エレン「アルミン、早く寝るぞ」クリスタ「え?」 (106)

エレン「明日も訓練早いんだから本ばっか読んでると寝坊するぞ」

クリスタ「え?え?」

エレン「ずっと食堂にいたのか?早く部屋に戻るぞ」ガシッ

クリスタ「わっ!?ち、違うよ!私だよエレン!」

エレン「あ、あれ?クリスタだったのか?」

クリスタ「ビックリした…」

エレン「悪い…後ろ姿が似てたからさ…」

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クリスタ「別に謝らなくていいよ!それよりアルミンを探してるの?」

エレン「あぁ、どこにいるか知らないか?」

クリスタ「うーん…もしかして講義室で勉強でもして

ミカサ「エレン、アルミン。まだ起きていたの?早く寝ないと明日の訓練に遅れてしまう」ヌッ

エレン「何だお前…いきなり現れて驚いたじゃねーか…」

クリスタ「(えっ…また間違われちゃった…)」

ミカサ「アルミンも本を読むのはいい事だけど身体も大事にしないと駄目」

エレン「何言ってんだミカサ!こいつはアルミンじゃなくてクリスタだぞ!よく見ろ!」

ミカサ「?…何を言ってるの?どう見てもアルミン……………」

クリスタ「…」

エレン「ほら!アルミンはこんなに小さくないだろ!」

クリスタ「あはは…」

ミカサ「…」

エレン「いや本当にごめんなクリスタ。ちょっと講義室に探しに行ってくる」

クリスタ「気にしてないよ!じゃあ私もそろそろ寝るからお休み!」スタスタ

ミカサ「…」

エレン「何だよ、お前も早く寝ろよ」

ミカサ「………クリスタと何をしていたの?」

エレン「は?」

-講義室-

アルミン「(巨人は驚異的な生命力を持ち、大砲で体が半分消し飛んでも動く事が出来る。眼に棒をぶっ刺されてもほとんど反応を見せないなど痛みに対して疎い)」カリカリ

サシャ「あ!神様!こんな所にいたんですね!」

アルミン「(憲兵団は腐敗しきっている。職務怠慢や昼間っからの酒盛りは当たり前な癖に政治方面に影響力を齎す巨人並みの厄介者集団)」カリカリ

サシャ「勉強ですか?こんな時間まで偉いですね!」

アルミン「(ライナーはヤバい。ミカサやアニにサンドバッグにされても数分後には元通りピンピンしてる。実は巨人なのではないか)」カリカリ

サシャ「クリスタ!もうお休みの時間ですよ!」ポンッ

アルミン「わっ!?何!?」ビクッ

サシャ「あれ?」

アルミン「何だ…サシャだったんだ…」

サシャ「アルミンだったんですね、後ろ姿がクリスタとそっくりでしたので」

アルミン「えぇ?初めて言われたよ」

サシャ「2人とも可愛いですからね!」

アルミン「ぼっ…!僕は可愛くなんか

ユミル「ここにいたかクリスタ!!」ガチャン

サシャ「あ、ユミル!この子はアルミンですよ!」

ユミル「何言ってんだ?どう見てもクリスタじゃねぇか」スタスタ

アルミン「わっ……なになに…?」

ユミル「ほら寝るぞ!明日も早いんだぞ!」グイッ

アルミン「ちょ……ちょっと!?」ズルズル

サシャ「あらら、これは大変」

アルミン「サシャ!?止めてよ!何だこれ本当に!!」ズルズル

ユミル「うるせーな…可愛い声出しやがって」スタスタ

ガチャ バタン

サシャ「行っちゃいました…」

エレン「だから何もしてねぇって!!」

ミカサ「そんな筈ない…こんな夜遅くに同期の女の子と2人っきりでイチャコラせっせと…」

エレン「アルミンと間違えたんだよ!何度言ったら分かるんだ!」

ミカサ「親友と間違うなんて変…嘘を付いてる!」

エレン「お前だって間違えたじゃねーか!!」

ヤメテハナシテ!! ウルセーナクリスタ

エレン「騒がしいな…」

ミカサ「あれはユミル…とアルミン?クリスタ?」

ユミル「何で逃げようとするんだよ!私の事が嫌いになったのか?」グイグイ

アルミン「今まさに嫌いになりそうだよ!僕はアルミンアルレルトだって言ってるのに!!!」グググ

エレン「やめろユミル!そいつはアルミンだ!アルミンだよな?」

ミカサ「……………………うん、アルミンだから離して」

ユミル「は?……どこがアルミンなんだよ」ジーー

アルミン「はぁ………」グッタリ

ユミル「本当だ…アルミンじゃねぇか……」

ユミル「いや本当にすまんかった…マジでクリスタかと」

アルミン「どうして間違うんだよ…髪型も身長も声も違うのに」

エレン「(俺も間違えたとは言えねぇな…)」

ミカサ「クリスタならさっき部屋に戻った。たから私達も早く寝よう」

ユミル「何だ…そうだったのか」

エレン「分かった。じゃあまた明日な」

ミカサ「エレン、最後に聞くけど本当にイチャコラしてたワケではなかったの?」

エレン「しつこいなお前は!違うって言ってるだろ!」

ミカサ「……分かった。エレンを信じよう」

ユミル「なんの話だ?」

ミカサ「何でもない」

エレン「ほら、寝るぞアルミン」

アルミン「うん…」

-翌朝- 女子部屋

ユミル「………ぅ……んん………」ゴソゴソ

ユミル「………………ぉ……もう朝か…」パチッ

ユミル「……ふわぁ…………」ムクッ

ユミル「ん?」

クリスタ「………zzz」

ユミル「うわああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!???」ガバッ

ミカサ「………ん……何事……?」ムクッ

アニ「………何?…うるさいね…」ムクッ

ユミル「見ろお前ら!!!私の隣でアルミンが寝てるんだよ!!!!」

ミカサ「馬鹿な事…そんな訳……」

アニ「…………はぁ…」

クリスタ「……zzz」

ミカサ「………何故ここで寝てるのアルミン…?」

アニ「驚いたね…頭のいい奴だと思ってたんだけど……馬鹿だったんだねコイツ…」

ユミル「てめぇ!起きやがれアルミン!何のつもりだ!!」ガシッ

クリスタ「……ぇ……?…な…なに…?」

ミカサ「(いや…もしかしたらアルミンではなくクリスタなのかもしれない…昨日もアルミンとクリスタを間違えてしまった……ので…)」

ミカサ「…」ジー

ユミル「起きろこの野郎!!ぶっ飛ばしてやる!!」

クリスタ「なななな何!?やめて!怖いよユミル!!」

ザワザワ

サシャ「……zzz」

ミカサ「(マズい、他の女子も起きてしまう)」

ミカサ「待ってユミル!よく見て!その子はアルミンではなくクリスタ!!」

ユミル「ふざけんな!二度も見間違うわけねぇだろ!」

ミカサ「よく見ろと言っている。見ろ」ゴゴゴゴ

ユミル「な、なんだよ怖ぇーな…」ジー

アニ「(どう見てもアルミン…………ん?)」ジー

ユミル「……あれ?」

クリスタ「」

ユミル「ごめんなクリスタ…!!本当にごめん!ごめんなさい!!」

アニ「悪かったね…」

ミカサ「ごめんなさい…」

クリスタ「私は気にしてないよ…だから謝らないで」ニコッ

ユミル「うぅ~……クリスタぁ……」グスッ

ミカサ「(どうしてこんなに間違うのだろう)」

男子部屋

エレン「ああああああああぁぁぁぁああぁぁ!!!!!!!」ガバッ

アルミン「……zzz」

エレン「何でクリスタが俺の隣で寝てるんだよ!!!」

ライナー「はわわわわわわ!?どどどどういう事なのですかぁ!!」ガバッ

ジャン「うるせーな…死に急ぎ野郎…」ムクッ

アルミン「………zzz」

ライナー「本当に寝てやがる…何故お前の隣で寝ているんだエレン!」

エレン「知らねーよ!こっちが聞きてぇ!」

ジャン「ん?いや待て、よく見たらそれ…アルミンじゃねぇのか?」

ライナー「どう見てもクリスタだ。見ろ、この天使の様な寝顔」

エレン「………………いや、よく見たらアルミンか…?」

アルミン「……zzz」

エレン「…………アルミンだな…」

ジャン「だろ?お前、いつもベタベタしてやがる癖に気付かなかったのかよ…」

ライナー「……確かによく見たらアルミンだな」

エレン「またやっちまった……クソッ!!」

ジャン「また?」

-食堂-

ザワザワザワザワ

エレン「アルミン、あそこ座るぞアルミン。いいなアルミン?」

ミカサ「アルミン、昨日はよく眠れた?あなたはアルミン」

アルミン「うん…アルミンだけど…」

エレン「(よし!アルミンだな!)」

ミカサ「(確認は取れた。もう間違わない!)」

ユミル「アル……クリスタ、パンいるか?」

ユミル「(ヤベーヤベーまた間違えそうになった)」

クリスタ「えっ…?どうしたの急に?」

サシャ「あ!それなら私に下さい!」

ユミル「お前には渡さねぇよ芋女!」

サシャ「むー、ユミルはケチですね!」

サシャ「アルミンもそう思いませんか?」チラッ

クリスタ「えっ…?」

ユミル「(あ、この馬鹿ッ!!)」

クリスタ「サシャ…私はクリスタだよ」

サシャ「えっ!?急にどうしたんですか!?アルミンも変な冗談言いますね!」

ユミル「いい加減にしろ芋!どう見てもクリスタだろ!」

サシャ「ユミル…幻覚でも見てるんですか?どこからどう見てもアルミンじゃないですか」

ユミル「いやクリスタ……クリスタだよな?私がおかしいのか?」

クリスタ「本当にどうしたの皆!?私はクリスタレンズ!ヒストリアレイスだよ!!」

ユミル「(ヤバい…クリスタとアルミンが似すぎて頭がこんがらがってきた)」

サシャ「よく見て下さい!ユミルの隣にいる彼はアルミン・アルレルトです!!」

エッ!!キュウニドウシタンデスカ!?

エレン「サシャの奴騒がしいな…何喋ってんだ?」

アルミン「あはは…サシャらしいね」

イイカゲンニシロイモ!!ドウミテモクリスタダロ!!

ミカサ「食事中に騒ぐのは良くない。行儀が悪い」

エレン「静かに食事ぐらいさせてくれよ…」

「「よく見て下さい!ユミルの隣にいる彼はアルミン・アルレルトです!!」

エレン「…」

ミカサ「…」

ザワザワザワザワ

アルミン「え?僕!?僕はこっちにいるんだけど!?」

エレン「(なんだサシャの奴?ユミルの隣にはクリス……あいつクリスタか?アルミンに似てるな…でもアルミンはこっちにいる筈だしユミルの隣がアルミンのワケないだろ?でもサシャがあそこまで言い切る程だし、もしかして本当にアルミンなのか?サシャは山育ちだし野生の勘的なヤツでどっちが本人なのか当てる事が出来てるんじゃないのか?ユミルは昨日の夜、すげぇ間違えてたし…今日もまたアルミンとクリスタを間違えてるんじゃないのか?だとしたら俺の目の前で飯食ってる奴はクリスタって事になるな…)」

ミカサ「(サシャが何を言っているのか分からない…アルミンは私の目の前でご飯を食べている…しかしあのユミルの困惑した表情は何?もしかしてまた間違えている事に気付いたのではないだろうか?サシャは山育ちで野生の勘的なヤツでどちらが本人なのか当てる事が出来るのでは?ユミルは今朝もアルミンとクリスタを間違えて殴り掛かろうとしてしまった程なのでまた間違えている可能性がある…しかし先程「あなたはアルミン?」と質問したら「うん…アルミンだけど…」と私の目の前でご飯を食べている人はそう答えた………)」

ユミル「(どうなってんだこりゃ…私はクリスタ(?)と一緒に部屋を出て来て飯を持ってこの席に座ったぞ…ずっと一緒だったんだぞ!アルミンと間違う筈がねぇしアルミンは実際に向こうでエレンとミカサと飯を……あいつアルミンか?クリスタにも似てるな…でも待て!クリスタとあいつらって特別仲がいいってワケでもないだろ?いやしかし……はっ!?そういえば昨日の夜、講義室でサシャは「この子はアルミンですよ!」って言ってたぞ!!コイツは野生の勘的なヤツでどっちが本物なのかちゃんと見分けがつくんだ!!…って事はやっぱり私の隣の奴はクリスタじゃなくてアルミンなんだ!!)」

ユミル「あぁ…そうだな、サシャの言う通りだ…」

サシャ「(昨日は間違えましたけど…もう間違えません!)」

クリスタ「どうして!?私の事信じてよ!サシャも嘘付かないで!」

ユミル「う……うるせぇ!!やっぱりお前アルミンじゃねーか!」

クリスタ「違うよ!!違ううううううう!!!」

チガウウウウウウウウウ!!!

アルミン「ユミルってば何言ってんの!?

エレン「…」

エレン「やっぱりな…お前クリスタじゃねーか!!」ガタッ

アルミン「はぁ!?」

ミカサ「クリスタ…何故さっき嘘を付いたの?」

ライナー「なっ!?アルミンじゃなくてやっぱりクリスタだったのか!?って事はエレンは…クリスタと一緒に…」

エレン「なっ……//」

ミカサ「何?その話、詳しく聞かせてほしい」

ユミル「アルミンてめぇ!私の事好きなのかコラァ!!」ガシイッ

クリスタ「あああああやめて離してユミル!!」

サシャ「アルミン…最低ですよ」

ユミル「いつの間に私の隣に座りやがった!クリスタといつ入れ替わったんだお前!」

クリスタ「うぅっ…グスッ……酷いよユミル……」

ユミル「あ!おーいクリスター!!」タッ



ライナー「なぁクリスタ、どうしてエレンと一緒に寝てたんだ?」

ミカサ「不純な動機だとしたら私は貴方を許さない」

アルミン「僕はアルミンだよ!!エレンとはいつも隣同士で寝てるじゃないか!」

エレン「そそそそんな訳ねぇだろ!女子と一緒に寝たら開拓地行きなっちゃうだろ!」

ライナー「エレン、お前開拓地行きか?」

ミカサ「その時は私も一緒に…」

エレン「待て!アルミンと間違えたんだよ!アルミンかと思ったらクリスタだったんだよ!ワザとじゃねぇ!」

アルミン「間違えてないよ!僕はアルミンだって言ってるだろ!」

ミカサ「という事は…今朝、女子部屋でユミルと一緒に寝ていたのはやっぱりアルミンだった…!?」

アルミン「はぁ!?馬鹿なこと言わないでよ!」

ユミル「クリスタぁ~!」ギュッ

アルミン「え?何!?」

ユミル「もう離さねぇぞ、ほら行くぞ」ズルズル

アルミン「クッソおおお嫌だ!助けてミカサ!」ズルズル

ミカサ「助けても何も貴方はいつもユミルと一緒だったでしょ?」

ユミル「ほら、飯食うぞクリスタ!アルミンは向こうに戻れよ」

クリスタ「酷い……酷いよユミル…」

アルミン「クリスタが泣いて訴えてるじゃないか!どうして気付かないんだよ!」

サシャ「アルミン、どうして泣いてるんですか?そんなにユミルと離れたくないんですか?」

ユミル「う……悪いが私はクリスタ一筋なもんでな…」

エレン「おい!アルミン泣かすなよ!こっち来いアルミン!」グイッ

クリスタ「グスッ……!?えっ!?」

アルミン「僕はこっちだよエレン!」

ユミル「おい座れよクリスタ!」ガシッ

アルミン「ぐぇっ…!」

ミカサ「……アルミン…どうして泣いてるの?」

エレン「ユミルに何かされたのか?」

クリスタ「何もされてないよ…それに私はアルミンじゃない!」

ミカサ「所でアルミン…今朝、女子部屋で寝ていた理由を教えて欲しい」

クリスタ「はい…?」

エレン「俺もさ…昨晩はクリスタと一緒に寝てたみたいで」

クリスタ「!?!?」

ライナー「羨ましいぞエレン、俺もクリスタと寝たかった」

クリスタ「もうやだああああああああああ!!!!!!!!」ダダダダ

エレン「お、おいアルミン!?」

ユミル「クリスタのほっぺは柔らかいなー」プニプニ

アルミン「ちょっとやめてよ!」

サシャ「クリスタは可愛いですねー」

アルミン「可愛いって言わないでくれ!」

ユミル「可愛い」

サシャ「可愛い」

アルミン「あああああああ何だってんだチクショオオオオオ!!!!!!!!」ダダダダ

ユミル「うわっ!?どこ行くんだよ!」

-廊下-

アルミン「(どうして僕がクリスタと呼ばれなきゃいけないんだ!あんなに小さくて可愛い子と間違われて少し傷付いてるんだぞ!)」スタスタ

アルミン「(ミカサも僕が女子部屋で寝てたなんて言うし…そんな馬鹿な事する訳ないだろ!)」スタスタ

アルミン「(凄く腹が立ってきたぞ!よし!今日の格闘訓練で思いっきり発散してやる!)」スタスタ

アルミン「(ん?あそこで歩いてるのクリスタかな?)」

アルミン「(気不味いなぁ…でも僕のせいでクリスタに迷惑掛けてるから…謝まった方がいいよね)」

クリスタ「(ユミルは私の事嫌いになっちゃったのかな…私がアルミンに似てるから…)」

クリスタ「(私だって好きで似てる訳じゃないのに…悪いのはユミルの方だよ…!)」

クリスタ「(ユミルが勝手に間違えてるだけだよ!私とアルミンの見分けが付けられない……)」

クリスタ「(………………いや違う…ユミルは悪くない!アルミンという存在がユミルを惑わせているんだ!悪いのはアルミン!)」

クリスタ「(許せない…)」

アルミン「あ、あの…クリスタ?」

クリスタ「(え?アルミン?)」クルッ

クリスタ「……何か用?」

アルミン「クリスタ…本当にごめんね…僕が原因で色々と迷惑かけてるよね」

クリスタ「…」

クリスタ「………うん、凄く迷惑」

クリスタ「ユミルには嫌われるし…エレンと私が一緒に寝たとか噂されてるし」

アルミン「(うぅっ…凄く怒ってる)」

クリスタ「どうしてアルミンは私と似てるの?」

アルミン「(僕も分かんないよ…)」

クリスタ「アルミンが私と似ていなかったら…ユミルに嫌われる事もなかったのに!」

アルミン「…」

クリスタ「もう私の視界から消えて、お願いだから」

アルミン「」

アルミン「……」トボトボ

アルミン「(……僕が…僕が何をしたというんだ…)」

アルミン「(似てるのは仕方ないじゃないか…整形でもしろっていうのか…)」

アルミン「(悪口は慣れてるつもりだけど…辛いなぁ…)」

ミカサ「クリスタ、此処にいた…」ザッ

アルミン「…」

ミカサ「先程は聞きそびれたからもう一度聞く。エレンと一緒に寝ていた理由を教えて」

アルミン「…」

ミカサ「早く教えて欲しい。もうすぐ訓練が

アルミン「ねえミカサ、アルミンの髪の色って何だっけ?」

ミカサ「アルミンは金髪。それがどうかしたの?」

アルミン「じゃあアルミンの髪型は?」

ミカサ「私と同じショートボブ。クリスタ、時間がないから

アルミン「ほら見てよ僕の髪型!!!ミカサと同じショートボブだよ!!!!」ズイッ

アルミン「クリスタはショートボブじゃないよね!!!!」

ミカサ「………………確かに言われてみれば」

アルミン「じゃあアルミンの一人称は?身長は?夢は?」

ミカサ「一人称は僕。身長は163cm。夢は外の世界を探検すること」

アルミン「ほら!!僕はずっと僕って言ってるよ!クリスタは私って言うだろ!!身長もミカサの目を通せば163cmって数字が浮き上がるだろ!クリスタは145ぐらいだから全然違うだろ!昔、氷の大地だの海だの話してたじゃないか!いい加減、僕がアルミンだって事に気付いてくれよ!」

ミカサ「…」

ミカサ「(確かに163cmと数字が浮き出ている…まさか私は……また同じ間違いを…)」

ミカサ「貴方は…クリスタではなく………アルミンなの?」

アルミン「そうだよ!!!」

ミカサ「確かに…髪型も声も匂いも…アルミンと一致している!!」

アルミン「うん!!」

ミカサ「貴方が…貴方がアルミンだった!!!!!!」

アルミン「うんッッッ!!!!!!!!」

ミカサ「完璧に脳裏に焼き付けた もう二度と間違わない 今の私は阿修羅をも凌駕する存在だ」

アルミン「それでこそミカサだよ!!やっと分かってくれたんだね!!」

ミカサ「本当にごめんなさい…」

アルミン「うん!もう絶対に間違わないでね!」

ミカサ「分かったアルミン」

アルミン「よーし!それじゃあ訓練に行こう!」タタタ

ミカサ「(という事はクリスタとエレンは一緒に寝てない…よかった)」

-訓練場-

エレン「おっしゃあああああああ!!」ガシッ

エレン「ぬうううぅぅんりゃああああああ!!!」ブォン!!

ライナー「痛っっッ!!」ドザッ!!!

エレン「イエェェェーーーーーイ!!!」ピョンピョン

ライナー「うるさいなお前…どうしたんだよ」

エレン「なんかアニがさ、今日はサボりたい気分だからパスって言うから」

エレン「俺も最近やられっぱなしで溜まってるからライナー相手に発散したくてさ」

ライナー「全く俺をサンドバッグみたいな扱いしやがって…」ハァ

エレン「ライナーは体格良いし丈夫だからな、全力で力をぶつけられる丁度いい相手なんだよ」

ライナー「おいおい…こっちの身にもなってくれよ」

エレン「だったらライナー!俺にも全力でぶつかって来いよ!遠慮すんな!」

ライナー「………それならミカサ直伝の技でも受けてみるか?完璧ではないが」

エレン「は!?何だよそれ!超気になるぞ!」

オーイエレーーン!!

エレン「ん?」

アルミン「エレン!!」ザッ

エレン「ク…クリスタ…どうしたんだ?」

エレン「(うわ気不味いな……間違いで一緒に寝た仲なのに何でこんな積極的に絡んでこれるんだ?)」

ライナー「(クリスタ…エレンと一晩過ごして中古となったクリスタ……)」

ミカサ「エレン。この子はクリスタではなくアルミン」

エレン「……は?どう見てもクリスタだろ?流石に何度も見間違えないぞ」

ライナー「悪いが俺もクリスタにしか見えん」

アルミン「じゃあ2人共!僕の髪型を見てくれ!」

アルミン「これで僕がアルミンかクリスタかハッキリするからさ!」

アルミン「男子に金髪でショートボブといったらアルミンしかいな

ユミル「ここに居たかクリスタ!」ガシッ

アルミン「うげっ…!」

ユミル「ほら!訓練するぞ!こっち来い!」ズリズリ

アルミン「ああああああああああタイミング!!!」ズリズリ

ミカサ「待ってユミル!その子は

エレン「おいミカサ!ライナーに直伝で教えてる技って何だよ!俺にも教えてくれ!」ガシッ

ミカサ「うっ…」

ミカサ「(エレンは言い出したら聞かない…アルミン、もう少し待ってて…)」

ミカサ「もしかしてゴキブリタックルのこと?」

ライナー「ああ、そうだ」

エレン「面白い技名だな、どうすりゃいいんだ?」

ミカサ「エレン…これはとても危険な技なの。技の衝撃に自分の体が耐え切れないからエレンは覚えなくていい」

エレン「………俺はお前を守れるぐらい強くなりたいんだよ…!」

ミカサ「……………これは極限まで脱力をしないといけない。体が液化し…気化するイメージをして…これが超脱力。この状態のまま敵に向かってダッシュ!これがゴキブリタックル」

エレン「よく分かんねぇ」

ライナー「俺はミカサの動きを観察したり技を受けたりしてたらなんか少し出来るようになった」

エレン「マジかよ…すげぇなライナー」

ミカサ「エレン、まずは私の動きを観察してみよう。一連の流れをよく観ていて」

エレン「おう!」

ミカサ「ライナー、8分の1の力しか出さないから相手になってほしい」ザッ

ライナー「まぁ…8分の1程度なら」

エレン「(どうなるんだ…?)」

ミカサ「では」タラァ…

アルミン「だから僕はアルミンだって言ってるじゃないか!クリスタは僕って言わないだろ!?」

ユミル「やかましい!背負い投げ一本!」ブォンッ!!

アルミン「ぐえっ!!」ドシャッ!!

ユミル「ほらほらかかって来いよクリスタ」クイクイ

アルミン「だから違うって……………あ…」

クリスタ「…」ジー

アルミン「(うわぁ…遠くからめっちゃ見てる…)」

ユミル「はい諸手刈り!」ドンッ

アルミン「うわッ!」バタッ

ユミル「さっきからお前なんだ?アルミンになりたいのか?」

アルミン「(あぁ…もう面倒臭くなってきた)」

ユミル「(クリスタに決まってるよな?私がアルミンとクリスタを何度も間違うなんてありえないからクリスタがアルミンの真似をしてるだけに決まってる。でも、どうしてアルミンの真似をしたがるんだ?)」

アルミン「(昨日の夜から皆、僕とクリスタを間違うようになった…何が起きてるというんだ一体!)」

ユミル「お前もしかして……アルミンに憧れてんのか?」

アルミン「アルミンは僕だ…ユミル、君は自分が馬鹿になったとか考えないの?」

ユミル「アルミンじゃなくて私にもっと興味持ってくれよ」

アルミン「ダメだ、口で言っても……」

アルミン「(はっ!?そうだ!?クリスタを連れて来て一緒に誤解を解いてもらえばいいんだ!)」

アルミン「ユミル!ちょっと待ってて!」タッ

ユミル「は?どこ行くんだよ」

アルミン「おーいクリスターーー!!」タタタッ

クリスタ「…アルミン……話しかけないでって言ったよね」

アルミン「言ってる場合じゃないよ!一緒にユミルの所に行こう!誤解を解いてもらうんだ!」

アルミン「そうすれば君もユミルといつもの関係に戻れるじゃないか!」

クリスタ「もういいの……ユミルにとって私はアルミンと見た目の区別が付かない程度の認識だったんだから…」

アルミン「そんな事ないよ!これはたぶんアレだ!僕とクリスタの姿が逆に見える感染症的な病気にかかってるんだよ!」

クリスタ「それって大丈夫なの…?」

アルミン「あぁもう、とにかく行こう!」グイッ

クリスタ「わっ!?」

ミカサ「」フラフラ

ライナー「(8分の1なら大丈夫…)」

エレン「…」ドキドキ

ミカサ「」ヒュッ!

ズドオッッ!!

ライナー「ぐおおおぉぉぉぉ…!!!」ズザザザザ!!

エレン「えっ!?」

ライナー「……………ぐっ…耐えたぞ…」ザッ

ミカサ「ふう…ありがとうライナー」

エレン「何だ今の!?初速からMAXスピードだったぞ!?」

ミカサ「そう、それがゴキブリタックルの真骨頂」

エレン「すげぇ!その技俺にも食らわせてくれよ!」

ミカサ「え?」

ライナー「やめておけエレン、俺は受け慣れてるから平気だっただけだ…」

エレン「技を早く覚えたければよく観察して体感する事が大事なんだろ?」

ミカサ「それは出来ない、エレンを傷付けたくない」

エレン「だから俺はお前を守れるぐらい強くなりたいんだよ!」

ミカサ「………………………………………………」

ミカサ「………………………………………………」

ミカサ「………………………………………………」

ミカサ「……………………………ライナー…後ろでエレンを支える役をして……」

ライナー「やるのか」

エレン「よぉし!!」

ミカサ「エレン、しっかり構えてないと怪我するから気を付けて」

エレン「あぁ!いつでも来い!」ザッ

ライナー「俺は全力で支えてやるが…本当に大丈夫か?」

エレン「心配すんなよ、俺は格闘訓練上位の男だぞ」

ミカサ「それでは始める」タラァ…

ミカサ「(体が液状化するイメージ…これがゴキブリの初速から最高速度に達する事が出来る秘密…)」ドロドロ

エレン「(おお、ミカサが溶けてるように見えるぞ…)」

ミカサ「(ここから更に気化するイメージを……………あ、そういえばアルミンはどうなったのだろう…?)」ドロ…

ミカサ「(あれは…向こうでクリスタと一緒にユミルを説得?している)」

ミカサ「(なるほど…2人で説得すれば流石に間違いに気付くはず)」

エレン「(あれ…元に戻ったぞ)」

ミカサ「(!?いけない、余所見をしていた。エレンの為に真剣にやらないと…!)」ドロドロドロドロドロドロ

エレン「(うおおおスゲぇ!!めちゃくちゃ溶けてる!!)」

ライナー「(大丈夫かあいつ?脱力しすぎじゃ…)」

ミカサ「(真剣にやらないとッ!!!)」ダンッッ!!

ミカサ「(あ、しまった…踏み込みが強す

ズドオオオオオオオォォォォォォォンッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!

ユミル「アルミンなんか連れて来てどうしたんだよ」

クリスタ「…」

アルミン「クリスタ!僕と背中をくっ付けて!」サッ

クリスタ「うん、分かった…」ピタッ

アルミン「見てよユミル!この身長差!僕がクリスタじゃないって分かるだろ?」ピタッ

ユミル「クリスタの背が伸びてアルミンが縮んだだけだろ?」

クリスタ「」

アルミン「何を言い出すんだコイツは……」

アルミン「じゃあ髪型見てよ!全然違うよこれ!」

ユミル「クリスタが髪切ってアルミンが伸ばしただけだろ?」

アルミン「顔を見ろよ!!僕はアルミンだぞ!」

ユミル「クリスタ…お前、アルミンに憧れすぎて整形までしてしまったのか…」

クリスタ「」

アルミン「ダメだ、外見では判断材料にならない!クリスタ、ユミルと2人だけのエピソードとか話してよ!」

クリスタ「あっ…そっか!その手があったね!」

クリスタ「ユミル、この間は女子部屋に侵入して来たベルトルトから守ってくれてありがとね!」

クリスタ「眠ったままのベルトルトに筋肉バスターを決められそうになったから…本当にビックリした」

ユミル「え?何でアルミンがその話を知ってんだ?」

アルミン「(ベルトルト…確かに君の寝相は壊滅的に悪かったけどそんな事もあったのか……)」

クリスタ「他にも最近、ユミルに貰った髪留めだって大切にしてるよ!」

ユミル「おかしい…私とクリスタだけしか知らない筈だぞ…」

アルミン「(よし、いける!!)」

アルミン「目を覚ますんだユミル!これで分かっただろう!彼女がクリスタだって!」

ユミル「するとなんだ…私はまたアルミンとクリスタを間違えてたと……いや、そんな訳ない!!私が何度も間違えるなんて!」

アルミン「プライドなんか捨てて間違いを認めた方が楽になるよ」

クリスタ「ユミル!私はヒストリア!ヒストリアレイス!」

ユミル「!?」

アルミン「……え?誰…」

ユミル「そうか…私が間違っていたのか…よく考えたらこんな短時間で背が縮むなんてありえないし整形だって無理だし…私と2人の秘密まで知ってる…お前がクリスタだったのか」

アルミン「よく考えなくても分かると思うけどなぁ…」

クリスタ「そうだよユミル!やっと分かってくれたんだね!」

ユミル「ごめん…ごめんなクリスタ!私が悪かった……もう二度と間違えねぇから!!」

アルミン「良かった…やっと分かってくれた」


ズドオオオオオオオォォォォォォォンッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!


アルミン「わっ!?なんの音だ!?」ビクッ

ザワザワ

ジャン「おい…すげぇ音がしたぞ」

コニー「ズドーーーーッン!!っていってたぞ!」

ミカサ「あああああああごめんなさいエレン!!!しっかりしてエレン!!!」ユサユサ

エレン「」ガクガク

ジャン「あんま揺らすなよ、気絶してるじゃねえか」

ベルトルト「ライナー!!何があったんだ!しっかりしろ!」

ライナー「」

アルミン「どうしたの!?凄い音がしたけど」

ミカサ「ああああああ私はトンデモナイ事をしてしまったああああああ腹を切って詫びますごめんなさいエレン!!!」

ユミル「やめろバカ!気絶してるだけだ!」

クリスタ「うぅっ…どうしてこんな事に…」

エレン「ゲホッ…!!ガハッ…!!」

ライナー「」

キース「うぅむ…これはイカン…アッカーマン訓練兵、フーバー訓練兵。2人を医務室に連れて行け」

ミカサ「分かりました…直ぐに」ガシッ

ベルトルト「行くよライナー!ベルトルトダッシュ!」ガシッ

-医務室-

ガラガラ

ミカサ「エレン!しっかりして!」

ベルトルト「ライナー!ベッドで安静にしてるんだぞ!」

ライナー「いや、俺はもう大丈夫だ。1人で立てるし訓練に戻るぞ」

ベルトルト「は!?治すの早すぎなんだよ!僕達が超大型巨人と鎧の巨人だって事バレたらどうするんだよ!」

ライナー「あまり心配かけさせたくないからな…」

ミカサ「ライナーはもう大丈夫なの?」

ライナー「あぁ…それよりお前、踏み込みが強すぎだろ…どのくらいスピード出したんだ」

ミカサ「たぶん半分ぐらい…」

ライナー「(あれで半分なのか…)」

ベルトルト「ライナーは大丈夫みたいだし、エレンはミカサが付いてるから僕達は訓練に戻ろう」

ライナー「そうだな…ミカサ、困った事があったらいつでも頼ってくれ」

ミカサ「ありがとう…」

ガチャ バタン

エレン「」

ミカサ「エレン…本当にごめんなさい」

ミカサ「(やはりやめておくべきだった…エレンの誘惑に耐え切れなかった自分に全力のゴキブリタックルを浴びせてやりたい)」

ミカサ「(私は馬鹿…凄く馬鹿…ので、エレンの誘惑に耐える事が出来ない。煩悩だらけの畜生だ…とても残念だ……)」

エレン「………ぅ……………うぅ…」パチッ

ミカサ「エレンッ!!!?」

エレン「ミ………カサ…あれ?ここは…?」

ミカサ「ここは医務室、私が加減をミスしたせいでエレンが気絶して運ばれた」

ミカサ「本当に…本当にごめんなさいエレン」

エレン「気にすんなよ、お前でもミスする事あるんだな」

ミカサ「…」

エレン「強くなるんなら怪我の一つや二つ当たり前だろ?」

ミカサ「エレン…」

エレン「痛てて…でも今日はまともに動けそうにねぇな」

ミカサ「もしかして今晩はここで寝る事に?」

エレン「医務官にはそう言われるかもな…今いないけど」

ミカサ「だったら私と

エレン「あ、そうだ。アルミンと一緒に眠れねぇかな…」

ミカサ「………え…?それはどういう意味?」

エレン「違う、変な意味じゃねぇぞ!」

ミカサ「だったらどういう意味?」

エレン「アルミンには言うなよ……あのな、夜中に部屋で眠る時はいつも隣にアルミンがいるんだけどさ…」

ミカサ「うん…」

エレン「俺が眠れない時はいつも後ろからアルミンに抱き付いて抱き枕みたいにして眠るんだよ。あいつ抱き心地いいんだぜ?」

エレン「恥ずかしいからアルミンにも誰にも絶対に言うんじゃねぇぞ!気付かれてないみたいだからさ」

ミカサ「……分かった。それなら私からアルミンに一緒に眠ってくれるよう伝えておく」

エレン「本当か!?でもそれとなく伝えるんだぞ!久しぶりに外の世界の話が聞きたいとか理由を付けてだぞ!頼むぞ!」

ミカサ「うん…」

ガラガラ

医務官「ん?怪我人かね?」

エレン「お、医務官来た。じゃあお前も訓練に戻れ」

ミカサ「本当にごめんなさいエレン…私のせいで…」

エレン「おい、次謝ったら頭突き食らわせるぞ。俺は気にしてないって言ってるだろ」

ミカサ「…」

エレン「……今度2人で街に出かけようぜ」

ミカサ「!!!!」

-訓練場-

クリスタ「アルミン…さっきは酷い事言ってしまって本当にごめんなさい…」

アルミン「大丈夫だよクリスタ!僕は平気だから」

ユミル「にしても凄ぇ音だったな…大砲でも撃った音かと思ったぞ」

アルミン「あぁ、エレン大丈夫かな……」

ユミル「心配すんなよ、そんな簡単に死ぬタマじゃねぇよ」

クリスタ「後でお見舞いに行かないとね!」

ユミル「お人好しだなお前は…」

アルミン「(ユミルに間違いに気付いもらってからいつものクリスタに戻った。本当に良かった)」

アルミン「じゃあ僕は別の人と組んでくるから」

クリスタ「あ、うん…」

オーイコニー!ボクトクモウヨ!
ナンダクリスタ、ユミルトクマネェノカ?

ユミル「…」

クリスタ「(あ、また間違えられてる…)」

クリスタ「(友達に名前を間違えられるって辛いよね……私だってユミルに間違えられて凄く辛かったし…)」

クリスタ「(それにアルミンには酷い事言っちゃったから…私も協力してあげないとダメだよね!)」

クリスタ「ねぇユミル、アルミンのこと

ユミル「分かってるよクリスタ。この現象はお前とアルミンが関係してるんだからな」

ユミル「皆から二度、名前を間違えられない様にアルミンに協力しようぜ」

クリスタ「うん!」

ミカサ「そこの2人、アルミンを見なかった?」ザッ

クリスタ「あ、ミカサ…」

ユミル「アルミンなら向こうに…………ってあれ?お前、見分けがつく様になったのか?」

ミカサ「心配ない。もうアルミンとクリスタを見間違える事はない」

クリスタ「そっ…!そうなんだ!良かったぁ~………」

ユミル「良かったなクリスタ。他にも分かってくれる奴がいて」

ミカサ「迷惑をかけてごめんなさい」

ユミル「全く…今日はあっちこっちで謝罪の声を聞く日だな」

クリスタ「エレンとライナーの体調は?」

ミカサ「エレンは元気だけどあまり無理はしない方がいい様子だった。ライナーはあっちで訓練してる」

ユミル「何だあの化け物、ピンピンしてるじゃねぇか…」

ミカサ「ユミル、貴方もクリスタと見分けが付くようになったの?」

ユミル「おう、アルミンの必死の説得でな」

クリスタ「ミカサ、アルミンなら向こうでコニーと訓練してるよ」

ミカサ「分かった。ありがとう」

ミカサ「(それとなく伝える…それとなく)」ザッザッザッ

キース「アッカーマン訓練兵」

ミカサ「え?…はっ!」ザッ

キース「イェーガー訓練兵の体調はどうだ?」

ミカサ「体調は良好の様ですが、無理は禁物と医務官から仰られました…」

キース「いいか?節度を持って訓練に取り組め。あの恐ろしいタックルは訓練では使うな。イェーガー訓練兵の様な犠牲者はもう出さないように気を付けろ」

ミカサ「申し訳ありません…」

キース「そこで怠けているレオンハート訓練兵と修練に励め」ザッ

ミカサ「(怒られた…でもアルミンに伝えるのは後でも…)」

アニ「私だってやりたくてやってる訳じゃないんだよ……」

アニ「教官に目を付けられたからには真剣に取り組まないと後が面倒だから、こうしてアンタの相手をしてるだけ」

アニ「ほら、早くかかって来なよ」

アニ「…………何ぼさっとしてんの?…」

ミカサ「何でもない……医務官でエレンがアルミンを抱いて寝たいと言っていたなんて事、貴方には教えられない…」

アニ「…あぁ、あんた達いつもベタベタしてるからね」

>>86
ミス


ミカサ「(怒られた…でもアルミンに伝えるのは後でも…)」

アニ「私だってやりたくてやってる訳じゃないんだよ……」

アニ「教官に目を付けられたからには真剣に取り組まないと後が面倒だから、こうしてアンタの相手をしてるだけ」

アニ「ほら、早くかかって来なよ」

アニ「…………何ぼさっとしてんの?…」

ミカサ「何でもない……医務室でエレンがアルミンを抱いて寝たいと言っていたなんて事、貴方には教えられない…」

アニ「…あぁ、あんた達いつもベタベタしてるからね」

-訓練後-

ミカサ「(やっと終わった。早くアルミンに伝えないと)」ザッザッザッ

ジャン「おいミカサ!」

ミカサ「……何?」

ジャン「死に……エレンは無事だったか?」

ミカサ「無事だった」

ジャン「そ……そうか」

ミカサ「…」

ジャン「…」

ミカサ「行ってもいい?アルミンに用がある」

ジャン「あ、すまねぇ…」

アルミン「…」スタスタ

ミカサ「いた、アル

クリスタ「アルミン!次の訓練まで時間あるからエレンのお見舞い行こうよ!」

ユミル「こいつが言い出したら聞かねぇんだよ」

アルミン「あ、そうだね。僕も行こうと思ってたんだ」

ミカサ「…」

ミカサ「(ジャンに話しかけられなかったら2人になれたのに…)」

アルミン「あ、ミカサ!エレンのお見舞い行こうよ!」

ミカサ「行く」

ユミル「こんな大勢の女子に来てもらってエレンは幸せ者だな」

クリスタ「喜んでくれるかな?」

アルミン「きっと喜んでくれるよ」

-医務室-

エレン「………zzz」

コニー「全然起きねーなこいつ」ツンツン

サシャ「起こしちゃダメですよ」

アルミン「エレン、お見舞いに来たよ」ガラッ

コニー「お、よぉクリスタ」

アルミン「………あれ?コニーとサシャもいたんだ」

クリスタ「…」

ユミル「(コニーの奴アルミンを見てクリスタって言ったよな…さっき一緒に訓練してたのにまだ間違いに気付いてないのか…)」

エレン「………zzz」

ユミル「寝てるじゃねぇかこいつ」

クリスタ「こんな時間に寝て大丈夫かな?夜、眠れなくなるんじゃ…」

ミカサ「(そこでアルミン抱き枕の出番ってこと?)」

アルミン「でもエレンも怪我してるし、ゆっくり休ませた方がいいよ」

コニー「叩き起こすか?」

ミカサ「やめろ」

サシャ「そういえばクリスタ、朝食の時は大声で叫びながらどこに行ってたんですか?」

アルミン「…」

ユミル「おいサシャ、こいつはクリスタじゃなくてアルミンだぞ」

クリスタ「サシャ!私がクリスタ!」

サシャ「ユミルまでおかしくなったんですか!?皆さん!この子はどうみてもクリスタですよね?」

コニー「当たり前じゃねぇか」

ミカサ「うるさい、エレンが起きたらどうするの?」

ユミル「外に出ようぜ。サシャとコニーにも分からせてやらねぇと」

クリスタ「エレンも寝てるしね」

アルミン「サシャ、コニー。ちょっと着いて来て」

サシャ「何ですか?」

コニー「?」

ミカサ「(またアルミンに伝えきれなかった…)」

ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーー

-馬術訓練-

アルミン「どうしたんだろう、今日は馬が偉く懐っこい気がする」

ミカサ「アルミン、エレンが

ヒヒーン!! ドドドドドドド!!!

アルミン「えっ!?何だこの音!?」

コニー「おい見ろよ!馬共がクリスタの元に集まって行くぞ!」

サシャ「クリスタは相変わらず人気者ですね」

ユミル「(あの馬鹿コンビが…さっきあれだけ説明したのにまだ間違えてやがる…)」

ゾロゾロゾロ ヒヒーン!! ヒヒーン!!

アルミン「ああああぁぁあ!!何だこれ!!!絶対馬も僕の事をクリスタだと思ってるぞ!!」ギュウウウゥゥゥゥ!

ミカサ「近付けない…」

クリスタ「私でもあんなに群がる事なんてないよ!?」

ライナー「俺の黒王号まで…」

アルミン「クッソおおおおお!!馬にまで僕がクリスタじゃないって事をどうやって証明しろというんだ!!」ジタバタ

ミカサ「…」

-訓練後-

アルミン「はぁ……酷い目に合った…」グッタリ

ミカサ「アルミン、疲れてるところ悪いけど

サシャ「クリスタ!ちょっと来てください!」ガシッ

アルミン「えっ?」

ミーナ「私もちょっと聞きたい事があるの!」

サシャ「次は座学ですよね?早く講義室に行きましょう!」ズリズリ

アルミン「ああぁ……」ズルズル

ミカサ「…」

-講義室-

教官「ではおさらい!巨人に放つ砲弾の種類は二つ!榴弾とぶどう弾だ!榴弾は巨人に対する命中精度は低いが殺傷能力は絶大やぞ」

マルコ「砲弾の滞空時間と到達高度や距離。空気抵抗も考慮しないといけないのか…壁の上からだから打出高度を50mとして初速度をv30m/sとして他にも……」カリカリ

クリスタ「(マルコは何を言っているんだろう…)」

マルコ「到達距離は110mになるよねアルミン!」

クリスタ「え?え?」オロオロ

マルコ「あれ?違った?おかしいな…アルミンに聞けばすぐ分かると思ったんだけど…」

ユミル「マルコ、そいつはアルミンじゃなくてクリスタだからな」ヒソヒソ

マルコ「え…?ユミル…正気なの?」

ユミル「クリスタに聞いても分からないから困らせるな」ヒソヒソ

マルコ「えぇ…」

ミカサ「…」

ミーナ「クリスタ、どうすればあんなに馬に懐かれるの?私、そんなに馬術の成績よくないから」ヒソヒソ

サシャ「クリスタばっかりズルいですよ!」ヒソヒソ

アルミン「えーっとえーっと」オロオロ

アルミン「(僕はクリスタじゃないって言いたいけど講義中だしサシャが騒ぎそうだから…)」

ミカサ「(アルミンがモテミンになってる)」

アルミン「(…ここはそれっぽい事言って黙らせないと…)」

アルミン「う……馬と心を一つにすれば…技術も上達するんじゃないかな?」ヒソヒソ

アルミン「ミーナは馬を怖がってるから馬と心を通わせる事が出来ない。サシャは馬を馬刺しにして食べたいとか思ってない?馬は感受性豊かな生き物だからサシャの事怖がってるのかも」ヒソヒソ

ミーナ「うーん…そうなのかな…」

サシャ「…………………………肉が食べたいですから」

アルミン「(よし、何とかなりそう)」

サシャ「じゃあクリスタって好きな人とかいます?」ヒソヒソ

アルミン「(何だよ突然…知らないよそんなの)」

ミーナ「あはは、私も気になるー」

ミカサ「…」

ミカサ「…」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

エレン『ふざけんな!アルミンと一緒に寝たいって伝えてくれるんじゃ無かったのかよ!』

ミカサ『ご、ごめんなさい…伝える機会が全く無かったから…』

エレン『はぁ…もういいわ……2人で出掛けるって言ってたけどあの話は無しな』

ミカサ『そんな!!?』

エレン『あと俺、ライナーと結婚するから』

ミカサ『何故ライナーなの!?』

エレン『女には興味ねぇんだよ!あと愛人にベルトルトが居てセフレにジャンがいてその内、アルミンを奴隷にする予定だから』

ミカサ『』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ミカサ「(こんな事になる前に早くアルミンに伝えないと…!!)」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年06月28日 (水) 17:27:42   ID: G1kfZ3CM

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