。犬のくせに喋るんだもんな……怖いよな、そりゃ……」

マルコ「……」

マルコ「大丈夫だよ、ジャン。大丈夫だ。今だけだよ。きっとすぐに認められる」ナデ

マルコ「認めさせるさ」

ジャン「……ああ。そうだな」





―――――


ハンジ「……」

エレン『オレは、兵士です。この心臓は人類の為に捧げると誓いました』

ハンジ「……エレン」

エレン「――」

ハンジ「君の心臓、捧げてもらうよ」

 チャッ

ハンジ「では、始めるぞ」

ハンジ「失敗は許されない。ここが、私たちの戦場だ!」

「「はっ!」」


きたきた


【現在公開可能な情報:7】


●ミーナ・カロライナ

 壁に叩きつけられ、全身打撲と共に鼓膜を酷く損傷。

 移植された人工の鼓膜と声帯により、あらゆる音を聞き分け、またどんな音や声でも作りだすことができる。


●トーマス・ワグナー(活躍未定)

 全身に重度の火傷を負った状態で保護。

 無数の粒子状に変化する皮膚・筋肉組織により、外見を自在に変化させることが可能。


●ダズ(活躍未定)

 “不運(ハードラック)”と“踊(ダンス)”る程度の能力




.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) < こんかいは ここまで

  。ノДヽ。   ダズだけ ほんとうにおもいつかない
    bb 



あと、巨人の顔文字がネタ切れしてきたので何か募集したいです。

目と口が分かりやすければオッケー。口がちょっと変化持たせられれば便利かな、ぐらいで。

おつ

乙乙

特殊兵の技術の候補だけどマルスク以外から選んでも良いんじゃないかな
乙のヒートブレードは技術的に割と外れて無いし

うぶちん作品のネタのSSがあるとはな
これはシュピゲルネタで一本行くべきか




―――――


アルミン「――」

ミカサ「……」ナデナデ


ジャン「……」ジーッ

コニー「何見てんだ? お前もあんな風に撫でてほしいのか?」ワシッ

ジャン「お前にじゃねーよ!」バシッ

ジャン「――じゃなくて! 別に撫でてほしいわけじゃねえからな!!」

マルコ「あっ」

ジャン「何だよ! 本当に撫でられたくなんか――」

マルコ「なんかあっちでダズが暴れてるみたいだ。ちょっと行ってくるね」タタッ

ジャン「あ、おい! ……あいつのお節介も大概だな。あんなゲロ臭ぇ奴に」

コニー「あぁ、マルコに撫でてほしかったんだな!」

ジャン「だから違えっつうのバカ」



ミカサ(……)

ミカサ(……エレンは大丈夫だろうか)ナデナデ

ミカサ(ミーナの言ったとおり、ハンジさんなら――ハンプティの技術なら、普通の負傷ぐらい問題無く直せるはず)

ミカサ(…………)

ミカサ(……でも、万が一ということも……)ソワソワ

ミカサ(やっぱり、遠くから様子を見に行くぐらいなら……)

 テッテッテ トコトコ

ミーナ「ミっカサー!」

ミカサ「! ミーナ、アニ、大丈夫だった?」

ミーナ「なんとかねー。大怪我する人が出る前に収まったよ」

アニ「ミーナが駐屯兵団の隊長の声で一喝してくれたおかげでね」

ミーナ「えへへー」

ミカサ「そう……良かった」ホッ


ミーナ「アルミン、まだ起きないね……」

ミカサ「仕方ないと思う。こんな小さい体で、私たちと同じぐらい頑張ったんだから」

アニ「……でも、次の作戦の指示が出るまでには起こさないとまずいんじゃないの?」

ミカサ「……」

ミカサ(次の作戦……)

ミカサ(今、内門は駐屯兵団によって巨人の肉の壁で補強されている。すぐにウォール・ローゼが破られることはないだろう)

ミカサ(トロスト区は多分もう、放棄される。私たちにできることは内門を守ることだけだ)

ミカサ(でも、一般兵の中で特殊兵への反発が起こっている今、内門の警護任務に特殊兵が混ぜられるとは思えない)

ミカサ(……私たちに、何ができると言うんだろう)

ミカサ「……」ナデ

アルミン「――ん、ぅ」モゾッ

ミカサ「!」


アルミン「ん……?」パチ キョロキョロ

ミカサ「アルミン」

アルミン「! ミカサ! ここは一体――ああ違う、エレンが、エレンが僕のせいで、ごめんミカサ、僕は――」

ミカサ「落ち着いてアルミン」

ミカサ「エレンの話は聞いた。貴方のせいじゃない。……それに貴方は、私たちを助けてくれた」

アルミン「……そうか……帰って来られたんだね。ジャンも、コニーも」キョロ

ミカサ「それだけじゃない。マルコも、サシャも、たくさんの人がアルミンのおかげで生き延びた。貴方がいなかったらみんな死んでいたかもしれない」

ミカサ「だから私は、アルミンにとても感謝している。アルミンは私に何も謝らなくていい」

アルミン「…………」

ミカサ「それよりも、言ってほしいことがある」

アルミン「?」

ミカサ「……」ジッ

アルミン「…………ああ」

アルミン「――おかえり、ミカサ。生きててよかった」ニコッ

ミカサ「ただいま」フワッ



ジャン「……」ジーッ

コニー「あ! 分かったお前アルミンを撫でたかったんだな!」

ジャン「黙ってろバカ」

ミーナ「なになに何の話?」

ジャン「うっせ入ってくんな!」


アルミン「次の指示はまだ出てないの?」

ミカサ「そう。まだ私たちは待機していなければいけない」

ミカサ(でも……エレンのところに行きたい……)ソワソワ

アニ「……ミカサ」

ミカサ「何?」

アニ「あんたが不安なのは分かるけど、やっぱり私たちはただ待ってるべきだと思うよ」

アニ「まだ兵士としての仕事が終わってないんだから、私情を挟むべきじゃない」

ミカサ「……」シュン

ミカサ「……貴方の言葉は苦手だ。いつも正しくて強いから」

アニ「それ、褒めてるの? ……でも、いつも正しくなんかないよ。正しそうに聞こえるだけ。何が本当に正しいのかは自分で考えて決めな」

ミカサ「……」


アルミン「……」クンクン

ミカサ「? アルミン、どうしたの」

アルミン「なんだか、空気が緊張の匂いになってきたんだ……何かあったのかな」

アニ「ミーナ! 何か、新しい指示が出てる様子はない?」

ミーナ「! ――」

ミーナ「あ! 待機中の兵は大通りに集合だって!」

ミカサ「行こう」

ジャン「俺は特殊兵で他に指示聞かされてねえやつがいないかどうか見てくる」

コニー「あ、じゃあオレも行くぞ。さっきユミルの野郎見かけたしな」

アルミン「……ジャン」

ジャン「ああ、一般兵にはできるだけ姿を見られねえようにするから安心しろ」スゥッ

 タタッ





―――――


 ザワザワ ザワザワ

アルミン(さすがに多いな……)

アルミン(全員集めたということは次の作戦の説明がされるに違いない。でも……)

「トロスト区奪還作戦……?」

「嘘だろ、できるわけがない!」

「上は何考えてんだ!? 畜生、そんなに手柄が欲しいかよ!」

アルミン(トロスト区の奪還―― 一体どうやって?)

「嫌だ、死にたくねえ! あんな地獄に戻れなんて、どう考えたってただの無意味な集団自殺じゃねえか!」

「っそこの貴様! 聞こえたぞ! ――」

アルミン(その通りだ。前門の穴を塞がない限り、いくら巨人を屠ったところで何の意味も無い)

アルミン(でも、いくら上が手柄目当てだったとしても、限りある兵士に本当に無意味な特攻なんてさせるはずはない)


アルミン(何か、あの穴を塞ぐ手があるのか……?)

「私だって死に方ぐらい選びたい……巨人に食い殺されるのなんて、絶対イヤ……!」

アルミン(……普通の方法では無理だ。巨人を防ぐ強度のある壁を作ることも、巨人に襲われずにその作業をすることも)

「俺も、こんなところからは去ってやる……娘に会いに行くんだ」

「どうせいずれこの扉も破られるんだから」

アルミン(……たとえば、前門付近のあの大岩を運ぶことができれば――)

アルミン(!! ……まさか……!)ブルッ

ミカサ「……アルミン?」


 ザッ

??「……」スウゥ

??「注!! もおおおおおおおおおおおく!!!!」


アルミン「!」

アルミン(――駐屯兵団司令官、南部領土最高責任者ドット・ピクシス司令……!)


ピクシス「これより! トロスト区奪還作戦について説明する!!」


アルミン「――!」ゴクッ




.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) < こんかいは ここまで

  。ノДヽ。   ペトラちゃんに ひじてつされたい
    bb



>>175
マルドゥックはもう弾切れなんで今後活躍させるとしたらそうなりますね……
でもヒートブレイドは諸事情により使えないのです

>>176
ばっちこい!



>>185
そっか乙のダメか・・・
あとうぶちん作品ので使えそうなのはカトル・カール位か


このエレンなら重力制御で岩が軽々運べるから勝ちゲーか


ピクシス「この作戦の成功目標は!」

ピクシス「超大型巨人によって破壊された壁の穴を塞ぐことである!」


 ザワッ

「塞ぐだって……?」

「そんなこと、できるわけが……」

アルミン「……」


ピクシス「もちろん、あの大穴は家の壁を直すようには直すことはできん!」

ピクシス「そこで! 前門付近にあるあの大岩を輸送し、それによって壁の穴を塞ぐのだ!!」


アルミン「――っ」

アルミン(やっぱり……!)ドクン ドクン


「大岩って……あの……?」

「あんなモン、どうやって運ぶんだよ……」

「運ぶ間に巨人に食われるに決まってるじゃない!」


ピクシス「我々人類は! 既にその方法を得ておる!」

ピクシス「――特殊訓練兵エレン・イェーガー!!」


ミカサ「!」


ピクシス「既に見た者もおるとは思うが、かの者は重力を自在に操るという機能を持った特殊兵器じゃ!」

ピクシス「その力を使えば、1日のうちにあの大岩を動かし穴を塞ぐことも不可能ではないっ!!」


「重力を操るだって……!?」

「お、おれ見たぜ! 立体機動もなしに壁を走る特殊兵!」


ピクシス「よって!!」

ピクシス「諸君らの任務は、あらかじめ可能な限り前門付近の巨人を排除し、岩の輸送を補助することである!!」

ピクシス「この作戦が成功した時! 初めて人類の叡智が巨人に勝利するのじゃ!!」


 ザワザワッ

「巨人に勝利……?」

「そんなことが……」

一般兵「――う、嘘だ!」

一般兵「いくら特殊兵って言ったって、あんな大岩を運べるようになんてできるわけがねえ!」

一般兵「そんなものを信じて命を捨てろってのか! 冗談じゃない! 俺たちを何だと思ってるんだ!」

一般兵「俺たちは……生贄の羊じゃねえんだぞォ!!」

 ザワ ザワ

「そうだ、補助なんて言ってるが、特殊兵の為に死ねって言ってるようなものじゃないか!」

「勝利なんて……できるわけがない」

「もう巨人のところなんて行きたくねえ! オレは故郷(くに)に帰るぞ!!」


キッツ「き、貴様ら……命令を、規律を何だと思っている……!」

キッツ「覚悟はいいな反逆者どもッ! 死罪だッ! 今この場で私が叩き斬って――」シャキン


ピクシス「わしが命ずる! 今この場から立ち去る者の罪を、免除する!」


キッツ「!?」


ピクシス「一度恐怖に屈した者は二度と立ち向かうことはできん!」

ピクシス「巨人の恐ろしさを知った者はここから去るがいい!!」

ピクシス「そして! その恐ろしさを自分の親や兄弟、愛する者に味わわせたい者も、ここから去るがいい!!」


一般兵「――!!」

一般兵(そうだ……ここで恐怖に負けて逃げ出したら)

一般兵(巨人を食い止めることを、諦めてしまったら――)

一般兵(それだけは……それだけは絶対に駄目だ!!)グッ



ピクシス「5年前の話をしよう!」

ピクシス「5年前、ウォール・マリアが破られ、その住民がこのウォール・ローゼに避難してきた!」

ピクシス「その結果はどうじゃ! 全ての住民を抱えることができず、1年後にはウォール・マリアの奪還作戦と称して大量の口減らしを行わざるをえなかった!」


アルミン(――! 口減らし……外では、そんなことが……!)


ピクシス「今またこの壁が破られたらどうなる!」

ピクシス「最後のウォール・シーナだけでは残された人類の半分も養えん!」

ピクシス「人類が滅ぶのならそれは巨人によってではない、人間同士の殺し合いで滅ぶ!!」

ピクシス「しかし! 今の我々には、5年前には無かった力もあるのだ!」

ピクシス「決して確実とは言えん、可能性はゼロに近いと思えるかもしれん!」

ピクシス「それでも! 我々は、これより奥の壁で死んではならん!」

ピクシス「どうかここで! ここで――死んでくれ!!」


アルミン「…………」

ミカサ「……」ダッ

アルミン「!?」





―――――


 タタタタッ

ミカサ「――あ、あの!」

アンカ「!」バッ

グスタフ「何者だ!」バッ

ミカサ「……突然の無礼を詫びます、中衛12班特殊兵ミカサ・アッカーマンです」ビシッ

アルミン「中衛部隊第19班特殊兵、アルミン・アルレルトです」ピシッ

アンカ「! ネズミが……!」

 トコトコ

ピクシス「わしに用か? ――ほう、特殊兵か」

ピクシス「愚かで無謀な作戦を立てた司令官を殺しに来た、という様子ではなさそうじゃな?」

ミカサ「その、作戦について」

ミカサ「私は、エレンをよく知っています。エレンの能力も知っています」

ミカサ「……エレンには、あの大岩を運ぶことは不可能です。今の作戦は取りやめるべきだと思います」

アルミン「! ……」

ピクシス「……ほう?」


ミカサ「エレンは、疑似重力(フロート)を操れます。重い物を持ち上げるのが得意です」

ミカサ「でも、あの大岩はエレンの疑似重力よりすごく大きいです。なので、エレンにはあの大岩を動かせません」

グスタフ「……」

アルミン「……い、今のエレン・イェーガー特殊兵の作り出せる疑似重力の範囲は、彼の身体の周囲2メートル程度です」ドキドキ

アルミン「なので彼の体より遥かに大きい岩を疑似重力で操ることはできないのではないか……と、彼女は……」ドキドキ

ピクシス「――ふむふむ」

ピクシス「おぬし、アルレルトと言ったのう」

アルミン「! はっ!」ピシッ

ピクシス「所長から話は聞いておる。おぬしがイェーガー特殊兵の相方じゃな?」

アルミン「はい、その通りです」

ピクシス「わしはイェーガー特殊兵の検診記録については一通り目を通したつもりじゃ」

ピクシス「しかし、もしかしたら見落としがあったのかもしれん。今一度、イェーガー特殊兵の使える能力の範囲について“正確に”説明してくれんか」

アルミン「――!!」ドクン

ミカサ「……?」

アルミン「……」ギュッ

アルミン「……エレン・イェーガーが……疑似重力を発生させられる…………“身体が耐え得る限りでの”範囲は、体の周囲2メートル程度、です……」フルフル

ミカサ「!! ……っ!」





ハンジ『それじゃ、その球を“上に落として”みて。まだ感覚が掴めてないかもしれないけど、できるだけ高く、限界まで』

エレン『は、はい……』

 パッ ヒュウウゥゥ

ハンジ『……お、お? いくねえ!』

エレン『まだいけそうな気がします……』

ハンジ『ひゃあ、すっげえ! 15メートルは軽くいってるなあ! これなら兵士になれば巨人を投げ飛ばすことだってできるんじゃない?』

エレン『オレが、兵士になって巨人を投げ飛ばす……』キラキラ


 ド ク ン

エレン『――!! ッ、ぐぅ!』ギュッ

ハンジ『……エレン? エレン!』

エレン《何だ……体が、熱い……! 血液が煮えてるみたいだ……》ギュウゥ

ハンジ『まずい……エレン、疑似重力を切れ!』

エレン『――あ゙、かはっ』

エレン《駄目だ、体がうまく動かない……どうしたら力を制御できるのか分からない……!》

ハンジ『エレン、落ち着け! いいか、ゆっくり息を吐いて、吸うんだ。無理でもゆっくり吸え。ほら、この指を見つめて』

エレン『っ、う――』フウゥ スゥ

 ヒュウウゥゥ ゴトッ

エレン『はぁ、はぁ……』ゼエゼエ

ハンジ『……なるほど、使いすぎると体に負担がかかるんだね。ごめんよエレン、少し休もう。次からは少しずつ距離や時間を測りながらやっていこう――』





ピクシス「おお、わしの記憶に相違は無いようじゃな」

ピクシス「『イェーガーの限界は25メートルで5分間程度』とハンジ所長に確認した。あの大岩は20メートル足らず、イェーガー特殊兵が万全の状態でないのを差し引いても門まではもつじゃろう」

ミカサ「……限界、というのを越えたら……エレンは……どうなるんですか……?」フルフル

ピクシス「……それについては聞かなんだ。今わしらに必要な事実は、イェーガー特殊兵は穴を塞ぐことができるのか、それともできんのか、その1つに尽きる」

ミカサ「それでエレンが死んでも構わないの?」

アルミン「ミカサ!」

ピクシス「――巨人に立ち向かう兵士である限り死は誰にでも平等に訪れる。違うかね、新兵よ」

ミカサ「!! …………」ギュッ

ピクシス「この作戦で使命を負い死んでいくのは彼1人ではない」

ピクシス「形は違えど皆それぞれの使命を果たし、命を賭けて戦う。一般兵も特殊兵も等しく人類の為に命を捧げる。それだけのことじゃ」

ミカサ「……失礼、します」クルッ スタスタ


アンカ「……司令」

アンカ「イェーガー本人が既に承諾していると、彼女に伝えた方が良かったのでは?」

ピクシス「その必要は無い。どうせいずれは知るじゃろう。他人の口からなど誰が聞きたいものか、自分の大切な者が死の運命を受け入れているなどという言葉を」

ピクシス「……わしを恨むなら恨めばよい。それでもわしは人類の存続の為に兵士の血を流すことを躊躇いはせん」





ミカサ「…………」スタスタ

アルミン「……ミカサ……」

ミカサ(『巨人に立ち向かう兵士である限り死は誰にでも平等に訪れる』)

ミカサ(その通りだ……そんなこと、ずっと前から分かっていた)

ミカサ(でも…………でも、エレンがエレンにしかできないことをして死ぬというのなら)

ミカサ(私にはエレンを救えない。私はまた家族が死ぬのを見ていることしかできない)

 スタスタ ピタッ

ミカサ(……そんなの……)

ミカサ「絶対に嫌だ……!」ウルッ

アルミン「……」

ミカサ「――アルミン、逃げよう。全部捨てて、エレンを連れてここから逃げるの」

ミカサ「貴方とエレンがいれば私は何もいらない。人類なんてどうだっていい。貴方たちより大切なものなんてもうどこにもない」


アルミン「ミカサ、駄目だよ」

アルミン「分かってるんだろう、そんなこと無理だって。僕らはハンプティの整備(メンテナンス)を受けないと生きていけない」

アルミン「僕らは人間じゃない。でも、僕らは兵士なんだ。だから……」

アルミン「覚悟しなきゃいけないんだ。戦うことを」

ミカサ「戦うこと……」

――戦え!

――戦わなければ勝てない!

アルミン「僕らが、エレンの為にできる戦いは」

アルミン「エレンが生きて帰れるように、エレンの負担が少しでも減るように、街の巨人を減らすことだけだ」

アルミン「……それだけだ……」フルフル

ミカサ(! アルミンも……震えている……)

ミカサ(そうだ……戦わなければ勝てない)

ミカサ(勝てば、生きる)

ミカサ「……みんなのところへ戻ろう」

ミカサ「ごめんなさい。もう、逃げるなんて言わない。ほんの少しでも可能性があるのなら、私は戦う」

ミカサ(私は絶対に勝つ。絶対に、エレンを死なせない……!)ギュッ



.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) < こんかいは ここまで

  。ノДヽ。   まじで きょじんのかおもじ おもいつかん
    bb



おつんつん

だまかなー

>>200
麻呂でいいんじゃね?

おっ

まっだっかっなー
んっんんっんー

アニとかミーナみたいな巨人戦で何の役に立つか分からん能力作るよりミカサとかベルトルト量産した方がいいんじゃないのか

なんの能力が戦闘ででどういうふうに役にたつかは実戦でやってみないとわからないから、とりあえず最初はバリエーションを豊富にしとこうってことだろ

>>206
復活するたびに老化が進むしどうにもね

元ネタをさいげんするとどうしても対巨人に意味無いものがあるのは仕方ない

後ミカサのほうはほぼ即死レベルの怪我してる時に自分を客観視できるくらいの適性が無いと体全体にまで人工皮膚が広がらないのだ

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